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JP3997102B2 - Multilayer blow molded container - Google Patents

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JP3997102B2
JP3997102B2 JP2002076455A JP2002076455A JP3997102B2 JP 3997102 B2 JP3997102 B2 JP 3997102B2 JP 2002076455 A JP2002076455 A JP 2002076455A JP 2002076455 A JP2002076455 A JP 2002076455A JP 3997102 B2 JP3997102 B2 JP 3997102B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層ブロー成形容器に関し、さらに詳しくは、芯層にガスバリア性に優れたポリグリコール酸層を配置し、内外層に熱可塑性ポリエステル樹脂層を配置し、かつ、多層共押出ダイレクトブロー成形により成形されてなる多層ブロー成形容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイレクトブロー成形は、押出機にて樹脂を加熱溶融し、円型ダイより円筒状にパリソンを押出し、該パリソンを直接に割型で挟んで、パリソンの下部をピンチオフすると共に融着させ、溶融状態のまま内部に圧縮空気を吹き込み、冷却した金型壁までブローし、冷却して成形する方式である。ダイレクトブロー成形によれば、未延伸のブロー成形容器が得られる。
【0003】
ダイレクトブロー成形におけるパリソンの押出性には、ダイスウエル、ドローダウン、臨界剪断速度、溶融張力などの樹脂の粘弾性特性が関係している。ダイレクトブロー成形を行なう場合、これらの特性がある範囲内にあることが必要である。ダイレクトブロー成形が行なわれる樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどが代表的なものである。
【0004】
高温において溶融粘度が特に低くなるポリエチレンテレフタレート(PET)は、溶融状態にあるパリソンのドローダウンが大きいため、ダイレクトブロー成形に適していない。そのため、PETは、もっぱらインジェクションブロー成形によりブロー成形容器に成形されてきた。
【0005】
インジェクションブロー成形は、コアとキャビティ型で構成される閉鎖空間内に溶融樹脂を射出することにより有底パリソン(プリフォーム)を形成し、吹込み型内でブローして成形する方式である。ホットパリソン法では、プリフォームが冷却固化していない状態で調温工程に移し、その後ブロー成形する。コールドパリソン法では、室温にまで冷却したプリフォームを再加熱して調温してから、ブロー成形する。コールドパリソン法では、延伸ブロー成形されるのが一般的である。
【0006】
インジェクションブロー成形では、溶融張力の低いPETでも、ドローダウンの問題が発生しない。インジェクションブロー成形によれば、二軸延伸ブロー成形容器を得ることができる。また、インジェクションブロー成形によれば、ピンチオフ部が形成されない。しかし、インジェクションブロー成形は、金型が高価であること、容器形状に制約を受けることなどの欠点がある。また、インジェクションブロー成形により多層ブロー成形容器を製造する場合、多層プリフォームを形成するための条件設定が難しい。
【0007】
近年、固有粘度(IV)の大きいPETが開発されており、ダイレクトブロー成形も試みられている。しかし、PETのダイレクトブロー成形によって得られるブロー成形容器は、未延伸かつ単層のブロー成形容器であるため、酸素ガスバリア性及び炭酸ガスバリア性が大幅に不足している。このようなPET製の単層ブロー成形容器は、例えば、炭酸飲料、果汁飲料、ビールなど飲料や食品の容器としては、長期保存性に劣り、満足できる性能を有するものではない。さらに、IV値が大きいPETであっても、高温での溶融粘度が低いため、必ずしもダイレクトブロー成形に適しているとはいえない。
【0008】
一方、ポリグリコール酸は、酸素ガスバリア性、炭酸ガスバリア性に優れた樹脂材料として知られている。本件出願人は、特開平10−138371号公報において、芯層にポリグリコール酸層を配置し、その両面に熱可塑性樹脂層を配置した層構成を有する多層中空容器を提案している。該公報には、熱可塑性樹脂として、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタンなどと共に、ポリエステルも例示されている。
【0009】
該公報の実施例4には、ポリグリコール酸からなる芯層の両面に、接着性樹脂層を介して、PET層を配置した層構成を有する多層中空容器の製造例が示されている。その製造方法は、ポリグリコール酸、PET、及び接着性樹脂を3種5層用共射出成形機に供給し、プリフォーム金型内に射出して、プリフォーム(有底パリソン)を形成し、冷却固化する方法である。次に、このプリフォームを再加熱した後、吹込み型内に挿入し、延伸ブロー成形して多層中空成形品としている。この成形法は、コールドパリソン法によるインジェクションブロー成形であり、延伸された多層中空容器が得られる。該公報には、ポリグリコール酸とPETを用いて、ダイレクトブロー成形により多層ブロー成形容器を製造した具体例は示されていない。
【0010】
ポリグリコール酸は、生分解性ポリマーであって、水分と接触すると加水分解されやすい。そのため、多層ダイレクトブロー成形により、芯層にポリグリコール酸層を配置した多層ブロー成形容器を製造する場合、ピンチオフ部などでポリグリコール酸層が一部でも露出すると、そこからポリグリコール酸の分解や劣化が開始して、ガスバリア性が低下する。ポリグリコール酸層は、他の熱可塑性樹脂層によって完全に埋め込まれていることが必要となる。
【0011】
PETなどの熱可塑性ポリエステル樹脂は、一般に、ダイレクトブロー成形に適していないため、ポリグリコール酸と組み合わせて、共押出ダイレクトブロー成形により多層ブロー成形品を製造することは、極めて困難であると考えられていた。何故ならば、ダイレクトブロー成形時に、多層パリソンの熱可塑性ポリエステル樹脂層がドローダウンすると、ブロー成形が困難になるだけではなく、芯層のポリグリコール酸層が露出したり、あるいはピンチオフ部でポリグリコール酸層が露出したりする可能性が大きいと予測されたからである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、共押出ダイレクトブロー成形により、芯層にガスバリア性に優れたポリグリコール酸層が配置され、内外層に熱可塑性ポリエステル樹脂層が配置され、しかも芯層のポリグリコール酸層が内外層の熱可塑性ポリエステル樹脂層により完全に埋め込まれている多層ブロー成形容器を提供することにある。
【0013】
より具体的に、本発明の目的は、多層共押出ダイレクトブロー成形により、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性ポリエステル樹脂により内外層が形成され、ポリグリコール酸により芯層が形成され、ガスバリア性が顕著に優れた多層ブロー成形容器を提供することにある。
【0014】
本発明らは、前記目的を達成するために鋭意研究した結果、固有粘度(IV)が特定の範囲内にある熱可塑性ポリエステル樹脂と溶融粘度が特定の範囲内にあるポリグリコール酸とを組み合わせて、内外層に熱可塑性ポリエステル樹脂層を配置し、芯層にポリフリコール酸層を配置することにより、共押出ダイレクトブロー成形により多層ブロー成形容器の得られることを見出した。
【0015】
さらに、驚くべきことに、IV値が小さい熱可塑性ポリエステル樹脂と溶融粘度の大きいポリグリコール酸とを組み合わせて使用するか、あるいはIV値が大きい熱可塑性ポリエステル樹脂と溶融粘度が小さいポリグリコール酸とを組み合わせて使用することにより、多層共押出ダイレクトブロー成形により、熱可塑性ポリエステル樹脂のドローダウンが発生することなく、多層ブロー成形容器を得ることができることが判明した。
【0016】
ピンチオフ部をV字型ピンチオフ形状やT字型ピンチオフ形状などにすることにより、ピンチオフ部を含む容器全体において、芯層のポリグリコール酸層が内外層の熱可塑性ポリエステル樹脂層により完全に埋め込まれた構造の多層ブロー成形容器を得ることができる。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、内外層に熱可塑性ポリエステル樹脂層が配置され、芯層にポリグリコール酸層が配置され、各層間に接着性樹脂層が配置された層構成を有する多層ブロー成形容器であって、
(a)内外層を形成する熱可塑性ポリエステル樹脂が、ASTM D−4603に準拠して測定した固有粘度が0.6〜1.3dl/gの範囲内の熱可塑性ポリエステル樹脂であり、
(b)芯層を形成するポリグリコール酸が、温度240℃、剪断速度100sec−1で測定した溶融粘度が200〜3,000Pa・sのポリグリコール酸であり
(c)熱可塑性ポリエステル樹脂の固有粘度が0.9dl/g未満の低固有粘度の場合には、ポリグリコール酸の溶融粘度が500Pa・s以上の高溶融粘度であり、
(d)熱可塑性ポリエステル樹脂の固有粘度が0.9dl/g以上の高固有粘度の場合には、ポリグリコール酸の溶融粘度が500Pa・s未満の低溶融粘度であり、かつ、
)多層ブロー成形容器が、各樹脂の共押出ダイレクトブロー成形により成形された容器であり、ピンチオフ部を含む容器全体において、芯層のポリグリコール酸層が内外層の熱可塑性ポリエステル樹脂層により完全に埋め込まれている
ことを特徴とする多層ブロー成形容器が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
1.ポリグリコール酸
本発明で使用するポリグリコール酸は、下記式(1)
【0021】
【化1】

Figure 0003997102
【0022】
で表わされる繰り返し単位を含有する単独重合体または共重合体である。ポリグリコール酸中の式(1)で表わされる繰り返し単位の含有割合は、60重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上であり、その上限は、100重量%である。式(1)で表わされる繰り返し単位の含有割合が少なすぎると、ガスバリア性や耐熱性が低下する。
【0023】
ポリグリコール酸には、式(1)で表わされる繰り返し単位以外の繰り返し単位として、例えば、下記式(2)乃至(6)で表わされる少なくとも1つの繰り返し単位を含有させることができる。
【0024】
【化2】
Figure 0003997102
【0025】
(式中、n=1〜10、m=0〜10)、
【0026】
【化3】
Figure 0003997102
【0027】
(式中、j=1〜10)、
【0028】
【化4】
Figure 0003997102
【0029】
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基である。k=2〜10)、
【0030】
【化5】
Figure 0003997102
【0031】
及び
【0032】
【化6】
Figure 0003997102
【0033】
これらの式(2)乃至(6)で表わされるその他の繰り返し単位を1重量%以上の割合で導入することにより、ポリグリコール酸の単独重合体の融点を下げることができる。ポリグリコール酸の融点を下げれば、加工温度を下げることができ、溶融加工時の熱分解を低減させることができる。また、共重合により、ポリグリコール酸の結晶化速度を制御して、加工性を改良することもできる。共重合体中のその他の繰り返し単位の含有割合が大きくなりすぎると、ポリグリコール酸が本来有している結晶性が損われ、ガスバリア性などに悪影響を及ぼすことがある。
【0034】
ポリグリコール酸は、グリコール酸の脱水重縮合、グリコール酸アルキルエステルの脱アルコール重縮合、グリコリドの開環重合などにより合成することができる。これらの中でも、グリコリドを少量の触媒(例えば、有機カルボン酸錫、ハロゲン化錫、ハロゲン化アンチモン等のカチオン触媒)の存在下に、約120℃から約250℃の温度に加熱して、開環重合する方法によってポリグリコール酸(「ポリグリコリド」ともいう)を合成する方法が好ましい。開環重合は、塊状重合法または溶液重合法によることが好ましい。
【0035】
ポリグリコール酸の共重合体を合成するには、上記の各合成方法において、コモノマーとして、例えば、シュウ酸エチレン、ラクチド、ラクトン類(例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、ピバロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、βーメチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなど)、トリメチレンカーボネート、及び1,3−ジオキサンなどの環状モノマー;乳酸、3−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシブタン酸、6−ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸またはそのアルキルエステル;エチレングリコール、1,4−ブタンジオール等の脂肪族ジオールと、こはく酸、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸またはそのアルキルエステルとの実質的に等モルの混合物;またはこれらの2種以上を、グリコリド、グリコール酸、またはグリコール酸アルキルエステルと適宜組み合わせて共重合すればよい。
【0036】
これの中でも、共重合させやすく、かつ物性に優れた共重合体が得られやすい点で、ラクチド、カプロラクトン、トリメチレンカーボネートなどの環状化合物;乳酸などのヒドロキシカルボン酸などが好ましい。コモノマーは、全仕込みモノマーの通常45重量%以下、好ましくは30重量%以下、より好ましくは10重量%以下の割合で使用する。コモノマーの割合が大きくなると、生成する重合体の結晶性が損なわれやすくなる。ポリグリコール酸は、結晶性が失われると、耐熱性、ガスバリヤー性、機械的強度などが低下する。
【0037】
本発明で使用するポリグリコール酸は、JIS K−7126に準拠して温度23℃と相対湿度(RH)80%の条件下で測定した酸素ガス透過係数(PO2)が5.0×10-14cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下であることが好ましい。ポリグリコール酸の酸素ガス透過係数が大きすぎると、酸素ガスバリア性に優れた多層ブロー成形容器を得ることが困難になる。本発明で使用するポリグリコール酸の酸素ガス透過係数は、1.0×10-14〜5.0×10-14cm3・cm/cm2・sec・cmHgの範囲内にあることが好ましい。
【0038】
本発明で使用するポリグリコール酸は、温度40℃、90%RHの条件下で測定した透湿度が2〜20g/m2・dayの範囲内にあることが好ましい。ポリグリコール酸は、においセンサーによる測定やL−メントールの透過量の測定などから見て、EVOHよりも保香性に優れている。また、ポリグリコール酸は、アルコール透過防止性の点でも、EVOHより優れている。
【0039】
本発明で使用するポリグリコール酸は、温度240℃及び剪断速度100sec-1の条件下で測定した溶融粘度が200〜3,000Pa・s、好ましくは300〜2,000Pa・sの範囲内にある。
【0040】
低溶融粘度のポリグリコール酸であっても、固有粘度が0.9dl/g以上の高IV値の熱可塑性ポリエステル樹脂と組み合わせて使用することができる。この場合のポリグリコール酸の溶融粘度は、通常200Pa・s以上500Pa・s未満、好ましくは300Pa・s以上500Pa・s未満の範囲内である。
【0041】
高溶融粘度のポリグリコール酸を用いることにより、固有粘度が0.9dl/g未満の低IV値の熱可塑性ポリエステル樹脂であっても、好適に使用することができる。この場合のポリグリコール酸の溶融粘度は、通常500〜3,000Pa・s、好ましくは500〜2,000Pa・sの範囲内である。
【0042】
ポリグリコール酸は、280℃を超える高温で溶融させると、分解とそれに伴う分子量の低下や発泡が起こりやすくなる。そのため、ポリグリコール酸の溶融加工温度は、260℃前後(例えば、250〜270℃の範囲内)の温度に設定することが望ましい。
【0043】
本発明で使用するポリグリコール酸の融点(Tm)は、好ましくは200℃以上、より好ましくは210℃以上である。ポリグリコール酸の融点は約220℃であり、ガラス転移温度は約38℃で、結晶化温度は約91℃である。ただし、これらの熱的性質は、ポリグリコール酸の分子量や共重合成分などによって変動する。
【0044】
本発明では、ポリグリコール酸のニートレジンを単独で使用することができるが、本発明の目的を阻害しない範囲内において、ポリグリコール酸に、無機フィラー、他の熱可塑性樹脂、可塑剤などを配合した樹脂組成物を使用することができる。また、ポリグリコール酸には、必要に応じて、熱安定剤、光安定剤、防湿剤、防水剤、撥水剤、滑剤、離型剤、カップリング剤、酸素吸収剤、顔料、染料などの各種添加剤を含有させることができる。
【0045】
ポリグリコール酸の溶融安定性を向上させるには、熱安定剤として、例えば、ペンタエリスリトール骨格構造を有するリン酸エステル、少なくとも1つの水酸基と少なくとも1つの長鎖アルキルエステル基とを持つリン化合物、重金属不活性化剤、炭酸金属塩などを添加することが好ましい。これらの熱安定剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0046】
本発明で使用する熱安定剤として使用する燐酸エステルは、下記式(7)
【0047】
【化7】
Figure 0003997102
【0048】
で表わされるペンタエリスリトール骨格構造を有するリン酸エステルであることが好ましい。このようなペンタエリスリトール骨格構造を有するリン酸エステルの具体例としては、式(8)
【0049】
【化8】
Figure 0003997102
【0050】
で表されるサイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、式(9)
【0051】
【化9】
Figure 0003997102
【0052】
で表されるサイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、式(10)
【0053】
【化10】
Figure 0003997102
【0054】
で表されるホスファイト系酸化防止剤、及び式(11)
【0055】
【化11】
Figure 0003997102
【0056】
で表されるホスファイト系酸化防止剤が挙げられる。
【0057】
リン系化合物の中では、式(12)
【0058】
【化12】
Figure 0003997102
【0059】
(式中、n=1または2)
で表される少なくとも1つの水酸基と少なくとも1つの長鎖アルキルエステル基とを持つリン化合物が好ましい。長鎖アルキルの炭素原子数は、8〜24個の範囲が好ましい。このようなリン化合物の具体例としては、式(13)
【0060】
【化13】
Figure 0003997102
【0061】
(式中、n=1または2)
で表されるモノまたはジ−ステアリルアシッドホスフェートが挙げられる。
【0062】
重金属不活性剤としては、例えば、式(14)
【0063】
【化14】
Figure 0003997102
【0064】
で表される2−ヒドロキシ−N−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル−ベンズアミド、及び式(15)
【0065】
【化15】
Figure 0003997102
【0066】
で表されるビス〔2−(2−ヒドロキシベンゾイル)ヒドラジン〕ドデカン二酸が挙げられる。
【0067】
また、炭酸金属塩としては、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウムなどが挙げられる。これらの熱安定剤の配合割合は、ポリグリコール酸100重量部に対して、通常0.001〜5重量部、好ましくは0.003〜3重量部、より好ましくは0.005〜1重量部である。
【0068】
2.熱可塑性ポリエステル樹脂
本発明で使用する熱可塑性ポリエステル樹脂としては、ポリグリコール酸以外の熱可塑性ポリエステル樹脂を挙げることができるが、それらの中でも、芳香族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステルとグリコールを主成分とする熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂が好ましい。
【0069】
熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合成分とする非晶性ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ−1,4−シクロへキシレンジメチレンテレフタレート・イソフタレート共重合体(PCTA)、及びこれらの2種以上の混合物が好ましい。
【0070】
PETは、融点が約255℃、ガラス転移温度が約76℃、結晶化温度が約170℃の熱可塑性ポリエステル樹脂である。PETGは、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)を共重合成分とする非晶性ポリエチレンテレフタレート共重合体であり、より具体的には、PETを構成するグリコール成分であるエチレングリコールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールに置き換えたコポリエステルである。グリコール成分中の1,4−シクロヘキサンジメタノールの割合は、30〜35モル%程度である。PETGとしては、米国イーストマン・ケミカル社やスカイグリーン社などから製造販売されているものが好ましく用いられる。
【0071】
PENは、融点が約256℃、ガラス転移点が約120℃、結晶化温度が約220℃の熱可塑性ポリエステル樹脂である。PCTAは、1,4−シクロヘキサンジメタノールと、テレフタル酸及びイソフタル酸との重縮合により得られる熱可塑性飽和コポリエステルである。PCTAとしては、米国イーストマン・ケミカル社の商品名コダール・サーメックス6761(KODAR THERM X6761)などが公的に用いられる。
【0072】
ダイレクトブロー成形の観点から、好ましい熱可塑性ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートホモポリマー(PET)、PETの酸成分の一部をイソフタール酸(IPA)やナフタレンジカルボン酸(NDC)で置き換えたコポリエステル、PETのグリコール成分の一部をジエチレングリコール等の特殊ジオールに置き換えたコポリエステルなどが挙げられる。コポリエステル(CO−PET)において、イソフタル酸等の第三成分の共重合割合は、特に限定されないが、通常、約2〜8モル%程度である。
【0073】
本発明で使用する熱可塑性ポリエステル樹脂の固有粘度(Inherent Viscosity;IV)は、0.6〜1.3dl/g、好ましくは0.7〜1.2dl/gの範囲内である。熱可塑性ポリエステル樹脂のIV値が低すぎると、ポリグリコール酸と共押出ダイレクトブロー成形しても、熱可塑性ポリエステル樹脂のドローダウンが大きくなる。IV値が大きすぎる熱可塑性ポリエステル樹脂は、合成が困難である。
【0074】
溶融粘度が500Pa・s以上の高溶融粘度のポリグリコール酸を使用する場合、IV値が0.9dl/g未満の熱可塑性ポリエステル樹脂を使用しても、ドローダウンを生じることなく、多層ブロー成形容器を製造することができる。この場合、熱可塑性ポリエステル樹脂のIV値は、好ましくは0.6dl/g以上0.9dl/g未満、特に好ましくは0.7dl/g以上0.9dl/g未満の範囲内である。
【0075】
溶融粘度が500Pa・s未満の低溶融粘度のポリグリコール酸を用いる場合には、IV値が0.9dl/g以上の高IV値の熱可塑性ポリエステル樹脂を用いることにより、ダイレクトブロー成形により、ドローダウンを生じることなく多層ブロー成形容器を製造することができる。この場合、熱可塑性ポリエステル樹脂のIV値は、好ましくは0.9〜 . dl/g、より好ましくは1.0〜1.3dl/g、特に好ましくは1.0〜1.2dl/gの範囲内である。
【0076】
熱可塑性ポリエステル樹脂のIV値は、フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン(60/40重量%)の混合溶媒に、該樹脂を0.5重量%の濃度で溶解し、ASTM D−4603−96に準拠し、カノンウベローデタイプ 1B粘度計を用いて、30℃で測定した値(dl/g)である。
【0077】
耐熱性が要求される多層ブロー成形容器では、熱可塑性ポリエステル樹脂に結晶化促進剤を添加する方法がある。結晶化促進剤として多種類の化合物から選ぶことができる。結晶化促進剤として、微小粒径(2〜3μm以下)を有する無機化合物が好ましい。具体例としては、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化マグネシウムが挙げられる。これらは、熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、一般に、0.01〜5重量部の割合で用いられる。他の例としては、ポリオレフィン、特に2〜6個の炭素原子を有するオレフィンモノマーから製造されるポリマーがあり、その具体例としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテンなどが挙げられる。これらは、熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、1〜15重量部、より好適には2〜8重量部の割合で用いられる。さらに、7〜30個の炭素原子を持つ有機酸のナトリウム塩またはカリウム塩、あるいはカルボキシル基を有する有機ポリマーのナトリウム塩またはカリウム塩などがあり、その具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸コポリマーのナトリウム塩(アイオノマーなど)、スチレン−無水マレイン酸コポリマーのナトリウム塩(完全に、または部分的に中和された塩)を挙げることができる。これらの、熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して加えられる量は、一般に有機酸塩については0.01〜5重量部、有機ポリマーの塩については0.1〜10重量部である。この時、ポリグリコール酸層には、ポリグリコール酸の単独重合体層を選択することができる。
【0078】
熱可塑性ポリエステル樹脂には、必要に応じて、無機フィラー、他の熱可塑性樹脂、熱安定剤、光安定剤、防湿剤、防水剤、揆水剤、滑剤、離型剤、カップリング剤、顔料、染料などの各種添加剤を含有させることができる。
【0079】
本発明で使用するのに適した市販のPET系の熱可塑性ポリエステル樹脂について、商品名(グレード)とIV値(dl/g)、融点(℃)、及び共重合成分を示すと、例えば、日本ユニペット社製RT−560(1.0dl/g、255℃)、RT−580(1.2dl/g、255℃)、RN−163(0.85dl/g、230℃、IPA)、RN−283(1.1dl/g、245℃、IPA)、RD−383(1.1dl/g、245℃、CHDM);アクゾ社製Arnite Do6−300(1.1dl/g、252℃、IPA);イーストマン社製13339(1.1dl/g、245℃、CHDM);デュポン社製Sealer PTX257(0.85dl/g、230℃、IPA)、PTX267(1.0dl/g、254℃)、PT7076(1.0dl/g、254℃);ICI社製Melinar 5992(1.0dl/g、250℃、IPA);グッドイヤー社製VFR(1.0dl/g、258℃);ヘキスト社製T−88(1.1dl/g、248℃、IPA);クラレ社製KS−710B(1.1dl/g、227℃)などが挙げられる。
【0080】
3.接着性樹脂
本発明の多層ブロー成形容器において、層間剥離強度を高めるなどの目的で、ポリグリコール酸層と熱可塑性ポリエステル樹脂層との間に接着性樹脂層を介在させることができる。接着性樹脂(単に「接着剤」ともいう)としては、熱可塑性ポリエステル樹脂とポリグリコール酸の両樹脂と良好な親和性を持つものが好ましい。また、接着性樹脂としては、押出加工が可能で、かつ、両樹脂の成形加工時の溶融粘度にマッチした物であることが好ましい。
【0081】
このような接着性樹脂の具体例としては、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂(三菱樹脂社製モディックS525)、グリシジル基含有エチレンコポリマー(日本石油化学社製レクスパールRA3150、住友化学社製ボンドファースト2C、E、B)、熱可塑性ポリウレタン(クラレ社製クラミロン1195L)、ポリアミド・アイオノマー(三井デュポン社製AM7926)、ポリアクリルイミド樹脂(ローム・アンド・ハース社製XHTA)、三井化学社製アドマーNF550〔酸変性線状低密度ポリエチレン、MFR=6.2g/10分(温度190℃、荷重2160g荷重)〕、三菱化学社製モディックS525などを挙げることができる。
【0082】
接着性樹脂層には、芯層のポリグリコール酸層を水分の侵入による加水分解から守るために、乾燥剤を包含させることができる。乾燥剤には、一般に乾燥剤として使用されているもののほか、吸水剤や高吸水性樹脂なども含まれるものとする。
【0083】
一般の乾燥剤としては、例えば、第二リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸リチウム、ピロリン酸ナトリウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、炭酸カリウム、硝酸ナトリウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、ホウ酸ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの無機物質;ショ糖などの有機物質を挙げることができる。
【0084】
吸水剤としては、例えば、活性アルミナ、シリカゲル、酸化マグネシウム、ベントナイト、モレキュラーシーブなどの無機物質を挙げることができる。高吸水性樹脂としては、アクリル酸(塩)グラフト化澱粉、澱粉のアクリロニトリルグラフト化加水分解物、アクリル酸(塩)グラフト化セルローズ等の澱粉またはセルローズ系のグラフト誘導体;架橋ポリアクリル酸(塩)、例えば、アクリル酸(塩)とジビニルベンゼンなどの多官能性モノマー、あるいは更にスチレン、アクリル酸エステル当の疎水性モノマーとの共重合体;酢酸ビニルとアクリル酸エステルとの共重合体をケン化することにより製造されたビニルアルコール−アクリル酸(塩)ブロック共重合体;ポリビニルアルコールに無水マレイン酸、無水フタル酸などの酸無水物を反応させて側鎖にカルボキシル基と架橋構造とを同時に導入した変性ポリビニルアルコール;ポリエチレンオキサイド変性物;などが挙げられる。
【0085】
乾燥剤(吸水剤や高吸水性樹脂を含む)の添加量は、接着性樹脂に対して、通常1〜40重量%の範囲内である。乾燥剤の添加量が多すぎると接着性が低下、少なすぎると添加による効果が発揮されない。
【0086】
4.層構成
本発明の多層ブロー成形容器は、内層及び外層に熱可塑性ポリエステル樹脂層が配置され、芯層にポリグリコール酸層が配置され、かつ、各層間に接着性樹脂層が配置された層構成を有している。ポリグリコール酸層は、必要に応じて2層以上にスプリットされたものであってもよい。その場合には、各ポリグリコール酸層の間に接着性樹脂層を配置することが好ましい。
【0087】
これらの層構成を有する多層ブロー成形容器を製造する際に、バリなどとして回収されるリグラインドを回収層として付加的に配置することができる。回収層は、例えば、製品品質上の透明性を著しく阻害しない程度の厚み範囲(全層基準で数%〜20%程度)で使用することができる。また、回収層は、環境に配慮してリグラインドを廃棄するよりも回収量を多くしたい場合には、全層基準で約50%未満で使用することができる。
【0088】
本発明の多層ブロー成形容器の層構成の具体例としては、以下のような層構成を挙げることができる。熱可塑性ポリエステル樹脂層をTPES、ポリグリコール酸層をPGA、接着性樹脂層をAD、回収層をREで表わす。層構成は、多層ブロー成形容器の外層から内層にかけての層構成として表わす。
【0089】
(1)TPES/AD/PGA/AD/TPES、
(2)TPES/AD/PGA/AD/PAG/AD/TPES、
(3)TPES/RE/AD/PGA/AD/TPES、
(4)TPES/AD/RE/AD/PGA/AD/TPES、
(5)TPES/AD/RE/AD/PGA/AD/PGA/AD/TPES。
【0090】
これらの層構成の中でも、図2に示す3種5層のTPES21/AD22/PGA23/AD24/TPES25、及び4種6層のTPES/RE/AD/PGA/AD/TPESの層構成が好ましい。
【0091】
熱可塑性ポリエステル樹脂層の厚みは、内外層合わせて、通常100〜800μm、好ましくは150〜700μm、より好ましくは200〜600μmである。中間層として回収層を配置することによって、熱可塑性ポリエステル樹脂層の厚みを薄くすることができる。回収層を使用しない場合には、熱可塑性ポリエステル樹脂層の合計厚みは、全層基準で通常70〜95%の範囲内とすることが好ましい。回収層を配置する場合には、熱可塑性ポリエステル樹脂層と回収層との合計厚みは、全層基準で70〜95%の範囲内とすることが好ましい。
【0092】
芯層のポリグリコール酸(PGA)層の厚みは、通常3〜100μm、好ましくは5〜70μm、より好ましくは10〜50μmである。ポリグリコール酸層の厚みは、必要とするバリアレベルに応じて適宜変更することができる。ポリグリコール酸層の厚みが薄すぎると、酸素ガスバリア性、炭酸ガスバリア性、水分バリア性、保香性などが充分ではなくなる。ポリグリコール酸層の厚みが厚すぎると、コスト面から好ましくない。ポリグリコール酸層は、通常1層とするが、所望により2層以上に分割したスプリットバリア層とすることができる。ポリグリコール酸層は、図2に示すように全層の中央に配置するか、あるいは少し内層側に配置することが望ましい。
【0093】
各層間に配置する接着剤(AD)層の厚みは、各々通常1〜100μm、好ましくは2〜50μm、より好ましくは3〜30μmである。接着性樹脂層の厚みが薄すぎると、層間接着性が不充分となることがあり、厚すぎるとコスト高となる。
【0094】
回収層を設ける場合は、外層と芯層のポリグリコール酸層との間に配置することが好ましい。外層と回収層とは、直接または接着性樹脂層を介して隣接させることができる。ポリグリコール酸層と回収層とは、直接隣接させてもよいが、接着性の観点からは、接着性樹脂層を介して隣接させることが好ましい。回収層に使用するリグラインドは、成形不良品やバリなどのスクラップを粉砕または破砕した再生原料であり、熱可塑性ポリエステル樹脂とポリグリコール酸を含み、層構成によっては、接着性樹脂等を含んでいる。乾燥剤(吸収剤や高吸収性樹脂を含む)が接着性樹脂やポリグリコール酸に添加されている場合がある。しかし、ポリグリコール酸層やポリグリコール酸を含む回収層にある乾燥剤、例えば、塩化カルシウムやピロリン酸ナトリウム、炭酸カリウムのような塩基性無機物質は、ポリグリコール酸と溶融加工されると黒色化し易く、好ましくない。
【0095】
回収層の厚みは、全層基準で通常55%以下、好ましくは50%以下である。回収層の厚みが、55%を超えると、熱安定性の点で問題が生じるおそれがあるほか、物質収支のバランス上、回収層が不足することになる。回収層中に分散するポリグリコール酸は、通常10μm以下の大きさで、マトリックス中に細かく分散していることが、容器の強度維持の観点から望ましい。
【0096】
本発明の多層ブロー成形容器の厚み(胴部)は、サイズにもよるが、通常150〜1,000μm、好ましくは、200〜800μm、より好ましくは250〜600μmである。
【0097】
5.多層ブロー成形容器の製造方法
本発明の多層ブロー成形容器の製造に当たっては、加水分解しやすいポリグリコール酸を予備乾燥して、水分含有量を50ppm以下になるよう調整することが好ましい。
【0098】
本発明の多層ブロー成形容器は、多層パリソンによるダイレクトブロー成形により製造される。ダイレクトブロー成形法としては、共押出による多層ダイレクトブロー成形法が好ましい。押出機で溶融された各層の樹脂は、ダイヘッドに流入され、ダイ内部で合流される。その合流の方法には、各層が一点で合流する同時合流タイプと、各層が順次合流する逐次合流タイプとがある。それぞれのタイプには、一長一短があり、用途により使い分けることができる。
【0099】
多層パリソンの成形方法としては、一般に、アキュムレータを用いた間欠多層方式と、アキュムレータヘッドが不要な連続多層方式とがある。いずれの方式でも、多層パリソンを金型内でダイレクトブロー成形することにより、容器の形状に成形する。
【0100】
間欠多層方式では、多層パリソンを形成するために、主材(熱可塑性ポリエステル樹脂)、接着材(接着性樹脂)、及びバリア材(ポリグリコール酸)用に各々押出機がある。接着材とバリア材は、それぞれ副アキュムレータヘッドに貯蔵された後、主材を貯蔵している主アキュムレータヘッドに組み込まれた多層リング出口で主材と合流する。即ち、それぞれの材料が所定量アキュムレータヘッドに貯蔵された後、主材の押出に合わせて、副アキュムレータヘッドに貯蔵されたバリア材と接着材が押し出され、主アキュムレータヘッドの下部流路の中央に配置されたスパイダリングにより、内外層に分けられた主材と合流して3種5層の多層パリソンが形成される。
【0101】
間欠多層方式では、各アキュムレータヘッドからの射出のタイミングを制御することにより、パリソンの層構成を長手方向に沿って単層/多層/単層とすることができ、それによって、容器本体を多層にして、容器上下におけるピンチオフ近傍からバリにかけて単層にする重点多層成形法を適用することができる。重点多層成形法によれば、水分の存在下で加水分解しやすいポリグリコール酸を熱可塑性ポリエステル樹脂で包み込むことができる。また、重点多層形成法では、ピンチオフ部を熱可塑性ポリエステル樹脂の単層とすることができるため、ピンチオフ部での融着不良による接着強度低下の問題が発生しない。しかも、ピンチオフ部のバリは、熱可塑性ポリエステル樹脂単層であるために、回収層としてリサイクルするのに有利である。
【0102】
一方、連続多層方式は、アキュムレータヘッドを用いることなく、各層ともに連続的に押し出すこと以外は、アキュムレータ方式(間欠多層方式)と同様にして、多層のパリソンを形成する。連続多層方式は、アキュムレータヘッドからの射出が必要ないため、装置の構成が簡単であることに加えて、熱安定性の悪い材料を使用することができること、バリア材の薄肉化が容易であること、バリの粉砕材(リグラインド)からなる回収層の追加が可能であることなどの利点を有している。回収層を追加することにより、例えば、4種6層の容器またはボトルを製造することができる。
【0103】
連続多層方式による多層パリソンの形成方法を採用する場合には、ピンチオフ部において、芯層のポリグリコール酸層が内外層の柔軟な熱可塑性樹脂層により完全に埋め込まれていることが重要である。そのためには、例えば、ピンチオフ部をV字型ピンチオフ形状やT字型ピンチオフ形状となるようにピンチオフすることが好ましい。
【0104】
図3に割型のV字型ピンチオフ形状を示し、図4にV字型ピンチオフによる5層容器のピンチオフ断面を示す。また、図5に割型のV字型ピンチオフ形状を示し、図6にT字型ピンチオフによる5層容器のピンチオフ断面を示す。各容器の層構成は、図2に示したものと同じである。このようなピンチオフ形状とすることにより、ポリグリコール酸層を熱可塑性ポリエステル樹脂層の内部に完全に埋め込むことができる。
【0105】
多層ブロー成形容器の大きさや形状は、それぞれの用途に応じて適宜定めることができる。多層共押出ダイレクトブロー成形によれば、例えば、図1に示すように、ネジ付き口部5、このネジ付き口部5に連なる円錐状肩部4、及び肩部4に連なる筒状胴部2、及び底部3とを備えた構造の多層ブロー成形容器1を一体成形することができる。容器1の底部3のピンチオフ部は、例えば、図4または図6に示されている断面構造を有するものである。
【0106】
図1に示されている個所Iの断面を拡大したものを図2に示す。図2には、熱可塑性ポリエステル樹脂層21/接着性樹脂層22/ポリグリコール酸層23/接着性樹脂層24/熱可塑性ポリエステル樹脂層25からなる層構成が示されている。ネジ付き口部5及びピンチオフ部6では、ポリグリコール酸(PGA)が熱可塑性ポリエステル樹脂(例えば、PET)により完全に包み込まれている。
【0107】
6.多層ブロー成形容器
本発明の多層ブロー成形容器は、酸素ガスバリア性、炭酸ガスバリア性、水分バリア性、保香性に優れたポリグリコール酸層を芯層に有する多層材により一体成形することができるため、これらの特性が顕著に優れている。
【0108】
本発明の多層ブロー成形容器は、例えば、飲料、食料品、化粧品、ファイントイレタリー、医薬品、医薬部外品等の広範な内容物を収容する容器として使用することができる。
【0109】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。各種物性及び特性の測定法は、次のとおりである。
【0110】
(1)溶融粘度
ポリグリコール酸の厚み約0.2mmの非晶シートを作製し、150℃で5分間加熱して結晶化させたものを試料とし、東洋精機(株)のキャピログラフ1C(ダイ=1mmφ×10mmL)用いて、樹脂温度240℃、剪断速度100sec-1の条件下で溶融粘度を測定した。
【0111】
(2)酸素ガス透過係数
JIS K−7126に準拠して、温度23℃、相対湿度80%の条件下で、モダンコントロール社製オクストラン(Oxtran)2/20を用いて測定した。
【0112】
(3)ダイレクトブロー成形性
多層共押出ダイレクトブロー成形を行い、その際、パリソンのドローダウンの状況、多層ブロー成形品の外観など観察して、以下の基準で評価した。
A:パリソンのドローダウンが生じることなく、ブロー成形をすることができ、外観が良好なブロー成形容器が得られる、
B:パリソンのドローダウンが大きく、ブロー成形性に劣る。
【0113】
(4)酸素ガスバリア性
温度30℃、容器内の相対湿度100%、容器外の相対湿度80%の条件下で容器の酸素透過度(単位=cm3/bottle・24hr・atm)を測定し、次の基準で評価した。
A:酸素透過度が0.5以下、
B:酸素透過度が0.5超過。
【0114】
[実施例1]
ポリグリコール酸(PGA)として、温度240℃、剪断速度100sec-1で測定した溶融粘度430Pa・sのホモポリマー(ガラス転移温度=38℃、融点=221℃)を用いた。このポリグリコール酸の酸素ガス透過係数(PO2)は、1.3×10-14cm3・cm/cm2・sec・cmHgであった。このポリグリコール酸の透湿度(40℃、90%RH)は、5g/m2・dayであった。ポリグリコール酸100重量部に対して、0.1重量部のPEP−8〔旭電化工業株式会社製の前記式11で表わされるホスファイト系酸化防止剤)を添加した。
【0115】
熱可塑性ポリエステル樹脂として、ポリエチレンテレフタレート(日本ユニペット社製RT−580、IV値=1.2dl/g)を用い、接着性樹脂(AD)として、日本石油化学社製のグリシジル基含有エチレンコポリマー(レクスパール RA3150)を使用した。
【0116】
層構成は、外側層より、PET/AD/PGA/AD/PETとし、各層の厚みを以下のように調整した。
【0117】
外層(PET)=250μm、
接着性樹脂層(AD)=5μm、
芯層(PGA)=15μm、
接着性樹脂層(AD)=5μm、
内層(PET)=250μm、
全層厚み=525μm。
【0118】
以上の層構成で、多層共押出ダイレクトブロー成形機を使用して、1.5Lの5層構成の中空容器をダイレクトブロー成形により作成した。容器の目付けは、40gであった。容器のピンチオフ部は、T字型ピンチオフ形状を使用した。ピンチオフ部の外層は、PET単層で構成され、PGA層がPET単層で埋め込まれるよう成形した。押出温度条件は、次のとおりであった。
【0119】
内外層(PET)側押出機先端部温度:260〜280℃、
芯層(PGA)側押出機先端部温度:235〜245℃、
接着性樹脂層側押出機先端部温度:200〜220℃。
【0120】
[実施例2]
実施例1において、外層樹脂をPET層250μmから、ニートPET層50μmと回収層200μmの合計250μmに変えた他は、実施例1と同様にして多層共押出ダイレクトブロー成形を行なった。
【0121】
[実施例3]
ポリグリコール酸(PGA)として、温度240℃、剪断速度100sec-1で測定した溶融粘度が1860Pa・sのホモポリマー(ガラス転移温度=38℃、融点=221℃)を用いた。このポリグリコール酸の酸素ガス透過係数(PO2)は、1.2×10-14cm3・cm/cm2・sec・cmHgであった。このポリグリコール酸の透湿度(40℃、90%RH)は、3g/m2・dayであった。ポリグリコール酸100重量部に対して、0.1重量部のPEP−8〔旭電化工業株式会社製の前記式11で表わされるホスファイト系酸化防止剤)を添加した。
【0122】
熱可塑性ポリエステル樹脂として、ポリエチレンテレフタレート(日本ユニペット社製RT−570、IV値=0.7dl/g)を用い、接着性樹脂(AD)として、日本石油化学社製のグリシジル基含有エチレンコポリマー(レクスパール RA3150)を使用した。
【0123】
以上の各樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、多層共押出ダイレクトブロー成形により、PET/AD/PGA/AD/PETの層構成を有する多層ブロー成形容器を製造した。
【0124】
[比較例1]
PETとして、日本ユニペット社製RT−570(IV値=0.7dl/g)を用い、厚みを525μmとした他は、実施例1と同様にしてダイレクトブロー成形を行なった。この場合、溶融パリソンのドローダウンが大きく、ブロー成形ができなかった。
【0125】
【表1】
Figure 0003997102
【0126】
【発明の効果】
本発明によれば、共押出ダイレクトブロー成形により、芯層にガスバリア性に優れたポリグリコール酸層が配置され、内外層に熱可塑性ポリエステル樹脂層が配置され、しかも芯層のポリグリコール酸層が内外層の熱可塑性ポリエステル樹脂層により完全に埋め込まれているガスバリア性が顕著に優れた多層ブロー成形容器が提供される。
【0127】
また、本発明によれば、低IV値の熱可塑性ポリエステル樹脂を内外層とし、ガスバリア性に優れた高溶融粘度のポリグリコール酸を低IV値の熱可塑性ポリエステル樹脂層でエンカプシュレーションして共押出することにより、溶融状態のパリソンのドローダウンがなく、安定した共押出ダイレクトブロー成形が可能である。さらに、本発明によれば、高IV値の熱可塑性ポリエステル樹脂を内外層とし、ガスバリア性に優れた低溶融粘度のポリグリコール酸を高IV値の熱可塑性ポリエステル樹脂層でエンカプシュレーションして共押出することにより、溶融状態のパリソンのドローダウンがなく、安定した共押出ダイレクトブロー成形が可能である。本発明の多層ブロー成形容器は、ガスバリア性に優れているため、食品や飲料等の長期間保存性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の多層ブロー成形容器の一例の断面図である。
【図2】図2は、本発明の多層ブロー成形容器の層構成の一例を示す断面図である。
【図3】図3は、V字型ピンチオフ形状の断面図である。
【図4】図4は、V字型ピンチオフによる5層容器のピンチオフ断面である。
【図5】図5は、T字型ピンチオフ形状の断面図である。
【図6】図6は、T字型ピンチオフによる5層容器のピンチオフ断面である。
【符号の説明】
1:多層ブロー成形容器
2:胴部
3:底部
4:肩部
5:口部
6:底部のピンチオフ部分
21:熱可塑性ポリエステル樹脂層
22:接着性樹脂層
23:ポリグリコール酸層
24:接着性樹脂層
25:熱可塑性ポリエステル樹脂層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a multilayer blow molded container, and more specifically, a polyglycolic acid layer excellent in gas barrier properties is disposed in a core layer, a thermoplastic polyester resin layer is disposed in an inner and outer layers, and multilayer coextrusion direct blow molding The present invention relates to a multilayer blow molded container formed by the above method.
[0002]
[Prior art]
In direct blow molding, the resin is heated and melted with an extruder, the parison is extruded in a cylindrical shape from a circular die, the parison is directly sandwiched between split molds, the lower part of the parison is pinched off and fused, and the molten state This is a system in which compressed air is blown into the interior, blown to a cooled mold wall, and cooled and molded. According to direct blow molding, an unstretched blow molded container is obtained.
[0003]
The extrudability of the parison in direct blow molding is related to the viscoelastic properties of the resin such as die swell, drawdown, critical shear rate, and melt tension. When direct blow molding is performed, these characteristics must be within a certain range. Typical resins for direct blow molding include polyvinyl chloride, polyethylene, polypropylene, and polycarbonate.
[0004]
Polyethylene terephthalate (PET), which has a particularly low melt viscosity at high temperatures, is not suitable for direct blow molding because of the large drawdown of the parison in the molten state. Therefore, PET has been molded into a blow molded container exclusively by injection blow molding.
[0005]
Injection blow molding is a method in which a molten resin is injected into a closed space composed of a core and a cavity mold to form a bottomed parison (preform) and blown in a blow mold. In the hot parison method, the preform is not cooled and solidified, and is transferred to a temperature adjustment process, and then blow-molded. In the cold parison method, a preform that has been cooled to room temperature is reheated to adjust the temperature, and then blow-molded. In the cold parison method, stretch blow molding is generally used.
[0006]
In injection blow molding, the draw-down problem does not occur even with low melt tension PET. According to injection blow molding, a biaxial stretch blow molded container can be obtained. Moreover, according to injection blow molding, a pinch-off part is not formed. However, injection blow molding has drawbacks such as expensive molds and restrictions on container shape. Moreover, when manufacturing a multilayer blow molded container by injection blow molding, it is difficult to set conditions for forming a multilayer preform.
[0007]
In recent years, PET having a large intrinsic viscosity (IV) has been developed, and direct blow molding has also been attempted. However, since the blow molded container obtained by direct blow molding of PET is an unstretched and single layer blow molded container, the oxygen gas barrier property and the carbon dioxide gas barrier property are greatly insufficient. Such a single-layer blow-molded container made of PET is inferior in long-term storability as a container for beverages and foods such as carbonated drinks, fruit juice drinks, and beers, and does not have satisfactory performance. Furthermore, even PET with a large IV value is not necessarily suitable for direct blow molding because of its low melt viscosity at high temperatures.
[0008]
On the other hand, polyglycolic acid is known as a resin material excellent in oxygen gas barrier properties and carbon dioxide gas barrier properties. The present applicant has proposed a multilayer hollow container having a layer structure in which a polyglycolic acid layer is disposed in a core layer and a thermoplastic resin layer is disposed on both sides thereof in Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-138371. This publication also exemplifies polyester as a thermoplastic resin together with polyolefin, polystyrene, polyvinyl chloride, polycarbonate, polyamide, polyurethane and the like.
[0009]
In Example 4 of this publication, a production example of a multilayer hollow container having a layer structure in which a PET layer is disposed on both surfaces of a core layer made of polyglycolic acid via an adhesive resin layer is shown. The manufacturing method is to supply polyglycolic acid, PET, and adhesive resin to a co-injection molding machine for 3 types and 5 layers, and inject it into a preform mold to form a preform (bottomed parison). It is a method of cooling and solidifying. Next, after this preform is reheated, it is inserted into a blow mold and stretch blow molded to form a multilayer hollow molded article. This molding method is injection blow molding by the cold parison method, and a stretched multilayer hollow container is obtained. This publication does not show a specific example in which a multi-layer blow molded container is manufactured by direct blow molding using polyglycolic acid and PET.
[0010]
Polyglycolic acid is a biodegradable polymer and is easily hydrolyzed when it comes into contact with moisture. Therefore, when producing a multilayer blow molded container in which a polyglycolic acid layer is arranged on the core layer by multilayer direct blow molding, if a part of the polyglycolic acid layer is exposed at the pinch-off part, the polyglycolic acid is decomposed from there. Deterioration starts and gas barrier properties are reduced. The polyglycolic acid layer needs to be completely embedded with another thermoplastic resin layer.
[0011]
Since thermoplastic polyester resins such as PET are generally not suitable for direct blow molding, it is considered extremely difficult to produce multilayer blow molded products by coextrusion direct blow molding in combination with polyglycolic acid. It was. This is because if the thermoplastic polyester resin layer of the multi-layer parison draws down during direct blow molding, not only blow molding becomes difficult, but the polyglycolic acid layer of the core layer is exposed or the polyglycol in the pinch-off part. This is because it is predicted that the acid layer is likely to be exposed.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a core layer with a polyglycolic acid layer having excellent gas barrier properties by coextrusion direct blow molding, an inner and outer layer with a thermoplastic polyester resin layer, and a core layer having a polyglycolic acid layer. It is an object of the present invention to provide a multilayer blow molded container that is completely filled with inner and outer thermoplastic polyester resin layers.
[0013]
More specifically, the object of the present invention is to form the inner and outer layers from a thermoplastic polyester resin such as polyethylene terephthalate by multi-layer coextrusion direct blow molding, to form a core layer from polyglycolic acid, and to have remarkably excellent gas barrier properties. Another object of the present invention is to provide a multilayer blow molded container.
[0014]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have combined a thermoplastic polyester resin having an intrinsic viscosity (IV) within a specific range and a polyglycolic acid having a melt viscosity within a specific range. It has been found that a multilayer blow molded container can be obtained by coextrusion direct blow molding by disposing a thermoplastic polyester resin layer in the inner and outer layers and a polyflycolic acid layer in the core layer.
[0015]
Further, surprisingly, a thermoplastic polyester resin having a low IV value and a polyglycolic acid having a high melt viscosity are used in combination, or a thermoplastic polyester resin having a high IV value and a polyglycolic acid having a low melt viscosity are used. When used in combination, it has been found that a multilayer blow molded container can be obtained by multilayer coextrusion direct blow molding without causing drawdown of the thermoplastic polyester resin.
[0016]
By making the pinch-off portion into a V-shaped pinch-off shape, a T-shaped pinch-off shape, or the like, the polyglycolic acid layer of the core layer is completely embedded with the thermoplastic polyester resin layer of the inner and outer layers in the entire container including the pinch-off portion. A multilayer blow molded container having a structure can be obtained. The present invention has been completed based on these findings.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
  According to the present invention, the thermoplastic polyester resin layer is disposed on the inner and outer layers, and the polyglycolic acid layer is disposed on the core layer.,eachA multilayer blow molded container having a layer configuration in which an adhesive resin layer is disposed between layers,
(A) The intrinsic viscosity measured by the thermoplastic polyester resin forming the inner and outer layers in accordance with ASTM D-46030.6-1.3a thermoplastic polyester resin in the range of dl / g;
(B) The polyglycolic acid forming the core layer has a temperature of 240 ° C. and a shear rate of 100 sec-1The melt viscosity measured in200-3,000Pa · s polyglycolic acid,
(C) When the intrinsic viscosity of the thermoplastic polyester resin is a low intrinsic viscosity of less than 0.9 dl / g, the polyglycolic acid has a high melt viscosity of 500 Pa · s or more,
(D) When the intrinsic viscosity of the thermoplastic polyester resin is a high intrinsic viscosity of 0.9 dl / g or more, the melt viscosity of polyglycolic acid is a low melt viscosity of less than 500 Pa · s,And,
(e) The multilayer blow molded container is a container formed by coextrusion direct blow molding of each resin, and in the entire container including the pinch-off part, the polyglycolic acid layer of the core layer is completely formed by the thermoplastic polyester resin layer of the inner and outer layers. Embedded
A multilayer blow molded container is provided.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1.Polyglycolic acid
The polyglycolic acid used in the present invention has the following formula (1)
[0021]
[Chemical 1]
Figure 0003997102
[0022]
A homopolymer or copolymer containing a repeating unit represented by the formula: The content of the repeating unit represented by the formula (1) in the polyglycolic acid is 60% by weight or more, preferably 70% by weight or more, more preferably 80% by weight or more, and the upper limit is 100% by weight. . When there is too little content rate of the repeating unit represented by Formula (1), gas barrier property and heat resistance will fall.
[0023]
The polyglycolic acid can contain, for example, at least one repeating unit represented by the following formulas (2) to (6) as a repeating unit other than the repeating unit represented by the formula (1).
[0024]
[Chemical 2]
Figure 0003997102
[0025]
(Where n = 1 to 10, m = 0 to 10),
[0026]
[Chemical 3]
Figure 0003997102
[0027]
(Where j = 1 to 10),
[0028]
[Formula 4]
Figure 0003997102
[0029]
(Wherein R1And R2Are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms. k = 2 to 10),
[0030]
[Chemical formula 5]
Figure 0003997102
[0031]
as well as
[0032]
[Chemical 6]
Figure 0003997102
[0033]
By introducing other repeating units represented by the formulas (2) to (6) at a ratio of 1% by weight or more, the melting point of the polyglycolic acid homopolymer can be lowered. If the melting point of polyglycolic acid is lowered, the processing temperature can be lowered, and thermal decomposition during melt processing can be reduced. Also, the processability can be improved by controlling the crystallization rate of polyglycolic acid by copolymerization. If the content of other repeating units in the copolymer is too high, the crystallinity inherent to polyglycolic acid is impaired, which may adversely affect gas barrier properties.
[0034]
Polyglycolic acid can be synthesized by dehydration polycondensation of glycolic acid, dealcohol polycondensation of glycolic acid alkyl ester, ring-opening polymerization of glycolide, and the like. Among these, glycolide is heated to a temperature of about 120 ° C. to about 250 ° C. in the presence of a small amount of a catalyst (for example, a cationic catalyst such as tin organic carboxylate, tin halide, antimony halide, etc.) to open a ring. A method of synthesizing polyglycolic acid (also referred to as “polyglycolide”) by a polymerization method is preferred. The ring-opening polymerization is preferably performed by a bulk polymerization method or a solution polymerization method.
[0035]
In order to synthesize a polyglycolic acid copolymer, in each of the synthesis methods described above, as a comonomer, for example, ethylene oxalate, lactide, lactones (for example, β-propiolactone, β-butyrolactone, pivalolactone, γ- Cyclic monomers such as butyrolactone, δ-valerolactone, β-methyl-δ-valerolactone, ε-caprolactone, trimethylene carbonate, and 1,3-dioxane; lactic acid, 3-hydroxypropanoic acid, 3-hydroxybutanoic acid, Hydroxycarboxylic acids such as 4-hydroxybutanoic acid and 6-hydroxycaproic acid or alkyl esters thereof; aliphatic diols such as ethylene glycol and 1,4-butanediol; and aliphatic dicarboxylic acids such as succinic acid and adipic acid or the like Substantially etc. with alkyl esters Mixtures of Le; or two or more of them, glycolide may be copolymerized in appropriate combination with glycolic acid or glycolic acid alkyl ester.
[0036]
Among these, cyclic compounds such as lactide, caprolactone and trimethylene carbonate; hydroxycarboxylic acids such as lactic acid, and the like are preferable because they are easy to copolymerize and easily obtain a copolymer having excellent physical properties. The comonomer is used in a proportion of usually 45% by weight or less, preferably 30% by weight or less, more preferably 10% by weight or less of the total charged monomers. As the comonomer ratio increases, the crystallinity of the polymer produced tends to be impaired. When polyglycolic acid loses its crystallinity, its heat resistance, gas barrier properties, mechanical strength and the like are lowered.
[0037]
The polyglycolic acid used in the present invention has an oxygen gas permeability coefficient (PO) measured under conditions of a temperature of 23 ° C. and a relative humidity (RH) of 80% in accordance with JIS K-7126.2) Is 5.0 × 10-14cmThree・ Cm / cm2-It is preferable that it is below sec * cmHg. When the oxygen gas permeability coefficient of polyglycolic acid is too large, it becomes difficult to obtain a multilayer blow molded container having excellent oxygen gas barrier properties. The oxygen gas permeability coefficient of the polyglycolic acid used in the present invention is 1.0 × 10-14~ 5.0 × 10-14cmThree・ Cm / cm2-It is preferable that it exists in the range of sec * cmHg.
[0038]
The polyglycolic acid used in the present invention has a moisture permeability of 2 to 20 g / m measured under conditions of a temperature of 40 ° C. and 90% RH.2-It is preferable to be within the range of day. Polyglycolic acid is superior to EVOH in terms of fragrance, in view of measurement with an odor sensor and measurement of the amount of L-menthol permeation. Polyglycolic acid is also superior to EVOH in terms of alcohol permeation prevention.
[0039]
  The polyglycolic acid used in the present invention has a temperature of 240 ° C. and a shear rate of 100 sec.-1Melt viscosity measured under different conditions200 to 3,000 Pa · sGoodIt is preferably in the range of 300 to 2,000 Pa · s.The
[0040]
  Even a polyglycolic acid having a low melt viscosity can be used in combination with a high IV value thermoplastic polyester resin having an intrinsic viscosity of 0.9 dl / g or more. In this case, the polyglycolic acid has a melt viscosity ofAlways 200 Pa · s or more and less than 500 Pa · sGoodPreferably, it is in the range of 300 Pa · s or more and less than 500 Pa · s.
[0041]
  By using polyglycolic acid having a high melt viscosity, even a low IV value thermoplastic polyester resin having an intrinsic viscosity of less than 0.9 dl / g can be suitably used. In this case, the polyglycolic acid has a melt viscosity ofAlways 500 to 3,000 Pa · sGoodPreferably, it is in the range of 500 to 2,000 Pa · s.
[0042]
When polyglycolic acid is melted at a high temperature exceeding 280 ° C., decomposition and the accompanying decrease in molecular weight and foaming easily occur. Therefore, it is desirable that the melt processing temperature of polyglycolic acid is set to a temperature around 260 ° C. (for example, in the range of 250 to 270 ° C.).
[0043]
The melting point (Tm) of the polyglycolic acid used in the present invention is preferably 200 ° C. or higher, more preferably 210 ° C. or higher. Polyglycolic acid has a melting point of about 220 ° C, a glass transition temperature of about 38 ° C, and a crystallization temperature of about 91 ° C. However, these thermal properties vary depending on the molecular weight of polyglycolic acid, copolymerization components, and the like.
[0044]
In the present invention, the polyglycolic acid neetresin can be used alone, but within the range that does not impair the purpose of the present invention, the polyglycolic acid is blended with an inorganic filler, other thermoplastic resin, plasticizer, etc. The resin composition obtained can be used. In addition, polyglycolic acid includes heat stabilizers, light stabilizers, moisture-proofing agents, waterproofing agents, water repellents, lubricants, mold release agents, coupling agents, oxygen absorbers, pigments, dyes and the like as necessary. Various additives can be contained.
[0045]
In order to improve the melt stability of polyglycolic acid, as a heat stabilizer, for example, a phosphoric acid ester having a pentaerythritol skeleton structure, a phosphorus compound having at least one hydroxyl group and at least one long-chain alkyl ester group, heavy metal It is preferable to add an inactivating agent, a metal carbonate, or the like. These heat stabilizers can be used alone or in combination of two or more.
[0046]
The phosphoric acid ester used as the heat stabilizer used in the present invention is represented by the following formula (7).
[0047]
[Chemical 7]
Figure 0003997102
[0048]
It is preferable that it is a phosphate ester which has a pentaerythritol skeleton structure represented by these. Specific examples of the phosphoric acid ester having such a pentaerythritol skeleton structure include those represented by the formula (8)
[0049]
[Chemical 8]
Figure 0003997102
[0050]
Cyclic neopentanetetraylbis (2,6-di-tert-butyl-4-methylphenyl) phosphite represented by the formula (9)
[0051]
[Chemical 9]
Figure 0003997102
[0052]
Cyclic neopentanetetraylbis (2,4-di-tert-butylphenyl) phosphite represented by the formula (10)
[0053]
[Chemical Formula 10]
Figure 0003997102
[0054]
A phosphite antioxidant represented by the formula (11)
[0055]
Embedded image
Figure 0003997102
[0056]
The phosphite type | system | group antioxidant represented by these is mentioned.
[0057]
Among the phosphorus compounds, the formula (12)
[0058]
Embedded image
Figure 0003997102
[0059]
(Where n = 1 or 2)
A phosphorus compound having at least one hydroxyl group and at least one long-chain alkyl ester group represented by The number of carbon atoms in the long-chain alkyl is preferably in the range of 8-24. Specific examples of such phosphorus compounds include those represented by formula (13)
[0060]
Embedded image
Figure 0003997102
[0061]
(Where n = 1 or 2)
And mono- or di-stearyl acid phosphate represented by the formula:
[0062]
As the heavy metal deactivator, for example, the formula (14)
[0063]
Embedded image
Figure 0003997102
[0064]
2-hydroxy-N-1H-1,2,4-triazol-3-yl-benzamide represented by the formula (15)
[0065]
Embedded image
Figure 0003997102
[0066]
And bis [2- (2-hydroxybenzoyl) hydrazine] dodecanedioic acid represented by the formula:
[0067]
Examples of the metal carbonate include calcium carbonate and strontium carbonate. The blending ratio of these heat stabilizers is usually 0.001 to 5 parts by weight, preferably 0.003 to 3 parts by weight, more preferably 0.005 to 1 part by weight with respect to 100 parts by weight of polyglycolic acid. is there.
[0068]
2.Thermoplastic polyester resin
Examples of the thermoplastic polyester resin used in the present invention include thermoplastic polyester resins other than polyglycolic acid, and among them, thermoplastics mainly composed of aromatic dicarboxylic acids or their alkyl esters and glycols. Aromatic polyester resins are preferred.
[0069]
Examples of the thermoplastic aromatic polyester resin include polyethylene terephthalate (PET), amorphous polyethylene terephthalate copolymer (PETG) having 1,4-cyclohexanedimethanol as a copolymerization component, polyethylene naphthalate (PEN), poly Butylene terephthalate (PBT), poly-1,4-cyclohexylene dimethylene terephthalate / isophthalate copolymer (PCTA), and mixtures of two or more thereof are preferred.
[0070]
PET is a thermoplastic polyester resin having a melting point of about 255 ° C., a glass transition temperature of about 76 ° C., and a crystallization temperature of about 170 ° C. PETG is an amorphous polyethylene terephthalate copolymer having 1,4-cyclohexanedimethanol (CHDM) as a copolymer component, and more specifically, a part of ethylene glycol which is a glycol component constituting PET. Copolyester replaced with 1,4-cyclohexanedimethanol. The proportion of 1,4-cyclohexanedimethanol in the glycol component is about 30 to 35 mol%. As PETG, those manufactured and sold by Eastman Chemical Company, Sky Green Company, etc. are preferably used.
[0071]
PEN is a thermoplastic polyester resin having a melting point of about 256 ° C., a glass transition point of about 120 ° C., and a crystallization temperature of about 220 ° C. PCTA is a thermoplastic saturated copolyester obtained by polycondensation of 1,4-cyclohexanedimethanol with terephthalic acid and isophthalic acid. As the PCTA, a trade name “KODAR THERM X6761” of Eastman Chemical Co., USA is publicly used.
[0072]
From the viewpoint of direct blow molding, preferred thermoplastic polyester resins include polyethylene terephthalate homopolymer (PET), copolyester obtained by replacing part of the acid component of PET with isophthalic acid (IPA) or naphthalenedicarboxylic acid (NDC), PET And a copolyester in which a part of the glycol component is replaced with a special diol such as diethylene glycol. In the copolyester (CO-PET), the copolymerization ratio of the third component such as isophthalic acid is not particularly limited, but is usually about 2 to 8 mol%.
[0073]
  Inherent Viscosity (IV) of the thermoplastic polyester resin used in the present invention is, 0. 6-1.3 dl / gGoodPreferably, it is in the range of 0.7 to 1.2 dl / g. If the IV value of the thermoplastic polyester resin is too low, the drawdown of the thermoplastic polyester resin will increase even if co-extrusion direct blow molding with polyglycolic acid is performed. A thermoplastic polyester resin having an IV value that is too large is difficult to synthesize.
[0074]
  Melt viscosity is 500Pa · s or moreWhen using a polyglycolic acid having a high melt viscosity, a multilayer blow-molded container can be produced without causing drawdown even if a thermoplastic polyester resin having an IV value of less than 0.9 dl / g is used. . In this case, the IV value of the thermoplastic polyester resin isGoodIt is preferably in the range of 0.6 dl / g or more and less than 0.9 dl / g, particularly preferably 0.7 dl / g or more and less than 0.9 dl / g.
[0075]
  When polyglycolic acid with a low melt viscosity of less than 500 Pa · s is used, by using a thermoplastic polyester resin having a high IV value with an IV value of 0.9 dl / g or more, it is possible to draw by direct blow molding. A multilayer blow molded container can be manufactured without causing down. In this case, the IV value of the thermoplastic polyester resin is preferably 0.9 to1 . 3dl / g, more preferably 1.0 to 1.3 dl / g, particularly preferably 1.0 to 1.2 dl / g.
[0076]
The IV value of the thermoplastic polyester resin was determined by dissolving the resin in a mixed solvent of phenol / 1,1,2,2-tetrachloroethane (60/40% by weight) at a concentration of 0.5% by weight, and ASTM D- It is a value (dl / g) measured at 30 ° C. using a Canon Ubbelohde type 1B viscometer in accordance with 4603-96.
[0077]
In a multilayer blow molded container that requires heat resistance, there is a method of adding a crystallization accelerator to a thermoplastic polyester resin. A variety of compounds can be selected as the crystallization accelerator. As the crystallization accelerator, an inorganic compound having a fine particle size (2 to 3 μm or less) is preferable. Specific examples include talc, silica, calcium carbonate, titanium dioxide, and magnesium oxide. These are generally used at a ratio of 0.01 to 5 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the thermoplastic polyester resin. Other examples include polyolefins, especially polymers made from olefin monomers having 2 to 6 carbon atoms, such as low density polyethylene, high density polyethylene, linear low density polyethylene, polypropylene. , Polyisopropylene, polybutene, poly-4-methylpentene, and the like. These are used in a ratio of 1 to 15 parts by weight, more preferably 2 to 8 parts by weight, based on 100 parts by weight of the thermoplastic polyester resin. Furthermore, there are sodium salt or potassium salt of an organic acid having 7 to 30 carbon atoms, or sodium salt or potassium salt of an organic polymer having a carboxyl group. Specific examples thereof include sodium stearate and sodium benzoate. And sodium salts of ethylene-acrylic acid or methacrylic acid copolymers (such as ionomers) and sodium salts of styrene-maleic anhydride copolymers (fully or partially neutralized salts). The amount added to 100 parts by weight of the thermoplastic polyester resin is generally 0.01 to 5 parts by weight for the organic acid salt and 0.1 to 10 parts by weight for the salt of the organic polymer. At this time, a polyglycolic acid homopolymer layer can be selected as the polyglycolic acid layer.
[0078]
For thermoplastic polyester resins, inorganic fillers, other thermoplastic resins, heat stabilizers, light stabilizers, moisture-proofing agents, waterproofing agents, water-repellent agents, lubricants, mold release agents, coupling agents, pigments, if necessary Various additives such as dyes can be contained.
[0079]
Regarding a commercially available PET-based thermoplastic polyester resin suitable for use in the present invention, the trade name (grade), IV value (dl / g), melting point (° C.), and copolymerization component are shown, for example, in Japan. Unipet RT-560 (1.0 dl / g, 255 ° C.), RT-580 (1.2 dl / g, 255 ° C.), RN-163 (0.85 dl / g, 230 ° C., IPA), RN- 283 (1.1 dl / g, 245 ° C., IPA), RD-383 (1.1 dl / g, 245 ° C., CHDM); Arnite Do6-300 (1.1 dl / g, 252 ° C., IPA) manufactured by Akzo; Eastman 13339 (1.1 dl / g, 245 ° C., CHDM); DuPont Sealer PTX257 (0.85 dl / g, 230 ° C., IPA), PTX267 (1.0 dl / g, 2 54 ° C), PT7076 (1.0 dl / g, 254 ° C); ICI's Melinar 5992 (1.0 dl / g, 250 ° C, IPA); Goodyear VFR (1.0 dl / g, 258 ° C); Hoechst Examples include T-88 (1.1 dl / g, 248 ° C., IPA); KS-710B (1.1 dl / g, 227 ° C.) manufactured by Kuraray.
[0080]
3.Adhesive resin
In the multilayer blow molded container of the present invention, an adhesive resin layer can be interposed between the polyglycolic acid layer and the thermoplastic polyester resin layer for the purpose of increasing the delamination strength. As the adhesive resin (also simply referred to as “adhesive”), those having good affinity with both the thermoplastic polyester resin and the polyglycolic acid resin are preferable. Further, the adhesive resin is preferably one that can be extruded and matches the melt viscosity at the time of molding of both resins.
[0081]
Specific examples of such adhesive resins include maleic anhydride-modified polyolefin resin (Modic S525 manufactured by Mitsubishi Plastics), glycidyl group-containing ethylene copolymer (Lex Pearl RA3150 manufactured by Nippon Petrochemical Co., Ltd., Bond Fast 2C manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) E, B), thermoplastic polyurethane (Kuraray Co., Ltd., Clamiron 1195L), polyamide ionomer (Mitsui DuPont AM7926), polyacrylimide resin (Rohm and Haas Co., Ltd. XHTA), Mitsui Chemicals Co., Ltd. Admer NF550 [acid Modified linear low density polyethylene, MFR = 6.2 g / 10 min (temperature 190 ° C., load 2160 g load)], Mitsubishi Chemical Corporation Modic S525, and the like.
[0082]
In the adhesive resin layer, a desiccant can be included in order to protect the polyglycolic acid layer of the core layer from hydrolysis due to intrusion of moisture. In addition to what is generally used as a desiccant, the desiccant includes a water-absorbing agent and a highly water-absorbing resin.
[0083]
Common desiccants include, for example, dibasic sodium phosphate, monobasic sodium phosphate, tribasic sodium phosphate, tribasic lithium phosphate, sodium pyrophosphate, calcium chloride, sodium chloride, ammonium chloride, potassium carbonate, nitric acid Examples thereof include inorganic substances such as sodium, magnesium chloride, magnesium sulfate, sodium borate, sodium sulfate, and organic substances such as sucrose.
[0084]
Examples of the water absorbing agent include inorganic substances such as activated alumina, silica gel, magnesium oxide, bentonite and molecular sieve. Examples of superabsorbent resins include acrylic acid (salt) grafted starch, starch acrylonitrile grafted hydrolyzate, starch such as acrylic acid (salt) grafted cellulose, or cellulose-based graft derivatives; cross-linked polyacrylic acid (salt) For example, a copolymer of acrylic acid (salt) and a polyfunctional monomer such as divinylbenzene, or a hydrophobic monomer such as styrene or acrylate; a copolymer of vinyl acetate and acrylate Vinyl alcohol-acrylic acid (salt) block copolymer produced by reacting acid anhydrides such as maleic anhydride and phthalic anhydride with polyvinyl alcohol to simultaneously introduce carboxyl groups and cross-linked structures into the side chain Modified polyvinyl alcohol; modified polyethylene oxide; and the like.
[0085]
The addition amount of the desiccant (including the water-absorbing agent and the highly water-absorbing resin) is usually in the range of 1 to 40% by weight with respect to the adhesive resin. If the addition amount of the desiccant is too large, the adhesiveness is lowered, and if it is too small, the effect of the addition is not exhibited.
[0086]
4).Layer structure
  The multilayer blow molded container of the present invention has a thermoplastic polyester resin layer disposed on the inner layer and the outer layer, a polyglycolic acid layer disposed on the core layer, and,eachIt has a layer structure in which an adhesive resin layer is disposed between the layers. The polyglycolic acid layer may be split into two or more layers as necessary. In that case, it is preferable to dispose an adhesive resin layer between the polyglycolic acid layers.
[0087]
When manufacturing a multilayer blow molded container having these layer configurations, regrind recovered as burrs or the like can be additionally disposed as a recovery layer. The recovery layer can be used, for example, in a thickness range that does not significantly impair transparency in product quality (several percent to about 20% based on the total layer). In addition, the recovery layer can be used at less than about 50% on the basis of the total layer when it is desired to increase the recovery amount rather than discarding the regrind in consideration of the environment.
[0088]
Specific examples of the layer configuration of the multilayer blow molded container of the present invention include the following layer configurations. The thermoplastic polyester resin layer is represented by TPES, the polyglycolic acid layer is represented by PGA, the adhesive resin layer is represented by AD, and the recovery layer is represented by RE. The layer configuration is expressed as a layer configuration from the outer layer to the inner layer of the multilayer blow molded container.
[0089]
(1)TPES / AD / PGA / AD / TPES,
(2)TPES / AD / PGA / AD / PAG / AD / TPES,
(3)TPES / RE / AD / PGA / AD / TPES,
(Four)TPES / AD / RE / AD / PGA / AD / TPES,
(Five)TPES / AD / RE / AD / PGA / AD / PGA / AD / TPES.
[0090]
Among these layer configurations, the layer configuration of TPES21 / AD22 / PGA23 / AD24 / TPES25 of 3 types and 5 layers and TPES / RE / AD / PGA / AD / TPES of 4 types and 6 layers shown in FIG. 2 is preferable.
[0091]
The thickness of the thermoplastic polyester resin layer is generally 100 to 800 μm, preferably 150 to 700 μm, more preferably 200 to 600 μm, including the inner and outer layers. By disposing the recovery layer as the intermediate layer, the thickness of the thermoplastic polyester resin layer can be reduced. When the recovery layer is not used, the total thickness of the thermoplastic polyester resin layer is preferably within a range of usually 70 to 95% based on the total layer. In the case of arranging the recovery layer, the total thickness of the thermoplastic polyester resin layer and the recovery layer is preferably in the range of 70 to 95% based on the total layer.
[0092]
The thickness of the polyglycolic acid (PGA) layer of the core layer is usually 3 to 100 μm, preferably 5 to 70 μm, more preferably 10 to 50 μm. The thickness of the polyglycolic acid layer can be appropriately changed according to the required barrier level. If the thickness of the polyglycolic acid layer is too thin, oxygen gas barrier properties, carbon dioxide gas barrier properties, moisture barrier properties, fragrance retention properties and the like are not sufficient. If the thickness of the polyglycolic acid layer is too thick, it is not preferable from the viewpoint of cost. The polyglycolic acid layer is usually a single layer, but can be a split barrier layer divided into two or more layers as desired. As shown in FIG. 2, the polyglycolic acid layer is preferably arranged at the center of all layers or slightly on the inner layer side.
[0093]
The thickness of the adhesive (AD) layer disposed between each layer is usually 1 to 100 μm, preferably 2 to 50 μm, more preferably 3 to 30 μm. If the thickness of the adhesive resin layer is too thin, the interlayer adhesion may be insufficient, and if it is too thick, the cost increases.
[0094]
When providing a collection layer, it is preferable to arrange between the outer layer and the polyglycolic acid layer of the core layer. The outer layer and the recovery layer can be adjacent to each other directly or via an adhesive resin layer. The polyglycolic acid layer and the recovery layer may be directly adjacent to each other, but are preferably adjacent to each other via an adhesive resin layer from the viewpoint of adhesiveness. The regrind used in the recovery layer is a recycled material obtained by crushing or crushing scraps such as defective moldings and burrs, and contains thermoplastic polyester resin and polyglycolic acid. Yes. A desiccant (including an absorbent and a superabsorbent resin) may be added to the adhesive resin or polyglycolic acid. However, desiccants in the polyglycolic acid layer and the recovery layer containing polyglycolic acid, such as basic inorganic substances such as calcium chloride, sodium pyrophosphate, and potassium carbonate, turn black when melt processed with polyglycolic acid. It is easy and not preferable.
[0095]
The thickness of the collection layer is usually 55% or less, preferably 50% or less, based on the total layer. If the thickness of the recovery layer exceeds 55%, there is a possibility that a problem will occur in terms of thermal stability, and the recovery layer will be insufficient due to the balance of the material balance. It is desirable from the viewpoint of maintaining the strength of the container that the polyglycolic acid dispersed in the collection layer is usually 10 μm or less and finely dispersed in the matrix.
[0096]
The thickness (body portion) of the multilayer blow molded container of the present invention is usually 150 to 1,000 μm, preferably 200 to 800 μm, more preferably 250 to 600 μm, although it depends on the size.
[0097]
5.Multilayer blow molded container manufacturing method
In the production of the multilayer blow-molded container of the present invention, it is preferable to pre-dry polyglycolic acid that is easily hydrolyzed and adjust the water content to 50 ppm or less.
[0098]
The multilayer blow molded container of the present invention is produced by direct blow molding using a multilayer parison. As the direct blow molding method, a multilayer direct blow molding method by coextrusion is preferable. The resin of each layer melted by the extruder flows into the die head and joins inside the die. As a method of the merge, there are a simultaneous merge type in which the layers merge at one point, and a sequential merge type in which the layers merge sequentially. Each type has advantages and disadvantages, and can be used properly depending on the application.
[0099]
As a method for forming a multilayer parison, there are generally an intermittent multilayer system using an accumulator and a continuous multilayer system which does not require an accumulator head. In either method, the multi-layer parison is formed into a container shape by direct blow molding in a mold.
[0100]
In the intermittent multilayer system, there are extruders for the main material (thermoplastic polyester resin), the adhesive material (adhesive resin), and the barrier material (polyglycolic acid) in order to form a multilayer parison. The adhesive material and the barrier material are respectively stored in the sub-accumulator head, and then merge with the main material at the multilayer ring outlet incorporated in the main accumulator head storing the main material. That is, after a predetermined amount of each material is stored in the accumulator head, the barrier material and adhesive stored in the sub-accumulator head are pushed out in the center of the lower flow path of the main accumulator head as the main material is extruded. The arranged spidering joins the main material divided into the inner and outer layers to form a three-kind five-layer multilayer parison.
[0101]
In the intermittent multilayer system, by controlling the timing of injection from each accumulator head, the layer structure of the parison can be single layer / multilayer / single layer along the longitudinal direction, thereby making the container body multilayer. Thus, it is possible to apply an important multi-layer molding method in which a single layer is formed from the vicinity of pinch-off on the upper and lower sides of the container to the burr. According to the priority multilayer molding method, polyglycolic acid which is easily hydrolyzed in the presence of moisture can be wrapped with the thermoplastic polyester resin. Further, in the priority multilayer forming method, the pinch-off portion can be a single layer of a thermoplastic polyester resin, so that the problem of a decrease in adhesive strength due to poor fusion at the pinch-off portion does not occur. Moreover, since the burr at the pinch-off portion is a single layer of thermoplastic polyester resin, it is advantageous for recycling as a recovery layer.
[0102]
On the other hand, in the continuous multilayer system, a multilayer parison is formed in the same manner as the accumulator system (intermittent multilayer system) except that each layer is continuously extruded without using an accumulator head. The continuous multi-layer method does not require injection from the accumulator head, so that in addition to the simple structure of the device, materials with poor thermal stability can be used, and the barrier material can be easily made thin. In addition, there is an advantage that it is possible to add a recovery layer made of pulverized pulverized material (regrind). By adding a collection layer, for example, 4 types and 6 layers of containers or bottles can be produced.
[0103]
In the case of adopting a method for forming a multilayer parison by a continuous multilayer system, it is important that the polyglycolic acid layer of the core layer is completely embedded with a flexible thermoplastic resin layer of the inner and outer layers in the pinch-off portion. For this purpose, for example, it is preferable to pinch off the pinch off portion so as to have a V-shaped pinch off shape or a T-shaped pinch off shape.
[0104]
FIG. 3 shows a split V-shaped pinch-off shape, and FIG. 4 shows a pinch-off cross section of a five-layer container by V-shaped pinch-off. FIG. 5 shows a split V-shaped pinch-off shape, and FIG. 6 shows a pinch-off cross section of a five-layer container using a T-shaped pinch-off. The layer structure of each container is the same as that shown in FIG. By adopting such a pinch-off shape, the polyglycolic acid layer can be completely embedded inside the thermoplastic polyester resin layer.
[0105]
The size and shape of the multilayer blow-molded container can be appropriately determined according to each application. According to the multilayer coextrusion direct blow molding, for example, as shown in FIG. 1, a threaded mouth portion 5, a conical shoulder portion 4 continuous with the threaded mouth portion 5, and a cylindrical body portion 2 continuous with the shoulder portion 4. And the multilayer blow molding container 1 of the structure provided with the bottom part 3 can be integrally molded. The pinch-off part of the bottom part 3 of the container 1 has, for example, the cross-sectional structure shown in FIG. 4 or FIG.
[0106]
FIG. 2 shows an enlarged cross section of the part I shown in FIG. FIG. 2 shows a layer structure including a thermoplastic polyester resin layer 21 / adhesive resin layer 22 / polyglycolic acid layer 23 / adhesive resin layer 24 / thermoplastic polyester resin layer 25. In the threaded mouth portion 5 and the pinch-off portion 6, polyglycolic acid (PGA) is completely encapsulated by a thermoplastic polyester resin (for example, PET).
[0107]
6).Multilayer blow molded container
The multilayer blow-molded container of the present invention can be integrally molded with a multilayer material having a polyglycolic acid layer excellent in oxygen gas barrier properties, carbon dioxide gas barrier properties, moisture barrier properties, and fragrance retention properties in the core layer. Is significantly better.
[0108]
The multilayer blow molded container of the present invention can be used as a container for storing a wide range of contents such as beverages, foodstuffs, cosmetics, fine toiletries, pharmaceuticals, quasi drugs, and the like.
[0109]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples and comparative examples. The measuring methods of various physical properties and characteristics are as follows.
[0110]
(1) Melt viscosity
A non-crystalline sheet of polyglycolic acid with a thickness of about 0.2 mm was prepared and heated at 150 ° C. for 5 minutes to crystallize the sample, and a Capillograph 1C (die = 1 mmφ × 10 mmL) from Toyo Seiki Co., Ltd. was used. Resin temperature 240 ° C, shear rate 100 sec-1The melt viscosity was measured under the following conditions.
[0111]
(2) Oxygen gas permeability coefficient
In accordance with JIS K-7126, the measurement was performed using Oxtran 2/20 manufactured by Modern Control under the conditions of a temperature of 23 ° C. and a relative humidity of 80%.
[0112]
(3) Direct blow moldability
Multi-layer coextrusion direct blow molding was performed, and at that time, the parison draw-down situation and the appearance of the multilayer blow-molded product were observed and evaluated according to the following criteria.
A: Blow molding can be performed without causing a parison drawdown, and a blow molded container having a good appearance can be obtained.
B: Drawdown of parison is large and blow moldability is inferior.
[0113]
(4) Oxygen gas barrier properties
The oxygen permeability of the container (unit = cm) under the conditions of a temperature of 30 ° C, a relative humidity of 100% inside the container, and a relative humidity of 80% outside the containerThree/ Bottle · 24 hr · atm) was measured and evaluated according to the following criteria.
A: Oxygen permeability is 0.5 or less,
B: Oxygen permeability exceeds 0.5.
[0114]
[Example 1]
Polyglycolic acid (PGA), temperature 240 ° C, shear rate 100 sec-1The homopolymer (glass transition temperature = 38 ° C., melting point = 221 ° C.) having a melt viscosity of 430 Pa · s measured in Step 1 was used. The oxygen gas permeability coefficient (PO) of this polyglycolic acid2) Is 1.3 × 10-14cmThree・ Cm / cm2-It was sec-cmHg. The moisture permeability (40 ° C., 90% RH) of this polyglycolic acid is 5 g / m.2-It was day. To 100 parts by weight of polyglycolic acid, 0.1 part by weight of PEP-8 (a phosphite antioxidant represented by the above formula 11 manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.) was added.
[0115]
As the thermoplastic polyester resin, polyethylene terephthalate (RT-580 manufactured by Nippon Unipet Co., Ltd., IV value = 1.2 dl / g) was used, and as the adhesive resin (AD), a glycidyl group-containing ethylene copolymer manufactured by Nippon Petrochemical Co., Ltd. ( Lexpearl RA3150) was used.
[0116]
The layer configuration was PET / AD / PGA / AD / PET from the outer layer, and the thickness of each layer was adjusted as follows.
[0117]
Outer layer (PET) = 250 μm,
Adhesive resin layer (AD) = 5 μm,
Core layer (PGA) = 15 μm,
Adhesive resin layer (AD) = 5 μm,
Inner layer (PET) = 250 μm,
Total layer thickness = 525 μm.
[0118]
With the above layer structure, a 1.5 L 5-layer hollow container was produced by direct blow molding using a multilayer coextrusion direct blow molding machine. The basis weight of the container was 40 g. The pinch-off part of the container used a T-shaped pinch-off shape. The outer layer of the pinch-off part was composed of a single PET layer, and the PGA layer was molded to be embedded with the single PET layer. The extrusion temperature conditions were as follows.
[0119]
Inner / outer layer (PET) side extruder tip temperature: 260-280 ° C,
Core layer (PGA) side extruder tip temperature: 235 to 245 ° C,
Adhesive resin layer side extruder tip temperature: 200-220 ° C.
[0120]
[Example 2]
In Example 1, multilayer coextrusion direct blow molding was performed in the same manner as in Example 1 except that the outer layer resin was changed from 250 μm PET layer to a total of 250 μm neat PET layer and 200 μm recovery layer.
[0121]
[Example 3]
Polyglycolic acid (PGA), temperature 240 ° C, shear rate 100 sec-1The homopolymer (glass transition temperature = 38 ° C., melting point = 221 ° C.) having a melt viscosity of 1860 Pa · s measured in 1 was used. The oxygen gas permeability coefficient (PO) of this polyglycolic acid2) Is 1.2 × 10-14cmThree・ Cm / cm2-It was sec-cmHg. The moisture permeability of this polyglycolic acid (40 ° C., 90% RH) is 3 g / m2-It was day. To 100 parts by weight of polyglycolic acid, 0.1 part by weight of PEP-8 (a phosphite antioxidant represented by the above formula 11 manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.) was added.
[0122]
As the thermoplastic polyester resin, polyethylene terephthalate (RT-570, Nippon Unipet Co., Ltd., IV value = 0.7 dl / g) was used, and as the adhesive resin (AD), a glycidyl group-containing ethylene copolymer (manufactured by Nippon Petrochemical Co., Ltd.) Lexpearl RA3150) was used.
[0123]
A multilayer blow molded container having a layer configuration of PET / AD / PGA / AD / PET was produced by multilayer coextrusion direct blow molding in the same manner as in Example 1 except that each of the above resins was used.
[0124]
[Comparative Example 1]
Direct blow molding was performed in the same manner as in Example 1 except that RT-570 (IV value = 0.7 dl / g) manufactured by Nippon Unipet Co., Ltd. was used as PET and the thickness was 525 μm. In this case, the melt parison drawdown was large and blow molding could not be performed.
[0125]
[Table 1]
Figure 0003997102
[0126]
【The invention's effect】
According to the present invention, by coextrusion direct blow molding, a polyglycolic acid layer having excellent gas barrier properties is disposed in the core layer, a thermoplastic polyester resin layer is disposed in the inner and outer layers, and the polyglycolic acid layer of the core layer is Provided is a multilayer blow-molded container which is remarkably excellent in gas barrier properties and is completely embedded by inner and outer thermoplastic polyester resin layers.
[0127]
In addition, according to the present invention, a low IV value thermoplastic polyester resin is used as an inner and outer layer, and a high melt viscosity polyglycolic acid excellent in gas barrier properties is encapsulated in a low IV value thermoplastic polyester resin layer. By extruding, there is no drawdown of the melted parison, and stable coextrusion direct blow molding is possible. Furthermore, according to the present invention, a high IV value thermoplastic polyester resin is used as the inner and outer layers, and a low melt viscosity polyglycolic acid excellent in gas barrier properties is encapsulated in the high IV value thermoplastic polyester resin layer. By extruding, there is no drawdown of the melted parison, and stable coextrusion direct blow molding is possible. Since the multilayer blow-molded container of the present invention is excellent in gas barrier properties, it is excellent in long-term storability of foods and beverages.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an example of a multilayer blow molded container of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing an example of the layer structure of the multilayer blow-molded container of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view of a V-shaped pinch-off shape.
FIG. 4 is a pinch-off cross section of a five-layer container with a V-shaped pinch-off.
FIG. 5 is a cross-sectional view of a T-shaped pinch-off shape.
FIG. 6 is a pinch-off cross section of a five-layer container with a T-shaped pinch-off.
[Explanation of symbols]
1: Multilayer blow molded container
2: Torso
3: Bottom
4: Shoulder
5: Mouth
6: Pinch off part at the bottom
21: Thermoplastic polyester resin layer
22: Adhesive resin layer
23: Polyglycolic acid layer
24: Adhesive resin layer
25: Thermoplastic polyester resin layer

Claims (2)

内外層に熱可塑性ポリエステル樹脂層が配置され、芯層にポリグリコール酸層が配置され、各層間に接着性樹脂層が配置された層構成を有する多層ブロー成形容器であって、
(a)内外層を形成する熱可塑性ポリエステル樹脂が、ASTM D−4603に準拠して測定した固有粘度が0.6〜1.3dl/gの範囲内の熱可塑性ポリエステル樹脂であり、
(b)芯層を形成するポリグリコール酸が、温度240℃、剪断速度100sec−1で測定した溶融粘度が200〜3,000Pa・sのポリグリコール酸であり
(c)熱可塑性ポリエステル樹脂の固有粘度が0.9dl/g未満の低固有粘度の場合には、ポリグリコール酸の溶融粘度が500Pa・s以上の高溶融粘度であり、
(d)熱可塑性ポリエステル樹脂の固有粘度が0.9dl/g以上の高固有粘度の場合には、ポリグリコール酸の溶融粘度が500Pa・s未満の低溶融粘度であり、かつ、
)多層ブロー成形容器が、各樹脂の共押出ダイレクトブロー成形により成形された容器であり、ピンチオフ部を含む容器全体において、芯層のポリグリコール酸層が内外層の熱可塑性ポリエステル樹脂層により完全に埋め込まれている
ことを特徴とする多層ブロー成形容器。
Thermoplastic polyester resin layer is disposed on the inner and outer layers, polyglycolic acid layer is arranged in the core layer, a multilayer blow molded container having a layer structure adhesive resin layer is disposed between the layers,
(A) The thermoplastic polyester resin forming the inner and outer layers is a thermoplastic polyester resin having an intrinsic viscosity of 0.6 to 1.3 dl / g measured in accordance with ASTM D-4603,
(B) The polyglycolic acid forming the core layer is a polyglycolic acid having a melt viscosity of 200 to 3,000 Pa · s measured at a temperature of 240 ° C. and a shear rate of 100 sec −1 ,
(C) When the intrinsic viscosity of the thermoplastic polyester resin is a low intrinsic viscosity of less than 0.9 dl / g, the polyglycolic acid has a high melt viscosity of 500 Pa · s or more,
(D) When the intrinsic viscosity of the thermoplastic polyester resin is a high intrinsic viscosity of 0.9 dl / g or more, the polyglycolic acid has a low melt viscosity of less than 500 Pa · s, and
( E ) The multilayer blow molded container is a container formed by coextrusion direct blow molding of each resin, and the polyglycolic acid layer of the core layer is formed by the thermoplastic polyester resin layer of the inner and outer layers in the entire container including the pinch-off part. A multilayer blow molded container characterized by being completely embedded.
ポリグリコール酸が、ペンタエリスリトール骨格構造を有するリン酸エステル、少なくとも1つの水酸基と少なくとも1つの長鎖アルキルエステル基とを持つリン化合物、重金属不活性化剤、及び炭酸金属塩からなる群より選ばれる少なくとも一種の熱安定剤を含有するものである請求項1記載の多層ブロー成形容器。The polyglycolic acid is selected from the group consisting of a phosphate ester having a pentaerythritol skeleton structure, a phosphorus compound having at least one hydroxyl group and at least one long-chain alkyl ester group, a heavy metal deactivator, and a carbonate metal salt. The multilayer blow molded container according to claim 1, which contains at least one heat stabilizer.
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