JP3910290B2 - 放電ランプ電極組立方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電ランプの電極組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4に従来の放電ランプにおける電極組立方法を示す。電極21は、タングステン電極ヘッド22と、モリブデン箔23、モリブデンリード線24から構成されており、これらの構成部品が抵抗溶接されて組立てられている。抵抗溶接は、互いに溶接すべき部分を、抵抗溶接機の電極ヘッド25、25間で挟圧した状態で電流を流すことによって行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の組立方法では、抵抗溶接時の加圧力によってモリブデン箔23が曲がってしまうため、この電極21を用いて図5に示すように放電ランプ26を組み立てると、2つの電極21、21間でどうしても偏芯dが発生して、電極間距離xを精度良く確保することができず、放電ランプ26の光学的ばらつきを発生していた。業界ではこれを仕方ないものと諦めていた。
【0004】
又、抵抗溶接機による組立ては溶接ばらつきが発生し易く、溶接ヘッド25の交換も頻繁に行う必要があり、メンテナンスで大変な苦労を強いられていた。
【0005】
一方、レーザー溶接を用いようとすると、モリブデン箔23が通常20〜30μm程度と極めて薄いため、穴あきが発生するため、レーザー溶接は不可とされてきた。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、電極間距離を精度良く設定できて放電ランプの光学的ばらつきを無くすことができる放電ランプ電極組立方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の放電ランプ電極組立方法は、電極ヘッドを金属を介してリード線に接続して成る電極を石英ガラス管に挿入して成る放電ランプの電極組立方法であって、石英ガラス管内に挿入した電極ヘッドの石英ガラス管の軸芯からのずれ量を検出し、予め照射エネルギーが設定されたレーザーショットを前記金属に前記検出したずれ量に基づく指令のショット数だけ照射して電極ヘッドの石英ガラス管の軸芯からのずれを補正するものであり、電極の曲がりをレーザー光照射による熱ひずみによって矯正することができて電極間の偏芯を修正でき、同一方向をもったアーク光を生成でき、光学特性を向上できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の放電ランプ電極組立方法の実施形態と参考例について図を参照して説明する。
【0011】
(第1の参考例)
本発明の第1の参考例を、図1を参照して説明する。電極1は、円形断面のタングステン棒からなるタングステン電極ヘッド2と、20〜30μm厚さの短冊状のモリブデン箔3と、円形断面のモリブデンリード線4から成り、モリブデン箔3の両端部にタングステン電極ヘッド2とモリブデンリード線4を溶接して構成されている。
【0012】
溶接時には、図1(b)に示すように、モリブデン箔3をセラミックベース6上に密着して設置し、その上にタングステン電極ヘッド2及びモリブデンリード線4を配置し、タングステン電極ヘッド2とモリブデン箔3の間の接合部、及びモリブデン箔3とモリブデンリード線4の間の接合部において、それらの間のモリブデン箔3上に白金ペースト5を塗布する。塗布された白金ペースト5は、図1(b)に示すように、表面張力によりフィレット状になる。このフィレット部にレーザー出射鏡筒7からレーザー光8を照射して加熱する。その際、モリブデン箔3には直接レーザー光8が当たらず、またセラミックベース6に密着していて熱が逃がされるため、モリブデン箔3が高温になりすぎることがなく、モリブデン箔3に穴あきを生じることなくろう付けができる。
【0013】
なお、レーザー光照射は、酸化防止のため、アルゴンガス中か真空中で行うのが好適である。
【0014】
(第1の実施形態)
次に、本発明の第1の実施形態を、図2を参照して説明する。放電ランプ10は、図2に示すように、電極1を石英ガラス管9内に挿入し、石英ガラス管9を溶かして電極1を封止して組立てられるが、電極1を封止する前に、電極1のタングステン電極ヘッド2の先端2aが石英ガラス管9の軸芯からずれないように位置決めする必要がある。
【0015】
そこで、本実施形態では石英ガラス管9に電極1を挿入して位置決めした状態で、タングステン電極ヘッド先端2aの石英ガラス管9の軸芯からのずれ量dを、タングステン電極ヘッド2に照明光11を当てて認識カメラ12で撮像し、撮影した画像から認識装置13で認識し、そのずれ量dに応じてレーザーショット指令14を出力する。このレーザーショット指令14に応じてレーザー15から指令数のレーザー光をモリブデン箔3に向けてショットする。1ショット当たりのレーザー光のエネルギーは予め条件出しして設定されている。
【0016】
こうしてモリブデン箔3にレーザー光がショットされることにより生じる熱歪みによってモリブデン箔3が曲げられて電極1のタングステン電極ヘッド先端2aにおけるずれ量dが変化する。このタングステン電極ヘッド先端2aのずれ量dを再度認識装置13にて求め、再度レーザーショット指令14を出力するという動作を繰り返し、所定のずれ量以下になればレーザショットを停止する。
【0017】
なお、好適にはレーザーショットする際に、ショット位置を変化させる方が安定的にずれ補正を行うことができる。また、レーザーショットエネルギーは変化させずにショット数を変えた方が安定的にずれ補正することができる。
【0018】
(第2の参考例)
次に、本発明の第2の参考例を図3を参照して説明する。放電ランプ10は、図3に示すように、電極1を石英ガラス管9内に挿入して構成されるが、その際電極1のタングステン電極ヘッド先端2aを石英ガラス管9の軸芯方向に精度良く位置決めして一対の電極1(図示せず)のタングステン電極ヘッド先端2a、2a間の距離を精度良く確保する必要がある。
【0019】
そこで、本参考例では石英ガラス管9に電極1を挿入する際に、予め電極1に磁性体としての磁石16を取付けておき、この磁石16をスピーカのボイスコイルと同様なコイル17により位置制御できるように構成されている。そして、タングステン電極ヘッド先端2aを認識カメラ12で撮像し、撮影した画像から認識装置13でタングステン電極ヘッド先端2aを認識し、所定位置とのずれ量に算出し、位置制御信号18をコイル17のサーボドライバー19に指令することにより、タングステン電極ヘッド先端2aの位置決めが精度良く行われる。
【0020】
なお、以上の実施形態や参考例について以下のような種々の態様が考えられる。第1の参考例で用いた白金ペースト5の代わりにPdペーストを用いたり、タングステンと濡れ性のあるZrや、モリブデンと濡れ性のあるMo、Crパウダーを直接塗布又は溶剤に溶かしてペースト化して塗布してもよい。
【0021】
また、セラミックベース6の代わりにダイヤモンドコートやセラミックコートを施したものでもよい。
【0022】
また、第1の実施形態と第2の参考例は共に認識カメラ12と認識装置13を用いており、1台の認識カメラ12と認識装置13で電極1の芯ずれと挿入方向の位置ずれを検出でき、電極封止直前に電極1の芯ずれと挿入方向の位置の位置規正を纏めて実行できることは言うまでもない。
【0023】
また、第1の実施形態と第2の参考例では、位置検出に認識カメラ12からの画像による認識装置13を用いたが、レーザー位置検出器などの他の位置検出センサを用いてもよい。
【0024】
【発明の効果】
本発明の放電ランプ電極組立方法によれば、以上の説明から明らかなように、石英ガラス管内に挿入した電極ヘッドの石英ガラス管の軸芯からのずれ量を検出し、前記検出したずれ量に基づいてレーザーショットを照射して電極ヘッドの石英ガラス管の軸芯からのずれを補正するので、電極封止前、封止中でも電極の芯ずれを検出して補正することができ、電極間の偏芯を修正して同一方向をもったアーク光を生成でき、高い光学特性を有する放電ランプを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の放電ランプ電極組立方法の第1の参考例の構成を示し、(a)は全体正面図、(b)は(a)のA−A矢視拡大断面図である。
【図2】 本発明の放電ランプ電極組立方法の第1の実施形態の構成を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図3】 本発明の放電ランプ電極組立方法の第2の参考例の側面図である。
【図4】 従来例の放電ランプ電極組立方法の全体正面図である。
【図5】 従来例の放電ランプ電極組立方法における電極の芯ずれ状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 電極
2 タングステン電極ヘッド(電極ヘッド)
3 モリブデン箔(金属)
4 モリブデンリード線(リード線)
5 白金ペースト
7 レーザー出射鏡筒
8 レーザー光
9 石英ガラス管
10 放電ランプ
12 認識カメラ
13 認識装置
14 レーザーショット指令
15 レーザー
16 磁石(磁性体)
17 コイル
18 位置制御信号
Claims (2)
- 電極ヘッドを金属を介してリード線に接続して成る電極を石英ガラス管に挿入して成る放電ランプの電極組立方法であって、石英ガラス管内に挿入した電極ヘッドの石英ガラス管の軸芯からのずれ量を検出し、予め照射エネルギーが設定されたレーザーショットを前記金属に前記検出したずれ量に基づく指令のショット数だけ照射して電極ヘッドの石英ガラス管の軸芯からのずれを補正することを特徴とする放電ランプ電極組立方法。
- 電極ヘッドの石英管ガラスの軸芯からのずれ量が所定のずれ量以下になるまで、ずれ量の検出からレーザーショットの照射までの動作を繰り返すことを特徴とする請求項1記載の放電ランプ電極組立方法。
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