JP3916999B2 - バーナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、火炎や高温燃焼ガスを噴射させるバーナに関し、特に、焼却炉など廃棄物燃焼装置で使用されるバーナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バーナと呼ばれた燃焼器から1000〜2500℃の高温で約1200m/sの火炎流を発生させ、工業的には、岩石の切断、破砕、穿孔や、有機物の熱分解などの分野で利用されていた。
【0003】
従来のバーナの例として燃焼筒の中間部に周囲方向に複数の燃料噴射器を設け、燃料噴射器から灯油、重油などの液体燃料を燃焼室に霧状に噴射し酸素ガスを燃焼室に供給して燃焼させ、燃焼筒先端のノズルから超音速で上記のようなジェット流を噴出させるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来のバーナは、燃焼ガス中の温度が2500℃に達して超高温度を得ることもできて、高性能であるが、複数の燃料噴射器を備え且つ、酸素ガス発生機や酸素圧縮用のタービンやコンプレッサーを設けているので、構造が複雑で大きくなり、保守や点検に手間と時間が掛かる問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みて案出されたものであって、工場内の圧縮空気配管を利用して、バーナを駆動し、1500℃以上の高温のジェット流を得ることができ、構造が簡単で小型化でき、また保守点検が容易であり、用途の広いバーナを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のバーナは、燃料及び空気を供給する上流側の開口部と高温燃焼ガスを噴出させる下流側開口部とを有して筒状にした燃焼筒と、高圧の燃料が連続して供給されて燃焼筒の上流側開口部から燃焼筒内部に霧状に燃料を噴射する燃料噴射装置と、該燃料噴射装置の周囲に配置されて、高圧の一次空気を燃料噴射装置の燃料噴射ノズルの周囲から上流側開口部を経て燃焼筒内部に供給する一次空気供給手段と低圧の二次空気を主燃焼用に該一次空気供給手段の外側から上流側開口部を経て燃焼筒内部に供給する二次空気供給手段とを有した燃焼空気供給手段と、から成るバーナであって、燃焼筒は、その上流側開口部にフランジを有し、また二次空気供給手段は、その先端部にフランジを有し、燃焼筒と二次空気供給手段とは、フランジを介して分離可能に接続されており、また燃焼筒は、その下流側開口部に開口絞り度を変更するノズルを着脱可能に取り付けている。
【0007】
このバーナでは、燃料噴射装置が液体燃料を燃焼筒の上流側開口部から高圧で霧状に噴射し、燃焼空気供給手段が、工場設備の圧縮空気配管からの圧縮空気を利用して、燃焼筒に供給して噴霧燃料を燃焼させ、燃焼筒内で1500℃以上の高温の燃焼ガスにして下流側開口部から外側に向けて噴射させるものである。このバーナにおいては、燃焼空気供給手段からの空気供給量を制御することにより、燃焼筒内で高圧力で余剰酸素の少ない火炎噴流を作り、下流側開口部から高速に噴射させることができる。
【0008】
本発明のバーナは、燃焼筒から噴射される高温火炎噴流を利用して多様な被処理物を処理でき、例えば、廃棄物に対して乾燥、粉砕、殺菌、分解、炭化などの処理を行うことができるなどの広範囲な応用が可能である。特に、水分の多い汚泥や生ゴミ等の水分の多い廃棄物に対しても、乾燥、燃焼、分解に好適に利用することができる。また、本発明のバーナは、構造を簡単化して構成部品数を少なくでき、これら部品の保守点検も容易にする利点がある。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のバーナにおいては、燃料噴射装置は、液体燃料を輸送する燃料管と、該燃料管の先端部に開設されて燃焼筒の上流側開口部の中央位置で燃焼筒内部に霧状に噴射する燃料噴射ノズルと、を含むことができる。
【0010】
燃焼空気供給手段は、高圧の一次空気を上記の燃料噴射装置の燃料噴射ノズルの周囲から上流側開口部を経て燃焼筒内部に供給する一次空気供給手段と、主燃焼用の低圧の二次空気を該一次空気供給手段の外側から上記の上流側開口部を経て燃焼筒内部に供給する二次空気供給手段と、から成るものが採用できる。
【0011】
一次空気供給手段には、燃料噴射ノズル回りで燃料管先端部外周との間でリング状の一次空気ノズルを形成する円筒状の一次空気供給筒を含むものがよい。一次空気供給筒が、燃料管先端部外周との間でリング状の一次空気ノズルを形成するので、高圧空気で高速で燃焼筒内に吹きこんで、液体燃料の微細化して混合気流を形成することができる。さらに、該一次空気供給筒の上流側端壁において燃料噴射装置の燃料管外周を固定するもの好ましく、特に、燃料管を前後方向の位置調節をすることができるものがこのましく、燃焼筒の上流側開口部で燃料噴射ノズルの位置付けをすることができる。
【0012】
他方、二次空気供給手段は、中央に開口部を形成した上流側端壁を貫通して一次空気供給筒を固定して一次空気供給筒を囲繞する筒状の二次空気供給ケースを含み、該二次空気供給ケースが、一次空気供給筒の先端部との間で環状の二次空気ノズルを形成するものが好ましい。二次空気供給ケースは、中央に開口部を形成した上流側端壁を設けて、この上流側端壁を貫通して一次空気供給筒を固定し且つこの一次空気供給筒を囲繞するものがこのましい。
【0013】
このような構成のバーナ装置において、燃料噴射ノズルは、供給された液体燃料を霧状に噴霧して、燃焼筒内部に噴射するものであり、噴射された燃料ミストは、上流側開口部近くで、先ず一次空気供給筒から燃焼筒内に噴射された一次空気と混合さて一部は燃焼し、さらに、燃焼筒の内側で、燃焼流域の外側から低圧で供給された二次空気に混合されて、さらに燃焼反応を進行させ、所定の高温度の火炎流を発生させ、下流側開口部から外部に高温燃焼ガスが、ジェット噴射される。
【0014】
ここに、液体燃料には、重油、軽油、灯油(ケロシン)やガソリンが、利用され、圧縮機で10〜40kg/cm2 の範囲に加圧されて液体燃料が燃料管に供給されて、燃料噴射ノズルに供給される。
【0015】
上記の実施形態においては、一次空気供給手段は、一次空気を、高圧で、好ましくは、一次空気供給筒の内圧で、6〜11kg/cm2の圧力で、燃料噴射ノズルの周囲から該燃焼筒内部に供給される。他方の二次空気供給手段は、二次空気を、低圧で、好ましくは、二次空気供給ケース内での圧力で、1〜10kg/cm2の圧力、好ましくは、1〜3kg/cm2の圧力で、主燃焼用として、上記の一次空気供給ケースから一次空気の外側に供給することができる。これら、上記圧力の一次空気及び二次空気は、工場設備の圧縮空気配管からの圧縮空気が利用することができる。これら空気には、特別の空気源ないし酸素源を要しないので、設備の簡素化が図れる。
【0016】
本発明のバーナは、燃焼筒が、中央高温部には一次空気が高速で供給されるが、その外側の周辺部には二次空気が供給されるので、その燃焼筒周壁に対する熱入力は、比較的低く、このために比較的容易な耐熱構造とすることができる。
【0017】
上記のように、一次空気供給筒は、二次空気供給ケースの内部に配置して、さらに、先端に噴射ノズルを備えた燃料管を、該一次空気供給筒の内部に配置すると、この構造は、燃焼筒の上流側開口部は、円筒状にした二次空気供給ケースと接続することができ、一次空気供給筒は、円筒状にして、二次空気供給ケースの上流側端壁を貫通して分離可能に固定され、他方の燃料管は、同様に円管にして、一次空気供給筒の上流側端壁を貫通して分離可能に固定することができる。このようにして、燃料管と、一次空気供給筒と、二次空気供給ケースとは、共軸状に配置することができ、燃料‐空気供給系をコンパクトに且つ分離組立て容易にすることができる。
【0018】
一次空気供給手段は、一次空気供給筒の先端部は、燃料管の先端との間で空気ノズルを形成するように絞ることが好ましく、この一次空気ノズルを通して高圧の一次空気の高速流を燃焼筒の上流側開口部付近で供給して、燃料噴射ノズルからの液滴と混合されて、高速で均一に分散した気液混合流を形成し、その燃焼速度を高めるのに有効である。さらに、上述のように、二次空気供給手段は、二次空気供給ケースの先端部を、上記の一次空気供給筒の先端部との間で環状の空気ノズルを形成するように絞られるのが好ましく、この二次空気ノズルを通して、主燃焼用の二次空気流を、燃焼筒の上流側開口部付近で、一次空気流回りに噴射して、上記の高速で均一に分散した気液混合流に酸素を供給して完全に高速で燃焼させることができる。
【0019】
一次空気供給筒は、好ましくは、その先端部の外周面に固定して、二次空気ノズル内に突出する複数の斜めの案内羽根を備えるのが、二次空気の旋回流れを形成する点で好ましい。また、燃料管は、その先端部の外周面に固定して、一次空気のノズル内に突出する複数の斜めの案内羽根を有することが、一次空気の旋回流を形成するのが好ましい。これらの案内羽根は、一次空気流と二次空気流に旋回流を形成して、 空気と液滴との混合を早めて燃焼速度を高める作用と、燃焼筒壁に対する熱遮蔽を強める作用とがある。このようにして、空気の旋回流は、燃焼筒の中央部の噴射燃料や火炎と良く混合して、完全燃焼を促す。
【0020】
燃焼筒は、内部で燃料と空気との気液混合流が激しく燃焼して、下流側開口部から燃焼ガスが高速で噴射される。燃焼筒の下流側開口部は、先細ノズルを形成するように絞りを設けるのが、燃焼筒から燃焼ガスの高速流を噴射するために、好ましい。
【0021】
燃焼筒の内面が、軸線に対して軸対称に上流側に膨らみを設けて、下流側開口部に向けて先細にするのが好ましい。上記燃焼筒は、全体的に縦断面ハート型になるように 、長手中間より若干上流側部分の直径が最大直径となるように丸く膨らみを有する形状とするのがよく、燃焼筒の膨らみ部で二次燃焼空気の旋回滞留空間を大きし、燃焼筒内面と降温部位との距離を確保して、燃焼筒の熱負荷を軽減でき、寿命を延ばす効果がある。
【0022】
特に、下流側開口部の開口絞り度を変更可能にするために、ノズルを着脱可能に取り付けるのが好ましい。ノズル径を変更することにより、ノズルから放射された燃焼火炎の速度、従って、到達距離を変えることができる。さらに、下流側開口部は、一旦絞った絞り部の先側を漸次拡径するような末広ノズル(ラバルノズル)にすることもできる。末広ノズルを利用すれば、燃焼筒内部で燃焼ガス内圧を高い値に保持できるように燃焼量を調節して、超音速の燃焼ガス流を得ることができる。
【0023】
また、燃焼筒の筒壁は、通常は、耐熱鋼で作られているが、周壁は、耐火物で内張されているのが、燃焼筒の耐熱性を高め、燃焼筒を通じての伝熱を抑制して、燃焼筒内で燃焼温度を高めるので好ましい。
【0024】
さらに、燃焼筒は、その周壁に冷却流路を有するもの利用できる。このような冷却流路は、冷却剤として水または、空気等の気体を流すこともでき、燃焼筒の筒壁を冷却する。冷却流路は、好ましくは、一方側から高圧の空気が供給されて、周壁を冷却するが、冷却流路の他方側から該空気を導出して、一次空気として利用して、一次空気供給手段に導管を介して供給することができる。高圧の一次空気を燃焼筒の周壁の冷却流路に高速で流すことにより、燃焼筒に対する冷却効果を高め、その分冷却流路を流れている間に高温に加熱された一次空気を燃焼筒内部に供給することができ、一次空気の予熱により、高温の火炎ジェット流を発生することができる。
【0025】
このような冷却流路は、外側と内側の二層を設けて、二層の冷却流路を、燃焼筒の下流側開口部で折り返すようにすれば、外側層の流路を流れた流体が、折り返し部で折り返されて、内側層の冷却流路を流れ、冷却することができる。このような冷却流路は、燃焼筒を3重管で形成し、3重管の間の2二つの層を冷却流路に利用するものである。冷却流路の別の形態は、2層の流路隙間を形成した金属製ジャケットを、燃焼筒の外面に接触して覆うようにしてもよい。
【0026】
2層の冷却流路も、一次空気の予熱に使用することができ、この場合は、外側層の冷却流路に高圧の空気が供給されて、内側層の冷却流路から該一次空気を導出して、同様に、一次空気供給手段に導管を介して供給するようしてもよい。この場合も、同様に、空気での冷却を通じて空気が予熱され、一次空気として熱回収を高めて、より高温の火炎ジェット流を発生する。
【0027】
また、上記の内外二層の冷却流路には、冷却剤として水を外側層から供給して内側層から配管に放出するようにして、燃焼筒を水冷することができる。水は熱容量の大きいので、燃焼筒に対する冷却効果を高めることができる。
【0028】
燃焼筒は、上流側開口部部において二次空気供給ケースにフランジを介して連結され、用途に応じて色々な機器や容器に取り付けるのに適した形状の燃焼筒や、専用のフランジや継手を備えた燃焼筒に容易に変更でき、また色々な開口度の下流側開口部を有する燃焼筒にも容易に変更できる。
【0029】
この実施形態のバーナは、長い燃焼火炎により、非処理物を加熱するので、火炎からの伝熱量が大きく、廃棄物等の被処理物に対する処理能力が大きくすることができ、小規模のプラントで多量の処理が可能である。
【0030】
この実施形態のバーナは、また、燃料対空気比を調節することにより、実質的に過剰空気を含まないでほぼ完全燃焼した燃焼火炎に調節できるので、被処理物を加熱処理中に燃焼させないようにすることができる。火炎温度は、1000〜2000℃程度の高温であっても、被処理物を酸化させず、燃焼させない。そこで、たとえば、製紙工程のスラッジやビール工程の絞りかす、原油からのスラッジなどの可燃性の工程廃棄物を、焼却させずに、乾燥、脱水、炭化の処理もでき、被処理物の再利用が可能となる。
【0031】
本発明のバーナは、以下に述べる如く、廃棄物の処理ないし再利用のシステムに広く利用することができる。
【0032】
本発明のバーナは、被処理物に照射して直接に加熱することができる利点がある。このバーナは、高温の燃焼ガスの噴流が長く延びるので、被処理物に直接当たって、加熱するので、熱効率がよい。
【0033】
さらに、本発明のバーナの燃焼ガス流は、高速で噴射させることにより、被処理物に動圧を与えて、相当量の水を含有する堆積物ないし貯留物の内部にバーナ自体を没入させた状態でも、燃焼ガス流を噴射・放出させて、使用することができる。この場合、バーナ本体からの伝熱量も周囲の被処理物に直接的に与えられるので、熱的には効率がよい。
【0034】
本発明のバーナは、その燃焼ガス流が高速にすることができるので、乾燥ないし燃焼すれば微粉かする処理物を粉砕し、飛散させることができる。
【0035】
被処理物をジェット流で粉砕できれば、微粉の表面積が増加し、乾燥、脱水、分解も炭化の反応を高め、処理時間を短縮できる利点がある。特に、水分が多いスラッジ状の廃棄物や原料は、乾燥が進む度に表面が解砕されるのでスラッジ塊りの内部まで乾燥できる。例えば、水を70〜80%含む被処理物でさえ、1回の加熱処理で、数%ないしそれ以下の水含有量の粉末として回収できる。粉末化により、被処理物の取扱いが容易になる場合が多い。
【0036】
本発明のバーナは、粉粒状処理物の飛散物搬出を可能にする。例えば、処理タンクの中で乾燥されまたは粉砕された被処理物は、バーナの燃焼ガス流とその排出ガスに随伴させて、処理タンクから排出し、運搬させ、回収できるので、特別な取り出し装置を設ける必要がない場合がある。
【0037】
【実施例】
図1に示すように、本発明に係る実施例のバーナ1の燃焼筒10は、高温燃焼ガスのジェット流Gが噴出する下流側開口部16と、燃料及び空気を供給する側の上流側開口部15とを両端に有する円筒体をなしている。
【0038】
円筒状周壁11を有する燃焼筒10には、燃料噴射装置20が接続されて、高圧の燃料が燃焼筒10の上流側開口部15から該燃焼筒内部に霧状に燃料Fを噴射される。
【0039】
燃焼筒10の上流側開口部には、空気供給手段が接続されており、空気供給手段は、燃料噴射装置20の周囲から燃焼筒10の上流側開口部15を経て該燃焼筒内部に高圧の一次空気A1を供給する内側の一次空気供給筒30と、該一次空気供給筒30の外側から低圧の二次空気A2を供給する二次空気供給ケース40とから成っている。
【0040】
この実施例では、一次空気供給筒30は、その内部圧で6〜11kg/cm2の範囲の、好ましくは7〜10kg/cm2の一次空気A1を供給し、二次空気供給ケース40は、その内部圧力で、1〜3kg/cm2の、好ましくは2kg/cm2の二次空気A2を供給している。これによりバーナ1は、1マッハにも達し得る燃焼ガス流Gを発生させることも可能である。
【0041】
燃焼筒10の上流側開口部15には、フランジf1を備え、二次空気供給ケース40の先端部フランジf1に接続されている。これにより、バーナの用途に応じて形状・性能のの異なる燃焼筒10を選択して、二次空気供給ケース40に接続することができる。
【0042】
燃焼筒10の筒体上部には、フランジf2が固定され、加熱処理装置にバーナ1を使用する装置設備に搭載することができる。
【0043】
燃焼筒10の筒体は、耐熱鋼から3重管により形成され、内面には、耐火物(不図示)が内張されている。周壁11は、互いに連通した外側と内側の二層の空気流路13、14から成り、二重の空気流路13、14は、下流側開口部側で折り返されて連通している。
【0044】
燃焼筒10の外側層13の空気流路には、入口13Aを接続して、工場配管からの高圧圧縮空気A0が供給される。内側層14の空気流路には、出口14Aを接続して、導管19に接続され、出口14Aからの空気は、一次空気A1として、一次空気供給筒30の入口31Aに導管19を介して供給されている。さらに、燃焼筒10は、その筒体肩部に、燃料噴射装置20により霧化された燃料に着火する点火栓17と、点火モニターセンサー18と、温度センサー18aと、その他、のぞき窓が配置されている。
【0045】
二次空気供給ケース40は、その下流側の円錐台形状部41の下端に、上述の燃焼筒10に接続するための上記フランジf1が固定され、上流側の円筒状空気室部42の周壁に二次空気入口42aが接続されている。また、その上流側端壁44の中央開口部45の周囲には、燃料噴射装置20と一次空気供給筒30の固定用にフランジf4がある。
【0046】
一次空気供給筒30も、下流側の円錐台形状部31と上流側側の円筒状空気室部32とを有し、上流側側の円筒状空気室部32の周壁に一次空気入口32Aが接続されている。一次空気供給筒30は、燃焼筒10の上流側開口部15においてリング状の二次空気供給開口部46を形成するように二次空気供給ケース40の上流側端壁44の中央開口部45から内部に挿通されて固定されている。
【0047】
また、一次空気供給筒30の先端部外面には、二次空気A2を旋回させる複数の斜めか螺旋状の案内羽根37が取り付けられている。一次空気入口32aは、一次空気供給筒30を長くして円筒状空気室部42の下流側の外部に出すこともできる。
【0048】
燃料噴射装置20は、燃料管23の上流側端部に燃料管用継手ネジ21を備え、燃料管の丸み形状の先端部に小径の燃料噴射ノズル22を備えて、燃焼筒10の上流側開口部15を覗いて、設定されている。燃料噴射ノズル22からは、燃料管が、30kg/cm2 の高圧の液体燃料の供給を受けて、燃焼筒10の上流側開口部15の中央位置で該燃焼筒内部に霧状に噴射する。
【0049】
燃料管22は、上部に搭載用フランジf5を有して、二次空気供給ケース40の上流側端壁44の中央開口部45のフランジf4に連結されて、燃焼筒10の上流側開口部15においてリング状の一次空気供給開口部36を形成するように一次空気供給筒30の上端の中央開口部35から内部に搭載される。燃料管23の先端部外面には、図2に示すように、一次空気A1を旋回させる複数の斜めか螺旋状の案内羽根25が取り付けられている。
【0050】
燃料噴射装置20及び一次空気供給筒30の二次空気供給ケース40への固定手段は、上記の実施例の他に、燃料噴射装置20を一次空気供給筒30に搭載してから一次空気供給筒30を二次空気供給ケース40へ搭載することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に実施例に係るバーナの縦断面図を示す。
【図2】 本発明の実施例に係るバーナに使用する燃料管の先端部の部分斜視図を示す。
【符号の説明】
1 バーナ
10 燃焼筒
11 周壁
13 内側層空気流路
14 外側層空気流路
15 上流側開口部
16 下流側開口部
20 燃料噴射装置
30 一次空気供給筒
40 二次空気供給ケース
A1 一次空気
A2 二次空気
f1 フランジ
f2 フランジ
Claims (6)
- 液体燃料と空気とを供給する上流側開口部と高温燃焼ガス流が噴出する下流側開口部とを有する燃焼筒と、液体燃料を霧化して燃焼筒の上流側開口部から燃焼筒内部に燃料を噴射する燃料噴射装置と、該燃料噴射装置の周囲に配置されて、高圧の一次空気を燃料噴射装置の燃料噴射ノズルの周囲から上流側開口部を経て燃焼筒内部に供給する一次空気供給手段と低圧の二次空気を主燃焼用に該一次空気供給手段の外側から上流側開口部を経て燃焼筒内部に供給する二次空気供給手段とを有した燃焼空気供給手段と、 から成るバーナにおいて、
燃焼筒は、その上流側開口部にフランジを有し、また二次空気供給手段は、その先端部にフランジを有し、燃焼筒と二次空気供給手段とは、フランジを介して分離可能に接続されており、また燃焼筒は、その下流側開口部に開口絞り度を変更するノズルを着脱可能に取り付けていることを特徴とするバーナ。 - 燃焼筒が、その周壁に空気を流通させる冷却流路を設け、冷却流路の出口が、一次空気供給手段に導管を介して接続され、高圧空気を冷却流路の入口に供給して、冷却流路を流通した空気を該出口から、一次空気供給手段に一次空気として供給する請求項1に記載のバーナ。
- 冷却流路が、燃焼筒の周壁のほぼ全面を取り囲む外側と内側の二層に形成されて、燃焼筒の下流側開口部で、折り返されて、外層の冷却流路の入口から供給されて内層の冷却流路の出口から放出されるようにした請求項2に記載のバーナ。
- 燃焼筒は、全体的に縦断面が概略ハート型をなすように 、長手中間より若干上流側部分の直径が最大直径となって丸く膨らみを有するように、軸線に対して軸対称に上流側に膨らみを設けて、下流側開口部に向けて先細にしたことを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載のバーナ。
- 燃焼筒は、その筒体上部に、バーナを使用する装置設備に搭載するフランジを固定している請求項1ないし4いずれかに記載のバーナ。
- 燃料噴射装置は燃料管を有し、燃料管は、上部に搭載用フランジを有して、二次空気供給手段の上流側端壁の中央開口部のフランジに連結されて、燃焼筒の上流側開口部においてリング状の一次空気供給開口部を形成するように一次空気供給手段の上端の中央開口部から内部に搭載される請求項1に記載のバーナ。
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