JP3918396B2 - 半導体、半導体の製造方法および太陽電池 - Google Patents
半導体、半導体の製造方法および太陽電池 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体、半導体の製造方法および太陽電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、環境にやさしい電源として、シリコンを用いた太陽電池が注目を集めている。シリコンを用いた太陽電池の中には、人工衛星等に用いられる単結晶シリコン型の太陽電池もあるが、実用的なものとしては、特に多結晶シリコンを用いた太陽電池や、アモルファスシリコンを用いた太陽電池が、産業用や家庭用として実用化が始まっている。
【0003】
しかしながら、これらのシリコンを用いた太陽電池は、いずれもCVD(化学的気相成長)法等の真空プロセスを用いるため、製造コストが高く、また、これらのプロセスにおいて、多大な熱量や電気を使うため、製造に必要なエネルギーと太陽電池が生み出すエネルギーとのバランスが非常に悪く、必ずしも省エネルギーな電源とは言えなかった。
【0004】
これに対し、いわゆる“湿式太陽電池”とか“第4世代の光電池”などと呼ばれる新型の太陽電池が1991年にグレッツェルらにより、提案されている。
【0005】
図7は、湿式太陽電池100の構成および原理を示す模式図である。湿式太陽電池100は、一対の電極110、120と、これらの電極110、120の間に電解質溶液130を用いるものである。
【0006】
電極110は、半導体である二酸化チタンで構成され、一方、電極120は、例えば、白金、ITO(95%酸化インジウムと5%酸化錫からなる化合物)等で構成されている。また、電解質溶液130は、例えば、ヨウ素水溶液等が用いられる。
【0007】
このような湿式太陽電池100の反応原理としては、次のようなものである。
【0008】
まず、電極110に、例えば、太陽光等の光が照射されると、電極110内で電子と正孔が発生する。
【0009】
次に、電極110は、電子を外部回路140を介して、対極の電極120に引き渡す。一方、電極110に残った正孔は、ヨウ素イオンを還元して、I-をI3 -に変える。
【0010】
このI3 -は、電解質溶液130中を拡散し、電極120の表面に達すると、再び電子を受け取る。このサイクルが両電極110、120間に形成され、電池となる。
【0011】
この湿式太陽電池100においては、二酸化チタンを電極110に用いただけでは、太陽光のうち、主として紫外線のみしか効率的に用いることができない。このため、電極110に、有機色素等を混ぜることにより、可視光領域まで光の吸収を増感させる工夫がなされたものがある。このため、このような湿式太陽電池100は、一般的に色素増感型太陽電池ともいわれる。
【0012】
この湿式太陽電池100は、材料が安価であることと、製造に際して、例えば真空プロセス等の大掛かりな設備を必要としないことから低コストの太陽電池として多くの期待を集めている。
【0013】
しかしながら、このような湿式太陽電池100は、太陽光の吸収波長を増感させるために、有機色素を電極110中に含有しているが、これらの有機色素は、二酸化チタンがいわゆる光触媒であるために、しばらくすると有機色素が二酸化チタンによって分解されてしまう。よって、湿式太陽電池100は、太陽電池としての実用的な寿命を有することが困難である。また、ただ単に、電極110を平板状に形成したのでは、太陽光の吸収面積が小さいため、実用的な電流や、電圧を確保することが困難である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、光電変換効率に優れる半導体、半導体の製造方法および太陽電池を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(28)の本発明により達成される。
【0016】
(1) 酸化チタンを主とする半導体材料の焼結体で構成される半導体であって、多孔質であることを特徴とする半導体。
【0017】
(2) 前記酸化チタンは、主として二酸化チタンで構成される上記(1)に記載の半導体。
【0018】
(3) 前記二酸化チタンは、その結晶構造がアナターゼ型である上記(2)に記載の半導体。
【0019】
(4) 前記酸化チタンは、平均粒径が10nm〜10μmである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の半導体。
【0020】
(5) 空孔率が1〜50%である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の半導体。
【0021】
(6) 表面粗さRaが5nm〜10μmである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の半導体。
【0022】
(7) 無機増感剤を含有する上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の半導体。
【0023】
(8) 前記無機増感剤は、クロム、バナジウムまたはこれらの酸化物のうちの、少なくとも1種である上記(7)に記載の半導体。
【0024】
(9) 前記無機増感剤の含有量は、前記酸化チタン1gに対して、0.1〜2.5μmolである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の半導体。
【0025】
(10) 焼結助剤を含有する上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の半導体。
【0026】
(11) 前記焼結助剤は、融点が900℃以下の金属酸化物である上記(10)に記載の半導体。
【0027】
(12) 酸化チタンを主とする半導体材料の成形体を焼結して、多孔質の半導体を得ることを特徴とする半導体の製造方法。
【0028】
(13) 前記酸化チタンは、主として二酸化チタンで構成される上記(12)に記載の半導体の製造方法。
【0029】
(14) 前記二酸化チタンは、その結晶構造がアナターゼ型である上記(13)に記載の半導体の製造方法。
【0030】
(15) 前記酸化チタンは、平均粒径が10nm〜10μmである上記(12)ないし(14)のいずれかに記載の半導体の製造方法。
【0031】
(16) 前記半導体材料中に、無機増感剤を含有する上記(12)ないし(15)のいずれかに記載の半導体の製造方法。
【0032】
(17) 前記無機増感剤は、クロム、バナジウムまたはこれらの酸化物のうちの、少なくとも1種である上記(16)に記載の半導体の製造方法。
【0033】
(18) 前記無機増感剤の含有量は、前記酸化チタン1gに対して、0.1〜2.5μmolである上記(16)または(17)に記載の半導体の製造方法。
【0034】
(19) 前記半導体材料中に、焼結助剤を含有する上記(12)ないし(18)のいずれかに記載の半導体の製造方法。
【0035】
(20) 前記焼結助剤は、融点が900℃以下の金属酸化物である上記(19)に記載の半導体の製造方法。
【0036】
(21) 前記半導体材料中に、多孔を形成するための有機物質を含有する上記(12)ないし(20)のいずれかに記載の半導体の製造方法。
【0037】
(22) 前記酸化チタンと前記有機物質の配合比は、体積比で10:90〜90:10である上記(21)に記載の半導体の製造方法。
【0038】
(23) 前記焼結に先立ち、脱脂処理を行う上記(21)または(22)に記載の半導体の製造方法。
【0039】
(24) 前記成形体は、粉末射出成形または金属射出成形により成形される上記(12)ないし(23)のいずれかに記載の半導体の製造方法。
【0040】
(25) 前記焼結は、焼結温度が900℃以下で行なわれる上記(12)ないし(24)のいずれかに記載の半導体の製造方法。
【0041】
(26) 電極間に、前記上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の半導体を有することを特徴とする太陽電池。
【0042】
(27) 前記上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の半導体と、
前記半導体を介して配置される一対の電極と、
前記電極および前記半導体を支持する基板とを有することを特徴とする太陽電池。
【0043】
(28) 前記半導体への光の入射角(半導体表面に対する角度、以下同じ)が90°での光電変換効率をR90とし、光の入射角が52°での光電変換効率をR52としたとき、R52/R90が0.8以上である上記(26)または(27)に記載の太陽電池。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の太陽電池を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0045】
図1は、本発明の太陽電池(光電池)の実施形態を示す斜視図である。図2は、本発明の太陽電池の実施形態を示す断面図である。図3は、本発明の半導体の受光面付近の断面を示す拡大図である。図4は、本発明の半導体と第2の電極の界面付近の断面を示す拡大図である。
【0046】
図1に示す太陽電池1は、基板2と、基板2の上面に設置された第1の電極3と、第1の電極3の上面に設置された半導体4と、半導体4の上面に設置された第2の電極5とで構成されている。以下、各構成要素について説明する。
【0047】
基板2は、第1の電極3、半導体4および第2の電極5を支持するためのものであり、平板状の部材で構成されている。
【0048】
基板2は、例えば、ガラス材料、各種セラミックス材料、各種プラスチック材料、ポリカーボネート(PC)のような樹脂材料、または、アルミニウムのような金属材料等で構成されている。
【0049】
なお、半導体4を、そのまま支持部材として用いる場合等には、基板2は、必ずしも必要としない。
【0050】
基板2の上面には、平板状の第1の電極3が設置されている。この第1の電極3は、半導体4内で発生した電子を捕捉し、外部回路6へ伝達する機能、または、外部回路6を介して供給された電子を、半導体4内に付与する機能を有するものである。
【0051】
第1の電極3の上面には、酸化チタンを主とする半導体材料の焼結体で構成される平板状の半導体4が設置されている。半導体4は、多孔質であり、図3に示すように、複数の孔41を有している。この半導体4に、例えば、太陽光等の光が照射されると、半導体4内で電子が励起され、電子と正孔が発生する。なお、半導体4の詳細については、後述する。
【0052】
半導体4の上面には、串歯状(ストライプ状)の第2の電極5が形成されている。この第2の電極5は、半導体4内で発生した電子を捕捉し、外部回路6へ伝達する機能、または、外部回路6を介して供給された電子を、半導体4内に付与する機能を有するものである。
【0053】
なお、第2の電極5の形状は、図示のものに限定されず、例えば、複数の串歯を有するものであってもよい。
【0054】
また、第2の電極5は、図1等に示すように、例えば太陽光等の光が入射する側に設置されている。このため、前記の光を、半導体4に効率よく到達させるために、好ましくは透明(無色透明、着色透明または半透明)とされる。
【0055】
第1の電極3および第2の電極5の構成材料としては、例えば、95%酸化インジウムと5%酸化錫からなる化合物(ITO)、酸化インジウム(IO)、酸化錫のような金属酸化物、アルミニウム、ニッケル、クロム、白金、銀、金、銅、モリブデン、チタン、タンタルのような金属またはこれらの合金等を用いることができる。
【0056】
なお、このような第1の電極3、半導体4および第2の電極5は、例えば、基板2の上に、順次、積層するように形成してもよく、あるいは、第1の電極3、半導体4および第2の電極5を太陽電池ユニットとして組立てた後、この太陽電池ユニットを、基板2の上に装着するようにしてもよい。
【0057】
ところで、金属と半導体を接触させると、これらの界面には、金属と半導体の仕事関数の差に相当する高さのショットキー障壁が形成され、整流作用が生じる。
【0058】
本実施形態では、第2の電極5と半導体4が接触して配置され、第2の電極5の仕事関数が、半導体4の仕事関数より大きく設定されている。このため、第2の電極5と半導体4の界面に、ショットキー障壁が形成され、整流作用が生じている。
【0059】
この様子を等価回路で表すと、図5に示すようなダイオード7を有する電流の循環回路が形成されている。
【0060】
このとき、半導体4に、例えば、価電子帯と伝導帯の間隔よりも大きいエネルギーを持つ太陽光等の光を入射させると、半導体4内で電子が励起され、電子と正孔が発生する。また、ショットキー障壁には、界面電位により電場が存在している。このため、これらの電子と正孔は、界面の電場により引き分けられ、電位差(光起電力)が生じる。
【0061】
そして、第1の電極3と第2の電極5とを、外部回路6で接続すれば、光励起電流が得られ、太陽電池となる。
【0062】
また、第2の電極5は、図4に示すように、多孔質である半導体4の孔41内に入り込んで形成されているのが好ましい。これにより、ショットキー障壁の表面積が増加する。このため、第2の電極5と半導体4の界面における電子の受け渡しが、より円滑かつ確実に行なわれる。
【0063】
なお、ショットキー障壁は、第2の電極5と半導体4の界面ではなく、第1の電極3と半導体4の界面に形成されるようにしてもよく、第1の電極3と半導体4の界面および第2の電極5と半導体4の界面の双方に形成されるようにしてもよい。
【0064】
さて、本発明の半導体4は、多孔質なものである。この多孔質の度合を表す指標としては、例えば、半導体4の空孔率(気孔率)、半導体4の受光面の表面粗さRa等がある。以下、これらの空孔率および受光面の表面粗さRaについて説明する。
【0065】
半導体4の空孔率としては、特に限定されないが、例えば、1〜50%程度であるのが好ましく、3〜30%程度であるのがより好ましく、3〜20%程度であるのがさらに好ましい。図3および図4は、それぞれ、半導体4の受光面付近に、例えば太陽光等の光が入射している状態を模式的に示している。半導体4の空孔率を前記の範囲内とすると、前記の光(図3および図4中の矢印)は、半導体4の表面から、さらに内部まで侵入し、孔41内で多重反射される。このため、光は、より広い範囲で、半導体4に接触することになる。これにより、半導体4は、電子をより確実に発生させることができる。
【0066】
また、この場合、半導体4の表面積は、緻密質の半導体4の表面積と比較して、大幅に増大(例えば、50〜10000倍)する。このため、半導体4の光との接触面積が増大する。これにより、本発明の半導体4を用いた太陽電池1では、緻密質の半導体4を用いた太陽電池1と比較して、大電流(例えば、50〜10000倍)が生じることになる。
【0067】
また、半導体4の受光面の表面粗さRaとしては、特に限定されないが、例えば、5nm〜10μm程度であるのが好ましく、20nm〜1μm程度であるのがより好ましい。半導体4の受光面の表面粗さRaを前記の範囲内とすることにより、半導体4の受光面は、光との接触面積を十分に確保することができる。このため、このような半導体4は、より確実に電子を発生することができる。
【0068】
なお、本発明では、半導体4は、空孔率あるいは受光面の表面粗さRaのいずれか一方が前記条件を満足するのが好ましく、空孔率および受光面の表面粗さRaの双方が前記条件を満足するのがより好ましい。
【0069】
また、半導体4は、全体として多孔質であってもよく、あるいは、受光面から、例えば厚さ10μm〜1mm程度の部分のみが多孔質であってもよい。
【0070】
半導体材料の酸化チタンとしては、例えば、二酸化チタン、酸化チタン、三酸化二チタン等のうちの、1種または2種以上を組合わせて用いることができる。この中でも、酸化チタンとしては、主として二酸化チタンで構成されるものが好ましい。二酸化チタンは、特に、太陽光等の光に対して感受性が高く、より容易に電子が励起される。このため、酸化チタンとして、主に二酸化チタンを用いた場合、半導体4は、より確実に電子を発生させることができる。
【0071】
このような二酸化チタンとしては、その結晶構造が、例えば、アナターゼ型のものを用いるのが好ましい。仮に、結晶構造がアナターゼ型以外のもの、すなわち、例えば、ルチル型のもの等を半導体4に用いた場合、その結晶構造が比較的安定であるため、太陽光等の光の照射による電子を励起(発生)するための効率が、アナターゼ型のものを用いた半導体4に比べて低い。
【0072】
また、半導体4には、焼結前に焼結助剤として、融点が900℃以下の金属酸化物が含有されているのが好ましい。すなわち、半導体4は、半導体材料中に、融点が900℃以下の金属酸化物を含有させ、900℃以下の温度で焼結し、製造するのが好ましい。焼結温度を前記の範囲内とすることにより、二酸化チタンの結晶構造のルチル型への転移を抑制することができる。このため、このような半導体4では、より確実に電子を得ることができる。
【0073】
融点が900℃以下の金属酸化物としては、特に限定されないが、例えば、三酸化モリブデン、三酸化二ビスマス、酸化鉛、酸化パラジウム、三酸化二アンチモン、二酸化テルル、三酸化二タリウム等が挙げられ、これらのうちの、1種または2種以上を組合わせて用いることができる。
【0074】
また、半導体4中には、無機増感剤が含まれているのが好ましい。無機増感剤としては、特に限定されないが、例えば、クロム、バナジウム、ニッケル、鉄、マンガン、銅、亜鉛、ニオブ、またはこれらの酸化物等が挙げられ、これらのうちの、1種または2種以上を組合わせて用いることができる。これらの中でも、無機増感剤としては、クロム、バナジウム、またはこれらの酸化物のうちの、少なくとも1種であるのが好ましい。このような無機増感剤の金属の1部は、半導体材料の成形体を焼結することにより、例えば、二酸化チタン内部で、六配位構造で存在し、二酸化チタンの格子の位置にチタンの1部と置換した結晶構造をとるようになる(図2参照)。これにより、半導体4は、光の吸収波長が可視光(通常、400〜750nm)側へ広がり、電子の励起に利用できる光の吸収波長幅が増大する。よって、このような半導体4では、より確実に電子を励起させることができる。
【0075】
なお、仮に、光の吸収波長を増感させるために、すなわち、光の吸収波長の幅を増大させるために、半導体4中に有機色素を含有させた場合、有機色素は、光触媒としても機能する二酸化チタンにより分解される。したがって、このような半導体4を用いた太陽電池1では、実用的な寿命を有することが困難である。
【0076】
これに対し、本発明の半導体4では、無機増感剤を用いているため、前記のような不都合が生じず、本発明の半導体4を用いた太陽電池1では、太陽電池としての寿命を向上させることができる。
【0077】
無機増感剤の含有量としては、特に限定されないが、例えば、酸化チタン1gに対して、0.1〜2.5μmol程度であるのが好ましく、1.5〜2.0μmol程度であるのがより好ましい。無機増感剤の含有量を、前記の範囲内とすることにより、半導体4が吸収できる光の吸収波長の幅をより確実に増大させることができる。このため、このような半導体4は、より確実に電子を発生することができる。
【0078】
このような半導体4を用いた太陽電池1は、半導体4への光の入射角(半導体表面に対する角度、以下同じ)が90°での光電変換効率をR90とし、光の入射角が52°での光電変換効率をR52としたとき、R52/R90が0.8以上となるような特性を有しているのが好ましく、0.85以上であるのがより好ましい。このような条件を満たすということは、半導体4が光に対する指向性が低い、すなわち、等方性を有するということである。したがって、このような太陽電池1は、太陽の日照時間のほぼ全域に渡って、より効率良く発電することができる。
【0079】
次に、本発明の半導体4の製造方法について説明する。
【0080】
(第一工程)
酸化チタンからなる半導体材料と、無機増感剤、焼結助剤および有機物質(有機バインダー)とを用意し、これらを混練機により混練し、混練物(コンパウンド)を得る。
【0081】
酸化チタンの平均粒径としては、特に限定されないが、例えば、10nm〜10μm程度であるのが好ましく、10nm〜1μm程度であるのがより好ましい。酸化チタンの平均粒径を前記の範囲内とすることにより、得られる混練物の均一性が向上する。また、このように酸化チタンの平均粒径を小さくすることにより、半導体4の受光面は、光との接触面積をより大きくすることができる。
【0082】
また、有機物質は、半導体4を多孔質にするために用いられるものである。このような有機物質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、または、これらの共重合体等の各種熱可塑性樹脂や、各種ワックス、パラフィン等の油脂類、セルロース、デンプン、フタル酸エステルのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
【0083】
酸化チタンと有機物質の配合比としては、特に限定されないが、体積比で、例えば、10:90〜90:10程度であるのが好ましく、20:80〜80:20程度であるのがより好ましい。半導体材料にこのような配合比で、有機物質を含有することにより、最終的に得られる半導体4は、より確実に多孔質に形成され、空孔率をより確実に前記の範囲内とすることができる。
【0084】
なお、混練に際しては、前記の半導体材料、無機増感剤、焼結助剤および有機物質の他に、必要に応じて、可塑剤、酸化防止剤、脱脂促進剤、界面活性剤等の各種添加物を添加してもよい。
【0085】
混練条件としては、特に限定されないが、例えば、混練温度を常温〜150℃程度、混練時間を60〜180分程度とするのが好ましい。
【0086】
(第二工程)
前記第一工程で得られた混練物を成形して、成形体を製造する。なお、成形体の寸法は、後の焼結による収縮を考慮した寸法とされる。
【0087】
成形方法としては、特に限定されないが、例えば、粉末射出成形、金属射出成形、押出成形、圧縮成形、キャスティング(例:スリップキャスティング)、ロストワックス等の方法が挙げられ、この中でも、粉末射出成形法または金属射出成形法が好ましい。成形体をこのような成形方法により、成形した場合、半導体4の形状を、容易かつ確実に、しかも高い寸法精度で製造できる。
【0088】
また、このような成形方法に着目した場合、成形前の混練物の粘度としては、100〜5000ps程度であるのが好ましく、1000〜3000ps程度であるのがより好ましい。成形前の粘度がこのような範囲の混練物は、特に、粉末射出成形法または金属射出成形法による成形性に優れる。このため、半導体4をより高い寸法精度で、容易かつ確実に製造できる。
【0089】
成形条件としては、特に限定されないが、例えば、材料温度を130〜170℃程度、射出圧力を300〜600kgf/cm2程度、金型温度を5〜50℃程度とするのが好ましい。
【0090】
(第三工程)
前記第二工程において得られた成形体から有機物質を除去する。すなわち、成形体にいわゆる脱脂処理を施す。この工程により、最終的に得られる半導体4は、多孔質となる。
【0091】
脱脂処理としては、大気、窒素ガス、または、各種不活性ガス、真空、減圧状態(例えば、1×10-1〜1×10-6Torr)のような非酸化性雰囲気中で、熱処理を行うことにより行なわれる。
【0092】
この場合、熱処理条件としては、例えば、処理温度を50〜650℃程度、処理時間を8〜72時間程度とするのが好ましい。
【0093】
なお、この脱脂処理は、有機物質を所定の溶媒(液体、気体)を用いて溶出させることにより行ってもよい。
【0094】
(第四工程)
前記第三工程において、有機物質が除去された成形体を焼結する。
【0095】
焼結温度としては、例えば、900℃以下とするのが好ましい。成形体中には、焼結助剤として、融点が900℃以下の金属酸化物が含有されているため、成形体は、900℃以下の焼結温度で焼結させることができる。よって、半導体を構成する酸化チタンの主たる二酸化チタンは、その結晶構造をより確実にアナターゼ型に維持することができる。
【0096】
したがって、このような半導体4を用いた太陽電池1では、より効率よく電流を発生することができる。
【0097】
また、焼結時間としては、例えば、1〜26時間程度とするのが好ましい。
【0098】
なお、この場合、焼結雰囲気は、大気、窒素ガス、または、各種不活性ガス、真空、減圧状態(例えば、1×10-1〜1×10-6Torr)のような非酸化性雰囲気中であればよい。
【0099】
(第五工程)
第四工程で得られた半導体4に対しては、必要に応じて、後処理を行うことができる。
【0100】
後処理の一例としては、例えば、半導体4の形状を整えるための、切断、切削、研削、研磨のような機械加工(後加工)や、その他、洗浄、化学処理のような後処理等が挙げられる。
【0101】
以上の工程を経て、多孔質の半導体4が製造される。この半導体4の好ましい空孔率および受光面の表面粗さRaは、前述した通りである。
【0102】
なお、前記の受光面の表面粗さRaは、第五工程での後処理によって調節するようにしてもよい。
【0103】
以上、本発明の半導体、半導体の製造方法および太陽電池を図示の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0104】
【実施例】
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
【0105】
(実施例1)
[半導体]
粉末射出成形法により、次のようにして、半導体を製造した。
【0106】
まず、平均粒径0.2μmの二酸化チタンと、三酸化二クロム(無機増感剤)と、三酸化モリブデン(焼結助剤)と、エチレン−酢酸ビニル共重合体(有機物質)とを混合し、該混合物を混練機により、130℃で60分間、大気中で混練して混練物(コンパウンド)を得た。なお、無機増感剤、焼結助剤および有機物質の含有量または配合比は、以下の通りである。
【0107】
[三酸化二クロム] 二酸化チタン1gに対して、0μmol(含有せず)
[三酸化モリブデン] 二酸化チタン:三酸化モリブデン=90:10(体積比)
[エチレン−酢酸ビニル共重合体] 二酸化チタン:エチレン−酢酸ビニル共重合体=50:50(体積比)
次に、この混練物を用い、射出成形機により射出成形して、平板状の成形体を製造した。なお、このときの成形条件は、材料(混練物)粘度が2000ps、材料温度が150℃、射出圧力が、400kgf/cm2、金型温度が25℃であった。
【0108】
次に、得られた成形体に対し、大気中で、460℃で10時間、脱脂した。
【0109】
次に、脱脂処理がなされた成形体を大気中で、800℃で3時間、焼結して、半導体を得た。
【0110】
なお、得られた半導体は、空孔率が12%、受光面の表面粗さRaが0.4μmであった。
【0111】
[太陽電池]
半導体を用いて、図1に示す太陽電池を組立てた。なお、この太陽電池の仕様は、次の通りである。
【0112】
1.基板
基板材料:ガラス
基板寸法:縦100mm×横130mm×厚さ0.5mm
2.第1の電極
第1の電極材料:白金
第1の電極寸法:縦100mm×横130mm×厚さ0.1mm
3.半導体
半導体寸法:縦100mm×横100mm×厚さ0.1mm
4.第2の電極
第2の電極材料:ITO
第2の電極寸法:縦100mm×横85mm×厚さ0.1mm
【0113】
(実施例2)
三酸化二クロムを、二酸化チタン1gに対して、0.3μmol含有する以外は、実施例1と同様の半導体を製造し、太陽電池を組立てた。
【0114】
(実施例3)
三酸化二クロムを、二酸化チタン1gに対して、0.9μmol含有する以外は、実施例1と同様の半導体を製造し、太陽電池を組立てた。
【0115】
(実施例4)
三酸化二クロムを、二酸化チタン1gに対して、1.8μmol含有する以外は、実施例1と同様の半導体を製造し、太陽電池を組立てた。
【0116】
(実施例5)
二酸化チタンの平均粒径が0.02μmのものを用いた以外は、実施例1と同様にして、半導体を製造し、太陽電池を組立てた。
【0117】
なお、得られた半導体は、空孔率が5%、受光面の表面粗さRaが0.1μmであった。
【0118】
(実施例6)
三酸化二クロムを、二酸化チタン1gに対して、0.3μmol含有する以外は、実施例5と同様の半導体を製造し、太陽電池を組立てた。
【0119】
(実施例7)
三酸化二クロムを、二酸化チタン1gに対して、0.9μmol含有する以外は、実施例5と同様の半導体を製造し、太陽電池を組立てた。
【0120】
(実施例8)
三酸化二クロムを、二酸化チタン1gに対して、1.8μmol含有する以外は、実施例5と同様の半導体を製造し、太陽電池を組立てた。
【0121】
(実施例9)
半導体材料中に含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(有機物質)の配合比を、次のようにした以外は、実施例4と同様にして半導体を製造し、太陽電池を組立てた。
【0122】
[エチレン−酢酸ビニル共重合体] 二酸化チタン:エチレン−酢酸ビニル共重合体=70:30(体積比)
なお、混練物の粘度は、2200ps、得られた半導体は、空孔率が7%、受光面の表面粗さRaが0.3μmであった。
【0123】
(実施例10)
半導体材料中に含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(有機物質)の配合比を、次のようにした以外は、実施例4と同様にして半導体を製造し、太陽電池を組立てた。
【0124】
[エチレン−酢酸ビニル共重合体] 二酸化チタン:エチレン−酢酸ビニル共重合体=30:70(体積比)
なお、混練物の粘度は、1800ps、得られた半導体は、空孔率が17%、受光面の表面粗さRaが0.5μmであった。
【0125】
(実施例11)
半導体材料中に含有する焼結助剤およびその含有量を、次のようにした以外は、実施例4と同様の半導体を製造し、太陽電池を組立てた。
【0126】
[三酸化二タリウム] 二酸化チタン:三酸化二タリウム=90:10(体積比)
なお、混練物の粘度は、2000ps、得られた半導体は、空孔率が12%、受光面の表面粗さRaが0.4μmであった。
【0127】
(比較例)
エチレン−酢酸ビニル共重合体(有機物質)を含有せず、粉末射出成形法に代わり、圧縮成形(圧粉成形)法により成形体を成形した以外は、実施例4と同様にして、半導体を製造し、太陽電池を組立てた。
【0128】
すなわち、当該比較例の半導体は、緻密質(空孔率が0.1%以下、受光面の表面粗さRaが0.01μm以下)なものであった。
【0129】
なお、圧縮成形の条件は、成形圧力を7ton/cm2、成形温度を150℃とした。
【0130】
(実験)
実施例1〜4の太陽電池に、それぞれ、人工太陽灯の光を照射し、このときの半導体の光の吸収波長を測定した。
【0131】
この結果を、図6に示す。
【0132】
図6に示す結果から、実施例1、実施例2、実施例3、実施例4の順に、光の吸収波長の幅が増大していることが明らかとなった。
【0133】
(評価)
実施例1〜11および比較例において製造した太陽電池に、それぞれ、人工太陽灯の光を照射し、このときの光電変換効率を測定した。なお、半導体表面に対する光の入射角度は、90°と52°に設定し、光の入射角度が90°のときの光電変換効率をR90とし、52°のときの光電変換効率をR52とした。
【0134】
この結果を表1に示す。
【0135】
【表1】
【0136】
表1に示す結果から、本発明の太陽電池(実施例1〜11)は、いずれも、光電変換効率に優れるものであった。また、半導体中における無機増感剤の含有量の増加に伴い、光電変換効率も増大する傾向にあった。さらに、本発明の太陽電池は、いずれも、R52/R90が0.85以上であり、このことは、本発明の太陽電池が、光に対する指向性がより低いことを示すものであった。
【0137】
これに対し、比較例の太陽電池は、半導体材料中に無機増感剤を十分に含有するにもかかわらず、光電変換効率が劣り、太陽電池の実用化に耐えられないものであった。
【0138】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、光電変換効率に優れる半導体、半導体の製造方法および太陽電池を提供することができる。
また、増感剤に有機色素ではなく無機増感剤を用いることで、光触媒としても機能する二酸化チタンに分解されるような不都合が生じず、太陽電池としての寿命を向上させることができる。
【0139】
例えば、半導体の空孔率、受光面の表面粗さRaを前述のような範囲とした場合には、光電変換効率がさらに向上する。
【0140】
また、例えば、半導体中に、無機増感剤を含有させた場合、半導体は、光の吸収波長の幅が増大し、光電変換効率がさらに向上する。
【0141】
このようなことから、本発明の半導体は、太陽電池をはじめとするあらゆるものに利用でき、実用に耐え得る性能を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池の実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の太陽電池の実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明の半導体の受光面付近の断面を示す拡大図である。
【図4】本発明の半導体と第2の電極の界面付近の断面を示す拡大図である。
【図5】図1に示す太陽電池回路の等価回路を表す図である。
【図6】本発明の半導体中の無機増感剤含有量の変化に伴う、光の吸収波長の幅の変化を示す図である。
【図7】湿式太陽電池の構成および原理を示す模式図である。
【符号の説明】
1 太陽電池
2 基板
3 第1の電極
4 半導体
41 孔
5 第2の電極
6 外部回路
7 ダイオード
100 湿式太陽電池
110 電極
120 電極
130 電解質溶液
140 外部回路
Claims (22)
- 酸化チタンを主とする半導体材料の焼結体で構成される半導体であって、前記半導体
は多孔質であり、前記焼結体を構成する結晶構造のうち、六配位構造の前記酸化チタンの格子位置にチタンの1部と置換した無機増感剤を含有し、前記無機増感剤は光の吸収波長を可視光側へ広げ、前記酸化チタンは、平均粒径が10nm〜10μmであり、前記無機増感剤は、クロム、バナジウム、ニッケル、鉄、マンガン、銅、亜鉛、ニオブ、またはこれらの酸化物の少なくとも1種を含むことを特徴とする半導体。 - 前記酸化チタンは、主として二酸化チタンで構成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体。
- 前記二酸化チタンは、その結晶構造がアナターゼ型であることを特徴とする請求項2に記載の半導体。
- 空孔率が1〜50%であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体。
- 表面粗さRaが5nm〜10μmであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体。
- 前記無機増感剤の含有量は、前記酸化チタン1gに対して、0.1〜2.5μmolであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体。
- 焼結助剤を含有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の半導体。
- 前記焼結助剤は、融点が900℃以下の金属酸化物であることを特徴とする請求項7に記載の半導体。
- 平均粒径が10nm〜10μmである酸化チタンを主とし、クロム、バナジウム、ニッケル、鉄、マンガン、銅、亜鉛、ニオブ、またはこれらの酸化物の少なくとも1種を含む光の吸収波長を可視光側へ広げる無機増感剤を含有する半導体材料の成形体を焼結して、多孔質であるとともに焼結体を構成する結晶構造のうち六配位構造の前記酸化チタンの格子位置にチタンの1部と置換した無機増感剤を含有する半導体を得ることを特徴とする半導体の製造方法。
- 前記酸化チタンは、主として二酸化チタンで構成されることを特徴とする請求項9に記載の半導体の製造方法。
- 前記二酸化チタンは、その結晶構造がアナターゼ型であることを特徴とする請求項10に記載の半導体の製造方法。
- 前記無機増感剤の含有量は、前記酸化チタン1gに対して、0.1〜2.5μmolであることを特徴とする請求項9ないし11のいずれかに記載の半導体の製造方法。
- 前記半導体材料中に、焼結助剤を含有することを特徴とする請求項9ないし12のいずれかに記載の半導体の製造方法。
- 前記焼結助剤は、融点が900℃以下の金属酸化物であることを特徴とする請求項13に記載の半導体の製造方法。
- 前記半導体材料中に、多孔を形成するための有機物質を含有することを特徴とする請求項9ないし14のいずれかに記載の半導体の製造方法。
- 前記酸化チタンと前記有機物質の配合比は、体積比で10:90〜90:10であることを特徴とする請求項15に記載の半導体の製造方法。
- 前記焼結に先立ち、脱脂処理を行うことを特徴とする請求項15または16に記載の半導体の製造方法。
- 前記成形体は、粉末射出成形または金属射出成形により成形されることを特徴とする請求項9ないし17のいずれかに記載の半導体の製造方法。
- 前記焼結は、焼結温度が900℃以下で行なわれることを特徴とする請求項9ないし18のいずれかに記載の半導体の製造方法。
- 電極間に、前記請求項1ないし8のいずれかに記載の半導体を有することを特徴とする太陽電池。
- 前記請求項1ないし8のいずれかに記載の半導体と、前記半導体を介して配置される一対の電極と、前記電極および前記半導体を支持する基板とを有することを特徴とする太陽電池。
- 前記半導体への光の入射角(半導体表面に対する角度、以下同じ)が90°での光電変換効率をR90とし、光の入射角が52°での光電変換効率をR52としたとき、R52/R90が0.8以上であることを特徴とする請求項20または21に記載の太陽電池。
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