JP3986584B2 - 静油圧式無段変速機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車や自動車に使用される静油圧式無段変速機に関し、特に、斜板の傾斜角が固定の油圧ポンプと斜板の傾斜角が可変の油圧モータとを低圧油路及び高圧油路よりなる油圧閉回路を介して相互に連通してなるものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
定容量型の斜板式油圧ポンプと可変容量型の斜板式油圧モータとを備えた静油圧式無段変速機であってポンプシリンダとモータシリンダとが一体に形成されたものは、その変速比が、
変速比=1+(油圧モータの容量/油圧ポンプの容量)
により与えられるため、実用上の変速比は1〜3程度となる。かかる静油圧式無段変速機において、入力部材及び出力部材間の動力伝達を半クラッチ状態にして車両に発進機能を与えるために、従来は油圧ポンプに連なる高圧油路に遠心ガバナーにより作動するクラッチ弁を設け、車両の発進時にクラッチ弁を開弁して高圧油路の油圧を排出ポートに逃がすとともに、回転の増加に伴ってクラッチ弁を次第に閉弁して高圧油路の油圧を油圧モータに伝達するようにしていた。
【0003】
また、特開昭63−111362号公報には、油圧ポンプの分配弁を作動させる偏心輪の偏心方向の位相を変化させることにより、油圧ポンプのポンプ効率の向上を図ったものが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、車両に発進機能を与えるために静油圧式無段変速機にクラッチ弁を設けたものは、構造が複雑であるばかりか油温の変化によって作動安定性が低下する問題があった。
【0005】
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、油圧ポンプの分配弁を作動させる偏心輪の偏心方向の位相を制御することにより、簡単な構造で発進時に大変速比を実現してスムーズな発進を可能にすることが可能な静油圧式無段変速機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、斜板の傾斜角が固定の油圧ポンプと斜板の傾斜角が可変の油圧モータとを低圧油路及び高圧油路よりなる油圧閉回路を介して相互に連通した静油圧式無段変速機であって、前記油圧ポンプは、軸線回りに回転可能に支持されたポンプシリンダと、このポンプシリンダに環状配列されて複数のポンププランジャが摺動自在に嵌合する複数のシリンダ孔と、これらシリンダ孔を前記油圧閉回路に選択的に連通させる複数の第1分配弁と、これら第1分配弁を作動させるべく前記軸線に対して偏心配置された第1偏心輪とを備えてなり、前記油圧モータは、前記ポンプシリンダと一体に前記軸線回りに回転可能に支持されたモータシリンダと、このモータシリンダに環状配列されて複数のモータプランジャが摺動自在に嵌合する複数のシリンダ孔と、これらシリンダ孔を前記油圧閉回路に選択的に連通させる複数の第2分配弁と、これら第2分配弁を作動させるべく前記軸線に対して偏心配置された第2偏心輪とを備えてなる静油圧式無段変速機において、前記ポンプシリンダを回転自在に支持する入力筒軸に形成したガイドピン支持部に、前記油圧ポンプの斜板の仮想トラニオン軸線に対して軸線回りに45°傾斜する方向に配置されたガイドピンを固定し、前記第1偏心輪に一体に設けた偏心ウエイトを前記ガイドピンに摺動自在に支持し、前記偏心ウエイトが遠心力で移動するのを押し留めるコイルスプリングを設け、前記第1偏心輪の偏心方向の位相角を、前記偏心ウエイトに作用する遠心力で前記コイルスプリングの弾発力に抗して前記軸線回りに変化させることにより、油圧ポンプの吐出行程にある複数のシリンダ孔の一部を高圧油路に連通させるとともに残部を低圧油路に連通させ、且つ油圧ポンプの吸入行程にある複数のシリンダ孔の一部を低圧油路に連通させるとともに残部を高圧油路に連通させ、これにより油圧ポンプの実質的な容量を変化させて変速比を制御することを特徴とする。
【0007】
また請求項2に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、前記低圧油路及び高圧油路を油圧ポンプ及び油圧モータ間で短絡させるニュートラルバルブを備えたことを特徴とする。
【0008】
また請求項3に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、変速比rが1≦r<3の範囲を油圧モータの斜板の傾斜角により制御するとともに、変速比rがr≧3の範囲を油圧ポンプの第1偏心輪の偏心方向の位相角により制御することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0010】
図1〜図15は本発明の一実施例を示すもので、図1は自動二輪車用静油圧式無段変速機の縦断平面図、図2は図1の要部拡大図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図2の4−4線断面図、図5は図2の5−5線断面図、図6は図5に対応する作用の説明図、図7は図5の7−7線断面図、図8は図7の8方向矢視図、図9は図7の9方向矢視図、図10は図2の10−10線断面図、図11は図2及び図3における外側油路の展開図、図12はトルクリミットバルブの縦断面図、図13はニュートラルバルブの縦断面図、図14及び図15は偏心方向可変手段の作用を説明する図である。
【0011】
図1〜図3に示すように、自動二輪車のパワーユニットにおけるミッションケース1は左右のケース半体1A,1Bをボルト2により結合して構成される。このミッションケース1に、斜板の傾斜角が固定の油圧ポンプPと、該油圧ポンプPとの間に油圧閉回路を構成する斜板の傾斜角が可変の油圧モータMとからなる無段変速機Tが収納される。
【0012】
油圧ポンプPは、右ケース半体1Bの外端部にラジアルベアリング3を介して回転自在且つ軸方向変位可能に支承される入力筒軸4と、この入力筒軸4に第1アンギュラコンタクトベアリング5を介して相対回転自在に支承されるポンプシリンダ6と、このポンプシリンダ6にその回転軸線A(図1参照)を囲むように設けられた環状配列の複数且つ奇数のシリンダ孔7にそれぞれ摺動自在に嵌装される複数のポンププランジャ8と、これらポンププランジャ8の外端に前面を当接させるポンプ斜板9と、このポンプ斜板9を、ポンプシリンダ6の軸線Aと直交する仮想トラニオン軸線O1 (図2参照)を中心にしてポンプシリンダ6の軸線Aに対し一定角度傾斜した姿勢に保持すべく該斜板9をスラストベアリング10及びラジアルベアリング11を介して支承するポンプ斜板ホルダ12とから構成されており、このポンプ斜板ホルダ12は入力筒軸4と一体に形成される。
【0013】
入力筒軸4の右端部は、右ケース半体1Bの外方へ突出しており、そこに図示しないエンジンの動力が入力される入力ギヤ13が固着される。
【0014】
而して、ポンプ斜板9は、入力筒軸4の回転時、各ポンププランジャ8に往復動を与えて吸入及び吐出行程を繰返させることができる。
【0015】
一方、油圧モータMは、ポンプシリンダ6の軸線Aと同軸上でその左方に配置されるとともに、左ケース半体1Aに第2アンギュラコンタクトベアリング15を介して回転自在に支承されるモータシリンダ16と、このモータシリンダ16にその軸線Aを囲むように設けられた環状配列の複数且つ奇数のシリンダ孔17にそれぞれ摺動自在に嵌合される複数のモータプランジャ18と、これらモータプランジャ18の外端に前面を当接させるモータ斜板19と、このモータ斜板19をスラストベアリング20及びラジアルベアリング21を介して支承するモータ斜板ホルダ22と、更にこのモータ斜板ホルダ22の背面を支承するモータ斜板アンカ23とから構成されており、モータ斜板アンカ23は左ケース1Aの外端部に複数のボルト24で固着される。
【0016】
モータ斜板ホルダ22及びモータ斜板アンカ23の当接対向面f1 ,f2 は、モータシリンダ16の軸線Aと直交するトラニオン軸線O2 (図2参照)を中心とした半円筒面になっていて、モータ斜板ホルダ22のトラニオン軸線O2 周りの傾動を可能にしている。
【0017】
モータ斜板ホルダ22及びモータ斜板アンカ23のトラニオン軸線O2 方向での相対摺動を拘束するために、図3に示すように、モータ斜板アンカ23の一端面に当接するフランジ22aがモータ斜板ホルダ22の一端に形成されるとともに、モータ斜板アンカ23の他端面に当接する変速レバー25がモータ斜板ホルダ22の他端面にボルト26で固着される。したがって、上記変速レバー25を回動操作すれば、モータ斜板ホルダ22はトラニオン軸線O2 周りに傾動して、モータ斜板19をモータシリンダ16の軸線に対し直角となる直立位置と、或る角度で傾倒する最大傾斜位置との間で角度調節することができる。
【0018】
而して、モータ斜板19の傾斜状態でモータシリンダ16を回転すれば、モータ斜板19によりモータプランジャ18に往復動を与えて、膨脹及び収縮行程を繰返させることができる。
【0019】
前記ポンプシリンダ6及びモータシリンダ16は一体に形成されてシリンダブロックBを構成し、このシリンダブロックBの中心部には、これを貫通する出力軸27がスプライン28を介して回転方向に結合される。この出力軸27は左右一対のサークリップ29,30によりシリンダブロックBに軸方向にも連結される。
【0020】
またこの出力軸27は、その左端部をモータ斜板19の手前で終らせるとともに、その右端部を入力筒軸4に貫通してその外方へ突出させ、その突出端部に図示しない自動二輪車の後輪に対し動力を出力する出力ギヤ31が付設される。その際、出力軸27はラジアルベアリング32を介して入力筒軸4に回転自在且つ軸方向変位可能に支承される。
【0021】
前記入力筒軸4は、ポンプ斜板ホルダ12と一体化されてラジアルベアリング3を介して右ケース半体1Bに支承される漏斗状部4aと、第1アンギュラコンタクトベアリング5を介してポンプシリンダ6を支承する円筒状部4bとに分割されており、両者4a,4bはボルト33により結合される。その際、両者4a,4b間に第1アンギュラコンタクトベアリング5のアウタレース5oが挟持される。また同ベアリング5のインナレース5iはポンプシリンダ6の外周面上に後述のスリーブ34及びサークリップ35により固定される。こうして入力筒軸4及びポンプシリンダ6は、第1アンギュラコンタクトベアリング5にそれぞれ軸方向移動不能に連結される。
【0022】
前記第2アンギュラコンタクトベアリング15は、モータ斜板アンカ23を左ケース半体1Aの外端部に結合する複数のボルト24に、その半径方向内側で近接配置される。そして該ベアリング15のアウタレース15oは、左ケース半体1A及びモータ斜板アンカ23間に挟止された押え板36により左ケース半体1Aに固定され、そのインナレース15iはモータシリンダ16の外周面上に後述のスリーブ34及びサークリップ47により固定される。こうしてモータ16及びモータ斜板アンカ23は第2アンギュラコンタクトベアリング15にそれぞれ軸方向移動不能に連結される。
【0023】
ポンプ斜板9をポンプシリンダ6と同期回転させるために、ポンプ斜板9の前面には、各ポンププランジャ8の球状端部8aが係合する球状凹部9aが形成される。
【0024】
また、モータ斜板19をモータシリンダ16と同期回転させるために、モータ斜板19の前面には、各モータプランジャ18の球状端部18aが係合する球状凹部19aが形成される。
【0025】
前記球状凹部9a,19aは、いずれも対応する前記球状端部8a,18aの半径より大なる半径を有していて、如何なる作動位置においても球状端部8a,18aとの係合状態が保たれるようになっている。
【0026】
図2、図3及び図11に示すように、ポンプシリンダ6及びモータシリンダ16間において、シリンダブロックBの内周側には、出力軸27の外周面との間に環状の内側油路50(低圧油路)が形成され、その外周側には、該ブロックBの外周面に嵌合してろう付けされたスリーブ34との間に環状の外側油路51(高圧油路)が形成される。また、これら両油路50,51間の環状隔壁及びスリーブ34には、これらを放射状に貫通する第1弁孔52群及び第2弁孔53群がそれぞれシリンダ孔7群及びシリンダ孔17群に隣接するように穿設される。そして、各隣接する第1弁孔52及びシリンダ孔7はポンプポートaを介して相互に連通され、また各隣接する第2弁孔53及びシリンダ孔17はモータポートbを介して相互に連通される。各第1弁孔52にはスプール型の第1分配弁55が、また各第2弁孔53には同じくスプール型の第2分配弁56がそれぞれ嵌装される。
【0027】
図4に示すように、第1分配弁55群の外周には、各弁55の外端に係合する第1偏心輪57が配設され、各第1分配弁55と第1偏心輪57との係合を常に確保するために、第1偏心輪57と同心関係の第1強制輪58が各第1分配弁55にクリップ59を介して連結される。
【0028】
第1偏心輪57はボールベアリングで構成されており、後述するように入力筒軸4の回転数に応じて偏心状態が自動的に変化する。図4は入力筒軸4の回転数が大きい高速運転状態に対応するものであって、この高速運転状態では従来のこの種の無段変速機Tと同様に、第1偏心輪57は前記仮想トラニオン軸線O1 に沿って出力軸27の中心から所定距離ε1 偏心した位置に保持されている。
【0029】
したがって、入力筒軸4及びポンプシリンダ6間に相対回転が生じると、各第1分配弁55は、第1偏心輪57により第1弁孔52内を偏心量ε1 の2倍の距離をストロークとして往復動される。そして油圧ポンプPの吐出領域Dでは、第1分配弁55は第1弁孔52の内端側へ移動して、対応するポンプポートaを外側油路51に連通するとともに内側油路50と不通にし、吐出行程中のポンププランジャ8によりシリンダ孔7から外側油路51へ作動油が圧送される。また吸入領域Sでは、第1分配弁55は第1弁孔53の外端側へ移動して、対応するポンプポートaを内側油路50に連通するとともに外側油路51と不通にし、吸入行程中のポンププランジャ8により内側油路50からシリンダ孔7に作動油が吸入される。
【0030】
また図10に示すように、各第2分配弁56群の外周には、各弁56の外端に係合する第2偏心輪60が配設され、各第2分配弁56と第2偏心輪60との係合を常に確保するために、第2偏心輪60と同心関係の第2強制輪61が各第2分配弁56にクリップ62を介して連結される。
【0031】
第2偏心輪60はボールベアリングで構成されていて、前記トラニオン軸線O2 に沿って出力軸27の中心から所定距離ε2 偏心した位置に保持されるように左ケース半体1Aに取付けられる。
【0032】
したがって、モータシリンダ16が回転すると、各第2分配弁56は、第2偏心輪60により第2弁孔53内を偏心量ε2 の2倍の距離をストロークとして往復動される。そして、油圧モータMの膨脹領域Eでは、第2分配弁56は第2弁孔53の内端側へ移動して対応するモータポートbを外側油路51に連通するとともに内側油路50と不通にし、外側油路51から膨脹行程中のモータプランジャ18のシリンダ孔17に高圧の作動油が供給される。また収縮領域Rでは、第2分配弁56は第2弁孔53の外端側へ移動して、対応するモータポートbを内側油路50に連通するとともに外側油路51と不通にし、収縮行程中のモータプランジャ18のシリンダ孔17から内側油路50へ作動油が戻される。
【0033】
かくして、シリンダブロックBは、吐出行程のポンププランジャ8がポンプ斜板9に押し付けられる押付力により発生する回転トルクと、膨脹行程のモータプランジャ18がモータ斜板19に押し付けられる押付力により発生する回転トルクとの和によって回転され、その回転トルクは出力軸27へ伝達される。
【0034】
図1から明らかなように、モータ斜板19の傾斜角を変更する変速レバー25の先端は油圧サーボモータ110に接続される。油圧サーボモータ110の作動は、補給ポンプ69の回転軸111に設けた油圧ガバナー112と、アクセル開度に連動して作動するスロットル弁113とに接続された制御弁114により制御されるもので、油圧サーボ110はエンジン回転数(即ち、前記補給ポンプ69の回転軸111の回転数)の増加に伴ってモータ斜板19の傾斜角をLOW位置(最大傾斜位置)からTOP位置(直立位置)に向けて減少させるとともに、アクセル開度の減少に伴ってモータ斜板19の傾斜角をLOW(最大傾斜位置)位置からTOP位置(直立位置)に向けて減少させる。
【0035】
この場合、入力筒軸4に対する出力軸27の変速比は次式によって与えられる。
【0036】
変速比=1+(油圧モータMの容量/油圧ポンプPの容量) …(1)
したがって、油圧モータMの容量を零から或る値に変えれば、変速比を1から或る値(例えば3)まで変えることができる。またその油圧モータMの容量はモータプランジャ18のストロークによって決定されるので、モータ斜板19を直立位置から或る傾斜位置まで傾動させることにより例えば変速比を前記1から3まで無段階に制御することができる。
【0037】
図1〜図3において、出力軸27の中心部には、油圧モータM側から補給孔65が穿設され、その入口にモータ斜板アンカ23から延出してモータ斜板ホルダ22及びモータ斜板19の中心部を貫通する導油管66がブッシュ67を介して相対回転可能に嵌挿される。この導油管66は、入力筒軸4からギヤ列68を介して駆動される補給ポンプ69の吐出口にミッションケース1及びモータ斜板アンカ23に形成された油路70を介して連通する。而して、入力筒軸4の回転中、補給ポンプ69は、ミッションケース1底部の油路から汲み上げた作動油を油路70及び導油管66を通して補給孔65に供給する。
【0038】
補給孔65は、出力軸27及びシリンダブロックBに穿設された第1及び第2分岐路72,73を介して前記内側及び外側油路50,51に接続され、第1及び第2分岐路72,73には第1及び第2逆止弁74,75が設けられる。また出力軸27の補給孔65と内側油路50との間に第3逆止弁71が設けられる。而して、通常運転時、油圧ポンプP及び油圧モータM各部からの漏油により内側油路50が減圧すると、第3逆止弁71が開いて補給孔65から内側油路50に作動油を補給し、またエンジンブレーキ時に外側油路51が減圧すると、第2逆止弁75が開いて補給孔65から外側油路51に作動油を補給することができ、更にエンジンブレーキ時に内側油路50の油圧が過剰に昇圧すると、第1逆止弁74が開いて内側油路50から補給孔65に油圧を逃がすことができる。
【0039】
前記導油管66の周壁には複数の噴孔76が設けられ、これらから噴出する作動油によりモータ斜板19周りを潤滑するようになっている。また出力軸27には、補給孔65に連通する噴孔77が設けられ、これから噴出する作動油によりポンプ斜板9周りを潤滑するようになっている。
【0040】
図3及び図12に示すように、トルクリミットバルブ78は、内側及び外側油路50,51間に亘りシリンダブロックBに穿設されたシリンダ状の取付孔98に摺動自在に嵌装されて一端を内側油路50に臨ませる弁ピストン99と、この弁ピストン99の他端に対向して取付孔98に固定される栓体100とを有しており、弁ピストン99及び栓体100間に、排出ポート101を介して油溜に開放される油室102が画成され、この油室102に弁ピストン99を内側油路50側へ付勢する戻しばね103が収納される。
【0041】
栓体100には、外側油路51に連なる通孔104と、この通孔104を上記油室102に開放する円錐状の弁座105とが設けられ、この弁座105に着座し得る、弁ピストン99より遙かに小径の球状弁体106がリテーナ107を介して弁ピストン99に付設される。
【0042】
而して、弁ピストン99よりも遙かに小径の球状弁体106の一部に外側油路51の高油圧が常時作用するものであるから、万一、油圧モータMに過負荷が加わって、外側油路51に過大油圧が発生した場合には、その過大油圧の弁体106に対する押圧力が内側油路50の油圧の弁ピストン99に対する押圧力を上回って弁体106を押し開け、外側油路51の過大油圧を排出ポート101に放出させ、前記過負荷を回避することができる。
【0043】
次に、図5〜図9に基づいて、車両の発進時に第1偏心輪57の偏心方向を自動的に変化させるための偏心方向可変手段131の構造を説明する。
【0044】
第1アンギュラコンタクトベアリング5を介してポンプシリンダ6を回転自在に支持する入力筒軸4の円筒状部4bには一対のガイドピン支持部132が一体に形成されており、これらガイドピン支持部132に2本のガイドピン133がソケットヘッドねじ134で固定される。2本のガイドピン133は相互に平行であり、且つその方向は油圧ポンプPの仮想トラニオン軸線O1 に対して軸線A回りに45°傾斜している。
【0045】
前記第1偏心輪57は概略環状に形成された偏心ウエイトリング135の内周に支持される。偏心ウエイトリング135の一側面から軸線A方向に突設された4個のガイト突起136が前記2本のガイドピン133の外周に摺動自在に嵌合しており、これにより偏心ウエイトリング135は第1偏心輪57と共に仮想トラニオン軸線O1 に対して軸線A回りに45°傾斜したガイドピン133の方向に移動可能である。偏心ウエイトリング135はガイドピン133と平行な直径線上の一端に軸線A方向に張り出すウエイト部135aを備えるとともに、他端に軸線A方向に張り出すバネ受け部135bを備える。そして、バネ受け部135bにクリップ140で係止されたバネ座141と入力筒軸4の円筒状部4bに形成されたバネ座137との間に、2本のコイルスプリング138,139が縮設される。
【0046】
前記ウエイト部135aに作用する遠心力が小さい低速運転状態では、偏心ウエイトリング135は前記コイルスプリング138,139の弾発力によって入力筒軸4の円筒状部4bに対して図6及び図7の矢印X′方向に移動している。このとき偏心ウエイトリング135の中心(つまり第1偏心輪57の中心)は図6のPL 位置にあり、軸線Aから見た第1偏心輪57の中心PL の偏心方向は仮想トラニオン軸線O1 方向に対して軸線A回りに90°ずれており、またその偏心量はε1 になる。
【0047】
また前記低速運転状態から高速運転状態に移行する過程で、前記ウエイト部135aに作用する遠心力が増加してコイルスプリング138,139のセット荷重に打ち勝つと、偏心ウエイトリング135はコイルスプリング138,139を圧縮しながら図5及び図7の矢印X方向に移動する。而して、偏心ウエイトリング135の回転数が所定値以上の状態では、偏心ウエイトリング135の中心(つまり第1偏心輪57の中心)は図5のPH 位置に達し、軸線Aから見た第1偏心輪57の中心PH の偏心方向は仮想トラニオン軸線O1 方向に一致し、またその偏心量はε1 になる。
【0048】
このようにして、無段変速機Tが低速運転状態にあって偏心ウエイトリング135のウエイト部135aに作用する遠心力が小さいときには、図6に示すように第1偏心輪57の中心PL の仮想トラニオン軸線O1 方向の偏心量は零になり、それと直交する方向の偏心量はε1 になる。また無段変速機Tが高速運転状態にあって偏心ウエイトリング135のウエイト部135aに作用する遠心力が大きいときには、図4及び図5に示すように第1偏心輪57の中心PH の仮想トラニオン軸線O1 方向の偏心量はε1 になり、それと直交する方向の偏心量は零になる。
【0049】
図2及び図13に示すように、ニュートラルバルブ81は、内側油路50及び外側油路51間に亘りシリンダブロックBに穿設されたシリンダ状の取付孔82にクリップ83で固定された弁筒84と、この弁筒84に摺動自在に嵌合するスプール85と、前記弁筒84に嵌合して固定されるカップ状栓体86と、このカップ状栓体86の底部に装着された弁体87と、この弁体87と前記スプール85との間に縮設された戻しばね88とを備える。
【0050】
次に、前述の構成を備えた本発明の実施例の作用について説明する。
【0051】
エンジン回転数及びアクセル開度に応じて油圧サーボモータ110が作動し、モータ斜板19の傾斜角をLOW(最大傾斜位置)位置からTOP位置(直立位置)に向けて減少させると、油圧モータMの容量が零に向けて次第に減少する。その結果、式(1)から明らかなように、静油圧式無段変速機Tの変速比は油圧モータMの容量が油圧ポンプPの容量の2倍であって変速比r=3になるLOW状態から、油圧モータMの容量が零であって変速比r=1になるTOP状態まで連続的に変化する。逆にモータ斜板19の傾斜角の増加により油圧モータMの容量が増加すると、静油圧式無段変速機Tの変速比はTOP状態からLOW状態まで連続的に変化する。
【0052】
この場合、偏心方向可変手段131により第1偏心輪57の偏心方向が変化することにより、発進時の変速比は変速比r=無限大から前記変速比r=3まで自動的に変化することになる。以下、その作用を説明する。
【0053】
車両の発進時に入力筒軸4にエンジンの駆動力が伝達された瞬間、その入力筒軸4の円筒部分4bに半径方向摺動自在に支持された偏心ウエイトリング135は回転数が低い状態にあるため、該偏心ウエイトリング135はコイルスプリング138,139の弾発力で図6の位置にあり、第1偏心輪57の中心PL は仮想トラニオン軸線O1 に直交する方向に偏心している。
【0054】
このとき、図14及び図15(B)に示すように、第1偏心輪57に案内された第1分配弁55は、油圧ポンプPの吐出行程にあるシリンダ孔7の半数と吸入行程にあるシリンダ孔7の半数とを外側油路(高圧油路)51に連通させ、且つ油圧ポンプPの吐出行程にあるシリンダ孔7の残りの半数と吸入行程にあるシリンダ孔7の残りの半数とを内側油路(低圧油路)50に連通させる状態にある。したがって、吐出行程にあるシリンダ孔7から吐出された作動油の半量は外側油路51を経て吸入行程にあるシリンダ孔7に吸入されてしまい、また吐出行程にあるシリンダ孔7から吐出された作動油の残りの半量は内側油路50を経て吸入行程にあるシリンダ孔7に吸入されてしまうため、油圧ポンプPの容量は実質的に零になる。
【0055】
而して、油圧ポンプPから吐出された作動油は油圧モータMに供給されることなく、油圧ポンプP、内側油路50及び外側油路51の内部を循環する。その結果、入力筒軸4の回転は出力軸27に伝達されず、静油圧式無段変速機Tの変速比は無限大となる。
【0056】
入力筒軸4の回転数が増加して円筒部分4bに半径方向摺動自在に支持された偏心ウエイトリング135のウエイト部135aに作用する遠心力が増加すると、偏心ウエイトリング135はコイルスプリング138,139の弾発力に抗して図5の位置に移動し、第1偏心輪57の中心PH は仮想トラニオン軸線O1 に沿う方向に偏心する。
【0057】
このとき、図14及び図15(A)に示すように、第1偏心輪57に案内された第1分配弁55は、油圧ポンプPの吐出行程にある全てのシリンダ孔7を外側油路(高圧油路)51に連通させ、且つ吸入行程にある全てのシリンダ孔7を内側油路(低圧油路)50に連通させる状態にあるため、油圧ポンプPの吐出行程にあるシリンダ孔7から吐出された作動油の全量が外側油路51を経て油圧モータMの膨張行程にあるシリンダ孔17に供給されるとともに、油圧モータMの収縮行程にあるシリンダ孔17から排出された作動油の全量が内側油路50を経て油圧ポンプPの吸入行程にあるシリンダ孔7に戻されることになり、その結果油圧ポンプPの容量は最大になる。
【0058】
而して、作動油は油圧ポンプP、外側油路51、油圧モータM及び内側油路50よりなる油圧閉回路を循環し、もはや油圧ポンプPの吐出行程にあるシリンダ孔7から吐出された作動油が同じ油圧ポンプPの吸入行程にあるシリンダ孔7に直接吸入されることはなくなる。このとき、モータ斜板19が最大傾斜角にあれば、静油圧式無段変速機Tの変速比はLOWになり、そこからモータ斜板19の傾斜角を直立位置に変化させれば、変速比はLOW(変速比r=3)からTOP(変速比r=1)まで無段階に変化させることができる。
【0059】
また入力筒軸4の回転数の増加に伴って第1偏心輪57の偏心方向がPL 方向(図6参照)からPH 方向(図5参照)へと連続的に移行する過程では、油圧ポンプPの吐出行程にある複数のシリンダ孔7の一部が外側油路51に連通するとともに残部が内側油路50に連通し、また油圧ポンプPの吸入行程にある複数のシリンダ孔7の一部が内側油路50に連通するとともに残部が外側油路51に連通する。その結果、図14において、油圧ポンプPはB−Aに相当する量の作動油を吐出し、D−Cに相当する量の作動油を吸入することになるため、油圧ポンプPの実質的な容量は零と前記最大値との中間の値になり、その結果変速比は無限大から前記LOW(変速比r=3)まで連続的に変化する。このように、第1偏心輪57の偏心方向の変更とモータ斜板19の傾斜角の変更とを併用することにより、変速比を最終的に無限大から1までの極めて広範囲に亘って制御することができ、特に車両の発進時には変速比を瞬間的に無限大にして充分なトルクを駆動輪に伝達し、スムーズな発進を可能にすることができる。
【0060】
更に、第1偏心輪57の偏心方向が変化する過程で、油圧ポンプPから油圧モータMに供給される作動油の量は前記偏心方向に応じて一義的に決定され、出力側の負荷の大小に応じて変化しないため、変速比も出力側の負荷の大小に左右されずに一義的に決定されて変速比の精密な制御が可能となる。
【0061】
ところで、車両の発進時において未だ油圧モータMが作動しておらず、したがって内側油路50に作用する油圧が低いとき、図13に示す如くニュートラルバルブ81は戻しばね88の弾発力でスプール85の半径方向内端が内側油路50の壁面に当接しており、外側油路51は弁筒84の外周に形成した環状溝89、弁筒84を半径方向に貫通するポート90、スプール85を半径方向に貫通するポート91、スプール85を軸方向に貫通する弁座92及びカップ状栓体86を半径方向に通過する通孔93を介して油溜に連通している。したがって、何らかの理由で第1偏心輪57の中心が図6のPL 位置に完全に戻らないために、或いはそのように予め設定したことにより外側油路51に油圧が発生しても、該油圧はニュートラルバルブ81を介して油溜に逃がされてしまい、油圧ポンプPが吐出する作動油により油圧モータMが駆動されることはない。また、この状態では出力軸27側からの油圧モータMの駆動が可能となるため、人力による車両の取り回しを自由に行うことができる。
【0062】
入力筒軸4の回転数が増加して内側油路50に作用する油圧が僅かにでも増加すると、スプール85が戻しばね88に抗して半径方向外側に移動する。その結果、スプール85のポート91と弁筒84のポート90とが連通しなくなって外側油路51は内側油路50及び油溜との連通を遮断され、またスプール85の弁座92が弁体87に着座して内側油路50は油溜との連通を遮断される。
【0063】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0064】
例えば、実施例では第1偏心輪57を遠心力で移動させて偏心方向を変化させているが、任意の駆動源を用いて偏心方向を変化させることも可能である。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載された発明によれば、斜板の傾斜角が固定の油圧ポンプの第1分配弁を作動させるべく軸線に対して偏心配置された第1偏心輪の偏心方向の位相角を可変としただけの簡単な構造により、斜板の傾斜角が可変の油圧モータの容量を変化させて得られる変速比の範囲を越えて無限大までの任意の変速比を得ることができる。しかも、前記変速比は第1偏心輪の偏心方向の位相角に応じて一義的に決定されて出力側の負荷の大小に応じて変化しないため、的確な変速比制御が可能となる。これにより、例えば車両の発進時に変速比を増加させることにより、出力側のトルクを増加させてスムーズな発進を可能とすることができる。更に、第1偏心輪の偏心方向の位相角を該第1偏心輪に作用する遠心力で変化させるので、第1偏心輪を移動させるための特別の駆動源が不要になって構造が簡略化される。
【0066】
また請求項2に記載された発明によれば、低圧油路及び高圧油路を油圧ポンプ及び油圧モータ間で短絡させるニュートラルバルブを設けたので、第1偏心輪の偏心方向のずれに係わらず、完全なニュートラル状態を実現することができる。
【0067】
また請求項3に記載された発明によれば、変速比rが1≦r<3の範囲を油圧モータの斜板の傾斜角により制御するとともに、変速比rがr≧3の範囲を油圧ポンプの第1偏心輪の偏心方向の位相角により制御するので、変速比を極めて広範囲に亘って制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る自動二輪車用静油圧式無段変速機の縦断平面図
【図2】 図1の要部拡大図
【図3】 図2の3−3線断面図
【図4】 図2の4−4線断面図
【図5】 図2の5−5線断面図
【図6】 図5に対応する作用の説明図
【図7】 図5の7−7線断面図
【図8】 図7の8方向矢視図
【図9】 図7の9方向矢視図
【図10】 図2の10−10線断面図
【図11】 図2及び図3における外側油路の展開図
【図12】 トルクリミットバルブの縦断面図
【図13】 ニュートラルバルブの縦断面図
【図14】 偏心方向可変手段の作用を説明する図
【図15】 偏心方向可変手段の作用を説明する図
【符号の説明】
A 軸線
M 油圧モータ
O 1 仮想トラニオン軸線
P 油圧ポンプ
4 入力筒軸
6 ポンプシリンダ
7 シリンダ孔
8 ポンププランジャ
9 油圧ポンプの斜板
16 モータシリンダ
17 シリンダ孔
18 モータプランジャ
19 モータ斜板(斜板)
50 内側油路(低圧油路、油圧閉回路)
51 外側油路(高圧油路、油圧閉回路)
55 第1分配弁
56 第2分配弁
57 第1偏心輪
60 第2偏心輪
81 ニュートラルバルブ
132 ガイドピン支持部
133 ガイドピン
135 偏心ウエイト
138 コイルスプリング
139 コイルスプリング
Claims (3)
- 斜板(9)の傾斜角が固定の油圧ポンプ(P)と斜板(19)の傾斜角が可変の油圧モータ(M)とを低圧油路(50)及び高圧油路(51)よりなる油圧閉回路を介して相互に連通した静油圧式無段変速機であって、
前記油圧ポンプ(P)は、軸線(A)回りに回転可能に支持されたポンプシリンダ(6)と、このポンプシリンダ(6)に環状配列されて複数のポンププランジャ(8)が摺動自在に嵌合する複数のシリンダ孔(7)と、これらシリンダ孔(7)を前記油圧閉回路に選択的に連通させる複数の第1分配弁(55)と、これら第1分配弁(55)を作動させるべく前記軸線(A)に対して偏心配置された第1偏心輪(57)とを備えてなり、
前記油圧モータ(M)は、前記ポンプシリンダ(6)と一体に前記軸線(A)回りに回転可能に支持されたモータシリンダ(16)と、このモータシリンダ(16)に環状配列されて複数のモータプランジャ(18)が摺動自在に嵌合する複数のシリンダ孔(17)と、これらシリンダ孔(17)を前記油圧閉回路に選択的に連通させる複数の第2分配弁(56)と、これら第2分配弁(56)を作動させるべく前記軸線(A)に対して偏心配置された第2偏心輪(60)とを備えてなる静油圧式無段変速機において、
前記ポンプシリンダ(6)を回転自在に支持する入力筒軸(4)に形成したガイドピン支持部(132)に、前記油圧ポンプ(P)の斜板(9)の仮想トラニオン軸線(O 1 )に対して軸線(A)回りに45°傾斜する方向に配置されたガイドピン(133)を固定し、前記第1偏心輪(57)に一体に設けた偏心ウエイト(135)を前記ガイドピン(133)に摺動自在に支持し、前記偏心ウエイト(135)が遠心力で移動するのを押し留めるコイルスプリング(138,139)を設け、
前記第1偏心輪(57)の偏心方向の位相角を、前記偏心ウエイト(135)に作用する遠心力で前記コイルスプリング(138,139)の弾発力に抗して前記軸線(A)回りに変化させることにより、油圧ポンプ(P)の吐出行程にある複数のシリンダ孔(7)の一部を高圧油路(51)に連通させるとともに残部を低圧油路(50)に連通させ、且つ油圧ポンプ(P)の吸入行程にある複数のシリンダ孔(7)の一部を低圧油路(50)に連通させるとともに残部を高圧油路(51)に連通させ、これにより油圧ポンプ(P)の実質的な容量を変化させて変速比を制御することを特徴とする静油圧式無段変速機。 - 前記低圧油路(50)及び高圧油路(51)を油圧ポンプ(P)及び油圧モータ(M)間で短絡させるニュートラルバルブ(81)を備えたことを特徴とする、請求項1記載の静油圧式無段変速機。
- 変速比rが1≦r<3の範囲を油圧モータ(M)の斜板(19)の傾斜角により制御するとともに、変速比rがr≧3の範囲を油圧ポンプ(P)の第1偏心輪(57)の偏心方向の位相角により制御することを特徴とする、請求項1記載の静油圧式無段変速機。
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