JP3917838B2 - 燃料電池システム及び複合発電システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システム及び複合発電システムに関し、特に他の発電装置と共に複合発電を行う、複数の燃料電池を組み合わせて用いる燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池システムでは、システム効率の向上のために、燃料利用率の向上、燃料供給に伴い必要となる水蒸気の供給の効率化などが進められている。その方法の一つとして、燃料ガスの再循環がある。それは、燃料電池の燃料極側の排ガスを、再び燃料極へ供給し再利用する方法である。燃料極側の排ガス中には、残余の燃料ガス及び発電により生成した水蒸気がある。従って、排ガスを再循環させ再利用することにより、燃料利用率の向上、水蒸気の供給の効率化を図ることが出来る。
【0003】
従来の燃料電池発電システムにおける燃料ガスの再循環システムについて説明する。概略構成の一例を図6及び図7に示す。ただし、発電された電力の集電に関わる部分は省略している。
図6は、燃料電池システムにおける燃料ガスの再循環システムの概略構成の一例を示している。改質器102と燃料電池本体103とを有する燃料電池101、エジェクタ107、燃料導入管111、燃料供給管A114−1〜燃料供給管C114−3、燃料排出管113、燃料循環管112、酸化剤供給管115を具備する。
【0004】
燃料電池101は、燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて、電気化学反応(電池反応)により、発電を行なう。
改質器102は、燃料ガスであるメタンやエタン、ブタン、プロパンなどの有機系炭化水素ガスを、触媒上で水蒸気と共に反応(水蒸気改質反応)させ、水素を主成分とする改質された燃料ガスを生成する。内部に水蒸気改質触媒を含む。
燃料電池本体103は、供給された改質された燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて、電気化学反応(電池反応)により、発電を行なう。内部に複数の単セルを含む。
エジェクタ107は、内部を流れる第1流体の流れにより負圧を形成し、その負圧により、第2流体を第1流体の流れに引き込む(吸い込む)機能を有する。本従来例では、第1流体は、新たに供給される燃料ガスと水蒸気である。また、第2流体は、発電後に燃料電池本体103から排出される水蒸気を含む燃料排ガスである。
【0005】
燃料導入管111は、エジェクタ107へ新たな燃料ガス及び水蒸気を供給する配管である。一端部を外部の燃料ガス(水蒸気を含む)供給部(図示せず)に、他端部をエジェクタ107に接続している。
燃料供給管A114−1〜燃料供給管C114−3は、燃料ガスを燃料電池101へ供給し、使用済みの燃料ガスを燃料電池101の外部へ排出する配管である。燃料供給管A114−1は、一端部をエジェクタ107に、他端部を改質器102に接続している。燃料供給管B114−2は、一端部を改質器102に、他端部を燃料電池本体103に接続している。燃料供給管C114−3は、一端部を燃料電池本体103に、他端部を燃料循環管112及び燃料排出管113に接続している。
燃料循環管112は、燃料電池101から排出される燃料排ガスの内、再循環するものをエジェクタ107へ再循環する。一端部を燃料供給管C114−3と燃料排出管113に、他端部をエジェクタ107に接続している。
燃料排出管113は、燃料電池101から排出される燃料排ガスの内、再循環しないものを外部へ排出する。一端部を燃料供給管C114−3に、他端部を燃料循環管112に接続している。
酸化剤供給管115は、燃料電池本体103に酸化剤ガスを供給する。一端部を外部の酸化剤ガス供給部(図示せず)に、他端部を燃料電池本体103に接続している。
【0006】
水蒸気を含む燃料ガスは、エジェクタ107を通過する。その際、エジェクタ107を通過する流れによりエジェクタ107に負圧を形成する。そして、その燃料ガスは、燃料電池101内の改質器102へ供給される。改質器102では、水蒸気を含む燃料ガスが触媒により改質され、水素ガス及び水蒸気を主成分とする改質された燃料ガスとなる。改質された燃料ガスは、燃料電池本体103へ供給され、別経路で供給される酸化剤ガスと共に発電に寄与する。発電に使用された改質された燃料ガスである燃料排ガスは、発電により水素ガスが少なく、水蒸気の量が増加している。その燃料排ガスの一部は、エジェクタ107で形成された負圧により、燃料循環管112経由でエジェクタ107へ再循環される。残りは、外部へ排出される。
【0007】
図6に示すような技術の場合、燃料排ガスの再循環のためには、専用の配管及び機器が必要となる。特に、固体電解質型燃料電池(SOFC)では、作動温度が900〜1000℃である。従って、高温で使用可能な材料を用いる必要があり、コストがかかる。また、エジェクタ107に再循環する燃料排ガスの量の制御範囲が狭い。そのため、燃料電池の負荷の変化に効率的に対応することが難しい。
【0008】
図7は、燃料電池システムにおける燃料ガスの再循環システムの概略構成の他の例を示している。改質器102と燃料電池本体103とを有する燃料電池101、ブロワ104、熱交換器105、ヒータ106、燃料導入管111、燃料供給管A114−1〜燃料供給管C114−3、燃料排出管113、燃料循環管A112−1〜燃料循環管D112−4、酸化剤供給管115を具備する。
【0009】
燃料電池101、改質器102、燃料電池本体103、燃料排出管113及び酸化剤供給管115は、図6と同様であるのでその説明を省略する。
ブロワ104は、流体を強制的に流すポンプの機能を有する。高温では使用できず、流体を低温にして使用する。本従来例において流体は、燃料電池101から排出された燃料排ガスである。
熱交換器105は、内部を流れる流体の温度を熱交換により低下させる。本従来例において流体は、燃料電池101から排出された燃料排ガスである。
ヒータ106は、内部を流れる流体の温度を加熱により上昇させる。本従来例において流体は、燃料電池101から排出された燃料排ガスである。
【0010】
燃料導入管111は、燃料電池101へ新たな燃料ガス及び水蒸気を燃料供給管A114−1へ供給する配管である。一端部を外部の燃料ガス(水蒸気を含む)供給部(図示せず)に、他端部を燃料供給管A114−1及び燃料循環管D112−4に接続している。
燃料供給管A114−1〜燃料供給管C114−3は、燃料ガスを燃料電池101へ供給し、使用済みの燃料ガスを燃料電池101の外部へ排出する配管である。燃料供給管A114−1は、一端部を燃料導入管111及び燃料循環管D112−4に、他端部を改質器102に接続している。燃料供給管B114−2は、一端部を改質器102に、他端部を燃料電池本体103に接続している。燃料供給管C114−3は、一端部を燃料電池本体103に、他端部を燃料循環管A112−1及び燃料排出管113に接続している。
燃料循環管A112−1〜燃料循環管D112−4は、燃料電池101から排出される燃料排ガスの内、再循環するものをブロワ104経由で燃料電池101へ再循環する。燃料循環管A112−1は、一端部を燃料供給管C114−3と燃料排出管113に、他端部を熱交換器105に接続している。燃料循環管B112−2は、一端部を熱交換器105に、他端部をブロワ104に接続している。燃料循環管C112−3は、一端部をブロワ104に、他端部をヒータ106に接続している。燃料循環管D112−4は、一端部をヒータ106に、他端部を燃料導入管111及び燃料供給管A114−1に接続している。
【0011】
水蒸気を含む燃料ガスは、燃料電池101に供給される。その際、再循環した燃料排ガス(水蒸気を含む)が途中で混合される。そして、その燃料ガスは、燃料電池101内の改質器102へ供給される。改質器102では、水蒸気を含む燃料ガスが触媒により改質され、水素ガス及び水蒸気を主成分とする改質された燃料ガスとなる。改質された燃料ガスは、燃料電池本体103へ供給され、別経路で供給される酸化剤ガスと共に発電に寄与する。発電に使用された改質された燃料ガスである燃料排ガスは、発電により水素ガスが少なく、水蒸気の量が増加している。その燃料排ガスの一部は、ブロワ104で形成された流れにより、熱交換器105に入る。そしてそこで温度を下げられ、ブロワ104を経由する。その後、ヒータ106に達し、燃料電池101に供給するのに必要な温度に昇温される。そして、再循環された燃料排ガスは再び新規の燃料ガスと共に、燃料電池へ供給される。残りは、外部へ排出される。
【0012】
図7に示すような技術の場合、燃料排ガスの再循環のためには、専用の配管及び機器が必要となる。特に、固体電解質型燃料電池(SOFC)では、作動温度が900〜1000℃である。従って、高温で使用可能な材料を用いる必要がある。従って、コストがかかる。また、ブロワ104の稼動のための動力が必要である。更に、再循環する燃料排ガスを、一度降温し、再び昇温する必要があり、熱のロスが発生する。従って、効率が低下する。
【0013】
資源の有効利用、環境負荷低減等のために、燃料電池システム全体としての効率の向上が求められている。
それらを達成するために、燃料利用率の向上と、燃料供給に伴い必要となる水蒸気の供給の効率化が求められている。
また、低コストでの効率の向上と、高い運転制御性が求められている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、システム全体の効率を向上することが可能な燃料電池システム及び複合発電システムを提供することである。
【0015】
また、本発明の別の目的としては、燃料電池における燃料利用率の向上を図ることが可能な燃料電池システム及び複合発電システムを提供することである。
【0016】
また、本発明の更に別の目的としては、燃料電池において、燃料供給に伴い必要となる水蒸気の供給の効率化を図ることが可能な燃料電池システム及び複合発電システムを提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、燃料利用率の向上や水蒸気の供給の効率化を低コストで行なうことが可能な燃料電池システム及び複合発電システムを提供することである。
【0018】
本発明の更に他の目的は、運転制御性及び不可追従性の高い燃料電池システム及び複合発電システムを提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0020】
従って、上記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、第1燃料ガスと第1酸化剤ガスの供給により発電を行なう第1燃料電池(1−1)と、前記第1燃料電池から送出される第1使用済み燃料ガスと、第2燃料ガスと、第2酸化剤ガスの供給により発電を行なう第2燃料電池(1−2/1−3)とを具備する。
【0021】
また、本発明の燃料電池システムは、前記第1燃料ガスは、前記第2燃料電池(1−2/1−3)から送出される第2使用済み燃料ガスを含む。
【0022】
また、本発明の燃料電池システムは、前記第2燃料ガスの量は、前記第1使用済み燃料ガスに含まれる水蒸気の量に基づいて決定される。
【0023】
また、本発明の燃料電池システムは、前記第1燃料電池(1−1)及び前記第2燃料電池(1−2)の少なくとも一方が、予め設定された燃料利用率に基づいて運転される。
【0024】
更に、本発明の燃料電池システムは、前記第2酸化剤ガスが、更に、前記第1燃料電池(1−1)から送出される使用済み第1酸化剤ガスを含む。
【0025】
更に、本発明の燃料電池システムは、前記第2燃料電池(1−2/1−3)が、ガス的に直列に接続された複数の燃料電池(1−2、1−3)から成り、各々の前記燃料電池(1−2、1−3)は、前段の前記燃料電池(1−2)又は前記第1燃料電池(1−1)から送出される使用済み燃料ガスと、燃料ガスと酸化剤ガスの供給により発電を行ない、前記燃料ガスの量は、前記使用済み燃料ガスに含まれる水蒸気の量に基づいて決定される。
【0026】
更に、本発明の燃料電池システムは、前記酸化剤ガスが、前段の前記燃料電池(1−2)又は前記第1燃料電池(1−1)から送出される使用済み酸化剤ガスを含む。
【0027】
上記課題を解決するための本発明の複合発電システムは、上記のいずれか一項に記載の燃料電池システム(50)と、前記燃料電池システム(50)からの排燃料ガス及び排酸化剤ガスを用いるガスタービン(65)と、前記ガスタービン(65)により稼動する第1発電機(84−1)とを具備する。
【0028】
また、本発明の複合発電システムは、前記ガスタービン(65)の燃焼排ガスを用いる排熱回収ボイラ(52)と、前記排熱回収ボイラ(52)により稼動する蒸気タービン(53)と、前記蒸気タービン(53)により稼動する第2発電機(84−2)とを更に具備する。
【0029】
上記課題を解決するための本発明のコジェネレーションシステムは、上記のいずれか一項に記載の燃料電池システム(50)と、前記燃料電池システム(50)からの排燃料ガス及び排酸化剤ガスを燃焼する排ガス燃焼器(51)と、前記排ガス燃焼器(51)からの排出ガスを用いる排熱回収ボイラ(52)と、前記排熱回収ボイラ(52)で加熱された水及び蒸気を用いる設備とを具備する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明である燃料電池システムの実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
本実施例において、燃料電池の内、円筒型の固体酸化物型燃料電池(SOFC)に関して例を示して説明する。ただし、他の構造(平板型、球型など)を有する他の種類(溶融炭酸塩型、リン酸型など)の燃料電池においても適用が可能である。なお、各実施の形態において同一又は相当部分には同一の符号を付して説明する。
【0031】
(実施例1)
本発明である燃料電池システムの実施の形態の構成に関して、図面を参照して説明する。
図1は、本発明である燃料電池システムの実施の形態の構成を示す図である。
燃料電池システム50は、第1燃料電池1−1〜第3燃料電池1−3、第1燃料導入管A4−1〜第1燃料導入管B4−2、第2燃料導入管A5−1〜第2燃料導入管B5−2、第3燃料導入管A6−1〜第3燃料導入管B6−2、第1燃料弁12〜第3燃料弁14、第1燃料供給管A21−1〜第1燃料供給管C21−3、第2燃料供給管A22−3〜第2燃料供給管C22−3、第3燃料供給管A23−1〜第3燃料供給管C23−3、水蒸気供給管A20−1〜水蒸気供給管B20−2、水蒸気弁11、第1酸化剤供給管A28−1〜第1酸化剤供給管B28−2、第2酸化剤供給管A29−1〜第2酸化剤供給管B29−2、第3酸化剤供給管A30−1〜第3酸化剤供給管B30−2、第1酸化剤弁15〜第3酸化剤弁17を具備する。
【0032】
また、第1燃料電池1−1〜第3燃料電池1−3は、それぞれ第1改質器2−1〜第3改質器2−3、及び、第1燃料電池本体3−1〜第3燃料電池本体3−2を具備する。
なお、図1の構成は、発電に使用されるガスの流通に関わる構成を示しており、集電に関する構成等については、省略している。
【0033】
従来の技術(図6、図7)では、一つの燃料電池において、使用済みの燃料排ガスを再循環することにより、燃料利用率の向上と燃料ガスへの水蒸気供給の効率化の効果を得ていた。
しかし、本発明においては、複数の燃料電池(図1では、1−1〜1−3の3個)を燃料ガスの流通系統に関して直列に接続する。そして、2番目以降の燃料電池については、前段の燃料電池から排出される燃料排ガスと、新規の燃料ガスを混合して利用する。そうすることにより、同等の効果を得ることが可能となる。
【0034】
すなわち、最初の燃料電池には、新規に燃料と水蒸気とを投入する。一方、それ以降の燃料電池には、前段の燃料電池の燃料排ガス中の水蒸気量に対応して、適当な量(その水蒸気により、適切に水蒸気改質が可能な量)の燃料を投入する。このような操作により、基本的には燃料ガスの流量のみの管理で発電を行なうことが可能となる。従って、運転の制御性及び負荷追従性が向上する。また、ブロワやエジェクタ等の機器や高温配管が不要となり、低コスト化が図れる。
【0035】
また、このような燃料電池システムでは、個々の燃料電池を取付け、取外しすることにより、発電規模の変更をフレキシブルに行なうことが出来る。特に、最初に小規模発電システムとし、後に発電システムを増設する場合には、増設が容易であるばかりでなく、増設するほど燃料利用率を向上することが可能となる。
【0036】
以下に各構成を詳細に説明する。
図1を参照して、まず全体の燃料電池システム50について説明する。
第1燃料電池1−1〜第3燃料電池1−3は、燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて、電気化学反応(電池反応)により、発電を行なう。円筒型や平板型等の形状を有する固体電解質型や溶融炭酸塩型、リン酸型等の燃料電池を含む。本実施例では、複数の円筒型の固体電解質(固体酸化物)型燃料電池(SOFC)を有する。各燃料電池同士は、発電する電力に関して互いに独立していても良いし、少なくとも2つが組み合わされていても良い。
【0037】
第1改質器2−1〜第3改質器2−3は、それぞれ第1燃料電池1−1〜第3燃料電池1−3に含まれている。内部に水蒸気改質触媒を有する。燃料ガスであるメタンやエタン、ブタン、プロパン、ガソリン、軽油、灯油などの有機系炭化水素(ガス)を、触媒上で水蒸気と共に反応(水蒸気改質反応)する。そして、水素を主成分とする改質された燃料ガスを生成する。動作温度は、水蒸気改質後のガス組成(供給ガス組成、圧力、温度で熱力学的に定まる)が所望の値となるような温度である。本実施例では、約900℃である。
触媒は、例えば、担持する金属としてニッケル、ルテニウム、ロジウムなどがあり、担体としてアルミナ、マグネシア、ジルコニア、シリカなどがある。そこで、水蒸気改質反応が行なわれ、水素を主成分とする燃料ガスとなる。
第1改質器2−1〜第3改質器2−3は、後述の第1燃料電池本体3−1〜第3燃料電池本体3−2に含まれていても良い。本実施例では、各燃料電池本体内の燃料極が各改質器としての機能を有する。
【0038】
第1燃料電池本体3−1〜第3燃料電池本体3−2は、供給される改質された燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて、電気化学反応(電池反応)により、発電を行なう。本実施例では、各燃料電池本体は、内部に複数の単セルを含む複数の円筒型SOFCを有する。一つの円筒型SOFCは、円筒型の多孔質セラミックスの基体管の長手方向の一定の幅毎に、外周面上に燃料極、電解質、空気極の膜が順に少しずつずらして積層されている。一組の燃料極、電解質、空気極で、一つの単セルを形成している(図示せず)。それぞれのセル同士は、インターコネクタ膜で接合されている(図示せず)。
【0039】
水蒸気供給管A20−1〜水蒸気供給管B20−2は、第1燃料電池1−1へ新規の水蒸気を供給する。これらは、必ずしも管である必要は無く、流体を漏れなく流通可能であれば良い。
水蒸気弁11は、水蒸気供給管A20−1〜水蒸気供給管B20−2経由で供給される水蒸気の導入及び流量を制御する。制御は、制御部(図示せず)により行なわれる。
水蒸気供給管A20−1は、一端部を外部の水蒸気供給部(図示せず)に、他端部を水蒸気弁11に接続している。水蒸気供給管B20−2は、一端部を水蒸気弁11に、他端部を第1燃料導入管B4−2及び第1燃料供給管A21−1に接続している。
【0040】
第1燃料導入管A4−1〜第1燃料導入管B4−2は、第1燃料電池1−1へ新規の燃料ガスを供給する。これらは、必ずしも管である必要は無く、流体を漏れなく流通可能であれば良い。
第1燃料弁12は、第1燃料導入管A4−1〜第1燃料導入管B4−2経由で供給される燃料ガスの導入及び流量を制御する。制御は、制御部(図示せず)により行なわれる。
第1燃料導入管A4−1は、一端部を外部の燃料供給部(図示せず)に、他端部を第1燃料弁12に接続している。第1燃料導入管B4−2は、一端部を第1燃料弁12に、他端部を水蒸気供給管B20−2及び第1燃料供給管A21−1に接続している。
【0041】
第2燃料導入管A5−1〜第2燃料導入管B5−2は、第2燃料電池1−2へ新規の燃料ガスを供給する。これらは、必ずしも管である必要は無く、流体を漏れなく流通可能であれば良い。
第2燃料弁13は、第2燃料導入管A5−1〜第2燃料導入管B5−2経由で供給される燃料ガスの導入及び流量を制御する。制御は、制御部(図示せず)により行なわれる。
第2燃料導入管A5−1は、一端部を外部の燃料供給部(図示せず)に、他端部を第2燃料弁13に接続している。第2燃料導入管B5−2は、一端部を第2燃料弁13に、他端部を第1燃料供給管C21−3及び第2燃料供給管A22−1に接続している。
【0042】
第3燃料導入管A6−1〜第3燃料導入管B6−2は、第3燃料電池1−3へ新規の燃料ガスを供給する。これらは、必ずしも管である必要は無く、流体を漏れなく流通可能であれば良い。
第3燃料弁14は、第3燃料導入管A6−1〜第3燃料導入管B6−2経由で供給される燃料ガスの導入及び流量を制御する。制御は、制御部(図示せず)により行なわれる。
第3燃料導入管A6−1は、一端部を外部の燃料供給部(図示せず)に、他端部を第3燃料弁14に接続している。第3燃料導入管B6−2は、一端部を第3燃料弁14に、他端部を第2燃料供給管C22−3及び第3燃料供給管A23−1に接続している。
【0043】
第1燃料供給管A21−1〜第1燃料供給管C21−3は、燃料ガスを第1燃料電池1−1へ供給し、使用済みの燃料ガスである燃料排ガスを第1燃料電池1−1の外部へ排出する。これらは、必ずしも管である必要は無く、流体を漏れなく流通可能であれば良い。
第1燃料供給管A21−1は、一端部を第1燃料導入管B4−2及び水蒸気導入管B20−2に、他端部を改質器2−1に接続している。第1燃料供給管B21−2は、一端部を改質器2−1に、他端部を第1燃料電池本体3−1に接続している。第1燃料供給管C21−3は、一端部を第1燃料電池本体3−1に、他端部を第2燃料導入管B5−2及び第2燃料供給管A22−1に接続している。本実施例では、第1燃料電池体本3−1内に改質器2−1があるため、第1燃料供給管B21−2は管ではない。
【0044】
第2燃料供給管A22−3〜第2燃料供給管C22−3は、燃料ガスを第2燃料電池1−2へ供給し、使用済みの燃料ガスである燃料排ガスを第2燃料電池1−2の外部へ排出する。これらは、必ずしも管である必要は無く、流体を漏れなく流通可能であれば良い。
第2燃料供給管A22−1は、一端部を第2燃料導入管B5−2及び第1燃料供給管C21−2に、他端部を改質器2−2に接続している。第2燃料供給管B22−2は、一端部を改質器2−2に、他端部を第2燃料電池本体3−2に接続している。第2燃料供給管C22−3は、一端部を第2燃料電池本体3−2に、他端部を第3燃料導入管B6−2及び第3燃料供給管A23−1に接続している。本実施例では、第2燃料電池体本3−2内に改質器2−2があるため、第2燃料供給管B22−2は管ではない。
【0045】
第3燃料供給管A23−1〜第3燃料供給管C23−3は、燃料ガスを第3燃料電池1−3へ供給し、使用済みの燃料ガスである燃料排ガスを第3燃料電池1−3の外部へ排出する。これらは、必ずしも管である必要は無く、流体を漏れなく流通可能であれば良い。
第3燃料供給管A23−1は、一端部を第3燃料導入管B6−2及び第2燃料供給管C22−3に、他端部を改質器2−3に接続している。第3燃料供給管B23−2は、一端部を改質器2−3に、他端部を第3燃料電池本体3−3に接続している。第3燃料供給管C23−3は、一端部を第1燃料電池本体3−3に、他端部を外部の燃料排出部(図示せず)に接続している。本実施例では、第3燃料電池体本3−3内に改質器2−3があるため、第3燃料供給管B23−2は管ではない。
【0046】
第1酸化剤供給管A28−1〜第1酸化剤供給管B28−2は、第1燃料電池本体3−1へ新規の酸化剤ガス(酸素を含むガス)を供給する。これらは、必ずしも管である必要は無く、流体を漏れなく流通可能であれば良い。
第1酸化剤弁15は、第1酸化剤供給管A28−1〜第1酸化剤供給管B28−2経由で供給される酸化剤ガスの導入及び流量を制御する。制御は、制御部(図示せず)により行なわれる。
第1酸化剤供給管A28−1は、一端部を第1酸化剤弁15に、他端部を第1燃料電池本体3−1に接続している。第1酸化剤供給管B28−2は、一端部を外部の酸化剤供給部(図示せず)に、他端部を第1酸化剤弁15に接続している。
【0047】
第2酸化剤供給管A29−1〜第2酸化剤供給管B29−2は、第2燃料電池本体3−2へ新規の酸化剤ガス(酸素を含むガス)を供給する。これらは、必ずしも管である必要は無く、流体を漏れなく流通可能であれば良い。
第2酸化剤弁16は、第2酸化剤供給管A29−1〜第2酸化剤供給管B29−2経由で供給される酸化剤ガスの導入及び流量を制御する。制御は、制御部(図示せず)により行なわれる。
第2酸化剤供給管A29−1は、一端部を第2酸化剤弁16に、他端部を第2燃料電池本体3−2に接続している。第2酸化剤供給管B29−2は、一端部を外部の酸化剤供給部(図示せず)に、他端部を第2酸化剤弁16に接続している。
【0048】
第3酸化剤供給管A30−1〜第3酸化剤供給管B30−2は、第3燃料電池本体3−3へ新規の酸化剤ガス(酸素を含むガス)を供給する。これらは、必ずしも管である必要は無く、流体を漏れなく流通可能であれば良い。
第3酸化剤弁17は、第3酸化剤供給管A30−1〜第3酸化剤供給管B30−2経由で供給される酸化剤ガスの導入及び流量を制御する。制御は、制御部(図示せず)により行なわれる。
第3酸化剤供給管A30−1は、一端部を第3酸化剤弁17に、他端部を第3燃料電池本体3−3に接続している。第3酸化剤供給管B30−2は、一端部を外部の酸化剤供給部(図示せず)に、他端部を第3酸化剤弁17に接続している。
【0049】
本発明である燃料電池システムの実施の形態の動作に関して、図面を参照して説明する。
図2は、図1の各部における燃料ガス、酸化剤ガス、改質後の燃料ガス、発電後の燃料ガスの組成(流量比)の一例を示す表である。すなわち、図2上部に示す図と図1とが対応しており、図2上部の図の(1)(図2中は○内に数字1で記載、以下(1)〜(16)で同様)〜(16)でのガス組成(流量比)が、図2下部の表中に流量比として表示されている。表中の数値の単位はNm3/hであり、小数点以下一桁のみ表示している。図1と図2とを参照して動作を説明する。なお、本発明は、図2の表に示すガス組成(流量)に限られるものでは無い。
【0050】
新規の水蒸気は、水蒸気供給部(図示せず)より、水蒸気弁11で流量を調節されながら、水蒸気導入管A20−1−水蒸気導入管B20−2経由で、第1燃料供給管A21−1へ入る。その時の流量は図2の表の(1)欄で示されるように、H2O:4.0Nm3/hである。また、新規の燃料ガス(本実施例ではメタン)は、燃料供給部(図示せず)より、第1燃料弁12で流量を調節されながら、第1燃料導入管A4−1−第1燃料供給管B4−2経由で、第1燃料供給管A21−1へ入る。その時の流量は図2の表の(2)欄で示されるように、CH4:1.0Nm3/hである。それらのガスは、第1燃料供給管A21−1で混合されながら、第1燃料電池1−1の改質器2−1へ供給される。
【0051】
この時改質器2−1へ供給される新規の燃料ガス及び水蒸気の量(流量)は、水蒸気と燃料ガス中の炭素原子とのモル比(以後「S/C」ともいう)が、予め定められた値になるように制御部(図示せず)により設定・制御される。本実施例では、S/C=4とし、水蒸気のモル量と燃料ガス(メタン)中の炭素原子のモル量との比が、4となるように、新規燃料ガスの流量を設定する。ここでは、図2の表の(3)欄で示されるように、H2O:4.0(Nm3/h)/CH4:1.0(Nm3/h)=4となっている。
【0052】
改質器2−1において、水蒸気を含む燃料ガスは、触媒により改質される。そして、水素ガス及び水蒸気を主成分とする改質された燃料ガスとなる。改質反応は、
CH4+H2O→CO+3H2 [1]
である。ただし、[1]式は完全に反応が進んだ場合であるが、実際には完全には進まない。改質された燃料ガスの組成は、改質器2−1に供給される全ガスの組成、改質器2−1内の圧力及び温度で熱力学的に定まる値になる。ここでは、簡単のために、[1]式で示す反応が完全に進んだものとする。その時の流量比は図2の表の(4)欄で示されるように、H2:H2O:CO=3.0:3.0:1.0(Nm3/h)となる。
【0053】
改質された燃料ガス((4)の組成)は、第1燃料電池本体3−1の燃料極へ供給される。一方、酸化剤ガスは、酸化剤供給部(図示せず)より、第1酸化剤弁15で流量を調節されながら、第1酸化剤導入管B28−2−第1酸化剤導入管A28−1経由で、第1燃料電池本体3−1の空気極へ供給される。その時の酸化剤ガス(酸素)の流量は図2の表の(14)欄で示されるように、O2:1.0Nm3/hである。
【0054】
第1燃料電池本体3−1は、改質された燃料ガスと酸化剤ガスとを用いる電解質を介した電気化学反応(電池反応)により発電を行なう。発電反応は、
2H2+O2→2H2O [2]
2CO+O2→2CO2 [3]
である。[2]及び[3]式より発電により水素ガス及び一酸化炭素ガス消費され、水蒸気及び二酸化炭素ガスが生成する。図2の表において、H2:1.5Nm3/h、CO:0.5Nm3/hが消費され、新たにH2O:1.5Nm3/h、CO2:0.5Nm3/hが生成される。この時、H2とCOをそれぞれ50%使用している。すなわち、第1燃料電池1−1単体での燃料利用率は50%である。
【0055】
第1燃料排ガス(第1燃料電池1−1の発電に使用された、改質された燃料ガスの残余分と水蒸気との混合ガス)は、水素ガスが減少し、水蒸気の量が増加する。第1燃料排ガスは、第1燃料供給管C21−3により、第1燃料電池本体3−1(第1燃料電池1−1)から排出される。その時の流量比は図2の表の(5)欄で示されるように、H2:H2O:CO:CO2=1.5:4.5:0.5:0.5(Nm3/h)となる。
なお、第1酸化剤排ガス(第1燃料電池1−1の発電に使用された、酸化剤ガスの残余分)もまた、配管(図示せず)経由で、第1燃料電池本体3−1(第1燃料電池1−1)から排出される。
【0056】
第1燃料電池本体3−1(第1燃料電池1−1)から排出された第1燃料排ガス((5)の組成)は、第1燃料供給管C21−3経由で第2燃料供給管A22−1へ入る。また、新規の燃料ガス(本実施例ではメタン)は、燃料供給部(図示せず)より、第2燃料弁13で流量を調節されながら、第2燃料導入管A5−1−第2燃料供給管B5−2経由で、第2燃料供給管A22−1へ入る。
【0057】
この時供給される新規の燃料ガスは、本実施例では第1燃料電池1−1の場合と同様、S/C=4となるように決定される。すなわち、新規燃料ガスの流量は、第1燃料排ガス中に含まれる水蒸気の量に基づいて、第1燃料排ガス中の水蒸気のモル量と新規の燃料ガス(メタン)中の炭素原子のモル量との比が4となるように、制御部(図示せず)により設定・制御される。ここでは、図2の表の(6)欄で示されるように、CH4:1.1Nm3/hである。
それらのガスは、第2燃料供給管A22−1で混合されながら、第2燃料電池1−2の改質器2−2へ供給される。
【0058】
第1燃料排ガス中の水蒸気量は、例えば第1燃料供給管C21−3の途中に水蒸気量を測定するセンサや簡易ガスクロメータ(図示せず)を設置する方法や、第1燃料電池1−1に供給した燃料ガス及び水蒸気の流量、改質器2−1における改質条件、第1燃料電池1−1に供給した酸化剤ガスの流量、第1燃料電池1−1において発電した電力量に基づいて、計算で求める方法などがある。
【0059】
改質器2−2において、水蒸気を含む燃料ガス(第1燃料排ガス+新規の燃料ガス)の組成は、図2の表の(7)欄で示されるように、H2:H2O:CO:CO2:CH4=1.5:4.5:0.5:0.5:1.1(Nm3/h)となる。
この燃料ガスは、触媒により改質される。そして、水素ガス及び水蒸気を主成分とする改質された燃料ガスとなる。改質反応は、上記[1]式の説明の通りである。この時の改質された燃料ガスの組成は、図2の表の(8)欄で示されるように、H2:H2O:CO:CO2=4.8:3.4:1.6:0.5(Nm3/h)となる。
【0060】
改質された燃料ガス((8)の組成)は、第2燃料電池本体3−2の燃料極へ供給される。一方、酸化剤ガスは、酸化剤供給部(図示せず)より、第2酸化剤弁16で流量を調節されながら、第2酸化剤導入管B29−2−第2酸化剤導入管A29−1経由で、第2燃料電池本体3−2の空気極へ供給される。その時の酸化剤ガス(酸素)の流量は図2の表の(15)欄で示されるように、O2:1.6Nm3/hである。
【0061】
第2燃料電池本体3−2は、改質された燃料ガスと酸化剤ガスとを用いる電解質を介した電気化学反応(電池反応)により発電を行なう。発電反応は、[2]及び[3]で説明した通りである。図2の表において、H2:H2O:CO:CO2=4.8:3.4:1.6:0.5(Nm3/h)である。
発電により水素ガス及び一酸化炭素ガス消費され、水蒸気及び二酸化炭素ガスが生成する。図2の表において、H2:2.4Nm3/h、CO:0.8Nm3/hが消費され、新たにH2O:2.4Nm3/h、CO2:0.8Nm3/hが生成される。この時、H2とCOをそれぞれ50%使用している。すなわち、第2燃料電池1−2単体での燃料利用率は50%である。
【0062】
第2燃料排ガス(第2燃料電池1−2の発電に使用された、改質された燃料ガスの残余分と水蒸気との混合ガス)は、水素ガスが減少し、水蒸気の量が増加する。第2燃料排ガスは、第2燃料供給管C22−3により、第2燃料電池本体3−2(第2燃料電池1−2)から排出される。その時の流量比は図2の表の(9)欄で示されるように、H2:H2O:CO:CO2=2.4:5.8:0.8:1.3(Nm3/h)となる。
なお、第2酸化剤排ガス(第2燃料電池1−2の発電に使用された、酸化剤ガスの残余分)もまた、配管(図示せず)経由で、第2燃料電池本体3−2(第2燃料電池1−2)から排出される。
【0063】
第2燃料電池本体3−2(第2燃料電池1−2)から排出された第2燃料排ガス((9)の組成)は、第2燃料供給管C22−3経由で第3燃料供給管A23−1へ入る。また、新規の燃料ガス(本実施例ではメタン)は、燃料供給部(図示せず)より、第3燃料弁14で流量を調節されながら、第3燃料導入管A6−1−第3燃料供給管B6−2経由で、第3燃料供給管A23−1へ入る。
【0064】
この時供給される新規の燃料ガスは、第2燃料電池1−2の場合と同様、S/C=4となるように決定される。すなわち、新規燃料ガスの流量は、第2燃料排ガス中に含まれる水蒸気の量に基づいて、第2燃料排ガス中の水蒸気のモル量と新規の燃料ガス(メタン)中の炭素原子のモル量との比が4となるように、制御部(図示せず)により設定・制御される。ここでは、図2の表の(10)欄で示されるように、CH4:1.4Nm3/hである。
それらのガスは、第3燃料供給管A23−1で混合されながら、第3燃料電池1−3の改質器2−3へ供給される。
【0065】
第2燃料排ガス中の水蒸気量は、例えば第2燃料供給管C22−3の途中に水蒸気量を測定するセンサや簡易ガスクロメータ(図示せず)を設置する方法や、第2燃料電池1−2に供給した燃料ガス及び水蒸気の流量、改質器2−2における改質条件、第2燃料電池1−2に供給した酸化剤ガスの流量、第2燃料電池1−2において発電した電力量に基づいて、計算で求める方法などがある。
【0066】
改質器2−3において、水蒸気を含む燃料ガス(第2燃料排ガス+新規の燃料ガス)の組成は、図2の表の(11)欄で示されるように、H2:H2O:CO:CO2:CH4=2.4:5.8:0.8:1.3:1.4(Nm3/h)となる。
この燃料ガスは、触媒により改質される。そして、水素ガス及び水蒸気を主成分とする改質された燃料ガスとなる。改質反応は、上記[1]式の説明の通りである。この時の改質された燃料ガスの組成は、図2の表の(12)欄で示されるように、H2:H2O:CO:CO2=6.7:4.4:2.2:1.3(Nm3/h)となる。
【0067】
改質された燃料ガス((12)の組成)は、第3燃料電池本体3−3の燃料極へ供給される。一方、酸化剤ガスは、酸化剤供給部(図示せず)より、第3酸化剤弁17で流量を調節されながら、第3酸化剤導入管B30−2−第3酸化剤導入管A30−1経由で、第3燃料電池本体3−3の空気極へ供給される。その時の酸化剤ガス(酸素)の流量は図2の表の(16)欄で示されるように、O2:2.2Nm3/hである。
【0068】
第3燃料電池本体3−3は、改質された燃料ガスと酸化剤ガスとを用いる電解質を介した電気化学反応(電池反応)により発電を行なう。発電反応は、[2]及び[3]で説明した通りである。
発電により水素ガス及び一酸化炭素ガス消費され、水蒸気及び二酸化炭素ガスが生成する。図2の表において、H2:3.3Nm3/h、CO:1.1Nm3/hが消費され、新たにH2O:3.3Nm3/h、CO2:1.1Nm3/hが生成される。この時、H2とCOをそれぞれ50%使用している。すなわち、第3燃料電池1−3単体での燃料利用率は50%である。
【0069】
第3燃料排ガス(第3燃料電池1−3の発電に使用された、改質された燃料ガスの残余分と水蒸気との混合ガス)は、水素ガスが減少し、水蒸気の量が増加する。第3燃料排ガスは、第3燃料供給管C23−3により、第3燃料電池本体3−3(第3燃料電池1−3)から排出される。その時の流量比は図2の表の(13)欄で示されるように、H2:H2O:CO:CO2=3.4:7.7:1.1:2.4(Nm3/h)となる。
なお、第3酸化剤排ガス(第3燃料電池1−3の発電に使用された、酸化剤ガスの残余分)もまた、配管(図示せず)経由で、第3燃料電池本体3−3(第3燃料電池1−3)から排出される。
【0070】
第3燃料電池1−3から排出される第3燃料排ガスについて、他の機器(図示せず)と熱交換をすることにより、その熱を有効利用することが可能である。例えば、第1燃料電池1−1〜第3燃料電池1−3へ供給される新規の燃料ガス及び酸化剤ガスの加熱用や、他のコジェネレーション設備である。
また、第1燃料電池1−1〜第3燃料電池1−3〜排出される第1酸化剤排ガス〜第3酸化剤排ガスについても同様である。
【0071】
以上のシステムにおいて、投入燃料流量と消費燃料流量との関係から、第1燃料電池1−1での燃料利用率は、49.5%と計算される。第1燃料電池1−1及び第2燃料電池1−2を合わせた場合には、61.4%の燃料利用率となる。更に、第1燃料電池1−1から第3燃料電池1−3までの総合燃料利用率は、68.1%となる。すなわち、燃料電池を複数直列(ガス系)に接続することにより、単独の燃料電池の場合に比較して、燃料利用率が著しく向上している事がわかる。
【0072】
すなわち、第1燃料電池1−1で使用した燃料ガスが、第2燃料電池1−2及び第3燃料電池1−3において再利用される。同様に、第2燃料電池1−2で使用した燃料ガスが、第3燃料電池1−3において再利用される。従って、図6や図7で示す燃料ガスの再循環と同様の効果(燃料利用率の向上)を得ることが出来る。
加えて、ブロワやエジェクタ等の付属機器や高温用の配管を用いる必要が無い。また、基本的に燃料流量のみの管理となるため、運転制御性及び付加追従性が向上する。
【0073】
本実施例では、3つの燃料電池(第1燃料電池1−1〜第3燃料電池1−3)が接続されているが、本発明の燃料電池システムは、必ずしも3つに限られるものではない。2つ以上であれば、上記効果を得ることが可能である。
また、4つ以上の燃料電池を付加することも可能である。付加により燃料利用率の更なる向上が可能となる。
【0074】
なお、図5に示すように、図1の燃料電池システム50の第3燃料供給管C23−3から排出される第3燃料排ガスを、再循環することも可能である。この場合、水蒸気導入管B20−2の途中にエジェクタ33を設ける。そして、第3燃料供給管C23−3の途中から配管を分岐(再循環管A32−1〜再循環管C32−3)し、エジェクタ33と接続する。そして、第3燃料排ガスを再循環したい場合には、再循環管A32−1〜再循環管C32−3の途中に設置された再循環弁A18及び再循環弁B19を開とする。
【0075】
これにより、燃料利用率を更に向上することが可能となる。また、燃料ガスへ供給する水蒸気を効率的に供給することが可能となる。
【0076】
(実施例2)
本発明である燃料電池システムを利用した複合発電システムの実施の形態の構成に関して、図面を参照して説明する。
図3は、本発明である複合発電システムの実施の形態の構成を示す図である。複合発電システムは、燃料電池システム50、ガスタービンシステム65、蒸気タービンシステム66、燃料供給導入管60、燃料排出管61、酸化剤排出管62、酸化剤導入管A64−1〜酸化剤導入管C64−3、導入弁68、燃焼ガス供給管B63−2、蒸気供給ライン76を具備する。
ここで、ガスタービンシステム65は、燃焼器51、圧縮機57とタービン58とを有するガスタービン56、発電機A84−1、回転軸59、燃焼ガス供給管A63−1を具備する。
また、蒸気タービンシステム66は、排熱回収ボイラ52、蒸気タービン53、発電機B84−2、回転軸67、復水器54、ポンプ55、循環管A71−1〜循環管D71−4、排出管72を具備する。
【0077】
本実施例では、燃料電池システムとして、実施例1の燃料電池システム50を用いるので、燃料利用率の向上と燃料ガスへの水蒸気供給の効率化が図られ、かつ、付属機器や高温用配管を用いない低コストなシステムである。すなわち、低コストで効率的な燃料電池システム50を使用している。従って、それを用いた複合発電システムにおいても、低コストかつ高効率なシステムとすることが可能となる。
【0078】
以下に各構成を詳細に説明する。
図1を参照して、燃料電池システムを利用した複合発電システムについて説明する。
燃料電池システム50は、実施例1で説明した燃料電池システム50である。従って、その説明を省略する。
燃料導入管60は、燃料供給部(図示せず)から燃料電池システム50へ燃料ガスを供給する。これは、実施例1における第1燃料導入管A4−1、第2燃料導入管A5−1及び第3燃料導入管A6−1に対応する。図3中では、代表的に1つの燃料導入管を示している。一端部を燃料供給部(図示せず)に、他端部を燃料電池システム50に接続している。
蒸気供給ライン76は、排熱回収ボイラ52(後述)から燃料電池システム50へ水蒸気を供給する。水蒸気は、排燃焼ガス(ガスタービン58からの排ガス)中の水蒸気を使用する。すなわち、蒸気供給ライン76は、排燃焼ガスの一部を燃料電池システム50へ供給する。これは、実施例1における水蒸気導入管A20−1に対応する。一端部を蒸気タービンシステム66の排熱回収ボイラ52に、他端部を燃料電池システム50に接続している。
酸化剤導入管B64−2は、ガスタービンシステム65から燃料電池システム50へ酸化剤ガス(本実施例では空気)を供給する。これは、実施例1における第1酸化剤供給管B28−2、第2酸化剤供給管B29−2及び第3酸化剤供給管B30−2に対応する。一端部をガスタービンシステム65の圧縮機57に、他端部を燃料電池システム50に接続している。
酸化剤導入管C64−3は、酸化剤供給部(図示せず)から燃料電池システム50へ、複合発電システムの起動時に酸化剤ガスを供給する。これは、起動時において、実施例1における第1酸化剤供給管B28−2、第2酸化剤供給管B29−2及び第3酸化剤供給管B30−2に対応する。一端部を酸化剤供給部(図示せず)に、他端部を燃料電池システム50に接続している。
導入弁68は、酸化剤導入管C64−3の途中にあり、複合発電システムの起動時に開く。制御部(図示せず)により、その開閉を制御される。これは、起動時において、実施例1における第1酸化剤弁15〜第3酸化剤弁17に対応する。
燃料排出管61は、燃料電池システム50からガスタービンシステム65へ使用済みの燃料排ガスを供給する。これは、実施例1における第3燃料供給管C23−3に対応する。一端部を燃料電池システム50に、他端部をガスタービンシステム65の燃焼器51に接続している。
酸化剤排出管62は、燃料電池システム50からガスタービンシステム65へ使用済みの酸化剤排ガスを供給する。これは、実施例1では図示していないが、各燃料電池本体で使用済みの各酸化剤排ガスの排出管が対応する。一端部を燃料電池システム50に、他端部をガスタービンシステム65の燃焼器51に接続している。
【0079】
ガスタービンシステム65は、燃料電池システム50から送出される燃料排ガス及び酸化剤排ガスを燃焼し、その燃焼ガスによりタービン58を回転し、その回転のエネルギーにより発電機A84−1で発電を行なう。
ここで、ガスタービンシステム65の燃焼器51は、燃料電池システム50から燃料排ガス及び酸化剤排ガスの供給を受ける。そして、それらを燃焼し、高温高圧の燃焼ガスを生成する。生成された燃焼ガスは、ガスタービン56へ送出される。
ガスタービン56のタービン58は、燃焼器51で生成された高温高圧の燃焼ガスの供給により、そのエネルギーを回転エネルギーに変換する(回転する)。そして、その回転エネルギーは回転軸59により、発電機A84−1及び圧縮機57へ伝達される。それにより、圧縮機57が酸化剤ガスの圧縮を行なう。また、発電機A84−1が発電を行なう。タービン58から排出された排燃焼ガスは蒸気タービンシステムへ送出される。
圧縮機57は、酸化剤供給部(図示せず)から酸化剤ガス(酸素を含むガス、本実施例では空気)の供給を受けて、回転軸59を介してタービン58の回転のエネルギーを受け取る。そして、そのエネルギーにより、酸化剤ガスを圧縮して燃料電池システム50へ送出する。
回転軸59は、ガスタービン56の圧縮機57及びタービン58、発電機A84−1の回転の軸であり、それらを相互に結合している。それにより、タービン58の回転を圧縮機57及び発電機A84−1へ伝達可能である。
発電機A84−1は、回転軸59を介してタービン58の回転のエネルギーを受け取る。そして、そのエネルギーを電磁誘導作用で電気エネルギーへ変換することにより発電を行なう。
【0080】
燃焼ガス供給管A63−1は、燃焼器51で燃焼により生成された燃焼ガスをタービン58に供給する。一端部を燃焼器51に、他端部をタービン58に接続している。
燃焼ガス供給管B63−2は、タービン58で使用された燃焼ガスである燃焼排ガスを、排熱回収ボイラ52に供給する。一端部をタービン58に、他端部をはい熱回収ボイラ52に接続している。
酸化剤導入管A64−1は、酸化剤供給部(図示せず)から圧縮機57へ酸化剤(本実施例では空気)を供給する。
【0081】
蒸気タービンシステム66は、ガスタービンシステム65から送出される排燃焼ガスを用いて高温高圧の水蒸気を生成し、そのエネルギーにより蒸気タービン53を回転し、その回転のエネルギーにより発電機B84−2で発電を行なう。
ここで、蒸気タービンシステム66の排熱回収ボイラ52は、ガスタービンシステム65から供給される高温の排燃焼ガスを用いて、内部の配管中の水を高温高圧の水蒸気に変換する。そして、その水蒸気を蒸気タービン53へ供給する。
蒸気タービン53は、排熱回収ボイラ52から供給された高温高圧の水蒸気のエネルギーを回転のエネルギーに変換する。その回転のエネルギーは、回転軸67により発電機B84−2へ伝達される。
回転軸67は、蒸気タービン53と発電機B84−2の回転の軸であり、それらを相互に結合している。それにより、蒸気タービン53の回転を発電機B84−2へ伝達可能である。
発電機B84−2は、回転軸67を介して蒸気タービン53の回転のエネルギーを受け取る。そして、そのエネルギーを電磁誘導作用で電気エネルギーへ変換することにより発電を行なう。
復水器54は、蒸気タービン53で使用された水蒸気の温度を下げて水に戻す熱交換器である。熱交換により得られた熱エネルギーは、他の機器により使用可能である。
ポンプ55は、復水器54で生成された水を排熱回収ボイラ52へ供給する。
【0082】
循環管A71−1〜循環管D71−4は、排熱回収ボイラ52から蒸気タービン53−復水器54−ポンプ55と経由して、排熱回収ボイラ52に戻る水(水蒸気)の循環用の流路である。循環管A71−1は、一端部を排熱回収ボイラ52に、他端部を蒸気タービン53に接続している。循環管B71−2は、一端部を蒸気タービン53に、他端部を復水器54に接続している。循環管C71−3は、一端部を復水器54に、他端部をポンプ55に接続している。循環管D71−4は、一端部をポンプ55に、他端部を排熱回収ボイラ52に接続している。
排出管72は、排熱回収ボイラ52において、熱回収された燃焼排ガスを外部へ排出する。
【0083】
酸化剤ガスは、酸素を含むガスである。本実施例では、空気である。
燃料ガスは、水素を含むガスや、LNG及びLPGのような炭化水素を含む可燃性のガスである。本実施例では、メタンガスである。
【0084】
次に、本発明である複合発電システムの実施の形態における動作について、図面を参照して説明する。
まず、図3を参照して、起動の動作について説明する。
I)ガスタービンシステム65の起動
(1)燃料ガスを、燃料電池システム50経由で燃焼器51に供給する。この段階では、水蒸気が生成されていないため、燃料電池システム50における発電は行なわれない。
(2)一方、酸化剤ガスを、導入弁68−燃料電池システム50経由で燃焼器51に供給する。
(3)ガスタービンシステム65の燃焼器51において、燃料ガス及び酸化剤ガスが燃焼され、高温高圧の燃焼ガスが生成される。生成された燃焼ガスは、タービン58に供給される。
(4)供給される高温高圧の燃焼ガスにより、タービン58が回転される。その回転により、圧縮機57及び発電機84−1を動作させる。
(5)圧縮機57は、タービン58の回転により回転し、酸化剤ガス(空気)を吸引し、圧縮し、燃料電池システム50へ向けて送出する。
(6)発電機A84−1は、タービン58の回転により回転子が回転して、電磁誘導作用により発電が行なわれる。
(7)タービン58において、回転に使用された燃焼ガスは、排燃焼ガスとして蒸気タービンシステム66の排熱回収ボイラ52へ送出される。
以上の動作により、ガスタービンシステム65が起動される。
【0085】
II)蒸気タービンシステム66の起動
(1)排熱回収ボイラ52は、タービン58から送出された排燃焼ガスにより、水及び水蒸気を加熱し、高温高圧の水蒸気とする。そして、その水蒸気を蒸気タービン53に供給する。
(2)供給される高温高圧の水蒸気により、蒸気タービン53が回転される。その回転により、発電機B84−2を動作させる。
(3)発電機B84−2は、蒸気タービン53の回転により回転子が回転して、電磁誘導作用により発電が行なわれる。
(4)蒸気タービン53において、回転に使用された水蒸気は、復水器54へ送出される。
(5)復水器54で水に戻された後、ポンプ55により強制的に排熱回収ボイラ52に還流する。
以上の動作により、蒸気タービンシステム66が起動される。
III)燃料電池システム50の起動
(1)高温の水蒸気を含んだ排燃焼ガスが、排熱回収ボイラ52から供給される。この時蒸気供給ライン76(実施例1の水蒸気導入管A20−1)経由で供給される排燃焼ガスの量は、その内部に含まれる水蒸気のモル量と、燃料導入管60(実施例1の第1燃料導入管A4−1)から供給される燃料ガスのモル比とが予め設定された値になるように決定される。ただし、燃料導入管60(実施例1の第1燃料導入管A4−1)から供給される新規の燃料ガスを、調整するようにしても良い。排燃焼ガスによりにより、燃料ガスが加湿される(水蒸気を含むようになる)。また、排燃焼ガスにより、燃料電池システム50内の改質器及び燃料電池本体が加熱される。
(2)一方、ガスタービンシステム65の起動により、酸化剤ガスが圧縮機57に吸引され、燃料電池システム50へ供給されるようになる。それに伴い、導入弁68を閉止する。
(3)高温且つ加湿された燃料ガスにより、燃料電池システム50の温度が上昇することにより、燃料ガスの改質が行なわれる。そして、燃料電池本体へ改質された燃料ガスが供給される。
(4)燃料電池本体は、改質された燃料ガスと酸化剤ガスとの供給を受けて、外部負荷との接続により発電を行なう。
以上の動作により、燃料電池システム50が起動される。
【0086】
以上(I)〜(III)の動作により、複合発電システムが起動される。なお、本発明は、上記起動方法に限定されるものでは無い。
【0087】
複合発電システムの定常運転の動作は、燃料電池システム50、ガスタービンシステム65及び蒸気タービンシステム66の起動終了時における各動作の状態を継続して行なわれる。ただし、燃料電池システム50の動作については、実施例1の動作と同様である。
【0088】
なお、停止方法については、起動方法の逆を行なえば良いので、その説明を省略する。
【0089】
本発明により、燃料電池システムにおいて、燃料利用率の向上を図ることができる。また、燃料電池システムでの燃料ガスへの水蒸気を、排熱回収ボイラ(あるいは、ガスタービンでも良い)から得ることにより、水蒸気供給の効率化を図ることが可能となる。
【0090】
本実施例において、燃料電池システムの燃料排ガスおよび酸化剤排ガスは燃焼器51で燃焼した後、ガスタービン58へ導入されている。しかし、その熱を熱交換器により熱回収し、他の熱を利用することが可能な設備に供給することも可能である。その概念的な構成図を示したのが図4である。
図4においては、燃焼器51の燃焼ガスは、排ガス供給管83経由で排熱回収ボイラ52へ直接供給される。そして、排熱回収ボイラ52において水(水蒸気)と熱交換することにより熱回収される。熱を回収した水蒸気・温水は、他の設備において使用される。使用後の水は、再びポンプ55により、排熱回収ボイラ52へ循環される。他の設備としては、吸収式冷凍器、ヒートポンプ、暖房用熱交換器、給湯器などがある。
これにより、ガスタービンや蒸気タービン以外の設備においても、燃料電池システムの燃料排ガス及び酸化剤排ガスを有効利用することが可能となる。すなわち、コジェネレーションシステムを組むことが出来る。
【0091】
【発明の効果】
発明により、低コストで、燃料電池システムにおける燃料利用率の向上と、燃料ガスへの水蒸気の供給の効率化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明である燃料電池システムの実施の形態の構成を示す図である。
【図2】本発明である燃料電池システムの実施の形態に関わるガス組成を示す表である。
【図3】本発明である複合発電システムの実施の形態の構成を示す図である。
【図4】本発明である複合発電システムの他の実施の形態の構成を示す図である。
【図5】本発明である燃料電池システムの他の実施の形態の構成を示す図である。
【図6】従来技術の構成を示す図である。
【図7】従来技術の他の構成を示す図である。
【符号の説明】
1−1 第1燃料電池
1−2 第2燃料電池
1−3 第3燃料電池
2−1 第1改質器
2−2 第2改質器
2−3 第3改質器
3−1 第1燃料電池本体
3−2 第2燃料電池本体
3−3 第3燃料電池本体
4−1 第1燃料導入管A
4−2 第1燃料導入管B
5−1 第2燃料導入管A
5−2 第2燃料導入管B
6−1 第3燃料導入管A
6−2 第3燃料導入管B
11 水蒸気弁
12 第1燃料弁
13 第2燃料弁
14 第3燃料弁
15 第1酸化剤弁
16 第2酸化剤弁
17 第3酸化剤弁
18 再循環弁A
19 再循環弁B
20−1 水蒸気供給管A
20−2 水蒸気供給管B
21−1 第1燃料供給管A
21−2 第1燃料供給管B
21−3 第1燃料供給管C
22−3 第2燃料供給管A
22−2 第2燃料供給管B
22−3 第2燃料供給管C
23−1 第3燃料供給管A
23−2 第3燃料供給管B
23−3 第3燃料供給管C
28−1 第1酸化剤供給管A
28−2 第1酸化剤供給管B
29−1 第2酸化剤供給管A
29−2 第2酸化剤供給管B
30−1 第3酸化剤供給管A
30−2 第3酸化剤供給管B
32−1 再循環管A
32−2 再循環管B
32−3 再循環管C
33 エジェクタ
50 燃料電池システム
51 燃焼器
52 排熱回収ボイラ
53 蒸気タービン
54 復水器
55 ポンプ
56 ガスタービン
57 圧縮機
58 タービン
59 回転軸
60 燃料供給導入管
61 燃料排出管
62 酸化剤排出管
63−1 燃焼ガス供給管A
63−2 燃焼ガス供給管B
64−1 酸化剤導入管A
64−2 酸化剤導入管B
64−3 酸化剤導入管C
65 ガスタービンシステム
66 蒸気タービンシステム
67 回転軸
68 導入弁
71−1 循環管A
71−2 循環管B
71−3 循環管C
71−4 循環管D
72 排出管
76 蒸気供給ライン
84−1 発電機A
84−2 発電機B
101 燃料電池
102 改質器
103 燃料電池本体
104 ブロワ
105 熱交換器
106 ヒータ
107 エジェクタ
111 燃料導入管
112 燃料循環管
112−1 燃料循環管A
112−2 燃料循環管B
112−3 燃料循環管C
112−4 燃料循環管D
113 燃料排出管
114−1 燃料供給管A
114−2 燃料供給管B
114−3 燃料供給管C
115 酸化剤供給管
Claims (9)
- 第1燃料ガスと第1酸化剤ガスの供給により発電を行なう第1燃料電池と、
前記第1燃料電池から送出される第1使用済み燃料ガスと、第2燃料ガスと、第2酸化剤ガスの供給により発電を行なう第2燃料電池と、
を具備し、
前記第1燃料ガスは、前記第2燃料電池から送出される第2使用済み燃料ガスを含み、
前記第2酸化剤ガスは、更に、前記第1燃料電池から送出される使用済み第1酸化剤ガスを含む
燃料電池システム。 - 前記第2燃料ガスの量は、前記第1使用済み燃料ガスに含まれる水蒸気の量に基づいて決定される、
請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記第1燃料電池及び前記第2燃料電池の少なくとも一方は、予め設定された燃料利用率に基づいて運転される、
請求項1又は2に記載の燃料電池システム。 - 前記第2燃料電池は、ガス的に直列に接続された複数の燃料電池から成り、
各々の前記燃料電池は、前段の前記燃料電池又は前記第1燃料電池から送出される使用済み燃料ガスと、燃料ガスと酸化剤ガスの供給により発電を行ない、
前記燃料ガスの量は、前記使用済み燃料ガスに含まれる水蒸気の量に基づいて決定される、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の燃料電池システム。 - 前記酸化剤ガスは、前段の前記燃料電池又は前記第1燃料電池から送出される使用済み酸化剤ガスを含む、
請求項4に記載の燃料電池システム。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の燃料電池システムと、
前記燃料電池システムからの排燃料ガス及び排酸化剤ガスを用いるガスタービンと、
前記ガスタービンにより稼動する第1発電機と、
を具備する複合発電システム。 - 前記ガスタービンの燃焼排ガスを用いる排熱回収ボイラと、
前記排熱回収ボイラにより稼動する蒸気タービンと、
前記蒸気タービンにより稼動する第2発電機と、
を更に具備する、
請求項6に記載の複合発電システム。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の燃料電池システムと、
前記燃料電池システムからの排燃料ガス及び排酸化剤ガスを燃焼する排ガス燃焼器と、
前記排ガス燃焼器からの排出ガスを用いる排熱回収ボイラと、
前記排熱回収ボイラで加熱された水及び蒸気を用いる設備と、
を具備する、
コジェネレーションシステム。 - 複合発電システムの起動方法であって、
ここで、前記複合発電システムは、
燃料電池システムと、
前記燃料電池システムからの排燃料ガス及び排酸化剤ガスを用いるガスタービンと、
前記ガスタービンにより稼動する第1発電機と、
前記ガスタービンの燃焼排ガスを用いる排熱回収ボイラと、
前記排熱回収ボイラにより稼動する蒸気タービンと、
前記蒸気タービンにより稼動する第2発電機と
を具備し、
前記燃料電池システムは、
第1燃料ガスと第1酸化剤ガスの供給により発電を行なう第1燃料電池と、
前記第1燃料電池から送出される第1使用済み燃料ガスと、第2燃料ガスと、第2酸化剤ガスの供給により発電を行なう第2燃料電池と、
を備え、
前記第2酸化剤ガスは、更に、前記第1燃料電池から送出される使用済み第1酸化剤ガスを含み、
前記起動方法は、
(a)停止中の前記燃料電池システムを経由して供給される前記第1燃料ガス及び前記第1酸化剤ガスを燃焼して、前記ガスタービンを起動するステップステップと、
(b)前記ガスタービンの起動により、前記第1発電機を起動するステップと、
(c)前記燃焼排ガスにより、前記排熱回収ボイラを起動するステップと、
(d)前記排熱回収ボイラの起動により、前記第2発電機を起動するステップと、
(e)前記排熱回収ボイラから排出された前記排燃焼ガスを混合した前記第1燃料ガスを前記燃料電池システムへ供給して、前記燃料電池システムを加熱するステップと、
(f)前記第1燃料ガスと前記第1酸化剤ガスとにより、燃料電池システムで発電を行なうステップと
を具備する
複合発電システムの起動方法。
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