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JP3972406B2 - 厨芥処理装置 - Google Patents

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JP3972406B2
JP3972406B2 JP13210297A JP13210297A JP3972406B2 JP 3972406 B2 JP3972406 B2 JP 3972406B2 JP 13210297 A JP13210297 A JP 13210297A JP 13210297 A JP13210297 A JP 13210297A JP 3972406 B2 JP3972406 B2 JP 3972406B2
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品加工工場、食堂等の厨房、及び家庭の台所等から排出される厨芥物を処理する厨芥処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は従来の厨芥処理装置の構成図を示すものであり、以下図3を参照しながら従来の厨芥処理装置について説明する。図3において、食品加工工場、食堂等の厨房、及び家庭の台所等で発生した厨芥物を厨芥粉砕圧送装置1に投入し、厨芥粉砕圧送装置1内のディスポーザー11で粉砕する。粉砕された厨芥物は、圧送ポンプ12で圧送配管13を通り原水槽2へ圧送される。
【0003】
原水槽2は粉砕厨芥物を一時貯留し、制御部9でタイマー制御された移送ポンプ21で第1処理槽3へ定量供給する。ブロアー10は、エアー配管101を通り散気管22からエアーを常時放出し、原水槽2内を予備曝気する。手動バルブ102はそのエアー量の調整を行うものである。そして原水槽2には後記する沈殿槽6から沈殿汚泥とスカムが返送されるとともに、同じく後記する汚泥貯留槽7からも中間水が返送される。粉砕厨芥物はこれらの返送汚泥、返送スカム、返送中間水と一緒にされて予備曝気により混合され、汚泥吸着によって腐敗防止と濃度調整が行われる。
【0004】
次に第1処理槽3では汚泥濃度がおおむね5,000mg/L以下に保たれ、流入した粉砕厨芥物の処理が行われる。第1処理槽3内の汚泥には好気性微生物群及び通性嫌気性微生物群が生息し、粉砕厨芥物内の有機性汚濁物質は、汚泥の吸着、分解、汚泥化の作用により浄化される。好気性微生物群としては例えばズーグレア属細菌、通性嫌気性微生物群としては例えばバチルス属細菌を用いることができる。第1処理槽3にはpHセンサー32、DOセンサー33、ORPセンサー34、MLSSセンサー35を設置し常時そのデーターを制御部9内に取り込んでいる。このDOセンサー33は容存酸素計のことであり、水中に容存している分子状の酸素を計測するものである。このDOセンサー33が測定する容存酸素は水中生物の呼吸に不可欠の指標となる。またORPセンサー34は酸素還元電位計のことであり、水中での酸化、還元物質の量を示す指標である酸素還元電位を計測するものである。酸化物質が多ければ(+)の値を示し、還元物質が多ければ(−)の値を示すものである。(+)のときは水中が好気性であり、(−)のときは嫌気性であることを示すものである。MLSSセンサー35は活性汚泥浮遊物を測定するセンサーであり、汚泥濃度の指標となる値を示すものである。これは汚水中で光を照射し、その透過光の強度から濃度を測定するものである。ブロアー14はエアー配管111を介して散気管31からエアーを放出し、第1処理槽3内を曝気する。手動バルブ112はそのエアー量の調整を行うものである。ブロアー14にはインバーター115が接続されており、制御部9は前記pHセンサー32、DOセンサー33、ORPセンサー34で検知されたデーターによってインバーター115を制御する。これによりブロアー14は回転数が制御され、曝気量の増減、停止が行われ、第1処理槽3内の汚泥を常時良好な状態で保持することができ、処理の安定化を図ることができる。第1処理槽3内の汚泥と水は移流配管36を通りオーバーフローで第2処理槽4へ流入する。
【0005】
第2処理槽4は第1処理槽3と有機性汚濁物質の処理においてはほぼ同様の機能で、第1処理槽3で未処理の有機性汚濁物質の処理を行う。すなわち第2処理槽4内の汚泥にも好気性微生物群及び通性嫌気性微生物群が生息し、有機性汚濁物質は、汚泥の吸着、分解、汚泥化の作用により浄化される。ブロアー14はエアー配管113を介して散気管41からエアーを放出し、第2処理槽4内を曝気する。手動バルブ114によりそのエアー量の調整が行える。エアー配管113はエアー配管111と並列に接続されており、インバーター115によるエアー制御は第1処理槽3と同様である。第2処理槽4の汚泥と水は移流配管43を通りオーバーフローで沈殿槽6へ流入する。
【0006】
沈殿槽6は第2処理槽4から流入した汚泥の沈殿分離を行う。汚泥は自然沈降により沈殿堆積し、またガス等を含み浮上するものはスカムとして浮上する。制御部9でタイマー制御されたエアーリフトポンプ61は堆積した汚泥を、同様にタイマー制御されたスカムスキーマ63は浮上したスカムを原水槽2へ移送する。制御部9は、第1処理槽3内に設置されたMLSSセンサー35のデータを判断し、エアーリフトポンプ62の動作設定時間において、第1処理槽3内のMLSS濃度が5,000mg/L以上であれば、エアーリフトポンプ62を動作して余剰汚泥として汚泥貯留槽7へこれを移送し、MLSS濃度が5,000mg/L以下であればエアーリフトポンプ62を動作させず移送しない。ブロアー10はエアー配管150、153、156を介して、それぞれエアーリフトポンプ61、62、スカムスキーマ63へエアーを供給する。制御部9はそれぞれ設定された時間に電磁弁152、155、158を開く。手動バルブ151、154、157によりそれぞれ供給されるエアー量の調整を行い、エアーリフトポンプ61、62、スカムスキーマ63の移送水量はこのエアー量で決定される。またエアーリフトポンプ61、62、スカムスキーマ63の流量変動を防止するために、電磁弁152、155、158が開いた時は、電磁弁103を閉じる。沈殿槽6で分離された上澄み水は、越流堰64を通って移流配管65を通りオーバーフローで放流槽8へ流入する。
【0007】
汚泥貯留槽7は、沈殿槽6から移送された余剰汚泥を貯留し自然沈降により10,000mg/L程度まで濃縮し、またガス等を含み浮上するものはスカムとして浮上させるものである。沈殿堆積した汚泥と浮上したスカムの間の中間水は、移流配管71を通ってオーバーフローにより原水槽2へ流入される。
【0008】
放流槽8は、沈殿槽6から流入した上澄み水を一時貯留し、放流ポンプ81を運転して放流配管82を介して放流先へ放流するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの従来の厨芥処理装置では、放流できるまで浄化するために沈殿槽、汚泥貯留槽、放流槽が必要で、装置全体の槽容量が大型化するという問題があった。また第1処理槽、第2処理槽においても、沈殿槽での沈殿分離性能の安定化のため汚泥濃度を5,000mg/L以下に保持する必要があり、それに対応して汚泥濃度を下げようとすると第1処理槽、第2処理槽自体が大型化するものであった。
【0010】
また低汚泥濃度では、汚泥転換率が高濃度の汚泥濃度と比較して高く、発生汚泥量が多くなり、汚泥貯留槽では自然沈降による汚泥濃縮のため10,000mg/L程度の濃縮となって汚泥引抜き頻度が多くなるという問題点があった。そして汚泥の状態がこれより悪化した場合、沈殿槽での沈殿分離性能に直接影響し、放流水質が悪化して、最悪の場合は水質基準値を越えるといったことも生じた。
【0011】
さらに従来の厨芥処理装置では、放流水をそのまま中水として再利用することができず、再利用する場合はなんらかの3次処理設備、例えば砂ろ過装置、活性炭処理装置等が必要であるいう問題点を有していた。
【0012】
そこで本発明はこのような従来の問題点を解決するもので、設備を小型化することができ、引抜き汚泥量を減容化することができ、安定した良質の処理水にすることができる厨芥処理装置を提供すること目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために本発明の厨芥処理装置は、厨芥物を粉砕する粉砕手段と、粉砕手段によって粉砕された粉砕厨芥物を圧送する圧送手段と、圧送手段によって送られた粉砕厨芥物を一時貯留するとともに予備曝気する原水槽と、原水槽から供給された有機性汚濁物質を高濃度の汚泥によって浄化処理する複数段の処理槽から構成された第1処理槽と、第1処理槽から供給された未処理の有機性汚濁物質を浄化処理するとともに精密ろ過膜で汚泥を濃縮する第2処理槽を備え、第2処理槽内には精密ろ過膜の表面に付着する付着物を洗浄するエアーが噴出される散気管を設け、精密ろ過膜で濃縮された汚泥の一部が第1処理槽に送られ、第1処理槽内の汚泥濃度が高濃度に保持されることを特徴とする。
【0014】
これにより、設備を小型化することができ、引抜き汚泥量を減容化することができ、安定した良質の処理水にするとともに、第1処理槽の設計自由度を高めることができる。さらに、精密ろ過膜の表面が目詰まりを起こすとこれを洗浄することができるとともに、汚濁物質を高濃度にまで濃縮することが可能で、安定した膜ろ過と良質な処理水が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載された発明は、厨芥物を粉砕する粉砕手段と、前記粉砕手段によって粉砕された粉砕厨芥物を圧送する圧送手段と、前記圧送手段によって送られた前記粉砕厨芥物を一時貯留するとともに予備曝気する原水槽と、前記原水槽から供給された有機性汚濁物質を高濃度の汚泥によって浄化処理する複数段の処理槽から構成された第1処理槽と、前記第1処理槽から供給された未処理の有機性汚濁物質を浄化処理するとともに精密ろ過膜で汚泥を濃縮する第2処理槽を備え、第2処理槽内には精密ろ過膜の表面に付着する付着物を洗浄するエアーが噴出される散気管を設け、精密ろ過膜で濃縮された汚泥の一部が第1処理槽に送られ、第1処理槽内の汚泥濃度が高濃度に保持されることを特徴とする厨芥処理装置であるから、処理槽を小型化することができ、発生汚泥量も少なく、汚泥を高濃度に濃縮可能で、安定した良質な処理水が得られるとともに、第1処理槽の設計自由度を高めることができ、さらに精密ろ過膜の表面が目詰まりを起こすとこれを洗浄することができるとともに、汚濁物質を高濃度にまで濃縮することが可能で、安定した膜ろ過と良質な処理水が得られる。
【0016】
請求項に記載された発明は、第1処理槽から有機性汚濁物質の20〜50%が未処理のまま第2処理槽に送られることを特徴とするから、汚泥の自己消化等が生じることがなく、精密ろ過膜による効果的な膜ろ過と良質な処理水が得られる。
【0017】
請求項に記載された発明は、精密ろ過膜の吐出側に設けられたろ過配管に圧力センサーが設けられ、前記圧力センサーが検出した圧力によりエアーの噴出量を調整する制御部が設けられていることを特徴とするから、精密ろ過膜が目詰まりを起こし始めたら自動洗浄することができる。
【0018】
請求項に記載された発明は、第1処理槽内にMLSSセンサーが設けられ、前記MLSSセンサーが検出した汚泥濃度に基づいて第2処理槽から前記第1処理槽に供給される汚泥の量を制御する制御部が設けられたことを特徴とするから、汚泥を高濃度に維持でき、汚泥引抜頻度を少なくすることができ、良質な処理水が得られる。
【0019】
請求項に記載された発明は、第1処理槽内にpHセンサーとDOセンサーとORPセンサーが設けられ、前記pHセンサーと前記DOセンサーと前記ORPセンサーが検出したpH値とDO値とORP値が所定の範囲になるように第1処理槽内で曝気するエアーの量を制御することを特徴とするから、膜ろ過による濃縮を自動化することができる。
【0020】
(実施の形態1)
以下、本発明の一実施の形態について図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形態における厨芥処理装置の構成図を示すものであり、図2は本発明の一実施の形態における厨芥処理装置内に設置する浸漬平膜型膜モジュールの立体図を示すものである。
【0021】
図1において、食品加工工場、食堂等の厨房、及び家庭の台所等で発生した厨芥物を厨芥粉砕圧送装置1に投入し、厨芥粉砕圧送装置1内のディスポーザー11で粉砕する。粉砕した粉砕厨芥物を圧送ポンプ12で圧送配管13を介して原水槽2へ圧送する。
【0022】
原水槽2では粉砕厨芥物が一時貯留され、その後制御部9でタイマー制御された移送ポンプ21により第1処理槽3へ定量供給される。ブロアー10は、エアー配管101を介して散気管22からエアーを常時放出し、原水槽2内を予備曝気する。手動バルブ102はその際のエアー量の調整を行う。後記するように原水槽2へは第1処理槽3から汚泥が返送され、粉砕厨芥物は返送汚泥と予備曝気により混合され、汚泥吸着によって腐敗防止と濃度調整が行われる。汚泥には好気性微生物群が生息しており、予備曝気によって硫酸還元菌等の嫌気性微生物の活性を抑え、HS等の悪臭成分の発生を防止できる。
【0023】
第1処理槽3では汚泥濃度は高濃度、本実施の形態1ではほぼ10,000mg/L程度に保たれ、流入した粉砕厨芥物の処理が行われる。なおこの10,000mg/Lを選択したのは、汚泥濃度を上げて第1処理槽3での処理効率をあげるとともに、長期的にも短期的にも配管等を閉塞しない限度がこの値だからである。第1処理槽3内の汚泥には好気性微生物群及び通性嫌気性微生物群が生息し、粉砕厨芥物内の有機性汚濁物質は、汚泥の吸着、分解、汚泥化の作用により浄化される。好気性微生物群としては例えばズーグレア属細菌、通性嫌気性微生物群としては例えばバチルス属細菌を用いることができる。なお、第1処理槽3は1槽ということに限らず、従来の処理槽のように複数段の槽から構成してもよい。この場合処理槽の槽容量は大型化するが、第1処理槽3を設計する自由度が増す。第1処理槽3にはpHセンサー32、DOセンサー33、ORPセンサー34、MLSSセンサー35が設置され、常時そのデーターを制御部9内に送っている。ブロアー14はエアー配管111を介して散気管31からエアーを放出し、第1処理槽3内を曝気する。手動バルブ112はその際のエアー量の調整を行うものである。ブロアー14にはインバーター115が接続されており、制御部9はpHセンサー32、DOセンサー33、ORPセンサー34で検知されたデーターによってインバーター115を制御する。これによりブロアー14は回転数が制御され、曝気量の増減、停止が行われる。インバーター115の制御方法は、処理する厨芥物の種類、槽の構造等による酸素溶解効率の相違、汚泥の状態等により各々の厨芥処理装置ごとに異なる。
【0024】
本実施の形態1では、定常の厨芥量(設計量)を投入した時、インバーター115を60Hz地域において60Hzで運転したという条件で、第1処理槽3内のpHが6以上、DOが6mg/l以下、ORPが100mV以上の状態を保てるエアー量のブロアー14を選定し設置している。通常はインバーター115を60Hzで運転するが、pHが6以下またはDOが6mg/l以上かつORPが100mV以上の時は、インバーター115の周波数を40Hzまで段階的に下げるものである。そして長期間厨芥投入が行われず、40Hz運転で、さらにpHが6以下またはDOが6mg/l以上かつORPが100mV以上の時は、ブロアー11を間欠運転(例えば45分運転、15分停止等)とする。またDOが3mg/l以下またはORPが100mV以下の時は、インバーター115の周波数を80Hzまで段階的に上げる。MLSSセンサーの検出したデータは、同じく制御部9で判断され、汚泥濃度が10,000mg/L以下の時、制御部9は後記のエアーリフトポンプ42を作動し汚泥の返送を行う。本実施の形態1では、1時間に1回MLSSセンサーのデータを読み取り、汚泥濃度が10,000mg/L以下の時には一定量の汚泥(例えば、流入厨芥粉砕量/24)を返送し、汚泥濃度が10,000mg/L以上の時は返送しない。このように制御部9による制御で、第1処理槽3の汚泥を常に良好な状態で一定の濃度に保ち、浄化処理の安定化を図ることができる。
【0025】
ところで厨芥物1Kg中には平均的にBOD量0.12Kg,油分0.025Kgが含まれている。後記するように第2処理槽4では膜モジュール5を用いて膜ろ過をするが、この膜ろ過をうまく行うためには、第2処理槽4に流入する水質をBOD濃度1,000mg/L以下、油分濃度を100mg/L以下にする必要がある。このような条件を満たす第1処理槽3の容量は、実験によれば厨芥物1Kgに対して343L以上である。従って投入する厨芥物の投入量から第1処理槽3の槽容積を決定することができる。
【0026】
またエアーリフトポンプ37は、流入厨芥粉砕量に対して、1〜2倍の量の第1処理槽3の汚泥を原水槽2へ返送する能力のものが望ましい。ブロアー10はエアー配管104を介してエアーリフトポンプ37へエアーを供給する。制御部9に設定した時間(例えば、1時間に1回)に、電磁弁106が開く。手動バルブ105で供給するエアー量の調整を行い、エアーリフトポンプ37の移送水量はこのエアー量で決定される。またエアーリフトポンプ37の流量変動を防止するために、電磁弁106を開いた時は、制御部9は電磁弁103を閉じる。第1処理槽3内の汚泥は移流配管36を通ってオーバーフローで第2処理槽4へ流入する。
【0027】
次に第2処理槽4は第1処理槽3と有機性汚濁物質の処理において同様の機能を有しており、第1処理槽3で未処理で終わった有機性汚濁物質の処理を行う。ブロアー14はエアー配管113を介して散気管41からエアーを放出し、第2処理槽4内を曝気する。手動バルブ114はそのエアー量の調整を行うものである。エアー配管113はエアー配管111と並列に接続されており、前記したようにインバーター115によってブロアー は回転数が制御される。これは第1処理槽3と同様である。
【0028】
ところで第2処理槽4内には膜モジュール5が直接浸漬されて設置されている。この膜モジュール5によって上記したように汚泥のろ過と濃縮が行われる。図2に示すとおり膜モジュール5の内部には複数枚の袋状の精密ろ過膜53が7〜20mm程度の間隔で平行に並べて設けられている。この精密ろ過膜53はそれぞれ平膜型、いわば封筒状であり、いずれも0.4μm程度の微細孔径の膜孔が多数形成された多孔性の膜から構成されている。すなわち精密ろ過膜53はポリエステル不織布を骨組みとした塩素化ポリエチレン製で、不織布の繊維間に前記膜孔が形成されている。この精密ろ過膜53によってろ過されたろ過水を溜める袋内にはろ過配管51がそれぞれ接続されている。このろ過配管51からろ過水が系外に排出される。ところでろ過配管51には精密ろ過膜53側から順に、ろ過配管51内の圧力を測定する圧力センサー54、ろ過水の逆流を防止する逆止弁55、ろ過水を吸引する吸引用ポンプ56及びろ過水の流量を一定に保持する定流量弁57が直列に設置されている。圧力センサー54によって精密ろ過膜53表面の目詰まりを検出でき、精密ろ過膜53の下部に設けられた散気管52から噴出するエアーの量を調整可能にすることができる。ブロアー15はエアー配管121を介してエアーを膜ジュール5内部へ供給し、散気管52から噴出させている。散気管52から噴出されたエアーは精密ろ過膜53間を上昇し、気泡とそのエアリフト効果によって生じた膜面平行上昇流により、精密ろ過膜面表面に付着した付着物を剥ぎとり、洗浄して目詰りを防止することができる。ブロアー15はインバーター123に接続されており、制御部9は圧力センサー54が検出したデータを判断し、インバーター123を制御して曝気量を0.01m/s〜0.05m/s(m/s=曝気量m/エアーの通過する断面積m・s)の範囲で調整する。精密ろ過膜53が目詰り傾向を示した時(圧力センサー54の指示値が負圧側に高い時)は、インバーター123の周波数を上げてエアー流量を増加し、そうでない時はインバーター123の周波数を下げエアー流量を減少させる。ただインバーター123の具体的な制御の態様は、処理する厨芥物の種類、汚泥の状態及び濃度等により各々の厨芥処理装置で異なる。なお手動バルブ122はそのエアー量の調整を手動で行うものである。
【0029】
この精密ろ過膜53の目詰まり制御に関して本実施の形態1では、定常の厨芥量を投入した時、インバーター115を60Hz地域において60Hzで運転するという条件で、曝気量が0.05m/sのエアー量のブロアー12を選定し設置している。運転開始時には0.01〜0.02m/sの曝気量になるようにインバーター123を調整し、1日に1〜5時間程度は0.05m/sの曝気量になるようにインバーター123を上昇させるのがよい。そしてこのような運転を継続しながら、圧力センサー54の検出した値から換算して、精密ろ過膜53のろ過水の圧力が負圧側に大きくなり、−3kPa以下になった時点で精密ろ過膜53によるろ過を一旦中止し、0.05m/sの曝気量になるようにインバーター123による回転数を上げ、その状態のまま1〜2日保持する。その後再び運転を再開し、精密ろ過膜53のろ過圧力が負圧側に−3kPa以下の小さな値になれば元の運転に戻り、−3kPa以上の大きな負圧になれば運転を中止し、精密ろ過膜53の洗浄または交換、汚泥の引き抜き作業等を実施する。
【0030】
ところで常時エアー流量を多くすると、エアリフト量は増加し精密ろ過膜53表面の洗浄効果は非常に高くなるのであるが、第2処理槽4内が過曝気状態となり、汚泥の状態が悪化させられるものである。すなわちこの状態では、処理が進行して有機性汚濁物質がなくなると、汚泥が自己消化を起こすようになる。このように汚泥が急激な自己消化を起こすと汚泥のフロックが崩壊し、微細な濁りや粘度の増加、発泡を生じる。このような汚泥をろ過すると、精密ろ過膜53の表面に汚泥が付着してしまうし、汚泥のフロックは微細であるため精密ろ過膜53の孔に非常に詰まり易く、短時間で精密ろ過膜53に目詰りが生じることになる。従って第1処理槽3において100%完全に有機性汚濁物質を除去するのではなく、有機性汚濁物質の20〜50%程度を残留させて第2処理槽4に送って処理することにより、第2処理槽4内の過曝気状態を防いで急激な自己消化を防止し、これにより汚泥の状態を常時良好に保ち、汚泥の濃縮性能の向上を図ることができる。この有機性汚濁物質が20%未満だと最終的には第2処理槽4内で自己消化を始め、汚泥が解体していくためであり、50%をこえた量を残留させると、有機性汚濁物質中の油分やこの汚濁物質自身の未処理分のものが、精密ろ過膜53の表面上に付着し、膜孔を塞ぎろ過を大きく阻害するようになり、膜の寿命が急に短くなるからである。従って仮に膜モジュール5を第1処理槽3内に設置すると、粉砕厨芥物内に含まれた未処理の油分が、精密ろ過膜53表面に付着し早期に目詰まりを起こすため、第1処理槽3には設けることができないものである。
【0031】
ところで第2処理槽4に流入する水に含まれる汚泥は平均的にみて90%以上が有機成分であり、10%が無機成分である。そこで第2処理槽4内でこの汚泥を浄化処理すると、微生物処理であるから無機成分は分解されずに有機成分だけが分解されて汚泥の減容化が起こる。しかし、有機成分が完全に分解されるところまで反応が進むことはなく、実験によれば有機成分75%,無機成分25%のレベルまで分解されると分解速度が鈍ってそれ以上分解が進行することはない。従ってただ槽容積を大きくしたとしても処理には限界があるから、最も適当な大きさがあることになる。実験によれば、この第2処理槽4の最適槽容積は厨芥物1Kgに対して122Lである。第1処理槽3が厨芥物1Kgに対して、343Lであったから、第1処理槽3と第2処理槽の槽容積の比は、2〜3:1が適当である。
【0032】
ブロアー10はエアー配管107を介してエアーリフトポンプ42へエアーを供給する。制御部9はエアーリフトポンプ42を動作する時、同時に電磁弁109を開く。手動バルブ108で供給するエアー量の調整を行い、エアーリフトポンプ42の移送水量はこのエアー量で決定される。またエアーリフトポンプ42の流量変動を防止するために、電磁弁109が開いた時は、電磁弁103を閉じる。
【0033】
このように本実施の形態1においては、精密ろ過膜の洗浄を図るとともに、汚泥の自己消化を防いで、汚泥の状態を良好な状態に保つことができる。これにより余剰汚泥の発生量を少なくすることができ、また引抜汚泥量を減溶化することができる。第1処理槽内を10,000mg/Lの高濃度に保持するから、配管の閉塞などなく浄化処理の安定化が図れ、処理槽の小型化を達成することができる。精密ろ過膜でろ過されたろ過水は、殺菌するだけで芝への散水することができる等、中水として利用することができ、大幅なランニングコストの削減をすることが可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、精密ろ過膜を使用することにより、従来技術のような沈殿槽、放流槽、汚泥貯留槽等を設置する必要はなく、厨芥処理装置の全体容量の小型化を実現することができる。また第1処理槽の汚泥を高濃度に保持することにより処理槽自体の小型化が可能で、かつ第1処理槽の設計自由度を高めることができ、処理槽の工事費等の大幅なイニシャルコストの削減が可能である。また余剰汚泥の発生量が少なくその濃縮性も高いため、汚泥引抜き量の減容化が図れ、精密ろ過膜の使用により負荷変動及び流入変動に強く安定した処理が可能で、保守点検等のメンテナンス作業が少なく、その処理水は中水としての利用することができる。さらに、精密ろ過膜の表面が目詰まりを起こすとこれを洗浄することができるとともに、汚濁物質を高濃度にまで濃縮することが可能で、安定した膜ろ過と良質な処理水が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施の形態における厨芥処理装置の構成図
【図2】 本発明の一実施の形態における厨芥処理装置内に設置する浸漬平膜型膜モジュールの立体図
【図3】 従来の厨芥処理装置の構成図
【符号の説明】
1 厨芥粉砕圧送装置
2 原水槽
3 第1処理槽
4 第2処理槽
5 膜モジュール
6 沈殿槽
7 汚泥貯留槽
8 放流槽
9 制御部
10,14,15 ブロアー
11 ディスポーザー
12 圧送ポンプ
13 圧送配管
21 移送ポンプ
22,31,41,52 散気管
23 移送配管
32 pHセンサー
33 DOセンサー
34 ORPセンサー
35 MLSSセンサー
36,43,65,71 移流配管
37,42,61,62 エアーリフトポンプ
51 ろ過配管
53 精密ろ過膜
54 圧力センサー
55 逆止弁
56 吸引ポンプ
57 定流量弁
63 スカムスキーマ
64 越流堰
81 放流ポンプ
82 放流配管
101,104,107,111,113,121,150,153,156 エアー配管
102,105,108,151,154,157 手動バルブ
103,106,109,152,155,158 電磁弁
11 ブロアー
112,114,122 手動バルブ
115,123 インバーター

Claims (5)

  1. 厨芥物を粉砕する粉砕手段と、前記粉砕手段によって粉砕された粉砕厨芥物を圧送する圧送手段と、前記圧送手段によって送られた前記粉砕厨芥物を一時貯留するとともに予備曝気する原水槽と、前記原水槽から供給された有機性汚濁物質を高濃度の汚泥によって浄化処理する複数段の処理槽から構成された第1処理槽と、前記第1処理槽から供給された未処理の有機性汚濁物質を浄化処理するとともに精密ろ過膜で汚泥を濃縮する第2処理槽を備え、前記第2処理槽内には前記精密ろ過膜の表面に付着する付着物を洗浄するエアーが噴出される散気管を設け、前記精密ろ過膜で濃縮された汚泥の一部が前記第1処理槽に送られ、前記第1処理槽内の汚泥濃度が高濃度に保持されることを特徴とする厨芥処理装置。
  2. 第1処理槽から有機性汚濁物質の20〜50%が未処理のまま第2処理槽に送られることを特徴とする請求項1に記載の厨芥処理装置。
  3. 精密ろ過膜の吐出側に設けられたろ過配管に圧力センサーが設けられ、前記圧力センサーが検出した圧力によりエアーの噴出量を調整する制御部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の厨芥処理装置。
  4. 第1処理槽内にMLSSセンサーが設けられ、前記MLSSセンサーが検出した汚泥濃度に基づいて第2処理槽から前記第1処理槽に供給される汚泥の量を制御する制御部が設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の厨芥処理装置。
  5. 第1処理槽内にpHセンサーとDOセンサーとORPセンサーが設けられ、前記pHセンサーと前記DOセンサーと前記ORPセンサーが検出したpH値とDO値とORP値が所定の範囲になるように前記第1処理槽内で曝気するエアーの量を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の厨芥処理装置。
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