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JP3907735B2 - Optical compensation sheet - Google Patents

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JP3907735B2
JP3907735B2 JP04819796A JP4819796A JP3907735B2 JP 3907735 B2 JP3907735 B2 JP 3907735B2 JP 04819796 A JP04819796 A JP 04819796A JP 4819796 A JP4819796 A JP 4819796A JP 3907735 B2 JP3907735 B2 JP 3907735B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学補償シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
デスクトップ型パーソナルコンピューターおよびワードプロセッサー等のOA機器の表示装置としては、CRT(cathode ray tube)がこれまで主に使用されてきた。最近、液晶表示装置(以下LCDと称す)が、薄型で、軽量、また消費電力が小さいことからCRTの代わりに広く使用されている。LCDは、一般に液晶セルとその両側に設けられた一対の偏光板からなる。
【0003】
液晶セルは透明電極を備えた一対の透明基板とその間に封入された液晶性化合物からなる。透明基板は、一般に表面に配向膜を有する。その配向膜はポリイミド、ポリビニルアルコールまたはゼラチン等のポリマーの層をラビングすることにより、あるいは無機化合物を斜め蒸着することにより形成される。配向膜は、液晶性化合物の配向方向を規定する機能を有する。配向膜は、生産性の点からラビング処理したポリマー層が好ましい。このため、ラビング処理により液晶性化合物を容易に安定して傾斜配向させることができるポリマーの出現が切望されている。
【0004】
上記構造を有するLCDの多くはねじれネマチック液晶が用いられている。またLCDの表示方式は大きく複屈折モードと旋光モードに分けることができる。複屈折モードを利用する超ねじれ(スーパーツィスティッド)ネマチック液晶表示装置(以下STN−LCDと称す)は、90度を超えるねじれ角及び急峻な電気光学特性を有するスーパーツィスティッドネマチック液晶を用いている。このため、このようなSTN−LCDは、時分割駆動による大容量の表示が可能である。しかしながら、STN−LCDは、応答速度が遅い(数百ミリ秒)、階調表示が困難との問題があることから、能動素子を使用した液晶表示装置(例、TFT−LCD及びMIM−LCD)の表示特性に比べて劣っている。
TFT−LCD及びMIM−LCDにおいては、90度のねじれ角および正の複屈折を有するねじれネマティック液晶が、画像を表示するために使用されている。TN−LCDの表示モードでは、高速応答性(数十ミリ秒)及び高いコントラストが得られる。従って、旋光モードは、複屈折モードや他のモードに比べて多くの点で有利である。しかしながら、TN−LCDは、表示色や表示コントラストが液晶表示装置を見る時の角度によって変化するため(視野角特性)、その表示特性はCRTのレベルには至っていない。
【0005】
上記視野角特性を改善するため(即ち、視野角の拡大)、一対の偏光板と液晶セルとの間に位相差板(光学補償シート)を設けるとの提案がなされている。提案されている位相差板は、液晶セルに対して垂直方向の位相差はほぼ0であるため真正面からは何ら光学的作用を与えないが、傾けた時に位相差が発現し、これで液晶セルで発生する位相差を補償するものである。この位相差が、表示画像の着色や消失等の好ましくない視野角特性をもたらしている。このような光学補償シートとしては、ネマチック液晶の正の複屈折を補償するように負の複屈折を有し、かつ光軸が傾いているシートが有効である。
【0006】
特開平6−75115号公報には、負の複屈折を有し、かつ光軸が傾いてい光学補償シートが開示されている。即ち、上記シートは、ポリカーボネートやポリエステル等のポリマーを延伸することにより製造され、そしてシートの法線から傾いた主屈折率の方向を持つ。延伸処理により上記シートを製造するには、極めて複雑な延伸処理が必要とされるため、大面積の光学補償シートを開示されている方法で製造することは極めて困難である。
【0007】
一方、液晶性ポリマーを用いた光学補償シートも知られている。例えば、特開平3−9326号公報及び特開平3−291601号公報には、液晶性を有するポリマーを支持フィルム上の配向膜表面に塗布することにより得られる光学補償シートが開示されている。配向膜用のポリマーとしては、ポリイミドが使用されている。他のポリマー例として、ナイロン等のポリアミド(特開平3−9326号公報)、及びポリビニルアルコール(特開平3−291601号公報)も記載されている。これらの公報に記載されている液晶性を有するポリマーは、配向させるために高温で長時間の熟成が必要なため、生産性が極めて低く、大量生産に向いていないとの問題点がある。
また特開平5−215921号公報には、支持体と液晶性及び正の複屈折を有する重合性棒状化合物からなる光学補償シート(複屈折板)が開示されている。この光学補償シートは、重合性棒状化合物の溶液を支持体に塗布、化合物を電場あるいは磁場により配向させ、次いで硬化することにより得られる。さらに、この公報には、化合物を配向させるために、ラビング処理したポリイミド膜、長鎖アルキル基を有するシランカップリング剤層、及び酸化珪素の蒸着膜の使用が記載されている。上記で得られる液晶性を有する硬化膜は、光学的に正の一軸性であるため、全方向視野角をほとんど拡大することができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、配向膜用のポリマーは種々のものが知られている。しかしながら、これらのポリマーの層をラビング処理して得られる配向膜では、液晶性化合物を容易にかつ安定して傾斜配向させることが困難である。従って、支持フィルム、配向膜及び液晶性化合物の層からなる公知の光学補償シートは、全方向視野角を格段に拡大することはできない。
本出願人は、全方向視野角が格段に拡大した光学補償シートについて既に出願している(特願平6−118963号)。この光学補償シートは、透明支持体、その上に設けられたラビング処理ポリビニルアルコールの配向膜及び配向膜上に形成された円盤状(ディスコテック)液晶性化合物の光学異方層からなる。このシートでは、円盤状液晶性化合物を使用することにより、拡大した視野角が得られている。しかしながら、上記配向膜は、円盤状液晶性化合物の傾斜配向を容易にかつ安定して、行なうことができるとは言えない。更に、上記光学補償シートを長期間保存したり、使用した場合、光学異方層が配向膜から、時々剥離することが判明した。
【0009】
本発明の目的は、その表面を配向処理することにより、液晶性化合物を、特に円盤状液晶性化合物を、容易に配向させることができるとの特性を備えたポリマー層を有する要素を提供することにある。
また、本発明の目的は、液晶性化合物を、特に円盤状液晶性化合物を、容易に配向させることができる配向膜を有する光学補償シートを提供することにある。
さらに、本発明の目的は、光学補償シートを容易に且つ高い歩留り製造することができる光学補償シートの製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、優れた耐久性を有し、拡大した視野角を示し、そして容易に製造することができる光学補償シートを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、透明支持体、ポリマーからなる配向膜及び液晶性化合物からなる光学異方層がこの順で設けられてなる光学補償シートにおいて、配向膜のポリマーが、ビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基で、少なくとも一個のヒドロキシル基が置換されたポリビニルアルコールから形成されており、光学異方層が、ビニル部分オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基をもつ液晶性化合物から形成されており、そして、配向膜のポリマーの上記基と、光学異方層の液晶性化合物の上記基とが互いに反応することによって、これらの層の界面を介して化学的に結合していることを特徴とする光学補償シートにある。
本発明の光学補償シートの好ましい態様は下記のとおりである。
0)光学異方層が、ビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基をもつ円盤状液晶性化合物から形成されている。
1)置換されたポリビニルアルコールのビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基が、エーテル結合、ウレタン結合、アセタール結合またはエステル結合を介してポリビニルアルコールのポリマー鎖に結合している。
2)置換されたポリビニルアルコールのビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基が、芳香族環を持たない。
3)置換されたポリビニルアルコールが、下記の一般式(I):
【0011】
【化3】

Figure 0003907735
【0012】
【化4】
Figure 0003907735
【0013】
【化5】
Figure 0003907735
【0014】
(但し、L11は、エーテル結合、ウレタン結合、アセタール結合またはエステル結合を表わし;
11は、アルキレン基またはアルキレンオキシ基を表わし;
12は、R11とQ11とをつなぐ連結基を表わし;
11は、ビニル、オキシラニルまたはアジリジニルを表わし;
x1+y1+z1=100の条件にて、x1は10〜99.9モル%、y1は0.01〜80モル%、及びz1は0〜70モル%であり;そして
k及びhは、それぞれ0または1である)
で表わされる。
4)一般式(I)において、R11は、−R−または−R −(O-CHCH)−(但し、R 及びR は、それぞれ炭素原子数1〜12のアルキレン基そしてtは0〜2の整数である。)を表わし(特にR11は、炭素原子数1〜12のアルキレン基が好ましい);そして
12は、−O−、−S−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−、
−O−CO−O−、−CO−O−CO−、−NRCO−、−CONR−、
−NR−、−NRCONR−、−NRCO−O−または−OCONR−(但し、Rは水素原子又は低級アルキル基を表わす)を表わす、上記3)の光学補償シート
【0015】
5)上記ポリビニルアルコールが、下記の一般式 (III):
【0016】
【化6】
Figure 0003907735
【0017】
(但し、L31は、エーテル結合、ウレタン結合、アセタール結合またはエステル結合を表わし;
31は、炭素原子数6〜24のアリーレン基、またはハロゲン、炭素原子数1〜4のアルキルあるいは炭素原子数1〜4のアルコキシで置換された炭素原子数6〜24のアリーレン基を表わし;
31は、−R2 −または−R3 −(O-CH2CH2)t −(但し、R2 及びR3 は、それぞれ炭素原子数1〜12のアルキレン基そしてtは0〜2の整数である。)を表わし;
32は、−O−、−S−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−、
−O−CO−O−、−CO−O−CO−、−NRCO−、−CONR−、
−NR−、−NRCONR−、−NRCO−O−または−OCONR−(但し、Rは水素原子又は低級アルキル基を表わす)
31は、ビニル、オキシラニルまたはアジリジニルを表わし;
x2+y2+z2=100の条件にて、x2は10〜99.9モル%、y2は0.01〜80モル%、及びz2は0〜70モル%であり;そして
k1及びh1は、それぞれ0または1である)
で表わされる。
6)ポリビニルアルコールが、ビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基をもつ繰り返す単位を、全繰り返し単位の0.1〜10モル%の範囲で有する。
【0018】
さらに本発明は、透明支持体、ポリマーからなる配向膜及び液晶性化合物からなる光学異方層がこの順で設けられてなる光学補償シートにおいて、配向膜のポリマーが、後述する一般式(II)で表わされる基で少なくとも一個のヒドロキシル基が置換されたポリビニルアルコールからなることを特徴とする光学補償シートにある。
本発明の光学補償シートの好ましい態様は下記のとおりである。
1)光学異方層の液晶性化合物が、円盤状液晶性化合物である。
2)光学異方層の液晶性化合物が、ビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基をもつ円盤状液晶性化合物である。
【0019】
本発明は、また、上記光学補償シートの構成をもつ配向膜を有する要素にもある。
【0020】
上記光学補償シートまたは配向膜を有する要素は、下記の本発明のポリマー層を有する要素を用いて有利に得ることができる。
透明支持体とその上に設けられたポリマー層とからなり、かつ該ポリマー層のポリマーが、下記の一般式(II):
【0021】
【化7】
Figure 0003907735
【0022】
(但し、R21は、アルキル基、又はアルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルキル基を表わし;
21は、アルキル基、アルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルキル基、アルコキシ基、又はアルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルコキシ基を表わし;
qは0または1であり;そして
nは0〜4の整数である)
で表わされる基で少なくとも一個のヒドロキシル基が置換されたポリビニルアルコールからなることを特徴とするポリマー層を有する要素。
【0023】
本発明のポリマー層を有する要素の好ましい態様は下記のとおりである。
1)R21が、アルキル基、又はアルキル、アルコキシ、アリールあるいはハロゲンで置換されたアルキル基を表わし;そして
21は、アルキル基、アルキル、アルコキシ、アリールあるいはハロゲンで置換されたアルキル基、アルコキシ基、又はアルキル、アルコキシ、アリールあるいはハロゲンで置換されたアルコキシ基を表わす。
2)R21が、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルキル基を表わし;そして
21は、アルキル基、アルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルキル基、アルコキシ基、又はアルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルコキシ基を表わす。
3)ポリビニルアルコールが、ビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基をもつ繰り返す単位を、全繰り返し単位の0.1〜10モル%の範囲で有する。
なお、本発明に用いられる化合物は、化合物中の水素原子が重水素原子であっても何ら差支えはない。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明のポリマー層を有する要素は、透明支持体と、特定のポリマーからなるポリマー層とからなる。
上記要素の代表的な構成を図1に示す。図1において、透明支持体11の上にポリマー層12が設けられ、ポリマー層を有する要素を構成している。
ポリマー層12は、その表面にラビング処理等の配向処理を施すことにより液晶性化合物を容易に配向させることができる。ポリマー層のポリマーは、ビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する重合性基、あるいはアリール基を有する特定のポリマーである。好ましいポリマーは、一般式(I)、(II)または(III)の特定のポリビニルアルコールである(但し、(II)は、その特定の基のみ表わされている)。
【0025】
本発明の光学補償シートは、透明支持体、その上に設けられた配向膜及び配向膜上に設けられた光学異方層からなる。
上記要素の代表的な構成を図2に示す。図2において、透明支持体21、配向膜22及び液晶性化合物の層である光学異方層23がこの順で設けられおり、光学補償シートを構成している。配向膜22は、図1のポリマー層を配向処理した層である。
本発明の光学補償シートは、配向膜22のポリマーと、光学異方層23の液晶性化合物とが、これらの層の界面を介して化学的に結合していることを特徴としている。このような二層間の化学結合は、一般にポリマーの重合性基と液晶性化合物の重合性基との反応により形成される。この場合、光学異方層は負の複屈折を有する円盤状液晶性化合物であることが好ましい。あるいは、配向膜(又はポリマー層)は、重合性基がなく、液晶性化合物を容易に配向させることができるアリール基を有するポリビニルアルコールからなるものでも良い。
【0026】
本発明の透明支持体の材料としては、透明である限りどのような材料でも使用することができる。光透過率が80%以上を有する材料が好ましく、特に正面から見た時に光学的等方性を有するものが好ましい。
従って、透明支持体は、小さい固有複屈折を有する材料から製造することが好ましい。このような材料としては、ゼオネックス(日本ゼオン(株)製)、ARTON(日本合成ゴム(株)製)及びフジタック(富士写真フイルム(株)製)などの市販品を使用することができる。さらに、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルフォン及びポリエーテルスルホンなどの固有複屈折率の大きい素材であっても、溶液流延、溶融押し出し等の条件を適宜設定することにより、得ることができる。
【0027】
透明支持体(フィルム)面内の主屈折率をnx、ny、厚み方向の主屈折率をnz、フイルムの厚さをdとしたとき、三軸の主屈折率の関係がnz<ny=nx(負の一軸性)を満足し、式{(nx+ny)/2−nz}×dで表されるレタデーションが、20nmから400nm(好ましくは30〜150nm)であることが好ましい。
但し、nxとnyの値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等しければ充分である。具体的には、|nx−ny|/|nx−nz|≦0.2であれば実用上問題はない。|nx−ny|×dで表される正面レターデーションは、50nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがさらに好ましい。
【0028】
下塗層を、透明支持体上に、透明支持体と配向膜との接着強度を増大させるために設けることが好ましい。一般にゼラチンが使用される。
【0029】
本発明の配向膜は、透明支持体上に設けられる。配向膜は、その上に塗布等で設けられる円盤状液晶性化合物等の液晶性化合物の配向方向を規定する機能を有し、そしてその配向は、光学補償シートから傾いた光軸を与える。
本発明において、配向膜は、ラビング処理等の配向処理が施されたポリマー層であり、そのポリマーはビニル、オキシラニル、アジリジニルまたはアリールを有する基を持っている。ポリマーはポリビニルアルコールが好ましい。配向膜をポリビニルアルコールを例にとって以下に説明する。
本発明のポリビニルアルコールにおいて、少なくともその一個のヒドロキシル基が、ビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基で置換されている。上記部分は、一般に、ポリビニルアルコールのポリマー鎖(炭素原子)と、エーテル結合(−O−)、ウレタン結合(−OCONH−)、アセタール結合((−O−)2 CH−)またはエステル結合(−OCO−)[即ち、結合基]を介して結合している。ウレタン結合、アセタール結合またはエステル結合が好ましい。ビニル、オキシラニル、アジリジニルまたはアリールは、上記結合を介して間接的にポリビニルアルコールに結合していることが好ましく、即ち、下記のように上記部分を有する基が、結合基と共にポリビニルアルコールに結合していることが好ましい。
【0030】
本発明のポリビニルアルコールは、下記の一般式(I)、(II)または (III)によって一般に表わされる(但し(II)はその基のみ表わされている)。
【0031】
【化8】
Figure 0003907735
【0032】
(但し、L11は、エーテル結合、ウレタン結合、アセタール結合またはエステル結合を表わし;
11は、アルキレン基またはアルキレンオキシ基を表わし;
12は、R11とQ11とをつなぐ連結基を表わし;
11は、ビニル、オキシラニルまたはアジリジニルを表わし;
x1+y1+z1=100の条件にて、x1は10〜99.9モル%、y1は0.01〜80モル%、及びz1は0〜70モル%であり;そして
k及びhは、それぞれ0または1である)
で表わされる。
【0033】
一般式(I)において、R11は、一般に炭素原子数1〜24のアルキレン基、少なくとも一個の隣接しないCH2 基が−O−、−CO−、−NH−、
−NR7 −(R7 は炭素原子数1〜4のアルキルまたは炭素原子数6〜15のアリールを表わす)、−S−、−SO2 −または炭素原子数6〜15のアリーレンで置き換わった炭素原子数3〜24のアルキレン基、またはアルキル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ハロゲン、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルキルスルホニルオキシ、アリールスルホニルオキシ、アルキルカルボニルチオ、アリールカルボニルチオ、アルキルスルホニルチオ、アリールスルホニルチオ、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、カルボキシあるいはスルホで置換された上記アルキレン基いずれかを表わす。
【0034】
11は、−R2 −、−R3 −(O−R4t −OR5 −、−R3 −CO−R6 −、−R3 −NH−R6 −、−R3 −NR7 −R6 −、−R3 −S−R6 −、−R3 −SO2 −R6 −又は−R3 −A2 −R6 −(但し、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 は、それぞれ炭素原子数1〜24のアルキレンを表わし、R7 は、炭素原子数1〜12のアルキル又は炭素原子数6〜15のアリールを表わし、A2 は炭素原子数6〜24のアリーレンを表わし、そしてtは、0〜4の整数を表わす)を表わすことが好ましい。さらに、R11は、−R2 −または−R3 −(O-CH2CH2)t −(但し、R2 及びR3 は、それぞれ炭素原子数1〜12のアルキレンそしてtは0〜2の整数である。)を表わすことが好ましく、特にR11は、炭素原子数1〜12のアルキレンが好ましい。
【0035】
上記アルキレン基は置換基を有していても良い。その例としては、炭素原子数1〜24のアルキル、炭素原子数6〜24のアリール、炭素原子数1〜24のアルコキシ、炭素原子数6〜24のアリールオキシ、炭素原子数1〜24のアルキルチオ、炭素原子数6〜24のアリールチオ、ハロゲン(F、Cl、Br)、炭素原子数2〜24のアルキルカルボニル、炭素原子数7〜24のアリールカルボニル、炭素原子数1〜24のアルキルスルホニル、炭素原子数6〜24のアリールスルホニル、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、炭素原子数2〜24のアルキルカルボニルオキシ、炭素原子数7〜24のアリールカルボニルオキシ、炭素原子数1〜24のアルキルスルホニルオキシ、炭素原子数6〜24のアリールスルホニルオキシ、炭素原子数2〜24のアルキルカルボニルチオ、炭素原子数7〜24のアリールカルボニルチオ、炭素原子数1〜24のアルキルスルホニルチオ、炭素原子数6〜24のアリールスルホニルチオ、炭素原子数2〜24のアルキルカルボニルアミノ、炭素原子数7〜24のアリールカルボニルアミノ、炭素原子数1〜24のアルキルスルホニルアミノ、炭素原子数6〜24のアリールスルホニルアミノ、カルボキシあるいはスルホを挙げることができる。
【0036】
上記アルキレン基の好ましい置換基としては、炭素原子数1〜24のアルキル(特に炭素原子数1〜12)、炭素原子数6〜24のアリール(特に炭素原子数6〜14)、炭素原子数2〜24のアルコキシアルキル(特に炭素原子数2〜12)を挙げることができる。アルキルの例としては、メチル、エチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、i−プロピル、i−ブチル、sec−ブチル、t−アミル及び2−エチルヘキシルを挙げることができる。1〜4個のアルコキシで置換されたアルキルの例としては、2−メトキシエチル、2−(2−メトキシエトキシ)エチル、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エチル、2−n−ブトキシエチル、2−エトキシエチル、2−(2−エトキシエトキシ)エチル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、3−n−プロピルオキシプロピル及び2−メチルブチルオキシメチルを挙げることができる。アリールの例としては、フェニル、2−トリル、3−トリル、4−トリル、2−アニシル、3−アニシル、4−アニシル、2−ビフェニル、3−ビフェニル、4−ビフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、1−ナフチル及び2−ナフチルを挙げることができる。また、複素環基の例としては、ピリジル、ピリミジル、チアゾリル及びオキサゾリルを挙げることができる。
【0037】
12は、−O−、−S−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−、
−O−CO−O−、−CO−O−CO−、−NRCO−、−CONR−、
−NR−、−NRCONR−、−NRCO−O−または−OCONR−(但し、Rは水素原子又は低級アルキル基表わす)を表わすことが好ましい。
−(L12h −Q12は、ビニル、ビニルオキシ、アクリロイル、メタクリロイル、クロトノイル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、クロトノイルオキシ、ビニルフェノキシ、ビニルベンゾイルオキシ、スチリル、1,2−エポキシエチル、1,2−エポキシプロピル、2,3−エポキシプロピル、1,2−イミノエチル、1,2−イミノプロピル又は2,3−イミノプロピルであることが好ましい。更に、ビニル、ビニルオキシ、アクリロイル、メタクリロイル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、クロトノイルオキシ、ビニルベンゾイルオキシ、1,2−エポキシエチル、1,2−エポキシプロピル、2,3−エポキシプロピル、1,2−イミノエチル、1,2−イミノプロピル又は2,3−イミノプロピルが好ましい。特に、アクリロイル、メタクリロイル、アクリロイルオキシ及びメタクリロイルオキシが好ましい。
【0038】
x1+y1+z1=100の条件にて、x1は50〜99.9モル%が好ましく、y1は0.01〜50モル%が好ましく(さらに0.01〜20モル%が好ましく、特に0.01〜10モル%、最も好ましくは0.01〜5モル%)及びz1は0.01〜50モル%が好ましい。
【0039】
上記一般式(I)においてL11がアセタール結合である場合、一般式(I)のポリビニルアルコールは、下記の一般式(Ia)によって表わすことができる。
【0040】
【化9】
Figure 0003907735
【0041】
(但し、L11、R11、L12、Q11、x1、y1、z1、k及びhは、一般式(I)と同義である。)
【0042】
本発明のポリビニルアルコールは、下記の一般式 (III)によっても表わすことできる。
【0043】
【化10】
Figure 0003907735
【0044】
(但し、L31は、エーテル結合、ウレタン結合、アセタール結合またはエステル結合を表わし;
31は、アリーレン基、又はハロゲン、アルキル、アルコキシ又は置換アルコキシで置換されたアリーレン基を表わし(置換されたアルコキシの置換基としてはアルコキシ、アリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、アクリロイル、メタアクリロイル、クロトノイル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、クロトノイルオキシ、ビニルフェノキシ、ビニルベンゾイルオキシ、スチリル、1,2−エポキシエチル、1,2−エポキシプロピル、2,3−エポキシプロピル、1,2−イミノエチル、1,2−イミノプロピル又は2,3−イミノプロピルを挙げることができる);
31は、R11と同一の基を表わし;
32は、L12と同一の基を表わし;
31は、Q11と同一の基を表わし;
x2+y2+z2=100の条件にて、x2は10〜99.9モル%、y2は0.01〜80モル%、及びz2は0〜70モル%であり;そして
k1及びh1は、それぞれ0または1である)
特にA31は、炭素原子数6〜24のアリーレン基、またはハロゲン、炭素原子数1〜4のアルキルあるいは炭素原子数1〜4のアルコキシで置換された炭素原子数6〜24のアリーレン基であることが好ましい。
【0045】
31の基において、アリーレン基の炭素原子数は、一般に6〜24個であり、6〜12個が好ましい。アリーレン基の例としては、1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン及び1,5−ナフチレンを挙げることができ、特に1,4−フェニレンが好ましい。アリーレン基の置換基としては、ハロゲン原子(F、Cl、Br又はI)、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、そして炭素原子数1〜4のアルコキシ、炭素原子数6〜15のアリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル(1,2−エポキシエチル、1,2−エポキシプロピル、2,3−エポキシプロピル)、アジリジニル(1,2−イミノエチル、1,2−イミノプロピル又は2,3−イミノプロピル)、アクリロイル、メタクリロイル、クロトノイル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、クロトノイルオキシ、ビニルフェノキシ、ビニルベンゾイルオキシまたはスチリルで置換された炭素原子数1〜4のアルコキシ基を挙げることができる。好ましくは、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基であり、特にF、Cl又はメチルが好ましい。
x2+y2+z2=100の条件にて、x2は50〜99.9モル%が好ましく、y2は0.01〜50モル%が好ましく(特に0.01〜20モル%が好ましく、特に0.01〜10モル%、最も好ましくは0.01〜5モル%)及びz2は0.01〜50モル%が好ましい。
【0046】
上記一般式 (III)においてL31がアセタール結合である場合、一般式 (III)のポリビニルアルコールは、下記の一般式(IIIa)によって表わすことができる。
【0047】
【化11】
Figure 0003907735
【0048】
(但し、A31、R31、L32、Q31、x2、y2、z2、k1及びh1は、一般式
(III)と同義である。)
【0049】
更に、本発明のポリビニルアルコールは、その少なくとも一個のヒドロキシル基が下記の一般式(II)の基で置換されたものであることが好ましい。
【0050】
【化12】
Figure 0003907735
【0051】
(但し、R21は、アルキル基、又はアルキル、アルコキシ、アリル、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルキル基を表わし;
21は、アルキル基、アルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルキル基、アルコキシ基、又はアルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルコキシ基を表わし;
qは0または1であり;そして
nは0〜4の整数である(好ましくは0又は1で、特に0である))
【0052】
21が、アルキル基、又はアルキル、アルコキシ、アリールあるいはハロゲンで置換されたアルキル基を表わし;そして
21は、アルキル基、アルキル、アルコキシ、アリールあるいはハロゲンで置換されたアルキル基、アルコキシ基、又はアルキル、アルコキシ、アリルあるいはハロゲンで置換されたアルコキシ基を表わすことが好ましい。
【0053】
また、R21が、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルキル基を表わし;そして
21は、アルキル基、アルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルキル基、アルコキシ基、又はアルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルコキシ基を表わすことが好ましい。
【0054】
上記アルキル基またはアルコキシ基の炭素原子数は、1〜24個が好ましく、特に1〜12個が好ましい。
上記アルキル基の例としては、無置換のアルキル基(例、メチル、エチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、i−プロピル、i−ブチル、sec−ブチル、t−アミル及び2−エチルヘキシル);
1〜4のアルコキシで置換されたアルキル基(例えば、2−メトキシエチル、2−(2−メトキシエトキシ)エチル、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エチル、2−n−ブトキシエチル、2−エトキシエチル、2−(2−エトキシエトキシ)エチル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、3−n−プロピルオキシプロピル、3−ベンジルオキシプロピルおよび2−メチルブチルオキシメチル);
アラルキル基(例えば、2−フェニルエチルおよび2−(4−n−ブチルオキシフェニル)エチル);
ビニルアルキル基(例えば、ビニルメチル、2−ビニルエチル、5−ビニルペンチル、6−ビニルヘキシル、7−ビニルヘプチル及び8−ビニルオクチル);ビニルオキシアルキル基(例えば、2−ビニルオキシエチル、5−ビニルオキシペンチル、6−ビニルオキシヘキシル、7−ビニルオキシヘプチルおよび8−ビニルオキシオクチル);
オキシラニルアルキル基(例えば、3,4−エポキシブチル、4,5−エポキシペンチル、5,6−エポキシヘキシル、6,7−エポキシヘプチル、7,8−エポキシオクチルおよび6,7−エポキシオクチル);
アクリロイルオキシアルキル基(例えば、2−アクリロイルオキシエチル、3−アクリロイルオキシプロピル、4−アクリロイルオキシブチル、5−アクリロイルオキシペンチル,6−アクリロイルオキシヘキシル、7−アクリロイルオキシヘプチルおよび8−アクリロイルオキシオクチル);
メタクリロイルオキシアルキル基(例えば、2−メタクリロイルオキシエチル、3−メタクリロイルオキシプロピル、4−メタクリロイルオキシブチル、5−メタクリロイルオキシペンチル,6−メタクリロイルオキシヘキシル、7−メタクリロイルオキシヘプチルおよび8−メタクリロイルオキシオクチル);
クロトノイルオキシアルキル基(例えば、2−クロトノイルオキシエチル、3−クロトノイルオキシプロピル、4−クロトノイルオキシブチル、5−クロトノイルオキシペンチル,6−クロトノイルオキシヘキシル、7−クロトノイルオキシヘプチルおよび8−クロトノイルオキシオクチル)を挙げることができる。
【0055】
OR21のベンゼン環との置換位置は3または4位が好ましい。
上記一般式(II)の基をもつポリビニルアルコールは、上記一般式(II)の基をもつ繰り返す単位を、全繰り返し単位の0.1〜10モル%の範囲(特に0.1〜5モル%の範囲)で有することが好ましい。
【0056】
一般式(II)の基は、下記の一般式(IIa)の基を有するカルボン酸誘導体をポリビニルアルコールと反応させることにより、ポリビニルアルコールに導入することができる、
【0057】
【化13】
Figure 0003907735
【0058】
一般式(IIa)において、R21、W21、n及びqは一般式(II)のものと同義であり、そしてXは、カルボン酸部位活性化体を形成するに必要な(X−CO−を活性化させることができる)基を表わす。
Xで表される基については、例えば泉屋信夫他著“ペプチド合成(第5章、丸善1975年刊)”に記載されている。例えば、活性エステルを形成する場合には、Xの例として、4−ニトロフェノキシ、N−オキシコハク酸イミドを挙げることができる。酸無水物を形成する場合には、対称型酸無水物及び混合酸無水物を挙げることができ、混合酸無水物の場合のXとしては、例えば、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロアセチルオキシ、エチルオキシカルボニルオキシを挙げることができる。酸ハロゲン化物の場合のXとしては、例えば、塩素原子、臭素原子を挙げることができる。これらの、Xで表される原子群を有する化合物は必ずしも単離される必要はなく、反応系中で生成されたものをそのまま使用してもよい。上記カルボン酸誘導体としては、混合酸無水物および酸ハロゲン化物が好ましく、メタンスルホニルオキシ型の混合酸無水物および酸塩化物が特に好ましい。
【0059】
XがOHの場合(即ち酸の形)の一般式(IIa)の化合物例を下記に示す。
【0060】
【化14】
Figure 0003907735
【0061】
【化15】
Figure 0003907735
【0062】
【化16】
Figure 0003907735
【0063】
【化17】
Figure 0003907735
【0064】
【化18】
Figure 0003907735
【0065】
【化19】
Figure 0003907735
【0066】
【化20】
Figure 0003907735
【0067】
本発明において、ポリビニルアルコールのポリマー鎖(炭素原子)に導入される置換基としては、特に下記一般式(IV)で表される置換基が好ましい。
【0068】
【化21】
Figure 0003907735
【0069】
一般式(IV)において、L41はウレタン結合、アセタール結合またはエステル結合を形成するに必要な原子群を表わし、R41はビニル、アクリロイル、メタクリロイル、クロトノイル基、スチリル、オキシラニルまたはアジリジニルを表わし(特にアクリロイルまたはメタクリロイル)、j及びeは、それぞれ0または1を表わし、dは2〜24の整数を表わし(特に2〜10の整数)、そしてuは0〜4の整数を表わす。
【0070】
ポリビニルアルコール又は変性ポリビニルアルコールに導入されるべき基を有する化合物(例、前記一般式(IIa ))を、ポリビニルアルコールと反応させることにより、本発明の特定の基を有するポリビニルアルコールを得ることができる。
上記特定の基を有する化合物との反応に使用されるポリビニルアルコール又は変性ポリビニルアルコールは、一般に鹸化度70〜100%のものである。その例としては、変性されていないポリビニルアルコール、共重合変性されたポリビニルアルコール(変性基として、例えば、−COONa、−Si(OH)3 、−N(CH33 ・Cl、−C919COO、−SO3 Naあるいは−C1225等が導入されている)、連鎖移動により変性されたポリビニルアルコール(変性基として、例えば、−COONa、−SHあるいはC1225S−等が導入される)、及びブロック重合により変性されたポリビニルアルコール(変性基として、例えば、−COOH、−CONH2 、−COOR(R:アルキル)あるいは−C65 等が導入されている)を挙げることができる。重合度としては、100〜3000の範囲のものが好ましい。鹸化度は、80〜100%の範囲が好ましく、特に鹸化度85〜95%が好ましい。また重合度としては、100〜3000の範囲が好ましい。
【0071】
本発明のポリビニルアルコールの例を、下記に示す。
【0072】
【化22】
Figure 0003907735
【0073】
上記一般式V−1において、x、y及びzの例を下記に示す。
Figure 0003907735
【0074】
【化23】
Figure 0003907735
【0075】
上記一般式V−2において、x、y及びzの例を下記に示す。
Figure 0003907735
【0076】
【化24】
Figure 0003907735
【0077】
上記一般式V−3において、n、x、y及びzの例を下記に示す。
Figure 0003907735
【0078】
【化25】
Figure 0003907735
【0079】
上記一般式V−4において、n、x、y及びzの例を下記に示す。
Figure 0003907735
【0080】
【化26】
Figure 0003907735
【0081】
上記一般式V−5において、n、x、y及びzの例を下記に示す。
Figure 0003907735
【0082】
【化27】
Figure 0003907735
【0083】
上記一般式V−6において、Y、x、y及びzの例を下記に示す。
Figure 0003907735
【0084】
【化28】
Figure 0003907735
【0085】
【化29】
Figure 0003907735
【0086】
上記一般式V−7において、x、y及びzの例を下記に示す。
Figure 0003907735
【0087】
【化30】
Figure 0003907735
【0088】
上記一般式V−8において、n、x、y及びzの例を下記に示す。
Figure 0003907735
【0089】
【化31】
Figure 0003907735
【0090】
上記一般式V−9において、Y、x、y及びzの例を下記に示す。
Figure 0003907735
【0091】
【化32】
Figure 0003907735
【0092】
【化33】
Figure 0003907735
【0093】
上記一般式V−10において、n、x、y及びzの例を下記に示す。
Figure 0003907735
【0094】
【化34】
Figure 0003907735
【0095】
上記一般式V−11において、n、x、y及びzの例を下記に示す。
Figure 0003907735
【0096】
上記の特定のポリビニルアルコールは、一般式(I)又は(III) の特定の単位(yまたはy1)の基の部分あるいは一般式(II)の基を有する化合物(例、一般式(IIa) の化合物)をポリビニルアルコールに反応させることにより得ることができる。このような基は、ポリビニルアルコールと反応してエステル結合、ウレタン結合、アセタール結合等を形成し得るものである。
ポリビニルアルコールと上記特定の基を有する化合物を溶解するための溶媒(反応溶媒)としては、極性溶媒から非極性溶媒まで種々の溶媒を使用することができる。その例としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド、ピリジンなどの極性溶媒、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、そしてベンゼンやヘキサンなどの非極性溶媒を挙げることができる。これらは、単独でも組合わせて使用しても良い。特に、DMSOおよびエーテル類が好ましい。
【0097】
反応には必要に応じて触媒を用いることができる。混合酸無水物および酸ハロゲン化物によるエステル化の場合に用いられる塩基触媒としては有機および無機のいずれでもよい。例えば、水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム)、アルコキシド(例、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド)、水素化金属(例、水素化ナトリウム、水素化カルシウム)、アミン(例、ピリジン、トリエチルアミン、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU))、炭酸塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム)、酢酸塩(例、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム)を挙げげることができる。特にアミン類が好ましく、これらは溶媒として用いてもよい。
【0098】
イソシアナートによるウレタン化の場合に用いられる触媒としては、アルコキシド(例、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド)、金属化合物(例、ジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ、オクタン酸すず、亜鉛アセチルアセトナート)、アミン(例、ピリジン、トリエチルアミン、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU)、テトラメチルブタンジアミン(TMBDA)、1,4−ジアザ[2,2,2]ビシクロオクタン(DABCO))を挙げることができる。
【0099】
アルデヒドによるアセタール化の場合に用いられる触媒としては、鉱酸(例、硫酸、塩酸)、カルボン酸(例、クロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、サリチル酸およびその誘導体)、スルホン酸(例、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸)、三フッ化ホウ素、五酸化リン、イオン交換樹脂(例、アンバーリスト)を挙げることができる。
【0100】
上記特定の基を有する化合物とポリビニルアルコールとを反応させる際の反応温度は、−80〜150℃の範囲が一般的であり、−20〜120℃の範囲が好ましく、特に−5〜90℃の範囲が好ましい。反応に於て、上記特定の基を有する化合物とポリビニルアルコールの繰り返し単位との比(仕込比)は、モル比で1/100〜1/1(化合物/繰り返し単位)が好ましく、特に1/50〜1/5が好ましい。
反応混合物から目的のポリマーを得るため、通常、反応混合物への貧溶媒の添加による再沈澱法、透析、凍結乾燥の操作により精製される。これらの操作は、適宜繰り返して、及び/又は適当に組み合わせて、行なうことができる。
【0101】
以下に、本発明の特定のポリビニルアルコールの合成例を示す。
[合成例1]
(上記ポリマーNo.1の合成)
攪拌器を装着した300ml三つ口フラスコにポリビニルアルコール(商品名:MPポリマーMP−203;(株)クラレ製;鹸化度88モル%)14.7gおよびモレキュラーシーブ4Aを用いて予め脱水したジメチルスルホキシド100mlを加えて、室温下撹拌しながら溶解した。70℃に昇温しメタクリロイルオキシエチルイソシアネート0.776gのジメチルスルホキシド15ml溶液を滴下した。そのまま2時間、撹拌を続けた後ペーパータオルを用いて濾過し、ゴミ等の不純物を除去したのち、酢酸エチル1.25リットルに撹拌しながら滴下して、ポリマーを沈澱させた。沈澱物(ポリマー)を濾取し、メタノール600mlに浸して撹拌洗浄したのち、再び濾取し、乾燥して、塊状のポリマー(No.1)14.0g(収率91%)を得た。
【0102】
NMRスペクトル(溶媒DMSO−d6
得られたポリマーNo.1には、主鎖プロトン、水酸基プロトン、アセチル基プロトンの他に、原料のMP−203では認められない下記プロトンが弱い強度で認められた。 δ=5.7、6.1ppm :ビニル基プロトンに帰属
【0103】
(ポリマーNo.1の可視吸収スペクトル測定およびメタクリロリル基の導入率yの決定)
50mlメスフラスコにポリマーNo.1を0.015g正確に秤取し、蒸留水を加えて、0.03%水溶液を調製した。この溶液を用いて、その可視吸収スペクトルを、紫外可視分光光度計(UV−2200、(株)島津製作所製)にて測定した。
極大吸収波長(λmax)=202nm
吸光度(202nm)=0.839
【0104】
一方、同様にして、ポリマーNo.1の原料に用いたポリビニルアルコール(MP−203、(株)クラレ製)の吸収スペクトルを測定した。202nmの吸光度は0.504であった。
更に、上記合成に用いたメタクリロイル基を有するイソシアネート化合物をメタノールと反応させた場合に得られるウレタン化合物1×10-4Mメタノール溶液を調製し、同様に吸収スペクトルを測定した。
極大吸収波長(λmax)=202nm
吸光度 =0.903
分子吸光係数(ε) =8.42×104 -1・cm
従って、ポリマーNo.1のλmax =202nmの吸光度の増加は、ポリビニルアルコールのヒドキシル基に、メタクリロイルオキシエチルイソシアネートが導入されたことよることが明らかである。その導入率(y)を、上記吸光度の測定値より決定した(y=1.7)。
【0105】
[合成例2、3及び4]
(ポリマーNo.2、No.3、No.4の合成)
合成例1と同様にして、ポリマーNo.2、3及び4を合成した。
ポリマーNo.2、3及び4の可視吸収スペクトル測定結果は下のとおりであり、これより導入率yを決定した。
Figure 0003907735
【0106】
[合成例5]
(ポリマーNo.5の合成)
合成例1において、反応温度を70℃から室温に変更した以外は合成例1と同様にして、ポリマーNo.5を得た。
[合成例6〜34]
(ポリマーNo.6〜34の合成)
基本的には合成例1と同様にして、ポリマーNo.6〜34を得た。
【0107】
[合成例35]
(ポリマーNo.35の合成)
撹拌器を装着した500ml三つ口フラスコにポリビニルアルコール(MP−203、(株)クラレ製)26.4gおよびモレキュラーシーブ4Aを用いて予め脱水したジメチルスルホキシド(DMSO)225mlを加えて、室温下撹拌しながら溶解して、ポリビニルアルコール/DMSO溶液を調製した。
一方、撹拌器を装着した別の50ml三つ口フラスコに、メタンスルホニルクロリド1.55ml(20mmol)とテトラヒドロフラン(THF)20mlをくわえ、化合物2−2(前記化合物番号;4−(4−アクリロイルオキシブトキシ)安息香酸)5.28g(20mmol)とジイソプロピルエチルアミン3.42ml(20mmol)をTHF20mlに溶解した溶液を、氷冷下に撹拌しながら滴下した。滴下後30分間、氷冷下で撹拌を続け、化合物2−2とメタンスルホン酸との混合酸無水物を調製した。
【0108】
先の、ポリビニルアルコール/DMSO溶液に、ジイソプロピルエチルアミン3.42ml(20mmol)、ジメチルアミノピリジン0.24g(2mmol)を加え、上記の混合酸無水物を室温下撹拌しながらゆっくりと添加した。室温下で6時間、撹拌を続けた後、一夜放置した。反応液は僅かに黄色を呈していた。ペーパータオルを用いてろ過し、ゴミ等の不純物を除去した後、酢酸エチル2.25リットルに撹拌しながら滴下して、ポリマーを沈澱させた。沈澱物(ポリマー)は白色綿状を呈していた。沈澱物を濾取し、乾燥して、塊状のポリマー(No.35)22.1g(収率84%)を得た。
【0109】
NMRスペクトル(溶媒DMSO−d6
ポリマーNo.35には、主鎖プロトン、水酸基プロトン、アセチル基プロトンの他に、原料のMP−203には認められない下記プロトンが弱い強度で認められた。
δ=7.9、7.0ppm :フェニレン基プロトンに帰属
δ=6.3、6.2、5.9ppm :ビニル基プロトンに帰属
(ポリマーNo.35の紫外吸収スペクトル測定および導入率yの決定)
100mlメスフラスコにポリマーNo.35を0.1g正確に秤取し、蒸留水を加えて、0.1%水溶液を調製した。この溶液を用いて、その吸収スペクトルを紫外可視分光光度計(UV−2200、(株)島津製作所製)を用いて測定した。
極大吸収波長(λmax )=260nm
吸光度(Abs260) =0.788
【0110】
一方、同様にして、ポリマーNo.35の原料に用いたポリビニルアルコール(MP−203、(株)クラレ製)の吸収スペクトルを測定した。220〜400nmの波長範囲で、吸収極大は見られず、短波長側より長波長側に裾を引く、弱い吸収が見られた。260nmの吸光度は0.011であった。
更に、化合物2−2のメチルエステル1×10-4Mメタノール溶液を調製し、同様に吸収スペクトルを測定した。
極大吸収波長(λmax )=260nm
吸光度(Abs260) =1.84
分子吸光係数(ε) =1.84×104 -1・cm
であった。
従って、ポリマーNo.35のλmax =260nmの吸収帯は、ポリビニルアルコールの水酸基に、化合物2−2がエステル結合により導入されたことは明らかである。その導入率(y)を、上記吸光度の測定値より決定した(y=0.21)。
【0111】
[合成例36、37及び38]
(ポリマーNo.36、37、38の合成)
合成例35と同様にして、ポリマーNo.36、37及び38を合成した。但し、使用した試薬量は下記の表の通りである。また、収率及び収量も下記表に示す。
【0112】
Figure 0003907735
【0113】
ポリマーNo.36、37、38の紫外吸収スペクトル測定結果は下記のとおりである。これより導入率yを決定した。
Figure 0003907735
【0114】
[合成例E]
(ポリマーNo.Eの合成)
合成例38において、反応条件を室温6時間から45℃8時間に変更した以外は合成例38と同様にして、ポリマーNo.Eを得た。
【0115】
[合成例39]
(ポリマーNo.39の合成)
撹拌器を装着した500ml三ツ口フラスコに、ポリビニルアルコール(MP−203、(株)クラレ製)26.4gおよびモレキュラーシーブ4Aを用いて予め脱水したDMSO168mlを加え、室温下撹拌しながら溶解し、ポリビニルアルコールのDMSO溶液を調製した。
一方、撹拌器を装着した別の200ml三ツ口フラスコに、メタンスルホニルクロリド3.24ml(42mmol)とTHF21mlを加え、化合物2−211.1g(42mmol)とジイソプロピルエチルアミン7.32ml(42mmol)をTHF42mlに溶解した溶液を、氷冷下撹拌しながら滴下した。滴下後30分間氷冷下で撹拌を続け、化合物2−2とメタンスルホン酸との混合酸無水物を調製した。
【0116】
前記ポリビニルアルコールのDMSO溶液に、ジイソプロピルエチルアミン7.32ml(42mmol)と4−N,N−ジメチルアミノピリジン0.51g(4.2mmol)を加え、45℃に加熱しながら撹拌下に、前記混合酸無水物を1時間で均等に滴下した。滴下終了後、45℃で更に3時間撹拌を続けた後、室温に冷却し、ペーパータオルを用いてろ過した。この反応液に2−プロパノール134mlを加え、1.68lの酢酸エチル中に撹拌しながら滴下してポリマーを沈澱させた。沈澱物(ポリマー)を濾取し、次いで700mlのメタノールに投入して撹拌洗浄した後、再び濾取した。室温下減圧乾燥して、微黄色小塊状のポリマー(No.39)24.0g(収率91%)を得た。
前記のポリマーNo.35と同様にして紫外吸収スペクトルを測定し、260nmの吸光度より導入率yを決定した(y=0.80)。
【0117】
[合成例40、41、42及び43]
(ポリマーNo.44、45、46及び47の合成)
合成例35において、化合物2−2の代わりに、化合物2−1、化合物2−3、化合物2−4、化合物2−6を用いて、合成例35と同様にして合成を行い、ポリマーNo.44、45、46、47を得た。
【0118】
[合成例44及び45]
(ポリマーNo.53、54の合成)
撹拌器を装着した500ml三ツ口フラスコに、ポリビニルアルコール(MP−203、(株)クラレ製)44g、p−トルエンスルホン酸一水塩4.4g(23mmol)およびモレキュラーシーブ4Aを用いて予め脱水したDMSO200mlを加え、室温下撹拌しながら溶解した。この溶液に、4−(4−アクリロイルオキシブチルオキシ)ベンズアルデヒド(ポリマーNo.53のとき2.0g、ポリマーNo.54のとき8.0g)とDMSOの80mlからなる溶液を加え、室温で5時間撹拌を続けた。
反応混合物を3l(リットル)の酢酸エチル中に撹拌しながら滴下して、ポリマーを沈澱させた。沈澱物(ポリマー)を濾取し、次いで1lのメタノールに投入して撹拌洗浄した後、再び濾取した。室温下減圧乾燥して、白色小塊状のポリマーを得た。
ポリマーNo.53 収量41g(収率89%)
ポリマーNo.54 収量43g(収率83%)
【0119】
NMRスペクトル(溶媒DMSO−d6
ポリマーNo.53および54には、主鎖プロトン、水酸基プロトン、アセチル基プロトンの他に、原料のMP−203には認められない下記プロトンが弱い強度で認められた。
δ=7.3、6.9ppm :フェニレン基プロトンに帰属
δ=6.3、6.2、5.9ppm :ビニル基プロトンに帰属
δ=5.5ppm :アセタールプロトンに帰属
なお、アルデヒドが存在する場合にみられる、δ=10ppm 付近にはシグナルが観測できなかった。従って、得られたポリマーは目的通りアセタール化されたことは明らかである。
【0120】
更に、4−(4−アクリロイルオキシブチルオキシ)ベンズアルデヒドとトリメチレンジオールとのアセタールを作成し、ついでこのアセタールの1×10-4Mメタノール溶液を調製し、その吸収スペクトルを測定した。
極大吸収波長(λmax )=272nm
吸光度(Abs272) =1.66
分子吸光係数(ε) =1.66×104 -1・cm
であった。
ポリマーNo.53および54について、前記のポリマーNo.35と同様にして紫外吸収スペクトルを測定し、272nmの吸光度より導入率yを決定した。それぞれ、0.8および3.3であった。
【0121】
本発明の配向膜は、本発明の特定のポリビニルアルコール単独からなるものでも、あるいは従来から知られている配向膜用ポリマーとの混合物からなるものでも良い。混合物の場合、一般に公知のポリマーを全ポリマーの90重量%以下で使用することができるが、特に70重量%以下で使用されることが好ましい。
【0122】
上記本発明の特定のポリビニルアルコール以外で、本発明の配向膜に使用することができる重合性基を有するポリマーの例として、ビニル、オキシラニル又はアジリジニルを有するポリイミド、及びビニル、オキシラニル又はアジリジニルを有するゼラチンを挙げることができる。
これらのポリマーは、上記特定のポリビニルアルコールの合成と同様にして、ヒドロキシル基あるいはアミノ基が導入されたポリマーを用いて合成することができる。例えば、ポリイミドへの重合性基の導入は、ポリアミック酸のカルボキシル基に多価アルコールを反応させて、ポリアミック酸にヒドロキシル基を導入し、上記特定のポリビニルアルコールの合成で用いた重合性基を有する化合物(例、一般式(IIa)の化合物あるいはそのイソシアネート化合物)を上記ポリアミック酸のヒドロキシル基に反応させ、次いでこの重合性基を有するポリアミック酸を重合させることにより行なうことができる。ゼラチンへの重合性基の導入は、ゼラチンのリシン残基のε−アミノ基と上記特定のポリビニルアルコールの合成で用いた重合性基を有する化合物と反応させることにより行なうことができる。
【0123】
本発明の配向膜に使用することができる公知の他ポリマーの例としては、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、スチレン/マレインイミド共重合体、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコール、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、スチレン/ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリカーボネートを挙げることができる。
【0124】
本発明の配向膜は、配向膜形成材料である、上記特定のポリビニルアルコールを含む塗布液を透明支持体上に塗布した後、加熱乾燥してポリマー層を形成し、そしてそのポリマー層をラビング処理等の配向処理を施すことにより形成することができる。
塗布方法としては、スピンコーティング法、ディップコーティング法、エクストルージョンコーティング法及びバーコーティング法を挙げることができる。特にE型塗布法が好ましい。また、膜厚は0.1〜10μmが好ましい。
加熱乾燥は20℃ないし110℃で行なうことができ、特に60℃〜100℃が好ましく、特に80℃〜100℃が好ましい。乾燥時間は1分〜36時間で行なうことができる。好ましくは5分間乃至30分間である。
【0125】
配向膜は、上記のようにポリマー層を、LCDの液晶配向処理工程として広く採用されている処理方法を利用して、ラビング処理する等の配向処理を施すことにより得ることができる。配向膜は、その上に設けられる液晶性ディスコティック化合物等の液晶性化合物の配向方向を規定するように機能する。前記ラビング処理は、一般にポリマー層の表面を、紙やガーゼ、フェルト、ゴムあるいはベルベット、ポリアミドやポリエステル等の繊維などを用いて一定方向に擦ることにより行なわれる。好ましくはベルベット等のラビング布が巻き付けられたラビングロールを用いてポリマー層表面を擦ることにより行なわれる。ラビングはバッチ法でも連続法で行なってもよい。
【0126】
本発明の光学補償シートは、液晶性化合物の層(光学異方層)を配向膜上に形成することにより得ることができる。液晶性化合物は、棒状の液晶性化合物でも、円盤状液晶性化合物でも良い。円盤状液晶性化合物が好ましい。また液晶性化合物は、配向膜のポリマーと化学結合をするために、重合性基を有することが好ましい。
これらの液晶化合物に関しては、例えば日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学(1994年刊)に記載されている。棒状の液晶性化合物としては、ビフェニル誘導体、安息香酸フェニルエステル誘導体、ベンジリデンアニリン誘導体、アゾベンゼン誘導体、アゾキシベンゼン誘導体、スチルベン誘導体および、それらのベンゼン環が飽和になったものあるいは複素環に置き換わったものを挙げることができる。これらの例として、CaH2a+1-Ph-Ph-CN、 CaH2a+1-Cy-Ph-CN、 CaH2a+1-Ph-COO-Ph-CN、 CaH2a+1-Ph-COO-Ph(F)-CN、 CaH2a+1-Cy-COO-Ph-O(CbH2b+1)、 CaH2a+1-Cy-Ph-O(CbH2b+1)、 CaH2a+1-Cy-Ph-Ph-O(CbH2b+1)、 またはCaH2a+1-Cy-C2H4-Ph-Ph(F)-CbH2b+1(但し、Phはフェニレン、Cyはシクロヘキセン、Ph(F) はF置換フェニレン、a及びbはそれぞれ1〜24の整数を表わす。)で表わされる化合物に重合性基(例、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、ビニル、ビニルオキシ、スチリルまたはクロロアクリルオキシ)が導入された化合物、そして、D.J.Broer他著、Makromol.Chem.,189巻、185ページ(1988年刊)および同誌、190巻、2255ページ(1989年刊)に記載の化合物を挙げることができる。
【0127】
上記ディスコティック(円盤状)液晶性化合物は、一般的にディスコティック構造をこれらを分子中心の母核とし、直鎖のアルキル基やアルコキシ基、置換ベンゾイルオキシ基等がその直鎖として放射線状に置換された構造であり、液晶性を示し、一般的にディスコティック液晶とよばれるものが含まれる。
側鎖部を除いた母核部分の円盤状の形態的特徴は、例えば、その原形化合物である水素置換体について、以下のように表現され得る。
まず、母核の分子の大きさを以下のようにして求める。
1)分子(母核の分子)について、できる限り平面に近い、好ましくは平面分子構造を設計する。この場合、結合距離、結合角としては、軌道の混成に応じた標準値を用いることが好ましく、例えば日本化学会編、化学便覧改訂4版基礎編、第II分冊15章(1993年刊 丸善)を参照することができる。
2)前記1)で得られた構造を初期値として、分子軌道法や分子力場法にて構造最適化を行なう。方法としては、例えば、Gaussian92、MOPAC93、CHARMm/QUANTA、MM3が挙げられ、好ましくはGaussian92である。
3)構造最適化された各原子にファンデルワールス半径で定義される球を付与し、これによって分子の形状を記述する。
4)前記3)で形状の得られた分子部分が入り得る最少の直方体の3個の稜をa、b、cとする。
任意性をより少なくするためには、上記3)以降を以下のように行うことが好ましい
3’)構造最適化によって得られた構造の重心を原点に移動させ、座標軸を慣性主軸(慣性テンソル楕円体の主軸)にとる。
4’)各原子にファンデルワールス半径で定義される球を付与し、これによって分子の形状を記述する。
5’)ファンデルワールス表面上で各座標軸方向の長さを計測し、それらそれぞれをa、b、cとする。
以上の手順により求められたa、b、cをもちいて円盤状化合物の母核の形態は、a≧b>cかつa≧b≧a/2を満足する構造と定義することができる。好ましくはa≧b>cかつa≧b≧0.7aを満足する構造である。また、b/2>cであることが、さらに好ましい。
【0128】
本発明で使用することができる円盤状液晶性化合物としては、日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学(1994年刊)に記載されている、ベンゼン誘導体、トリフェニレン誘導体、トルキセン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、アントラセン誘導体、アザクラウン誘導体、シクロヘキサン誘導体、β−ジケトン系金属錯体誘導体、およびフェニルアセチレンマクロサイクルであり、さらに、日本化学会編、“化学総説No.15 新しい芳香族の化学”(1977年 東京大学出版会刊)に記載の環状化合物およびそれらの複素原子置換等電子構造体を挙げることができる。また、上記金属錯体の場合と同様に、水素結合、配位結合等により複数の分子の集合体を形成して円盤状の分子となるものでもよい。
【0129】
ディスコティック(円盤状)液晶性化合物は、ディスコティック構造を分子の中心の母核とし、直鎖のアルキル基やアルコキシ基、置換ベンゾイルオキシ基等がその側鎖として放射状に置換された構造を有する。母核化合物として好ましくは、ディスコティックネマティック(ND )相を形成するものであり、特に好ましくはトリフェニレンおよびトルキセンを挙げることができる。側鎖としては、例えばアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基及びハロゲンを挙げることができ、特にアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシルオキシ基が好ましい。これらの基は、C.Hansch、A.Leo、R.W.Taft著、ケミカルレビュー誌(Chem.Rev.)1991年、91巻、165−195ページ(アメリカ化学会)に記載されている。更に側鎖中に、例えばエーテル基、エステル基、カルボニル基、チオエーテル基、スルホキシド基、スルホニル基、アミド基のような官能基、また側鎖中にアリール基、複素環基を含んでいても良い。
【0130】
本発明の円盤状液晶性化合物は、置換基として、それ自身中に新しい結合を形成することができるか、あるいは他の化合物(同種また異種)と結合することができ、そして配向膜のポリマーと化学結合するすることができる基を有することが好ましい。このような基は、同種の基と反応して、新しい結合を形成するものであるか、あるいは異種の基と反応して新しい結合を形成するものである。このような基の例は、S.R.サンドラーおよびW.カロー(S.R.Sandler ,W.Karo)著、オーガニック ファンクショナル グループ プレパレーションズ(Oganic Functional Group Preparations)第1巻および第2巻(アカデミックプレス社、ニューヨーク、ロンドン 1968年刊)に記載されている。それらのうち、重合性基が好ましく、例えば多重結合(構成原子は、炭素原子、非炭素原子のいずれでもよい)、オキシラン、アジリジンなどの複素小員環が好ましく、さらにR.A.M.Hikmet らの研究報告〔Macromolecules,25巻,4194頁(1992)〕及び〔Polymer ,34巻,8号,1763頁(1993年)〕、D.J.Broer らの研究報告〔Macromolecules,26巻,1244頁(1993)〕に記載されているような、二重結合すなわちアクリル基、ビニルエーテル基およびエポキシ基が好ましい。
【0131】
好ましい円盤状液晶性化合物としては、下記のものを挙げることができる。
【0132】
【化35】
Figure 0003907735
【0133】
上記D−1−1に於て、R61、R62、R64、R65、R66及びJの例を下記に示す。
Figure 0003907735
Figure 0003907735
【0134】
【化36】
Figure 0003907735
【0135】
【化37】
Figure 0003907735
【0136】
【化38】
Figure 0003907735
【0137】
【化39】
Figure 0003907735
【0138】
【化40】
Figure 0003907735
【0139】
【化41】
Figure 0003907735
【0140】
【化42】
Figure 0003907735
【0141】
【化43】
Figure 0003907735
【0142】
【化44】
Figure 0003907735
【0143】
【化45】
Figure 0003907735
【0144】
【化46】
Figure 0003907735
【0145】
また、これらの円盤状液晶性化合物は、単独のみならず混合組成物として用いることも可能である。円盤状液晶性化合物に添加できる化合物としては、液晶性を持たない円盤状液晶性化合物、あるいは他の化合物(低分子、高分子、液晶性、非液晶性のいずれでも良く、分子間あるいは分子内に新たに結合を形成し得るもの、形成し得ないもののいずれでも良い;例、可塑剤、重合性モノマー、界面活性剤、ポリマー)。
【0146】
本発明の光学補償シートは、上述したように、一般に透明支持体上に、重合性基等の官能基を有するポリマー(例、本発明の特定のポリビニルアルコール)の層のラビング処理した膜である配向膜を形成し、次いで配向膜上に光学異方層を形成することにより得ることができる。
本発明の光学異方層は、液晶性化合物から形成され、好ましくは円盤状液晶性化合物から形成される。これらの化合物は、上述したように、ビニル、オキシラニル又はアジリジニル等の官能基を有していることが好ましい。
上記光学異方層は、一般に円盤状液晶性化合物等の液晶性化合物(及び他の化合物)を溶剤に溶解した溶液を配向膜上に塗布し、乾燥し、次いでディスコティックネマチック相形成温度(ディスコティック液晶性化合物の場合)まで加熱し、その後配向状態(ディスコティックネマチック相)を維持して冷却することにより得られる。あるいは、上記光学異方層は、重合性基を有する円盤状液晶性化合物(及び他の化合物(例えば重合性モノマー、光重合開始剤))を溶剤に溶解した溶液を配向膜上に塗布し、乾燥し、次いでディスコティックネマチック相形成温度まで加熱したのち重合させ(UV光の照射等により)、さらに冷却することにより得られる。重合性基を有する円盤状液晶性化合物は、上記のように重合硬化した後は、液晶性を失っている。
本発明に用いる円盤状(ディスコティック)液晶性化合物のディスコティックネマティック液晶相−固相転移温度としては、70〜300℃が好ましく、特に70〜170℃が好ましい。光学異方層の膜厚は0.1μm ないし20μm が好ましく、前述のポリビニルアルコールと同様に塗布することができる。
【0147】
本発明においては、配向膜は、ビニル、オキシラニル又はアジリジニル等の官能基を有するポリマーからなる。このため、上記官能基を有する光学異方層を配向膜上に形成し、これらの二層に、例えばUV光を照射した場合、配向膜と光学異方層の官能基(例、ビニル)が互いに反応することによって、これらの二層は化学的に結合することになる。このようにして得られた光学補償シートを、長期間保存あるいは使用した場合であっても、光学異方層は配向膜から剥離するようなことはほとんどない。
従って、配向膜と光学異方層の官能性基は、互いに反応するものが好ましく、特にビニル、オキシラニル又はアジリジニル等の重合性基(特に同じ重合性基)が好ましい。
【0148】
本発明の光学異方層は、一般に光学補償シートの法線方向から傾いた方向に、0以外のレターデーションの絶対値の最小値を有する(光軸を持たない)。本発明の光学異方層を含む光学補償シートの代表的な構成例を図3に示す。図3において、透明支持体31、配向膜32そしてディスコティック化合物の層(光学異方層)33が、順に積層され、光学補償シートを構成している。Rは配向膜のラビング方向を示す。n12 及びn3 は、光学補償シートの三軸方向の屈折率を表わし、正面から見た場合にn1 ≦n3 ≦n2 の関係を満足する。βは、Re(レターデーション)の最小値を示す方向の光学異方層の法線34からの傾きである。
本発明の光学補償シートが通常有する負の一軸性は、一般にn1 <n2 =n3 を満足する。実際には、|n2 −n3 |/|n2 −n1 |≦0.2を満足すれば良い。
TN−LCD及びTFT−LCDの視野角特性を改善するために、Reの絶対値の最小値を示す方向が、光学異方層の法線34から5〜50度(傾きの平均値)傾いていることが好ましく、更に10〜40度が好ましい(上記β)。
更に、上記シートは、下記の条件:
50≦[(n3 +n2 )/2−n1 ]×D≦400(nm)
(但し、Dはシートの厚さ)を満足することが好ましく、更に下記の条件:
100≦[(n3 +n2 )/2−n1 ]×D≦400(nm)
を満足することが好ましい。
【0149】
本発明の光学補償シートを備えた液晶表示装置の代表的構成例を図4に示す。図4において、透明電極を備えた一対の基板とその基板間に封入されたねじれ配向したネマチック液晶とからなる液晶セルTNC、液晶セルの両側に設けられた一対の偏光板A、B、液晶セルと偏光板との間に配置された光学補償シートRF1 、RF2 及びバックライトBLが、組み合わされて液晶表示装置を構成している。光学補償シートは一方のみ配置しても良い(即ち、RF1 またはRF2 )。R1 は光学補償シートRF1 の、正面から見た場合のラビング方向を示し、R2 は光学補償シートRF2 のラビング方向を示す。液晶セルTNCの実線の矢印は、液晶セルの偏光板B側の基板のラビング方向を表わし、液晶セルTNCの点線の矢印は、液晶セルの偏光板A側の基板のラビング方向を表わす。PA及びPBは、それぞれ偏光板A、Bの偏光軸を表わす。
【0150】
【実施例】
次に本発明を実施例に基づき更に詳しく説明する。
[実施例1〜4及び比較例1]
(配向膜の形成)
ガラス基板上に、後述する表1に示すポリビニルアルコールを含む下記の塗布液をバーコータにて塗布し、80℃10分間加熱乾燥して0.8μm の膜厚のポリマー層を形成した。(以下「部」は『重量部』を意味する)
[塗布液]
表1に示されたポリビニルアルコール 1.0部
水 18.0部
メタノール 6.0部
得られたポリマー層の表面を、ラビングロール外径:80mm、ガラス基板搬送速度:100m/分、ラビングロール回転数:1000rpm 及び基板搬送張力:1kgf/cm基板巾、の条件にてラビング処理を行ない、配向膜を形成した。
【0151】
(円盤状液晶性化合物の層(光学異方層)の形成)
ラビング処理を施したガラス基板の配向膜上に、TP−3(前記トリフェニレン化合物)のメチルエチルケトン10重量%溶液を、スピンコーターにより3000rpmで塗布し、乾燥させることにより、円盤状液晶性化合物の層(光学異方層)を形成した。
【0152】
(円盤状液晶化合物の層の配向性の評価)
配向膜及び光学異方層が設けられたガラス板を、ホットステージ(FP82型、メトラー社製)上で加熱しながら偏光顕微鏡(OPTIPHOT-POL、日本光学(株)製) を用いて、その光学異方層の配向状態を観察した。実施例1〜4及び比較例1で得られた光学異方層は、クロスニコル下でも明るく見え、光学的異方性を示した。その得られた光学異方層の上記観察結果を表1に示す。
【0153】
【表1】
Figure 0003907735
【0154】
[実施例5〜34及び比較例2〜3]
(配向膜の調製)
トリアセチルセルロースフィルム(厚さ100μm 、富士写真フイルム(株)製、フジタック)に、後述する表2に示すポリビニルアルコールを含む下記の塗布液をバーコータにて塗布し、80℃10分間加熱乾燥して0.8μm の膜厚のポリマー層を形成した。
[塗布液]
表2に示されたポリビニルアルコール 1.0部
水 18.0部
メタノール 6.0部
得られたポリマー層の表面を、ラビングロール外径:80mm、フィルム搬送速度:100m/分、ラビングロール回転数:1000rpm 及びフィルム搬送張力:1kgf/cm基板巾、の条件にてラビング処理を行ない、配向膜を形成した。
【0155】
(円盤状液晶性化合物の層(光学異方層)の形成)
ラビング処理を施したフィルム上の配向膜の上に、下記の組成の円盤状液晶性化合物層形成用塗布液を、バーコーターにより塗布し、乾燥させることにより、円盤状液晶性化合物の塗布層を形成した。
[塗布液]
セルロースアセテートブチレート 12部
(CAB531、イーストマンケミカル社製)
ディスコティック液晶性化合物 TP−3(前記化合物) 100部
トリプロピレングリコールジアクリレート 10部
(SR306、ソマール(株)製)
光重合開始剤 2部
(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)
メチルエチルケトン 400部
この塗布層を有するフィルムを、140℃の加熱ゾーンを2分間で通過させ、ついで塗布層にUV光を照射して硬化させることにより、配向した円盤状液晶化合物の配向状態を固定した薄膜(光学異方層、層厚2μm)を形成し、光学補償シートを得た。
【0156】
(円盤状液晶化合物の層(光学異方層)の耐湿熱試験前後の配向性の評価)
配向膜及び光学異方層が設けられたフィルムを、ホットステージ(FP82型、メトラー社製)上で加熱しながら偏光顕微鏡(OPTIPHOT-POL、日本光学(株)製) を用いて、その光学異方層の配向状態を観察した。実施例5〜34及び比較例2〜3で得られた光学異方層は、クロスニコル下でも明るく見え、光学的異方性を示した。その得られた光学異方層の上記観察結果を表2に示す。
さらに、得られたフィルムの配向性を、75℃、湿度95%の条件下に100時間放置した後に上記同様にして観察し、耐湿熱性を評価した。得られた結果を表2に示す。
配向性の評価は、下記のように行なった。
AA:均一配向
BB:シュリーレン組織残存
耐湿熱性の評価は、下記のように行なった。
AA:均一配向
BB:耐湿熱試験20時間後レチキュレーションの発生
CC:耐湿熱試験5時間後レチキュレーションの発生
【0157】
【表2】
Figure 0003907735
Figure 0003907735
備考: *、** (株)クラレ製
【0158】
[実施例35〜46及び比較例4〜9]
実施例5において、TP−3に代えて表3に示す円盤状液晶性化合物を用い、そしてポリマーNo.1に代えて表3に示すポリマーを使用した以外は、実施例5と同様にして光学補償シートを作成した。
実施例35〜46及び比較例4〜9で得られたシートについて、実施例5と同様にして、耐湿熱試験前後の配向性を評価した。
また得られた光学異方層は、クロスニコル下で高い透過性を示し、光学的異方性が観測された。上記結果を表3に示す。
【0159】
【表3】
Figure 0003907735
備考: * (株)クラレ製
【0160】
[実施例47〜52及び比較例10〜11]
ゼラチン薄膜(0.1μm)を塗設したトリアセチルセルロースフィルム(厚さ100μm 、富士写真フイルム(株)製)上に、後述する表4に示すポリビニルアルコールを含む下記の塗布液をバーコータにて塗布し、90℃温風で加熱乾燥して0.8μm の膜厚のポリマー層を形成した。
[塗布液]
表4に示されたポリビニルアルコール 1.0部
水 18.0部
メタノール 6.0部
得られたポリマー層の表面を、ラビングロール外径:80mm、フィルム搬送速度:100m/分、ラビングロール回転数:1000rpm 及びフィルム搬送張力:1kgf/cm基板巾、の条件にてラビング処理を行ない、配向膜を形成した。
面内の主屈折率をnx、ny、厚さ方向の屈折率をnz、厚さをdとした時、トリアセチルセルロースフィルムは、|nx−ny|×d=6nm、{(nx+ny)/2−nz}×d=40nmであり、ほぼ負の一軸性であり、光軸がほぼフィルムの法線方向にあった。
【0161】
(円盤状液晶性化合物の層(光学異方層)の形成)
ラビング処理を施したフィルム上の配向膜の上に、下記の組成の円盤状液晶性化合物層形成用塗布液を、ワイヤーバーで塗布(#3バー使用)し、乾燥させることにより、円盤状液晶性化合物の塗布層を形成した。
[塗布液]
セルロースアセテートブチレート 4部
(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製)
ディスコティック液晶性化合物 TP−3 182部
エチレングリコール変性トチメチロールプロパン 18部
トリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製)
光重合開始剤 6部
(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)
増感剤 2部
(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)
メチルエチルケトン 343部
この塗布層を有するフィルムを、金属の枠に貼り付けて120℃の恒温槽中で3分間加熱し、円盤状液晶製化合物を配向させた後、120℃のまま120W/cmの高圧水銀灯を用いて1秒間UV照射し、ついで室温まで放冷することにより、配向した円盤状液晶化合物の配向状態を固定した薄膜(光学異方層、層厚2μm)を形成し、光学補償シートを得た。
【0162】
実施例47〜52及び比較例10〜11で得られたシートの光学異方層は、クロスニコル下で高い透過性を示し、光学的異方性が観測された。
更に、得られたシートについて、セロファンテープ(粘着テープ)を用い、配向膜と光学異方層との間の接着性を評価した。即ち、セロファンテープを光学異方層表面に貼りつけ、テープを光学異方層と平行に引っ張って剥した。そして接着性を以下のように評価した。
AA:剥したテープの表面には、いかなる層も付着していなかった。
CC:剥したテープの表面には、光学異方層が付着していた。
上記結果を表4に示す。
【0163】
【表4】
Figure 0003907735
備考: *、** (株)クラレ製
【0164】
実施例47〜52の光学補償シートは、重合性基を有するポリマーからなる配向膜上に重合性基を有する円盤状液晶性化合物からなる光学異方層を塗布形成し、これらの層を硬化させることにより作成されている。このためこれらの層は強く結合している。一方、比較例10〜11の光学補償シートは、重合性基をもたないポリマーからなる配向膜上に重合性基を有する円盤状液晶性化合物からなる光学異方層を塗布形成し、光学異方層のみ硬化させることにより作成されている。これらの層は容易に剥離される。従って、実施例47〜52の光学補償シートの二層は、互いに化学的に結合していることが確認された。
【0165】
なお、上述実施例に用いられたディスコティック液晶化合物を前述の円盤状の形態的特徴に照合してみると、a=1としたときb、cはそれぞれ0.89および0.29となる。
【0166】
【発明の効果】
本発明の透明支持体とその上に設けられた特定のポリマー層からなる要素は、ポリマー層に配向処理を施すことにより液晶性化合物(特にディスコティック液晶性化合物)を容易に配向させることができる。従って、上記要素は、光学補償シートのみならず液晶セルの基板として有用である。
また、本発明の光学補償シートにおいては、配向膜のポリマーと光学異方層の液晶性化合物が、これらの層の界面で化学的に結合している。このため、上記光学補償シートは、配向膜と光学異方層間において高い接着性を示すことから、このシートは、拡大した視野角とともに優れた耐久性も有しているということがでいる。
更に、上記光学補償シートは、重合性基(例、ビニル基)を有する特定のポリマーからなる配向膜上に重合性基を有するディスコティック化合物からなる光学異方層を塗布形成し、これらの層をUV光や熱の付与により硬化させることにより作成される。従って、本発明の要素は、上記シートの作成に有利に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリマー層を有する要素の代表的構造を示す断面図である。
【図2】本発明の光学補償シートの代表的構造を示す断面図である。
【図3】本発明の光学補償シートの光学異方層の代表的構造を示す模式図である。
【図4】本発明の光学補償シートを有する液晶表示装置の代表的構造を示す模式図である。
【符号の説明】
11、21、31 透明支持体
12 ポリマー層
22、32 配向膜
23、33 光学異方層
34 光学異方層の法線
A、B 偏光板
PA 偏光板Aの偏光軸
PB 偏光板Bの偏光軸
RF1 、RF2 光学補償シート
BL バックライト
1 光学補償シートRF1 のラビング方向
2 光学補償シートRF2 のラビング方向
TNC 液晶セル[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention,lightAbout academic compensation sheet.
[0002]
[Prior art]
CRT (cathode ray tube) has been mainly used as a display device for OA equipment such as desktop personal computers and word processors. Recently, liquid crystal display devices (hereinafter referred to as LCDs) are widely used in place of CRTs because of their thinness, light weight, and low power consumption. The LCD generally comprises a liquid crystal cell and a pair of polarizing plates provided on both sides thereof.
[0003]
The liquid crystal cell is composed of a pair of transparent substrates provided with a transparent electrode and a liquid crystal compound sealed therebetween. The transparent substrate generally has an alignment film on the surface. The alignment film is formed by rubbing a polymer layer such as polyimide, polyvinyl alcohol or gelatin, or by obliquely depositing an inorganic compound. The alignment film has a function of defining the alignment direction of the liquid crystalline compound. The alignment film is preferably a polymer layer subjected to rubbing treatment from the viewpoint of productivity. For this reason, the appearance of a polymer that can easily and stably incline and align a liquid crystalline compound by rubbing treatment is eagerly desired.
[0004]
Many LCDs having the above structure use twisted nematic liquid crystals. The LCD display method can be roughly divided into a birefringence mode and an optical rotation mode. A super twisted nematic liquid crystal display device (hereinafter referred to as STN-LCD) using a birefringence mode uses a super twisted nematic liquid crystal having a twist angle exceeding 90 degrees and steep electro-optical characteristics. . For this reason, such an STN-LCD can display a large capacity by time-division driving. However, STN-LCD has a problem that response speed is slow (several hundred milliseconds) and gradation display is difficult, so that liquid crystal display devices using active elements (eg, TFT-LCD and MIM-LCD) are used. It is inferior to the display characteristics.
In TFT-LCD and MIM-LCD, a twisted nematic liquid crystal having a twist angle of 90 degrees and positive birefringence is used to display an image. In the display mode of the TN-LCD, high-speed response (several tens of milliseconds) and high contrast can be obtained. Therefore, the optical rotation mode is advantageous in many respects compared to the birefringence mode and other modes. However, since the display color and display contrast of the TN-LCD change depending on the angle when viewing the liquid crystal display device (viewing angle characteristic), the display characteristic does not reach the CRT level.
[0005]
In order to improve the viewing angle characteristics (that is, widening the viewing angle), it has been proposed to provide a retardation plate (optical compensation sheet) between a pair of polarizing plates and a liquid crystal cell. The proposed retardation plate has almost no phase difference in the vertical direction with respect to the liquid crystal cell, so it does not give any optical action from the front. This compensates for the phase difference generated in step (b). This phase difference brings about an undesirable viewing angle characteristic such as coloring or disappearance of the display image. As such an optical compensation sheet, a sheet having negative birefringence and an inclined optical axis so as to compensate for positive birefringence of nematic liquid crystal is effective.
[0006]
JP-A-6-75115 discloses an optical compensation sheet having negative birefringence and an inclined optical axis. That is, the sheet is produced by stretching a polymer such as polycarbonate or polyester, and has a main refractive index direction inclined from the normal line of the sheet. In order to manufacture the said sheet | seat by an extending | stretching process, since an extremely complicated extending | stretching process is required, it is very difficult to manufacture the optical compensation sheet | seat of a large area by the disclosed method.
[0007]
On the other hand, an optical compensation sheet using a liquid crystalline polymer is also known. For example, Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 3-9326 and 3-291601 disclose optical compensation sheets obtained by applying a liquid crystalline polymer to the alignment film surface on a support film. Polyimide is used as the polymer for the alignment film. As other polymer examples, polyamides such as nylon (Japanese Patent Laid-Open No. 3-9326) and polyvinyl alcohol (Japanese Patent Laid-Open No. 3-291601) are also described. The polymers having liquid crystal properties described in these publications have a problem that they are not suitable for mass production because their aging requires a long period of time at a high temperature for alignment.
Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-215921 discloses an optical compensation sheet (birefringent plate) comprising a support and a polymerizable rod-like compound having liquid crystallinity and positive birefringence. This optical compensation sheet is obtained by applying a solution of a polymerizable rod-shaped compound to a support, orienting the compound by an electric field or a magnetic field, and then curing. Furthermore, this publication describes the use of a rubbed polyimide film, a silane coupling agent layer having a long-chain alkyl group, and a silicon oxide vapor-deposited film to orient the compound. Since the cured film having liquid crystallinity obtained above is optically positive uniaxial, the omnidirectional viewing angle can hardly be enlarged.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, various polymers for alignment films are known. However, in an alignment film obtained by rubbing these polymer layers, it is difficult to tilt and align the liquid crystalline compound easily and stably. Therefore, the known optical compensation sheet composed of the support film, the alignment film, and the liquid crystal compound layer cannot significantly increase the omnidirectional viewing angle.
The present applicant has already filed an application for an optical compensatory sheet in which the viewing angle in all directions is greatly expanded (Japanese Patent Application No. 6-118963). This optical compensation sheet comprises a transparent support, an alignment film of rubbing-treated polyvinyl alcohol provided thereon, and an optically anisotropic layer of a discotic (discotic) liquid crystalline compound formed on the alignment film. In this sheet, an enlarged viewing angle is obtained by using a discotic liquid crystalline compound. However, it cannot be said that the alignment film can easily and stably perform the tilt alignment of the discotic liquid crystalline compound. Furthermore, it has been found that when the optical compensation sheet is stored or used for a long period of time, the optically anisotropic layer sometimes peels from the alignment film.
[0009]
An object of the present invention is to provide an element having a polymer layer having a characteristic that a liquid crystal compound, particularly a discotic liquid crystal compound, can be easily aligned by orienting the surface thereof. It is in.
Another object of the present invention is to provide an optical compensation sheet having an alignment film capable of easily aligning a liquid crystalline compound, particularly a discotic liquid crystalline compound.
Furthermore, the objective of this invention is providing the manufacturing method of the optical compensation sheet which can manufacture an optical compensation sheet easily and with a high yield.
Another object of the present invention is to provide an optical compensation sheet that has excellent durability, exhibits an enlarged viewing angle, and can be easily manufactured.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
  The present invention provides an optical compensation sheet comprising a transparent support, an alignment film made of a polymer, and an optical anisotropic layer made of a liquid crystal compound in this order.The polymer of the alignment film is formed from polyvinyl alcohol in which at least one hydroxyl group is substituted with a group having a vinyl part, an oxiranyl part or an aziridinyl part, and the optically anisotropic layer has a vinyl part oxiranyl part or an aziridinyl part. Formed of a liquid crystalline compound having a group having, andAlignment film polymerThe above group ofAnd liquid crystalline compound of optically anisotropic layerThe above group ofTogaBy reacting with each otherThe optical compensation sheet is chemically bonded via the interface between these layers.
  Preferred embodiments of the optical compensation sheet of the present invention are as follows.
0)The optically anisotropic layer is formed from a discotic liquid crystalline compound having a group having a vinyl moiety, an oxiranyl moiety or an aziridinyl moiety.
  1) A group having a vinyl moiety, an oxiranyl moiety or an aziridinyl moiety of a substituted polyvinyl alcohol is bonded to the polyvinyl alcohol polymer chain via an ether bond, a urethane bond, an acetal bond or an ester bond.
  2) The group having a vinyl part, oxiranyl part or aziridinyl part of the substituted polyvinyl alcohol does not have an aromatic ring.
  3) The substituted polyvinyl alcohol has the following general formula (I):
[0011]
[Chemical Formula 3]
Figure 0003907735
[0012]
[Formula 4]
Figure 0003907735
[0013]
[Chemical formula 5]
Figure 0003907735
[0014]
(However, L11Represents an ether bond, urethane bond, acetal bond or ester bond;
  R11Represents an alkylene group or an alkyleneoxy group;
  L12Is R11And Q11Represents a linking group connecting
  Q11Represents vinyl, oxiranyl or aziridinyl;
  and x1 + y1 + z1 = 100, x1 is 10-99.9 mol%, y1 is 0.01-80 mol%, and z1 is 0-70 mol%; and
  k and h are each 0 or 1)
It is represented by
  4) In the general formula (I), R11Is -R2-Or -R3 − (O-CH2CH2)t-(However, R2 And R3 Are each an alkylene group having 1 to 12 carbon atoms and t is an integer of 0 to 2. ) (Especially R11Is preferably an alkylene group having 1 to 12 carbon atoms);
  L12Are —O—, —S—, —CO—, —O—CO—, —CO—O—,
-O-CO-O-, -CO-O-CO-, -NRCO-, -CONR-,
-NR-, -NRCONR-, -NRCO-O- or -OCONR- (wherein R represents a hydrogen atom or a lower alkyl group),Optical compensation sheet.
[0015]
5) The polyvinyl alcohol has the following general formula (III):
[0016]
[Chemical 6]
Figure 0003907735
[0017]
(However, L31Represents an ether bond, urethane bond, acetal bond or ester bond;
A31Represents an arylene group having 6 to 24 carbon atoms, or an arylene group having 6 to 24 carbon atoms substituted with halogen, alkyl having 1 to 4 carbon atoms or alkoxy having 1 to 4 carbon atoms;
R31Is -R2 -Or -RThree − (O-CH2CH2)t -(However, R2 And RThree Are each an alkylene group having 1 to 12 carbon atoms and t is an integer of 0 to 2. );
L32Are —O—, —S—, —CO—, —O—CO—, —CO—O—,
-O-CO-O-, -CO-O-CO-, -NRCO-, -CONR-,
-NR-, -NRCONR-, -NRCO-O- or -OCONR- (wherein R represents a hydrogen atom or a lower alkyl group)
Q31Represents vinyl, oxiranyl or aziridinyl;
x2 is 10 to 99.9 mol%, y2 is 0.01 to 80 mol%, and z2 is 0 to 70 mol% under the condition of x2 + y2 + z2 = 100; and
k1 and h1 are each 0 or 1)
It is represented by
6) The polyvinyl alcohol has a repeating unit having a group having a vinyl moiety, an oxiranyl moiety or an aziridinyl moiety in a range of 0.1 to 10 mol% of all repeating units.
[0018]
Furthermore, the present invention provides an optical compensation sheet in which a transparent support, an alignment film made of a polymer, and an optically anisotropic layer made of a liquid crystal compound are provided in this order, and the polymer of the alignment film has a general formula (II) described later. It consists of polyvinyl alcohol by which at least 1 hydroxyl group was substituted by the group represented by these.
Preferred embodiments of the optical compensation sheet of the present invention are as follows.
1) The liquid crystalline compound of the optically anisotropic layer is a discotic liquid crystalline compound.
2) The liquid crystalline compound of the optically anisotropic layer is a discotic liquid crystalline compound having a group having a vinyl part, an oxiranyl part or an aziridinyl part.
[0019]
The present invention also resides in an element having an alignment film having the configuration of the optical compensation sheet.
[0020]
The element having the optical compensation sheet or the alignment film can be advantageously obtained by using the following element having the polymer layer of the present invention.
A transparent support and a polymer layer provided thereon, and the polymer of the polymer layer has the following general formula (II):
[0021]
[Chemical 7]
Figure 0003907735
[0022]
(However, Rtwenty oneRepresents an alkyl group or an alkyl group substituted with alkyl, alkoxy, aryl, halogen, vinyl, vinyloxy, oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy;
Wtwenty oneIs alkyl group, alkyl, alkoxy, aryl, halogen, vinyl, vinyloxy, oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy substituted alkyl group, alkoxy group, or alkyl, alkoxy, aryl, halogen, vinyl, vinyloxy Represents an alkoxy group substituted with oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy;
q is 0 or 1; and
n is an integer of 0 to 4)
An element having a polymer layer, characterized in that it comprises polyvinyl alcohol substituted with at least one hydroxyl group with a group represented by:
[0023]
Preferred embodiments of the element having the polymer layer of the present invention are as follows.
1) Rtwenty oneRepresents an alkyl group or an alkyl group substituted with alkyl, alkoxy, aryl or halogen; and
Wtwenty oneRepresents an alkyl group, an alkyl group, an alkyl group, an alkoxy group, an aryl group or an alkyl group substituted with a halogen, or an alkoxy group substituted with an alkyl, alkoxy, aryl or a halogen.
2) Rtwenty oneRepresents an alkyl group substituted with vinyl, vinyloxy, oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy; and
Wtwenty oneIs alkyl group, alkyl, alkoxy, aryl, halogen, vinyl, vinyloxy, oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy substituted alkyl group, alkoxy group, or alkyl, alkoxy, aryl, halogen, vinyl, vinyloxy Represents an alkoxy group substituted with oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy.
3) The polyvinyl alcohol has a repeating unit having a group having a vinyl moiety, an oxiranyl moiety or an aziridinyl moiety in a range of 0.1 to 10 mol% of all repeating units.
In addition, the compound used for this invention does not have any problem even if the hydrogen atom in a compound is a deuterium atom.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The element having the polymer layer of the present invention comprises a transparent support and a polymer layer made of a specific polymer.
A typical configuration of the above elements is shown in FIG. In FIG. 1, a polymer layer 12 is provided on a transparent support 11 to constitute an element having a polymer layer.
The polymer layer 12 can easily align the liquid crystalline compound by subjecting the surface thereof to an alignment treatment such as a rubbing treatment. The polymer of the polymer layer is a specific polymer having a polymerizable group having a vinyl moiety, an oxiranyl moiety or an aziridinyl moiety, or an aryl group. Preferred polymers are specific polyvinyl alcohols of the general formula (I), (II) or (III) (wherein (II) represents only those specific groups).
[0025]
The optical compensation sheet of the present invention comprises a transparent support, an alignment film provided thereon, and an optical anisotropic layer provided on the alignment film.
A typical configuration of the above elements is shown in FIG. In FIG. 2, a transparent support 21, an alignment film 22, and an optical anisotropic layer 23, which is a liquid crystal compound layer, are provided in this order to constitute an optical compensation sheet. The alignment film 22 is a layer obtained by aligning the polymer layer of FIG.
The optical compensation sheet of the present invention is characterized in that the polymer of the alignment film 22 and the liquid crystalline compound of the optical anisotropic layer 23 are chemically bonded via an interface between these layers. Such a chemical bond between two layers is generally formed by a reaction between a polymerizable group of a polymer and a polymerizable group of a liquid crystal compound. In this case, the optically anisotropic layer is preferably a discotic liquid crystalline compound having negative birefringence. Alternatively, the alignment film (or polymer layer) may be made of polyvinyl alcohol having no polymerizable group and having an aryl group that can easily align the liquid crystalline compound.
[0026]
Any material can be used as the material for the transparent support of the present invention as long as it is transparent. A material having a light transmittance of 80% or more is preferable, and a material having optical isotropy is particularly preferable when viewed from the front.
Accordingly, the transparent support is preferably manufactured from a material having a small intrinsic birefringence. Commercially available products such as ZEONEX (manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd.), ARTON (manufactured by Nippon Synthetic Rubber Co., Ltd.) and FUJITAC (manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) can be used as such materials. Furthermore, even a material having a large intrinsic birefringence such as polycarbonate, polyarylate, polysulfone and polyethersulfone can be obtained by appropriately setting conditions such as solution casting and melt extrusion.
[0027]
When the main refractive index in the plane of the transparent support (film) is nx, ny, the main refractive index in the thickness direction is nz, and the thickness of the film is d, the relationship between the triaxial main refractive indexes is nz <ny = nx. (Negative uniaxiality) is satisfied, and the retardation represented by the formula {(nx + ny) / 2-nz} × d is preferably 20 nm to 400 nm (preferably 30 to 150 nm).
However, the values of nx and ny do not have to be strictly equal, and are almost equal. Specifically, if | nx−ny | / | nx−nz | ≦ 0.2, there is no practical problem. The front retardation represented by | nx−ny | × d is preferably 50 nm or less, and more preferably 20 nm or less.
[0028]
An undercoat layer is preferably provided on the transparent support in order to increase the adhesive strength between the transparent support and the alignment film. Generally gelatin is used.
[0029]
The alignment film of the present invention is provided on a transparent support. The alignment film has a function of defining the alignment direction of a liquid crystal compound such as a discotic liquid crystal compound provided thereon by coating or the like, and the alignment gives an optical axis inclined from the optical compensation sheet.
In the present invention, the alignment film is a polymer layer subjected to an alignment treatment such as a rubbing treatment, and the polymer has a group having vinyl, oxiranyl, aziridinyl, or aryl. The polymer is preferably polyvinyl alcohol. The alignment film will be described below using polyvinyl alcohol as an example.
In the polyvinyl alcohol of the present invention, at least one hydroxyl group is substituted with a group having a vinyl moiety, an oxiranyl moiety or an aziridinyl moiety. In general, the above-mentioned part is composed of a polymer chain (carbon atom) of polyvinyl alcohol, an ether bond (—O—), a urethane bond (—OCONH—), an acetal bond ((—O—)).2 It is bonded via CH—) or an ester bond (—OCO—) [that is, a linking group]. A urethane bond, an acetal bond or an ester bond is preferred. It is preferable that vinyl, oxiranyl, aziridinyl or aryl is indirectly bonded to polyvinyl alcohol via the above bond, that is, a group having the above moiety is bonded to polyvinyl alcohol together with the bonding group as described below. Preferably it is.
[0030]
The polyvinyl alcohol of the present invention is generally represented by the following general formula (I), (II) or (III) (wherein (II) represents only the group).
[0031]
[Chemical 8]
Figure 0003907735
[0032]
(However, L11Represents an ether bond, urethane bond, acetal bond or ester bond;
R11Represents an alkylene group or an alkyleneoxy group;
L12Is R11And Q11Represents a linking group connecting
Q11Represents vinyl, oxiranyl or aziridinyl;
and x1 + y1 + z1 = 100, x1 is 10-99.9 mol%, y1 is 0.01-80 mol%, and z1 is 0-70 mol%; and
k and h are each 0 or 1)
It is represented by
[0033]
In general formula (I), R11Is generally an alkylene group of 1 to 24 carbon atoms, at least one non-adjacent CH2 The group is -O-, -CO-, -NH-,
-NR7 -(R7 Represents alkyl having 1 to 4 carbon atoms or aryl having 6 to 15 carbon atoms), -S-, -SO2 -Or an alkylene group having 3 to 24 carbon atoms replaced by arylene having 6 to 15 carbon atoms, or alkyl, aryl, alkoxy, aryloxy, alkylthio, arylthio, halogen, alkylcarbonyl, arylcarbonyl, alkylsulfonyl, arylsulfonyl, Hydroxyl, mercapto, amino, alkylcarbonyloxy, arylcarbonyloxy, alkylsulfonyloxy, arylsulfonyloxy, alkylcarbonylthio, arylcarbonylthio, alkylsulfonylthio, arylsulfonylthio, alkylcarbonylamino, arylcarbonylamino, alkylsulfonylamino, It represents any of the above alkylene groups substituted with arylsulfonylamino, carboxy or sulfo.
[0034]
R11Is -R2 -, -RThree -(O-RFour )t -ORFive -, -RThree -CO-R6 -, -RThree -NH-R6 -, -RThree -NR7 -R6 -, -RThree -S-R6 -, -RThree -SO2 -R6 -Or-RThree -A2 -R6 -(However, R2 , RThree , RFour , RFive And R6 Each represents an alkylene having 1 to 24 carbon atoms, and R7 Represents alkyl having 1 to 12 carbon atoms or aryl having 6 to 15 carbon atoms;2 Represents arylene having 6 to 24 carbon atoms, and t represents an integer of 0 to 4). In addition, R11Is -R2 -Or -RThree − (O-CH2CH2)t -(However, R2 And RThree Are each alkylene having 1 to 12 carbon atoms and t is an integer of 0 to 2. In particular R11Is preferably alkylene having 1 to 12 carbon atoms.
[0035]
The alkylene group may have a substituent. Examples thereof include alkyl having 1 to 24 carbon atoms, aryl having 6 to 24 carbon atoms, alkoxy having 1 to 24 carbon atoms, aryloxy having 6 to 24 carbon atoms, and alkylthio having 1 to 24 carbon atoms. Arylthio having 6 to 24 carbon atoms, halogen (F, Cl, Br), alkylcarbonyl having 2 to 24 carbon atoms, arylcarbonyl having 7 to 24 carbon atoms, alkylsulfonyl having 1 to 24 carbon atoms, carbon Arylsulfonyloxy having 6 to 24 atoms, hydroxyl, mercapto, amino, alkylcarbonyloxy having 2 to 24 carbon atoms, arylcarbonyloxy having 7 to 24 carbon atoms, alkylsulfonyloxy having 1 to 24 carbon atoms, carbon atom Arylsulfonyloxy having 6 to 24 carbon atoms, alkylcarbonylthio having 2 to 24 carbon atoms, carbon Arylcarbonylthio having 7 to 24 children, alkylsulfonylthio having 1 to 24 carbon atoms, arylsulfonylthio having 6 to 24 carbon atoms, alkylcarbonylamino having 2 to 24 carbon atoms, 7 to 24 carbon atoms Examples thereof include arylcarbonylamino, alkylsulfonylamino having 1 to 24 carbon atoms, arylsulfonylamino having 6 to 24 carbon atoms, carboxy and sulfo.
[0036]
Preferred examples of the substituent for the alkylene group include alkyl having 1 to 24 carbon atoms (particularly 1 to 12 carbon atoms), aryl having 6 to 24 carbon atoms (particularly 6 to 14 carbon atoms), and carbon atoms 2 -24 alkoxyalkyl (especially 2-12 carbon atoms). Examples of alkyl include methyl, ethyl, n-pentyl, n-hexyl, n-heptyl, n-octyl, n-nonyl, n-decyl, n-undecyl, n-dodecyl, i-propyl, i-butyl, Mention may be made of sec-butyl, t-amyl and 2-ethylhexyl. Examples of alkyl substituted with 1-4 alkoxy include 2-methoxyethyl, 2- (2-methoxyethoxy) ethyl, 2- [2- (2-methoxyethoxy) ethoxy] ethyl, 2-n- Mention may be made of butoxyethyl, 2-ethoxyethyl, 2- (2-ethoxyethoxy) ethyl, 3-methoxypropyl, 3-ethoxypropyl, 3-n-propyloxypropyl and 2-methylbutyloxymethyl. Examples of aryl include phenyl, 2-tolyl, 3-tolyl, 4-tolyl, 2-anisyl, 3-anisyl, 4-anisyl, 2-biphenyl, 3-biphenyl, 4-biphenyl, 2-chlorophenyl, 3- Mention may be made of chlorophenyl, 4-chlorophenyl, 1-naphthyl and 2-naphthyl. Examples of the heterocyclic group include pyridyl, pyrimidyl, thiazolyl and oxazolyl.
[0037]
L12Are —O—, —S—, —CO—, —O—CO—, —CO—O—,
-O-CO-O-, -CO-O-CO-, -NRCO-, -CONR-,
It preferably represents -NR-, -NRCONR-, -NRCO-O- or -OCONR- (wherein R represents a hydrogen atom or a lower alkyl group).
-(L12)h -Q12Is vinyl, vinyloxy, acryloyl, methacryloyl, crotonoyl, acryloyloxy, methacryloyloxy, crotonoyloxy, vinylphenoxy, vinylbenzoyloxy, styryl, 1,2-epoxyethyl, 1,2-epoxypropyl, 2,3-epoxy Preference is given to propyl, 1,2-iminoethyl, 1,2-iminopropyl or 2,3-iminopropyl. Furthermore, vinyl, vinyloxy, acryloyl, methacryloyl, acryloyloxy, methacryloyloxy, crotonoyloxy, vinylbenzoyloxy, 1,2-epoxyethyl, 1,2-epoxypropyl, 2,3-epoxypropyl, 1,2-iminoethyl 1,2-iminopropyl or 2,3-iminopropyl is preferred. In particular, acryloyl, methacryloyl, acryloyloxy and methacryloyloxy are preferred.
[0038]
Under the condition of x1 + y1 + z1 = 100, x1 is preferably 50 to 99.9 mol%, and y1 is preferably 0.01 to 50 mol% (more preferably 0.01 to 20 mol%, particularly 0.01 to 10 mol%). %, Most preferably 0.01 to 5 mol%) and z1 is preferably 0.01 to 50 mol%.
[0039]
In the above general formula (I), L11Is an acetal bond, the polyvinyl alcohol of the general formula (I) can be represented by the following general formula (Ia).
[0040]
[Chemical 9]
Figure 0003907735
[0041]
(However, L11, R11, L12, Q11, X1, y1, z1, k and h have the same meanings as those in formula (I). )
[0042]
The polyvinyl alcohol of the present invention can also be represented by the following general formula (III).
[0043]
Embedded image
Figure 0003907735
[0044]
(However, L31Represents an ether bond, urethane bond, acetal bond or ester bond;
A31Represents an arylene group or an arylene group substituted with halogen, alkyl, alkoxy or substituted alkoxy (substituents of substituted alkoxy are alkoxy, aryl, halogen, vinyl, vinyloxy, acryloyl, methacryloyl, crotonoyl, acryloyl) Oxy, methacryloyloxy, crotonoyloxy, vinylphenoxy, vinylbenzoyloxy, styryl, 1,2-epoxyethyl, 1,2-epoxypropyl, 2,3-epoxypropyl, 1,2-iminoethyl, 1,2-imino Propyl or 2,3-iminopropyl may be mentioned);
R31Is R11Represents the same group as
L32L12Represents the same group as
Q31Q11Represents the same group as
x2 is 10 to 99.9 mol%, y2 is 0.01 to 80 mol%, and z2 is 0 to 70 mol% under the condition of x2 + y2 + z2 = 100; and
k1 and h1 are each 0 or 1)
Especially A31Is preferably an arylene group having 6 to 24 carbon atoms, or an arylene group having 6 to 24 carbon atoms substituted with halogen, alkyl having 1 to 4 carbon atoms, or alkoxy having 1 to 4 carbon atoms. .
[0045]
A31In general, the number of carbon atoms in the arylene group is 6 to 24, preferably 6 to 12. Examples of the arylene group include 1,4-phenylene, 1,3-phenylene, 1,2-phenylene and 1,5-naphthylene, and 1,4-phenylene is particularly preferable. As the substituent for the arylene group, a halogen atom (F, Cl, Br or I), an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, and an alkoxy having 1 to 4 carbon atoms, C6-C15 aryl, halogen, vinyl, vinyloxy, oxiranyl (1,2-epoxyethyl, 1,2-epoxypropyl, 2,3-epoxypropyl), aziridinyl (1,2-iminoethyl, 1,2 -Iminopropyl or 2,3-iminopropyl), acryloyl, methacryloyl, crotonoyl, acryloyloxy, methacryloyloxy, crotonoyloxy, vinylphenoxy, vinylbenzoyloxy or styryl substituted alkoxy groups having 1 to 4 carbon atoms Can be mentioned. A halogen atom, an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms is preferable, and F, Cl, or methyl is particularly preferable.
Under the condition x2 + y2 + z2 = 100, x2 is preferably 50 to 99.9 mol%, and y2 is preferably 0.01 to 50 mol% (particularly 0.01 to 20 mol%, particularly 0.01 to 10 mol%). %, Most preferably 0.01-5 mol%) and z2 is preferably 0.01-50 mol%.
[0046]
In the above general formula (III), L31When is an acetal bond, the polyvinyl alcohol of the general formula (III) can be represented by the following general formula (IIIa).
[0047]
Embedded image
Figure 0003907735
[0048]
(However, A31, R31, L32, Q31, X2, y2, z2, k1 and h1 are general formulas
Synonymous with (III). )
[0049]
Furthermore, the polyvinyl alcohol of the present invention is preferably one in which at least one hydroxyl group is substituted with a group of the following general formula (II).
[0050]
Embedded image
Figure 0003907735
[0051]
(However, Rtwenty oneRepresents an alkyl group or an alkyl group substituted with alkyl, alkoxy, allyl, halogen, vinyl, vinyloxy, oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy;
Wtwenty oneIs alkyl group, alkyl, alkoxy, aryl, halogen, vinyl, vinyloxy, oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy substituted alkyl group, alkoxy group, or alkyl, alkoxy, aryl, halogen, vinyl, vinyloxy Represents an alkoxy group substituted with oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy;
q is 0 or 1; and
n is an integer of 0 to 4 (preferably 0 or 1, particularly 0))
[0052]
Rtwenty oneRepresents an alkyl group or an alkyl group substituted with alkyl, alkoxy, aryl or halogen; and
Wtwenty onePreferably represents an alkyl group, an alkyl group, an alkyl group, an alkoxy group, an aryl group or an alkyl group substituted with a halogen, or an alkoxy group substituted with an alkyl, alkoxy, allyl or a halogen.
[0053]
Rtwenty oneRepresents an alkyl group substituted with vinyl, vinyloxy, oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy; and
Wtwenty oneIs alkyl group, alkyl, alkoxy, aryl, halogen, vinyl, vinyloxy, oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy substituted alkyl group, alkoxy group, or alkyl, alkoxy, aryl, halogen, vinyl, vinyloxy And preferably represents an alkoxy group substituted with oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy.
[0054]
The number of carbon atoms of the alkyl group or alkoxy group is preferably 1-24, and particularly preferably 1-12.
Examples of the alkyl group include unsubstituted alkyl groups (eg, methyl, ethyl, n-pentyl, n-hexyl, n-heptyl, n-octyl, n-nonyl, n-decyl, n-undecyl, n- Dodecyl, i-propyl, i-butyl, sec-butyl, t-amyl and 2-ethylhexyl);
Alkyl groups substituted with 1 to 4 alkoxy (eg, 2-methoxyethyl, 2- (2-methoxyethoxy) ethyl, 2- [2- (2-methoxyethoxy) ethoxy] ethyl, 2-n-butoxyethyl) 2-ethoxyethyl, 2- (2-ethoxyethoxy) ethyl, 3-methoxypropyl, 3-ethoxypropyl, 3-n-propyloxypropyl, 3-benzyloxypropyl and 2-methylbutyloxymethyl);
Aralkyl groups (eg 2-phenylethyl and 2- (4-n-butyloxyphenyl) ethyl);
Vinylalkyl groups (eg, vinylmethyl, 2-vinylethyl, 5-vinylpentyl, 6-vinylhexyl, 7-vinylheptyl and 8-vinyloctyl); vinyloxyalkyl groups (eg, 2-vinyloxyethyl, 5-vinyl) Oxypentyl, 6-vinyloxyhexyl, 7-vinyloxyheptyl and 8-vinyloxyoctyl);
Oxiranyl alkyl groups (for example, 3,4-epoxybutyl, 4,5-epoxypentyl, 5,6-epoxyhexyl, 6,7-epoxyheptyl, 7,8-epoxyoctyl and 6,7-epoxyoctyl) ;
Acryloyloxyalkyl groups (eg 2-acryloyloxyethyl, 3-acryloyloxypropyl, 4-acryloyloxybutyl, 5-acryloyloxypentyl, 6-acryloyloxyhexyl, 7-acryloyloxyheptyl and 8-acryloyloxyoctyl);
Methacryloyloxyalkyl groups (eg 2-methacryloyloxyethyl, 3-methacryloyloxypropyl, 4-methacryloyloxybutyl, 5-methacryloyloxypentyl, 6-methacryloyloxyhexyl, 7-methacryloyloxyheptyl and 8-methacryloyloxyoctyl);
Crotonoyloxyalkyl groups (eg 2-crotonoyloxyethyl, 3-crotonoyloxypropyl, 4-crotonoyloxybutyl, 5-crotonoyloxypentyl, 6-crotonoyloxyhexyl, 7-crotonoyloxyheptyl and 8-crotonoyloxyoctyl).
[0055]
ORtwenty oneThe position of substitution with the benzene ring is preferably 3 or 4.
The polyvinyl alcohol having the group of the general formula (II) has a repeating unit having the group of the general formula (II) in a range of 0.1 to 10 mol% (particularly 0.1 to 5 mol%) of all repeating units. In the range).
[0056]
The group of the general formula (II) can be introduced into polyvinyl alcohol by reacting a carboxylic acid derivative having a group of the following general formula (IIa) with polyvinyl alcohol.
[0057]
Embedded image
Figure 0003907735
[0058]
In the general formula (IIa), Rtwenty one, Wtwenty one, N and q have the same meaning as in formula (II), and X represents a group necessary to form a carboxylic acid site activated form (which can activate X-CO-).
The group represented by X is described, for example, in “Peptide Synthesis (Chapter 5, published by Maruzen 1975)” by Nobuo Izumiya et al. For example, when an active ester is formed, examples of X include 4-nitrophenoxy and N-oxysuccinimide. In the case of forming an acid anhydride, a symmetric acid anhydride and a mixed acid anhydride can be mentioned. Examples of X in the case of a mixed acid anhydride include methanesulfonyloxy, trifluoroacetyloxy, ethyloxy Mention may be made of carbonyloxy. Examples of X in the case of an acid halide include a chlorine atom and a bromine atom. These compounds having the atomic group represented by X are not necessarily isolated, and those produced in the reaction system may be used as they are. As the carboxylic acid derivative, mixed acid anhydrides and acid halides are preferable, and methanesulfonyloxy type mixed acid anhydrides and acid chlorides are particularly preferable.
[0059]
Examples of compounds of the general formula (IIa) when X is OH (ie in the acid form) are shown below.
[0060]
Embedded image
Figure 0003907735
[0061]
Embedded image
Figure 0003907735
[0062]
Embedded image
Figure 0003907735
[0063]
Embedded image
Figure 0003907735
[0064]
Embedded image
Figure 0003907735
[0065]
Embedded image
Figure 0003907735
[0066]
Embedded image
Figure 0003907735
[0067]
In the present invention, the substituent introduced into the polymer chain (carbon atom) of polyvinyl alcohol is particularly preferably a substituent represented by the following general formula (IV).
[0068]
Embedded image
Figure 0003907735
[0069]
In general formula (IV), L41Represents an atomic group necessary for forming a urethane bond, an acetal bond or an ester bond, and R41Represents vinyl, acryloyl, methacryloyl, crotonoyl group, styryl, oxiranyl or aziridinyl (especially acryloyl or methacryloyl), j and e each represents 0 or 1, and d represents an integer of 2 to 24 (particularly 2 to 10). And u represents an integer of 0 to 4.
[0070]
By reacting a compound having a group to be introduced into polyvinyl alcohol or modified polyvinyl alcohol (eg, the general formula (IIa)) with polyvinyl alcohol, the polyvinyl alcohol having a specific group of the present invention can be obtained. .
The polyvinyl alcohol or modified polyvinyl alcohol used for the reaction with the compound having the specific group generally has a saponification degree of 70 to 100%. Examples thereof include unmodified polyvinyl alcohol, copolymer-modified polyvinyl alcohol (modified groups such as -COONa, -Si (OH)Three , -N (CHThree )Three ・ Cl, -C9 H19COO, -SOThree Na or -C12Htwenty fiveEtc.), polyvinyl alcohol modified by chain transfer (as the modifying group, for example, -COONa, -SH or C12Htwenty fiveS- and the like are introduced), and polyvinyl alcohol modified by block polymerization (as the modifying group, for example, -COOH, -CONH2 , -COOR (R: alkyl) or -C6 HFive Etc. are introduced). The polymerization degree is preferably in the range of 100 to 3000. The saponification degree is preferably in the range of 80 to 100%, particularly preferably 85 to 95%. Moreover, as a polymerization degree, the range of 100-3000 is preferable.
[0071]
Examples of the polyvinyl alcohol of the present invention are shown below.
[0072]
Embedded image
Figure 0003907735
[0073]
In the general formula V-1, examples of x, y and z are shown below.
Figure 0003907735
[0074]
Embedded image
Figure 0003907735
[0075]
In the general formula V-2, examples of x, y, and z are shown below.
Figure 0003907735
[0076]
Embedded image
Figure 0003907735
[0077]
In the general formula V-3, examples of n, x, y and z are shown below.
Figure 0003907735
[0078]
Embedded image
Figure 0003907735
[0079]
In the general formula V-4, examples of n, x, y and z are shown below.
Figure 0003907735
[0080]
Embedded image
Figure 0003907735
[0081]
In the general formula V-5, examples of n, x, y, and z are shown below.
Figure 0003907735
[0082]
Embedded image
Figure 0003907735
[0083]
In the general formula V-6, examples of Y, x, y, and z are shown below.
Figure 0003907735
[0084]
Embedded image
Figure 0003907735
[0085]
Embedded image
Figure 0003907735
[0086]
In the above general formula V-7, examples of x, y and z are shown below.
Figure 0003907735
[0087]
Embedded image
Figure 0003907735
[0088]
In the general formula V-8, examples of n, x, y and z are shown below.
Figure 0003907735
[0089]
Embedded image
Figure 0003907735
[0090]
In the general formula V-9, examples of Y, x, y, and z are shown below.
Figure 0003907735
[0091]
Embedded image
Figure 0003907735
[0092]
Embedded image
Figure 0003907735
[0093]
In the general formula V-10, examples of n, x, y, and z are shown below.
Figure 0003907735
[0094]
Embedded image
Figure 0003907735
[0095]
In the general formula V-11, examples of n, x, y, and z are shown below.
Figure 0003907735
[0096]
The specific polyvinyl alcohol is a compound having a specific unit unit (y or y1) of the general formula (I) or (III) or a group having the group of the general formula (II) (eg, of the general formula (IIa) Compound) can be obtained by reacting with polyvinyl alcohol. Such a group can react with polyvinyl alcohol to form an ester bond, a urethane bond, an acetal bond, or the like.
As a solvent (reaction solvent) for dissolving polyvinyl alcohol and the compound having the specific group, various solvents from polar solvents to nonpolar solvents can be used. Examples thereof include polar solvents such as N, N-dimethylformamide (DMF), dimethyl sulfoxide (DMSO), N, N-dimethylacetamide, pyridine, ethers such as tetrahydrofuran and 1,2-dimethoxyethane, dichloromethane, chloroform. And non-polar solvents such as benzene and hexane. These may be used alone or in combination. DMSO and ethers are particularly preferable.
[0097]
A catalyst can be used for the reaction as necessary. The base catalyst used in esterification with a mixed acid anhydride and acid halide may be either organic or inorganic. For example, hydroxide (eg, sodium hydroxide, potassium hydroxide, ammonium hydroxide), alkoxide (eg, sodium methoxide, sodium ethoxide, potassium tert-butoxide), metal hydride (eg, sodium hydride, Calcium hydride), amines (eg, pyridine, triethylamine, piperidine, 1,8-diazabicyclo [5,4,0] -7-undecene (DBU)), carbonates (eg, sodium carbonate, potassium carbonate, sodium bicarbonate) ), Acetate salts (eg, sodium acetate, potassium acetate). In particular, amines are preferable, and these may be used as a solvent.
[0098]
Catalysts used in the urethanization with isocyanate include alkoxides (eg, sodium methoxide, sodium ethoxide, potassium tert-butoxide), metal compounds (eg, di-n-butyltin dilaurate, tin octoate, Zinc acetylacetonate), amines (eg, pyridine, triethylamine, piperidine, 1,8-diazabicyclo [5,4,0] -7-undecene (DBU), tetramethylbutanediamine (TMBDA), 1,4-diaza [ 2,2,2] bicyclooctane (DABCO)).
[0099]
Catalysts used for aldehyde acetalization include mineral acids (eg, sulfuric acid, hydrochloric acid), carboxylic acids (eg, chloroacetic acid, trifluoroacetic acid, salicylic acid and derivatives thereof), sulfonic acids (eg, methanesulfonic acid, Benzenesulfonic acid, p-toluenesulfonic acid), boron trifluoride, phosphorus pentoxide, and ion exchange resin (eg, Amberlyst).
[0100]
The reaction temperature at the time of reacting the compound having the specific group and polyvinyl alcohol is generally in the range of -80 to 150 ° C, preferably in the range of -20 to 120 ° C, particularly preferably in the range of -5 to 90 ° C. A range is preferred. In the reaction, the ratio (preparation ratio) between the compound having the specific group and the repeating unit of polyvinyl alcohol is preferably 1/100 to 1/1 (compound / repeating unit) in terms of molar ratio, particularly 1/50. ~ 1/5 is preferred.
In order to obtain the desired polymer from the reaction mixture, the polymer is usually purified by reprecipitation by adding a poor solvent to the reaction mixture, dialysis, or freeze-drying. These operations can be repeated as appropriate and / or combined appropriately.
[0101]
Below, the synthesis example of the specific polyvinyl alcohol of this invention is shown.
[Synthesis Example 1]
(Synthesis of the above polymer No. 1)
Dimethyl sulfoxide previously dehydrated in a 300 ml three-necked flask equipped with a stirrer using 14.7 g of polyvinyl alcohol (trade name: MP polymer MP-203; manufactured by Kuraray Co., Ltd .; degree of saponification 88 mol%) and molecular sieve 4A 100 ml was added and dissolved with stirring at room temperature. The temperature was raised to 70 ° C., and a solution of 0.776 g of methacryloyloxyethyl isocyanate in 15 ml of dimethyl sulfoxide was added dropwise. Stirring was continued for 2 hours, followed by filtration using a paper towel to remove impurities such as dust, and then dropwise added to 1.25 liters of ethyl acetate with stirring to precipitate the polymer. The precipitate (polymer) was collected by filtration, soaked in 600 ml of methanol, washed with stirring, and then collected again by filtration and dried to obtain 14.0 g of a bulk polymer (No. 1) (yield 91%).
[0102]
NMR spectrum (solvent DMSO-d6)
The obtained polymer no. In 1, in addition to the main chain proton, the hydroxyl proton, and the acetyl group proton, the following protons that were not recognized in the raw material MP-203 were recognized with a weak intensity. δ = 5.7, 6.1 ppm: assigned to vinyl group proton
[0103]
(Measurement of visible absorption spectrum of polymer No. 1 and determination of introduction rate y of methacrylolyl group)
In a 50 ml volumetric flask, polymer no. 0.015 g of 1 was accurately weighed and distilled water was added to prepare a 0.03% aqueous solution. Using this solution, the visible absorption spectrum,purpleIt was measured with an external visible spectrophotometer (UV-2200, manufactured by Shimadzu Corporation).
Maximum absorption wavelength (λmax) = 202 nm
Absorbance (202 nm) = 0.839
[0104]
On the other hand, in the same manner, polymer no. The absorption spectrum of polyvinyl alcohol (MP-203, manufactured by Kuraray Co., Ltd.) used as the raw material 1 was measured. The absorbance at 202 nm was 0.504.
Furthermore, urethane compound 1 × 10 obtained when the isocyanate compound having a methacryloyl group used in the above synthesis is reacted with methanol.-FourM methanol solution was prepared and the absorption spectrum was measured in the same manner.
Maximum absorption wavelength (λmax) = 202 nm
Absorbance = 0.903
Molecular extinction coefficient (ε) = 8.42 × 10FourM-1·cm
Therefore, polymer no. It is apparent that the increase in absorbance at 1 at λmax = 202 nm was due to the introduction of methacryloyloxyethyl isocyanate into the hydroxyl group of polyvinyl alcohol. The introduction rate (y) was determined from the measured value of the absorbance (y = 1.7).
[0105]
[Synthesis Examples 2, 3, and 4]
(Synthesis of polymer No. 2, No. 3, No. 4)
In the same manner as in Synthesis Example 1, polymer no. 2, 3 and 4 were synthesized.
Polymer No. The results of measurement of visible absorption spectra of 2, 3 and 4 are as follows, and the introduction rate y was determined from this.
Figure 0003907735
[0106]
[Synthesis Example 5]
(Synthesis of Polymer No. 5)
In Synthesis Example 1, the same procedure as in Synthesis Example 1 was conducted except that the reaction temperature was changed from 70 ° C. to room temperature. 5 was obtained.
[Synthesis Examples 6 to 34]
(Synthesis of polymer Nos. 6 to 34)
Basically, in the same manner as in Synthesis Example 1, polymer no. 6-34 were obtained.
[0107]
[Synthesis Example 35]
(Synthesis of Polymer No. 35)
26.4 g of polyvinyl alcohol (MP-203, manufactured by Kuraray Co., Ltd.) and 225 ml of dimethyl sulfoxide (DMSO) previously dehydrated using molecular sieve 4A were added to a 500 ml three-necked flask equipped with a stirrer and stirred at room temperature. The resulting solution was dissolved to prepare a polyvinyl alcohol / DMSO solution.
On the other hand, in another 50 ml three-necked flask equipped with a stirrer, 1.55 ml (20 mmol) of methanesulfonyl chloride and 20 ml of tetrahydrofuran (THF) were added, and compound 2-2 (the above compound number; 4- (4-acryloyloxy) was added. A solution of 5.28 g (20 mmol) of butoxy) benzoic acid) and 3.42 ml (20 mmol) of diisopropylethylamine in 20 ml of THF was added dropwise with stirring under ice cooling. Stirring was continued for 30 minutes under ice-cooling after the dropwise addition to prepare a mixed acid anhydride of Compound 2-2 and methanesulfonic acid.
[0108]
To the polyvinyl alcohol / DMSO solution, 3.42 ml (20 mmol) of diisopropylethylamine and 0.24 g (2 mmol) of dimethylaminopyridine were added, and the above mixed acid anhydride was slowly added with stirring at room temperature. Stirring was continued for 6 hours at room temperature, and then left overnight. The reaction solution was slightly yellow. The mixture was filtered using a paper towel to remove impurities such as dust, and then dropped into 2.25 liters of ethyl acetate with stirring to precipitate the polymer. The precipitate (polymer) was white cotton-like. The precipitate was collected by filtration and dried to obtain 22.1 g (yield 84%) of a bulk polymer (No. 35).
[0109]
NMR spectrum (solvent DMSO-d6)
Polymer No. In 35, in addition to main chain protons, hydroxyl group protons, and acetyl group protons, the following protons, which are not observed in the raw material MP-203, were observed with weak intensity.
δ = 7.9, 7.0 ppm: assigned to phenylene group proton
δ = 6.3, 6.2, 5.9 ppm: assigned to vinyl group proton
(Measurement of ultraviolet absorption spectrum of polymer No. 35 and determination of introduction rate y)
In a 100 ml volumetric flask, polymer no. 35 of 0.1 was accurately weighed and distilled water was added to prepare a 0.1% aqueous solution. Using this solution, its absorptionSpectrumWas measured using an ultraviolet-visible spectrophotometer (UV-2200, manufactured by Shimadzu Corporation).
Maximum absorption wavelength (λmax) = 260 nm
Absorbance (Abs260) = 0.788
[0110]
On the other hand, in the same manner, polymer no. The absorption spectrum of polyvinyl alcohol (MP-203, manufactured by Kuraray Co., Ltd.) used for 35 raw materials was measured. In the wavelength range of 220 to 400 nm, no absorption maximum was observed, and weak absorption was observed with a tail extending from the short wavelength side to the long wavelength side. The absorbance at 260 nm was 0.011.
Further, methyl ester 1 × 10 of compound 2-2-FourM methanol solution was prepared and the absorption spectrum was measured in the same manner.
Maximum absorption wavelength (λmax) = 260 nm
Absorbance (Abs260) = 1.84
Molecular extinction coefficient (ε) = 1.84 × 10FourM-1·cm
Met.
Therefore, polymer no. The absorption band of λmax = 260 nm of 35 clearly shows that compound 2-2 was introduced into the hydroxyl group of polyvinyl alcohol by an ester bond. The introduction rate (y) was determined from the measured absorbance value (y = 0.21).
[0111]
[Synthesis Examples 36, 37 and 38]
(Synthesis of polymer No. 36, 37, 38)
In the same manner as in Synthesis Example 35, polymer no. 36, 37 and 38 were synthesized. However, the amounts of reagents used are as shown in the table below. The yield and yield are also shown in the table below.
[0112]
Figure 0003907735
[0113]
Polymer No. The ultraviolet absorption spectrum measurement results of 36, 37, and 38 are as follows. The introduction rate y was determined from this.
Figure 0003907735
[0114]
[Synthesis Example E]
(Synthesis of polymer No. E)
In the same manner as in Synthesis Example 38 except that the reaction conditions were changed from 6 hours at room temperature to 8 hours at 45 ° C. in Synthesis Example 38, polymer no. E was obtained.
[0115]
[Synthesis Example 39]
(Synthesis of polymer No. 39)
To a 500 ml three-necked flask equipped with a stirrer, 26.4 g of polyvinyl alcohol (MP-203, manufactured by Kuraray Co., Ltd.) and 168 ml of DMSO previously dehydrated using molecular sieve 4A were added and dissolved while stirring at room temperature. Of DMSO was prepared.
On the other hand, to another 200 ml three-necked flask equipped with a stirrer, 3.24 ml (42 mmol) of methanesulfonyl chloride and 21 ml of THF were added, and compound 2-211.1 g (42 mmol) and 7.32 ml (42 mmol) of diisopropylethylamine were dissolved in 42 ml of THF. The resulting solution was added dropwise with stirring under ice cooling. Stirring was continued under ice-cooling for 30 minutes after the dropwise addition to prepare a mixed acid anhydride of compound 2-2 and methanesulfonic acid.
[0116]
To the DMSO solution of polyvinyl alcohol, 7.32 ml (42 mmol) of diisopropylethylamine and 0.51 g (4.2 mmol) of 4-N, N-dimethylaminopyridine were added, and the mixed acid was stirred with heating at 45 ° C. The anhydride was added dropwise evenly over 1 hour. After completion of dropping, the mixture was further stirred at 45 ° C. for 3 hours, then cooled to room temperature, and filtered using a paper towel. To this reaction liquid, 134 ml of 2-propanol was added, and the resulting mixture was added dropwise to 1.68 l of ethyl acetate with stirring to precipitate the polymer. The precipitate (polymer) was collected by filtration, then poured into 700 ml of methanol, washed with stirring, and then collected again by filtration. By drying under reduced pressure at room temperature, 24.0 g (yield 91%) of a slightly yellow small lump polymer (No. 39) was obtained.
The above-mentioned polymer No. The ultraviolet absorption spectrum was measured in the same manner as in 35, and the introduction rate y was determined from the absorbance at 260 nm (y = 0.80).
[0117]
[Synthesis Examples 40, 41, 42 and 43]
(Synthesis of polymer Nos. 44, 45, 46 and 47)
In Synthesis Example 35, synthesis was performed in the same manner as in Synthesis Example 35 using Compound 2-1, Compound 2-3, Compound 2-4, and Compound 2-6 instead of Compound 2-2. 44, 45, 46 and 47 were obtained.
[0118]
[Synthesis Examples 44 and 45]
(Synthesis of polymer Nos. 53 and 54)
In a 500 ml three-necked flask equipped with a stirrer, 44 ml of polyvinyl alcohol (MP-203, manufactured by Kuraray Co., Ltd.) 44 g, 4.4 g (23 mmol) of p-toluenesulfonic acid monohydrate and molecular sieve 4A were previously dehydrated in 200 ml of DMSO. Was dissolved with stirring at room temperature. To this solution was added a solution consisting of 4- (4-acryloyloxybutyloxy) benzaldehyde (2.0 g for polymer No. 53, 8.0 g for polymer No. 54) and 80 ml of DMSO for 5 hours at room temperature. Stirring was continued.
The reaction mixture was added dropwise with stirring to 3 l (liter) of ethyl acetate to precipitate the polymer. The precipitate (polymer) was collected by filtration, then poured into 1 l of methanol, washed with stirring, and then collected again by filtration. The polymer was dried under reduced pressure at room temperature to obtain a white lumpy polymer.
Polymer No. 53 Yield 41g (Yield 89%)
Polymer No. 54 Yield 43g (Yield 83%)
[0119]
NMR spectrum (solvent DMSO-d6)
Polymer No. In 53 and 54, in addition to main chain protons, hydroxyl protons, and acetyl group protons, the following protons that are not found in the raw material MP-203 were observed with a weak intensity.
δ = 7.3, 6.9 ppm: assigned to phenylene group proton
δ = 6.3, 6.2, 5.9 ppm: assigned to vinyl group proton
δ = 5.5 ppm: assigned to acetal proton
In addition, no signal was observed in the vicinity of δ = 10 ppm, which was observed when aldehyde was present. Therefore, it is clear that the obtained polymer was acetalized as intended.
[0120]
Further, an acetal of 4- (4-acryloyloxybutyloxy) benzaldehyde and trimethylenediol was prepared, and then 1 × 10-FourM methanol solution was prepared and the absorption spectrum was measured.
Maximum absorption wavelength (λmax) = 272 nm
Absorbance (Abs272) = 1.66
Molecular extinction coefficient (ε) = 1.66 × 10FourM-1·cm
Met.
Polymer No. 53 and 54, the above-mentioned polymer no. The ultraviolet absorption spectrum was measured in the same manner as in 35, and the introduction rate y was determined from the absorbance at 272 nm. They were 0.8 and 3.3, respectively.
[0121]
The alignment film of the present invention may be composed of the specific polyvinyl alcohol of the present invention alone or may be composed of a mixture with a conventionally known alignment film polymer. In the case of a mixture, generally known polymers can be used at 90% by weight or less of the total polymer, but it is particularly preferred to be used at 70% by weight or less.
[0122]
Examples of the polymer having a polymerizable group that can be used in the alignment film of the present invention other than the specific polyvinyl alcohol of the present invention include a polyimide having vinyl, oxiranyl or aziridinyl, and a gelatin having vinyl, oxiranyl or aziridinyl. Can be mentioned.
These polymers can be synthesized using a polymer having a hydroxyl group or an amino group introduced in the same manner as the synthesis of the specific polyvinyl alcohol. For example, introduction of a polymerizable group into a polyimide has a polymerizable group used in the synthesis of the specific polyvinyl alcohol by reacting a polyhydric alcohol with a carboxyl group of a polyamic acid to introduce a hydroxyl group into the polyamic acid. The reaction can be carried out by reacting a compound (eg, a compound of the general formula (IIa) or an isocyanate compound thereof) with the hydroxyl group of the polyamic acid and then polymerizing the polyamic acid having this polymerizable group. Introduction of a polymerizable group into gelatin can be performed by reacting the ε-amino group of a lysine residue of gelatin with a compound having a polymerizable group used in the synthesis of the specific polyvinyl alcohol.
[0123]
Examples of other known polymers that can be used in the alignment film of the present invention include polymethyl methacrylate, acrylic acid / methacrylic acid copolymer, styrene / maleimide copolymer, polyvinyl alcohol and modified polyvinyl alcohol, poly ( N-methylolacrylamide), styrene / vinyl toluene copolymer, chlorosulfonated polyethylene, nitrocellulose, polyvinyl chloride, chlorinated polyolefin, polyester, polyimide, vinyl acetate / vinyl chloride copolymer, ethylene / vinyl acetate copolymer , Carboxymethylcellulose, polyethylene, polypropylene and polycarbonate.
[0124]
The alignment film of the present invention is formed by applying a coating liquid containing the above-mentioned specific polyvinyl alcohol, which is an alignment film forming material, onto a transparent support, followed by heating and drying to form a polymer layer, and then rubbing the polymer layer. It can form by performing orientation processing, such as.
Examples of the coating method include a spin coating method, a dip coating method, an extrusion coating method, and a bar coating method. The E-type coating method is particularly preferable. The film thickness is preferably 0.1 to 10 μm.
Heat drying can be performed at 20 ° C. to 110 ° C., preferably 60 ° C. to 100 ° C., particularly preferably 80 ° C. to 100 ° C. The drying time can be 1 minute to 36 hours. Preferably, it is 5 minutes to 30 minutes.
[0125]
The alignment film can be obtained by subjecting the polymer layer to an alignment treatment such as a rubbing treatment using a treatment method widely adopted as a liquid crystal alignment treatment step of LCD as described above. The alignment film functions to define the alignment direction of a liquid crystal compound such as a liquid crystal discotic compound provided thereon. The rubbing treatment is generally performed by rubbing the surface of the polymer layer in a certain direction using paper, gauze, felt, rubber, velvet, fibers of polyamide, polyester, or the like. Preferably, it is performed by rubbing the surface of the polymer layer using a rubbing roll wound with a rubbing cloth such as velvet. The rubbing may be performed by a batch method or a continuous method.
[0126]
The optical compensation sheet of the present invention can be obtained by forming a liquid crystal compound layer (optically anisotropic layer) on the alignment film. The liquid crystal compound may be a rod-like liquid crystal compound or a discotic liquid crystal compound. A discotic liquid crystalline compound is preferred. The liquid crystalline compound preferably has a polymerizable group in order to chemically bond with the polymer of the alignment film.
Regarding these liquid crystal compounds, for example, the Chemical Society of Japan, quarterly review of chemicals, No. 22. It is described in the chemistry of liquid crystals (published in 1994). Examples of rod-like liquid crystalline compounds include biphenyl derivatives, benzoic acid phenyl ester derivatives, benzylidene aniline derivatives, azobenzene derivatives, azoxybenzene derivatives, stilbene derivatives, and those whose benzene rings are saturated or substituted with heterocyclic rings. Can be mentioned. Examples of these are CaH2a + 1-Ph-Ph-CN, CaH2a + 1-Cy-Ph-CN, CaH2a + 1-Ph-COO-Ph-CN, CaH2a + 1-Ph-COO-Ph (F) -CN, CaH2a + 1-Cy-COO-Ph-O (CbH2b + 1), CaH2a + 1-Cy-Ph-O (CbH2b + 1), CaH2a + 1-Cy-Ph-Ph-O (CbH2b + 1), Or CaH2a + 1-Cy-C2HFour-Ph-Ph (F) -CbH2b + 1(Wherein Ph is phenylene, Cy is cyclohexene, Ph (F) is F-substituted phenylene, a and b are each an integer of 1 to 24) and a polymerizable group (eg, acryloyloxy, methacryloyloxy) , Vinyl, vinyloxy, styryl or chloroacryloxy) and D. J. et al. Broer et al., Makromol. Chem. , 189, 185 (published in 1988) and the same magazine, 190, 2255 (published in 1989).
[0127]
The above discotic (disk-like) liquid crystalline compounds generally have a discotic structure as a mother nucleus at the center of the molecule, and linear alkyl groups, alkoxy groups, substituted benzoyloxy groups, and the like are linearly radiated. It has a substituted structure, exhibits liquid crystallinity, and includes what is generally called a discotic liquid crystal.
The disk-like morphological features of the mother nucleus part excluding the side chain part can be expressed, for example, as follows for the hydrogen substitute that is the original compound.
First, the molecular size of the mother nucleus is obtained as follows.
1) For a molecule (mother nucleus molecule), design a plane molecular structure that is as close to the plane as possible, preferably a plane. In this case, as the bond distance and bond angle, it is preferable to use standard values according to the orbital mixture. You can refer to it.
2) Using the structure obtained in 1) as an initial value, the structure is optimized by the molecular orbital method or the molecular force field method. Examples of the method include Gaussian 92, MOPAC 93, CHARMm / QUANTA, and MM3, and Gaussian 92 is preferable.
3) A sphere defined by the van der Waals radius is given to each atom whose structure has been optimized, thereby describing the shape of the molecule.
4) Let a, b, and c be the three edges of the smallest rectangular parallelepiped in which the molecular part obtained in 3) can enter.
In order to reduce the optionality, it is preferable to perform the above 3) and after as follows.
3 ') The center of gravity of the structure obtained by the structure optimization is moved to the origin, and the coordinate axis is taken as the inertia main axis (main axis of the inertia tensor ellipsoid).
4 ') Each atom is given a sphere defined by the van der Waals radius, thereby describing the shape of the molecule.
5 ') Measure the length in the direction of each coordinate axis on the van der Waals surface, and let them be a, b and c, respectively.
The shape of the mother nucleus of the discotic compound obtained by the above procedure can be defined as a structure satisfying a ≧ b> c and a ≧ b ≧ a / 2. The structure preferably satisfies a ≧ b> c and a ≧ b ≧ 0.7a. Further, it is more preferable that b / 2> c.
[0128]
As the discotic liquid crystalline compounds that can be used in the present invention, the Chemical Society of Japan, Quarterly Chemical Review, No. 22, benzene derivatives, triphenylene derivatives, truxene derivatives, phthalocyanine derivatives, porphyrin derivatives, anthracene derivatives, azacrown derivatives, cyclohexane derivatives, β-diketone metal complex derivatives, and phenyl, which are described in Liquid Crystal Chemistry (1994) Further, the cyclic compounds described in the Chemical Society of Japan, “Chemical Review No. 15 New Aromatic Chemistry” (published by the University of Tokyo Press, 1977), and their electronic structures such as hetero atom substitutions, are acetylene macrocycles. Can be mentioned. In addition, as in the case of the metal complex, a plurality of molecules may be formed by a hydrogen bond, a coordinate bond, or the like to form a disk-like molecule.
[0129]
A discotic liquid crystal compound has a structure in which a discotic structure is used as a mother nucleus at the center of a molecule, and a linear alkyl group, an alkoxy group, a substituted benzoyloxy group, or the like is radially substituted as a side chain thereof. . As the mother nucleus compound, a discotic nematic (ND ) Phase, particularly preferably triphenylene and truxene. Examples of the side chain include an alkyl group, an alkoxy group, an alkylthio group, an acyloxy group, an alkoxycarbonyl group, and a halogen, and an alkyl group, an alkoxy group, an alkylthio group, and an acyloxy group are particularly preferable. These groups are C.I. Hansch, A.M. Leo, R.A. W. Taft, Chemical Review (Chem. Rev.) 1991, 91, 165-195 (American Chemical Society). Further, the side chain may contain, for example, a functional group such as an ether group, an ester group, a carbonyl group, a thioether group, a sulfoxide group, a sulfonyl group or an amide group, and an aryl group or a heterocyclic group in the side chain. .
[0130]
The discotic liquid crystalline compound of the present invention can form a new bond in itself as a substituent, or can bind to another compound (same or different), and the polymer of the alignment film It is preferable to have a group that can be chemically bonded. Such a group reacts with the same type of group to form a new bond, or reacts with a different type of group to form a new bond. Examples of such groups are S. R. Sandler and W.W. By S. R. Sandler, W. Karo, Organic Functional Group Preparations Volumes 1 and 2 (Academic Press, New York, London, 1968). Among them, a polymerizable group is preferable, and for example, a multiple bond (a constituent atom may be a carbon atom or a non-carbon atom), a hetero-membered ring such as oxirane, aziridine and the like are preferable. A. M.M. Hikmet et al. [Macromolecules, 25, 4194 (1992)] and [Polymer, 34, 8, 1763 (1993)]; J. et al. Double bonds, ie acrylic groups, vinyl ether groups and epoxy groups are preferred, as described in a research report by Broer et al. [Macromolecules, Vol. 26, page 1244 (1993)].
[0131]
Preferred examples of the discotic liquid crystalline compound include the following.
[0132]
Embedded image
Figure 0003907735
[0133]
In D-1-1 above, R61, R62, R64, R65, R66And examples of J are shown below.
Figure 0003907735
Figure 0003907735
[0134]
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Figure 0003907735
[0135]
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[0136]
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[0137]
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[0138]
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[0140]
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[0141]
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[0142]
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[0143]
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[0144]
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Figure 0003907735
[0145]
Moreover, these discotic liquid crystalline compounds can be used not only independently but also as a mixed composition. As a compound that can be added to the discotic liquid crystalline compound, a discotic liquid crystalline compound that does not have liquid crystallinity, or other compounds (low molecular, high molecular, liquid crystalline, or non-liquid crystalline may be used. Any of those capable of forming a new bond and those not capable of forming; eg, plasticizer, polymerizable monomer, surfactant, polymer).
[0146]
As described above, the optical compensation sheet of the present invention is generally a film obtained by rubbing a layer of a polymer having a functional group such as a polymerizable group (eg, the specific polyvinyl alcohol of the present invention) on a transparent support. It can be obtained by forming an alignment film and then forming an optically anisotropic layer on the alignment film.
The optically anisotropic layer of the present invention is formed from a liquid crystal compound, preferably a discotic liquid crystal compound. As described above, these compounds preferably have a functional group such as vinyl, oxiranyl or aziridinyl.
The optically anisotropic layer is generally formed by applying a solution obtained by dissolving a liquid crystal compound (and other compounds) such as a discotic liquid crystal compound in a solvent onto the alignment film, drying it, and then forming a discotic nematic phase formation temperature (disco In the case of a tick liquid crystalline compound) and then cooled by maintaining the alignment state (discotic nematic phase). Alternatively, the optically anisotropic layer is formed by applying a solution in which a discotic liquid crystalline compound having a polymerizable group (and other compounds (for example, a polymerizable monomer, a photopolymerization initiator)) is dissolved in a solvent on the alignment film, It is obtained by drying, then heating to the discotic nematic phase formation temperature, polymerization (by irradiation with UV light, etc.), and further cooling. The discotic liquid crystalline compound having a polymerizable group loses liquid crystallinity after being polymerized and cured as described above.
The discotic nematic liquid crystal phase-solid phase transition temperature of the discotic (discotic) liquid crystalline compound used in the present invention is preferably 70 to 300 ° C, particularly preferably 70 to 170 ° C. The film thickness of the optically anisotropic layer is preferably 0.1 μm to 20 μm and can be applied in the same manner as the polyvinyl alcohol described above.
[0147]
In the present invention, the alignment film is made of a polymer having a functional group such as vinyl, oxiranyl, or aziridinyl. For this reason, when the optically anisotropic layer having the above functional group is formed on the alignment film, and these two layers are irradiated with, for example, UV light, the functional groups (eg, vinyl) of the alignment film and the optically anisotropic layer are formed. By reacting with each other, these two layers become chemically bonded. Even when the optical compensation sheet thus obtained is stored or used for a long period of time, the optically anisotropic layer hardly peels off from the alignment film.
Accordingly, the functional groups of the alignment film and the optically anisotropic layer are preferably those that react with each other, and in particular, polymerizable groups such as vinyl, oxiranyl, and aziridinyl (especially the same polymerizable group) are preferable.
[0148]
The optically anisotropic layer of the present invention generally has a minimum absolute value of retardation other than 0 (no optical axis) in a direction inclined from the normal direction of the optical compensation sheet. A typical configuration example of an optical compensation sheet including the optically anisotropic layer of the present invention is shown in FIG. In FIG. 3, a transparent support 31, an alignment film 32, and a discotic compound layer (an optically anisotropic layer) 33 are sequentially laminated to constitute an optical compensation sheet. R represents the rubbing direction of the alignment film. n1 n2 And nThree Represents the refractive index in the triaxial direction of the optical compensation sheet, and n when viewed from the front.1 ≦ nThree ≦ n2 Satisfy the relationship. β is the inclination from the normal 34 of the optically anisotropic layer in the direction indicating the minimum value of Re (retardation).
The negative uniaxiality that the optical compensation sheet of the present invention normally has is generally n1 <N2 = NThree Satisfied. In practice, | n2 -NThree | / | N2 -N1 It is sufficient to satisfy | ≦ 0.2.
In order to improve the viewing angle characteristics of TN-LCD and TFT-LCD, the direction showing the minimum value of Re is inclined 5 to 50 degrees (average value of inclination) from the normal 34 of the optical anisotropic layer. It is preferably 10 to 40 degrees (the above β).
Further, the sheet has the following conditions:
50 ≦ [(nThree + N2 ) / 2-n1 ] × D ≦ 400 (nm)
(Where D is the thickness of the sheet) is preferably satisfied, and the following conditions are further satisfied:
100 ≦ [(nThree + N2 ) / 2-n1 ] × D ≦ 400 (nm)
Is preferably satisfied.
[0149]
FIG. 4 shows a typical configuration example of a liquid crystal display device provided with the optical compensation sheet of the present invention. In FIG. 4, a liquid crystal cell TNC comprising a pair of substrates provided with transparent electrodes and a twisted nematic liquid crystal sealed between the substrates, a pair of polarizing plates A and B provided on both sides of the liquid crystal cell, and a liquid crystal cell Compensation sheet RF disposed between the polarizing plate and the polarizing plate1 , RF2 The backlight BL is combined to form a liquid crystal display device. Only one of the optical compensation sheets may be disposed (ie, RF1 Or RF2 ). R1 Optical compensation sheet RF1 Shows the rubbing direction when viewed from the front, R2 Optical compensation sheet RF2 Indicates the rubbing direction. The solid line arrow of the liquid crystal cell TNC represents the rubbing direction of the substrate on the polarizing plate B side of the liquid crystal cell, and the dotted line arrow of the liquid crystal cell TNC represents the rubbing direction of the substrate on the polarizing plate A side of the liquid crystal cell. PA and PB represent the polarization axes of the polarizing plates A and B, respectively.
[0150]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail based on examples.
[Examples 1 to 4 and Comparative Example 1]
(Formation of alignment film)
On the glass substrate, the following coating solution containing polyvinyl alcohol shown in Table 1 described later was applied with a bar coater and dried by heating at 80 ° C. for 10 minutes to form a polymer layer having a thickness of 0.8 μm. (Hereinafter, “part” means “part by weight”.)
[Coating solution]
1.0 part of polyvinyl alcohol shown in Table 1
18.0 parts of water
Methanol 6.0 parts
The surface of the obtained polymer layer is subjected to a rubbing treatment under the conditions of a rubbing roll outer diameter: 80 mm, a glass substrate transport speed: 100 m / min, a rubbing roll rotational speed: 1000 rpm, and a substrate transport tension: 1 kgf / cm substrate width. An alignment film was formed.
[0151]
(Formation of discotic liquid crystalline compound layer (optically anisotropic layer))
A 10% by weight solution of methyl ethyl ketone in TP-3 (the above-mentioned triphenylene compound) is applied at 3000 rpm on the alignment film of the glass substrate that has been subjected to rubbing treatment, and dried to obtain a discotic liquid crystalline compound layer ( An optically anisotropic layer) was formed.
[0152]
(Evaluation of orientation of discotic liquid crystal compound layer)
Using a polarizing microscope (OPTIPHOT-POL, manufactured by Nippon Optics Co., Ltd.) while heating a glass plate provided with an alignment film and an optically anisotropic layer on a hot stage (FP82 type, manufactured by METTLER) The orientation state of the anisotropic layer was observed. The optically anisotropic layers obtained in Examples 1 to 4 and Comparative Example 1 appeared bright even under crossed Nicols and exhibited optical anisotropy. Table 1 shows the observation results of the obtained optical anisotropic layer.
[0153]
[Table 1]
Figure 0003907735
[0154]
[Examples 5-34 and Comparative Examples 2-3]
(Preparation of alignment film)
A triacetyl cellulose film (thickness 100 μm, manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd., Fujitac) was coated with the following coating solution containing polyvinyl alcohol shown in Table 2 described later with a bar coater, and heated and dried at 80 ° C. for 10 minutes. A polymer layer having a thickness of 0.8 μm was formed.
[Coating solution]
1.0 part of polyvinyl alcohol shown in Table 2
18.0 parts of water
Methanol 6.0 parts
The surface of the obtained polymer layer is subjected to a rubbing treatment under the conditions of a rubbing roll outer diameter: 80 mm, a film conveying speed: 100 m / min, a rubbing roll rotation speed: 1000 rpm, and a film conveying tension: 1 kgf / cm substrate width. An alignment film was formed.
[0155]
(Formation of discotic liquid crystalline compound layer (optically anisotropic layer))
On the alignment film on the film subjected to rubbing treatment, a coating liquid for forming a discotic liquid crystalline compound layer having the following composition is applied by a bar coater and dried to form a coating layer of the discotic liquid crystalline compound. Formed.
[Coating solution]
12 parts of cellulose acetate butyrate
(CAB531, manufactured by Eastman Chemical Company)
Discotic liquid crystalline compound TP-3 (the above compound) 100 parts
10 parts of tripropylene glycol diacrylate
(SR306, manufactured by Somar Corporation)
Photoinitiator 2 parts
(Irgacure 907, manufactured by Nippon Ciba Geigy Co., Ltd.)
400 parts of methyl ethyl ketone
The film having this coating layer is passed through a heating zone at 140 ° C. for 2 minutes, and then the coating layer is irradiated with UV light and cured to fix the alignment state of the aligned discotic liquid crystal compound (optical) An anisotropic layer having a layer thickness of 2 μm was formed to obtain an optical compensation sheet.
[0156]
(Evaluation of orientation of the discotic liquid crystal compound layer (optically anisotropic layer) before and after the wet heat test)
Using a polarizing microscope (OPTIPHOT-POL, Nippon Optical Co., Ltd.) while heating the film provided with the alignment film and the optically anisotropic layer on a hot stage (FP82 type, manufactured by METTLER) The orientation state of the direction layer was observed. The optical anisotropic layers obtained in Examples 5 to 34 and Comparative Examples 2 to 3 appeared bright even under crossed Nicols, and exhibited optical anisotropy. Table 2 shows the observation results of the obtained optical anisotropic layer.
Further, the orientation of the obtained film was observed in the same manner as described above after being left for 100 hours under the conditions of 75 ° C. and 95% humidity, and the heat and moisture resistance was evaluated. The obtained results are shown in Table 2.
The orientation was evaluated as follows.
AA: Uniform orientation
BB: Schlieren organization remaining
Evaluation of wet heat resistance was performed as follows.
AA: Uniform orientation
BB: Reticulation after 20 hours of heat and humidity test
CC: Reticulation after 5 hours of wet heat test
[0157]
[Table 2]
Figure 0003907735
Figure 0003907735
Remarks: *, ** Made by Kuraray Co., Ltd.
[0158]
[Examples 35 to 46 and Comparative Examples 4 to 9]
In Example 5, the discotic liquid crystalline compound shown in Table 3 was used in place of TP-3, and the polymer no. An optical compensation sheet was prepared in the same manner as in Example 5 except that the polymer shown in Table 3 was used instead of 1.
About the sheet | seat obtained in Examples 35-46 and Comparative Examples 4-9, it carried out similarly to Example 5, and evaluated the orientation before and behind a wet heat test.
Moreover, the obtained optical anisotropic layer showed high permeability under crossed Nicols, and optical anisotropy was observed. The results are shown in Table 3.
[0159]
[Table 3]
Figure 0003907735
Remarks: * Made by Kuraray Co., Ltd.
[0160]
[Examples 47 to 52 and Comparative Examples 10 to 11]
On a triacetyl cellulose film (thickness 100 μm, manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) coated with a gelatin thin film (0.1 μm), the following coating solution containing polyvinyl alcohol shown in Table 4 described later was applied with a bar coater. Then, the polymer layer having a thickness of 0.8 μm was formed by heating and drying with 90 ° C. hot air.
[Coating solution]
1.0 part of polyvinyl alcohol shown in Table 4
18.0 parts of water
Methanol 6.0 parts
The surface of the obtained polymer layer is subjected to a rubbing treatment under the conditions of a rubbing roll outer diameter: 80 mm, a film conveying speed: 100 m / min, a rubbing roll rotation speed: 1000 rpm, and a film conveying tension: 1 kgf / cm substrate width. An alignment film was formed.
When the in-plane main refractive index is nx, ny, the refractive index in the thickness direction is nz, and the thickness is d, the triacetyl cellulose film is | nx−ny | × d = 6 nm, {(nx + ny) / 2. −nz} × d = 40 nm, almost negative uniaxial, and the optical axis was almost in the normal direction of the film.
[0161]
(Formation of discotic liquid crystalline compound layer (optically anisotropic layer))
A discotic liquid crystal compound layer-forming coating solution having the following composition is applied to the alignment film on the rubbed film with a wire bar (using # 3 bar) and dried to obtain a discotic liquid crystal. A coating layer of the active compound was formed.
[Coating solution]
4 parts of cellulose acetate butyrate
(CAB551-0.2, Eastman Chemical Co., Ltd.)
182 parts of discotic liquid crystalline compound TP-3
18 parts of ethylene glycol modified totimethylolpropane
Triacrylate (V # 360, manufactured by Osaka Organic Chemical Co., Ltd.)
Photopolymerization initiator 6 parts
(Irgacure 907, manufactured by Nippon Ciba Geigy Co., Ltd.)
Sensitizer 2 parts
(Kayacure-DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.)
343 parts of methyl ethyl ketone
The film having the coating layer is attached to a metal frame and heated in a thermostatic chamber at 120 ° C. for 3 minutes to orient the discotic liquid crystal compound, and then a 120 W / cm high-pressure mercury lamp is used as it is at 120 ° C. The film was irradiated with UV for 1 second, and then allowed to cool to room temperature, thereby forming a thin film (optical anisotropic layer, layer thickness 2 μm) in which the alignment state of the aligned discotic liquid crystal compound was fixed, and an optical compensation sheet was obtained.
[0162]
The optically anisotropic layers of the sheets obtained in Examples 47 to 52 and Comparative Examples 10 to 11 showed high permeability under crossed Nicols, and optical anisotropy was observed.
Furthermore, about the obtained sheet | seat, the cellophane tape (adhesive tape) was used and the adhesiveness between an orientation film and an optically anisotropic layer was evaluated. That is, the cellophane tape was applied to the surface of the optical anisotropic layer, and the tape was peeled off by being pulled parallel to the optical anisotropic layer. And adhesiveness was evaluated as follows.
AA: No layer was attached to the surface of the peeled tape.
CC: An optically anisotropic layer was adhered to the surface of the peeled tape.
The results are shown in Table 4.
[0163]
[Table 4]
Figure 0003907735
Remarks: *, ** Made by Kuraray Co., Ltd.
[0164]
In the optical compensation sheets of Examples 47 to 52, an optically anisotropic layer made of a discotic liquid crystalline compound having a polymerizable group was applied on an alignment film made of a polymer having a polymerizable group, and these layers were cured. Has been created. For this reason, these layers are strongly bonded. On the other hand, in the optical compensation sheets of Comparative Examples 10 to 11, an optically anisotropic layer made of a discotic liquid crystalline compound having a polymerizable group was applied and formed on an alignment film made of a polymer having no polymerizable group. It is created by curing only the side layer. These layers are easily peeled off. Therefore, it was confirmed that the two layers of the optical compensation sheets of Examples 47 to 52 were chemically bonded to each other.
[0165]
When the discotic liquid crystal compound used in the above-described embodiment is collated with the disk-like morphological features described above, when a = 1, b and c are 0.89 and 0.29, respectively.
[0166]
【The invention's effect】
The element comprising the transparent support of the present invention and a specific polymer layer provided thereon can easily align a liquid crystal compound (particularly a discotic liquid crystal compound) by subjecting the polymer layer to an alignment treatment. . Therefore, the above element is useful not only as an optical compensation sheet but also as a substrate of a liquid crystal cell.
In the optical compensation sheet of the present invention, the polymer of the alignment film and the liquid crystalline compound of the optical anisotropic layer are chemically bonded at the interface of these layers. For this reason, since the optical compensation sheet exhibits high adhesion between the alignment film and the optically anisotropic layer, it can be said that the sheet has excellent durability with an enlarged viewing angle.
Further, the optical compensation sheet is formed by coating an optically anisotropic layer made of a discotic compound having a polymerizable group on an alignment film made of a specific polymer having a polymerizable group (eg, vinyl group). Is cured by applying UV light or heat. Therefore, the element of the present invention can be advantageously used for the production of the sheet.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an exemplary structure of an element having a polymer layer of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a typical structure of an optical compensation sheet of the present invention.
FIG. 3 is a schematic view showing a typical structure of an optical anisotropic layer of the optical compensation sheet of the present invention.
FIG. 4 is a schematic diagram showing a typical structure of a liquid crystal display device having the optical compensation sheet of the present invention.
[Explanation of symbols]
11, 21, 31 Transparent support
12 Polymer layer
22, 32 Alignment film
23, 33 Optical anisotropic layer
34 Normal of optical anisotropic layer
A, B Polarizer
PA Polarization axis of polarizing plate A
PB Polarization axis of polarizing plate B
RF1 , RF2   Optical compensation sheet
BL backlight
R1   Optical compensation sheet RF1 Rubbing direction
R2   Optical compensation sheet RF2 Rubbing direction
TNC liquid crystal cell

Claims (6)

透明支持体、ポリマーからなる配向膜及び液晶性化合物からなる光学異方層がこの順で設けられてなる光学補償シートにおいて、配向膜のポリマーが、ビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基で、少なくとも一個のヒドロキシル基が置換されたポリビニルアルコールから形成されており、光学異方層が、ビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基をもつ液晶性化合物から形成されており、そして、配向膜のポリマーの上記基と、光学異方層の液晶性化合物の上記基とが互いに反応することによって、これらの層の界面を介して化学的に結合していることを特徴とする光学補償シート。In the optical compensation sheet in which the transparent support, the alignment film made of a polymer, and the optically anisotropic layer made of a liquid crystal compound are provided in this order, the polymer of the alignment film is a group having a vinyl part, an oxiranyl part, or an aziridinyl part. The optically anisotropic layer is formed from a liquid crystalline compound having a group having a vinyl part, an oxiranyl part or an aziridinyl part, and an alignment film. An optical compensation sheet characterized in that the above-mentioned group of the polymer and the above-mentioned group of the liquid crystalline compound of the optically anisotropic layer are chemically bonded to each other through an interface between these layers. 光学異方層が、ビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基をもつ円盤状液晶性化合物から形成されている請求項1に記載の光学補償シート。The optical compensation sheet according to claim 1, wherein the optically anisotropic layer is formed of a discotic liquid crystalline compound having a group having a vinyl part, an oxiranyl part or an aziridinyl part . 置換されたポリビニルアルコールのビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基が、エーテル結合、ウレタン結合、アセタール結合またはエステル結合を介してポリビニルアルコールのポリマー鎖に結合している請求項1に記載の光学補償シート。The optical system according to claim 1, wherein the group having a vinyl moiety, an oxiranyl moiety or an aziridinyl moiety of the substituted polyvinyl alcohol is bonded to the polymer chain of the polyvinyl alcohol via an ether bond, a urethane bond, an acetal bond or an ester bond. Compensation sheet. 置換されたポリビニルアルコールのビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する基が、芳香族環を持たない請求項1に記載の光学補償シート。The optical compensation sheet according to claim 1, wherein the group having a vinyl part, an oxiranyl part or an aziridinyl part of the substituted polyvinyl alcohol does not have an aromatic ring . 置換されたポリビニルアルコールが、下記の一般式(I):The substituted polyvinyl alcohol has the following general formula (I):
Figure 0003907735
Figure 0003907735
(但し、L(However, L 1111 は、エーテル結合、ウレタン結合、アセタール結合またはエステル結合を表わし;Represents an ether bond, urethane bond, acetal bond or ester bond;
  R 1111 は、アルキレン基またはアルキレンオキシ基を表わし;Represents an alkylene group or an alkyleneoxy group;
  L 1212 は、RIs R 1111 とQAnd Q 1111 とをつなぐ連結基を表わし;Represents a linking group connecting
  Q 1111 は、ビニル、オキシラニルまたはアジリジニルを表わし;Represents vinyl, oxiranyl or aziridinyl;
x1+y1+z1=100の条件にて、x1は10〜99.9モル%、y1は0.01〜80モル%、及びz1は0〜70モル%であり;そして  and x1 + y1 + z1 = 100, x1 is 10-99.9 mol%, y1 is 0.01-80 mol%, and z1 is 0-70 mol%; and
k及びhは、それぞれ0または1である)  k and h are each 0 or 1)
で表わされる請求項1に記載の光学補償シート。The optical compensation sheet according to claim 1, represented by:
置換されたポリビニルアルコールが、下記の一般式(The substituted polyvinyl alcohol has the following general formula ( IIII ):):
Figure 0003907735
Figure 0003907735
(但し、R(However, R 2121 は、アルキル基、又はアルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルキル基を表わし;Represents an alkyl group or an alkyl group substituted with alkyl, alkoxy, aryl, halogen, vinyl, vinyloxy, oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy;
  W 2121 は、アルキル基、アルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルキル基、アルコキシ基、又はアルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、ビニル、ビニルオキシ、オキシラニル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシあるいはクロトノイルオキシで置換されたアルコキシ基を表わし;Is alkyl group, alkyl, alkoxy, aryl, halogen, vinyl, vinyloxy, oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy substituted alkyl group, alkoxy group, or alkyl, alkoxy, aryl, halogen, vinyl, vinyloxy Represents an alkoxy group substituted with oxiranyl, acryloyloxy, methacryloyloxy or crotonoyloxy;
qは0または1であり;そして  q is 0 or 1; and
nは0〜4の整数である)  n is an integer of 0 to 4)
で表わされる基で少なくとも一個のヒドロキシル基が置換されたポリビニルアルコールからなる請求項1に記載の光学補償シート。The optical compensation sheet according to claim 1, comprising polyvinyl alcohol in which at least one hydroxyl group is substituted with a group represented by the formula:
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