JP4045858B2 - Start-up control device for electromagnetically driven valve for internal combustion engine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関用電磁駆動弁に係り、更に詳細には内燃機関用電磁駆動弁の起動制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車輌に搭載される内燃機関の吸気弁及び排気弁として、弁体を電磁力により開閉駆動する電磁駆動弁が従来より知られており、電磁駆動弁は一般に、弁体と連動するアーマチャと、アーマチャの両側に配置されアーマチャを弁体の中立位置に付勢する一対のばねと、一方のばねのばね力に抗して電磁力によりアーマチャを弁体の全開位置に対応する開弁終端位置へ駆動する開弁用電磁石と、他方のばねのばね力に抗して電磁力によりアーマチャを弁体の全閉位置に対応する閉弁終端位置へ駆動する閉弁用電磁石とを備えている。
【0003】
かかる電磁駆動弁の非作動時にはアーマチャは一対のばねのばね力が釣り合う中立位置に位置するので、電磁駆動弁の起動時には開弁用電磁石又は閉弁用電磁石が励磁されることによりアーマチャが中立位置より開弁終端位置又は閉弁終端位置へ駆動され、或いは開弁用電磁石及び閉弁用電磁石が交互に励磁されることによりアーマチャが中立位置より漸次往復ストロークを増大させながら開弁終端位置又は閉弁終端位置へ駆動される。
【0004】
かくして電磁駆動弁を起動する制御装置として、例えば特開2000−97059号公報に記載されている如く、イグニッションスイッチのオン時に吸排気弁を中立位置より全開位置へ移動して保持し、クランキング回転速度が基準値に到達すると吸入行程を迎える気筒から順次吸排気弁を全閉位置へ移動させる電磁駆動弁の制御装置が従来より知られている。
【0005】
上記公開公報に記載された従来の電磁駆動弁の制御装置によれば、内燃機関の始動時に全ての吸排気弁が中立位置より全開位置へ移動され少なくともクランキング回転速度が基準値に到達するまで全開位置に保持されるので、クランキング中の圧縮仕事を低減し、内燃機関の始動時間を低減しスタータモータの消費電力を低減することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記公開公報に記載された従来の電磁駆動弁の制御装置に於いては、内燃機関の始動時に全ての吸排気弁が中立位置より全開位置へ移動されるが、必ずしも全ての吸排気弁にとって全開位置が起動時に到達し易い位置ではないので、内燃機関の始動時に全ての吸排気弁を中立位置より全開位置へ移動させようとする場合には、到達し易い位置が全閉位置である電磁駆動弁については、消費電力が高くなり、場合によっては吸排気弁を中立位置より全開位置へ移動させることができず、内燃機関を適正に始動することができなくなる虞れがある。尚このことは、内燃機関の始動時に全ての吸排気弁が中立位置より全閉位置へ移動される場合にも同様である。
【0007】
本発明は、内燃機関の始動時に全ての電磁駆動弁の弁体を一律に全開位置又は全閉位置へ駆動するよう構成された従来の電磁駆動弁の制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、内燃機関の始動時に各電磁駆動弁毎にアーマチャがその到達し易い位置へ暫定的に移動するよう制御することにより、各電磁駆動弁を確実に起動すると共に起動に要する消費電力を低減することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち内燃機関の各気筒に設けられた電磁駆動弁であって、弁体と連動するアーマチャと、前記アーマチャの両側に配置され前記アーマチャを前記弁体の全開位置と全閉位置との間の中間位置に対応する中立位置へ付勢する一対の弾性手段と、一方の弾性手段の弾性力に抗して電磁力により前記アーマチャを前記全開位置に対応する開弁終端位置へ駆動する開弁用電磁石と、他方の弾性手段の弾性力に抗して電磁力により前記アーマチャを前記全閉位置に対応する閉弁終端位置へ駆動する閉弁用電磁石とを備えた電磁駆動弁の前記アーマチャを前記中立位置より起動時の目標位置である前記開弁終端位置又は前記閉弁終端位置へ移動させる内燃機関用電磁駆動弁の起動制御装置にして、各電磁駆動弁の起動開始時に前記開弁終端位置及び前記閉弁終端位置のうち前記開弁用電磁石及び前記閉弁用電磁石を交互に励磁することによって前記アーマチャが前記中立位置より到達し易い位置を暫定目標位置として決定する暫定目標位置決定手段と、各電磁駆動弁毎に前記決定された暫定目標位置に応じた順序にて前記開弁用電磁石及び前記閉弁用電磁石を交互に励磁することにより前記アーマチャを前記決定された暫定目標位置へ移動させ、しかる後前記アーマチャを前記目標位置へ移動させる制御手段とを有することを特徴とする内燃機関用電磁駆動弁の起動制御装置、又は請求項4の構成、即ち内燃機関の各気筒に設けられた電磁駆動弁であって、弁体と連動するアーマチャと、前記アーマチャの両側に配置され前記アーマチャを前記弁体の全開位置と全閉位置との間の中間位置に対応する中立位置へ付勢する一対の弾性手段と、一方の弾性手段の弾性力に抗して電磁力により前記アーマチャを前記全開位置に対応する開弁終端位置へ駆動する開弁用電磁石と、他方の弾性手段の弾性力に抗して電磁力により前記アーマチャを前記全閉位置に対応する閉弁終端位置へ駆動する閉弁用電磁石とを備えた電磁駆動弁の前記アーマチャを前記中立位置より起動時の目標位置である前記開弁終端位置又は前記閉弁終端位置へ移動させる内燃機関用電磁駆動弁の起動制御装置にして、各電磁駆動弁の起動開始時に前記開弁終端位置及び前記閉弁終端位置のうち前記アーマチャが前記中立位置より到達し易い位置を暫定目標位置として決定する暫定目標位置決定手段と、各電磁駆動弁毎に前記アーマチャが前記決定された暫定目標位置へ移動するよう前記開弁用電磁石若しくは前記閉弁用電磁石の励磁を制御し、しかる後前記アーマチャを前記目標位置へ移動させる制御手段とを有し、前記暫定目標位置決定手段は内燃機関の温度を検出する温度検出手段と、各電磁駆動弁について予め求められた内燃機関の温度と暫定目標位置との関係を記憶する記憶手段とを有し、前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記記憶手段に記憶された前記関係に基づき各電磁駆動弁について暫定目標位置を決定することを特徴とする内燃機関用電磁駆動弁の起動制御装置によって達成される。
【0009】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁について予め求められた暫定目標位置を記憶する記憶手段を含み、前記記憶手段に記憶された暫定目標位置に基づき各電磁駆動弁について暫定目標位置を決定するよう構成される(請求項2の構成)。
【0010】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、前記暫定目標位置決定手段は内燃機関の温度を検出する温度検出手段と、各電磁駆動弁について予め求められた内燃機関の温度と暫定目標位置との関係を記憶する記憶手段とを有し、前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記記憶手段に記憶された前記関係に基づき各電磁駆動弁について暫定目標位置を決定するよう構成される(請求項3の構成)。
【0011】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項3又は4の構成に於いて、前記制御手段は各電磁駆動弁毎に前記アーマチャの位置を検出する位置検出手段を含み、前記暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁について前記位置検出手段により電磁駆動弁の起動開始直前に検出された前記中立位置と、前記位置検出手段により電磁駆動弁の起動完了直後に検出された前記開弁終端位置と、前記位置検出手段により電磁駆動弁の起動完了直後に検出された前記閉弁終端位置とに基づき暫定目標位置を判定し、前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記判定された暫定目標位置に基づき前記記憶手段に記憶された前記関係を更新するよう構成される(請求項5の構成)。
【0012】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項3又は4の構成に於いて、前記制御手段は各電磁駆動弁毎に前記アーマチャの位置を検出する位置検出手段を含み、前記暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁について前記位置検出手段により内燃機関の運転終了直前に検出された前記開弁終端位置と、前記位置検出手段により内燃機関の運転終了直前に検出された前記閉弁終端位置と、内燃機関の運転終了後に前記アーマチャが静止した段階で検出された前記中立位置とに基づき暫定目標位置を判定し、前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記判定された暫定目標位置に基づき前記記憶手段に記憶された前記関係を更新するよう構成される(請求項6の構成)。
【0013】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項3又は4の構成に於いて、前記暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁について内燃機関が所定の運転状態にあるときに前記開弁用電磁石に対する励磁電流の積算値及び前記閉弁用電磁石に対する励磁電流の積算値を演算し、該二つの積算値に基づき暫定目標位置を判定し、前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記判定された暫定目標位置に基づき前記記憶手段に記憶された前記関係を更新するよう構成される(請求項7の構成)。
【0014】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項3又は4の構成に於いて、前記暫定目標位置決定手段は前記弁体と連動する部材の移動速度を検出する移動速度検出手段を含み、内燃機関の運転中に前記移動速度検出手段により検出された前記部材の開弁方向の最大移動速度及び前記部材の閉弁方向の最大移動速度に基づき暫定目標位置を判定し、前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記判定された暫定目標位置に基づき前記記憶手段に記憶された前記関係を更新するよう構成される(請求項8の構成)。
【0015】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記制御手段は各電磁駆動弁毎に前記アーマチャの位置を検出する位置検出手段を含み、前記暫定目標位置決定手段は記憶手段と内燃機関の温度を検出する温度検出手段とを含み、各電磁駆動弁について内燃機関の運転中に前記アーマチャが前記開弁終端位置にあるときの前記位置検出手段の出力値と、前記アーマチャが前記閉弁終端位置にあるときの前記位置検出手段の出力値と、前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度とに基づき、内燃機関の温度と前記アーマチャが前記開弁終端位置及び前記閉弁終端位置にあるときの前記位置検出手段の出力値との関係を前記記憶手段に記憶し、各電磁駆動弁の起動開始時に前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度と前記関係とに基づき前記アーマチャが前記開弁終端位置及び前記閉弁終端位置にあるときの前記位置検出手段の出力値を推定し、推定された出力値と前記アーマチャが前記中立位置にあるときの前記位置検出手段の出力値とに基づき暫定目標位置を判定するよう構成される(請求項9の構成)。
【0016】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記制御手段は各電磁駆動弁毎に前記アーマチャの位置を検出する位置検出手段を含み、前記暫定目標位置決定手段は記憶手段と内燃機関の温度を検出する温度検出手段とを含み、前記記憶手段は各電磁駆動弁について内燃機関の温度に基づき前記アーマチャが前記開弁終端位置にあるときの前記位置検出手段の出力値及び前記アーマチャが前記閉弁終端位置にあるときの前記位置検出手段の出力値を推定するための式を記憶し、前記暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁の起動開始時に前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記式に基づき前記アーマチャが前記開弁終端位置にあるときの前記位置検出手段の出力値及び前記アーマチャが前記閉弁終端位置にあるときの前記位置検出手段の出力値を推定し、前記アーマチャが前記中立位置にあるときの前記位置検出手段の出力値及び前記推定された前記位置検出手段の出力値に基づき暫定目標位置を判定すると共に、内燃機関の運転中に前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記位置検出手段の出力値に基づき前記式を更新するよう構成される(請求項10の構成)。
【0017】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項3の構成に於いて、各電磁駆動弁は前記弁体と前記アーマチャとの間にラッシュアジャスタを有し、前記暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁について予め求められた内燃機関の温度と暫定目標位置との第一及び第二の関係を記憶する記憶手段と、内燃機関の温度を検出する温度検出手段と、前回の内燃機関の運転終了時点よりの経過時間を検出する経過時間検出手段とを含み、前記制御手段は各電磁駆動弁毎に前記アーマチャの位置を検出する位置検出手段を含み、前記暫定目標位置決定手段は前記経過時間が基準値以上であるときには、前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記第一の関係に基づき各電磁駆動弁について暫定目標位置を決定すると共に、各電磁駆動弁について前記位置検出手段により電磁駆動弁の起動開始直前に検出された前記中立位置と、前記位置検出手段により電磁駆動弁の起動完了直後に検出された前記開弁終端位置と、前記位置検出手段により電磁駆動弁の起動完了直後に検出された前記閉弁終端位置とに基づき暫定目標位置を判定し、前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記判定された暫定目標位置に基づき前記第一の関係を更新し、前記経過時間が基準値未満であるときには、前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記第二の関係に基づき各電磁駆動弁について暫定目標位置を決定すると共に、各電磁駆動弁について前記位置検出手段により内燃機関の運転終了直前に検出された前記開弁終端位置と、前記位置検出手段により内燃機関の運転終了直前に検出された前記閉弁終端位置と、内燃機関の運転終了後に前記アーマチャが静止した段階で検出された前記中立位置とに基づき暫定目標位置を判定し、前記温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記判定された暫定目標位置に基づき前記第二の関係を更新するよう構成される(請求項11の構成)。
【0018】
【発明の作用及び効果】
一般に、電磁駆動弁に於いてアーマチャを駆動するに必要な電磁力は開弁用電磁石及び閉弁用電磁石とアーマチャとの間の距離が大きいほど大きく、アーマチャは内燃機関の始動時には中立位置にあり上記距離が大きいので、電磁駆動弁を確実に起動し電磁駆動弁起動時の電力消費を低減するためには、各電磁駆動弁の起動時に開弁終端位置及び閉弁終端位置のうちアーマチャが中立位置より到達し易い位置へアーマチャを暫定的に移動させることが好ましい。
【0019】
上記請求項1の構成によれば、各電磁駆動弁の起動開始時に暫定目標位置決定手段により開弁終端位置及び閉弁終端位置のうち開弁用電磁石及び閉弁用電磁石を交互に励磁することによってアーマチャが到達し易い位置が暫定目標位置として決定され、各電磁駆動弁毎に決定された暫定目標位置に応じた順序にて制御手段により開弁用電磁石及び閉弁用電磁石が交互に励磁され、しかる後アーマチャが目標位置へ移動されるので、各電磁駆動弁の起動開始時に各電磁駆動弁毎にアーマチャを確実に目標位置へ移動させることができ、従って各電磁駆動弁を確実に起動することができると共に起動に要する消費電力を低減することができる。
【0020】
また上記請求項2の構成によれば、暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁について予め求められた暫定目標位置を記憶する記憶手段を含み、記憶手段に記憶された暫定目標位置に基づき各電磁駆動弁について暫定目標位置を決定するので、各電磁駆動弁の起動開始時に各電磁駆動弁について確実に且つ正確にアーマチャの暫定目標位置を決定することができる。
【0021】
また一般に、アーマチャが到達し易い位置はアーマチャの中立位置と開弁終端位置との間の距離及び中立位置と閉弁終端位置との間の距離のうち小さい方に対応しているが、アーマチャの中立位置は内燃機関の温度、従って電磁駆動弁の温度によって変動するため、電磁駆動弁の温度によってアーマチャの暫定目標位置も変化する。
【0022】
上記請求項3及び4の構成によれば、暫定目標位置決定手段は内燃機関の温度を検出する温度検出手段と、各電磁駆動弁について予め求められた内燃機関の温度と暫定目標位置との関係を記憶する記憶手段とを有し、温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び記憶手段に記憶された関係に基づき各電磁駆動弁について暫定目標位置を決定するので、内燃機関の温度変化に拘わらず各電磁駆動弁の起動開始時に各電磁駆動弁について確実に且つ正確にアーマチャの暫定目標位置を決定することができる。
【0023】
また上記請求項5の構成によれば、暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁について位置検出手段により電磁駆動弁の起動開始直前に検出された中立位置と、位置検出手段により電磁駆動弁の起動完了直後に検出された開弁終端位置と、位置検出手段により電磁駆動弁の起動完了直後に検出された閉弁終端位置とに基づき暫定目標位置を判定し、温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び判定された暫定目標位置に基づき記憶手段に記憶された前記関係を更新するので、内燃機関の温度変化や電磁駆動弁の経時変化等が生じても内燃機関の冷間始動時の温度域に於けるアーマチャの暫定目標位置を確実に且つ正確に決定することができ、従って電磁駆動弁の経時変化等に拘わらず内燃機関の冷間始動時に各電磁駆動弁を確実に起動し起動に要する消費電力を低減することができる。
【0024】
また上記請求項6の構成によれば、暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁について位置検出手段により内燃機関の運転終了直前に検出された開弁終端位置と、位置検出手段により内燃機関の運転終了直前に検出された閉弁終端位置と、内燃機関の運転終了後にアーマチャが静止した段階で検出された中立位置とに基づき暫定目標位置を判定し、温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び判定された暫定目標位置に基づき記憶手段に記憶された前記関係を更新するので、内燃機関の温度変化や電磁駆動弁の経時変化等が生じても内燃機関の温間再始動時の温度域に於けるアーマチャの暫定目標位置を確実に且つ正確に決定することができ、従って電磁駆動弁の経時変化等に拘わらず内燃機関の温間再始動時に各電磁駆動弁を確実に起動し起動に要する消費電力を低減することができる。
【0025】
また電磁駆動弁に於いては、アーマチャを中立位置より開弁終端位置又は閉弁終端位置へ移動させるに必要な励磁電流はアーマチャの中立位置と開弁終端位置との間の距離及びアーマチャの中立位置と閉弁終端位置との間の距離が大きい方が大きいので、開弁時及び閉弁時の励磁電流の積算値の大小関係によりアーマチャの暫定目標位置を判定することができる。
【0026】
上記請求項7の構成によれば、暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁について内燃機関が所定の運転状態にあるときに開弁用電磁石に対する励磁電流の積算値及び閉弁用電磁石に対する励磁電流の積算値を演算し、該二つの積算値に基づき暫定目標位置を判定し、温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記判定された暫定目標位置に基づき記憶手段に記憶された前記関係を更新するので、内燃機関の温度変化や電磁駆動弁の経時変化等が生じてもアーマチャの暫定目標位置を確実に且つ正確に決定することができ、従って内燃機関の温度変化や電磁駆動弁の経時変化等に拘わらず各電磁駆動弁を確実に起動し起動に要する消費電力を低減することができる。
【0027】
また電磁駆動弁に於いては、アーマチャが開弁終端位置にあるときの弾性手段による位置のエネルギがアーマチャ等の閉弁時の運動エネルギになり、アーマチャが閉弁終端位置にあるときの弾性手段による位置のエネルギがアーマチャ等の開弁時の運動エネルギになるので、アーマチャの中立位置と開弁終端位置との間の距離及びアーマチャの中立位置と閉弁終端位置との間の距離が大きいほど運動エネルギが大きくなる。また運動エネルギが高いほどアーマチャが中立位置に到達したときの速度、即ち最大速度が大きくなり、従って開弁方向及び閉弁方向の最大速度が小さい方が前記距離が小さく、最大速度が小さい方に対応する開弁終端位置又は閉弁終端位置がアーマチャの暫定目標位置である。
【0028】
上記請求項8の構成によれば、暫定目標位置決定手段は弁体と連動する部材の移動速度を検出する移動速度検出手段を含み、内燃機関の運転中に移動速度検出手段により検出された前記部材の開弁方向の最大移動速度及び前記部材の閉弁方向の最大移動速度に基づき暫定目標位置を判定し、温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び判定された暫定目標位置に基づき記憶手段に記憶された前記関係を更新するので、内燃機関の温度変化や電磁駆動弁の経時変化等が生じてもアーマチャの暫定目標位置を確実に且つ正確に決定することができ、従って内燃機関の温度変化や電磁駆動弁の経時変化等に拘わらず各電磁駆動弁を確実に起動し起動に要する消費電力を低減することができる。
【0029】
また電磁駆動弁に於いては、各電磁駆動弁について内燃機関の運転中にアーマチャが開弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値と、アーマチャが閉弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値と、温度検出手段により検出された内燃機関の温度との関係を記憶手段に記憶すれば、内燃機関の温度に基づいて各電磁駆動弁の起動時にアーマチャが開弁終端位置及び閉弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値を推定することができ、推定された出力値及び各電磁駆動弁の起動時にアーマチャが中立位置にあるときの位置検出手段の出力値とに基づきアーマチャの暫定目標位置を判定することができる。
【0030】
上記請求項9の構成によれば、暫定目標位置決定手段は記憶手段と内燃機関の温度を検出する温度検出手段とを含み、各電磁駆動弁について内燃機関の運転中にアーマチャが開弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値と、アーマチャが閉弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値と、温度検出手段により検出された内燃機関の温度との関係を記憶手段に記憶し、各電磁駆動弁の起動開始時にアーマチャが中立位置にあるときの位置検出手段の出力値及び温度検出手段により検出された内燃機関の温度と前記関係とに基づき暫定目標位置を判定するので、内燃機関の温度変化や電磁駆動弁の経時変化等が生じてもアーマチャの暫定目標位置を確実に且つ正確に決定することができ、また各電磁駆動弁の起動時に内燃機関の温度及びアーマチャが中立位置にあるときの位置検出手段の出力値を求めるだけでよく、従って内燃機関の温度変化や電磁駆動弁の経時変化等に拘わらず確実に且つ容易に各電磁駆動弁を起動し起動に要する消費電力を低減することができる。
【0031】
また上記請求項10の構成によれば、記憶手段は各電磁駆動弁について内燃機関の温度に基づきアーマチャが開弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値及びアーマチャが閉弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値を推定するための式を記憶し、暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁の起動開始時に温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び前記式に基づきアーマチャが開弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値及びアーマチャが閉弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値を推定し、アーマチャが中立位置にあるときの位置検出手段の出力値及び推定された位置検出手段の出力値に基づき暫定目標位置を判定すると共に、内燃機関の運転中に温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び位置検出手段の出力値に基づき前記式を更新するので、上記請求項9の構成の場合と同様、内燃機関の温度変化や電磁駆動弁の経時変化等が生じてもアーマチャの暫定目標位置を確実に且つ正確に決定することができ、また各電磁駆動弁の起動時に内燃機関の温度及びアーマチャが中立位置にあるときの位置検出手段の出力値を求めるだけでよく、従って内燃機関の温度変化や電磁駆動弁の経時変化等に拘わらず確実に且つ容易に各電磁駆動弁を起動し起動に要する消費電力を低減することができる。
【0032】
また弁体とアーマチャとの間にラッシュアジャスタを有する電磁駆動弁に於いては、ラッシュアジャスタが弁体とアーマチャとの間にて長時間圧縮された状態にあるときにはその長さが短く、内燃機関の運転中には長くなるので、内燃機関の運転停止よりの経過時間によってラッシュアジャスタの長さが異なり、これに起因してアーマチャの中立位置が異なり、従って内燃機関の運転停止よりの経過時間によって電磁駆動弁起動時のアーマチャの暫定目標位置が異なる。
【0033】
上記請求項11の構成によれば、暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁について予め求められた内燃機関の温度と暫定目標位置との第一及び第二の関係を記憶する記憶手段と、内燃機関の温度を検出する温度検出手段と、前回の内燃機関の運転終了時点よりの経過時間を検出する経過時間検出手段とを含み、制御手段は各電磁駆動弁毎にアーマチャの位置を検出する位置検出手段を含み、暫定目標位置決定手段は前記経過時間が基準値以上であるときには温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び第一の関係に基づき各電磁駆動弁について暫定目標位置を決定すると共に、各電磁駆動弁について位置検出手段により電磁駆動弁の起動開始直前に検出された中立位置と、位置検出手段により電磁駆動弁の起動完了直後に検出された開弁終端位置と、位置検出手段により電磁駆動弁の起動完了直後に検出された閉弁終端位置とに基づき暫定目標位置を判定し、温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び判定された暫定目標位置に基づき第一の関係を更新し、前記経過時間が基準値未満であるときには温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び第二の関係に基づき各電磁駆動弁について暫定目標位置を決定すると共に、各電磁駆動弁について位置検出手段により内燃機関の運転終了直前に検出された開弁終端位置と、位置検出手段により内燃機関の運転終了直前に検出された閉弁終端位置と、内燃機関の運転終了後にアーマチャが静止した段階で検出された中立位置とに基づき暫定目標位置を判定し、温度検出手段により検出された内燃機関の温度及び判定された暫定目標位置に基づき第二の関係を更新するので、ラッシュアジャスタの長さの変化によるアーマチャの中立位置の変化に起因してアーマチャの暫定目標位置の判定が不適切に行われることをすることができ、これにより各電磁駆動弁が弁体とアーマチャとの間にラッシュアジャスタを有する場合にも、内燃機関の温度変化や電磁駆動弁の経時変化等に拘わらず確実に且つ容易に各電磁駆動弁を起動し起動に要する消費電力を低減することができる。
【0034】
【課題解決手段の好ましい態様】
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至11の何れかの構成に於いて、制御手段は各電磁駆動弁毎に決定された暫定目標位置に応じて開弁用電磁石及び閉弁用電磁石の励磁パターンを選択し、選択された励磁パターンにて開弁用電磁石及び閉弁用電磁石を励磁するよう構成される(好ましい態様1)。
【0035】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様1の構成に於いて、励磁パターンは開弁用電磁石及び閉弁用電磁石を交互に励磁してアーマチャの往復ストロークを漸次増大させる励磁パターンであるよう構成される(好ましい態様2)。
【0036】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様1の構成に於いて、励磁パターンは開弁終端位置を暫定目標位置とする励磁パターンと閉弁終端位置を暫定目標位置とする励磁パターンとよりなるよう構成される(好ましい態様3)。
【0037】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至11の何れかの構成に於いて、各電磁駆動弁は予め設定された起動時の目標位置を有し、制御手段は各電磁駆動弁毎にアーマチャが暫定目標位置に到達したときに暫定目標位置が目標位置と同一であるか否かを判定し、暫定目標位置が目標位置と異なるときには開弁用電磁石又は前記閉弁用電磁石を励磁してアーマチャを目標位置へ移動させるよう構成される(好ましい態様4)。
【0038】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3乃至8の何れかの構成に於いて、記憶手段は各電磁駆動弁について予め求められた内燃機関の複数の温度値と暫定目標位置との関係を記憶し、暫定目標位置決定手段は温度検出手段により検出された内燃機関の温度が複数の温度値と異なるときには複数の温度値のうちの最も近い温度値及び記憶手段に記憶された前記関係に基づき各電磁駆動弁について暫定目標位置を決定するよう構成される(好ましい態様5)。
【0039】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項5又は6又は11の構成に於いて、暫定目標位置決定手段は中立位置と開弁終端位置との間の距離及び中立位置と閉弁終端位置との間の距離のうち小さい方に対応する位置が暫定目標位置であると判定するよう構成される(好ましい態様6)。
【0040】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項7の構成に於いて、所定の運転状態は内燃機関のアイドル運転状態であるよう構成される(好ましい態様7)。
【0041】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項7の構成に於いて、暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁毎に二つの積算値のうち小さい方の積算値に対応する位置を暫定目標位置と判定するよう構成される(好ましい態様8)。
【0042】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁毎に開弁方向の最大移動速度及び閉弁方向の最大移動速度のうち大きい方の最大移動速度に対応する位置を暫定目標位置と判定するよう構成される(好ましい態様9)。
【0043】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、移動速度検出手段はアーマチャの位置を検出する位置検出手段を含み、位置検出手段により検出されたアーマチャの位置の微分値として弁体と連動する部材の移動速度を演算するよう構成される(好ましい態様10)。
【0044】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項9の構成に於いて、暫定目標位置決定手段は各電磁駆動弁について内燃機関の運転中にアーマチャが開弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値と、アーマチャが閉弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値と、温度検出手段により検出された内燃機関の温度とに基づき、内燃機関の複数の温度値とアーマチャが開弁終端位置及び閉弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値との関係を記憶手段に記憶するよう構成される(好ましい態様11)。
【0045】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様11の構成に於いて、暫定目標位置決定手段は温度検出手段により検出された内燃機関の温度が複数の温度値と異なるときには検出された内燃機関の温度に近い二つの温度値に対応する二つの位置検出手段の出力値について比例配分の演算を行うことにより、アーマチャが開弁終端位置及び閉弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値を演算するよう構成される(好ましい態様12)。
【0046】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項10の構成に於いて、式はアーマチャが開弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値及びアーマチャが閉弁終端位置にあるときの位置検出手段の出力値が内燃機関の温度に対し線形の関係をなす式であるよう構成される(好ましい態様13)。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施の形態(以下実施形態という)について詳細に説明する。
【0048】
第一の実施形態
図1は本発明による起動制御方法が適用されるに適した複数個の電磁駆動弁を各気筒に有する4気筒式の内燃機関を示す概略構成図である。
【0049】
図1に於いて、100は内燃機関を示し、内燃機関100は四つの気筒C1〜C4を有する4ストローク4サイクルのガソリンエンジンである。各気筒C1〜C4にはそれぞれ第一及び第二の吸気ポートと第一及び第二の排気ポートとが設けられ、第一及び第二の吸気ポートはそれぞれ吸気系の第一及び第二の電磁駆動弁10により開閉され、第一及び第二の排気ポートはそれぞれ排気系の第一及び第二の電磁駆動弁10により開閉されるようになっている。各吸気ポートは吸気マニホールド102、サージタンク104、吸気管106を介してエアフローメータ108に接続され、各排気ポートは排気マニホールド110、排気ガス浄化触媒装置112を介して排気管114に接続されている。
【0050】
尚図1に於いて各電磁駆動弁10に弁No.が付されている如く、気筒C1〜C4の吸気系の第一及び第二の電磁駆動弁10をそれぞれ吸気弁No.1〜8と呼称し、気筒C1〜C4の排気系の第一及び第二の電磁駆動弁10をそれぞれ排気弁No.1〜8と呼称することとする。
【0051】
図2は図1に示された吸気系の一つの電磁駆動弁を示す概略構成図である。尚図2に示された電磁駆動弁は吸気系の電磁駆動弁であるが、排気系の電磁駆動弁の構造も吸気系の電磁駆動弁の構造と同様であり、従って吸気系の電磁駆動弁の構造についてのみ説明する。
【0052】
図2に於いて、10はシリンダヘッド12に取り付けられた電磁駆動弁を示している。シリンダヘッド12は図には示されていないシリンダブロックの上面に固定されたロアヘッド14と、該ロアヘッドの上面に固定されたアッパヘッド16とよりなっている。ロアヘッド14には内燃機関の各気筒毎に二つの吸気ポート18が形成されており、各吸気ポート18の燃焼室20の側の開口端には、吸気弁22の弁体22aが着座する弁座24が設けられている。
【0053】
ロアヘッド14には各吸気ポート18の内壁面よりロアヘッド14の上面まで図にて上下方向に延在する断面円形の貫通孔が形成され、該貫通孔には円筒状のバルブガイド26が圧入により固定されている。バルブガイド26には吸気弁22のステム22bが挿通され、ステム22bはバルブガイド26により軸線28に沿って往復動可能に支持されている。
【0054】
アッパヘッド16には軸線28に整合して延在するコア取付孔30が形成されており、コア取付孔30は小径部30aとその下方に位置する大径部30bとよりなっている。小径部30aには軟磁性体にて形成され実質的に円柱状をなすアッパコア32及びロアコア34が軸線28に沿って互いに隔置された状態にて配置されている。アッパコア32の上端にはフランジが形成され、該フランジはアッパヘッド16の上面に当接している。同様にロアコア34の下端にはフランジが形成されており、該フランジは小径部30aと大径部30bとの間の肩部に当接している。
【0055】
アッパコア32の上方には実質的に円筒状のアッパキャップ36が配置されており、アッパキャップ36はその下端に設けられたフランジ36aが複数個のボルト38によってアッパヘッド16に取り付けられることによりアッパヘッド16に固定されると共に、アッパコア32をアッパヘッド16に対し固定している。ロアコア34の下面には実質的に円環状をなすロアキャップ40が当接しており、ロアキャップ40は複数個のボルト42によりアッパヘッド16に対し固定され、これによりロアコア34をアッパヘッド16に固定している。
【0056】
アッパコア32の下面及びロアコア34の上面はアッパヘッド16の小径部30aと共働して内部空間44を郭定しており、アッパコア32の下面及びロアコア34の上面には軸線28の周りに延在する環状溝が形成され、各環状溝にはそれぞれアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48が嵌め込まれている。アッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48は互いに同一の直径を有し、内部空間44を介して互いに対向している。
【0057】
吸気弁22のステム22bの上端にはアーマチャステム52の下端が当接している。アーマチャステム52はアッパコア32及びロアコア34に設けられた貫通孔を貫通して軸線28に沿ってアッパコア32よりも上方まで延在し、アッパコア32及びロアコア34により軸線28に沿って往復動可能に支持されている。アーマチャシャフト52には内部空間44内に於いて軟磁性体よりなるアーマチャ54が固定されている。
【0058】
アッパキャップ36の上端にはアジャストボルト56が螺合し、アジャストボルト56の下面にはスプリングシート58が当接している。スプリングシート58とアーマチャステム52の上端に固定されたアッパリテーナ60との間には圧縮コイルばね62が弾装されており、これにより吸気弁22はアーマチャステム52を介して開弁方向、即ち弁体22aが弁座24より離れる方向へ軸線28に沿って付勢されている。吸気弁22のステム22bの上端にはロアリテーナ64が固定されており、ロアリテーナ64とロアヘッド14の上面との間には圧縮コイルばね66が弾装されており、これにより吸気弁22は図にて上方、即ちその弁体22aが弁座24に着座する閉弁位置へ向けて軸線28に沿って付勢されている。
【0059】
圧縮コイルばね62及び66のばね力は、アッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48が励磁されていない状況に於けるアーマチャ54の位置(中立位置)がアッパコア32の下面とロアコア34の上面との間の中間位置に一致するよう設定されている。尚中立位置は電磁駆動弁の構成部品の初期公差や経時変化に起因して中間位置と一致しない場合があるので、アジャストボルト56によってスプリングシート58の位置を軸線28に沿って調節することにより、中立位置が中間位置に一致するよう調節可能である。
【0060】
アッパリテーナ60の上面には円板状のターゲット68aが固定されており、アジャストボルト56には検出端がターゲット68aに対向するようギャップセンサ68bが固定されている。ターゲット68a及びギャップセンサ68bは互いに共働してアーマチャ54の位置、従って弁体22aの位置を検出する位置検出手段であるバルブリフトセンサ68を構成しており、バルブリフトセンサ68はターゲット68aとギャップセンサ68bの検出端との間の距離に応じた電圧信号を電子制御装置70へ出力する。
【0061】
アッパ電磁コイル46はアッパコア32と共働して閉弁用電磁石を構成している。閉弁用電磁石(46、32)はアッパ電磁コイル46が駆動回路72より供給される励磁電流によって励磁されることにより、圧縮コイルばね62のばね力に抗してアーマチャ54を図にて上方へ吸引する電磁力を発生し、アーマチャ54はアッパコア32の下面に当接する閉弁終端位置まで上方へ移動する。かくしてアーマチャ54が閉弁終端位置へ移動すると、吸気弁22は圧縮コイルばね66のばね力により図にて上方へ駆動される。尚吸気弁22のステム22b及びアーマチャステム52の長さは、アーマチャ54が閉弁終端位置に到達すると弁体22aが弁座24に当接して吸気弁22が全閉位置に到達するよう設定されている。
【0062】
同様に、ロア電磁コイル48はロアコア34と共働して開弁用電磁石を構成している。開弁用電磁石(48、32)はロア電磁コイル48が駆動回路74より供給される励磁電流によって励磁されることにより、圧縮コイルばね66のばね力に抗してアーマチャ54を図にて下方へ吸引する電磁力を発生し、アーマチャ54はロアコア34の上面に当接する開弁終端位置まで移動する。かくしてアーマチャ54が開弁終端位置へ移動すると、吸気弁22は全開位置へ移動し、従って吸気弁22の全開位置はアーマチャ54の開弁終端位置及びアーマチャステム52等の長さにより決定される。
【0063】
吸気弁22を全開位置より全閉位置へ移動させる場合には、ロア電磁コイル48の励磁が解除され、吸気弁22及びアーマチャ54は圧縮コイルばね66のばね力及びそれらの慣性によって図にて上方へ移動し、アーマチャ54がアッパコア32に近接した段階でアッパ電磁コイル46が励磁され、これによりアーマチャ54が閉弁終端位置に位置決めされることによって吸気弁22が全閉位置に位置決めされる。
【0064】
逆に吸気弁22を全閉位置より全開位置へ移動させる場合には、アッパ電磁コイル46の励磁が解除され、吸気弁22及びアーマチャ54は圧縮コイルばね62のばね力及びそれらの慣性によって図にて下方へ移動し、アーマチャ54がロアコア34に近接した段階でロア電磁コイル48が励磁され、これによりアーマチャ54が開弁終端位置に位置決めされることによって吸気弁22が全開位置に位置決めされる。
【0065】
アッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48の励磁はそれぞれ駆動回路72及び74が電子制御装置70によって制御されることにより制御される。図2には詳細に示されていないが、電子制御装置70は内燃機関100を制御する制御装置の一部であり、CPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有しこれらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータであってよい。
【0066】
電子制御装置70にはバルブリフトセンサ68よりターゲット68aとギャップセンサ68bの検出端との間の距離に応じた電圧信号、即ちアーマチャ54の位置を示す電圧信号が入力され、クランク角センサ76より内燃機関100のクランク角θcを示す信号が入力され、温度センサ78より内燃機関100の温度Te、例えば冷却水温を示す信号が入力され、また図2には詳細に示されていないが内燃機関100を制御するために必要な他の信号が入力される。電子制御装置70は内燃機関の始動時及び通常運転時に図3に示されたフローチャートに従って各電磁駆動弁10を起動制御し通常制御する。
【0067】
特にこの実施形態の電子制御装置70のROMは、下記の表1に示されている如く、吸気弁No.1〜8及び排気弁No.1〜8について予め求められたアーマチャ54の暫定目標位置のマップを記憶しており、また暫定目標位置がそれぞれ開弁方向及び閉弁方向である場合のアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48に対する電磁駆動弁起動時の励磁パターンA、B(図4及び図5参照)、吸気弁No.1〜8及び排気弁No.1〜8について予め設定された電磁駆動弁起動完了時のアーマチャ54の目標位置を記憶している。
【0068】
【表1】
後に詳細に説明する如く、電子制御装置70は内燃機関100の始動時には吸気弁No.1〜8及び排気弁No.1〜8について表1のマップを参照してアーマチャ54の暫定目標位置を決定し、その決定結果に基づきアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48に対する励磁パターンを決定し、決定された励磁パターンに従ってアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48を励磁し、各電磁駆動弁10を起動する。図示のパターンの場合には、暫定目標位置が開弁終端位置であるときには励磁パターンAが選択され、暫定目標位置が閉弁終端位置であるときには励磁パターンBが選択される。
【0070】
この場合アーマチャ54を駆動するに必要な電磁力はアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48とアーマチャ54との間の距離が大きいほど大きく、アーマチャ54は内燃機関の運転開始時には中立位置にあり上記距離が大きいので、励磁パターンがA、Bの何れの場合にも、電磁駆動弁10の起動時にはアーマチャ54がまず開弁終端位置又は閉弁終端位置へ向けて僅かに駆動され、軸線28に沿うアーマチャ54の往復ストロークが徐々に増大するようアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48が交互に励磁される。
【0071】
次に図3に示されたフローチャートを参照して第一の実施形態に於ける電磁駆動弁10の起動制御及び通常制御について説明する。尚図3に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチがオフよりオンに切換えられることにより開始され、ステップ20以降の各ステップは吸気弁No.1〜8及び排気弁No.1〜8の全ての電磁駆動弁について予め設定された順序にて実行される。
【0072】
まずステップ10に於いては図には示されていない内燃機関制御ルーチンより電磁駆動弁10の起動要求があったか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ10が繰り返し実行され、肯定判別が行われたときにはステップ20に於いて上記表1に基づいて当該電磁駆動弁10についてアーマチャ54の暫定目標位置が決定されると共に、決定された暫定目標位置に応じてアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48に対する励磁パターンA又はBが選択される。
【0073】
ステップ30に於いては選択された励磁パターンA又はBに従ってアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48が交互に励磁されることにより、吸気弁22(又は排気弁)及びアーマチャ54の移動が決定された暫定目標位置にて開始されると共に、それらの往復ストロークが漸次増大される電磁駆動弁10の起動制御が実行される。
【0074】
ステップ40に於いては選択された励磁パターンが励磁パターンAであるときには開弁終端位置を暫定目標位置とし、選択された励磁パターンが励磁パターンBであるときには閉弁終端位置を暫定目標位置として、アーマチャ54が暫定目標位置に到達したか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ30へ戻り、肯定判別が行われたときにはステップ50へ進む。
【0075】
ステップ50に於いては暫定目標位置が当該電磁駆動弁10について予め設定された目標位置と同一であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはそのままステップ70へ進み、否定判別が行われたときにはステップ60に於いてアッパ電磁コイル46又はロア電磁コイル48が励磁されることによりアーマチャ54が当該電磁駆動弁10の目標位置へ移動され、しかる後ステップ70へ進む。尚各電磁駆動弁の目標位置は任意であってよく、例えば吸気弁の目標位置は全閉位置であり、排気弁の目標位置は全開位置であってよい。
【0076】
ステップ70に於いては当技術分野に於いて公知の要領にてクランク角センサ76により検出されたクランク角θcの変化に同期して各電磁駆動弁10のアーマチャ54の位置及び速度が図6に示された通常制御時の目標位相平面の目標位置及び目標速度に従って閉弁終端位置と開弁終端位置との間に繰り返し変化するよう、バルブリフトセンサ68の検出結果に基づいてアーマチャ54の位置及び速度がフィードバック制御されることにより通常制御が行われ、これにより弁体22aが全閉位置及び全開位置へ交互に移動され保持されると共にその開閉タイミングが内燃機関100の運転状況に応じて制御される。
【0077】
ステップ80に於いては図には示されていない内燃機関制御ルーチンより当該電磁駆動弁10の作動終了要求があったか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ70へ戻り、肯定判別が行われたときにはアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48への通電が停止され図3に示されたルーチンによる制御が終了する。
【0078】
一般に、アーマチャ54の中立位置は圧縮コイルスプリング62及び66のばね力が釣り合う位置であり、開弁終端位置と閉弁終端位置との中間の位置であるが、各電磁駆動弁10の構成部品のばらつきや組み付け公差などに起因して開弁終端位置及び閉弁終端位置と中立位置との関係が各電磁駆動弁毎に異なるため、アーマチャ54の暫定目標位置は電磁駆動弁毎に異なる。また排気弁は燃焼室より排気ポートへ向けて流れる排気ガスの力を受けるため、閉弁し易く開弁しにくい傾向があり、そのためアジャストスクリュー56により中立位置が開弁側にシフトされることがある。
【0079】
図示の第一の実施形態によれば、電磁駆動弁10の起動要求があると、ステップ20に於いて上記表1に基づいて当該電磁駆動弁10についてアーマチャ54の暫定目標位置が決定されると共に、決定された暫定目標位置に応じてアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48に対する励磁パターンA又はBが選択され、ステップ30に於いて選択された励磁パターンA又はBに従ってアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48が交互に励磁されることにより、弁体及びアーマチャ54の移動が開始されそれらの往復ストロークが漸次増大され、アーマチャ54が決定された暫定目標位置へ移動するよう各電磁駆動弁10が起動制御される。
【0080】
従って各電磁駆動弁10の構成部品のばらつきや組み付け公差などに起因してアーマチャ54の暫定目標位置が電磁駆動弁毎に異なっていても、各電磁駆動弁10の起動時に各電磁駆動弁のアーマチャ54をそれぞれ暫定目標位置へ確実に移動させることができ、全ての電磁駆動弁のアーマチャが一律に開弁終端位置又は閉弁終端位置へ移動される場合に比して、確実に電磁駆動弁を起動することができると共に、電磁駆動弁の起動に要する励磁電流を低減することができる。
【0081】
また第一の実施形態によれば、アーマチャ54が選択された励磁パターンA又はBに応じた暫定目標位置まで移動され、ステップ50に於いて暫定目標位置が当該電磁駆動弁の目標位置と異なると判定されると、ステップ60に於いてアーマチャ54がその目標位置まで移動されるので、各電磁駆動弁のアーマチャ54を確実にその目標位置へ移動させることができる。
【0082】
例えば図19は起動時のアーマチャ54の目標位置が閉弁終端位置であり、アーマチャ54の中立位置が開弁終端位置の側へΔLずれており、暫定目標位置が開弁終端位置である場合の起動時の状況を示している。従来の制御装置の場合には、アッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48が交互に励磁されることにより時点t1に於いてアーマチャ54は開弁終端位置に到達するが、時点t1以降もアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48の交互の励磁が継続されても、その際にアーマチャ54に付与し得るエネルギが限られているため、図19に於いて破線にて示されている如く、アーマチャ54を目標位置である閉弁終端位置へ移動させることができず、電力消費量が高くなると共に電磁駆動弁を起動することができない場合がある。
【0083】
これに対し、図示の第一の実施形態によれば、時点t1に於いてアーマチャ54は暫定目標位置である開弁終端位置に到達し、図19に於いて実線にて示されている如く、例えば時点t1より時点t2までロア電磁コイル48の励磁によってアーマチャ54は開弁終端位置に保持され、時点t3に於いてアッパ電磁コイル46が励磁されることにより、アーマチャ54を確実に目標位置である閉弁終端位置へ移動させることができ、従って電力消費量を低減しつつ電磁駆動弁を確実に起動することができる。尚時点t2及びt3は互いに同一の時点であってもよい。
【0084】
特に図示の第一の実施形態によれば、アーマチャ54の移動が暫定目標位置への方向にて開始されると共にそれらの往復ストロークが漸次増大するよう電磁駆動弁10が起動制御されるので、大きい励磁電流を使用してアーマチャ54を中立位置より直接暫定目標位置へ移動しようとする場合に比して、起動に要する励磁電流を低減することができると共に、起動時の振動騒音を低減することができる。尚この作用効果は後述の他の実施形態に於いても同様に得られる。
【0085】
第二の実施形態
第二の実施形態に於いては、電子制御装置70にはバルブリフトセンサ68よりのアーマチャ54の位置を示す電圧信号及びクランク角センサ76よりのクランク角θcを示す信号に加えて、図1に於いて仮想線にて示された温度センサ78より内燃機関100の温度Te、例えば冷却水温を示す信号が入力される。
【0086】
またこの第二の実施形態に於いては、電子制御装置70のROMは、アッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48に対する電磁駆動弁起動時の励磁パターンA、B等に加えて、下記の表2に示されている如く、吸気弁No.1〜8及び排気弁No.1〜8について予め求められた内燃機関100の温度Teとアーマチャ54の暫定目標位置との関係のマップを記憶している。
【0087】
【表2】
【0088】
電子制御装置70は内燃機関の始動時及び通常運転時に図7に示されたフローチャートに従って各電磁駆動弁10を起動制御し通常制御する。尚図7に於いて図3に示されたステップと同一のステップには図3に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。また図7に於いては、電磁駆動弁10の起動制御及び通常制御ルーチンの一部のみが図示されているが、ステップ15以降の各ステップが各電磁駆動弁について実行され、またステップ30以降の各ステップは上述の第一の実施形態の場合と同様に実行される。
【0089】
図7に示されている如く、この第二の実施形態に於いては、ステップ10に於いて肯定判別が行われると、ステップ15に於いて温度センサ78により内燃機関100の温度Teが検出され、ステップ20に於いては内燃機関100の温度Te及び上記表2のマップに基づいて当該電磁駆動弁10についてアーマチャ54の暫定目標位置が決定されると共に、決定された暫定目標位置に応じてアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48に対する励磁パターンA又はBが選択される。
【0090】
尚この場合、検出された内燃機関100の温度Teが上記表2に示された各温度の中間の値であるときには、アーマチャ54の暫定目標位置は上記表2の温度のうち近い方の温度に対応する方向に決定され、このことは後述の他の実施形態についても同様である。
【0091】
一般に、内燃機関100が常温状態にあるときにアーマチャ54の中立位置が開弁終端位置と閉弁終端位置との中間の位置なるよう設定されても、内燃機関100の温度が上昇しアッパキャップ36が他の部材よりも大きく熱膨張すると、アジャストスクリュー56が図2で見て上方へ移動し、中立位置が閉弁側へシフトし、逆に内燃機関100の温度が低下しアッパキャップ36が他の部材よりも大きく熱収縮すると、アジャストスクリュー56が図2で見て下方へ移動し、中立位置が開弁側へシフトし、従って内燃機関100の温度によっても各電磁駆動弁10に於けるアーマチャ54の暫定目標位置が変化する。
【0092】
図示の第二の実施形態によれば、ステップ15に於いて温度センサ78により内燃機関100の温度Teが検出され、ステップ20に於いて内燃機関100の温度Te及び上記表2のマップに基づいて各電磁駆動弁10についてアーマチャ54の暫定目標位置が決定されるので、内燃機関100の温度変化に伴う実際の暫定目標位置の変化に対応して適正に暫定目標位置を決定することができる。
【0093】
第三の実施形態
この第三の実施形態に於いては、電子制御装置70のマイクロコンピュータはCPU、ROM、RAM、入出力ポート装置に加えて不揮発性のメモリであるバックアップRAMを有し、上記表2のマップはROMではなくバックアップRAMに記憶されている。
【0094】
またこの第三の実施形態に於いては、電磁駆動弁の起動制御及び通常制御は上述の第二の実施形態と同様に行われるが、アーマチャ54の暫定目標位置を決定するための上記表2のマップが図8に示された制御ルーチンに従って更新される。尚図8に示されたフローチャートによる制御も図には示されていないイグニッションスイッチがオフよりオンに切換えられることにより開始され、ステップ120以降の各ステップは吸気弁No.1〜8及び排気弁No.1〜8の全ての電磁駆動弁について予め設定された順序にて実行される。
【0095】
まずステップ110に於いては図には示されていない内燃機関制御ルーチンより当該電磁駆動弁10の起動要求があったか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときはステップ110が繰り返し実行され、肯定判別が行われたときにはステップ120に於いて温度センサ78により内燃機関100の温度Teが検出される。
【0096】
ステップ130に於いてはアーマチャ54が開弁終端位置、中立位置、閉弁終端位置にあるときのバルブリフトセンサ68の標準の出力電圧をそれぞれVaos、Vams、Vacsとして、バルブリフトセンサ68の出力電圧Vaに基づき下記の式1に従ってアーマチャ54の位置L(中立位置Lm)が演算される。尚下記の式1に於いて、Losはアーマチャ54の開弁終端位置と閉弁終端位置との間の標準の移動距離であり、Vaos、Vams、Vacs、Loは例えば車輌の出荷時に設定される。
L=Los(Va−Vaos)/(Vacs−Vaos) ……(1)
【0097】
ステップ140に於いては当該電磁駆動弁10が開弁保持中であるか否かの判別、即ちアーマチャ54がロアコア34に当接した状態にあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ180へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ150に於いてバルブリフトセンサ68の出力電圧Vaに基づき上記式1に従ってアーマチャ54の位置L(開弁終端位置Lo)が演算される。
【0098】
ステップ160に於いては当該電磁駆動弁10が閉弁保持中であるか否かの判別、即ちアーマチャ54がアッパコア32に当接した状態にあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ160が繰り返し実行され、肯定判別が行われたときにはステップ170に於いてバルブリフトセンサ68の出力電圧Vaに基づき上記式1に従ってアーマチャ54の位置L(閉弁終端位置Lc)が演算される。
【0099】
同様に、ステップ180に於いては当該電磁駆動弁10が閉弁保持中であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ140へ戻り、肯定判別が行われたときにはステップ190に於いてバルブリフトセンサ68の出力電圧Vaに基づき上記式1に従ってアーマチャ54の位置L(閉弁終端位置Lc)が演算される。
【0100】
ステップ200に於いては当該電磁駆動弁10が閉弁保持中であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ200が繰り返し実行され、肯定判別が行われたときにはステップ210に於いてバルブリフトセンサ68の出力電圧Vaに基づき上記式1に従ってアーマチャ54の位置L(閉弁終端位置Lc)が演算される。
【0101】
ステップ220に於いては中間位置Lm、開弁終端位置Lo、閉弁終端位置Lcに基づきアーマチャ54の暫定目標位置が判定され、ステップ230に於いては内燃機関の温度Te及びステップ220の判定結果に基づき、必要に応じて表2に対応するマップが更新される。
【0102】
尚ステップ220に於いては例えば位置の差Lm−Lo及びLc−Lmのうち小さい方に対応する位置がアーマチャ54の暫定目標位置であると判定され、ステップ230に於いては表2に示された−20の如き温度をTxとし、αを正の定数として内燃機関の温度TeがTx−α以上Tx+α以下である場合に表2の温度Txの暫定目標位置が書き換えられることにより更新される。
【0103】
一般に、アーマチャ54の暫定目標位置は内燃機関100の温度によって変化するだけでなく、各電磁駆動弁10の経時変化によっても変化する。例えば圧縮コイルばね62がへたると中立位置は閉弁側へシフトしてアーマチャ54の暫定目標位置は閉弁方向へ変化し、逆に圧縮コイルばね66がへたると中立位置は開弁側へシフトしてアーマチャ54の暫定目標位置は開弁方向へ変化する。またバルブシートが摩耗すると、圧縮コイルばね66の圧縮量が減少するので、電磁駆動弁は開弁し易くなる。
【0104】
図示の第三の実施形態によれば、内燃機関100の運転開始時にステップ120及び130に於いてそれぞれ内燃機関100の温度Te及びアーマチャ54の中立位置Lmが検出され、ステップ140〜210に於いて各電磁駆動弁10が最初に開弁保持状態になったことに対応するアーマチャ54の開弁終端位置Lo及び各電磁駆動弁10が最初に閉弁保持状態になったことに対応するアーマチャ54の閉弁終端位置Lcが検出され、ステップ220に於いてこれらの位置に基づきアーマチャ54の暫定目標位置が判定され、ステップ230に於いて表2のマップが更新される。
【0105】
従って内燃機関100及び電磁駆動弁10の経時変化に応じて表2のマップを書き換えることができるので、暫定目標位置が一定である上述の第一及び第二の実施形態の場合に比して、表2のマップを内燃機関100及び電磁駆動弁10の実際の状況に適合させることができ、これによりバルブシートの摩耗や圧縮コイルばねのへたりの如き経時変化が生じた場合にも、各電磁駆動弁10を確実に且つ適正に起動することができる。
【0106】
特に図示の第三の実施形態によれば、内燃機関100の温度Te、アーマチャ54の中立位置Lm、開弁終端位置Lo、閉弁終端位置Lcは内燃機関の運転開始時の値として演算され、従って内燃機関が燃焼により昇温する前の値として検出されるので、内燃機関の冷間始動時に於けるアーマチャ54の暫定目標位置を適正に決定し、これにより内燃機関の冷間始動時に各電磁駆動弁10を確実に且つ適正に起動することができる。
【0107】
第四の実施形態
この第四の実施形態に於いても、電磁駆動弁の起動制御及び通常制御は上述の第二の実施形態と同様に行われるが、アーマチャ54の暫定目標位置を決定するための上記表2のマップが図9に示された制御ルーチンに従って更新される。尚図9に示されたフローチャートによる制御も図には示されていないイグニッションスイッチがオフよりオンに切換えられることにより開始され、ステップ320以降の各ステップは吸気弁No.1〜8及び排気弁No.1〜8の全ての電磁駆動弁について予め設定された順序にて実行される。
【0108】
まずステップ310に於いては内燃機関100が停止中であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときはステップ310が繰り返し実行され、肯定判別が行われたときにはステップ320へ進む。ステップ320に於いては内燃機関100が運転中であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときはステップ380へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ340へ進む。
【0109】
ステップ340に於いては当該電磁駆動弁10が開弁保持中であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ360へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ350に於いて当該電磁駆動弁についてアーマチャ54の開弁終端位置Loが検出される。
【0110】
ステップ360に於いては当該電磁駆動弁10が閉弁保持中であるかの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ320へ戻り、肯定判別が行われたときにはステップ370に於いて当該電磁駆動弁のアーマチャ54の閉弁終端位置Lcが検出され、しかる後ステップ320へ戻る。
【0111】
ステップ380に於いてはアッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48に対する励磁が終了され、ステップ390に於いてはアーマチャ54が中立位置に静止したか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ390が繰り返し実行され、肯定判別が行われたときにはステップ400に於いてアーマチャ54の中立位置Lmが検出される。
【0112】
ステップ410に於いてはアーマチャ54の中立位置Lm、開弁終端位置Lo、閉弁終端位置Lcに基づき当該電磁駆動弁10についてアーマチャ54の暫定目標位置が判定される。尚この場合にも開弁終端位置Lo及び閉弁終端位置Lcのうち中立位置Lmに近い方に対応する方向が暫定目標位置であると判定される。
【0113】
ステップ420に於いては温度センサ78により内燃機関100の温度Teが検出され、ステップ430に於いてはステップ410に於いて判定された暫定目標位置及び内燃機関100の温度Teに基づき上記表2のマップがステップ230の場合と同様の要領にて更新される。
【0114】
かくして図示の第四の実施形態によれば、内燃機関100の運転中にステップ340〜370に於いてアーマチャ54の開弁終端位置Lo及び閉弁終端位置Lcが繰り返し検出されることにより最終的に内燃機関100の運転終了時に於けるアーマチャ54の開弁終端位置Lo及び閉弁終端位置Lcが検出され、内燃機関100の運転終了時にアーマチャ54が中立位置に静止した段階でステップ400に於いてアーマチャ54の中立位置Lmが検出され、ステップ420に於いて内燃機関100の温度Teが検出され、ステップ410に於いてこれらの位置に基づきアーマチャ54の暫定目標位置が判定され、ステップ430に於いて表2のマップが更新される。
【0115】
従ってこの実施形態の場合にも、内燃機関100及び電磁駆動弁10の経時変化に応じて表2のマップを書き換えることができるので、上述の第三の実施形態の場合と同様、表2のマップを内燃機関100及び電磁駆動弁10の実際の状況に適合させることができ、これによりバルブシートの摩耗や圧縮コイルばねのへたりの如き経時変化が生じた場合にも、各電磁駆動弁10を確実に且つ適正に起動することができる。
【0116】
特に図示の第四の実施形態によれば、内燃機関100の温度Te、アーマチャ54の中立位置Lm、開弁終端位置Lo、閉弁終端位置Lcは内燃機関の運転終了時の値として演算され、従って内燃機関が燃焼により昇温した後の値として検出されるので、内燃機関の温間再始動時に於けるアーマチャ54の暫定目標位置を適正に決定し、これにより内燃機関の温間再始動時に各電磁駆動弁10を確実に且つ適正に起動することができる。
【0117】
第五の実施形態
この第五の実施形態に於いても、電磁駆動弁の起動制御及び通常制御は上述の第二の実施形態と同様に行われるが、アーマチャ54の暫定目標位置を決定するための上記表2のマップが図10に示された制御ルーチンに従って更新される。尚図10に示されたフローチャートによる制御も図には示されていないイグニッションスイッチがオフよりオンに切換えられることにより開始され、ステップ520以降の各ステップは吸気弁No.1〜8及び排気弁No.1〜8の全ての電磁駆動弁について予め設定された順序にて実行される。
【0118】
まずステップ510に於いては内燃機関100がアイドル運転中であるか否かの判別、即ち内燃機関100の吸排気量が少ない所定の運転状態にあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ510が繰り返し実行され、肯定判別が行われたときにはステップ520へ進む。
【0119】
ステップ520に於いてはロア電磁コイル48が励磁されることにより当該電磁駆動弁が全閉位置より全開位置へ駆動されているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ540へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ530に於いて開弁励磁電流、即ちロア電磁コイル48に対する励磁電流の積算値Isoが演算された後ステップ540へ進む。
【0120】
ステップ540に於いてはアッパ電磁コイル46が励磁されることにより当該電磁駆動弁が全開位置より全閉位置へ駆動されているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ560へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ550に於いて閉弁励磁電流、即ちアッパ電磁コイル46に対する励磁電流の積算値Iscが演算された後ステップ560へ進む。
【0121】
ステップ560に於いては温度センサ78により内燃機関100の温度Teが検出され、ステップ570に於いては開弁励磁電流の積算値Isoが閉弁励磁電流の積算値Iscよりも小さいか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ580に於いて当該電磁駆動弁10のアーマチャ54の暫定目標位置が開弁終端位置であると判定され、否定判別が行われたときにはステップ590に於いて当該電磁駆動弁10のアーマチャ54の暫定目標位置が閉弁終端位置であると判定され、ステップ600に於いては内燃機関100の温度Te及びステップ580又は590の判定結果に基づき表2のマップが更新される。
【0122】
上述の如く、各電磁駆動弁10の開閉はリフトセンサ68の検出結果に基づきアーマチャ54の位置及び速度がそれぞれ図6に示された目標位相平面の目標位置及び目標速度になるようフィードバック制御されるので、開弁励磁電流の積算値及び閉弁励磁電流の積算値はそれぞれアーマチャ54の開弁移動及び閉弁移動に要するエネルギの大きさの指標であり、これらの値のうち小さい方に対応する方向がアーマチャ54の暫定目標位置である。
【0123】
図示の第五の実施形態によれば、ステップ520及び530に於いて開弁励磁電流の積算値Isoが演算され、ステップ540及び550に於いて閉弁励磁電流の積算値Iscが演算され、ステップ570〜590に於いて開弁励磁電流の積算値Iso及び閉弁励磁電流の積算値Iscのうち小さい方に対応する位置がアーマチャ54の暫定目標位置と判定され、ステップ600に於いて内燃機関100の温度Te及び判定結果に基づき表2のマップが更新される。
【0124】
従ってこの実施形態に於いても内燃機関100及び電磁駆動弁10の経時変化に応じて表2のマップを書き換えることができるので、上述の第三及び第四の実施形態の場合と同様、表2のマップを内燃機関100及び電磁駆動弁10の実際の状況に適合させることができ、これによりバルブシートの摩耗や圧縮コイルばねのへたりの如き経時変化が生じた場合にも、各電磁駆動弁10を確実に且つ適正に起動することができる。
【0125】
また第五の実施形態によれば、アーマチャ54の中立位置Lmを検出する必要がなく、内燃機関100の通常運転時に於ける電磁駆動弁10の作動状況に基づいてアーマチャ54の暫定目標位置が判定されるので、上述の第三及び第四の実施形態の場合に比して効率的に表2のマップを内燃機関100及び電磁駆動弁10の実際の状況に適合させることができる。
【0126】
特に図示の第五の実施形態によれば、開弁励磁電流の積算値Iso及び閉弁励磁電流の積算値Iscの演算は内燃機関100の吸排気量が少なく弁体22aが受ける吸排気の力の影響が小さい状況に於いて行われるので、弁体22aが吸気や排気の力による大きい影響を受けることに起因して開弁励磁電流の積算値Iso及び閉弁励磁電流の積算値Iscが適正に演算されなくなることを確実に防止することができ、これにより内燃機関100の運転状況の如何に拘らず、ステップ520〜555が実行される場合に比して、アーマチャ54の暫定目標位置を適正に判定することができる。
【0127】
第六の実施形態
この第六の実施形態に於いても、電磁駆動弁の起動制御及び通常制御は上述の第二の実施形態と同様に行われるが、アーマチャ54の暫定目標位置を決定するための上記表2のマップが図11に示された制御ルーチンに従って更新される。尚図11に示されたフローチャートによる制御も図には示されていないイグニッションスイッチがオフよりオンに切換えられることにより開始され、ステップ520以降の各ステップは吸気弁No.1〜8及び排気弁No.1〜8の全ての電磁駆動弁について予め設定された順序にて実行される。また図11に於いて図10に示されたステップと同一のステップには図10に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。
【0128】
この第六の実施形態に於いては、ステップ520に於いて肯定判別、即ち当該電磁駆動弁10が開弁駆動中である旨の判別が行われたときには、ステップ535に於いて当該電磁駆動弁10について弁体の開弁方向最大速度Vvomax、即ちアーマチャ54の開弁方向への最大速度(例えばアーマチャ54の位置Lの微分値の最大値)が演算される。
【0129】
同様にステップ540に於いて肯定判別、即ち当該電磁駆動弁10が閉弁駆動中である旨の判別が行われたときには、ステップ555に於いて当該電磁駆動弁10について弁体の閉弁方向最大速度Vvcmax、即ちアーマチャ54の閉弁方向への最大速度が演算される。
【0130】
またステップ560が完了すると、ステップ575に於いて開弁方向最大速度Vvomaxが閉弁方向最大速度Vvcmaxよりも大きいか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ580に於いて暫定目標位置が開弁終端位置であると判定され、否定判別が行われたときにはステップ590に於いて暫定目標位置が閉弁終端位置であると判定され、上記以外の他のステップは上述の第五の実施形態の場合と同様に実行される。
【0131】
図12はアーマチャ54の位置Lと圧縮コイルばね62及び66のばね力Fとの関係を示しており、図13はアーマチャ54の位置Lと圧縮コイルばね62及び66による位置のエネルギEとの関係を示している。尚図12及び13に於いて、実線はアーマチャ54の中立位置が適正である場合を示し、破線は中立位置が適正な位置より開弁側へずれている場合を示している。
【0132】
圧縮コイルばね62及び66のばね定数をkとすると、ばね力F及びばねによる位置のエネルギEはそれぞれ下記の式2及び3により表わされる。
F=−k(L−Lm) ……(2)
E=0.5×k(L−Lm)2 …(3)
【0133】
弁体22aが全閉位置にある(L=Lc)状態にてアッパ電磁コイル46に対する通電が解除され、アーマチャ54が閉弁終端位置より中立位置まで移動する場合を考えると、アーマチャ54等の可動部分の位置のエネルギが運動エネルギに変換されるので、アーマチャ54が中立位置に到達した際の開弁方向の速度をVvomとし、可動部材の質量をMとすると下記の式4が成立し、従って速度Vvomは下記の式5により表わされる。同様にアーマチャ54が開弁終端位置より中立位置まで移動したときの閉弁方向の速度をVvcmとすると、下記の式6が成立し、従って速度Vvcmは下記の式7により表わされる。
0.5×M(Vvom)2=E ……(4)
|Vvom|=|Lc−Lm|×(k/M)1/2 ……(5)
0.5×M(Vvcm)2=E ……(6)
|Vvcm|=|Lo−Lm|×(k/M)1/2 ……(7)
【0134】
上記式5及び7より、速度Vvom及びVvcmの大きさの大小関係により中立位置のずれを判定することができ、アーマチャ54の位置の差|Lc−Lm|が|Lo−Lm|よりも小さいときには閉弁方向の速度Vvcmの大きさが開弁方向の速度Vvomの大きさよりも大きくなり、逆にアーマチャ54の位置の差|Lo−Lm|が|Lc−Lm|よりも小さいときには開弁方向の速度Vvomの大きさが閉弁方向の速度Vvcmの大きさよりも大きくなる。またアーマチャ54の速度の大きさはアーマチャの中立位置に於いて最大になる。従って各電磁駆動弁10の開閉駆動時に於ける最大速度に基づきアーマチャ54の暫定目標位置を判定することができる。
【0135】
尚実際には可動部材の運動は摩擦力や残留電磁力の影響を受けるので、必ずしも上記式4〜7の通りにはならないが、摩擦力や残留電磁力は開弁方向及び閉弁方向の何れの場合にも同様に作用すると考えられるので、摩擦力や残留電磁力の影響に拘わらずアーマチャ54の最大速度に基づきその暫定目標位置を判定することができる。
【0136】
かくして図示の第六の実施形態によれば、ステップ520及び535に於いて各電磁駆動弁10が開弁駆動されているときのアーマチャ54の開弁方向最大速度Vvomaxが演算され、ステップ540及び555に於いて各電磁駆動弁10が閉弁駆動されているときのアーマチャ54の閉弁方向最大速度Vvcmaxが演算され、ステップ575〜590に於いてこれらの速度の大小関係に基づいてアーマチャ54の暫定目標位置が判定され、ステップ600に於いて表2のマップが更新されるので、内燃機関100及び各電磁駆動弁10の経時変化に応じて表2のマップを適正に変更し、これにより各電磁駆動弁10を確実に且つ適正に起動することができる。
【0137】
またこの第六の実施形態によれば、アーマチャ54の開弁方向最大速度Vvomax及び閉弁方向最大速度Vvcmaxに基づいてアーマチャ54の暫定目標位置が判定され、アーマチャ54の速度は電磁駆動弁10の通常制御時にアーマチャ54の位置及び速度をフィードバック制御するために演算されるので、フィードバック制御時に演算される値を利用して暫定目標位置を判定することができ、従って暫定目標位置を判定するための特別の演算を要することなく暫定目標位置を判定することができる。
【0138】
特に図示の第六の実施形態によれば、ステップ520〜555に於けるアーマチャ54の開弁方向最大速度Vvomax及び閉弁方向最大速度Vvcmaxは内燃機関100がアイドル運転状態にある場合に実行されるので、弁体22aが吸気や排気の力による大きい影響を受けることに起因して開弁方向最大速度Vvomax及び閉弁方向最大速度Vvcmaxが適正に演算されなくなることを確実に防止することができ、これにより内燃機関100の運転状況の如何に拘らず、ステップ520〜555が実行される場合に比して、アーマチャ54の暫定目標位置を適正に判定することができる。
【0139】
第七の実施形態
この第七の実施形態に於いては、電子制御装置70のバックアップRAMは、下記の表3に示されている如く、吸気弁No.1〜8及び排気弁No.1〜8について予め求められた内燃機関100の温度Teとアーマチャ54が開弁終端位置にあるときのバルブリフトセンサ68の出力電圧Vaoとの関係のマップを記憶しており、また下記の表4に示されている如く、吸気弁No.1〜8及び排気弁No.1〜8について予め求められた内燃機関100の温度Teとアーマチャ54が閉弁終端位置にあるときのバルブリフトセンサ68の出力電圧Vacとの関係のマップを記憶している。
【0140】
【表3】
【0141】
【表4】
【0142】
電子制御装置70は内燃機関の始動時及び通常運転時に図14に示されたフローチャートに従って各電磁駆動弁10を起動制御し通常制御する。また電子制御装置70は図15に示された制御ルーチンに従って上記表3及び4のマップを更新する。尚図14に於いて図7に示されたステップと同一のステップには図7に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。
【0143】
この第七の実施形態に於いては、図14に示されている如く、ステップ15が完了すると、ステップ22に於いてアーマチャ54が中立位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧VamがRAMに記憶され、ステップ24に於いては内燃機関100の温度Teに基づき上記表3のマップよりアーマチャ54が開弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の推定出力電圧Vaoが演算されると共に、上記表4のマップよりアーマチャ54が閉弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の推定出力電圧Vacが演算される。
【0144】
尚この場合、検出された内燃機関100の温度Teが上記表3及び表4に示された各温度の中間の値であるときには、検出された温度に近い表中の二つの温度に対応する推定出力電圧について比例配分の演算が行われることにより、当該検出された温度について推定出力電圧Vao及び推定出力電圧Vacが当該演算される。
【0145】
ステップ26に於いては出力電圧の偏差Vam−Vao及びVac−Vamのうち小さい方に対応する方向がアーマチャ54の暫定目標位置であると決定され、ステップ28に於いては暫定目標位置に応じて励磁パターンA又はBが選択され、しかる後ステップ30へ進む。
【0146】
またこの第七の実施形態に於いては、図15に示されている如く、ステップ610に於いて当該電磁駆動弁10が開弁保持中であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ630へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ620に於いてリフトセンサ68の出力電圧VaoがRAMに記憶され、しかる後ステップ630へ進む。
【0147】
ステップ630に於いては当該電磁駆動弁10が閉弁保持中であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ650へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ640に於いてリフトセンサ68の出力電圧VacがRAMに記憶され、しかる後ステップ650へ進む。
【0148】
ステップ650に於いては温度センサ78により内燃機関100の温度Teが検出され、ステップ660に於いては温度Teに応じて上記表3のマップ(出力電圧Vaoの値)が更新され、ステップ670に於いては温度Teに応じて上記表4のマップ(出力電圧Vacの値)が更新される。
【0149】
かくして図示の第七の実施形態によれば、ステップ15に於いて内燃機関100の温度Teが検出され、ステップ22に於いてアーマチャ54が中立位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧Vamが求められ、ステップ24に於いて温度Teに基づきアーマチャ54が開弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の推定出力電圧Vao及びアーマチャ54が閉弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の推定出力電圧Vacが演算され、ステップ26に於いて出力電圧の偏差Vam−Vao及びVac−Vamの大小関係に基づきアーマチャ54の暫定目標位置が決定される。
【0150】
上記式1より解る如く、出力電圧の偏差Vam−Vao及びVac−Vamの大小関係はアーマチャ54の中立位置Lmと開弁終端位置Loとの間の距離及び中立位置Lmと閉弁終端位置Loとの間の距離の大小関係に対応しており、出力電圧の偏差Vam−Vao及びVac−Vamのうち小さい方に対応する位置がアーマチャ54の暫定目標位置である。
【0151】
第七の実施形態によれば、各電磁駆動弁10の起動開始時に内燃機関100の温度Teを検出し、アーマチャ54が中立位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧Vamを求めるだけで、アーマチャ54が開弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧Vao及びアーマチャ54が閉弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧Vacを推定することができ、これらに基づいてアーマチャ54の暫定目標位置を決定することができるので、上述の第三乃至第六の実施形態の場合に比して容易に且つ能率よく暫定目標位置を決定することができる。
【0152】
特に図示の第七の実施形態によれば、内燃機関100が通常運転されているときにステップ610〜650に於いてアーマチャ54が開弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧Vao及びアーマチャ54が閉弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧Vacが求められると共に、内燃機関100の温度Teが検出され、ステップ660及び670に於いてそれぞれ温度Teに応じて上記表3のマップ(出力電圧Vaoの値)及び上記表4のマップ(出力電圧Vacの値)が更新されるので、上記第三乃至第六の実施形態の場合と同様、内燃機関100及び各電磁駆動弁10の経時変化に応じて表3及び4のマップを適正に変更し、これにより内燃機関100及び各電磁駆動弁10の経時変化に拘わらず各電磁駆動弁10を確実に且つ適正に起動することができる。
【0153】
また表3及び4のマップの出力電圧Vao及びVacに基づき上記式1に従ってアーマチャ54の目標開弁終端位置及び目標閉弁終端位置を演算することができるので、内燃機関100及び各電磁駆動弁10の経時変化に応じて図6に示された目標位相平面を各電磁駆動弁毎に最適化することができ、これにより内燃機関100の通常運転時に於ける各電磁駆動弁のフィードバック制御を最適化することができる。
【0154】
第八の実施形態
この第八の実施形態に於いては、電子制御装置70は、アッパ電磁コイル46及びロア電磁コイル48に対する電磁駆動弁起動時の励磁パターンA、B等を記憶するROMを有しているが、バックアップRAMは上記表1〜4に相当するマップを記憶しておらず、下記の式8及び9を記憶している。電子制御装置70は内燃機関の始動時及び通常運転時に図16に示されたフローチャートに従って各電磁駆動弁10を起動制御し通常制御する。尚図16に於いて図14に示されたステップと同一のステップには図14に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。
【0155】
この第八の実施形態に於いては、図16に示されている如く、ステップ22が完了するとステップ25に於いて内燃機関100の温度Teに基づきそれぞれ下記の式6及び7に従ってアーマチャ54が開弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の推定出力電圧Vao及びアーマチャ54が閉弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の推定出力電圧Vacが演算され、しかる後上述の第七の実施形態の場合と同様ステップ26及び28が実行される。
Vao=Vaon+Ko(Te−Ten) ……(8)
Vac=Vacn+Kc(Te−Ten) ……(9)
【0156】
尚上記式8及び9に於いて、Vaon及びVacnはそれぞれ内燃機関100の温度Teが所定の温度Tenであるときのリフトセンサ68の出力電圧Vao及びVacとして例えば車輌の出荷時に設定される値であり、係数Ko及びKcも例えば車輌の出荷時に設定される値であり、係数Ko及びKcは図には示されていないが内燃機関100の通常運転時に内燃機関100の温度Te、アーマチャ54が開弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧Vao及びアーマチャ54が閉弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧Vacに基づいて随時更新される。またリフトセンサ68の出力電圧が内燃機関100の温度Teに対し線形的であれば、係数Ko及びKcは互いに同一の値になるが、リフトセンサ68の出力電圧は内燃機関100の温度Teに対し線形的でないことが多いので、これらの係数は独立に設定されることが好ましい。
【0157】
かくして第八の実施形態によれば、上述の第七の実施形態の場合と同様、各電磁駆動弁10の起動開始時に内燃機関100の温度Teを検出し、アーマチャ54が中立位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧Vamを求めるだけで、アーマチャ54が開弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧Vao及びアーマチャ54が閉弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧Vacを推定することができ、これらに基づいてアーマチャ54の暫定目標位置を決定することができるので、上述の第三乃至第六の実施形態の場合に比して容易に且つ能率よく暫定目標位置を決定することができる。
【0158】
また第八の実施形態によれば、上述の第七の実施形態の場合の如く内燃機関100の温度Teとリフトセンサ68の出力電圧Vao及びVacとの関係を記憶する必要がないので、バックアップRAMの記憶容量は上述の第七の実施形態の場合よりも小さくてよく、これによりコストを低減することができる。
【0159】
特に図示の第八の実施形態によれば、上記式8及び9に於ける係数Ko及びKcは内燃機関100の通常運転時に内燃機関100の温度Te、アーマチャ54が開弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧Vao及びアーマチャ54が閉弁終端位置にあるときのリフトセンサ68の出力電圧Vacに基づいて随時更新されるので、上記第三乃至第七の実施形態の場合と同様、内燃機関100及び各電磁駆動弁10の経時変化に応じて上記式8及び9を適正に変更し、これにより内燃機関100及び各電磁駆動弁10の経時変化に拘わらず各電磁駆動弁10を確実に且つ適正に起動することができる。
【0160】
第九の実施形態
この第九の実施形態の電磁駆動弁10はそれ自身周知の構成の油圧式のラッシュアジャスタを有するものであり、図17に示されている如く、吸気弁22のステム22bの上端にはラッシュアジャスタ50がキャップ式に嵌合することにより取り付けられ、ラッシュアジャスタ50の上端にアーマチャステム52の下端が当接している。
【0161】
ラッシュアジャスタ50はその上端とアーマチャステム52の下端との間に間隙がある場合には、ラッシュアジャスタ内部のスプリングによりその長さが間隙の分だけ伸びて間隙をなくし、逆にラッシュアジャスタが吸気弁22のステム22bとアーマチャステム52とにより強く圧縮される場合には、内部の高圧室に封入された液体により反力が発生され、これによりその長さを維持するようになっている。
【0162】
またこの第九の実施形態に於いては、電子制御装置70は内燃機関100の運転が停止されたときに起動し内燃機関100の運転が停止された時点よりの経過時間ΔTtをカウントするタイマを有し、経過時間ΔTtに応じてアーマチャ54の暫定目標位置の判定態様を変更する。
【0163】
図18に示されている如く、この第九の実施形態に於いては、上記各実施形態のステップ10に対応するステップ710に於いて肯定判別が行われると、ステップ720に於いて経過時間ΔTtが基準値ΔTtc(正の定数)以上であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときには上述の第三の実施形態に於けるステップ120へ進み、否定判別が行われたときには上述の第四の実施形態に於けるステップ310へ進む。
【0164】
一般に、電磁駆動弁が油圧式のラッシュアジャスタを有する場合には、内燃機関100の温度が同一であっても内燃機関の始動時に検出された中立位置と内燃機関の運転終了時に検出された中立位置とは異なる。油圧式のラッシュアジャスタに於いては、電磁駆動弁が閉弁を経験する度に内部の高圧室にオイルが速やかに充填され、閉弁状態以外の状況、即ち圧縮荷重を受けている間にオイルが高圧室より染み出していくようになっている。そのためラッシュアジャスタの長さは高圧室にオイルが充填されているときには長く、オイルが高圧室より排出されるにつれて短くなる。
【0165】
従って内燃機関100が停止された後すぐに再始動される場合には、ラッシュアジャスタは縮みきっていないので、内燃機関100の運転停止直後の検出結果に基づいて更新されたマップに基づいてアーマチャ54の暫定目標位置が決定され、内燃機関100が停止された時点より十分な時間が経過した段階で始動される場合には、ラッシュアジャスタは縮みきっているので、内燃機関100の始動時の検出結果に基づいて更新されたマップに基づいてアーマチャ54の暫定目標位置が決定されることが好ましい。
【0166】
図示の第九の実施形態によれば、ステップ720に於いて内燃機関100の運転が停止された時点よりの経過時間ΔTtが基準値ΔTtc以上であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときには上述の第三の実施形態に於けるステップ120へ進み、否定判別が行われたときには上述の第四の実施形態に於けるステップ310へ進むので、ラッシュアジャスタの長さの状況に応じて適正にアーマチャ54の暫定目標位置を決定することができ、従って油圧式のラッシュアジャスタが組み込まれた電磁駆動弁を確実に且つ適正に起動することができる。
【0167】
以上に於いては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0168】
例えば上述の各実施形態に於いては、内燃機関100は4気筒式の4ストローク4サイクルガソリンエンジンであり、各気筒は二つの吸気系の電磁駆動弁及び二つの排気系の電磁駆動弁を有しているが、本発明の制御装置が適用される内燃機関の気筒数、各気筒の吸気系及び排気系の電磁駆動弁の数は任意の数であってよい。
【0169】
また上述の各実施形態に於いては、アーマチャ54の暫定目標位置が開弁終端位置であるときにはアーマチャ54の移動が開弁終端位置の方向に開始され、アーマチャ54の暫定目標位置が閉弁終端位置であるときにはアーマチャ54の移動が閉弁終端位置の方向に開始されるようになっているが、暫定目標位置が開弁終端位置であるときにはアーマチャ54の移動が閉弁終端位置の方向に開始され、暫定目標位置が閉弁終端位置であるときにはアーマチャ54の移動が開弁終端位置の方向に開始されるよう修正されてもよい。
【0170】
また上述の各実施形態に於いては、各電磁駆動弁10の起動開始時にアーマチャ54がまず中立位置より僅かに駆動され、アーマチャ54の往復ストロークが漸次増大されることにより暫定目標位置へ移動されるようになっているが、各電磁駆動弁10はアーマチャ54が中立位置より直接暫定目標位置へ移動されるよう修正されてもよい。
【0171】
また上述の各実施形態に於いては、表1乃至表4の温度間隔は20℃の均一な間隔であるが、各表の温度間隔は例えば10℃の如き任意の間隔であってよく、また温度間隔は常用域近傍の温度範囲の間隔が他の温度範囲に比して小さくなるよう均一ではない間隔に設定されてもよい。
【0172】
更に上述の第九の実施形態に於いては、アーマチャステム52と弁体22のステム22bとの間にラッシュアジャスタ50が設けられており、第一乃至第八の実施形態に於いてはラッシュアジャスタは設けられていないが、第一乃至第八の実施形態の何れかがラッシュアジャスタが設けられた電磁駆動弁に適用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による起動制御方法が適用されるに適した複数個の電磁駆動弁を各気筒に有する4気筒式の内燃機関を示す概略構成図である。
【図2】図1に示された吸気系の一つの電磁駆動弁を示す概略構成図である。
【図3】第一の実施形態に於ける電磁駆動弁の起動制御及び通常制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】暫定目標位置が開弁終端位置である場合に於けるアッパ電磁コイル及びロア電磁コイルに対する励磁パターンAを示すグラフである。
【図5】暫定目標位置が閉弁終端位置である場合に於けるアッパ電磁コイル及びロア電磁コイルに対する励磁パターンBを示すグラフである。
【図6】電磁駆動弁の通常制御時に於ける目標位相平面の目標位置及び目標速度を示すグラフである。
【図7】第二の実施形態に於ける電磁駆動弁の起動制御及び通常制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。
【図8】第三の実施形態に於ける暫定目標位置判定制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】第四の実施形態に於ける暫定目標位置判定制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】第五の実施形態に於ける暫定目標位置判定制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】第六の実施形態に於ける暫定目標位置判定制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】アーマチャの位置Lと圧縮コイルばねのばね力Fとの間の関係を示すグラフである。
【図13】アーマチャの位置Lと圧縮コイルばねによる位置のエネルギEとの間の関係を示すグラフである。
【図14】第七の実施形態に於ける電磁駆動弁の起動制御及び通常制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。
【図15】第七の実施形態に於けるマップ更新制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図16】第八の実施形態に於ける電磁駆動弁の起動制御及び通常制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。
【図17】吸気弁のステムとアーマチャステムとの間にラッシュアジャスタを有する第九の実施形態の電磁駆動弁を示す概略構成図である。
【図18】第九の実施形態に於ける電磁駆動弁の起動制御及び通常制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。
【図19】起動時のアーマチャの目標位置が閉弁終端位置であり、アーマチャ54の中立位置が開弁終端位置の側へΔLずれており、暫定目標位置が開弁終端位置である場合について従来の制御装置及び第一の実施形態に於ける起動時の状況を示すグラフである。
【符号の説明】
10…電磁駆動弁
12…シリンダヘッド
22…吸気弁
32…アッパコア
34…ロアコア
46…アッパ電磁コイル
48…ロア電磁コイル
50…ラッシュアジャスタ
54…アーマチャ
56…アジャストボルト
62、66…圧縮コイルばね
68…バルブリフトセンサ
70…電子制御装置
76…クランク角センサ
78…温度センサ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an electromagnetically driven valve for an internal combustion engine, and more particularly to an activation control device for an electromagnetically driven valve for an internal combustion engine.
[0002]
[Prior art]
As an intake valve and an exhaust valve of an internal combustion engine mounted on a vehicle such as an automobile, an electromagnetically driven valve that opens and closes a valve body by electromagnetic force has been conventionally known. And a pair of springs arranged on both sides of the armature to urge the armature to the neutral position of the valve body, and an opening end corresponding to the fully open position of the valve body by electromagnetic force against the spring force of one spring A valve opening electromagnet for driving to a position, and a valve closing electromagnet for driving the armature to a valve closing end position corresponding to the fully closed position of the valve body by electromagnetic force against the spring force of the other spring. .
[0003]
When the electromagnetically driven valve is not operated, the armature is positioned at the neutral position where the spring force of the pair of springs is balanced. Therefore, when the electromagnetically driven valve is activated, the armature is moved to the neutral position by exciting the valve opening electromagnet or the valve closing electromagnet. Driven to the valve opening end position or the valve closing end position, or by alternately exciting the valve opening electromagnet and the valve closing electromagnet, the armature gradually increases the reciprocating stroke from the neutral position while the valve opening end position or the valve closing end position is closed. Driven to valve end position.
[0004]
Thus, as a control device for starting the electromagnetically driven valve, for example, as described in Japanese Patent Laid-Open No. 2000-97059, when the ignition switch is turned on, the intake / exhaust valve is moved from the neutral position to the fully opened position and held, and cranking rotation is performed. 2. Description of the Related Art Conventionally, a control device for an electromagnetically driven valve that moves an intake / exhaust valve sequentially from a cylinder that reaches an intake stroke to a fully closed position when the speed reaches a reference value is known.
[0005]
According to the conventional electromagnetically driven valve control device described in the above publication, all intake and exhaust valves are moved from the neutral position to the fully open position when the internal combustion engine is started until at least the cranking rotational speed reaches the reference value. Since it is held in the fully open position, the compression work during cranking can be reduced, the starting time of the internal combustion engine can be reduced, and the power consumption of the starter motor can be reduced.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional electromagnetically driven valve control device described in the above-mentioned publication, all intake and exhaust valves are moved from the neutral position to the fully open position when the internal combustion engine is started. Since the position is not easy to reach at start-up, when attempting to move all intake and exhaust valves from the neutral position to the fully open position when starting the internal combustion engine, the electromagnetic drive where the position that is easy to reach is the fully closed position As for the valve, power consumption increases, and in some cases, the intake / exhaust valve cannot be moved from the neutral position to the fully open position, and the internal combustion engine may not be started properly. This also applies to the case where all intake and exhaust valves are moved from the neutral position to the fully closed position when the internal combustion engine is started.
[0007]
The present invention has been made in view of the above-described problems in a conventional electromagnetically driven valve control apparatus configured to uniformly drive all the valve elements of an electromagnetically driven valve to a fully open position or a fully closed position when starting an internal combustion engine. The main object of the present invention is to control each electromagnetically driven valve by controlling the armature to temporarily move to a position where the armature easily reaches each electromagnetically driven valve when starting the internal combustion engine. It is to reliably start up and reduce power consumption required for startup.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, the main problem described above is an electromagnetically driven valve provided in each cylinder of the internal combustion engine according to the first aspect of the invention, and is arranged on both sides of the armature interlocked with the valve body. A pair of elastic means for urging the armature to a neutral position corresponding to an intermediate position between the fully open position and the fully closed position of the valve body, and the electromagnetic force against the elastic force of one elastic means. A valve opening electromagnet for driving the armature to the valve opening end position corresponding to the fully open position, and the armature to the valve closing end position corresponding to the fully closed position by electromagnetic force against the elastic force of the other elastic means. Activation of an electromagnetically driven valve for an internal combustion engine that moves the armature of an electromagnetically driven valve having a valve closing electromagnet to be driven from the neutral position to the valve opening end position or the valve closing end position that is a target position at the time of activation As a control device Among the startup initiation of the electromagnetically driven valve opening end position and the closed end positionBy alternately exciting the electromagnet for opening and the electromagnet for closingTemporary target position determining means for determining a position where the armature can easily reach the neutral position as a temporary target position, and for each electromagnetically driven valveIn order according to the determined provisional target positionThe valve opening electromagnetas well asThe valve closing electromagnetAlternatelyexcitationTo move the armature to the determined provisional target position.And a control means for moving the armature to the target position after that, and a startup control device for an electromagnetically driven valve for an internal combustion engineOr an electromagnetically driven valve provided in each cylinder of the internal combustion engine, wherein the armature is interlocked with the valve body, and the armature is disposed on both sides of the armature and the valve body is in a fully open position. A pair of elastic means for urging to a neutral position corresponding to an intermediate position between the fully closed position and a valve opening end corresponding to the fully open position by electromagnetic force against the elastic force of one elastic means An electromagnet having a valve opening electromagnet for driving to a position, and a valve closing electromagnet for driving the armature to a valve closing end position corresponding to the fully closed position by electromagnetic force against the elastic force of the other elastic means. Activation of each electromagnetically driven valve is made an electromagnetically driven valve activation control device for an internal combustion engine that moves the armature of the driven valve from the neutral position to the valve opening end position or the valve closing end position which is a target position at the time of activation At the start Temporary target position determination means for determining, as a temporary target position, a position where the armature can easily reach the neutral position among the valve end position and the valve closing end position; and Control means for controlling excitation of the valve opening electromagnet or the valve closing electromagnet so as to move to the target position, and then moving the armature to the target position, and the provisional target position determining means is an internal combustion engine. And a storage means for storing the relationship between the temperature of the internal combustion engine determined in advance for each electromagnetically driven valve and the provisional target position, and the internal combustion engine detected by the temperature detection means A temporary target position for each electromagnetically driven valve is determined based on the temperature stored in the storage means and the relationship stored in the storage means. Control unitAchieved by:
[0009]
According to the present invention, in order to effectively achieve the above-mentioned main problems, in the configuration of
[0010]
According to the present invention, in order to effectively achieve the main problem described above, in the configuration of
[0011]
According to the present invention, in order to effectively achieve the above-mentioned main problems, the above-mentioned claim 3Or 4In the above configuration, the control means includes position detection means for detecting the position of the armature for each electromagnetically driven valve, and the provisional target position determining means is configured to detect the position of the electromagnetically driven valve for each electromagnetically driven valve by the position detecting means. The neutral position detected immediately before start of activation, the valve opening end position detected immediately after completion of activation of the electromagnetically driven valve by the position detecting means, and detected immediately after completion of activation of the electromagnetically driven valve by the position detecting means. The temporary target position is determined based on the valve closing end position, and the relation stored in the storage means is updated based on the temperature of the internal combustion engine detected by the temperature detecting means and the determined temporary target position. (Claims)5Configuration).
[0012]
According to the present invention, in order to effectively achieve the above-mentioned main problems, the above-mentioned claim 3Or 4The control means includes position detecting means for detecting the position of the armature for each electromagnetically driven valve, and the temporary target position determining means operates the internal combustion engine by the position detecting means for each electromagnetically driven valve. The valve opening end position detected immediately before the end, the valve closing end position detected immediately before the end of the operation of the internal combustion engine by the position detecting means, and the armature detected after the operation of the internal combustion engine ends. The temporary target position is determined based on the neutral position, and the relationship stored in the storage unit is updated based on the temperature of the internal combustion engine detected by the temperature detection unit and the determined temporary target position. (Claims6Configuration).
[0013]
According to the present invention, in order to effectively achieve the above-mentioned main problems, the above-mentioned claim 3Or 4In the configuration, the provisional target position determining means is configured to calculate an integrated value of an excitation current for the electromagnet for opening and an excitation current for the electromagnet for closing when the internal combustion engine is in a predetermined operation state for each electromagnetically driven valve. An integrated value is calculated, a temporary target position is determined based on the two integrated values, and the temperature of the internal combustion engine detected by the temperature detection means and the determined temporary target position are stored in the storage means. Configured to update relationships (claims)7Configuration).
[0014]
According to the present invention, in order to effectively achieve the above-mentioned main problems, the above-mentioned claim 3Or 4The provisional target position determining means includes a moving speed detecting means for detecting a moving speed of a member interlocked with the valve body, and the member detected by the moving speed detecting means during operation of the internal combustion engine. The temporary target position is determined based on the maximum movement speed in the valve opening direction and the maximum movement speed in the valve closing direction of the member, and based on the temperature of the internal combustion engine detected by the temperature detection means and the determined temporary target position Configured to update the relationship stored in the storage means.8Configuration).
[0015]
According to the present invention, in order to effectively achieve the above main problem, in the configuration of
[0016]
According to the present invention, in order to effectively achieve the above main problem, in the configuration of
[0017]
According to the present invention, in order to effectively achieve the above-mentioned main problems, in the configuration of
[0018]
[Action and effect of the invention]
In general, the electromagnetic force required to drive an armature in an electromagnetically driven valve increases as the distance between the opening electromagnet and the closing electromagnet and the armature increases, and the armature is in a neutral position when the internal combustion engine is started. Since the above distance is large, in order to start the electromagnetically driven valve reliably and reduce the power consumption when starting the electromagnetically driven valve, the armature is neutral among the valve open end position and valve close end position when starting each electromagnetically driven valve. It is preferable to temporarily move the armature to a position that is easier to reach than the position.
[0019]
According to the configuration of
[0020]
Further, according to the configuration of the second aspect, the provisional target position determination means includes storage means for storing the provisional target position obtained in advance for each electromagnetically driven valve, and each electromagnetic target is determined based on the provisional target position stored in the storage means. Since the temporary target position is determined for the drive valve, the temporary target position of the armature can be determined reliably and accurately for each electromagnetic drive valve at the start of activation of each electromagnetic drive valve.
[0021]
In general, the position where the armature is easy to reach corresponds to the smaller one of the distance between the neutral position of the armature and the valve opening end position and the distance between the neutral position and the valve closing end position. Since the neutral position varies depending on the temperature of the internal combustion engine and hence the temperature of the electromagnetically driven valve, the temporary target position of the armature also changes depending on the temperature of the electromagnetically driven valve.
[0022]
[0023]
And the above claims5With this configuration, the provisional target position determining means is detected for each electromagnetically driven valve by the neutral position detected immediately before starting the electromagnetically driven valve by the position detecting means, and immediately after the electromagnetically driven valve is completely started by the position detecting means. The temporary target position is determined based on the valve opening end position and the valve closing end position detected immediately after the completion of the activation of the electromagnetically driven valve by the position detection means, and the temperature of the internal combustion engine detected by the temperature detection means is determined. Since the relationship stored in the storage means is updated based on the temporary target position, the armature in the temperature range at the time of cold start of the internal combustion engine even if the temperature change of the internal combustion engine or the time-dependent change of the electromagnetically driven valve occurs. Therefore, it is possible to reliably and accurately determine the temporary target position of each engine. It is possible to reduce the.
[0024]
And the above claims6With this configuration, the provisional target position determination means is detected for each electromagnetically driven valve by the position detection means immediately before the end of the operation of the internal combustion engine, and detected by the position detection means immediately before the end of the operation of the internal combustion engine. The temporary target position is determined based on the valve closing end position and the neutral position detected when the armature is stationary after the operation of the internal combustion engine is finished, and the temperature of the internal combustion engine detected by the temperature detection means and the determined temporary position are determined. Since the relationship stored in the storage means is updated based on the target position, the armature in the temperature range at the time of warm restart of the internal combustion engine even if a temperature change of the internal combustion engine or a time-dependent change of the electromagnetically driven valve occurs. The provisional target position can be determined reliably and accurately. Therefore, regardless of changes in the electromagnetically driven valves over time, the electromagnetically driven valves are reliably activated when the internal combustion engine is warmly restarted. It is possible to reduce the power.
[0025]
For electromagnetically driven valves, the excitation current required to move the armature from the neutral position to the valve open end position or valve close end position is the distance between the armature neutral position and the valve open end position, and the armature neutral position. Since the distance between the position and the valve closing end position is larger, the temporary target position of the armature can be determined based on the magnitude relationship between the integrated values of the excitation current at the time of valve opening and valve closing.
[0026]
Claims above7With this configuration, the provisional target position determining means calculates the integrated value of the exciting current for the valve opening electromagnet and the integrated value of the exciting current for the valve closing electromagnet when the internal combustion engine is in a predetermined operation state for each electromagnetically driven valve. Since the calculation and the provisional target position are determined based on the two integrated values, the relation stored in the storage means is updated based on the temperature of the internal combustion engine detected by the temperature detection means and the determined provisional target position. The temporary target position of the armature can be determined reliably and accurately even if the temperature change of the internal combustion engine, the time change of the electromagnetically driven valve, etc. occur. Regardless, it is possible to reliably start each electromagnetically driven valve and reduce power consumption required for starting.
[0027]
In the electromagnetically driven valve, the energy of the position by the elastic means when the armature is at the valve opening end position becomes the kinetic energy at the closing time of the armature or the like, and the elastic means when the armature is at the valve closing end position. Since the energy at the position of the armature becomes the kinetic energy at the time of opening of the armature or the like, the distance between the neutral position of the armature and the valve opening end position and the distance between the neutral position of the armature and the valve closing end position are larger. Kinetic energy increases. The higher the kinetic energy, the higher the speed when the armature reaches the neutral position, that is, the maximum speed, so the smaller the maximum speed in the valve opening direction and the valve closing direction, the smaller the distance and the smaller the maximum speed. The corresponding valve opening end position or valve closing end position is the temporary target position of the armature.
[0028]
Claims above8According to the configuration, the provisional target position determining means includes the moving speed detecting means for detecting the moving speed of the member interlocking with the valve body, and the valve opening of the member detected by the moving speed detecting means during the operation of the internal combustion engine. The temporary target position is determined based on the maximum moving speed in the direction and the maximum moving speed in the valve closing direction of the member, and stored in the storage means based on the temperature of the internal combustion engine detected by the temperature detecting means and the determined temporary target position. Since the relationship is updated, the temporary target position of the armature can be determined reliably and accurately even if the temperature change of the internal combustion engine or the time-dependent change of the electromagnetically driven valve occurs. Regardless of the change over time of the drive valve, etc., it is possible to reliably start each electromagnetic drive valve and reduce the power consumption required for startup.
[0029]
In the case of electromagnetically driven valves, the output value of the position detection means when the armature is at the valve closing end position and the position detection when the armature is at the valve closing end position for each electromagnetically driven valve during operation of the internal combustion engine. If the relationship between the output value of the means and the temperature of the internal combustion engine detected by the temperature detection means is stored in the storage means, the armature is opened and closed at the start of each electromagnetically driven valve based on the temperature of the internal combustion engine. Based on the estimated output value and the output value of the position detection means when the armature is in the neutral position when each electromagnetically driven valve is activated, it is possible to estimate the output value of the position detection means when it is at the valve end position. The temporary target position of the armature can be determined.
[0030]
Claims above9According to the configuration, the provisional target position determining means includes the storage means and the temperature detecting means for detecting the temperature of the internal combustion engine, and for each electromagnetically driven valve, the armature is at the valve opening end position during the operation of the internal combustion engine. The relationship between the output value of the position detection means, the output value of the position detection means when the armature is at the valve closing end position, and the temperature of the internal combustion engine detected by the temperature detection means is stored in the storage means, and each electromagnetic drive Since the temporary target position is determined based on the relationship between the output value of the position detection means when the armature is in the neutral position and the temperature of the internal combustion engine detected by the temperature detection means and the relationship when the valve is started, the temperature change of the internal combustion engine The temporary target position of the armature can be determined reliably and accurately even when the electromagnetically driven valve changes over time, etc., and the temperature and armature of the internal combustion engine are reduced when each electromagnetically driven valve is started. It is only necessary to obtain the output value of the position detection means when it is in the position. Therefore, the consumption required for starting and starting each electromagnetically driven valve reliably and easily regardless of the temperature change of the internal combustion engine, the time-dependent change of the electromagnetically driven valve, etc. Electric power can be reduced.
[0031]
Further, according to the configuration of
[0032]
Further, in an electromagnetically driven valve having a lash adjuster between the valve body and the armature, when the lash adjuster is compressed between the valve body and the armature for a long time, the length is short, and the internal combustion engine Therefore, the length of the lash adjuster varies depending on the elapsed time from the shutdown of the internal combustion engine, and the neutral position of the armature varies depending on the elapsed time from the shutdown of the internal combustion engine. The temporary target position of the armature when the electromagnetically driven valve is activated is different.
[0033]
[0034]
[Preferred embodiment of the problem solving means]
According to one preferred embodiment of the present invention, the above claim 1Any one of 11In this configuration, the control means selects the excitation pattern of the valve opening electromagnet and the valve closing electromagnet according to the provisional target position determined for each electromagnetically driven valve, and opens the valve with the selected excitation pattern. The electromagnet and the valve closing electromagnet are configured to be excited (preferred aspect 1).
[0035]
According to another preferred embodiment of the present invention, in the configuration of the
[0036]
According to another preferred aspect of the present invention, in the configuration of the
[0037]
According to another preferred embodiment of the present invention, the above claim 1Any one of 11In this configuration, each electromagnetically driven valve has a preset starting target position, and the control means sets the temporary target position as the target position when the armature reaches the temporary target position for each electromagnetically driven valve. It is determined whether or not they are the same, and when the provisional target position is different from the target position, the armature is moved to the target position by exciting the valve opening electromagnet or the valve closing electromagnet (preferable aspect 4).
[0038]
According to another preferred embodiment of the present invention, the
[0039]
According to another preferred embodiment of the invention, the above claims5Or6Or11In the configuration, the provisional target position determining means is the provisional target position that corresponds to the smaller one of the distance between the neutral position and the valve opening end position and the distance between the neutral position and the valve closing end position. It is configured to determine that there is (preferred aspect 6).
[0040]
According to another preferred embodiment of the invention, the above claims7In this configuration, the predetermined operation state is configured to be an idle operation state of the internal combustion engine (preferred aspect 7).
[0041]
According to another preferred embodiment of the invention, the above claims7In this configuration, the temporary target position determining means is configured to determine a position corresponding to the smaller integrated value of the two integrated values for each electromagnetically driven valve as the temporary target position (preferred aspect 8).
[0042]
According to another preferred embodiment of the invention, the above claims8In the above configuration, the provisional target position determining means determines, as the provisional target position, the position corresponding to the larger one of the maximum movement speed in the valve opening direction and the maximum movement speed in the valve closing direction for each electromagnetically driven valve. It is comprised so that it may determine (preferable aspect 9).
[0043]
According to another preferred embodiment of the invention, the above claims8In the construction, the moving speed detecting means includes position detecting means for detecting the position of the armature, and calculates the moving speed of the member interlocked with the valve body as a differential value of the position of the armature detected by the position detecting means. Constructed (preferred embodiment 10).
[0044]
According to another preferred embodiment of the invention, the above claims9In the above configuration, the provisional target position determining means outputs the output value of the position detecting means when the armature is at the valve opening end position and the armature is at the valve closing end position during operation of the internal combustion engine for each electromagnetically driven valve. Based on the output value of the position detection means and the temperature of the internal combustion engine detected by the temperature detection means, the position detection means when the plurality of temperature values and the armature of the internal combustion engine are at the valve opening end position and the valve closing end position The relationship with the output value is stored in the storage means (preferred aspect 11).
[0045]
According to another preferred aspect of the present invention, in the configuration of the preferred aspect 11, the temporary target position determining means is detected when the temperature of the internal combustion engine detected by the temperature detecting means is different from a plurality of temperature values. Position detecting means when the armature is at the valve closing end position and the valve closing end position by performing proportional distribution calculation on the output values of the two position detecting means corresponding to the two temperature values close to the temperature of the internal combustion engine The output value is configured to be calculated (preferred aspect 12).
[0046]
According to another preferred embodiment of the invention, the above claims10In the above configuration, the equation shows that the output value of the position detection means when the armature is at the valve closing end position and the output value of the position detection means when the armature is at the valve closing end position are linear with respect to the temperature of the internal combustion engine. It is comprised so that it may become a formula which makes a relationship (preferable aspect 13).
[0047]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will now be described in detail with reference to the accompanying drawings with respect to several preferred embodiments (hereinafter referred to as embodiments).
[0048]
First embodiment
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing a four-cylinder internal combustion engine having a plurality of electromagnetically driven valves suitable for application of the start control method according to the present invention in each cylinder.
[0049]
In FIG. 1,
[0050]
In FIG. 1, each electromagnetically driven
[0051]
FIG. 2 is a schematic diagram showing one electromagnetically driven valve of the intake system shown in FIG. The electromagnetically driven valve shown in FIG. 2 is an intake system electromagnetically driven valve, but the structure of the exhaust system electromagnetically driven valve is the same as that of the intake system electromagnetically driven valve. Only the structure will be described.
[0052]
In FIG. 2,
[0053]
The
[0054]
A
[0055]
A substantially cylindrical
[0056]
The lower surface of the
[0057]
The lower end of the
[0058]
An
[0059]
The spring force of the compression coil springs 62 and 66 is such that the position of the armature 54 (neutral position) between the lower surface of the
[0060]
A disc-shaped
[0061]
The upper
[0062]
Similarly, the lower
[0063]
When the
[0064]
On the contrary, when the
[0065]
Excitation of the upper
[0066]
A voltage signal corresponding to the distance between the
[0067]
In particular, as shown in Table 1 below, the ROM of the
[0068]
[Table 1]
[0069]
As will be described in detail later, when the
[0070]
In this case, the electromagnetic force required to drive the
[0071]
Next, the starting control and the normal control of the electromagnetically driven
[0072]
First, in
[0073]
In
[0074]
In
[0075]
In
[0076]
In
[0077]
In step 80, it is determined whether or not there has been a request for ending the operation of the electromagnetically driven
[0078]
Generally, the neutral position of the
[0079]
According to the illustrated first embodiment, when there is a start request for the electromagnetically driven
[0080]
Therefore, even if the provisional target position of the
[0081]
Further, according to the first embodiment, when the
[0082]
For example, in FIG. 19, the target position of the
[0083]
On the other hand, according to the first embodiment shown in the drawing, the
[0084]
Particularly, according to the illustrated first embodiment, the movement of the
[0085]
Second embodiment
In the second embodiment, in addition to the voltage signal indicating the position of the
[0086]
In the second embodiment, the ROM of the
[0087]
[Table 2]
[0088]
The
[0089]
As shown in FIG. 7, in this second embodiment, when an affirmative determination is made in
[0090]
In this case, when the detected temperature Te of the
[0091]
In general, even when the neutral position of the
[0092]
According to the illustrated second embodiment, the temperature Te of the
[0093]
Third embodiment
In the third embodiment, the microcomputer of the
[0094]
In the third embodiment, the start control and the normal control of the electromagnetically driven valve are performed in the same manner as in the second embodiment described above, but the above Table 2 for determining the temporary target position of the
[0095]
First, in
[0096]
In step 130, the standard output voltages of the
L = Los (Va−Vaos) / (Vacs−Vaos) (1)
[0097]
In step 140, it is determined whether or not the electromagnetically driven
[0098]
In step 160, it is determined whether or not the electromagnetically driven
[0099]
Similarly, in step 180, it is determined whether or not the electromagnetically driven
[0100]
In step 200, it is determined whether or not the electromagnetically driven
[0101]
In step 220, the temporary target position of the
[0102]
In step 220, for example, it is determined that the position corresponding to the smaller one of the position differences Lm-Lo and Lc-Lm is the temporary target position of the
[0103]
In general, the temporary target position of the
[0104]
According to the third embodiment shown in the figure, at the start of operation of the
[0105]
Therefore, since the map of Table 2 can be rewritten according to the time-dependent changes of the
[0106]
In particular, according to the illustrated third embodiment, the temperature Te of the
[0107]
Fourth embodiment
Even in the fourth embodiment, the start control and normal control of the electromagnetically driven valve are performed in the same manner as in the second embodiment described above. However, in Table 2 above, the temporary target position of the
[0108]
First, in step 310, it is determined whether or not the
[0109]
In step 340, it is determined whether or not the electromagnetically driven
[0110]
In
[0111]
In step 380, the excitation of the upper
[0112]
In step 410, the temporary target position of the
[0113]
In step 420, the temperature Te of the
[0114]
Thus, according to the fourth embodiment shown in the figure, during the operation of the
[0115]
Therefore, also in this embodiment, the map of Table 2 can be rewritten according to the time-dependent changes of the
[0116]
In particular, according to the illustrated fourth embodiment, the temperature Te of the
[0117]
Fifth embodiment
Even in the fifth embodiment, the startup control and the normal control of the electromagnetically driven valve are performed in the same manner as in the second embodiment described above, but in Table 2 for determining the provisional target position of the
[0118]
First, in step 510, it is determined whether or not the
[0119]
In step 520, it is determined whether or not the electromagnetically driven valve is driven from the fully closed position to the fully opened position by exciting the lower
[0120]
In step 540, it is determined whether or not the electromagnetic drive valve is driven from the fully open position to the fully closed position by exciting the upper
[0121]
In step 560, the temperature Te of the
[0122]
As described above, the opening / closing of each electromagnetically driven
[0123]
According to the fifth embodiment shown in the figure, the integrated value Iso of the valve opening excitation current is calculated in steps 520 and 530, and the integrated value Isc of the valve closing excitation current is calculated in steps 540 and 550. At 570 to 590, the position corresponding to the smaller one of the integrated value Iso of the valve opening exciting current and the integrated value Isc of the valve closing exciting current is determined as the temporary target position of the
[0124]
Therefore, in this embodiment as well, the map of Table 2 can be rewritten according to the changes over time of the
[0125]
Further, according to the fifth embodiment, it is not necessary to detect the neutral position Lm of the
[0126]
In particular, according to the fifth embodiment shown in the figure, the calculation of the integrated value Iso of the valve opening exciting current and the integrated value Isc of the closed valve exciting current is performed with a small intake / exhaust amount of the
[0127]
Sixth embodiment
Also in the sixth embodiment, the start control and the normal control of the electromagnetically driven valve are performed in the same manner as in the second embodiment described above, but in Table 2 for determining the provisional target position of the
[0128]
In this sixth embodiment, when an affirmative determination is made at step 520, that is, when it is determined that the electromagnetically driven
[0129]
Similarly, when an affirmative determination is made in step 540, that is, a determination is made that the electromagnetically driven
[0130]
When step 560 is completed, it is determined in step 575 whether or not the maximum valve opening direction speed Vvomax is larger than the maximum valve closing direction speed Vvcmax. If an affirmative determination is made, a temporary determination is made in step 580. When it is determined that the target position is the valve opening end position and a negative determination is made, it is determined in
[0131]
12 shows the relationship between the position L of the
[0132]
When the spring constant of the compression coil springs 62 and 66 is k, the spring force F and the energy E of the position by the spring are expressed by the following
F = −k (L−Lm) (2)
E = 0.5 × k (L-Lm)2 ... (3)
[0133]
Considering the case where the upper
0.5 x M (Vvom)2= E ...... (4)
| Vvom | = | Lc−Lm | × (k / M)1/2 ...... (5)
0.5 x M (Vvcm)2= E (6)
| Vvcm | = | Lo−Lm | × (k / M)1/2 ...... (7)
[0134]
From the
[0135]
Actually, since the movement of the movable member is affected by the frictional force and the residual electromagnetic force, the
[0136]
Thus, according to the sixth embodiment shown in the drawing, the maximum valve opening direction speed Vvomax of the
[0137]
Further, according to the sixth embodiment, the temporary target position of the
[0138]
In particular, according to the sixth embodiment shown in the figure, the maximum valve opening direction speed Vvomax and the maximum valve closing direction speed Vvcmax of the
[0139]
Seventh embodiment
In the seventh embodiment, as shown in Table 3 below, the backup RAM of the
[0140]
[Table 3]
[0141]
[Table 4]
[0142]
The
[0143]
In the seventh embodiment, as shown in FIG. 14, when
[0144]
In this case, when the detected temperature Te of the
[0145]
In
[0146]
In the seventh embodiment, as shown in FIG. 15, it is determined in step 610 whether or not the electromagnetically driven
[0147]
In step 630, it is determined whether or not the electromagnetically driven
[0148]
In step 650, the temperature Te of the
[0149]
Thus, according to the illustrated seventh embodiment, the temperature Te of the
[0150]
As can be seen from
[0151]
According to the seventh embodiment, the temperature Te of the
[0152]
In particular, according to the seventh embodiment shown in the figure, the output voltage Vao and the armature of the
[0153]
Further, the target valve opening end position and the target valve closing end position of the
[0154]
Eighth embodiment
In the eighth embodiment, the
[0155]
In the eighth embodiment, as shown in FIG. 16, when
Vao = Vaon + Ko (Te-Ten) (8)
Vac = Vacn + Kc (Te-Ten) (9)
[0156]
In the
[0157]
Thus, according to the eighth embodiment, as in the case of the seventh embodiment described above, the temperature Te of the
[0158]
Further, according to the eighth embodiment, since it is not necessary to store the relationship between the temperature Te of the
[0159]
In particular, according to the illustrated eighth embodiment, the coefficients Ko and Kc in the
[0160]
Ninth embodiment
The electromagnetically driven
[0161]
When there is a gap between the upper end of the
[0162]
In the ninth embodiment, the
[0163]
As shown in FIG. 18, in the ninth embodiment, if an affirmative determination is made in step 710 corresponding to step 10 in each of the above embodiments, the elapsed time ΔTt is determined in step 720. Is determined to be greater than or equal to a reference value ΔTtc (a positive constant). When an affirmative determination is made, the process proceeds to step 120 in the third embodiment described above, and when a negative determination is made. Proceed to step 310 in the fourth embodiment described above.
[0164]
In general, when the electromagnetically driven valve has a hydraulic lash adjuster, the neutral position detected at the start of the internal combustion engine and the neutral position detected at the end of the operation of the internal combustion engine even if the temperature of the
[0165]
Accordingly, when the
[0166]
According to the ninth embodiment shown in the figure, in step 720, it is determined whether or not the elapsed time ΔTt from the time when the operation of the
[0167]
Although the present invention has been described in detail with respect to specific embodiments, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various other embodiments are possible within the scope of the present invention. It will be apparent to those skilled in the art.
[0168]
For example, in each of the embodiments described above, the
[0169]
In the above-described embodiments, when the temporary target position of the
[0170]
Further, in each of the above-described embodiments, the
[0171]
In each of the above-described embodiments, the temperature interval in Tables 1 to 4 is a uniform interval of 20 ° C., but the temperature interval in each table may be an arbitrary interval such as 10 ° C., The temperature interval may be set to a non-uniform interval so that the interval of the temperature range in the vicinity of the normal range becomes smaller than the other temperature ranges.
[0172]
Furthermore, in the above-described ninth embodiment, a
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing a four-cylinder internal combustion engine having a plurality of electromagnetically driven valves suitable for application of a startup control method according to the present invention in each cylinder.
2 is a schematic configuration diagram showing one electromagnetically driven valve of the intake system shown in FIG. 1. FIG.
FIG. 3 is a flowchart showing a startup control and a normal control routine of the electromagnetically driven valve in the first embodiment.
FIG. 4 is a graph showing an excitation pattern A for an upper electromagnetic coil and a lower electromagnetic coil when the provisional target position is a valve opening end position.
FIG. 5 is a graph showing an excitation pattern B for an upper electromagnetic coil and a lower electromagnetic coil when the temporary target position is a valve closing end position.
FIG. 6 is a graph showing a target position and a target speed on a target phase plane during normal control of an electromagnetically driven valve.
FIG. 7 is a flowchart showing a main part of a startup control and normal control routine of an electromagnetically driven valve in a second embodiment.
FIG. 8 is a flowchart showing a temporary target position determination control routine in the third embodiment.
FIG. 9 is a flowchart showing a provisional target position determination control routine in the fourth embodiment.
FIG. 10 is a flowchart showing a provisional target position determination control routine in a fifth embodiment.
FIG. 11 is a flowchart showing a temporary target position determination control routine in a sixth embodiment.
FIG. 12 is a graph showing a relationship between an armature position L and a spring force F of a compression coil spring.
FIG. 13 is a graph showing the relationship between the position L of the armature and the energy E of the position by the compression coil spring.
FIG. 14 is a flowchart showing a main part of a startup control and a normal control routine of an electromagnetically driven valve in a seventh embodiment.
FIG. 15 is a flowchart showing a map update control routine in the seventh embodiment.
FIG. 16 is a flowchart showing a main part of an electromagnetically driven valve activation control and normal control routine in an eighth embodiment.
FIG. 17 is a schematic configuration diagram showing an electromagnetically driven valve according to a ninth embodiment having a lash adjuster between the intake valve stem and the armature stem.
FIG. 18 is a flowchart showing a main part of an electromagnetically driven valve activation control and normal control routine in the ninth embodiment.
FIG. 19 shows a case where the target position of the armature at the time of activation is the valve closing end position, the neutral position of the
[Explanation of symbols]
10 ... Electromagnetically driven valve
12 ... Cylinder head
22 ... Intake valve
32 ... Upper core
34 ... Lower core
46 ... Upper electromagnetic coil
48 ... Lower electromagnetic coil
50 ... Rush adjuster
54 ... Armature
56 ... Adjust bolt
62, 66 ... compression coil spring
68 ... Valve lift sensor
70 ... Electronic control unit
76 ... Crank angle sensor
78 ... Temperature sensor
Claims (11)
Priority Applications (4)
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US10/423,976 US6997146B2 (en) | 2002-05-22 | 2003-04-28 | Start control method and apparatus for solenoid-operated valves of internal combustion engine |
DE10322969A DE10322969B4 (en) | 2002-05-22 | 2003-05-21 | Start control method and apparatus for solenoid operated valves of an internal combustion engine |
FR0306182A FR2840016A1 (en) | 2002-05-22 | 2003-05-22 | Control of starting for electromagnetic valves in an internal combustion engine, uses staged movement of the electromagnetic valve from neutral position to provisional target position then to set target position |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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