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JP3906126B2 - Ultrasonic transducer and manufacturing method thereof - Google Patents

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JP3906126B2
JP3906126B2 JP2002235816A JP2002235816A JP3906126B2 JP 3906126 B2 JP3906126 B2 JP 3906126B2 JP 2002235816 A JP2002235816 A JP 2002235816A JP 2002235816 A JP2002235816 A JP 2002235816A JP 3906126 B2 JP3906126 B2 JP 3906126B2
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JP
Japan
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piezoelectric
laminated
piezoelectric body
ultrasonic transducer
electrode
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和弘 逸見
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Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に医用超音波診断装置や非破壊検査装置に用いられる超音波トランスデューサに係り、特に積層圧電体を用いた超音波トランスデューサおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
医用超音波診断装置や非破壊検査機器の分野において、超音波の送受信を行なう超音波トランスデューサにはPZT(ジルコン−チタン酸鉛)系圧電セラミクスやリラクサー・チタン酸鉛系圧電単結晶などが用いられている。
【0003】
従来、医用超音波診断装置の超音波トランスデューサには、短冊状に加工したPZT圧電セラミクス振動子を複数個配列した一次元アレイプローブが主に用いられている。最近、この一次元アレイプローブの感度を高めるため、あるいは低電圧駆動を可能とするために、積層圧電体を用いた超音波トランスデューサが開発されている。
【0004】
また、従来の二次元(断層)像から三次元画像への要求から、微小な棒状振動子を二次元に配列した二次元アレイプローブの研究が行なわれている。二次元アレイプローブにおいては1素子が微小なため、従来の圧電セラミクスを用いた場合にはインピーダンスが高くなって送受信感度が低下してしまう。このため、二次元アレイプローブにおいても積層圧電体を用いたものが研究されている。
【0005】
積層圧電体は、複数の圧電体と内部電極が交互に積層された構造であり、圧電体としてPZTセラミクスを用い、内部電極としてPt、Ag/Pdを用いて同時焼成(1100〜1250℃)により構成することができる。これらの技術は、USP5,163,436やR.L.Goldberg, IEEE Transaction on Ultrasonics, Ferroelectrics and Frequency Control,vol.41,No.5 September 1994,pp.761〜771などに紹介されている。こうした積層圧電体における内部電極は、例えば内部電極の端部を1層おきにガラスなどの絶縁材料で被覆し、1層おきに露出している内部電極端部どうしを導電性材料で共通接続することによって導通がとられる。圧電体の分極処理は、内部電極の配線を接続した後に行なう必要があるものの、振動子が微細になるにしたがって理想的な電界を印加することは構造上困難となる。その結果、十分な分極処理を行なうことができなくなる。さらに、振動子側面で内部電極の配線を接続している材料により生じる機械的負荷も増加して、圧電体が本来有している特性を十分に引き出すことが困難になる。実際、同時焼成により作製した振動子は、有効容量は増大するものの、電気機械結合係数は低下するという傾向が見られている。
【0006】
一方、同時焼成の積層圧電体はコストが高く、かつ、製造が困難であることから、予め複数のギャップ溝を有する圧電板を接着剤により積層し、その後、ダイシングにより分割して超音波探触子を作製する方法が提案されている(特開2001−29346号公報)。しかしながら、この方法においては、上下層のギャップ溝の位置合わせを容易に行なうことができない。しかも、接着積層体である故に機械的強度が不十分で、ダイシングによる分割が難しいといった問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、電気機械結合係数などの圧電・誘電特性の低下が少なく、十分な機械的強度を有した微細な高性能超音波トランスデューサを提供することを課題とする。
【0008】
また本発明は、電気機械結合係数などの圧電・誘電特性の低下が少なく、十分な機械的強度を有した微細な高性能超音波トランスデューサを、同時焼成された積層圧電体を用いて容易に製造する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様によれば、バッキング材と、このバッキング材上にアレイ状に配置された複数の積層圧電体と、前記積層圧電体のそれぞれの上に配置された複数の音響整合層とを有し、
前記積層圧電体は、
交互に積層され、完全に分極処理された第1および第2の圧電体を含む積層体と、
前記積層体の対向する第1および第2の側面にそれぞれ配置された第1および第2の外部電極と、
前記第1の圧電体の上面およびこの第1の圧電体上に積層された前記第2の圧電体の下面に直接接触して配置され、前記第1の外部電極に電気的に接続されるとともに、音響インピーダンスの値が3Mrayls以下の絶縁材料を含むU字状の絶縁部を介して前記第2の外部電極と接する第1の内部電極と、
前記第2の圧電体の上面およびこの第2の圧電体上に積層された前記第1の圧電体の下面に直接接触して配置され、前記第2の外部電極に電気的に接続されるとともに、音響インピーダンスの値が3Mrayls以下の絶縁材料を含むU字状の絶縁部を介して前記第1の外部電極と接する第2の内部電極と
を具備することを特徴とする超音波トランスデューサが提供される。
【0010】
本発明の他の態様によれば、圧電体と内部電極とを交互に複数積層して同時焼成を行ない、各圧電体に分極処理を施し所定の形状に切断した後、前記圧電体のキュリー温度以下に温度を保ったまま、前記内部電極の一方の端部に一層おきに、音響インピーダンスの値が3Mrayls以下の絶縁材料を含むU字状の絶縁部を形成し、前記内部電極の露出した端部に接続する外部電極を形成して積層圧電体を得る工程、
前記積層圧電体をバッキング材上にアレイ状に複数配置する工程、および
前記アレイ状に配置された前記積層圧電体上に、音響整合層をそれぞれ配置する工程
を具備することを特徴とする超音波トランスデューサの製造方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる超音波トランスデューサに用いられる積層圧電体の一例の構造を示した断面図である。
【0012】
図1に示される積層圧電体は、内部電極2a,2bのみを介して積層された複数の圧電体1a,1bと、内部電極2aおよび2bのそれぞれの端部を一方の側面で一層おきに被覆する絶縁材料4と、他方の側面に露出した内部電極2aおよび2bの端部に、それぞれ電気的に接続された外部電極3aおよび3bとを含む。圧電体1a,1bとしては、PZTやチタン酸バリウムなどの圧電セラミクスあるいはPZNT(Pb(Zn1/3Nb2/3)O3−PbTiO3)やPMNT(Pb(Mg1/3Nb2/3)O3−PbTiO3)などの圧電単結晶が用いられ、それぞれ図中に矢印で示す方向に完全に分極処理されている。交互に積層され逆向きに分極処理された2種類の圧電体は、第1および第2の圧電体ということができる。具体的には、第1の圧電体1aと、この上に配置された第2の圧電体1bとは、第1の内部電極2aのみを介して接合されている。第1の内部電極2aは、第1の外部電極3aに電気的に接続され、絶縁材料4を介して第2の外部電極3bと接している。また、第2の圧電体1bと、この上に配置された第1の圧電体1aとは、第2の内部電極2bのみを介して接合されている。第2の内部電極2bは、第2の外部電極3bに電気的に接続され、絶縁材料4を介して第1の外部電極3aと接している。
【0013】
内部電極2a,2bとしてはPt、Ag/Pdなどを用いることができ、外部電極3a,3bとしてはAu/Crスパッタ膜などが用いられる。また、絶縁材料4としては、圧電体1のキュリー温度以下の温度で硬化する材料、例えばエポキシ樹脂が用いられる。
【0014】
本発明の実施形態に用いられる積層圧電体は、例えば、以下のような方法により製造することができる。まず、圧電体1と内部電極2とを交互に積層して、同時焼成により積層圧電体を作製する。圧電体1の一層当たりの厚さは10〜300μm程度で、内部電極2の厚みは0.5〜10μm程度であり、2〜10層程度積層する。このとき未分極部あるいは不均一分極部を、分極後、加工により除去するために、積層圧電体の幅および長さは十分に大きくとることが望まれる。例えば、面積が12mm×24mmの板状振動子を得る場合には、幅および長さは、それぞれ22mmおよび34mm程度以上とする。積層後には、内部電極2を1層おきに一時的に接続して、1〜3kV/mmの電界を数分印加することにより圧電体1に分極処理を施す。その後、超音波トランスデューサとして使用する形状、例えば面積が12×24mm程度の板状に切断する。分極処理を行なった後に所定の形状に切断されるので、切断後には全ての圧電体層において、端部まで完全に分極された状態、すなわち面内全てで分極の向きが揃った状態が得られる。
【0015】
次に、この積層圧電体の一方の側面に露出している内部電極2の端部を除去するように、1層おきにダイシングソーなどを用いて凹状の溝を積層誘電体の側面に形成する。溝深さ(図1における横方向)は10〜100μm程度とすることが好ましい。10μm未満の場合には、十分に絶縁することが困難となり、一方、100μmを越えた場合には、電圧印加できない部分が無効部分として無視できない大きさとなり、圧電特性が低下するおそれがある。特に、下記数式(1)で表わされる条件を満たすように溝の深さを決定した場合には、圧電特性の低下がほとんどなく、超音波トランスデューサの特性が向上するので好ましい。
【0016】
2/w1≦0.15 (1)
(ここで、w1は圧電体の幅であり、w2は溝の深さである。)
また、溝の幅(図1における縦方向)は、10〜30μm程度とすることが好ましい。10μm未満の場合には十分に絶縁することが困難となり、一方、30μmを越えると充填する絶縁材による機械的負荷の影響が現われ、圧電特性が低下するおそれがある。特に、下記数式(1)で表わされる条件を満たすように溝の幅を決定した場合には、圧電特性の劣化がほとんどなく超音波トランスデューサの性能が向上するので好ましい。
【0017】
2/t1≦0.5 (2)
(ここで、t1は圧電体の厚みであり、t2は(溝の幅)/2である。)
溝加工した側面は、フッ化アンモニウムや硝酸などのエッチング液に浸漬する。このエッチング処理によって、凹状溝は等方エッチングされるため、角が取れてU字状の形状が得られる。最も好ましい形状は半円であり、これは断面積が小さくなって応力が集中しないからである。図中に示すように両側面の溝が互い違いとなるように、対向する側面においても、同様にU字状の溝を形成する。積層圧電体の側面に形成された溝は、このようにU字状となって角部が存在しないので、角部からの亀裂破壊などのおそれがなく機械的強度の点で有利である。しかも、凹状角型溝の場合よりも溝の断面積が小さいので、機械的負荷が少なく圧電特性の向上につながる。
【0018】
こうして形成されたU字状の溝には、エポキシ樹脂などの絶縁材料4を塗布・硬化するもしくはスパッタにより堆積析出させて充填する。通常のエポキシ樹脂は、音響インピーダンスの値は3.2Mrayls程度であるが、この値が小さいほど電気的結合係数といった特性が向上する。例えば、EPO−TEK301(epoxy technology社製)などの一部特殊なエポキシ樹脂の音響インピーダンスは3Mrayls程度であり、液体や空気の音響インピーダンスは2Mrayls程度である。したがって、U字状の絶縁部は、溝とこの内部に充填された液体や空気といった絶縁材料とにより構成されていることが最も好ましい。
【0019】
なお、先立つ工程において圧電体層に分極処理が施されているので、絶縁材料の塗布・硬化といったこれ以降のプロセスは、圧電体のキュリー温度以下で行なわなければならない。キュリー温度は圧電体の種類に応じて決定され、例えば、PZT圧電セラミックスでは200〜300℃程度であり、PZNT圧電単結晶では175℃程度である。
【0020】
U字状の絶縁部を形成した後には、両側面にスパッタにより外部電極3a,3bとなる電極膜を形成する。外部電極3a,3bの形成も、上述したように圧電体のキュリー温度以下の温度で行なわれる。
【0021】
以上のような方法により、面積12×24mm、厚さ60μmの圧電体1を内部電極2を介して10層積層し、幅0.200mmの短冊状振動子に加工して、図1に示したような積層圧電体を得た。この積層圧電体の電気機械結合係数を測定したところ、電気機械結合係数k'33の値で約66%が得られた。この値は、積層していないバルクの圧電体の値69%とほとんど変わらない。したがって、本発明の実施形態を用いることにより、積層化に起因する特性低下がほとんど起きないことが確認された。ここで得られた積層圧電体振動子のインピーダンス特性を、図2のグラフに示す。図2のグラフ中、矢印の大きさが結合係数の大きさに相当する。
【0022】
比較のために、従来技術を用いて試作した積層圧電体のインピーダンス特性を図3に示す。具体的には、特開2001−102647号公報に記載されている方法を採用して積層圧電体を作製した。こうして作製された積層圧電体においては、絶縁材料の部分は凹状であり、その断面はU字状の場合よりも大きい。しかも、200℃以上の接着硬化プロセスが含まれることから、分極処理は、複数の圧電体層を積層した後に行なわれる。このため圧電体層の端部には無効部分が生じて、場合によっては図3のグラフに示すように不要振動が発生し、電気機械結合係数も低下するおそれがある。
【0023】
図2のグラフに示されるように、上述した方法により製造された積層圧電体振動子は、不要振動がなく、電気機械結合係数は積層していないバルクの圧電体の特性がそのまま維持される。こうした積層圧電体においては、圧電体層は内部電極のみを介して積層され、同時焼成により作製されるので接着剤は存在しない。このため、接着剤に起因した機械的強度の低下は回避される。また、積層体を作製した後に、所望の形状に切断するので、圧電体に設けられた溝により位置合わせを行なうといった複雑な工程なしに作製することができる。しかも、見かけの誘電率は積層数倍に増加することから、この積層圧電体を用いた本発明の実施形態にかかる超音波トランスデューサは、大幅な感度向上などの特性向上が期待できる。
【0024】
図4は、本発明の一実施形態にかかる超音波トランスデューサの構成を示す概略図である。図示する超音波トランスデューサは、第1の音響整合層12および第2の音響整合層13が順次積層された複数の積層圧電体11が、バッキング材14上に一次元に配列された1次元アレイプローブである。図4中には明確に示されていないが、積層圧電体11は、図1の場合と同様の方向に積層された構造であり、上述した方法により作製される。こうした一次元アレイプローブは、例えば、以下のような方法により製造することができる。まず、バッキング材14に前述の積層圧電体11を接着し、次に音響整合層12、13を形成する。最後に、外部電極(図示せず)が形成されている側面に直行する方向にアレイ加工を行なって、各アレイの1側面の外部電極に信号線(図示せず)を配線し、他方の側面の外部電極はGND線(図示せず)に共通接続を行なう。
【0025】
本実施形態の超音波トランスデューサにおいては、各振動子の見かけ上の誘電率が向上するとともに、電気機械結合係数は積層していないバルクの圧電体の特性をそのまま維持することができる。したがって、感度を大幅に向上させるとともに、駆動電圧を低減することが可能となる。
【0026】
図5は、本発明の他の実施形態にかかる超音波トランスデューサの構成を表わす概略図である。図示する超音波トランスデューサは、第1の音響整合層12および第2の音響整合層13が順次積層された複数の積層圧電体11が、バッキング材14上に二次元に配列された二次元アレイプローブである。こうした二次元アレイプローブは、1列分を作製しアレイ加工を行ない、信号線およびGND線を接続した後に、この1列分の振動子群を複数接合する以外は、基本的には前述の一次元アレイプローブと同様の方法により製造することができる。
【0027】
図5に示した二次元アレイプローブの製造方法の一例を、図6に示す。
【0028】
まず、図6(a)に示すように、所定の配線パターンを有するフレキシブルプリント基板(FPC)15に、1列分の積層圧電体11を接着する。積層圧電体11は、例えば図1に示した構造とすることができる。次に、FPC15のグランド側電極16および信号側電極17と積層圧電体11の電極とを、Auスパッタ膜等の薄膜電極18を用いて図6(b)に示すように接続する。さらに、図6(c)に示すように音響整合層12および13を超音波送受信方向に形成し、図6(d)に示すようにアレイ分割加工を行なう。最後に、図6(e)に示すように分割した素子間に充填樹脂を充填し、バッキング材14を接着する。
【0029】
以上のプロセスにより、2次元アレイプローブの一列分が作製される。この一列分の振動子を、図6(f)に示すように複数枚積み重ねて接合することによって2次元アレイプローブが得られる。
【0030】
図7は、本発明の実施形態にかかる超音波トランスデューサに用いられる積層圧電体の他の例の構造を示した断面図である。
【0031】
図示する積層圧電体は、基本的には図1に示したものと同様の構成であり、前述と同様のプロセスにより作製することができる。ただし、絶縁材料4としては、エポキシ樹脂などの圧電体1との接着強度の弱い樹脂を用いる。このような樹脂を用いることによって、圧電体1の側面の凹状溝と絶縁材料4との間には、図示のような空隙が形成される。空隙が形成されない場合であっても、圧電体1と絶縁材料4とが機械的に緩く接着された状態が得られる。こうした構造とすることによって、圧電体1側面に加わる機械的負荷が低減されるため、電気機械結合係数などの圧電・誘電特性の低下を軽減することができる。
【0032】
絶縁材料4としてエポキシ樹脂をスパッタにより形成し、凹状溝と絶縁材料(エポキシ樹脂)との間に一部空隙を有する図7に示したような積層圧電体を試作した。得られた積層圧電体を評価した結果、電気機械結合係数k'33の値で約67%であり、圧電体との接着強度が高いエポキシ接着剤を用いた場合に比べて、より良好な特性が得られた。
【0033】
さらに、本発明の実施形態にかかる超音波トランスデューサに用いられる積層圧電体は、図8に示すような断面構造とすることもできる。
【0034】
図8に示す積層圧電体においては、U字型の凹状溝5内はすべて空隙となっている。この空隙は、図1を参照して説明したのと同様のプロセスによりU字状溝を作製した後、以下のような手法により形成することができる。U字状溝には、レジスト材料などエッチング除去可能な材料を充填して、硬化する。ここで充填された材料は、両側面に外部電極を形成後、エッチング液を用いて溶解除去する。あるいは、ワックスなどの熱などで溶解する材料をU字状溝に充填しても、同様なプロセスにより空隙を形成することができる。
【0035】
すでに説明したように空気の音響インピーダンスは、2Mrayls以下であるので、U字状の溝内部を空洞とすることによって、機械的結合係数などの圧電特性を著しく向上させることができる。これは、空洞であるために、溝の内面が機械的負荷を全く受けないためである。
【0036】
このような構造の積層圧電体を試作・評価した結果、ほぼバルクの圧電体と同等の電気機械結合係数が得られた。
【0037】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の一態様によれば、電気機械結合係数などの圧電・誘電特性の低下が少なく、十分な機械的強度を有した微細な高性能超音波トランスデューサが提供される。また、本発明の他の態様によれば、電気機械結合係数などの圧電・誘電特性の低下が少なく、十分な機械的強度を有した微細な高性能超音波トランスデューサを、同時焼成された積層圧電体を用いて容易に製造する方法が提供される。
【0038】
本発明は、医用超音波診断装置や非破壊検査装置等に好適に用いることができ、その工業的価値は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる超音波トランスデューサにおける積層圧電体の構造を表わす断面図。
【図2】本発明の実施形態にかかる超音波トランスデューサにおける積層圧電体のインピーダンス特性図。
【図3】従来の積層圧電体のインピーダンス特性図。
【図4】本発明の一実施形態にかかる一次元アレイ超音波トランスデューサの構成を表わす概略図。
【図5】本発明の他の実施形態にかかる二次元アレイ超音波トランスデューサの構成を表わす概略図。
【図6】本発明の実施形態にかかる二次元アレイ超音波トランスデューサの製造プロセスを説明する工程図。
【図7】本発明の実施形態にかかる超音波トランスデューサにおける積層圧電体の構造を表わす断面図。
【図8】本発明の実施形態にかかる超音波トランスデューサにおける積層圧電体の構造を表わす断面図。
【符号の説明】
1a,1b・・・圧電体
2a,2b・・・内部電極
3a,3b・・・導電膜(外部電極)
4・・・絶縁体
5・・・U字溝
11・・・積層圧電体
12・・・第1音響整合層
13・・・第2音響整合層
14・・・バッキング材
15…フレキシブルプリント基板
16…グランド側電極
17…信号線側電極
18…薄膜電極
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ultrasonic transducer mainly used in a medical ultrasonic diagnostic apparatus and a nondestructive inspection apparatus, and more particularly to an ultrasonic transducer using a laminated piezoelectric material and a manufacturing method thereof.
[0002]
[Prior art]
In the field of medical ultrasonic diagnostic equipment and non-destructive testing equipment, PZT (zircon-lead titanate) -based piezoelectric ceramics and relaxors / lead titanate-based piezoelectric single crystals are used as ultrasonic transducers for transmitting and receiving ultrasound. ing.
[0003]
Conventionally, a one-dimensional array probe in which a plurality of PZT piezoelectric ceramic vibrators processed in a strip shape is arranged is mainly used as an ultrasonic transducer of a medical ultrasonic diagnostic apparatus. Recently, in order to increase the sensitivity of this one-dimensional array probe or to enable low voltage driving, an ultrasonic transducer using a laminated piezoelectric material has been developed.
[0004]
In addition, research on a two-dimensional array probe in which minute rod-shaped vibrators are two-dimensionally arranged has been performed in response to a demand from a conventional two-dimensional (tomographic) image to a three-dimensional image. In a two-dimensional array probe, since one element is very small, when conventional piezoelectric ceramics are used, impedance increases and transmission / reception sensitivity decreases. For this reason, a two-dimensional array probe using a laminated piezoelectric material has been studied.
[0005]
The laminated piezoelectric material has a structure in which a plurality of piezoelectric materials and internal electrodes are alternately laminated, and PZT ceramics is used as the piezoelectric material, and Pt and Ag / Pd are used as the internal electrodes by simultaneous firing (1100 to 1250 ° C.). Can be configured. These techniques are described in USP 5,163,436 and R.I. L. Goldberg, IEEE Transactions on Ultrasonics, Ferroelectrics and Frequency Control, vol. 41, no. 5 September 1994, pp. 5-7. 761 to 771 and the like. The internal electrodes in such a laminated piezoelectric material are, for example, covered every other layer with an insulating material such as glass, and the internal electrode ends exposed every other layer are commonly connected with a conductive material. By doing so, conduction is achieved. Although it is necessary to perform the polarization treatment of the piezoelectric body after connecting the wiring of the internal electrode, it becomes structurally difficult to apply an ideal electric field as the vibrator becomes finer. As a result, sufficient polarization processing cannot be performed. Furthermore, the mechanical load generated by the material connecting the wirings of the internal electrodes on the side surface of the vibrator also increases, making it difficult to fully draw out the characteristics inherent to the piezoelectric body. Actually, the vibrator manufactured by the co-firing has a tendency to decrease the electromechanical coupling coefficient although the effective capacity increases.
[0006]
On the other hand, since the co-fired laminated piezoelectric material is expensive and difficult to manufacture, a piezoelectric plate having a plurality of gap grooves is laminated with an adhesive in advance, and then divided by dicing and ultrasonic probe is performed. A method for manufacturing a child has been proposed (Japanese Patent Laid-Open No. 2001-29346). However, in this method, the upper and lower gap grooves cannot be easily aligned. In addition, since it is an adhesive laminate, there is a problem that mechanical strength is insufficient and division by dicing is difficult.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a fine high-performance ultrasonic transducer having a sufficient mechanical strength with little deterioration in piezoelectric and dielectric characteristics such as an electromechanical coupling coefficient.
[0008]
In addition, the present invention makes it easy to manufacture fine high-performance ultrasonic transducers with sufficient mechanical strength, with less degradation of piezoelectric and dielectric properties such as electromechanical coupling coefficient, using a co-fired laminated piezoelectric material. It aims to provide a way to do.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
According to one aspect of the present invention, a backing material, a plurality of laminated piezoelectric bodies arranged in an array on the backing material, and a plurality of acoustic matching layers arranged on each of the laminated piezoelectric bodies, Have
The laminated piezoelectric body is
A laminate comprising first and second piezoelectric bodies alternately laminated and fully polarized ;
First and second external electrodes respectively disposed on opposing first and second side surfaces of the laminate;
The first piezoelectric body is disposed in direct contact with the upper surface of the first piezoelectric body and the lower surface of the second piezoelectric body stacked on the first piezoelectric body, and is electrically connected to the first external electrode. A first internal electrode in contact with the second external electrode through a U-shaped insulating portion including an insulating material having an acoustic impedance value of 3 Mrayls or less ;
The upper surface of the second piezoelectric body and the lower surface of the first piezoelectric body laminated on the second piezoelectric body are arranged in direct contact with each other and electrically connected to the second external electrode. There is provided an ultrasonic transducer comprising a second internal electrode in contact with the first external electrode through a U-shaped insulating portion containing an insulating material having an acoustic impedance value of 3 Mrayls or less. The
[0010]
According to another aspect of the present invention, a plurality of piezoelectric bodies and internal electrodes are alternately stacked and fired simultaneously, and each piezoelectric body is subjected to polarization treatment and cut into a predetermined shape, and then the Curie temperature of the piezoelectric body The U-shaped insulating portion containing an insulating material having an acoustic impedance value of 3 Mrayls or less is formed on every other end of the internal electrode while keeping the temperature below, and the exposed end of the internal electrode is formed. Forming a laminated piezoelectric body by forming an external electrode connected to the portion;
An ultrasonic wave comprising: a step of arranging a plurality of the laminated piezoelectric bodies in an array on a backing material; and a step of arranging an acoustic matching layer on the laminated piezoelectric bodies arranged in the array. A method of manufacturing a transducer is provided.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an example of the structure of a laminated piezoelectric material used in an ultrasonic transducer according to an embodiment of the present invention.
[0012]
The laminated piezoelectric material shown in FIG. 1 covers a plurality of piezoelectric materials 1a and 1b laminated only via internal electrodes 2a and 2b, and ends of each of the internal electrodes 2a and 2b on every other side. And insulating electrodes 4 and external electrodes 3a and 3b electrically connected to the ends of the internal electrodes 2a and 2b exposed on the other side surface, respectively. As the piezoelectric bodies 1a and 1b, piezoelectric ceramics such as PZT and barium titanate, PZNT (Pb (Zn 1/3 Nb 2/3 ) O 3 -PbTiO 3 ) and PMNT (Pb (Mg 1/3 Nb 2/3) are used. ) A piezoelectric single crystal such as O 3 —PbTiO 3 ) is used, and each is completely polarized in the direction indicated by the arrow in the figure. The two types of piezoelectric bodies that are alternately stacked and polarized in opposite directions can be referred to as first and second piezoelectric bodies. Specifically, the first piezoelectric body 1a and the second piezoelectric body 1b disposed on the first piezoelectric body 1a are joined only through the first internal electrode 2a. The first internal electrode 2 a is electrically connected to the first external electrode 3 a and is in contact with the second external electrode 3 b through the insulating material 4. Further, the second piezoelectric body 1b and the first piezoelectric body 1a disposed thereon are joined only through the second internal electrode 2b. The second internal electrode 2 b is electrically connected to the second external electrode 3 b and is in contact with the first external electrode 3 a through the insulating material 4.
[0013]
Pt, Ag / Pd or the like can be used as the internal electrodes 2a and 2b, and an Au / Cr sputtered film or the like is used as the external electrodes 3a and 3b. Further, as the insulating material 4, a material that cures at a temperature lower than the Curie temperature of the piezoelectric body 1, for example, an epoxy resin is used.
[0014]
The laminated piezoelectric material used in the embodiment of the present invention can be manufactured, for example, by the following method. First, the piezoelectric bodies 1 and the internal electrodes 2 are alternately laminated, and a laminated piezoelectric body is manufactured by simultaneous firing. The thickness of the piezoelectric body 1 per layer is about 10 to 300 μm, the thickness of the internal electrode 2 is about 0.5 to 10 μm, and about 2 to 10 layers are laminated. At this time, in order to remove unpolarized portions or non-uniformly polarized portions by processing after polarization, it is desirable that the width and length of the laminated piezoelectric material be sufficiently large. For example, when obtaining a plate-like vibrator having an area of 12 mm × 24 mm, the width and length are about 22 mm and 34 mm, respectively. After lamination, the internal electrodes 2 are temporarily connected every other layer, and an electric field of 1 to 3 kV / mm is applied for several minutes to subject the piezoelectric body 1 to polarization treatment. Thereafter, it is cut into a shape used as an ultrasonic transducer, for example, a plate having an area of about 12 × 24 mm. Since it is cut into a predetermined shape after performing the polarization treatment, a state in which all the piezoelectric layers are completely polarized to the end after cutting, that is, a state in which the directions of polarization are aligned in the entire plane is obtained. .
[0015]
Next, a concave groove is formed on the side surface of the multilayer dielectric using a dicing saw or the like every other layer so as to remove the end portion of the internal electrode 2 exposed on one side surface of the multilayer piezoelectric body. . The groove depth (lateral direction in FIG. 1) is preferably about 10 to 100 μm. When the thickness is less than 10 μm, it is difficult to sufficiently insulate. On the other hand, when the thickness exceeds 100 μm, a portion where voltage cannot be applied becomes a non-negligible size and the piezoelectric characteristics may be deteriorated. In particular, it is preferable that the groove depth is determined so as to satisfy the condition expressed by the following mathematical formula (1), since the piezoelectric characteristics are hardly deteriorated and the characteristics of the ultrasonic transducer are improved.
[0016]
w 2 / w 1 ≦ 0.15 (1)
(W 1 is the width of the piezoelectric body, and w 2 is the depth of the groove.)
The width of the groove (vertical direction in FIG. 1) is preferably about 10 to 30 μm. If the thickness is less than 10 μm, it is difficult to sufficiently insulate, while if it exceeds 30 μm, the influence of a mechanical load due to the insulating material to be filled appears and the piezoelectric characteristics may be deteriorated. In particular, when the groove width is determined so as to satisfy the condition expressed by the following mathematical formula (1), it is preferable because the performance of the ultrasonic transducer is improved with almost no deterioration of the piezoelectric characteristics.
[0017]
t 2 / t 1 ≦ 0.5 (2)
(Here, t 1 is the thickness of the piezoelectric body, and t 2 is (groove width) / 2.)
The side surface after the groove processing is immersed in an etching solution such as ammonium fluoride or nitric acid. By this etching process, the concave groove is isotropically etched, so that a corner is removed and a U-shaped shape is obtained. The most preferred shape is a semicircle because the cross-sectional area is small and stress is not concentrated. As shown in the figure, U-shaped grooves are similarly formed on the opposite side surfaces so that the grooves on both side surfaces are staggered. Since the groove formed on the side surface of the laminated piezoelectric material is U-shaped and does not have a corner portion, there is no risk of crack breakage from the corner portion, which is advantageous in terms of mechanical strength. In addition, since the cross-sectional area of the groove is smaller than in the case of the concave square groove, the mechanical load is small and the piezoelectric characteristics are improved.
[0018]
The U-shaped groove formed in this way is filled with an insulating material 4 such as an epoxy resin, which is applied and cured, or deposited and deposited by sputtering. A normal epoxy resin has an acoustic impedance value of about 3.2 Mrayls, but the smaller the value, the better the characteristics such as the electrical coupling coefficient. For example, the acoustic impedance of some special epoxy resins such as EPO-TEK301 (manufactured by epoxy technology) is about 3Mrays, and the acoustic impedance of liquid or air is about 2Mrays. Therefore, it is most preferable that the U-shaped insulating portion is constituted by a groove and an insulating material such as liquid or air filled therein.
[0019]
Since the piezoelectric layer is subjected to polarization treatment in the preceding process, the subsequent processes such as application and curing of the insulating material must be performed at a temperature equal to or lower than the Curie temperature of the piezoelectric body. The Curie temperature is determined according to the type of the piezoelectric body, and is, for example, about 200 to 300 ° C. for PZT piezoelectric ceramics and about 175 ° C. for PZNT piezoelectric single crystals.
[0020]
After the U-shaped insulating portion is formed, electrode films to be the external electrodes 3a and 3b are formed on both side surfaces by sputtering. The external electrodes 3a and 3b are also formed at a temperature lower than the Curie temperature of the piezoelectric body as described above.
[0021]
10 layers of the piezoelectric body 1 having an area of 12 × 24 mm and a thickness of 60 μm were laminated through the internal electrode 2 by the above method, and processed into a strip-shaped vibrator having a width of 0.200 mm, as shown in FIG. Such a laminated piezoelectric material was obtained. When the electromechanical coupling coefficient of the laminated piezoelectric material was measured, an electromechanical coupling coefficient k ′ 33 of about 66% was obtained. This value is almost the same as the 69% value of the bulk piezoelectric material that is not laminated. Therefore, it was confirmed that the use of the embodiment of the present invention hardly caused the characteristic deterioration due to the lamination. The impedance characteristics of the laminated piezoelectric vibrator obtained here are shown in the graph of FIG. In the graph of FIG. 2, the size of the arrow corresponds to the size of the coupling coefficient.
[0022]
For comparison, FIG. 3 shows the impedance characteristics of a multilayered piezoelectric material that was prototyped using the prior art. Specifically, a multilayer piezoelectric body was manufactured by adopting a method described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-102647. In the laminated piezoelectric material thus manufactured, the insulating material portion is concave, and the cross section is larger than that of the U-shape. In addition, since an adhesive curing process of 200 ° C. or higher is included, the polarization treatment is performed after laminating a plurality of piezoelectric layers. For this reason, an ineffective portion is generated at the end of the piezoelectric layer, and unnecessary vibration may occur as shown in the graph of FIG. 3, and the electromechanical coupling coefficient may be reduced.
[0023]
As shown in the graph of FIG. 2, the laminated piezoelectric vibrator manufactured by the above-described method has no unnecessary vibration, and the electromechanical coupling coefficient maintains the characteristics of the bulk piezoelectric substance that is not laminated. In such a laminated piezoelectric material, since the piezoelectric material layer is laminated only through the internal electrodes and is produced by simultaneous firing, there is no adhesive. For this reason, a decrease in mechanical strength due to the adhesive is avoided. In addition, since the laminated body is cut into a desired shape, the laminated body can be manufactured without a complicated process such as positioning by a groove provided in the piezoelectric body. In addition, since the apparent dielectric constant increases several times as many as the number of layers, the ultrasonic transducer according to the embodiment of the present invention using this layered piezoelectric body can be expected to improve characteristics such as a significant improvement in sensitivity.
[0024]
FIG. 4 is a schematic diagram showing the configuration of an ultrasonic transducer according to an embodiment of the present invention. The illustrated ultrasonic transducer is a one-dimensional array probe in which a plurality of laminated piezoelectric bodies 11 in which a first acoustic matching layer 12 and a second acoustic matching layer 13 are sequentially laminated are arranged one-dimensionally on a backing material 14. It is. Although not clearly shown in FIG. 4, the laminated piezoelectric material 11 has a structure in which the laminated piezoelectric material 11 is laminated in the same direction as in FIG. 1, and is manufactured by the method described above. Such a one-dimensional array probe can be manufactured by the following method, for example. First, the laminated piezoelectric material 11 is bonded to the backing material 14, and then the acoustic matching layers 12 and 13 are formed. Finally, array processing is performed in a direction perpendicular to the side surface on which the external electrode (not shown) is formed, and signal lines (not shown) are wired to the external electrode on one side surface of each array, and the other side surface These external electrodes are commonly connected to a GND line (not shown).
[0025]
In the ultrasonic transducer of this embodiment, the apparent dielectric constant of each transducer is improved, and the electromechanical coupling coefficient can maintain the characteristics of the bulk piezoelectric material that is not stacked. Therefore, the sensitivity can be greatly improved and the driving voltage can be reduced.
[0026]
FIG. 5 is a schematic diagram showing the configuration of an ultrasonic transducer according to another embodiment of the present invention. The illustrated ultrasonic transducer includes a two-dimensional array probe in which a plurality of laminated piezoelectric bodies 11 in which a first acoustic matching layer 12 and a second acoustic matching layer 13 are sequentially laminated are two-dimensionally arranged on a backing material 14. It is. Such a two-dimensional array probe is basically the above-described primary except that one column is prepared and array processing is performed, and a signal line and a GND line are connected, and then a plurality of transducer groups for one column are joined. It can be manufactured by the same method as the original array probe.
[0027]
An example of a method for manufacturing the two-dimensional array probe shown in FIG. 5 is shown in FIG.
[0028]
First, as shown in FIG. 6A, one row of laminated piezoelectric elements 11 is bonded to a flexible printed circuit board (FPC) 15 having a predetermined wiring pattern. The laminated piezoelectric body 11 can have a structure shown in FIG. 1, for example. Next, the ground side electrode 16 and the signal side electrode 17 of the FPC 15 and the electrode of the laminated piezoelectric body 11 are connected as shown in FIG. 6B using a thin film electrode 18 such as an Au sputtered film. Further, the acoustic matching layers 12 and 13 are formed in the ultrasonic transmission / reception direction as shown in FIG. 6 (c), and the array division processing is performed as shown in FIG. 6 (d). Finally, as shown in FIG. 6E, a filling resin is filled between the divided elements, and the backing material 14 is bonded.
[0029]
Through the above process, one row of the two-dimensional array probe is produced. A two-dimensional array probe can be obtained by stacking and joining a plurality of transducers for one row as shown in FIG.
[0030]
FIG. 7 is a cross-sectional view showing the structure of another example of the laminated piezoelectric material used in the ultrasonic transducer according to the embodiment of the present invention.
[0031]
The laminated piezoelectric material shown in the figure has basically the same configuration as that shown in FIG. 1 and can be manufactured by the same process as described above. However, as the insulating material 4, a resin having a low adhesive strength with the piezoelectric body 1 such as an epoxy resin is used. By using such a resin, a gap as illustrated is formed between the concave groove on the side surface of the piezoelectric body 1 and the insulating material 4. Even when no gap is formed, a state in which the piezoelectric body 1 and the insulating material 4 are mechanically loosely bonded can be obtained. By adopting such a structure, the mechanical load applied to the side surface of the piezoelectric body 1 is reduced, so that a decrease in piezoelectric / dielectric characteristics such as an electromechanical coupling coefficient can be reduced.
[0032]
A laminated piezoelectric material as shown in FIG. 7 was fabricated by forming an epoxy resin as the insulating material 4 by sputtering and having a partial gap between the concave groove and the insulating material (epoxy resin). As a result of evaluating the obtained laminated piezoelectric material, the value of the electromechanical coupling coefficient k ′ 33 is about 67%, which is a better characteristic than when an epoxy adhesive having high adhesive strength with the piezoelectric material is used. was gotten.
[0033]
Furthermore, the laminated piezoelectric material used in the ultrasonic transducer according to the embodiment of the present invention may have a cross-sectional structure as shown in FIG.
[0034]
In the laminated piezoelectric material shown in FIG. 8, the U-shaped concave grooves 5 are all voids. This void can be formed by the following method after the U-shaped groove is formed by the same process as described with reference to FIG. The U-shaped groove is filled with a material that can be removed by etching, such as a resist material, and cured. The material filled here is dissolved and removed using an etching solution after external electrodes are formed on both side surfaces. Alternatively, even if the U-shaped groove is filled with a material that is melted by heat such as wax, the void can be formed by the same process.
[0035]
As described above, since the acoustic impedance of air is 2 Mrayls or less, the piezoelectric characteristics such as the mechanical coupling coefficient can be remarkably improved by making the inside of the U-shaped groove hollow. This is because the inner surface of the groove is not subjected to any mechanical load because it is hollow.
[0036]
As a result of trial manufacture and evaluation of a laminated piezoelectric material having such a structure, an electromechanical coupling coefficient almost equal to that of a bulk piezoelectric material was obtained.
[0037]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to one aspect of the present invention, there is provided a fine high-performance ultrasonic transducer having a sufficient mechanical strength with little decrease in piezoelectric / dielectric characteristics such as an electromechanical coupling coefficient. In addition, according to another aspect of the present invention, a fine high-performance ultrasonic transducer having a sufficient mechanical strength and having a sufficient decrease in piezoelectric / dielectric properties such as an electromechanical coupling coefficient, and a co-fired laminated piezoelectric A method of easily manufacturing using a body is provided.
[0038]
The present invention can be suitably used for a medical ultrasonic diagnostic apparatus, a nondestructive inspection apparatus, and the like, and its industrial value is tremendous.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing the structure of a laminated piezoelectric body in an ultrasonic transducer according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an impedance characteristic diagram of a laminated piezoelectric body in the ultrasonic transducer according to the embodiment of the invention.
FIG. 3 is an impedance characteristic diagram of a conventional laminated piezoelectric material.
FIG. 4 is a schematic diagram showing the configuration of a one-dimensional array ultrasonic transducer according to an embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a schematic diagram showing a configuration of a two-dimensional array ultrasonic transducer according to another embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a process diagram illustrating a manufacturing process of the two-dimensional array ultrasonic transducer according to the embodiment of the invention.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing the structure of a laminated piezoelectric body in the ultrasonic transducer according to the embodiment of the invention.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing the structure of a laminated piezoelectric body in the ultrasonic transducer according to the embodiment of the invention.
[Explanation of symbols]
1a, 1b ... piezoelectric bodies 2a, 2b ... internal electrodes 3a, 3b ... conductive films (external electrodes)
DESCRIPTION OF SYMBOLS 4 ... Insulator 5 ... U-shaped groove 11 ... Laminated piezoelectric material 12 ... 1st acoustic matching layer 13 ... 2nd acoustic matching layer 14 ... Backing material 15 ... Flexible printed circuit board 16 ... Ground side electrode 17 ... Signal line side electrode 18 ... Thin film electrode

Claims (4)

バッキング材と、このバッキング材上にアレイ状に配置された複数の積層圧電体と、前記積層圧電体のそれぞれの上に配置された複数の音響整合層とを有し、
前記積層圧電体は、
交互に積層され、完全に分極処理された第1および第2の圧電体を含む積層体と、
前記積層体の対向する第1および第2の側面にそれぞれ配置された第1および第2の外部電極と、
前記第1の圧電体の上面およびこの第1の圧電体上に積層された前記第2の圧電体の下面に直接接触して配置され、前記第1の外部電極に電気的に接続されるとともに、音響インピーダンスの値が3Mrayls以下の絶縁材料を含むU字状の絶縁部を介して前記第2の外部電極と接する第1の内部電極と、
前記第2の圧電体の上面およびこの第2の圧電体上に積層された前記第1の圧電体の下面に直接接触して配置され、前記第2の外部電極に電気的に接続されるとともに、音響インピーダンスの値が3Mrayls以下の絶縁材料を含むU字状の絶縁部を介して前記第1の外部電極と接する第2の内部電極と
を具備することを特徴とする超音波トランスデューサ。
A backing material, a plurality of laminated piezoelectric bodies arranged in an array on the backing material, and a plurality of acoustic matching layers arranged on each of the laminated piezoelectric materials,
The laminated piezoelectric material is
A laminate comprising first and second piezoelectric bodies alternately laminated and fully polarized ;
First and second external electrodes respectively disposed on opposing first and second side surfaces of the laminate;
The first piezoelectric body is disposed in direct contact with the upper surface of the first piezoelectric body and the lower surface of the second piezoelectric body stacked on the first piezoelectric body, and is electrically connected to the first external electrode. A first internal electrode in contact with the second external electrode through a U-shaped insulating portion including an insulating material having an acoustic impedance value of 3 Mrayls or less ;
The upper surface of the second piezoelectric body and the lower surface of the first piezoelectric body laminated on the second piezoelectric body are arranged in direct contact with each other and electrically connected to the second external electrode. An ultrasonic transducer comprising: a second internal electrode in contact with the first external electrode through a U-shaped insulating portion containing an insulating material having an acoustic impedance value of 3 Mrayls or less .
前記U字状の絶縁部は、隣接する前記第1および第2の圧電体にわたって設けられ、絶縁材料としての空気が充填された凹状溝からなることを特徴とする請求項1記載の超音波トランスデューサ。2. The ultrasonic transducer according to claim 1, wherein the U-shaped insulating portion includes a concave groove that is provided over the first and second piezoelectric bodies adjacent to each other and is filled with air as an insulating material. . 前記U字状の絶縁部は、隣接する前記第1および第2の圧電体にわたって設けられた凹状溝と、これらの圧電体と機械的に結合せずに前記凹状溝内に配置された絶縁材料とを含むことを特徴とする請求項1記載の超音波トランスデューサ。The U-shaped insulating portion includes a concave groove provided over the adjacent first and second piezoelectric bodies, and an insulating material disposed in the concave groove without being mechanically coupled to these piezoelectric bodies. The ultrasonic transducer according to claim 1, further comprising: 圧電体と内部電極とを交互に複数積層して同時焼成を行ない、各圧電体に分極処理を施し所定の形状に切断した後、前記圧電体のキュリー温度以下に温度を保ったまま、前記内部電極の一方の端部に一層おきに、音響インピーダンスの値が3Mrayls以下の絶縁材料を含むU字状の絶縁部を形成し、前記内部電極の露出した端部に接続する外部電極を形成して積層圧電体を得る工程、A plurality of piezoelectric bodies and internal electrodes are alternately laminated and fired at the same time, and each piezoelectric body is subjected to polarization treatment and cut into a predetermined shape, and then the internal temperature is kept below the Curie temperature of the piezoelectric body. A U-shaped insulating portion including an insulating material having an acoustic impedance value of 3 Mrayls or less is formed on one end of the electrode, and an external electrode connected to the exposed end of the internal electrode is formed. Obtaining a laminated piezoelectric material;
前記積層圧電体をバッキング材上にアレイ状に複数配置する工程、およびA step of arranging a plurality of the laminated piezoelectric bodies in an array on a backing material; and
前記アレイ状に配置された前記積層圧電体上に、音響整合層をそれぞれ配置する工程Steps of arranging acoustic matching layers on the laminated piezoelectric elements arranged in the array
を具備することを特徴とする超音波トランスデューサの製造方法。A method of manufacturing an ultrasonic transducer, comprising:
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