JP3975476B2 - 放送方法及び放送システム及びコンテンツ編成供給センタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放送方法及び放送システム及びコンテンツ編成供給センタに関する。
【0002】
【従来の技術】
放送事業にあっては、主として大都市に在る放送局が中央局、所謂キー局となり、一方、地方に在る放送局はキー局の系列局としてグループ化される形態が一般的である。キー局は共通の放映コンテンツである放映マスターを制作して各系列局へ送出し、放映マスターを受けた各系列局はこれを放映コンテンツとして管轄地域へ送信することにより放映(オンエア)するか、又は受けた放映マスターに基づきその一部分を、各系列局において所有する素材を使用して独自に放映コンテンツを編成した上で放映する。上記のようにして所謂テレビ番組が視聴者側へ供給されている。
【0003】
各放送局はキー局、系列局を問わず、種々の番組やCMフィルムを制作するが、その工程は先ず、取材機器を用いた現場取材等によりマテリアルを収集する。マテリアルは未編集の映像・音声の断片の集合であり、原始素材である。ついで収集したマテリアルに、編集機材を用いて編集加工を施し、素材(ソース)とする。素材には、番組ソースと、CMソースがあり、それぞれにHD(高品位)形式またはSD(標準)形式がある。
このようにして制作した複数の素材を、所定の順序と時系列に編成(スケジューリング)する。この編成結果が放映コンテンツとして各局から放映され、テレビ番組が成立している。したがって1本のテレビ番組は、複数の番組ソースとCMソースの順序と時間管理がなされた、時系列的な集合となる。
【0004】
取材とマテリアル収集、および素材への編集、さらに編成は、従来、キー局または系列局を問わず各放送局毎にローカルに実施され、また素材は従来、キー局または系列局を問わず各放送局において準備されたバンクにおいて保管・管理され、スケジューリングにしたがいバンクから取り出され放映されている。さらに放映された各ソースの一部はアーカイブされて長期保存される。
【0005】
図15は、従来型の放送システムの設備例を示すブロック図である。また図16は、従来の系列局の一例のブロック構成図である。
従来型の放送システム100は、キー局110と複数の系列局たとえば図示される系列局120と、これらを接続する専用デジタル回線101または専用アナログ回線102を備え、キー局110は複数の素材(図中の番組素材115、CM素材116など)を1本の主コンテンツ113に編成する編成システム111と、主コンテンツ113を構成する各素材の終了および次の素材の開始とのタイミングを示すトリガ信号114を主コンテンツ113へ打ち込む刻印装置112と、トリガ信号114付きの主コンテンツ113を専用デジタル回線101または専用アナログ回線102を経由して各系列局に実時間で送出するための、エンコーダ117等を含む送出設備を備える。また編成スタッフと、刻印管理者と、送出スタッフが配置される。
【0006】
各系列局、たとえば系列局120には、取材したマテリアルを編集して自局独自の番組素材(番組ソース)やCM素材(CMソース)を制作する制作システム231と、制作した番組素材を蓄積保管する番組バンク126と、制作したCM素材を蓄積保管するCMバンク127と、営業情報や編成情報の入力システム124から得た自局独自の編成情報(スケジューリング情報)を蓄積保管するデータサーバ123と、キー局110から送付されてきた主コンテンツ113を受けるための、デコーダ121等を含む受理設備と、受理した主コンテンツ113の流れ中からトリガ信号114を検出し、且つデータサーバ123から取出した編成情報123aに基づき適宜、主コンテンツ113中の番組素材115やCM素材116を、番組バンク126またはCMバンク127に格納されている自局独自の番組素材やCM素材と差し替えて自局独自の放映コンテンツ(放映可能なソース列)とするための指示信号122aを発信し、且つ自動送出系統129の動作を制御する自動送出制御装置122が具備されている。
【0007】
制作システム231は、上記のように自局独自の番組ソースやCMソースを制作するほか、外部の例えば他局から購入した番組ソースやCMソースを外部入力131として受理して調整する機能が備えられている。これら素材は調整の上、番組バンク126またはCMバンク127に格納されるか、または後述の分配/ルーティング装置125へリアルタイム素材231として直接供給される。
【0008】
さらに、自動送出制御装置122から発信された指示信号122aに基づき、主コンテンツ113中の番組素材115やCM素材116をリアルタイム素材231と差し替えるか、あるいは番組バンク126またはCMバンク127から取出した自局独自の番組素材やCM素材と差し替えることにより、自局独自の放映コンテンツ128とする分配/ルーティング装置125と、自動送出制御装置122の制御による管理下で作動して、この放映コンテンツ128を送出する自動送出系統129と、自動送出系統129からの送出を受けてアンテナから放送する送信システム130が具備されている。また制作スタッフと、バンク管理者と、送出スタッフと、送信スタッフが配置される。
【0009】
ここで図16に示されるように、データサーバには現用のデータサーバ123と予備用のデータサーバ223の少なくとも2系統が準備され、同様に番組バンクには現用の番組バンク126と予備用の番組バンク226の少なくとも2系統が、またCMバンクには現用のCMバンク127と予備用のCMバンク227の少なくとも2系統が具備されている。
さらに自動送出制御装置も現用の自動送出制御装置122と予備用の自動送出制御装置222の少なくとも2系統が準備され、同様に自動送出系統も現用の自動送出系統129と予備用の自動送出系統229の少なくとも2系統が、また送信システムは現用の送信システム130と予備用の送信システム230の少なくとも2系統が具備されている。
さらに緊急時において使用される手動系統241と、上記の現用と予備用の切り換えのための切り換え装置242が具備されている。
【0010】
したがって従来の、キー局110および複数の系列局120(たとえばN基の局)から成る放送システム100全体の構成においては、データサーバ、番組バンク、CMバンク、自動送出制御装置、自動送出系統、送信システムがそれぞれ現用と予備用を含めて少なくとも2N系統、設備されている。
【0011】
各系列局において処理がなされる作業内容は、
1 現場取材でマテリアル収集する、取材工程
2 マテリアルを編集して素材とする、制作工程
3 素材をバンクへ蓄積保管する、蓄積保管工程
4 素材をスケジューリングする、編成工程
5 スケジュールにしたがいバンクから素材を実時間管理下で取りだし、これを放映コンテンツとして放映する、オンエア工程
6 素材をアーカイブする、アーカイブ工程
がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
図13に示されたように、キー局110によって作成され、系列局120に送られてきた主コンテンツ113すなわち、複数の番組素材(115等)とCM素材(116等)が指定順序にしたがい時系列で順に送出される放映マスターの一部分を、系列局120において準備した置換え用の番組素材または/およびCM素材によって置換することにより、その系列局独自の放映コンテンツ128を編成してこれを放映することが一般的に為されている。
【0013】
このように系列局120で放映時に適宜、受けた主コンテンツ113と置換用のコンテンツの切り替えを行なう場合、従前技術によればキー局110がトリガ信号114として例えばネットキューを主コンテンツ113にスタンプして送出している。このトリガ信号114は、たとえば番組素材115が終わり、続く着目するCM素材116に移行するタイミングを系列局120に通知するものであり、しかも系列局120における切換処理に要する時間を勘案して予め定めた所定の時間たとえば3秒間だけ先取りしてスタンプされている。したがって系列局120の自動送出制御装置122は受けた主コンテンツ113からトリガ信号114を検出すると、それより所定の時間たとえば3秒後に切り替えを行うように処理がなされる。
【0014】
ところが主コンテンツ(放映マスター)113の通信回線を経由した伝送過程において発生する、アナログ回線を用いた際の回線遅延や、デジタル回線において発生するジッタまたはワンダ(信号位相の変動により生じる、パケットの到着間隔の時間的ゆらぎ)のため上記の先取り時間が変動することがあると、系列局120において素材置換のための切り替えタイミングにズレが生じる。
【0015】
図17は、デジタル回線経由によるパケット転送時のタイミングずれの発生の説明図である。キー局110からの送出時にあって、或る素材のパケットpktの列に続き、次の素材のパケットcmの列が送出される際に、予め定めた先取り時間τsだけ先取りした位置にトリガ信号strgが刻印される。この先取り時間τsは、系列局120において必要とされる、トリガ信号検出処理の所要時間501と、素材置換のための切り換え処理の所要時間503と、余裕確保のマージン502との和であり、例えば3秒間に設定されている。
【0016】
したがってキー局110からの送出時には、実際の切り換えタイミングであるパケットpkt3の終端と続くパケットcm1の開始端の時期から、時間τs間に流れるパケット分である、例えばパケットpkt1〜pkt3だけ先取りした位置にトリガ信号strgが刻印されることになる。これは、時間τs間に回線経由でパケットpkt1〜pkt3が過不足なく伝送されるという蓋然性に基づいている。
【0017】
ところが伝送中の過負荷等によるパケットの到着間隔の時間的ゆらぎの発生でパケットpkt1〜pkt3の到着間隔が変動し、系列局120の受信時においてパケットpkt1’〜pkt3’として受理されると、ジッタjtだけタイミングに遅れが生じる。このためトリガ信号strgの検出から所定の先取り時間τsだけ経過してもパケットpkt3’が終了しない。
一方、系列局120ではトリガ信号strgの検出から所定の先取り時間τs後に、自動的に差し替え素材cf1〜cf15の流れへ切り換えるから、パケットpkt3’が未終了のまま切り換えられ、よって図示されるような足切りカットCutが発生するという不都合が生じる。
【0018】
しかも差し替え置換した素材cf1〜cf15(たとえば15秒間のCM素材)の終了で元の放映マスターへ切り替えて戻すと、放映マスターにおいて流れている元の素材cm1〜cm15は前記のようにタイミングに遅れがあるからパケットcm15が終了しておらず、残存分Rsdがそのまま放映されることになる。すなわち本来出現してはならない元の素材の一部が残存していて、これが削除されることなく放映されるという不都合が生じる。例えば或るコマーシャルの終了時に、残存している別のコマーシャルの一部が出現するという不都合が生じる。また図17では時間揺らぎによる遅れを例に説明したが、逆に時間揺らぎで進む場合においても同様であり、ストリーム送出で切り替えを行う場合、さらに不自然な切り替えとなることがある。
この結果、放映コンテンツの品格が損なわれるのみならず、当該番組を提供するスポンサーの印象も損なわれる虞れがあった。
【0019】
一方、アナログ回線経由による送出においても同様にタイミングのずれが発生する。図18はその説明図である。キー局110では、番組からキーCMへの切換がなされるべき19時00分00秒に先だって、3秒前の18時59分57秒に切換信号を発行し、アナログ回線102経由でローカル局である系列局120へ送出するが、回線遅延の発生のため切換信号の系列局120への到着が例えば1秒間遅れて18時59分58秒となる場合、系列局120では自動送出制御装置122が切換信号の到着から所定の3秒後に自動切換を実行するから、実際の切換は予定されていた19時00分00秒ではなく、遅延分だけずれた19時00分01秒に実行されることになる。この結果、上記のデジタル回線経由による送出において述べたと同様なタイミングのずれが生じ、上記と同様の放映コンテンツの品格の劣化をまねく虞があった。
【0020】
このように従来の放送システムの第1の問題点は、各系列局において素材の切替時に生じる不具合による放映コンテンツの品格の劣化であり、改善が期待されていた。
【0021】
また、従来のキー局において必要とされる設備、人的資源は、
1 キー局でも取材をする場合、取材機材と取材担当者
2 キー局でも素材編集をする場合、編集機材と編集担当者
3 バンク機器(現行と予備)と管理スタッフ
4 スケジューラ(スケジューリング機器)とスケジューリング担当者
5 系列局への自動送出設備(現行と予備)と送出管理スタッフ
6 キー局でも放送をする場合、送信設備(現行と予備)と送信管理スタッフ
が必要となり、とりわけトリガ信号(例えばネットキュー)を刻印するための刻印システムが不可欠であるが、その発行仕組みは複雑である。したがって従来の放送システムの第2の問題点は、キー局側の送出システムの設備コストおよび運用コストが嵩む上、人員を要することによるコスト増である。
【0022】
一方、従来の各系列局において必要とされる設備、人的資源は、
1 取材機材と取材担当者
2 編集機材と編集担当者
3 バンク機器(現行と予備)と管理スタッフ
4 スケジューラ(スケジューリング機器)とスケジューリング担当者
5 自動送出設備(現行と予備)と送出管理スタッフ
6 送信設備(現行と予備)と送信管理スタッフ
が必要となり、設備・機材および担当スタッフともに多くを擁するのが現状であった。とりわけ系列局の自動送出設備は、キー局から受けた放映マスターからトリガ信号を検出し、このトリガ信号に基づき、実時間管理下で素材を切替えて自局独自の放映コンテンツを再編成する機能が不可欠であった。したがって従来の放送システムの第3の問題点は、各系列局でのトリガ信号検出および放映コンテンツ再編成に設備と人員を要することによるコスト増である。
【0023】
さらに従来の放送システムの第4の問題点は、各系列局が予備の自動送出設備と関連する人員を要することによるコスト増である。予備設備は緊急時に稼働されるが、複数の系列局がそれぞれ予備設備を備えることでその総数が多く、また頻繁に稼働されるものでない故に夫々の稼働効率は非常に低く、よって合理化のための方途が求められていた。
【0024】
また従来技術による構成では、或る系列局(例えばA局)が、他の系列局(例えばB局)において独自に制作し保管蓄積している素材の存在確認と、その素材を利用して自局(A局)用の放映コンテンツに組み入れることが技術構成上容易ではなかった。したがって従来の放送システムの第5の問題点は、或る系列局において管理する素材を他の系列局で利用する場合に必要とされる、当該系列局間での情報・データおよびコマンド授受を効率的に実行するための方途が存在しないことである。
【0025】
本発明は、前記のような従来技術における問題点を解決するためなされたもので、放映流れの途中切れや余計な放映分の出現のない高品格の放送を、しかも合理化された設備で可能にし、且つ他の放送局の制作管理する素材の利用を容易にする放送方法、及び放送システム、及びコンテンツ編成供給センタを提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明に係る手段を述べる。
前記従来技術の課題を解決するとともに前記目的を達成するべく、本発明の請求項1に係る放送方法は、中央放送局と複数の系列放送局間がネットワーク接続され、且つ、
前記各放送局は、映像または音声の少なくとも一方で構成される素材を複数個、所定順序にしたがい編成した放映コンテンツを視聴者へ送信して放映す
る、
放送システムに適用される放送方法であって、
前記各系列放送局が前記素材および当該素材の編成情報を前記中央放送局へ送付する送付過程と、
前記中央放送局が前記素材および当該素材の編成情報に基づき、当該系列放送局用の放映コンテンツを編成し、前記ネットワーク経由で当該系列放送局へ送出する送出過程と、
前記系列放送局が前記中央放送局から送出された当該系列放送局用の前記放映コンテンツを前記ネットワーク経由で受けて送信により放映する送信過程と、
を備えることを特徴とする。
【0027】
前記の放送方法によれば、各系列放送局から送付過程において素材および当該素材の編成情報が中央放送局へ送付され、ついで中央放送局の送出過程により、素材および当該素材の編成情報に基づいた各系列放送局用の放映コンテンツ編成がなされると、ネットワーク経由で該当する系列放送局へ放映コンテンツがそれぞれ送出され、各系列放送局においては送信過程により放映コンテンツが視聴者へ向けて送信され、放送される。したがって各系列放送局では放映コンテンツの編成工程と送出工程が省略される。一方、中央放送局では、各系列放送局での編成と送出に使用するためのタイミング通知工程が省略される。
【0028】
本発明の請求項2に係る放送方法は請求項1記載のもので、前記中央放送局が、前記各系列放送局から送付された前記素材または当該素材の編成情報の少なくとも何れかを参照可能に保管する情報管理過程と、
任意の前記系列放送局が前記中央放送局へ前記保管内容の参照を要求し、前記中央放送局が前記参照要求を受付けて該当する前記保管内容を前記系列放送局へ送付し、送付された前記保管内容を前記系列放送局が受理する情報参照過程と、を備えることを特徴とする。
【0029】
前記の放送方法によれば、情報管理過程により、各系列放送局から送付された素材が保管される。しかもこの保管された素材は、情報参照過程において中央放送局および当該系列放送局からの参照はもとより、任意の他の系列放送局からも参照がなされる。
この結果、中央放送局によって、参照により得た素材を用いた各系列放送局用の放映コンテンツの制作がなされる。 または任意の他の放送局によって、自局以外の局で準備された素材が参照され、その素材の内容検討がなされる。
または情報管理過程により、各系列放送局から送付された素材の編成情報が中央放送局に保管される。したがって保管された編成情報が、中央放送局または当該系列放送局から参照される。
【0030】
本発明の請求項3に係る放送方法は、請求項1または2記載のもので、前記中央放送局が自局用の放映コンテンツを編成して、自局用の送信手段へ送出する送出過程と、前記放映コンテンツを受けた前記送信手段が送信する送信過程と、
を備えることを特徴とする。
【0031】
前記の放送方法によれば、中央放送局が各系列放送局用の放映コンテンツを編成して送出するだけでなく、さらに当該中央放送局の送出過程で自局用の放映コンテンツ編成がなされて送出され、且つ送信過程により送信される。これにより中央放送局の管轄地域への放映コンテンツの提供が為される。
【0032】
本発明の請求項4に係る放送方法は請求項1、2または3の何れか記載のもので、前記系列放送局または前記中央放送局のうち少なくとも何れかは、他局が前記中央放送局へ送付した前記素材を自局用の放映コンテンツの少なくとも一部に組み込む、他局素材の利用過程を備えることを特徴とする。
【0033】
前記の放送方法によれば、各系列放送局または中央放送局においてそれぞれ具備する他局素材の利用過程によって、他局が中央放送局へ送付した素材の、自局用の放映コンテンツへの組み込みが為される。
【0034】
本発明の請求項5に係る放送システムは、中央放送局と複数の系列放送局間がネットワーク接続され、且つ前記各放送局は、映像または音声の少なくとも一方で構成される素材を複数個、所定順序にしたがい編成した放映コンテンツを視聴者へ送信して放映するものであって、
前記各系列放送局は、
前記素材および当該素材の編成情報を前記中央放送局へ送付する送付手段と、
前記中央放送局から送出された当該系列放送局用の前記放映コンテンツを前記ネットワーク経由で受けて送信により放映する送信手段と、
を備え
前記中央放送局は、
前記系列放送局から送付された前記素材および当該素材の編成情報に基づき、当該系列放送局用の放映コンテンツを編成し、前記ネットワーク経由で当該系列放送局へ送出する送出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0035】
前記の放送システムによれば、各系列放送局の送付手段によって、素材および当該素材の編成情報が中央放送局へ送付される。中央放送局では送出手段により、素材および当該素材の編成情報に基づいた各系列放送局用の放映コンテンツ編成がなされ、ネットワーク経由で該当する系列放送局へ放映コンテンツがそれぞれ送出される。放映コンテンツを受けた各系列放送局においては、送信手段により放映コンテンツが視聴者へ向けて送信され、放送される。したがって各系列放送局では放映コンテンツの編成と送出に係る手段が省略される。一方、中央放送局では、各系列放送局での編成と送出に使用するためのタイミングの通知に係る手段が省略される。
【0036】
本発明の請求項6に係る放送システムは、請求項5記載のもので、前記中央放送局は、前記各系列放送局から送付された前記素材または当該素材の編成情報の少なくとも何れかを参照可能に保管し、且つ任意の前記系列放送局からの前記保管内容の参照要求を受付けて該当する前記保管内容を前記系列放送局へ送付する情報管理手段を備え、
前記系列放送局は前記中央放送局へ前記保管内容の参照を要求し、送付された前記保管内容を受理する情報参照手段を備えることを特徴とする。
【0037】
前記の放送システムによれば、中央放送局の情報管理手段によって各系列放送局から送付された素材が保管される。この保管された素材は、中央放送局の情報管理手段および各系列放送局の情報参照手段により、中央放送局による参照および素材を送付した当該系列放送局からの参照はもとより、任意の他の系列放送局からも参照がなされる。
この結果、中央放送局によって、参照により得た素材を用いた各系列放送局用の放映コンテンツの制作がなされる。
または任意の他の放送局によって、自局以外の局で準備された素材が参照され、その素材の内容検討がなされる。
または情報管理手段により、各系列放送局から送付された素材の編成情報が中央放送局に保管される。したがって保管された編成情報が、中央放送局または当該系列放送局から参照される。
【0038】
本発明の請求項7に係る放送システムは、請求項5または6の何れか記載のもので、前記中央放送局は、自局用の放映コンテンツを編成して、自局用の送信手段へ送出する送出手段と、前記放映コンテンツを受けて送信する前記送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0039】
前記の放送システムによれば、中央放送局が各系列放送局用の放映コンテンツを編成して送出する機能を果たすだけでなく、さらに当該中央放送局すなわち自局用の放映コンテンツ編成がなされて送出され、且つ送信される。これにより中央放送局の管轄地域への放映コンテンツの提供が為される。
【0040】 本発明の請求項8に係る放送システムは、請求項5、6または7の何れか記載のもので、前記系列放送局または前記中央放送局のうち少なくとも何れかは、他局が前記中央放送局へ送付した前記素材を自局用の放映コンテンツの少なくとも一部に組み込む、他局素材の利用手段を備えることを特徴とする。
【0041】
前記の放送システムによれば、各系列放送局または中央放送局においてそれぞれ具備する他局素材の利用手段によって、他局が中央放送局へ送付した素材の、自局用の放映コンテンツへの組み込みが為される。
【0042】
本発明の請求項9に係るコンテンツ編成供給センタは、外部から放映コンテンツの送出を受けて視聴者へ送信することにより放送する複数の放送局に対してネットワーク接続する接続手段と、
前記各放送局から送付された、映像または音声の少なくとも一方で構成される素材および、前記素材の編成情報に基づき、前記素材を複数個、所定順序にしたがい編成して該当する前記放送局用の前記放映コンテンツとし、前記ネットワーク経由でそれぞれ該当する前記放送局へ送出する複数の送出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0043】
前記のコンテンツ編成供給センタによれば、各放送局から素材および当該素材の編成情報が送付されると、具備する各送出手段によって素材および当該素材の編成情報に基づいた各放送局用の放映コンテンツ編成がなされ、ネットワーク経由で該当する放送局へそれぞれ送出される。この放映コンテンツを受けた各放送局は視聴者へ向けて送信することで放送がなされる。したがってコンテンツ編成供給センタ側では、各放送局での放映コンテンツの編成と送出に使用するためのタイミングの通知の必要がなくなり、タイミング通知に係る手段と処理が省略される。一方、各放送局側では放映コンテンツの編成と送出に係る手段と処理が省略される。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態を添付図を参照して詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、この発明の本質的な構成と作用を示すための好適な例の一部であり、したがって技術構成上好ましい種々の限定が付されている場合があるが、この発明の範囲は、以下の説明において特にこの発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0045】
図1は、本発明の放送システムの一実施形態のブロック構成図である。
図2は、図1に示された中央局の要部ブロック構成図である。
図1および図2に示されるように、本発明に係る放送システムBDSは、中央局Cbsと、第N系列放送局SatNに代表される複数の系列放送局と、これらの接続手段であるネットワークとしての、データ通信網50および専用デジタル回線51を備える。なお以下の説明では、複数の系列放送局のうち第N系列放送局SatNを例としている。また以下の説明で、中央局は中央放送局と同義であり、また系列局は系列放送局と同義である。
【0046】
ここで放送システムBDSは、本発明において提案されるセントラル・キャスティング機能を備える。セントラルキャスティング機能は、従来、第N系列放送局SatNなどの各系列局がそれぞれ設備していた個別の送出設備を中央局Cbsに集中統合して設備することによって集中管理し、放送システムBDS全体の設備、運用、保守を合理化するものである。
【0047】
したがって中央局Cbsは、セントラル・キャスティング機能を備えるシステムの中核部、すなわちセントラル・キャスティング・ステーションとして作動し、
1.登録機能
2.蓄積保管機能
3.登録情報管理機能
4.自動送出機能
のそれぞれの機能に係る構成部分を備える。さらに、中央局Cbsの周辺の管轄市域へ自ら放送する送信機能を備える。
【0048】
入力部7、登録手段1が登録機能に関与し、データサーバ2、第N系列局用の番組バンク4、第N系列局用のCMバンク5、第J系列局用のCMバンク6等が蓄積保管機能に関与する。
入力部7は、デコード機能および判断機能を備えたインテリジェント・インタフェースで構成され、データ通信網50を経由して第N系列放送局Satから送付された、コマンド添付の番組素材データ24a、コマンド添付のCM素材データ25aを受けてデコードし、宛先確認の上、登録手段1へ供給する。さらに、データ通信網50を経由して第N系列放送局Satから送付された、通知情報付きの編成情報データ26aを受けてデコードし、確認の上、登録手段1へ供給する。
【0049】
登録手段1は、コンピュータシステムとして構成され、コマンド添付の番組素材データ24aをコマンドと番組素材4aに分離し、またコマンド添付のCM素材データ25aをコマンドとCM素材5aに分離し、それぞれのコマンドに基づいて番組素材4a、CM素材5aを第N系列局用の番組バンク4、第N系列局用のCMバンク5へ格納して蓄積または更新する。さらに番組素材4a、CM素材5aのリストをデータサーバ2へ送り、リストファイル2Lを形成または更新させる。
或いは登録手段1は、通知情報付きの編成情報データ26aを受けると、当該通知情報に基づき当該編成情報をデータサーバ2へ送り、編成情報ファイル2Sを形成または更新させる。
なお登録手段1の上記機能は、コンピュータが読取り実行可能なプログラムとして準備される。
【0050】
番組バンクとCMバンクは、第N系列局用の番組バンク4、第N系列局用のCMバンク5以外にも、例えば図示されるような第J系列局用の番組バンク4’、第J系列局用のCMバンク6などが具備される。このように番組バンクまたはCMバンクは、中央局Cbs内において各系列局専用に準備されるが、コンピュータシステム上はこれらは何れも論理バンクとして構成できる。これらは大容量かつ高速アクセスを要する映像・音声データの記録/再生機能が必要であることから、したがって物理バンクを例えばRAIDに代表される大容量磁気記録システム或いはビデオサーバで構成することが好ましい。この場合には、複数の系列局に係る各番組バンクまたは各CMバンクをRAIDシステムへ共載する構成とすることができる。
【0051】
データサーバ2は高速アクセス可能な大容量ハード磁気ディスク記録再生装置などで構成される。
【0052】
登録情報管理手段3、出力部8に加えて前掲の入力部7、データサーバ2、リストファイル2L、編成情報ファイル2S、第N系列局用の番組バンク4、第N系列局用のCMバンク5、第J系列局用の番組バンク4’、第J系列局用のCMバンク6などが前記の登録情報管理機能に関与し、連携して情報管理手段として機能する。
【0053】
入力部7は、ここではデータ通信網50を経由して第N系列放送局Satから送付された、登録情報参照コマンド27sを受けてデコードし、宛先確認の上、登録情報管理手段3へ供給する。
【0054】
登録情報管理手段3はコンピュータシステムとして構成され、登録情報参照コマンド27sに基づき、該当するリストファイル2Lまたは編成情報ファイル2Sをデータサーバ2から取出すか、該当する番組素材4a、CM素材5a、CM素材6a等を第N系列局用の番組バンク4、第N系列局用のCMバンク5、第J系列局用の番組バンク4’、第J系列局用のCMバンク6などから取出し、ファイルデータまたは素材データ3sとして出力部8へ供給する。
【0055】
出力部8は、エンコード機能および判断機能を備えたインテリジェント・インタフェースで構成され、登録情報管理手段3から供給されたファイルデータまたは素材データ3sをエンコードし、データ通信網50を経由して第N系列放送局Satへ送付する。
【0056】
第N系列局用の自動送出制御手段9、第N系列局用の自動送出手段10、エンコーダ11、タイム管理手段15は、前記の自動送出機能機能に関与する。
タイム管理手段15はタイマー機構により構成され、時刻情報15aを自動送出制御手段9へ供給する。
【0057】
第N系列局用の自動送出制御手段9はコンピュータシステムとして構成され、時刻情報15aに基づき編成情報ファイル2Sを監視して、同じくコンピュータシステムとして構成される第N系列局用の自動送出手段10へ制御信号を送りその作動を制御する。
【0058】
第N系列局用の自動送出手段10は、第N系列局用の自動送出制御手段9からの制御信号に基づき、素材4a’、5a’、6a’等を所定順序とタイミングで第N系列局用の番組バンク4、第N系列局用のCMバンク5、第J系列局用のCMバンク6(さらに第J系列局用の番組バンク4’)などから取出して放映コンテンツOacnを編成し、エンコーダ11を経由して映像伝送用の通信回線である専用デジタル回線51へ自動送出する。
【0059】
ここで図2に示されるように、中央局Cbsには現用のデータサーバである第1系列局用データサーバ2A〜第N系列局用データサーバ2Nと、予備用のデータサーバ2Uが準備される。データサーバは各系列局専用に準備された論理サーバであるが、複数の系列局それぞれのデータサーバを、例えば大容量磁気ハードディスク装置で成る物理サーバ上に共載する構成とすることができる。
【0060】
同様に現用の番組バンクである第1系列局用番組バンク4A〜第N系列局用番組バンク4Nと、予備用の番組バンク4Uが、さらに現用のCMバンクである第1系列局用CMバンク5A〜第N系列局用CMバンク5Nと、予備用のCMバンク5Uが具備されている。
【0061】
さらに自動送出制御装置も、現用の第1系列局用自動送出制御装置9A〜第N系列局用自動送出制御装置9Nと、予備用の自動送出制御装置9Uが具備され、同様に自動送出手段である自動送出系統も、現用の第1系列局用自動送出系統10A〜第N系列局用自動送出系統10Nと、予備用の自動送出系統10Uが具備され、上記各構成部分間の信号・データ流れを分配ルーティングする分配/ルーティング装置12が具備されている。上記の各自動送出制御装置と分配/ルーティング装置12は自動送出制御手段として構成される。
さらに緊急時において使用される手動系統15と、手動系統15の操作により上記の現用と予備用の接続を切り換える切り換え装置16が、緊急対応手段として具備されている。
【0062】
データ通信網50は双方向のデータ授受を可能にする全ゆる通信網により具現されるが、とりわけATM通信網(ATMネットワーク)によるLANであるATM・LANを適用することが好ましい。ATM・LANはATM規格に基づきセルベースによる155Mbit/秒の伝送速度で、中央局Cbsおよび第N系列放送局SatN間のデータ伝送を司る、映像送信を前提とする高速広帯域ネットワークである。以下、データ通信網50をその一例であるATM・LAN50と記載して説明する。
【0063】
専用デジタル回線51は中央局Cbsから第N系列放送局SatNへ放映コンテンツOacnを実時間伝送する回線であり、海底光ケーブルを含む光ケーブル網や国内の映像伝送用衛星回線等で構成される。
【0064】
第N系列放送局SatNは、
1.素材制作・登録機能
2.編成情報制作・登録機能
3.登録情報参照機能
4.送信機能
のそれぞれの機能に係る構成部分を備える。
【0065】
制作・送付手段23、出力部28は、素材制作・登録機能に関与する。
制作・送付手段23は、例えば取材で得たマテリアルを編集するノンリニア編集システム等により番組素材やCM素材を制作し、それぞれをデータ化して登録用のコマンドを添付する装置であり、主要部はコンピュータシステムによって構成される。登録用コマンドが添付された番組素材データ24aや、登録用コマンドが添付されたCM素材データ25aが出力部28に出力される。
【0066】
出力部28は、エンコード機能を備えたMPEGトランスポート・ストリーム・プロトコル対応のインタフェースで構成され、制作・送付手段23から供給された、何れも登録用コマンドが添付された番組素材データ24aやCM素材データ25aにエンコードを施して、データ通信網50を経由して中央局Cbsへ送付する。
【0067】
編成情報作成・送付手段26、前掲の出力部28は、前記の編成情報制作・登録機能に関与する。
編成情報作成・送付手段26は、この第N系列放送局SatN用の放映コンテンツを編成するための編成情報を作成し、通知情報を添付して中央局Cbsへ送付するものであり、主要部はコンピュータシステムによって構成される。通知情報が添付された編成情報26aは出力部28に出力される。
【0068】
出力部28は、ここでは編成情報作成・送付手段26から供給された編成情報26aにエンコードを施して、データ通信網50を経由して中央局Cbsへ送付する。
【0069】
登録情報参照手段27、入力部29、前掲の出力部28は、前記の登録情報参照機能に関与する。
登録情報参照手段27は、中央局Cbsにおいて登録保管されている情報やデータを参照するための装置であり、主要部はコンピュータシステムによって構成される。登録情報参照の要求はコマンド発行により為され、発行されたコマンド27sはファイルデータ参照や登録素材の参照の要求を含み、出力部28に出力される。
【0070】
出力部28は、ここでは登録情報参照手段27から供給されたコマンド27sにエンコードを施して、データ通信網50を経由して中央局Cbsへ送付する。
【0071】
一方、入力部29はデコード機能および判断機能を備えたMPEGトランスポート・ストリーム・プロトコル対応のインテリジェント・インタフェースで構成され、中央局Cbsからデータ通信網50を経由して送付された、上記の参照要求への応答であるファイルデータや登録素材データにデコードを施し、復元したデータ3sを登録情報参照手段27へ供給する。
【0072】
デコーダ21、送信手段22は、前記の送信機能に関与する。
デコーダ21は、映像伝送用の通信回線である専用デジタル回線51を経由して中央局Cbsから送出されたストリームを受けると、これにデコードを施して実時間の放映コンテンツOacnのストリームとし、送信手段22へ入力する。
送信手段22は放映コンテンツOacnの送出を受けて、アンテナから放送する。これにより中央局Cbsが送出した放映コンテンツOacnが実時間で第N系列放送局SatNから放送される。
【0073】
図3は、機能拡張された放送システムBDSのブロック構成図である。同図に示される構成は、実況中継による生番組などのリアルタイム放映に対応する機能を備える。さらに、第N系列放送局SatNなど各系列局から送付される種々のソースにつき、それらの映像の解像度に係る情報の管理機能を備える。
【0074】
生番組などのリアルタイム放映において、第N系列放送局SatNの制作・送付手段23は、実況現場の複数のカメラから同時に送付されてくるリアルタイム素材31を受け付けて多重データ化し、多重の、且つリアルタイム素材であることを示すコマンドを添付した番組素材データ24aやCM素材データ25aを出力部28経由で中央局Cbsに送付する。
【0075】
さらに、第N系列放送局SatNの編成情報作成・送付手段26は、例えば上記の実況中継番組の制作担当者からリアルタイムで入力される、カメラの切り換えやCMへの切り換えに係る編成指示32を受け付けてリアルタイムで編成情報26aを作成し、出力部28経由で中央局Cbsに送付する。
【0076】
中央局Cbsの登録手段1は、番組素材データ24aやCM素材データ25aを受理時に添付コマンドからリアルタイム素材であることを確認すると、番組素材データ24aにつきコマンドとリアルタイム番組素材4abに分離し、またCM素材データ25aにつきコマンドとCM素材5aに分離し、リアルタイム番組素材4abを第N系列局用の自動送出手段10へ送付する。一方、CM素材5aはリアルタイム素材であっても、リアルタイム番組素材4abと異なり、前もって準備されたフィルムが実際の送出タイミングよりも若干以前に登録手段1側に送付されてくる場合には、第N系列局用のCMバンク5へ格納し、さらに編成情報ファイル2Sを更新する。この更新は、後述する第N系列局用の自動送出制御手段9がリアルタイム放映の処理を実行する際にCM素材5aに関する情報を提供するためのものである。
或いはCM素材5aがリアルタイム番組素材4abと同様、実際の送出タイミングで送付されてくる場合には、CMバンク5を経由することなく、直ちに第N系列局用の自動送出手段10へ送付するよう構成する。
【0077】
上記と同時に登録手段1は、第N系列局用の自動送出制御手段9に対し直ちに、リアルタイム放映であることの通知と、リアルタイムの編成情報26aを直接(編成情報ファイル2Sを経由させることなく)、送付する。
なお登録手段1は、リアルタイム番組素材4abを第N系列局用の自動送出手段10へ送付する一方で、番組素材4aaとして第N系列局用の番組バンク4へ格納するよう構成することもできる。
【0078】
第N系列局用の自動送出制御手段9は、登録手段1からリアルタイム放映であることの通知と、リアルタイムの編成情報26aを受けると、リアルタイム放映であることを確認し、編成情報26aに基づき送付されたリアルタイム番組素材4abを編成し、送出のための制御信号を第N系列局用の自動送出手段10へ付勢する。さらに上記の更新された編成情報ファイル2Sを参照して、CMバンク5から該当するCM素材5a’を取り出し送出するための制御信号を第N系列局用の自動送出手段10へ付勢する。
【0079】
第N系列局用の自動送出手段10は、第N系列局用の自動送出制御手段9からの制御信号に基づき、リアルタイム番組素材4abおよびCM素材5a’等を指示された順序とタイミングで切り換え、リアルタイム放映コンテンツOacnとしてエンコーダ11を経由して映像伝送用の通信回線である専用デジタル回線51へ自動送出する。上記のようにしてリアルタイム放映がなされる。
【0080】
つぎに、映像の解像度に係る情報の管理機能につき説明する。
第N系列放送局SatNなど各系列局からは、高品位または低品位からなる解像度の異なる種々のソースがランダムに送付されてくる。登録手段1が備える解像度情報調整手段1Rは、送付された各ソースの解像度を確認して解像度情報1bを調整の上、データサーバ2へ送り、データサーバ2上に解像度情報ファイル2Rを形成または更新させる。解像度情報ファイル2R内の解像度情報1bは、第N系列局用の自動送出制御手段9または登録情報管理手段3から参照可能に構成される。これにより、第N系列局用の自動送出制御手段9は着目する素材の解像度を確認して対応する制御指示を第N系列局用の自動送出手段10へ付勢することが可能になる。
一方、登録情報管理手段3は同様に着目する素材の登録された解像度の情報を第N系列放送局SatNなど各系列局へ送付することが可能になる。
【0081】
前記のように本実施形態による放送システムBDSは、中央局Cbsが、第N系列局SatNに代表される各系列局(以下、各系列局Satと記載する)から送付された素材または当該素材の編成情報を参照可能に保管し、且つ任意の系列局Satからの保管内容の参照要求を受付けて該当する保管内容を系列局Satへ送付する広義の情報管理手段と、素材および当該素材の編成情報に基づき、映像・音声で構成される素材を複数個、所定順序にしたがい編成した系列局Sat用の放映コンテンツを編成し、ネットワーク経由でこの系列局Satへ送出する広義の送出手段を備え、一方、系列局Satが、素材および当該素材の編成情報を中央局Cbsへ登録のため送付する広義の送付手段と、中央局Cbsへ保管情報やデータの参照を要求し、送付された保管情報やデータを受理する広義の情報参照手段と、中央局Cbsから送出された当該系列局Sat用の放映コンテンツをネットワーク経由で受けて、当該放映コンテンツを視聴者へ送信して放映する送信手段とを備えるものである。
【0082】
この放送システムBDSによれば、各系列局Satの送付手段によって、素材および当該素材の編成情報が中央局Cbsへ送付され登録保管される。
中央局Cbsでは送出手段により、素材および当該素材の編成情報に基づいた各系列局Sat用の放映コンテンツ編成がなされ、ネットワーク経由で該当する系列局Satへ放映コンテンツがそれぞれ送出される。
放映コンテンツを受けた各系列局Satにおいては、送信手段により放映コンテンツが視聴者へ向けて送信され、放送される。
【0083】
したがって各系列局Satでは放映コンテンツの編成と送出に係る手段を省略できる。一方、この放映コンテンツは系列局Satにおいて再編成する必要がない。したがって中央局Cbsでは、従来必要とされた各系列局Satでの編成と送出に使用するためのタイミングの通知に係る手段を省略できる。すなわち素材間のタイミングを示すトリガ信号を刻印する必要がない。
【0084】
さらに、中央局Cbsの広義の情報管理手段によって各系列局Satから送付された素材が保管され、この素材は、中央局Cbsの情報管理手段および各系列局Satの情報参照手段により、中央局Cbsによる参照および素材を送付した当該系列局Satからの参照はもとより、任意の他の系列局Satからも参照がなされる。
この結果、中央局Cbsは任意の時間に上記を参照し、これにより得た素材を用いて各系列局Sat用の放映コンテンツを制作できる。
【0085】
また任意の他の放送局が、自局以外の局で準備された素材を参照することができ、その素材の内容を検討して自局に利用可能かを判断することができる。
また情報管理手段が、各系列局Satから送付された素材の編成情報を中央局Cbsに保管するから、保管された編成情報を中央局Cbsまたは系列局Satから随時参照することができる。
【0086】
さらに従来技術では或る系列局Satが、他の系列局Satにおいて独自に制作し保管蓄積している素材の存在確認と、その素材を利用して自局用の放映コンテンツに組み入れることが技術構成上容易ではなかったが、本実施形態では素材バンクを中央局Cbsに設置して、各系列局Satから送られてきた素材の保存管理をすることにより、各系列局Satはバンクに保存管理された素材を検索でき、これにより各系列局Satは自局で制作した素材だけでなく、他の系列局Satで制作された素材も利用して自局用の放映コンテンツを準備することができる。
【0087】
また中央局Cbsは、上記のような各系列局Sat用の放映コンテンツを制作して放出するのみに止まらず、自局用の放映コンテンツを編成して、自局用の送信手段へ送出する送出手段と、この放映コンテンツを受けて送信する送信手段を具備する構成にできる。
これにより、中央局Cbsが各系列局Sat用の放映コンテンツを編成して送出する機能を果たすだけでなく、さらに当該中央局Cbsすなわち自局用の放映コンテンツ編成と送出且つ送信ができ、中央局Cbsの管轄地域へ放映コンテンツを提供することができる。
【0088】
図4は、本発明において提案されるセントラル・キャスティング・システムの概念説明図であり、前述の放送システムBDSはこれに対応している。セントラル・キャスティング・システムは、従来、各系列局Sat1〜SatNがそれぞれ設備していた個別の送出設備を一カ所(たとえば中央局Cbs)に集中統合して設備し、これによって設備、運用、保守を合理化して集中管理するシステムである。
【0089】
前掲のATM・LAN50は、番組素材やCM素材の登録と、各種のコマンドの、第N系列局SatNから中央局Cbsへの送付、編成情報の第N系列局SatNから中央局Cbsへの送付、参照された番組素材やCM素材の、中央局Cbsから第N系列局SatNへの送付等のデータ伝送を司る。配信プロトコルとしてMPEGトランスポート・ストリーム(以下、MPEG−TSと記載)が適用される。
図5は、図1に示されたネットワークに適用されるMPEGトランスポート・ストリーム(MPEG−TS)のレイヤ構造の説明図である。
【0090】
MPEG−TSは、伝達網物理レイヤ、ATM、AAL5の階層上に存在し、映像・音声の実時間伝送に必要な送信側と受信側での動作クロックの同期、映像と音声間のメディア同期、複数の映像・音声チャネルの多重化等の諸機能を実現するものである。MPEG−TSに載せて送付される情報の種類には、映像音声およびデータの実時間ストリームであるMPEG−2エレメンタリ・ストリーム(MPEG−2 PES)、コマンド情報やファイル情報などを非実時間で伝送するMPEG−2プライベート・セクション等がある。
AAL5(ATM adaptatiоn layer)は可変長パケットデータの伝送を実現するためのATMアダプテーション層の一形態である。
【0091】
MPEG−2のPESによるストリームデータとして映像はMPEGビデオにより、また音声はMPEGオーディオにより、番組素材やCM素材が系列局からキー局へ伝送される。或いはキー局から系列局へ伝送される。
一方、MPEG−2のPrivate Sectiоnにおいて、コマンドや編成情報を含む関連データの双方向授受がなされる。
【0092】
図6は、編成情報ファイルの一例の説明図である。
編成情報ファイル2Sは、BANK/FILE欄と、START時刻欄と、END時刻欄とを備え、素材情報が編成順にファイルされている。
放映順序が最初の素材である番組バンクPrgの番組素材PF101は開始時刻が12時00分00秒000ミリ秒、終了時刻が12時08分29秒990ミリ秒にスケジュールされており、続く第2の素材であるCMバンクのCM素材CF606は開始時刻が12時08分30秒000ミリ秒、終了時刻が12時08分44秒990ミリ秒である。以下同様に、第3の素材である番組バンクPrgの番組素材PF225は開始時刻が12時08分45秒000ミリ秒、終了時刻が12時19分59秒990ミリ秒であり、続く第4の素材であるCMバンクのCM素材CF59は開始時刻が12時20分00秒000ミリ秒、終了時刻が12時20分14秒990ミリ秒である。以下、編成される素材情報および時刻情報が続き、この編成情報に基づき放映コンテンツが編成される。
【0093】
ここで第2の素材を他の素材に差し替える際には、編成情報ファイル2S中の第2の素材情報If606を差替素材情報If28に入れ換えるのみでよい。したがって他局が登録蓄積している素材を利用して自局の放映コンテンツに組み入れる時には、サーバ内の編成情報ファイル2Sの該当する素材情報を差し替えるのみでよく、これにより容易に所望の素材を組み入れた放映コンテンツの送出を中央局Cbsから受けることが可能になる。
【0094】
図7は、緊急回避機能を具備した系列局の一実施形態の要部ブロック構成図である。第N系列局SatN’は、素材を制作する制作システム23’と、制作システム23’から供給される素材データを中央局Cbsに向け送られる登録用(上り)の素材データ30aと自局から直接送出可能な実時間送出用の素材データ30bに分配する分配部30と、中央局Cbsから送出(下り)されてきた放映コンテンツOacnと直接送出用の素材データ30bとを手動で切り換え可能な切換部31と、切換手段31から供給されるストリームを現用の送信システム22’へストリーム32aとして、或いは予備用の送信システム22’’へストリーム32bとして供給する分配部32を備える。さらに中央局Cbsへ営業情報26bや編成情報26aを送付する営業情報・編成情報入力システム26’を具備している。
【0095】
分配部30、切換部31、分配部32によって緊急回避設備Emgsが構成される。緊急回避設備Emgsは何等かの理由で中央局Cbsから送出されている放映コンテンツOacnが途切れた際に緊急作動し、切換部31が放映コンテンツOacnを直接送出用の実時間ストリームである素材データ30bへ切換えることにより、放送の中断を防ぐ。
緊急回避設備Emgsはまた、自局内の現用の送信システム22’が何等かの理由で不作動となった際に、直ちに予備用の送信システム22’’を作動させる。上記の構成により、第N系列局SatN’は緊急時の対応が可能になる。
【0096】
つぎに図1に示された放送システムBDSの動作を詳説する。
図8は、放送システムBDSの動作モードの説明図である。放送システムBDSは以下の4モード、すなわち素材登録・更新モードMоd1、登録情報参照モードMоd2、編成情報登録・更新モードMоd3、オン・エアモードMоd4で動作する。
【0097】
素材登録・更新モードMоd1は、系列局Satの制作した素材を中央局Cbsへ送付して登録し、中央局Cbsにおいて素材管理する。
素材登録・更新モードMоd1には、系列局Satから中央局Cbsへ、素材とその登録・更新コマンドを送付するステップと、中央局Cbsが送付された素材と登録・更新コマンドを受理するステップと、中央局Cbsが受理した素材をバンクへ登録蓄積または更新するステップと、中央局Cbsがサーバ内のリストファイルを更新するステップがある。この素材登録・更新モードMоd1の動作は図9に基づいて後に詳述される。
【0098】
登録情報参照モードMоd2は、中央局Cbsに保管され集中管理されている素材の確認を行う。
登録情報参照モードMоd2には、系列局Satから中央局Cbsへ、サーバ内のリスト送付指示コマンドを送付するステップと、中央局Cbsから系列局Satへリストを送付するステップと、系列局Satが送付されたリストを受理し検討するステップと、系列局Satから中央局Cbsへ、リストに示された素材(例えば他局の登録しているCM素材など)の送付指示コマンドを送付するステップと、中央局Cbsから系列局Satへ該当素材を送付するステップと、系列局Satが送付された素材を受理しその利用を検討するステップがある。この登録情報参照モードMоd2の動作は図10に基づいて後に詳述される。
【0099】
編成情報登録・更新モードMоd3は、各系列局Satが自局用の放映コンテンツの編成を中央局Cbsへ依頼するための編成情報の、中央局Cbsへの登録・更新を行う。
編成情報登録・更新モードMоd3には、系列局Satから中央局Cbsへ、編成情報とその登録・更新コマンドを送付するステップと、中央局Cbsが送付された編成情報と登録・更新コマンドを受理して編成情報ファイルへ登録蓄積または更新するステップがある。この編成情報登録・更新モードMоd3の動作は図11に基づいて後に詳述される。
【0100】
オン・エアモードMоd4は、中央局Cbsにおける前記編成情報に基づく各系列局Sat用の放映コンテンツの編成と送出を実行し、各系列局Satは放映コンテンツの送信を実行する。
オン・エアモードMоd4には、中央局Cbsがタイムキーパに基づき編成を実行し、放映コンテンツを該当する系列局Satへ送出するステップと、系列局Satが送出された放映コンテンツを受理して送信するステップがある。このオン・エアモードMоd4の動作は図12に基づいて後に詳述される。
【0101】
図9は、素材登録・更新モードMоd1の動作説明図である。
第N系列局SatNは、制作・送付手段23によって番組ソースとCMソースを制作し、ついで当該番組ソースにその登録・更新コマンドを添付したデータ24aと、CMソースにその登録・更新コマンドを添付したデータ25aとし、出力部28によりエンコードしてそれぞれ信号24e、25eとし、ATM・LAN50を経て中央局Cbsへ送付する。ここで番組ソースとCMソースの送付プロトコルはMPEG−TSのMPEG−2エレメンタリ・ストリーム(MPEG−2 PES)準拠であり、登録・更新コマンドの送付プロトコルはMPEG−TSのMPEG−2プライベート・セクション準拠により実行される。
【0102】
中央局Cbsでは、入力部7が、受けた信号24e、25eをデコードして夫々元のデータ24aと25aに復元し、さらに添付されたそれらの登録・更新コマンドを確認すると、これらデータ24aと25aを登録手段1へ送る。
登録手段1は、データ24aを受けると、これを番組素材4aと登録・更新コマンドとに分離し、登録・更新コマンドに基づき、番組素材4aを第N系列局用の番組バンク4へ格納して蓄積または更新するとともに、この番組素材4aを特定する素材リストデータ1cを発行してデータサーバ2のリストファイル2Lへ登録または更新する。
【0103】
登録手段1は同様に、データ25aをCM素材5aと登録・更新コマンドとに分離し、登録・更新コマンドに基づき、CM素材5aを第N系列局用のCMバンク5へ格納して蓄積または更新するとともに、このCM素材5aを特定する素材リストデータ1cを発行してデータサーバ2のリストファイル2Lへ登録または更新する。
【0104】
上記のようにして、第N系列局SatNが制作した番組素材4aとCM素材5aは、中央局Cbs側にある番組バンク4とCMバンク5に蓄積保管される。またそのリストは中央局Cbs側にあるデータサーバ2のリストファイル2Lによて管理される。他の系列局についても同様である。この結果、中央局Cbs側には全ての系列局が制作した全ての番組素材とCM素材が参照可能に集中保管され、またこれら集中保管された全素材のリストが参照可能に保管される。
【0105】
これにより、従来の各系列局において夫々設備していた素材バンクおよびその予備バンクを省略することができ、設備コストと運用コストの削減が可能になる。
【0106】
図10は、登録情報参照モードMоd2の動作説明図である。
第N系列局SatNは、登録情報参照手段27によって、中央局Cbs側にあるデータサーバ2のリストファイル2L(またはその部分)を送付させる指示コマンド27aを発行し、これを出力部28によりエンコードして信号27eaとし、ATM・LAN50を経由して中央局Cbsへ送付する。
中央局Cbsでは、受けた信号27eaを入力部7によりデコードして元の指示コマンド27aに復元して登録情報管理手段3へ送る。登録情報管理手段3は指示コマンド27aに基づいてデータサーバ2からリストファイル2L(またはその部分)をリストデータ2Laとして読出し、これに通知情報を添付したリスト情報3aを編成し、ついでこれを出力部8によりエンコードして信号3eaとし、ATM・LAN50を経由して第N系列局SatNへ送付する。ここで指示コマンドや情報の送付プロトコルはMPEG−TSのMPEG−2プライベート・セクション準拠で実行される。
【0107】
第N系列局SatNは、信号3eaを受理すると入力部29がこれをデコードして通知情報付きのリスト情報3aに復元し、さらに添付されている通知情報に基づき登録情報参照手段27へ送る。登録情報参照手段27はリスト情報3aからリストデータ2Laを抽出する。これにより第N系列局SatN側の編成者は、送付されたリストデータ2Laの内容を検討することができる。
【0108】
編成者はリストデータ2Laに示された素材(例えば他局である第J系列局の登録しているCM素材など)をさらに詳細に検討する必要があると判断すると、登録情報参照手段27により当該素材を送付させる指示コマンド27bを発行し、これを出力部28によりエンコードして信号27ebとし、MPEG−TSのMPEG−2プライベート・セクション準拠のプロトコルでATM・LAN50を経由して中央局Cbsへ送付する。
【0109】
中央局Cbsの入力部7は、受けた信号27ebをデコードして元の指示コマンド27bに復元し、内容に基づいて登録情報管理手段3へ送る。登録情報管理手段3は指示コマンド27bに基づいて、第J系列局用のCMバンク6から指示されたCM素材6aを読出し、これに通知情報を添付した素材情報3bを編成し、ついでこれを出力部8によりエンコードして信号3ebとし、ATM・LAN50を経由して第N系列局SatNへ送付する。
ここでCM素材6aの送付プロトコルはMPEG−TSのMPEG−2エレメンタリ・ストリーム(MPEG−2 PES)準拠であり、通知情報の送付プロトコルはMPEG−TSのMPEG−2プライベート・セクション準拠により実行される。
【0110】
第N系列局SatNの入力部29は、信号3ebを受理するとデコードして素材情報3bに復元し、添付されている通知情報に基づき登録情報参照手段27へ送る。登録情報参照手段27は素材情報3bからCM素材6aを抽出する。これにより第N系列局SatN側の編成者は、他局である第J系列局の登録しているCM素材6aの内容確認とその利用を検討することができる。
【0111】
図11は、編成情報登録・更新モードMоd3の動作説明図である。
第N系列局SatNは、自局の放映コンテンツの編成内容を決定するか、または前記登録情報参照モードMоd2において、例えば他局である第J系列局の登録しているCM素材6aを確認した結果としてこれを自局(第N系列局SatN)の放映コンテンツに組込み、または差し替え利用することを決定すると、編成情報を作成して中央局Cbsへ登録し、または更新する。
【0112】
先ず、第N系列局SatNの編成情報作成・送付手段26が編成情報およびその登録・更新コマンドで形成したデータ26aを作成すると、これを出力部28がエンコードし、信号26eとしてATM・LAN50を経て中央局Cbsへ送付する。ここでMPEG−TSのMPEG−2プライベート・セクション準拠のプロトコルにより送付が実行される。
【0113】
中央局Cbsでは、入力部7が受けた信号26eをデコードして編成情報およびその登録・更新コマンドで形成された元のデータ26aに復元し、内容確認して登録手段1へ送る。登録手段1はデータ26aを編成情報1dと登録・更新コマンドに分離し、登録・更新コマンドに基づいて編成情報1dをデータサーバ2の編成情報ファイル2Sへ登録または更新する。
前記の図6において示された差し替え素材情報If28は、更新のための編成情報1dの一例であり、差し替え素材情報If28により元の素材情報If606が差し替えられる。このように本モードでは上記の仕組みが他局素材の利用手段の主要部として機能し、他局が中央放送局へ送付した素材を自局用の放映コンテンツへ組み込むための編成情報を登録または更新することが容易に可能になる。
【0114】
図12は、オン・エアモードMоd4の動作説明図である。
中央局Cbsに備えられた、第N系列局用の自動送出制御手段9は、タイム管理手段(タイムキーパ)15が発信する時刻15aに基づいて編成情報ファイル2S内の第N系列局用の編成情報を監視し、同時に第N系列局用の自動送出手段10の作動を制御して、時系列で配列された各素材情報2Saの示す開始時刻において自動送出手段10に素材の編成を実行させる。第N系列局用の自動送出手段10は、第N系列局用の自動送出制御手段9の制御下で、第N系列局用の番組バンク4や第N系列局用のCMバンク5、さらには第J系列局用のCMバンク6等から適宜、該当する素材を取込み、第N系列局用の放映コンテンツOacnを作成して、エンコーダ11により伝送信号Oacneに変換の上、専用デジタル回線51を経て第N系列局SatNへ送出する。このように本モードは上記の仕組みが他局素材の利用手段の一部としての機能を司ることになる。
【0115】
第N系列局SatNは、伝送された信号Oacneをデコーダ21により復元し、実時間の放映コンテンツOacnとして送信手段22から送信することにより、放送する。
【0116】
上記のように本実施形態に係る放送システムによれば、前述した従来技術におけるような各系列局における素材の切替操作を一切必要としない。従ってたとえ伝送中でジッタ発生があっても、切替を要しないからタイミングずれの発生がない。よって従来技術において問題とされた、コンテンツの足切りや余分なコンテンツの残存による放映コンテンツの品格の劣化がなく、高い品格で放映コンテンツの放送が可能になる。
【0117】
しかも従来では各系列局毎に設けられていた送出設備を、中央局に集中統合して設けるようにし、中央局を前掲のセントラル・キャスティング機能の中核部、すなわちセントラル・キャスティング・ステーションとして機能させる構成とすることによって、設備をはじめ運用、保守を合理化することができる。さらに、従来では各系列局において現用の送出設備などの現用のシステムに加えて予備のシステムが個別に設備されていたが、セントラル・キャスティング・ステーションにシステムを集中統合することによって予備のシステムの数を削減して合理化し、トータルで最適化したシステムとすることができる。またストリーム信号にて伝送する場合の遅延量をセントラル・キャスティング・ステーション内で管理することができる。
【0118】
また従来技術のキー局におけるような、トリガ信号(ネットキュー等)を刻印するための複雑な仕組みの刻印システムを省略することにより、中央局の設備を簡素化できる。よって従来の放送システムの問題点であった、キー局側の送出システムの設備コスト増および人員を含む運用コスト増を解消することが可能になる。
同様に、従来技術の各系列局において必要とされた、トリガ信号検出および放映コンテンツ再編成のための設備等を省略することにより各系列局の設備を簡素化でき、よって従来の放送システムの問題点であった、各系列局における設備コスト増および人員を含む運用コスト増を解消することが可能になる。
【0119】
さらに、各系列局で制作された番組素材やCM素材をセントラル・キャスティング・ステーションに集めて管理し、各系列局で作成された編成情報に基づいて切替を行なうことにより各系列局用の放映コンテンツを編成し、各系列局に配信する。このように各系列局が局ごとに独立して独自の編成情報を編成できるから、自局用の独自の放映コンテンツをセントラル・キャスティング・ステーションに編成させ、その配信を受けることができる。しかも自局用の独自の放映コンテンツに、他の局によって制作された番組素材やCM素材を容易に組み込むことができる。
【0120】
つぎに、本発明において提案されるコンテンツ編成供給センタについて以下に説明する。
上記の放送システムBDSはセントラル・キャスティング・ステーションを中央局(中央放送局)Cbs内に具現したものであったが、中央局Cbsに替えてセントラル・キャスティング・ステーションを、図13に示すような専用のコンテンツ編成供給センタCCSとして具現することも可能である。この場合、コンテンツ編成供給センタCCSは、複数の放送局(これを契約局Agmtという)と契約し、各契約局Agmt(i:i=1〜N)で制作された番組素材やCM素材などの素材群の送付を受けて集中管理するとともに、各契約局Agmt(i)から供給された編成情報に基づいて切替等を行なうことにより各契約局専用の放映コンテンツをそれぞれ編成し、各契約局Agmt(i)に配信する。各契約局Agmt(i)はコンテンツ編成供給センタCCSから放映コンテンツの送出を受けて視聴者へ送信することにより放送する。
【0121】
コンテンツ編成供給センタCCSは、各契約局Agmt(i)に対してネットワーク接続する接続手段と、各契約局Agmt(i)から送付された、映像または音声の少なくとも一方で構成される素材および、当該素材の編成情報に基づき、当該素材を複数個、所定順序にしたがい編成して該当する契約局用の放映コンテンツとし、ネットワーク経由でそれぞれ該当する契約局Agmt(i)へ送出する複数の送出手段とを備える。このようにコンテンツ編成供給センタCCSは契約により、送付された素材を編成して放映コンテンツとし、該当する契約局Agmt(i)へ供給するサービスを行う特化されたセンタであり、前述の中央局Cbsと異なり放送局ではないので、自らが放送する設備を具備する必要はない。
【0122】
このコンテンツ編成供給センタCCSによるセントラル・キャスティング・ステーションでは上記のように、各契約局Agmt(i)から素材および当該素材の編成情報が送付されると、具備する各送出手段によって素材および当該素材の編成情報に基づいた各契約局用の放映コンテンツを編成し、ネットワーク経由で該当する契約局Agmt(i)へそれぞれ送出し、この放映コンテンツを受けた各契約局Agmt(i)は視聴者へ向けて送信することで放送がなされる。したがってコンテンツ編成供給センタCCS側では、各契約局Agmt(i)での放映コンテンツの編成と送出に使用するためのタイミングの通知の必要がなくなり、タイミング通知に係る手段と処理を省略できる。一方、各契約局Agmt(i)側では放映コンテンツの編成と送出に係る手段と処理を省略できる。その他の機能および利点・効果は前述の中央局Cbsと概ね同様である。
【0123】
図14は、階層構造によるセントラル・キャスティング・ステーションのブロック構成図であり、上記の中央局Cbs或いはコンテンツ編成供給センタCCSの何れにも適用される。
系列局SAT或いは契約する放送局Agmt(以下、説明の便宜上、系列局SATを例に説明する)の数が多い大規模システムで、広い地域にわたり多数の系列局SATを擁する場合、
セントラル・キャスティング・ステーションにおいて送出する放映コンテンツを多数処理する必要があるときは、システム効率向上のために
セントラル・キャスティング・ステーションの階層化が有効である。
【0124】
同図に示されるように、マスター・セントラル・キャスティング・ステーションが統轄機能を備え、そのサーバやバンクには個々の素材の映像・音声データの蓄積に替えて、複数のサブ・セントラル・キャスティング・ステーションがそれぞれ管理しているサーバやバンクの内容のリストを主として管理統轄している。
各サブ・セントラル・キャスティング・ステーションは、そのエリアに存在する複数の系列局SATから送付された番組素材とCM素材および編成情報をそれぞれバンクBKやサーバSVに蓄積し、各系列局SAT向けの放映コンテンツを編成して送出する。このようにしてサブ・セントラル・キャスティング・ステーションと各系列局SATを結ぶ伝送回線の本数を適正数にすることができる。
【0125】
さらに上記で、マスター・セントラル・キャスティング・ステーションのサーバやバンクと、サブ・セントラル・キャスティング・ステーションのサーバやバンクとをミラーリングする構成としてもよい。このミラーリングによって緊急時にサブ・セントラル・キャスティング・ステーションのバックアップをマスター・セントラル・キャスティング・ステーションが行う構成、またはその逆の構成にでき、システム信頼度をさらに向上させることが可能になる。
【0126】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1に係る放送方法は、送付過程において各系列放送局が素材および当該素材の編成情報を中央放送局へ送付し、これらに基づき送出過程において中央放送局が各系列放送局用の放映コンテンツを編成してネットワーク経由で各系列放送局へ送出し、ついで送信過程において、各系列放送局が送出されてきた各放映コンテンツを送信により視聴者へ向けて放送するものであるから、各系列放送局における放映コンテンツの編成工程と送出工程を省略することができる。一方、中央放送局では、各系列放送局での編成と送出に使用するためのタイミング通知工程を省略することができる。これにより中央放送局および各系列放送局の何れにおいても設備と人員を合理化できる。さらに、放映コンテンツを系列放送局において再編成するための切替等を省略できるから、タイミングずれによる放映コンテンツの足切りの発生や不要部分の残存の発生を排除でき、放送内容の質を高く維持することができる。
【0127】
本発明の請求項2に係る放送方法は請求項1記載のもので、中央放送局が各系列放送局から送付された素材または編成情報を参照可能に保管する情報管理過程と、任意の系列放送局からの保管内容の参照を可能とする情報参照過程を備えるから、中央放送局は参照により得た素材を用いて各系列放送局用の放映コンテンツを制作できる。または任意の他の放送局が、自局以外の局が準備した素材を参照して内容を検討することができる。
また各系列放送局から送付された素材の編成情報を中央放送局で保管するから、中央放送局は後にこの編成情報を参照しつつ送出過程を実行できる。さらに当該系列放送局は、保管された編成情報を参照して内容の正否確認ができ、正当な編成情報に基づく正当な放映コンテンツを中央放送局から得ることができる。
【0128】
本発明の請求項3に係る放送方法は、請求項1または2記載のもので、中央放送局が送出過程において自局用の放映コンテンツを編成して、自局用の送信手段へ送出すると、送信過程においてこの放映コンテンツを送信するから、中央放送局は各系列放送局用の放映コンテンツを編成して送出するだけでなく、さらに中央放送局の管轄地域へ放映コンテンツを送信して提供することができる。
【0129】
本発明の請求項4に係る放送方法は請求項1、2または3の何れか記載のもので、系列放送局または中央放送局は、他局が中央放送局へ送付した素材を自局用の放映コンテンツの少なくとも一部に組み込む、他局素材の利用過程を備えることにより、他局が中央放送局へ送付した素材を自局用の放映コンテンツへ容易に組み込むことができる。
【0130】
本発明の請求項5に係る放送システムは、各系列放送局の送付手段が素材および当該素材の編成情報を中央放送局へ送付し、中央放送局では送出手段がこれら素材および当該素材の編成情報に基づき各系列放送局用の放映コンテンツを編成し、ネットワーク経由で該当する系列放送局へそれぞれ送出すると、放映コンテンツを受けた各系列放送局の送信手段がこれを視聴者へ向けて送信して放送するから、したがって各系列放送局において放映コンテンツの編成と送出に係る手段と処理を省略することができる。一方、中央放送局において、各系列放送局での編成と送出に使用するためのタイミングの通知に係る手段と処理を省略することができる。
【0131】
本発明の請求項6に係る放送システムは、請求項5記載のもので、中央放送局が情報管理手段を備え、各系列放送局が情報参照手段を備えて、各系列放送局から送付された素材または編成情報を参照可能に中央放送局で保管し、且つ任意の系列放送局からの保管内容の参照を可能とするから、中央放送局は参照により得た素材を用いて各系列放送局用の放映コンテンツを制作できる。または任意の他の放送局が、自局以外の局が準備した素材を参照して内容を検討することができる。
また各系列放送局から送付された素材の編成情報を中央放送局で保管するから、中央放送局の送出手段は後にこの編成情報を参照しつつ処理を実行できる。さらに当該系列放送局は、保管された編成情報を参照して内容の正否確認ができ、正当な編成情報に基づく正当な放映コンテンツを中央放送局から得ることができる。
【0132】
本発明の請求項7に係る放送システムは、請求項5または6の何れか記載のもので、前記中央放送局が自局用の放映コンテンツを編成の上、自局用の送信手段へ送出する送出手段と、この放映コンテンツを受けて送信する送信手段とを備えるから、中央放送局が各系列放送局用の放映コンテンツを編成して送出する機能を果たすだけでなく、さらに当該中央放送局の管轄地域へ放映コンテンツを放送することができる。
【0133】
本発明の請求項8に係る放送システムは、請求項5、6または7の何れか記載のもので、系列放送局または中央放送局は、他局が中央放送局へ送付した素材を自局用の放映コンテンツに組み込むことが可能な、他局素材の利用手段を備えるから、他局が中央放送局へ送付した素材を自局用の放映コンテンツへ容易に組み込むことができる。
【0134】
本発明の請求項9に係るコンテンツ編成供給センタは、各放送局から素材および当該素材の編成情報が送付されると、具備する各送出手段が素材および当該素材の編成情報に基づいて各放送局用の放映コンテンツを編成し、ネットワーク経由で該当する放送局へそれぞれ送出する。この放映コンテンツを受けた各放送局は視聴者へ向けて送信して放送する。したがってコンテンツ編成供給センタ側では、各放送局での放映コンテンツの編成と送出に使用するためのタイミングの通知の必要がなくなり、タイミング通知に係る手段と処理を省略することができる。一方、各放送局側では放映コンテンツの編成と送出に係る手段と処理を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放送システムの一実施形態のブロック構成図である。
【図2】図1に示された中央局の一実施形態の要部ブロック構成図である。
【図3】機能拡張された放送システムの一実施形態のブロック構成図である。
【図4】本発明において提案されるセントラル・キャスティング・システムの概念説明図である。
【図5】図1に示されたネットワークに適用されるMPEGトランスポート・ストリームのレイヤ構造の説明図である。
【図6】編成情報ファイルの例の説明図である。
【図7】図1に示された系列局の一実施形態の要部ブロック構成図である。
【図8】図1に示された放送システムの動作モードの説明図である。
【図9】素材登録・更新モードの動作説明図である。
【図10】登録情報参照モードの動作説明図である。
【図11】編成情報登録・更新モードの動作説明図である。
【図12】オン・エアモードの動作説明図である。
【図13】本発明において提案されるコンテンツ編成供給センタの概念図である。
【図14】階層構造のコンテンツ編成供給センタのブロック構成図である。
【図15】従来の放送システムの一例のブロック構成図である。
【図16】従来の系列局の一例のブロック構成図である。
【図17】パケット転送時のタイミングずれ発生の説明図である。
【図18】アナログ回線の遅延によるタイミングずれ発生の説明図である。
【符号の説明】
BDS……放送システム、Cbs……中央局、SatN……第N系列局、1……登録手段、2……データサーバ、2S……編成情報ファイル、2L……リストファイル、3……登録情報管理手段、4……第N系列局用の番組バンク、5……第N系列局用のCMバンク、6……第J系列局用のCMバンク、7……入力部、8……出力部、9……第N系列局用の自動送出制御手段、10……第N系列局用の自動送出手段、11……エンコーダ、15……タイム管理手段、21……デコーダ、22……送信手段、23……制作・送付手段、24a……番組素材及びコマンドによるデータ、25a……CM素材及びコマンドによるデータ、26……編成情報作成・送付手段、27……登録情報参照手段、28……出力部、29……入力部、50……ATM・LAN、51……専用デジタル回線、Oacn……放映コンテンツ
Claims (9)
- 中央放送局と複数の系列放送局間がネットワーク接続され、且つ、
前記各放送局は、映像または音声の少なくとも一方で構成される素材を複数個、所定順序にしたがい編成した放映コンテンツを視聴者へ送信して放映す
る、
放送システムに適用される放送方法であって、
前記各系列放送局が前記素材および当該素材の編成情報を前記中央放送局へ送付する送付過程と、
前記中央放送局が前記素材および当該素材の編成情報に基づき、当該系列放送局用の放映コンテンツを編成し、前記ネットワーク経由で当該系列放送局へ送出する送出過程と、
前記系列放送局が前記中央放送局から送出された当該系列放送局用の前記放映コンテンツを前記ネットワーク経由で受けて送信により放映する送信過程と、
を備えることを特徴とする放送方法。 - 前記中央放送局が、前記各系列放送局から送付された前記素材または当該素材の編成情報の少なくとも何れかを参照可能に保管する情報管理過程と、
任意の前記系列放送局が前記中央放送局へ前記保管内容の参照を要求し、前記中央放送局が前記参照要求を受付けて該当する前記保管内容を前記系列放送局へ送付し、送付された前記保管内容を前記系列放送局が受理する情報参照過程と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の放送方法。 - 前記中央放送局が自局用の放映コンテンツを編成して、自局用の送信手段へ送出する送出過程と、前記放映コンテンツを受けた前記送信手段が送信する送信過程と、
を備えることを特徴とする請求項1または2記載の放送方法。 - 前記系列放送局または前記中央放送局のうち少なくとも何れかは、他局が前記中央放送局へ送付した前記素材を自局用の放映コンテンツの少なくとも一部に組み込む、他局素材の利用過程を備えることを特徴とする請求項1、2または3の何れか記載の放送方法。
- 中央放送局と複数の系列放送局間がネットワーク接続され、且つ前記各放送局は、映像または音声の少なくとも一方で構成される素材を複数個、所定順序にしたがい編成した放映コンテンツを視聴者へ送信して放映する放送システムであって、
前記各系列放送局は、
前記素材および当該素材の編成情報を前記中央放送局へ送付する送付手段
と、
前記中央放送局から送出された当該系列放送局用の前記放映コンテンツを
前記ネットワーク経由で受けて送信により放映する送信手段と、
を備え
前記中央放送局は、
前記系列放送局から送付された前記素材および当該素材の編成情報に基づき、当該系列放送局用の放映コンテンツを編成し、前記ネットワーク経由
で当該系列放送局へ送出する送出手段と、
を備えることを特徴とする放送システム。 - 前記中央放送局は、前記各系列放送局から送付された前記素材または当該素材の編成情報の少なくとも何れかを参照可能に保管し、且つ任意の前記系列放送局からの前記保管内容の参照要求を受付けて該当する前記保管内容を前記系列放送局へ送付する情報管理手段を備え、
前記系列放送局は前記中央放送局へ前記保管内容の参照を要求し、送付された前記保管内容を受理する情報参照手段を備えることを特徴とする請求項5記載の放送システム。 - 前記中央放送局は、自局用の放映コンテンツを編成して、自局用の送信手段へ送出する送出手段と、前記放映コンテンツを受けて送信する前記送信手段と、
を備えることを特徴とする請求項5または6記載の放送システム。 - 前記系列放送局または前記中央放送局のうち少なくとも何れかは、他局が前記中央放送局へ送付した前記素材を自局用の放映コンテンツの少なくとも一部に組み込む、他局素材の利用手段を備えることを特徴とする請求項5、6または7の何れか記載の放送システム。
- 外部から放映コンテンツの送出を受けて視聴者へ送信することにより放送する複数の放送局に対してネットワーク接続する接続手段と、
前記各放送局から送付された、映像または音声の少なくとも一方で構成される素材および、前記素材の編成情報に基づき、前記素材を複数個、所定順序にしたがい編成して該当する前記放送局用の前記放映コンテンツとし、前記ネットワーク経由でそれぞれ該当する前記放送局へ送出する複数の送出手段と、
を備えることを特徴とするコンテンツ編成供給センタ。
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