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JP3906950B2 - 搬送台車の非接触給電装置 - Google Patents

搬送台車の非接触給電装置 Download PDF

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JP3906950B2 JP03674798A JP3674798A JP3906950B2 JP 3906950 B2 JP3906950 B2 JP 3906950B2 JP 03674798 A JP03674798 A JP 03674798A JP 3674798 A JP3674798 A JP 3674798A JP 3906950 B2 JP3906950 B2 JP 3906950B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行レールに沿って敷設した給電線から搬送台車に非接触で給電しながら、搬送台車を走行させるようにした搬送台車の非接触給電装置に関し、特に、搬送台車を、走行レールの分岐部において安定して走行させることができるようにした搬送台車の非接触給電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体・液晶製造工場、自動倉庫等においては、走行レールに沿って敷設した給電線から搬送台車に非接触で給電しながら、搬送台車を走行させ、走行レールに沿って設けたステーション間でカセット等の搬送物(以下、単に「搬送物」という。)の搬送を行うようにした無人搬送設備が汎用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この無人搬送設備においては、搬送台車に非接触で給電を行う給電線を、走行レールに沿って敷設するようにしているため、走行レールの分岐部における給電線の取り扱いに、以下のような問題点を有していた。
【0004】
(1)走行レールの分岐部に配設した分岐用走行レールに給電線を敷設するようにすると、分岐用走行レールに合わせて給電線を可動に構成する必要があり、給電線の敷設構造が極めて複雑になる。また、給電線を可動に構成することにより、給電線の切断等の事故が発生し易くなり、設備の管理コストが上昇する。
【0005】
(2)走行レールの分岐部における給電線の取り扱いを簡単にするために、走行レールの分岐部を除いて給電線を敷設するようにすると、走行レールの分岐部を走行する搬送台車に給電を行うことができず、このため、搬送台車を、走行レールの分岐部において安定して走行させることができなくなる。
【0006】
(3)走行レールの分岐部が多くなると、必然的に、給電線が多数に分断され、多数の電源装置が必要になって、設備の構築コストが上昇する。
【0007】
本発明は、上記従来の無人搬送設備の有する問題点に鑑み、走行レールに沿って敷設した給電線から搬送台車に非接触で給電しながら、搬送台車を走行させるようにした搬送台車を、走行レールの分岐部における給電線の取り扱いを簡単にしながら、走行レールの分岐部において安定して走行させることができるようにした搬送台車の非接触給電装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の搬送台車の非接触給電装置は、走行レールに沿って敷設した給電線から搬送台車に非接触で給電しながら、搬送台車を走行させるようにした搬送台車の非接触給電装置において、走行レールの分岐部に、複数の分岐用走行レールを設けた分岐可動部を配設し、前記分岐用走行レールのいずれかを選択して、固定側の走行レール同士を接続するようにするとともに、前記複数の分岐用走行レールに沿ってそれぞれ敷設した給電線を直列に接続し、該給電線に固定側から非接触で給電を行うようにしたことを特徴とする。
【0009】
この搬送台車の非接触給電装置は、走行レールの分岐部に、複数の分岐用走行レールを設けた分岐可動部を配設し、前記分岐用走行レールのいずれかを選択して、固定側の走行レール同士を接続するようにするとともに、前記複数の分岐用走行レールに沿ってそれぞれ敷設した給電線を直列に接続し、該給電線に固定側から非接触で給電を行うようにすることにより、走行レールの分岐部における給電線の敷設構造が簡単となり、また、給電線に可動部を設ける必要がなくなることから、給電線の切断等の事故の発生を防止することができ、さらに、搬送台車を、走行レールの分岐部において安定して走行させることができる。
【0010】
この場合において、分岐可動部をターンテーブルで以て構成することができる。
【0011】
これにより、複数の分岐用走行レールの選択を、簡易に、かつ、迅速に行うことができる。
【0012】
また、走行レールに沿って敷設した給電線を分岐可動部を回避して固定側に配設することができる。
【0013】
これにより、給電線が多数に分断されず、電源装置を含む設備の構築コストを低廉にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の搬送台車の非接触給電装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1〜図5に本発明の搬送台車の非接触給電装置の一実施例を示す。
この搬送台車の非接触給電装置を適用する無人搬送設備Aは、例えば、半導体・液晶製造工場のクリーンルームを効率的に利用することができるように、天井6に沿って走行レールA1,A2,A3を敷設し、この走行レールA1,A2,A3を、給電線11,21から非接触で給電を受けながら、搬送台車4のボギー台車40が走行するようにするとともに、このボギー台車40に、必要に応じて、昇降機構(図示省略)を介して荷台45を吊り下げ、ステーションの位置で搬送物Gの積み降ろしを行うように構成している。
【0016】
走行レールA1,A2,A3は、図4に示すように、アルミニウム、鋼、ステンレススチール等の金属製又はFRP等の合成樹脂製で、断面略コ字状に形成し、走行レールA1,A2,A3には、それぞれ、給電線11,21を、走行レールA1,A2,A3の凹部内に突設したステー14,24を介して固定し、給電線11,21に、図1に示すように、商用電源13,23より高周波電源装置12,22を経て高周波の励磁電流を流すことにより、無人搬送設備Aの走行レールA1,A2,A3に沿って走行する搬送台車4に対して非接触で給電を行うように構成している。
【0017】
この場合において、走行レールA1,A2には、共通の給電線11を敷設するようにし、給電線11は、後述の分岐部の分岐可動部3を回避して固定側、例えば、天井6に沿って敷設するようにする。
【0018】
搬送台車4は、図4に示すように、断面略コ字状に形成した走行レールA1,A2,A3の凹部内に挿入された状態で走行するボギー台車40に、走行レールA1,A2,A3のレール片15a,25a上を移動する走行車輪41と、走行レールA1,A2,A3のレール片15a,15b,25a,25bの側面を挟持し、安定して走行できるようにするガイド車輪42a,42bと、走行車輪41の駆動モータ43と、給電線11,21から非接触で給電を受けるための集電コイル44と、搬送物Gを搭載するための荷台45とを備えている。
また、ボギー台車40には、必要に応じて、ボギー台車40の走行を制御するための、電源装置、コントローラ、ドライバ、通信装置、衝突防止センサ等を備えるようにする。
【0019】
このように構成した無人搬送設備Aにおいて、図1〜図3及び図5に示すように、走行レールA1,A2,A3の分岐部に、複数の分岐用走行レール33,34を設けた分岐可動部3を配設し、分岐可動部3を移動することにより、これらの分岐用走行レール33,34のいずれかを選択して、固定側の走行レール同士、例えば、走行レールA1と走行レールA2又は走行レールA1と走行レールA3を接続するようにするとともに、給電線11を分岐可動部3を回避して固定側、例えば、天井6に沿って敷設するようにする。
【0020】
本実施例においては、分岐可動部3を、内部に走行レールA1,A2,A3と同様に、レール片33a,33b,34a,34bを備えた分岐用走行レール33,34を形成したターンテーブル30で以て構成し、モータ30aによって、回転駆動することにより、固定側の走行レールA1,A2,A3同士を、選択的に接続するようにする。
【0021】
分岐用走行レール33,34には、それぞれ、給電線31,32を、分岐用走行レール33,34の凹部内に突設したステー35,36を介して固定し、直列に接続した給電線31,32に、給電設備5より高周波の励磁電流を流すことにより、分岐用走行レール33,34に沿って走行する搬送台車4に対して非接触で給電を行うように構成している。
【0022】
この場合において、給電線31,32に高周波の励磁電流を流すようにするために、本実施例においては、ターンテーブル30の回転軸30bを、天井6に、モータ30aによって回転可能に支持し、給電線31,32に接続した導線37を、回転軸30bを介して、天井6上に導出し、ターンテーブル30と同期して回転する副ターンテーブル30c上に配設した高周波電源装置54に接続するようにする。
そして、高周波電源装置54には、商用電源51より、貫通線52及びこの貫通線52を取り囲む鉄心53からなるリングトランスを介して、固定側から非接触で給電を行うことができるようにする。
【0023】
次に、本発明の搬送台車の非接触給電装置の作用について説明する。
まず、給電線11(21)から集電コイル44を介して非接触で給電を行いながら、走行レールA1(A2,A3)に沿って搬送台車4を走行させる。
【0024】
そして、搬送台車4が、走行レールA1(A2,A3)の分岐部に到達したことを、搬送台車4の位置検知装置S1,S2,S3により検知するか、あるいは、予め、搬送台車4の行き先に応じて、分岐可動部3を移動することにより、分岐用走行レール33,34のいずれかを選択して、固定側の走行レール同士、例えば、走行レールA1と走行レールA2又は走行レールA1と走行レールA3を接続するようにする。
【0025】
そして、分岐可動部3においては、給電線31(32)から集電コイル44を介して非接触で給電を行いながら、分岐用走行レール33(34)に沿って搬送台車4を、走行レールA2(A3)に向けて、円滑に走行させるようにする。
なお、給電線31,32への給電は、搬送台車4の位置検知装置S1,S2,S3により給電制御を行うことにより、搬送台車4を走行させるために必要な場合にのみ、給電を行うように制御するようにする。
【0026】
【発明の効果】
本発明の搬送台車の非接触給電装置によれば、走行レールの分岐部に、複数の分岐用走行レールを設けた分岐可動部を配設し、前記分岐用走行レールのいずれかを選択して、固定側の走行レール同士を接続するようにするとともに、前記複数の分岐用走行レールに沿ってそれぞれ敷設した給電線を直列に接続し、該給電線に固定側から非接触で給電を行うようにすることにより、走行レールの分岐部における給電線の敷設構造が簡単となり、また、給電線に可動部を設ける必要がなくなることから、給電線の切断等の事故の発生を防止することができ、設備の管理コストを低廉にすることができ、さらに、搬送台車を、走行レールの分岐部において安定して走行させることができ、上記の給電線の切断等の事故の発生を防止することができることと相俟って、無人搬送設備の信頼性を向上することができる。
【0027】
また、分岐可動部をターンテーブルで以て構成することにより、複数の分岐用走行レールの選択を、簡易に、かつ、迅速に行うことができる。
【0028】
また、走行レールに沿って敷設した給電線を分岐可動部を回避して固定側に配設することにより、給電線が多数に分断されず、電源装置を含む設備の構築コストを低廉にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の搬送台車の非接触給電装置を適用した無人搬送設備の一実施例を示す平面説明図である。
【図2】 同正面説明図である。
【図3】 同電気回路を示す説明図である。
【図4】 同走行レールを搬送台車が走行する状態を示す断面図である。
【図5】 同走行レールの分岐部を搬送台車が走行する状態を示す断面図である。
【符号の説明】
A 無人搬送設備
A1,A2,A3 走行レール
11,21 給電線
3 分岐可動部(ターンテーブル)
31,32 給電線
33,34 分岐用走行レール
4 搬送台車
44 集電コイル
5 給電設備

Claims (3)

  1. 走行レールに沿って敷設した給電線から搬送台車に非接触で給電しながら、搬送台車を走行させるようにした搬送台車の非接触給電装置において、走行レールの分岐部に、複数の分岐用走行レールを設けた分岐可動部を配設し、前記分岐用走行レールのいずれかを選択して、固定側の走行レール同士を接続するようにするとともに、前記複数の分岐用走行レールに沿ってそれぞれ敷設した給電線を直列に接続し、該給電線に固定側から非接触で給電を行うようにしたことを特徴とする搬送台車の非接触給電装置。
  2. 分岐可動部をターンテーブルで以て構成したことを特徴とする請求項1記載の搬送台車の補助駆動設備。
  3. 走行レールに沿って敷設した給電線を分岐可動部を回避して固定側に配設したことを特徴とする請求項1又は2記載の搬送台車の非接触給電装置。
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