以下、本発明の実施の形態におけるデータ処理システムについて図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の実施の形態におけるデータ処理システムのシステム構成について図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は、データ処理システムのシステム構成の一例を示す図である。図2は、図1のデータ処理システムを構成する一部の装置の装置構成の一例を示す図である。
データ処理システム1は、図1に一例を示すように、スキャナ2と、パーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cと、ハブ6、7a、7b、7cとを備えている。スキャナ2はハブ6を介してローカルエリアネットワーク(Local Area Network:LAN)8のLANケーブルに接続され、パーソナルコンピュータ5a、5b、5cは、夫々、ハブ7a、7b、7cを介してLAN8のLANケーブルに接続されている。また、パーソナルコンピュータ3とスキャナ2とはUSB(Universal Serial Bus)インターフェースで接続され、パーソナルコンピュータ4とスキャナ2とはパラレル(Parallel)インターフェースで接続されている。
図1のスキャナ2は、図2(a)に示すように、CPU21と、ROM22と、RAM23と、NVRAM24と、操作パネル25と、読取部26と、ネットワークインターフェース(ネットワークI/F)27と、USBインターフェース(USB I/F)28と、パラレルインターフェース(パラレルI/F)29と、HDD30とを備えている。
CPU(Central Processing Unit)21は、各種演算処理を行うものであって、中央演算処理装置として機能する。本実施の形態におけるCPU21は、電源投入時などに、自機器(スキャナ2)に接続されているパーソナルコンピュータ及び当該パーソナルコンピュータにインストールされているアプリケーションソフトなどの情報(識別情報)、並びに自機器に付与された登録照合情報などの登録情報をRAM23の後述する登録情報データベース(図3参照)に格納する登録情報格納処理を自機器に実行させるための登録情報格納処理プログラムをROM22から読み出し、読み出した登録情報格納処理プログラムに沿って登録情報格納処理(図6参照)を実行する。
また、CPU21は、電源投入時などに、登録情報データベース(図3参照)に格納されたパーソナルコンピュータ及び当該パーソナルコンピュータにインストールされているアプリケーションソフトなどの情報、並びに登録照合情報などの登録情報を当該登録情報データベースから削除する登録情報削除処理を自機器に実行させるための登録情報削除処理プログラムをROM22から読み出し、読み出した登録情報削除処理プログラムに沿って登録情報削除処理(図7参照)を実行する。
さらに、CPU21は、ユーザによる画像の読み取りに関するキー操作(スキャン操作)に応じ、ユーザにより選択されたパーソナルコンピュータに対してユーザにより選択されたアプリケーションソフトを通知するとともに、自機器にセットされた原稿を読み取り、読み取った原稿の画像データをユーザにより選択されたパーソナルコンピュータへ送信する画像データ処理を自機器に実行させるための画像データ処理プログラムをROM22から読み出し、読み出した画像データ処理プログラムに沿って画像データ処理(図8参照)を実行する。
ROM(Read Only Memory)22は、読み出し専用の記憶装置であって、スキャナ2の主記憶装置の一部を構成するものである。このROM22には、システムプログラムや、上記登録情報格納処理プログラム、上記登録情報削除処理プログラム、上記画像データ処理プログラムなど、各種プログラムが格納されている。
RAM(Random Access Memory)23は、読み出し・書き込み可能な揮発性記憶装置であって、ROM22と同様にスキャナ2の主記憶装置の一部を構成するものである。RAM23には、データ処理の中間結果を格納するためのワークエリアなどがある。また、RAM23には、図3に例を示す自機器(スキャナ2)に接続されたパーソナルコンピュータや当該パーソナルコンピュータにインストールされているアプリケーションソフトなどの情報、並びに暗号化された登録照合情報などの登録情報を格納する登録情報データベースが記憶されている(端末装置記憶手段に相当)。
NVRAM(Non Volatile Random Access Memory)24は、読み出し・書き込み可能であって、電源オフ時にも記憶したデータを記憶し続けることが可能な記憶装置である。このNVRAM24には、スキャナ2のIPアドレス等の設定が記憶されている。
ここで、登録情報データベースについて図3を参照しつつ説明する。図3は登録情報データベースの例を示す図である。登録情報データベースは、図3(a)、(b)に例を示すように、送信先となるスキャナ2に接続されているパーソナルコンピュータの名称又はパーソナルコンピュータが接続されているインターフェースの名称(識別情報)、当該パーソナルコンピュータにインストールされているアプリケーションソフト、当該パーソナルコンピュータのIPアドレス、当該パーソナルコンピュータに関するポート番号、情報を保持する時間に関連したタイムアウト値、当該パーソナルコンピュータに付与された登録照合情報であって暗号化されたものからなる。
操作パネル25は、ディスプレイなどにより情報を出力して表示する表示装置と、外部からの入力操作を行う入力装置とを備えており、例えば、液晶表示器やプラズマ表示器などにより構成され、表示面に入力装置としての操作部を構成するタッチパネルなどを備えるものである。この操作パネル25の表示部には、ユーザによる操作パネル25の操作部の所定の操作により、図4に例を示す選択画面(この選択画面には、画像データを送信する送信先の端末装置を選択するための端末装置選択群及び画像データを処理するアプリケーションソフトを選択するためのアプリケーションソフト選択群が含まれている。)が表示される。そして、この選択画面を利用して画像データを送信する送信先の端末装置を選択するとともに、画像データを処理するアプリケーションソフトを選択する。また、操作パネル25の操作部は、ユーザが入力照合情報(登録照合情報と比較され、両者が一致する場合にスキャナ2からユーザにより選択されたパーソナルコンピュータへのアクセスが許可される。)を入力するのに利用される。
ここで、選択画面について図4を参照しつつ説明する。図4は、選択画面の例を示す図である。
選択画面は、図4(a)、(b)の例では、画面左側に画像データを処理するアプリケーションソフトを選択するためのアプリケーションソフト選択群が表示され、画面右側に画像データを送信する端末装置を選択するための端末装置選択群が表示されており、はじめに、アプリケーションソフト選択群から選択するようになっている。これは、図3(a)に例を示す登録情報データベースのように、アプリケーションソフトの数(Scan to Email、Scan to Image、Scan to OCRの計3つ)が、送信先の数(PC1、PC2、PC3、USB、Parallelの計5つ)より少ない場合の選択画面の例である。
アプリケーションソフト選択群の表示は、登録情報データベースに格納されているアプリケーションソフトの名称になる。端末装置選択群の表示は、登録情報データベースに格納されている送信先の名称になる。そして、アプリケーションソフト選択群でアプリケーションソフトが選択されると、選択されたアプリケーションソフトに関して、登録情報データベースに登録されている端末装置のみが端末装置選択群に表示されることになる(図3(a)、図4(a)、(b)参照)。但し、端末装置選択群の表示は、スキャナ2にネットワーク接続されているパーソナルコンピュータに関してはパーソナルコンピュータの名称となり、スキャナ2にローカル接続されているパーソナルコンピュータに関してはスキャナ2とパーソナルコンピュータとを接続するインターフェースの名称となる。また、端末装置選択群では、パーソナルコンピュータの名称かインターフェースの名称かを明確に区別できるように、図4の場合、インターフェースの名称を"<>"で囲っている。
選択画面は、図4(c)、(d)の例では、画面左側に端末装置選択群が表示され、画面右側にアプリケーションソフト選択群が表示されており、はじめに、端末装置選択群から選択するように構成されている。これは、図3(b)に例を示す登録情報データベースのように、送信先の数(PC3、USBの計2つ)がアプリケーションソフトの数(Scan to Email、Scan to Image、Scan to OCRの計3つ)より少ない場合の選択画面の例である。
端末装置選択群で端末装置が選択されると、選択された端末装置に関して、登録情報データベースに登録されているアプリケーションソフトのみがアプリケーションソフト選択群に表示されることになる(図3(b)、図4(c)、(d)参照)。尚、これら以外は、図4(a)、(b)の端末装置選択群及びアプリケーションソフト選択群と実質的に同じである。また、画面の表示方法については、図4に示したように、端末装置選択群とアプリケーションソフト選択群とを一度に表示する方法でも良いし、個別に表示する方法でも良い。
読取部26は、セットされた原稿を読み取り、読み取った原稿の画像データを生成するスキャナ機能を提供するものである(データ生成手段に相当)。
ネットワークインターフェース27は、スキャナ2をハブ6を介してLAN8に接続し、プリンタ2とLAN8の先に接続されているパーソナルコンピュータ5a、5b、5cなどの各装置との間の通信を可能にするものである。USBインターフェース28は、スキャナ2をパーソナルコンピュータ3に接続し、パーソナルコンピュータ3との通信を可能にするものである。パラレルインターフェース29は、スキャナ2をパーソナルコンピュータ4に接続し、パーソナルコンピュータ4との通信を可能にするものである。
HDD(Hard Disk Drive)30は、読み出し・書き込み可能な記憶装置(ハードディスク)及びその読取装置である。このHDD30には、読取部26のスキャナ機能により生成された画像データなどが一時的に記憶される(記憶手段に相当)。
図1のパーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cは、図2(b)に示すように、CPU31と、ROM32と、RAM33と、HDD34と、操作部35と、表示部36と、インターフェース37とを備えている。
CPU31は、各種演算処理を行うものであって、中央演算処理装置として機能する。本実施の形態におけるCPU31は、電源投入時などに、自機器の名称(例えば、ユーザにより決められた名称)、自機器のIPアドレス、ポート番号、タイムアウト値、自機器にインストールされているアプリケーションソフトなどの情報、並びに自機器に付与された登録照合情報(暗号化処理が行われて暗号化されている。)などの登録情報をスキャナ2へ送信する登録情報送信処理を自機器に実行させるための登録情報送信処理プログラムをHDD34から読み出し、読み出した登録情報送信処理プログラムに沿って登録情報送信処理(図5参照)を実行する。
また、CPU31は、スキャナ2から通知されたアプリケーションソフトにてスキャナ2から送られてくる画像データを処理する画像データ処理を自機器に実行させるための画像データ処理プログラムをHDD34から読み出し、読み出した画像データ処理プログラムに沿って画像データ処理(図9参照)を実行する。
ROM32は、読み出し専用の記憶装置であって、パーソナルコンピュータの主記憶装置の一部を構成するものである。このROM32には、システムプログラムなど各種プログラムが格納されている。
RAM33は、読み出し・書き込み可能な揮発性記憶装置であって、ROM32と同様にパーソナルコンピュータの主記憶装置の一部を構成するものである。RAM33には、データ処理の中間結果を格納するためのワークエリアなどがある。
HDD34は、読み出し・書き込み可能な記憶装置(ハードディスク)及びその読取装置である。このHDD34には、自機器の名称やIPアドレス、登録照合情報などの他、上記登録情報送信処理プログラム、上記画像データ処理プログラム、上記各種アプリケーションソフトなど、が記憶されている。
操作部35は、パーソナルコンピュータの入力装置を構成するものである。この操作部35は、所定数の入力キーを並べてなるキーボードやマウスなどのポインティングデバイスなどで構成されている。表示部36は、ディスプレイなどにより情報を出力して表示する表示装置であり、例えば、液晶表示器やプラズマ表示器などにより構成される。尚、液晶表示器には、STN方式やDSTN方式などの単純マトリックス方式のものや、TFTなどのアクティブマトリックス方式のものなどがある。
インターフェース37は、パーソナルコンピュータ3の場合、スキャナ2のUSBインターフェース28に接続され、パーソナルコンピュータ3とスキャナ2との間の通信を可能にするものである。また、パーソナルコンピュータ4の場合、スキャナ2のパラレルインターフェース29に接続され、パーソナルコンピュータ4とスキャナ2との間の通信を可能にするものである。また、パーソナルコンピュータ5a、5b、5cの場合、パーソナルコンピュータ5a、5b、5cをハブ7a、7b、7cを介してLAN8に接続し、パーソナルコンピュータ5a、5b、5cとLAN8の先に接続されているスキャナ2などの各装置との間の通信を可能にするものである。
以下、データ処理システム1において行われる登録情報送信処理について図5を参照しつつ説明する。図5は、データ処理システム1を構成するパーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cが行う登録情報送信処理の動作フローを示すフローチャートである。図5の登録情報送信処理の実行は、パーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cの電源投入時などに、パーソナルコンピュータのCPU31によってHDD34から上述した登録情報送信処理プログラムが読み出されて開始される。
ステップS101(以下S101と略す。他のステップも同様)において、CPU31は、自機器に電子メールに画像データを添付して送信するアプリケーションソフト(以下、適宜、Scan to Email用のアプリケーションソフトと言う。)がHDD34にインストールされているか否かを判定する。Scan to Email用のアプリケーションソフトがインストールされていると判定された場合には(S101:YES)、S102の処理へ移行する。一方、Scan to Email用のアプリケーションソフトがインストールされていないと判定された場合には(S101:NO)、S105の処理へ移行する。
S101の判定ステップでScan to Email用のアプリケーションソフトがインストールされていると判定されると(S101:YES)、S102において、CPU31は、登録照合情報をスキャナ2に送信する登録情報に付加するか否かを判定する。登録照合情報を付加すると判定された場合には(S102:YES)、S103の処理へ移行する。一方、登録照合情報を付加しないと判定された場合には(S102:NO)、S104の処理へ移行する。尚、例えば、登録照合情報を付加するか否かの判定は、ユーザが予め登録照合情報を付加するか否かを指定し、この指定があるか否かにより行う。
S102の判定ステップで登録照合情報を付加すると判定されると(S102:YES)、S103において、CPU31は、登録照合情報を暗号化し、暗号化した登録照合情報を付加したScan to Email用の登録情報(<自機器のIPアドレス>:<ポート番号>:<自機器の名称(登録情報データベースに格納される送信先)>:<Scan to Email用のアプリケーションソフトを指す情報>:<タイムアウト値>:<暗号化された登録照合情報>)を作成する。但し、USBを介して接続されたパーソナルコンピュータ3と、パラレルを介して接続されたパーソナルコンピュータ4については、<自機器のIPアドレス>及び<ポート番号>は含まれていない登録情報を作成する。そして、パーソナルコンピュータは、CPU31に制御されて、作成した登録情報をパケットに格納して、スキャナ2に送信する。そして、S105の処理へ移行する。
S102の判定ステップで登録照合情報を付加しないと判定されると(S102:NO)、S104において、CPU31は、Scan to Email用の登録情報(<自機器のIPアドレス>:<ポート番号>:<自機器の名称>:<Scan to Email用のアプリケーションソフトを指す情報>:<タイムアウト値>)を作成する。但し、USBを介して接続されたパーソナルコンピュータ3と、パラレルを介して接続されたパーソナルコンピュータ4については、<自機器のIPアドレス>及び<ポート番号>は含まれていない登録情報を作成する。そして、パーソナルコンピュータは、CPU31に制御されて、作成した登録情報をパケットに格納して、スキャナ2に送信する。そして、S105の処理へ移行する。
S105において、CPU31は、自機器に画像データを編集するアプリケーションソフト(以下、適宜、Scan to Image用のアプリケーションソフトと言う。)がインストールされているか否かを判定する。Scan to Image用のアプリケーションソフトがHDD34にインストールされていると判定された場合には(S105:YES)、S106の処理へ移行する。一方、Scan to Image用のアプリケーションソフトがインストールされていないと判定された場合には(S105:NO)、S109の処理へ移行する。
S105の判定ステップでScan to Image用のアプリケーションソフトがインストールされていると判定されると(S105:YES)、S106において、CPU31は、登録照合情報をスキャナ2に送信する登録情報に付加するか否かを判定する。登録照合情報を付加すると判定された場合には(S106:YES)、S107の処理へ移行する。一方、登録照合情報を付加しないと判定された場合には(S106:NO)、S108の処理へ移行する。
S106の判定ステップで登録照合情報を付加すると判定されると(S106:YES)、S107において、CPU31は、登録照合情報を暗号化し、暗号化した登録照合情報を付加したScan to Image用の登録情報(<自機器のIPアドレス>:<ポート番号>:<自機器の名称>:<Scan to Image用のアプリケーションソフトを指す情報>:<タイムアウト値>:<暗号化された登録照合情報>)を作成する。但し、USBを介して接続されたパーソナルコンピュータ3と、パラレルを介して接続されたパーソナルコンピュータ4については、<自機器のIPアドレス>及び<ポート番号>は含まれていない登録情報を作成する。そして、パーソナルコンピュータは、CPU31に制御されて、作成した登録情報をパケットに格納して、スキャナ2に送信する。そして、S109の処理へ移行する。
S106の判定ステップで登録照合情報を付加しないと判定されると(S106:NO)、S108において、CPU31は、Scan to Image用の登録情報(<自機器のIPアドレス>:<ポート番号>:<自機器の名称>:<Scan to Image用のアプリケーションソフトを指す情報>:<タイムアウト値>)を作成する。但し、USBを介して接続されたパーソナルコンピュータ3と、パラレルを介して接続されたパーソナルコンピュータ4については、<自機器のIPアドレス>及び<ポート番号>は含まれていない登録情報を作成する。そして、パーソナルコンピュータは、CPU31に制御されて、作成した登録情報をパケットに格納して、スキャナ2に送信する。そして、S109の処理へ移行する。
S109において、CPU31は、自機器に画像データを解析して文字の認識を行うアプリケーションソフト(以下、適宜、Scan to OCR用のアプリケーションソフトと言う。)がHDD34にインストールされているか否かを判定する。Scan to OCR用のアプリケーションソフトがインストールされていると判定された場合には(S109:YES)、S110の処理へ移行する。一方、Scan to OCR用のアプリケーションソフトがインストールされていないと判定された場合には(S109:NO)、S113の処理へ移行する。
S109の判定ステップでScan to OCR用のアプリケーションソフトがインストールされていると判定されると(S109:YES)、S110において、CPU31は、登録照合情報をスキャナ2に送信する登録情報に付加するか否かを判定する。登録照合情報を付加すると判定された場合には(S110:YES)、S111の処理へ移行する。一方、登録照合情報を付加しないと判定された場合には(S110:NO)、S112の処理へ移行する。
S110の判定ステップで登録照合情報を付加すると判定されると(S110:YES)、S111において、CPU31は、登録照合情報を暗号化し、暗号化した登録照合情報を付加したScan to OCR用の登録情報(<自機器のIPアドレス>:<ポート番号>:<自機器の名称>:<Scan to OCR用のアプリケーションソフトを指す情報>:<タイムアウト値>:<暗号化された登録照合情報>)を作成する。但し、USBを介して接続されたパーソナルコンピュータ3と、パラレルを介して接続されたパーソナルコンピュータ4については、<自機器のIPアドレス>及び<ポート番号>は含まれていない登録情報を作成する。そして、パーソナルコンピュータは、CPU31に制御されて、作成した登録情報をパケットに格納して、スキャナ2に送信する。そして、S113の処理へ移行する。
S110の判定ステップで登録照合情報を付加しないと判定されると(S110:NO)、S112において、CPU31は、Scan to OCR用の登録情報(<自機器のIPアドレス>:<ポート番号>:<自機器の名称>:<Scan to OCR用のアプリケーションソフトを指す情報>:<タイムアウト値>)を作成する。但し、USBを介して接続されたパーソナルコンピュータ3と、パラレルを介して接続されたパーソナルコンピュータ4については、<自機器のIPアドレス>及び<ポート番号>は含まれていない登録情報を作成する。そして、パーソナルコンピュータは、CPU31に制御されて、作成した登録情報をパケットに格納して、スキャナ2に送信する。そして、S113の処理へ移行する。
S113において、CPU31は、一定時間経過したか否かを判定する。一定時間経過していないと判定された場合には(S113:NO)、S113の処理に戻って、一定時間経過するのを監視する。一方、一定時間経過したと判定された場合には(S113:YES)、S101の処理に戻って、上述したS101からS113の処理を繰り返す。尚、S103、S104、S107、S108、S111、S112については、スキャナ2以外にも、スキャナ2がアクセス可能なディレクトリサーバに登録するために送信すること等が考えられる。
以下、データ処理システム1において行われる登録情報格納処理について図6を参照しつつ説明する。図6は、データ処理システム1を構成するスキャナ2が行う登録情報格納処理の動作フローを示すフローチャートである。図6の登録情報格納処理の実行は、スキャナ2の電源投入時などに、スキャナ2のCPU21によってROM22から上述した登録情報格納処理プログラムが読み出されて開始される。
S201において、スキャナ2のCPU21は、ネットワークインターフェース27を介して登録情報(Scan to Email用の登録情報、Scan to Image用の登録情報、Scan to OCR用の登録情報の少なくともいずれか)を格納したパケットを受信したか否かを判定する。ネットワークインターフェース27を介してパケットを受信したと判定された場合には(S201:YES)、S202の処理へ移行する。一方、ネットワークインターフェース27を介してパケットを受信していないと判定された場合には(S201:NO)、S205の処理へ移行する。
S201の判定ステップでネットワークインターフェース27を介してパケットを受信したと判定されると(S201:YES)、S202において、CPU21は、RAM23に記憶されている図3に例を示す登録情報データベースに、受信したパケットに格納された登録情報に関する情報(送信先の名称、アプリケーションソフトの情報、IPアドレス、ポート番号、暗号化された登録照合情報:暗号化された登録照合情報はない場合がある。)が既に格納されているか否かを判定する。登録情報データベースに受信したパケットに格納された登録情報に関する情報が既に格納されていると判定された場合には(S202:YES)、S203の処理へ移行する。一方、登録情報データベースに受信したパケットに格納された登録情報に関する情報が格納されていないと判定された場合には(S202:NO)、S204の処理へ移行する。
S202の判定ステップで登録情報データベースに受信したパケットに格納された登録情報に関する情報が既に格納されていると判定されると(S202:YES)、S203において、CPU21は、登録情報データベースの受信した登録情報に関する情報のタイムアウト値を受信した登録情報に含まれるタイムアウト値に更新する。そして、S205の処理へ移行する。
S202の判定ステップで登録情報データベースに受信したパケットに格納された登録情報に関する情報が格納されていないと判定されると(S202:NO)、S204において、CPU21は、受信したパケットから登録情報(送信先の名称、アプリケーションソフトの名称、IPアドレス、ポート番号、タイムアウト値、暗号化された登録照合情報:暗号化された登録照合情報はない場合がある。)を取り出し、取り出した登録情報を登録情報データベースに追加する。これによって、パケットを送信したパーソナルコンピュータのIPアドレス(スキャナ2からパーソナルコンピュータへ画像データを送信する際に利用される当該パーソナルコンピュータの識別情報)と当該パーソナルコンピュータに付与された登録照合情報であって暗号化されたものとが関連付けられて、登録情報データ
ベースに登録されることになる。そして、S205の処理へ移行する。
S205において、CPU21は、USBインターフェース28を介して登録情報を格納したパケットを受信したか否かを判定する。USBインターフェース28を介してパケットを受信したと判定された場合には(S205:YES)、S206の処理へ移行する。一方、USBインターフェース28を介してパケットを受信していないと判定された場合には(S205:NO)、S209の処理へ移行する。
S205の判定ステップでUSBインターフェース28を介してパケットを受信したと判定されると(S205:YES)、S206において、CPU21は、RAM23に記憶されている図3に例を示す登録情報データベースに、受信したパケットに格納された登録情報に関する情報(送信先の名称、アプリケーションソフトの情報、IPアドレス、ポート番号、暗号化された登録照合情報:暗号化された登録照合情報はない場合がある。)が既に格納されているか否かを判定する。登録情報データベースに受信したパケットに格納された登録情報に関する情報が既に格納されていると判定された場合には(S206:YES)、S207の処理へ移行する。一方、登録情報データベースに受信したパケットに格納された登録情報に関する情報が格納されていないと判定された場合には(S206:NO)、S208の処理へ移行する。
S206の判定ステップで登録情報データベースに受信したパケットに格納された登録情報に関する情報が既に格納されていると判定されると(S206:YES)、S207において、CPU21は、登録情報データベースの受信した登録情報に関する情報のタイムアウト値を受信した登録情報に含まれるタイムアウト値に更新する。そして、S209の処理へ移行する。
S206の判定ステップで登録情報データベースに受信したパケットに格納された登録情報に関する情報が格納されていないと判定されると(S206:NO)、S208において、CPU21は、受信したパケットから登録情報(送信先の名称、アプリケーションソフトの名称、IPアドレス、ポート番号、タイムアウト値、暗号化された登録照合情報:暗号化された登録照合情報はない場合がある。)を取り出す。そして、CPU21は、送信先をUSBとし、取り出した登録情報に含まれるアプリケーションソフトの名称、IPアドレス、ポート番号、タイムアウト値、及びある場合には、暗号化された登録照合情報を登録情報データベースに追加する。これによって、パケットを送信したパーソナルコンピュータのIPアドレスと当該パーソナルコンピュータに付与された登録照合情報であって暗号化されたものとが関連付けられて、登録情報データベースに登録されることになる。そして、S209の処理へ移行する。尚、登録情報データベースの送信先をUSBとするため、登録情報に含まれるパーソナルコンピュータの名称が登録情報データベースに登録されないことになる。
S209において、CPU21は、パラレルインターフェース29を介して登録情報を格納したパケットを受信したか否かを判定する。パラレルインターフェース29を介してパケットを受信したと判定された場合には(S209:YES)、S210の処理へ移行する。一方、パラレルインターフェース29を介してパケットを受信していないと判定された場合には(S209:NO)、S201の処理へ戻る。
S209の判定ステップでパラレルインターフェース29を介してパケットを受信したと判定されると(S209:YES)、S210において、CPU21は、RAM23に記憶されている図3に例を示す登録情報データベースに、受信したパケットに格納された登録情報に関する情報(送信先の名称、アプリケーションソフトの情報、IPアドレス、ポート番号、暗号化された登録照合情報:暗号化された登録照合情報はない場合がある。)が既に格納されているか否かを判定する。登録情報データベースに受信したパケットに格納された登録情報に関する情報が既に格納されていると判定された場合には(S210:YES)、S211の処理へ移行する。一方、登録情報データベースに受信したパケットに格納された登録情報に関する情報が格納されていないと判定された場合には(S210:NO)、S212の処理へ移行する。
S210の判定ステップで登録情報データベースに受信したパケットに格納された登録情報に関する情報が既に格納されていると判定されると(S210:YES)、S211において、CPU21は、登録情報データベースの受信した登録情報に関する情報のタイムアウト値を受信した登録情報に含まれるタイムアウト値に更新する。そして、S201の処理へ戻る。
S210の判定ステップで登録情報データベースに受信したパケットに格納された登録情報に関する情報が格納されていないと判定されると(S210:NO)、S212において、CPU21は、受信したパケットから登録情報(送信先の名称、アプリケーションソフトの名称、IPアドレス、ポート番号、タイムアウト値、暗号化された登録照合情報:暗号化された登録照合情報はない場合がある。)を取り出す。そして、CPU21は、送信先をParallelとし、取り出した登録情報に含まれるアプリケーションソフトの名称、IPアドレス、ポート番号、タイムアウト値、及びある場合には暗号化された登録照合情報を登録情報データベースに追加する。これによって、パケットを送信したパーソナルコンピュータのIPアドレスと当該パーソナルコンピュータに付与された登録照合情報であって暗号化されたものとが関連付けられて、登録情報データベースに登録されることになる。そして、S201の処理へ移行する。尚、登録情報データベースの送信先をParalellとするため、登録情報に含まれるパーソナルコンピュータの名称が登録情報データベースに登録されないことになる。
以下、データ処理システム1において行われる登録情報削除処理について図7を参照しつつ説明する。図7は、データ処理システム1を構成するスキャナ2が行う登録情報削除処理の動作フローを示すフローチャートである。図7の登録情報削除処理の実行は、スキャナ2の電源投入時などに、スキャナ2のCPU21によってROM22から上述した登録情報削除処理プログラムが読み出されて開始される。
S301において、スキャナ2のCPU21は、図3に例を示す登録情報データベースにおいて、タイムアウトした登録情報(タイムアウト値が0に到達した登録情報)があるか否かを判定する。タイムアウトした登録情報があると判定された場合には(S301:YES)、S302の処理へ移行する。一方、タイムアウトした登録情報がないと判定された場合には(S302:NO)、S301の処理へ戻る。
S302において、CPU21は、タイムアウトした登録情報を登録情報データベースから削除する。そして、S301の処理へ戻る。
以下、データ処理システム1において行われる画像データ処理について図8を参照しつつ説明する。図8は、データ処理システム1を構成するスキャナ2が行う画像データ処理の動作フローを示すフローチャートである。図8の画像データの処理の実行は、スキャナ2の操作パネル25に対するユーザの所定のキー操作により、スキャナ2のCPU21によってROM22から上述した画像データ処理プログラムが読み出されて開始される。
S401において、スキャナ2のCPU21は、RAM23に記憶されている登録情報データベースにアクセスする。そして、S402の処理へ移行する。尚、S401では、RAM23に記憶されている登録情報データベースにアクセスする以外に、ディレクトリサーバに登録された登録情報にアクセスすること等が考えられる。
S402において、CPU21は、登録情報データベースの送信先の数とアプリケーションソフトの数の何れが少ないか判定する。アプリケーションソフトの数が少ないと判定された場合には(S402:アプリ)、S403の処理へ移行する。一方、送信先の数が少ない或いは同じと判定された場合には(S402:送信先)、S407の処理へ移行する。
例えば、図3(a)に例を示す登録情報データベースの場合、アプリケーションソフト(Scan to Email、Scan to Image、Scan to OCR)の数が3つで、送信先(PC1、PC2、PC3、USB、Parallel)の数の5つより少ない(S402:アプリ)ので、S403の処理へ移行する。また、図3(b)に例を示す登録情報データベースの場合、送信先(PC3、USB)の数が2つで、アプリケーションソフト(Scan to Email、Scan to Image、Scan to OCR)の数の3つより少ない(S402:送信先)ので、S407の処理へ移行する。
S402の判定ステップでアプリケーションソフトの数の方が少ないと判定されると(S402:アプリ)、S403において、CPU21は、図4(a)に例を示すように、アプリケーションソフト選択群を画面左側に、端末装置選択群(この段階では端末装置に関する情報は表示されていない。)を画面右側に配置した選択画面を表示する。このアプリケーションソフト選択群に表示されるアプリケーションソフトは登録情報データベースに存在するもののみである。但し、この段階の選択画面では、選択画面左側にあるアプリケーションソフト選択群からのみ選択できるようにCPU21により制御されている。そして、S404の処理へ移行する。
S404において、CPU21は、S403の処理で表示した選択画面のアプリケーションソフト選択群を利用してユーザによりアプリケーションソフトが選択されたか否かを判定する。アプリケーションソフトが選択されていないと判定された場合には(S404:NO)、S404の処理へ戻り、ユーザによるアプリケーションソフトの選択を監視する、一方、アプリケーションソフトが選択されたと判定された場合には(S404:YES)、S405の処理へ移行する。
S405において、CPU21は、図3に例を示した登録情報データベースに基づいて、選択画面の端末装置選択群に、ユーザによって選択されたアプリケーションソフトに関連した送信先のみを表示する。そして、S406の処理へ移行する。
例えば、登録情報データベースが図3(a)に示すものであり、図4(a)の選択画面のアプリケーションソフト選択群でScan to Emailが選択されると、選択画面の端末装置選択群に表示される送信先は、図4(b)に示すように、PC1と<USB>になる。
S406において、CPU21は、S405の処理で表示した選択画面の端末装置選択群を利用してユーザにより送信先が選択されたか否かを判定する。送信先が選択されていないと判定された場合には(S406:NO)、S406の処理へ戻り、ユーザによる送信先の選択を監視する。一方、選択先が選択されたと判定された場合には(S406:YES)、S411の処理へ移行する。
S402の判定ステップで送信先の数の方が少ない或いは同じと判定されると(S402:送信先)、S407において、CPU21は、図4(c)に例を示すように、端末装置選択群を画面左側に、アプリケーションソフト選択群(この段階では、アプリケーションソフトに関する情報は表示されていない。)を画面右側に配置した選択画面を表示する。この端末装置選択群に表示される送信先は、登録情報データベースに存在するもののみである。但し、この段階の選択画面では、選択画面左側にある端末装置選択群からのみ選択できるようにCPU21により制御されている。そして、S408の処理へ移行する。
S408において、CPU21は、S407の処理で表示した選択画面の端末装置選択群を利用してユーザにより送信先が選択されたか否かを判定する。送信先が選択されていないと判定された場合には(S408:NO)、S408の処理へ戻り、ユーザによる送信先の選択を監視する、一方、送信先が選択されたと判定された場合には(S408:YES)、S409の処理へ移行する。
S408の判定ステップで送信先が選択されたと判定されると(S408:YES)、S409において、CPU21は、図3に例を示した登録情報データベースに基づいて、選択画面のアプリケーションソフト選択群に、ユーザによって選択された送信先に関連したアプリケーションソフトのみを表示する。そして、S410の処理へ移行する。
例えば、登録情報データベースが図3(b)に示すものであり、図4(c)の選択画面の端末装置選択群でPC3が選択されると、選択画面のアプリケーションソフト選択群に表示されるアプリケーションソフトは、図4(d)に示すように、Scan to Image、Scan to OCRになる。
S410において、CPU21は、S409の処理で表示した選択画面のアプリケーションソフト選択群を利用してユーザによりアプリケーションソフトが選択されたか否かを判定する。アプリケーションソフトが選択されていないと判定された場合には(S410:NO)、S410の処理へ戻り、ユーザによるアプリケーションソフトの選択を監視する。一方、アプリケーションソフトが選択されたと判定された場合には(S410:YES)、S411の処理へ移行する。尚、これらS401からS410の処理を実行するCPU21が、端末決定手段及びアプリケーションソフト決定手段に相当する。
S411において、CPU21は、ユーザによって選択された送信先に対応する暗号化された登録照合情報が図3に例を示す登録情報データベースにあるか否かを判定する。暗号化された登録照合情報が登録情報データベースにあると判定された場合には(S411:YES)、S412の処理へ移行する。一方、暗号化された登録照合情報がないと判定された場合には(S411:NO)、S415の処理へ移行する。
S411の判定ステップで暗号化された登録照合情報があると判定されると(S411:YES)、S412において、スキャナ2は、CPU21に制御されて、ユーザに入力照合情報の入力を要求し、CPU21は、ユーザにより操作パネル25の操作部を利用して入力照合情報が入力されたか否かを判定する。ユーザにより入力照合情報が入力されていないと判定された場合には(S412:NO)、S412の処理に戻って、ユーザによる入力照合情報の入力を監視する。一方、ユーザにより入力照合情報が入力されたと判定された場合には(S412:YES)、S413の処理へ移行する。
S412の判定ステップで入力照合情報が入力されたと判定されると(S412:YES)、S413において、CPU21は、入力された入力照合情報を、登録照合情報を暗号化した暗号化処理と実質的に同じ暗号化処理に基づいて、暗号化する。そして、S414の処理へ移行する。
S414において、CPU21は、S413の処理で暗号化された入力照合情報と、選択された送信先に対応する登録情報データベースに記憶されている暗号化された登録照合情報とが、一致するか否かを判定する。両者が一致すると判定された場合には(S414:YES)、S415の処理へ移行する。一方、両者が一致しないと判定された場合には(S414:NO)、画像データ処理を終了する。つまり、画像データを選択された送信先に送信することを拒否する。
S415において、CPU21は、ユーザにより端末装置選択群から選択された送信先のパーソナルコンピュータに対して、当該パーソナルコンピュータの登録情報データベースに格納されているIPアドレス、或いは、当該パーソナルコンピュータが接続されているUSB又はパラレルを利用して、ユーザによりアプリケーションソフト選択群から選択されたアプリケーションソフトの登録情報を通知する。そして、S416の処理へ移行する。尚、このS415の処理を実行するCPU21が、通知手段及び要求送信手段に相当する。
S416において、読取部26は、CPU21に制御されて、セットされた原稿の読み取りを行い、読み取りによって生成された画像データをHDD30に格納する。そして、S417の処理へ移行する。
S417において、CPU21は、ユーザにより端末装置選択群から選択された送信先のパーソナルコンピュータからの通知を受け取ったか否かを判定する。送信先のパーソナルコンピュータからの通知を受け取っていないと判定された場合には(S417:NO)、S417の処理に戻って、送信先のパーソナルコンピュータからの通知の受け取りを監視する。一方、送信先のパーソナルコンピュータからの通知を受け取ったと判定された場合には(S417:YES)、S418の処理へ移行する。
S418において、CPU21は、S417において受信した送信先のパーソナルコンピュータからの通知内容がデータ送信要求であるか否かを判定する。送信先のパーソナルコンピュータからの通知内容がデータ送信要求でないと判定された場合には(S418:NO)、S420の処理へ移行する。一方、送信先のパーソナルコンピュータからの通知内容がデータ送信要求であると判定された場合には(S418:YES)、S419の処理へ移行する。
S419において、CPU21は、ユーザにより端末装置選択群を利用して選択された送信先のパーソナルコンピュータに対して、当該パーソナルコンピュータの登録情報データベースに格納されているIPアドレス、或いは、当該パーソナルコンピュータが接続されているUSB又はパラレルを利用して、S416においてHDD30に記憶された画像データを読み出して送信する。その後、S420に移行する。尚、このS419の処理を実行するCPU21が、データ送信手段に相当する。
S420において、CPU21は、S416においてHDD30に記憶された画像データをHDD30から削除して画像データ処理を終了する。
以下、データ処理システム1において行われる画像データ処理について図9を参照しつつ説明する。図9は、データ処理システム1を構成するパーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cが行う画像データ処理の動作フローを示すフローチャートである。図9の画像データ処理の実行は、パーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cの電源投入時などに、パーソナルコンピュータのCPU31によってHDD34から上述した画像データ処理プログラムが読み出されて開始される。
S501において、CPU31は、起動させるべきアプリケーションソフトの登録情報の通知をスキャナ2から受け取ったか否かを判定する。起動させるべきアプリケーションソフトの登録情報の通知をスキャナ2から受け取っていないと判定された場合には(S501:NO)、S501の処理へ戻って、アプリケーションソフトの登録情報の通知の受け取りを監視する。一方、起動させるべきアプリケーションソフトの登録情報の通知をスキャナ2から受け取ったと判定された場合には(S501:YES)、S502の処理へ移行する。尚、このS501の処理を実行するCPU31が、通知受信手段及び要求受信手段に相当する。
S502において、CPU31は、スキャナ2によるスキャン開始の確認ダイアログをポップアップウィンドウで表示させる。確認ダイアログにはスキャンの開始を許可するか否かを選択するボタンと、スキャナ2のスキャンにより生成される画像データを受け取る時刻を入力する入力枠と、確認ダイアログに対する入力内容を決定するための決定ボタンとが表示されている。尚、スキャン2はスキャン開始の許可を待たずに先にスキャンを開始して画像データを生成しHDD30に格納して待機している(図8のS415、S416参照)。これは画像データ受け取りまでの時間短縮のためである。そして、確認ダイアログが表示された後にS503の処理へ移行する。
S503において、CPU31は、S502で表示された確認ダイアログにユーザの操作に基づいた入力があったか否かを判定する。確認ダイアログにユーザの操作に基づいた入力があったか否かは、ユーザにより確認ダイアログの決定ボタンが押下されたか否かで判定する。確認ダイアログにユーザの操作に基づいた入力が無かったと判定された場合には(S503:NO)、S503の処理に戻って確認ダイアログに対するユーザの操作に基づいた入力を監視する。一方、確認ダイアログにユーザの操作に基づいた入力があったと判定された場合には(S503:YES)、S504の処理へ移行する。尚、このS502からS503の処理を実行するCPU31が、決定手段に相当する。
S504において、CPU31は、確認ダイアログにユーザの操作に基づいてスキャナ2によるスキャン開始の許可が入力されたか否か判定する。確認ダイアログにユーザの操作に基づいてスキャナ2によるスキャン開始の許可が入力されていないと判定された場合には(S504:NO)、S505の処理へ移行する。S505において、CPU31は、スキャナ2にデータ送信拒否を通知する。データ送信拒否を通知した後に画像データ処理を終了する。尚、このS505の処理を実行するCPU31が、許可通知送信手段に相当する。
一方、確認ダイアログにユーザの操作に基づいてスキャナ2によるスキャン開始の許可が入力されていると判定された場合には(S504:YES)、S506の処理へ移行する。
S506において、CPU31は、S501でスキャナ2から受け取った通知内容が示す起動すべきアプリケーションソフトを起動させる。起動すべきアプリケーションソフトの起動が完了すると、S507の処理に移行する。
S507において、CPU31は、スキャナ2にデータ送信許可を通知する。そして、S508に移行する。尚、このS507の処理を実行するCPU31が、許可通知送信手段に相当する。
S508において、CPU31は、スキャナ2から画像データを受信したか否かを判定する。画像データを受信していないと判定された場合には(S508:NO)、S508の処理へ戻って、画像データの受信を監視する。一方、画像データを受信したと判定された場合には(S508:YES)、そして、S509の処理へ移行する。尚、このS508の処理を行うCPU31が、データ受信手段に相当する。
S509において、CPU31は、スキャナ2から受信した画像データを、S506で起動させたアプリケーションソフトにより処理する。そして、起動させたアプリケーションソフトにより処理が完了したの後、画像データ処理を終了する。尚、このS509の処理を行うCPU31が、処理手段に相当する。
以上説明したように、本実施の形態におけるデータ処理システム1によれば、スキャナ2はパーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cからのデータ送信許可通知を受けてから画像データを送信するため、ユーザの意図しない画像データをパーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cが受信することをユーザの簡単な操作で防止することが可能となる。
また、パーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cがスキャナ2からの起動させるべきアプリケーションソフトを示す通知をデータ送信許可通知と兼ねているため、トラフィックの低減を図ることが可能となるとともに、パーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5c側でアプリケーションソフトを確認した後にデータ送信許可通知を送信することになるため、スキャナ2側でのアプリケーションソフトの指定ミスを発見することが可能となる。
また、パーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5c側で画像データの添付された電子メールを送信すること、画像データを編集すること、或いは画像データから文字認識を行うことが可能となる。
さらに、スキャナ2が、RAM23、HDD30等の記憶装置を備えているため、システムを簡略化することが可能となる。
加えて、ユーザの操作によりスキャナ2において表示されるパーソナルコンピュータ群及びアプリケーションソフト群からユーザが特定のパーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5c及びアプリケーションソフトを指定するため、指定ミスによるデータの誤送信を低減することができる。
また、HDD30にスキャナ2が送信すべき画像データを複数記憶することが可能となる。これにより、パーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cからのデータ送信許可通知を待機している間に他の画像データを生成することができる。
加えて、ユーザはアプリケーションソフトを通知されたときに確認ダイアログによりデータ送信許可通知を行うか否を選択することがきるため、選択するという簡単な操作でセキュリティを高くすることが可能となる。
さらに、画像データの送信開始時間を指定することができるため、パーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5c側にとって都合のよい時間にデータを受信することが可能となる。
以上、本発明の好適な一実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、上記実施の形態では、画像データ生成装置の例としてスキャナ2を挙げているが、デジタルカメラなどその他のものであってもよい。また、アプリケーションソフトの例として、Scan to Email、Scan to Image、Scan to OCRを例に挙げて説明しているが、画像データをFAX送信するアプリケーションソフト(Scan to FAX)などその他のものであってもよい。
また、上記実施の形態では、スキャナ2により生成される画像データを処理する構成となっているが、これに限らず、動画データ、音声データ、テキストデータ、及び他のアプリケーションデータ等を処理する構成でもよい。
さらに、上記実施の形態では、スキャナ2からのアプリケーションソフトの登録情報の通知がデータ送信許可要求としての機能を兼ねる構成になっているが、これに限らず、アプリケーションソフトの登録情報の通知と、データ送信許可要求の送信とを個別に行うような構成でもよい。
加えて、上記実施の形態では、スキャナ2のRAM23に登録情報データベースが記憶される構成であるが、これに限らず、スキャナ2のRAM23に登録情報データベースを記憶させず、替わりに通信によりアクセス可能なデータベースサーバを用意し、これに登録情報データベースを記憶させる構成でもよいし、スキャナ2のRAM23にパーソナルコンピュータ及びアプリケーションソフトの登録情報データベースのいずれか一方を記憶させ、他方の登録情報データベースをデータベースサーバに記憶させる構成でもよい。また、登録情報データベースを使用しない構成でもよい。この場合、パーソナルコンピュータ及びアプリケーションソフトの識別情報を個別に入力すればよい。
また、上記実施の形態では、スキャナ2が、送信先のパーソナルコンピュータ、及び画像データを処理するアプリケーションソフトをユーザに選択させる機能を備える構成であるが、これに限らず、このような機能をスキャナ2が備えず、他のパーソナルコンピュータが備える構成でもよい。また、スキャナ2や他のパーソナルコンピュータにもこのような機能を備えない構成でもよい。尚、この場合は設定等により送信先のパーソナルコンピュータ、及び画像データを処理するアプリケーションソフトを指定すればよい。
また、上記実施の形態では、スキャナ2が生成した画像データを記憶するためのHDD30を備える構成であるが、これに限定されず、HDD30のような記憶装置を備えない構成でもよい。
さらに、上記実施の形態では、パーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cにおいて、データ送信許可を通知するか否を、確認ダイアログに対するユーザの入力に基づいて決定する構成であるが、これに限らず、その都度ユーザの入力を要求することなく予めなされた設定に基づいて決定する構成でもよい。
加えて、上記実施の形態では、パーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cにおいて、データ送信許可を通知するときに画像データの送信タイミングを指定する構成であるが、これに限定されず、送信タイミングを指定しない構成でもよい。この場合、スキャナ2はデータ送信許可を受信すると直ちに画像データを送信してもよいし、さらにパーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cから画像データ送信を指示するコマンドを通知させ、これを受信してから画像データを送信してもよい。
また、上記実施の形態では、スキャナ2のUSB及びパラレルI/Fにより接続されたパーソナルコンピュータ3、4と、スキャナ2とともにLAN8に接続されたパーソナルコンピュータ5a、5b、5cとを有する構成であるが、これに限らず、スキャナ2のUSBまたはパラレルI/Fに接続されるパーソナルコンピュータのみを有する構成でもよいし、スキャナ2とともにLAN8に接続されるパーソナルコンピュータのみを有する構成でもよい。
さらに、上記実施の形態では、図5に示すパーソナルコンピュータが実行する登録情報送信処理に基づいて、パーソナルコンピュータから登録情報(送信先の名称、アプリケーションソフトの情報、IPアドレス、ポート番号、タイムアウト値)がスキャナに送信され、スキャナにて図3に示す登録情報データベースを作成し、この登録情報データベースを利用して端末装置の選択やアプリケーションソフトの選択を行ったが、これに限らず、他の方法によって行っても良い。
例えば、上述したように、送信先の名称、アプリケーションソフトの情報、IPアドレス、ポート番号、タイムアウト値を備えた登録情報を一度に送信せずに、登録情報を、端末装置に関する登録情報(送信先の名称、IPアドレス、ポート番号など)と、アプリケーションソフトに関する登録情報(アプリケーションソフトの情報など)との2つに分けて送信する構成にするとともに、初めに端末装置に関する登録情報をパーソナルコンピュータからスキャナへ送信させておき、スキャナにてその端末装置が選択されると、その登録情報に含まれた情報に基づいて当該選択された端末装置に問い合わせを行い、その問い合わせによって得られたアプリケーションソフトに関する登録情報に基づいて、アプリケーションソフトの選択を行うようにしても良い。
この構成をより具体的に説明すると、上記実施の形態の図5に示した登録情報送信処理の代わりに、図10に示すような登録情報送信処理を実行するとともに、同じく上記実施の形態の図8に示した画像データ処理の代わりに図11に示すような画像データ処理を実行させれば良い(その他の図面に基づく処理は、基本的に同様であるため、その詳細な説明を省略する)。すなわち、電源投入時などに、パーソナルコンピュータ3、4、5a、5b、5cのCPU31によってHDD34から登録情報送信処理プログラムが読み出されて、図10に示した登録情報送信処理が実行されると、まず、S601において、CPU31は、端末装置に関する登録情報(<自機器のIPアドレス>:<ポート番号>:<自機器の名称(登録情報データベースの送信先に格納される内容:送信先の名称)>など)を作成し、パーソナルコンピュータは、CPU31に制御されて、作成された端末装置に関する登録情報をスキャナ2へ送信する。尚、スキャナ2は、端末装置に関する登録情報を受信することから、図6の処理で更新される登録情報データベースにはアプリケーションソフトを指す情報が含まれない。
次に、S602において、後述するS704によってスキャナ2から利用可能なアプリケーションソフトの問い合わせを受けたか判断する。そして、当該問い合わせを受けた判断された場合には(S602:YES)、S603へ移行する。一方、当該問い合わせを受けていないと判断された場合には(S602:NO)、S602へ戻り、アプリケーションソフトの問い合わせを監視する。
S603において、CPU31は、図5に示すS101〜S106と実質的に同様の処理(但し、作成され、スキャナ2に対して送信される登録情報が、アプリケーションソフトに関する登録情報である。)を行って、アプリケーションソフトに関する登録情報(<自機器のIPアドレス>:<アプリケーションソフトを指す情報>)を作成し、パーソナルコンピュータは、CPU31に制御されて、作成したアプリケーションソフトに関する登録情報をスキャナ2へ送信する。
一方、スキャナ2では、スキャナ2の操作パネル25に対するユーザの所定のキー操作により、図11に示す画像データ処理プログラムが、スキャナ2のCPU21によってROM22から読み出され、画像データ処理が実行される。そして、図8に示すS401、S407、S408、S409、S410、S411、S412、S413、S414と実質的に同様の処理(但し、S409とS704とは、後述するように異なる処理が行われる。)が、図11のS701、S702、S703、S704、S705、S706、S707、S708、S709で実行される。
但し、S704については、S409と大きく異なり、ここでは、登録情報データベースに格納されている端末装置に関する登録情報を利用して、S703で選択されたパーソナルコンピュータ(端末装置)に対して、そのパーソナルコンピュータで利用可能なアプリケーションソフトについての問い合わせを行う。これにより、上述したS603により、パーソナルコンピュータから、そのパーソナルコンピュータにて利用可能なアプリケーションソフトが、上述のアプリケーションソフトに関する登録情報によって通知され、スキャナ2は、この通知に基づいた表示を操作パネル25上に行い、例えば、図4(b)や図4(d)のような表示が行われる。
以上のような構成によれば、例えば、どのパーソナルコンピュータ(端末装置)がどのアプリケーションソフトを利用できるかを登録情報データベースに登録する必要が無くなるため、管理がし易くなるとともに、端末装置に関する登録情報だけを記憶する構成にすることもできるので、メモリにかかる負荷も軽減することが可能となる。
また、上述した内容をスキャナ2やパーソナルコンピュータなどに実行させる各プログラムを、コンピュータが読み取り可能なCD−ROMなどの各種記録媒体に記録するようにしてもよい。