JP3995958B2 - Crustacean packaging and method for producing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、甲殻類の包装体及びその製造方法に関し、より詳しくは、カニ類、ヤドカリ類、エビ類、シャコ類などの甲殻類を冷蔵あるいは冷凍保管する場合に有用な、甲殻類包装体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カニ類、ヤドカリ類、エビ類、シャコ類といった食用に供される甲殻類の多くは、ラウンド(姿)のまま あるいは 肩身、足身、尾身などに分割され、未加熱 もしくは 加熱調理 (一般的にはボイル)され、冷蔵(-2〜10℃) もしくは 冷凍(-2〜-60℃以下) で保管・流通されている。
【0003】
従来より、冷凍品には、 保管・流通中の表面乾燥や酸化を防ぐため、甲殻類の表面に氷の被膜を形成させる処理(グレーズ処理)が施されているが、解凍時のドリップ増大、グレーズ量の調整が困難なことに起因する正味重量の曖昧化といった問題をはらんでいる。とりわけ、未加熱の冷凍品については、関節部や肉部の黒変防止のために、酸化防止剤である亜硫酸ナトリウムなどを添加する必要があるが、使用基準値(0.03g/kg未満)の管理、表示の必要性といった生産者側の負荷がかかるのに加え、そのような食品添加物の使用は昨今における消費者の無添加食品要求にそぐわないといった問題もある。
【0004】
このような問題に対し、例えば特公平7-89851号公報では、ボイルされた姿状カニあるいはカニ足に調味液を加えて、カニの形状に包材を大略沿わせて密封包装する方法が開示されている。しかし、この方法では調味液の充填量が多すぎると包装後カニが包装体内で移動し、カニが損傷する恐れがある。また、調味液と共に包装されているのでカニ本来の素材の味を味わうことができないといった問題点がある。
【0005】
また、特許第3055830号公報では、カニを厚さ130μm、気体透過性率10〜50cm3/m2・24hr・atom @23℃、50%RH程度の積層フィルムで包装し、包装体内の酸素もしくは空気を脱気状態に保持して20〜120mmHgの圧力に保つ技術が開示されている。しかし、この場合、本脱気条件では、内容物とフィルムが適度にフィットせず、内容物とフィルムとの間に隙間(へッドスペース)が生じるため、凍結保管中に温度変化が生じた場合、内容物に霜が付着したり、ヘッドスペース部に氷粒がたまるなど、商品外観を低下させるといった問題がある。
また、本脱気状態では内容物にフィルムが適度にフィットせず、輸送時に フィルムと内容物が擦れやすいため、ピンホールを誘発しやすい恐れもある。
【0006】
また、特開平3-35753号公報では、エビをプラスチックフィルムで真空包装する方法が開示されている。この場合、包材の気体透過性や厚みや包装体内の酸素濃度などが規定されておらず、用いる包材の種類や厚み、包装体内の酸素濃度の違いにより、エビの品質が安定しないといった問題がある。
【0007】
また、兵庫水試研報(31),59-62,1994「低温脱酸素法による冷凍ズワイガニの黒変防止試験」によれば、未加熱の冷凍ズワイガニを脱酸素剤(低温エージレス)とともにプラスチック包材(エバールフィルム袋)に入れて密封包装する技術が開示されているが、同報告の中で、実用に供した場合、ピンホールの発生が避けられず、包材の強度が不十分といった問題提起もなされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、甲殻類を、酸素バリア性と高い強度を有する包装材料を用いて、包装体内のヘッドスペースを低い酸素分圧に維持した状態で密封包装することにより、グレーズ処理や酸化防止剤の添加を行うことなく、甲殻類の品質を良好に保持できる甲殻類の包装体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、甲殻類を、0℃の乾燥条件(本発明における乾燥条件とは0〜10%相対湿度条件を意味する)における酸素ガス透過度が 20 cm3/m2・d・atm 以下であり、かつ −10℃での衝撃試験における衝撃エネルギーが 2.0 J以上であるプラスチックフィルムを用いて、包装体内のヘッドスペースの酸素分圧が 8 mmHg以下となるように密封包装することによって、上記課題が解決されることを見いだした。すなわち、本発明は甲殻類を、0℃の乾燥条件における酸素ガス透過度が 20 cm3/m2・d・atm 以下であり、かつ −10℃での衝撃試験における衝撃エネルギーが 2.0 J以上であるプラスチックフィルムを用いて、包装体内のヘッドスペースの酸素分圧が 8 mmHg以下となるように密封包装する甲殻類の包装体に関するものである。
【0010】
また、本発明は、甲殻類を、0℃の乾燥条件における酸素ガス透過度が 20 cm3/m2・d・atm 以下であり、かつ −10℃での衝撃試験における衝撃エネルギーが 2.0 J以上であるプラスチックフィルムを用いて、包装体内のヘッドスペースの酸素分圧が 8 mmHg以下となるように密封包装する甲殻類の包装体の製造方法に関するものである。
【0011】
本発明によれば、甲殻類を、0℃の乾燥条件における酸素ガス透過度が 20 cm3/m2・d・atm 以下であり、かつ −10℃での衝撃試験における衝撃エネルギーが 2.0 J以上であるプラスチックフィルムを用いて、包装体内のヘッドスペースの酸素分圧が 8 mmHg以下となるように密封包装することによって、輸送、保管の過程における包装体の密封性と低い酸素分圧の維持が可能となり、グレーズ処理や酸化防止剤を添加することなく、内容物の酸化や乾燥などの品質劣化を効果的に抑制することができる。
【0012】
ここで、本発明においては、前記甲殻類の包装体内部の真空度が 20 mmHg未満であるとともに、前記包装材料の厚みが 40μm以上、300μm以下であり、かつ 23℃、50%RHにおける2.5%引張割線弾性率と断面積の積が1500N以下であることが好ましい。
本発明においては、前記包装材料が、延伸されたポリアミドからなる層を有することが好ましい。
【0013】
本発明においては、前記包装材料が、ポリエステル層、延伸されたポリアミド層、ガスバリア層、ポリオレフィン層を有することが好ましい。
【0014】
本発明においては、前記包装体内に、吸水シートを含有することが好ましい。本発明においては、前記包装体内に、プラスチックあるいは木材パルプのいずれかよりなるトレーが挿入されていることが好ましい。
本発明の甲殻類の包装体は、カニ類、ヤドカリ類、エビ類及びシャコ類のいずれかから選択される甲殻類に好適に用いられる。
【0015】
本発明の甲殻類の包装体は、前記甲殻類が、未加熱もしくは加熱調理された場合に好適に用いられる。
本発明の甲殻類の包装体は、前記甲殻類が、冷凍品である場合に好適に用いられる。
【0016】
また、本発明は少なくとも甲殻類と、甲殻類を密封包装する包装材料とからなり、該包装材料がプラスチックフィルムであり、0℃の乾燥条件における酸素ガス透過度が 20 cm3/m2・d・atm 以下であり、かつ−10℃での衝撃試験における衝撃エネルギーが 2.0 J以上である包装材料で甲殻類を包装し、包装体内のヘッドスペースの酸素分圧が 8 mmHg以下となるように密封することを特徴とする甲殻類包装体の製造方法に関する。
さらに、本発明製造方法においては、包装体内に吸水シートを含有させることが好ましく、またプラスチックあるいは木材パルプのいずれかよりなるトレーを挿入することが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について、場合により図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明の甲殻類の包装体は、甲殻類と、甲殻類を密封包装する包装材料とからなり、該甲殻類が該包装材料によって密封されている甲殻類包装体であって、該包装材料がプラスチックフィルムであり、0℃の乾燥条件における酸素ガス透過度が 20 cm3/m2・d・atm 以下であり、かつ −10℃での衝撃試験における衝撃エネルギーが 2.0 J以上であるとともに、包装体内のヘッドスペースの酸素分圧が 8 mmHg以下であることを特徴とするものである。
【0018】
ここで、包装体内のヘッドスペースの酸素分圧は、8 mmHg以下とするが、4 mmHg以下であることがより好ましく、2 mmHg以下であることがさらに好ましい。包装体内のヘッドスペースの酸素分圧が 8 mmHgを越えると、甲殻類が未加熱の場合は関節部付近に黒変が生じるほか、加熱調理品の場合は 異臭が生じるといった問題が認められ好ましくない。なお、包装体内のヘッドスペースの酸素分圧を 8 mmHg以下に保つ方法としては、脱酸素材を挿入する方法、窒素や炭酸ガスを単独あるいは混合して封入もしくは置換する方法、後述するように真空包装機などを用いて真空包装する方法があり、それらの方法を適宜、単独もしくは組み合わせて用いることができる。上記の中で、炭酸ガスを単独あるいは窒素と組み合わせて封入する方法を用いた場合、腐敗細菌の増殖を抑える効果(静菌効果)も期待できる。
なお、ここでいう包装体内のヘッドスペースの酸素分圧は、以下の計算式によって求めることができる。
包装体内部の真空度(mmHg)×ヘッドスペースの酸素ガス濃度(%) = 包装体内のヘッドスペースの酸素分圧(mmHg)
【0019】
包装体内部の真空度は、包装体を ピラニーゲージなどの真空度計をつないだ真空チャンバー(ガラス窓付)に入れ、大気圧(760 mmHg)から徐々にチャンバー内を減圧していき、包装体が膨れるなどの変化を表した時点の真空度を読み取ることによって知ることができる。ちなみに、脱気処理を行わずに密封包装した場合は、減圧開始直後に包装材料の膨れが認められるので、この場合は 760 mmHgとする。ヘッドスペースの酸素ガス濃度は、ヘッドスペースの気体を気密性のあるシリンジで採取し、ジルコニア式酸素濃度計に注入して測定することができる。なお、包装体内部の真空度によってはヘッドスペースの気体を採取できない場合があるが、その場合は、酸素ガス濃度を 21%と考え、包装体内部の酸素分圧を求めた。
【0020】
前記包装材料の 0℃の乾燥条件における酸素ガス透過度は、20 cm3/m2・d・atm以下とするが、15 cm3/m2・d・atm以下であればより好ましく、5 cm3/m2・d・atm以下であればさらに好ましい。前記包装材料の 0℃の乾燥条件における酸素ガス透過度が20 cm3/m2・d・atmを越えると、包装体を保管している間に、包装体内のヘッドスペースの酸素分圧が 8 mmHg以上となり、上記のような品質劣化が生じるため好ましくない。
なお、ここでいう包装材料の0℃の乾燥条件における酸素ガス透過度は、プラスチックフィルム及びシートの気体透過度試験方法(JIS K 7126)に記載されている等圧法に則して、0℃の乾燥条件で測定を行って得られた値を示している。
【0021】
さらに、前記包装材料の−10℃での衝撃試験における衝撃エネルギーは 2.0 J以上であるが、2.5 J以上であればより好ましく、3.0 J以上であればさらに好ましい。 −10℃での衝撃試験における衝撃エネルギーが 2.0 J未満の場合、冷凍品を脱気包装したり、輸送したときに、内容物の突起によるピンホールが多発し、包装体の密封性が損なわれ、それによって内容物の品質が維持できなくなるため好ましくない。なお、衝撃エネルギーの上限値の規定は困難であるが、甲殻類を包装するにあたり、包装材料の適切な厚みや柔らかさなどを維持するためには、6.0 J以下であることが好ましい。
【0022】
ここでいう −10℃での衝撃試験における衝撃エネルギーは、Rheometrics社製衝撃強度測定装置Drop-Weight Tester RDT-500を用いて測定できる。すなわち、-10℃に保持した測定室内で、直径 3.8 cmのサポートリングによって固定された包装材料に対し、先端径が 1.27cmで、重量 4 kgの錘を、200cm/秒の速度で落下させたときの、最大荷重(N)×変位量(m)の値を計算することによって求めた。
【0023】
なお、上記のような酸素ガス透過度と衝撃エネルギーを併せ持つプラスチックフィルムとして、単一もしくは複数の材料からなるものを用いることができる。通常は2種類以上の材料を積層したフィルムが用いられ、材料に関してはとくに制限はないが、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど)、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン6とナイロン66の共重合体、ナイロン6とナイロン12の共重合体など)、ポリオレフィン(低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレンなどのポリエチレン;ポリプロピレン;エチレンと酢酸ビニルの共重合体;アイオノマーなど)、ポリ塩化ビニル等の公知の熱可塑性樹脂を使用することができ、また、ガスバリア性の材料としてポリ塩化ビニリデン、エチレンとビニルアルコールの共重合体、MXDナイロンなどの樹脂が用いられる。なお、2種類以上の材料を積層したフィルムの場合、共押出法やラミネート法によって製造される。
【0024】
ここで、本発明の甲殻類の包装体内部の真空度は 20 mmHg未満であるとともに、前記包装材料の厚みが 40μm以上、300μm以下であり、かつ 23℃、50%RHにおける2.5%引張割線弾性率と断面積の積が1500N以下であることが好ましい。
甲殻類の包装体内部の真空度は 20 mmHg未満であることが好ましく、10 mmHg以下であればより好ましい。最も好ましくは、5 mmHg以下である。真空度を 20 mmHg未満に保持することによって、包装材料が 内容物に 比較的よくフィットし商品として良好な外観が得られる傾向にある。また、たとえば、ラウンドのカニの輸送・保管中に、足が取れるなどの破損が生じても、包装体の保型効果によって、見かけ上、足が胴体部分に接合したままの状態を保つこともできる。さらに、冷凍保管・流通中において 温度変化が生じた場合でも、内容物と包装材料の隙間(ヘッドスペース)部分が小さくなるので、霜や氷粒の生成が少なく抑えられる傾向にある。
包装体内部の真空度は、前述の方法によって求めることができる。
【0025】
また、前記包装材料の厚みは 40μm以上、300μm以下であることが好ましいが、40μm以上、200μm以下であればより好ましく、50μm以上、150μm以下であればさらに好ましい。厚みを 40μm以上に設定することによって、甲殻類を密封包装する際のハンドリング性が改善される。また、厚みを 300μm以下に抑えることによって、密封包装したときの内容物に対するフィット性が向上し、使用後 廃棄物となる包装材料の減容化を達成することによって環境負荷を和らげることができる。
【0026】
さらに、前記包装材料の23℃、50%RHにおける2.5%引張割線弾性率(N/mm2)と断面積(mm2)の積が1500 N以下であることが好ましいが,1400N以下、200N以上であればより好ましく、1300N以下、200N以上であればさらに好ましい。本発明において、この積は、包装材料の硬さ(N)を表す指標であり、この値が 1500N以下であることによって、内容物に対するより高いフィット性が得られるとともに、包装材料が 甲殻類の突起部分に接した部分の亀裂などが起こりにくい傾向にある。
具体的には、硬さ(N)を表す指標である上記記載の積は、プラスチックフィルムの断面積[mm2;すなわち下記の試験片巾(20mm)と厚さ(mm)の積]と2.5%引張割線弾性率(MpaもしくはN/mm2)との積を指す。ここで、2.5%引張割線弾性率は、プラスチックフィルムおよびシートの引張試験方法(JIS K7127)に基づき、巾20mm×長さ100mmの試験片について、23℃、50%RH 条件下で、10mm/分の速度での引張試験を行い、2.5%(2.5mm)の伸びが生じたときの荷重(N)を試験片の断面積[mm2;試験片巾(20mm)×厚さ(mm)]で割り、さらに40(=100%/2.5%)を掛けた値である。この引張割線弾性率の値が大きいほど、2.5%のひずみを与えるのに大きな力が必要であることになり、変形しにくい材質であることを示す。
【0027】
また、本発明においては、包装材料が、延伸されたポリアミドからなる層を有することが好ましい。ポリアミドは、ナイロン(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン6とナイロン66の共重合体、ナイロン6とナイロン12の共重合体など)に代表されるが、当該樹脂は低温域での強度に優れ、酸素ガス透過度も低いため、本発明の甲殻類の包装体に好適に使用することができる。また、フィルム製造時に延伸処理を施すことによって高分子鎖が配向するため、薄い厚みでも、比較的高い強度が発現し、ピンホール耐性の点でも好ましい。また、延伸配向により熱収縮性を有するフィルムを用いれば、脱気密封後に熱水に浸漬してフィルムを収縮させることにより、内容物へのフィット性がいっそう向上する傾向にあり好ましい。
【0028】
ここで、本発明に好適に使用できるプラスチックフィルムとしては、ポリアミド/ポリオレフィン、ポリオレフィン/ポリアミド/ポリオレフィン、ポリアミド/ガスバリア材/ポリオレフィン、ポリエステル/ポリアミド/ポリオレフィン、ポリエステル/ポリアミド/ガスバリア材/ポリオレフィンなどの積層材料があげられ、さらに詳しくは、以下のようなものが例示される。このような中で、延伸されたポリアミドからなる層を有する積層材料は、特に好適なものである。(左から外層〜内層の順、//は層間に接着剤の層が存在することを示す、各樹脂名右肩の数値は厚み(μm)を示す)
(1)LLDPE14//Ny22//EVA48
(2)PET2//Ny6-6614/EVOH4//LLDPE36
(3)PET2//Ny6-6625/EVOH3//VLDPE59
(4) PET2//Ny6-6634/EVOH5//VLDPE81
(PET:ポリエチレンテレフタレート、Ny6-66: ナイロン6とナイロン66の共重合体、EVOH: エチレンとビニルアルコールの共重合体、LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン、VLDPE:超低密度ポリエチレン、EVA:エチレンと酢酸ビニルの共重合体, Ny:ナイロン)
上記(2)、(3)、(4)の例では、最外層にポリエチレンテレフタレートの層を含んでいるが、それによってフィルムの光沢や印刷適性が向上するという利点がある。
【0029】
また、本発明においては、包装体内に、吸水シートを含有することが好ましい。包装体内に吸水シートを挿入することにより、甲殻類を長期間保管したり、あるいは 冷凍品を解凍したときに生じるドリップが吸水シートに吸収され、開封して甲殻類を食用に供する際、手指を汚すことなく取り扱うことが可能となる。また、甲殻類の表皮に存在する突起部に吸水シートを当てるように挿入すれば、プラスチックフィルムのピンホール発生をより効果的に防止できる。使用する吸水シートとしては特に制限はないが、デンプン系、セルロース系、ポリアクリル酸塩系、ポリビニールアルコール系、ポリアクリルアミド系、ポリオキシエチレン系などの合成樹脂系のものを単独または複数組み合わせて用いることができる。
【0030】
また、本発明においては、前記包装体内に、プラスチックあるいは木材パルプのいずれかよりなるトレーが挿入されていることが好ましい。内容物をトレーに載せることにより、保形性が向上するともに、包装体を作製するときの作業性を向上することができる。プラスチックあるいは木材パルプのいずれかよりなるトレーであれば、トレーの材質や形状についてはとくに問わないが、プラスチックとしては、ポリプロピレン、発泡ポリプロピレン、ポリスチレン、発泡ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートなどが、又木材パルプとしては、板紙などを原料として例示でき、一方形状は、内容物である甲殻類の形状に概略合わせて成型した形状 や 一般的なトレー形状のほか 単なるシート状のものでもよい。
【0031】
本発明の甲殻類の包装体は、甲殻類が、カニ類、ヤドカリ類、エビ類、シャコ類のいずれかから選択されるものであればよいが、とくに、ズワイガニ、ベニズワイガニ、タラバガニ、花咲ガニ、毛ガニ、ガザミ、イセエビ、クルマエビ、タイショウエビ、シャコを用いた場合に好適に用いられる。それぞれの形状はとくに問わないが、カニの場合、ラウンド(姿)、肩身あるいはセクション(足および足の付け根が接合したもの)、足身(殻付あるいは殻なしがある)があり、エビの場合は、有頭状、あるいは尾部(頭、足、胴体を除去したもの)がある。
【0032】
また、本発明の甲殻類の包装体は、甲殻類が、未加熱もしくは加熱調理された場合に好適に用いられる。加熱調理の方法としては、煮熟(ボイル)、調味、蒸煮、炙焼などがあり、それらのうち、いずれかあるいは複数の処理を行った甲殻類に対して好適に用いることができる。
また、本発明の甲殻類の包装体は、甲殻類が、冷凍品である場合に好適に用いられる。たとえば、従来品は、冷凍ボイルズワイガニやボイルタラバガニの場合、漁獲後鮮度が高いうちにボイル処理が施され、その後、速やかに凍結され、グレーズを施して商品となるが、本発明の甲殻類の包装体においては、グレーズ処理を施すことなく、密封包装を行い、そのまま高品質を維持したまま冷凍保管・流通が可能となる。
【0033】
図は、本発明にかかる甲殻類の包装体の一例を示すが、図1と図2では、甲殻類としてズワイガニやタラバガニなど大型のカニの肩身を用いた包装例を示してある。
図1は、プラスチックフィルムとして袋状に成型したパウチ(2)を用いており、甲殻類(1)を内部に挿入したあと、内部のヘッドスペースの酸素分圧が 8 mmHg以下であり、かつ 真空度が 20 mmHg未満になるように制御して、口部付近を熱シール(3)により密封したものである。
図2は、トレイ形状に加熱成型したプラスチックフィルムあるいはシート(2)上に甲殻類(1)を配置し、20mmHg未満の真空条件において、上部から別のプラスチックフィルム(3)を被せて密封した、いわゆる、深絞り包装体を例示している。なお、(4)は熱シール部である。
【0034】
図3および 図4には、トレーを使用した甲殻類の包装体を例示した。
図3は、内容物(1)の形状に概略沿うような形のトレー(2)を用いた真空包装の例である。 トレーに内容物を配置し、これを、プラスチックフィルムから袋状に成型したパウチ(3)の内部に挿入し、真空包装したものである。なお、(4)はシール部である。商品外観の向上に加え、トレーによって、甲殻類表皮の突起部がプラスチックフィルムに直接接触するのを防いでいるため、ピンホールの防止効果も期待できる。
【0035】
図4は、ポリプロピレンなどのプラスチック製トレー(2)にカニ足(1)を入れ、脱酸素剤(3)とともにプラスチックフィルム(4)で包装しピロー包装を施した例である。なお、(5)はシール部を示す。熱収縮性を有する包装材料を用いれば、ピロー包装後に、熱風が循環するシュリンクトンネルを通すことによって、フィルムの張りのある美麗な包装体を作ることができる。
【0036】
本発明における甲殻類の包装体の製造方法として、カニの例をもとに、以下にフローチャートを用いて説明する。なお、本発明の製造方法は、以下の例に限定されるものではない。
【0037】
まず、原料として漁獲・水揚げされたカニを用いる。カニは生の状態のまま、あるいは、工程1のように、加熱処理(煮熟(ボイル)、調味、蒸煮、炙焼)され、ラウンド(姿)の状態かあるいは肩身、足身などに加工される (工程1)。工程2では、さらに、カニの足先端部や殻表面部の突起などをトリミングし、包装・流通しやすいように成形することもある。トリミングされたカニは、そのまま、凍結処理を行うことなく 包装工程(工程4)に回されるか、あるいは、長期間の品質保持を目的として、空冷式、ブライン式、あるいは 液体窒素方式 などの手段により急速凍結され(工程3)、包装工程(工程4)に回される。なお、上記工程は、必ずしも 1〜4の順序で行う必要はなく、たとえば、包装工程(工程4)の後に、凍結処理(工程3)を施すなど適宜調整が可能である。包装されたカニは、通常、冷蔵(−2〜10℃)、あるいは 冷凍(−2℃〜−60℃)で好適に保管、流通される。
【0038】
包装方法としては、包装体内のヘッドスペースの酸素分圧を8 mmHg以下とするものであれば、従来の方法を用いることができ、真空包装、脱酸素剤封入包装、真空と脱酸素剤封入包装との併用、ガス充填包装などが好適に用いられる。また、包装体の形態としては、ピロー包装体、パウチ包装体(パウチ形状は、底シールパウチ、三方シールパウチなどがあげられる)、深絞り包装体などが考えられる。上記包装体を得るための手段についてはとくに問わないが、真空包装によってパウチ包装体を得る手段としては、チャンバー式真空包装機やノズル式真空包装機による方法などがあり、脱酸素剤を内容物とともに包装することによって真空と脱酸素剤封入包装との併用が可能である。ピロー包装体は、ピロー包装機を用いることによって得られ、深絞り包装体は、深絞り真空包装機や深絞りガス充填包装機を用いることによって得られる。
【0039】
包装工程(工程4)においては、内容物とともに吸水シートを挿入しても良い。この場合、使用する吸水シートとしては特に制限はないが、デンプン系、セルロース系、ポリアクリル酸塩系、ポリビニールアルコール系、ポリアクリルアミド系、ポリオキシエチレン系などの合成樹脂系のものを単独または複数組み合わせて用いてもよい。また、同じく、包装工程において、内容物をプラスチックあるいは木材パルプのいずれかよりなるトレーに載せた状態で包装体内に挿入し、包装してもよい。この場合、トレーの材質や形状については特に問わないが、プラスチックとしては、ポリプロピレン、発泡ポリプロピレン、ポリスチレン、発泡ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートなどが、又木材パルプとしては、板紙などを原料として例示でき、一方、形状としては、一般的なトレー形状のほか単なるシート状のものでもよい。また、場合によっては包装工程における密封包装後に、熱風や熱水、蒸気などによって短時間の加熱処理を行い、プラスチックフィルムを熱収縮させ、内容物に対する包装材料のフィット性あるいは包装体の「しまり」をより向上させることも可能である。このようにして、少なくとも甲殻類と、該甲殻類を密封包装する包装材料とからなり、前記包装材料がプラスチックフィルムであり、0℃の乾燥条件における酸素ガス透過度が 20 cm3/m2・d・atm 以下であり、かつ−10℃での衝撃試験における衝撃エネルギーが 2.0 J以上であるとともに、包装体内のヘッドスペースの酸素分圧が 8 mmHg以下であることを特徴とする甲殻類包装体を製造する。
【0040】
【実施例】
実施例1
未加熱のベニズワイガニ肩身を、PET2//Ny6-6625/EVOH3//VLDPE59 からなる総厚み90 μm、幅200 mm×長さ350 mmのプラスチックパウチに入れ、ヘッドスペースの酸素分圧が7 mmHgになるように包装して、ベニズワイガニ肩肉の包装体を得た。
前記プラスチックパウチのフィルムは0 ℃の乾燥条件における酸素ガス透過度が3 cm3/m2・d・atm、-10 ℃での衝撃試験における衝撃エネルギーが3.10 Jであり、23 ℃、50 % RHにおける2.5 % 引張割線弾性率と断面積との積が783 Nであるものを使用した。
実施例2〜19
ベニズワイガニ肩肉等について実施例1の方法に準じて次の表1に記載される条件で包装を行なった。
【表1】
【表1の続き】
次に、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定して解釈されるべきものではない。
さらに、本発明の効果について実験例を挙げて説明する。
1.実験1 包装体内部のヘッドスペースにおける酸素分圧と内容物色調の関係を示した。内容物には未加熱のベニズワイガニ肩身を、包装材料にはPET2//Ny6-6625/EVOH3//VLDPE59からなる総厚み90μm、幅200mm×長さ350mmのプラスチックパウチを用い、比較例1(含気包装)、比較例2(脱気包装)、実施例1(窒素ガス封入包装)、実施例2(脱酸素剤封入包装)、実施例3(真空包装)、実施例4(真空+脱酸素剤封入包装)は、それぞれを[表2]に示す条件で包装し、ベニズワイガニ肩身の包装体を製造した。そして、これらの包装体を実験に供した。
【0041】
比較例1(含気包装)は上記包装材料に内容物を入れ、口部をヒートシールし密封したものである。
比較例2(脱気包装)は上記包装材料に内容物を入れ、チャンバー式脱気法により包装体内が72mmHgの真空度になるような条件で脱気密封包装したものである。
実施例1(窒素ガス封入包装)は上記包装材料に内容物を入れ、包装体内を窒素ガスで置換し密封したものである。
実施例2(脱酸素剤封入包装)は上記包装材料に内容物を入れ、脱酸素剤(三菱ガス化学製エージレスSS100)を封入して包装したものである。
実施例3(真空包装)は上記包装材料に内容物を入れ、チャンバー式脱気法により包装体内が5mmHgの真空度になるような条件で真空包装したものである。
実施例4(真空+脱酸素剤封入包装)は上記包装材料に内容物と脱酸素剤(三菱ガス化学製エージレスSS100)を入れ、チャンバー式脱気法により包装体内が5mmHgの真空度になるような条件で真空包装したものである。
【0042】
評価方法は各サンプルを作成後、−50℃の冷凍庫で一晩凍結し、その後、−25℃の冷凍庫で1ヶ月間保管した。その後、未開封のまま5℃冷蔵庫で一晩放置し、解凍後の内容物色調を3名のパネルが評価した。その結果を表2に示した。その結果、実施例1〜4にあるように、ヘッドスペースの酸素分圧が 8 mmHg以下であれば、内容物の黒変は認められず、良好な品質が保持できることが明らかとなった。
【0043】
【表2】
2.実験2 包装材料の酸素ガス透過度と内容物色調の関係を示した。内容物には未加熱のベニズワイガニ肩身を用い、[表3]に記載の条件で包装してベニズワイガニ肩肉の包装体を製造した。すなわち、包装材料には比較例3(Ny5//LLDPE60、O2TR(0℃の乾燥条件における酸素透過度;以下同じ):55 cm3/m2・d・atm)(総厚み65μm)、比較例4(Ny10//LLDPE60、O2TR:25 cm3/m2・d・atm)(総厚み70μm)、 実施例5(LLDPE14//Ny22//EVA48、O2TR:10 cm3/m2・d・atm)(総厚み85μm)、実施例6(PET2//Ny6-6614/EVOH4//LLDPE36、O2TR:3 cm3/m2・d・atm)(総厚み60μm)を用いた。得られた包装体を、それぞれ評価に供した。
【0044】
評価方法は各包装材料に内容物を入れ、5mmHgの真空度になるような条件で真空包装し、−50℃で一晩凍結後−18℃で1ヶ月間保管した。その後、前記の方法で 包装体内のヘッドスペースの酸素分圧を求めるとともに、内容物の変色状況を評価した。その結果を表3に示した。表3より、実施例5および実施例6のように、0℃の乾燥条件における酸素ガス透過度が 20 cm3/m2・d・atm 以下であるような包装材料を用いることによって包装体内のヘッドスペースの酸素分圧は 8 mmHg以下に保たれ、内容物の黒変は認められず、良好な品質が保持されることがわかった。
【0045】
【表3】
【0046】
3.実験3 包装材料の-10℃における衝撃エネルギーと真空包装時および冷凍輸送時における破袋率の関係を示した。内容物には冷凍ボイルズワイガニ肩身を[表4]に記載の条件で包装して冷凍ボイルズワイガニ肩身の包装体を製造した。すなわち、包装材料には比較例5(PET1.5//Ny6-668/EVOH5//LLDPE21)(総厚み39μm)、比較例6(VLDPE3/EVA22/ /PVDC7//EVA15/Ionomer10)(総厚み60μm)、比較例7(Ny15//LLDPE60)(総厚み75μm)、比較例8(Ny25//LLDPE60)(総厚み85μm)、実施例7(LLDPE14//Ny22//EVA48)(総厚み85μm)、実施例8(PET2//Ny6-6614/EVOH4//LLDPE36)(総厚み60μm)、実施例9(PET2//Ny6-6625/EVOH3//VLDPE59)(総厚み90μm)、実施例10(PET2//Ny6-6634/EVOH5/ /VLDPE81)(総厚み125μm)を用いた。得られた包装体をそれぞれ評価に供した。
評価方法は各包装材料に内容物を入れ、5mmHg以下の真空度になるような条件で真空包装し、チャンバー内を大気圧に戻した直後における包装体の破袋率と、それら包装体をダンボール箱に詰めて −18℃で 茨城県石岡市と静岡県焼津市の間を往復陸路冷凍輸送した後の破袋率を評価した。各包装材料の-10℃における衝撃エネルギーと各破袋率との関係を[表4]に示した。
実施例7〜10のように、衝撃エネルギー値が 2.0 J以上の包装材料を用いることによって、真空包装直後の破袋率は 0%となり、冷凍輸送後の破袋率も 10%以下に抑えることができた。
【0047】
【表4】
【0048】
4.実験4 包装材料の硬さと真空包装した包装体の外観や特性との関係を示した。内容物には冷凍ボイルズワイガニ肩身を用いて[表5]に示される条件で冷凍ボイルズワイガニ肩身の包装体を製造した。すなわち、包装材料には、比較例9(アモルファスPET300)(総厚み300μm)、比較例10(Ny6125)(総厚み125μm)、比較例11(EVA16// LLDPE41)(総厚み60μm)、実施例11(Ny631/Ny6-6615//LLDPE200)(総厚み250μm)、実施例12(PET2//Ny6-6634/EVOH5//VLDPE81)(総厚み125μm)、実施例13(PET2// Ny6-6625/EVOH3//VLDPE59)(総厚み90μm)、実施例14(PET2//Ny6-6614/EVOH4//LLDPE36)(総厚み60μm)、実施例15(LLDPE14//Ny22//EVA48)(総厚み85μm)を用いた。得られた包装体を、それぞれ評価に供した。
評価方法は各包装材料に内容物を入れ、5mmHg以下の真空度になるような条件で真空包装し、できあがった包装体の外観を 3名のパネルが評価した。
表5に結果を示したが、実施例11〜15のように、硬さが 1500N以下の包装材料を用いることによって、比較的内容物へのフィット性に優れた外観良好な包装体を得ることができた。
【0049】
【表5】
なお、硬さが 200N未満の場合、ズワイガニの鋭利な突起部分によるピンホールが生じたりする問題が認められた。
【0050】
5.実験5 脱気あるいは真空包装時における真空度と 包装体の外観との関係を示した。内容物には冷凍ボイルタラバガニ肩身を用い[表6]の条件に従って冷凍ボイルタラバガニ肩身の包装体を製造した。すなわち、包装材料には、PET2//Ny6-6625/EVOH3// VLDPE59の構成のフィルム(実施例1,2,3,4,9,13で用いたのと同様のフィルム)を用い、幅250mm×長さ450mmのパウチに 内容物を入れ、真空度が 50 mmHg (比較例12)、25 mmHg (比較例13)、17 mmHg (実施例16)、12 mmHg (実施例17)、8 mmHg (実施例18)、4 mmHg (実施例19)となるような条件で脱気あるいは真空包装し、できあがった包装体の外観を 3名のパネルが評価した。
[表6]に結果を示したが、実施例16〜19のように、真空度を 20 mmHg未満にすることによって、比較的内容物へのフィット性に優れた外観良好な包装体を得ることができた。
【0051】
【表6】
【0052】
【発明の効果】
本発明によると、甲殻類を密封包装する際に、特定の値以下の酸素ガス透過度、特定の値以上の衝撃エネルギーを有するプラスチックフィルムを用いて特定の酸素分圧以下で密封するので甲殻類の保存中におこる黒変が防止され、輸送中の包装体の破損を防止することができる。本発明ではさらに包装体内部の真空度、包装材の厚み、23℃、50%RHにおける25%引張割線弾性率と断面積との積で特定するとその保存性や輸送性をさらに向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】大型のカニの肩身をパウチ包装したときの包装体の正面図を示す
【符号の説明】
1:大型カニの肩身
2:パウチ
3:熱シール部
【図2】大型のカニの肩身の深絞り包装体の縦断面図を示す。
【符号の説明】
1:大型カニの肩身
2:トレー形状に深絞り成形されたプラスチックフィルムまたはシート(底材)
3:プラスチックフィルム(フタ材)
4:熱シール部
【図3】カニをトレーに入れ真空包装をした包装体の斜視図を示す。
【符号の説明】
1:カニ
2:トレー
3:パウチ
4:シール部
【図4】 (a) はカニ足を脱酸素剤とともにピロー包装した包装体を上方から見た斜視図を示す。
(b) はその空の包装体を下方からみた斜視図を示す。
【符号の説明】
1:カニ足
2:トレー
3:脱酸素剤
4: プラスチックフィルム
5:シール部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a crustacean package and a method for producing the same, and more particularly to a crustacean package and a crustacean package useful for refrigerated or frozen storage of crustaceans such as crabs, hermit crabs, shrimps, and clams. It relates to the manufacturing method.
[0002]
[Prior art]
Most edible crustaceans such as crabs, hermit crabs, shrimps, and clams are either round (appearance) or divided into shoulders, legs, tails, etc., unheated or cooked (generally Are boiled) and stored and distributed refrigerated (-2 to 10 ° C) or frozen (-2 to -60 ° C or lower).
[0003]
Conventionally, frozen products have been subjected to a process of forming an ice film on the surface of crustaceans (glazing) to prevent surface drying and oxidation during storage and distribution. The problem is that the net weight is obscured due to the difficulty in adjusting the amount of glaze. In particular, for unheated frozen products, it is necessary to add sodium sulfite, an antioxidant, to prevent blackening of joints and meat parts, but the use standard value (less than 0.03 g / kg) is required. In addition to the burden on the producer, such as the need for management and labeling, there is a problem that the use of such food additives does not meet consumer demand for additive-free foods in recent years.
[0004]
To deal with such problems, for example, Japanese Patent Publication No. 7-89851 discloses a method of adding a seasoning solution to a boiled crab or crab leg and sealingly wrapping the packaging material in the shape of the crab. Has been. However, in this method, if the filling amount of the seasoning liquid is too large, the crab after packaging moves in the package, and the crab may be damaged. Moreover, since it is packaged together with the seasoning liquid, there is a problem that the taste of the original crab material cannot be tasted.
[0005]
In addition, in Japanese Patent No. 3055830, crab has a thickness of 130 μm and a gas permeability of 10 to 50 cm.Three/ m2・ A technology for packaging with a laminated film of about 24 hr · atom @ 23 ° C. and 50% RH, maintaining oxygen or air in the deaerated state and maintaining a pressure of 20 to 120 mmHg is disclosed. In this case, however, the contents and the film do not fit properly under these degassing conditions, and a gap (head space) occurs between the contents and the film. There is a problem that the appearance of the product is deteriorated, such as frost adhering to the contents or ice particles accumulating in the head space portion.
Also, in this deaerated state, the film does not fit properly to the contents, and the film and the contents are easily rubbed during transportation, which may cause pinholes.
[0006]
Japanese Patent Laid-Open No. 3-35753 discloses a method of vacuum packaging shrimp with a plastic film. In this case, the gas permeability and thickness of the packaging material and the oxygen concentration in the package are not specified, and the quality of the shrimp is not stable due to the type and thickness of the packaging material to be used and the oxygen concentration in the package. There is.
[0007]
In addition, according to Hyogo Water Trial Research Report (31), 59-62, 1994, “Frozen snow crab blackening prevention test by low temperature deoxygenation method”, plastic packaging material with unheated frozen snow crab and oxygen scavenger (low temperature ageless). (Eval film bag) discloses a technology for hermetically wrapping, but in the same report, when it was put to practical use, the occurrence of pinholes was unavoidable and the problem was that the strength of the packaging material was insufficient It has also been made.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-described problems of the prior art, and the crustaceans were maintained at a low oxygen partial pressure in the package headspace using a packaging material having oxygen barrier properties and high strength. An object of the present invention is to provide a crustacean package and a method for producing the same, which can maintain the quality of the crustacea well without being subjected to glaze treatment or addition of an antioxidant by being sealed and packaged in a state.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above-mentioned object, the present inventors have determined that crustaceans can pass oxygen gas at 0 ° C. under dry conditions (the dry conditions in the present invention mean 0-10% relative humidity conditions). 20 cmThree/ m2-Sealed and packaged using a plastic film with an impact energy of 2.0 J or higher in an impact test at -10 ° C so that the partial pressure of oxygen in the head space of the package is 8 mmHg or lower. It was found that the above problems can be solved by doing so. That is, according to the present invention, crustaceans have an oxygen gas permeability of 20 cm under dry conditions of 0 ° C.Three/ m2-Sealed and packaged using a plastic film with an impact energy of 2.0 J or higher in an impact test at -10 ° C so that the partial pressure of oxygen in the head space of the package is 8 mmHg or lower. It relates to a crustacean package.
[0010]
The present invention also provides crustaceans with an oxygen gas permeability of 20 cm under dry conditions of 0 ° C.Three/ m2-Sealed and packaged using a plastic film with an impact energy of 2.0 J or higher in an impact test at -10 ° C so that the partial pressure of oxygen in the head space of the package is 8 mmHg or lower. The present invention relates to a method for producing a crustacean package.
[0011]
According to the present invention, the crustacean has an oxygen gas permeability of 20 cm under dry conditions of 0 ° C.Three/ m2-Sealed and packaged using a plastic film with an impact energy of 2.0 J or higher in an impact test at -10 ° C so that the partial pressure of oxygen in the head space of the package is 8 mmHg or lower. By doing so, it becomes possible to maintain the sealing property of the package and the low oxygen partial pressure during the transportation and storage process, and it is effective for quality deterioration such as oxidation and drying of the contents without adding glaze treatment or antioxidant Can be suppressed.
[0012]
Here, in the present invention, the degree of vacuum inside the crustacean package is less than 20 mmHg, the thickness of the packaging material is 40 μm or more and 300 μm or less, and 2.5% at 23 ° C. and 50% RH. The product of the tensile secant modulus and the cross-sectional area is preferably 1500 N or less.
In the present invention, the packaging material preferably has a layer made of stretched polyamide.
[0013]
In the present invention, the packaging material preferably has a polyester layer, a stretched polyamide layer, a gas barrier layer, and a polyolefin layer.
[0014]
In this invention, it is preferable to contain a water absorbing sheet in the said package. In the present invention, it is preferable that a tray made of either plastic or wood pulp is inserted into the package.
The crustacean package of the present invention is suitably used for crustaceans selected from crabs, hermit crabs, shrimps, and clams.
[0015]
The shellfish package of the present invention is preferably used when the shellfish is unheated or cooked.
The shellfish package of the present invention is suitably used when the shellfish is a frozen product.
[0016]
Further, the present invention comprises at least a crustacean and a packaging material for hermetically wrapping the crustacea, the packaging material is a plastic film, and has an oxygen gas permeability of 20 cm under dry conditions at 0 ° C.Three/ m2・ Packaging crustaceans with packaging material that is d · atm or less and impact energy at −10 ° C. and impact energy is 2.0 J or more, so that the oxygen partial pressure in the headspace in the package is 8 mmHg or less. It is related with the manufacturing method of the crustacean packaging body characterized by sealing to.
Further, in the production method of the present invention, it is preferable to contain a water absorbing sheet in the package, and it is preferable to insert a tray made of either plastic or wood pulp.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, preferred embodiments of the invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
The crustacean package of the present invention comprises a crustacean and a packaging material for hermetically wrapping the crustacea, wherein the crustacean is sealed by the packaging material, and the packaging material is A plastic film with an oxygen gas permeability of 20 cm under dry conditions at 0 ° CThree/ m2・ D · atm or less, impact energy in impact test at -10 ℃ is 2.0 J or more, and oxygen partial pressure in the head space in the package is 8 mmHg or less .
[0018]
Here, the partial pressure of oxygen in the head space in the package is 8 mmHg or less, more preferably 4 mmHg or less, and even more preferably 2 mmHg or less. If the oxygen partial pressure in the headspace of the package exceeds 8 mmHg, the shellfish will turn black near the joints if unheated, and a foul odor will occur in the case of cooked foods. . Note that the oxygen partial pressure in the head space in the package can be maintained at 8 mmHg or less by inserting a deoxidizing material, by containing nitrogen or carbon dioxide alone or by mixing or replacing them, or by vacuum as described later. There is a method of vacuum packaging using a packaging machine or the like, and these methods can be used alone or in combination as appropriate. Among these, when a method of enclosing carbon dioxide alone or in combination with nitrogen is used, an effect of suppressing the growth of spoilage bacteria (bacteriostatic effect) can also be expected.
In addition, the oxygen partial pressure of the head space in a package here can be calculated | required with the following formulas.
Degree of vacuum inside package (mmHg) x oxygen concentration in headspace (%) = oxygen partial pressure of headspace in package (mmHg)
[0019]
The degree of vacuum inside the package is determined by placing the package in a vacuum chamber (with a glass window) connected to a vacuum gauge such as a Pirani gauge, and gradually reducing the pressure in the chamber from atmospheric pressure (760 mmHg). It is possible to know by reading the degree of vacuum at the time when a change such as swelling is expressed. Incidentally, if the package is sealed without degassing, swelling of the packaging material is observed immediately after the start of decompression, so in this case, it should be 760 mmHg. The oxygen gas concentration in the headspace can be measured by collecting the gas in the headspace with an airtight syringe and injecting it into a zirconia oxygen analyzer. Depending on the degree of vacuum inside the package, headspace gas may not be collected. In that case, the oxygen partial pressure inside the package was determined assuming that the oxygen gas concentration was 21%.
[0020]
The oxygen gas permeability of the packaging material under dry conditions at 0 ° C is 20 cm.Three/ m2・ D · atm or less, but 15 cmThree/ m2・ It is more preferable if it is below d ・ atm, 5 cmThree/ m2-It is more preferable if it is below d. The packaging material has an oxygen gas permeability of 20 cm under 0 ° C drying conditions.Three/ m2・ If d / atm is exceeded, the oxygen partial pressure in the head space in the package becomes 8 mmHg or more during storage of the package, which is not preferable.
The oxygen gas permeability of the packaging material referred to here under the drying condition of 0 ° C. is 0 ° C. in accordance with the isobaric method described in the gas permeability test method for plastic films and sheets (JIS K 7126). The value obtained by performing measurement under dry conditions is shown.
[0021]
Further, the impact energy in the impact test at −10 ° C. of the packaging material is 2.0 J or more, more preferably 2.5 J or more, and further preferably 3.0 J or more. If the impact energy at −10 ° C is less than 2.0 J, when the frozen product is degassed or transported, pinholes due to the protrusions of the contents occur frequently and the sealing performance of the package is impaired. This is not preferable because the quality of the contents cannot be maintained. Although it is difficult to define the upper limit value of impact energy, it is preferably 6.0 J or less in order to maintain an appropriate thickness and softness of the packaging material when packaging crustaceans.
[0022]
The impact energy in the impact test at −10 ° C. here can be measured using an impact strength measuring device Drop-Weight Tester RDT-500 manufactured by Rheometrics. That is, in a measurement chamber maintained at -10 ° C, a weight with a tip diameter of 1.27 cm and a weight of 4 kg was dropped at a speed of 200 cm / sec against a packaging material fixed by a support ring with a diameter of 3.8 cm. It was obtained by calculating the value of the maximum load (N) x displacement amount (m).
[0023]
In addition, what consists of a single or several material can be used as a plastic film which has the above oxygen gas permeability and impact energy. Usually, a film in which two or more materials are laminated is used, and there are no particular restrictions on the material, but polyester (polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, etc.), polyamide (nylon 6, nylon 66, nylon 12, nylon 6 and nylon) 66 copolymer, nylon 6 and nylon 12 copolymer, etc.), polyolefin (polyethylene such as low density polyethylene, linear low density polyethylene, and ultra low density polyethylene; polypropylene; copolymer of ethylene and vinyl acetate; Ionomer, etc.), known thermoplastic resins such as polyvinyl chloride can be used, and resins such as polyvinylidene chloride, a copolymer of ethylene and vinyl alcohol, and MXD nylon are used as the gas barrier material. In addition, in the case of a film in which two or more kinds of materials are laminated, it is manufactured by a coextrusion method or a lamination method.
[0024]
Here, the degree of vacuum inside the shell of the shellfish of the present invention is less than 20 mmHg, the thickness of the packaging material is 40 μm or more and 300 μm or less, and 2.5% tensile secant elasticity at 23 ° C. and 50% RH. The product of the rate and the cross-sectional area is preferably 1500 N or less.
The degree of vacuum inside the crustacean package is preferably less than 20 mmHg, more preferably 10 mmHg or less. Most preferably, it is 5 mmHg or less. By keeping the vacuum level below 20 mmHg, the packaging material tends to fit the contents relatively well and a good appearance as a product tends to be obtained. In addition, for example, even if damage such as removal of a foot occurs during transportation and storage of round crabs, the shape of the packaging body may keep the foot joined to the body part in appearance. it can. Furthermore, even when a temperature change occurs during freezing storage / distribution, the gap (head space) between the contents and the packaging material is reduced, so that generation of frost and ice particles tends to be suppressed.
The degree of vacuum inside the package can be determined by the method described above.
[0025]
The thickness of the packaging material is preferably 40 μm or more and 300 μm or less, more preferably 40 μm or more and 200 μm or less, and further preferably 50 μm or more and 150 μm or less. By setting the thickness to 40 μm or more, handling when crustaceans are sealed and sealed is improved. In addition, by keeping the thickness to 300 μm or less, the fit to the contents when sealed and packaged is improved, and by reducing the volume of packaging materials that become waste after use, the environmental burden can be reduced.
[0026]
Furthermore, 2.5% tensile secant modulus (N / mm) of the packaging material at 23 ° C. and 50% RH2) And cross-sectional area (mm2) Is preferably 1500 N or less, more preferably 1400 N or less and 200 N or more, and even more preferably 1300 N or less and 200 N or more. In the present invention, this product is an index that represents the hardness (N) of the packaging material. When this value is 1500 N or less, a higher fit to the contents can be obtained, and the packaging material is made of crustacean. There is a tendency that cracks or the like in the portion in contact with the protruding portion do not easily occur.
Specifically, the product described above, which is an index representing hardness (N), is the cross-sectional area of the plastic film [mm2That is, the product of the following specimen width (20 mm) and thickness (mm)] and 2.5% tensile secant modulus (Mpa or N / mm)2) And the product. Here, the 2.5% tensile secant modulus is 10 mm / min under the conditions of 23 ° C and 50% RH for a test piece of width 20 mm x length 100 mm based on the tensile test method for plastic film and sheet (JIS K7127). The tensile test at a speed of 2.5 mm (2.5 mm) was performed, and the load (N) when an elongation of 2.5% (2.5 mm) occurred was measured.2Test piece width (20 mm) × thickness (mm)] and further multiplied by 40 (= 100% / 2.5%). The larger the tensile secant modulus, the greater the force required to give a strain of 2.5%, indicating that the material is less likely to deform.
[0027]
In the present invention, the packaging material preferably has a layer made of stretched polyamide. Polyamide is represented by nylon (nylon 6, nylon 66, nylon 12, nylon 6 and nylon 66 copolymer, nylon 6 and nylon 12 copolymer, etc.). Since it is excellent and has low oxygen gas permeability, it can be suitably used for the shellfish packaging of the present invention. Moreover, since a polymer chain is oriented by performing a stretching treatment during film production, a relatively high strength is exhibited even at a thin thickness, which is preferable in terms of pinhole resistance. In addition, it is preferable to use a film having heat shrinkability due to stretching orientation, because the film fits into the contents more easily by immersing in hot water after degassing and sealing to shrink the film.
[0028]
Here, as a plastic film that can be suitably used in the present invention, polyamide / polyolefin, polyolefin / polyamide / polyolefin, polyamide / gas barrier material / polyolefin, polyester / polyamide / polyolefin, polyester / polyamide / gas barrier material / polyolefin, and the like are laminated materials. More specifically, the following are exemplified. Under such circumstances, a laminated material having a layer made of stretched polyamide is particularly suitable. (From the left to the outer layer to the inner layer, // indicates that there is an adhesive layer between the layers, the numerical value on the right shoulder of each resin name indicates the thickness (μm))
(1) LLDPE14// Nytwenty two// EVA48
(2) PET2// Ny6-6614/ EVOHFour// LLDPE36
(3) PET2// Ny6-66twenty five/ EVOHThree// VLDPE59
(4) PET2// Ny6-6634/ EVOHFive// VLDPE81
(PET: Polyethylene terephthalate, Ny6-66: Nylon 6 and nylon 66 copolymer, EVOH: Copolymer of ethylene and vinyl alcohol, LLDPE: Linear low density polyethylene, VLDPE: Very low density polyethylene, EVA: Ethylene (Ny: nylon)
In the above examples (2), (3), and (4), the outermost layer contains a polyethylene terephthalate layer, which has the advantage of improving the gloss and printability of the film.
[0029]
Moreover, in this invention, it is preferable to contain a water absorbing sheet in the package. Insert the water absorbent sheet into the package to store the crustaceans for a long period of time, or the drip generated when the frozen product is thawed is absorbed by the water absorbent sheet, and the fingers are used to open the shellfish for food. It can be handled without being polluted. Moreover, if it inserts so that a water absorption sheet may contact a projection part which exists in the skin of a crustacean, generation | occurrence | production of the pinhole of a plastic film can be prevented more effectively. Although there is no restriction | limiting in particular as a water-absorbing sheet to be used, it is possible to use one or a combination of starch, cellulose, polyacrylate, polyvinyl alcohol, polyacrylamide, polyoxyethylene, or other synthetic resin. Can be used.
[0030]
In the present invention, it is preferable that a tray made of either plastic or wood pulp is inserted into the package. By placing the contents on the tray, shape retention can be improved and workability when producing a package can be improved. If it is a tray made of either plastic or wood pulp, the material and shape of the tray are not particularly limited, but as plastic, polypropylene, expanded polypropylene, polystyrene, expanded polystyrene, polyethylene terephthalate, etc., and as wood pulp Paperboard and the like can be exemplified as the raw material, and the shape may be a simple sheet shape in addition to a shape roughly shaped to the shape of the shellfish that is the contents, a general tray shape, or the like.
[0031]
The crustacean package of the present invention may be any shell as long as the crustacean is selected from crabs, hermit crabs, shrimps, and clams. It is preferably used when hair crab, crab, lobster, tiger shrimp, tiger shrimp, and shrimp are used. Each shape is not particularly limited, but in the case of crabs, there are round (figure), shoulders or sections (joint of foot and foot base), feet (shelled or unshelled), shrimp Is headed or tailed (with the head, legs and torso removed).
[0032]
Moreover, the shellfish package of the present invention is suitably used when the shellfish are unheated or cooked. Examples of the cooking method include boiling (boiling), seasoning, steaming, and roasting, and these can be suitably used for crustaceans subjected to any or a plurality of treatments.
Moreover, the shellfish package of the present invention is suitably used when the shellfish is a frozen product. For example, in the case of frozen boiled snow crab and boiled king crab, the conventional product is boiled while the freshness is high after catching, and then frozen quickly and glazed into a product, but the shellfish of the present invention The package can be hermetically sealed without glazing, and can be stored and distributed in a frozen state while maintaining high quality.
[0033]
FIG. 1 shows an example of a crustacean packaging according to the present invention, and FIG. 1 and FIG. 2 show examples of packaging using large crab shoulders such as snow crab and king crab as crustaceans.
Figure 1 uses a pouch (2) molded into a bag shape as a plastic film. After inserting the crustacean (1) into the interior, the oxygen partial pressure in the interior headspace is 8 mmHg or less, and a vacuum is applied. The temperature is controlled to be less than 20 mmHg, and the vicinity of the mouth is sealed with a heat seal (3).
Fig. 2 shows crustaceans (1) placed on a plastic film or sheet (2) heat-molded into a tray shape, and sealed with another plastic film (3) covered from the top under vacuum conditions of less than 20mmHg. A so-called deep drawn package is illustrated. In addition, (4) is a heat seal part.
[0034]
3 and 4 illustrate crustacean packages using trays.
FIG. 3 is an example of vacuum packaging using a tray (2) shaped so as to roughly follow the shape of the contents (1). The contents are placed in a tray, which is inserted into a pouch (3) molded from a plastic film into a bag shape and vacuum packed. In addition, (4) is a seal part. In addition to improving the product appearance, the tray prevents the crustacean skin protrusions from coming into direct contact with the plastic film.
[0035]
Fig. 4 shows an example in which a crab foot (1) is placed in a plastic tray (2) such as polypropylene and then wrapped with a plastic film (4) together with an oxygen scavenger (3) and then pillow-wrapped. In addition, (5) shows a seal part. If a packaging material having heat shrinkage is used, a beautiful packaging body with a film tension can be made by passing a shrink tunnel through which hot air circulates after pillow packaging.
[0036]
A method for producing a crustacean package in the present invention will be described below with reference to a flowchart based on an example of a crab. In addition, the manufacturing method of this invention is not limited to the following examples.
[0037]
First, crabs caught and landed are used as raw materials. The crabs remain raw or heat-treated (boiled, seasoned, steamed, broiled) as in Step 1 and processed into a round shape or processed into shoulders, legs, etc. (Step 1). In
[0038]
As the packaging method, conventional methods can be used as long as the oxygen partial pressure of the head space in the package is 8 mmHg or less. Vacuum packaging, oxygen scavenger packaging, vacuum and oxygen scavenger packaging And gas-filled packaging are preferably used. Further, as a form of the package, a pillow package, a pouch package (the pouch shape includes a bottom seal pouch, a three-side seal pouch, and the like), a deep draw package, and the like are conceivable. The means for obtaining the package is not particularly limited, but means for obtaining a pouch package by vacuum packaging include a method using a chamber-type vacuum packaging machine or a nozzle-type vacuum packaging machine. By packaging together, vacuum and oxygen scavenger-enclosed packaging can be used together. The pillow packaging body is obtained by using a pillow packaging machine, and the deep drawing packaging body is obtained by using a deep drawing vacuum packaging machine or a deep drawing gas filling packaging machine.
[0039]
In the packaging step (step 4), a water absorbent sheet may be inserted together with the contents. In this case, the water-absorbing sheet to be used is not particularly limited, but a starch-based, cellulose-based, polyacrylate-based, polyvinyl alcohol-based, polyacrylamide-based, polyoxyethylene-based, or the like is used alone or Multiple combinations may be used. Similarly, in the packaging process, the contents may be inserted into the package and packaged in a state of being placed on a tray made of either plastic or wood pulp. In this case, the material and shape of the tray are not particularly limited. Examples of the plastic include polypropylene, expanded polypropylene, polystyrene, expanded polystyrene, polyethylene terephthalate, and the wood pulp. The shape may be a general tray shape or a simple sheet shape. In some cases, after hermetically wrapping in the packaging process, heat treatment is performed for a short time with hot air, hot water, steam, etc., and the plastic film is thermally shrunk, so that the fit of the packaging material to the contents or the “crimp” of the package Can be further improved. Thus, at least a crustacean and a packaging material for hermetically wrapping the crustacea, and the packaging material is a plastic film, and has an oxygen gas permeability of 20 cm under dry conditions at 0 ° C.Three/ m2Crustacean packaging characterized by d * atm or less, impact energy of -10 ° C in impact tests of 2.0 J or more, and oxygen partial pressure in the headspace in the package of 8 mmHg or less Manufacture the body.
[0040]
【Example】
Example 1
Unheated crab shoulder, PET2// Ny6-66twenty five/ EVOHThree// VLDPE59And packed in a plastic pouch having a total thickness of 90 μm, width 200 mm × length 350 mm, and packaged so that the oxygen partial pressure in the headspace is 7 mmHg, to obtain a package of a crab shoulder crab shoulder meat.
The plastic pouch film has an oxygen gas permeability of 3 cm under dry conditions of 0 ° C.Three/ m2• The impact energy in the impact test at d · atm, −10 ° C. was 3.10 J, and the product of 2.5% tensile secant modulus and cross-sectional area at 23 ° C. and 50% RH was 783 N.
Examples 2-19
According to the method of Example 1, packaging was performed under the conditions described in Table 1 for the shoulder crab shoulder meat and the like.
[Table 1]
[Continuation of Table 1]
EXAMPLES Next, the present invention will be specifically described with reference to examples. However, the present invention should not be construed as being limited to the examples.
Further, the effects of the present invention will be described with reference to experimental examples.
1. Experiment 1 The relationship between the oxygen partial pressure in the head space inside the package and the content color tone was shown. The contents are unheated crab shoulders and the packaging material is PET2// Ny6-66twenty five/ EVOHThree// VLDPE59Using a plastic pouch having a total thickness of 90 μm and a width of 200 mm × length of 350 mm, Comparative Example 1 (aerated packaging), Comparative Example 2 (deaerated packaging), Example 1 (nitrogen gas sealed packaging), Example 2 ( Oxygenant-encapsulated packaging), Example 3 (vacuum packaging), and Example 4 (vacuum + deoxygenated agent-encapsulated package) were each packaged under the conditions shown in [Table 2] to produce a crab shoulder body package. . And these packaging bodies were used for experiment.
[0041]
In Comparative Example 1 (aerated packaging), the contents are put into the packaging material, and the mouth is heat-sealed and sealed.
In Comparative Example 2 (deaeration packaging), the contents were put into the packaging material, and the package was deaerated and sealed under conditions such that the inside of the package had a vacuum of 72 mmHg by the chamber type deaeration method.
In Example 1 (nitrogen gas-sealed packaging), the contents were put into the packaging material, and the package was replaced with nitrogen gas and sealed.
Example 2 (deoxygenating agent-enclosed packaging) is obtained by putting the contents into the packaging material and encapsulating the deoxidizing agent (ageless SS100 manufactured by Mitsubishi Gas Chemical).
In Example 3 (vacuum packaging), the contents were put into the packaging material and vacuum packaged by a chamber-type deaeration method under conditions such that the inside of the package had a vacuum of 5 mmHg.
In Example 4 (vacuum + oxygen scavenger packaging), the contents and oxygen scavenger (Ageless SS100 made by Mitsubishi Gas Chemical Co., Ltd.) are put into the above packaging material, and the package body has a vacuum level of 5 mmHg by the chamber type deaeration method. Vacuum packaged under various conditions.
[0042]
In the evaluation method, each sample was prepared, frozen in a freezer at −50 ° C. overnight, and then stored in a freezer at −25 ° C. for 1 month. After that, it was left unopened in a 5 ° C. refrigerator overnight, and three panels evaluated the color tone of the contents after thawing. The results are shown in Table 2. As a result, as in Examples 1 to 4, when the oxygen partial pressure in the headspace was 8 mmHg or less, it was revealed that the content was not blackened and good quality could be maintained.
[0043]
[Table 2]
2.
[0044]
In the evaluation method, the contents were put in each packaging material, vacuum-packed under conditions such that the degree of vacuum was 5 mmHg, frozen at −50 ° C. overnight, and stored at −18 ° C. for 1 month. Then, the oxygen partial pressure of the head space in the package was obtained by the above method, and the discoloration state of the contents was evaluated. The results are shown in Table 3. From Table 3, as in Example 5 and Example 6, the oxygen gas permeability under the drying condition of 0 ° C. is 20 cm.Three/ m2・ By using a packaging material that is d · atm or less, the oxygen partial pressure in the head space in the package is kept at 8 mmHg or less, the content is not blackened, and good quality is maintained. I understood.
[0045]
[Table 3]
[0046]
3.
The evaluation method is to put the contents into each packaging material, vacuum package under conditions that result in a vacuum level of 5 mmHg or less, and the bag breakage rate of the package immediately after the chamber is returned to atmospheric pressure, and the package is cardboard The rate of bag breakage was evaluated after a round-trip freezing transportation between Ishioka City, Ibaraki Prefecture and Yaizu City, Shizuoka Prefecture at -18 ℃. [Table 4] shows the relationship between the impact energy of each packaging material at -10 ° C and the rate of bag breakage.
As in Examples 7 to 10, by using packaging materials with an impact energy value of 2.0 J or more, the bag breaking rate immediately after vacuum packaging will be 0%, and the bag breaking rate after freezing and transport shall be kept to 10% or less. I was able to.
[0047]
[Table 4]
[0048]
4.
In the evaluation method, the contents were put into each packaging material and vacuum-packed under the condition that the degree of vacuum was 5 mmHg or less, and the appearance of the finished package was evaluated by three panels.
The results are shown in Table 5. As in Examples 11 to 15, by using a packaging material having a hardness of 1500 N or less, a package with a relatively good fit to the contents and a good appearance can be obtained. I was able to.
[0049]
[Table 5]
When the hardness was less than 200N, there was a problem that pinholes were generated due to the sharp protrusions of snow crab.
[0050]
5.
The results are shown in [Table 6]. As shown in Examples 16 to 19, by obtaining a vacuum degree of less than 20 mmHg, a package with a relatively good fit to the contents can be obtained. I was able to.
[0051]
[Table 6]
[0052]
【The invention's effect】
According to the present invention, when the crustaceans are sealed and packaged, the crustaceans are sealed at a specific oxygen partial pressure or lower by using a plastic film having an oxygen gas permeability of a specific value or less and an impact energy of a specific value or more. Blackening that occurs during storage can be prevented, and damage to the package during transportation can be prevented. In the present invention, if the degree of vacuum inside the package, the thickness of the packaging material, the product of the 25% tensile secant modulus and the cross-sectional area at 23 ° C. and 50% RH, the storage stability and transportability can be further improved. it can.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows a front view of a package when a large crab shoulder is pouch-wrapped.
[Explanation of symbols]
1: Shoulder of large crab
2: Pouch
3: Heat seal part
FIG. 2 shows a longitudinal sectional view of a deep-drawn package of a large crab shoulder.
[Explanation of symbols]
1: Shoulder of large crab
2: Plastic film or sheet deep-drawn into tray shape (bottom material)
3: Plastic film (lid material)
4: Heat seal part
FIG. 3 is a perspective view of a package body in which crab is placed in a tray and vacuum packaged.
[Explanation of symbols]
1: Crab
2: Tray
3: Pouch
4: Seal part
FIG. 4 (a) is a perspective view of a package body in which crab legs are pillow-packaged with an oxygen scavenger as viewed from above.
(b) is a perspective view of the empty package as viewed from below.
[Explanation of symbols]
1: Crab foot
2: Tray
3: Oxygen absorber
4: Plastic film
5: Seal part
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