JP3987896B2 - アンモニア含有排水の浄化方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は排水浄化方法に係り、特に火力発電所から排出される排水中のアンモニア(NH3 )を効率よく窒素(N2 )と水(H2 O)に無害化することができるアンモニア含有排水の浄化方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境保全に対する関心の高まりや、平成5年に海域の富栄養化対策として規制が施行されたこともあり、排水中の窒素除去に対して新しい処理技術の開発が求められている。これに対し、従来から主に以下の方法によって排水中の窒素除去(脱窒)が行われてきた。
【0003】
(1)生物処理法:水中の有機態窒素をバクテリアを用いて無機化、無害化する方法。
(2)不連続的塩素処理法:次亜塩素酸ナトリウムを用いてNH3 を酸化分解する方法。
(3)イオン交換法:ゼオライトを用いてNH3 を吸着させる方法。
(4)アンモニアストリッピング法:NH3 含有排水を空気または蒸気を用いて空気中に放散除去する方法(環境創造、8、(9)、67(1987)など)。
【0004】
排水中のBODが高い場合には、(1)の生物脱窒法が用いられるが、化学工場のプロセスからの排水や排水処理後の排水など、窒素の大部分がアンモニアやアンモニウムイオンなどアンモニア態窒素である排水の処理には、(2)、(3)および(4)の方法が適用されている。
【0005】
上記従来技術は以下に示す問題点を有している。
すなわち、(1)の方法は、生物反応の反応速度が遅いために処理に必要な反応槽が大きくなり、大きな設置スペースが必要となるほか、余剰汚泥が発生するという問題を生じる。(2)の方法は、完全なアンモニア除去には次亜塩素酸ナトリウムを化学量論的必要量以上添加する必要があるため、残留塩素の処理および有機塩素化合物の生成という問題を生じる。さらに(3)の方法は、ゼオライト再生時に高濃度アンモニアイオンを含んだ排水が生じるためその処理が必要となり、(4)はNH3 を気相に移行後、NH3 含有ガスが大気放散されるため2次公害になるという問題がある。
【0006】
この中で、(4)のストリッピング法は比較的処理が簡単で設備費、運転費が安いため他方法に較べて有利であるため、分離した高濃度のNH3 ガスを触媒で酸化分解する方法と組合わせて総合的に無害化する方式が、現有のし尿処理施設においても採用されている。
【0007】
しかし、ストリッピング触媒酸化方式ではNH3 酸化時に多量のNOxを発生するため、NH3 酸化触媒塔以外にNOx還元触媒塔を設置する必要がある。さらに、発明者らの検討によれば本方式ではNH3 酸化時にN2 Oが多量に発生することがわかった。N2 OはCO2 と同じく地球温暖化に寄与する物質であり、これが多量に大気に放出されることはNH3 を放出すると同等、地球環境において有害であり望ましくない。以上のように、従来技術におけるNH3 含有排水処理は数多くの問題点を有し、また方式によっては新たにさまざまな2次公害物質を発生させる発生源となりかねないという問題を有していた。
【0008】
この問題に関しては、特開2000−317272(出願人:バブコック日立株式会社)なる発明が提案されている。図4は、前記、特開2000−317272の発明を石炭焚きや重油焚きの火力発電所から排出される排水などのアンモニア態窒素を含有する排水に適用した場合の排ガス処理のフローを示す説明図である。図において、排水AおよびアルカリBはそれぞれ配管1および2からタンク3に供給され、タンク3内で混合された後、ポンプ4により予熱器5に送られる。予熱器5で約100℃まで予熱された排水Aは、配管6を通してストリッピング塔7の上部へ供給される。ストリッピング塔7の内部には充填物8が入っており、キャリアガスとして塔下部の配管9および16から供給された蒸気Cおよび空気Dは排水Aと塔内で効率よく接触しながら塔内を上昇し、高濃度のアンモニアガスを含むガスが得られる。得られたガス中のNH3 濃度数千〜数万ppm である。得られたガスは必要に応じて配管10から供給された空気Dによって希釈され、場合によっては予熱器11で所定の温度まで予熱された後、触媒塔12に導かれる。ストリッピングされたアンモニアガスは触媒13上で酸化分解し、N2 とH2 Oに分解され配管14から大気へ放出される。この触媒は、窒素酸化物のNH3 による還元活性を有する第1成分とNH3 から窒素酸化物(NOx)を生成させる活性を有する第2成分とからなる。また、このときの触媒層13での反応温度は250〜450℃、好ましくは350〜400℃である。ストリッピング塔7の下部の配管15からは、アンモニアを除去された排水Eが排出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のNH3 含有排水処理方法は、2次公害物質の発生がきわめて少なく、運転が容易であるという特徴を有するが、触媒層で処理するアンモニアを含むガスの性状によっては触媒塔出口のNH3 濃度が高くなるという問題があり、この問題は触媒を長期間使用すると顕著になることが判明した。
【0010】
本発明の目的は、これらの課題を解決し、長期間使用時における触媒性能の低下を防止し、有害物質の発生量を低減することができるアンモニア含有排水の浄化方法および装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、アンモニア含有排ガスの浄化触媒の長期性能試験を行っている過程で、触媒が劣化すると、排ガス中の水分濃度が触媒のNH3 分解率に大きく影響することを見出し、鋭意研究の結果、本発明に到達した。すなわち、本願で特許請求する発明は以下のとおりである。
【0012】
(1)アンモニア(NH3 )含有排水中のNH3 を無害化するNH3 含有排水の浄化方法において、前記NH3 含有排水とキャリアガスを接触させてNH3 含有排水からNH3 を気相中に移行させる工程と、該工程で発生したNH3 を含むガスをそのまま冷却して水分の一部を凝縮除去し、その水分濃度を25%以下とする工程と、該工程で水分の一部を除去されたNH3 含有ガスを加熱する工程と、該加熱工程で加熱されたNH3 含有ガスを、チタン(Ti)、タングステン(W)、及びバナジウム(V)を含む第1成分と、白金(Pt)とシリカ(SiO 2 )を含む第2成分とからなり、第1成分と第2成分の比が99.8:0.2である触媒に接触させて前記NH3 を窒素と水に分解する工程を含むことを特徴とするNH3 含有排水の浄化方法。
【0018】
(2)アンモニア(NH3 )含有排水中の前記NH3 を無害化するNH3 含有排水の浄化装置において、前記NH3 含有排水とキャリアガスを接触させてNH3 含有排水からNH3 を気相中に移行させる手段と、該手段で発生したNH3 を含むガスをそのまま冷却して水分の一部を凝縮除去し、その水分濃度を25%以下とする手段と、該手段で水分の一部を除去されたNH3 含有ガスを加熱する手段と、該加熱手段で加熱されたNH3 含有ガスを、チタン(Ti)、タングステン(W)、及びバナジウム(V)を含む第1成分と、白金(Pt)とシリカ(SiO 2 )を含む第2成分とからなり、第1成分と第2成分の比が99.8:0.2である触媒に接触させて前記NH3 を窒素と水に分解する手段とを含むことを特徴とするNH3 含有排水の浄化装置。
【0023】
本発明において、NH3 含有排水からNH3 を気相に移行する手段としては、例えばキャリアガスを排水に吹込んだり、キャリアガス中に排水を噴霧したりしてガス中のアンモニアを気相中にストリッピングする方法が用いられる。ストリッピングは液のpHが10以上であればそのまま、低い場合は水酸化ナトリウムや消石灰などのアルカリを加えて10以上にし、これに空気を接触させ、空気をキャリアガスに用いてアンモニアガスを放散させる。キャリアガスは空気の他、水蒸気でもよいが、キャリアガスを用いずに行ってもよい。
【0024】
NH3 含有ガスを加熱する手段としては、バーナ、蒸気や触媒装置出口ガスなどの高温のガスとの熱交換など通常の予熱方法でよいが、ガスを循環させる場合は、ガス組成、特に酸素濃度を変化させない方法(例えば熱交換)が好ましい。なお、脱硝機能を備えたNH3 分解触媒の場合は、触媒層の温度は250〜450℃、好ましくは350〜400℃の範囲にすることが重要であり、ゼオライト系触媒の場合は450〜600℃にすることが好ましいが、いずれにしても触媒の特性に基づいて適正な温度を選択すればよい。
【0025】
なお、ここでいうNH3 含有排水とは、下水およびし尿処理施設などから排出される排水や、石炭焚き、重油焚きの火力発電所から排出される排ガス中の燃焼灰およびSO2 ガスを除去するために設置された、乾式電気集塵装置および湿式脱硫装置から排出される排水など、アンモニア態窒素を含有する排水を意味する。また、有機態窒素含有排水中の有機態窒素を一般の生物処理によってストリッピング可能なNH3 態窒素に分解した後の排水や、従来技術のイオン交換法でのゼオライト再生時に排出される高濃度NH3 含有排水など、前処理することによってNH3 態窒素に変換させた排水も含まれる。
【0026】
【作用】
本発明において用いられる、脱硝機能を備えたNH3 分解触媒の細孔モデルを図5に示す。図5において、この触媒の細孔は、NOをNH3 によって還元する成分が形成するマクロポア内(第1成分)のところどころに、シリカの多孔質が形成するミクロポアが存在する構造になっており、そのミクロポア内にNH3 からNOxを生成させる活性を有する成分(第2成分)が担持されている。NH3 は、触媒内部のマクロポア内に拡散し、第2成分上で(1)式に従って酸化されてNOとなり、触媒の外に拡散していく過程でマクロポア内に吸着したNH3 と衝突し、(2)式の反応によってN2 に還元され、全体としては、(3)式に示すようになる。
【0027】
【数1】
NH3 +5/4O2 →NO+3/2H2 O ……(1)
NH3 +NO+1/4O2 →N2 +3/2H2 O ……(2)
NH3 +3/4O2 →1/2N2 +3/2H2 O ……(3)
このように、脱硝機能を備えたNH3 分解触媒では、NH3 の酸化反応および生成したNOとNH3 による還元反応が触媒内部で進行するため、NOやNO生成過程で発生すると思われるN2 Oをほとんど生成することなく、NH3 をN2 に還元することができる。また、触媒としてゼオライトを使用した場合も、NOやN2 Oの生成がきわめて少ない。
【0028】
しかし、このような触媒を用いた場合でも、ガス中の水分濃度が高くなると触媒塔出口でのNH3 濃度が高くなる(NH3 分解率が低下する)現象が認められた。水分濃度の増加によるNH3 分解率低下の理由は明らかでないが、これを防止するために、例えばストリッピング塔から排出されたガスを冷却することにより、ガス中の水分の一部が凝縮し、アンモニアの分解率が大幅に向上することが判明した。ガスを冷却する手段としては、ストリッピング塔に供給する排水と熱交換することが好ましく、熱効率の点からも有効である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施例により詳細に説明する。
図1は、本発明のNH3 含有排水の処理方法を火力発電所から排出されるアンモニア態窒素を含有する排水に適用した場合の装置系統を示す説明図である。この装置は、NH3 含有排水とキャリアガスを接触させてNH3 含有排水からNH3 を気相中に移行させる手段としてのストリッピング塔7と、該ストリッピング塔7で発生したNH3 を含むガス中の水分の一部を除去する手段としてのガス冷却器17と、該冷却器17で水分の一部を除去されたNH3 含有ガスを加熱する手段としての予熱器11と、該予熱器11で、加熱されたNH3 含有ガスを触媒に接触させて前記NH3 を窒素と水に分解する手段としての触媒塔12とから主として構成される。
【0030】
図において、排水AおよびアルカリBはそれぞれ配管1および2からタンク3に供給され、タンク3内で混合された後、ポンプ4により予熱器5に送られる。予熱器5で約100℃まで予熱された排水Aは、配管6を通してストリッピング塔7の上部へ供給される。ストリッピング塔7の内部には充填物8が入っており、キャリアガスとしての塔下部の配管9および16から供給された蒸気Cおよび空気Dは排水Aと塔内で効率よく接触しながら塔内を上昇し、高濃度のアンモニアガスを含むガスが得られる。得られたガス中のNH3 濃度数千〜数万ppm である。得られたガスはガス冷却器17に送られ、配管18から供給された冷却水Fにより、ガス中の水分の一部が凝縮・除去される。凝縮・除去された水分は、管路19からタンク3に戻される。管路19からタンク3に戻された水の中にはわずかながらアンモニアが含まれているので再処理する場合もあるが、含まれるアンモニアの濃度によっては、処理した排水Eとともにそのまま放流してもよい。水分の一部が除去されたガスは必要に応じて配管10から供給された空気Dによって希釈され、場合によっては予熱器11で所定の温度まで予熱された後、触媒塔12に導かれる。ストリッピングされたアンモニアガスは触媒13上で酸化分解し、N2 とH2 Oに分解され配管14から大気へ放出される。触媒塔出口での水分濃度が触媒塔出口に設置された水分濃度測定装置20により測定され、この測定値に応じて配管18から供給される冷却水Fの流量が制御される。ストリッピング塔7の下部の配管15からは、アンモニアを除去された排水Eが排出される。なお、ここで用いた触媒は、窒素酸化物のNH3 による還元活性を有する第1成分とNH3 から窒素酸化物(NOx)を生成させる活性を有する第2成分とからなる。また、このときの触媒層13での反応温度は250〜450℃、好ましくは350〜400℃である。
【0031】
次に、本発明の具体的実施例を説明する。
実施例1
メタチタン酸スラリ(TiO2 含有量:30wt%、SO4 含有量:8wt%)67kgにパラタングステン酸アンモニウム((NH4 )10H10・W12O46・6H2 O)2.5kg、メタバナジン酸アンモニウム2.33kgとを加えてニーダを用いて混練し、得られたペーストを造粒した後乾燥し、550℃で2時間焼成し、得られた顆粒を粉砕して第1成分である触媒粉末とした。この粉末の組成はTi/W/V=91/5/4(原子比)である。一方、1.33×10-2wt%の塩化白金酸(H2 〔PtCl6 〕・6H2 O)1Lに、微粒シリカ粉末(富田製薬社製、商品名・マイコンF)500gを加えて砂浴上で蒸発乾固し、空気中、500℃で2時間焼成して0.01wt%Pt・SiO2 を調製し、第2成分の触媒粉末とした。
【0032】
次に、第1成分20kgと第2成分40.1gにシリカ・アルミナ系無機繊維5.3kg、水17kgを加えてニーダで混練し、触媒ペーストを得、これとは別にEガラス性繊維でできた網状物にチタニア、シリカゾル、ポリビニールアルコールのスラリを含浸し、150℃で乾燥して触媒基材とし、この触媒基材間に前記触媒ペーストを挟持させて圧延ローラを通して圧延して板状体とし、この板状体を12時間大気中で風乾した後、500℃で2時間焼成して脱硝機能を備えたNH3 分解触媒とした。なお、本触媒中の第1成分と第2成分の第2成分/第1成分比は0.2/99.8である。
【0033】
本触媒を用いて、図1に示した装置および表1に示した条件で排水処理試験を行った。触媒塔出口のガス中のアンモニア濃度に及ぼす触媒塔でのガス中の水分濃度の影響を図2に示す。
【0034】
【表1】
図2に示す結果から明らかなように、触媒層入口での水分濃度を25%以下に維持することにより、触媒塔出口でのガス中のアンモニア濃度を低減することができる。水分濃度が低いほど触媒塔出口でのガス中のアンモニア濃度を低くすることができるが、必要以上に水分濃度を低くすると、冷却水Fの供給量や予熱器11での加熱エネルギーが増加することになる。触媒や排水組成によっても異なるが、アンモニア分解率を維持するに適切な水分濃度はおおむね15〜25%、好ましくは20〜25%であった。
【0035】
上記実施例によれば、ガス中の水分濃度を低減することにより、アンモニア濃度の低減の効果に加えて、予熱器11で所定の温度まで予熱するために必要な加熱エネルギーを低減することができる。
【0036】
上記実施例では、ガス冷却器を用いてガス温度を低下させ、ガス中の水分を凝縮・除去しているが、例えばガス中に温度の低い水を噴霧したり、水分を吸収する物質を使用してガス中の水分を除去するなど、ガス中の水分濃度を減少させることが可能な、いずれの方法を用いることが可能である。
【0037】
図3は、本発明の他の実施例を示す排水処理方法の装置系統を示す説明図である。この実施例では、ストリッピング塔7に供給する排水をガス冷却器17に供給してストリッピング塔出口ガスを冷却し、ガス中の水分濃度を低減するとともに排水の温度を高め、加熱に必要なエネルギーを低減している。すなわち、図3において、排水AおよびアルカリBはそれぞれ配管1および2からタンク3に供給され、タンク3内で混合された後、その一部がポンプ4により分配器21を通じてガス冷却器17に送られる。排水Aはガス冷却器17でストリッピング塔7出口ガスにより加熱され、必要に応じて予熱器5で約100℃まで予熱され、配管22を通してストリッピング塔7の上部へ供給される。また、ガス冷却器17に送られなかった排水Aは、予熱器5で約100℃まで予熱され、配管6を通してストリッピング塔7の上部へ供給される。ストリッピング塔7の内部には充填物8が入っており、キャリアガスとしての塔下部の配管9および16から供給された蒸気Cおよび空気Dは排水Aと塔内で効率よく接触しながら塔内を上昇し、高濃度のアンモニアガスを含むガスが得られる。得られたガス中のNH3 濃度数千〜数万ppm である。得られたガスはガス冷却器17に送られ、配管22から供給された排水Aにより冷却され、ガス中の水分の一部が凝縮・除去される。凝縮・除去された水分は、管路19からタンク3に戻される。水分の一部が除去されたガスは必要に応じて配管10から供給された空気Dによって希釈され、場合によっては予熱器11で所定の温度まで予熱された後、触媒塔12に導かれる。ストリッピングされたアンモニアガスは触媒13上で酸化分解し、N2 とH2 Oに分解され配管14から大気へ放出される。触媒塔出口での水分濃度が触媒塔出口に設置された水分濃度測定装置20により測定され、この測定値に応じて分配器21を通じて配管22から供給される排水Aの流量が制御される。ストリッピング塔7の下部の配管15からは、アンモニアを除去された排水Eが排出される。
【0038】
なお、実施例1の中の触媒として請求項9に記載された成分のものも、(現在の実施例中に記載された成分のものと)同等の効果が期待でき使用できる。
【0039】
【発明の効果】
請求項1または2記載の発明によれば、触媒が劣化しても触媒塔出口でのNH3 濃度を低減でき、また触媒性能を高く維持できることにより、ガスや排水の加熱エネルギーも低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンモニア含有排水の浄化方法の装置系統を示す説明図。
【図2】図1の装置を用いて行った本発明の実験データを示す図。
【図3】本発明の他の実施例を示すアンモニア含有排水の浄化方法の装置系統を示す説明図。
【図4】従来のアンモニア含有排水の浄化方法を示す説明図。
【図5】本発明に用いる触媒の効果を説明する模式図。
【符号の説明】
1…配管、2…配管、3…タンク、4…ポンプ、5…予熱器、6…配管、7…ストリッピング塔、8…充填物、9…配管、10…配管、11…予熱器、12…触媒塔、13…触媒、14…配管、15…配管、16…配管、17…ガス冷却器、18…配管、19…管路、20…水分濃度測定装置、21…分配器、22…配管、A…排水、B…アルカリ、C…蒸気、D…空気、E…排水、F…冷却水、G…ガス。
Claims (2)
- アンモニア(NH3 )含有排水中のNH3 を無害化するNH3 含有排水の浄化方法において、前記NH3 含有排水とキャリアガスを接触させてNH3 含有排水からNH3 を気相中に移行させる工程と、該工程で発生したNH3 を含むガスをそのまま冷却して水分の一部を凝縮除去し、その水分濃度を25%以下とする工程と、該工程で水分の一部を除去されたNH3 含有ガスを加熱する工程と、該加熱工程で加熱されたNH3 含有ガスを、チタン(Ti)、タングステン(W)、及びバナジウム(V)を含む第1成分と、白金(Pt)とシリカ(SiO 2 )を含む第2成分とからなり、第1成分と第2成分の比が99.8:0.2である触媒に接触させて前記NH3 を窒素と水に分解する工程を含むことを特徴とするNH3 含有排水の浄化方法。
- アンモニア(NH3 )含有排水中の前記NH3 を無害化するNH3 含有排水の浄化装置において、前記NH3 含有排水とキャリアガスを接触させてNH3 含有排水からNH3 を気相中に移行させる手段と、該手段で発生したNH3 を含むガスをそのまま冷却して水分の一部を凝縮除去し、その水分濃度を25%以下とする手段と、該手段で水分の一部を除去されたNH3 含有ガスを加熱する手段と、該加熱手段で加熱されたNH3 含有ガスを、チタン(Ti)、タングステン(W)、及びバナジウム(V)を含む第1成分と、白金(Pt)とシリカ(SiO 2 )を含む第2成分とからなり、第1成分と第2成分の比が99.8:0.2である触媒に接触させて前記NH3 を窒素と水に分解する手段とを含むことを特徴とするNH3 含有排水の浄化装置。
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