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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、波長可変デバイスに関し、特に波長多重光の中から特定波長の光を選択する波長可変フィルタや特定の波長の光を選択して発振する波長可変レーザなどの波長可変デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
波長分割多重(WDM)光伝送方式のキーデバイスの一つに、波長多重された複数の信号光から特定の波長光を選択的に取り出す波長可変フィルタと、特定の波長光を選択的に発振する波長可変レーザがある。従来の波長可変フィルタの代表例としては、誘電体多層膜内の多重反射を利用した波長可変フィルタと、ファブリペロー共振器を用いた波長可変フィルタとが知られている。しかしながら、前者は、誘電体多層膜への入射光の入射角度を制御して誘電体多層膜の実効的な膜厚を変化させることによって波長を可変にするものであるため、誘電体多層膜を回転させるサーボ機構を必要とする等、構成が複雑となり小型化、低価格化が困難であるという問題を抱えている。また、アレイ化して光並列伝送に適用するということも困難である。
【0003】
一方、後者としては、例えば、特開2000-162516号公報に開示されるものが知られている。図15は、この従来の波長可変フィルタの構成を示す断面図である。従来の波長可変フィルタは、光導波路基板500内に対向して配置された光導波路501、502と、これら光導波路の両端面の間に配置されたダイヤフラム型マイクロマシン503とから構成され、入力側の光ファイバ510と出力側の光ファイバ511との間に配置される。ダイヤフラム型マイクロマシン503を構成する本体504とダイヤフラム505とにそれぞれ取り付けられた電極506と電極507との間に電圧を印加することによって発生する静電力により、ダイヤフラム505が変形する。それにより、誘電体多層膜からなる2つのハーフミラー508と509とによって構成されるファブリペロー共振器の共振器長が変化して透過波長が可変となる。この構造は、前者の構造に比して構成部品も少なく、小型化やアレイ化が可能である。
また、波長可変レーザの従来例としては、回転型の回折格子をファブリペロー型レーザの外部共振器として実装したものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来のファブリペロー共振器を用いた波長可変フィルタは構成部品が少なく、小型化やアレイ化も可能であるという長所を持つが、その反面、光が透過する際、ハーフミラー508、509が形成されているところの本体504やダイヤフラム505を通過せざるを得ず、不必要な透過損失を招くことになる。また、ハーフミラー508、509の成膜や本体504とダイヤフラム505との接合等、その作製プロセスは複雑である。さらに、ファブリペロー共振器を用いた波長可変フィルタでは、ハーフミラーの反射率が高ければ高いほど透過ピークのバンド幅が狭くなるなど、ハーフミラーの反射率がフィルタ特性に大きな影響を及ぼすために、使用する光の波長帯域全域で良好なフィルタ特性を得ようとすれば、その波長帯域をカバーし得る広帯域高反射率のミラーが不可欠となる。今後、Cバンド(1.55μm帯)に加えLバンド(1.58μm帯)、さらにはSバンド(1.49μm帯)と光通信に使用される波長帯域が拡がってくると予想されるが、従来の誘電体多層膜でSバンドからLバンドに亙る広い帯域で高反射率を示すミラーを形成するのは極めて困難である。
また、上述の従来の波長可変レーザは、回折格子を回転させるサーボ機構を必要とした複雑な構成となるため、小型化、低価格化が困難である。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、小型、安価で、アレイ化にも適し、しかも広帯域において透過スペクトルの透過率が高く、且つ、バンド幅が狭い良好なフィルタ特性を示す波長可変フィルタと、小型、安価で、アレイ化にも適した波長可変レーザを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明によれば、対をなして平行に対向配置されたミラーよりなる共振器と、前記対をなすミラーの間隙を変化させて共振器長を変える間隔可変機構と、を有する波長可変デバイスにおいて、前記対をなすミラーの少なくとも一方と前記間隔可変機構とがともに基板上に一体的に形成され、かつ、そのミラーのミラー面が前記基板の基板面に対して垂直に形成され、前記間隔可変機構が静電駆動型マイクロアクチュエータによって構成され、基板上に固定された固定電極と、前記ミラーのいずれかと一体形成された可動電極とを備え、前記固定電極と前記可動電極とが櫛歯状に入り組んで形成され、前記固定電極の各櫛歯からの、該各櫛歯の両隣に隣接する前記可動電極の2枚の櫛歯までの距離 ( 以下、「櫛歯間ギャップ寸法」という ) が、前記固定電極と前記可動電極との間への電界無印加時において互いに異なり、前記固定電極と前記可動電極との間に電界を印加することによって、狭い方の櫛歯間ギャップ寸法が、電界無印加時の狭い方の櫛歯間ギャップ寸法 ( 以下、「最小櫛歯間ギャップ寸法」という ) よりも狭まる方向に可動電極が移動することを特徴とする波長可変デバイス、が提供される。そして、好ましくは、前記対をなすミラーの少なくとも一方が入射する光に対し所望の波長帯域にフォトニックバンドギャップを持つ半導体と空気の周期構造から成るフォトニック結晶である。また、好ましくは、前記対をなすミラーの他方も屈折率周期構造を有するフォトニック結晶によって構成され、これにより波長可変フィルタが構成される。また、好ましくは、前記対をなすミラーの他方が、光増幅機能を有する半導体チップによって構成され、一方の可動のミラーがレーザの外部共振器として機能する。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態の可変波長フィルタの斜視図である。図2は、第1の実施の形態のフォトニック結晶からなる固定ミラーの平面図である。図3は、第1の実施の形態の可変波長フィルタの平面図である。図4(a)〜(b)、図5(a)〜(c)は、第1の実施の形態の一製造方法を説明するための工程順の断面図であり、図6(a)〜(c)は、第1の実施の形態の他の製造方法を説明するための工程順の断面図である。
図1に示されるように、本実施の形態における波長可変フィルタは、1対の可動電極101A、101Bと、可動電極を支持する4本のバネ102と、4本のバネのそれぞれの端部に設けられた固定端109と、2対の固定電極103A、103Bおよび104A、104Bと、フォトニック結晶からなる可動ミラー105と、可動ミラー105と対向する位置にあるフォトニック結晶からなる固定ミラー106と、基板107と、絶縁層108と、から構成される。2対の固定電極103A、103Bおよび104A、104Bと、フォトニック結晶からなる固定ミラー106とは、基板107に固定され、固定部を構成している。1対の可動電極101A、101Bと、可動電極を支持する4本のバネ102と、フォトニック結晶からなる可動ミラー105とは一体を成して宙に浮いており、可動電極を支持する4本のバネの固定端109を介して基板107に固定されながら、可動部を構成している。2対の固定電極103A、103Bと104A、104Bと、固定ミラー106と、バネの固定端109とは、それぞれ、SiO2等よりなる絶縁層108によって基板107と電気的に絶縁されながら、基板107に固定されている。ただし、基板107がその表面に絶縁層を有する場合には、絶縁層108は必ずしも必要ではない。また、2対の固定電極103A、103Bおよび104A、104Bと、バネの固定端109とには、それぞれ、電極パッド(図示せず)が形成されており、この電極パッドを介して、2対の固定電極103A、103Bおよび104A、104Bには電圧が印加され、バネの固定端109は接地されている。
【0008】
この構成において、1対の可動電極101A、101Bと、これらを支持する4本のバネ102および固定端109と、2対の固定電極103A、103Bおよび104A、104Bと、から成るマイクロアクチュエータを用いて、可動ミラー105を図の左右方向に駆動して、可動ミラー105と固定ミラー106との間隙(すなわち、共振器長)を制御することにより、可動ミラー105に入射する波長多重された入射信号光λ1〜λnのうち、固定ミラー106から所望の波長を持つ出射信号光λiを選択的に透過させる。これにより、広帯域において透過スペクトルの透過率が高く、かつ、半値幅が狭い良好なフィルタ特性を実現することが可能となる。なお、図1では、作図の簡単のために各固定電極、各可動電極の櫛歯は、それぞれ、2本、3本のみを描いているが、必要な駆動力に応じて任意の数の櫛歯数が選択される。
【0009】
次に、本発明による波長可変フィルタの、構成要素ごとの働きを順に説明する。まず、1対の可動電極101A、101Bと、可動電極を支持する4本のバネ102と、その固定端109と、2対の固定電極103A、103Bおよび104A、104Bとは、可動ミラー105を図の左右方向に駆動するためのマイクロアクチュエータを構成している。1対の可動電極101A、101Bと、2対の固定電極103A、103Bおよび104A、104Bとは全て櫛歯状形状をしており、可動電極101Aは固定電極103A、104Aと、可動電極101Bは固定電極103B、104Bと互いに噛み合うように配置されている。可動電極101A、101Bはともに、それぞれの可動電極を支持するバネ102とその固定端109に形成された電極パッドとを介して接地されている。
【0010】
固定電極103Aと103Bとに同時に同電圧を印加することにより、可動部が固定ミラー106に近づく方向に駆動される。一方、固定電極104Aと104Bとに同時に同電圧を印加することにより、可動部が固定ミラー106から遠ざかる方向に駆動される。また、固定電極103A、103Bに電圧が印加されているときには、固定電極104A、104Bは接地され、逆に、固定電極104A、104Bに電圧が印加されているときには、固定電極103A、103Bは接地される。
【0011】
可動部を左右に変位させるために、可動電極の櫛歯と固定電極の櫛歯との間の間隙は、可動電極の中央の櫛歯を除いてそれぞれの櫛歯の左右で非対称である。非対称にすることによって、間隙が狭い方の櫛歯間に、より強い静電引力が作用し、その間隙がより狭まる方向に可動電極が引き寄せられる。この場合、固定電極(可動電極)の一つの櫛歯だけに注目すれば、両隣にある可動電極(固定電極)の櫛歯のうち一方をできるだけその固定電極(可動電極)に接近させ、他方をその固定電極(可動電極)からできるだけ離すほうが、静電引力の和は大きくなる。しかしながら、櫛歯間の間隔を大きくすることは、単位間隔内に形成できる櫛歯数を少なくすることになり、空間的な効率を悪くするほうに働く。結局、電極の形成面積が一定であれば、発生力の体積効率(単位体積当りの発生力)を最大にするためには、一つの櫛歯に作用する静電引力と単位長さに形成できる櫛歯数との積を最大にすればよい。間隙が狭い方の櫛歯間隔、間隙が広い方の櫛歯間隔、それら両者の比、櫛歯の幅のうちのいずれか2つの量が決まれば、発生力の体積効率を最大にするように、他の2つの量も決定される。また、固定電極を基準に考えて、その固定電極の櫛歯と隣接する2本の可動電極の櫛歯のうち、左側の可動電極の櫛歯との間隔の方が小さければ、可動電極は右側に変位し、逆に、右側の可動電極の櫛歯との間隔の方が小さければ、可動電極は左側に変位する。
【0012】
固定電極を2対設けることなく、1対の固定電極のみで可動電極の全ストロークをまかなうようにすることもできる。本実施の形態において、固定電極を右駆動用と左駆動用とに分割したのは、次の理由による。即ち、可動電極の中央の櫛歯(図1において、可動電極101Aあるいは可動電極101Bの中央の櫛歯)は、その左右両隣のどちらの固定電極の櫛歯との間隔も狭い方の間隔にすることにより、左右両隣のどちらの固定電極にも寄与させて右駆動用としても左駆動用としても利用できる。したがって、体積効率の点から有利になる。特に、可動電極の櫛歯数が少ない場合に、その効果は相対的に大きくなる。
なお、可動電極101Aを図の手前方向に引く静電引力と可動電極101Bを図の奥行き方向に引く静電引力とは互いに打ち消し合うために、可動部がこれらの方向に変位することはない。
【0013】
次に、フォトニック結晶からなる可動ミラー105と固定ミラー106について説明する。近年、1次元的あるいは2次元的あるいは3次元的に波長のオーダーの周期を持って誘電率したがって屈折率の異なる材料を周期的に配列した構造を作製して、半導体中の電子の振る舞いと同様に、光あるいは電磁波の振る舞いを制御する材料構造が注目されている。このような構造はフォトニック結晶と呼ばれ、その振る舞いは、半導体中の電子のエネルギーバンドに相当するフォトニックバンドという概念を用いて説明される。このフォトニックバンドには、光あるいは電磁波が固有のモードを持ち得ない周波数領域、即ち、フォトニックバンドギャップが存在する。このフォトニックバンドギャップは、一般に、周期構造をなす誘電体の屈折率の変調が強い程、広帯域にわたって開く。このように、フォトニック結晶は本質的に光波長選択性を有するために、波長選択性を有するフィルタ、即ち、波長可変フィルタへの応用に適した構造であるといえる。
【0014】
ただし、光波長のオーダーの周期を持つ屈折率変調を3次元的に実現することは極めて困難である。本発明のように、マイクロアクチュエータとフォトニック結晶から成るミラーを異方性エッチング等に代表されるマイクロマシーニング(マイクロマシン技術)によって一括成形するのであれば、3次元フォトニック結晶よりも、1次元もしくは2次元フォトニック結晶の方がプロセスとの整合性がよい。2次元フォトニック結晶としては、例えば、構造材中に円柱孔が三角格子配列したものが、マイクロマシーニングプロセスとの整合性がよいという点と、さらに、ブラヴェ格子でいえば六方格子に対応し、面内のどの方向へも高反射率を示す波長域を生成可能であるという点とにおいて好適である。本実施の形態においては、1次元フォトニック結晶を用いてミラーを形成した。
【0015】
次に、固定ミラーを例として、フォトニック結晶からなるミラーの構造について説明する。図2は、本実施の形態の1次元フォトニック結晶からなる固定ミラーの平面図である。1次元フォトニック結晶からなる可動ミラーも同じ構造を有している。
フォトニック結晶からなる固定ミラー106は、長方形の空孔を形成した構造材層120と、空孔を満たしている空気層121との周期構造からなる1次元フォトニック結晶より成っている。各層厚diは、波長可変フィルタの動作帯域の真空中での中心波長をλ、各層の屈折率をniとして、(1)式のように決定される。
di=λ/4ni ・・・(1)
【0016】
これにより、波長可変フィルタの動作帯域の中心波長λが、共振器を構成した場合の最大透過波長となる。ただし、下付きiは、構造材層(S)および空気層(A)を示している。即ち、図2の1次元フォトニック結晶を用いた固定ミラー106においては、空気層121を4層含む次のような周期構造となる。
構造材層(dS=λ/4nS)/空気層(dA=λ/4)/
構造材層(dS=λ/4nS)/空気層(dA=λ/4)/
構造材層(dS=λ/4nS)/空気層(dA=λ/4)/
構造材層(dS=λ/4nS)/空気層(dA=λ/4)/
構造材層(dS=λ/4nS)
ただし、空気の屈折率:nA=1とした。図2では上記の通り空気層121が4層含まれる構造を採っているが、もちろん、その周期は数周期もあれば十分である。
【0017】
本発明の波長可変フィルタの構造材層120に要求される特性としては、まず、マイクロマシーニングによる高アスペクト比加工が可能である材料であることが挙げられる。次に、構造材層120に空孔を開けてフォトニック結晶構造を形成する場合、フォトニックバンドギャップが広い波長域に亙って開くように、構造材層120の屈折率nSが空気の屈折率に比して十分高いことが望ましい。このことは、フォトニック結晶が広帯域高反射率ミラーとして機能する上で欠くことのできない特性である。以上のことに鑑みて、本発明の波長可変フィルタの構造材層120の材料としては、既に半導体微細加工技術の分野において十分な実績があり、尚且つ、高屈折率を有するSiがふさわしいと判断される。また、Siに準ずる材料としては、GaAsやInP等が挙げられる。
【0018】
共振器を形成するフォトニック結晶からなる一対のミラーは、フォトニックバンドギャップ内の波長光に対しては完全なミラーとして機能する。このフォトニックバンドギャップは、周期構造を成す誘電体の屈折率の変調が強いほど、広帯域に亙って開く。例えば、図2に示されるような構造材層120と空気層121との周期構造からなる1次元フォトニック結晶において、構造材層120がSiのような高屈折率材料で形成されている場合には、前記周期構造の設計(各層厚をどの程度にするか)にも依存するが、一般には、中心波長λの周りに数100nm〜1000nm程度のフォトニックバンドギャップが開く。したがって、本発明の波長可変フィルタにおけるフォトニック結晶からなるミラーは広帯域に亙って高い反射率を示す。ファブリペロー型共振器を用いた波長可変フィルタにおいて、このミラーの反射率は非常に重要な要素であり、ミラーの反射率が高いほど透過スペクトルの半値幅を狭くできる。
【0019】
次に、フォトニック結晶からなる可動ミラー105とフォトニック結晶からなる固定ミラー106とから構成されるファブリペロー型共振器について説明する。図1において、左側から、可動電極101A、101Bと一体化した可動ミラー105に、波長多重された複数の入射信号光λ1〜λnが入ってきた場合、フォトニックバンドギャップ内にある波長帯域において、(2)式を満足する波長λmの信号光だけが固定ミラー106の右方向に共鳴透過して出射信号光となる。
λm=2L/m ・・・(2)
ここで、Lはフォトニック結晶からなる可動ミラー105の右側面とフォトニック結晶からなる固定ミラー106の左側面との間隙、mは整数を表す。この時、共鳴透過する出射信号光は、フォトニック結晶中を透過する以外は空気中を伝播するのみで、基板等の不要な物質は一切経由しない。また、透過する距離も光波長程度と非常に短いので、透過損失は極めて低く抑えられる。さらに、上述のように、ミラーが広帯域に亙って高い反射率を示すので、共振器の透過スペクトルの半値幅は極めて狭くなる。
また、この時、フォトニック結晶からなる可動ミラー105の右側面とフォトニック結晶からなる固定ミラー106の左側面との光の通らない部分の一部に電極を形成して、その間の容量をモニターすれば、ミラー間の間隙変化をセンシングすることも可能である。
【0020】
次に、本実施の形態の波長可変フィルタの製造方法について説明する。図3は、本実施の形態の波長可変フィルタの平面図であり、図4(a)〜図5(c)は、本実施の形態の一製造方法を説明するためのA−A線に沿った工程順の断面図である(但し、図1同様、図3では電極の櫛歯の一部が省略されている)。本実施の形態の波長可変フィルタは、SOI基板にマイクロマシニング技術を用いて一括形成された。
まず、Si基板143上に埋込み酸化膜142を介してSOI層141が形成された面指数(110)のSOI基板140を用意し、その裏面を数10〜100μm程度の厚さまで研磨してから、その裏面、即ち、Si基板143側の表面上に、埋込み酸化膜142の膜厚よりも若干薄い程度の膜厚の熱酸化膜130を形成した後、通常のフォトリソグラフィー技術とRIE技術とを用いて熱酸化膜130のパターニングを行い、波長可変フィルタの可動部、即ち、バネの固定端109部を除いて、バネ102、可動電極101A、101B、可動ミラー105となる部位の熱酸化膜130に開口を形成する〔図4(a)〕。この際、この開口は、可動部の各辺の外側に0.5μm程度はみ出して形成することが望ましい。次に、SOI基板140の表面、即ち、SOI層141側の表面に、可動電極101A、101B、バネ102、バネの固定端109、固定電極103A、103B、104A、104B、可動ミラー105の構造材層120、固定ミラー106の構造材層120となる部位を覆うレジスト膜131を形成する〔図4(b)〕。次いで、SOI基板140の表面全体に保護用レジスト132を形成した後、SOI基板140の裏面を、熱酸化膜130をマスクとして、KOH水溶液を用いて異方性エッチングを行う。これにより、熱酸化膜130の開口部、即ち、波長可変フィルタの可動部となる部位に、深い溝133が、高アスペクト比にて形成できる〔図5(a)〕。この異方性エッチングにおいて、埋込み酸化膜142がエッチングストッパとなる。次に、可動部の底面を基板から離すために、溝133内の埋込み酸化膜142の除去を行うが、この方法には、次のウェットエッチングかドライエッチングのいずれかが用いられる。ウェットエッチングを用いる場合には、HF水溶液にてエッチングを行う。この場合、ウェットエッチングの進行とともに、固定電極やバネの固定端となる部位に向かっても埋込み酸化膜142のエッチングが進むが、例えば、埋込み酸化膜142の膜厚が2μm、可動電極と固定電極との間隔が1.5μm、固定電極の幅が4μm、バネの固定端が6μm□程度であれば、ウェットエッチングの時間を調節して、固定電極と可動電極を支持する4本のバネの固定端とを基板に固定しておくに十分な幅の酸化膜層を残すことが可能である。この工程において、基板裏面上の熱酸化膜130も除去される。ドライエッチングの場合には、Siとの選択比の大きいC3F8や、C3F8にH2や炭化水素ガスを添加したガス等を用いて、溝133内の埋込み酸化膜142の除去を行う。以上の工程により、本実施の形態の波長可変フィルタの可動部の底面がSi基板143から分離され、溝133内で空中に露出する〔図5(b)〕。
【0021】
次に、SOI基板140の表面を保護していた保護用レジスト132を除去し、露出したレジスト膜131をマスクとして、SOI層141にRIEエッチングを行う。このRIEエッチングは埋込み酸化膜142が除去されるまで行うが、埋込み酸化膜142を越えてSi基板143までエッチングが進行しても何ら不都合はない。以上の工程により、本実施形態の波長可変フィルタの各構成要素が形成される。最後に、SOI層141の表面上のレジスト膜131をO2アッシングによって除去して、本実施の形態の製造工程を完了する〔図5(c)〕。なお、固定電極103A、103B、104A、104Bやバネの固定端109に電圧を印加するための電極パッド(図示せず)は、例えば、上述の工程中のSOI基板140の表面にレジスト膜を形成する工程に先だって、パッド部になる領域にAlをデポシットする工程を置き、その後でレジスト膜131で覆い、以後の上述の工程を進めることによって、形成することができる。
【0022】
次に、本実施の形態の波長可変フィルタの動作を具体的に説明する。
本実施の形態の波長可変フィルタは、SOI層の膜厚が4μm、埋込み酸化膜の膜厚が2μmのSOI基板140を用いて試作された。試作した波長可変フィルタにおけるマイクロアクチュエータ部の主要な構造パラメータを以下に記す。構造材は、Siである。構造は図1の基本構造と同じである。可動電極の櫛歯と固定電極の櫛歯間の狭い方の間隙と広い方の間隙の比は、1:2.5とした。また、本試作の可変波長フィルタでは、発生力を大きくするために、櫛歯数を図1に示した櫛歯数よりも増やした。
【0023】
櫛歯の長さ: 50μm
櫛歯の幅: 4μm
可動電極101A、101Bの櫛歯数: 各11
固定電極103A、103Bの櫛歯数: 各6
固定電極104A、104Bの櫛歯数: 各6
可動電極の櫛歯−固定電極の櫛歯間の狭い方の間隙: 1.6μm
可動電極の櫛歯−固定電極の櫛歯間の広い方の間隙: 4.0μm
可動電極を支持するバネのバネ定数: 60.4N/m
【0024】
フォトニック結晶からなるミラーの構造は、図2のような1次元フォトニック結晶構造とした。その周期構造は、動作帯域の中心波長をλ=1.55μmとして、空気の層を4層含んだ次のような構造とした。
Si層(110nm)/空気層(390nm)/
Si層(110nm)/空気層(390nm)/
Si層(110nm)/空気層(390nm)/
Si層(110nm)/空気層(390nm)/
Si層(110nm)
ファブリペロー共振器部の主要な構造パラメータは以下の通りである。
構造材層の高さ: 4μm
対向するミラー間の初期間隙: 6.2μm
本実施の形態の波長可変フィルタは、チップ自体の大きさに限って言及すれば、約200μm角内に収まる超小型素子であり、アレイ化にも適した構造である。
【0025】
本実施の形態の波長可変フィルタにおけるマイクロアクチュエータ部の動特性を顕微鏡型レーザ・ドップラー振動計で調べたところ、固定電極103A、103Bに50Vの電圧を印加した時に可動電極101A、101Bは初期位置からミラー間隔が縮まる方向に200nm、固定電極104A、104Bに50Vの電圧を印加した時に可動電極101A、101Bは初期位置からミラー間隔が広がる方向に200nm並進移動することが判明した。また、駆動電圧の周波数をスイープしてマイクロアクチュエータの周波数応答スペクトルを調べたところ、共振周波数が約230kHzであることも判った。
【0026】
次に、本実施の形態の可変波長フィルタのフィルタ特性を調べた。可変波長フィルタに波長多重光を入射し、透過光の波長を同定したところ、固定電極に電圧を印加していない状態での透過中心波長は設計通りに、1.55μmであった。固定電極103A、103Bに印加する電圧値を増大させるに従い共振器長が減少して透過中心波長は小さくなり、50V印加時では1502.0nmであった。一方、固定電極104A、104Bに印加する電圧値を増大させた場合には、共振器長の増加に伴い透過中心波長も大きくなり、50V印加時には1597.4nmであった。また、波長可変光源を用いて透過光の波長スペクトルを調べたところ、固定電極への電圧無印加時に、1.55μmを中心として可変幅約100nmの範囲内で共鳴透過スペクトルの透過率は95%以上を示した。その時観測されるスペクトルの半値幅は約0.1nmであった。
【0027】
次に、図6を参照して第1の実施の形態の波長可変フィルタの他の作製方法を説明する。本実施形態における波長可変フィルタは、本作製方法によるマイクロマシニング技術を用いて、1枚のSi基板に一括形成される。図6(a)〜(c)は、本実施の形態の波長可変フィルタの、図3に示す平面図のA−A線に沿った工程順の断面図である。
まず、Si基板151の表面に、レジストパターン152を形成し、このレジストパターン152をマスクとして、固定電極103A、103B、104A、104Bとなる部位、固定ミラー106の構造材層120となる部位、バネの固定端109が形成される部位を残して、他の領域を数μmエッチングする〔図6(a)〕。次に、レジストパターンを形成し直して、波長可変フィルタの可動電極101A、101B、4本のバネ102、バネの固定端109、固定電極103A、103B、104A、104B、可動ミラー105の構造材層、固定ミラー106の構造材層となる部位を覆うレジストパターン153を形成する。このレジストパターン153をマスクとして、数μm〜数10μmエッチングを行う〔図6(b)〕。この際のエッチングは、RIE等の異方性エッチングを用いて、高アスペクト比構造が得られるようにする。次に、レジストパターン153を残した状態において、エッチングされた領域の底部に数10nm厚のSiN層を形成する。これは、後の工程においてエッチングストップ層となる。以上の工程によって、Si基板上に、可動部領域の上面が、後に波長可変フィルタの底部となる固定部領域の上面よりも数μmだけ低い構造が形成される。
【0028】
次に、Si基板151の加工面と別途用意したガラス基板154とを、周知の陽極接合技術を用いて接合する。次に、Si基板151の裏面を研磨して数10μm程度の厚さに薄くした後、SiNエッチングストップ層までエッチングを行い、先のエッチングにて形成した波長可変フィルタの各部位を露出させて、本実施の形態の波長可変フィルタの製造工程を完了する。
【0029】
〔第2の実施の形態〕
図7は、本発明の第2の実施の形態の波長可変フィルタの平面図である。図7は、デバイス全体レイアウト図であり、実用性を考慮した詳細設計に基づいて描かれている。図8は、図7の波長可変フィルタの主要部〔図7の破線で囲まれた領域〕の詳細な平面図である。図7、図8において、図1に示した第1の実施の形態と同等の部分には下2桁が等しい参照符号を付し重複する説明は適宜省略する。また、本実施の形態の概念的な斜視図は、図1に示された第1の実施の形態のそれと同様である。
図7、図8に示されるように、本実施の形態に係る波長可変フィルタは、第1の実施の形態の波長可変フィルタと同様に、1対の可動電極201A、201Bと、可動電極を支持する4本のバネ202と、4本のバネのそれぞれの端部に設けられた固定端209と、2対の固定電極203A、203Bおよび204A、204Bと、フォトニック結晶からなる可動ミラー205と、可動ミラー205と対向する位置にあるフォトニック結晶からなる固定ミラー206と、を有している。2対の固定電極203A、203Bおよび204A、204Bと、バネの固定端209とには、それぞれ、電極取出し部2201、2202が形成されており、電極取出し部2201を介して2対の固定電極203A、203Bおよび204A、204Bには駆動電圧が印加され、電極取出し部2202を介してバネの固定端209は接地される。
【0030】
図8に示されるように、本実施の形態の波長可変フィルタは、大きな外力が加わったり、電極に過大な電圧が加わったりした際における可動電極201A、201Bの櫛歯と固定電極203A、203B、204A、204Bの櫛歯との衝突、あるいは可動ミラー205と固定ミラー206との衝突を防止するために、ストッパー221を備えている。また、可動電極の変位をモニタできるよう、電極取出し部2203の端部と可動電極201A、201Bの端部との間隔222が静電容量型変位センサ部を形成している。本実施の形態においては、可動ミラー205および固定ミラー206から形成される共振器にコリメート光を入/出射させるために、光が入射する側と出射する側とに、それぞれ、1本の直径125μmのコリメーション・ファイバを、共振器を挟むように突き合せて配置する。従って、本実施の形態の波長可変フィルタには、コリメーション・ファイバを挿入するための深い溝(ファイバ挿入溝)が設けられている。なお、図7、図8における各固定電極の櫛歯数は6本であり、各可動電極の櫛歯数は11本である。
【0031】
この構成において、第1の実施の形態と同様に、1対の可動電極201A、201Bと、これらを支持する4本のバネ202および固定端209と、2対の固定電極203A、203Bおよび204A、204Bと、から成るマイクロアクチュエータを用いて、可動ミラー205を図の左右方向に駆動して、可動ミラー205と固定ミラー206との間隙(すなわち、共振器長)を制御することにより、可動ミラー205に入射する波長多重された入射信号光のうち、固定ミラー206から所望の波長を持つ出射信号光を選択的に透過させる。これにより、広帯域において透過スペクトルの透過率が高く、かつ、バンド幅が狭い良好なフィルタ特性を実現することが可能となる。
【0032】
本実施の形態による波長可変フィルタの各構成要素の働きは、第1の実施の形態の場合と同様であるが、左方向駆動用固定電極対204A、204Bおよび右方向駆動用固定電極対203A、203Bに印加する電圧を、それぞれ、V+、V−としたとき、電圧一定のバイアス電圧V0と電圧可変の制御電圧Vとを用いて、V+=V0+V、V−=V0−Vと、左方向駆動用固定電極対204A、204Bと右方向駆動用固定電極対203A、203Bとに、差動的に電圧を印加して可動電極を駆動することにより、印加電圧に対する変位応答の線形性を改善することも可能である。その効果は変位が小さい時に、より顕著となる。
【0033】
次に、本実施の形態におけるミラーの構造について説明する。フォトニック結晶からなるミラーは可動ミラー205および固定ミラー206ともに長方形の空孔を形成した構造材層と、空孔を満たしている空気層との周期構造からなる1次元フォトニック結晶より成っている。構造材層および空気層それぞれの層厚dSおよびdAは、各層の屈折率をそれぞれnSおよびnA、波長可変フィルタの動作帯域の真空中での中心波長をλとして、(3)式のように決定される。
di=uλ/4ni ・・・(3)
ここで、uは奇数であり、各層で異なる値をとっても構わない。また、添え字iは、構造材層(i=S)および空気層(i=A)を示している。
【0034】
これにより、λを中心波長としたフォトニックバンドギャップが形成され、波長可変フィルタの動作帯域において1次元フォトニック結晶が高反射率ミラーとして機能する。uの値が大きくなれば、それだけ作製は容易になるが、フォトニックバンドギャップを示す波長帯域は狭くなる。本実施の形態における1次元フォトニック結晶を用いた可動ミラー205および固定ミラー206は、空気層を4層含む次のような周期構造となる。
構造材層(dS=uSλ/4nS)/空気層(dA=uAλ/4)/
構造材層(dS=uSλ/4nS)/空気層(dA=uAλ/4)/
構造材層(dS=uSλ/4nS)/空気層(dA=uAλ/4)/
構造材層(dS=uSλ/4nS)/空気層(dA=uAλ/4)/
構造材層(dS=uSλ/4nS)
ただし、空気の屈折率:nA=1とした。本実施の形態では、上記の通り空気層が4層含まれる構造を採っているが、もちろん、その周期は数周期もあれば十分である。
本発明の波長可変フィルタの構造材層としては、第1の実施の形態と同様に、既に半導体微細加工技術の分野において十分な実績があり、尚且つ、高屈折率を有するSiが使用された。
【0035】
次に、本実施の形態の波長可変フィルタの製造方法について説明する。図9(a)〜図11(d)は、本実施の形態の製造方法を説明するための工程順の断面図である。図9(a)〜図11(d)は、図8のB−B線に沿った断面を90°左回転して示している。本実施の形態の波長可変フィルタは、以下に示すような、SOI基板を用いた2枚マスクによる表面プロセスにより一括形成される。1枚目のマスクでは、本実施の形態の波長可変フィルタの構成要素である1次元フォトニック結晶ミラーから成る共振器および静電駆動型マイクロアクチュエータのパターニングを行う。また、2枚目のマスクでは、光が入射する側と出射する側とに直径125μmのコリメーション・ファイバ2本を共振器を挟むように突き合せて配置するためのファイバ挿入溝のパターニングを行う。
【0036】
まず、Si基板243上に埋込み酸化膜242を介してSOI層241が形成された面指数(110)のP型SOI基板240を用意し〔図9(a)〕、ウエハ表面に濃度1020cm−3程度のボロン拡散層244を形成する〔図9(b)〕。次に、ウエハ表面に熱酸化膜245を形成する〔図9(c)〕。次いで、1次元フォトニック結晶ミラーから成る共振器および静電駆動型マイクロアクチュエータがパターニングされている1枚目のマスクを用いてフォトリソグラフィーを行い、熱酸化膜245上に第1のレジスト層246をパターニングする〔図9(d)〕。この時、波長可変フィルタの可動ミラー205および固定ミラー206のミラー面とSOI層241の(111)面とが一致するよう、マスクとSOIウエハ240とをアライメントする。次いで、RIE(Reactive Ion Etching)技術により熱酸化膜245のパターニングを行った〔図10(a)〕後、第1のレジスト層246を取り除く〔図10(b)〕。次に、熱酸化膜245の上に第2のレジスト層247を厚く塗り、ファイバ挿入溝がパターニングされている2枚目のマスクを用いてフォトリソグラフィー技術により第2のレジスト層247のパターニングを行う〔図10(c)〕。次いで、RIE技術により、順次、SOI層241のエッチング〔図10(d)〕、埋め込み酸化膜242のエッチング〔図10(e)〕、Si基板243のエッチング〔図11(a)〕を行ってファイバ挿入溝を浅く形成する。次に、第2のレジスト層247を除去〔図11(b)〕した後、熱酸化膜245をマスクとしてRIE技術によりSOI層241のエッチングを行い、その後、KOH水溶液によりミラー面として機能する可動ミラー205および固定ミラー206の側壁をより平坦化する〔図11(c)〕。この側壁平坦化の原理は次の通りである。ミラー面として機能する側壁に一致するようアライメントされたSOI層241の(111)面はKOH水溶液に対するエッチングレートが非常に低い。一方、側壁に存在する凹凸は様々な結晶面が露出しているためにKOH水溶液に対するエッチングレートが高い。この両者のエッチングレートの差により側壁の平坦性が著しく改善される。最後に、HF水溶液により熱酸化膜245と、可動部の埋め込み酸化膜242の除去〔図11(d)〕とを行い、可動部をリリースして本実施の形態の波長可変フィルタの製造工程を完了する。
なお、本実施の形態においては金属製の電極パッドは形成しなかったが、図11(d)の工程の終了後にメタルマスクを介して金属膜を被着してメタルパッドを形成することもできる。また、図9(b)に示すように、SOI層表面にボロン拡散層を形成した後、リフトオフ法ないし堆積/フォトエッチング法によって金属電極パッドを形成し、その上にエッチング用マスクとなる酸化膜をCVD法により形成すればよい。あるいは、図9(c)に示す工程において、熱酸化膜245を形成するのに代えて電極パッドとなる金属膜を被着し、これをマスクとしてSOI層、Si基板のエッチングを行うようにしてもよい。
【0037】
以上により、本実施の形態の波長可変フィルタの各構成要素が形成される。埋め込み酸化膜242の除去に際しては、図8に示すように、固定電極203A、203B、204A、204Bや固定ミラー206、固定端209等の埋め込み酸化膜242を介してSi基板243に固定されるべき部分と、Si基板243から完全にリリースされるべき可動電極201A、201Bやバネ202とでは、その構造の幅や面積の上でかなりの差を持たせているため、HF水溶液に浸漬する時間を適度に調節すれば、可動電極201A、201Bとバネ202のみをSi基板243からリリースすることが可能となる。なお、固定電極と可動電極との櫛歯の幅が等しければ、基板からの可動電極のリリースとともに固定電極の櫛歯の部分もリリースするが、図8に示すように櫛歯の幅をバネの幅よりも広くして剛性を高くしておくと、固定電極に電圧を印加し、固定電極の櫛歯と可動電極の櫛歯との間に静電力を作用させてもバネが変形するだけであるので、固定電極の櫛歯が基板からリリースすることには何ら問題がない。
【0038】
次に、本実施の形態の波長可変フィルタの動作を具体的に説明する。
本実施の形態の波長可変フィルタは、SOI層の膜厚が40μm、埋込み酸化膜の膜厚が2μmのSOI基板240を用いて試作された。試作した波長可変フィルタにおけるマイクロアクチュエータ部の主要な構造パラメータを以下に記す。構造材は、Siである。構造は図7、図8に示されるものと同じである。可動電極の櫛歯と固定電極の櫛歯との間の狭い方の間隙と広い方の間隙の比は、1:2.8とした。
【0039】
櫛歯同士対向し合った部分の長さ: 50μm
櫛歯の幅: 4μm
可動電極201A、201Bの櫛歯数: 各11
固定電極203A、203Bの櫛歯数: 各6
固定電極204A、204Bの櫛歯数: 各6
可動電極の櫛歯−固定電極の櫛歯間の狭い方の間隙: 1.5μm
可動電極の櫛歯−固定電極の櫛歯間の広い方の間隙: 4.2μm
可動電極を支持するバネのバネ定数: 218N/m
【0040】
フォトニック結晶からなるミラーの構造は、図8に示されるような1次元フォトニック結晶構造とした。その周期構造は、動作帯域の中心波長をλ=1.55μmとして、空気の層を4層含んだ次のような構造とした。
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)
ファブリペロー共振器部の主要な構造パラメータは以下の通りである。
構造材層の高さ: 40μm
対向するミラー間の初期間隙: 1.55μm
本実施の形態の波長可変フィルタは、チップ自体の大きさに限って言及すれば、約1mm角内に収まる超小型素子であり、アレイ化にも適した構造である。
【0041】
本実施の形態の波長可変フィルタにおけるマイクロアクチュエータ部の動特性を顕微鏡型レーザ・ドップラー振動計で調べたところ、固定電極203A、203Bに約28Vの電圧を印加した時に可動電極201A、201Bは初期位置からミラー間隔が縮まる方向に200nm、固定電極204A、204Bに28Vの電圧を印加した時に可動電極201A、201Bは初期位置からミラー間隔が広がる方向に200nm並進移動することが判明した。また、駆動電圧の周波数をスイープしてマイクロアクチュエータの周波数応答スペクトルを調べたところ、共振周波数が約60kHzであることも判った。
【0042】
次に、本実施の形態の波長可変フィルタの分光特性を調べた。分光特性評価時の光学系は、光が入射する側と出射する側とにそれぞれ1本の直径125μmのコリメーション・ファイバを共振器を挟むように突き合せて配置した。コリメーション・ファイバのビームウエストにおけるビーム径は約20μm、ワーキングディスタンスは300μmである。以上のような光学系の下、波長可変フィルタに入射する光の波長をスイープさせて分光特性を測定したところ、固定電極に電圧を印加していない状態での透過スペクトルの中心波長は設計通りに、1.55μmであった。固定電極203A、203Bに印加する電圧値を増大させるに従い共振器長が減少して透過スペクトルの中心波長は短くなり、28V印加時では約1475nmであった。一方、固定電極204A、204Bに印加する電圧値を増大させた場合には、共振器長の増加に伴い透過スペクトルの中心波長も長くなり、28V印加時には約1605nmであった。また、上記波長可変帯域1475nmから1605nmにおいて、透過スペクトルの透過損失は−0.8dB以内、半値幅は0.06nm以下であった。なお、透過スペクトルのピークからゲインを25dB低下させたレベルでの帯域幅(−25dBバンド幅)は0.8nm以下であった。
【0043】
〔第3の実施の形態〕
図12は、本発明の第3の実施の形態の波長可変フィルタの斜視図である。図13は、第3の実施の形態の波長可変フィルタの平面図である。ここで、図12は、本実施の形態の波長可変フィルタにおいて必要となる最少構成要素のみを簡潔に記した概念図であり、図13は、実用性を考慮した詳細設計に基づいて描かれたデバイスレイアウト図である。
図13に示すように、本実施の形態における波長可変フィルタは、C−C線に関して左右反転対称であり、左半分の構造は、図8に示される第2の実施の形態の波長可変フィルタの構造と同じである。図12および図13において、図1および図8に示した第1および第2の実施の形態と同等の構成要素には下二桁が等しい参照符号を付し、さらに、右半分の構成要素には参照符号の後に「’」を付して、重複する説明を省略する。固定ミラー306は左右で共通である。なお、図12では基板と絶縁層が、図13では電極パッド部が省略されている。
【0044】
本実施の形態における波長可変フィルタは、フォトニック結晶からなる固定ミラー306の左右両側に可動ミラー305および305’が対向する構造、すなわち2つのキャビティを持つ構造をとっている。ファブリペロー共振器において、第1および第2の実施の形態のようにキャビティを1つしか有しない構造がシングルキャビティ構造と呼ばれるのに対して、本実施の形態のようにキャビティを複数有する構造はマルチキャビティ構造と称されるが、このマルチキャビティ構造を採用することによって、透過スペクトルの矩形性を、シングルキャビティ構造に比べて著しく改善することができる。透過スペクトルの矩形性改善は、波長分割多重(WDM)光伝送方式において、波長領域における隣接チャネル間のクロストークを抑制しつつ、1チャネルあたりのバンド幅を広げることができるので有益である。
本実施の形態の波長可変フィルタは、第2の実施の形態の波長可変フィルタと同様の製造方法によって作製可能である。
【0045】
フォトニック結晶からなるミラーの構造は、図13に示すように、第2の実施の形態の場合と同様に1次元フォトニック結晶構造とした。可動ミラー305および305’の周期構造は、第2の実施の形態と全く同じであり、その動作帯域の中心波長がλ=1.55μmとなるように、空気層を4層含んだ以下のような構造とした。
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)
【0046】
また、固定ミラー306の周期構造は、動作帯域の中心波長がλ=1.55μmとなるように、空気層を9層含んだ以下のような構造とした。
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)/空気層(1163nm)/
Si層(996nm)
【0047】
共振器部の主要な構造パラメータは以下の通りである。
構造材層の高さ: 40μm
対向するミラー間の初期間隙: 1.55μm
【0048】
本実施の形態の波長可変フィルタにおけるマイクロアクチュエータ部の動特性を顕微鏡型レーザ・ドップラー振動計で調べたところ、第2の実施の形態の場合と同様な動特性が得られた。まず、固定電極303A、303Bに約28Vの電圧を印加した時に可動電極301A、301Bは初期位置からミラー間隔が縮まる方向に200nm、固定電極304A、304Bに28Vの電圧を印加した時に可動電極301A、301Bは初期位置からミラー間隔が広がる方向に200nm並進移動することが判明した。同様に、固定電極303A’、303B’に約28Vの電圧を印加した時に可動電極301A’、301B’は初期位置からミラー間隔が縮まる方向に200nm、固定電極304A’、304B’に28Vの電圧を印加した時に可動電極301A’、301B’は初期位置からミラー間隔が広がる方向に200nm並進移動することが明らかとなった。また、駆動電圧の周波数をスイープしてマイクロアクチュエータの周波数応答スペクトルを調べたところ、可動ミラー305および305’ともに主共振が約60kHzであることが判った。
【0049】
次に、第2の実施の形態の場合と同じ光学系を用いて、本実施の形態の波長可変フィルタの分光特性を調べた。波長可変フィルタに入射する光の波長をスイープさせて分光特性を測定したところ、固定電極に電圧を印加していない状態での透過スペクトルの中心波長は設計通りに、1.55μmであった。固定電極303A、303B、303A’、303B’に印加する電圧値を増大させるに従い共振器長が減少して透過スペクトルの中心波長は短くなり、28V印加時では約1475nmであった。一方、固定電極304A、304B、304A’、304B’に印加する電圧値を増大させた場合には、共振器長の増加に伴い透過スペクトルの中心波長も大きくなり、28V印加時には約1605nmであった。上記波長可変帯域1475nmから1605nmにおいて、透過スペクトルの透過損失は−1.5dB以内、半値幅は0.06nm以下であった。また、−25dBバンド幅は、0.4nm以下であった。−25dBバンド幅/半値幅比を、本実施の形態の場合と第2の実施の形態の場合とで比較すると、本実施の形態の場合の方が第2の実施の形態の場合の半分程度である。したがって、本実施の形態における波長可変フィルタは、共振器の構造がダブルキャビティ構造であることにより、第2の実施の形態におけるシングルキャビティの共振器の波長可変フィルタに比べ、その透過スペクトルの矩形性が改善されていることが明らかである。
【0050】
〔第4の実施の形態〕
図14は、本発明の第4の実施の形態の波長可変レーザの斜視図である。図14には、本実施の形態の波長可変レーザにおいて必要となる最少構成要素のみが簡潔に記されている。図14に示されるように、本実施の形態における波長可変レーザは、第1あるいは第2の実施の形態における波長可変フィルタの固定ミラーの替わりにレーザチップ461を搭載した構造となっている。図14において、図1に示した第1の実施の形態と同等の構成要素には下2桁が等しい参照符号を付して、重複する説明を省略する。
レーザチップ461と可動ミラー405は、ファブリペロー型レーザを構成し、その共振器長は約300μmである。レーザチップ461の可動ミラー405と向き合う側のへき開面には反射防止膜が形成されており、レーザチップ461は可動ミラー405から約3μm隔てた位置に実装されている。このような構成により、可動ミラー405を外部共振器とした波長可変レーザを得ることができる。
【0051】
本実施の形態の波長可変レーザは、レーザチップ461を除けば、外部共振機構および静電駆動型マイクロアクチュエータからなる共振器長可変機構とも、第2の実施の形態の波長可変フィルタと同様の製造方法によって作製可能である。フォトニック結晶からなる可動ミラー405の周期構造は、動作帯域の中心波長がλ=1.55μmとなるように、空気層を4層含んだ第2および第3の実施の形態の構造と全く同じある。構造材層の高さおよび可動ミラー405の1次元フォトニック結晶が形成されている部分の幅は40μmである。
【0052】
本実施の形態の波長可変フィルタにおけるマイクロアクチュエータ部の動特性を顕微鏡型レーザ・ドップラー振動計で調べたところ、第2の実施の形態の場合と同様な動特性が得られた。固定電極403A、403Bに約28Vの電圧を印加した時に可動電極401A、401Bは初期位置から可動ミラー405とレーザチップ461との間隔が縮まる方向に200nm、固定電極404A、404Bに28Vの電圧を印加した時に可動電極401A、401Bは初期位置から可動ミラー405とレーザチップ461との間隔が広がる方向に200nm並進移動することが判明した。また、駆動電圧の周波数をスイープしてマイクロアクチュエータの周波数応答スペクトルを調べたところ、可動ミラー405の主共振が約60kHzであることが判った。
【0053】
また、上述のマイクロアクチュエータ部の動特性評価と同時に、レーザチップ461に25mAの動作電流を流し、本実施の形態の波長可変レーザの発振特性を調べた。その結果、ファブリペロー型レーザの縦モードのうちある特定の発振モードに着目すると、上述のように可動ミラー405を±200nm動かしたときに、発振波長が約0.4nmシフトすることが明らかになった。
第4の実施の形態は、第2の実施の形態とレーザチップとを組み合わせたものであったが、第3の実施の形態の固定ミラーに代えてレーザチップを配置するようにすることもできる。この場合にはレーザチップの両端面に反射防止膜が形成される。
【0054】
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の波長可変フィルタおよび波長可変レーザは、上述した実施の形態のみに制限されるものではなく、本願発明の要旨を変更しない範囲で種々の変化を施した波長可変フィルタも、本発明の範囲に含まれる。例えば、可動電極および固定電極の櫛歯数は、必要な静電引力に応じて変更することができる。可動電極を支持する4本のバネも、板バネだけではなく、可動電極の変位量を大きくしたい場合には、バネ定数の小さくなる複数回の折り返し構造を持つバネにしてもよい。また、構造材はSiに限らず、GaAsやInP等の高屈折率を持つ材料が用いられ得る。ミラーの構造についても、1次元フォトニック結晶に限らず、構造材中に円柱孔が三角格子配列あるいは正方格子配列した2次元フォトニック結晶構造を用いても良い。さらに、エッチングマスクとして用いた熱酸化膜は、熱酸化膜に限らず、シリコン窒化膜あるいはシリコン酸化膜とシリコン窒化膜とを積層したものであってもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による波長可変フィルタは、▲1▼ファブリペロー共振器型波長可変フィルタの共振器を構成する対向する一対のミラーのミラー面が基板に対して垂直に形成され、そのミラーが高屈折率半導体と空気の周期構造から成るフォトニック結晶である、▲2▼光の伝播経路にフォトニック結晶からなるミラー以外に基板等の不要な物質が存在しない、という特徴を有するものであるので、本発明によれば、広帯域において透過スペクトルの透過率が高く、尚且つ、そのバンド幅が狭い良好なフィルタ特性を示す波長可変フィルタを実現することが可能になる。
【0056】
また、本発明による波長可変フィルタおよび波長可変レーザは、▲3▼共振器を構成するミラーを高屈折率半導体と空気の周期構造から成る1次元フォトニック結晶構造とする、▲4▼ファブリペロー共振器の共振器長可変機構を静電駆動型マイクロアクチュエータで構成する、▲5▼マイクロアクチュエータの構造材がフォトニック結晶の構造材と同じ高屈折率半導体である、という特徴を有するものであるので、半導体微細加工技術を基礎としたマイクロマシーニングによって、共振器長可変機構およびフォトニック結晶構造を一括成形できる。したがって、本発明によれば、小型で安価な波長可変フィルタおよび波長可変レーザを実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の波長可変フィルタの斜視図。
【図2】 本発明の第1の実施の形態の固定ミラーの平面図。
【図3】 本発明の第1の実施の形態の波長可変ミラーの平面図。
【図4】 本発明の第1の実施の形態の一製造方法を説明するための工程順の断面図の一部。
【図5】 本発明の第1の実施の形態の一製造方法を説明するための、図4の工程に続く工程での工程順の断面図。
【図6】 本発明の第1の実施の形態の他の製造方法を説明するための工程順の断面図。
【図7】 本発明の第2の実施の形態の波長可変フィルタの平面図。
【図8】 図7の波長可変フィルタの主要部の平面図。
【図9】 本発明の第2の実施の形態の製造方法を説明するための工程順断面図の一部。
【図10】 本発明の第2の実施の形態の製造方法を説明するための、図9の工程に続く工程での工程順断面図の一部。
【図11】 本発明の第2の実施の形態の製造方法を説明するための、図10の工程に続く工程での工程順断面図。
【図12】 本発明の第3の実施の形態の波長可変フィルタの斜視図。
【図13】 図12の波長可変フィルタの平面図。
【図14】 本発明の第4の実施の形態の波長可変レーザの斜視図。
【図15】 従来例の波長可変フィルタの断面図。
【符号の説明】
101A、101B、201A、201B、301A、301B、301A’、301B’、401A、401B 可動電極
102、202、302、302’、402 可動電極を支持する4本のバネ
103A、103B、104A、104B、203A、203B、204A、204B、303A、303B、304A、304B、303A’、303B’、304A’、304B’、403A、403B、404A、404B 固定電極
105、205、305、305’、405 フォトニック結晶からなる可動ミラー
106、206、306 フォトニック結晶からなる固定ミラー
107 基板
108 絶縁層
109、209、309、309’、409 可動電極を支持する4本のバネの固定端
120 構造材層
121 空気層
130 熱酸化膜
131 レジスト膜
132 保護用レジスト
133 溝
140、240 SOI基板
141、241 SOI層
142、242 埋め込み酸化膜
143、243 Si基板
151 シリコン基板
152、153 レジストパターン
154 ガラス基板
2201、2202、2203 電極取出し部
221、321、321’ ストッパー
222、322、322’ 間隔
244 ボロン拡散層
245 熱酸化膜
246 第1のレジスト層
247 第2のレジスト層
461 レーザチップ
500 光導波路基板
501、502 光導波路
503 ダイヤフラム型マイクロマシン
504 本体
505 ダイヤフラム
506、507 電極
508、509 ハーフミラー
510、511 光ファイバ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a wavelength tunable device, and more particularly to a wavelength tunable device such as a wavelength tunable filter that selects light of a specific wavelength from wavelength multiplexed light and a wavelength tunable laser that oscillates by selecting light of a specific wavelength. .
[0002]
[Prior art]
One of the key devices of the wavelength division multiplexing (WDM) optical transmission system is a wavelength tunable filter that selectively extracts specific wavelength light from a plurality of wavelength multiplexed signal lights, and selectively oscillates specific wavelength light. There is a tunable laser. As a typical example of a conventional wavelength tunable filter, a wavelength tunable filter using multiple reflection in a dielectric multilayer film and a wavelength tunable filter using a Fabry-Perot resonator are known. However, the former makes the wavelength variable by changing the effective film thickness of the dielectric multilayer film by controlling the incident angle of the incident light to the dielectric multilayer film. There is a problem that the structure is complicated and it is difficult to reduce the size and cost, such as requiring a servo mechanism to rotate. It is also difficult to apply an array to optical parallel transmission.
[0003]
On the other hand, as the latter, for example, the one disclosed in JP-A-2000-162516 is known. FIG. 15 is a cross-sectional view showing the configuration of this conventional wavelength tunable filter. The conventional wavelength tunable filter includes
As a conventional example of a wavelength tunable laser, a rotating type diffraction grating is mounted as an external resonator of a Fabry-Perot laser.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the conventional wavelength tunable filter using the Fabry-Perot resonator has the advantage that it has few components and can be reduced in size and arrayed. However, when light is transmitted, the half mirror 508 is used. , 509 are inevitably passed through the
In addition, since the above-described conventional wavelength tunable laser has a complicated configuration that requires a servo mechanism for rotating the diffraction grating, it is difficult to reduce the size and the cost.
[0005]
The present invention has been made in view of the above problems, and its purpose is to be small, inexpensive, suitable for arraying, and has a high transmission spectrum transmittance in a wide band and a narrow bandwidth. The object is to provide a wavelength tunable filter exhibiting filter characteristics and a wavelength tunable laser that is small, inexpensive, and suitable for arraying.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the present invention, a resonator composed of a pair of mirrors arranged in parallel and facing each other, and a variable interval mechanism for changing a resonator length by changing a gap between the pair of mirrors, The at least one of the paired mirrors and the spacing variable mechanism are both integrally formed on a substrate, and the mirror surface of the mirror is perpendicular to the substrate surface of the substrate. Formed intoThe variable distance mechanism includes an electrostatically driven microactuator, and includes a fixed electrode fixed on a substrate and a movable electrode integrally formed with any one of the mirrors, and the fixed electrode and the movable electrode are combs. Distance from each comb tooth of the fixed electrode to the two comb teeth of the movable electrode adjacent to both sides of each comb tooth ( Hereinafter, referred to as “intergap gap dimension” ) Are different from each other when no electric field is applied between the fixed electrode and the movable electrode, and by applying an electric field between the fixed electrode and the movable electrode, the narrow inter-gap gap dimension is Narrow intercombination gap dimension when no electric field is applied ( Hereinafter referred to as “minimum inter-gap gap dimension” ) The movable electrode moves in a narrower directionA wavelength tunable device is provided. Preferably, the photonic crystal is composed of a semiconductor and air periodic structure having a photonic band gap in a desired wavelength band with respect to light incident on at least one of the paired mirrors. Preferably, the other of the pair of mirrors is also made of a photonic crystal having a refractive index periodic structure, thereby forming a wavelength tunable filter. Preferably, the other of the pair of mirrors is constituted by a semiconductor chip having an optical amplification function, and one movable mirror functions as an external resonator of the laser.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[First Embodiment]
FIG. 1 is a perspective view of a variable wavelength filter according to a first embodiment of the present invention. FIG. 2 is a plan view of the fixed mirror made of the photonic crystal according to the first embodiment. FIG. 3 is a plan view of the variable wavelength filter according to the first embodiment. FIGS. 4A to 4B and 5A to 5C are cross-sectional views in order of steps for explaining one manufacturing method of the first embodiment, and FIGS. (C) is sectional drawing of the order of the process for demonstrating the other manufacturing method of 1st Embodiment.
As shown in FIG. 1, the wavelength tunable filter according to the present embodiment includes a pair of
[0008]
In this configuration, a microactuator comprising a pair of
[0009]
Next, the operation of each component of the wavelength tunable filter according to the present invention will be described in order. First, a pair of
[0010]
By simultaneously applying the same voltage to the fixed electrodes 103 </ b> A and 103 </ b> B, the movable portion is driven in a direction approaching the fixed
[0011]
In order to displace the movable part to the left and right, the gap between the comb teeth of the movable electrode and the comb teeth of the fixed electrode is asymmetric on the left and right of each comb tooth except for the central comb tooth of the movable electrode. By making it asymmetrical, a stronger electrostatic attractive force acts between the comb teeth having a narrower gap, and the movable electrode is drawn in a direction in which the gap is further narrowed. In this case, if attention is paid to only one comb tooth of the fixed electrode (movable electrode), one of the comb teeth of the movable electrode (fixed electrode) on both sides is made as close to the fixed electrode (movable electrode) as possible, and the other is The sum of the electrostatic attraction becomes larger as far as possible from the fixed electrode (movable electrode). However, increasing the interval between the comb teeth reduces the number of comb teeth that can be formed within the unit interval, and acts to reduce the spatial efficiency. After all, if the electrode formation area is constant, the electrostatic force acting on one comb tooth and the unit length can be formed in order to maximize the volumetric efficiency (generated force per unit volume) of the generated force. The product with the number of comb teeth may be maximized. The volume efficiency of the generated force is maximized when the amount of any one of the comb tooth spacing of the narrower gap, the comb tooth spacing of the wider gap, the ratio of both, and the width of the comb teeth is determined. The other two quantities are also determined. Further, when the fixed electrode is considered as a reference, if the distance between the comb teeth of the two movable electrodes adjacent to the comb teeth of the fixed electrode is smaller, the movable electrode is positioned on the right side. Conversely, if the distance between the right movable electrode and the comb teeth is smaller, the movable electrode is displaced to the left.
[0012]
Instead of providing two pairs of fixed electrodes, it is possible to cover the entire stroke of the movable electrode by using only one pair of fixed electrodes. In the present embodiment, the fixed electrode is divided into the right drive and the left drive for the following reason. In other words, the comb teeth at the center of the movable electrode (in FIG. 1, the comb teeth at the center of the
Since the electrostatic attractive force that pulls the
[0013]
Next, the
[0014]
However, it is extremely difficult to realize three-dimensional refractive index modulation having a period of the order of the optical wavelength. If a mirror composed of a microactuator and a photonic crystal is formed in a batch by micromachining (micromachine technology) represented by anisotropic etching or the like as in the present invention, it is more one-dimensional than three-dimensional photonic crystal. Alternatively, the two-dimensional photonic crystal has better process consistency. As a two-dimensional photonic crystal, for example, a structure in which cylindrical holes are arranged in a triangular lattice in a structural material has good consistency with a micromachining process, and furthermore, a Brave lattice corresponds to a hexagonal lattice. It is preferable in that it can generate a wavelength region exhibiting high reflectivity in any direction in the plane. In the present embodiment, a mirror is formed using a one-dimensional photonic crystal.
[0015]
Next, taking a fixed mirror as an example, the structure of a mirror made of a photonic crystal will be described. FIG. 2 is a plan view of a fixed mirror made of the one-dimensional photonic crystal of the present embodiment. A movable mirror made of a one-dimensional photonic crystal has the same structure.
The fixed
di= Λ / 4ni ... (1)
[0016]
As a result, the center wavelength λ of the operating band of the wavelength tunable filter becomes the maximum transmission wavelength when a resonator is configured. However, the subscript i indicates the structural material layer (S) and the air layer (A). That is, the fixed
Structural material layer (dS= Λ / 4nS) / Air layer (dA= Λ / 4) /
Structural material layer (dS= Λ / 4nS) / Air layer (dA= Λ / 4) /
Structural material layer (dS= Λ / 4nS) / Air layer (dA= Λ / 4) /
Structural material layer (dS= Λ / 4nS) / Air layer (dA= Λ / 4) /
Structural material layer (dS= Λ / 4nS)
However, the refractive index of air: nA= 1. In FIG. 2, a structure including four
[0017]
As a characteristic required for the
[0018]
A pair of mirrors made of a photonic crystal forming a resonator functions as a perfect mirror for wavelength light in the photonic band gap. The photonic band gap opens over a wider band as the refractive index modulation of the dielectric having the periodic structure is stronger. For example, in the one-dimensional photonic crystal having a periodic structure of the
[0019]
Next, a Fabry-Perot resonator composed of a
λm= 2L / m (2)
Here, L represents a gap between the right side surface of the
Also, at this time, an electrode is formed on a part of a portion where light does not pass between the right side surface of the
[0020]
Next, a method for manufacturing the wavelength tunable filter according to the present embodiment will be described. FIG. 3 is a plan view of the wavelength tunable filter according to the present embodiment, and FIGS. 4A to 5C are taken along line AA for explaining one manufacturing method of the present embodiment. FIG. 3 is a sectional view in the order of the steps (however, as in FIG. 1, a part of the comb teeth of the electrode is omitted in FIG. 3). The wavelength tunable filter according to the present embodiment is collectively formed on an SOI substrate using a micromachining technique.
First, an
[0021]
Next, the protective resist 132 protecting the surface of the
[0022]
Next, the operation of the wavelength tunable filter according to the present embodiment will be specifically described.
The wavelength tunable filter of the present embodiment was prototyped using an
[0023]
Comb length: 50 μm
Comb width: 4 μm
Number of comb teeth of
Number of comb teeth of fixed
Number of comb teeth of fixed
Narrow gap between comb teeth of movable electrode and comb teeth of fixed electrode: 1.6 μm
Wide gap between the comb teeth of the movable electrode and the comb teeth of the fixed electrode: 4.0 μm
Spring constant of the spring supporting the movable electrode: 60.4 N / m
[0024]
The structure of the mirror made of the photonic crystal is a one-dimensional photonic crystal structure as shown in FIG. The periodic structure is as follows, with the center wavelength of the operating band being λ = 1.55 μm and including four air layers.
Si layer (110 nm) / Air layer (390 nm) /
Si layer (110 nm) / Air layer (390 nm) /
Si layer (110 nm) / Air layer (390 nm) /
Si layer (110 nm) / Air layer (390 nm) /
Si layer (110 nm)
The main structural parameters of the Fabry-Perot resonator section are as follows.
Structural material layer height: 4 μm
Initial gap between opposing mirrors: 6.2 μm
The wavelength tunable filter according to the present embodiment is an ultra-small element that fits in a square of about 200 μm if it is limited to the size of the chip itself, and has a structure suitable for arraying.
[0025]
When the dynamic characteristics of the microactuator part in the wavelength tunable filter of the present embodiment were examined with a microscope type laser Doppler vibrometer, the
[0026]
Next, the filter characteristics of the variable wavelength filter of the present embodiment were examined. When wavelength multiplexed light was made incident on the variable wavelength filter and the wavelength of the transmitted light was identified, the transmission center wavelength when no voltage was applied to the fixed electrode was 1.55 μm as designed. As the voltage value applied to the fixed
[0027]
Next, another method for manufacturing the wavelength tunable filter according to the first embodiment will be described with reference to FIG. The wavelength tunable filter in this embodiment is collectively formed on a single Si substrate by using the micromachining technique according to this manufacturing method. 6A to 6C are sectional views of the wavelength tunable filter according to the present embodiment in the order of steps along the line AA in the plan view shown in FIG.
First, a resist
[0028]
Next, the processed surface of the
[0029]
[Second Embodiment]
FIG. 7 is a plan view of a wavelength tunable filter according to the second embodiment of this invention. FIG. 7 is a layout diagram of the entire device, which is drawn based on a detailed design considering practicality. FIG. 8 is a detailed plan view of the main part of the wavelength tunable filter in FIG. 7 (region surrounded by a broken line in FIG. 7). 7 and 8, the same reference numerals as the first two digits are assigned to the same parts as those in the first embodiment shown in FIG. 1, and duplicate descriptions are omitted as appropriate. The conceptual perspective view of the present embodiment is the same as that of the first embodiment shown in FIG.
As shown in FIGS. 7 and 8, the wavelength tunable filter according to the present embodiment supports a pair of
[0030]
As shown in FIG. 8, the wavelength tunable filter according to the present embodiment includes the comb teeth of the
[0031]
In this configuration, as in the first embodiment, a pair of
[0032]
The function of each component of the wavelength tunable filter according to the present embodiment is the same as that of the first embodiment, but the left driving fixed
[0033]
Next, the structure of the mirror in the present embodiment will be described. The mirror made of a photonic crystal is composed of a one-dimensional photonic crystal having a periodic structure of a structural material layer in which rectangular holes are formed, and an air layer filling the holes, together with the
di= Uλ / 4ni ... (3)
Here, u is an odd number, and may take a different value in each layer. The subscript i indicates a structural material layer (i = S) and an air layer (i = A).
[0034]
As a result, a photonic band gap with λ as the center wavelength is formed, and the one-dimensional photonic crystal functions as a high reflectance mirror in the operating band of the wavelength tunable filter. The larger the value of u, the easier the fabrication, but the wavelength band showing the photonic band gap becomes narrower. The
Structural material layer (dS= USλ / 4nS) / Air layer (dA= UAλ / 4) /
Structural material layer (dS= USλ / 4nS) / Air layer (dA= UAλ / 4) /
Structural material layer (dS= USλ / 4nS) / Air layer (dA= UAλ / 4) /
Structural material layer (dS= USλ / 4nS) / Air layer (dA= UAλ / 4) /
Structural material layer (dS= USλ / 4nS)
However, the refractive index of air: nA= 1. In the present embodiment, as described above, a structure including four air layers is employed, but it is needless to say that the period may be several.
As the structural material layer of the wavelength tunable filter according to the present invention, as in the first embodiment, Si having already a sufficient record in the field of semiconductor microfabrication technology and having a high refractive index was used. .
[0035]
Next, a method for manufacturing the wavelength tunable filter according to the present embodiment will be described. FIG. 9A to FIG. 11D are cross-sectional views in the order of steps for explaining the manufacturing method of the present embodiment. FIG. 9A to FIG. 11D show the cross section taken along line BB in FIG. The wavelength tunable filter of this embodiment is formed in a lump by a surface process using a two-mask using an SOI substrate as shown below. With the first mask, patterning is performed on a resonator composed of a one-dimensional photonic crystal mirror, which is a component of the wavelength tunable filter of the present embodiment, and an electrostatically driven microactuator. Further, in the second mask, patterning of a fiber insertion groove for arranging two collimation fibers having a diameter of 125 μm so as to sandwich the resonator on the light incident side and the light emitting side is performed.
[0036]
First, a P-
In this embodiment, the metal electrode pad is not formed. However, the metal pad can be formed by depositing a metal film through a metal mask after the step of FIG. . Further, as shown in FIG. 9B, after forming a boron diffusion layer on the SOI layer surface, a metal electrode pad is formed by a lift-off method or a deposition / photo-etching method, and an oxide film serving as an etching mask is formed thereon. May be formed by a CVD method. Alternatively, in the step shown in FIG. 9C, instead of forming the
[0037]
As described above, each component of the wavelength tunable filter according to the present embodiment is formed. When removing the buried
[0038]
Next, the operation of the wavelength tunable filter according to the present embodiment will be specifically described.
The wavelength tunable filter of the present embodiment was prototyped using an
[0039]
The length of the part where the comb teeth face each other: 50 μm
Comb width: 4 μm
Number of comb teeth of
Number of comb teeth of fixed
Number of comb teeth of fixed
Narrow gap between comb teeth of movable electrode and comb teeth of fixed electrode: 1.5 μm
The wide gap between the comb teeth of the movable electrode and the comb teeth of the fixed electrode: 4.2 μm
Spring constant of the spring supporting the movable electrode: 218 N / m
[0040]
The structure of the mirror made of the photonic crystal is a one-dimensional photonic crystal structure as shown in FIG. The periodic structure is as follows, with the center wavelength of the operating band being λ = 1.55 μm and including four air layers.
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm)
The main structural parameters of the Fabry-Perot resonator section are as follows.
Structural material layer height: 40 μm
Initial gap between opposing mirrors: 1.55 μm
The wavelength tunable filter according to the present embodiment is a microminiature element that fits in a square of about 1 mm if it is limited to the size of the chip itself, and has a structure suitable for arraying.
[0041]
When the dynamic characteristics of the microactuator part in the wavelength tunable filter of the present embodiment were examined with a microscope type laser Doppler vibrometer, the
[0042]
Next, the spectral characteristics of the wavelength tunable filter of the present embodiment were examined. In the optical system at the time of spectral characteristic evaluation, one collimation fiber having a diameter of 125 μm was placed on the light incident side and the light emission side so as to sandwich the resonator. The beam diameter at the beam waist of the collimation fiber is about 20 μm, and the working distance is 300 μm. Under the above optical system, the wavelength of the light incident on the tunable filter was swept to measure the spectral characteristics, and the center wavelength of the transmission spectrum when no voltage was applied to the fixed electrode was as designed. 1.55 μm. As the voltage value applied to the fixed
[0043]
[Third Embodiment]
FIG. 12 is a perspective view of a wavelength tunable filter according to the third embodiment of the present invention. FIG. 13 is a plan view of a wavelength tunable filter according to the third embodiment. Here, FIG. 12 is a conceptual diagram briefly showing only the minimum components required in the wavelength tunable filter of the present embodiment, and FIG. 13 is drawn based on a detailed design considering practicality. It is a device layout diagram.
As shown in FIG. 13, the wavelength tunable filter in the present embodiment is horizontally symmetric with respect to the CC line, and the left half structure is the same as that of the wavelength tunable filter of the second embodiment shown in FIG. 8. It is the same as the structure. 12 and 13, the same reference numerals in the last two digits are attached to the same components as those in the first and second embodiments shown in FIGS. 1 and 8, and the right half of the components Is denoted by “′” after the reference symbol, and redundant description is omitted. The fixed
[0044]
The wavelength tunable filter in the present embodiment has a structure in which the
The wavelength tunable filter of the present embodiment can be manufactured by the same manufacturing method as the wavelength tunable filter of the second embodiment.
[0045]
As shown in FIG. 13, the mirror made of a photonic crystal has a one-dimensional photonic crystal structure as in the case of the second embodiment. The periodic structures of the
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm)
[0046]
In addition, the periodic structure of the fixed
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm) / Air layer (1163 nm) /
Si layer (996 nm)
[0047]
The main structural parameters of the resonator section are as follows.
Structural material layer height: 40 μm
Initial gap between opposing mirrors: 1.55 μm
[0048]
When the dynamic characteristics of the microactuator part in the wavelength tunable filter of the present embodiment were examined using a microscope type laser Doppler vibrometer, the same dynamic characteristics as in the case of the second embodiment were obtained. First, when a voltage of about 28V is applied to the fixed
[0049]
Next, using the same optical system as in the second embodiment, the spectral characteristics of the wavelength tunable filter of this embodiment were examined. When spectral characteristics were measured by sweeping the wavelength of light incident on the wavelength tunable filter, the center wavelength of the transmission spectrum in a state where no voltage was applied to the fixed electrode was 1.55 μm as designed. As the voltage value applied to the fixed
[0050]
[Fourth Embodiment]
FIG. 14 is a perspective view of a wavelength tunable laser according to the fourth embodiment of the present invention. FIG. 14 briefly shows only the minimum components necessary for the wavelength tunable laser according to the present embodiment. As shown in FIG. 14, the tunable laser according to the present embodiment has a structure in which a
The
[0051]
Except for the
[0052]
When the dynamic characteristics of the microactuator part in the wavelength tunable filter of the present embodiment were examined using a microscope type laser Doppler vibrometer, the same dynamic characteristics as in the case of the second embodiment were obtained. When a voltage of about 28V is applied to the fixed
[0053]
Simultaneously with the evaluation of the dynamic characteristics of the microactuator portion described above, an operating current of 25 mA was passed through the
The fourth embodiment is a combination of the second embodiment and the laser chip. However, a laser chip may be arranged instead of the fixed mirror of the third embodiment. . In this case, antireflection films are formed on both end faces of the laser chip.
[0054]
Although the present invention has been described based on the preferred embodiments, the wavelength tunable filter and the wavelength tunable laser of the present invention are not limited to the above-described embodiments, and the gist of the present invention is changed. Wavelength tunable filters in which various changes are made within the range not included are also included in the scope of the present invention. For example, the number of comb teeth of the movable electrode and the fixed electrode can be changed according to the required electrostatic attraction. The four springs that support the movable electrode are not limited to leaf springs, but may be springs having a multiple-folded structure in which the spring constant is reduced when it is desired to increase the amount of displacement of the movable electrode. The structural material is not limited to Si, and a material having a high refractive index such as GaAs or InP can be used. The structure of the mirror is not limited to the one-dimensional photonic crystal, and a two-dimensional photonic crystal structure in which cylindrical holes are arranged in a triangular lattice arrangement or a tetragonal lattice arrangement in the structural material may be used. Furthermore, the thermal oxide film used as the etching mask is not limited to the thermal oxide film, but may be a silicon nitride film or a laminate of a silicon oxide film and a silicon nitride film.
[0055]
【The invention's effect】
As described above, in the wavelength tunable filter according to the present invention, (1) the mirror surfaces of a pair of opposing mirrors constituting the resonator of the Fabry-Perot resonator type tunable filter are formed perpendicular to the substrate. The mirror is a photonic crystal composed of a high-refractive index semiconductor and a periodic structure of air. (2) Characteristically, there is no unnecessary substance such as a substrate other than the mirror composed of the photonic crystal in the light propagation path. Therefore, according to the present invention, it is possible to realize a wavelength tunable filter that exhibits good filter characteristics with a high transmission spectrum in a wide band and a narrow bandwidth.
[0056]
Further, the wavelength tunable filter and the wavelength tunable laser according to the present invention are: (4) Fabry-Perot resonance, wherein the mirror constituting the resonator has a one-dimensional photonic crystal structure composed of a high refractive index semiconductor and a periodic structure of air. Since the resonator length variable mechanism is composed of an electrostatically driven microactuator, (5) the microactuator structural material is the same high refractive index semiconductor as the photonic crystal structural material. The cavity length variable mechanism and the photonic crystal structure can be collectively formed by micromachining based on semiconductor microfabrication technology. Therefore, according to the present invention, it is possible to realize a small and inexpensive wavelength tunable filter and wavelength tunable laser.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a wavelength tunable filter according to a first embodiment of this invention.
FIG. 2 is a plan view of the fixed mirror according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a plan view of the wavelength tunable mirror according to the first embodiment of this invention.
FIG. 4 is a partial cross-sectional view in the order of steps for explaining the manufacturing method according to the first embodiment of the present invention.
5 is a cross-sectional view in order of steps in the step that follows the step of FIG. 4, for describing one manufacturing method of the first embodiment of the present invention. FIG.
FIG. 6 is a cross-sectional view in order of steps for explaining another manufacturing method of the first embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a plan view of a wavelength tunable filter according to a second embodiment of this invention.
8 is a plan view of a main part of the wavelength tunable filter of FIG.
FIG. 9 is a partial cross-sectional view in order of the steps for explaining the manufacturing method according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a partial cross-sectional view in order of the steps in the step subsequent to the step in FIG. 9 for describing the manufacturing method according to the second embodiment of the present invention.
11 is a cross-sectional view in order of the steps, following the step in FIG. 10, for explaining the manufacturing method according to the second embodiment of the present invention;
FIG. 12 is a perspective view of a wavelength tunable filter according to a third embodiment of the present invention.
13 is a plan view of the wavelength tunable filter in FIG. 12. FIG.
FIG. 14 is a perspective view of a wavelength tunable laser according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 15 is a cross-sectional view of a conventional wavelength tunable filter.
[Explanation of symbols]
101A, 101B, 201A, 201B, 301A, 301B, 301A ', 301B', 401A, 401B Movable electrode
102, 202, 302, 302 ', 402 Four springs supporting the movable electrode
103A, 103B, 104A, 104B, 203A, 203B, 204A, 204B, 303A, 303B, 304A, 304B, 303A ', 303B', 304A ', 304B', 403A, 403B, 404A, 404B Fixed electrode
105, 205, 305, 305 ', 405 Movable mirror made of photonic crystal
106, 206, 306 Fixed mirror made of photonic crystal
107 substrate
108 Insulation layer
109, 209, 309, 309 ', 409 Fixed ends of four springs that support the movable electrode
120 Structural material layer
121 Air layer
130 Thermal oxide film
131 resist film
132 Protective resist
133 groove
140, 240 SOI substrate
141, 241 SOI layer
142, 242 buried oxide film
143, 243 Si substrate
151 Silicon substrate
152, 153 resist pattern
154 glass substrate
2201, 2202, 2203 Electrode extraction part
221, 321, 321 'stopper
222, 322, 322 'spacing
244 Boron diffusion layer
245 Thermal oxide film
246 First resist layer
247 Second resist layer
461 Laser chip
500 Optical waveguide substrate
501, 502 Optical waveguide
503 Diaphragm type micromachine
504 body
505 Diaphragm
506, 507 electrode
508, 509 half mirror
510, 511 Optical fiber
Claims (16)
前記対をなすミラーの少なくとも一方と前記間隔可変機構とがともに基板上に一体的に形成され、かつ、そのミラーのミラー面が前記基板の基板面に対して垂直に形成され、
前記間隔可変機構が静電駆動型マイクロアクチュエータによって構成され、基板上に固定された固定電極と、前記ミラーのいずれかと一体形成された可動電極とを備え、
前記固定電極と前記可動電極とが櫛歯状に入り組んで形成され、前記固定電極の各櫛歯からの、該各櫛歯の両隣に隣接する前記可動電極の2枚の櫛歯までの距離 ( 以下、「櫛歯間ギャップ寸法」という ) が、前記固定電極と前記可動電極との間への電界無印加時において互いに異なり、前記固定電極と前記可動電極との間に電界を印加することによって、狭い方の櫛歯間ギャップ寸法が、電界無印加時の狭い方の櫛歯間ギャップ寸法 ( 以下、「最小櫛歯間ギャップ寸法」という ) よりも狭まる方向に可動電極が移動することを特徴とする波長可変デバイス。In a wavelength tunable device having a resonator formed of a pair of mirrors arranged opposite to each other in parallel and an interval variable mechanism that changes a resonator length by changing a gap between the pair of mirrors,
At least one of the pair of mirrors and the variable spacing mechanism are integrally formed on the substrate, and the mirror surface of the mirror is formed perpendicular to the substrate surface of the substrate,
The interval variable mechanism is configured by an electrostatically driven microactuator, and includes a fixed electrode fixed on a substrate, and a movable electrode integrally formed with any of the mirrors,
The fixed electrode and the movable electrode are formed in a comb-teeth shape, and the distance from each comb tooth of the fixed electrode to the two comb teeth of the movable electrode adjacent to both sides of each comb tooth ( (Hereinafter referred to as “inter-gap gap dimension” ) is different when no electric field is applied between the fixed electrode and the movable electrode, and an electric field is applied between the fixed electrode and the movable electrode. The movable electrode moves in a direction in which the narrow inter-gap gap dimension is narrower than the narrow inter-gap gap dimension when no electric field is applied ( hereinafter referred to as the `` minimum inter-gap gap dimension '' ). A tunable device.
前記対をなすミラーの少なくとも一方と前記間隔可変機構とがともに基板上に一体的に形成され、かつ、そのミラーのミラー面が前記基板の基板面に対して垂直に形成され、 At least one of the pair of mirrors and the variable spacing mechanism are integrally formed on the substrate, and the mirror surface of the mirror is formed perpendicular to the substrate surface of the substrate,
前記対をなすミラーの双方が、入射する光に対し所望の波長帯域にフォトニックバンドギャップを持つ半導体と空気との周期構造から成るフォトニック結晶であり、 Both of the paired mirrors are photonic crystals composed of a periodic structure of semiconductor and air having a photonic band gap in a desired wavelength band with respect to incident light,
前記間隔可変機構が連結された共振器が光伝播経路内に複数個直列に配置されていることを特徴とする波長可変デバイス。 2. A wavelength tunable device, wherein a plurality of resonators connected to the interval variable mechanism are arranged in series in a light propagation path.
前記対をなすミラーの少なくとも一方と前記間隔可変機構とがともに基板上に一体的に形成され、かつそのミラーのミラー面が前記基板の基板面に対して垂直に形成されており、
前記対をなすミラーの双方が前記間隔可変機構を有し、かつ、双方が入射する光に対し所望の波長帯域にフォトニックバンドギャップを持つ半導体と空気との周期構造から成る1次元または2次元フォトニック結晶であり、前記対をなすミラー間に光増幅機能を有する半導体チップが配置され、前記対をなすミラーがレーザの外部共振器として機能することを特徴とする波長可変デバイス。In a wavelength tunable device having a resonator formed of a pair of mirrors arranged opposite to each other in parallel and an interval variable mechanism that changes a resonator length by changing a gap between the pair of mirrors,
At least one of the paired mirrors and the interval variable mechanism are both integrally formed on the substrate, and the mirror surface of the mirror is formed perpendicular to the substrate surface of the substrate,
Both of the paired mirrors have the above-described variable distance mechanism, and one-dimensional or two-dimensional structures composed of a periodic structure of a semiconductor and air having a photonic band gap in a desired wavelength band with respect to light incident on both of the mirrors. A wavelength tunable device comprising a semiconductor chip which is a photonic crystal and has an optical amplification function between the pair of mirrors, and the pair of mirrors functions as an external resonator of a laser.
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