JP3900088B2 - 内燃機関のノック判定期間の設定方法、燃料噴射時期の設定方法、及び内燃機関の制御装置 - Google Patents
内燃機関のノック判定期間の設定方法、燃料噴射時期の設定方法、及び内燃機関の制御装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のノック判定区間設定方法、燃料噴射時期設定方法、及び制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように内燃機関の多くでは、ノッキング発生の有無を判定するノック判定を行い、その結果に応じて点火時期等を調整するノック制御が実施されている。通常、ノック判定は、シリンダブロック等に配設された振動検出センサであるノックセンサを用いて行われる。そして、各気筒の着火後に設定された所定の期間(ノック判定期間)のノックセンサの出力信号に基づいてノッキング発生の有無を判定するようにしている。
【0003】
近年、噴口が燃焼室に露出するようにインジェクタを配設して、燃料を気筒内に直接噴射する筒内噴射式内燃機関が実用されている。そうした筒内噴射式内燃機関では、燃料噴射時期等を変更することで、均質燃焼と成層燃焼との間で燃焼方式を切り替えるものがある。また吸気ポート等に配設された気流制御弁により、気筒内の気流を制御して気筒内の燃焼状態を改善するようにしたものもある。
【0004】
こうした燃焼方式の切り替えや気流制御などにより、内燃機関の燃焼形態が変更されると、気筒内での燃焼速度が変化して、燃料着火後のノッキングの発生時期も変化する。そこで従来、特許文献1にみられるように、筒内噴射式内燃機関において、燃焼形態に応じてノック判定期間を変更する技術が提案されている。この技術によれば、燃焼形態の変化に伴うノッキング発生時期の変化に拘わらず、適切なノッキング検出を行うことができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−159642号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内燃機関での燃料噴射を行うインジェクタは、電磁ソレノイドへの通電によりノズルニードルをバルブシートから離間させるように駆動することで、バルブを開いて燃料噴射を開始し、電磁ソレノイドへの通電停止によりノズルニードルをバルブシートに着座させることで燃料噴射を停止する構造となっている。
【0007】
こうしたインジェクタは、その動作に伴い、例えばノズルニードルのバルブシートへの着座時の着打音などの振動を発生する。そしてそのインジェクタの動作に応じて発生される振動が、ノイズとしてノックセンサの出力信号に乗ってしまうことがある。特に筒内噴射式内燃機関では、ポート噴射式内燃機関に比して、インジェクタがノックセンサに近い位置に配設されているため、ノックセンサの出力信号に対するインジェクタの動作により発生するノイズ(以下、「インジェクタノイズ」という)の影響がより大きくなる傾向にある。
【0008】
しかし従来においては、インジェクタの動作により発生する振動の影響を考慮することなくノッキング判定期間と燃料噴射時期とを設定していた。そのため、ノック判定期間のノックセンサの出力信号にインジェクタノイズが乗ってしまい、実際にはノッキングが発生していなくても、ノッキングが発生していると誤判定される虞があった。
【0009】
本発明はこうした問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、インジェクタの動作によって生じるノイズの影響によるノック判定の精度低下を抑制することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以下、上述した目的を達成するための手段及びその作用効果を記載する。
(課題を解決するための手段)
【0013】
請求項1に記載の発明は、内燃機関の燃料噴射時期の設定方法であって、ノック判定期間のノックセンサの出力信号に基づきノック判定を行う内燃機関において、前記ノック判定期間の前記ノックセンサの出力信号に、インジェクタの動作により発生するノイズが乗ることを避けるように前記ノック判定期間を変更するとともに、該ノック判定期間の変更がそれ以上許容できなくなったときに、前記ノック判定期間に応じた前記燃料噴射時期の設定を行うことをその要旨とする。
【0014】
請求項2に記載の発明は、内燃機関の燃料噴射時期の設定方法であって、ノック判定期間のノックセンサの出力信号に基づきノック判定を行う内燃機関において、インジェクタの動作によるノイズの発生時期が前記ノック判定期間と重ならないように前記ノック判定期間を変更するとともに、該ノック判定期間の変更がそれ以上許容できなくなったときに、前記ノック判定期間に応じた前記燃料噴射時期の設定を行うことをその要旨とする。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料噴射時期の設定方法において、前記ノック判定期間の前記ノックセンサの出力信号に対する前記インジェクタの動作により発生するノイズの影響度合いが大きいとき、前記ノック判定期間に応じた前記燃料噴射時期の設定を行うことをその要旨とする。
【0019】
請求項4に記載の発明は、燃料噴射時期に基づきインジェクタを動作させるとともに、ノック判定期間のノックセンサの出力信号に基づきノック判定を行う内燃機関の制御装置であって、前記インジェクタの動作によって生じるノイズが前記ノック判定期間の前記ノックセンサの出力信号に乗るか否かを、前記燃料噴射時期及び前記ノック判定期間に基づき判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記インジェクタの動作によって生じるノイズが前記ノック判定期間の前記ノックセンサの出力信号に乗ることを避けるように前記燃料噴射時期及び前記ノック判定期間の少なくとも一方を変更する変更手段とを備え、前記変更手段は、前記ノック判定期間の変更を優先的に行い、該ノック判定期間の変更がそれ以上許容できなくなったときに、前記燃料噴射時期の変更を行うことをその要旨とする。
【0020】
請求項5に記載の発明は、燃料噴射時期に基づきインジェクタを動作させるとともに、ノック判定期間のノックセンサの出力信号に基づきノック判定を行う内燃機関の制御装置であって、前記インジェクタの動作によるノイズの発生時期が前記ノック判定期間と重なるか否かを、前記燃料噴射時期及び前記ノック判定期間の設定に基づき判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記ノイズの発生時期と前記ノック判定期間との重なりを避けるように前記燃料噴射時期及び前記ノック判定期間の少なくとも一方を変更する変更手段とを備え、前記変更手段は、前記ノック判定期間の変更を優先的に行い、該ノック判定期間の変更がそれ以上許容できなくなったときに、前記燃料噴射時期の変更を行うことをその要旨とする。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の内燃機関の制御装置において、前記変更手段は、前記ノック判定期間の前記ノックセンサの出力信号に対する前記インジェクタの動作によって生じるノイズの影響が大きいとき、前記燃料噴射時期及び前記ノック判定期間の少なくとも一方の変更を行うことをその要旨とする。
【0023】
(作用効果)
燃料噴射時期とノック判定期間とを互いに関連付けて予め設定しておけば、ノック判定期間のノックセンサの出力信号に、インジェクタの動作により発生するノイズが乗ることを避けることができる。よって、請求項1、2に記載のようにノック判定期間に応じて燃料噴射時期を設定しておくことで、インジェクタの発生するノイズの影響によるノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0024】
またインジェクタの動作によって生じるノイズがノック判定期間のノックセンサの出力信号に乗るか否かは、機関運転中のノック判定期間及び燃料噴射時期に基づき判定することができる。そこで、機関運転中にそうした判定を行い、その判定結果に応じてノック判定期間や燃料噴射時期を適宜変更すれば、ノック判定期間のノックセンサの出力信号に、インジェクタの動作により発生するノイズが乗ることを避けることができる。よって、請求項4、5に記載の内燃機関の制御装置によっても、同様にインジェクタの発生するノイズの影響によるノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0025】
なお、ノック判定期間のノックセンサの出力信号に対するインジェクタの動作により発生するノイズの影響度合いは、機関運転条件等により変化する。例えば、内燃機関を高回転速度で運転するときなどには、インジェクタの動作以外の要因によるノックセンサの出力信号のノイズレベルがそもそも大きいため、インジェクタの動作によるノイズがノック判定期間のノックセンサの出力信号に乗ったとしても、ノック判定の結果にほとんど影響しないことがある。
【0026】
また実施されるノック判定の態様によっても、その影響度合いが変化することがある。例えば比較的大きいノッキングの有無のみを判定すれば良いときには、インジェクタの動作によるノイズがノック判定期間のノックセンサの出力信号に乗ったとしても、良好にノック判定を行うことができることがある。一方、微小なノッキングの有無も判定する必要があるときには、インジェクタの動作によるノイズがその判定結果に多大な影響を与えるようになる。
【0027】
そこで請求項3に記載の方法、及び請求項6に記載の構成のように、インジェクタの動作により発生するノイズの影響度合いが大きいときに上記のようなノック判定期間や燃料噴射時期の設定を行えば、効率的にノック判定の精度低下を抑制することができる。その場合、インジェクタの動作によるノイズの影響度合いがノック判定の精度低下を招かない程度に小さいときには、ノック判定期間や燃料噴射時期の設定を比較的自由に行うことができるようになる。
【0028】
ところで、機関運転状態に直接影響する燃料噴射時期の変更は、極力抑えることが望ましい。その点、請求項1〜3のいずれかに記載の方法、及び請求項4〜6のいずれかに記載の構成では、まずノック判定期間が優先的に変更され、その変更が許容される限界に達してから燃料噴射時期が変更されている。そのため、燃料噴射時期の変更を必要最小限に留めつつ、ノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を、図を参照して詳細に説明する。
【0030】
図1に、本実施形態の適用される内燃機関10の制御系の構成を示す。この内燃機関10は、4つの気筒を備え、気筒毎に設けられたインジェクタ12から各気筒の燃焼室11内に燃料を直接噴射する筒内噴射式の内燃機関として構成されている。
【0031】
内燃機関10の機関制御は、電子制御装置20により行われている。電子制御装置20は、機関制御に係る各種処理を実施する中央演算処理装置(CPU)、制御用のプログラムや機関制御に必要な情報を記憶するメモリ、インジェクタ12やイグナイタ13等の駆動回路等を備えて構成されている。
【0032】
電子制御装置20には、機関運転状態を検出する各種のセンサが接続されている。例えばNEセンサ22によっては、機関出力軸であるクランクシャフトの回転角が、ひいては機関回転速度NEが検出されている。またアクセルセンサ23によっては、アクセル操作量ACCPが検出されている。更に内燃機関10のシリンダブロック10aに配設されたノックセンサ21によっては、各気筒の燃焼室11内からシリンダブロック10aに伝達された振動が検出されている。
【0033】
これ以外にも、電子制御装置20には、吸入空気量を検出するエアフローメータや機関冷却水の温度を検出する水温センサ等、機関制御に必要なセンサの検出信号が入力されている。そして電子制御装置20は、そうしたセンサの検出信号より把握される内燃機関10の運転状況に応じて、燃料噴射制御や点火時期制御を始めとする各種機関制御を実施する。
【0034】
図2に、燃料噴射制御に係る電子制御装置20の処理手順を示す。同図に示される一連の処理は、機関運転中に、割り込み処理として電子制御装置20により周期的に実施される。
【0035】
まずステップS100では、機関回転速度NEや、アクセル操作量ACCP等から算出される機関負荷KL等に基づいて燃料噴射量が算出される。ここでの燃料噴射量の算出は、予め電子制御装置20のメモリに記憶された噴射量算出用の演算マップを参照して行われる。
【0036】
ステップS110では、同様に機関回転速度NE、機関負荷KL等に基づいて燃料噴射時期が算出される。ここで算出される燃料噴射時期は、各気筒でインジェクタ12から燃料噴射を開始させる時期を、各気筒の圧縮上死点を基準とするクランク角で表したものである。ここでの燃料噴射時期の算出についても、燃料噴射量と同様に、予め電子制御装置20のメモリに記憶された噴射時期算出用の演算マップを参照して行われる。なお、この噴射時期算出用の演算マップの設定態様については後述する。
【0037】
ステップS120では、上記算出された燃料噴射量、及び機関回転速度NEに基づいて、その算出された燃料噴射量分の燃料のインジェクタ12からの噴射に必要な期間(クランク角)が算出される。そしてステップS130では、こうして算出された燃料噴射時期、及び燃料噴射期間に基づいて、燃料噴射信号が気筒毎に生成され、各気筒のインジェクタ12に出力される。燃料噴射信号は、燃料噴射時期により示される時期から燃料噴射期間により示される期間オンとなる。
【0038】
燃料噴射信号がオンとなると、インジェクタ12の電磁ソレノイドへの通電が開始され、それにより発生する電磁吸引力によりノズルニードルがバルブシートから離間されるように駆動される。これにより、インジェクタ12の噴口が開かれて燃料噴射が開始される。一方、燃料噴射信号がオフとされると、電磁ソレノイドへの通電が停止され、ノズルニードルがバルブシートに着座される。これにより噴口が閉ざされ、燃料噴射が停止される。
【0039】
こうして燃料噴射信号がオンとされている期間、インジェクタ12からの燃料噴射が行われる。そしてこれにより、各気筒の燃焼室11には、機関運転状況に応じた適切な時期に、適切な量の燃料が噴射供給されるようになる。
【0040】
更に電子制御装置20は、上記ノックセンサ21の検出結果に基づいて、各気筒でのノッキング発生の有無を判定するノック判定を行い、その結果に応じて点火時期を調整するノック制御を実施している。
【0041】
詳しくは、ノック判定においてノッキングの発生有りとの判定がなされると、目標点火時期を所定量遅角させ、ノッキングの発生無しとの判定がなされると、目標点火時期を徐々に進角させる。目標点火時期は、各気筒で点火を実施させる時期を、各気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角(BTDC)で表したものである。電子制御装置20は、目標点火時期により示される時期にオンとなる点火信号を各気筒のイグナイタ13に出力し、点火を実施させる。これにより、ノッキングの発生限界近傍に点火時期を調整させるようにしている。
【0042】
図3に、上記ノック制御におけるノック判定に係る処理の流れを示す。同図に示される一連の処理は、機関始動後にノック制御の開始条件が成立したときから開始される。
【0043】
ノック判定処理が開始されると、まずステップS200において、ゲート信号のオン時期及びオフ時期が設定される。ゲート信号は、ノック判定に係るノックセンサ21の出力信号(ノックセンサ21の出力信号)のサンプリングを実施する期間を決定する信号で、ノック判定は、ゲート信号がオンとなっている期間のノックセンサ21の出力信号を参照して行われる。すなわち、ここでは、ゲート信号がオンとなっている期間が、ノックセンサ21の出力信号に基づくノック判定が行われる「ノック判定期間」となっている。ちなみにゲート信号のオン時期及びオフ時期は、各気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角(ATDC)で表される。
【0044】
ここでのゲート信号のオン時期及びオフ時期の設定は、電子制御装置20のメモリに予め記憶された判定期間算出用の演算マップを参照して行われる。この判定期間算出用の演算マップは、機関回転速度NEと機関負荷KLとの二次元マップとして設定されている。この判定期間算出用の演算マップの設定態様については、上述した噴射期間算出用の演算マップの設定態様と共に後述する。
【0045】
こうしてノック判定期間の設定がなされると、以下のステップS210〜S260の処理を通じて、気筒毎にノック判定が実施される。なお本実施形態では、ノック判定期間におけるノックセンサ21の出力信号のピークホールド値VKPEAK(最大値)に基づいてノック判定が行われている。そしてそのピークホールド値VKPEAKの対数変換値LVPKが正規分布を示すとの前提に基づき、今回サンプリングされた対数変換値LVPKのその分布内での位置によりノッキング発生の有無の判定を行うノック判定方式が採用されている。
【0046】
さて、ゲート信号がオンとされ、ノック判定用のゲートがオープンされると(S210:YES)、対象となる気筒のノックセンサ21の出力信号のピークホールドが開始される(S220)。すなわち、ゲート信号がオンとされてからのノックセンサ21の出力信号の最大値であるピークホールド値VKPEAKが求められる。
【0047】
ゲート信号がオフとされて同ゲートがクローズされると(S230:YES)、その時点でのピークホールド値VKPEAK、すなわちノック判定期間におけるノックセンサ21の出力信号の最大値が読み込まれる(S240)。
【0048】
そしてそのピークホールド値VKPEAKに基づいて、ノック判定レベルが更新される(S250)。ここでのノック判定レベルの更新は、以下の態様で行われる。
【0049】
まず、今回サンプリングされたピークホールド値VKPEAKの対数変換値LVPKに基づき、その対数変換値LVPKの分布傾向を示す分布パラメータ、すなわち分布中央値VMED及び標準偏差値SGMの更新が行われる。ここでは、それらの更新は、下式[数1]、[数2]に基づき行われる。すなわちここでは、分布中央値VMED及び標準偏差値SGMの更新前の値を、今回サンプリングされたピークホールド値VKPEAKの対数変換値LVPKとの対比に基づき増減することで、分布中央値VMED及び標準偏差値SGMが概算により求められている。
【0050】
【数1】
(LVPK>VMEDのとき)
VMED ← VMED+ΔM
(LVPK≦VMEDのとき)
VMED ← VMED−ΔM
【0051】
【数2】
(VMED−SGM<LVPK<VMEDのとき)
SGM ← SGM−2・ΔS
(LVPK≦VMED−SGM、またはLVPK≧VMEDのとき)
SGM ← SGM+ΔS
ここでは、分布中央値VMEDの更新量ΔMは、今回サンプリングされた対数変換値LVPKと更新前の分布中央値VMEDとの差を所定値n1(例えば「4」)で除算した値とされている。また標準偏差値SGMの更新量ΔSは、分布中央値VMEDの更新量ΔMを所定値n2(例えば「8」)で除算した値とされている。
【0052】
ノック判定レベルは、こうして更新された分布パラメータより求められる。ここでは次の2つのノック判定レベル、すなわち無ノック判定値P1、大ノック判定値P2が設定されている。
【0053】
「無ノック判定値P1」は、ノッキング発生の有無を判定するためのノック判定レベルで、次式[数3]より求められる。ここで「u」は、u値と呼ばれる係数で、機関回転速度NEに基づき算出される。
【0054】
【数3】
P1←VMED+u×SGM
「大ノック判定値P2」は、規模の大きいノッキングの発生の有無を判定するためのノック判定レベルで、次式[数4]より求められる。
【0055】
【数4】
P2←P1+2×SGM
そして、以上により求められたノック判定レベルと今回サンプリングされた対数変換値LVPKとの対比に基づき、ノック判定が行われる(S260)。すなわち、今回サンプリングされた対数変換値LVPKが無ノック判定値P1以下であれば、対象となる気筒での今回の燃焼では、ノッキングの発生無しと判定される。また今回サンプリングされた対数変換値LVPKが無ノック判定値P1を超え、且つ大ノック判定値P2未満であれば、対象となる気筒での今回の燃焼において、あまり規模の大きくないノッキングの発生有りと判定される。更に今回サンプリングされた対数変換値LVPKが大ノック判定値P2以上であれば、対象となる気筒での今回の燃焼において、規模の大きいノッキングの発生有りと判定される。
【0056】
以上の処理は、機関運転中、電子制御装置20によって繰り返し実行される。これにより、各気筒で燃焼が行われるごとにノック判定が実施されている。
続いて、本実施形態での燃料噴射時期及びノック判定期間の設定態様の詳細を説明する。
【0057】
本実施形態での燃料噴射時期及びノック判定期間の設定は、まず次のようにそれらの基礎となる設定を決めることから始められる。なお、ここでは、そうした燃料噴射時期及びノック判定期間の基礎となる設定を、それらのディフォルト設定という。
【0058】
・ディフォルト設定の燃料噴射時期は、機関出力や排気性能等の機関運転性能の最適化が図られるように、機関回転速度NE及び機関負荷KLに応じて設定される。
【0059】
・ディフォルト設定のノック判定期間は、すべての機関運転条件で一律に設定される。ここでは、ディフォルト設定のノック判定期間を、各気筒の圧縮上死点後、10°CAから90°CAの期間としている。
【0060】
このように、ディフォルト設定の燃料噴射時期及びノック判定期間は、各々個別に設定されている。そのため、ディフォルト設定の燃料噴射時期及びノック判定期間では、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号に、インジェクタ12の動作により発生するノイズが乗ってしまい、ノック判定の結果に好ましくない影響を与えることがある。次に、その詳細を、図4を併せ参照して説明する。
【0061】
図4には、同図(a)に示すように燃料噴射信号が出力されたときの、ニードル弁リフト(b)、及びノックセンサ21の出力信号(c),(d)の推移が例示されている。ここでニードル弁リフトとは、バルブシートに着座した位置を基準「0」とした、バルブシートから離間する側へのノズルニードルの変位量を示している。
【0062】
同図に示すように、燃料噴射信号がオンとされると、インジェクタ12の電磁ソレノイドが励磁されてノズルニードルがバルブシートから離間されるように駆動される。一方、燃料噴射信号がオフとされると、インジェクタ12の電磁ソレノイドへの通電が停止され、ノズルニードルはバルブシートに着座する位置に向けて下降される。ノズルニードルが最大リフトに達したときやバルブシートに着座したときには、すなわち燃料噴射の開始、停止の直後には、ノズルニードルがその動作範囲を制限するストッパやバルブシートに突き当たり、着打音が発生する。
【0063】
このようなインジェクタ12の動作に伴い発生した着打音は、内燃機関10のシリンダブロック10a等を通じてノックセンサ21に伝達され、ノイズとしてノックセンサ21の出力信号に乗ってしまう。このときのノックセンサ21の出力信号のバックグランド・ノイズ・レベルが小さければ、同図(c)に示すようにそのノイズは、ノックセンサ21の出力信号上にはっきりと現われる。
【0064】
こうしたインジェクタ12の動作により生じるノイズ、すなわちインジェクタノイズが、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号に乗ってしまえば、たとえノッキングが発生していなくてもノックセンサ21の出力信号の振幅が大きくなって、ノッキング有りとの誤ったノック判定がなされてしまう虞がある。或いは、そうしたインジェクタノイズが乗った状態が、ノッキングの無い平常の状態と認定されてしまえば、ノック判定レベルが高くなり、ノッキングの発生を適切に判定できなくなってしまう。
【0065】
そこで本実施形態では、上記ディフォルト設定に対して、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗ることが回避されるように、ノック判定期間及び燃料噴射期間を互いに関連付けて変更するようにしている。具体的には、ここでのノック判定期間及び燃料噴射期間の設定変更は、下記(イ)、(ロ)に従って行われる。
【0066】
(イ)ディフォルト設定のノック判定期間と燃料噴射期間とが重なっているときには、許容される限りにおいて、燃料噴射期間と重なりを避けるようにノック判定期間を短縮する。
【0067】
(ロ)上記(イ)において、許容最小期間までノック判定期間を短縮しても、燃料噴射期間との重なりが解消されないときには、ノック判定期間を許容最小期間に短縮した上で、その短縮されたノック判定期間と燃料噴射期間とが重ならないように燃料噴射時期を変更する。
【0068】
なお、ノック判定期間を短縮し過ぎれば、ノッキングの発生時期がそのノック判定期間に入らなくなり、ノック判定を適切に行うことができなくなってしまう。そのため、適切なノック判定を実施可能なノック期間の最小値として上記許容最小期間が定められている。
【0069】
続いて、そうした燃料噴射時期やノック判定期間の設定変更の具体例を説明する。
図5は、ある機関運転条件におけるゲート信号、燃料噴射信号、点火信号、及びノックセンサ21の出力信号(ノックセンサ信号)の波形例を示している。ここで、ゲート信号がオンとされている期間が、ノック判定期間に対応している。また燃料噴射信号がオンとなる時期が、燃料噴射時期に対応している。ちなみに、同図には、上記ディフォルト設定におけるゲート信号の推移が実線で示されている。
【0070】
同図に示すように、ディフォルト設定のノック判定期間(10〜90°CA[ATDC])では、0°CAに圧縮上死点を迎える第1気筒#1を対象としたノック判定期間に、第3気筒#3に対する燃料噴射が実施されている。そのため、このときのノック判定期間のノックセンサ21の出力信号には、第3気筒#3での燃料噴射に伴うインジェクタノイズ(同図の円B)が乗ってしまっている。ちなみに、第1気筒#1での燃料噴射に伴うインジェクタノイズ(同図の円A)は、第1気筒#1の直前に点火される気筒を対象としたノック判定期間のノックセンサ21の出力信号に乗っている。
【0071】
この場合、ノック判定期間と燃料噴射期間との重なることを避けるように、ディフォルト設定からノック判定期間が短縮される。より具体的には、同図に破線で示すようにゲート信号がオフされる時期が、燃料噴射時期(燃料噴射信号のオン時期)よりも早められるように、ノック判定期間の設定変更が行われる。これにより、インジェクタノイズの発生時期がノック判定期間から外れるようになり、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗ることが回避される。
【0072】
図6(a)に、これとは別の機関運転条件におけるゲート信号、燃料噴射信号、ノックセンサ21の出力信号の波形例を示す。
同図(a)の例でも、ディフォルト設定では、ゲート信号がオンとされている期間に、第3気筒#3のインジェクタ12に対する燃料噴射信号がオンとされており、ノック判定期間と燃料噴射期間とが重なった状態となっている。
【0073】
ここで先の例と同様に、燃料噴射期間とノック判定期間とが重ならないようになるまでノック判定期間を短縮したときのゲート信号の推移を、同図に破線で示す。この例では、先の例に比して、燃料噴射時期が早い時期に設定されており、変更後のノック判定期間αが、適切なノック判定に必要な許容最小期間βよりも短くなってしまっている。
【0074】
そうした場合、同図(b)に変更後のゲート信号、及び燃料噴射信号の波形例を破線で示すように、ノック判定期間の短縮は、上記許容最小期間βまでに留め、その短縮後のノック判定期間と重ならないように燃料噴射期間が変更される。同図(b)の例では、ゲート信号のオフ時期を60°CA[ATDC]まで早めるとともに、燃料噴射時期をその60°CAよりも遅くするように、ノック判定期間及び燃料噴射時期の設定変更がなされている。
【0075】
本実施形態では、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗ることが、すべての機関運転条件で避けられるように、以上のようなノック判定期間及び燃料噴射期間の設定変更を行っている。そして、その設定変更後のノック判定期間、及び燃料噴射時期を、上述した噴射時期算出用、及び判定期間算出用の演算マップに反映させている。そのため、すべての機関運転領域においてノック判定期間と燃料噴射期間との重なりが解消され、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号に、インジェクタノイズが乗ることが避けられるようになる。
【0076】
以上説明した本実施形態では、次の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、ノック判定期間と燃料噴射期間とが重ならないように、燃料噴射時期に応じてノック判定期間が短縮されている。これにより、ノック判定期間でのノックセンサ21の出力信号に、インジェクタ12の動作により発生するノイズが乗ることを避けられ、ノック判定の精度を確保することができる。
【0077】
(2)本実施形態では、許容限度までノック判定期間を短縮しても、ノック判定期間と燃料噴射期間との重なりが解消できないときには、その短縮されたノック判定期間に応じて、その重なりを解消するように燃料噴射時期が変更されている。そのため、燃料噴射時期の変更を極力抑えながら、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗ることを回避することができる。
【0078】
以上説明した第1実施形態は、例えば次のように変更して実施することもできる。
ノックセンサ21のバックグランド・ノイズ・レベルの大きさは、機関運転状況に応じて変化する。一般には、機関回転速度が高くなるほど、バックグランド・ノイズ・レベルが大きくなる傾向にある。
【0079】
一方、バックブランド・ノイズ・レベルがある程度よりも大きくなると、図4(d)に示すように、インジェクタノイズがノックセンサ21の出力信号に乗ったとしても、顕著な波形変化は生じなくなる。そのような機関運転条件でのゲート信号、燃料噴射信号、及びノックセンサ21の出力信号の波形例を、図7に示す。
【0080】
同図の例では、ゲート信号がオンとされる期間に、燃料噴射信号がオンとされており、ノック判定期間と燃料噴射期間とが重なった状態となっている。そうした場合にも、バックブランド・ノイズ・レベルが十分に大きければ、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号に対するインジェクタノイズの影響は許容できる範囲内となり、特にノック判定期間や燃料噴射時期を変更しなくても、十分にノック判定の精度を確保できる。すなわち、このようなノック判定のノックセンサ21の出力信号に対するインジェクタノイズの影響度合いが小さい機関運転条件では、上記のようなディフォルト設定に対する燃料噴射時期やノック判定期間の設定変更はあまり必要ない。
【0081】
そこで、上記のような燃料噴射時期、ノック判定期間の設定変更を、ノック判定のノックセンサ21の出力信号に対するインジェクタノイズの影響度合いの大きい機関運転条件に限って行うようにしても良い。例えばバックグランド・ノイズ・レベルが小さい低回転運転時に限り、上記のようなノック判定期間、燃料噴射時期の設定変更を適用しても、インジェクタノイズに起因するノック判定の精度低下の低減は十分可能である。
【0082】
ちなみに、インジェクタノイズの影響が比較的小さい機関運転条件にあっても、次のような場合には、燃料噴射時期やノック判定期間の設定変更を行うことが望ましい。
【0083】
図8には、ある機関運転条件でのゲート信号、燃料噴射信号、及びノックセンサ21の出力信号の波形例が示されている。この例では、ゲート信号がオンとされている期間に燃料噴射信号がオンとなっており、ノック判定期間と燃料噴射期間とが重なっている。ここでは、ノックセンサ21のバックグランド・ノイズ・レベルがそもそも高い状態にあり、その状態では、支障なくノック判定を行なえるものとする。
【0084】
ところが、この例では、ノック判定期間の終了時期と燃料噴射の終了時期とが近くなっている。そのため、機関回転速度NEや機関負荷KL等が少し変化して、同図に破線で示すように燃料噴射期間(燃料噴射信号のオン期間)が少し短くなるだけで、燃料噴射の終了時期がノック判定期間に入るようになる。そしてそれまで、ノック判定期間外に位置していた、インジェクタ12の燃料噴射終了時の着打音に起因するノイズ(同図に円C)が、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号に乗るようになる。
【0085】
このようなノック判定期間と燃料噴射期間との重なり態様の変化が生じると、インジェクタノイズがノック判定期間のノックセンサ21の出力信号に与える影響は大きくなる。そのため、たとえバックグランド・ノイズ・レベルがある程度大きい機関運転領域にあっても、その影響を許容することができなくなる。よってそのような機関運転領域では、バックグランド・ノイズ・レベルがある程度大きくても、予めノック判定期間と燃料噴射時期との重なりが解消されるように、ノック判定期間や燃料噴射時期の設定変更を行っておくことが望ましい。
【0086】
(第2実施形態)
続いて、本発明を具体化した第2実施形態について、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0087】
第1実施形態では、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号に、インジェクタノイズが乗ることを避けるように、燃料噴射時期及びノック判定期間を互いに関連付けて予め設定しておくことで、ノック判定精度の悪化防止を図っている。
【0088】
そのように燃料噴射時期やノック判定期間を予め設定しておかずとも、以下のようにすれば、同様にインジェクタノイズに起因するノック判定の精度低下を抑制することはできる。すなわち、本実施形態では、機関運転中に、そのノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗るような状況にあるか否かを判定し、その判定結果に応じてノック判定期間や燃噴射時期を適宜変更させながらノック判定を行うようにしている。
【0089】
図9に、そうした本実施形態のノック判定処理のフローチャートを示す。この処理は、電子制御装置20によって、機関運転中、ノック判定の実行条件が成立する毎に実施される。
【0090】
本処理が開始されると、まずステップS300において、予め設定されたノック判定期間のノックセンサ21の出力信号に基づきノック判定が行われる。最初にノック判定が行われるときのノック判定期間は、燃料噴射時期とは無関係に設定されている。また燃料噴射時期も、ノック判定期間とは無関係に設定されている。すなわち、本実施形態では、ノック判定期間や燃料噴射期間は、上記ディフォルト設定のままとなっている。
【0091】
ここでのノック判定の結果、「ノッキング無し」との判定がなされれば(S310:NO)、その判定結果をそのまま確定して(S320)、今回のノック判定を完了する。
【0092】
一方、「ノッキング有り」との判定がなされたときには(S310:YES)、ステップS330において、ゲート期間と燃料噴射期間とが重なっているか否かの判定がなされる。すなわちここでは、そのとき、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗るような状況に有るか否かが判定される。
【0093】
ここで、そうした状況になければ(S330:NO)、インジェクタノイズに起因して、誤ったノック判定がなされることはない。そのため、上記ステップS300での「ノッキング有り」との判定をそのまま確定して(S340)、今回のノック判定を完了する。
【0094】
一方、ゲート期間と燃料噴射期間とが重なっており、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗るような状況にあれば(S330:YES)、ステップS335において、機関回転速度NEが所定値NE1未満であるか否かが判定される。ここでの所定値NE1は、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号に対するインジェクタノイズの影響を許容できる程度にバックグランド・ノイズ・レベルが増大すると判断できる機関回転速度NEの最小値が設定されている。
【0095】
機関回転速度NEが所定値NE1以上であれば(S335:NO)、先のステップS300でのノック判定の結果がインジェクタノイズに起因する誤判定ではないと判断することが、すなわち実際にノッキングが発生していると判断することができる。そのため、この場合にも、先の「ノッキング有り」との判定をそのまま確定して(S340)、今回のノック判定を完了する。
【0096】
一方、機関回転速度NEが所定値NE1未満の低回転速度領域にあれば(S335:YES)、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号に対するインジェクタノイズの影響が大きいと判断される。そしてその場合には、先のステップS300での「ノッキング有り」との判定結果は、そのインジェクタノイズに起因した誤判定の疑いがある。
【0097】
そこでこのときには、先の「ノッキング有り」との判定結果は確定させず、ステップS350〜S380の処理を通じて燃料噴射時期やノック判定期間を変更した後、ノック判定をやり直す。
【0098】
ここでの燃料噴射時期やノック判定期間の変更は、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗ることを避けるように行われる。すなわち、ステップS350では、ノック判定期間が燃料噴射期間と重ならないように、ゲート期間が短縮される。この短縮によりゲート期間が上記許容最小期間β未満となるのであれば(S360:YES)、ゲート期間をその許容最小期間βに設定し(S370)、その設定されたゲート期間に燃料噴射期間が重ならないように燃料噴射時期を変更する(S380)。
【0099】
そして再びステップS300で、ノック判定がやり直される。このときのノック判定は、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗ることを避けるようにノック判定期間、燃料噴射時期が設定された状態で行われる。そのため、インジェクタノイズに起因した誤判定は生じ得ず、適切な判定結果が得られることとなる。
【0100】
ちなみに本実施形態では、ステップS330の処理が、上記「判定手段」の行う処理に相当している。またステップS350〜S380の処理が、上記「変更手段」の行う処理に相当している。
【0101】
以上説明した本実施形態では、次の効果を奏することができる。
(3)本実施形態では、ゲート信号及び燃料噴射時期に基づいて、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗るか否かの判定が行われる。そしてその判定結果に基づいて、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗ることを避けるように、ノック判定期間や燃料噴射時期が変更されている。そのため、インジェクタノイズに起因したノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0102】
(4)本実施形態では、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗るような状況でノッキング有りの判定がなされたときには、その判定結果を保留している。そして、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗ることを避けるようにノック判定期間や燃料噴射時期を変更した後、再判定を行っている。そのため、インジェクタノイズに起因した誤判定をより確実に回避することができる。
【0103】
(5)本実施形態では、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号に対するインジェクタノイズの影響度合いの大きい内燃機関10の低回転運転時に、上記ノック判定期間や燃料噴射時期の変更を行っているため、それらの変更の頻度を極力抑えて、ノック判定の精度低下を効率的に抑制することができる。
【0104】
(6)本実施形態では、上記のようなノック判定期間や燃料噴射時期の変更に際して、まず許容される限りはノック判定期間のみを変更し、その変更が許容できなくなったときに燃料噴射時期を変更するようにしている。すなわち、ノック判定期間の変更を優先的に行い、そのノック判定期間の変更がそれ以上許容できなくなったときに燃料噴射時期の変更を行うようにしている。そのため、燃料噴射時期の変更を必要最小限に留めつつ、ノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0105】
なお、上記各実施形態は次のように変更して実施することもできる。
・図9のノック判定処理でのステップS335での判定条件は、適宜変更しても良い。ノックセンサ21の出力信号に対するインジェクタノイズの影響度合いが大きいか否かの判定が可能であれば、例えば機関負荷KLなどの他の機関制御パラメータを用いた判定条件としても、上記(5)の効果は得られる。
【0106】
・またそのステップS335での判定処理を省略しても良い。すなわち、第2実施形態では、ノックセンサ21の出力信号に対するインジェクタノイズの影響度合いの大きい低回転運転時に限り、燃料噴射時期やノック判定期間を変更させるようにしていたが、そうした制限無しでそれらの変更を行うようにしても良い。その場合にも、上記(5)以外の効果は奏することができる。
【0107】
・図9のノック判定処理では、ディフォルト設定の燃料噴射時期及びノック判定期間でノック判定を行って「ノッキング有り」との判定結果がなされ、且つゲート期間と燃料噴射期間とが重なった状態にあると判定されたときに、燃料噴射時期やノック判定期間を変更してノック判定をやり直すようにしている。これを次の(a)〜(c)のような処理手順としても、上記(3)、(6)の効果は得られる。
(a)ノック判定処理の開始時に、まずステップS330と同様、或いはそれに準じた態様で、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗るか否かを判定する。
(b)上記(a)で否定判定されたときには、そのままノック判定を実施する。(c)上記(a)で肯定判定されたときには、図9のステップS350〜S380と同様、或いはそれに準じた態様で、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗ることを避けるように、ノック判定期間及び燃料噴射時期の少なくとも一方を変更した後、ノック判定を実施する。
【0108】
・更に上記(c)に代えて、下記(d)〜(f)の処理を行うようにしても良い。この場合には、更に上記(5)の効果も得られるようになる。
(d)ステップS335と同様、或いはそれに準じた態様で、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号に対するインジェクタノイズの影響度合いが大きいか否かの判定を行う。
(e)上記(d)で否定判定されたときにはそのままノック判定を実施する。
(f)上記(d)で肯定判定されたときには、ノック判定期間のノックセンサ21の出力信号にインジェクタノイズが乗ることを避けるように、ノック判定期間及び燃料噴射時期の少なくとも一方を変更した後、ノック判定を実施する。
【0111】
・ノック判定や燃料噴射制御の詳細は、上述したものに限らず、任意に変更しても良い。
・適用される内燃機関の構成も、上述したものに限らず、任意に変更しても良い。例えばポート噴射式内燃機関にあっても、インジェクタの動作により発せするノイズがノックセンサの出力信号に乗ることがあるのであれば、本発明は有用である。
【0112】
次に、以上説明した本発明の実施の形態から把握される技術的思想をその作用効果と共に以下に列記する。
(イ)前記ノイズの発生時期は、前記インジェクタからの燃料噴射時期に基づき求められる請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射時期の設定方法、及び請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
【0113】
(ロ)前記ノイズの発生時期は、前記インジェクタからの燃料噴射の開始時期、及び終了時期の少なくとも一方に基づき求められる請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射時期の設定方法、及び請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
【0114】
上記(イ)、(ロ)のように燃料噴射時期やインジェクタからの燃料噴射の開始時期、或いは燃料噴射の終了時期に基づくことで、インジェクタの動作に伴うノイズの発生される時期を好適に求めることができる。
【0115】
(ハ)前記ノイズの影響度合いが大きいときとは、前記ノックセンサの出力信号における前記インジェクタの動作以外の要因により発生するノイズの小さいときである請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射時期の設定方法、及び請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
【0116】
インジェクタの動作以外の要因により発生するノイズが小さければ、相対的にインジェクタの動作に起因したノイズが大きくなり、それがノイズの影響度合いが大きくなる。よってそのようなときに、上述のようなノック判定期間や燃料噴射時期の設定を行って、インジェクタの動作により発生するノイズがノック判定期間のノックセンサの出力信号に乗ることを避けるようにすれば、効果的にノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0117】
(ニ)前記ノイズの影響度合いが大きいか否かは、機関回転速度及び機関負荷の少なくとも一方に基づき判定される請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射時期の設定方法、及び請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
【0118】
上記のようなインジェクタの動作以外の要因により発生するノイズの大きさは、機関回転速度や機関負荷によって変化する。よって、機関回転速度及び機関負荷の少なくとも一方に基づくことで、インジェクタの動作により発生するノイズの影響度合いが大きいか否かを判定することができる。
【0119】
(ホ)前記ノイズの影響度合いが大きいときとは、当該機関の低回転運転時である請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射時期の設定方法、及び請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
【0120】
上記のようなインジェクタの動作以外の要因により発生するノイズは、機関回転速度が高くなるほど、大きくなる傾向にある。よって、内燃機関の低回転運転時に上述のようなノック判定期間や燃料噴射時期の設定を行って、インジェクタの動作により発生するノイズがノック判定期間のノックセンサの出力信号に乗ることを避けるようにすることで、効果的にノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0121】
(ヘ)前記ノック判定期間が、上記(イ)〜(ホ)のいずれかに記載の設定方法により設定された内燃機関の制御装置。
(ト)前記燃料噴射時期が、上記(イ)〜(ホ)のいずれかに記載の設定方法により設定された内燃機関の制御装置。
【0122】
(チ)前記内燃機関は、筒内噴射式内燃機関である請求項1〜6、上記(イ)〜(ト)のいずれかに記載の内燃機関のノック判定期間の設定方法、燃料噴射時期の設定方法、及び内燃機関の制御装置。
【0123】
筒内噴射式内燃機関では、気筒内に燃料を直接噴射する都合上、ポート噴射式の内燃機関に比して、ノックセンサにより近い位置にインジェクタが配設されるため、ノック判定期間のノックセンサの出力信号に対するインジェクタの動作により発生するノイズの影響度合いがより大きくなる。よって上記のような内燃機関のノック判定期間の設定方法、燃料噴射時期の設定方法、及び内燃機関の制御装置の適用によって、より顕著なノック判定の精度低下の抑制効果が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の全体構成を示す模式図。
【図2】同実施形態の燃料噴射制御のフローチャート。
【図3】同実施形態のノック判定処理のフローチャート。
【図4】燃料噴射信号(a)、ニードル弁リフト(b)、及びノックセンサ出力信号(c)(d)の関係を示すタイムチャート。
【図5】第1実施形態の制御例を示すタイムチャート。
【図6】(a)、(b)ゲート信号、燃料噴射信号、ノックセンサ信号の波形例を示すタイムチャート。
【図7】ゲート信号、燃料噴射信号、ノックセンサ信号の波形例を示すタイムチャート。
【図8】ゲート信号、燃料噴射信号、ノックセンサ信号の波形例を示すタイムチャート。
【図9】本発明の第2実施形態のノック判定処理のフローチャート。
【符号の説明】
10…内燃機関、10a…シリンダブロック、11…燃焼室、12…インジェクタ、13…イグナイタ、20…電子制御装置、21…ノックセンサ、22…NEセンサ、23…アクセルセンサ。
Claims (6)
- ノック判定期間のノックセンサの出力信号に基づきノック判定を行う内燃機関にあって、前記ノック判定期間の前記ノックセンサの出力信号に、インジェクタの動作により発生するノイズが乗ることを避けるように前記ノック判定期間を変更するとともに、該ノック判定期間の変更がそれ以上許容できなくなったときに、前記ノック判定期間に応じた前記燃料噴射時期の設定を行う
ことを特徴とする内燃機関のノック判定期間の設定方法。 - ノック判定期間のノックセンサの出力信号に基づきノック判定を行う内燃機関にあって、インジェクタの動作によるノイズの発生時期が前記ノック判定期間と重ならないように前記ノック判定期間を変更するとともに、該ノック判定期間の変更がそれ以上許容できなくなったときに、前記ノック判定期間に応じた前記燃料噴射時期の設定を行う
ことを特徴とする内燃機関のノック判定期間の設定方法。 - 前記ノック判定期間の前記ノックセンサの出力信号に対する前記インジェクタの動作により発生するノイズの影響度合いが大きいとき、前記ノック判定期間に応じた前記燃料噴射時期の設定を行う請求項1又は2に記載の内燃機関のノック判定期間の設定方法。
- 燃料噴射時期に基づきインジェクタを動作させるとともに、ノック判定期間のノックセンサの出力信号に基づきノック判定を行う内燃機関の制御装置であって、
前記インジェクタの動作によって生じるノイズが前記ノック判定期間の前記ノックセンサの出力信号に乗るか否かを、前記燃料噴射時期及び前記ノック判定期間に基づき判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、前記インジェクタの動作によって生じるノイズが前記ノック判定期間の前記ノックセンサの出力信号に乗ることを避けるように前記燃料噴射時期及び前記ノック判定期間の少なくとも一方を変更する変更手段とを備え、
前記変更手段は、前記ノック判定期間の変更を優先的に行い、該ノック判定期間の変更がそれ以上許容できなくなったときに、前記燃料噴射時期の変更を行う
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 燃料噴射時期に基づきインジェクタを動作させるとともに、ノック判定期間のノックセンサの出力信号に基づきノック判定を行う内燃機関の制御装置であって、
前記インジェクタの動作によるノイズの発生時期が前記ノック判定期間と重なるか否かを、前記燃料噴射時期及び前記ノック判定期間の設定に基づき判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、前記ノイズの発生時期と前記ノック判定期間との重なりを避けるように前記燃料噴射時期及び前記ノック判定期間の少なくとも一方を変更する変更手段とを備え、
前記変更手段は、前記ノック判定期間の変更を優先的に行い、該ノック判定期間の変更がそれ以上許容できなくなったときに、前記燃料噴射時期の変更を行う
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記変更手段は、前記ノック判定期間の前記ノックセンサの出力信号に対する前記インジェクタの動作によって生じるノイズの影響が大きいとき、前記燃料噴射時期及び前記ノック判定期間の少なくとも一方の変更を行う請求項4又は5に記載の内燃機関の制御装置。
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