JP3974971B2 - Radiation image conversion panel - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輝尽性蛍光体を利用する放射線像変換方法に用いられる放射線像変換パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の放射線写真法に代わる方法として、たとえば特開昭55−12145号公報に記載されているような輝尽性蛍光体を用いる放射線像変換方法が知られている。この方法は、輝尽性蛍光体を含有する放射線像変換パネル(蓄積性蛍光体シート)を利用するもので、被写体を透過した、あるいは被検体から発せられた放射線を該パネルの輝尽性蛍光体に吸収させ、そののちに輝尽性蛍光体を可視光線、赤外線などの電磁波(励起光)で時系列的に励起することにより、該輝尽性蛍光体中に蓄積されている放射線エネルギーを蛍光(輝尽発光光)として放出させ、この蛍光を光電的に読み取って電気信号を得て、得られた電気信号に基づいて被写体あるいは被検体の放射線画像を可視像として再生するものである。読み取りを終えた変換パネルは、残存する画像の消去が行なわれた後、次の撮影のために備えられる。すなわち、放射線像変換パネルは繰り返し使用される。
【0003】
この放射線像変換方法では、放射線写真フィルムと増感紙との組合せを用いる従来の放射線写真法の場合に比較して、はるかに少ない被曝線量で情報量の豊富な放射線画像を得ることができるという利点がある。さらに、従来の放射線写真法では一回の撮影ごとに放射線写真フィルムを消費するのに対して、この放射線像変換方法では放射線像変換パネルをくり返し使用するので、資源保護、経済効率の面からも有利である。
【0004】
放射線像変換方法に用いられる放射線像変換パネルは、基本構造として、支持体とその表面に設けられた輝尽性蛍光体層とからなるものである。ただし、蛍光体層が自己支持性である場合には必ずしも支持体を必要としない。
輝尽性蛍光体層は、通常は輝尽性蛍光体とこれを分散状態で含有支持する結合剤とからなる。ただし、輝尽性蛍光体層としては、蒸着法や焼結法によって形成される結合剤を含まないで輝尽性蛍光体の凝集体のみから構成されるものも知られている。また、輝尽性蛍光体の凝集体の間隙に高分子物質が含浸されている輝尽性蛍光体層を有する放射線像変換パネルも知られている。これらのいずれの蛍光体層でも、輝尽性蛍光体はX線などの放射線を吸収したのち励起光の照射を受けると輝尽発光を示す性質を有するものであるから、被写体を透過した、或いは被検体から発せられた放射線は、その放射線量に比例して放射線像変換パネルの輝尽性蛍光体層に吸収され、パネルには被写体あるいは被検体の放射線像が放射線エネルギーの蓄積像として形成される。この蓄積像は、上記励起光を照射することにより輝尽発光光として放出させることができ、この輝尽発光光を光電的に読み取って電気信号に変換することにより、放射線エネルギーの蓄積像を画像化することが可能となる。
【0005】
輝尽性蛍光体層の表面(支持体に面していない側の表面)には通常、保護膜が設けられていて、蛍光体層を化学的な変質あるいは物理的な衝撃から保護している。この保護膜としては、セルロース誘導体やポリメチルメタクリレートなどのような透明な有機高分子物質を適当な溶媒に溶解して調製した溶液を蛍光体層の上に塗布することで形成されたもの、あるいはポリエチレンテレフタレートなどの有機高分子フィルムや透明なガラス板などの保護膜形成用シートを別に形成して、これを蛍光体層の表面に適当な接着剤を用いて設けたもの、あるいは無機化合物を蒸着などによって蛍光体層上に成膜したものなどが知られている。これらのうち、塗布によって形成した保護膜は、一般に蛍光体層との接着強度が強く、また比較的簡単な工程で製造できるという利点を持っている。
【0006】
放射線像変換方法の実施において、放射線像変換パネルは、放射線の照射(放射線像の記録)・励起光の照射(記録された放射線像の読出し)・消去光の照射(残存する放射線像の消去)というサイクルで繰り返し使用される。そして放射線像変換パネルの各ステップへの移行はベルト、ローラなどの搬送手段により行なわれ、一サイクル終了後パネルは通常積層して保存される。ところが、上記のような、塗布によって形成された保護膜を有する放射線像変換パネルを、このように繰返し使用していると、たとえば保護膜表面に汚れや擦り傷が発生するなどの理由により、当該放射線像変換パネルが形成する放射線画像の画質が徐々に低下する傾向がある。
放射線像変換パネルも従来の放射線写真法と同様に、高感度であってかつ画質(鮮鋭度、粒状性など)の良好な画像を与えるものであることが望まれるから、上記のような汚れや擦り傷の発生を防止することは重要な課題である。
【0007】
上記の繰返し使用による放射線像変換パネルの感度低下を防ぐことのできる塗布膜としては、既に本出願人により出願された「輝尽性蛍光体からなる蛍光体層と保護膜とを有し、該保護膜が有機溶媒可溶性のフッ素系樹脂を含む塗布膜により形成された膜である放射線像変換パネル」(特開平2−193100号公報)が知られている。
【0008】
また、上記と同様に放射線像変換パネルの感度低下を防ぐことのできる塗布膜の他の例としては、既に本出願人により出願された「輝尽性蛍光体からなる蛍光体層と保護膜とを有し、該保護膜が、膜形成性樹脂と、ポリシロキサン骨格含有オリゴマーもしくはパーフルオロアルキル基含有オリゴマーのいずれか一方、あるいは両方を含む塗布膜から形成されたものである放射線像変換パネル」(特開平4−310900号公報)が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように、放射線像変換パネルの保護膜は、当該パネルの繰り返し使用により、その保護膜表面が繰り返し他の物体表面と接触し、その結果、保護膜表面に擦り傷や汚れが発生しがちであり、この擦り傷や汚れは、最終的に得られる放射線像の劣化あるいは、放射線像に関する画像情報の質の低下をもたらすため、保護膜の防汚性や防傷性の向上が望まれる。この点において、前記の各公開公報に記載のフッ素系樹脂を含む塗布膜やポリシロキサン骨格含有オリゴマーもしくはパーフルオロアルキル基含有オリゴマーのいずれか一方、あるいは両方を含む塗布膜は、防汚性や防傷性の向上には極めて有効であるが、その後の研究によると、放射線像変換パネルを繰り返し使用した場合に塗布膜に亀裂が入る場合があり、従って耐久性においては必ずしも充分とはいえないことが判明した。
【0010】
上記の防汚性と防傷性、そして高い耐久性を示す保護層の実現のための改良として、保護層を、プラスチックフィルムと、その上に塗布形成されたフッ素系樹脂を含む樹脂組成物層との複合構成とする発明は完成されており、既に本願出願人により特許出願されている(特願平7−15506号出願)。この先行出願に記載の発明は、輝尽性蛍光体からなる蛍光体層と、その上に設けられた保護膜とを有する放射線像変換パネルにおいて、該保護膜が、プラスチックフィルムと、その上に塗布形成されたフッ素系樹脂を含む樹脂組成物層とからなることを特徴とする放射線像変換パネルにある。
【0011】
上記の特願平7−15506号出願明細書に記載の放射線像変換パネルに設けられるプラスチックフィルムとフッ素系樹脂を含む樹脂組成物塗布層とからなる保護膜は、その目的である防汚性と防傷性、そして耐久性の向上については、優れた効果を示す。しかしながら、本発明者がその保護膜を設けた放射線像変換パネルの特性を更に詳しく検討したところ、その放射線像変換パネルを用いて得られる放射線画像中に部分的に不鮮明な箇所が発生する(すなわち、画像の濃淡ムラの発生)場合があることが判明した。そのような画像の濃淡ムラは、放射線画像を医療診断に用いる場合において特に問題となる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明者は、上記の放射線画像の画質ムラの抑制あるいは低減を目的として更に研究を進めた。その結果、上記のフッ素系樹脂を含む樹脂組成物塗布層に光散乱性の微粒子を均一に分散させることによって、感度や他の放射線像変換パネルの諸特性を殆ど低下させることなく、その画質ムラの発生が有効に抑制できることを見出して、本発明に到達した。
【0013】
従って、本発明は、輝尽性蛍光体層と、その上に設けられた保護膜とを有する放射線像変換パネルにおいて、該保護膜が、プラスチックフィルムと、その上に塗布形成された粒径が0.1〜1.0μmの範囲にある光散乱性微粒子を10〜30重量%含むフッ素系樹脂含有樹脂組成物層とからなることを特徴とする放射線像変換パネルにある。
【0014】
上記の光散乱性微粒子は、フッ素系樹脂含有樹脂組成物塗布層に10〜20重量%含まれていることが好ましい。
【0015】
本発明において、フッ素系樹脂とは、フッ素を含むオレフィン(フルオロオレフィン)の重合体またはフッ素を含むオレフィンを共重合体成分として含む共重合体をいう。フッ素系樹脂を含む樹脂組成物層は架橋されていてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の放射線像変換パネルについて、以下に詳細に述べる。
【0017】
まず、本発明の放射線像変換パネルの蛍光体層を構成する輝尽性蛍光体について述べる。
輝尽性蛍光体は、先に述べたように放射線を照射した後、励起光を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であるが、実用的な面からは波長が400〜900nmの範囲にある励起光によって300〜500nmの波長範囲の輝尽発光を示す蛍光体であることが望ましい。本発明の放射線像変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体の例としては、前記した特開平2−193100号公報および特開平4−310900号公報に詳しく記載されているものがある。
【0018】
公知の輝尽性蛍光体のうちでは、ユーロピウムあるいはセリウム付活アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体、およびセリウム賦活希土類オキシハロゲン化物蛍光体は高輝度の輝尽発光を示すので特に好ましい。ただし、本発明に用いられる輝尽性蛍光体は、上述の蛍光体に限られるものではなく、照射された放射線を蓄積することができ、その後の任意な時期に励起光を照射した場合に、輝尽発光を示す蛍光体であればいかなるものであってもよい。
【0019】
本発明の放射線像変換パネルの輝尽性蛍光体層は、輝尽性蛍光体とこれを分散状態で含有支持する結合剤とからなるのものばかりでなく、結合剤を含まないで輝尽性蛍光体の凝集体のみから構成されるもの、あるいは輝尽性蛍光体の凝集体の間隙に高分子物質が含浸されている蛍光体層などでもよい。
【0020】
次に、蛍光体層が輝尽性蛍光体とこれを分散状態で含有支持する結合剤とからなる場合を例にとり、本発明の放射線像変換パネルを製造する方法を説明する。
【0021】
蛍光体層は、例えば、次のような公知の方法によって支持体上に形成することができる。
まず、輝尽性蛍光体と結合剤とを溶剤に加え、これを充分に混合して、結合剤溶液中に輝尽性蛍光体が均一に分散した塗布液を調製する。塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体との混合比は、目的とする放射線像変換パネルの特性、蛍光体の種類などによって異なるが、一般には結合剤と蛍光体との混合比は、1:1乃至1:100(重量比)の範囲から選ばれ、そして特に1:8乃至1:40(重量比)の範囲から選ぶのが好ましい。
上記のようにして調製された蛍光体と結合剤とを含有する塗布液を、次に、支持体の表面に均一に塗布することにより塗膜を形成する。この塗布操作は、通常の塗布手段、たとえば、ドクターブレード、ロールコータ、ナイフコータなどを用いる方法により行なうことができる。
【0022】
支持体は、従来の放射線像変換パネルの支持体として公知の材料から任意に選ぶことができる。公知の放射線像変換パネルにおいて、支持体と蛍光体層の結合を強化するため、あるいは放射線像変換パネルとしての感度もしくは画質(鮮鋭度、粒状性)を向上させるために、蛍光体層が設けられる側の支持体表面にゼラチンなどの高分子物質を塗布して接着性付与層としたり、あるいは二酸化チタンなどの光反射性物質からなる光反射層、もしくはカーボンブラックなどの光吸収性物質からなる光吸収層などを設けることが知られている。本発明で用いられる支持体についても、これらの各種の層を設けることができ、それらの構成は所望の放射線像変換パネルの目的、用途などに応じて任意に選択することができる。さらに特開昭58−200200号公報に記載されているように、得られる画像の鮮鋭度を向上させる目的で、支持体の蛍光体層側の表面(支持体の蛍光体層側の表面に接着性付与層、光反射層あるいは光吸収層などの補助層が設けられている場合には、それらの補助層の表面であってもよい)には微小な凹凸が形成されていてもよい。
【0023】
上記のようにして支持体上に塗膜を形成したのち塗膜を乾燥して、支持体上への輝尽性蛍光体層の形成を完了する。蛍光体層の層厚は、目的とする放射線像変換パネルの特性、蛍光体の種類、結合剤と蛍光体との混合比などによって異なるが、通常は20μm乃至1mmとする。但し、この輝尽性蛍光体層の層厚は50乃至500μmとするのが好ましい。なお、輝尽性蛍光体層は、必ずしも上記のように支持体上に塗布液を直接塗布して形成する必要はなく、たとえば、別に、ガラス板、金属板、プラスチックシートなどのシート上に塗布液を塗布し、乾燥することにより蛍光体層を形成したのち、これを、支持体上に押圧するか、あるいは接着剤を用いるなどして、支持体上に蛍光体層を接合する方法を利用してもよい。
【0024】
次に、本発明の放射線像変換パネルにおける特徴的な要件である、プラスチックフィルムと、その上に形成される光散乱性微粒子を含むフッ素系樹脂含有樹脂組成物塗布層とからなる保護膜について説明する。
【0025】
本発明の保護膜の構成要素のひとつであるプラスチックフィルムとしては、従来より放射線像変換パネルの保護膜材料として知られているポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アラミド樹脂などから任意に選んで用いることができる。勿論、これらの樹脂材料に限定されるものではないが、充分な強度を持ち、かつ透明性の高いプラスチックフィルムを用いることが望ましい。このプラスチックフィルムの厚さは、通常1〜10μmの範囲にあることが望ましい。
【0026】
本発明の保護膜は、上記のようなプラスチックフィルムの上に光反射性微粒子を含むフッ素系樹脂含有樹脂組成物溶液を塗布乾燥することにより製造される。このプラスチックフィルムへの光反射性微粒子含有樹脂組成物の塗布は、予めプラスチックフィルムを接着剤により蛍光体層の上に接着固定して得た積層物の表面に実施してもよく、あるいはガラス板などの平面基板の上に仮固定させて置いた保護膜用プラスチックフィルムの表面で実施してもよい。後者の場合には、表面に塗布膜が形成されたプラスチックフィルムは、基板から引き剥がし、次いでそのプラスチックフィルム表面が蛍光体層と接するように配置して、接着剤で接合する。
【0027】
本発明の放射線像変換パネルのフッ素系樹脂を含む樹脂組成物層は、フッ素系樹脂単独、あるいはフッ素系樹脂と他の膜形成性樹脂、もしくはフッ素系樹脂とポリシロキサン骨格含有オリゴマーもしくはパーフルオロアルキル基含有オリゴマーなどの組成物を、溶媒に溶解もしくは分散して塗布液を調製し、この樹脂組成物層形成材料塗布液を、ドクターブレードなどの塗布手段を用いてプラスチックフィルム表面に均一に塗布し、これを乾燥することにより形成することができる。なお、ポリシロキサン骨格含有オリゴマーとパーフルオロアルキル基含有オリゴマーとは同時にフッ素系樹脂と併用してもよい。
【0028】
フッ素系樹脂を含む樹脂組成物層の形成に際してフッ素系樹脂と併用してもよい膜形成性樹脂の例としては、公知の保護膜形成用樹脂である、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、セルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル樹脂、およびエポキシ樹脂を挙げることができる。
フッ素系樹脂は、フッ素を含むオレフィン(フルオロオレフィン)の重合体もしくはフッ素を含むオレフィンを共重合体成分として含む共重合体であって、その例としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロルトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体およびフルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体などを挙げることができる。
【0029】
フッ素系樹脂は、一般に有機溶媒に不溶であるが、特にフルオロオレフィンを共重合体成分として含む共重合体は、共重合する他の(即ち、フルオロオレフィン以外の)構成単位によっては一般的な有機溶媒に可溶性となるため、該樹脂を適当な溶媒に溶解して調製した溶液を蛍光体層上に塗布し、乾燥することで、容易にフッ素系樹脂を含む樹脂組成物層を成膜することができる。このような共重合体の例としてはフルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体を挙げることができる。また、ポリテトラフルオロエチレンおよびその変成体も、パーフルオロ溶媒のような適当なフッ素系有機溶媒に対して可溶性であるので、上記フルオロオレフィンを共重合体成分として含む共重合体と同様に、塗布によってフッ素系樹脂を含む樹脂組成物層を成膜することができる。
【0030】
本発明の放射線像変換パネルのフッ素系樹脂を含む樹脂組成物層の形成に際しては、架橋剤、硬膜剤、黄変防止剤などを用いてもよい。また、樹脂の強度が増し、フッ素系樹脂を含む樹脂組成物層としての耐久性が増大するので、本発明にてフッ素系樹脂を用いる場合は架橋されていることが好ましい。
【0031】
本発明においてフッ素系樹脂を含む樹脂組成物層に含有させてもよいポリシロキサン骨格含有オリゴマーは、たとえばジメチルポリシロキサン骨格を有するものであり、少なくとも一つの官能基(例、水酸基)を有するものであることが望ましく、また分子量(重量平均)500〜100000の範囲にあることが好ましい。特に、分子量は1000〜100000の範囲にあることが好ましく、さらに3000〜10000の範囲にあることが好ましい。また、パーフロロアルキル基(例、テトラフロオロエチレン基)含有オリゴマーは、分子中に少なくとも一つの官能基(例えば、水酸基:−OH)を含むものであることが望ましく、分子量(重量平均)500〜100000の範囲にあることが好ましい。特に、分子量は1000〜100000の範囲にあることが好ましく、さらに10000〜100000の範囲にあることが好ましい。
【0032】
オリゴマーに官能基が含まれているものを用いれば、フッ素系樹脂を含む樹脂組成物層形成時にオリゴマーとフッ素系樹脂を含む樹脂組成物層形成樹脂との間で架橋反応が発生し、オリゴマーが膜形成性樹脂の分子構造に取り入れられるため、放射線像変換パネルの長期の繰り返し使用、あるいはフッ素系樹脂を含む樹脂組成物層表面のクリーニングなどの操作によっても、オリゴマーがフッ素系樹脂を含む樹脂組成物層から取り去られることがなく、オリゴマーの添加効果が長期間にわたり有効となるため、官能基を有するオリゴマーの使用が好ましい。
なお、上記のオリゴマーは、フッ素系樹脂を含む樹脂組成物層中に0.01〜10重量%の範囲内の量で含まれていることが好ましく、特に0.1〜2重量%の範囲内の量で含まれていることが好ましい。
【0033】
また、フッ素系樹脂を含む樹脂組成物層中には、パーフルオロオレフィン樹脂粉末もしくはシリコーン樹脂粉末が含まれていてもよい。パーフルオロオレフィン樹脂粉末もしくはシリコーン樹脂粉末としては、平均粒径が0.1〜10μmの範囲にあるものが好ましく、特に、平均粒径が0.3〜5μmの範囲にあるものが好ましい。そして、これらのパーフルオロオレフィン樹脂粉末もしくはシリコーン樹脂粉末は、フッ素系樹脂を含む樹脂組成物層中にその樹脂組成物層重量当り0.5〜30重量%の量で含まれていることが好ましく、特に2〜20重量%の量で、さらに5〜15重量%の量で含まれているのが好ましい。
フッ素系樹脂含有樹脂組成物層の厚みは通常、0.5〜10μmの範囲にあって、その層が塗布形成されるプラスチックフィルムの厚みよりも薄いことが望ましい。
【0034】
次に、上記のフッ素系樹脂含有樹脂組成物層に導入する光散乱性微粒子について説明する。
この光散乱性微粒子は、フッ素系樹脂含有樹脂組成物層の厚さよりも小さい粒径を持つべきであり、粒径が0.1〜1.0μmの範囲にあるものが好ましい。そして、フッ素系樹脂含有樹脂組成物層に有効な光散乱作用をもたらすためには、光散乱性微粒子は、そのフッ素系樹脂含有樹脂組成物よりも高い屈折率を持つことが好ましい。また、光散乱性微粒子の導入によって達成される光散乱作用と、その光散乱性微粒子の導入によって発生しやすい、塗布膜の強度の低下、塗布膜の均質性の低下などの好ましくない塗布層特性の低下とのバランスを考慮すると、フッ素系樹脂含有樹脂組成物層における光散乱性微粒子の含有量は、10〜20重量%含まれていることが特に好ましい。
【0035】
本発明でフッ素系樹脂含有樹脂組成物層に導入して用いる光散乱性微粒子は、その屈折率がフッ素系樹脂含有樹脂組成物層の該樹脂組成物の屈折率よりも高いものである限り、有機物微粒子であっても、無機物微粒子であってもよい。そのような光散乱性微粒子の好ましい例としては、粒径が0.1〜0.5μm程度のベンゾグアナミン樹脂粒子、粒径が0.1〜0.5μm程度のメラミン・ホルムアルデヒド縮合樹脂粒子、そして粒径が0.1〜0.5μm程度の二酸化チタン粒子を挙げることができる。
なお、前述のように、この光散乱性微粒子は、フッ素系樹脂含有樹脂組成物層に均一に分散されていることが好ましいため、必要に応じて、光散乱性微粒子に分散性を高めるための表面処理を施したり、あるいは光散乱性微粒子を含むフッ素系樹脂含有樹脂組成物溶液に分散剤を共存させてもよい。用いられる分散剤の例としては、カチオン系分散剤、アニオン系分散剤、ノニオン系分散剤、及びベタイン系分散剤のような界面活性剤系分散剤、そしてシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、及びアルミニウム系カップリング剤のようなカップリング剤系分散剤を挙げることができる。これらの分散剤のなかでも、チタネート系カップリング剤及びアルミニウム系カップリング剤のようなカップリング剤が好ましい。カップリング剤の添加量は、光散乱性微粒子の0.2〜10重量%の範囲にあることが好ましく、また0.5〜5.0重量%の範囲にあることが特に好ましい。
【0036】
保護膜中のフッ素系樹脂含有樹脂組成物層の光散乱性を高めるための手段としては、その層の表面を粗面化処理する方法も考えられるが、そのフッ素系樹脂含有樹脂組成物層に粗面化処理を施すと、フッ素系樹脂含有樹脂組成物層の表面が持つ優れた防汚性(汚れの付きにくさと、一旦付着した汚れの拭き取り易さ)が低下するため、そのような粗面化処理による光散乱性の向上処理は好ましくないか、あるいは少なくとも、その粗面化処理のみによる光散乱性の向上は有効な方法ではない。
【0037】
上記のようにして、本発明の放射線像変換パネルが得られるが、その本発明の放射線像変換パネルの構成は、公知の各種のバリエーションを含むものであってもよい。たとえば、放射線像変換パネルに、得られる画像の鮮鋭度を向上させることを目的として、そのパネルの少なくとも一つの層を、励起光を吸収し、輝尽発光光は吸収しないような着色剤によって着色することが知られている(特公昭54−23400号公報参照)が、本発明の放射線像変換パネルについても、そのような構成をとることができることは勿論である。
【0038】
【実施例】
【0039】
[実施例1〜3]
下記のようにして、本発明の放射線像変換パネルを製造した。
蛍光体層形成材料として、蛍光体:BaFBr0.9I0.1:0.001Eu2+200g、ポリウレタン樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、パンデックスT−5265H)8g、そしてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製、エピコート1001)2gをメチルエチルケトンに添加し、プロペラミキサによって分散し、粘度25〜30PS(25℃)の塗布液を調製した。この塗布液をシリコーン系離型剤が塗布されているポリエチレンテレフタレート製仮支持体の上に塗布し、100℃で15分間乾燥した。次いで、この乾燥塗布液を仮支持体からはがし取り、厚みが300μmの蛍光体シートを得た。次にこの蛍光体シートを下塗り付ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:300μm)上に重ね合せ、60〜70℃の加熱ロールを用いて加熱圧縮(荷重45kgf/サンプル幅20cm)させ、支持体上に圧縮蛍光体層(厚み:200μm)を得た。
【0040】
上記の蛍光体層の上に、透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:9μm、ポリエステル系接着剤層が片面に備えられているもの)を接着剤層を下側にして重ね合わせ、90〜100℃の加熱ロールを用いて加熱圧着した。
別に、フッ素系樹脂を含む樹脂組成物層形成材料として、フッ素系樹脂:フルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体(旭硝子(株)製ルミフロン LF100、50重量%キシレン溶液)50g、架橋剤:イソシアネート(日本ポリウレタン(株)製コロネートHX、固形分:100重量%) 5g、及びアルコール変性シリコーンオリゴマー(ジメチルポリシロキサン骨格を有し、両末端に水酸基(カルビノール基)を有するもの、信越化学工業(株)製、X−22−2809、固形分:66重量%)0.5gをメチルエチルケトン溶媒に添加し、粘度0.1〜0.3psの塗布液を作った。次いで、この塗布液に、ベンゾグアナミン樹脂微粒子(エポスターS、日本触媒株式会社製、平均粒径0.3μm)を所定量(下記の表1に、上記のフッ素樹脂に対する添加量で表示)添加して、光散乱性微粒子含有フッ素樹脂塗布液を得た。なお、このフッ素樹脂を主成分とする樹脂組成物の屈折率は1.45であり、ベンゾグアナミン樹脂微粒子の屈折率は1.57であった。
【0041】
上記の光散乱性微粒子含有フッ素樹脂塗布液を、前記の蛍光体層上のポリエチレンテレフタレートフィルムの表面にドクターブレードを用いて塗布し、次いで120℃で20分間熱処理して熱硬化させるとともに乾燥し、厚さ1.5μmの光散乱性微粒子を含むフッ素系樹脂含有樹脂組成物保護層を設けて、本発明に従う放射線像変換パネル(実施例2と3)そして比較用の放射線像変換パネル(実施例1)を得た。
【0042】
[実施例4〜6]
光散乱性微粒子として、二酸化チタン微粒子(平均粒径0.15μm、石原産業株式会社製A−220、屈折率2.5)を、所定量(下記の表1に、上記のフッ素樹脂に対する添加量で表示)用いた以外は、実施例1と同じ操作を行なうことによって、本発明に従う放射線像変換パネル(実施例5と6)そして比較用の放射線像変換パネル(実施例4)を得た。なお、二酸化チタン微粒子のフッ素系樹脂含有樹脂組成物溶液中での分散性を高めるために、塗布液の製造に際しては、チタネート系カップリング剤(味の素株式会社製、プレンアクトKR−138S)を併用した。
【0043】
[実施例7〜9]
架橋剤のイソシアネートとして住友バイエルウレタン株式会社製のスミジュールN3500を4.6g用い、また光散乱性微粒子として、メラミン・ホルムアルデヒド縮合樹脂微粒子(平均粒径0.6μm、日本触媒株式会社製エポスターS6、屈折率1.57)を、所定量(下記の表1に、上記のフッ素樹脂に対する添加量で表示)用いた以外は、実施例1と同じ操作を行なうことによって、本発明に従う放射線像変換パネル(実施例8と9)そして比較用の放射線像変換パネル(実施例7)を得た。なお、メラミン・ホルムアルデヒド縮合樹脂微粒子のフッ素系樹脂含有樹脂組成物溶液中での分散性を高めるために、塗布液の製造に際しては、チタネート系カップリング剤(味の素株式会社製、プレンアクトAL−M)を併用した。
【0044】
[比較例1]
保護層形成用のフッ素系樹脂含有樹脂組成物塗布液の調製に際して光散乱性微粒子を用いなかった以外は、実施例1と同じ操作を行なうことによって、比較のための放射線像変換パネルを得た。
【0045】
[放射線像変換パネルの性能評価]
1)感度試験
試料の放射線像変換パネルに管電圧80kVpのX線を照射したのち、He−Neレーザ光(波長:632.8nm)で励起して、放射線像変換パネルよりの輝尽発光量を測定し、この発光量の相対値で感度を表示した。
【0046】
2)画像鮮鋭度
試料の放射線像変換パネルにMTFチャートを介して管電圧80kVpのX線を照射したのち、He−Neレーザ光(波長:632.8nm)で励起して、放射線像変換パネルよりの輝尽発光を受光器(分光感度S−5の光電子増倍管)で受光した。この受光した光を電気信号に変換し、これを画像再生装置によって画像を再生して表示装置上に画像を得た。得られた画像の変調伝達関数(MTF)を測定し、これを空間周波数2サイクル/mmの値で表示した。
【0047】
3)干渉ムラ
試料の放射線像変換パネルを目視により、下記の基準で判定した。
AA:干渉ムラの存在が確認できない。
BB:僅かな干渉ムラが観察される。
CC:顕著な干渉ムラが観察される。
【0048】
4)再生画像品質
試料の放射線像変換パネルを用いて医療診断用放射線再生画像を得て、その画像の品質について目視により、下記の基準で判定した。
AA:画像上に濃淡ムラは観察されない。
BB:画像上に僅かな濃淡ムラが観察されるが、診断上においては特に問題とはならない。
CC:画像上に濃淡ムラが発生し、精密な診断の障害となる。
【0049】
上記の各試験によって得られた結果を、光散乱性微粒子の添加量とともに、表1に示す。なお、表1において、実施例2、3、5、6、8、9が本発明の放射線像変換パネルの実施例であり、実施例1、4、7は比較用の放射線像変換パネルを示す例である。
【0050】
【表1】
【0051】
上記の結果から明らかなように、本発明の光散乱性微粒子を導入したフッ素樹脂含有塗布保護層は、放射線像変換パネルの感度や鮮鋭度をほとんど変化させることなく、画像ムラの発生を効果的に抑制することができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明の放射線像変換パネルは一般的な放射線像変換装置における繰返し搬送操作後においても亀裂が入りにくく、また保護膜の表面層としたフッソ系樹脂含有皮膜が高い防傷性と防汚性とを有しているため、繰返し搬送操作後においても感度の低下が少ないという利点を持っており、さらに、保護膜の表面層のフッソ系樹脂含有皮膜に導入した光散乱性微粒子の存在により、本発明の放射線像変換パネルを放射線像記録再生方法に用いた場合に画像ムラのない高い画像品質の放射線画像の再生が可能となる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a radiation image conversion panel used in a radiation image conversion method using a stimulable phosphor.
[0002]
[Prior art]
As a method for replacing the conventional radiographic method, a radiation image conversion method using a stimulable phosphor as described in, for example, JP-A No. 55-12145 is known. This method uses a radiation image conversion panel (accumulative phosphor sheet) containing a stimulable phosphor, and the radiation transmitted through the subject or emitted from the subject is stimulated by the panel. The radiation energy stored in the stimulable phosphor is absorbed by the body, and then the stimulable phosphor is excited in time series with electromagnetic waves (excitation light) such as visible light and infrared rays. It emits as fluorescence (stimulated luminescence light), photoelectrically reads this fluorescence to obtain an electrical signal, and reproduces a radiographic image of the subject or subject as a visible image based on the obtained electrical signal. . After the reading, the conversion panel is prepared for the next photographing after the remaining image is erased. That is, the radiation image conversion panel is used repeatedly.
[0003]
In this radiographic image conversion method, it is possible to obtain a radiographic image with a large amount of information with a much smaller exposure dose than in the case of a conventional radiographic method using a combination of a radiographic film and an intensifying screen. There are advantages. Furthermore, the conventional radiographic method consumes a radiographic film for each radiographing, whereas this radiographic image conversion method uses a radiographic image conversion panel repeatedly, so that also from the viewpoint of resource protection and economic efficiency. It is advantageous.
[0004]
The radiation image conversion panel used in the radiation image conversion method includes a support and a photostimulable phosphor layer provided on the surface thereof as a basic structure. However, a support is not necessarily required when the phosphor layer is self-supporting.
The photostimulable phosphor layer is usually composed of a photostimulable phosphor and a binder containing and supporting the phosphor in a dispersed state. However, as the photostimulable phosphor layer, a layer composed only of a photostimulable phosphor aggregate without containing a binder formed by vapor deposition or sintering is also known. A radiation image conversion panel having a stimulable phosphor layer in which a polymer substance is impregnated in a gap between aggregates of stimulable phosphors is also known. In any of these phosphor layers, the photostimulable phosphor has the property of exhibiting photostimulated luminescence when irradiated with excitation light after absorbing radiation such as X-rays. Radiation emitted from the subject is absorbed by the stimulable phosphor layer of the radiation image conversion panel in proportion to the radiation dose, and a radiation image of the subject or subject is formed on the panel as an accumulated image of radiation energy. The This accumulated image can be emitted as stimulated emission light by irradiating with the excitation light, and by reading this stimulated emission light photoelectrically and converting it into an electrical signal, the accumulated image of radiation energy is imaged. Can be realized.
[0005]
The surface of the photostimulable phosphor layer (the surface not facing the support) is usually provided with a protective film to protect the phosphor layer from chemical alteration or physical impact. . This protective film is formed by applying a solution prepared by dissolving a transparent organic polymer substance such as cellulose derivative or polymethyl methacrylate in a suitable solvent on the phosphor layer, or A protective film-forming sheet such as an organic polymer film such as polyethylene terephthalate or a transparent glass plate is separately formed, and this is provided on the surface of the phosphor layer using an appropriate adhesive, or an inorganic compound is deposited. For example, a film formed on a phosphor layer is known. Among these, the protective film formed by coating generally has an advantage that it has a strong adhesive strength with the phosphor layer and can be manufactured by a relatively simple process.
[0006]
In the implementation of the radiation image conversion method, the radiation image conversion panel is used for radiation irradiation (recording of radiation images), irradiation of excitation light (reading of recorded radiation images), irradiation of erasing light (erasing of remaining radiation images). It is used repeatedly in the cycle. Transition to each step of the radiation image conversion panel is performed by a conveying means such as a belt and a roller, and after completion of one cycle, the panels are usually stacked and stored. However, when the radiation image conversion panel having the protective film formed by coating as described above is repeatedly used in this manner, the radiation is converted due to, for example, the surface of the protective film becoming dirty or scratched. There is a tendency that the image quality of the radiation image formed by the image conversion panel gradually decreases.
Since the radiographic image conversion panel is desired to provide an image with high sensitivity and good image quality (sharpness, graininess, etc.) as in the conventional radiography method, Preventing the generation of scratches is an important issue.
[0007]
As a coating film that can prevent a reduction in sensitivity of the radiation image conversion panel due to repeated use as described above, it has already been filed by the present applicant “having a phosphor layer made of a stimulable phosphor and a protective film, A radiation image conversion panel ”(JP-A-2-193100) is known in which the protective film is a film formed of a coating film containing an organic solvent-soluble fluororesin.
[0008]
In addition, as another example of the coating film that can prevent the reduction in sensitivity of the radiation image conversion panel as described above, a phosphor layer and a protective film made of a stimulable phosphor already filed by the present applicant. And the protective film is formed from a coating film containing a film-forming resin and either a polysiloxane skeleton-containing oligomer or a perfluoroalkyl group-containing oligomer, or both. (Japanese Patent Laid-Open No. 4-310900) is known.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the protective film of the radiation image conversion panel tends to cause scratches and dirt on the surface of the protective film as a result of repeated use of the panel so that the surface of the protective film repeatedly contacts other object surfaces. In addition, the scratches and dirt cause deterioration of the finally obtained radiation image or deterioration of the quality of the image information related to the radiation image, and hence it is desired to improve the antifouling property and scratch resistance of the protective film. In this respect, the coating film containing the fluororesin described in each of the above-mentioned publications and the coating film containing either or both of the polysiloxane skeleton-containing oligomer and the perfluoroalkyl group-containing oligomer are antifouling and antifouling. Although it is extremely effective in improving scratch resistance, according to subsequent studies, when the radiation image conversion panel is used repeatedly, cracks may occur in the coating film, and therefore it is not necessarily sufficient in terms of durability. There was found.
[0010]
As an improvement for the realization of the above-mentioned protective layer exhibiting antifouling properties, scratch resistance and high durability, a resin layer comprising a protective layer, a plastic film, and a fluororesin applied and formed thereon Has been completed, and a patent application has already been filed by the applicant of the present application (Japanese Patent Application No. 7-15506 application). The invention described in this prior application is a radiation image conversion panel having a phosphor layer made of a stimulable phosphor and a protective film provided thereon, wherein the protective film comprises a plastic film and a plastic film thereon. A radiation image conversion panel comprising: a resin composition layer containing a fluorine-based resin formed by coating.
[0011]
The protective film composed of the plastic film provided on the radiation image conversion panel described in the above-mentioned Japanese Patent Application No. 7-15506 and the resin composition coating layer containing a fluororesin has the antifouling property as its purpose. It shows excellent effects for improving scratch resistance and durability. However, when the present inventor examined the characteristics of the radiation image conversion panel provided with the protective film in more detail, a part of the radiation image obtained by using the radiation image conversion panel was partially blurred (that is, It has been found that there is a case in which unevenness of shading of the image occurs. Such shading unevenness of an image becomes a problem particularly when a radiographic image is used for medical diagnosis.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, the present inventor has further studied for the purpose of suppressing or reducing the image quality unevenness of the radiation image. As a result, uniform dispersion of light-scattering fine particles in the resin composition coating layer containing the above-described fluororesin makes it possible to achieve uneven image quality without substantially reducing sensitivity and other characteristics of the radiation image conversion panel. As a result, the present invention has been found.
[0013]
Therefore, the present inventionStimulable phosphor layerAnd a protective film provided on the radiation image conversion panel, the protective film comprises a plastic film and light having a particle size of 0.1 to 1.0 μm applied and formed thereon. A radiation image conversion panel comprising a fluororesin-containing resin composition layer containing 10 to 30% by weight of scattering fine particles.
[0014]
The light scattering fine particles described above are coated with a fluorine resin-containing resin composition.1It is preferably contained in an amount of 0 to 20% by weight.
[0015]
In the present invention, the fluororesin refers to a polymer of fluorine-containing olefin (fluoroolefin) or a copolymer containing fluorine-containing olefin as a copolymer component. The resin composition layer containing a fluororesin may be cross-linked.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The radiation image conversion panel of the present invention will be described in detail below.
[0017]
First, the photostimulable phosphor constituting the phosphor layer of the radiation image conversion panel of the present invention will be described.
The stimulable phosphor is a phosphor that exhibits stimulating light emission when irradiated with excitation light after being irradiated with radiation as described above. However, from a practical aspect, the wavelength is in the range of 400 to 900 nm. A phosphor that exhibits stimulated emission in the wavelength range of 300 to 500 nm by excitation light is desirable. Examples of the stimulable phosphor used in the radiation image conversion panel of the present invention include those described in detail in the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 2-193100 and 4-310900.
[0018]
Of the known photostimulable phosphors, europium or cerium activated alkaline earth metal halide phosphors and cerium activated rare earth oxyhalide phosphors are particularly preferred because they exhibit high brightness photostimulated luminescence. However, the photostimulable phosphor used in the present invention is not limited to the above-described phosphor, can accumulate the irradiated radiation, and when irradiated with excitation light at any subsequent time, Any phosphor may be used as long as it exhibits phosphorescent emission.
[0019]
The stimulable phosphor layer of the radiation image conversion panel of the present invention includes not only a stimulable phosphor and a binder containing and supporting the stimulable phosphor in a dispersed state, but also stimulating without containing the binder. It may be composed of only phosphor aggregates, or a phosphor layer in which a polymer substance is impregnated in the gaps between the stimulable phosphor aggregates.
[0020]
Next, taking a case where the phosphor layer is composed of a stimulable phosphor and a binder containing and supporting the phosphor in a dispersed state, a method for producing the radiation image conversion panel of the present invention will be described.
[0021]
The phosphor layer can be formed on the support by, for example, the following known method.
First, a stimulable phosphor and a binder are added to a solvent and mixed well to prepare a coating solution in which the stimulable phosphor is uniformly dispersed in the binder solution. The mixing ratio of the binder and the stimulable phosphor in the coating solution varies depending on the characteristics of the intended radiation image conversion panel, the type of the phosphor, and the like. Generally, the mixing ratio of the binder and the phosphor is 1 It is preferably selected from the range of 1 to 1: 100 (weight ratio), and more preferably selected from the range of 1: 8 to 1:40 (weight ratio).
Next, the coating solution containing the phosphor and the binder prepared as described above is uniformly applied to the surface of the support to form a coating film. This coating operation can be performed by a method using a normal coating means, for example, a doctor blade, a roll coater, a knife coater or the like.
[0022]
The support can be arbitrarily selected from materials known as supports for conventional radiation image conversion panels. In a known radiation image conversion panel, a phosphor layer is provided to enhance the bonding between the support and the phosphor layer, or to improve the sensitivity or image quality (sharpness, graininess) as the radiation image conversion panel. A polymer material such as gelatin is applied to the surface of the side support to form an adhesion-imparting layer, or a light reflecting layer made of a light reflecting material such as titanium dioxide, or light made of a light absorbing material such as carbon black. It is known to provide an absorption layer or the like. These various layers can also be provided on the support used in the present invention, and the configuration thereof can be arbitrarily selected according to the desired purpose and application of the radiation image conversion panel. Further, as described in JP-A-58-200200, for the purpose of improving the sharpness of the obtained image, the surface of the support on the phosphor layer side (adhered to the surface of the support on the phosphor layer side). In the case where auxiliary layers such as a property-imparting layer, a light reflecting layer or a light absorbing layer are provided, the surface of these auxiliary layers may be provided with minute irregularities.
[0023]
After forming the coating film on the support as described above, the coating film is dried to complete the formation of the photostimulable phosphor layer on the support. The thickness of the phosphor layer varies depending on the characteristics of the intended radiation image conversion panel, the type of phosphor, the mixing ratio of the binder and the phosphor, and is usually 20 μm to 1 mm. However, the layer thickness of the photostimulable phosphor layer is preferably 50 to 500 μm. The photostimulable phosphor layer is not necessarily formed by directly applying the coating solution on the support as described above. For example, the photostimulable phosphor layer is separately applied on a sheet such as a glass plate, a metal plate, or a plastic sheet. Applying the liquid and drying to form a phosphor layer, and then pressing this onto the support, or using an adhesive, etc., is used to join the phosphor layer on the support May be.
[0024]
Next, a protective film comprising a plastic film and a fluororesin-containing resin composition coating layer containing light-scattering fine particles formed thereon, which is a characteristic requirement in the radiation image conversion panel of the present invention, will be described. To do.
[0025]
As a plastic film which is one of the constituent elements of the protective film of the present invention, it can be arbitrarily selected from polyethylene terephthalate, polyethylene naphthalate, aramid resin and the like conventionally known as protective film materials for radiation image conversion panels. it can. Of course, although not limited to these resin materials, it is desirable to use a plastic film having sufficient strength and high transparency. The thickness of the plastic film is preferably in the range of 1 to 10 μm.
[0026]
The protective film of the present invention is produced by applying and drying a fluororesin-containing resin composition solution containing light-reflective fine particles on the plastic film as described above. The application of the light-reflective fine particle-containing resin composition to the plastic film may be carried out on the surface of a laminate obtained by previously bonding and fixing the plastic film on the phosphor layer with an adhesive, or a glass plate. You may implement on the surface of the plastic film for protective films temporarily fixed on the flat board | substrates. In the latter case, the plastic film with the coating film formed on the surface is peeled off from the substrate, and then the plastic film surface is placed in contact with the phosphor layer and bonded with an adhesive.
[0027]
The resin composition layer containing a fluororesin of the radiation image conversion panel of the present invention is composed of a fluororesin alone, a fluororesin and another film-forming resin, or a fluororesin and a polysiloxane skeleton-containing oligomer or perfluoroalkyl. A composition such as a group-containing oligomer is dissolved or dispersed in a solvent to prepare a coating solution, and this resin composition layer forming material coating solution is uniformly applied to the surface of the plastic film using a coating means such as a doctor blade. This can be formed by drying. The polysiloxane skeleton-containing oligomer and the perfluoroalkyl group-containing oligomer may be used in combination with the fluorine-based resin at the same time.
[0028]
Examples of film-forming resins that may be used in combination with the fluorine-based resin in the formation of the resin composition layer containing the fluorine-based resin include known protective film-forming resins such as polyurethane resins, polyacrylic resins, cellulose derivatives, Mention may be made of polymethyl methacrylate, polyester resins, and epoxy resins.
The fluorine-based resin is a polymer of an olefin (fluoroolefin) containing fluorine or a copolymer containing an olefin containing fluorine as a copolymer component. Examples thereof include polytetrafluoroethylene and polychlorotrifluoroethylene. , Polyvinyl fluoride, polyvinylidene fluoride, tetrafluoroethylene-hexafluoropropylene copolymer and fluoroolefin-vinyl ether copolymer.
[0029]
A fluororesin is generally insoluble in an organic solvent, but a copolymer containing a fluoroolefin as a copolymer component in particular is a common organic depending on other constituent units to be copolymerized (that is, other than the fluoroolefin). Since it becomes soluble in a solvent, a resin composition layer containing a fluororesin can be easily formed by applying a solution prepared by dissolving the resin in an appropriate solvent on the phosphor layer and drying it. Can do. An example of such a copolymer is a fluoroolefin-vinyl ether copolymer. In addition, since polytetrafluoroethylene and its modified products are soluble in an appropriate fluorine-based organic solvent such as a perfluoro solvent, the coating is applied in the same manner as the copolymer containing the fluoroolefin as a copolymer component. Thus, a resin composition layer containing a fluorine-based resin can be formed.
[0030]
In forming the resin composition layer containing the fluororesin of the radiation image conversion panel of the present invention, a crosslinking agent, a hardening agent, an anti-yellowing agent, or the like may be used. Moreover, since the intensity | strength of resin increases and the durability as a resin composition layer containing a fluororesin increases, when using a fluororesin in this invention, it is preferable that it is bridge | crosslinked.
[0031]
In the present invention, the polysiloxane skeleton-containing oligomer that may be contained in the resin composition layer containing a fluororesin has, for example, a dimethylpolysiloxane skeleton, and has at least one functional group (eg, hydroxyl group). It is desirable that the molecular weight (weight average) be in the range of 500 to 100,000. In particular, the molecular weight is preferably in the range of 1000 to 100,000, and more preferably in the range of 3000 to 10,000. The perfluoroalkyl group (eg, tetrafluoroethylene group) -containing oligomer desirably contains at least one functional group (eg, hydroxyl group: —OH) in the molecule, and has a molecular weight (weight average) of 500 to 100,000. It is preferable that it exists in the range. In particular, the molecular weight is preferably in the range of 1000 to 100,000, and more preferably in the range of 10,000 to 100,000.
[0032]
If the oligomer contains a functional group, a cross-linking reaction occurs between the oligomer and the resin composition layer-forming resin containing the fluororesin during the formation of the resin composition layer containing the fluororesin. Resin composition in which the oligomer contains a fluororesin even by operations such as long-term repeated use of a radiation image conversion panel or cleaning of the surface of a resin composition layer containing a fluororesin because it is incorporated into the molecular structure of the film-forming resin It is preferable to use an oligomer having a functional group because it is not removed from the physical layer and the effect of adding the oligomer is effective for a long period of time.
In addition, it is preferable that said oligomer is contained in the quantity within the range of 0.01 to 10 weight% in the resin composition layer containing a fluorine-type resin, Especially within the range of 0.1 to 2 weight%. It is preferable that it is contained in the amount.
[0033]
The resin composition layer containing a fluororesin may contain perfluoroolefin resin powder or silicone resin powder. As the perfluoroolefin resin powder or the silicone resin powder, those having an average particle diameter in the range of 0.1 to 10 μm are preferable, and those having an average particle diameter in the range of 0.3 to 5 μm are particularly preferable. The perfluoroolefin resin powder or the silicone resin powder is preferably contained in the resin composition layer containing a fluororesin in an amount of 0.5 to 30% by weight based on the weight of the resin composition layer. In particular, it is preferably contained in an amount of 2 to 20% by weight, more preferably 5 to 15% by weight.
The thickness of the fluororesin-containing resin composition layer is usually in the range of 0.5 to 10 μm, and is desirably thinner than the thickness of the plastic film on which the layer is formed by coating.
[0034]
Next, the light scattering fine particles introduced into the fluorine resin-containing resin composition layer will be described.
The light scattering fine particles should have a particle size smaller than the thickness of the fluororesin-containing resin composition layer.GrainWhat has a diameter in the range of 0.1-1.0 micrometer is preferable. And in order to bring an effective light-scattering effect | action to a fluorine-type resin containing resin composition layer, it is preferable that light-scattering microparticles | fine-particles have a higher refractive index than the fluorine-type resin containing resin composition. Also, light scattering effect achieved by the introduction of light scattering fine particles and undesirable coating layer properties that are likely to occur due to the introduction of the light scattering fine particles, such as a decrease in coating film strength and a decrease in coating film homogeneity. Content of light scattering particles in the fluororesin-containing resin composition layerIs 1The content of 0 to 20% by weight is particularly preferable.
[0035]
As long as the light scattering fine particles introduced and used in the fluororesin-containing resin composition layer in the present invention have a refractive index higher than the refractive index of the resin composition of the fluororesin-containing resin composition layer, Organic fine particles or inorganic fine particles may be used. Preferred examples of such light scattering fine particles include benzoguanamine resin particles having a particle size of about 0.1 to 0.5 μm, melamine / formaldehyde condensation resin particles having a particle size of about 0.1 to 0.5 μm, and particles. Mention may be made of titanium dioxide particles having a diameter of about 0.1 to 0.5 μm.
As described above, since the light-scattering fine particles are preferably uniformly dispersed in the fluororesin-containing resin composition layer, if necessary, the light-scattering fine particles are used for enhancing the dispersibility. A surface treatment may be applied, or a dispersant may be allowed to coexist in a fluororesin-containing resin composition solution containing light-scattering fine particles. Examples of dispersants used include surfactant dispersants such as cationic dispersants, anionic dispersants, nonionic dispersants, and betaine dispersants, and silane coupling agents and titanate couplings. And a coupling agent dispersant such as an aluminum coupling agent. Among these dispersants, coupling agents such as titanate coupling agents and aluminum coupling agents are preferable. The addition amount of the coupling agent is preferably in the range of 0.2 to 10% by weight of the light scattering fine particles, and particularly preferably in the range of 0.5 to 5.0% by weight.
[0036]
As a means for enhancing the light scattering property of the fluororesin-containing resin composition layer in the protective film, a method of roughening the surface of the layer may be considered, but the fluororesin-containing resin composition layer When the surface roughening treatment is performed, the surface of the fluororesin-containing resin composition layer has a superior antifouling property (difficult to get dirty and easy to wipe off once adhered dirt). The light scattering improvement process by the roughening process is not preferable, or at least the light scattering improvement only by the roughening process is not an effective method.
[0037]
As described above, the radiation image conversion panel of the present invention is obtained, but the configuration of the radiation image conversion panel of the present invention may include various known variations. For example, in order to improve the sharpness of an image obtained in a radiation image conversion panel, at least one layer of the panel is colored with a colorant that absorbs excitation light and does not absorb stimulated emission light. Although it is known to do so (see Japanese Patent Publication No. 54-23400), the radiation image conversion panel of the present invention can of course have such a configuration.
[0038]
【Example】
[0039]
[Examples 1 to 3]
The radiation image conversion panel of the present invention was manufactured as follows.
Phosphor: BaFBr as phosphor layer forming material0.9I0.1: 0.001Eu2+200 g, 8 g of polyurethane resin (manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Pandex T-5265H), and 2 g of epoxy resin (manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., Epicoat 1001) are added to methyl ethyl ketone and dispersed with a propeller mixer. Then, a coating solution having a viscosity of 25 to 30 PS (25 ° C.) was prepared. This coating solution was applied on a polyethylene terephthalate temporary support coated with a silicone release agent, and dried at 100 ° C. for 15 minutes. Next, this dry coating solution was peeled off from the temporary support to obtain a phosphor sheet having a thickness of 300 μm. Next, this phosphor sheet is overlaid on an undercoated polyethylene terephthalate film (thickness: 300 μm), heated and compressed (load 45 kgf / sample width 20 cm) using a heating roll at 60 to 70 ° C., and compressed fluorescent on the support. A body layer (thickness: 200 μm) was obtained.
[0040]
On the phosphor layer, a transparent polyethylene terephthalate film (thickness: 9 μm, polyester adhesive layer provided on one side) is overlaid with the adhesive layer on the bottom, and the temperature is 90-100 ° C. Thermocompression bonding was performed using a heating roll.
Separately, as a resin composition layer forming material containing a fluororesin, 50 g of fluororesin: fluoroolefin-vinyl ether copolymer (Lumiflon LF100, 50% by weight xylene solution manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.), cross-linking agent: isocyanate (Nippon Polyurethane) Coronate HX manufactured by Co., Ltd., 5 g of solid content: 100% by weight), and alcohol-modified silicone oligomer (having a dimethylpolysiloxane skeleton and having hydroxyl groups (carbinol groups) at both ends, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. X-22-2809, solid content: 66 wt%) was added to a methyl ethyl ketone solvent to prepare a coating solution having a viscosity of 0.1 to 0.3 ps. Next, a predetermined amount of benzoguanamine resin fine particles (Eposter S, manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd., average particle size of 0.3 μm) was added to this coating solution (shown in Table 1 below as the amount added to the fluororesin). A light scattering fine particle-containing fluororesin coating solution was obtained. In addition, the refractive index of the resin composition which has this fluororesin as a main component was 1.45, and the refractive index of the benzoguanamine resin microparticles | fine-particles was 1.57.
[0041]
The light scattering fine particle-containing fluororesin coating solution is applied to the surface of the polyethylene terephthalate film on the phosphor layer using a doctor blade, then thermally cured by heat treatment at 120 ° C. for 20 minutes and dried, A radiation image conversion panel according to the present invention, provided with a protective layer containing a fluororesin-containing resin composition containing light-scattering fine particles having a thickness of 1.5 μm(Examples 2 and 3) and comparative radiation image conversion panel (Example 1)Got.
[0042]
[Examples 4 to 6]
As light-scattering fine particles, titanium dioxide fine particles (average particle size 0.15 μm, A-220 manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd., refractive index 2.5) are added in a predetermined amount (the amount added to the fluororesin shown in Table 1 below). The radiation image conversion panel according to the present invention is performed by performing the same operation as in Example 1 except that it is used.(Examples 5 and 6) and a comparative radiation image conversion panel (Example 4)Got. In addition, in order to improve the dispersibility of the titanium dioxide fine particles in the fluororesin-containing resin composition solution, a titanate-based coupling agent (Ajinomoto Co., Inc., Planact KR-138S) was used in the production of the coating solution. .
[0043]
[Examples 7 to 9]
4.6 g of Sumidur N3500 manufactured by Sumitomo Bayer Urethane Co., Ltd. was used as the isocyanate of the cross-linking agent, and melamine / formaldehyde condensed resin fine particles (average particle size 0.6 μm, Nippon Shokubai Co., Ltd. Eposter S6, A radiation image conversion panel according to the present invention is carried out by performing the same operation as in Example 1 except that a predetermined amount (indicated in Table 1 below by the amount added to the fluororesin) is used.(Examples 8 and 9) and a comparative radiation image conversion panel (Example 7)Got. In addition, in order to improve the dispersibility of the melamine / formaldehyde condensation resin fine particles in the fluororesin-containing resin composition solution, a titanate coupling agent (Ajinomoto Co., Inc., Plenact AL-M) was used in the production of the coating liquid. In combination.
[0044]
[Comparative Example 1]
A radiation image conversion panel for comparison was obtained by performing the same operation as in Example 1 except that the light-scattering fine particles were not used in the preparation of the fluororesin-containing resin composition coating solution for forming the protective layer. .
[0045]
[Performance evaluation of radiation image conversion panel]
1) Sensitivity test
After irradiating the sample radiation image conversion panel with X-rays having a tube voltage of 80 kVp, excitation with He-Ne laser light (wavelength: 632.8 nm) was performed to measure the amount of stimulated luminescence from the radiation image conversion panel. Sensitivity was displayed as a relative value of luminescence.
[0046]
2) Image sharpness
The sample radiation image conversion panel is irradiated with X-rays having a tube voltage of 80 kVp via the MTF chart, and then excited with He-Ne laser light (wavelength: 632.8 nm) to emit stimulated emission from the radiation image conversion panel. The light was received by a photoreceiver (photomultiplier tube having a spectral sensitivity of S-5). The received light was converted into an electrical signal, and the image was reproduced by an image reproducing device to obtain an image on the display device. The modulation transfer function (MTF) of the obtained image was measured and displayed as a value of a spatial frequency of 2 cycles / mm.
[0047]
3) Interference unevenness
The radiation image conversion panel of the sample was visually determined based on the following criteria.
AA: Presence of interference unevenness cannot be confirmed.
BB: Slight interference unevenness is observed.
CC: Significant interference unevenness is observed.
[0048]
4) Playback image quality
A radiation image for medical diagnosis was obtained using a radiation image conversion panel of the sample, and the quality of the image was visually determined based on the following criteria.
AA: No shading unevenness is observed on the image.
BB: Although slight shading unevenness is observed on the image, there is no particular problem in diagnosis.
CC: Density unevenness occurs on the image and becomes an obstacle to precise diagnosis.
[0049]
The results obtained by the above tests are shown in Table 1 together with the addition amount of the light scattering fine particles.In Table 1, Examples 2, 3, 5, 6, 8, and 9 are examples of the radiation image conversion panel of the present invention, and Examples 1, 4, and 7 are comparative radiation image conversion panels. It is an example.
[0050]
[Table 1]
[0051]
As is clear from the above results, the fluororesin-containing coating protective layer incorporating the light-scattering fine particles of the present invention is effective in generating image unevenness without substantially changing the sensitivity and sharpness of the radiation image conversion panel. Can be suppressed.
[0052]
【The invention's effect】
The radiation image conversion panel of the present invention is less susceptible to cracking even after repeated conveyance operations in a general radiation image conversion apparatus, and the fluororesin-containing film as the surface layer of the protective film has high scratch resistance and antifouling properties. Therefore, it has the advantage that there is little decrease in sensitivity even after repeated transport operations, and the presence of light-scattering fine particles introduced into the fluororesin-containing film on the surface layer of the protective film When the radiation image conversion panel of the invention is used in a radiation image recording / reproducing method, it is possible to reproduce a high-quality radiation image without image unevenness.
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