JP3928679B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
本発明は、電力を消費する空気調和機に係り、特に、消費した電気料金をユーザに知らせる空気調和機に関するものである。
【従来の技術】
家庭、オフィスその他で使用される電気機器、とりわけエアコン(空気調和機)、暖房機具のように比較的大電力で長時間運転される電気機器の消費電力や電気料金はユーザにとって、出費の節約、資源の節約、環境の保護にかかわる大きな関心事である。このような電気機器の消費電力は、標準的な使用状態での単位時間当たりの消費電力が電気機器の背面等に表示されているが、実際には、使用状態がまちまちで、使用時間を計るのも困難であるため、実際に消費された電力を正確に知ることは難しい。また、電気料金に関しては、単位電力当たりの料金(円/kwhなど)は、契約している容量や当月の総消費電力等によって変動するので、実際に消費された電気料金を把握することは相当に困難である。
【発明が解決しようとする課題】
従来、電気機器が消費した電力や電気料金を知るには、専用の測定器を利用するしかなく、しかし、このような専用の測定器は、一般での使用には不向きである。また、電気機器自体が消費電力を測定してユーザに知らせるような電気機器は従来存在しない。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、消費した電気料金をユーザに知らせる空気調和機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の空気調和機は、空気調和機本体とリモートコントローラとを有し、
前記空気調和機本体は、前記リモートコントローラとデータの送信受信を行う本体側送受信部と、空気調和機の消費電力を測定する測定手段と、前記本体側送受信部を介して前記リモートコントローラから送られてきた測定開始の指令を受信した時から前記測定手段で測定した消費電力を積算する積算手段と、前記本体側送受信部を介して前記リモートコントローラから表示要求の指令を受信した時に前記積算手段で積算した消費電力を前記本体側送受信部から送信する送信手段とを備え、
前記リモートコントローラは、前記空気調和機本体とデータの送信受信を行うリモートコントローラ側送受信部と、単位電力当たりの料金を入力する単位電力料金入力手段と、操作された時に前記リモートコントローラ側送受信部から前記空気調和機本体に測定開始の指令を送信させる測定開始ボタンと、操作された時に前記リモートコントローラ側送受信部から前記空気調和機本体に表示要求の指令を送信させる表示要求ボタンと、この表示要求ボタンの操作に基づき前記本体側送受信部から送信されてきた消費電力と前記単位電力料金とを掛け算して消費した電気料金を求める演算手段と、前記演算手段により求められた電気料金を表示する表示手段とを備え、
前記表示要求ボタンの操作により、測定開始から前記表示要求ボタンが操作された時点までの電気料金のデータを前記表示手段に表示するものである。
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
空気調和機が空気調和機本体とリモートコントローラとに分離されているので、本発明を構成する各手段は、それぞれに分離して収容されている。
図1に示されるように、空気調和機本体1には、送受信部(本体側送受信部、送信手段)11と運転制御部12と電力推測手段(測定手段、積算手段)13とが収容されている。送受信部11は、リモートコントローラ2からの従来どおりの遠隔操作信号を受信するものであると共に、本発明に関する指令やデータの送受信にも使用される。運転制御部12は、圧縮機14及び送風機15を運転制御して、停止から最大能力までの任意の能力で運転するものである。電力推測手段13は、圧縮機14や送風機15が消費した電力を運転制御部12における運転制御内容(回転数等)から推測するものである。このように、空気調和機本体が消費した電力を測定する本発明の測定手段は、直接、電力を測定するものでなくともよい。
リモートコントローラ2には、送受信部(リモートコントローラ側送受信部)21と入力装置(測定開始ボタン、表示要求ボタン)22と表示装置23と単位電力料金入力手段24とが収容されている。送受信部21は、空気調和機本体1へ従来どおりの遠隔操作信号を送信するものであると共に、本発明に関する指令やデータの送受信にも使用される。従って、入力送信手段、表示要求指令送信手段等は送受信部21に含まれる。入力装置22は、リモートコントローラ2の表面パネル(図2参照)に配置された各種ボタンの操作を解釈して、各種の指令又は数値を受け取るものである。表示装置23は、従来どおりの温度設定値や時刻を表示すると共に本発明の表示手段として電気料金や消費電力の予定値、測定値を表示するものである。単位電力料金入力手段24は、単位電力当たりの料金を入力するものである。図示しないが、予算値設定手段、報知手段を設けてもよい。
測定された消費電力と単位電力料金とを積算して消費した電気料金を求める演算手段(図示せず)は、リモートコントローラ2に収容される。
図2に示されるように、リモートコントローラ2の表面パネルには、表示装置23、従来どおりの遠隔操作用の各種ボタン、本発明に関する単位電力料金入力手段操作用のボタン24a、電気料金表示リクエストボタン(表示要求ボタン)22b、測定開始ボタン22aなどが配置されている。リモートコントローラ2の先端部には、信号送受信部21が設けられている。
次に、本発明の空気調和機の動作を説明する。
図3に示されるように、ユーザは、リモートコントローラ2を操作して単位電力料金を入力する(ステップ301のYes)。入力された単位電力料金は、リモートコントローラ2内に記憶される(ステップ302)。ユーザが、測定を開始したいとき測定開始ボタンを操作する(ステップ305のYes)と、リモートコントローラ2は測定開始の指令を送信する(ステップ306)。
空気調和機本体1は、測定開始の指令を受信すると、後述するそれまでの積算値をクリアし、測定を開始する(ステップ324)。
続いてユーザが、料金表示ボタンを操作する(ステップ307のYes)と、リモートコントローラ2は料金表示の指令を送信する(ステップ308)。空気調和機本体1は、 料金表示の指令を受信すると、測定開始ボタンが押されてから現在まで測定手段(電力推測手段)により測定した空気調和機本体1の消費電力を積算(順次加算)し、測定信号として送信する(ステップ327)。
リモートコントローラ2は、空気調和機本体1からの消費電力を受信する(ステップ309のYes)と、受信データから得た消費電力と記憶している単位電力当たりの料金とを積算(掛け算)して電気料金を求め、その電気料金を表示する(ステップ310)。
このようにして、リモートコントローラ2の表示装置23に、測定開始ボタンを押してから現在までの電気料金の積算値が表示されるので、ユーザは空気調和機を使用したことによる電気料金がよく分かる。この積算値を省エネルギの目安にして節約を行うことができる。なお、表示装置23は常時、電気料金を表示しているわけではないので、ユーザは、現在までの積算値を知りたいときに、適宜、表示要求ボタンを押して表示させることができる。
なお、リモートコントローラ2に、図示しないスピーカ、音声合成部等からなる報知手段を収容している場合には、電気料金を音声で報知することができる。
また、リモートコントローラ2又は空気調和機本体1に、電気料金又は消費電力の予算値を設定する図示しない予算値設定手段が設けられている場合には、ユーザは、予め予算値を入力しておくことができる。図3に示されるように、入力された予算値(ステップ303のYes)はリモートコントローラ2から空気調和機本体1に送信され(ステップ304)て、空気調和機本体1で記憶され(ステップ322)、測定開始後には空気調和機本体1において逐次、予算値と測定値(積算値)とが比較され、空気調和機本体1において圧縮機の最高回転数を制限する(省電力モード)の音声を報知する(ステップ329)。また、予算超過を知らせる通知信号を本体1が送信し、リモートコントローラ2が受信してもよい。尚、測定値が予算値を超過すると、その旨を前記報知手段が音声で報知することになる。この場合、報知手段はブザー等の信号音を発生するものでもよい。
そして、空気調和機が省電力モードを有する場合には、消費電力を少なくするように空気調和機本体1の能力を低下させて運転することができる。従って、通常運転モードで運転中に測定値が予算値を超過すると、その時点より省電力モードに変更することができる。これにより、ユーザは、予め予算値を入力しておきさえすれば、爾後、空気調和機を操作することなく自動的に節約を達成することができることになる。
また、本発明を構成する各手段は、プログラムに記述してマイクロコンピュータで実行させる形態とし、メモリ素子やディスク等の記録媒体に記録して提供することも可能である。
【発明の効果】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
(1)電気料金が表示されるので、ユーザは使い過ぎをチェックすることができ、節約を励行すると共に省資源に貢献することができる。
(2)空気調和機が自身で消費した電力を測定するので、特別な測定器が不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す空気調和機のブロック構成図である。
【図2】 図1の空気調和機のリモートコントローラの正面図である。
【図3】 本発明の一実施形態を示す空気調和機の制御流れ図である。
【符号の説明】
1 空気調和機本体
2 リモートコントローラ
Claims (1)
- 空気調和機本体とリモートコントローラとを有し、
前記空気調和機本体は、前記リモートコントローラとデータの送信受信を行う本体側送受信部と、空気調和機の消費電力を測定する測定手段と、前記本体側送受信部を介して前記リモートコントローラから送られてきた測定開始の指令を受信した時から前記測定手段で測定した消費電力を積算する積算手段と、前記本体側送受信部を介して前記リモートコントローラから表示要求の指令を受信した時に前記積算手段で積算した消費電力を前記本体側送受信部から送信する送信手段とを備え、
前記リモートコントローラは、前記空気調和機本体とデータの送信受信を行うリモートコントローラ側送受信部と、単位電力当たりの料金を入力する単位電力料金入力手段と、操作された時に前記リモートコントローラ側送受信部から前記空気調和機本体に測定開始の指令を送信させる測定開始ボタンと、操作された時に前記リモートコントローラ側送受信部から前記空気調和機本体に表示要求の指令を送信させる表示要求ボタンと、この表示要求ボタンの操作に基づき前記本体側送受信部から送信されてきた消費電力と前記単位電力料金とを掛け算して消費した電気料金を求める演算手段と、前記演算手段により求められた電気料金を表示する表示手段とを備え、
前記表示要求ボタンの操作により、測定開始から前記表示要求ボタンが操作された時点までの電気料金のデータを前記表示手段に表示することを特徴とする空気調和機。
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