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JP3915306B2 - 撮像装置及び撮像装置のメカシャッタ応答遅れ測定方法 - Google Patents

撮像装置及び撮像装置のメカシャッタ応答遅れ測定方法 Download PDF

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JP3915306B2
JP3915306B2 JP08059599A JP8059599A JP3915306B2 JP 3915306 B2 JP3915306 B2 JP 3915306B2 JP 08059599 A JP08059599 A JP 08059599A JP 8059599 A JP8059599 A JP 8059599A JP 3915306 B2 JP3915306 B2 JP 3915306B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置及び撮像装置のメカシャッタ応答遅れ測定方法に関し、特に、撮像デバイスにイメージセンサを用いるとともに、さらにメカシャッタを備えた、例えば、電子スチルカメラ等の撮像装置及び撮像装置のメカシャッタ応答遅れ測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
撮像に必要な光電変換を行う撮像デバイスとして、古くから、光電変換で発生した信号電荷を電子ビームで走査して信号を取り出すという真空管(撮像管)が用いられてきたが、サイズが大きい、重い、電力消費が多いなどの欠点があり、近時、その多くが半導体技術を応用した固体撮像デバイスに置き換えられるようになってきた。
【0003】
固体撮像デバイスの代表は、1970年 BellのBoyleらから発表されたCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)を原形とするものである。CCDは、光ダイオードやMOSキャパシタなどからなる多数の光電変換素子を画素毎に配列して1次元又は2次元的な感光部を構成する。感光部の画素配列が2次元的なものをイメージセンサーという。
【0004】
イメージセンサの画素信号の出力スタイルは、すべての画素信号を一気に出力するプログレッシヴ型(ノン・インターレース型ともいう)と、すべての画素信号を二回に分けて出力するインターレース型に分かれるが、40万画素以上の高解像度CCDはそのほとんどがインターレース型である。以下、単にCCDという場合はインターレース型のCCDを指すことにする。
【0005】
図6は、n列×m行の画素を有するCCDの構成図である。CCD1は、入射光量に応じた電荷を蓄積するn×m個の光電変換素子2をマトリクス状に配列するとともに、各列間に1本ずつ、全部でn本の垂直転送部3を配置して撮像領域4を形成し、さらに、撮像領域4の図面に向かって下側に水平転送部5を配置して構成されている。
【0006】
光電変換素子2に蓄積された信号電荷は、不図示の駆動回路から印可される読み出し信号XSGに応答して隣接する垂直転送部3に取り込まれ、垂直転送部3の内部を垂直転送クロックφV(実際には多相のクロック信号である)に同期して図面の下方向に順次転送される。
【0007】
すべての垂直転送部3の出力端は水平転送部5に接続されており、水平転送部5には、垂直転送クロックφVに同期して1ライン分の信号電荷が順次に取り込まれる。水平転送部5に取り込まれた信号電荷は、水平転送クロックφHに同期して図面の左方向に順次転送され、水平転送部5の出力端に到達した信号電荷は、同端に設けられた電荷検出部6で電気信号に変換され、アンプ7で増幅された後、端子8からCCD出力として外部に取り出される。
【0008】
SUBはすべての光電変換素子2の蓄積電荷を基板に引き抜くための信号電圧(いわゆる電荷掃き出しパルス)である。このSUBの印加時点からXSGの印加時点までがCCD1の電気的なシャッタ(以下「電子シャッタ」という)の開放時間になる。
【0009】
ここで、光電変換素子2の水平方向の並び(すなわちライン)にそれぞれO1、E1、O2、E2、O3、E3、・・・・の便宜的な符号を付すことにする。但し、Oは奇数の略、Eは偶数の略である。O1、O2、O3で奇数ラインを、E1、E2、E3で偶数ラインを示すものとする。
【0010】
インターレース型のCCDは、φVの与え方を工夫することにより、フィールド読み出し(フィールド蓄積ともいう)と、フレーム読み出し(フレーム蓄積ともいう)の二つのモードを外部から切替えることができる。フィールド読み出しではCCD出力がO1+E1、O2+E2、O3+E3、・・・・の順番になる。この読み出し方は奇数ラインと偶数ラインの画素信号を混合して1度に出力できる利点がある反面、混合操作によってせっかくの解像度が損なわれるという欠点がある。
【0011】
一方、フレーム読み出しでは、奇数フレームと偶数フレームの2回に分けてCCD出力を取り出す。すなわち、奇数フレームではCCD出力がO1、O2、O3、・・・・の順番になり、偶数フレームではCCD出力がE1、E2、E3、・・・・の順番になる。フレーム読み出しは、混合操作を行わないため良好な解像度が得られる反面、奇数フレームと偶数フレームの時間差のために、動きのある被写体を撮像した場合にライン間にずれを生じるという欠点がある。したがって、フレーム読み出しを行っている間、CCD1への露光を遮断するための機械的なシャッタ機構(以下「メカシャッタ」という)が欠かせない。
【0012】
特に、ディジタルカメラ等の電子スチルカメラでは、被写体の画像をカメラ本体に内蔵されたモニター画面に映し出して構図を調整し、所望の構図が得られたときにシャッターキーを押して被写体の画像をメモリ等に記録したりするが、画像のモニター中はフィールド読み出しを行い、画像を記録する際には解像度重視でフレーム読み出しを行うようになっているものが多く、かかる電子スチルカメラにおいては、メカシャッタの装備が不可欠である。
【0013】
上記二つのシャッタ(電子シャッタとメカシャッタ)の特性について検討すると、前者は、システムクロックの周期できわめて高精度な時間制御が可能である。すなわち、電荷掃き出しパルスSUBを印可することによって、すべての光電変換素子2の蓄積電荷を瞬時に基板に引き抜くことができるとともに、その後に読み出し信号XSGを印加することによって、SUBの印加からXSGの印加までに蓄積された電荷を垂直転送部3に瞬時に取り込むことができるので、SUBの印加からXSGの印加までの時間で正確な露出コントロールを行うことができる。
【0014】
一方、後者のメカシャッタは、その方式を問わず、CCDへの入射光を機械的部材の動きによって遮断するものであり、当該部材の応答遅れや当該部材を駆動するモータ等のアクチュエータの応答遅れが避けられないから、しかも、メカシャッタ個々の応答遅れのバラツキが避けられないから、電子シャッタに比べて遥かに精度が悪いという欠点を持っている。
【0015】
インターレース型のCCDでフレーム読み出しを行う場合の露出時間は、SUBの印加時点からメカシャッタが閉じられるまでの時間で与えられる。メカシャッタを閉じた後に、奇数フレームのCCD出力(O1、O2、O3、・・・・)と、偶数フレームのCCD出力(E1、E2、E3、・・・・)を行うからである。
【0016】
このため、フレーム読み出しモードで正確な露出制御を行うには、メカシャッタ個々の応答遅れを表すパラメータ(以下「遅れ時間」という)を事前に把握しておき、撮影の際にその遅れ時間を用いて露出補正を行う必要があり、従来からメカシャッタ単体(若しくは光学レンズと組み合わせた状態)で上記遅れ時間を測定し、その測定結果を後でカメラ本体のシステムパラメータメモリに記憶することが行われていた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術にあっては、メカシャッタの応答遅れをメカシャッタ単体で測定していたため、その測定結果と、例えば、電子スチルカメラ等の最終製品として組み立てられた状態(以下「セット状態」という)の遅れ時間とが必ずしも一致しないことがあり、セット状態での使用に際して露出不適性になることがあるという問題点があった。
【0018】
これは、従来技術におけるメカシャッタの動作環境(駆動信号のタイミングや電源電圧など)が試験装置によって与えられるからであり、セット状態での動作環境と正確に一致しないからである。
【0019】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、メカシャッタの動作環境をセット状態で与えて応答遅れのパラメータを測定することにより、セット状態での使用時における露出不適性を回避することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、メカシャッタの閉制御の開始からメカシャッタが閉状態になるまでの間にイメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量を、前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータとして取得するようにした。
【0021】
具体的には、請求項1記載の発明は、入射光に応じた電荷を蓄積し、該蓄積電荷を電気信号に変換して出力するイメージセンサと、前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させる蓄積制御手段と、前記イメージセンサへの入射光路を開閉可能なメカシャッタと、前記メカシャッタの開閉動作を制御する開閉制御手段と、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると共に、前記開閉制御手段を用いて前記メカシャッタの閉制御を開始させる動作制御手段と、前記メカシャッタの閉制御の開始から前記メカシャッタが閉状態になるまでの間に、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量を、前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータとして取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された相関的なパラメータを単位時間当たりの電気信号量で正規化して前記メカシャッタの応答遅れ時間を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された前記メカシャッタの応答遅れ時間を用いて、撮影時における前記メカシャッタの閉制御の開始タイミングを調節する調節手段と、を備えたことを特徴とする。
又は、請求項2記載の発明は、入射光に応じた電荷を蓄積し、該蓄積電荷を電気信号に変換して出力するイメージセンサと、前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させる蓄積制御手段と、前記イメージセンサへの入射光路を開閉可能なメカシャッタと、前記メカシャッタの開閉動作を制御する開閉制御手段と、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると共に所定時間の経過後に前記開閉制御手段を用いて前記メカシャッタの閉制御を開始させる動作制御手段と、前記イメージセンサの電荷蓄積開始から前記メカシャッタが閉状態になるまでの間に、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量を取得すると共に、取得した電気信号量と基準の電気信号量との差を演算して、その演算結果を前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータとする取得手段と、前記取得手段によって取得された相関的なパラメータを単位時間当たりの電気信号量で正規化して前記メカシャッタの応答遅れ時間を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された前記メカシャッタの応答遅れ時間を用いて、撮影時における前記メカシャッタの閉制御の開始タイミングを調節する調節手段と、を備えたことを特徴とする。
又は、請求項3記載の発明は、請求項2記載の撮像装置において、前記基準の電気信号量は、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると共に所定時間の経過後に前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量であることを特徴とする。
又は、請求項4記載の発明は、請求項1記載の撮像装置において、前記動作制御手段は、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると同時に前記開閉制御手段を用いて前記メカシャッタの閉制御を開始させ、前記取得手段は、前記イメージセンサの電荷蓄積開始から前記メカシャッタが閉状態になるまでの間に、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量を、前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータとして取得する、ことを特徴とする。
又は、請求項5記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の撮像装置において、前記単位時間当たりの電気信号量は、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから前記単位時間の経過後に前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量であることを特徴とする。
又は、請求項6記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の撮像装置において、前記単位時間当たりの電気信号量は、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから第1の時間の経過後に前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量と、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから第1の時間よりも前記単位時間だけ短い第2の時間の経過後に前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量と、の差に相当する電気信号量であることを特徴とする。
又は、請求項7記載の発明は、請求項1、請求項2又は請求項4記載の撮像装置において、前記取得手段は、前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータを複数回繰り返して取得し、その平均値を相関的なパラメータとすることを特徴とする。
又は、請求項8記載の発明は、入射光に応じた電荷を蓄積し、該蓄積電荷を電気信号に変換して出力するイメージセンサの電荷蓄積を開始させる第1ステップと、前記イメージセンサへの入射光路を開閉可能なメカシャッタの開閉動作を制御する第2ステップと、前記第2ステップによって前記メカシャッタが開制御されている間に前記第1ステップによって前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると共に、前記第2ステップによって前記メカシャッタの閉制御を開始させる第3ステップと、前記メカシャッタの閉制御の開始から前記メカシャッタが閉状態になるまでの間に、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量を、前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータとして取得する第4ステップと、前記第4ステップによって取得された相関的なパラメータを単位時間当たりの電気信号量で正規化して前記メカシャッタの応答遅れ時間を算出する第5ステップと、前記第5ステップによって算出された前記メカシャッタの応答遅れ時間を用いて、撮影時における前記メカシャッタの閉制御の開始タイミングを調節する第6ステップと、を含むことを特徴とする。
又は、請求項記載の発明は、請求項記載の撮像装置のメカシャッタ応答遅れ測定方法において、前記単位時間当たりの電気信号量は、前記メカシャッタが開制御されている間に、前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから第1の時間の経過後に電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量と、前記メカシャッタが開制御されている間に、前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから第1の時間よりも前記単位時間だけ短い第2の時間の経過後に電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量と、の差に相当する電気信号量であることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施形態を、電子スチルカメラを例にして、図面を参照しながら説明する。
【0023】
<電子スチルカメラの外部構成>
図1は、電子スチルカメラの外観図である。図示の電子スチルカメラ10は、カメラ本体11に、シャッターキー12を含む様々なキースイッチ12〜21(詳細は後述)を備えるとともに、その前面にストロボ22、写真レンズ23、ファインダー24及びオートフォーカスユニット部25などを備え、且つ、その背面にファインダー用覗き窓24aと液晶ディスプレイ26を備えて構成されている。
【0024】
キースイッチ12〜21の一つは、先にも述べたようにシャッターキー12であり、それ以外は、例えば、プラスキー13、マイナスキー14、電源スイッチ15、メニューキー16、ディスプレイキー17、記録モードキー18、セルフタイマーキー19、ストロボモードキー20、REC/PLAYキー21などであり、これら各キーの機能(役割)は、以下のとおりである。
【0025】
・シャッターキー12:
記録モード時には、その名のとおり“シャッターキー”(半押しで露出とフォーカスを固定し、全押しで画像をキャプチャーする)として働くキーであるが、記録モードや再生モード(キャプチャー画像を再生したり他の機器に出力したりするモード)時にメニューキー16が押された場合には、液晶ディスプレイ26に表示された様々な選択項目を了解するためのYESキーとしても働くマルチ機能キーである。
【0026】
・プラスキー13:
再生画像を選択したり、各種システム設定を選択したりするために用いられるキーである。“プラス”は、その選択方向を意味し、画像選択の場合であれば最新画像の方向、システム設定選択の場合であれば液晶ディスプレイ26の走査方向である。
【0027】
・マイナスキー14:
方向が逆向きである以外、プラスキーと同じ機能である。
・電源スイッチ15:
カメラの電源をオンオフするスイッチである。
【0028】
・メニューキー16:
各種システム設定を行うためのキーである。再生モードにおいては、デリートモード(画像の消去モード)や動画表示モードをはじめとした各種項目を液晶ディスプレイ26に表示し、記録モードにおいては、画像の記録に必要な、例えば、記録画像の精細度、オートフォーカスのオンオフ、動画撮影の撮影時間などの選択項目を液晶ディスプレイ26に表示する。
【0029】
・ディスプレイキー17:
液晶ディスプレイ26に表示された画像に様々な情報をオーバラップ表示するためのキーであり、例えば、記録モードでは、残り撮影可能枚数や撮影形態(通常撮影、パノラマ撮影、動画撮影)などの情報をオーバラップ表示し、再生モードでは、再生画像の属性情報(ページ番号や精細度等)をオーバラップ表示する。
【0030】
・記録モードキー18:
記録モード時のみ使用可能になるキーである。通常撮影やパノラマ撮影等を選択するほか、本実施形態では簡易な動画撮影を選択する。
・セルフタイマーキー19:
セルフタイマー機能をオンオフするキーである。
・ストロボモードキー20:
ストロボに関する様々な設定、例えば、強制発光させたり、発光を禁止したり、赤目を防止したりするキーである。
【0031】
・REC/PLAYキー21
記録モードと再生モードを切り替えるためのキーである。この例では、スライドスイッチになっており、上にスライドすると記録モード、下にスライドすると再生モードになる。
【0032】
<電子スチルカメラの内部構成>
図2は、本実施形態における電子スチルカメラのブロック図である。図2において、28はメカシャッタ用のアクチュエータ(開閉制御手段)、29はアクチュエータ28によって駆動されるメカシャッタ、30はCCD(イメージセンサ)、31はCCD30のドライバ(蓄積制御手段)、32はタイミング発生器(蓄積制御手段)、33はサンプルホールド回路、34はアナログディジタル変換器、35はカラープロセス回路、36はビデオトランスファー回路、37はバッファメモリ、38は圧縮・伸長回路、39はフラッシュメモリ、40はCPU(動作制御手段、取得手段)、41はキー入力部、42はディジタルビデオエンコーダ、43はバスである。なお、23は写真レンズ、26は液晶ディスプレイである。
【0033】
これら各部の機能は、概ね以下のとおりである。
・写真レンズ23:
CCD30の受光面上に被写体の像を結ばせるためのものであり、自動焦点機能のための焦点合わせ機構を備えている。なお、ズーム機能を備えたり、沈胴式であったりしてもよい。
【0034】
・アクチュエータ28とメカシャッタ29:
CCD30の受光面への入射光を機械的に遮断するもので、アクチュエータ28はCPU40からの制御信号に従ってメカシャッタ29を開閉駆動し、メカシャッタ29はその開状態時にCCD30の受光面への光路を開放し、閉状態時に同光路を閉鎖する。
【0035】
・CCD30:
冒頭で説明したインターレース型のCCDで、且つ、外部制御によってフィールド読み出しとフレーム読み出しを切替えることができるものである。フィールド読み出し時の露光時間は電子シャッタの開閉操作(SUBとXSGの印加タイミング)でコントロールされ、フレーム読み出し時の露光時間は電子シャッタの開操作(SUBの印加タイミング)と上記メカシャッタ29の閉操作でコントロールされる。
【0036】
なお、本実施形態のCCD30はカラーCCDである。一般にCCDの画素情報そのものは色情報を持たないため、カラーCCDでは前面に色フィルタアレイ(光の三原色を用いた原色フィルタ又は色の三原色を用いた補色フィルタ)を装着し、さらにその前面に、色フィルタアレイのピッチに相当する周波数成分を有する偽の色信号を除去するための光学ローパスフィルタを装着するが、図面では略してある。
【0037】
・ドライバ31とタイミング発生器32:
CCD30の読み出しに必要な駆動信号(例えば、図6のφV、XSG、φH、SUBなど)を生成する部分であり、CCD30はこの駆動信号に同期して画像信号を出力する。
【0038】
・サンプルホールド回路33:
CCD30から読み出された時系列の信号(この段階ではアナログ信号である)を、CCD30の解像度に適合した周波数でサンプリング(例えば、相関二重サンプリング)するものである。なお、サンプリング後に自動利得調整を行うこともある。
【0039】
・アナログディジタル変換器34:
サンプリングされた信号をディジタル信号に変換するものである。
【0040】
・カラープロセス回路35:
アナログディジタル変換器34の出力から輝度・色差マルチプレクス信号(以下、YUV信号という)を生成する部分である。YUV信号を生成する理由は、次のとおりである。
【0041】
アナログディジタル変換器34の出力は、アナログかディジタルかの違い及びサンプリングやディジタル変換の誤差を除き、実質的にCCD30の出力と一対一に対応し、光の三原色データ(RGBデータ)そのものであるが、このデータはサイズが大きく、限られたメモリ資源の利用や処理時間の点で不都合をきたす。そこで、何らかの手法で多少なりともデータ量の削減を図る必要がある。YUV信号は、一般にRGBデータの各要素データ(Rデータ、Gデータ、Bデータ)は輝度信号Yに対して、G−Y、R−Y、B−Yの三つの色差信号で表現できるうえ、これら三つの色差信号の冗長を取り除けば、G−Yを転送しなくてもよく、G−Y=a(R−Y)−b(B−Y)で再現できる、という原理に基づく一種のデータ量削減信号ということができる。ここで、aやbは合成係数である。
【0042】
なお、YUV信号をYCbCr信号(CbとCrはそれぞれB−YとR−Y)ということもあるが、本明細書ではYUV信号に統一することにする。また、YUV信号の信号フォーマットは、輝度信号と二つの色差信号のそれぞれを独立して含む“コンポーネント”と呼ばれる固定長の三つのブロックで構成されており、各コンポーネントの長さ(ビット数)の比をコンポーネント比という。変換直後のYUV信号のコンポーネント比は1:1:1であるが、色差信号の二つのコンポーネントを短くする、すなわち、1:x:x(但し、x<1)とすることによってもデータ量を削減できる。これは、人間の視覚特性は輝度信号よりも色差信号に対して鈍感であるということを利用したものである。
【0043】
・ビデオトランスファー回路36:
ビデオトランスファー回路36は、(撮像系の出口を構成する)カラープロセス回路35、バッファメモリ37、(表示系の入り口を構成する)ディジタルビデオエンコーダ42及び(圧縮・伸長系の主要部を構成する)圧縮・伸張回路38の間を行き来するデータの流れをコントロールするものであり、具体的には、液晶ディスプレイ26の表示を見ながら構図を調整する撮影準備段階で図示の第1の流れ▲1▼と第2の流れ▲2▼を許容し、シャッターキー12を押して表示中の画像をフラッシュメモリ39にキャプチャーする記録段階で図示の第3の流れ▲3▼を許容し、所望の画像をフラッシュメモリ39から読み出して液晶ディスプレイ26に表示する再生段階で図示の第2の流れ▲2▼と第4の流れ▲4▼を許容する。
【0044】
なお、“流れ”とは、カラープロセス回路35、バッファメモリ37、ディジタルビデオエンコーダ42及び圧縮・伸長回路38の間を行き来するデータの動きを概念的に捉えた便宜上の表現であり、その言葉自体に格別の意味はないものの、一般にディジタルシステムにとっては、データの素早い動きはその性能を直接に左右し、とりわけ大量の画素情報を取り扱う電子スチルカメラにとっては、(データの素早い動きは)当然配慮されなければならない設計条件の一つであるから、上記流れのすべて又は一部は高速データ転送の手法を駆使したデータの流れを意味するものである。
【0045】
すなわち、第1から第4の流れ▲1▼〜▲4▼は、例えば、DMA(Direct Memory Access)転送による流れであり、ビデオトランスファー回路36は、それに必要な制御部(DMAコントローラ)やその他の周辺部分(例えば、転送速度調節のためのFIFOメモリ及びインターフェース回路など)を含み、これら各部の働きによって、カラープロセス回路35、バッファメモリ37、ディジタルビデオエンコーダ42及び圧縮・伸長回路38の間の“素早いデータ転送”(例えば、DMA転送)を調停する。
【0046】
・バッファメモリ37:
書き換え可能な半導体メモリの一種であるDRAMで構成されている。一般にDRAMは記憶内容を保持するために、データの再書込み(リフレッシュ)をダイナミックに行う点でスタティックRAM(SRAM)と相違するが、SRAMと比べて書込みや読み出し速度が劣るものの、ビット単価が安く、大容量の一時記憶を安価に構成できることから、特に電子スチルカメラに好適である。但し、本発明では、DRAMに限定しない。書き換え可能な半導体メモリであればよい。
【0047】
・圧縮・伸長回路38:
JPEGの圧縮と伸長を行う部分である。JPEGの圧縮パラメータは固定であっても、圧縮処理の都度CPU40から与えるようにしてもよい。圧縮・伸長回路38は処理速度の点で専用のハードウェアにすべきであるが、CPU40でソフト的に行うことも可能である。
【0048】
なお、JPEGとは、Joint Photographic Groupの略であり、カラー静止画(2値画像や動画像を含まないフルカラーやグレイスケールの静止画)の国際符号化標準である。JPEGでは、圧縮されたデータを完全に元に戻すことができる可逆符号化と、元に戻せない非可逆符号化の二つの方式が定められているが、殆どの場合、圧縮率の高い後者の非可逆符号化が用いられている。JPEGの使い易さは、圧縮に用いられるパラメータ(圧縮パラメータ)を調節することによって、符号化に伴う画質劣化の程度を自在に変えられる点にある。
【0049】
すなわち、符号化側では、画像品質とファイルサイズのトレードオフの中から適当な圧縮パラメータを選択できるし、あるいは、復号化側では、品質を多少犠牲にして復号スピードを上げたり、時間はかかっても最高品質で再生したりするなどの選択ができる点で使い易い。JPEGの実用上の圧縮率は、非可逆符号の場合で、およそ10:1から50:1程度である。一般的に10:1から20:1であれば視覚上の劣化を招かないが、多少の劣化を許容すれば30:1から50:1でも十分実用に供する。ちなみに、他の符号化方式の圧縮率は、例えば、GIF(Graphics Interchange Format)の場合で5:1程度に留まるから、JPEGの優位性は明らかである。
【0050】
・フラッシュメモリ39:
書き換え可能な読み出し専用メモリ(PROM:Programmable Read Only Memory)のうち、電気的に全ビット(又はブロック単位)の内容を消して内容を書き直せるものを指す。フラッシュEEPROM(Flash Electrically Erasable PROM)ともいう。本実施形態におけるフラッシュメモリ39は、カメラ本体から取り外せない固定型であってもよいし、カード型やパッケージ型のように取り外し可能なものであってもよい。
【0051】
なお、フラッシュメモリ39は、内蔵型であれ取り外し可能型であれ、所定の形式で初期化(フォーマット)されている必要がある。初期化済みのフラッシュメモリ39には、その記憶容量に応じた枚数の画像を記録できる。例えば、圧縮後の画像サイズを100KBとすれば、4MBの容量で40枚、8MBの容量で80枚を記録できる。
【0052】
・CPU40:
所定のプログラムを実行してカメラの動作を集中制御するものである。プログラムはCPU40の内部のインストラクションROMに書き込まれており、記録モード時にはそのモード用のプログラムが、また、再生モード時にはそのモード用のプログラムがインストラクションROMからCPU40の内部RAMにロードされて実行されるほか、あらかじめ定められたキースイッチの組合わせ操作時には「メカシャッタ応答遅れ測定プログラム」(詳細は後述)が同様にロードされて実行されるようになっている。
【0053】
なお、あらかじめ定められたキースイッチの組合わせ操作時とは、例えば、電子スチルカメラの完成検査時や修理調整時のことをいう。
【0054】
・キー入力部41:
カメラ本体11に設けられた各種キースイッチの操作信号を生成する部分である。
【0055】
・ディジタルビデオエンコーダ42:
ビデオトランスファー回路36を介してバッファメモリ37の画像バッファから読み出されたディジタル値の表示用画像をアナログ電圧に変換するとともに、液晶ディスプレイ26の走査方式に応じたタイミングで順次に出力するものである。
【0056】
・バス43:
以上各部の間で共有されるデータ(及びアドレス)転送路である。図では省略しているが、各部の間には所要の制御線(コントロールライン)も設けられている。
【0057】
<電子スチルカメラの基本的動作>
次に、作用を説明する。はじめに画像の記録と再生の概要を説明する。
【0058】
まず、記録モードでは、写真レンズ23の後方に配置されたCCD30がドライバ31からの信号で駆動される。このときの駆動モードは、フィールド読み出しモードであり、写真レンズ23で集められた映像が一定周期毎に光電変換されて1画像分の映像信号が出力される。そして、この映像信号がサンプリングホールド回路33でサンプリングされ、アナログディジタル変換器34でディジタル信号に変換された後、カラープロセス回路35でYUV信号が生成される。このYUV信号は、ビデオトランスファー回路36を介してバッファメモリ37の画像バッファに転送され、同バッファへの転送完了後に、ビデオトランスファー回路36によって読み出され、ディジタルビデオエンコーダ42を介して液晶ディスプレイ26に送られ、スルー画像として表示される。
【0059】
この状態でカメラの向きを変えると、液晶ディスプレイ26に表示されているスルー画像の構図が変化する。適宜の時点(所望の構図が得られた時点)でシャッターキー12を“半押し”して露出とフォーカスをセットしてから“全押し”すると、CCD30の駆動モードがフレーム読み出しモードに切り替わり、後述の「メカシャッタの開閉時間調節プログラム」により適切に調節されたタイミングでメカシャッタ29が閉じられた後、1画面分のYUV信号がバッファメモリ37の画像バッファに取り込まれる。そして、バッファメモリ37の画像バッファに取り込まれたYUV信号がその時点のYUV信号で固定され、かつ液晶ディスプレイ26に表示されているスルー画像も同時点の画像で固定される。
【0060】
そして、その時点でバッファメモリ37の画像バッファに保存されているYUV信号は、ビデオトランスファー回路36を介して圧縮・伸長回路38に送られ、Y、Cb、Crの各コンポーネント毎に8×8画素の基本ブロックと呼ばれる単位でJPEG符号化された後、フラッシュメモリ39に書き込まれ、1画像分のキャプチャー画像として記録される。
【0061】
次に、再生モードでは、CCD30からバッファメモリ37までの経路が停止されるとともに、最新のキャプチャー画像がフラッシュメモリ39から読み出され、圧縮・伸長回路38で伸張処理された後、ビデオトランスファー回路36を介してバッファメモリ37の画像バッファに送られる。そして、この画像バッファのデータがビデオトランスファー回路36とディジタルビデオエンコーダ42を介して液晶ディスプレイ26に送られ、再生画像として表示される。
【0062】
なお、プラスキー13やマイナスキー14を押すことにより、フラッシュメモリ39から読み出す画像を前に進めたり後に戻したりしながらこの動作を繰り返すことができ、希望の画像を再生することができる。
【0063】
<メカシャッタ応答遅れ測定プログラム>
次に、電子スチルカメラの完成検査時や修理調整時に実行される「メカシャッタ応答遅れ測定プログラム」について、その要部を示す図3のフローチャートを参照しながら説明する。このプログラムは、メカシャッタ29の応答遅れを表すパラメータ(遅れ時間:TDELAY)を測定し、露出補正用のシステムメモリに格納するというものである。
【0064】
図3において、まず、実行カウンタの値がNであるか否かを判定する(S1)。Nは測定動作の任意の繰返し回数であり、メカシャッタ29の“切りむら”(例えば0.2ms〜0.3ms)を均すために各測定回のTDELAYの平均値を求めるための値である。
【0065】
次いで、電子シャッタのみを用いて例えば6ms程度の長めの露光時間TLONG(発明の要旨に記載の第1の時間に相当)でCCD出力のY(輝度)データの積分値ΣLONGを演算する。すなわち、メカシャッタ29を開いたまま、CCD30に与えるSUBからXSGまでの印加期間をTLONGに設定してCCD出力の輝度データの積分値ΣLONGを演算する(S2)。図4(a)は、そのようにして演算された積分値ΣLONGの模式図であり、横長図形の長辺の長さは露光時間TLONGを表し、面積は積分値ΣLONGを表している。
【0066】
次いで、電子シャッタのみを用いて例えば5ms程度の短めの露光時間TSHORT(発明の要旨に記載の第2の時間に相当)でCCD出力のY(輝度)データの積分値ΣSHORTを演算する。すなわち、メカシャッタ29を開いたまま、CCD30に与えるSUBからXSGまでの印加期間をTSHORTに設定してCCD出力の輝度データの積分値ΣSHORTを演算する(S3)。図4(b)は、そのようにして演算された積分値ΣSHORTの模式図であり、上記と同様に長辺の長さは露光時間TSHORTを表し、面積は積分値ΣSHORTを表している。
【0067】
次いで、ΣLONGからΣSHORTを減算して差分値ΣREFを演算する(S4)。図4(c)は、そのようにして演算された差分値ΣREFの模式図である。長辺の長さは上記二つの露光時間TLONG、TSHORTの差TREF(発明の要旨に記載の単位時間に相当)を表し、面積は差分値ΣREFを表している。なお、差分値ΣREFの利用目的は後述する。
【0068】
次いで、電子シャッタを開いて(すなわち、CCD30へSUBを印加して)露光を開始するとともに、所定時間(S2と同様のTSHORT)後にメカシャッタ29を閉じて露光を終了し、CCD出力の輝度データの積分値ΣMECHAを演算する(S5)。図4(d)は、そのようにして演算された積分値ΣMECHAの模式図である。
【0069】
冒頭でも説明したように、メカシャッタ29の開口量は、閉鎖を指令しても直ちにゼロにならず、若干の応答遅れを伴って徐々にゼロに近づく特性を持つ。図4(d)において、図形右辺の右下がり傾斜はメカシャッタ29の開口量変化を表している。図示の例では、TSHORT経過時点の閉鎖指令後、若干の遅れ時間Td1を過ぎてから開口量が直線的な減少変化を始めている。
【0070】
時間Td1はアクチュエータ28やメカシャッタ29の応答遅れ時間である。メカシャッタ29の開口量減少開始点から1/2開口量到達点までの時間をTd2とすると、セット状態での露光補正に必要な遅れ時間TDELAYはTd1+Td2になるが、この遅れ時間TDELAYは、上述の各ステップで演算した積分値ΣMECHA、ΣSHORT、ΣREFを利用することによって、次式(1)で求めることができる(S6)。
【0071】
DELAY=(ΣMECHA−ΣSHORT)/ΣREF ・・・・(1)
上式(1)は、図4(d)に示す図形の面積(ΣMECHA)から図4(b)に示す図形の面積(ΣSHORT)を減算し、さらに、その減算結果を図4(c)に示す図形の面積(ΣREF)で正規化することに相当する。
【0072】
図4(e)は、上記減算結果に対応する図である。図示の面積は、メカシャッタ29に閉鎖指令を与えた後のYデータ積分値に一致し、この図形を1/2開口量到達点で折り返せば図4(f)の図形になる。
【0073】
メカシャッタ29の応答遅れと、図4(e)又は図4(f)の図形の面積は比例関係にある。このため、図4(e)又は図4(f)の図形の面積を露光補正のための遅れ時間TDELAYの“相関値”とすることも考えられるが、図4(e)又は図4(f)の図形の面積は、被写体の明るさによって変化するため、単位時間TREF当たりの積分値(ΣREF)を用いて正規化することが望ましい。
【0074】
但し、被写体の明るさを特定できる場合、例えば、既知の明るさを持つテスト用被写体などを利用した場合で、且つ、CCDのバラツキを考慮に入れる場合は、この限りでなく、図4(e)又は図4(f)の図形の面積を露光補正のための遅れ時間TDELAYの相関値(相関的なパラメータ)として取り扱っても構わない。この場合、ΣLONGの演算ステップ(S2)と、ΣREFの演算ステップ(S4)は不要となり、且つ、前式(1)は次式(2)のようになる。
【0075】
DELAY=(ΣMECHA−ΣSHORT)/α ・・・・(2)
但し、αは予め設定された単位時間当たり基準値である。なお、予めΣSHORTも固定値として記憶しておけば、ΣSHORTの演算ステップ(S3)も不要となる。
【0076】
前式(1)を用いて遅れ時間TDELAYを演算すると、次に、その演算値をワーキングメモリに格納(S7)した後、以上のステップ(S1〜S7)を繰り返す。繰り返しは実行カウンターの値がNに達するまで行われ、N回に達すると、各回の演算値TDELAYの平均値を求め、その平均値をセット状態におけるメカシャッタ29の遅れ時間TDELAYとしてシステムメモリにセット(S8)してプログラムを終了する。
<メカシャッタの開閉時間調節プログラム>
システムメモリにセットされたメカシャッタ29の遅れ時間TDELAYは、通常の撮影時(静止画像の記録時)にメカシャッタ29の閉制御タイミングの調節パラメータとして利用される。
【0077】
図5は、メカシャッタの開閉時間調節プログラムの概略的なフローチャートであり、このプログラムは、例えば、シャッターキー12を半押しした時に実行される。
【0078】
このプログラムでは、まず、被写体の明るさなどを測定して適正な露出を計算又はAF演算ユニットで演算された露出を取得し(S10)、次いで、その露出を得るために必要なメカシャッタ29の閉鎖タイミング(閉制御開始のタイミング)を演算する(S11)。そして、前述の「メカシャッタ応答遅れ測定プログラム」によってシステムメモリにセットされた遅れ時間TDELAYを読み出し、その遅れ時間TDELAYを加味して上記タイミングを調節する(S12)。
【0079】
ここで、図4の図形を参照しながらメカシャッタ29の閉鎖タイミングの調節動作を説明する。今、適正な露出を得るために必要なメカシャッタ29の閉鎖タイミングを、例えば、CCD30の電荷蓄積開始から時間TSHORTの経過後と考え、且つ、メカシャッタ29の応答遅れがまったくない(TDELAY=0)場合を想定すると、その間にCCD30に蓄積される電荷量は図4(b)の図形の面積になる。
図からも明らかなように、計算された閉鎖タイミングで即座に電荷の蓄積が終結しており、同図形の面積は、計算された露出に完全に適合している。しかし、実際のメカシャッタ29の閉鎖特性は、図4(d)に示すように、ある時間Td1の経過後に閉鎖を開始し、しかも、その閉鎖量は、あるスピードで徐々に増加するという特性を持っている。
【0080】
したがって、適正露出を図4(b)に示す図形の面積相当とした場合に、CCD30の電荷蓄積開始から時間TSHORTの経過後にメカシャッタ29の閉鎖タイミングを設定した場合は、図4(e)に示す図形の面積相当分が露出に加えられてしまう結果、露出オーバーになるという不都合を招く。
【0081】
この不都合を解消するためには、あらかじめ、図4(e)に示す図形の面積を時間に換算してシステムメモリにセットしておき、そのセット情報を利用してメカシャッタ29の閉鎖タイミングを時間軸方向にずらせばよい。例えば、図4(e)に示す図形の面積ΣDELAYを単位時間TREFに対応する面積ΣREFで正規化すれば、単位時間換算値、すなわち、TDELAYが得られるので、そのTDELAY分だけメカシャッタ29の閉鎖タイミングを早めることにより、露出オーバを回避して適切露出を得ることができる。
【0082】
以上のとおり、本実施形態によれば、例えば、電子スチルカメラの完成検査時や修理調整時に、セット状態でメカシャッタ応答遅れ測定プログラムを実行し、上式(1)に基づくメカシャッタ29の遅れ時間TDELAYを演算し、システムメモリにセットしている。
【0083】
したがって、メカシャッタ29の動作環境(駆動信号のタイミングや電源電圧など)を実際の使用環境に一致させて上記遅れ時間TDELAYを演算することができ、セットごとのバラツキや電源電圧の変動などを加味した適正な遅れ時間TDELAYを得ることができる。
【0084】
その結果、この遅れ時間TDELAYを用いて電子スチルカメラのメカシャッタ29の閉鎖タイミング調節を行うことができ、メカシャッタ29の応答遅れを考慮した露出補正を行って、特にフレーム読み出しモードで動作中のCCDの露出不適性を回避できるという格別の効果が得られる。
【0085】
なお、以上の説明は、インターレース型CCDへの適用例であるが、これに限定されない。電子シャッタとメカシャッタを併用するCCDであればよく、プログレッシブ型のCCDにも当然適用可能である。
【0086】
また、メカシャッタ個々の応答遅れを表すパラメータ(TDELAY)は、既述のとおり、メカシャッタ29の応答遅れのバラツキ及びアクチュエータ28を含むメカシャッタ駆動機構の動作遅れのバラツキを総合的に表すパラメータであり、このパラメータは、本実施形態ではCCDのバラツキを考慮に入れない純粋なメカシャッターの応答遅れを表すが、CCDのバラツキを考慮に入れたメカシャッターの応答遅れを算出する場合は、図3のS2〜S4の処理を行なわずに予め記憶してある固定(理想)値のΣSHORTとΣREFを用いることによって算出が可能である。
【0087】
<他の実施形態>
本発明の実施形態は、上記例示のものに限定されない。発明の意図する範囲において様々な実施形態を包含する。
例えば、メカシャッタ29を開いている状態で、CCD30の電荷蓄積を開始させると同時又は所定時間後(時間は限定しない。CCD30の電荷蓄積開始の後であればよい)にメカシャッタ29の閉制御を開始させ、このメカシャッタ29の閉制御開始時点からメカシャッタ29の閉状態到達時点までの間にCCD30に蓄積された電荷量相当を前述のΣDELAYとしてもよい。
【0088】
又は、メカシャッタ29を開いている状態で、CCD30の電荷蓄積を開始させてから所定時間(前述のTSHORT)の経過後にメカシャッタ29の閉制御を開始させ、CCD30の電荷蓄積開始時点からメカシャッタ29の閉状態到達時点までの間(すなわち、前述のTSHORT+TDELAY)にCCD30に蓄積された電荷量相当を前述のΣMECHA(=ΣSHORT+ΣDELAY)として取得すると共に、取得したΣMECHAと基準の電気信号量(前述のΣSHORT又は所定値)との差ΣDELAYを演算して、その演算結果をメカシャッタ29の応答遅れを表す相関的なパラメータとしてもよい。
【0089】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、入射光に応じた電荷を蓄積し、該蓄積電荷を電気信号に変換して出力するイメージセンサと、前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させる蓄積制御手段と、前記イメージセンサへの入射光路を開閉可能なメカシャッタと、前記メカシャッタの開閉動作を制御する開閉制御手段と、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると共に、前記開閉制御手段を用いて前記メカシャッタの閉制御を開始させる動作制御手段と、前記メカシャッタの閉制御の開始から前記メカシャッタが閉状態になるまでの間に、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量を、前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータとして取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された相関的なパラメータを単位時間当たりの電気信号量で正規化して前記メカシャッタの応答遅れ時間を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された前記メカシャッタの応答遅れ時間を用いて、撮影時における前記メカシャッタの閉制御の開始タイミングを調節する調節手段とを備えたので、電子スチルカメラなどセット状態でのメカシャッタ応答遅れを正しく測定することができ、特にフレーム読み出しモードで動作中のイメージセンサの露出補正を適正化できると共に、正規化により、演算処理の簡略化を図ることができる。更に、電子スチルカメラなどセット状態でのメカシャッタ応答遅れを正しく補正でき、イメージセンサの露出補正を適正化できる。
又は、請求項2記載の発明によれば、入射光に応じた電荷を蓄積し、該蓄積電荷を電気信号に変換して出力するイメージセンサと、前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させる蓄積制御手段と、前記イメージセンサへの入射光路を開閉可能なメカシャッタと、前記メカシャッタの開閉動作を制御する開閉制御手段と、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると共に所定時間の経過後に前記開閉制御手段を用いて前記メカシャッタの閉制御を開始させる動作制御手段と、前記イメージセンサの電荷蓄積開始から前記メカシャッタが閉状態になるまでの間に、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量を取得すると共に、取得した電気信号量と基準の電気信号量との差を演算して、その演算結果を前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータとする取得手段と、前記取得手段によって取得された相関的なパラメータを単位時間当たりの電気信号量で正規化して前記メカシャッタの応答遅れ時間を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された前記メカシャッタの応答遅れ時間を用いて、撮影時における前記メカシャッタの閉制御の開始タイミングを調節する調節手段とを備えたので、電子スチルカメラなどセット状態でのメカシャッタ応答遅れを正しく測定することができ、特にフレーム読み出しモードで動作中のイメージセンサの露出補正を適正化できると共に、正規化により、演算処理の簡略化を図ることができる。更に、電子スチルカメラなどセット状態でのメカシャッタ応答遅れを正しく補正でき、イメージセンサの露出補正を適正化できる。
又は、請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明において、前記基準の電気信号量は、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると共に所定時間の経過後に前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量であるので、特に基準の電気信号量との差から純粋なメカシャッター遅れを算出できる。
又は、請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記動作制御手段は、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると同時に前記開閉制御手段を用いて前記メカシャッタの閉制御を開始させ、前記取得手段は、前記イメージセンサの電荷蓄積開始から前記メカシャッタが閉状態になるまでの間に、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量を、前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータとして取得するので、イメージセンサ等のバラツキを考慮したメカシャッター遅れを算出できる。
又は、請求項5記載の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記単位時間当たりの電気信号量は、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから前記単位時間の経過後に前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量であるので、イメージセンサ等のバラツキを考慮したメカシャッター遅れを算出できる。
又は、請求項6記載の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記単位時間当たりの電気信号量は、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから第1の時間の経過後に前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量と、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから第1の時間よりも前記単位時間だけ短い第2の時間の経過後に前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量と、の差に相当する電気信号量であるので、純粋なメカシャッター遅れを算出できる。
又は、請求項7記載の発明によれば、請求項1、請求項2又は請求項4記載の発明において、前記取得手段は、前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータを複数回繰り返して取得し、その平均値を相関的なパラメータとするので、パラメータの演算精度を向上できる。
又は、請求項8記載の発明によれば、入射光に応じた電荷を蓄積し、該蓄積電荷を電気信号に変換して出力するイメージセンサの電荷蓄積を開始させる第1ステップと、前記イメージセンサへの入射光路を開閉可能なメカシャッタの開閉動作を制御する第2ステップと、前記第2ステップによって前記メカシャッタが開制御されている間に前記第1ステップによって前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると共に、前記第2ステップによって前記メカシャッタの閉制御を開始させる第3ステップと、前記メカシャッタの閉制御の開始から前記メカシャッタが閉状態になるまでの間に、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量を、前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータとして取得する第4ステップと、前記第4ステップによって取得された相関的なパラメータを単位時間当たりの電気信号量で正規化して前記メカシャッタの応答遅れ時間を算出する第5ステップと、前記第5ステップによって算出された前記メカシャッタの応答遅れ時間を用いて、撮影時における前記メカシャッタの閉制御の開始タイミングを調節する第6ステップとを含むので、電子スチルカメラなどセット状態でのメカシャッタ応答遅れを正しく測定することができ、特にフレーム読み出しモードで動作中のイメージセンサの露出補正を適正化できると共に、正規化により、演算処理の簡略化を図ることができる。更に、電子スチルカメラなどセット状態でのメカシャッタ応答遅れを正しく補正でき、イメージセンサの露出補正を適正化できる。
又は、請求項記載の発明によれば、請求項記載の撮像装置の発明において、前記単位時間当たりの電気信号量は、前記メカシャッタが開制御されている間に、前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから第1の時間の経過後に電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量と、前記メカシャッタが開制御されている間に、前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから第1の時間よりも前記単位時間だけ短い第2の時間の経過後に電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量と、の差に相当する電気信号量であるので、純粋なメカシャッター遅れを算出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子スチルカメラの外観図である。
【図2】電子スチルカメラのブロック図である。
【図3】実施形態におけるメカシャッタ応答遅れ測定プログラムの要部フローチャートである。
【図4】実施形態の作用説明図である。
【図5】メカシャッタの開閉時間調節プログラムの概略的なフローチャートである。
【図6】インターレース型CCDのレイアウト図である。
【符号の説明】
LONG 露光時間(第1の時間)
SHORT 露光時間(第2の時間)
DELAY パラメータ
ΣLONG、ΣSHORT、ΣMECHA 積分値
ΣREF 差分値
28 アクチュエータ(開閉制御手段)
29 メカシャッタ
30 CCD(イメージセンサ)
31 ドライバ(蓄積制御手段)
32 タイミング発生器(蓄積制御手段)
40 CPU(動作制御手段、取得手段)

Claims (9)

  1. 入射光に応じた電荷を蓄積し、該蓄積電荷を電気信号に変換して出力するイメージセンサと、
    前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させる蓄積制御手段と、
    前記イメージセンサへの入射光路を開閉可能なメカシャッタと、
    前記メカシャッタの開閉動作を制御する開閉制御手段と、
    前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると共に、前記開閉制御手段を用いて前記メカシャッタの閉制御を開始させる動作制御手段と、
    前記メカシャッタの閉制御の開始から前記メカシャッタが閉状態になるまでの間に、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量を、前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータとして取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された相関的なパラメータを単位時間当たりの電気信号量で正規化して前記メカシャッタの応答遅れ時間を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された前記メカシャッタの応答遅れ時間を用いて、撮影時における前記メカシャッタの閉制御の開始タイミングを調節する調節手段と、
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
  2. 入射光に応じた電荷を蓄積し、該蓄積電荷を電気信号に変換して出力するイメージセンサと、
    前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させる蓄積制御手段と、
    前記イメージセンサへの入射光路を開閉可能なメカシャッタと、
    前記メカシャッタの開閉動作を制御する開閉制御手段と、
    前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると共に所定時間の経過後に前記開閉制御手段を用いて前記メカシャッタの閉制御を開始させる動作制御手段と、
    前記イメージセンサの電荷蓄積開始から前記メカシャッタが閉状態になるまでの間に、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量を取得すると共に、取得した電気信号量と基準の電気信号量との差を演算して、その演算結果を前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータとする取得手段と、
    前記取得手段によって取得された相関的なパラメータを単位時間当たりの電気信号量で正規化して前記メカシャッタの応答遅れ時間を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された前記メカシャッタの応答遅れ時間を用いて、撮影時における前記メカシャッタの閉制御の開始タイミングを調節する調節手段と、
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
  3. 前記基準の電気信号量は、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると共に所定時間の経過後に前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量であることを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  4. 前記動作制御手段は、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると同時に前記開閉制御手段を用いて前記メカシャッタの閉制御を開始させ、
    前記取得手段は、前記イメージセンサの電荷蓄積開始から前記メカシャッタが閉状態になるまでの間に、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量を、前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータとして取得する、
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  5. 前記単位時間当たりの電気信号量は、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから前記単位時間の経過後に前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の撮像装置。
  6. 前記単位時間当たりの電気信号量は、前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから第1の時間の経過後に前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量と、
    前記開閉制御手段によって前記メカシャッタが開制御されている間に、前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから第1の時間よりも前記単位時間だけ短い第2の時間の経過後に前記蓄積制御手段を用いて前記イメージセンサの電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量と、
    の差に相当する電気信号量であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の撮像装置。
  7. 前記取得手段は、前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータを複数回繰り返して取得し、その平均値を相関的なパラメータとすることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項4記載の撮像装置。
  8. 入射光に応じた電荷を蓄積し、該蓄積電荷を電気信号に変換して出力するイメージセンサの電荷蓄積を開始させる第1ステップと、
    前記イメージセンサへの入射光路を開閉可能なメカシャッタの開閉動作を制御する第2ステップと、
    前記第2ステップによって前記メカシャッタが開制御されている間に前記第1ステップによって前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させると共に、前記第2ステップによって前記メカシャッタの閉制御を開始させる第3ステップと、
    前記メカシャッタの閉制御の開始から前記メカシャッタが閉状態になるまでの間に、前記イメージセンサに蓄積された電荷量に相当する電気信号量を、前記メカシャッタの応答遅れを表す相関的なパラメータとして取得する第4ステップと、
    前記第4ステップによって取得された相関的なパラメータを単位時間当たりの電気信号量で正規化して前記メカシャッタの応答遅れ時間を算出する第5ステップと、
    前記第5ステップによって算出された前記メカシャッタの応答遅れ時間を用いて、撮影時における前記メカシャッタの閉制御の開始タイミングを調節する第6ステップと、
    を含むことを特徴とする撮像装置のメカシャッタ応答遅れ測定方法。
  9. 前記単位時間当たりの電気信号量は、前記メカシャッタが開制御されている間に、前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから第1の時間の経過後に電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量と、
    前記メカシャッタが開制御されている間に、前記イメージセンサの電荷蓄積を開始させてから第1の時間よりも前記単位時間だけ短い第2の時間の経過後に電荷蓄積を終了させた際の、前記イメージセンサに蓄積された電荷量と、
    の差に相当する電気信号量であることを特徴とする請求項記載の撮像装置のメカシャッタ応答遅れ測定方法。
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