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JP4041989B2 - 液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出ヘッドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱エネルギーを用いて液体の吐出を行うサーマル方式のインクジェットプリンタヘッド等に用いられる液体吐出ヘッド、この液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置、及び液体吐出ヘッドの製造方法に関する。詳しくは、温度変化による各部材の歪みを最小限にし、生じる特性劣化を低減させる技術に係るものである。
液体吐出ヘッドのうち、例えばインクジェットプリンタに用いられるインクジェットプリンタヘッドにおいて、熱エネルギーを用いるサーマル方式では、半導体基板上に数100個の発熱素子を形成したヘッドチップが用いられる。そして、単色の場合には1つのヘッドチップが用いられるが、カラー(例えば4色)用のヘッドでは、Y(黄色)、M(マゼンタ色)、及びC(青緑色)の3色をカラー用として一体構造で等間隔に、K(黒)だけを独立して白黒用の2ブロック構成として使うことが多い。
また、印画速度を上げるための方法の1つは、1つのヘッドに、できるだけ多数の液体吐出部(ノズル、発熱素子、及び液室を含むもの)を設けることである。ここで、液体吐出部を形成するためには、ノズル、発熱素子、液室を設ける必要があるとともに、全ての液室と連通する流路を設けることが必要であり、そのための最低限の面積が必要となる。したがって、現状では、例えば600DPI(42.3[μm]ピッチ)程度が限界と考えられる。例えば600DPIで256個の液体吐出部を有するヘッドとしたときは、その長さは、10.8[mm]となる。そして、ヘッドチップは、大きくなるほど取り扱いが難しく、歩留まりが低下し、ひいてはコストが増大する。
そこで、サーマル方式のラインヘッドとして、ヘッドチップを複数並べて1つの大きなラインヘッドを形成する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−127427号公報
上記構造を採用することで、例えば600DPIで320個の発熱素子を設けたヘッドチップ(長さ15.4mm)を形成し、このヘッドチップを64個配列することで、A4サイズの用紙幅を1度に記録できるラインヘッドを形成することが可能となった。
図6は、この種のラインヘッド1を模式的に示す図である。図6では、各ヘッドチップ4(4A〜4D)への電気接続の部分の図示を省略している。また、各部材の厚みや長さ等の比率は、説明を分かり易くするために現実のものとは異なるように図示している。また、A4サイズのラインヘッドの場合には、上述のように、64個のヘッドチップを繋いで形成するが、図6では、簡素化のため、4つのヘッドチップ4(4A〜4D)で説明する。
図6において、ラインヘッド1は、ノズル板3と、ノズル板3の一方の面上に接着された4つのヘッドチップ4(4A〜4D)と、6つのダミーチップ5(5A〜5F)とを備える。さらに、その上部には、流路板2が設けられている。
また、図7は、流路板2、ヘッドチップ4、及びノズル板3を詳細に示す断面図である。図7に示すように、ヘッドチップ4は、半導体基板4a上に、発熱素子4bが設けられたものである。600DPIの場合には、1つのヘッドチップ4には320個の発熱素子4bが配列される。また、発熱素子4bが設けられた面上には、液室を形成するバリア層4cが設けられている。
ノズル板3には、それぞれ、ヘッドチップ4の各発熱素子4bに対応する位置に、ノズル孔3a列が形成されている。
ヘッドチップ4は、図6の例では、千鳥状に配列されている。また、ヘッドチップ4間には、ほぼ隙間なく、ダミーチップ5(5A〜5F)が配置されている(例えば、ヘッドチップ4Aと4Cとの間には、ダミーチップ5Cが配置されている)。ダミーチップ5は、ヘッドチップ4と少なくとも高さが一致しているものであり、ヘッドチップ4と同一形状であっても良いが、例えば発熱素子4bが設けられていないものであっても良い。ダミーチップ5は、インクの吐出を行わないチップである。
さらに、ダミーチップ5A〜5Fのうち、ダミーチップ5A及び5Fは、ヘッドチップ4A〜4Dの長手方向の両端部に配置され、ヘッドチップ4A〜4Dとダミーチップ5A〜5Fとによって液体供給路2aが囲まれるようになる。また、ヘッドチップ4A〜4Dと、ダミーチップ5A〜5Fとによって、流路板2との接着面が平坦面となる。
これらのヘッドチップ4A〜4Dとダミーチップ5A〜5Fとにより形成された面上に、流路板2が接着される。流路板2は、中央上部に形成された液体供給口2bと、流路板2の内部に形成されるとともに、液体供給口2b及び各ヘッドチップ4の流路と連通する液体供給路2aとを備える。
図7において、ヘッドチップ4上に設けられた発熱素子4bが加熱されると、発熱素子4b上に気泡が発生し、発生した気泡は短時間で消滅するが、このときの気泡の発生・消滅による圧力変化によって、発熱素子4b上の液体に飛翔力が付与される。そして、その飛翔力によって、液滴がノズル孔3aから吐出する。
また、ヘッドチップ4での発熱のほとんどは、発熱素子4bで生じる。さらに、発熱素子4bの液体に接していない側でも、半導体基板4aに接していることから、この半導体基板4a側にも発熱素子4bの発熱による熱が伝わることとなる。
ヘッドチップ4に発生した熱は、液滴の吐出ごとに移動する液体に放熱されるが、それ以外の場所、例えばヘッドチップ4の裏面側では、ヘッドチップ4と流路板2との間の接着層6を介して流路板2側に伝わる。また、ヘッドチップ4の表面側では、ヘッドチップ4のバリア層4cを介してノズル板3に伝わる。
しかし、前述の従来の技術を実用化するにあたり、以下の問題点がある。
ヘッドチップ4単体の大きさは、前述したように、約20mm前後であるので、ノズル孔3aを形成したノズル板3や、流路板2とヘッドチップ4とをそれぞれ貼り付けた場合であっても、シリアル方式では、熱膨張で各部材間に熱応力が発生し、歪みが発生しても、障害に至るレベルではない。
一方、ラインヘッド1のように、多数のヘッドチップ4を繋いだ場合には、ラインヘッド1の長手方向における長さが長くなるので、ヘッドチップ4の表面側(ノズル板3側)と裏面側(流路板2側)との材料によっては、熱膨張による伸縮差、すなわち線膨張率の差が問題となる。
ここで、流路板2、ヘッドチップ4、ノズル板3が全て同一(ほぼ同一の範囲を含む)の線膨張率の材料からなる場合には、熱膨張の問題は生じない。しかし、流路板2、ヘッドチップ4、ノズル板3の材料の選定においては、それぞれの各部材ごとに要求される特性又は機能が異なるので、それぞれの各部材は、要求される特性又は機能を満たすものでなければならない。
例えば流路板2としては、第1に、アルミニウムを鋳造したものが挙げられる。これは、加工性に優れ、熱伝導性も良好だからである。また第2に、アクリル樹脂を射出成型したものが挙げられる。これは、接液性、加工性が良く、また、アルミニウムと比較すると、ヤング率が低いからである。
さらに、バリア層4cとしては、感光性環化ゴムレジストや露光硬化型のドライフィルムレジストに代表される高分子材料が挙げられる。これは、接着力が強く、熱硬化後はアクリル以上の硬度を示し、かつ安価だからである。
また、ノズル板3としては、ニッケルを電鋳等によって形成したものが挙げられる。これは、ノズル孔3aの形成が比較的簡単であり、熱膨張の比較的小さく、かつ接液性やコストも実用上の範囲内にあるからである。
以上のように、各部材は、それぞれ要求される特性や機能を満たすように、材料や材質、さらには加工方法を選定する必要がある。そして、このような観点から流路板2、ヘッドチップ4、ノズル板3の材料を選定すると、それぞれの線膨張率が異なるものとなる。
図8は、ラインヘッド1における熱応力及び歪みの発生を説明する断面図である。図8中、(A)は、温度変化が生じたときに、どの程度変位するかを定性的に示したものである。この図では、ラインヘッド1の長手方向の中心を原点にとっている。中心を原点にとった場合、ノズル板3や流路板2は、温度上昇に伴って長さが長くなるので、図に示すように、中心部よりも両端部ほど、温度上昇前の位置に対して変位が大きくなる。矢印の大きさは、変位の大きさを示すものである。
また、図8(B)は、温度変化による変形の一例を示す断面図である。ヘッドチップ4に対して、流路板2及びノズル板3の線膨張率が異なる(この例では、ヘッドチップ4に対して、流路板2及びノズル板3の線膨張率が大きい)ときは、流路板2やノズル板3の方がヘッドチップ4の列より長くなろうとするので、流路板2、ヘッドチップ4、ノズル板3間が接着により固定され、それ以外は押さえ付けられていなければ、バイメタル現象により、図に示すように弓なりになるはずである。
そして、このようにラインヘッド1が弓なりになってしまうと、記録媒体と、各ヘッドチップ4との間の距離が変化してしまう。例えば、両端に位置するヘッドチップ4では、ノズル孔3と記録媒体との距離はさほど変化しないが、記録媒体に対してヘッドチップ4が傾斜してしまう(平行でなくなる)。一方、中央部に位置するヘッドチップ4では、ラインヘッド1が弓なりになることによって平行度は変化しないが、位置が上方向に移動するので、記録媒体との距離が長くなってしまう。
そこで、このような弓なりの変形を防止するために、ラインヘッド1に力を与えて、ラインヘッド1と記録媒体との位置関係を維持するようにする。
図8(C)は、ラインヘッド1の両端部の下側を支持するとともに、中央部を上側から押さえ付ければ、図に示すように、力F1〜F3によって、弓なりになることを防止する(水平を維持する)ことができる。
しかし、この場合には、図中、矢印で示すように、流路板2とヘッドチップ4との間、及びヘッドチップ4とノズル板3との間にせん断応力が発生し、その大きさは、両端部ほど大きくなる。
特に、ヘッドチップ4上には、上述のようにバリア層4cが設けられ、このバリア層4cによって液室や個別流路が形成されているが、これらの部分は、ヘッドチップ4の半導体基板4aやノズル板3に対して強度が弱いので、上記せん断応力によって、弾性変形や塑性変形を起こしてしまい、液室や個別流路は、要求される特性を満足することができなくなるおそれがある。
図9は、上記のような熱応力を受けたときのラインヘッド1の液体吐出部を写真撮影した結果を示すものである。図中、(A)は、ラインヘッド1の中央部を示すものである。図中(A)に示すように、中央部では、変形(歪み)がほとんど見られない。これに対し、図中(B)に示すように、ラインヘッド1の両端部では、バリア層4cが変形してしまい、吐出特性に影響を及ぼすおそれがある。
なお、このような影響を受けないために、例えば流路板2の両端部から圧縮荷重を与えて歪みを軽減すること等が考えられるが、プリンタの一般的な動作保証温度範囲、例えば15〜35℃の範囲で、温度変化に対する吐出特性の変化をさらに少なくすることが求められている。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、複数のヘッドチップを並べてラインヘッドを形成する場合に、温度変化による吐出特性の変化を最小限に抑えることである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
本発明の1つである請求項1の発明は、液滴を吐出するためのノズル孔を形成したノズル板と、枠状に形成された第1支持体と、複数の発熱素子が半導体基板上に配列されたヘッドチップと、少なくとも一部が前記第1支持体の枠状の内周側領域内に配置された第2支持体とを備え、各前記発熱素子と各前記ノズル孔とがそれぞれ対向するように、複数の前記ヘッドチップを前記ノズル板上にライン状に接合した液体吐出ヘッドであって、前記ヘッドチップの線膨張率は、前記第1支持体の線膨張率とほぼ同一であり、前記ノズル板の線膨張率は、前記第1支持体の線膨張率より大きく、前記第2支持体の線膨張率は、前記第1支持体の線膨張率より大きく、前記ノズル板は、前記第1支持体に接合されているとともに、前記第1支持体と前記第2支持体との接合面に熱応力が発生していない温度環境下では、前記ノズル板には前記第1支持体によって引張応力が生ずるようにし、前記第2支持体は、その長手方向の両端部における外側側面の少なくとも一部が前記第1支持体の内周側面の少なくとも一部によって挟み込まれるように前記第1支持体と接合されており、前記第2支持体が前記第1支持体に対して熱膨張したときは、前記第2支持体に圧縮応力が生ずるとともに前記第1支持体によって前記第2支持体の歪みが規制されるようにしたことを特徴とする。
(作用)
上記発明においては、ノズル板は、第1支持体に接合されているとともに、ノズル板の線膨張率は、第1支持体の線膨張率より大きい。これにより、高温でノズル板が第1支持体に接合されれば、ノズル板は、常温では第1支持体の伸縮に従う。また、ヘッドチップと第1支持体との線膨張率がほぼ同一であって、ヘッドチップがノズル板に接合されているので、ヘッドチップは、第1支持体に従って伸縮する。
また、第2支持体は、第1支持体によって挟み込まれるように第1支持体に接合されており、第2支持体の線膨張率が第1支持体の線膨張率より大きい。そして、第2支持体が第1支持体に対して熱膨張したときは、第2支持体の歪みは、第1支持体によって規制される。
なお、液体吐出ヘッドは、以下の実施形態ではラインヘッド10に相当する。また、第1支持体は、実施形態では枠体11に相当し、第2支持体は、実施形態では流路板を兼ねるヘッド支持部材14に相当する。
本発明の1つである請求項1に記載の発明によれば、ヘッドチップを繋いでライン方式の液体吐出ヘッドを形成する場合に、部材間の熱膨張率の差による歪みを最小限にすることができる。これにより、印画品位が温度変化に影響を受けないようにすることができる。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。以下の実施形態では、液体吐出装置の一形態としてインクジェットプリンタを例に挙げ、液体吐出装置に用いられる液体吐出ヘッドの一形態として、サーマル方式のラインヘッドを例に挙げる。
また、本明細書及び特許請求の範囲における以下の用語は、以下の意味で使用する。
「接合」とは、分離(又は剥離)を前提としない永久的な結合を意味し、(1)部材同士を接着剤を介して接着することと、(2)熱圧着、超音波振動を付与することによる超音波接合、又は溶接等により、接着剤を用いずに(両部材間に接着剤が介在せずに)接合(結合)することの双方を含む。
さらにまた、「接着」とは、上記の接合の一種であって、部材同士を接着剤を介して(部材間に接着剤を介在させて)結合する(貼り合わせる)ことをいい、分離(又は剥離)を前提としない永久的な結合を目的とするものをいう。
図1は、本実施形態のラインヘッド10を示す図であり、(A)は組立前の分解平面図であり、(B)は組立前の側面図である。また、(C)は組立後の側面の断面図である。
ラインヘッド10は、外枠11(本発明における第1支持体に相当するもの)と、ノズル板12と、ヘッドチップ13と、ヘッド支持部材14(本発明における第2支持体に相当するもの)とを備える。
外枠11は、ほぼ長方形状の枠状に形成されたものであり、その材料としては、例えばシリコン単結晶体又は多結晶体の線膨張率に対して0.5〜1.5倍の範囲内の線膨張率を有するセラミックス(特に本実施形態では、原料粉末を成形・焼結してつくられる粉体焼結セラミックスを指す)が挙げられる。この場合、外枠11(セラミックス)の線膨張率は、約3〜3.5[ppm]であり、ヘッドチップ13(半導体基板)、すなわちシリコンの線膨張率である約2.5〜3.0[ppm]に近い(ほぼ同一の)値となる。このように外枠11がセラミックスであれば、外枠11のヤング率を金属材料と同程度にすることができる。また、セラミックスの組成や加工方法いかんによって、線膨張率を調整することができる。
ノズル板12は、厚みが10〜20[μm]程度の極めて薄い膜であって、複数のノズル孔が形成されたものである。ノズル板12としては、加工性、コスト、接液性、及びヤング率等を考慮すると、例えば金属材料であればニッケルが用いられ、電鋳技術により形成される。また、高分子材料であれば、ポリイミドから形成される。
ヘッドチップ13は、シリコン等から成る半導体基板上に、発熱素子を形成したものであり、さらに、その上面にバリア層を形成したものである(この点、従来技術で示したヘッドチップ4と同様の構造である)。バリア層は、例えば、感光性感化ゴムレジストや露光硬化型のドライフィルムレジストからなり、半導体基板の発熱素子が形成された面の全体に積層された後、フォトリソプロセスによって不要な部分が除去されることにより形成されている。そして、バリア層により、液室(インク液室)の一部、及び液室にインクを供給するための流路(各液室ごとの個別流路)が形成される。
ヘッド支持部材14は、本実施形態では流路板としての機能を果たすものであり、図1に示すように、上下方向において円筒状に貫通する液体供給口14aが形成されている。
ヘッド支持部材14は、薄膜形状のノズル板12とは異なり、引張だけでなく、圧縮、曲げ、ねじりにも耐えうる(塑性変形しない)ことが求められる。このため、基本的には、板状や棒状の形状となる。
ここで、ヘッド支持部材14を、例えば外枠11と同じセラミックスから形成することが挙げられる。これにより、ヘッド支持部材14の線膨張率を、外枠11の線膨張率と同一にすることができる。しかし、セラミックスは加工性が金属材料や高分子材料ほど良くない。そこで、ヘッド支持部材14は、例えば以下の材料及び製造方法により形成される。
第1に、ヘッド支持部材14の線膨張率は、外枠11に対して1.0〜1.5倍の線膨張率を有する材料から形成される。例えばヘッド支持部材14が外枠11とほぼ同一の線膨張率を有する材料であれば、ヘッド支持部材14の剛性(例えば曲げ剛性であるときは、ヤング率(縦弾性係数)Eと断面二次モーメントIとの積であるE×Iにより表される)に制限はない。これに対し、ヘッド支持部材14の線膨張率が上記範囲内において外枠11の線膨張率より大きいときは、ヘッド支持部材14の剛性は、外枠11の剛性より小さいことが条件となる。
第2に、ヘッド支持部材14の材料として、上記セラミックスとほぼ同一の線膨張率を有する高分子材料を用いることが挙げられ、例えば、液晶プラスチック(LCP又は液晶ポリマーともいう。具体的には、例えばポリプラスチックス(株)製、ベクトラB230)が好ましい。なお、液晶プラスチックの線膨張率は、約3.0[ppm]である。高分子材料は、線膨張率が小さいので、外枠11の線膨張率に近い値にすることができ、機械的強度にも優れ、さらには接液性も良好である。
第3に、ヘッド支持部材14の材料としては、インバー(鉄−36%ニッケル合金)、チタン若しくはその合金、ニッケル鋼、ニッケルメッキ鋼(ニッケルメッキにより接液性が良くなる)、ステンレス鋼、又は窒化アルミニウムを用いることが挙げられる。
さらに、ヘッド支持部材14には、図1に示すように、液体供給口14aを設けるので、この液体供給口14aを形成することが可能な材料及び加工方法である必要がある。この場合には、例えば以下のいずれか1つにより形成することができる。
第1に、上述したインバー、ニッケル鋼、ニッケルメッキ鋼、又はステンレス鋼の平板を塑性加工し、液体供給口14aを形成するとともに、この液体供給口14aと連通する流路を内部に形成することが挙げられる。例えば、ヘッド支持部材14の内部に空間が形成されるようにし、従来技術の図6で示した液体供給路2aと同等のもの(後述の図2中、液体供給路14b参照)を形成することが挙げられる。なお、平板を塑性加工すれば、平板自体よりも、曲げ、ねじり、圧縮等に対して強度を強くすることができる。
第2に、上記セラミックスとほぼ同一の線膨張率を有する高分子材料(例えば、上述の液晶プラスチック(LCP))を射出成型することで、液体供給口14aを形成することが挙げられる。さらには、上記と同様に、液体供給口14aと連通する液体供給路(図2中、液体供給路14b)を形成しても良い。
第3に、上記第2の方法において、ヘッド支持部材14の下面側に、歪み吸収板を設けることが挙げられる。図2は、歪み吸収板14cを設けたヘッド支持部材14Aを示す図である。このヘッド支持部材14Aは、液体供給路14aの他に、内部に空間を形成し、液体供給路14Aと連通する液体供給路14bを形成している。
さらに、歪み吸収板14cは、平板であり、ヘッドチップ13上に配置されたときに、ヘッドチップ13の上面と歪み吸収板14cとが接着される。また、歪み吸収板14cの上面と、ヘッド支持部材14Aの下面側が接着される。
歪み吸収板14cには、複数の小判型の抜き孔14dが形成されている。この抜き孔14dを介して、液体供給路14bと、ヘッドチップ13側とが連通される。
この場合には、歪み吸収板14cは、インバー、ニッケルメッキ鋼、ステンレス鋼、又はセラミックスの平板から形成し、ヘッド支持部材14Aのうち歪み吸収板14c以外の部分を、上記第2と同様に、高分子材料から形成することが挙げられる。このような金属材料と高分子材料との複合材料からヘッド支持部材14Aを形成することで、線膨張率や圧縮については金属材料の歪み吸収板14cでその性能を確保し、加工性やコストに対しては、高分子材料を射出成型することで、対応することができるようになる。
次に、ラインヘッド10の製造方法について説明する。
先ず、図1(B)において、ノズル板12を、外枠11に接着する(第1工程)。外枠11の枠状の下面側がノズル板12と接着する。そして、接着は、ラインヘッド10の製造工程中、最も高い温度である温度T1(実施形態では、150℃、又はそれ以上)の環境下で行う。なお、温度T1は、ラインヘッド10の駆動時の最大温度よりも高い。また、接着剤としては、例えば熱硬化型シート接着剤、より具体的にはエポキシ樹脂系のシート接着剤が挙げられる。
ここで、本実施形態では、ノズル板12の線膨張率は、外枠11の線膨張率より大きい。特に本実施形態では、ノズル板12がニッケルからなるときは、その線膨張率は約12〜13[ppm]程度である。これに対し、外枠11は、セラミックスの場合には、その線膨張率は約3〜3.5[ppm]程度である。
そして、150℃の温度環境下でノズル板12と外枠11とが接着されると、それ以下の温度では、ノズル板12には、縮む方向の力が働く。すなわち、150℃以下の温度では、ノズル板12には、常に引張応力が生ずることとなる。これにより、150℃以下の温度環境下では、ノズル板12は、ピンと張られた状態を維持する。
次に、ヘッドチップ13を、ノズル板12に接着する(第2工程)。ヘッドチップ13とノズル板12との接着は、上記温度T1より低い温度T2の環境下で行う。ここで、本実施形態における温度T2は、120℃である。ヘッドチップ13をノズル板12に接着するには、ヘッドチップ13のバリア層をノズル板12に接着する必要があるが、接着温度は、バリア層の特性に起因するものであり、本実施形態のバリア層は、120℃の温度環境下で硬化するものである。
ここで、ノズル板12には、ノズル孔が形成されており、このノズル孔とヘッドチップ13の発熱素子とが対応するように(上下方向で、各ノズル孔の中心軸と、ヘッドチップ13の各発熱素子の中心軸とが一致するように)接着される。これにより、発熱素子上にはノズル孔が配置されるとともに、発熱素子の周囲は、側面のバリア層と天面のノズル板12とによって液室が形成される。
ここで、120℃の温度環境下では、ノズル板12には、引張応力が生じている。すなわち、150℃の温度環境下でノズル板12と外枠11とが(歪みなく)接着されているので、120℃では、ノズル板12と外枠11との線膨張率との差により、ノズル板12の方がより収縮するからである。しかし、ノズル板12が収縮する力よりも、外枠11の剛性の方が強い。このため、150℃から温度が低下しても、外枠11にはほとんど歪みは生じず、ノズル板12の収縮は、外枠11の収縮と一致する。
なお、図1では図示を省略しているが、長手方向におけるヘッドチップ13間には、ほぼ隙間なく入り込むダミーチップが配置され、図6(C)で示したものと同様の構造となっている。なお、ダミーチップは、ヘッドチップ13と全く同様に、発熱素子やバリア層、及び個別流路が形成されたものでも良く、あるいは、発熱素子や個別流路は設けられてなく、半導体基板上の略全領域にバリア層のみが設けられたものであっても良い。いずれにしても、ダミーチップは、液滴の吐出を行わないものである。
次に、上記温度T2より低い温度T3の環境下で、ヘッド支持部材14を、外枠11及びヘッドチップ13に接着する(第3工程)。
ここで、組立環境温度と歪みとの関係について説明する。図3は、温度変化を横軸にとり、(任意の)歪み量を縦軸にとったときの関係をグラフにして示す図である。なお、説明を簡単にするために、図3のグラフの範囲では、温度と歪みとは比例関係にあるものと仮定する。
図3において、直線L1は、常温(本実施形態では、25℃とする)組み立ての歪み特性を示すものである。プリンタの動作保証温度を15〜35℃とした場合、その中央値である25℃で組み立てたときが、直線L1の特性となる。すなわち、温度25℃では、歪み量は0である。そして、温度が変化し、例えば35℃になったときの歪み量は、Dmin である。
ここで、動作保証温度の範囲のみを考慮して組立温度を考えると、その中央値である25℃(常温)が最も歪みを小さくすることができる。
しかし、実際にプリンタが使用されると、ラインヘッド10の温度は、室温より高くなり、例えば25℃の室温では約45℃になると推測される。
したがって、直線L1において、25℃で組み立てを行ったとき、ラインヘッド10が稼働してラインヘッド10の温度が45℃に到達したときは、歪み量は、Dave になる。これに対して、ラインヘッド10の平均動作温度(推測値)である45℃を組み立て温度にすると、直線L2のようになり、45℃では歪みが0になる。
そこで、本実施形態では、ヘッド支持部材14を接着する温度を45℃(設計値としては、各10℃の余裕をとり、45±10℃の範囲内)とし、平均動作温度(45℃)では、ヘッド支持部材14に歪みが生じないようにしている。すなわち、上記温度T3は、45℃±10℃である。
なお、プリンタを長期間使用していなかった後に起動させたときは、ラインヘッド10の温度は、常温(25℃)又はそれ以下に低下しており、この時点ではヘッド支持部材14に歪みが発生していることが考えられるが、このような場合には、必要に応じて予備的加熱を行えば良い。
また、45℃の温度環境下では、図1に示すように、ヘッド支持部材14の長手方向における両端外側の側面間の長さと、外枠11の長手方向における両端内側の側面間の長さとは、ほぼ同一に(わずかに、ヘッド支持部材14の長さの方が短くなるように)形成されている。これにより、温度T3では、ヘッド支持部材14は、ほとんど隙間なく外枠11内に入り込む。よって、45℃の温度環境下では、ヘッド支持部材14及び外枠11には、熱応力は発生していない。
そして、図1に示すように、ヘッド支持部材14の長手方向における外側側面と、外枠11の長手方向における内側側面とが接着剤により接着される(両者間には接着層15が形成される)。また、ヘッド支持部材14の下面側と、ヘッドチップ13(及び、図1では図示しないが、ダミーチップ)の上面側とが接着剤により接着され、上記と同様に両者間には接着層15が形成される。
図4は、ヘッド支持部材14、外枠11、及び接着層15との位置関係を示す平面図である。なお、ヘッド支持部材14と外枠11との間は、図4に示すほどの隙間はないが、誇張して図示している。図4に示すように、接着層15は、ヘッド支持部材14及び外枠11との長手方向の両端部のみならず、略中央部にも設けている。
以上の構成によるラインヘッド10では、動作待機時及び動作時は、150℃の温度以下であるので、ノズル板12には、常に引張応力が生じている状態となる。また、ノズル板12の伸縮は、150℃以下では、外枠11の伸縮に従うようになる。さらに、ヘッドチップ13は、ノズル板12に接着されているが、ヘッドチップ13と外枠11との線膨張率がほぼ同一であり、ノズル板12は外枠11の伸縮に従うので、温度変化が生じても、ヘッドチップ13の発熱素子とノズル板12のノズル孔との位置関係がずれることはない。
さらにまた、ラインヘッド10の平均動作温度(45℃)では、ヘッド支持部材14と外枠11には熱応力が生じず、歪みがない状態となる。また、ヘッド支持部材14の線膨張率が外枠11の線膨張率より大きいときは、45℃より温度が高くなると、接着層15には圧縮応力(図4中、矢印P1)が生ずる。
この場合には、ヘッド支持部材14の伸び量は、外枠11の伸び量を超えるが、ヘッド支持部材14の長手方向の両端部が外枠11によって挟み込まれているとともに、この接合面では、外枠11の剛性の方がヘッド支持部材14の剛性より大きくなるように設定されている。すなわち、45℃より温度が高くなると、ヘッド支持部材14には圧縮応力が生ずるとともに、外枠11によってヘッド支持部材14の歪みが規制される。
また、図4に示すように、ヘッド支持部材14は、長手方向における両端部のみならず、長手方向における略中央部でも接着層15が設けられているので、従来技術で示したような現象(ヘッド支持部材14が弓なりになる現象)は生じない。また、ヘッド支持部材14の長手方向の両端部が外枠11によって抑えられているので、温度が上昇すると、長手方向に垂直な方向(図4中、矢印P2)にも歪みが発生する。したがって、ヘッド支持部材14と外枠11との間の隙間は、特に上下方向ではゆとりを見込む必要があるとともに、接着層15としては、柔軟性(ゴム弾性)を有することが好ましい。
例えば、ポリウレタン樹脂系接着剤は、素材の組合せに応じて、柔軟性(ゴム弾性)を有するものとすることができる。また、エラストマー系接着剤は、硬化後にゴム弾性を保持するものをベースとしたものであるので、程度の差はあるものの、その硬化物は、ゴム弾性を有する。例えばシリコーン樹脂系では、主原料であるポリシロキサンにより、室温硬化系又は加熱硬化系のいずれであっても、その硬化物は、ゴム弾性を有する。
以上より、線膨張率の異なる複数種類の材料を用いてラインヘッド10を形成する場合に、温度変化による歪みを最小限に抑えることができる。
そして、ラインヘッド10は、インクジェットプリンタ本体に装着され、ラインヘッド10と記録媒体とが相対移動される。例えばラインヘッド10側がプリンタ本体に固定された状態で、記録媒体がラインヘッド10の長手方向に対して垂直な方向に移動される。
また、この相対移動時に、ラインヘッド10の各ヘッドチップ13から液滴が吐出される。すなわち、ヘッドチップ13上に設けられた発熱素子が加熱され、発熱素子上での気泡の発生・消滅による圧力変化によって、発熱素子上の液体に飛翔力が付与される。この飛翔力によって、液滴がノズル孔から吐出され、その液滴が記録媒体に着弾することで、画像が形成される。
このようなラインヘッド10の駆動によりラインヘッド10の温度が上昇するが、ラインヘッド10の温度変化が生じても(ラインヘッド10内部で熱応力が発生しても)、ヘッドチップ13と記録媒体との距離はほとんど変化しないので、高品位な印画を行うことができる。
(実施例)
続いて、本発明の実施例について説明する。本実施例のラインヘッド10は、4色(Y:黄色、M:マゼンタ、C:シアン、K:黒)のカラーラインヘッドとした。
先ず、外枠11は、セラミックス(粉体焼結セラミックス)で製作した。4色カラーラインヘッド用の外枠11であるので、平行に4つの溝(長円)が形成されたものとし、各溝の長径、短径及び厚みは、それぞれ227[mm]、6.0[mm]、5.0[mm]とした。
また、外枠11の両面には、160℃の温度環境下で、ニッケル電鋳薄膜(厚み13[μm])を貼付した。下面側がノズル板12であり、上面側は、張力のバランスを改善するための補強板である。外枠11の両面に張力をかけることで、外枠11の両面に働く応力差を少なくしている。
図5は、外枠11の1色分の長円を、下面から見たときのヘッドチップ13、及びノズル板12の位置関係を示す図である。
実施例では、各ヘッドチップ13のボンディング数が多く、一度に長いボンディング作業孔12bを設けると、160℃で貼り付けたノズル板12の歪みが大きくなるので、ボンディング端子にはパッド数の大きなものを設けているが、ヘッドチップ13については電極を2組に分け、それぞれに半分の長円で対応させて、ノズル板12上の歪み量が少なくなるようにした。
また、ヘッドチップ13間には、上述したダミーチップDを配置するとともに、ヘッドチップ13と同一方法で接着した。ただし、ダミーチップDには、電気的な接続はない。また、ヘッドチップ13とダミーチップDとの隙間は、ノズル板12に接着した後に封止し、ヘッドチップ13とダミーチップDとで囲まれた領域外に液体が出ないようにしている。
また、ヘッド支持部材14は、3種類を製作した。1つ目は、アルミニウムを母体とし、表面をポリイミド樹脂にて覆ったものである。2つ目は、液晶プラスチックを射出成型したものである。3つ目は、ステンレス鋼の平板(厚み0.3mm)を用いたものである。また、ヘッド支持部材14の両端部には、ボンディング端子を挿入できる隙間(10mm×0.9mm)を作るための溝を設けた。
組立工程は、以下の通りである。
(1)160℃の温度環境下で、ノズル板12(及び、上述した補強板)を外枠11に接着する。
(2)あらかじめ写真製版で精度良くノズル板12上に形成されたノズル孔12aに合わせて、ヘッドチップ13を貼り付ける。
(3)ダミーチップDを、ヘッドチップ13の位置を参照しながら貼り付ける。
(4)ダミーチップDとヘッドチップ13との隙間を封止する。
(5)ヘッドチップ13及びダミーチップDの上面に接着剤を塗布し、外枠11に形成した溝の上からヘッド支持部材14を落とし込み、ヘッド支持部材14とヘッドチップ13とを接着する。
(6)ヘッド支持部材14の周囲の既定位置に接着剤を充填し、ヘッド支持部材14を固定治具で加圧して、規定時間放置する(接着剤の固定のため)。なお、この工程は、ラインヘッド10の平均動作温度である45℃の環境下の他、常温(25℃)でも試みた。
(7)ヘッド支持部材14の接着固定が確認された後、固定治具を取り外し、プリント基板上にあらかじめ必要数のボンディング端子(実施例では1色当たり16個、4色で64個)が精密に配置された端子板を、ヘッド支持部材14上から挿入し、外枠11に接着剤で固定する。
(8)ワイヤーボンディングを行う。
(9)ボンディング作業孔12bを封止する。
以上の工程にて製作したラインヘッド10を用いて印画を行った。なお、ヘッド支持部材14には、アルミニウムとポリイミド樹脂とからなるものを用い、ヘッド支持部材14を常温(25℃)で接着したもの、及び平均動作温度(45℃)で接着したものとの双方で、室温35℃における印画を行った。その結果、いずれも従来より印画品位が良好となり、熱応力の影響を少なくできることが確認できた。
本実施形態のラインヘッドを示す図であり、(A)は組立前の分解平面図、(B)は組立前の側面図、(C)は組立後の側面の断面図である。 歪み吸収板を設けたヘッド支持部材を示す図である。 温度変化を横軸にとり、歪み量を縦軸にとったときの関係をグラフにして示す図である。 ヘッド支持部材、外枠、及び接着層との位置関係を示す平面図である。 外枠の1色分の長円を、下面から見たときのヘッドチップ、及びノズル板の位置関係を示す図である。 この種のラインヘッドを模式的に示す図である。 流路板、ヘッドチップ、及びノズル板を詳細に示す断面図である。 ラインヘッドにおける熱応力及び歪みの発生を説明する断面図である。 熱応力を受けたときのラインヘッドの液体吐出部を写真撮影した結果を示すものである。
符号の説明
10 ラインヘッド(液体吐出ヘッド)
11 外枠(第1支持体)
12 ノズル板
12a ノズル孔
13 ヘッドチップ
14 ヘッド支持部材(第2支持体)
14a 液体供給口
14b 液体供給路
14c 歪み吸収板
15 接着層

Claims (15)

  1. 液滴を吐出するためのノズル孔を形成したノズル板と、
    枠状に形成された第1支持体と、
    複数の発熱素子が半導体基板上に配列されたヘッドチップと、
    少なくとも一部が前記第1支持体の枠状の内周側領域内に配置された第2支持体と
    を備え、
    各前記発熱素子と各前記ノズル孔とがそれぞれ対向するように、複数の前記ヘッドチップを前記ノズル板上にライン状に接合した液体吐出ヘッドであって、
    前記ヘッドチップの線膨張率は、前記第1支持体の線膨張率とほぼ同一であり、
    前記ノズル板の線膨張率は、前記第1支持体の線膨張率より大きく、
    前記第2支持体の線膨張率は、前記第1支持体の線膨張率より大きく、
    前記ノズル板は、前記第1支持体に接合されているとともに、前記第1支持体と前記第2支持体との接合面に熱応力が発生していない温度環境下では、前記ノズル板には前記第1支持体によって引張応力が生ずるようにし、
    前記第2支持体は、その長手方向の両端部における外側側面の少なくとも一部が前記第1支持体の内周側面の少なくとも一部によって挟み込まれるように前記第1支持体と接合されており、
    前記第2支持体が前記第1支持体に対して熱膨張したときは、前記第2支持体に圧縮応力が生ずるとともに前記第1支持体によって前記第2支持体の歪みが規制されるようにした
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記液体吐出ヘッドの平均動作温度のときは、前記第2支持体の前記第1支持体との接合面には圧縮応力が生じないようにするとともに、前記ノズル板には前記第1支持体によって引張応力が生ずるようにした
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記液体吐出ヘッドの平均動作温度である45±10℃の範囲内では、前記第2支持体の前記第1支持体との接合面には圧縮応力が生じないようにするとともに、前記ノズル板には前記第1支持体によって引張応力が生ずるようにした
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  4. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記第2支持体の線膨張率は、前記第1支持体の線膨張率より大きく、かつ前記第1支持体の線膨張率の1.5倍以下である
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  5. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記第1支持体は、シリコン単結晶体又はシリコン多結晶体の線膨張率に対して0.5〜1.5倍の範囲内の線膨張率を有するセラミックスから形成されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  6. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記ノズル板は、ニッケル又はポリイミドから形成されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  7. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記第2支持体は、シリコン単結晶体若しくはシリコン多結晶体の線膨張率に対して0.5〜1.5倍の範囲内の線膨張率を有するセラミックス、シリコン単結晶体若しくはシリコン多結晶体の線膨張率に対して0.5〜1.5倍の範囲内の線膨張率を有する高分子材料、インバー、チタン若しくはその合金、ニッケル鋼、ニッケルメッキ鋼、ステンレス鋼、又は窒化アルミニウムのうち、1又は2以上の材料の組合せから形成されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  8. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記第2支持体は、
    一部が開口されることにより形成された液体供給口と、
    前記液体供給口及び前記ヘッドチップの前記発熱素子上と連通する供給路とを備える
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  9. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記第2支持体は、
    一部が開口されることにより形成された液体供給口と、
    前記液体供給口及び前記ヘッドチップの前記発熱素子上と連通する供給路とを備えるとともに、
    シリコン単結晶体若しくはシリコン多結晶体の線膨張率に対して0.5〜1.5倍の範囲内の線膨張率を有するセラミックス、シリコン単結晶体若しくはシリコン多結晶体の線膨張率に対して0.5〜1.5倍の範囲内の線膨張率を有する高分子材料、インバー、チタン若しくはその合金、ニッケル鋼、ニッケルメッキ鋼、ステンレス鋼、又は窒化アルミニウムのうち、1又は2以上の材料の組合せにより形成されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  10. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
    前記第2支持体は、
    一部が開口されることにより形成された液体供給口と、
    前記液体供給口及び前記ヘッドチップの前記発熱素子上と連通する供給路とを備え、
    シリコン単結晶体若しくはシリコン多結晶体の線膨張率に対して0.5〜1.5倍の範囲内の線膨張率を有するセラミックス、インバー、ニッケル鋼、ニッケルメッキ鋼、又はステンレス鋼により、前記液体供給口を含む部分が形成され、
    シリコン単結晶体又はシリコン多結晶体の線膨張率に対して0.5〜1.5倍の範囲内の線膨張率を有する高分子材料により、前記供給路が形成されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  11. 液滴を吐出するためのノズル孔を形成したノズル板と、
    枠状に形成された第1支持体と、
    複数の発熱素子が半導体基板上に配列されたヘッドチップと、
    少なくとも一部が前記第1支持体の枠状の内周側領域内に配置された第2支持体と
    を備え、
    各前記発熱素子と各前記ノズル孔とがそれぞれ対向するように、複数の前記ヘッドチップを前記ノズル板上にライン状に接合した液体吐出ヘッドを備え、
    前記ヘッドチップの線膨張率は、前記第1支持体の線膨張率とほぼ同一であり、
    前記ノズル板の線膨張率は、前記第1支持体の線膨張率より大きく、
    前記第2支持体の線膨張率は、前記第1支持体の線膨張率より大きく、
    前記ノズル板は、前記第1支持体に接合されているとともに、前記第1支持体と前記第2支持体との接合面に熱応力が発生していない温度環境下では、前記ノズル板には前記第1支持体によって引張応力が生ずるようにし、
    前記第2支持体は、その長手方向の両端部における外側側面の少なくとも一部が前記第1支持体の内周側面の少なくとも一部によって挟み込まれるように前記第1支持体と接合されており、
    前記第2支持体が前記第1支持体に対して熱膨張したときは、前記第2支持体に圧縮応力が生ずるとともに前記第1支持体によって前記第2支持体の歪みが規制されるようにした
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  12. 液滴を吐出するためのノズル孔を形成したノズル板と、
    枠状に形成された第1支持体と、
    複数の発熱素子が半導体基板上に配列されたヘッドチップと、
    少なくとも一部が前記第1支持体の枠状の内周側領域内に配置された第2支持体と
    を備え、
    前記ヘッドチップの線膨張率は、前記第1支持体の線膨張率とほぼ同一であり、
    前記ノズル板の線膨張率は、前記第1支持体の線膨張率より大きく、
    前記第2支持体の線膨張率は、前記第1支持体の線膨張率より大きい
    液体吐出ヘッドの製造方法であって、
    温度T1の環境下で、前記ノズル板を前記第1支持体に接合する第1工程と、
    前記温度T1より低い温度T2の環境下で、複数の前記ヘッドチップを、各前記発熱素子と各前記ノズル孔とがそれぞれ対向するように前記ノズル板に接合する第2工程と、
    前記温度T2より低い温度T3の環境下で、前記第2支持体を、その長手方向の両端部における外側側面の少なくとも一部が前記第1支持体の内周側面の少なくとも一部によって挟み込まれるように前記第1支持体と接合する第3工程と
    を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  13. 請求項12に記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、
    前記第3工程は、前記温度T3の環境下で、接着剤を用いて前記第2支持体を前記第1支持体に接着するとともに、前記接着剤の固化を完了させる
    ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  14. 請求項12に記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、
    前記第3工程の前記温度T3は、前記液体吐出ヘッドの平均動作温度である
    ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  15. 請求項12に記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、
    前記第3工程の前記温度T3は、前記液体吐出ヘッドの平均動作温度である45±10℃の範囲内である
    ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
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