JP3912635B2 - 凹凸基材への塗液の塗布装置および方法並びにプラズマディスプレイの製造装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に凹凸状の特定のパターンが形成されたもの、特に一定形状の隔壁を等ピッチで配置したプラズマディスプレイパネルや、ストライプ形ブラックマトリックス式のカラー受像管のパネル内面等における一定パターンの塗布に適用できる、凹凸基板への塗液の塗布装置および塗布方法、並びにこれらの装置および方法を使用したプラズマディスプレイの製造装置および製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ディスプレイはその方式において次第に多様化してきている。現在注目されているものの一つが、従来のブラウン管よりも大型で薄型軽量化が可能なプラズマディスプレイである。これは、一定ピッチで一方向に延びる隔壁によりストライプ状の凹凸部をガラス基板上に形成し、該凹凸部の凹部に赤(R)、緑(G)、青(B)の蛍光体を充填し、任意の部位を紫外線により発光させ、所定のカラーパターンを達成するものである。
【0003】
蛍光体がストライプ状に構成されているという構造は、ストライプ形ブラックマトリックス式のカラー受像管のパネルも有している。
【0004】
このような構造のものを高い生産性と高品質で製造するには、蛍光体を一定のパターン状に、塗り分ける技術が重要となる。
【0005】
通常は、隔壁パターンを形成後、特開平5−144375号公報に示されるように一色の蛍光体を全面スクリーン印刷し、必要な部分のみフォトリソグラフィー法で残すようにして、高精度のパターンが得られるようにしている。しかし、この方法では、R、G、Bの各蛍光体パターンを形成するために、各色の塗布、露光、現像、乾燥等の工程を3回繰り返す必要があり、コストがかかる上、生産性に著しく劣るという欠点を持つ。
【0006】
単にガラス基板上にストライプ状の着色パターンを形成する他の方法としては、ノズルを用いる特開平5−11105号公報や特開平5−142407公報等に記載されている方法があるが、表面が平坦な基板を対象に先端が平坦なノズルで3色同時に塗布するものであるため、表面に凹凸が形成されているものに対してはこの技術をそのまま用いることはできない。
【0007】
また、特開昭52−134368号公報、特開昭54−13250号公報、特開昭54−13251号公報等には、ストライプ形ブラックマトリックス式のカラー受像管のパネル内面の、凸状となっているブラックマトリックス間の凹部に所定の蛍光体を塗布する方法として、蛇行防止等の制御装置を有する改良されたノズル装置を用いることが示されている。しかし、一本のノズルを用いているために、表面の複数の凹凸部に対して同時に塗布する方法には適用できず、一本のノズルによる塗布のために時間がかかるという問題がある。
【0008】
また、ノズルを用いて平坦な基板上にストライプ状に隔壁を形成する技術が特開平9−92134号公報に開示されているが、基板上に既に凹凸部が形成されており、その凹凸部の凹部に沿うように塗液を精度良く塗布していく工程には採用し難い。
【0009】
すなわち、本発明においては、表面に一方向にストライプ状に一定ピッチで凹凸部が形成されている凹凸基材の凹部に、複数の開口部(吐出孔)をもつノズルで塗液をストライプ状に精度良く塗布することを前提とするものであるが、とくに、このような複数の吐出孔をもつノズルで、凹凸基材の凹部に沿って、つまり、凹凸基材の凹部の方向(ストライプの方向)や凹部との相対位置関係を所定の位置関係に保ちつつ、塗液を精度良く塗布していく技術は開示されていない。
【0010】
また、このような塗布を伴うプラズマディスプレイ等の工業的製造工程においては、その塗布が繰り返し行われることになるが、最初に塗液をストライプ状に試し塗りして、それをその後の繰り返し塗布のための位置決めの基準にできれば、大量生産の際の凹凸基材の凹部の位置決めや、ノズルの開口部と凹凸基材の凹部との相対的な位置決めが、極めて容易にかつ効率よく行える可能性があるが、このような提案もなされていない。
【0011】
さらに、凹凸基材の凸部の高さは、実際にはかなりの大きさで変動するために、それに対応してノズル位置を上下させないと安定して凹部のみに塗布することは困難であるが、長期の生産に有効な具体的な技術手段は開示されていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の課題は、プラズマディスプレイの隔壁のように、表面に一方向にストライプ状に一定ピッチで凹凸部が形成された凹凸基材の凹部に、とくに凹部の延在方向に沿って容易に精度良く、かつ、均一に塗布することができ、それによって高生産性と高品質を実現できる、凹凸基材への塗液の塗布装置および塗布方法並びにプラズマディスプレイの製造装置および製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の凹凸基材への塗液の塗布装置は、表面に一方向にストライプ状に一定ピッチで凹凸部が形成されている凹凸基材を固定するテーブルと、凹凸基材の凹凸部と対面して複数の開口部を有する塗液吐出装置と、塗液吐出装置に塗液を供給する供給手段と、テーブルと塗液吐出装置を3次元的に相対移動させる移動手段とを備えた凹凸基材への塗液の塗布装置において、凹凸基材のストライプ方向を直接または間接的に検知するストライプ方向検知手段と、塗液吐出装置の開口部の位置を直接または間接的に検知する開口部検知手段と、塗液吐出装置の開口部の凹凸基材の凹部に対する相対位置を検知する相対位置検知手段と、凹凸基材と塗液吐出装置をストライプ方向に相対的に移動しつつ、凹部の塗布幅方向位置の変化を検知する手段と、塗液吐出装置の開口部の位置を凹凸基材の凹部に位置決めするとともに、検知した凹凸基材のストライプ方向に沿って塗液吐出装置の開口部が凹凸基材の凹部に対し相対的に移動するように制御する制御手段とを有することを特徴とするものからなる(第1の装置)。
【0014】
また、このような本発明に係る凹凸基材への塗液の塗布装置においては、さらに、検知したストライプ方向が塗液の塗布方向に平行となるように凹凸基材の設置方向を修正する修正手段を有することを特徴とする構成とすることができる(第2の装置)。
【0015】
さらに、このような本発明に係る凹凸基材への塗液の塗布装置においては、表面が平坦な平滑基材上に一旦塗液吐出装置から塗液を吐出して塗液のストライプを形成し、この塗液のストライプ方向を検知する塗液ストライプ検知手段と、検知した塗液のストライプ方向と凹凸基材の凹凸部のストライプ方向を概略一致させるストライプ方向一致化手段とを有することを特徴とする構成とすることができる(第3の装置)。
【0016】
この第3の装置においては、さらに、塗液のストライプの位置を検知する塗液ストライプ位置検知手段と、検知した塗液のストライプ位置に凹凸基材の任意の凹部を一致させる制御手段とを有することが好ましい。
【0017】
さらに、第1ないし第3の装置においては、さらに、凹凸基材の凹部底面の高さ方向の位置を検知する手段と、凹凸基材の凹部底面から凸部頂上までの高さに検知した凹部底面の高さ方向の位置を加算する演算手段と、演算した値に基づいて基材の凸部頂上位置と塗液吐出装置の開口部面との間隙を制御する間隙制御手段とを有することが望ましい。
【0018】
本発明に係る凹凸基材への塗液の塗布方法は、表面に一方向にストライプ状に一定ピッチで凹凸部が形成されている凹凸基材と、凹凸基材の凹凸部と対面して複数の開口部を有する塗液吐出装置とを相対的に移動させ、かつ前記塗液吐出装置に塗液を供給して開口部より塗液を吐出し、凹凸基材の凹部に所定厚さ塗布する塗布方法であって、凹凸基材のストライプ方向を直接または間接的に検知するとともに、塗液吐出装置の開口部の位置を直接または間接的に検知して、開口部位置に凹凸基材の凹部を位置決めするとともに、塗液吐出装置の開口部の凹凸基材の凹部に対する相対位置を検知しつつ、検知した凹凸基板のストライプ方向に沿って塗液吐出装置の開口部が凹凸基板に対し相対的に移動するようにして塗布することを特徴とする方法からなる(第1の方法)。
【0019】
また、このような本発明に係る凹凸基材への塗液の塗布方法においては、凹凸基材のストライプ方向を直接または間接的に検知するとともに、塗液吐出装置の開口部の位置を直接または間接的に検知して、検知したストライプ方向が塗布方向と平行になるように凹凸基材の設置方向を修正し、塗液吐出装置の開口部の凹凸基材の凹部に対する相対位置を検知し、開口部の位置に凹凸基材の凹部を位置決めした後に、検知した凹凸基板のストライプ方向に沿って塗液吐出装置の開口部が凹凸基板に対し相対的に移動するようにして塗布することを特徴とする構成とすることができる(第2の方法)。
【0020】
さらに、このような本発明に係る凹凸基材への塗液の塗布方法においては、表面が平坦な平滑基材上に一旦塗液吐出装置から塗液を吐出して塗液のストライプを形成した後に、この塗液のストライプ方向を検知し、この塗液のストライプ方向と凹凸基材の凹凸部のストライプ方向を概略一致させて塗布することを特徴とする構成とすることができる(第3の方法)。
【0021】
この第3の方法においては、さらに、塗液のストライプを形成した後に、この塗液の任意のストライプの位置を検知し、検知した塗液のストライプ位置に凹凸基材の任意の凹部を一致させて塗布することが好ましい。
【0022】
また、第1ないし第3の方法においては、さらに、凹凸基材の凹部底面の高さ方向の位置を検知し、凹凸基材の凹部底面から凸部頂上までの高さに検知した凹部底面の高さ方向の位置を加算するとともに、加算した値に基づいて基材の凸部頂上位置と塗液吐出装置の開口部面との間隙を一定に保って塗布することが望ましい。
【0023】
そして、本発明に係るプラズマディスプレイの製造装置は、塗液が赤色、緑色、青色のいずれかの色に発光する蛍光体粉末を含むペーストであって、前述のいずれかの塗液の塗布装置を用いたことを特徴とするものからなる。
【0024】
また、本発明に係るプラズマディスプレイの製造方法は、塗液が赤色、緑色、青色のいずれかの色に発光する蛍光体粉末を含むペーストであって、上述のいずれかの塗液の塗布方法を用いることを特徴とする方法からなる。
【0025】
上記第1の装置および方法を用いることにより、塗液吐出装置(ノズル)の開口部の位置が検知されるとともに、基材の凹凸部のストライプ方向も検知され、開口部の位置と凹凸基材の凹部との相対位置関係が所定の関係に保たれつつ、ストライプに沿ってノズルの開口部が相対的に精度良く移動される。したがって、塗布の途中も常に所定の塗布精度、塗布状態に保たれ、凹凸基材の凹部のみに高精度の塗布が可能になり、所望の高品質の塗布基材が得られる。
【0026】
また、上記第2の装置および方法を用いることにより、塗液吐出装置(ノズル)の開口部の位置を検知されるとともに、基材の凹凸部のストライプ方向も検知され、ストライプ方向がノズルまたは基材の走行方向と平行になるように、基材が位置決めされる。したがって、この状態で塗布を開始あるいは続行すれば、ノズルの開口部と凹凸基材の凹部とは、ストライプ方向に沿って精度良く相対移動されることになり、凹凸基材の凹部のみに高精度の塗布が可能になり、所望の高品質の塗布基材が得られる。
【0027】
さらに、上記第3の装置および方法を用いることにより、一度平坦な基材に試し塗りをしてそのストライプ方向を検知し、以降はそれに凹凸基板のストライプ方向や幅方向の位置を合わせるようにするので、初期基準位置が明確化されるとともに、その初期基準位置に対して容易に以降の基材等の位置決めを行うことができるようになり、高精度な塗布状態を確保しつつ、とくに大量生産の際の製造が容易化される。
【0028】
このような装置および方法を用いてプラズマディスプレイを製造することにより、凹凸基材の凹部への塗液の塗布を、精度良くかつ均一に、しかも安定して行うことができ、優れた品質のプラズマディスプレイをトラブルなく安定して製造することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
図1ないし図4および図7は、本発明の一実施態様に係る塗布装置を示しており、図1は、塗布装置の全体斜視図、図2は図1のテーブル6とノズル20回りの模式図、図3は図1のノズル20を下側からみた拡大平面図、図4は塗布装置に設けられた位置決めユニット部の平面図、図7は塗布装置に設けられたテーブル回転機構を、それぞれ示している。
【0030】
まず、図1ないし図3に基づいて塗布装置全体の構成を説明し、続いて図4に示すような位置決めユニットを用いた位置制御について説明する。
【0031】
図1は、本発明に係るプラズマディスプレイパネルの製造に適用される塗布装置を示している。この塗布装置は基台2を備えている。基台2上には、一対のガイド溝レール8が設けられており、このガイド溝レール8上にはテーブル6が配置されている。このテーブル6の上面には、表面に凹凸が一定ピッチで一方向にストライプ状に形成された基材4が、真空吸引によってテーブル面に固定可能となるように、複数の吸着孔7が設けられている。また、基材4は図示しないリフトピンによってテーブル6上を昇降する。さらにテーブル6はスライド脚9を介してガイド溝レール8上をX軸方向に往復動自在となっている。
【0032】
一対のガイド溝レール8間には、図2に示す送りねじ機構を構成するフィードスクリュー10が、テーブル6の下面に固定されたナット状のコネクタ11を貫通して延びている。フィードスクリュー10の両端部は軸受12に回転自在に支持され、さらに片方の一端にはACサーボモータ16が連結されている。
【0033】
図1に示すように、テーブル6の上方には、塗液吐出装置であるノズル20がホルダー22を介して昇降機構30、幅方向移動機構36に連結している。昇降機構30は昇降可能な昇降ブラケット28を備えており、昇降機構30のケーシング内部で一対のガイドロッドに昇降自在に取り付けられている。また、このケーシング内にはガイドロッド間に位置してボールねじからなるフィードスクリュー(図示しない)もまた回転自在に配置されており、ナット型のコネクタを介して昇降ブラケット28と連結されている。さらにフィードスクリューの上端には図示しないACサーボモータが接続されており、このACサーボモータの回転によって昇降ブラケット28を任意に昇降動作させることができるようになっている。
【0034】
さらに、昇降機構30はY軸移動ブラケット32(アクチュエータ)を介して幅方向移動機構36に接続されている。幅方向移動機構36はY軸移動ブラケット32をノズル20の幅方向、すなわちY軸方向に往復自在に移動させるものである。動作のために必要なガイドロッド、フィードスクリュー、ナット型コネクター、ACサーボモータ等は、ケーシング内に昇降機構30と同じように配置されている。幅方向移動機構36は支柱34により基台2上に固定されている。
【0035】
これらの構成によって、ノズル20はZ軸とY軸方向に自在に移動させることができる。
【0036】
ノズル20は、テーブル6の往復動方向と直交する方向、つまりY軸方向に水平に延びているが、これを直接保持するコの字形のホルダー22は昇降ブラケット28内にて回転自在に支持されており、垂直面内で自在に図中の矢印方向に回転することができる。
【0037】
このホルダ22の上方には水平バー24も昇降ブラケット28に固定されている。この水平バー24の両端部には、電磁作動型のリニアアクチュエータ26が取り付けられている。このリニアアクチュエータ26は水平バー24の下面から突出する伸縮ロッドを有しており、これら伸縮ロッドがホルダ22の両端部に接触することによってホルダ22の回転角度を規制することができ、結果としてノズル20の傾き度を任意に設定することができる。
【0038】
さらに図1を参照すると、基台2の上面には逆L字形のセンサ支柱38が固定されており、その先端にはテーブル6上の基材4の凹部底面の位置(高さ)を測定する高さセンサ40が取り付けられている。高さセンサ40は、基材4の凸部頂上を測定できるようにもセットできるが、多くの場合、凸部頂上よりも凹部底面の方が幅が広いので、測定が容易となる。その代わり、凹部底面と凸部頂上の高さの差(隔壁高さ)をあらかじめ全体コントローラ60に覚え込ませておく必要がある。また、高さセンサ40の隣には、基材4の隔壁間の凹部の位置を検知するカメラ72が支柱70に取り付けられている。図2に示すように、カメラ72は画像処理装置74に電気的に接続されており、基材4がX方向に移動する時に、所定の隔壁間の凹部位置の基材幅方向(X方向)の変化を定量的に求めることができる。すなわちこれによって、塗布開始となる所定の隔壁の凹部Y方向位置Ysが得られるとともに、凹部のX方向に対する傾き、つまり、凹部の方向も算出できる。
【0039】
さらに、テーブル6の一端には、センサーブラケット64を介して、ノズル20の開口部のある下端面(開口部面)のテーブル6に対する垂直方向の位置を検出するセンサー66とノズル20の開口部位置を検知するカメラ82が取り付けられている。カメラ82も画像処理装置74に電気的に接続されており、ノズル20の開口部位置がY方向に対して定量的に求められる。
【0040】
カメラ72とカメラ82は一定の距離に固定されているので、ノズル20の開口部位置と所定の隔壁の凹部位置の相対距離を求めることができる。カメラ72、82が移動するように構成されている場合には、これらが基準位置に対してどれだけ移動したかを示す測定手段、たとえばリニアスケール、エンコーダ等が必要となる。
【0041】
図2に示すように、ノズル20はそのマニホールド41内に塗液42が充填されており、開口部である吐出孔44が開口部先端面45上で長手方向に一直線状にならんでいる(図3参照)。そしてこの吐出孔44より塗液42が吐出される。ノズル40には供給ホース46が接続されており、さらに吐出用電磁切換え弁48、供給ユニット50、吸引ホース52、吸引用電磁切換え弁54、塗液タンク56へと連なっている。塗液タンク56には塗液42が蓄えられている。塗液42は、赤色、緑色、青色のいずれかの色に発光する蛍光体粉末を含むペーストからなる。
【0042】
供給ユニット50の具体例としては、ピストン、ダイヤフラム型等の定容量ポンプ、チュービングポンプ、ギアポンプ、モーノポンプ、さらには液体を気体の圧力で押し出す圧送コントローラ等がある。供給装置コントローラ58からの制御信号をうけて、供給ユニット50や、各々の電磁切換え弁の動作を行なわせ、塗液タンク56から塗液42を吸引して、ノズル20に塗液42を供給することができる。塗液タンク56から定容量ポンプへの塗液42の吸引動作を安定化させるために、塗液タンク56に空気、窒素等の気体で圧力を付加してもよい。圧力の大きさは0.01〜1MPa、特に0.02〜0.5MPaが好ましい。
【0043】
供給装置コントローラはさらに、全体コントローラ60に電気的に接続されている。この全体コントローラ60には、モータコントローラ62、高さセンサー40の電気入力等、カメラ72、82の画像処理装置74からの情報、隔壁の高さ等、すべての制御情報が電気的に接続されており、全体のシーケンス制御を司れるようになっている。全体コントローラ60は、コンピュータでも、シーケンサでも、制御機能を持つものならばどのようなものでもよい。
【0044】
またモータコントローラ62には、テーブル6を駆動するACサーボモータ16や、昇降機構30と幅方向移動機構36のそれぞれのアクチュエータ76、78(たとえば、ACサーボモータ)、さらにはテーブル6の移動位置を検出する位置センサ68からの信号、ノズル20の作動位置を検出するY、Z軸の各々のリニアセンサ(図示しない)からの信号などが入力される。なお、位置センサ68を使用する代わりに、ACサーボモータ16にエンコーダを組み込み、このエンコーダから出力されるパルス信号に基づき、テーブル6の位置を検出することも可能である。モータコントローラ62も全体コントローラ60の統括下で制御される。たとえば、カメラ82の画像処理装置74からの情報に基づいて、全体コントローラ60は所定の隔壁の凹部にノズル20の開口部を合わせるためのY方向位置、凹部のX方向に対する傾き角度から、塗布のために基材をX方向に移動させる時のノズル20のY方向位置を演算し、その動作が実現できるようにモータコントローラ62に指令を送る。
【0045】
次に、ここまでに説明した塗布装置の構成を使用して塗液を塗布する方法について説明する。
まず準備動作として、テーブル6と、ノズル20をY軸座標Yaの位置に移動させて、ノズル20の吐出孔44の一番端部にあるものをカメラ82の真上にくるようにする。そして、画像処理によってカメラ基準点からの位置変化量lcを求める。この動作はノズル20をホルダー22に取り付けた時に一度だけ行えばよい。完了すれば、テーブル6、ノズル20は各々原点に復帰させる。
【0046】
次いで塗布装置における各作動部の原点復帰が行われるとテーブル6、ノズル20は各々X軸、Y軸、Z軸の準備位置に移動する。この時、塗液タンク56〜ノズル20まで塗液はすでに充満されており、吐出用電磁切換え弁48は開、吸引用電磁切換え弁54は閉の状態にする。そして、テーブル6の表面には図示しないリフトピンが上昇し、図示しないローダから隔壁が一定ピッチのストライプ状に形成されている基材4がリフトピン上部に載置される。
【0047】
次にリフトピンを下降させて基材4をテーブル6の上面に載置し、図示しないアライメント装置によって基材4の端面を基準にしたテーブル6上の位置決めが行われた後に基材2を吸着する。
【0048】
次にテーブル6はカメラ72と、高さセンサー40の真下に基材4の塗布開始部となる隔壁部(凹部底面)がくるまで移動し、停止する。カメラ72はテーブル6上に位置決めされた基材4上のY方向隔壁端部を写し出すようにあらかじめ位置調整されており、画像処理によって一番端の凹部の位置を検出し、カメラ基準点からの位置変化量laを求める。一方、カメラ72の基準点と、所定のY軸座標位置Yaにある時のノズル20の最端部に位置する吐出孔44間の位置を測定するカメラ82の基準点間の長さlbは、事前の調整時に測定し、情報として全体コントローラ60に入力しているので、画像処理装置74からカメラ72の基準点からの隔壁凹部の位置変化量laが電送されると、ノズル20の最端部に位置する吐出孔44が隔壁端部の凹部の真上となるY軸座標値Ycを計算し(例えば、Yc=Ya+(lc+lb−la))、ノズル20をその位置に移動させる。なお、カメラ72は、ノズル20やホルダ22に取り付けても同じ機能が得られる。
【0049】
次に、基材4が、その塗布開始部がノズル20の吐出孔44の真下にくるようにX方向に移動を始めるが、カメラ72による凹部の位置の検知は継続する。凹部の位置は変化していくから、その都度、上記に示したようにY軸座標値Ycを演算し、ノズル20を基材4のX方向位置に合わせて、そのY軸座標値Ycに移動させる。以上の動作によって、隔壁の凹部の方向(ストライプ方向)に合わせて、ノズル20の吐出孔44を移動させることができる。通常は隔壁の凹部は一直線であるから、基材4のX方向の定まった2点で隔壁凹部の位置を測定すれば、X方向に対する隔壁凹部の傾き角度が演算できるので(凹部のストライプ方向が求められる)、ノズル20を配置するY軸座標値Ycをこの傾き角度から演算して求めてもよい。この場合、隔壁凹部位置の測定が2点ですむので、制御が簡素化できる。
【0050】
以上の開口部の位置を検知する手段としては、間接的なものとなるが、図4に示すような位置センサー100でノズル20の端部を測定するようにすることも可能である。この場合、センサー100とカメラ72の基準点との相対位置Yxc、ノズル端部から開口部の右端までの距離b等はあらかじめ得られるので、センサー100でセンサー100〜ノズル20の右端面までの距離Ycoを測定し、このときのノズル20のY軸方向移動ユニットの座標値Yncを求めれば、ノズル20の一番右端の開口部を基材の一番右端の凹部の位置にもってくることができる。カメラ72の基準点から基材の一番右端の凹部位置までの位置変化laが得られると、Y軸座標値YCIは、YCI=Ync−(Yxc−Yco−b−la)となる。なお、ノズル20の開口部位置の検知はノズル20を取り付けた後、一度だけやっておけばよい。
【0051】
一方、この間に高さセンサ40は基材4の隔壁凹部底面の垂直方向の位置を検知し、テーブル6上面との位置の差から基材4の隔壁凹部底面の高さを算出する。この高さに、あらかじめ与えておいた隔壁の高さ(底面と頂上部との差)と、ノズル20開口部〜基材4の隔壁頂上部間の間隙値を加算して、ノズル20のZ軸リニアセンサー上での下降すべき値を演算し、その位置にノズルを移動する。これによって、テーブル6上での隔壁凹部底面位置が基材ごとに変化しても、塗布に重要なノズル20開口部〜基材上の隔壁頂上部間の間隙を常に一定に保てるようになる。以上の動作は基材4が移動を始めてからも行えるので、基材4の全領域にわたって、ノズル20開口部〜基材上の隔壁頂上部間の間隙を一定に保つことも可能となる。
【0052】
次にテーブル6をノズル20の方へ向けて動作を開始させ、ノズル20の開口部の真下に基材4の塗布開始位置が到達する前に所定の塗布速度まで増速させておく。テーブル6の動作開始位置と塗布開始位置までの距離は塗布速度まで増速できるよう十分確保できていなければならない。
【0053】
さらに基材4の塗布開始位置がノズル20の開口部の真下に至るまでの所に、テーブル6の位置を検知する位置センサー68を配置しておき、テーブル6がこの位置に達したら、供給ユニット50の動作を開始して塗液42のノズル20への供給を開始する。ノズル20開口部より吐出される塗液42が基材4に達するには、基材〜ノズル開口部間の間隙だけ時間遅れが生じる。そのため、事前に塗液42をノズル20に供給することによって、基材4の塗布開始位置がノズル20開口部の丁度真下に来たところでノズル20から吐出された所定量の塗液42が基板4に到達するので、ほとんど厚みむらゼロの状態で塗布を開始することができる。塗液42の供給を開始する位置は位置センサー68の設置場所を変えて調整することができる。この位置センサー68の代わりに、モータあるいはフィードスクリューにエンコーダを接続したり、テーブルにリニアセンサーを付けたりすると、エンコーダやリニアセンサーの値で検知しても同様なことが可能となる。
【0054】
塗布は、基材4の塗布終了位置がノズル20の開口部の真下付近に来るまで行われる。すなわち、基材4はいつもテーブル6上の定められた位置に置かれているから、基材4の塗布終了位置がノズル20の開口部の(a)たとえば真下にくる5mm前や、(b)丁度真下になる位置に相当するテーブル6の位置に、位置センサーやそのエンコーダ値をあらかじめ設定しておき、テーブル6が(a)に対応する位置にきたら、全体コントローラ60から供給装置コントローラ58に停止指令を出して塗液42のノズル20への供給を停止して、(b)の位置までスキージ塗工し、次いでテーブル6が(b)に対応する位置にきたら、ノズル20を上昇させて完全に塗液42をたちきる。塗液42が比較的高粘度の液体である場合には、単に塗液の供給を停止しただけでは、残圧によるノズル20開口部からの塗液吐出までも瞬時に停止することは難しい。そのために、塗液の供給を停止するとと同時にノズル20内のマニホールド41圧力を大気圧にすると、短時間で開口部からの塗液の吐出停止が可能となるので、供給ユニットにこのような機能をもたせるか、あるいは、供給ユニットの吐出電磁切換え弁48〜ノズル20の間に大気開放バルブを設けるのが望ましい。
【0055】
さて、塗布終了位置を通過しても、テーブル6は動作を続け、終点位置にきたら停止する。このとき塗布すべき部分がまだ残っている場合には、次の塗布すべき開始位置までノズルをY軸方向に塗布幅分(ノズルピッチ×穴数)移動して、以下テーブル6を反対方向に移動させることを除いては同じ手順で塗布を行う。また、2回目以降は、隔壁凹部のX方向に対する傾き角度は大体同じなので、測定して求めてもよいし、測定を省略して1回目の値を使用してノズル20を配置するY軸座標値Ycを求めてもよい。1回目と同一のテーブル6の移動方向で塗布を行なうのなら、ノズル20は次の塗布すべき開始位置までY軸方向に移動、テーブル6はX軸準備位置まで復帰させる。
【0056】
そして塗布工程が完了したら、基材4をアンローダで移載する場所までテーブル6を移動して停止させ、基材4の吸着を解除するとともに大気開放した後に、リフトピンを上昇させて基材4をテーブル6の面から引き離し、持ち上げる。
【0057】
このとき図示されないアンローダによって基材4の下面が保持され、次の工程に基材4を搬送する。基材4をアンローダに受け渡したら、テーブル6はリフトピンを下降させ原点位置に復帰する。
【0058】
このとき、吐出用電磁切換え弁48を閉、吸引用電磁切換え弁54を開状態にして供給ユニット50を動作させ、塗液タンク56から1枚の基材の塗布に必要な量だけ塗液を供給する。
【0059】
以上の塗布工程において、別の実施態様では、塗布前に、図5に示すようなテーブル回転機構を用いて、基材4のストライプ方向とノズル20の走行方向の一致化の調整制御を行う。
【0060】
図5は、吸着テーブル6がX軸方向に走行できるとともに、X−Y平面内で回転できるようにしたもので、基材4のストライプ方向と吸着テーブル6の進行方向の平行度を容易に修正できるようにしてある。吸着テーブル6は、走行基台111上に、回転可能に支持されており、この間に周知のターンテーブル機構が介在されている。ターンテーブル機構の回転角度の制御は、サーボモータ等を用いて精度良く行うことができる。
【0061】
基材4のストライプ方向は、上記で示したものほか、たとえば次のようにしても検知できる。
図1、図2に示したカメラ72は、凹凸基材4の端部の凹部や、端部に付されたアライメントマークを検知するカメラで、電気的に画像処理装置74に連結されている。まず、基材4の先頭から終了部までをカメラ72の下を通過するように吸着テーブル6を走行させる。これによって凹部のY軸方向の位置が先頭と終了部で変わっているので、これを画像処理によって検出し、凹部の傾きを求める。アライメントマークは凹部と平行になるように設けられているから、先頭と終了部にあるアライメントマークのY軸方向の位置の違いを画像処理によって検知して、凹部の傾きを求めてもよい。
【0062】
また、前述したのと同じように、カメラ82で写し出したものから画像処理によってえられるノズル20の開口部の最端部位置は前述した手段によって知ることができ、カメラ72とカメラ82の基準点間の距離はあらかじめ分かっているから、たとえば一番左端の開口部を凹凸基材4の一番左端の凹部にY軸方向に基材先頭部で位置合わせすることができる。凹部でなくアライメントマーク位置を検出しているときは、アライメントマークと凹部との相対距離はあらかじめ得られているので、凹部を直接測定するのと同じように凹部とノズル開口部を位置合わせすることができる。
【0063】
凹部の傾きを算出してストライプ方向がわかったら、それが吸着テーブル6の走行方向(X方向)と一致する(傾き角度をゼロにする)ように吸着テーブル6を回転させる。吸着テーブル6の回転によって凹部の塗布すべき先頭位置がY軸方向に変化するが、その位置を計算によって求めてもよいし、またカメラ72で再測定してもよいが、必要に応じて、ノズル20のY軸方向の位置決め位置Ycを修正する。
【0064】
ここでノズル20の開口部を検知するカメラ82やセンサー100はノズル20の左右の最端部の開口部ばかりでなく、所定の中央部の開口部を検知できるような位置に配してもよい。また、カメラ72も一番右側の凹部や、右側のアライメントマークを検知できるように吸着テーブル6の右側に配してもよいし、所定の中央部の凹部を検知できるようにしてもよい。
【0065】
通常ノズル20の開口部の穴数は基材4の凹部の数より少なく、一度塗布したら次の位置まで所定ピッチ分移動して塗布を繰り返すが、大抵の場合、隔壁凹部のストライプ方向を測定してそれが吸着テーブル6の走行方向に一致するよう一度回転によって修正すれば、以降は行う必要はない。
【0066】
図6は、平坦な基材をを用いた試し塗りを行った後に凹凸基材4のストライプ方向の調整を行う例を示している。121、122はカメラである。まず、平坦な基材123の先頭を吸着テーブル6についているマーク126にあわせて吸着固定し、ノズル20で試し塗りを行う。塗布したものを吸着テーブル6から離さないで、塗布した一番左端のラインにカメラ121、122をX方向に適当な距離をおいて合わせる。このときの位置合わせは、カメラのセンターにある十字マークにラインを合わせるようにする。
【0067】
次に凹凸のある基材4を吸着テーブル6上に置き、カメラ121、122の十字部分に一番左端の凹部があうように基材4を手で動かして配置する。このとき基材4の先頭が吸着テーブル6のマーク126にも合うようにもする。次に塗布を行えば、基材4の凹部にのみ塗布することができる。
【0068】
凹部に直接的に合わせる代わりに凹凸基材4のアライメントマークに合わせてもよい。このとき、たとえばアライメントマークから一番左側の凹部までなら、その距離分だけノズル20を右側に移動させる必要があるが、これを行えば直接合わせるのと全く同じように凹部のみ塗布することができる。以上の手段を用いれば、カメラ82のようにノズル20の開口部位置を検知する手段が不要となる。
【0069】
また、吸着テーブル6がさらにY軸移動と回転が可能であるようにしておくことにより、上述の凹凸基材4を吸着してから、凹部、アライメントマークをカメラ121、122の十字部分への位置合わせをより容易にしかも精度よくできる。さらに、カメラ121、122を画像処理装置に電気的に接続すれば、この動作を自動的に行うこともできる。
【0070】
試し塗りをしたものでストライプのの方向と位置を、カメラ72と画像処理で検知して測定し、その絶対位置(Y方向の)を知ることができる。これから逆にノズル20の吐出口の位置がわかるので、カメラ82のようにノズル20の開口部を直接測定する手段がなくても、ノズル20の絶対位置を求めることができる。そしてこの位置上方から、上述の方法によって、X方向に移動する凹凸基材4の凹部にノズル20の吐出口を合わせて塗布することもできる。この時、カメラ121、122は不要である。
【0071】
また、基材4の凹部やアライメントマークの位置や傾きをカメラ72で測定し、それを先に測定した試し塗りしたものでのストライプの位置と方向と比較し、両者が一致するように吸着テーブル6を回転、Y軸方向に移動させてもよいし、吸着テーブル6を回転し、ノズル20を所定位置に位置決めして基材4の凹部に塗布してもよい。
【0072】
なお、前述の塗液塗布装置の全体構成において、高さセンサー40としては、レーザ、超音波等を利用した非接触測定形式のもの、ダイヤルゲージ、差動トランス等を利用した接触測定形式のもの等、測定可能な原理のものならいかなるものを用いてもよい。
【0073】
また、前記実施態様では基材はX軸方向に移動し、ノズルがY軸、Z軸方向に移動する場合での適用例について記述したが、ノズル20と基材4が相対的に3次元的に移動できる構造、形式のものであるのなら、テーブル、ノズルの移動形式はいかなるものでもよい。
【0074】
また、前述の実施態様では、塗布はテーブルの移動、凹凸のピッチ方向への移動は、ノズルの移動によって行う例を示したが、塗布をノズルの移動、凹凸のピッチ方向への移動をテーブルの移動で行ってもよい。
【0075】
さらに、本発明における基材としては、ガラス板の他、鉄板、アルミ板等、枚葉状のものならどのようなものでもよい。また、一種類の塗液を塗布する場合について詳しく言及したが、赤、青、緑等の3色の蛍光体を同時に塗布する場合にも本発明は適用できる。
【0076】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の凹凸基材への塗液の塗布装置および方法によれば、凹凸基材のストライプ状の凹部に、ノズルの複数の吐出孔を精度よく位置決めすることができ、かつ、ストライプ方向とノズルとの相対移動方向、さらにはノズルの開口部面と隔壁頂上部との間隙も精度よく合わせることができるようになったので、塗液を凹部のみに精度よくかつ均一に塗布することができるようになった。これによって、塗布すべき以外のところを塗布して歩留まりを低下させることがなくなり、高い収率を実現して生産性を向上させることができるとともに、コストも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る塗液の塗布装置の全体斜視図である。
【図2】図1の装置のテーブル6とノズル20周りの構成を示す模式図である。
【図3】図1の装置におけるノズル20を下側からみた拡大平面図である。
【図4】ノズル20の開口部を間接的に測定する手段の正面図である。
【図5】図1の装置におけるテーブル回転機構部を示す概略斜視図である。
【図6】本発明の別の実施態様に係る位置決め・ストライプ方向合わせ手段の概略平面図である。
【符号の説明】
2 基台
4 基材
6 テーブル
8 ガイド溝レール
10 フィードスクリュー
16 ACサーボモータ
20 ノズル
26 リニアアクチュエータ
30 昇降機構
36 幅方向移動機構
40 高さセンサー
42 塗液
44 開口部(吐出孔)
45 開口部面
50 供給ユニット
56 塗液タンク
58 供給装置コントローラ
60 全体コントローラ
66 センサー
72 カメラ
82 カメラ
100 センサー
111 走行基台
121、122 カメラ
123 平坦な基材
126 吸着テーブル6のマーク
Claims (12)
- 表面に一方向にストライプ状に一定ピッチで凹凸部が形成されている凹凸基材を固定するテーブルと、凹凸基材の凹凸部と対面して複数の開口部を有する塗液吐出装置と、塗液吐出装置に塗液を供給する供給手段と、テーブルと塗液吐出装置を3次元的に相対移動させる移動手段とを備えた凹凸基材への塗液の塗布装置において、凹凸基材のストライプ方向を直接または間接的に検知するストライプ方向検知手段と、塗液吐出装置の開口部の位置を直接または間接的に検知する開口部検知手段と、塗液吐出装置の開口部の凹凸基材の凹部に対する相対位置を検知する相対位置検知手段と、凹凸基材と塗液吐出装置をストライプ方向に相対的に移動しつつ、凹部の塗布幅方向位置の変化を検知する手段と、塗液吐出装置の開口部の位置を凹凸基材の凹部に位置決めするとともに、検知した凹凸基材のストライプ方向に沿って塗液吐出装置の開口部が凹凸基材の凹部に対し相対的に移動するように制御する制御手段とを有することを特徴とする、凹凸基材への塗液の塗布装置。
- さらに、検知したストライプ方向が塗液の塗布方向に平行となるように凹凸基材の設置方向を修正する修正手段を有することを特徴とする、請求項1に記載の凹凸基材への塗液の塗布装置。
- 表面が平坦な平滑基材上に一旦塗液吐出装置から塗液を吐出して塗液のストライプを形成し、この塗液のストライプ方向を検知する塗液ストライプ検知手段と、検知した塗液のストライプ方向と凹凸基材の凹凸部のストライプ方向を概略一致させるストライプ方向一致化手段とを有することを特徴とする、請求項1または2に記載の凹凸基材への塗液の塗布装置。
- さらに、塗液のストライプの位置を検知する塗液ストライプ位置検知手段と、検知した塗液のストライプ位置に凹凸基材の任意の凹部を一致させる制御手段とを有する、請求項3の凹凸基材への塗液の塗布装置。
- さらに、凹凸基材の凹部底面の高さ方向の位置を検知する手段と、凹凸基材の凹部底面から凸部頂上までの高さに検知した凹部底面の高さ方向の位置を加算する演算手段と、演算した値に基づいて基材の凸部頂上位置と塗液吐出装置の開口部面との間隙を制御する間隙制御手段とを有することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の凹凸基材への塗液の塗布装置。
- 表面に一方向にストライプ状に一定ピッチで凹凸部が形成されている凹凸基材と、凹凸基材の凹凸部と対面して複数の開口部を有する塗液吐出装置とを相対的に移動させ、かつ前記塗液吐出装置に塗液を供給して開口部より塗液を吐出し、凹凸基材の凹部に所定厚さ塗布する塗布方法であって、凹凸基材のストライプ方向を直接または間接的に検知するとともに、塗液吐出装置の開口部の位置を直接または間接的に検知して、開口部位置に凹凸基材の凹部を位置決めするとともに、塗液吐出装置の開口部の凹凸基材の凹部に対する相対位置を検知しつつ、検知した凹凸基板のストライプ方向に沿って塗液吐出装置の開口部が凹凸基板に対し相対的に移動するようにして塗布することを特徴とする、凹凸基材への塗液の塗布方法。
- 凹凸基材のストライプ方向を直接または間接的に検知するとともに、塗液吐出装置の開口部の位置を直接または間接的に検知して、検知したストライプ方向が塗布方向と平行になるように凹凸基材の設置方向を修正し、塗液吐出装置の開口部の凹凸基材の凹部に対する相対位置を検知し、開口部の位置に凹凸基材の凹部を位置決めした後に、検知した凹凸基板のストライプ方向に沿って塗液吐出装置の開口部が凹凸基板に対し相対的に移動するようにして塗布することを特徴とする、請求項6に記載の凹凸基材への塗液の塗布方法。
- 表面が平坦な平滑基材上に一旦塗液吐出装置から塗液を吐出して塗液のストライプを形成した後に、この塗液のストライプ方向を検知し、この塗液のストライプ方向と凹凸基材の凹凸部のストライプ方向を概略一致させて塗布することを特徴とする、請求項6または7に記載の凹凸基材への塗液の塗布方法。
- さらに、塗液のストライプを形成した後に、この塗液の任意のストライプの位置を検知し、検知した塗液のストライプ位置に凹凸基材の任意の凹部を一致させて塗布する、請求項8の凹凸基材への塗液の塗布方法。
- さらに、凹凸基材の凹部底面の高さ方向の位置を検知し、凹凸基材の凹部底面から凸部頂上までの高さに検知した凹部底面の高さ方向の位置を加算するとともに、加算した値に基づいて基材の凸部頂上位置と塗液吐出装置の開口部面との間隙を一定に保って塗布することを特徴とする、請求項6ないし9のいずれかに記載の凹凸基材への塗液の塗布方法。
- 塗液が赤色、緑色、青色のいずれかの色に発光する蛍光体粉末を含むペーストであって、請求項1ないし5のいずれかに記載の塗液の塗布装置を用いたことを特徴とする、プラズマディスプレイの製造装置。
- 塗液が赤色、緑色、青色のいずれかの色に発光する蛍光体粉末を含むペーストであって、請求項6ないし10のいずれかに記載の塗液の塗布方法を用いることを特徴とする、プラズマディスプレイの製造方法。
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