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JP3995621B2 - 水田作業機 - Google Patents

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JP3995621B2
JP3995621B2 JP2003070287A JP2003070287A JP3995621B2 JP 3995621 B2 JP3995621 B2 JP 3995621B2 JP 2003070287 A JP2003070287 A JP 2003070287A JP 2003070287 A JP2003070287 A JP 2003070287A JP 3995621 B2 JP3995621 B2 JP 3995621B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用型田植機や乗用型直播機等の水田作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
水田作業機の一例である乗用型田植機では、例えば特許文献1及び2に開示されているように、右及び左の前輪、右及び左の後輪で支持された機体の後部に、苗植付装置(作業装置の一例)(特許文献1の図2中の15、特許文献2の第1図中の9)を上下動自在に支持して、苗植付装置を昇降駆動する昇降機構(特許文献1の図2中の27、特許文献2の第1図中の10)を備えたものがある。
特許文献1及び2の構造によると、右及び左の後輪をローリング自在(昇降自在)に構成し、センサーの検出に基づいて右及び左の後輪をローリング駆動(昇降駆動)して、機体を水平に維持するように構成している。
【0003】
【0004】
【特許文献1】
特開平7−99812号公報(図1,2,8)
【特許文献2】
特公平7−53044号公報(第1,2,3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1及び2に開示されたような水田作業機は、一般に右及び左の後輪の駆動力によって前進するので、右及び左の後輪の駆動反力により機体の前部が持ち上げられようとするのであるが、機体の後部に支持された作業装置が接地していることによって、機体の前部が持ち上げられようとする状態が抑えられる。しかし、水田作業機は一回の作業行程が終了して畦際に達すると、作業装置を田面から大きく上昇駆動し、畦際で機体を旋回させて、次の作業行程に入ることがある。
【0006】
これによって、特許文献1及び2の構造によれば、前述のように機体を旋回させる際に作業装置を田面から大きく上昇駆動すると、作業装置により機体の前部が持ち上げられようとする状態を抑えることが消えるので、右及び左の後輪の駆動反力により機体の前部が持ち上げられようとして、右及び左の前輪の接地圧が低下し、機体の旋回が円滑に行えないような状態になることがある。
本発明は水田作業機において、作業装置を田面から大きく上昇駆動した場合、機体の旋回が円滑に行えるように構成することを目的としている。
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段】
[I]
請求項1の特徴によると、右及び左の前輪、右及び左の後輪で支持された機体の後部に作業装置を上下動自在に支持して、作業装置を昇降駆動する昇降機構を備えた場合、右及び左の後輪を昇降自在に機体に備えて、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されると、右及び左の後輪が下降駆動されるように、作業装置と右及び左の後輪とを連係している。
【0009】
請求項1の特徴によれば、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されると、右及び左の後輪が下降駆動される。これにより、機体の後部が持ち上げられて機体の重心が少し前方に移動したり、機体が前下がり気味の状態になったりするので、作業装置により機体の前部が持ち上げられようとする状態を抑えることが消えて、右及び左の後輪の駆動反力により機体の前部が持ち上げられようとしても、右及び左の後輪が下降駆動されていることによって、右及び左の後輪の駆動反力により機体の前部が持ち上げられる状態が抑えられ、右及び左の前輪の接地圧の低下が抑えられる。
【0010】
請求項1の特徴によると、前述のように作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されて、右及び左の後輪が下降駆動される際、右及び左の後輪が下降駆動される途中で、右及び左の後輪の接地圧が一時的に大きなものになる。これにより、請求項1の特徴によると、作業装置を田面から上昇駆動しながら機体の旋回を開始するような場合、右及び左の後輪の接地圧が一時的に大きなものになることにより、右及び左の後輪の駆動力が地面(耕盤)に適切に伝達されて、機体の旋回が円滑に開始されるようになる。
【0011】
[II]
請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項2の特徴によると、機体左右方向の横軸芯周りに上下に揺動自在な右及び左の支持ケースを備えて、右及び左の支持ケースを後方に延出し、右及び左の支持ケースの後部に右及び左の後輪を備えて、右及び左の後輪を昇降自在に機体に備えており、右及び左の支持ケースが下降駆動されることにより、右及び左の後輪が下降駆動されるように構成している。
【0012】
請求項2の特徴のような右及び左の支持ケースを備えると、右及び左の支持ケースが下降駆動された場合、右及び左の支持ケースの後部が円弧軌跡に沿って移動するので、右及び左の後輪が下降駆動されながら前方に移動するように構成することができる。これにより、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動された場合、右及び左の後輪が下降駆動されながら前方に移動すると、その分だけ機体のホイルベースが短くなるので、小回りでの機体の旋回が行い易くなる。
【0013】
[III]
請求項3の特徴によると、請求項2の場合と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項3の特徴によると、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されていない状態において、右及び左の支持ケースを独立に上下に揺動自在に構成している。これにより、請求項3の特徴によると、水田での作業走行や路上走行等において、地面(耕盤)の凹凸に応じて右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が独立に上下に揺動して、右及び左の後輪の駆動力が地面(耕盤)に適切に伝達される。
【0014】
[IV]
請求項4の特徴によると、請求項3の場合と同様に、前項[I]〜[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項4の特徴によると、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されていない状態において、右及び左の支持ケースをサスペンション機構を介して上下に揺動自在に支持している。これにより、請求項4の特徴によると、前項[III]に記載のように、水田での作業走行や路上走行等において、地面(耕盤)の凹凸に応じて右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が独立に上下に揺動した場合、サスペンション機構によりショックが吸収される。
【0015】
[V]
請求項5の特徴によると、請求項4の場合と同様に前項[I]〜[IV]に記載の「作用」を備えておりこれに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項5の特徴によれば、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されると、サスペンション機構を介して右及び左の支持ケースが下降駆動されるように構成している。これにより、請求項5の特徴によると、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動された場合、下降駆動の動作がサスペンション機構を介して右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)に伝達されることになるので、サスペンション機構が下降駆動の動作を右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)に伝達する部材に兼用される。
【0016】
請求項5の特徴によると、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されて、右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が下降駆動された場合、サスペンション機構が作動することになるので、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されて、右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が下降駆動された状態でも、耕盤の凹凸に応じて右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が独立に上下に揺動し、サスペンション機構によりショックが吸収される。
【0017】
[VI]
請求項6の特徴によると、請求項1〜5のうちのいずれか一つの場合と同様に前項[I]〜[V]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項6の特徴によると、昇降機構と右及び左の後輪とを機械的に連係する連係機構を備えて、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されると、連係機構を介して右及び左の後輪が下降駆動されるように構成している。これによって、請求項6の特徴によると、昇降機構が右及び左の後輪を下降駆動する機構に兼用されることになり、右及び左の後輪を下降駆動する別の機構が不要になる(右及び左の後輪を下降駆動する別の機構を備えたとしても、小規模のものでよい)。
【0018】
[VII]
請求項7の特徴によると、請求項1〜5のうちのいずれか一つの場合と同様に前項[I]〜[V]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項7の特徴によると、右及び左の後輪を下降駆動するアクチュエータを昇降機構とは別に備え、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されると、アクチュエータにより右及び左の後輪が下降駆動されるように、作業装置とアクチュエータとを連係している。
【0019】
これにより、請求項7の特徴によると、昇降機構とは関係なくアクチュエータにより右及び左の後輪を下降駆動することができるので、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動される際の右及び左の後輪の下降駆動のタイミングや、右及び左の後輪の下降駆動のストロークを任意に設定することが比較的容易に行える。
【0020】
[VIII]
請求項8の特徴によると、請求項7の場合と同様に前項[I]〜[V][VII]に記載の「作用」を備えておりこれに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項8の特徴によると、右の後輪を下降駆動する右のアクチュエータと、左の後輪を下降する左のアクチュエータとを備えて、右及び左のアクチュエータにより右及び左の後輪を独立に昇降駆動可能に構成しており、水平面に対する機体の左右方向の傾斜を検出する傾斜センサーを備え、傾斜センサーの検出値に基づいて機体が所定姿勢に維持されるように、右及び左のアクチュエータを作動させて右及び左の後輪を昇降駆動する制御装置を備えている。
【0021】
これにより、請求項8の特徴によると、水田での作業走行や路上走行等において、右及び左のアクチュエータにより右及び左の後輪が独立に昇降駆動されて、機体が所定姿勢(例えば水平姿勢)に維持されるので、揺れの少ない安定した走行が可能になる。
この場合、請求項8の特徴によると、右及び左のアクチュエータが、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動される際に右及び左の後輪を下降駆動する機構、並びに、水田での作業走行や路上走行等において機体を所定姿勢に維持する機構に兼用される。
【0022】
[IX]
請求項9の特徴によると、請求項1〜8のうちのいずれか一つの場合と同様に前項[I]〜[VIII]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項9の特徴によれば、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されて右及び左の後輪が下降駆動されると、走行用の変速装置の高速側への操作を阻止する牽制機構を備えている。
【0023】
作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されて右及び左の後輪が下降駆動されると、機体の重心が高くなり、機体が不安定な状態になり易いので、請求項9の特徴のように、走行用の変速装置の高速側への操作を阻止することによって、高速での走行ができないようにして、機体が不安定な状態になることを避けることができる。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【発明の実施の形態】
[1]
図1及び図2に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2で支持された機体の後部に1本のトップリンク3及び2本のロアリンク4が上下に揺動自在に支持され、トップリンク3及びロアリンク4を昇降駆動する油圧シリンダ5が備えられており、トップリンク3及びロアリンク4の後部に苗植付装置6が支持されて、水田作業機の一例である乗用型田植機が構成されている。
【0028】
図1及び図2に示すように、苗植付装置6は4条植型式に構成されており、2個の伝動ケース9、伝動ケース9の後部の右及び左の横側部に回転駆動自在に支持された植付ケース10、植付ケース10の両端に備えられた一対の植付アーム11、接地フロート12及び苗のせ台13等を備えて構成されている。これにより、苗のせ台13が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、植付ケース10が回転駆動され、苗のせ台13の下部から植付アーム11が交互に苗を取り出して田面Gに植え付ける。
【0029】
図1及び図2に示すように、機体に備えられた運転座席14の後側に、肥料を貯留するホッパー15、繰り出し部16及びブロア17が備えられている。接地フロート12に作溝器18が備えられて、繰り出し部16と作溝器18とに亘ってホース19が接続されている。これにより前述のような苗の植え付けに伴って、ホッパー15から肥料が所定量ずつ繰り出し部16によって繰り出され、ブロア17の送風により肥料がホース19を通って作溝器18に供給されるのであり、作溝器18を介して肥料が田面Gに供給される。
【0030】
図3及び図5に示すように、機体の後部に右及び左の支持フレーム20が上下向きに固定され、支持フレーム20に亘って横フレーム21が連結されており、支持フレーム20の下部の機体左右方向の横軸芯P2周りに、ロアリンク4が上下に揺動自在に支持されている。支持フレーム20に亘って支持軸22が架設され、油圧シリンダ5のシリンダ側のブラケット5aが支持軸22の機体左右方向の横軸芯P3周りに上下に揺動自在に支持されており、油圧シリンダ5のピストンロッドがロアリンク4の先端に接続されている。油圧シリンダ5のシリンダ側のブラケット5aの外側において、トップリンク3が支持軸22の機体左右方向の横軸芯P3周りに上下に揺動自在に支持されている。これにより、油圧シリンダ5が収縮作動すると、トップリンク3及びロアリンク4が上方に揺動駆動されて、苗植付装置6が上昇駆動される。油圧シリンダ5が伸長作動すると、トップリンク3及びロアリンク4が下方に揺動駆動されて、苗植付装置6が下降駆動される。
【0031】
図1及び図2に示すように、右及び左の前輪1を操向操作するステアリングハンドル38が運転座席14の前方に備えられており、ステアリングハンドル38の右の横側部に昇降レバー39が備えられている。昇降レバー39は上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作自在であり、後側から前側に向けて上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置が、この順序で配置されている。昇降レバー39を上昇位置に操作すると、苗植付装置6に動力を伝達する植付クラッチ(図示せず)が遮断状態に操作されて、油圧シリンダ5により苗植付装置6が上昇駆動される。昇降レバー39を中立位置に操作すると、植付クラッチが遮断状態に操作されて、油圧シリンダ5が停止する。昇降レバー39を下降位置に操作すると、植付クラッチが遮断状態に操作されて、油圧シリンダ5により苗植付装置6が下降駆動される。昇降レバー39を植付位置に操作すると、植付クラッチが伝動状態に操作されて、苗植付装置6が田面Gから設定高さに維持されるように油圧シリンダ5により自動的に昇降駆動される。
【0032】
[2]
次に、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2の支持構造について説明する。
図1に示すように、機体の前部に前車軸ケース7が固定され、前車軸ケース7の右及び左の端部に右及び左の前輪1が操向自在に支持されている。機体の後部の機体左右方向の横軸芯P1周りに、右及び左の支持ケース8が独立に上下に揺動自在に支持され、右及び左の支持ケース8が後方に延出されて、右及び左の支持ケース8の後部に右及び左の後輪2が支持されている。エンジン(図示せず)の動力が、静油圧式無段変速装置(図示せず)及びギヤ変速式の副変速装置(図示せず)を介して、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2に伝達されている。
【0033】
図3及び図5に示すように、支持ケース20に支持軸23が固定され、支持軸23の機体前後方向の横軸芯P4周りに、天秤状の右及び左の操作アーム24が上下に揺動自在に支持されている。操作アーム24の一方の端部にピン24aが機体前後方向に固定されて、横フレーム21に備えられた円弧状の長孔21aに操作アーム24のピン24aが挿入されており、横フレーム21の長孔21aによって、操作アーム24の揺動範囲が規制されている。
【0034】
図1,3,5に示すように、右及び左の操作アーム24の他方の端部と右及び左の支持ケース8とに亘って、右及び左のサスペンション機構25が接続されている。図5に示すように、右及び左の支持ケース8に固定されたブラケット8aの機体左右方向の横軸芯P5周りに、ブラケット26が前後に揺動自在に支持され、ブラケット26にパイプ27が固定されており、8個の軟質のゴムブロック28がパイプ27に外嵌されている。硬質の樹脂製の受け部材29が上端のゴムブロック28及びパイプ27に外嵌され、ブラケット26と受け部材29とに亘って軟質のゴム製のカバー30が取り付けられており、パイプ27及び受け部材29の内部にロッド31が上下方向にスライド自在に備えられている。以上のようにして、サスペンション機構25が構成されており、ゴムブロック28によりサスペンション機能が得られている。
【0035】
図5に示すように、サスペンション機構25において、受け部材29の上部が凸状の球面部29aに構成されており、ロッド31が受け部材29の球面部29aから上方に突出している。操作アーム24の他方の端部に、下側から見て凹状の球面部24bが備えられ、球面部24bに開口部24c(機体左右方向に沿う長孔状で、機体前後方向の幅はロッド31の外径よりも少し大きい)が備えられている。受け部材29の球面部29aが操作アーム24の球面部24bに下側から当て付けられ、ロッド31が操作アーム24の開口部24cを通って上方に出ており、ロッド31の上部にナット31aが取り付けられている。
【0036】
図1,3,5に示す状態は、右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)の通常状態であり、水田での作業走行や路上走行等において、凹凸に応じて右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)が独立に上下に揺動し、サスペンション機構25によりショックが吸収される(操作アーム24のピン24aが横フレーム21の長孔21aの下端に接当して、操作アーム24は図5に示す状態で停止している)。
【0037】
この場合、図5に示すように、操作アーム24の他方の端部に対してサスペンション機構25が傾斜しても、受け部材29の球面部29a及び操作アーム24の球面部24bにより、操作アーム24の他方の端部に対するサスペンション機構25の傾斜が吸収される。操作アーム24の開口部24cにロッド31が挿入されていることにより、受け部材29の球面部29aが操作アーム24の球面部24bから外れるようなことがない。
【0038】
[3]
次に、油圧シリンダ5により苗植付装置6が田面Gから所定高さを越えて上昇駆動されると、右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)が下降駆動される構造について説明する。
図3及び図5に示すように、トップリンク3の機体左右方向の横軸芯P6周りに、正面視でH字状の切換部材32が前後に揺動自在に支持され、切換部材32の上部にローラー33が回転自在に支持されている。トップリンク3の機体左右方向の横軸芯P6周りに、正面視でU字状の操作部材34が前後に揺動自在に支持され、トッグル機能を備えたバネ35が切換部材32と操作部材34とに亘って接続されている。トップリンク3の機体左右方向の横軸芯P7周りに、操作レバー36が前後に揺動自在に支持され、操作部材34と操作レバー36とに亘って連係ロッド37が接続されている。
【0039】
図1,3,5に示す状態は、油圧シリンダ5により苗植付装置6を田面Gに下降駆動している状態で、右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)の通常状態である。図1,3,5に示す状態で操作レバー36を作動位置に操作すると、図3に示すように操作部材34が前方に揺動操作されて、バネ35により切換部材32が前方に揺動操作され、ローラー33が操作アーム24のピン24aの下側に入り込む。
【0040】
これにより図1,3,5に示す状態で、昇降レバ−39を上昇位置に操作して、油圧シリンダ5により苗植付装置6が田面Gから所定高さを越えて上昇駆動されると、図4及び図6に示すように、ローラー33が操作アーム24のピン24aに接当して、操作アーム24のピン24aが上方に持ち上げられるように操作アーム24が揺動し、操作アーム24によりサスペンション機構25が押し下げられて、右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)が下降駆動され、機体の後部が持ち上げられて機体が前下がり気味になる。
【0041】
次に昇降レバー39を下降位置に操作して、油圧シリンダ5により苗植付装置6が下降駆動されると、ローラー33が下方に移動して、機体の後部が下がりながら右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)が上昇駆動され、操作アーム24のピン24aが下方に移動するように操作アーム24が揺動して、図1,3,5に示す右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)の通常状態に戻る。
【0042】
図1,3,5に示すように、油圧シリンダ5により苗植付装置6を田面Gに下降駆動している状態で、右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)の通常状態において、図7に示すように操作レバー36を解除位置に操作すると、操作部材34が後方に揺動操作されて、バネ35により切換部材32が後方に揺動操作され、ローラー33が操作アーム24のピン24aの下側から後方に離れる。これにより、昇降レバ−39を上昇位置に操作して、油圧シリンダ5により苗植付装置6が田面Gから所定高さを越えて上昇駆動されても、ローラー33が操作アーム24のピン24aに接当することはなく(図7の二点鎖線参照)、右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)は下降駆動されない。
【0043】
[4]
図8(イ)に示すように、操作レバー36を作動位置に操作した状態で、昇降レバ−39を上昇位置に操作して、油圧シリンダ5により苗植付装置6が田面Gから所定高さを越えて上昇駆動され、右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)が下降駆動された状態において、図8(ロ)に示すように、操作レバー36を解除位置に操作すると、操作部材34が後方に揺動操作されて、バネ35が機体左右方向の横軸芯P6を越えて後方に移動するが、ロ−ラー33が操作アーム24のピン24aに押圧されているので、切換部材32は後方に揺動操作されない。
【0044】
次に図8(ロ)に示す状態から昇降レバー39を下降位置に操作して、油圧シリンダ5により苗植付装置6が下降駆動されて、右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)の通常状態に戻ると、図8(ハ)に示すように、ロ−ラー33が操作アーム24のピン24aから下方に離れるので、バネ35により切換部材32が後方に揺動操作されて、ローラー33が操作アーム24のピン24aの下側から後方に離れる。従って、この後に昇降レバ−39を上昇位置に操作して、油圧シリンダ5により苗植付装置6が田面Gから所定高さを越えて上昇駆動されても、ローラー33が操作アーム24のピン24aに接当することはなく、右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)は下降駆動されない(図9(イ)の状態参照)。
【0045】
図9(イ)に示すように、操作レバー36を解除位置に操作した状態で、昇降レバ−39を上昇位置に操作して、油圧シリンダ5により苗植付装置6が田面Gから所定高さを越えて上昇駆動されているが、右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)が下降駆動されていない状態において、図9(ロ)に示すように、操作レバー36を作動位置に操作した場合に、操作部材34が前方に揺動操作されて、バネ35が機体左右方向の横軸芯P6を越えて前方に移動するが、ロ−ラー33が操作アーム24に接当するので、切換部材32は前方に揺動操作されない。
【0046】
次に図9(ロ)に示す状態から昇降レバー39を下降位置に操作して、油圧シリンダ5により苗植付装置6が下降駆動されて、右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)が通常状態に戻ると、図9(ハ)に示すように、ロ−ラー33が操作アーム24から下方に離れるので、バネ35により切換部材32が前方に揺動操作されて、ローラー33が操作アーム24のピン24aの下側に入り込む。従って、この後に昇降レバ−39を上昇位置に操作して、油圧シリンダ5により苗植付装置6が田面Gから所定高さを越えて上昇駆動されると、ローラー33が操作アーム24のピン24aに接当して、右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)が下降駆動される(図8(イ)の状態参照)。
【0047】
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明の実施の形態]に代えて図10に示すように構成してもよい。
図10に示すように、操作アーム24及びサスペンション機構25(図3及び図5参照)が廃止されており、単動型の右及び左の油圧シリンダ40のシリンダ部が機体の固定部に接続され、右及び左の油圧シリンダ40のピストン部にサスペンション機構41(ゴム又は金属バネ)の上部が接続されて、サスペンション機構41の下部が右及び左の支持ケース8のブラケット8aに接続されている。右及び左の油圧シリンダ40に作動油を給排操作する制御弁42が備えられ、制御弁42を操作する制御装置43が備えられている。これによって、右及び左の油圧シリンダ40により、サスペンション機構41を介して右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)を独立に昇降駆動することができる。
【0048】
図10に示すように、水平面に対する機体の左右方向の傾斜を検出する傾斜センサー44が備えられ、機体に対するトップリンク3の角度を検出する高さセンサー45が備えられており、傾斜センサー44及び高さセンサー45の検出値が制御装置43に入力されている。
【0049】
前述の[発明の実施の形態]に記載のように、エンジンの動力が静油圧式無段変速装置及びギヤ変速式の副変速装置を介して、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2に伝達されるように構成されている。副変速装置は低速の植付走行位置及び高速の路上走行位置の高低2段に変速可能に構成されており、図10に示すように副変速装置を低速の植付走行位置及び高速の路上走行位置に操作する副変速レバー46が備えられている。
【0050】
図10に示すように、副変速レバー46に対して電動シリンダ47が配置されており、副変速レバー46が高速の路上走行位置に操作されている状態で、電動シリンダ47を作動させると、電動シリンダ47により副変速レバー46が低速の植付走行位置に操作される。副変速レバー46が低速の植付走行位置に操作されている状態で、電動シリンダ47を作動させると、電動シリンダ47により副変速レバー46を低速の植付走行位置から高速の路上走行位置に操作することができない。
【0051】
以上の構造により、図10に示すように、高さセンサー45の検出値が設定値以下であると、機体に対するトップリンク3の角度が設定角度以下であると判断され、苗植付装置6が田面Gから所定高さ以下に位置していると判断される。従って、傾斜センサー44の検出値に基づいて機体が所定姿勢(例えば水平姿勢)に維持されるように、制御装置43及び制御弁42により右及び左の油圧シリンダ40が独立に伸縮作動されて、サスペンション機構41を介して右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)が独立に昇降駆動される。この状態において、電動シリンダ47は作動しておらず、副変速レバー46を低速の植付走行位置及び高速の路上走行位置に操作することができる。
【0052】
図2に示す昇降レバー39が上昇位置に操作されて、油圧シリンダ5により苗植付装置6が上昇駆動された場合、高さセンサー45の検出値が設定値を越えると、機体に対するトップリンク3の角度が設定角度を越えたと判断され、苗植付装置6が田面Gから所定高さを越えて上昇駆動されたと判断される。従って、制御装置43及び制御弁42により右及び左の油圧シリンダ40が伸長限度まで伸長作動されて、サスペンション機構41を介して右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)が下降駆動される。この状態において電動シリンダ47が作動して、副変速レバー46が高速の路上走行位置から低速の植付走行位置に操作されるのであり、副変速レバー46を低速の植付走行位置から高速の路上走行位置に操作することができない。
【0053】
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明の実施の形態]及び[発明の実施の第1別形態]に代えて図11及び図12に示すように構成してもよい。
図11及び図12に示すように、操作アーム24及びサスペンション機構25(図3及び図5参照)、右及び左の油圧シリンダ40、サスペンション機構41(図10参照)が廃止されている。機体の前後軸芯P8周りに揺動自在に支持アーム48が支持され、支持アーム48が機体の前後軸芯P8から右及び左に延出されている。支持アーム48の右側部と右の支持ケース8のブラケット8aとに亘って、サスペンション機構49(ゴム又は金属バネ)が接続され、支持アーム48の左側部と左の支持ケース8のブラケット8aとに亘って、サスペンション機構49(ゴム又は金属バネ)が接続されている。
【0054】
この場合、サスペンション機構49よりも強いバネ(又は弱いバネ)(図示せず)により、支持アーム48を機体に平行な姿勢(機体に対して右及び左の支持ケース8(右及び左の後輪2)が同じ高さに位置する姿勢)に付勢するように構成してもよい。
本発明は乗用型田植機ばかりではなく、機体の後部に直播装置を上下動自在に支持した乗用型直播機や、機体の後部に代掻きロータリを上下動自在に支持した乗用型作業機にも適用できる。
【0055】
【発明の効果】
請求項1の特徴によると、右及び左の前輪、右及び左の後輪で支持された機体の後部に作業装置を上下動自在に支持して、作業装置を昇降駆動する昇降機構を備えた場合、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されると、右及び左の後輪が下降駆動されるように構成することにより、右及び左の前輪の接地圧の低下を抑えることができ、右及び左の前輪の接地圧の低下により機体の旋回が円滑に行えない状態を避けることができるようになって、水田作業機の旋回性能を向上させることができた。
【0056】
請求項1の特徴によると、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されて、右及び左の後輪が下降駆動される際、右及び左の後輪の接地圧が一時的に大きなものになり、右及び左の後輪の駆動力が耕盤に適切に伝達されるようになるので、このときに機体の旋回を円滑に開始することができるようになって、水田作業機の旋回性能を向上させることができた。
【0057】
請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に前述の請求項1の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項2の特徴によると、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動された場合、右及び左の後輪が下降駆動されながら前方に移動して、その分だけ機体のホイルベースが短くなり、小回りでの機体の旋回が行い易くなるようにすることができて、水田作業機の旋回性能を向上させることができた。
【0058】
請求項3の特徴によると、請求項2の場合と同様に前述の請求項2の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項3の特徴によると、水田での作業走行や路上走行等において、地面(耕盤)の凹凸に応じて右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が独立に上下に揺動して、右及び左の後輪の駆動力が地面(耕盤)に適切に伝達されるようになって、水田作業機の走行性能を向上させることができた。
【0059】
請求項4の特徴によると、請求項3の場合と同様に前述の請求項3の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項4の特徴によると、水田での作業走行や路上走行等において、地面(耕盤)の凹凸に応じて右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が独立に上下に揺動した場合、サスペンション機構によりショックが吸収されるようになって、水田作業機の乗り心地を向上させることができた。
【0060】
請求項5の特徴によると、請求項4の場合と同様に前述の請求項4の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項5の特徴によると、サスペンション機構が下降駆動の動作を右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)に伝達する部材に兼用されるので、下降駆動の動作を右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)に伝達する専用の部材が不要になって、構造の簡素化の面で有利なものとなった。
請求項5の特徴によると、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されて、右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が下降駆動された状態でも、耕盤の凹凸に応じて右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が独立に上下に揺動して、サスペンション機構によりショックが吸収されるようになって、水田作業機の乗り心地を向上させることができた。
【0061】
請求項6の特徴によると、請求項1〜5のうちのいずれか一つの場合と同様に前述の請求項1〜5の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項6の特徴によると、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されると、昇降機構の動作が連係機構を介して右及び左の後輪に伝達されて、右及び左の後輪が下降駆動されるので、右及び左の後輪を下降駆動する別の機構が不要になり(右及び左の後輪を下降駆動する別の機構を備えたとしても、小規模のものでよくなり)、構造の簡素化の面で有利なものとなった。
【0062】
請求項7の特徴によると、請求項1〜5のうちのいずれか一つの場合と同様に前述の請求項1〜5の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項7の特徴によると、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動される際の右及び左の後輪の下降駆動のタイミングや、右及び左の後輪の下降駆動のストロークを、水田の状態や作業装置の状態等に応じて設定することが比較的容易に行えるようになって、水田作業機の旋回性能を向上させることができた。
【0063】
請求項8の特徴によると、請求項7の場合と同様に前述の請求項7の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項8の特徴によると、水田での作業走行や路上走行等において、右及び左のアクチュエータにより右及び左の後輪が独立に昇降駆動されて、機体が所定姿勢(例えば水平姿勢)に維持され、揺れの少ない安定した走行が可能になって、水田作業機の走行性能を向上させることができた。
請求項8の特徴によると、右及び左のアクチュエータが、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動される際に右及び左の後輪を下降駆動する機構、並びに、水田での作業走行や路上走行等において機体を所定姿勢に維持する機構に兼用されるので、構造の簡素化の面で有利なものとなった。
【0064】
請求項9の特徴によると、請求項1〜8のうちのいずれか一つの場合と同様に前述の請求項1〜8の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項9の特徴によると、作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されて右及び左の後輪が下降駆動されると、走行用の変速装置の高速側への操作を阻止することによって、高速での走行ができないようにして、機体が不安定な状態になることを避けることによって、水田作業機の走行安定性を向上させることができた。
【0065】
【図面の簡単な説明】
【図1】 乗用型田植機の全体側面図
【図2】 乗用型田植機の全体平面図
【図3】 操作レバーを作動位置に操作した状態で、油圧シリンダにより苗植付装置が田面に下降駆動されて、右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が通常状態となっている状態を示す側面図
【図4】 操作レバーを作動位置に操作した状態で、油圧シリンダにより苗植付装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されて、右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が下降駆動された状態を示す側面図
【図5】 操作レバーを作動位置に操作した状態で、油圧シリンダにより苗植付装置が田面に下降駆動された状態での操作アームの付近の背面図
【図6】 操作レバーを作動位置に操作した状態で、油圧シリンダにより苗植付装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動された状態での操作アームの付近の背面図
【図7】 操作レバーを解除位置に操作した状態で、油圧シリンダにより苗植付装置が田面に下降駆動されて、右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が通常状態となっている状態を示す側面図
【図8】 操作レバーを作動位置に操作した状態で、油圧シリンダにより苗植付装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動され、右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が下降駆動された状態において、操作レバーを解除位置に操作した状態を示す概略側面図
【図9】 操作レバーを解除位置に操作した状態で、油圧シリンダにより苗植付装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動され、右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)が通常状態となっている状態において、操作レバーを作動位置に操作した状態を示す概略側面図
【図10】 発明の実施の第1別形態における右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)の昇降構造を示す概略図
【図11】 発明の実施の第2別形態における支持アーム、右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)の付近の側面図
【図12】 発明の実施の第2別形態における支持アーム、右及び左の支持ケース(右及び左の後輪)の付近の正面図
【符号の説明】
1 前輪
2 後輪
5 昇降機構
6 作業装置
8 支持ケース
25,41 サスペンション機構
24 連係機構
40 アクチュエータ
43 制御装置
44 傾斜センサー
47 牽制機構
G 田面
P1 機体左右方向の横軸芯

Claims (9)

  1. 右及び左の前輪、右及び左の後輪で支持された機体の後部に作業装置を上下動自在に支持して、前記作業装置を昇降駆動する昇降機構を備えると共に、
    右及び左の後輪を昇降自在に機体に備えて、
    前記作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されると、右及び左の後輪が下降駆動されるように、前記作業装置と右及び左の後輪とを連係してある水田作業機。
  2. 機体左右方向の横軸芯周りに上下に揺動自在な右及び左の支持ケースを備えて、前記右及び左の支持ケースを後方に延出し、前記右及び左の支持ケースの後部に右及び左の後輪を備えて、右及び左の後輪を昇降自在に機体に備えると共に、
    前記右及び左の支持ケースが下降駆動されることにより、右及び左の後輪が下降駆動されるように構成してある請求項1に記載の水田作業機。
  3. 前記作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されていない状態において、前記右及び左の支持ケースを独立に上下に揺動自在に構成してある請求項2に記載の水田作業機。
  4. 前記作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されていない状態において、前記右及び左の支持ケースをサスペンション機構を介して上下に揺動自在に支持してある請求項3に記載の水田作業機。
  5. 前記作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されると、前記サスペンション機構を介して右及び左の支持ケースが下降駆動されるように構成してある請求項4の記載の水田作業機。
  6. 前記昇降機構と右及び左の後輪とを機械的に連係する連係機構を備えて、前記作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されると、前記連係機構を介して右及び左の後輪が下降駆動されるように構成してある請求項1〜5のうちのいずれか一つに記載の水田作業機。
  7. 右及び左の後輪を下降駆動するアクチュエータを昇降機構とは別に備えて、前記作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されると、前記アクチュエータにより右及び左の後輪が下降駆動されるように、前記作業装置とアクチュエータとを連係してある請求項1〜5のうちのいずれか一つに記載の水田作業機。
  8. 右の後輪を下降駆動する右のアクチュエータと、左の後輪を下降する左のアクチュエータとを備えて、前記右及び左のアクチュエータにより右及び左の後輪を独立に昇降駆動可能に構成すると共に、
    水平面に対する機体の左右方向の傾斜を検出する傾斜センサーを備え、
    前記傾斜センサーの検出値に基づいて機体が所定姿勢に維持されるように、前記右及び左のアクチュエータを作動させて右及び左の後輪を昇降駆動する制御装置を備えてある請求項7に記載の水田作業機。
  9. 前記作業装置が田面から所定高さを越えて上昇駆動されて右及び左の後輪が下降駆動されると、走行用の変速装置の高速側への操作を阻止する牽制機構を備えてある請求項1〜8のうちのいずれか一つに記載の水田作業機。
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