JP3917348B2 - Arc evaporation source, vacuum deposition apparatus and vacuum deposition method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アーク蒸発源、真空蒸着装置及び真空蒸着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本願出願人は、先の出願(特願平11−8045号)において、アーク放電の陰極となる蒸発物質と、当該蒸発物質の蒸発面と略垂直に交差する磁力線のみを発生するように蒸発物質を取り囲む磁場発生源を備えることで、蒸発面と略垂直に交差する磁力線によりアークスポットが蒸発面で偏在し難くなり、蒸発物質が均一に消耗する技術について提案した。
また、先の出願では、磁場発生源として永久磁石を用いることについて開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
蒸発物質を取り囲む永久磁石は、蒸発面での所定の磁力を維持してアークスポットの挙動を確実に制御するため、蒸発物質のごく近傍に配置する必要がある。このため、磁石は、アークスポットの発熱によりアーク放電中は高温雰囲気中に晒される。特に、蒸発物質を取り囲むという配置から、磁石が高温化することは避けられない。
ここで、磁石は、キュリー点(温度)を超えると磁性を失うことが知られているが、通常はキュリー点で直ちに減磁するのではなく温度が上昇しキュリー点に近づくについて徐々に磁力が減少する。
【0004】
この磁石の性質によると、単に蒸発物質を取り囲むように永久磁石を設けると、放電後に高温下することにより直ちに磁石の磁力が低下し、磁力線により蒸発物質を均一に消耗するという効果を継続できない。
なお、蒸発物質の近くに必要に応じてコイルを配置することは、一般に知られているが、コイルの場合には、高温下でも減磁しないので、磁力の減少という問題が発生しない。
本発明の課題は、アークスポットの挙動を制御するために永久磁石を設ける場合に、永久磁石が高温雰囲気下に晒されても、磁力が低下しない温度域に維持してアークスポット挙動制御性を持続することにある。
【0005】
また本発明の他の課題としては、特開平5−171427号公報などでは、アーク放電における陽極は、真空チャンバーとされているが、この場合、陰極からのアーク長が長くなり、陰極からの電子の到達距離が長くなるだけでなく、飛行途中で陰極蒸発物質や反応ガスの衝突回数が増加するという問題がある。この問題のため、アーク放電電圧が上昇して放電が不安定になりやすい。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明に係るアーク蒸発源の特徴は、アーク放電の陰極となる蒸発物質と、当該蒸発物質を取り囲むように配置されて磁力によりアークスポットの挙動を制御する永久磁石と、当該永久磁石を冷却する冷却部と、を備えているアーク蒸発源において、前記冷却部は冷却媒体が内部に供給される冷却室を備え、前記永久磁石は前記冷却室内部に配置され、前記冷却室はアーク放電の陽極とされており、前記永久磁石の磁力線上または当該磁力線近傍に前記陽極が配置されている点にある。
【0007】
かかる構成により、永久磁石は、アーク放電が行われても、冷却部により冷却されることで、磁力が低下しない温度域に維持でき、アークスポットの挙動制御性が持続できる。
また、冷却部としては、蒸発源に水若しくはその他の液体、又は空気若しくはその他のガスなどの冷却媒体を供給して磁石を冷却するものが好ましい。このような冷却部としては、例えば、磁石の周りに冷却媒体の循環パイプを設けておいて冷却するなどの適宜手段を採用できる。
【0008】
前記冷却部は、冷却媒体が内部に供給される冷却室を備え、冷却室内部に永久磁石が配置されているので冷却効率がよい。なお、冷却室内部に永久磁石を設ける場合、永久磁石が冷却媒体に直接晒されていてもよいし、適当な部材(例えば、錆び防止用のカバー体)により覆われて間接的に冷却してもよい。
また、冷却室が磁性体であると、永久磁石により生ずる磁界が冷却室外に作用しにくくなり、蒸発源に磁場を与えることができなくなるが、冷却室を非磁性体で形成することで、冷却室が磁界に影響を与えることを防止できる。
【0009】
なお、冷却室は、冷却媒体が流通可能に構成されていればよく、その形状は特に限定されない。
アーク放電により陰極から放出された電子は磁力線に巻付く特性におり磁力線に沿って飛行しようとするが、磁力線の起点(又は終点)である磁石が内在する冷却室が陽極となっているため、磁場中を最短ルートで飛行し陽極に到達できる。そのため、飛行途中での陰極蒸発物質や反応ガスの衝突機会が低減され、アーク放電電圧が減少し、放電安定性が改善される。また、冷却室が陽極とされているので、陽極の温度上昇が防止できる。
【0010】
さらに、前記冷却室と前記蒸発物質との間を隔離して絶縁するための絶縁体からなる隔離部材を有するのが好ましい。この場合、陽極である冷却室と陰極である蒸発物質の短絡が防止される。
また、陽極である前記冷却室のうち陰極からの電子が入り込む範囲には、当該範囲を覆う導電体からなるカバー体が取り外し可能に設けられているのが好適である。
陽極の電子が入り込む箇所は、異常放電や冷却不足により温度が上昇し、溶損が発生するおそれがある。陽極である冷却室の溶損を防止するために、取り外しして交換可能なカバー体を設けておくことで、メンテナンスが容易になる。
【0011】
また、前記カバー体は、前記冷却室の被処理物側の側面に設けられているのが好ましい。
さらに、本発明では、前記冷却部は、冷却媒体が内部に供給される冷却室を備え、当該冷却室に供給された冷却媒体が前記永久磁石とともに前記蒸発物質も冷却可能に冷却室が形成されているものとするのが好適である。
蒸発物質も高温化によるドロップレットの発生を防止するという観点から冷却されることが好ましいが、冷却室に供給された冷却媒体で磁石だけでなく蒸発物質も冷却できるので簡素な構成で効率の良い冷却が可能である。
【0012】
また、アーク蒸発源のさらに好ましい形態としては、前記冷却室は非磁性体により形成され、前記永久磁石は冷却室内部に配置され、前記蒸発物質は冷却室外部に配置されているものとすることができる。
また、本発明の他の側面は、アーク放電の陰極となる蒸発物質と、当該蒸発物質を取り囲むように配置された永久磁石とを備えたアーク蒸発源において、前記磁石と前記蒸発物質の蒸発面との間に形成される磁力線の軌跡上又はその軌跡近傍にアーク放電の陽極が配置されていることを特徴とする。
【0013】
アーク放電により陰極から放出された電子が磁力線に巻き付く特性により磁力線に沿って飛行しようとすることから、磁石と蒸発面とを結ぶ磁力線の軌跡上又はその軌跡近傍にアーク放電の陽極が配置されていると、電子は磁力線に沿って飛行し陽極に到達するので飛行ルートが短くなる。そのため飛行途中での陰極蒸発物質や反応ガスの衝突機会が低減される。
そして、以上のようなアーク蒸発源を真空容器に備えた真空蒸着装置とするのが好適である。
【0014】
また、以上のようなアーク蒸発源を用いて、被処理物に被膜を形成する真空蒸着方法とするのが好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る真空蒸着装置1を示している。この真空蒸着装置1は、真空容器2内に陰極となる蒸発物質3を有するアーク蒸発源9が設けられ、アーク放電電源4によって図示しない陽極との間でアーク放電を発生させて蒸発物質3を蒸発・イオン化させ、コーティング被処理物(基板)5に皮膜を堆積させるものである。
【0016】
図2は蒸発源9の概略構成を示しており、この蒸発源は、円板状の蒸発物質(ターゲット)3と、蒸発物質の中心軸Xと同軸状になるように配置されたリング状の永久磁石7と、磁石7の内周側において蒸発物質3の外周に絶縁を維持できる僅かな隙間12を有して配置されたリング状の磁性体(例えば、炭素鋼材)13と、蒸発物質3の背面側(蒸発面11の反対側)の中央部に配置された永久磁石(磁力線方向変更手段)14とを有している。
リング状の永久磁石7は、蒸発面11のアークスポットの挙動を制御するためのものであり、軸方向X両端面に磁極を有するように構成され、蒸発物質3の外周を取り囲むように配置されている。このリング状の永久磁石7は、コーティング被処理物5側の端面(前方側の面)がN極で、他方の端面がS極とされている(図3〜図5参照)。なお、磁極の配置は逆であってもよい。
【0017】
蒸発物質の背面側に設けられた永久磁石14は、リング状の永久磁石7により発生した磁力線の方向を変更させるためのものであり、軸方向の被処理物5側がS極とされ、軸方向反対側がN極とされている(図5参照)。このようにリング状の永久磁石7と蒸発面背面の永久磁石14の磁極は反対向きに設けられている。したがって、永久磁石7の磁極が前述のものと逆であれば、この磁石14の磁極も逆に配置する。なお、この磁石14はコイル・電磁石であってもよい。
図3は、ユニットとして構成された蒸発源9の構成を示している。この蒸発源ユニット9は、図3の上側が被処理物5側に向くように真空容器2に取り付けられる。ユニット9は、蒸発物質3等が支持される正面側体26と、正面側体26の背面に取り付けられる背面側体27とがネジ8によって固定されてなるユニット本体25を有している。このユニット本体25は、非磁性体であるステンレス鋼によって形成されている。ユニット本体25の材質としては、銅やアルミニウム等の他の非磁性体材料を採用してもよい。
【0018】
また、ユニット本体25は導電性であり、この本体25がアーク放電電源4のマイナス側に接続されている。そして蒸発物質3は、正面側体26と接するように設けられているので、蒸発物質3はアーク放電の陰極として作用することができる。
ユニット本体25の内部は、中空に形成されている。この内部空間は、磁石7等を冷却するための冷却部であり、冷却媒体である水が流通する冷却室30として構成されている。冷却室30の密閉のため、正面側体26と背面側体27の接合部分にはシール31が設けられている。
【0019】
冷却室30には、蒸発物質3を取り囲むようにリング状の永久磁石7が設けられている。この永久磁石7は、ネジによって正面側体26に固定されている。
正面側体26は、中央に蒸発物質3と磁性体13が収納される凹部34を有している。凹部34の底部には、開口部35を塞ぐ冷却板37が設けられている。冷却室の密閉のため、冷却板37と正面側体26との接合部にはシール38が設けられている。蒸発物質3は、この冷却板37を介して正面側体26に取り付けられており、蒸発物質3は、この冷却板37によって冷却される。冷却板37は、熱伝導性の高さと非磁性材料であるという点から、銅が採用されている。
【0020】
リング状の磁石7によって発生した磁力線の方向を変えるための磁石14は、冷却板37の背面側(冷却室30の内部)に配置されている。
リング状の磁性体13は、凹部34の底部に設けられた絶縁体40を介して正面側体26にネジ41によって取り付けられている。この絶縁体40は、正面側体26と磁性体13とを電気的に絶縁するためのものであり、また、磁性体13と蒸発物質3とは隙間12をもって配置されているので、磁性体13は蒸発物質3とも絶縁されている。
【0021】
したがって、磁性体13は、正面側体26や蒸発物質3から電気的に浮いた状態にある。磁性体13は、その被処理物5側端13aとは蒸発面11とが面一状に配置されているが、磁性体13が絶縁されていることから、アークスポットが磁性体13へ移行することは確実に防止される。
背面側体27には、真空容器2の外部から冷却媒体である水を冷却室30内に供給するための供給口43と、水が排出される排出口44とが形成されている。供給口43は背面側体27の中央に1つ設けられ、排出口44は背面側体27の外周よりに複数設けられている。冷却水は、真空容器2外部からポンプ(図示省略)によって供給される。供給口43から冷却室30に流れ込んだ冷却水は、磁石14を冷却し、冷却板37を介して蒸発物質3を冷却する。さらに、冷却水は、外周方向に流れ、磁石7を冷却し、排出口44を通じて排出される。
【0022】
冷却水をアーク放電中に流すことで、磁石7,14、蒸発物質3の高温化が防止され、磁石7,14は磁力が劣化しない。
なお、供給口43、排出口44の位置や数は限定されない。例えば、供給口43と排出口44を置換してもよい。この場合、磁石7が供給口に近くなるので、より冷たい水によって磁石7が冷却され、磁石7の冷却効率がよい。また、供給口43と排出口44は正面側体26に設けてもよい。例えば、図3においてB,Cで示す位置に供給口と排出口をそれぞれ設けることができる。この場合、ユニット9を真空容器2に取り付けたときに、B,Cのうち下方となる方を供給口とし、上方となる方を排出口とするのが、冷却室30内に空気が溜まることなどを防止する観点から好ましい。
【0023】
図4は、永久磁石7だけがある場合の蒸発物質3の周囲に発生する磁力線の様子を示している。図に示すように、永久磁石7から出た磁力線はほぼ垂直(蒸発面11の法線方向)に蒸発面を貫く。なお、磁力線がほぼ垂直に蒸発面を貫くように永久磁石7は、その軸方向中央位置と蒸発面11の位置とがほぼ一致するように配置されている。このような蒸発面11にほぼ垂直な磁力線は、アークスポットの停滞を防止し、蒸発面11の均一な消耗が可能である。
磁力線の方向は、厳密には、蒸発面11の中央部付近を貫く磁力線に比べて、蒸発面11周縁部付近を貫く磁力線は蒸発面11に立てた法線方向に対して外向きにやや傾斜している。すなわち、磁力線は被処理物5側に近づくに従って発散するように形成されている。
【0024】
この発散する磁力線は、アークが磁力線の傾斜方向に移動しやすいという特徴により、アークが蒸発面11から飛び出し、失火するという問題を発生させる。また、磁束密度は磁石からの距離の二乗に反比例するから、蒸発面11の中央付近では磁束密度は小さい。このような磁束密度の減衰は、アークスポットは磁束密度の弱い方に移動するという特徴により、アークスポットが中央部に停滞するという問題を発生させる。
磁性体13と磁石14を設けると、図4の磁力線は図5のようになる。すなわち、磁石7の形成する磁力線のうち、蒸発面11の外周縁部付近を貫くものは、磁力線が貫通しやすい磁性体13に引き込まれる。このため、蒸発面11外周部には、蒸発面11の法線に対し蒸発面11中央部に傾斜した磁力線が形成されることになる。A1〜A3は、磁力線が蒸発面と交差する点における磁力線の接線方向を示しており、蒸発面外周側ほど磁力線の中央部への傾斜が大きいことがわかる。したがって、蒸発面11外周に近づいたアークスポットは、アークが磁力線の傾斜方向に移動しやすい特徴により蒸発面中央方向に押し戻され、アークスポットの飛び出しによる失火が防止される。
【0025】
また、磁石14を設けたことにより、蒸発面11の中央部付近を貫通する磁力線は、磁石14に引き込まれて蒸発面11の法線方向に対して外向き傾斜となる。このため、磁束密度が低くても、アークが磁力線の傾斜方向に移動しやすい特徴によりアークの蒸発面11中央への集中が防止される。また、磁石14の存在により、蒸発面11中央の磁束密度が大きくなるので、蒸発面11中央部における磁束密度の減衰も改善される。よってアークの集中が防止され、図4のものと比較して蒸発面11の一層の均一消耗が実現できる。
【0026】
そして、以上のようにアークスポットの挙動を制御するための磁力線を形成する磁石7及び磁石14はいずれも冷却されているので、高温化により減磁することなく、効果を持続することができる。
図6は、前記永久磁石7の変形例としての永久磁石17を示している。この永久磁石17は、多数の永久磁石を環状(リング状)にならべて、前記永久磁石7と同様な磁場を形成するように構成されたものである。すなわち、長手方向両端に磁極を有する複数の棒磁石21の磁極の向きを揃えて環状に配置して、実質的に前記永久磁石7と同様な、リング状磁石を構成したものである。
【0027】
図7は、本発明の第2実施形態に係る蒸発源ユニット29を示している。この第2実施形態が第1実施形態と異なるところは、主に正面側体26が、蒸発物質3等を支持する第1正面側体26aとリング状磁石7が収納される第2正面側体26bに分離構成され、冷却室30が、蒸発物質3を冷却するための第1冷却室30aと、リング状磁石7を冷却するための第2冷却室30bに分離されている点とにある。第1冷却室30aと第2冷却室とは、それぞれ別個に冷却水の供給口43a,43bと排出口44a,44bとを備え、別個に冷却水が流通可能である。
【0028】
なお、その他の構成については、第1の実施の形態とほぼ同様であるので、同符号を付して説明を省略する。
図8〜図10は、本発明の第3実施形態に係る蒸発源ユニット39を示している。
この蒸発源ユニット39は、陰極となる蒸発物質(ターゲット)3と、蒸発物質を支持する陰極支持体(ターゲットボディ;カソードボディ)46と、蒸発物質3を取り囲むように配置されたリング状磁石7と、リング状磁石7が内部に配置される磁石ケーシング(冷却室)47等を有している。
【0029】
第3実施形態に係る蒸発源ユニット39は、第2実施形態の蒸発源ユニット29と類似した構成を有しているので、第2実施形態の蒸発源ユニット29と同様の作用を奏することができるが、特に異なる点としては、第1に、陰極支持体46(第2実施形態の第1正面側体26aにほぼ対応する)と、磁石ケーシング47(第2実施形態の第2正面側体26bにほぼ対応する)とが絶縁体からなる隔離部材48によって電気的に隔離されている点と、第2に、磁石ケーシング47がアーク電源4の+側に接続されてアーク放電の陽極となっている点である。
【0030】
このように、第3実施形態では、蒸発源39は、アーク放電の陰極となる蒸発物質3に加え、陽極(磁石ケーシング47)をも備えている。
図9に示すように、アーク電源4に接続された蒸発物質3から放出された電子は、磁力線に巻き付く特性により磁力線軌跡に沿って移動する。また、磁力線の終点(又は始点)である磁石はアーク電源4の「+側」に接続された磁石ケーシング47(陽極)に囲まれて冷却されており磁力線に沿って移動した電子はそのまま陽極47に吸収される。従って、図10に示すように、最も理想的な軌跡を通って電子が「陰極」から「陽極」に飛行することとなる。
【0031】
このように、磁石7と蒸発面11との間を結ぶように形成された磁力線上又は当該磁力線近傍に陽極47を配置しておくことで、最短の飛行ルートで電子を陽極に到達させることができる。このため、飛行途中での陰極蒸発物質や反応ガスの衝突機会が低減されること、および飛行ルートが理想的となるため、アーク放電電圧が減少し放電安定性が大幅に改善される。また、この効果により外乱に対するアーク放電の抵抗力が増すため、アークの飛び出しや突然の失火などの異常が起こりにくくなる。
【0032】
また、アーク放電における両極(陽極/陰極)は電流が流れることにより温度上昇するが、冷却室30bを構成する磁石ケーシング47を陽極としたので、陽極であるケーシング47は冷却室30b内の冷却水によって冷却される。すなわち、磁石7を冷却すると共に陽極47も冷却でき構造が簡素になっている。
なお、電子飛行ルート改善の観点からは、陽極は冷却室構成部材である必要はなく、冷却室30bを構成する部材とは別に磁力線上又は磁力線近傍に陽極を設けてもよい。
【0033】
前述のように、磁石ケーシング47を陽極とするため、蒸発物質3及び陰極支持体46と、磁石ケーシング47とは電気的に絶縁されている必要があり、このため絶縁体からなる隔離部材48が設けられている。ただし、両者を電気的に絶縁するには、例えば、陰極支持体46と磁石ケーシング47との間に間隙を設けておくだけでもよく、この場合、簡易な構造となる。
一方、単に間隙を設けておくだけであると、間隙にゴミなどが堆積して短絡するおそれもあるが、第3実施形態のように積極的に隔離部材48を設けておけば、これを防止でき、放電安定性が高まる。
【0034】
なお、第3実施形態において、第1及び第2実施形態と同様の点は同符号を付して説明を省略した。
図11は第4実施形態に係る蒸発源ユニット49を示している。この蒸発源ユニット49が第3実施形態の蒸発源ユニット39と異なる点は、磁石ケーシング47の中でも電子の入り込む範囲47aに導電性のカバー体51が設けられている点にある。
カバー体51は、熱伝導性の良い材料(例えば、銅系)によって形成されており、ネジ52により冷却室を構成する磁石ケーシング47に対して取り外し自在に設けられている。カバー体51は、電子の入り込む範囲である磁石ケーシング47の被処理物5側の側面47aを覆うように設けられている。
【0035】
電子の入り込む「陽極」箇所は表面の汚れが発生しやすいので、取り外し自在なカバー体51を設けておくことで、メンテナンス性を改善できる。
また、「陽極」箇所は温度上昇しやすいため、異常放電や冷却不足がおこれば異常に温度が上昇し場合によっては溶損が発生する。磁石ケーシング47は内部を水冷されており溶損により貫通が起これば真空容器2内に冷却水が流出(リーク)することになるが、カバー体51を設けておけば磁石ケーシング47の溶損を防止でき、冷却水リークの発生を低減できる。
【0036】
なお、第4実施形態において、第1〜第3実施形態と同様な点は、同符号を付して説明を省略した。
【0037】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、アークスポットの挙動を制御するための永久磁石は、アーク放電が行われても、冷却部により冷却されることで、磁力が低下しない温度域に維持され、アークスポットの挙動制御性が持続できる。
また、磁石が内部に配置される冷却室を陽極とすると、電子の飛行ルートが短くなり、放電が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る真空蒸着装置の概略構成図である。
【図2】 蒸発源の概略構成を示す正面図である。
【図3】 第1の実施の形態に係る蒸発源の断面図である。
【図4】 リング状の永久磁石によって形成される磁力線の状態を示す図である。
【図5】 蒸発源の磁力線の状態を示す図である。
【図6】 リング状の永久磁石の変形例を示す図である。
【図7】 第2の実施の形態に係る蒸発源の断面図である。
【図8】 第3の実施の形態に係る蒸発源の断面図である。
【図9】 第3実施形態における磁力線と電子の動きを示す図である。
【図10】 第3実施形態におけるアーク放電ルートを示す図である。
【図11】 第4の実施の形態に係る蒸発源の断面図である。
【符号の説明】
1 真空蒸着装置
2 真空容器
3 蒸発物質
4 アーク放電電源
7 永久磁石
9 アーク蒸発源
12 隙間
13 磁性体
14 永久磁石
29 アーク蒸発源
30 冷却室
39 アーク蒸発源
47 磁石ケーシング
48 隔離部材
49 アーク蒸発源
51 カバー体[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an arc evaporation source, a vacuum evaporation apparatus, and a vacuum evaporation method.
[0002]
[Prior art]
In the previous application (Japanese Patent Application No. Hei 11-8045), the applicant of the present application generates an evaporating substance that generates only an evaporating substance that serves as a cathode for arc discharge and a magnetic field line that substantially intersects the evaporating surface of the evaporating substance. By providing a magnetic field generation source that surrounds the arc, the magnetic field lines intersecting the evaporation surface almost perpendicularly make it difficult for the arc spot to be unevenly distributed on the evaporation surface, and the evaporation material is evenly consumed.
In the previous application, use of a permanent magnet as a magnetic field generation source is disclosed.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The permanent magnet surrounding the evaporating material needs to be arranged very close to the evaporating material in order to maintain a predetermined magnetic force on the evaporation surface and to reliably control the behavior of the arc spot. For this reason, the magnet is exposed to a high temperature atmosphere during arc discharge due to the heat generated by the arc spot. In particular, it is inevitable that the temperature of the magnet increases due to the arrangement of surrounding the evaporated substance.
Here, it is known that a magnet loses magnetism when it exceeds the Curie point (temperature), but normally the magnet does not immediately demagnetize at the Curie point, but gradually rises in temperature and approaches the Curie point. Decrease.
[0004]
According to the nature of this magnet, if a permanent magnet is simply provided so as to surround the evaporating substance, the magnetic force of the magnet immediately decreases by lowering the temperature after discharge, and the effect that the evaporating substance is uniformly consumed by the lines of magnetic force cannot be continued.
Although it is generally known that a coil is arranged as necessary near the evaporation substance, in the case of a coil, since it is not demagnetized even at a high temperature, the problem of reduction in magnetic force does not occur.
The subject of the present invention is that when a permanent magnet is provided to control the behavior of the arc spot, even if the permanent magnet is exposed to a high temperature atmosphere, it is maintained in a temperature range where the magnetic force does not decrease, and the arc spot behavior controllability is maintained. It is to last.
[0005]
As another problem of the present invention, in JP-A-5-171427, etc., the anode in arc discharge is a vacuum chamber, but in this case, the arc length from the cathode becomes longer, and the electrons from the cathode become longer. As a result, there is a problem that the number of collisions of the cathode evaporating material and the reactive gas increases during the flight. Because of this problem, the arc discharge voltage rises and the discharge tends to become unstable.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The features of the arc evaporation source according to the present invention for solving the above-described problems are: an evaporating substance that serves as a cathode for arc discharge; a permanent magnet that is disposed so as to surround the evaporating substance and controls the behavior of the arc spot by a magnetic force; in arc evaporation source and a, a cooling unit for cooling the permanent magnets, said cooling unit comprises a cooling chamber in which cooling medium is supplied to the interior, the permanent magnet is disposed in the cooling chamber portion The cooling chamber is an anode for arc discharge, and the anode is disposed on or near the magnetic field lines of the permanent magnet .
[0007]
With such a configuration, even if arc discharge is performed, the permanent magnet can be maintained in a temperature range where the magnetic force does not decrease by being cooled by the cooling unit, and the behavior controllability of the arc spot can be maintained.
Moreover, as a cooling part, what cools a magnet by supplying cooling media, such as water or another liquid, air, or another gas, to an evaporation source is preferable. As such a cooling unit, for example, appropriate means such as cooling by providing a circulation pipe of a cooling medium around the magnet can be adopted.
[0008]
Before SL cooling unit includes a cooling chamber through which cooling medium is supplied to the interior, good cooling efficiency because the permanent magnet is disposed within the cold却室. In the case of providing a permanent magnet in the cooling chamber portion, to the permanent magnet may be directly exposed to the cooling medium, a suitable member (e.g., a cover member for preventing rust) covered by indirectly cooling Also good.
In addition, if the cooling chamber is made of a magnetic material, the magnetic field generated by the permanent magnet is less likely to act outside the cooling chamber, making it impossible to give a magnetic field to the evaporation source. The chamber can be prevented from affecting the magnetic field.
[0009]
In addition, the cooling chamber should just be comprised so that a cooling medium can distribute | circulate, and the shape is not specifically limited.
While electrons emitted from the cathode by arc discharge attempts to fly along the magnetic field lines cage to the winding stick properties magnetic field lines, the cooling chamber in which the magnet is a starting point of the magnetic field lines (or end) of inherent becomes the anode Therefore, it can fly in the magnetic field by the shortest route and reach the anode. As a result, the chance of collision of the cathode evaporating substance and the reactive gas during the flight is reduced, the arc discharge voltage is reduced, and the discharge stability is improved. Moreover, since the cooling chamber is the anode, the temperature rise of the anode can be prevented.
[0010]
Furthermore, it is preferable to have an isolation member made of an insulator for isolating between the cooling chamber and the evaporated substance. In this case, a short circuit between the cooling chamber as the anode and the evaporated substance as the cathode is prevented.
Further, it is preferable that a cover body made of a conductor covering the range is detachably provided in a range where electrons from the cathode enter the cooling chamber as the anode.
The location where the electrons of the anode enter may increase in temperature due to abnormal discharge or insufficient cooling, resulting in melting. Maintenance is facilitated by providing a cover body that can be removed and replaced in order to prevent melting of the cooling chamber as the anode.
[0011]
Moreover, it is preferable that the said cover body is provided in the side surface by the side of the to-be-processed object of the said cooling chamber.
Furthermore, in the present invention, the cooling unit includes a cooling chamber in which a cooling medium is supplied, and the cooling medium is formed so that the cooling medium supplied to the cooling chamber can cool the evaporating substance together with the permanent magnet. It is preferable to have it.
It is preferable that the evaporated substance is cooled from the viewpoint of preventing the generation of droplets due to high temperature. However, not only the magnet but also the evaporated substance can be cooled by the cooling medium supplied to the cooling chamber, so that the simple structure is efficient. Cooling is possible.
[0012]
Further, as a more preferable form of the arc evaporation source, the cooling chamber is formed of a non-magnetic material, the permanent magnet is disposed inside the cooling chamber, and the evaporated substance is disposed outside the cooling chamber. Can do.
According to another aspect of the present invention, there is provided an arc evaporation source including an evaporating material serving as a cathode for arc discharge and a permanent magnet disposed so as to surround the evaporating material, and the evaporation surface of the magnet and the evaporating material. The anode of arc discharge is arrange | positioned on the locus | trajectory of the magnetic force line formed between these, or the locus | trajectory vicinity.
[0013]
Since the electrons emitted from the cathode due to the arc discharge tend to fly along the magnetic field lines due to the property of wrapping around the magnetic field lines, the arc discharge anode is arranged on or in the vicinity of the magnetic field lines connecting the magnet and the evaporation surface. If so, the electrons fly along the magnetic field lines and reach the anode, so the flight route becomes shorter. For this reason, the chance of collision of the cathode evaporating substance and the reactive gas during the flight is reduced.
And it is suitable to set it as the vacuum evaporation apparatus provided with the above arc evaporation sources in the vacuum vessel.
[0014]
Further, it is preferable to use a vacuum vapor deposition method in which a film is formed on an object to be processed using the arc evaporation source as described above.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows a vacuum
[0016]
FIG. 2 shows a schematic configuration of the
The ring-shaped
[0017]
The
FIG. 3 shows the configuration of the
[0018]
The unit
The inside of the
[0019]
The cooling
The
[0020]
The
The ring-shaped
[0021]
Therefore, the
The
[0022]
By flowing the cooling water during the arc discharge, the
In addition, the position and number of the
[0023]
FIG. 4 shows the lines of magnetic force generated around the evaporating
Strictly speaking, the direction of the magnetic field lines is slightly inclined outward with respect to the normal direction standing on the
[0024]
Due to the feature that the arc easily moves in the inclination direction of the magnetic field lines, the diverging magnetic field lines cause a problem that the arc jumps out of the
When the
[0025]
Further, by providing the
[0026]
As described above, since both the
FIG. 6 shows a
[0027]
FIG. 7 shows an
[0028]
Other configurations are substantially the same as those of the first embodiment, and thus the same reference numerals are given and description thereof is omitted.
8 to 10 show an
The
[0029]
Since the
[0030]
As described above, in the third embodiment, the
As shown in FIG. 9, the electrons emitted from the evaporating
[0031]
As described above, by arranging the
[0032]
In addition, although both poles (anode / cathode) in the arc discharge rise in temperature due to current flow, since the
Note that, from the viewpoint of improving the electronic flight route, the anode does not need to be a cooling chamber constituent member, and the anode may be provided on the magnetic field lines or in the vicinity of the magnetic field lines separately from the members configuring the
[0033]
As described above, since the
On the other hand, if the gap is simply provided, dust or the like may accumulate in the gap and short-circuit may occur, but this can be prevented by providing the
[0034]
Note that in the third embodiment, the same points as in the first and second embodiments are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted.
FIG. 11 shows an
The
[0035]
Since the surface of the “anode” where the electrons enter is likely to be contaminated, maintenance can be improved by providing a
In addition, since the temperature of the “anode” is likely to rise, if abnormal discharge or insufficient cooling occurs, the temperature rises abnormally and, in some cases, melting damage occurs. The inside of the
[0036]
In addition, in 4th Embodiment, the same point as 1st-3rd Embodiment attached | subjected the same code | symbol, and abbreviate | omitted description.
[0037]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the permanent magnet for controlling the behavior of the arc spot is maintained in a temperature range in which the magnetic force does not decrease by being cooled by the cooling unit even when arc discharge is performed. The behavior controllability of can be maintained.
Further, when the cooling chamber in which the magnet is disposed is used as an anode, the flight route of electrons is shortened and the discharge is stabilized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of a vacuum evaporation apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a front view showing a schematic configuration of an evaporation source.
FIG. 3 is a cross-sectional view of an evaporation source according to the first embodiment.
FIG. 4 is a diagram illustrating a state of magnetic lines of force formed by a ring-shaped permanent magnet.
FIG. 5 is a diagram showing a state of magnetic field lines of an evaporation source.
FIG. 6 is a view showing a modification of the ring-shaped permanent magnet.
FIG. 7 is a cross-sectional view of an evaporation source according to a second embodiment.
FIG. 8 is a cross-sectional view of an evaporation source according to a third embodiment.
FIG. 9 is a diagram showing the lines of magnetic force and the movement of electrons in the third embodiment.
FIG. 10 is a diagram showing an arc discharge route in the third embodiment.
FIG. 11 is a cross-sectional view of an evaporation source according to a fourth embodiment.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (8)
前記冷却部は冷却媒体が内部に供給される冷却室(30)を備え、
前記永久磁石(7)は前記冷却室(30)内部に配置され、
前記冷却室(30)はアーク放電の陽極とされており、
前記永久磁石の磁力線上または当該磁力線近傍に前記陽極が配置されている
ことを特徴とするアーク蒸発源。An evaporating substance (3) serving as a cathode for arc discharge, a permanent magnet (7) disposed so as to surround the evaporating substance (3) and controlling the behavior of the arc spot by magnetic force, and the permanent magnet (7) are cooled. in luer over click evaporation source provided with a cooling unit, a to,
The cooling unit includes a cooling chamber (30) into which a cooling medium is supplied,
The permanent magnet (7) is disposed inside the cooling chamber (30),
The cooling chamber (30) is an anode for arc discharge,
An arc evaporation source , wherein the anode is disposed on or near the magnetic field lines of the permanent magnet .
ことを特徴とする請求項1記載のアーク蒸発源。 It said arc evaporation source according to claim 1, further comprising a separating member (48) made of an insulator for insulating and isolating between the cooling chamber (30) and said evaporation material (3).
ことを特徴とする請求項1又は2記載のアーク蒸発源。 A cover body (51) made of a conductor covering the range (47a) is detachably provided in a range (47a) in which electrons from the cathode enter the cooling chamber (30) as the anode. The arc evaporation source according to claim 1 or 2, characterized by the above.
ことを特徴とする請求項3記載のアーク蒸発源。The arc evaporation source according to claim 3, wherein the cover body (51) is provided on a side surface (47a) of the cooling chamber on the workpiece side (5) .
ことを特徴とする請求項1に記載のアーク蒸発源。According to claim 1, wherein the cooling chamber (30) is supplied to the cooling medium, characterized in that the said evaporation material with permanent magnets (7) (3) also coolable cooling chamber (30) is formed Arc evaporation source.
前記蒸発物質(3)は冷却室(30)外部に配置されている
ことを特徴とする請求項5記載のアーク蒸発源。 The cooling chamber (30) is formed of a nonmagnetic material,
6. The arc evaporation source according to claim 5, wherein the evaporating substance (3) is arranged outside the cooling chamber (30) .
ことを特徴とする真空蒸着装置。A vacuum evaporation apparatus comprising the arc evaporation source according to any one of claims 1 to 6 in a vacuum vessel (2) .
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