JP3905154B2 - 複合部材およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂成分及びゴム成分で構成された複合部材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴムは金属、繊維、プラスチックなどの他の材料との接着によって複合材料の一成分として用いられる。しかしながら、加硫ゴムと他の材料との接着は、一般にいくつかの工程を経なければならない。
被着体としての加硫ゴムが他の被着体と異なる点は、ゴム以外に軟化剤、充填剤、加硫促進剤、老化防止剤など多くの配合剤が含まれていることである。通常ゴムの表面はそれら配合剤のブルームや打粉、ちり等の付着によって汚染されている場合が多い。従って、加硫ゴムを他の材料に接着する場合、サンドペーパー、ワイヤーブラシ、ブラストなどでゴムの表面を荒した後、表面に付着しているゴムの削り粉をエアで除去したり、アセトン、トルエンなどのゴムの溶媒で拭きとる。次いで、適切なプライマーや接着剤を介在させて他の材料に接着し、乾燥するプロセスが採用されている。
しかし、プライマーや接着剤には多くの場合溶媒が含まれており、作業環境上または安全上問題が少なくない。さらにこれらの煩雑ないくつかの工程は、複合化プロセスの自動化を困難にする。
【0003】
ゴムと他の材料との接着工程を単純化するためにいくつかの試みがみられる。例えば、脂肪族ポリアミドを基材とする一方の成形用材料と、他方のカルボキシル基含有ゴムとの化学的複合体の製造法(特開平2−150439号公報記載)には、ゴムとプラスチックとの界面におけるアミド結合の形成によって、接着剤なしで強固な接着性を達成する方法が開示されている。特開平3−138144号公報には、繊維強化ポリアミド成形体と、加硫ゴム成形体とが結合した複合部材が開示されている。
しかしながら、これらの複合体では、ゴム成分がカルボキシル基含有ゴムに限定されるだけでなく、ゴムの加硫も過酸化物加硫に限定されるという大きな制約がある。しかも、現在最も一般的な硫黄加硫による通常のゴムに適用すると、脂肪族ポリアミドと硫黄加硫ゴムとが接着しないという問題がある。
【0004】
最近、加硫ゴムとポリアミドとの複合体の新しい製造方法が提案された(特開平7−11013号公報)。この方法は、特定の構造式を有するシラン化合物を標準的な市販ゴムに配合することにより、通常のゴムとポリアミドとが強固に結合した複合体を製造する方法である。この方法では、ゴム成分がカルボキシル基含有ゴムや過酸化物加硫ゴムでなければならないという制約はないものの、プラスチックがポリアミド又はポリアミド含有樹脂組成物に限定され、ゴムには特定の構造式を有するシラン化合物を配合しなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、煩雑な物理化学的処理や接着剤の使用を必要とせず、熱可塑性樹脂とゴムとが強固に結合した複合部材およびその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、比較的広い範囲の熱可塑性樹脂とゴムとの複合化に適用でき、しかも熱可塑性樹脂とゴムとが強固に結合した複合部材およびその製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、硫黄加硫したゴムであっても熱可塑性樹脂と強固に結合した複合部材およびその製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、煩雑な複合化プロセスを簡略化でき、大幅なコスト削減が可能な複合部材の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこれらの課題を解決するため、多数の熱可塑性樹脂とゴムとの組合せについて鋭意検討した結果、アクリロニトリルの単独重合体又は共重合体で構成された熱可塑性樹脂の成形体と、アクリロニトリルをコモノマーとするゴム組成物の成形体とを加熱することにより、熱可塑性樹脂と加硫ゴムとの界面が強固に結合した複合部材が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明の複合部材は、シアン化ビニルの単独又は共重合体で構成された熱可塑性樹脂の成形部と、シアン化ビニルをコモノマーとするゴム組成物で構成され、かつ予め加硫したゴム成形部とが直接結合している複合部材であって、シアン化ビニルの単独又は共重合体が、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、およびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を含むポリマーアロイから選択された少くとも一種であり、ゴムがアクリロニトリル−ブタジエンゴムであり、前記樹脂成形部とゴム成形部とが、物理化学的処理を利用することなく直接密着している。
【0008】
この複合部材は、シアン化ビニルの単独又は共重合体で構成された熱可塑性樹脂の樹脂成形部と、シアン化ビニルをコモノマーとするゴム組成物で構成され、かつ予め加硫したゴム成形部とを密着させる方法であって、シアン化ビニルの単独又は共重合体が、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、およびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を含むポリマーアロイから選択された少くとも一種であり、ゴムがアクリロニトリル−ブタジエンゴムであり、前記樹脂成形部およびゴム成形部のうち少くともいずれか一方の成形部を加熱して密着させることにより製造できる。
【0009】
なお、本明細書において「加熱」とは、熱可塑性樹脂及び/又はゴム組成物を溶融して注入するための加熱、ゴム組成物の加硫のための加熱、熱可塑性樹脂及び/又はゴム組成物の予備成形体の加熱なども含む意味に用いる。また、熱可塑性樹脂又はその組成物を単に「熱可塑性樹脂」と総称する場合がある。
【0010】
【発明の実施の形態】
樹脂成形部は、シアン化ビニルの単独又は共重合体で構成された熱可塑性樹脂で形成され、ゴム成形部は、シアン化ビニルをコモノマーとするゴムで構成された組成物で形成されている。前記シアン化ビニルとしては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが含まれ、アリロニトリルが好ましい。
【0011】
[熱可塑性樹脂]
熱可塑性樹脂は、シアン化ビニルの単独重合体又は共重合体であれば特に制限はない。具体的には、熱可塑性樹脂としては、例えば、PAN(ポリアクリロニトリル)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、ゴム変性AS樹脂(ゴム変性アクリロニトリル−スチレン共重合体)などが挙げられる。
ゴム変性AS樹脂におけるゴム成分としては、例えば、ポリブタジエン,アクリルゴムゴム,塩素化ポリエチレン,エチレン−プロピレンゴム(EPDM),エチレン−酢酸ビニル共重合体が挙げられる。
ゴム変性AS樹脂には、例えば、ポリブタジエンを含有するABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、アクリルゴムを含有するAAS樹脂(アクリロニトリル−アクリル酸エステル−スチレン共重合体)、塩素化ポリエチレンを含有するACS樹脂(アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体)、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)を含有するAES樹脂(アクリロニトリル−EPDM−スチレン共重合体)、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含有するAXS樹脂(アクリロニトリル−EVA−スチレン共重合体)などが含まれる。ゴム変性AS樹脂はゴム成分にアクリロニトリルおよびスチレンがグラフト重合したグラフト重合体である場合が多い。
これらの熱可塑性樹脂は、単独で又は二種以上組合せて使用できる。
好ましい熱可塑性樹脂は、AS樹脂、ゴム変性AS樹脂(特にABS樹脂など)である。
【0012】
熱可塑性樹脂において、シアン化ビニル含有量は、例えば、樹脂全体の10〜100重量%、好ましくは20〜100重量%程度の範囲から選択でき、AS樹脂において、シアン化ビニル含有量は、例えば、10〜50重量%(好ましくは20〜35重量%)程度であり、ゴム変性AS樹脂におけるゴム成分の含有量は5〜50重量%(例えば、10〜50重量%)、好ましくは10〜30重量%程度、シアン化ビニル含有量は10〜50重量%(好ましくは15〜30重量%)程度である。
【0013】
熱可塑性樹脂又はその樹脂組成物は、加熱工程において変形しないのが望ましい。例えば、後述する二段階法のように、熱可塑性樹脂又はその組成物の成形品を予め作製し、ゴム組成物を密着させて加熱し、ゴム組成物の加硫と接着を行う場合、ゴムの加硫温度は140〜180℃前後である。そのため、本発明において、熱可塑性樹脂又はその組成物の軟化温度又は熱変形温度は、加硫温度以上(例えば、145〜220℃、好ましくは150〜200℃程度)であるのが適している。
一般に、前記熱可塑性樹脂は軟化温度が140℃以下であるので、エンジニアリングプラスチックなどの高い軟化温度を有する高分子をブレンドし、所定の熱変形温度を有する樹脂組成物として使用してもよい。エンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリアミド(ナイロン6,ナイロン66,ナイロン610,ナイロン612など)、ポリエステル(ポリエチレンテレアタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリC2-6 アルキレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなどのポリC2-6 アルキレンナフタレートなど)、ポリカーボネート(ビスフェノールA型ポリカーボネートなど)、ポリアセタール(ポリオキシメチレンホモポリマー,オキシメチレン単位を有するコポリマー)、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイドなどが挙げられる。また、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルケトンなどのスーパーエンジニアリングプラスチックも使用できる。これらのエンジニアリングプラスチックは単独で又は二種以上組合せて使用できる。これらの樹脂組成物は、ABS樹脂などのゴム変性AS樹脂と前記高い軟化温度を有する高分子とを含むポリマーアロイであってもよい。
好ましい熱可塑性樹脂組成物には、ABS樹脂などのゴム変性AS樹脂と、ポリアミド,ポリエステル,ポリカーボネートなどの高分子とのポリマーアロイが含まれる。
ポリマーアロイにおいて、高軟化温度の高分子の割合は、例えば、熱可塑性樹脂100重量部に対して10〜300重量部、好ましくは20〜200重量部程度の範囲から選択してもよい。
【0014】
高い熱変形温度を得るため、熱可塑性樹脂又はその組成物(ポリマーアロイなど)に、フィラーを添加することもできる。フィラーとしては、例えば、ガラス繊維,炭素繊維,ポリエステル繊維,ナイロン繊維,ビニロン,芳香族ポリアミド繊維,ホウィスカなどの繊維状充填剤、シリカ,マイカ,タルク,クレー,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,カーボンブラックなどの粉粒状充填剤などが例示できる。これらのフィラーは単独で又は二種以上組合せて使用できる。フィラーの添加量は、例えば、熱可塑性樹脂100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜70重量部(例えば、10〜50重量部)程度である。
【0015】
なお、加硫剤、加硫活性化剤、助剤などの組合せによりゴム組成物を低温で加硫できる場合、ゴムの加硫過程で熱可塑性樹脂の成形部が多少変形しても実用上支障がない場合がある。このような場合では、軟化温度の低い熱可塑性樹脂又はその組成物を使用してもよい。また、ゴム組成物を予め加硫し、その加硫成形体に対して熱可塑性樹脂又はその組成物を溶融状態で注入して接触させる場合などでも、軟化温度の低い熱可塑性樹脂や樹脂組成物を使用してもよい。
【0016】
さらに、熱可塑性樹脂又はその組成物には、樹脂成形部の要求性能に応じて、種々の添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤などを添加してもよい。
【0017】
[ゴム]
シアン化ビニル(特にアクリロニトリル)をコモノマーとするゴム(以下、単にゴムという場合がある)は、シアン化ビニルをコモノマーとするゴムであれば特に制限はない。具体的には、ゴムとしては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(ニトリルゴム,NBR)、水添アクリロニトリル−ブタジエンゴム(水素添加NBR)、アクリロニトリル−イソプレンゴム(NIR)、アクリロニトリル−イソプレン−ブタジエンゴム(NBIR)、アクリロニトリル−アクリル酸アルキルエステル共重合体で構成されたアクリルゴムなどが例示でき、アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどのアクリル酸C2-8 アルキルエステルなどが含まれる。ゴムは、(メタ)アクリル酸,無水マレイン酸などのカルボキシル基又は酸無水物基含有モノマーによりカルボキシル化されていてもよく、ジビニルベンゼンなどにより部分架橋していてもよく、他のゴム成分(EPDMゴム,ポリブタジエンゴムなど)や樹脂(ポリ塩化ビニルなど)とのブレンド物であってもよい。さらに、ゴムはアクリロニトリルなどのシアン化ビニルを含有する熱可塑性エラストマーであってもよい。
好ましいゴムには、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、カルボキシル化NBR、ゴム成分やポリ塩化ビニルなどの樹脂とのポリマーブレンドなどが含まれる。
【0018】
ゴムのシアン化ビニル含量が多い程、熱可塑性樹脂の成形部に対する結合が強固となる傾向を示す。シアン化ビニル含量は、例えば、ゴム全体の10重量%以上(例えば、10〜60重量%程度)、好ましくは20重量%以上(例えば、20〜50重量%程度)である。
【0019】
ゴムは、通常、加硫可能である。そのため、通常、これらのゴムは、加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、充填剤などを配合したゴム組成物として使用される。
加硫剤としては、硫黄及び硫黄含有化合物、有機過酸化物、金属酸化物などを挙げることができる。硫黄含有化合物の具体例としては、例えば、ジチオジモルフォリン、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、2−モルフォリノジチオジベンゾチアゾール、カプロラクタムジスルフィドなどの硫黄供与剤が挙げられる。
有機過酸化物の具体例としては、例えば、2,5−ジメチル−2,5−ビス−(第三−ブチルパーオキサイド)−ヘキサン、ジクルミパーオキサイド、4,4−ジ−第三−ブチルパーオキシ−n−ブチルバレラート、1,1−ジ−第三−プチルパーオキシ−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、ビス−(第三−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンなどが挙げられる。
金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、一酸化鉛などが例示できる。
これらの加硫剤の配合量は、例えば、ゴム100重量部に対して1〜10重量部程度の範囲が望ましい。
【0020】
加硫促進剤または活性剤は、加硫剤の種類に応じて選択できる。硫黄または硫黄含有化合物を加硫剤として用いる場合は、ベンゾチアゾール類(2−メルカプトベンゾチアゾールMBT,ジベンゾチアジルジスルフィドMBTSなど)、ベンゾチアゾールスルフェンアミド類(N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドBBS,N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドCBSなど)、ジチオカルバメート塩類、キサントゲン類、チオウレア類、ジチオカルバミルスルフェンアミド類、グアニジン類、チウラム類などが挙げられる。有機過酸化物を加硫剤として用いる場合は、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート類、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルフォスフェート、トリアリルトリメリレートなどのトリアリルレート類、メタフェニレンジマレイミドなどを挙げることができる。
加硫促進剤又は活性剤の配合量は、要求されるゴム物性、加硫速度、加硫剤との組合せなどによって選択でき、例えば、ゴム100重量部に対して0.5〜5重量部(例えば、0.5〜4重量部)程度の範囲で選択できる。
【0021】
軟化剤としては、一般の石油系プロセス油が用いられる。具体的には、パラフィン油、ナフテン油、芳香族油である。また、フタル酸エステル、セバシン酸エステル、アジピン酸エステル、リン酸エステルなどの低分子可塑剤を用いることができる。その他種々のポリエステル系可塑剤、塩素化ポリエチレン等も用途に応じて用いることができる。
軟化剤の配合量は、要求されるゴムの物性に応じて、例えば、ゴム100重量部に対し0〜150重量部程度の範囲で任意に選択できる。
【0022】
充填材としては、ゴム組成物に用いられる一般的な物質、例えば、カーボンブラック、珪酸、珪酸塩、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、タルク、カオリン等を用いることができる。
充填材の配合量は、例えば、要求されるゴムの物性に応じて、ゴム100重量部に対して10〜300重量部(好ましくは20〜300重量部、例えば50〜300重量部)程度の範囲で選択できる。
【0023】
その他、ゴム組成物の成形部の要求性能に応じて、種々の添加剤、例えば、老化防止剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、可塑剤、滑剤、着色剤などを添加してもよい。
【0024】
これらのゴム、加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、充填材、その他の添加剤は、通常のゴム組成物の混練と同様の方法でブレンドできる。すなわち、一般には、ゴムと充填材、軟化剤をニーダーやロールで混練した後、得られた組成物にロールを用いて低温で加硫剤、加硫促進剤又は活性剤などを混練する方法が用いられる。配合剤の分散性やスコーチの危険性などから、これらの成分の添加および混練順序は多少変更してもよい。
【0025】
[複合部材およびその製造方法]
本発明の複合部材は、熱可塑性樹脂の樹脂成形体と、この成形体の接合部において直接結合し、かつゴム組成物で構成されたゴム成形体とで構成されている。前記ゴム成形部は、加硫ゴムで構成されているのが好ましい。すなわち、複合部材は、樹脂成形部と加硫ゴム成形部とが接合部において直接密着及び結合しているのが好ましい。樹脂成形部とゴム成形部は、接合部において加熱により融着しているようである。
【0026】
このような複合部材は、樹脂成形部およびゴム成形部のうち少くともいずれか一方の成形部を加熱して、前記樹脂成形部とゴム成形部との界面を密着させることにより得ることができる。加熱温度は、熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上であり、前記樹脂成形部およびゴム成形部のうち少くともいずれか一方の接合面を加熱すればよく、樹脂成形部及び/又はゴム成形部の全体を加熱してもよい。前記複合部材は、溶融又は加熱した樹脂成形部と、溶融又は加熱したゴム成形部とを緊密に接触させるのが好ましい。前記ゴム成形部は予め加硫していてもよく、未加硫の予備成形体であってもよい。樹脂成形部又はゴム成形部の溶融物を用いる場合を除き、加熱温度は、熱可塑性樹脂の熱変形温度以下の温度(例えば、100〜250℃程度)であって、しかもゴム成形体が加硫可能な加硫温度(110〜200℃程度)の範囲から選択するのが好ましい。加熱温度は、熱可塑性樹脂およびゴム組成物の種類に応じて選択でき、例えば、120〜200℃、好ましくは130〜190℃、特に150〜180℃程度である。
【0027】
複合部材は、例えば、成形工程数に応じて、一段階法,二段階法または三段階法で製造することができる。より具体的には、樹脂成形部とゴム成形部とを密着させる方法は次の通りである。
(1)一段階法では、一段階二色射出成形と同様に、熱可塑性樹脂および加硫可能なゴム組成物をそれぞれ溶融して、金型に注入して成形し、ゴム組成物の加硫条件下で加熱し、樹脂成形部とゴム成形部とを密着させてもよい。この方法では、先ず、熱可塑性樹脂及びゴム組成物のうちいずれか一方を金型内に射出成形した後、他方をさらに金型内に射出成形してもよい。ゴム組成物は、予め射出成形し、所定時間、所定温度で加圧して加硫してもよい。
【0028】
(2)二段階法では、プレス成形、射出成形、押出し成形などの成形法により、熱可塑性樹脂および加硫可能なゴム組成物のうち一方を予め成形体として成形し、この成形体に対して他方の溶融物を金型内で注入接触させて成形し、樹脂成形部とゴム成形部とを密着させることができる。熱可塑性樹脂とゴム組成物とを組合せる際、ゴム組成物は、予め、予備成形してもよく、加硫した成形体として成形してもよい。また、熱可塑性樹脂の成形体とゴム組成物とを圧着させ、所定のゴムの加硫条件下で加硫してもよい。
【0029】
(3)三段階法では、プレス成形,射出成形、又は押出し成形などの成形法により、熱可塑性樹脂の成形体と、加硫したゴム組成物の成形体とを圧着し、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱し、樹脂成形部とゴム成形部とを密着させることができる。
【0030】
加硫条件又は密着条件はゴム組成物、特にその加硫系および成形体の形状などに応じて選択でき、通常、圧力50〜2000kgf/cm2 (好ましくは200〜1000kgf/cm2 )程度で加圧密着し、温度120〜200℃(好ましくは140〜180℃)、圧着時間10秒〜60分(好ましくは30秒〜30分)程度である。なお、加硫に際しては、熱可塑性樹脂で構成された樹脂成形部の熱変形や焼けにも留意する必要がある。
【0031】
本発明の複合部材は、例えば、水中カメラ、水中メガネ、ゴム被覆ロール、ホース接合部材、フランジ、振動・衝撃吸収部材、コンベアーベルト、駆動ベルト、パッキン、フラップなどの広い用途に利用できる。
【0032】
【発明の効果】
本発明では、煩雑な物理化学的処理や接着剤を利用することなく、簡略化された複合化プロセスにより、熱可塑性樹脂とゴムとが強固に結合した複合部材を得ることができる。また、シアン化ビニルを共通の構成単位として含む比較的広い範囲の熱可塑性樹脂とゴムとの複合化に適用できる。しかもゴムが硫黄加硫していたとしても、熱可塑性樹脂とゴムとが強固に結合した複合部材を得ることができる。このように、本発明では、煩雑な複合化プロセスを簡略化でき、大幅なコスト削減が可能である。
【0033】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[ゴム組成物の調製]
表1に示す6種類のゴム組成物(1)〜(3)(5)(6)(7)を調製するとともに、市販の下記のゴム組成物(4)を用いた。なお、ゴム組成物(1)〜(5)を用いた例は本発明の実施例に相当し、ゴム組成物(6)(7)を用いた例は本発明の比較例に相当する。
ゴム組成物の調製においては、ゴム、充填剤、軟化剤をニーダーで混練し、その後、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤をロールを用いて混練した。
(1)ゴム1:NBR(日本合成ゴム(株)製,商品名JSR N215SL,アクリロニトリルAN含量48重量%)使用
(2)ゴム2:NBR(日本合成ゴム(株)製,商品名JSR N230SL,AN含量35重量%)使用
(3)ゴム3:NBR(日本合成ゴム(株)製,商品名JSR N250S,AN含量20重量%)使用
(4)ゴム4:ポリ塩化ビニル含有NBR(日本合成ゴム(株)製,商品名JSR NV,NBR/PVC=70/30(重量%))
(5)ゴム5:ゴム(EPDM)含有NBR(日本合成ゴム(株)製,商品名JSR NE,NBR/EPDM=70/30(重量%))使用
(6)ゴム6:NR(天然ゴム)使用
(7)ゴム7:SBR(日本合成ゴム(株)製,商品名JSR SBR 1714)使用
【0034】
【表1】
[熱可塑性樹脂組成物]
以下の8種類の樹脂組成物を用いた。なお、熱可塑性樹脂組成物(a)〜(f)を用いた例は本発明の実施例に相当し、(g)(h)を用いた例は本発明の比較例に相当する。
(a)ガラス繊維強化AS樹脂(ガラス繊維(GF)強化20%)(ダイセル化学工業(株)製,商品名セビアンN−GRSJ)
(b)ABS樹脂(ダイセル化学工業(株)製,商品名セビアンV500)
(c)ABS−ナイロン6アロイ(ダイセル化学工業(株)製,商品名ノバロイA2302(GF10%))、
(d)ABS−ナイロン6アロイ(ダイセル化学工業(株)製,商品名ノバロイA2502(GF10%))、
(e)ABS−ポリブチレンテレフタレート(PBT)アロイ(ダイセル化学工業(株)製,商品名ノバロイB)
(f)ABS−ポリカーボネート(PC)アロイ(ダイセル化学工業(株)製,商品名ノバロイS)
(g)ナイロン6(宇部興産(株)製,商品名UBEナイロン3014U)
(h)ガラス繊維強化ポリブチレンテレフタレートPBT(GF強化30%)
(ポリプラスチックス(株)製,商品名ジュラネックス)
参考例1[接着試験片の作製]
樹脂片(25mm×50mm×3mm)2枚を、金型のキャビティ(25mm×140mm×3mm)のうち長手方向の両端部に嵌込み、中央部にキャビティ(25mm×40mm×3mm)を残した。この中央部のキャビティにゴム組成物を置き、プレス圧500kgf/cm2、温度170℃で、10〜20分間プレスした。ゴムのバリなどを除去し、界面を明瞭にした後、引張試験に供し、引張速度50mm/分で破断強度(kgf/cm2)を測定した。結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
実施例2
加硫したゴム片(25mm×140mm×1.5mm)を、金型のキャビティ(25mm×140mm×3mm)に嵌込み、ゴム片の上にキャビティ(25mm×140mm×1.5mm)を残した。そして、ゴム片の一方の端部に離型紙を置した後、熱可塑性樹脂成形体を置き、プレス圧500kgf/cm2、温度200℃で10秒間プレスした。バリなどを除去し、界面を明瞭にした後、引張試験に供し、引張速度50mm/分で破断強度(kgf/cm2)を測定した。結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
実施例3
加硫したゴム片(120mm×60mm×3mm)を、射出成形機の金型のキャビティ(120mm×60mm×8mm)内に嵌込み、ゴム片の一方の端部に離型紙をおき、樹脂の種類に応じて熱可塑性樹脂組成物を温度190〜250℃で射出成形した。試験片を取出し、引張試験に供し、引張速度50mm/分で破断強度(kgf/cm2 )を測定した。結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
Claims (5)
- シアン化ビニルの単独又は共重合体で構成された熱可塑性樹脂の樹脂成形部と、シアン化ビニルをコモノマーとするゴム組成物で構成され、かつ予め加硫したゴム成形部とが直接密着している複合部材であって、シアン化ビニルの単独又は共重合体が、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、およびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を含むポリマーアロイから選択された少くとも一種であり、ゴムがアクリロニトリル−ブタジエンゴムであり、前記樹脂成形部とゴム成形部とが、物理化学的処理を利用することなく直接密着している複合部材。
- シアン化ビニルがアクリロニトリルである請求項1記載の複合部材。
- シアン化ビニルの単独又は共重合体で構成された熱可塑性樹脂の樹脂成形部と、シアン化ビニルをコモノマーとするゴム組成物で構成され、かつ予め加硫したゴム成形部とを密着させる方法であって、シアン化ビニルの単独又は共重合体が、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、およびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を含むポリマーアロイから選択された少くとも一種であり、ゴムがアクリロニトリル−ブタジエンゴムであり、前記樹脂成形部およびゴム成形部のうち少くともいずれか一方の成形部を加熱して密着させる請求項1記載の複合部材の製造方法。
- 樹脂成形部とゴム成形部とを下記の方法で密着させる請求項3記載の複合部材の製造方法。
熱可塑性樹脂の成形体と、加硫したゴム組成物の成形体とを圧着し、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱し、樹脂成形部とゴム成形部とを密着させる方法。 - 熱可塑性樹脂組成物の熱変形温度以下の温度であって、しかもゴム組成物の加硫温度で加熱する請求項3記載の複合部材の製造方法。
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