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JP3902896B2 - 金属用研磨液及びそれを用いた基板の研磨方法 - Google Patents

金属用研磨液及びそれを用いた基板の研磨方法 Download PDF

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JP3902896B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に半導体デバイスの配線形成工程の研磨に使用される金属用研磨液及びそれを用いた基板の研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路(LSI)の高集積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。化学機械研磨(CMP)法もその一つであり、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線形成において頻繁に利用される技術である。この技術は、例えば米国特許第4944836号公報に開示されている。
【0003】
また、最近はLSIを高性能化するために、配線材料として銅及び銅合金の利用が試みられている。しかし、銅及び銅合金は従来のアルミニウム合金配線の形成で頻繁に用いられたドライエッチング法による微細加工が困難である。そこで、あらかじめ溝を形成してある絶縁膜上に銅或いは銅合金薄膜を堆積して埋め込み、溝部以外の銅或いは銅合金薄膜をCMPにより除去して埋め込み配線を形成する、いわゆるダマシン法が主に採用されている。この技術は、例えば特開平2−278822号公報に開示されている。
【0004】
銅及び銅合金等の金属をCMPする一般的な方法は、円形の研磨定盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パッド表面を金属用研磨液で浸し、基体の金属膜を形成した面を押し付けて、その裏面から所定の圧力(研磨圧力或いは研磨荷重)を加えた状態で研磨定盤を回し、研磨液と金属膜の凸部との機械的摩擦によって凸部の金属膜を除去するものである。
CMPに用いられる金属用研磨液は、一般には酸化剤及び固体砥粒からなっており必要に応じてさらに酸化金属溶解剤、保護膜形成剤が添加される。まず酸化剤によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を固体砥粒によって削り取るのが基本的なメカニズムと考えられている。凹部の金属表面の酸化層は研磨布(パッド)にあまり触れず、固体砥粒による削り取りの効果が及ばないので、CMPの進行とともに凸部の金属層が除去されて基板表面は平坦化される。この詳細についてはジャ−ナル・オブ・エレクトロケミカルソサエティ(Journal of Electrochemical Society)誌の第138巻11号(1991年発行)の3460〜3464頁に開示されている。
【0005】
CMPによる研磨速度を高める方法として酸化金属溶解剤を添加することが有効とされている。固体砥粒によって削り取られた金属酸化物の粒を研磨液に溶解(エッチング)させてしまうと固体砥粒による削り取りの効果が増すためであるためと解釈できる。酸化金属溶解剤の添加によりCMPによる研磨速度は向上するが、一方、凹部の金属膜表面の酸化層もエッチング(溶解)されて金属膜表面が露出すると、酸化剤によって金属膜表面がさらに酸化され、これが繰り返されると凹部の金属膜のエッチングが進行してしまう。このため研磨後に埋め込まれた金属配線の表面中央部分が皿のように窪む現象(ディッシング)が発生し、平坦化効果が損なわれる。
【0006】
これを防ぐためにさらに保護膜形成剤が添加される。保護膜形成剤は金属膜表面の酸化層上に保護膜を形成し、酸化層の研磨液中への溶解を防止するものである。この保護膜は固体砥粒により容易に削り取ることが可能で、CMPによる研磨速度を低下させないことが望まれる。
銅及び銅合金のディッシングや研磨中の腐食を抑制し、信頼性の高いLSI配線を形成するために、グリシン等のアミノ酢酸又はアミド硫酸からなる酸化金属溶解剤及び保護膜形成剤としてベンゾトリアゾール(BTA)を含有する金属用研磨液を用いる方法が提唱されている。この技術は、例えば特開平8−83780号公報に記載されている。
【0007】
銅及び銅合金のダマシン配線形成やタングステン等のプラグ配線形成等の金属埋め込み形成においては、埋め込み部分以外に形成される層間絶縁膜である二酸化シリコン膜の研磨速度も大きい場合には、層間絶縁膜ごと配線の厚みが薄くなるエロージョンが発生する。その結果、配線抵抗の増加やパターン密度等により抵抗のばらつきが生じるために、研磨される金属膜に対して二酸化シリコン膜の研磨速度が十分小さい特性が要求される。そこで、酸の解離により生ずる陰イオンにより二酸化シリコンの研磨速度を抑制することにより、研磨液のpHをpKa−0.5よりも大きくする方法が提唱されている。この技術は、例えば特許公報第2819196号公報に記載されている。
【0008】
一方、配線の銅或いは銅合金等の下層には、層間絶縁膜中への銅拡散防止のためにバリア層として、タンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物等が形成される。したがって、銅或いは銅合金を埋め込む配線部分以外では、露出したバリア層をCMPにより取り除く必要がある。しかし、これらのバリア層導体は、銅或いは銅合金に比べ硬度が高いために、銅及び銅合金用の研磨材料の組み合わせでは十分な研磨速度が得られない場合が多い。そこで、銅或いは銅合金を研磨する第1工程と、バリア層導体を研磨する第2工程からなる2段研磨方法が検討されている。
【0009】
第2工程であるバリア層のCMPでは、銅及び銅合金埋め込み配線部のディシングを防止する必要があり、銅或いは銅合金の研磨速度及びエッチング速度を抑制するために、研磨液のpHを小さくすることはマイナス効果であると考えられていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
バリア層として用いられるタンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物は、化学的に安定でエッチングが難しく、硬度が高いために機械的な研磨も銅及び銅合金ほど容易ではない。そこで、砥粒の硬度を上げた場合には、銅或いは銅合金に研磨キズが発生して電気特性不良の原因になったり、砥粒の粒子濃度を高くした場合には、二酸化シリコン膜の研磨速度が大きくなってしまいエロージョンが発生するという問題があった。
本発明は、バリア層導体として用いられるタンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物の研磨速度が配線金属膜よりも大きく、信頼性の高い金属膜の埋め込みパタ−ン形成を可能とする金属用研磨液及びそれを用いた基板の研磨方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、バリア層導体として用いられるタンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物の研磨が、低pH領域かつ低酸化剤濃度領域で容易に進行することを見出したことにより、バリア層の研磨速度が配線金属膜よりも大きく、かつバリア層と絶縁膜層の研磨速度比(バリア層/絶縁膜層)を十分大きくすることが可能になり、信頼性の高い金属膜の埋め込みパタ−ン形成を可能とすることを見いだした。
本発明は、(1)導体の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤及び水を含有する研磨液であり、金属とそのバリア層の研磨速度比(バリア層/金属)が1以上であり、バリア層と絶縁膜層(バリア層/絶縁膜層)の研磨速度比が10以上である金属用研磨液である。
(2)幅100μmの金属埋め込み配線と幅100μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは幅10〜100μmの金属埋め込み配線と幅10〜100μmの絶縁膜とを交互に形成するパターンにおいて、金属埋め込み配線金属膜のバリア層が絶縁膜上で除去されるまで研磨した時の金属埋め込み配線部の両側絶縁膜層からのへこみ量(ディッシング量)の増加量が50nm以下である上記(1)に記載の金属用研磨液、
(3)幅100μmの金属埋め込み配線と幅100μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは幅10〜100μmの金属埋め込み配線と幅10〜100μmの絶縁膜とを交互に形成するパターンにおいて、研磨開始から金属埋め込み配線金属膜のバリア層が絶縁膜上で除去されるまでの所要時間(ターゲット研磨時間)の1.5倍の時間研磨した(50%オーバーポリッシュした)時の金属埋め込み配線部の両側絶縁膜層からのへこみ量(ディッシング量)が、ターゲット研磨時間のディッシング量から20nmを超えて増加しない上記(1)に記載の金属用研磨液、
(4)幅4.5μmの金属埋め込み配線と幅0.5μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは幅1〜10μmの金属埋め込み配線と幅0.1〜1μmの絶縁膜とを交互に形成する配線パターン密度70%以上のパターンにおいて、金属埋め込み配線金属膜のバリア層がパターン周辺部の絶縁膜上で除去されるまで研磨した時の絶縁膜部の周辺絶縁膜層からへこみ量(エロージョン量)の増加量が80nm以下である上記(1)に記載の金属用研磨液、
(5)幅4.5μmの金属埋め込み配線と幅0.5μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは幅1〜10μmの金属埋め込み配線と幅0.1〜1μmの絶縁膜とを交互に形成する配線パターン密度70%以上のパターンにおいて、研磨開始から埋め込み配線金属膜のバリア層がパターン周辺部の絶縁膜上で除去されるまでの所要時間(ターゲット研磨時間)の1.5倍の時間研磨した(50%オーバーポリッシュした)時の絶縁膜部の周辺絶縁膜層からへこみ量(エロージョン量)が、ターゲット研磨時間のエロージョン量から40nmを超えて増加しない上記(1)に記載の金属用研磨液、
(6)上記金属用研磨液のpHが3以下であり、かつ酸化剤の濃度が0.01〜3重量%である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の金属用研磨液、
(7)水溶性高分子をさらに含有する上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の金属用研磨液、
(8)水溶性高分子が、ポリアクリル酸もしくはその塩、ポリメタクリル酸もしくはその塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンからなる群から選ばれた少なくとも1種である上記(7)に記載の金属用研磨液、
(9)酸化金属溶解剤が、有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩及び硫酸から選ばれる少なくとも1種である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の金属用研磨液、
(10)有機酸がマロン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸及びクエン酸から選ばれた少なくとも1種である上記(9)に記載の金属用研磨液、
(11)保護膜形成剤が、ベンゾトリアゾール(BTA)及びその誘導体から選ばれた少なくとも1種である上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の金属用研磨液、
(12)導体の酸化剤が、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水より選ばれた少なくとも1種である上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の金属用研磨液、
(13)金属用研磨液に、砥粒を添加した上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の金属用研磨液、
(14)砥粒が、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニアより選ばれた少なくとも1種である上記(13)に記載の金属用研磨液、
(15)砥粒が、平均粒径100nm以下のコロイダルシリカまたはコロイダルアルミナである上記(14)に記載の金属用研磨液、
(16)導体が、銅及び銅合金のバリア層である上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の金属用研磨液、
(17)バリア層が、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金、その他のタンタル化合物から選ばれた少なくとも1種である上記(16)に記載の金属用研磨液である。
また、本発明は、(18)研磨定盤の研磨布上に上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の金属用研磨液を供給しながら、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金及びその他のタンタル化合物から選ばれた少なくとも1種からなるバリア層を有する基板を研磨布に押圧した状態で研磨定盤と基板を相対的に動かすことによって被研磨膜を研磨する研磨方法である。
(19)研磨定盤の研磨布上に上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の金属用研磨液を供給しながら、銅及び銅合金とそのバリア層を含む面を研磨布に押圧した状態で研磨定盤と基板を相対的に動かすことによって被研磨膜を研磨する研磨方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の金属用研磨液は、導体の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤及び水を含有する研磨液であり、金属とそのバリア層の研磨速度比(バリア層/金属膜)が1以上であり、バリア層と絶縁膜層(バリア層/絶縁膜層)の研磨速度比が10以上である金属用研磨液を使用する。金属とそのバリア層の研磨速度比(バリア層/金属)は2以上であることがより好ましく、バリア層と絶縁膜層(バリア層/絶縁膜層)の研磨速度比は30以上であることがより好ましい。
本発明の金属用研磨液は、幅100μmの金属埋め込み配線と幅100μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは幅10〜100μmの金属埋め込み配線と幅10〜100μmの絶縁膜とを交互に形成するパターンにおいて、金属埋め込み配線金属膜のバリア層が絶縁膜上で除去されるまで研磨した時の配線部金属の両側絶縁膜層からのへこみ量(ディッシング量)の増加量が50nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましい。
本発明の金属用研磨液は、幅100μmの金属埋め込み配線と幅100μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは幅10〜100μmの金属埋め込み配線と幅10〜100μmの絶縁膜とを交互に形成するパターンにおいて、研磨開始から金属埋め込み配線金属膜のバリア層が絶縁膜上で除去されるまでの所要時間(ターゲット研磨時間)の1.5倍の時間研磨した(50%オーバーポリッシュした)時の金属配線部の両側絶縁膜層からのへこみ量(ディッシング量)が、ターゲット研磨時間のディッシング量から20nmを超えて増加しないことが好ましく、10nmを超えないことがより好ましい。
本発明の金属用研磨液は、幅4.5μmの金属埋め込み配線と幅0.5μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは幅1〜10μmの金属埋め込み配線と幅0.1〜1μmの絶縁膜とを交互に形成する配線パターン密度70%以上のパターンにおいて、埋め込み配線金属膜のバリア層がパターン周辺部の絶縁膜上で除去されるまで研磨した時の絶縁膜部の周辺絶縁膜層からへこみ量(エロージョン量)の増加量が80nm以下であることが好ましく、40nm以下であることがより好ましい。
【0013】
本発明の金属用研磨液は、幅4.5μmの金属埋め込み配線と幅0.5μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは幅1〜10μmの金属埋め込み配線と幅0.1〜1μmの絶縁膜とを交互に形成する配線パターン密度70%以上のパターンにおいて、研磨開始から金属埋め込み配線金属膜のバリア層がパターン周辺部の絶縁膜上で除去されるまでの所要時間(ターゲット研磨時間)の1.5倍の時間研磨した(50%オーバーポリッシュした)時の絶縁膜部の周辺絶縁膜層からへこみ量(エロージョン量)が、ターゲット研磨時間のエロージョン量から40nmを超えて増加しないことが好ましく、20nmを超えないことがより好ましい。
金属用研磨液のpHが3以下であり、かつ酸化剤の濃度が0.01〜3重量%であることが好ましく、酸化剤の濃度は0.01〜1.5重量%であることがより好ましい。
本発明の金属用研磨液にはさらに水溶性高分子を含むことができる。
水溶性高分子は、ポリアクリル酸もしくはその塩、ポリアクリルアミド、ポリメタクリル酸もしくはその塩、ポリアミド酸およびその塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンからなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。
本発明で使用する酸化金属溶解剤としては、有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩及び硫酸から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
有機酸は、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸及びクエン酸から選ばれた少なくとも1種であることがより好ましい。
導体の酸化剤は、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾン水より選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
保護膜形成剤は、従来から広く用いられてきたベンゾトリアゾール(BTA)およびその誘導体から選ばれた少なくとも一種(BTA類)を用いると好ましい。
本発明の金属用研磨液は、砥粒を含有してもよい。砥粒は、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニアより選ばれた少なくとも1種であることが好ましく、平均粒径100nm以下のコロイダルシリカまたはコロイダルアルミナであることがより好ましい。
導体は、銅及び銅合金のバリア層であり、バリア層は、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金、その他のタンタル化合物であると好ましい。
本発明の研磨方法は、上記の金属用研磨液を用いて、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金及びその他のタンタル化合物からなるバリア層を研磨する研磨方法である。
本発明の研磨方法は、上記の金属用研磨液を用いて、銅及び銅合金とそのバリア層を含む面を研磨する研磨方法である。
本発明では、研磨液を低pH領域かつ低酸化剤濃度領域にすることにより、銅及び銅合金配線のディッシングとエロージョン及び研磨キズ発生を抑制し、低砥粒濃度においてバリア層の研磨速度を配線金属膜よりも大きく、バリア層と絶縁膜層の研磨速度比(バリア層/絶縁膜層)が大きい特性を実現する金属用研磨液とそれを用いた基板の研磨方法を提供する。
バリア層を研磨する方法として、砥粒の硬度或いは粒径を大きくした場合には、銅合金に研磨キズが発生して電気特性不良の原因になったり、砥粒の粒子濃度を高くした場合には、二酸化シリコン膜の研磨速度が大きくなりエロージョンが発生してしまうという問題があった。
本発明者らは、バリア層として用いられるタンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物の研磨が低pH領域かつ低酸化剤濃度領域で容易に進行することを見出したことにより、粒径の小さく、かつ砥粒濃度の低い研磨液により、バリア層の高速研磨が実現できることがわかった。しかもこの様な研磨液を用いた場合は、絶縁膜層の研磨速度がバリア層のに比べ十分低いために、絶縁膜層が研磨のストッパーになり、研磨の時間管理が容易であるだけでなく、エロージョンも問題にならない。更に、酸化剤濃度が十分低い領域であるために、一般に低pH領域で問題になる銅及び銅合金のエッチング速度の増加による配線のディシングも問題とならないことがわかった。
【0014】
本発明においては、表面に二酸化シリコンの凹部を有する基板上にバリア層及び銅或いは銅合金を含む金属膜を形成・充填する。この基板をまず銅或いは銅合金/バリア層の研磨速度比が十分大きい銅及び銅合金用の研磨液を用いてCMPすると、基体の凸部のバリア層が表面に露出し、凹部に銅或いは銅合金膜が残された所望の導体パタ−ンが得られる。本発明の金属用研磨液は、導体の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤及び水を含有する研磨液である。金属とそのバリア層の研磨速度比(バリア層/金属)が1未満であると、第2工程のバリア層の研磨によってディッシングが増加し、バリア層と絶縁膜層(バリア層/絶縁膜層)の研磨速度比が10未満であると、絶縁膜層が研磨のストッパーの役目を果たさず、エロージョンが発生する。
【0015】
本発明の金属用研磨液は、幅100μmの金属埋め込み配線と幅100μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは幅10〜100μmの金属埋め込み配線と幅10〜100μmの絶縁膜とを交互に形成するパターンにおいて、埋め込み配線金属膜のバリア層が絶縁膜上で除去されるまで研磨した時の配線部金属の両側絶縁膜層からのへこみ量(ディッシング量)の増加量が50nm以下である。増加量が50nmを超えて大きいと配線の電気抵抗の増加が問題になる。
【0016】
本発明の金属用研磨液は、幅100μmの金属埋め込み配線と幅100μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは幅10〜100μmの金属埋め込み配線と幅10〜100μmの絶縁膜とを交互に形成するパターンにおいて、研磨開始から埋め込み配線金属膜のバリア層が絶縁膜上で除去されるまでの所要時間(ターゲット研磨時間)の1.5倍の時間研磨した(50%オーバーポリッシュした)時の配線部金属の両側絶縁膜層からのへこみ量(ディッシング量)が、ターゲット研磨時間のディッシング量から20nmを超えて増加しない。増加量が20nmを超えると配線の電気抵抗の増加が問題になる。
【0017】
本発明の金属用研磨液は、幅4.5μmの金属埋め込み配線と幅0.5μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは幅1〜10μmの金属埋め込み配線と幅0.1〜1μmの絶縁膜とを交互に形成する配線パターン密度70%以上のパターンにおいて、埋め込み配線金属膜のバリア層がパターン周辺部の絶縁膜上で除去されるまで研磨した時の絶縁膜部の周辺絶縁膜層からへこみ量(エロージョン量)の増加量が80nm以下である。増加量が80nmを超えると配線の電気抵抗の増加が問題になる。
【0018】
本発明の金属用研磨液は、幅4.5μmの金属埋め込み配線と幅0.5μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは幅1〜10μmの金属埋め込み配線と幅0.1〜1μmの絶縁膜とを交互に形成する配線パターン密度70%以上のパターンにおいて、研磨開始から埋め込み配線金属膜のバリア層がパターン周辺部の絶縁膜上で除去されるまでの所要時間(ターゲット研磨時間)の1.5倍の時間研磨した(50%オーバーポリッシュした)時の絶縁膜部の周辺絶縁膜層からへこみ量(エロージョン量)が、ターゲット研磨時間のエロージョン量から40nmを超えて増加しない。増加量が40nmを超えると配線の電気抵抗の増加が問題になる。
【0019】
本発明における金属用研磨液のpHは、3を超えて大きいと酸化剤の濃度によらずタンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物の研磨速度が小さい。pHは酸の添加量により調整することができる。またアンモニア、水酸化ナトリウム、テトラメチルアンモニウムハイドライド等のアルカリ成分の添加によっても調整可能である。本発明における金属用研磨液の酸化剤濃度は、0.01〜3重量%が好ましく、0.01〜1.5重量%がより好ましい。バリア層であるタンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物の研磨速度は、0.15重量%付近で極大になる。これは、酸化剤によりタンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物等の導体膜表面に、機械的に研磨されやすい一次酸化層が形成され、高い研磨速度が得られる。一方、銅及び銅合金の研磨速度は、酸化剤の濃度が高くなるにつれて大きくなる。酸化剤の濃度を0.01〜3重量%の範囲で、銅及び銅合金に対するバリア層導体の研磨速度比を調整することができる。酸化剤の濃度が3重量%を超えて大きいと、銅及び銅合金のエッチング速度が大きくなりディッシング等が発生し易くなり、またタンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物等の導体膜表面に、一次酸化層よりも研磨されにくい二次酸化層が形成されるために研磨速度が低下する。酸化剤の濃度が0.01重量%未満では、酸化層が充分形成されないためにタンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物研磨速度が小さく、銅及び銅合金の研磨速度も小さいために実用的でない。
【0020】
本発明における金属用研磨液は、水溶性高分子を含有してもよい。水溶性高分子は、タンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物、或いはその酸化膜表面に吸着するために、これらのバリア層導体膜の高い研磨速度が得られる酸化剤濃度範囲が小さくなる。また、水溶性高分子は、特に窒化タンタル膜や窒化チタン等の窒化化合物膜の表面に吸着し易いために、窒化タンタル膜や窒化チタン等の窒化化合物膜の研磨速度が小さくなる。しかし、水溶性高分子は、金属の表面保護膜形成効果を持ち、ディッシングやエロージョン等の平坦化特性を向上させる。
【0021】
本発明における水溶性高分子としては、以下の群から選ばれたものが好適であることが分かった。ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム塩、ポリアクリルアミド等のカルボキシル基を持つモノマーを基本構成単位とするポリマーおよびその塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等のビニル基を持つモノマーを基本構成単位とするポリマーが挙げられる。但し、適用する基板が半導体集積回路用シリコン基板などの場合はアルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望ましくないため、酸もしくはそのアンモニウム塩が望ましい。基板がガラス基板等である場合はその限りではない。これらの水溶性高分子を添加することにより、保護膜形成剤によるエッチング抑止効果によりディッシング特性を向上させることができる。
【0022】
本発明における導体の酸化剤としては、過酸化水素(H22)、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾン水等が挙げられ、その中でも過酸化水素が特に好ましい。基板が集積回路用素子を含むシリコン基板である場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物などによる汚染は望ましくないので、不揮発成分を含まない酸化剤が望ましい。但し、オゾン水は組成の時間変化が激しいので過酸化水素が最も適している。但し、適用対象の基板が半導体素子を含まないガラス基板などである場合は不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えない。
【0023】
本発明で使用する酸化金属溶解剤は、有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩及び硫酸から選ばれる少なくとも1種であると好ましい。
有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等、及びこれらの有機酸のエステル、有機酸のアンモニウム塩等の塩が挙げられ、その他の酸化金属溶解剤としては、硫酸、硝酸、アンモニア、アンモニウム塩類、例えば過硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、クロム酸等又はそれらの混合物等が上げられる。これらの中では、実用的なCMP研磨速度が得られるという点でマロン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸及びクエン酸が好ましい。
【0024】
本発明における保護膜形成剤は、以下の群から選ばれたものが好適である。
アンモニア;ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、プロピレンジアミン等のアルキルアミンや、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム及びキトサン等のアミン;
グリシン、L−アラニン、β−アラニン、L−2−アミノ酪酸、L−ノルバリン、L−バリン、L−ロイシン、L−ノルロイシン、L−イソロイシン、L−アロイソロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、サルコシン、L−オルニチン、L−リシン、タウリン、L−セリン、L−トレオニン、L−アロトレオニン、L−ホモセリン、L−チロシン、3,5−ジヨ−ド−L−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン、L−チロキシン、4−ヒドロキシ−L−プロリン、L−システィン、L−メチオニン、L−エチオニン、L−ランチオニン、L−シスタチオニン、L−シスチン、L−システィン酸、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、S−(カルボキシメチル)−L−システィン、4−アミノ酪酸、L−アスパラギン、L−グルタミン、アザセリン、L−アルギニン、L−カナバニン、L−シトルリン、δ−ヒドロキシ−L−リシン、クレアチン、L−キヌレニン、L−ヒスチジン、1−メチル−L−ヒスチジン、3−メチル−L−ヒスチジン、エルゴチオネイン、L−トリプトファン、アクチノマイシンC1、アパミン、アンギオテンシンI、アンギオテンシンII及びアンチパイン等のアミノ酸;
ジチゾン、クプロイン(2,2’−ビキノリン)、ネオクプロイン(2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン)、バソクプロイン(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)及びキュペラゾン(ビスシクロヘキサノンオキサリルヒドラゾン)等のイミン;
ベンズイミダゾール−2−チオール、2−[2−(ベンゾチアゾリル)]チオプロピオン酸、2−[2−(ベンゾチアゾリル)チオブチル酸、2−メルカプトベンゾチアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾール、2,3−ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4−カルボキシル−1H−ベンゾトリアゾール、4−メトキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、4−ブトキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、4−オクチルオキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、5−ヘキシルベンゾトリアゾール、N−(1,2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチル)−N−(1,2,4−トリアゾリル−1−メチル)−2−エチルヘキシルアミン、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾール、ビス[(1−ベンゾトリアゾリル)メチル]ホスホン酸等のアゾール;
ノニルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、トリアジンチオール、トリアジンジチオール、トリアジントリチオール等のメルカプタン;及び
グルコース、セルロース等の糖類が挙げられる。その中でもキトサン、エチレンジアミンテトラ酢酸、L−トリプトファン、キュペラゾン、トリアジンジチオール、ベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4−カルボキシルベンゾトリアゾールブチルエステル、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾールが高いCMP速度と低いエッチング速度を両立する上で好ましい。特にベンゾトリアゾール(BTA)、BTA誘導体、例えばBTAのベンゼン環の一つの水素原子をメチル基で置換したもの、トリルトリアゾールもしくはカルボキシル基等で置換したもの、ベンゾトリアゾール−4−カルボン酸(そのメチル、エチル、プロピル、ブチル及びオクチルエステル)又はナフトトリアゾ−ル、ナフトトリアゾ−ル誘導体及びこれらを含む混合物の中から選ばれると好ましい。
【0025】
本発明の金属用研磨液には、固体砥粒を添加しても良い。砥粒としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア、セリア、チタニア、炭化珪素等の無機物砥粒、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリ塩化ビニル等の有機物砥粒のいずれでもよいが、研磨液中での分散安定性が良く、CMPにより発生する研磨傷(スクラッチ)の発生数の少ない、平均粒径が100nm以下のコロイダルシリカ、コロイダルアルミナが好ましい。平均粒径は、バリア層の研磨速度がより大きくなり、二酸化シリコンの研磨速度がより小さくなる50nm以下がより好ましい。コロイダルシリカはシリコンアルコキシドの加水分解または珪酸ナトリウムのイオン交換による製造方法が知られており、コロイダルアルミナは硝酸アルミニウムの加水分解による製造方法が知られている。
【0026】
本発明を適用する導体膜としては、銅及び銅合金のバリア層であり、タンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物からなる。
【0027】
本発明における酸化金属溶解剤の配合量は、導体の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、水溶性高分子及び水の総量100gに対して、0.0001〜0.05molとすることが好ましく、0.001〜0.01molとすることがより好ましい。この配合量が0.05molを超えると、銅合金のエッチングが増加する傾向がある。
【0028】
本発明における保護膜形成剤の配合量は、導体の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、水溶性高分子及び水の総量100gに対して、0.0001〜0.01molとすることが好ましく、0.0005〜0.005molとすることがより好ましい。この配合量が0.0001mol未満では、銅合金のエッチングが増加する傾向があり、0.01molを超えても効果に変わりがない。
【0029】
本発明では水溶性高分子を添加することもできる。水溶性高分子の配合量は、導体の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、水溶性高分子及び水の総量100gに対して、0.001〜0.5重量%とすることが好ましく、0.01〜0.2重量%とすることがより好ましい。この配合量が0.001重量%未満では、エッチング抑制において保護膜形成剤との併用効果が現れない傾向があり、0.5重量%を超えると、CMPによる研磨速度が低下する傾向がある。
【0030】
本発明では砥粒を含有することもできる。砥粒の添加量は全重量に対して0.01重量%から10重量%であることが好ましく、0.05重量%から5重量%の範囲であることがより好ましい。この配合量が0.01%以下では砥粒を含有する効果がなく、10重量%以上ではCMPによる研磨速度は飽和し、それ以上加えても増加は見られない。
【0031】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
【0032】
(実施例1〜2及び比較例1〜2)
(金属用研磨液の作製)
酸化金属溶解剤としてDL−リンゴ酸0.4重量部、水溶性高分子0.05重量部、保護膜形成剤としてBTA0.2重量部に水97.85重量部(水溶性高分子を加えない場合は97.9重量部)を加えて溶解し、砥粒としてコロイダルシリカを1重量部添加した。これに、研磨時に過酸化水素(試薬特級、30%水溶液)0.5重量部を添加したものを金属用研磨液とした。砥粒は、テトラエトキシシランのアンモニア水溶液中での加水分解により作製した平均粒径20nmのコロイダルシリカである。比較例1では、砥粒として粒径100nmのコロイダルシリカを1重量部添加し、水を97.9重量部及び過酸化水素を0.5重量部として、有機酸及び保護膜形成剤は同一の組成で水溶性高分子を含有しないものを金属用研磨液とした。比較例2では、砥粒として粒径20nmのコロイダルシリカを1重量部添加し、水を88.4重量部及び過酸化水素を10.0重量部として、有機酸及び保護膜形成剤は同一の組成で水溶性高分子を含有しないものを金属用研磨液とした。
実施例1〜2及び比較例1〜2では、表1に記した水溶性高分子を用いて上記の金属用研磨液でCMPした。
【0033】
(研磨条件)
基板:厚さ200nmのタンタル膜を形成したシリコン基板
厚さ1μmの二酸化シリコン膜を形成したシリコン基板
厚さ1μmの銅膜を形成したシリコン基板
配線溝深さ0.5μm/バリア層:タンタル膜厚50nm/銅膜厚1.0μmのパターン付き基板
研磨パッド:(IC1000(ロデ−ル社製))
独立気泡を持つ発泡ポリウレタン樹脂 研磨圧力:24.5KPa(250gf/cm2
基体と研磨定盤との相対速度:18m/min
(研磨品の評価)
CMPによる研磨速度:各膜のCMP前後での膜厚差を電気抵抗値から換算して求めた。
エッチング速度:攪拌した研磨液(25℃、100rpm)への浸漬前後の銅膜厚差を電気抵抗値から換算して求めた。
ディッシング量:二酸化シリコン中に深さ0.5μmの溝を形成して、公知のスパッタ法によってバリア層として厚さ50nmの窒化タンタル膜を形成し、同様にスパッタ法により銅膜を1.0μm形成して公知の熱処理によって埋め込んだシリコン基板を基体として用いて2段研磨を行い、触針式段差計で配線金属部幅100μm、絶縁膜部幅100μmが交互に並んだストライプ状パターン部の表面形状から、絶縁膜部に対する配線金属部の膜減り量を求めた。銅用の1段目研磨液としては、タンタルに対する銅の研磨速度比が十分大きい(Cu/Ta>1000)銅及び銅合金用の研磨液を使用して研磨し、絶縁膜部上にバリア層が露出した状態で測定したディッシング量が50nmになるように基体サンプルを作製した。2段目研磨として、絶縁膜部でバリア層がちょうどなくなる時間(オーバー研磨0%)及びその1.5倍の時間(オーバー研磨50%)で研磨を行った。
エロージョン量:上記ディッシング量評価用基板に形成された配線金属部幅45μm、絶縁膜部幅5μmが交互に並んだ総幅2.5mmのストライプ状パターン部の表面形状を触針式段差計により測定し、ストライプ状パターン周辺の絶縁膜フィールド部に対するパターン中央付近の絶縁膜部の膜減り量を求めた。銅用の1段目研磨液としては、タンタルに対する銅の研磨速度比が十分大きい(Cu/Ta>1000)銅及び銅合金用の研磨液を使用して研磨し、絶縁膜部上にバリア層が露出した状態で測定したエロージョン量が20nmになるように基板サンプルを作製した。2段目研磨として、絶縁膜部でバリア層がちょうどなくなる時間(オーバー研磨0%)及びその1.5倍の時間(オーバー研磨50%)で研磨を行った。
配線抵抗量:ディッシング量測定部の幅100μm銅配線パターンにおいて、配線長さ1mmの配線抵抗値を測定した。また、エロージョン量測定部の幅4.5μm銅配線パターンにおいて、配線長さ1mmの配線抵抗値を測定した。
【0034】
実施例1〜2及び比較例1〜2のCMPによる研磨速度、研磨速度比、ディッシング量とエロージョン量、及びその増加量(オーバー研磨0%の場合は1段研磨後からの増加量、オーバー研磨50%の場合はオーバー研磨0%からの増加量)を表1に示した。また、配線の電気抵抗値を表2に示した。
【0035】
【表1】
Figure 0003902896
:オーバー研磨0%は1段目研磨後からの増加量、オーバー研磨50%はオーバー研磨0%からの増加量
【0036】
【表2】
Figure 0003902896
【0037】
比較例1では、二酸化シリコン膜の研磨速度が大きく、タンタルと二酸化シリコン膜との研磨速度比(Ta/SiO2)が10よりも小さいために、エロージョンによる配線抵抗の増加が大きい。また、比較例2では、銅の研磨速度が大きく、Taの研磨速度が小さいために、タンタルと銅との研磨速度比(Ta/Cu)が1よりも小さく、タンタルと二酸化シリコン膜との研磨速度比(Ta/SiO2)が10よりも小さい。その結果、エロージョン、特にディッシングが大きく、配線抵抗の増加が大きい。それに対し実施例1及び2では、タンタルと銅との研磨速度比(Ta/Cu)が2以上であり、タンタルと二酸化シリコン膜との研磨速度比(Ta/SiO2)が30よりも大きいので、良好なディッシング及びエロージョン特性が得られている。特に、水溶性高分子を含有する実施例2の場合には、オーバー研磨耐性が良い。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、バリア層導体として用いられるタンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物の研磨が、低pH領域かつ低酸化剤濃度領域で容易に進行することを見出したことにより、バリア層の研磨速度が配線金属膜よりも大きく、かつバリア層と絶縁膜層の研磨速度比(バリア層/絶縁膜層)が十分大きくすることが可能になり、ディッシング及びエロージョンの少ない信頼性の高い金属膜の埋め込みパタ−ン形成を可能とする金属用研磨液を提供するものである。

Claims (19)

  1. 導体の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、砥粒及び水を含有し、研磨液のpHが3以下で、導体の酸化剤の濃度が0.01〜3重量%未満、砥粒の粒径が100nm未満である研磨液であって、かつタンタルの研磨速度比(タンタル層/)が1以上であり、タンタル層と二酸化シリコン膜層(タンタル層/二酸化シリコン膜層)の研磨速度比が10以上である、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金及びその他のタンタル化合物から選ばれる少なくとも1種のバリア層を研磨する金属用研磨液。
  2. 幅100μmの配線と幅100μmの二酸化シリコン膜とを交互に形成するパターンにおいて、銅配線のバリア層である窒化タンタル層二酸化シリコン膜上で除去されるまで研磨した時の配線部の両側二酸化シリコン膜層からのへこみ量(ディッシング量)の増加量が50nm以下である請求項1に記載の金属用研磨液。
  3. 幅10〜100μmの配線と幅10〜100μmの二酸化シリコン膜とを交互に形成するパターンにおいて、銅配線のバリア層である窒化タンタル層二酸化シリコン膜上で除去されるまで研磨した時の配線部の両側二酸化シリコン膜層からのへこみ量(ディッシング量)の増加量が50nm以下である請求項1に記載の金属用研磨液。
  4. 幅100μmの配線と幅100μmの二酸化シリコン膜とを交互に形成するパターンにおいて、研磨開始から銅配線のバリア層である窒化タンタル層二酸化シリコン膜上で除去されるまでの所要時間(ターゲット研磨時間)の1.5倍の時間研磨した(50%オーバーポリッシュした)時の配線部の両側二酸化シリコン膜層からのへこみ量(ディッシング量)が、ターゲット研磨時間のディッシング量から20nmを超えて増加しない請求項1に記載の金属用研磨液。
  5. 幅10〜100μmの配線と幅10〜100μmの二酸化シリコン膜とを交互に形成するパターンにおいて、研磨開始から銅配線のバリア層である窒化タンタル層二酸化シリコン膜上で除去されるまでの所要時間(ターゲット研磨時間)の1.5倍の時間研磨した(50%オーバーポリッシュした)時の配線部の両側二酸化シリコン膜層からのへこみ量(ディッシング量)が、ターゲット研磨時間のディッシング量から20nmを超えて増加しない請求項1に記載の金属用研磨液。
  6. 幅4.5μmの配線と幅0.5μmの二酸化シリコン膜とを交互に形成するパターンにおいて、銅配線のバリア層である窒化タンタル層がパターン周辺部の二酸化シリコン膜上で除去されるまで研磨した時の二酸化シリコン膜部の周辺二酸化シリコン膜層からへこみ量(エロージョン量)の増加量が80nm以下である請求項1に記載の金属用研磨液。
  7. 幅1〜10μmの配線と幅0.1〜1μmの二酸化シリコン膜とを交互に形成する配線パターン密度70%以上のパターンにおいて、銅配線のバリア層である窒化タンタル層がパターン周辺部の二酸化シリコン膜上で除去されるまで研磨した時の二酸化シリコン膜部の周辺二酸化シリコン膜層からへこみ量(エロージョン量)の増加量が80nm以下である請求項1に記載の金属用研磨液。
  8. 幅4.5μmの配線と幅0.5μmの二酸化シリコン膜とを交互に形成するパターンにおいて、研磨開始から銅配線のバリア層である窒化タンタル層がパターン周辺部の二酸化シリコン膜上で除去されるまでの所要時間(ターゲット研磨時間)の1.5倍の時間研磨した(50%オーバーポリッシュした)時の二酸化シリコン膜部の周辺二酸化シリコン膜層からへこみ量(エロージョン量)が、ターゲット研磨時間のエロージョン量から40nmを超えて増加しない請求項1に記載の金属用研磨液。
  9. 幅1〜10μmの配線と幅0.1〜1μmの二酸化シリコン膜とを交互に形成する配線パターン密度70%以上のパターンにおいて、研磨開始から銅配線のバリア層である窒化タンタル層がパターン周辺部の二酸化シリコン膜上で除去されるまでの所要時間(ターゲット研磨時間)の1.5倍の時間研磨した(50%オーバーポリッシュした)時の二酸化シリコン膜部の周辺二酸化シリコン膜層からへこみ量(エロージョン量)が、ターゲット研磨時間のエロージョン量から40nmを超えて増加しない請求項1に記載の金属用研磨液。
  10. 水溶性高分子をさらに含有する請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の金属用研磨液。
  11. 水溶性高分子が、ポリアクリル酸もしくはその塩、ポリメタクリル酸もしくはその塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項10に記載の金属用研磨液。
  12. 酸化金属溶解剤が、有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩及び硫酸から選ばれる少なくとも1種である請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の金属用研磨液。
  13. 有機酸がマロン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸及びクエン酸から選ばれた少なくとも1種である請求項12に記載の金属用研磨液。
  14. 保護膜形成剤が、ベンゾトリアゾール(BTA)及びその誘導体から選ばれた少なくとも1種である請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の金属用研磨液。
  15. 導体の酸化剤が、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水より選ばれた少なくとも1種である請求項1ないし請求項14のいずれかに記載の金属用研磨液。
  16. 砥粒が、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニアより選ばれた少なくとも1種である請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の金属用研磨液。
  17. 砥粒が、コロイダルシリカまたはコロイダルアルミナである請求項16に記載の金属用研磨液。
  18. 研磨定盤の研磨布上に請求項1ないし請求項17のいずれかに記載の金属用研磨液を供給しながら、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金及びその他のタンタル化合物から選ばれた少なくとも1種からなるバリア層を有する基板を研磨布に押圧した状態で研磨定盤と基板を相対的に動かすことによって被研磨膜を研磨する研磨方法。
  19. 研磨定盤の研磨布上に請求項1ないし請求項17のいずれかに記載の金属用研磨液を供給しながら、銅及び銅合金とそのバリア層であるタンタル、窒化タンタル、タンタル合金及びその他のタンタル化合物から選ばれた少なくとも1種を含む面を研磨布に押圧した状態で研磨定盤と基板を相対的に動かすことによって被研磨膜を研磨する研磨方法。
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