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JP3901064B2 - プロジェクションテレビ用スクリーン - Google Patents

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JP3901064B2
JP3901064B2 JP2002254120A JP2002254120A JP3901064B2 JP 3901064 B2 JP3901064 B2 JP 3901064B2 JP 2002254120 A JP2002254120 A JP 2002254120A JP 2002254120 A JP2002254120 A JP 2002254120A JP 3901064 B2 JP3901064 B2 JP 3901064B2
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JP
Japan
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fresnel lens
pitch
sheet
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young
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Toppan Inc
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーキュラーフレネルレンズなどのフレネルレンズシート及びレンチキュラーレンズを用いたプロジェクションテレビ用スクリーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
また、図1に示すように、プロジェクションテレビ用スクリーンは、フレネルレンズシート(図2)とレンチキュラーレンズシート(図3)と組み合わされ、周辺を固定して、テレビセットにするが、固定する力等でレンチキュラーレンズ部と強く接することでフレネルレンズ部が変形してしまい、スクリーンの周辺部がシミのようになる外観不良が発生する可能性があった。
【0003】
一方、プロジェクションテレビ用スクリーンに用いる、サーキュラーフレネルレンズシート(レンズ部が同心円形状)は、成形型から剥離する時に、周辺部から中心部に向かって剥離するのが一般的である。この理由は、中心部から周辺部に向かって、フレネルレンズ剥離すると、フレネルレンズの先端部にキズが付き、外観不良を起こすためである。
このように周辺部から中心部に向かって剥離する場合、多方から剥離しなくてはならず、これが長い製造時間と外観不良による歩留まりの低下となっていた。
【0004】
図4は、フレネルレンズシート製造時に、フレネルレンズ部の先端が成形型に引っ掛かり、フレネルレンズ部先端にキズが付き外観不良となる状態を説明する図面である。
【0005】
従来のサーキュラーフレネルレンズシートの場合、製造時に成形型からレンズシートを周辺部から中心部へ剥離する場合、レンズ部は、容易に剥離でき、良好なレンズシートの成形が可能であるが、中心部から周辺部へ剥離する時には、フレネルレンズ部の先端が成形型に引っ掛かりフレネルレンズ部先端にキズが付き、外観不良が発生する可能性があった。
また同様に剥離する時、フレネルレンズ部が、基材に密着せずに基材から剥がれ成形型にとられたり、フレネルレンズシートを必要サイズに断裁する時、断裁面においてフレネルレンズ部と基材が剥がれる不良が発生する可能性があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前述した課題を解決して、
レンチキュラーシートとセットでテレビに組み込む場合に外観不良を起こさないプロジェクションテレビ用スクリーンを提供することである。
また、他の目的は、フレネルレンズの製造時にフレネルレンズ先端部のキズによる歩留まり低下を改善すること、また、フレネルレンズ製造時にフレネルレンズ部が基材から剥がれによる生産効率の低下を改善することが可能なフレネルレンズシートを使用したプロジェクションテレビ用スクリーンを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、
透光性樹脂基材上に電離放射線硬化型樹脂の硬化物によりレンズ部を形成してなるフレネルレンズシートを、レンチキュラーシートと組み合わせて構成されるプロジェクションテレビ用スクリーンにおいて、
レンチキュラーレンズ部のヤング率(El)と、レンチキュラーレンズピッチ(Pl)と、フレネルレンズシートのヤング率(Ef)とピッチ(Pf)との関係が、
(Ef/Pf)>(El/Pl)
であり、
前記フレネルレンズ部のヤング率( Ef )と、フレネルレンズ部の最大高さ(H max )との関係が、
Ef×H max 2 <0.224(kgf)
であり、
且つ、フレネルレンズ部のヤング率( Ef )と、フレネルレンズ部のレンズピッチ( Pf )との関係が、
Ef/Pf>3500(kgf/mm)
であることを特徴とするプロジェクションテレビ用スクリーンである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、
フレネルレンズピッチ(Pf)と画素ピッチ(Pg)の関係が、
Pf<Pg
であり、
且つ、レンチキュラーレンズピッチ(Pl)と画素ピッチ(Pg)の関係が、
Pl<Pg
であることを特徴とする請求項1記載のプロジェクションテレビ用スクリーンである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、
請求項1または2に記載のフレネルレンズシートが、
前記透光性樹脂基材と充分に硬化した電離放射線硬化型樹脂で形成されたフレネルレンズ部との密着力( A )が、 20 ℃の環境の下で、
A>1.2(N/mm)
であることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
フレネルレンズシートと組み合わせた時に発生するフレネルレンズ部の変形による外観不良は、フレネルレンズ部とレンチキュラーレンズ部が互いに押し込み合う事から発生する。
この問題を解決するために、フレネルレンズ部を形成する樹脂のヤング率(Ef)、フレネルレンズのピッチ(Pf)と、レンチキュラーレンズ部の樹脂のヤング率(El)、レンチキュラーレンズのピッチ(Pl)とな関係に着目し、本発明に至った。
【0012】
また、プロジェクションテレビ用スクリーンに用いる、サーキュラーフレネルレンズシートにおいて、製造時に一方向より成形型からレンズシートを剥離する時、フレネルレンズ部の先端が成形型に引っ掛かり、フレネルレンズ部先端にキズが付き外観不良となることがある。
この問題を解決するためにフレネルレンズ部を形成する樹脂のヤング率(Ef)と、フレネルレンズの最大高さ(Hmax)とピッチ(Pf)との関係が重要であることに着目し、本発明に至った。
【0013】
実際にプロジェクションテレビ用スクリーンとする場合、前述に関係にあるフレネルレンズシートを、レンチキュラーレンズシートと組み合わせて使用する。この時、レンチキュラーレンズ部のヤング率(El)と、レンチキュラーレンズピッチ(Pl)と、フレネルレンズシートのヤング率(Ef)とピッチ(Pf)との関係が、
(Ef/Pf)>(El/Pl)
とするする。
【0014】
また、フレネルレンズシートにおいて、フレネルレンズピッチ(Pf)と画素ピッチ(Pg)の関係が、
Pf<Pg
であり、
且つ、レンチキュラーレンズピッチ(Pl)と画素ピッチ(Pg)の関係が、
Pl<Pg
とすることで、プロジェクションテレビ用スクリーンとして、安定した画像が形成できる。
【0015】
プロジェクションテレビ用スクリーンに用いるフレネルレンズシートは、透光性樹脂基材上に、電離放射線硬化型樹脂によりフレネルレンズ部を形成したしたもので、前記フレネルレンズ部のヤング率(Ef)と、フレネルレンズ部の最大高さ(Hmax)との関係を、
Ef× max 2 <0.224(kgf)
であり、
且つ、フレネルレンズ部のヤング率(Ef)と、フレネルレンズ部のレンズピッチ(Pf)との関係が、
Ef/Pf>3500(kgf/mm)
であることが好ましい。
【0016】
このように、使用する樹脂のヤング率(Ef)を高いものを用い、しかも、フレネルレンズ部の、レンズ部の最大高さ(Hmax)、レンズピッチ(Pf)と一定の比率とすることで、成型し、レンズシートを剥離する際、レンズ部に傷の発生のない、フレネルレンズシートを得ることができる。
【0017】
この時、フレネルレンズシートにおいて、透光性樹脂基材と充分に硬化した電離放射線硬化型樹脂で形成されたフレネルレンズ部との密着力(A)を、20℃の環境の下で、
A>1.2(N/mm)
であることにすることで、フレネルレンズシートを成形後、成形型から剥離するとき、レンズ部を確実に行うことができる。
【0018】
【実施例】
(実施例1)
硬化後20℃におけるヤング率(E)が異なる樹脂組成からなる、フレネルレンズシート用の紫外線硬化型樹脂を、フレネルレンズピッチ(Pf)と最大のフレネル高さ(max)のを変えたフレネルレンズシート成形型を用い、フレネルレンズシートを製造した。
具体的には、各成形型に、それぞれの紫外線硬化型樹脂を充填した後、メタクリルスチレン樹脂からなる透明基材を被せ、光量1600mJ/cm 2 を照射し、硬化させた。
硬化後、一方向から成形型よりフレネルレンズシートを剥離し、レンズ部先端の傷の発生の程度による外観不良を評価した。
その評価結果を表1に示す。
【0019】
(実施例2)
また、実施例1で製造したフレネルレンズシートと、レンチキュラーレンズシートと組み合わせて、テレビにセットし、30℃の条件の下におけるフレネルレンズ部の変形による外観不良を評価した。
その結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
Figure 0003901064
【0021】
表1から明らかなように、試料4、5、7、9、11、13、16、16、18は、レンズ部に傷の発生がなく、外観上優れたフレネルレンズシートを成形できた。
また、試料10、14は、Ef×Hmax<0.224(kgf)の条件を満たしているが、Ef/Pf>3500(kgf/mm)の条件を満たしていないため、良好なフレネルレンズシートを得られることはできなかった。
【0022】
次に、硬化後20℃におけるフレネルレンズシート用の紫外線硬化型樹脂の密着力(A) (JISZ1528)を、樹脂組成を変更して、各種フレネルレンズシート成形を行った。
【0023】
その結果、A>1.2(N/mm)
を満たす樹脂で成形したフレネルレンズシートは、成形型から剥離した時や、必要サイズに断裁した時に基材とレンズ部が剥がれる不良が発生しなかった。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のサーキュラーフレネルレンズシートによれば、紫外線硬化型樹脂のヤング率とフレネルレンズピッチと、最大のフレネルレンズ高さ等を所定の条件に設定することで、製造時の不良率の発生を改善するものである。
また、レンチキュラーレンズと組み合わせた時に発生する、外観不良の問題を解決するものである。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】サーキュラーフレネルレンズシートとレンチキュラーシートを組み合わせたプロジェクションスクリーンにおける、周辺に発生する外観不良状態の説明図。
【図2】サーキュラーフレネルレンズシートの構成を示す説明図。
【図3】レンチキュラーレンズシートの構成を示す説明図。
【図4】サーキュラーフレネルレンズシートを成形型から剥離する時に発生する傷の状態を示す説明図。
【符号の説明】
(A) 透光性樹脂基材
(B) フレネルレンズ部
(C) フレネルレンズピッチ
(D) フレネルレンズ高さ
(E) レンチキュラーレンズピッチ
(F) レンチキュラーレンズ
(G) 成形型

Claims (3)

  1. 透光性樹脂基材上に電離放射線硬化型樹脂の硬化物によりレンズ部を形成してなるフレネルレンズシートを、レンチキュラーシートと組み合わせて構成されるプロジェクションテレビ用スクリーンにおいて、
    レンチキュラーレンズ部のヤング率(El)と、レンチキュラーレンズピッチ(Pl)と、フレネルレンズシートのヤング率(Ef)とピッチ(Pf)との関係が、
    (Ef/Pf)>(El/Pl)
    であり、
    前記フレネルレンズ部のヤング率( Ef )と、フレネルレンズ部の最大高さ(H max )との関係が、
    Ef×H max 2 <0.224(kgf)
    であり、
    且つ、フレネルレンズ部のヤング率( Ef )と、フレネルレンズ部のレンズピッチ( Pf )との関係が、
    Ef/Pf>3500(kgf/mm)
    であることを特徴とするプロジェクションテレビ用スクリーン。
  2. フレネルレンズピッチ(Pf)と画素ピッチ(Pg)の関係が、
    Pf<Pg
    であり、
    且つ、レンチキュラーレンズピッチ(Pl)と画素ピッチ(Pg)の関係が、
    Pl<Pg
    であることを特徴とする請求項1記載のプロジェクションテレビ用スクリーン。
  3. 請求項1または2に記載のフレネルレンズシートが、前記透光性樹脂基材と充分に硬化した電離放射線硬化型樹脂で形成されたフレネルレンズ部との密着力(A)が、20℃の環境の下で、
    A>1.2(N/mm)
    であることを特徴とするプロジェクションテレビ用スクリーン。
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