JP3918520B2 - 含油軸受用潤滑剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、含油軸受用潤滑剤組成物に関する。更に詳しくは、主鎖構造の異なる2種類のパーフルオロポリエーテル油を基油として用いた含油軸受用潤滑剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
焼結含油軸受は、銅、鉄、錫、亜鉛などによって代表される金属粉を押し固め、さらに加熱することにより得られる多孔質体に、潤滑油を含浸させて自己給油の状態で使用する滑り軸受の一種である。これは、低コストでありながら、比較的低摩擦で、高精度、自己潤滑方式であることから、自動車電装部品、音響映像機器、事務機器、家電電装機器、コンピューター用補助記憶装置駆動部に至る各部位において、モーター軸受として広く利用されている。
【0003】
近年、これら機器の高性能化に伴い、焼結含油軸受に要求される性能も、小型化、高速化、低電流・低消費電力化と、非常に厳しいものとなってきている。これに対応するには、軸受メーカーによる軸受材質等の検討はもちろんであるが、軸受中に含浸される数mgの潤滑油の性能が、モーターの特性や寿命を大きく左右するため、重要となっている。
【0004】
焼結含油軸受油に要求される特性としては、軸受材質との相性が良いこと(腐食、スラッジ等を発生させない)、例えば自動車においては-40〜180℃という広い温度範囲で使用可能であること(高温においては蒸発損失が少ないこと、酸化安定性が良いこと、低温においては流動性を損なわないこと)、防錆性が良いこと、さらに近年の小型化、低電流化、長寿命化に対応すべく、耐樹脂性が良いこと、摩擦係数が低いこと、耐摩耗性が良いことなどが挙げられる。
【0005】
パーフルオロポリエーテル油は、その優れた熱安定性、低揮発性、耐薬品性、耐樹脂性および温度粘度特性のため、焼結含油軸受油として好適である。特開平5-240251号公報には、パーフルオロポリエーテル油の低揮発性を利用し潤滑特性の安定化および軸受寿命の長期化を目的とした、パーフルオロポリエーテル油を含浸した焼結含油軸受が提案されている。しかし、各種パーフルオロポリエーテル油の混合による特性の向上については、なんら言及されていない。
【0006】
これに対し、主鎖構造の異なる2種類のパーフルオロエーテル油を混合することが流体特性に相乗効果をもたらし、始動性、高温での潤滑維持、低温流動性に優れるとの記載が特公平3-69394号公報にみられる。しかし、これは焼結含油軸受に使用する観点からの発明ではなく、またこれによっては、流体特性を改善させるだけで、含油軸受に必要な特性である耐摩耗性、摩擦係数、防錆性、拡散性を改善するものではない。
【0007】
一方、パーフルオロポリエーテル油は、表面張力が低いために濡れ、拡散し易いという欠点を有する。そのため、漏れ・飛散性がたびたび問題となる。含油軸受は、その空孔に潤滑剤を含浸保持し、徐々に摺動面に潤滑剤を供給することで軸受の長寿命化を可能にしているが、パーフルオロポリエーテル油の漏れ易く飛散し易い性質は、軸受から必要以上に油を供給消失し、軸受寿命を短縮させてしまう。また、軸受から滲み出した油が使用部位以外の周辺環境を汚染することにもなる。
【0008】
これに対し、特開昭63-195416号公報では、増稠剤を0.1%以上含有するグリースが充填された多孔質軸受が提案されている。しかし、増稠剤の繊維幅や粒子径が含油軸受の空孔よりも大きい場合には、含油軸受の空孔に増稠剤自体が入っていくことができず、その増稠剤がかえって軸受環境の汚染を助長する。
【0009】
また、パーフルオロポリエーテル油は、エステル油や、合成炭化水素油のような一般合成油と比較し金属とのなじみが悪く、過酷な条件下では潤滑に十分な油膜を得ることができず、摩耗や摩擦の面で一般合成油よりも劣っている。さらに、これによってパーフルオロポリエーテル油の防錆性をも一般合成油よりも悪化させている。これを改善しようとして添加剤を配合すると、大部分の一般合成油に配合可能な非フッ素系添加剤とは相溶性が悪く、またフッ素系の添加剤も種々提案されているものの、これをもってしても、一般合成油のような十分な耐摩耗性、低摩擦係数性および防錆性を実現することが困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、パーフルオロポリエーテル油の耐摩耗性、摩擦係数、耐飛散・漏洩性および防錆性を改善した含油軸受用潤滑剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、一般式
RfO(CF2CF2O)m(CF2O)nRf
(ここで、Rfはパーフルオロ低級アルキル基であり、m+n=3〜200、m:n=10〜90:90〜10であり、CF2CF2O基およびCF2O基は主鎖中にランダムに結合されている)で表わされるパーフルオロポリエーテル油(A)および一般式
RfO[CF(CF3)CF2O]p(CF2CF2O)q(CF2O)rRf
(ここで、Rfはパーフルオロ低級アルキル基であり、p+q+r=3〜200でqおよびrは0であり得、(q+r)/p=0 〜 2であり、CF(CF3)CF2O基、CF2CF2O基およびCF2O基は主鎖中にランダムに結合されている)で表わされるパーフルオロポリエーテル油(B)または一般式
F(CF2CF2CF2O)sC2F5
(ここで、s=2〜100である)で表わされるポリフルオロポリエーテル油(C)よりなる基油に、一次粒子径が1μm以下であるフッ素樹脂粉末を添加混合した含油軸受用潤滑剤組成物によって達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
パーフルオロポリエーテル油(A)、(B)および(C)は、次のようにして得られる。ここで、パーフルオロ低級アルキル基Rfとしては、一般にパーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基等が用いられる。
【0013】
パーフルオロポリエーテル油(A):
テトラフルオロエチレンの光酸化重合で生成した先駆体を完全にフッ素化することによって得られる。これは、40℃における動粘度が2〜500mm2/秒の範囲にあるものを使用することができ、このようなものはパーフルオロポリエーテル油(A)の一般式でm+n=3〜200、m:n=10〜90:90 〜 10という条件を満足させる。
パーフルオロポリエーテル油(B):
ヘキサフルオロプロピレンまたはこれとテトラフルオロエチレンとの光酸化重合で生成した先駆体を、完全にフッ素化することにより、あるいはフッ化セシウム触媒存在下にヘキサフルオロプロピレンオキサイドまたはこれとテトラフルオロエチレンオキサイドとをアニオン重合させ、得られた末端CF(CF3)COF基を有する酸フロライド化合物をフッ素ガスで処理することによって得られる。これは、40℃における動粘度が2〜1300mm2/秒の範囲にあるものを使用することができ、このようなものはパーフルオロポリエーテル油(B)の一般式でp+q+r=3〜200、(q+r)/p=0 〜 2という条件を満足させる。
パーフルオロポリエーテル油(C):
フッ化セシウム触媒存在下に2,2,3,3-テトラフルオロオキセタンをアニオン重合させ、得られた含フッ素ポリエーテル(CH2CF2CF2O)nを160〜300℃の紫外線照射下のもとフッ素ガス処理することにより得られる。これは、40℃における動粘度が2〜500mm2/秒の範囲にあるものを使用することができ、このようなものはパーフルオロポリエーテル油(C)の一般式でs=2〜100という条件を満足させる。
【0014】
これらの異なる化学構造を持つパーフルオロポリエーテル油は、それぞれ異なる特徴を有する。パーフルオロポリエーテル油(A)は、パーフルオロポリエーテル油の中で、最も高粘度指数、低揮発性、低摩擦係数性を有するが、耐摩耗性には劣る。一方、パーフルオロポリエーテル油(B)は、粘度指数、低揮発性、摩擦係数こそ、他のパーフルオロポリエーテル油に劣るが、耐摩耗性が優れている。さらに、パーフルオロポリエーテル油(C)は、摩擦係数は他のパーフルオロポリエーテル油に比較し劣るが、非常に熱安定性に優れ、耐摩耗性が優れている。
【0015】
これらの異なる化学構造を持つパーフルオロポリエーテル油を混合して基油とすることによって、特に摩擦摩耗特性について、両者の長所を兼ね備えた性質を持たせることができる。例えば、パーフルオロポリエーテル油(A)にパーフルオロポリエーテル油(B)を適宜混合することによって、パーフルオロポリエーテル油(A)の優れた低摩擦係数を維持しつつ、耐摩耗性を付与することができる。パーフルオロポリエーテル油(A)とパーフルオロポリエーテル油(B)の配合率は、使用条件に合わせて適宜可能だが、両者の長所を維持し兼ね備えるためには、パーフルオロポリエーテル油(A)/パーフルオロポリエーテル油(B)=90/10〜40/60であることが好ましい。
【0016】
また、パーフルオロポリエーテル油(A)にパーフルオロポリエーテル油(C)を適宜混合することによっても、パーフルオロポリエーテル油(A)の低摩擦係数性を維持しつつ、耐摩耗性を付与することができる。また、この場合、粘度指数を低下させない特徴をも有する。パーフルオロポリエーテル油(A)とパーフルオロポリエーテル油(C)の配合率は、使用条件に合わせて適宜可能だが、両者の長所を兼ね備えるためには、パーフルオロポリエーテル油(A)/パーフルオロポリエーテル油(C)=90/10〜40/60であることが望ましい。
【0017】
これらの混合物よりなるパーフルオロポリエーテル油基油は、40℃における動粘度が2〜1000mm2/秒の範囲にあるものを使用でき、好ましくは5〜500mm2/秒であるものが望ましい。動粘度が5mm2/秒以下の場合は、蒸発損失の増加や油膜強度の低下など、寿命の低下や摩耗、焼き付きの原因となる可能性がある。一方、500mm2/秒以上の場合は粘性抵抗の増加など、消費動力やトルクが大きくなる不具合が生じる可能性がある。
【0018】
このような基油に添加されるフッ素樹脂としては、従来から潤滑剤として用いられているポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロペン共重合体(FEP)、パーフルオロアルキレン樹脂等が用いられる。ポリテトラフルオロエチレンは、テトラフルオロエチレンの乳化重合、けん濁重合、溶液重合などの方法によって数平均分子量Mnを約1000〜1000000程度としたポリテトラフルオロエチレンを製造し、それを熱分解、電子線照射分解、物理的粉砕などの方法によって処理し、数平均分子量Mnを約1000〜500000程度としたものが用いられる。また、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロペンとの共重合反応および低分子量化処理も、ポリテトラフルオロエチレンの場合と同様にして行われ、数平均分子量を約1000〜600000程度としたものが用いられる。なお、分子量の制御は、共重合反応時に連鎖移動剤を用いて行うことができる。得られた粉末状のフッ素樹脂は、一般に約500μm以下、好ましくは約0.1〜30μmの平均一次粒径を有する。
【0019】
さらに、含油軸受油として使用するには、フッ素樹脂の一次粒子径が1μm以下であることが望ましい。含油軸受は多孔質であり、その空孔に潤滑剤を含浸保持し、徐々に摺動面に潤滑剤を供給するため、その空孔の大きさに対するフッ素樹脂の粒子径が小さい方が、フッ素樹脂が空孔を塞ぐことなく、含油軸受のポンプ作用による潤滑組成物の移動が円滑に行われるためである。このような一次粒子径を有するフッ素樹脂粉末は、重合条件を調節することにより得られた所望の一次粒径を有する市販品がそのまま用いられる。
【0020】
これらのフッ素樹脂粉末は、組成物全体の0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜15重量%の割合で添加混合される。これ以上の添加割合では、組成物が硬くなりすぎて、焼結含油軸受に含浸できなくなってしまい、一方これ以下の添加割合では、フッ素樹脂の増稠能力が発揮されず、見掛け粘度の低下、基油への分散性の悪化を招き、油膜形成能、耐飛散・漏洩性、防錆性の向上が十分期待されない。
【0021】
さらに、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じ、従来知られているフッ素系添加剤を用途に応じて配合することができる。例えば、パーフルオロポリエーテル油の末端をアルコール、カルボン酸またはそのエステル、アミン、アミド、リン酸またはそのエステル、ホスホン酸またはそのエステル、イソシアネートとアルコールまたはアミンとの反応物等により、変性したもの等が挙げられる。
【0022】
また、フッ素樹脂を添加したことにより、従来パーフルオロポリエーテル油に相溶性がなかった種々の非フッ素系添加剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、無灰系分散剤、金属系清浄剤、酸化防止剤、防錆剤、腐食防止剤、消泡剤、摩擦調整剤などの従来潤滑油に使用されている公知の添加剤を、用途に応じて配合することができる。
【0023】
酸化防止剤としては、例えば2,6-ジ第3ブチル-4-メチルフェノール、4,4′-メチレンビス(2,6-ジ第3ブチルフェノール)等のフェノール系の酸化防止剤、アルキルジフェニルアミン(アルキル基の炭素数が4〜20のもの)、トリフェニルアミン、フェニル-α-ナフチルアミン、フェノチアジン、アルキル化フェニル-α-ナフチルアミン、フェニチアジン、アルキル化フェニチアジン等のアミン系酸化防止剤などが挙げられる。
【0024】
防錆剤としては、例えば脂肪酸、脂肪酸石けん、脂肪酸アミン、アルキルスルホン酸塩、酸化パラフィン、ポリオキシアルキルエーテル等が挙げられ、また腐食防止剤としては、例えばベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、チアジアゾール等が挙げられる。
【0025】
極圧剤としては、例えばリン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸エステルアミン塩等のリン系化合物、スルフィド類、ジスルフィド類等のイオウ系化合物、塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル等の塩素系化合物、ジアルキルジチオリン酸亜鉛、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン等のイオウ系化合物金属塩などが挙げられる。
【0026】
組成物の調製に際し、2種類のパーフルオロポリエーテル油は、攪拌するだけで容易に混合することができる。そこへフッ素樹脂および他の必要な添加剤を所定量添加し、3本ロールもしくは高圧ホモジナイザーで十分混練することによって組成物が調製される。
【0027】
【発明の効果】
本発明では、化学構造の異なる2種類のパーフルオロポリエーテル油を混合して得られる基油を用い、そこにフッ素樹脂粉末を添加混合することにより、従来特定のパーフルオロポリエーテル油単独ではなし得なかった耐摩耗性、摩擦係数特性、防錆性および耐拡散性の全てを実現させる。
【0028】
かかる特徴を有する本発明の含油軸受用潤滑剤組成物は、自動車・家電・事務機等を構成する各部位において、使用機器の低トルク化、低電流化、消費電力の低減、性能の安定維持、長寿命化に寄与し、周辺部位を汚染すること無く使用できる。
【0029】
【実施例】
次に、実施例について本発明の効果を説明する。
【0030】
実施例1〜15、比較例1〜7
下記パーフルオロポリエーテル油およびフッ素樹脂粉末を用いて、前記方法による含油軸受用潤滑剤組成物の調製が行われた。
(パーフルオロポリエーテル油)
A-1:RfO(CF2CF20)m(CF2O)nRf 動粘度(40℃)160mm2/秒
A-2:RfO(CF2CF20)m(CF2O)nRf 動粘度(40℃)250mm2/秒
B-1:RfO[CF(CF3)CF20]pRf 動粘度(40℃)100mm2/秒
B-2:RfO[CF(CF3)CF20]pRf 動粘度(40℃)400mm2/秒
B-3:RfO[CF(CF3)CF20]p(CF20)rR 動粘度(40℃)200mm2/秒
C:F(CF2CF2CF20)sC2F5 動粘度(40℃)200mm2/秒
なお、上記各パーフルオロポリエーテル油の動粘度の測定は、JIS K-2283に準拠して、キャノンフェンスケ粘度計を用いて行われた。また、表1における基油の動粘度(単位: mm2/秒)の測定も同様にして行われた。
(フッ素樹脂粉末)
PTFE-1:乳化重合法、分子量10〜20万、一次粒子径0.2μm
PTFE-2:けん濁重合法、分子量数万、一次粒子径5μm
FEP :溶液重合法、分子量5〜15万、一次粒子径0.2μm
含油軸受用潤滑剤組成物の調製に用いられた基油については、基油を構成するパーフルオロポリエーテル油の種類および割合(重量%)と動粘度、組成物中の基油の割合(重量%)が、またフッ素樹脂粉末については、その種類と組成物中の割合(重量%)が、次の表1に示される。
【0031】
これらの含油軸受用潤滑剤組成物について、その性能を次の各試験法によって評価した。
[耐摩耗性評価試験]
シェル四球試験機を使用し、下記条件下で摩耗試験を行い、試験後の摩耗痕径を測定
試験片:SUJ2(1/2インチ)、20等級
回転数:20回/秒
荷重:196N (20kgf)
温度:室温
試験時間:60分
[摩擦係数評価試験]
曽田振り子式摩擦試験機を使用し、下記条件下で摩擦係数を測定
[防錆試験]
JIS K 2246.5.34規定の湿潤試験方法により、下記条件下でのさび発生度を測定(さび発生度は、0%=A級、1〜10%=B級、11〜25%=C級、26〜50%=D級、51〜100%=E級と表示)
試験片 SPCC-SB
温度:49℃
相対湿度:95%以上
試験時間:100時間
[拡散性試験]
スリガラス板(10cm×10cm)の粗面側中心部に潤滑剤組成物を注射器で約0.05cc静かに滴下する。これを70℃の恒温槽に入れ水平に静置し、24時間後に潤滑剤成分が拡散してスリガラスが半透明になった部分の幅を拡散幅として測定
【0032】
得られた結果は、次の表2に示される。
Claims (3)
- 一般式
RfO(CF2CF2O)m(CF2O)nRf
(ここで、Rfはパーフルオロ低級アルキル基であり、m+n=3〜200、m:n=10〜90:90〜10であり、CF2CF2O基およびCF2O基は主鎖中にランダムに結合されている)で表わされるパーフルオロポリエーテル油(A)および一般式
RfO[CF(CF3)CF2O]p(CF2CF2O)q(CF2O)rRf
(ここで、Rfはパーフルオロ低級アルキル基であり、p+q+r=3〜200でqおよびrは0であり得、(q+r)/p=0 〜 2であり、CF(CF3)CF2O基、CF2CF2O基およびCF2O基は主鎖中にランダムに結合されている)で表わされるパーフルオロポリエーテル油(B)よりなる基油に、一次粒子径が1μm以下であるフッ素樹脂粉末を添加混合してなる含油軸受用潤滑剤組成物。 - 一般式
RfO(CF2CF2O)m(CF2O)nRf
(ここで、Rfはパーフルオロ低級アルキル基であり、m+n=3〜200、m:n=10〜90:90〜10であり、CF2CF2O基およびCF2O基は主鎖中にランダムに結合されている)で表わされるパーフルオロポリエーテル油(A)および一般式
F(CF2CF2CF2O)sC2F5
(ここで、s=2〜100である)で表わされるパーフルオロポリエーテル油(C)よりなる基油に、一次粒子径が1μm以下であるフッ素樹脂粉末を添加混合してなる含油軸受用潤滑剤組成物。 - 含油軸受が焼結含油軸受である請求項1または2記載の含油軸受用潤滑剤組成物。
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