JP3929344B2 - ハイブリッド制御サーボプレスの制御装置及びその制御方法 - Google Patents
ハイブリッド制御サーボプレスの制御装置及びその制御方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リンク機構などのように動力伝達機構のサーボモータ回転角とスライド位置との関係が非線形であるサーボプレスの制御装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、スライド下降速度や加圧力を種々のモーションパターンにより設定して、従来機械式プレスでは成形できなかったような精密加工品等も成形できるようにしたサーボプレスが多く使用されるようになった。このサーボプレスは、サーボモータ(一般的にはACサーボモータが多い)の回転動力をボールスクリューを介して上下方向の移動に変換し、これによりスライドを昇降させるもので、サーボモータの回転数と位置を制御することにより、スライド速度及び位置を精度良く制御できる。そして、加工ワークの成形条件(例えば、スライド速度、スライド位置、加圧力等の各種モーションパターン)が予め設定してあるコントローラによって、設定モーションに基づいてサーボモータを制御し、スライドを駆動している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のサーボプレスにおいては、ボールスクリューの上下移動を直接スライドの上下移動に伝達しているため、スライドにかかる加工負荷がボールスクリューに大きく作用し、ボールスクリューの耐久性に影響を及ぼす恐れがある。このため、使用中の加工精度の劣化や、ボールスクリューの交換頻度の増加によるメンテナンスコストのアップ及び機械稼働率の低下等を招くことが懸念される。
【0004】
このような問題を解決する方策として、例えば図1に示すようなスライド駆動構成が考えられる。図1において、サーボプレス1は、サーボモータ15の回転動力をプーリ12及びベルト13の伝達機構を介してボールスクリュー11で水平方向の直線移動に変換し、この直線移動をリンク機構3を介してスライド9の上下動に変換している。これによると、スライド9にかかる加工負荷がリンク機構3を介してボールスクリュー11にかかるので、ボールスクリュー11の耐久性を向上できる。
【0005】
しかしながら、このようにボールスクリュー11とリンク機構3とを組み合わせてスライド9を駆動するためのサーボモータ15の制御(以後、ハイブリッド制御と呼ぶ)方法を検討すると、前述のようなボールスクリューに直結したスライドの制御(以後、直動式スライド制御と呼ぶ)に適用している従来のサーボ制御構成では、次のような問題が生じる。
【0006】
図10は、従来の直動式スライド制御のサーボ制御構成をハイブリッド制御に適用した場合のサーボ制御ブロック図を表している。図10において、制御目標指令(rp)は、予め設定された、目標となるスライドモーションに基づくスライド位置指令rpであり、同位置指令rpとスライド位置検出器8からの位置検出値Spとの位置偏差値εpに所定の位置制御ゲインG0をかけてモータ速度指令rmを求め、サーボアンプ17に出力している。サーボアンプ17は、このモータ速度指令rmとモータ回転検出器16の検出したモータ回転速度のフィードバック値Sθとのモータ速度偏差値εsを演算し、このモータ速度偏差値εsに基づいてモータ電流Cmを制御してサーボモータ15を駆動する。これにより、サーボモータ15は所定の回転数に制御される。そして、サーボモータ15は、プーリ12、ベルト13を介してボールスクリュー11を回転させてリンク機構3を駆動し、スライド9を昇降させる。
【0007】
従来の直動式スライド制御においては、スライド位置とボールスクリュー位置との関係が線形(リニア)であるから、スライド位置の位置偏差値εpに基づきモータ速度指令rmを求めるための位置制御ゲインG0は、所望の制御特性(位置精度、応答性、制御安定性など)を満たすような値以上の一定値であればよく、予め所定値に設定されている。
【0008】
ところが、ハイブリッド制御においては、リンク機構を介してスライドを駆動しているため、図11に示すようにボールスクリューストロークX(モータ回転角度に比例する)とスライド位置Yとの関係が非線形であり、従って位置制御ゲインG0を従来のように一定値に設定すると、スライド位置の変化につれて全体として位置制御ゲイン(rm/εp)が実質的に変化することになる。例えば、ボールスクリューストロークXの中間位置に適合させた位置制御ゲインG0を設定したとすると、スライドが下限位置(機械式プレスの下死点に相当する)に近づくと、ボールスクリューの単位移動距離に対してスライドの移動距離が小さくなるため、位置制御ゲインG0が実質的に低くなり、スライド位置精度が低下する。逆に、スライドが上限位置に近づくと、ボールスクリューの単位移動距離に対してスライドの移動距離が大きくなるため、位置制御ゲインG0が実質的に高くなり、制御が振動的になり不安定になり易い。
【0009】
このことから、ハイブリッド制御において、スライド位置の変化に伴ってスライド位置精度や制御安定性が影響されず、安定的に制御できるサーボ制御を達成することが課題となっている。
【0010】
本発明は、上記の課題を達成するために、スライド位置の変化の影響を受けずに精度良く、安定的にスライドを制御できるハイブリッド制御サーボプレスの制御装置及びその制御方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するため、第1発明は、所定のモータ速度指令を受けたサーボアンプにより回転が制御されるサーボモータと、サーボモータの回転動力を略水平方向の直動に変換するボールスクリューと、ボールスクリューの直動を上下方向移動に変換するリンク機構と、リンク機構を介して昇降駆動されるスライドと、スライドの位置を検出するスライド位置検出器と、スライドの位置とボールスクリューの位置との関係式に基づくスライド位置に対する位置制御ゲインの変換式を予め記憶し、スライドの実制御時に、位置制御ゲインG(Y)を前記位置制御ゲインの変換式に基づき、スライド位置検出器で検出したスライド位置に応じて求めると共に、スライド位置指令と前記検出したスライド位置との偏差値を演算し、該位置偏差値を小さくするように、前記演算した位置偏差値と前記求めた位置制御ゲインG(Y)とによって前記モータ速度指令を演算して出力するコントローラとを備えたことを特徴とするハイブリッド制御サーボプレスの制御装置としている。
【0012】
第1発明によれば、従来スライド位置の変化に伴ってスライド位置制御の位置制御ゲインが変化するのを、スライド位置とボールスクリュー位置との関係式に基づくスライド位置Yに対する位置制御ゲインの変換式によって、スライド位置に応じて位置制御ゲインG(Y)を補正して、略一定値とすることができる。このため、ハイブリッド制御においても、位置精度、応答性及び安定性等の優れた制御特性が得られる。
【0013】
第2発明は、第1発明において、前記コントローラは、スライドモーション設定時にスライドストローク長さとサーボモータの使用最大回転数とが設定され、この設定値及び前記スライド位置とボールスクリュー位置との関係式に基づいてスライド速度指令及びスライド位置指令をそれぞれ演算するようにしている。
【0014】
ハイブリッド制御においては、スライド位置とボールスクリュー位置との関係が非線形であるため、スライドストロークを任意に設定するとモータ回転数が許容値(サーボモータの使用可能最大回転数や加工条件に適合した回転数など)をオーバーしてしまう恐れがある。従って、第2発明では、スライドストローク長さとサーボモータの使用最大回転数Nmax とを設定し、前記スライド位置とボールスクリュー位置との関係を参照してスライド速度指令及びスライド位置指令をそれぞれ自動的に演算するので、モーション設定時に上記の関係を考える必要がなくて設定が非常に容易である。また、サーボモータの能力を上記設定した使用最大回転数Nmax の範囲内で最大限に使用でき、能率的なプレス加工ができる。
【0015】
第3発明は、所定のモータ速度指令を受けたサーボアンプにより回転が制御されるサーボモータと、サーボモータの回転動力を略水平方向の直動に変換するボールスクリューと、ボールスクリューの直動を上下方向移動に変換するリンク機構と、リンク機構を介して昇降駆動されるスライドと、スライドの位置を検出するスライド位置検出器と、スライドの位置とボールスクリューの位置との関係式を予め記憶し、スライドの実制御時に、前記スライド位置とボールスクリュー位置との関係式に基づき、スライド位置検出器で検出したスライド位置をボールスクリュー位置に変換し、ボールスクリュー位置指令とこの変換したボールスクリュー位置との偏差値を演算し、該位置偏差値を小さくするように、前記演算した位置偏差値と所定の位置制御ゲインとによって前記モータ速度指令を演算して出力するコントローラとを備えたことを特徴とするハイブリッド制御サーボプレスの制御装置としている。
【0016】
第3発明によれば、コントローラは位置指令としてボールスクリュー位置指令を出力し、予め記憶したスライド位置とボールスクリュー位置との関係式に基づいて、スライド位置検出器で検出したスライド位置をボールスクリュー位置に変換したものをフィードバックし(すなわち、等価的にボールスクリュー位置がフィードバックされる)、これにより求めたボールスクリュー位置偏差値と所定の位置制御ゲインG0とによってモータ速度指令を演算するので、このボールスクリュー位置制御によってスライド位置制御が実行される。このボールスクリュー位置制御での実質的な位置制御ゲインはスライド位置の変化に伴って変化しないので、優れた制御特性が得られる。
【0017】
第4発明は、第3発明において、前記コントローラは、スライドモーション設定時にスライドストローク長さとサーボモータの使用最大回転数とが設定され、この設定値及び前記スライド位置とボールスクリュー位置との関係式に基づいてボールスクリュー速度指令及びボールスクリュー位置指令をそれぞれ演算するようにしている。
【0018】
第4発明によれば、上記第2発明と同様にして、スライドストローク長さとサーボモータの使用最大回転数Nmax とを設定し、前記スライド位置とボールスクリュー位置との関係を参照してボールスクリュー速度指令及びボールスクリュー位置指令をそれぞれ自動的に演算するので、モーション設定時に上記の関係を考える必要がなくて設定が非常に容易である。また、サーボモータの能力を上記設定した使用最大回転数Nmax の範囲内で最大限に使用でき、能率的なプレス加工ができる。
【0019】
第5発明は、第1発明に係る装置発明に対する方法発明であり、サーボモータの回転動力をボールスクリューにより略水平方向の直動に変換し、ボールスクリューの直動をリンク機構を介してスライドの上下方向移動に変換し、サーボモータの回転を制御してスライドの位置を制御するハイブリッド制御サーボプレスの制御方法であって、スライドの位置とボールスクリューの位置との関係式に基づくスライド位置に対する位置制御ゲインの変換式を予め記憶し、スライドの実制御時に、位置制御ゲインG(Y)を前記位置制御ゲインの変換式に基づき、スライド位置検出器で検出したスライド位置に応じて求めると共に、スライド位置指令と前記検出したスライド位置との偏差値を演算し、該位置偏差値を小さくするように、前記演算した位置偏差値と前記求めた位置制御ゲインG(Y)とによってモータ速度指令を演算し、このモータ速度指令でサーボモータを制御する方法としている。
【0020】
第5発明によれば、第1発明と同様に、スライド位置とボールスクリュー位置との関係式に基づくスライド位置Yに対する位置制御ゲインの変換式によって、スライド位置に応じて位置制御ゲインG(Y)を補正して、略一定値とすることができるので、ハイブリッド制御においても、位置精度、応答性及び安定性等の優れた制御特性が得られる。
【0021】
また第6発明は、第3発明に係る装置発明に対する方法発明であり、サーボモータの回転動力をボールスクリューにより略水平方向の直動に変換し、ボールスクリューの直動をリンク機構を介してスライドの上下方向移動に変換し、サーボモータの回転を制御してスライドの位置を制御するハイブリッド制御サーボプレスの制御方法であって、スライドの位置とボールスクリューの位置との関係式を予め記憶し、スライドの実制御時に、前記スライド位置とボールスクリュー位置との関係式に基づき、スライド位置検出器で検出したスライド位置をボールスクリュー位置に変換し、ボールスクリュー位置指令とこの変換したボールスクリュー位置との偏差値を演算し、該位置偏差値を小さくするように、前記演算した位置偏差値と所定の位置制御ゲインとによってモータ速度指令を演算し、このモータ速度指令でサーボモータを制御する方法としている。
【0022】
第6発明によれば、第3発明と同様に、コントローラはボールスクリュー位置指令と検出したスライド位置をボールスクリュー位置に変換したフィードバック値とのボールスクリュー位置偏差値、及び所定の位置制御ゲインG0によってモータ速度指令を演算し、このボールスクリュー位置制御によりスライド位置制御を実行する。このボールスクリュー位置制御での実質的な位置制御ゲインはスライド位置の変化に伴って変化しないので、優れた制御特性が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、本発明が適用されるハイブリッド制御サーボプレスの概要構成図である。同図において、ハイブリッド制御サーボプレス1のスライド9及びプランジャ6は共に本体フレーム2に上下動自在に支承されており、スライド9はプランジャ6の下部にダイハイトの調整可能に連結されている。このプランジャ6の上部は、第1リンク5a、三軸リンク4及び第2リンク5b等を有するリンク機構3を介して本体フレーム2に連結されている。すなわち、第1リンク5aは本体フレーム2の上部と三軸リンク4の一辺の両端部一側との間にピンにより回動自在に連結されており、また、三軸リンク4の前記一辺の両端部他側とプランジャ6の上部との間には第2リンク5bがピンにより回動自在に連結されている。
【0025】
本体フレーム2に取り付けられたサーボモータ15の出力軸に第1プーリ12aが取り付けてあり、また本体フレーム2に左右の軸受19,19を介して回動自在に支承されているボールスクリュー11のスクリュー部材11aの一端部には第2プーリ12bが取り付けてある。この第1プーリ12aと第2プーリ12bとの間には、ベルト13(通常は、タイミングベルト)が巻装されている。前記左右軸受19,19の間のスクリュー部材11aのねじ部にはナット部材11bが軸心方向に移動自在に螺合して設けられており、このナット部材11bには駆動部材18の一端部が固着されている。駆動部材18の他端部は、リンク機構3の前記三軸リンク4にピン14により回動自在に連結されている。
【0026】
サーボモータ15のモータ軸には、モータ回転速度を検出するパルスジェネレータ等からなるモータ回転検出器16が取り付けてある。そして、このモータ回転検出器16の検出したモータ回転速度Sθはサーボアンプ17に入力され、サーボアンプ17はコントローラ20からのモータ速度指令rmと前記モータ回転速度Sθとのモータ速度偏差値εsに基づいてモータ動力指令(電流指令)Cmをサーボモータ15に出力している。
【0027】
また、スライド9と、本体フレーム2の隅部に立設しているアプライト7との間には、リニアセンサなどの非接触式センサで構成された、スライド9の昇降位置を検出するスライド位置検出器8を取り付けている。ここで、リニアセンサのセンサ本体8aは、上下方向に細長い形状を成し、かつその一端部がアプライト7に取り付けられたブラケット7aの他端側に取り付けてあり、一方のスケール部8bは前記センサ本体8aから所定の微小距離離してスライド9に上下方向に沿って取り付けられている。スライド位置検出器8の位置検出値Spはコントローラ20に入力されている。
【0028】
上記構成のハイブリッド制御サーボプレス1のスライド9は、以下のように作動する。サーボモータ15を回転させると、プーリ12a,12b及びベルト13を介してスクリュー部材11aが所定方向に回転し、これによりナット部材11bが軸心方向に進退し、駆動部材18を介して三軸リンク4を矢印方向へ押し引き駆動する。駆動部材18は、三軸リンク4が2点鎖線で示すスライド上限位置に対応する位置4bと実線で示すスライド下限位置に対応する位置4cとの間を移動するように、往復駆動される。三軸リンク4の進退によりリンク機構3の第2リンク5bを介してプランジャ6及びスライド9が上限位置と下限位置との間を昇降する。
【0029】
上記のように、サーボモータ15の回転動力をボールスクリュー機構により略水平方向の直動動力に変換し、この直動動力をリンク機構3を介してスライド9の上下動動力に変換しているため、図11に示すようにモータ回転角度θ(これはボールスクリューストロークXすなわち前記ナット部材11bの移動量に比例する)とスライド位置Yとの関係は線形にならず、周知の正弦関数で表される関係になる。
【0030】
図2は、第1実施形態のサーボ制御構成ブロック図である。ここで、図10で説明した構成と同一のものには同一符号を付し、重複する説明は省く。
スライド位置の位置偏差値εpに基づきモータ速度指令rmを求めるための位置制御ゲインGは、ゲイン演算部21で演算される。ゲイン演算部21は、次式により、スライド位置検出器8からの位置検出値Spに基づいて位置制御ゲインGを補正する。
G(Y)=Gc×f(Y) (1)
ここに、Gcは基準とする位置制御ゲイン(定数)であり、f(Y)は補正関数であり、スライド位置を変数Yとおいたとき所定の関数で表される。
【0031】
上記補正関数f(Y)について、詳細に説明する。
前述したように、一定値に設定された位置制御ゲインG0を用いてハイブリッド制御を行うと、実質的な位置制御ゲインG(これは、同一のスライド位置偏差量に対して得られるモータ速度指令の比率と解される)はスライド位置Yに応じて変化する。図3はこの位置制御ゲインGの変化を表す図であり、横軸にスライド位置Yを、縦軸に実質的な位置制御ゲインGをそれぞれ示す。図3において、カーブ31は、一定値の位置制御ゲインG0を用いてハイブリッド制御を行った場合の実質的な位置制御ゲインGを表している。一方、位置サーボ制御によるスライド位置精度、応答性、安定性などの特性を良くする為には、実質的な位置制御ゲインGが所定の高い値で一定であることが望ましい。図3に表したカーブ32はこのような望ましい実質的な位置制御ゲインGを表しており、例えばスライド位置Yが上限位置Puにある時の高い位置制御ゲインを下限位置Pdまでそのまま維持するようにした例である。従って、カーブ31をカーブ32に補正するように、上記補正関数f(Y)を設定すればよい。
【0032】
上記カーブ31及び補正関数f(Y)は、図11に示したボールスクリューストロークXとスライド位置Yとの関係から求めるものである。すなわち、図11に示すカーブは、正確には、周知の如くリンク機構3の構成に基づき所定の三角関数で表されるが、このスライド位置YをボールスクリューストロークXの2次関数又は3次関数(図示の曲線36)として近似できる。例えば、これを、以下の(2)式のような2次関数で近似したとする。
Y=a0・X2+b0・X+c0 (2)
このとき、実際の制御時に、(2)式で表される関係をさらに以下の(3)式で近似して、一定値の位置制御ゲインG0によって(即ち図10の構成により)制御を行った場合、前記実質的な位置制御ゲインG(Y)とスライド位置Yとの関係は(4)式で表される。
Y=a・X2+b・X+c (3)
ここに、Y0は、G(Y)=G0となるスライド位置(図3の例では、上限位置Pu)である。
【0033】
上記(1)式で、基準位置制御ゲインGc=G0と置くと、(4)式より
として求まる。そして、(3)式でa=0、b=1、c=c0 としたときに(4)式で求まるG(Y)が、図3に示したカーブ31となる。また、a=a0 、b=b0 、c=c0 としたとき、すなわちスライド位置YとボールスクリューストロークXとの関係を正確に近似したときには、G(Y)が図3のカーブ32となり、スライド位置Yの変化に影響を受けることなく位置制御ゲインG(Y)を略一定とすることができる。なお、a=2・a0 、b=b0 、c=c0 としたとき、G(Y)が図3のカーブ33となり、これによりスライド位置が下限位置Pd近傍にあるときには実質的な位置制御ゲインG(Y)を大きくでき、加工負荷のかかる時に位置制御ゲインを増大して制御特性を改善できる。このように、(3)式の係数a,b,cの値を適切に設定することにより、負荷条件に則して位置制御ゲインの調整が可能である。
【0034】
指令演算部22は、予め設定されたスライドモーションに沿ってスライド9が移動するように、所定のサーボ周期時間毎のスライド位置指令rpを演算して出力する。このスライドモーションは、時間に対するスライド位置及びスライド速度がそれぞれ設定されており、スライドストローク長さ及びそのストローク長さ間でのモータ最大回転数は許容範囲内に設定されたものである。
【0035】
位置偏差演算部23は、このスライド位置指令rpとスライド位置検出器8からの位置検出信号Spとの位置偏差値εpを演算し、出力する。
そして、モータ速度指令部24は、前記ゲイン演算部21が(1)式により演算した位置制御ゲインG(Y)を入力し、上記の位置偏差値εpとこの位置制御ゲインG(Y)との積算によりモータ速度指令rmを演算し、これをサーボアンプ17に出力する。
【0036】
前記コントローラ20は、マイクロコンピュータや高速数値演算プロセッサ等を主体に構成されたコンピュータ装置を備えており、上記のゲイン演算部21、指令演算部22、位置偏差演算部23及びモータ速度指令部24を有している。
【0037】
上記の構成による効果は、次の通りである。
(1)式においてa=a0 、b=b0 、c=c0 として、そのときのスライド位置Yに応じて位置制御ゲインG(Y)が演算され、この位置制御ゲインG(Y)に基づいて、スライドの位置偏差値εpからモータ速度指令rmを演算する。すなわち、スライド位置とボールスクリューストローク(これはモータ回転角度に対応する)との関係の近似式に基づいて、スライド位置Yに対する実質的な位置制御ゲインG(Y)の変換式を求め、この変換式を用いて、スライド制御時の実スライド位置に応じて位置制御ゲインG(Y)を求め、この位置制御ゲインG(Y)とスライド位置偏差値とによって、モータ回転を制御する。このため、スライド位置Yが変化しても実質的な位置ループゲインG(Y)は略一定値に維持される。従って、スライド位置Yに影響を受けることなく、スライド位置制御の位置精度、応答性、安定性などの諸特性を好ましい状態にできる。
【0038】
次に、図4〜図8により第2実施形態を説明する。
図4は、第2実施形態のサーボ制御構成ブロック図である。図4において、図2と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省く。
【0039】
モーション設定部25では、サーボモータ15の使用最大回転数とスライドストローク長さとの設定が可能となっており、所望するモータ使用最大回転数Nmax と、ワークに対応したスライドストローク長さとが入力されるようになっている。この入力方法としては、例えばオペレータが所定の入力装置により入力してもよいし、又は図示しない上位コントローラから通信により入力可能としてもよい。
【0040】
ボールスクリュー目標演算部26は、上記設定されたモータ使用最大回転数Nmax とスライドストローク値とに基づき、図5に示すような、ボールスクリューでの本来の目標値となる速度カーブを演算する。サーボモータ15及びボールスクリュー11は、図5に示すように台形の加減速カーブに沿って制御されるものとし、そのボールスクリューの最大回転速度VBSは前記モータ使用最大回転数Nmax とプーリ12a,12bの減速比とから求まる。ここで、このときの加減速時間T0 は、モータ性能から予め決められた所定値に設定されている。そして、トータルの駆動時間T1は、その間のボールスクリュー移動距離、すなわち図5で示す台形の加減速カーブの面積が、前記設定されたスライドストローク長さを前記(2)式で示すようなスライド位置とボールスクリューストロークとの関係式に基づいて換算したボールスクリューストローク長さに等しくなるように、設定される。
【0041】
指令演算部27では、先ず、上記ボールスクリュー11での本来の制御目標値カーブから、前記スライド位置とボールスクリューストロークとの関係式に基づき、図6に示すようなスライド9の本来の速度目標値カーブを求める。なお、図6のボールスクリュー速度及びスライド速度からそれぞれの目標値となる位置カーブを求めると、図7に示されるカーブとなるが、これでも分かるように、ボールスクリュー速度は全ストローク域でほぼ定速度であり、スライド速度は上限位置近傍から下限位置にかけて高速度から低速度に徐々に減速されている。
【0042】
指令演算部27では、次に、上記で求めたスライド9の本来の速度目標値カーブを越えない範囲で近似でき、かつ偏差による遅れも加味した、階段状に変化するスライド速度指令を求める。このことをもう少し詳細に説明すると、まず、図8に示すように、前記設定スライドストローク長さに応じた分割数でこの設定スライドストローク長さを分割する。次に、それぞれの分割したスライドストローク毎にステップ状に変化するスライド速度指令値を求める。このとき、それぞれの分割スライドストローク内では、モータ回転数が前記設定したモータ使用最大回転数Nmax を越えない範囲で、すなわちボールスクリュー速度に換算した指令値が図5に示したボールスクリュー速度目標値以内で、最大となるように、スライド速度指令値が設定される。さらに、この各分割スライドストロークでのステップ状のスライド速度指令値を、なだらかな加減速カーブとなるように考慮した実スライド速度指令に変換する。従って、これに伴って、ボールスクリュー速度指令もなだらかな実速度指令に変換される。次に、上記スライド速度指令値の各分割毎の積分値S1〜Snを求め、この積分値を順次加算してスライド位置指令値rpとする。そして、求めたスライド位置指令値rpが出力される。この結果、実際のスライド速度及びボールスクリュー速度は図示のように本来のスライド速度目標値及びボールスクリュー速度目標値に、より近いカーブでなだらかに変化する。
【0043】
第2実施形態によると、加工対象ワークの成形条件に適合するスライドストローク長さ及びモータ使用最大回転数Nmax を設定するだけで、スライド位置YとボールスクリューXとの関係式に基づき、ボールスクリューの目標の加減速カーブを自動的に作成し、さらにこのボールスクリューの目標の加減速カーブ、及び上記スライド位置YとボールスクリューXとの関係式に基づき、スライド速度指令及びスライド位置指令を自動的に演算する。このため、オペレータは、スライドモーション設定時に、上記のスライド位置YとボールスクリューXとの関係を考慮しながらスライドストローク長さ等を設定する必要がなくて煩わしさが無く、設定が非常に容易である。
【0044】
すなわち、従来のサーボモータによる直動式スライド制御におけるモーション設定方法においては、モータ回転角度(ボールスクリュー位置)とスライド位置とが線形であるから、モータ速度とスライド速度は比例しており、使用モータ最大回転数に対応するスライド最大速度を越えないように各スライド速度を設定すればよいので、容易に設定できる。ところが、本ハイブリッド制御においては、スライド位置に応じて同じスライド速度に対応するモータ速度が異なっているので、モータ速度がモータ使用最大回転数を越えないようにスライド速度を設定する必要が生じる。このことは、スライド位置を常に意識して(考慮して)スライド速度を設定しなければならないことを意味し、よって設定の煩わしさを伴う。本実施形態では、スライドストローク長さ及びモータ使用最大回転数Nmax を設定するだけでよく、スライド速度の設定の必要がなく、またスライド位置YとボールスクリューXとの関係を考慮する必要がないので、設定が非常に容易である。
【0045】
また、ワーク成形条件に適応したモータ使用最大回転数Nmax を設定すると、このモータ使用最大回転数Nmax を越えない範囲でモータ回転数が最大速度に近くなるように、スライド速度を変化させているので、サーボモータの能力を最大限に使用でき、高速で、能率的なプレス加工ができる。
【0046】
次に、図9により第3実施形態を説明する。図9は、第3実施形態のサーボ制御構成ブロック図である。図9において、図2及び図4と同一の構成要素には同じ符号を付して、以下での説明を省く。
ボールスクリュー目標演算部28は、モーション設定部25で設定されたモータ使用最大回転数Nmax 、スライドストローク値、及び前記(2)式で表したスライド位置とボールスクリューストロークとの関係式に基づき、前記同様に図5に示すような、ボールスクリューでの本来の制御目標値となる速度カーブを演算し、これをボールスクリュー速度指令とする。また、この速度カーブを所定サーボ演算時間ごとに積分した積分値を順次加算してボールスクリュー位置指令rB を演算し、これを位置偏差演算部23aに出力する。
【0047】
一方、位置偏差演算部23aには、スライド位置検出器8の位置検出信号Spがモーション変換部29を経由したボールスクリュー位置信号SB も入力されている。このモーション変換部29は、前記(2)式で示すようなスライド位置とボールスクリューストロークとの関係式に基づき、スライド位置Yをボールスクリュー位置Xに変換するための変換式を記憶しており、この変換したボールスクリュー位置Xを前記ボールスクリュー位置信号SB として出力する。これにより、ボールスクリュー11の位置を等価的に検出してボールスクリュー位置信号SB としてフィードバックしている。
なお、モーション変換部29を設ける代わりに、ボールスクリュー11の位置検出器を設けてもよい。
【0048】
位置偏差演算部23aは前記ボールスクリュー位置指令rB とこのボールスクリュー位置信号SB との位置偏差値εB を演算する。
モータ速度指令部24aには予め一定値の位置制御ゲインG0が設定されており、モータ速度指令部24aは上記の位置偏差値εB と位置制御ゲインG0との積算によりモータ速度指令rmを演算し、これをサーボアンプ17に出力する。
【0049】
本実施形態によると、ボールスクリュー位置指令とスライド位置からボールスクリュー位置に変換したフィードバック値との位置偏差値に基づきモータ速度指令を演算しているので、実質的な位置制御ゲインG0はスライド位置の変化に影響を受けることなく略一定値に維持できる。これにより、ハイブリッド制御によるサーボプレスにおいて、スライド位置制御の位置精度、応答性、安定性などの制御特性が非常に良い。
また、サーボモータ最大回転数とスライドストローク長さを設定するだけで、ボールスクリューの速度指令及び位置指令を自動的に演算するので、スライド位置とボールスクリューストロークとの関係(非線形)を考慮しながらスライドストローク及びスライド速度を設定する必要がなく、ストローク設定が容易にできる。
【0050】
なお、これまで説明した実施形態の構成要素は上記に限定するものではなく、本発明と同じ効果が得られる構成要素であれば他のものでも構わない。
例えば、ボールスクリューを回転駆動する伝達手段はプーリ及びベルトで構成したが、ギアであってもよい。また、ボールスクリューのスクリュー部材を回転駆動してナット部材を直動させたが、これと反対にナット部材を回転駆動してスクリュー部材を軸心方向に直動させてもよい。
また、プランジャ及びスライドの構成、形状も、実施形態で図示したものに限定するものではない。
【0051】
以上説明したように、本発明により以下の効果が得られる。
スライド位置とモータ回転角度との関係に基づき、スライド位置に応じた実質的な位置制御ゲインの変換式を求め、所望の制御特性が得られる(例えば、スライドストローク範囲内で略一定値の位置制御ゲインとする、又は、加工負荷のかかるスライド下限位置近傍では他位置よりも高い位置制御ゲインとする、などの)ように上記変換式の係数(つまりゲインカーブ)を設定し、スライド制御時には、この変換式を用いて実スライド位置に応じて実質的な位置制御ゲインを演算する。そして、スライド位置偏差値と実質的な位置制御ゲインとに基づきモータ速度指令を演算して、サーボモータを制御している。従って、スライド位置制御の位置精度、応答性、安定性等の制御特性がスライド位置の変化に影響を受けることがなく、スライドを精度良く、安定的に制御できる。また、このとき、スライドストローク長さ及びモータ使用最大回転数Nmax を設定するだけで自動的にスライド速度指令及びスライド位置指令がそれぞれ演算されるので、スライドモーションの設定が非常に容易である。
【0052】
また、ボールスクリューの直動動力をリンク機構を介してスライド上下動動力に変換したハイブリッド制御の場合に、スライドモーションから作成されたボールスクリュー位置指令と、検出した実スライド位置を上記のスライド位置とボールスクリューストロークとの関係に基づいて変換した等価的なボールスクリュー位置との位置偏差値により、一定値の位置制御ゲインに基づきモータ速度指令を演算してサーボモータを制御するので、スライド位置の変化の影響を受けることなく略一定値の実質的な位置制御ゲインによりスライド制御ができる。従って、スライドを精度良く、安定的に制御できる。同様にまた、スライドストローク長さ及びモータ使用最大回転数Nmax を設定するだけで自動的にボールスクリュー速度指令及びボールスクリュー位置指令がそれぞれ演算されるので、スライドモーションの設定が非常に容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるハイブリッド制御サーボプレスの概要構成図である。
【図2】第1実施形態のサーボ制御構成ブロック図である。
【図3】スライド位置に対する位置制御ゲインの変化を表す図である。
【図4】第2実施形態のサーボ制御構成ブロック図である。
【図5】第2実施形態のボールスクリューの目標速度カーブである。
【図6】第2実施形態のスライドの速度目標値カーブである。
【図7】第2実施形態のボールスクリュー及びスライドの目標位置カーブである。
【図8】第2実施形態のスライド速度指令である。
【図9】第3実施形態のサーボ制御構成ブロック図である。
【図10】従来の直動式スライド制御のサーボ制御構成をハイブリッド制御に適用した場合のサーボ制御ブロック図である。
【図11】ハイブリッド制御でのボールスクリューストロークXとスライド位置Yとの関係を表す。
【符号の説明】
1…ハイブリッド制御サーボプレス、2…本体フレーム、3…リンク機構、4…三軸リンク、5a…第1リンク、5b…第2リンク、6…プランジャ、7…アプライト、8…スライド位置検出器、8a…センサ本体、8b…スケール部、9…スライド、11…ボールスクリュー、11a…スクリュー部材、11b…ナット部材、12a…第1プーリ、12b…第2プーリ、13…ベルト、14…ピン、15…サーボモータ、16…モータ回転検出器、17…サーボアンプ、20,20b…コントローラ、21…ゲイン演算部、22…指令演算部、23,23a…位置偏差演算部、24,24a…モータ速度指令部、25…モーション設定部、26…ボールスクリュー目標演算部、27…指令演算部、28…ボールスクリュー目標演算部、29…モーション変換部、31,32,33…カーブ、35,36…曲線。
Claims (6)
- 所定のモータ速度指令を受けたサーボアンプ(17)により回転が制御されるサーボモータ(15)と、
サーボモータ(15)の回転動力を略水平方向の直動に変換するボールスクリュー(11)と、
ボールスクリュー(11)の直動を上下方向移動に変換するリンク機構(3)と、
リンク機構(3)を介して昇降駆動されるスライド(9)と、
スライド(9)の位置を検出するスライド位置検出器(8)と、
スライド(9)の位置とボールスクリュー(11)の位置との関係式に基づくスライド位置(Y)に対する位置制御ゲインの変換式を予め記憶し、スライド(9)の実制御時に、位置制御ゲインG(Y)を前記位置制御ゲインの変換式に基づき、スライド位置検出器(8)で検出したスライド位置(Y)に応じて求めると共に、スライド位置指令と前記検出したスライド位置との偏差値を演算し、該位置偏差値を小さくするように、前記演算した位置偏差値と前記求めた位置制御ゲインG(Y)とによって前記モータ速度指令を演算して出力するコントローラ(20)とを
備えたことを特徴とするハイブリッド制御サーボプレスの制御装置。 - 前記コントローラ(20)は、スライドモーション設定時にスライドストローク長さとサーボモータ(15)の使用最大回転数(Nmax)とが設定され、この設定値及び前記スライド位置とボールスクリュー位置との関係式に基づいてスライド速度指令及びスライド位置指令をそれぞれ演算する
ことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド制御サーボプレスの制御装置。 - 所定のモータ速度指令を受けたサーボアンプ(17)により回転が制御されるサーボモータ(15)と、
サーボモータ(15)の回転動力を略水平方向の直動に変換するボールスクリュー(11)と、
ボールスクリュー(11)の直動を上下方向移動に変換するリンク機構(3)と、リンク機構(3)を介して昇降駆動されるスライド(9)と、
スライド(9)の位置を検出するスライド位置検出器(8)と、
スライド(9)の位置とボールスクリュー(11)の位置との関係式を予め記憶し、スライド(9)の実制御時に、前記スライド位置とボールスクリュー位置との関係式に基づき、スライド位置検出器(8)で検出したスライド位置をボールスクリュー位置に変換し、ボールスクリュー位置指令とこの変換したボールスクリュー位置との偏差値を演算し、該位置偏差値を小さくするように、前記演算した位置偏差値と所定の位置制御ゲイン(G0)とによって前記モータ速度指令を演算して出力するコントローラ(20b)とを
備えたことを特徴とするハイブリッド制御サーボプレスの制御装置。 - 前記コントローラ(20b)は、スライドモーション設定時にスライドストローク長さとサーボモータ(15)の使用最大回転数(Nmax)とが設定され、この設定値及び前記スライド位置とボールスクリュー位置との関係式に基づいてボールスクリュー速度指令及びボールスクリュー位置指令をそれぞれ演算する
ことを特徴とする請求項3記載のハイブリッド制御サーボプレスの制御装置。 - サーボモータ(15)の回転動力をボールスクリュー(11)により略水平方向の直動に変換し、
ボールスクリュー(11)の直動をリンク機構(3)を介してスライド(9)の上下方向移動に変換し、
サーボモータ(15)の回転を制御してスライド(9)の位置を制御するハイブリッド制御サーボプレスの制御方法であって、
スライド(9)の位置とボールスクリュー(11)の位置との関係式に基づくスライド位置(Y)に対する位置制御ゲインの変換式を予め記憶し、スライド(9)の実制御時に、位置制御ゲインG(Y)を前記位置制御ゲインの変換式に基づき、スライド位置検出器(8)で検出したスライド位置(Y)に応じて求めると共に、スライド位置指令と前記検出したスライド位置との偏差値を演算し、該位置偏差値を小さくするように、前記演算した位置偏差値と前記求めた位置制御ゲインG(Y)とによってモータ速度指令を演算し、このモータ速度指令でサーボモータ(15)を制御する
ことを特徴とするハイブリッド制御サーボプレスの制御方法。 - サーボモータ(15)の回転動力をボールスクリュー(11)により略水平方向の直動に変換し、
ボールスクリュー(11)の直動をリンク機構(3)を介してスライド(9)の上下方向移動に変換し、
サーボモータ(15)の回転を制御してスライド(9)の位置を制御するハイブリッド制御サーボプレスの制御方法であって、
スライド(9)の位置とボールスクリュー(11)の位置との関係式を予め記憶し、スライド(9)の実制御時に、前記スライド位置とボールスクリュー位置との関係式に基づき、スライド位置検出器(8)で検出したスライド位置をボールスクリュー位置に変換し、ボールスクリュー位置指令とこの変換したボールスクリュー位置との偏差値を演算し、該位置偏差値を小さくするように、前記演算した位置偏差値と所定の位置制御ゲイン(G0)とによってモータ速度指令を演算し、このモータ速度指令でサーボモータ(15)を制御する
ことを特徴とするハイブリッド制御サーボプレスの制御方法。
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