JP3970012B2 - Raw material composition for coating materials - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建築物の内外装に用いられる珪藻土仕上材としての塗材用原料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような塗材用原料組成物としては、特開平10−245255号公報に示すようなものがある。この塗材用原料組成物は、消石灰及び珪藻土を主成分とし、無機質混和材、骨材、増粘剤及び接着補助剤として再乳化型粉末樹脂を含有している。
この塗材用原料組成物は、無機質材料、天然有機物から構成されるため、揮発性有機溶剤を発生させないものであり、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜は、高透湿性及び湿度調節機能を有し、カビ及び異臭の発生を抑制するものである。
【0003】
また、特開平11−12066号公報に示す塗材用原料組成物は、消石灰、白セメント及び粉末状焼成白色珪藻土を含有しているものであり、水と混練したスラリーは、ボード、パネル、壁などに塗工するときに、その粘りにより、刷毛、塗装ローラ又は吹付け塗装において、塗装作業中にダレが生じない効果を有する。
そして、塗工した後に得られる塗膜は、粉末状焼成白色珪藻土の有する多孔質組成のために調湿作用が発揮されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、空気中の有機溶剤による大気汚染が問題となっている。ところが、特開平10−245255号公報及び特開平11−12066号公報に記載の塗材用原料組成物は、湿度調節機能があり、揮発性有機溶剤を発生させないものではあるが、空気中の有機溶剤を積極的に吸着することが少ないものであった。また、水硬性材料が組成物に含まれていないことから、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜は、強度が弱いものである。
【0005】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜が空気中の有機溶剤を吸着することができ、その塗膜の強度が高いものであり、さらに、調湿性、断熱性を持ち、乾燥しながら空気中の炭酸ガスを有効に吸収することができる塗工作業性に優れた塗材用原料組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の塗材用原料組成物は、珪藻土と、水硬性材料と、気硬性材料と、珪藻土を除く化学物質吸着剤とを含み、珪藻土を3.0〜40.0重量%、水硬性材料を10.0〜40.0重量%、気硬性材料を2.0〜30.0重量%、化学物質吸着剤をその有効成分で0.5〜10.0重量%含有するものである。
【0007】
請求項2に記載の発明の塗材用原料組成物は、請求項1に記載の発明において、水硬性材料がポルトランドセメントであり、気硬性材料が消石灰、ドロマイトプラスターのうちいずれか1種以上を含むものである。
【0008】
請求項3に記載の発明の塗材用原料組成物は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、気硬性材料に2種類以上気硬性材料を含有するものである。
請求項4に記載の発明の塗材用原料組成物は、請求項1ないし請求項3のいずれかの項に記載の発明において、さらに、光触媒を含有するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について、詳細に説明する。
この発明は、珪藻土と、水硬性材料と、気硬性材料と、化学物質吸着剤を含有するものである。
【0010】
珪藻土は、珪藻の遺骸からなる珪酸質の堆積物であり、これを乾燥、粉砕し、セメントと同程度の微粒子になるものを使用することが多い。その主成分は、珪酸質であり、断熱効果・耐火能力に優れ、化学的にも安定である。その表面には、無数の微細な孔(0.1〜0.2μm)が、円形や針状に規則正しく配列している。
【0011】
珪藻土は、この微細で超多孔質な構造のため比表面積がきわめて大きく、優れた吸着性能を有するものである。その吸着性能によって、建物空間中の湿度が高い場合に水分を多孔質で吸着し、湿度が低い場合に水分を放出する調湿性がある。
また、珪藻土の無数の微細な孔にある空気により、断熱効果のある塗膜を得ることができる。さらに、ホルムアルデヒドをはじめとする揮発した有機溶剤を吸着するものでもある。
【0012】
前記珪藻土は、塗材用原料組成物中に、3.0〜40.0重量%の範囲で含有することが好ましい。3.0重量%未満の場合は、塗材用原料組成物に対する含有割合が少なく珪藻土の有する吸着性、調湿性及び断熱性が低下することがある。40重量%を越える場合は、珪藻土を結合させる水硬性材料及び気硬性材料が不足し、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜の強度が弱いものとなることがある。
【0013】
また、塗材用原料組成物を建築物の内部に施工する内装用の場合には、20.0〜40.0重量%含有するものが良い。内装用の場合は、外装用に比べ塗膜が薄いため、20.0重量%未満の場合には、塗材用原料組成物に対する含有割合が少なく珪藻土の有する吸着性、調湿性及び断熱性が低下することがある。
【0014】
水硬性材料は、塗材用原料組成物の結合材として用いられるものであり、塗工した後に得られる塗膜の強度を高めるためることができるものである。
この水硬性材料には、混合材を混合しない単味セメント、混合材を混合した混合セメント及び特殊セメントなどの水と反応して硬化する水硬性セメントを挙げることができる。
【0015】
単味セメントには、ポルトランドセメント、、アルミナセメント、超速硬セメントなどがある。また、ポルトランドセメントには、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント及び白色ポルトランドセメントとがある。
混合セメントには、高炉セメント、シリカセメント、ポゾランセメント、フライアッシュセメント、膨張性セメント及び左官用セメントなどがあり、特殊セメントには、耐酸セメント、コロイドセメント、油井セメントなどがある。
【0016】
水硬性セメントは、水を加えることによって水和反応を起こし、硬化を始め、表面エネルギーによる引き合う力により強度が上がり、更に水素結合力による引き合う力も加わり、一層強い強度が得られる。
そして、塗材用原料組成物に含有させることによって、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜の強度を高めることができるものである。この発明においては、これらを単独に用いても良く、混合させて使用しても良いが、ポルトランドセメントが、大量に製造され、安価で、容易に用いることができるため好ましい。
また、塗材用原料組成物に調色を行う場合には、白色である白色ポルトランドセメントを用いることが好ましく、調色の幅を広げることができる。
【0017】
前記水硬性材料は、塗材用原料組成物中に、10.0〜40.0重量%の範囲で含有するのが好ましい。10重量%未満の場合、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜に十分な強度が得られないことがある。
一方、40重量%を超える場合では、相対的に他の材料の含有量が少なくなり、前述した珪藻土、後述する気硬性材料及び化学物質吸着剤の効果が十分に発揮されないことがある。
【0018】
気硬性材料は、上記水硬性材料のように水と反応して硬化するものではなく、水と混練した後、乾燥しながら硬化するものであり、塗材用原料組成物の結合材の1つとして用いられるものである。
水硬性材料を含有した塗材用原料組成物は、水と混練した後、水和反応を始める。そのため、塗工することが可能な時間を調整することが困難な場合が生じる。しかし、この気硬性材料を塗材用原料組成物に用いることにより、水と混練した塗材用原料組成物の硬化速度を調整することができ、塗工可能時間を調整することができ、塗工作業性を向上させることができ、塗膜の強度を向上させることができる。
【0019】
気硬性材料には、消石灰、焼石膏、無水石膏、マグネシアセメント及びドロマイトプラスターを挙げることができ、1又は2以上用いることができる。
前記気硬性材料が消石灰、ドロマイトプラスターのいずれかのうち1種以上を用いることが好ましい。
【0020】
消石灰、ドロマイトプラスターは、水と混練した後、空気中で乾燥しながら硬化し、さらに、大気中の炭酸ガスと反応し徐々に完全に硬化するものである。気硬性材料が消石灰、ドロマイトプラスターのいずれかのうち1種以上を用いることにより、塗工された塗膜周囲の炭酸ガスを吸着することができ、その濃度を低くすることができる。
【0021】
消石灰、ドロマイトプラスターを塗材用原料組成物に用いることにより、水と混練した塗材に適度な粘りのある粘性が与え、保水性及び吸水性の有るものとなり、塗工作業性がより向上するものとなる。
さらに、焼石膏では、15〜45μmで、消石灰では、50〜200μm、そしてドロマイトプラスターでは、5〜20μmの粒子径を多く含んでいる。これら気硬性材料を2種類以上含有することによって、組み合わされる粒度の幅が広がることによって、水と混練したとき、適度な粘性を得られ、塗工作業性がより向上する。
【0022】
前記気硬性材料は、塗材用原料組成物中に、2.0〜30.0重量%の範囲で含有するのが好ましい。2.0重量%未満の場合では、塗材用原料組成物と水とを混練したスラリーは、良好な作業性が得られないことがある。一方、30.0重量%を超える場合では、相対的に他の材料の含有量が少なくなり、前述した珪藻土、気硬性材料及び後述する化学物質吸着剤の効果が十分に発揮されないことがある。
【0023】
次に、化学物質吸着剤とは、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドをはじめとする揮発した有機溶剤やアンモニアガスなどを有害物質を選択的に吸着するものである。この化学物質吸着剤を加えることにより、より一層吸着作用を向上させることができる。
また、前記化学物質吸着剤は、前述した珪藻土に比べ、一度吸着した化学物質を放出することが少なく、さらに、珪藻土の吸着効果を低減させることができるため、珪藻土のもう一つの作用である調湿効果向上させることができる。
【0024】
前記化学物質吸着剤には、トリポリリン酸ニ水素アルミニウム、トリポリリン酸アルミニウム、アルミナケイ酸塩、活性炭、ゼオライトなどの無機系のものとピノバンクシン、アロマデンドリン、エンゲリチンなどのフラバノール類のもの、ケンフェロール、トリホリン、アストラガリンなどのフラボノール類のもの、アビエチン酸、グリオキサール等の有機系ものなどがある。
これらの化学物質吸着剤のうち、吸着したい対象とするものにより選択することができ、対象とするものが複数ある場合などには、2種以上用いてもなんら問題はない。
【0025】
しかし、この発明の塗材用原料組成物は、無機系の珪藻土と水硬性材料と気硬性材料と主成分とするものであることから、無機系粉末の化学物質吸着剤が好ましい。無機系粉末であるトリポリリン酸ニ水素アルミニウム、トリポリリン酸アルミニウム、アルミナケイ酸塩、活性炭、ゼオライトを用いることより、塗材用原料組成物との混練性が良いものとなる。
【0026】
無機系粉末の化学物質吸着剤は、粒径が10μm以下の微粉末である。これらの微粉末は細孔を有しているため、この細孔による物理吸着作用と金属の触媒作用による化学吸着作用により吸着効果がもたらされる。無機系消臭剤は微粉末であり、大きい表面積を有しているので効率的な吸着効果が得られる。
より好ましい無機系粉末の化学物質吸着剤としてトリポリリン酸ニ水素アルミニウム、トリポリリン酸アルミニウムが挙げられる。有害物質の吸着性に優れ、塗材用原料組成物により形成された塗膜は、耐水性等の塗膜物性を低下させることがない。
【0027】
化学物質吸着剤の含有量は、吸着したい有害物質の量にもよるが、塗材用原料組成物中に、その有効成分で0.5〜10.0重量%の範囲で含有することが好ましい。
化学物質吸着剤の含有量が0.5重量%より少ない場合では、十分な有害物質の吸着効果が得られないことがある。また、10.0重量%より多い場合には、有害物質の吸着効果の向上を期待することができないことがある。
【0028】
さらに、光触媒を含有することが好ましい。光触媒とは、光触媒活性を有する無機酸化物等をいい、これらはバンド・ギャップを有する半導体粒子である。
そのバンド・ギャップ以上のエネルギーを持つ光(例えば、太陽光や人工照明光の紫外線)が光触媒に照射されると光励起により生成した電子と正孔が半導体粒子表面に移動し、その強い酸化能力を発生する。
【0029】
従って、これに接する細菌やホルマリン、ホルムアルデヒドなどを分解する機能を発揮するものである。
該無機酸化物としては、TiO2、RuO2、CoO、Ce2O3、Cr2O3、Rh2O3、V2O5、ZnO等が挙げられる。TiO2なる酸化チタンには正方結晶型に属するルチル型、アナターゼ型と、斜方結晶系に属するブルッカイト型の3種類の結晶型があるが、光触媒活性を有する酸化チタンとしてはアナターゼ型の酸化チタンである。光触媒の添加によって、ホルムアルデヒドをはじめとする有機溶剤を分解することができる。特に取り扱いが容易であり、経済性の点からTiO2が好適である。
【0030】
光触媒は、塗材用原料組成物中に、5.0重量%以下含有するのが好ましい。光触媒の含有量が5.0重量%を超える場合、有機溶剤を分解する効果は充分に発揮できるが、本来の塗材用原料組成物の構成される材料の成分が少なくなり、得られる塗膜の性能が低下するとともに、塗材用原料組成物のコストが上昇する。
【0031】
上記以外の成分として、以下に示す粉末状樹脂、充填材及び粉末状増粘剤などを加えても良い。
粉末状樹脂とは、水を加えて撹拌することで再乳化し、エマルションを形成する粉末状の合成樹脂である。この粉末状樹脂は、合成樹脂より形成されるエマルションを噴霧乾燥したものである。
【0032】
前記粉末状樹脂を塗材用原料組成物に添加することによって、水と混練したスラリーの下地に対する接着性が向上し、塗工した後に得られる塗膜に対し、ひび割れ防止性、防水性、耐磨耗性及び耐候性を向上させる効果を有する。
粉末樹脂としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、飽和カルボン酸のビニルエステル、アクリル酸アルキルエステルなどのアクリル系モノマー、エチレン性不飽和カルボン酸、エチレン、塩化ビニル、スチレン、ダイアセトンアクリルアミドなどから適宜選択されたモノマー混合物を共重合してなる合成樹脂より選択できる。
粉末状樹脂は、再乳化性の面から重合時にポリビニルアルコールなどの水溶性高分子を保護コロイドとして乳化重合したものが好ましい。
【0033】
粉末状樹脂は、塗材用原料組成物中に、0.5〜10.0重量%の範囲で含有するのが好ましい。0.5重量%未満の場合では、塗膜の接着性を向上させることができない場合がある。一方、10.0重量%を超える場合では、塗膜の調湿性、吸着性を阻害することがある。また、塗膜の強度の向上が期待できないことがある。
また、外装用に用いる場合には、強度をより向上させるために、その含有量を5.0重量%以下とするのが好ましい。5.0重量%を越える場合には、塗膜の耐水性を低下させることがある。
【0034】
充填材とは、塗材原料組成物の粒度分布を調整することができ、そのことにより水と混練したスラリーの作業性を向上させることができ、塗工した後に得られる塗膜の強度を高め、さらに、乾燥収縮による塗膜の割れを防ぐものであり、好ましく用いられる。
充填材には、珪砂、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、シラスバルーン、セルベンのほか、御影石、大理石、花崗岩などの天然石、マイカ粉などが挙げられる。これらのうち天然石としては、砕粒され、砕粒状にしたものが使用される。これらの充填材は、少なくとも1種より選択し、用いることができる。
【0035】
前記充填材は、塗材用原料組成物中に、10.0〜80.0重量%の範囲で含有することが好ましい。10.0重量%未満の場合には、塗工した後に得られる塗膜が収縮によって割れが生じることがある。一方、80.0重量%を越える場合には、水硬性材料及び気硬性材料の含有割合が少なくなり、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜の強度が弱いものとなる。
【0036】
さらに、内装用の場合には、10.0〜60.0重量%含有するのが好ましい。この範囲内で有れば、比較的薄膜である内装での塗膜であっても、割れが生じにくく、塗膜強度のあるものが得られる。
また、外装用の場合には、40.0〜80.0重量%含有するのが好ましい。この範囲内で有れば、比較的厚膜である外装での塗膜であっても、割れが生じにくく、塗膜強度のあるものが得られる。
【0037】
粉末増粘剤は、塗材用原料組成物と水とを混練したスラリーのこて塗り作業性を向上させることができるため好ましく用いられる。
この粉末増粘剤には、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の合成高分子物質、澱粉類、海藻類、ゼラチン類、アルギン酸ソーダ等の天然高分子物質のものがあり、これらから適宜選択し、用いることができる。
【0038】
この発明の塗材用原料組成物は、上記のようなものをミキサーなどにより均一に混合させ得られる。そして、上記塗材用原料組成物に対し、適宜水を添加し、混練することによって塗材としてのスラリーとなる。水の添加量は、塗材用原料組成物の種類、使用時の気温、湿度及び作業条件によって、変えることができる。
【0039】
前記塗材は、適度な粘性を有するものであり、このスラリーは、鏝などを用いて、建築物の内外壁に塗工する。この塗工する膜厚は、内装用で1.5〜2.5mm、外装用で5〜15mm程度になるようにする。
このスラリーは、水硬性材料及び気硬性材料を有することによって、6〜24時間後には凝結し、水硬性材料を有することによって、硬化が進み、十分な強度を発揮することができる。
【0040】
この得られた塗膜は、珪藻土を含有することによって、建物空間中の湿度が高い場合に水分を吸着し、湿度が低い場合に水分を脱着する調湿性が発現される。さらに、珪藻土の有する無数の微細な孔によって、空気層が形成され、塗膜の厚みに応じて断熱性が発揮される。水硬性材料を用いることによって、より高い強度が発揮される。また、化学物質吸着剤によって、ホルムアルデヒドをはじめとする有機溶剤を吸着する。
さらに、光触媒の添加によって、ホルムアルデヒドをはじめとする有機溶剤を分解する効果が発揮される。
【0041】
以上のように、この実施形態によれば次のような効果が発揮される。
・ 珪藻土と、水硬性材料と、気硬性材料と、珪藻土を除く化学物質吸着剤とを含有するものであることにより、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜が空気中の有機溶剤を吸着することができ、その塗膜の強度が高いものであり、さらに、調湿性、断熱性を持ち、乾燥しながら空気中の炭酸ガスを有効に吸収することができる塗工作業性に優れたものである。
【0042】
・ 水硬性材料がポルトランドセメントであり、気硬性材料が消石灰、ドロマイトプラスターのうちいずれか1種以上を含むものであることにより、安価で、容易に用いることができ、塗工された塗膜周囲の炭酸ガスを吸着することができ、その濃度を低くすることができる。
・ さらに、光触媒を含有するものであることにより、これに接する細菌やホルマリン、ホルムアルデヒドなどを分解する機能を発揮するものである。
【0043】
・ 前記珪藻土が塗材用原料組成物中に、3.0〜40.0重量%の範囲で含有することにより、珪藻土の有する吸着性、調湿性及び断熱性が低下することなく、珪藻土を結合させる水硬性材料及び気硬性材料が不足することなく、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜の強度があるものである。
・ 前記水硬性材料が塗材用原料組成物中に、10.0〜40.0重量%の範囲で含有することにより、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜に十分な強度が得られるものであり、珪藻土、気硬性材料及び化学物質吸着剤の効果が十分に発揮されるものである。
【0044】
・ 気硬性材料を2種類以上含有することにより、組み合わされる粒度の幅が広がることによって、水と混練したとき、適度な粘性を得られ、塗工作業性がより向上するものである。
・ 前記気硬性材料が塗材用原料組成物中に、2.0〜30.0重量%の範囲で含有することにより、塗材用原料組成物と水とを混練したスラリーは、良好な作業性が得られ、珪藻土、気硬性材料及び化学物質吸着剤の効果が十分に発揮されるものである。
【0045】
・ 前記化学物質吸着剤が無機系粉末であることにより、塗材用原料組成物との混練性が良いものとなる。
・ 前記化学物質吸着剤の含有量が塗材用原料組成物中に、その有効成分で0.5〜10.0重量%の範囲で含有することにより、十分な有害物質の吸着効果が得られるものである。
【0046】
・ 前記光触媒が塗材用原料組成物中に、5.0重量%以下含有することにより、有機溶剤を分解する効果は充分に発揮でき、本来の塗材用原料組成物の構成される材料の成分が少なくなることがなく、得られる塗膜の性能が低下しないものである。
・ さらに、粉末状樹脂を塗材用原料組成物に添加することにより、水と混練したスラリーの下地に対する接着性が向上し、塗工した後に得られる塗膜に対し、ひび割れ防止性、防水性、耐磨耗性及び耐候性を向上させることができるものである。
【0047】
・ 前記粉末状樹脂が塗材用原料組成物中に、0.5〜10.0重量%の範囲で含有することにより、塗膜の接着性を向上させることができ、塗膜の調湿性、吸着性を阻害することがなく、塗膜の強度の向上が期待できるものである。
・ さらに、充填材を用いることにより、塗材原料組成物の粒度分布を調整することができ、そのことにより水と混練したスラリーの作業性を向上させることができ、塗工した後に得られる塗膜の強度を高め、さらに、乾燥収縮による塗膜の割れを防ぐものである。
【0048】
・ 前記充填材が塗材用原料組成物中に、10.0〜80.0重量%の範囲で含有することにより、塗工した後に得られる塗膜が収縮によって割れが生じることがすくなく、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜の強度のあるものとなる。
・ さらに、粉末増粘剤を含有させることにより、塗材用原料組成物と水とを混練したスラリーのこて塗り作業性を向上させることができるものである。
【0049】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づきより詳細に説明する。
なお、吸着試験及び光触媒による分解確認試験については、次のように行なった。
吸着試験及び光触媒による分解確認試験の試験体は、塗工作業性を確認した後、硬化した塗工板を縦50mm、横50mmに切り出し、試験体とした。
【0050】
吸着試験は、試験体サンプルを3リットルの容量を持つ袋に入れ脱気した後、濃度調整を行なった悪臭ガスを前記袋に注入し、試験を開始した。そして、一定時間毎にガス検知管にて悪臭ガスの残存濃度を測定し、残存濃度がゼロになるまでの時間を計測し、実験結果とした。
【0051】
用いた悪臭ガスは、アンモニアガス、ホルムアルデヒドのガスで、各々、初期濃度20ppmとした。
光触媒による分解確認試験は、前記ホルムアルデヒドガスの吸着試験については、光源照射下及び光源照射なしでの試験を行ない、その差を比較した。光源は蛍光灯(0.04mW/cm2)を用いた。
【0052】
実施例1では、珪藻土が20.0重量%、水硬性材料としての白色ポルトランドセメントが25.0重量%、気硬性材料としてのドロマイトプラスターが15.0重量%、消石灰が5.0重量%、化学物質吸着剤としてのトリポリリン酸ニ水素アルミニウムが5.0重量%を含有し、さらに、光触媒としての二酸化チタンが5.0重量%、骨材として珪砂を20.0重量%、粉末状樹脂のポリビニルアルコールを2.0重量%、その他の添加剤として粉末状増粘剤、粉末状分散剤及び顔料を3.0重量%混合させた塗材用原料組成物を用いた。
【0053】
この塗材用原料組成物に水を80.0重量%添加し、混練しスラリーを得た。そして、このスラリーを、塗膜が2mmになるように縦1800mm、横900mmの石綿スレート表面に金ゴテで塗工を行なった。
その結果、塗工作業性は良く、塗り付け硬化後、得られた塗膜の強度を爪で引っかき確認したところ、爪が入らず、十分な強度を有していた。水滴を塗板にたらし吸水性を確認したところ、すぐに吸水された。
【0054】
さらに、前記塗工板を縦50mm、横50mmに切り出し、試験体とし、アンモニアガス、ホルムアルデヒド、で吸着性を確認した。
初期濃度20ppmのアンモニアガスは25分後にガス検知管では検知できないレベルまで吸着され、初期濃度20ppmのホルムアルデヒドは12分後にガス検知管では検知できないレベルまで吸着された。螢光灯でホルムアルデヒドの分解性を確認したところ、ホルムアルデヒドの分解が確認できた。
【0055】
実施例2は、実施例1に比較して、光触媒としての二酸化チタンの含有していないものであった。
実施例2では、珪藻土が25.0重量%、水硬性材料としての白色ポルトランドセメントが25.0重量%、気硬性材料としてのドロマイトプラスターが15.0重量%、消石灰が5.0重量%、化学物質吸着剤としてのトリポリリン酸ニ水素アルミニウムが5.0重量%を含有し、さらに、骨材として珪砂を20.0重量%、粉末状樹脂のポリビニルアルコールを2.0重量%、その他の添加剤として粉末状増粘剤、粉末状分散剤及び顔料を3.0重量%混合させた塗材用原料組成物を用いた。
【0056】
この塗材用原料組成物に水を80.0重量%添加し、混練しスラリーを得た。そして、このスラリーを、塗膜が2mmになるように縦1800mm、横900mmの石綿スレート表面に金ゴテで塗工を行なった。
その結果、塗工作業性は良く、塗り付け硬化後、得られた塗膜の強度を爪で引っかき確認したところ、爪が入らず、十分な強度を有していた。水滴を塗板にたらし吸水性を確認したところ、すぐに吸水された。
【0057】
さらに、前記塗工板を縦50mm、横50mmに切り出し、試験体とし、アンモニアガス、ホルムアルデヒド、で吸着性を確認した。
初期濃度20ppmのアンモニアガスは25分後にガス検知管では検知できないレベルまで吸着され、初期濃度20ppmのホルムアルデヒドは12分後にガス検知管では検知できないレベルまで吸着された。しかし、光触媒としての二酸化チタンを含有していないため、螢光灯でホルムアルデヒドの分解性を確認したところ、ホルムアルデヒドの分解は、確認できなかった。
【0060】
さらに、実施例3の塗材用原料組成物は、主に外装に用いられるものであり、上記実施例1〜実施例2の塗材用原料組成物に比べ、塗膜が10mmでの試験を行った。
実施例3では、珪藻土が15.0重量%、水硬性材料としての白色ポルトランドセメントが10.0重量%、気硬性材料としてのドロマイトプラスターが3.0重量%、消石灰が1.0重量%、化学物質吸着剤としてのトリポリリン酸ニ水素アルミニウムが3.0重量%を含有し、さらに、光触媒としての二酸化チタンが2.0重量%、骨材として珪砂を60.0重量%、粉末状樹脂のポリビニルアルコールを3.0重量%、その他の添加剤として粉末状増粘剤、粉末状分散剤及び顔料を3重量%混合させたものである。この塗材用原料組成物に水を15%重量添加し、混練した。そしてこのスラリーを、塗膜が10mmになるように縦1800mm、横900mmの石綿スレート表面に金ゴテで塗工を行なった。
【0061】
その結果、塗工作業性は良く、塗り付け硬化後、得られた塗膜の強度を爪で引っかき確認したところ、爪が入らず、十分な強度を有していた。水滴を塗板にたらし吸水性を確認したところ、すぐに吸水された。
さらに、前記塗工板を縦50mm、横50mmに切り出し、試験体とし、アンモニアガス、ホルムアルデヒド、で吸着性を確認した。
【0062】
初期濃度20ppmのアンモニアガスは30分後にガス検知管では検知できないレベルまで吸着され、初期濃度20ppmのホルムアルデヒドは15分後にガス検知管では検知できないレベルまで吸着された。
塗膜表面を加熱し、断熱性を確認したところ、後に述べる比較例5と比べて熱の伝わりが遅く、断熱性が確認できた。
【0063】
次に、比較例1として、実施例1の塗材用原料組成物から珪藻土を除き、その重量分骨材を増量したものを用いた。
また、比較例2として、実施例1の塗材用原料組成物から水硬性材料を除き、その重量分骨材を増量したものを用い、比較例3として、実施例1の塗材用原料組成物から気硬性材料を除き、その重量分骨材を増量したものを用いた。
さらに、比較例4として、実施例1の塗材用原料組成物から化学物質吸着剤を除き、その重量分骨材を増量したものを用いた。
【0064】
これら比較例1〜比較例4の塗材用原料組成物に水を80重量%添加し、混練しスラリーを得た。そして、このスラリーを、塗膜が2mmになるように縦1800mm、横900mmの石綿スレート表面に金ゴテで塗工を行なった。
比較例1のものでは、塗工後、硬化した塗板に、水滴をたらし吸水性を確認したところ、実施例1〜実施例3のものに比較して、吸水し難いものであった。
比較例2のものでは、塗工後、硬化した塗板を爪で引っかき、塗膜の強度を確認したところ、爪が入り、実施例と比較して、塗膜強度がないものであった。
比較例3のものでは、実施例に比較し、塗工作業性が劣るものであった。
【0065】
比較例4のものでは、実施例と同様に、前記塗工板を縦50mm、横50mmに切り出し、試験体とし、アンモニアガス、ホルムアルデヒド、で吸着性を確認した。
初期濃度20ppmのアンモニアガスは32分後にガス検知管では検知できないレベルまで吸着され、初期濃度20ppmのホルムアルデヒドは16分後にガス検知管では検知できないレベルまで吸着された。この結果、実施例に比べ、吸着効果が劣るものであった。
【0066】
さらに、比較例5として、実施例3の塗材用原料組成物から珪藻土を除き、その重量分骨材を増量したものを用いた。
この比較例5の塗材用原料組成物より形成された塗膜を実施例4と同様に塗膜表面を加熱し、断熱性を確認したところ、実施例3と比べて熱の伝わりが速く、、断熱性が無いものであった。
【0067】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
・前記珪藻土が塗材用原料組成物中に、3.0〜40.0重量%の範囲で含有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の塗材用原料組成物。
このことにより、珪藻土の有する吸着性、調湿性及び断熱性が低下することなく、珪藻土を結合させる水硬性材料及び気硬性材料が不足することなく、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜の強度があるものである。
【0068】
・ 前記水硬性材料が塗材用原料組成物中に、10.0〜40.0重量%の範囲で含有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の塗材用原料組成物。
このことにより、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜に十分な強度が得られるものであり、珪藻土、気硬性材料及び化学物質吸着剤の効果が十分に発揮されるものである。
【0069】
・ 気硬性材料を2種類以上含有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の塗材用原料組成物。
このことにより、組み合わされる粒度の幅が広がることによって、水と混練したとき、適度な粘性を得られ、塗工作業性がより向上するものである。
【0070】
・ 前記気硬性材料が塗材用原料組成物中に、2.0〜30.0重量%の範囲で含有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の塗材用原料組成物。
このことにより、塗材用原料組成物と水とを混練したスラリーは、良好な作業性が得られ、珪藻土、気硬性材料及び化学物質吸着剤の効果が十分に発揮されるものである。
【0071】
・ 前記化学物質吸着剤が無機系粉末であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の塗材用原料組成物。
このことにより、塗材用原料組成物との混練性が良いものとなる。
【0072】
・ 前記化学物質吸着剤の含有量が塗材用原料組成物中に、その有効成分で0.5〜10.0重量%の範囲で含有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の塗材用原料組成物。
このことにより、十分な有害物質の吸着効果が得られるものである。
【0073】
・ 前記光触媒が塗材用原料組成物中に、5重量%以下含有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の塗材用原料組成物。
このことにより、有機溶剤を分解する効果は充分に発揮でき、本来の塗材用原料組成物の構成される材料の成分が少なくなることがなく、得られる塗膜の性能が低下しないものである。
【0074】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の塗材用原料組成物によれば、水と混練し、塗工した後に得られる塗膜が空気中の有機溶剤を吸着することができ、その塗膜の強度が高いものであり、さらに、調湿性、断熱性を持ち、乾燥しながら空気中の炭酸ガスを有効に吸収することができる塗工作業性に優れたものである。
【0075】
請求項2に記載の発明の塗材用原料組成物によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、安価で、容易に用いることができ、塗工された塗膜周囲の炭酸ガスを吸着することができ、その濃度を低くすることができる。
【0076】
請求項4に記載の発明の塗材用原料組成物によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかの項に記載の発明の効果に加え、これに接する細菌やホルマリン、ホルムアルデヒドなどを分解する機能を発揮することができるものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
This invention relates to the raw material composition for coating materials as a diatomite finishing material used for the interior and exterior of a building.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as such a raw material composition for a coating material, there is one as shown in JP-A-10-245255. This raw material composition for a coating material contains slaked lime and diatomaceous earth as main components, and contains a re-emulsifying powder resin as an inorganic admixture, an aggregate, a thickener, and an adhesion aid.
Since this coating material composition is composed of an inorganic material and a natural organic material, it does not generate a volatile organic solvent, and the coating film obtained after kneading and coating with water has high moisture permeability and It has a humidity control function and suppresses generation of mold and off-flavors.
[0003]
Moreover, the raw material composition for coating materials shown in JP-A-11-12066 contains slaked lime, white cement and powdered baked white diatomaceous earth, and the slurry kneaded with water is a board, panel, wall When it is applied to, for example, due to its stickiness, there is an effect that no sagging occurs during the painting operation in brush, painting roller or spray painting.
And the coating film obtained after coating exhibits a humidity control effect because of the porous composition of the powdered fired white diatomaceous earth.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In recent years, air pollution by organic solvents in the air has become a problem. However, the raw material compositions for coating materials described in JP-A-10-245255 and JP-A-11-12066 have a humidity adjusting function and do not generate a volatile organic solvent. The solvent was not actively adsorbed. Moreover, since the hydraulic material is not contained in the composition, the coating film obtained after kneading and coating with water has a low strength.
[0005]
The present invention has been made paying attention to the problems existing in the prior art as described above. The purpose is that the coating film obtained after kneading and coating with water can adsorb the organic solvent in the air, and the coating film has high strength. An object of the present invention is to provide a coating material raw material composition having excellent coating workability and capable of effectively absorbing carbon dioxide gas in the air while being dried.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the raw material composition for a coating material according to claim 1 comprises diatomaceous earth, a hydraulic material, a pneumatic material,Excluding diatomaceous earthWith chemical adsorbentIncluding diatomaceous earth 3.0 to 40.0% by weight, hydraulic material 10.0 to 40.0% by weight, pneumatic material 2.0 to 30.0% by weight, chemical substance adsorbent as its active ingredient 0.5 to 10.0% by weightTo do.
[0007]
A raw material composition for a coating material according to a second aspect of the present invention is the raw material composition for a coating material according to the first aspect, wherein the hydraulic material is Portland cement, the pneumatic material is at least one of slaked lime and dolomite plaster. Is included.
[0008]
The raw material composition for a coating material according to claim 3 is the invention according to claim 1 or 2,A pneumatic material contains two or more types of pneumatic materials.
The raw material composition for a coating material according to the invention described in claim 4 further comprises a photocatalyst in the invention described in any one of claims 1 to 3.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
This invention contains diatomaceous earth, a hydraulic material, a pneumatic material, and a chemical substance adsorbent.
[0010]
Diatomaceous earth is a siliceous deposit made of diatom remains, which is often dried and crushed to form fine particles similar to cement. Its main component is silicic acid, it has excellent heat insulation effect and fire resistance, and is chemically stable. Innumerable fine holes (0.1 to 0.2 μm) are regularly arranged in a circular or needle shape on the surface.
[0011]
Diatomaceous earth has an extremely large specific surface area due to this fine and ultra-porous structure, and has excellent adsorption performance. Due to the adsorption performance, moisture is adsorbed in a porous manner when the humidity in the building space is high, and moisture is released when the humidity is low.
Moreover, the coating film which has a heat insulation effect can be obtained with the air in the countless fine hole of diatomaceous earth. It also adsorbs volatile organic solvents such as formaldehyde.
[0012]
It is preferable to contain the said diatomaceous earth in the range of 3.0-40.0 weight% in the raw material composition for coating materials. When the amount is less than 3.0% by weight, the adsorptive property, humidity control property and heat insulating property of diatomaceous earth may be reduced due to a small content ratio with respect to the coating material raw material composition. When it exceeds 40% by weight, the hydraulic material and the pneumatic material to which diatomaceous earth is bound may be insufficient, and the strength of the coating film obtained after kneading with water and coating may be weak.
[0013]
Moreover, in the case of the interior use which constructs the raw material composition for coating materials in the inside of a building, what contains 20.0-40.0 weight% is good. In the case of interior use, the coating film is thinner than in the case of exterior use. When the content is less than 20.0% by weight, the content of the coating material raw material composition is small, and the adsorptivity, humidity control and heat insulation properties of diatomaceous earth are low. May decrease.
[0014]
The hydraulic material is used as a binder of the raw material composition for the coating material, and can increase the strength of the coating film obtained after coating.
Examples of the hydraulic material include a hydraulic cement that reacts with water and hardens, such as a simple cement that is not mixed with a mixed material, a mixed cement that is mixed with a mixed material, and a special cement.
[0015]
Simple cements include Portland cement, alumina cement, and super fast cement. Portland cement includes normal Portland cement, early-strength Portland cement, ultra-early strong Portland cement, moderately hot Portland cement, sulfate-resistant Portland cement, and white Portland cement.
Examples of mixed cement include blast furnace cement, silica cement, pozzolanic cement, fly ash cement, expansive cement, and plastering cement. Special cements include acid resistant cement, colloidal cement, and oil well cement.
[0016]
A hydraulic cement causes a hydration reaction by adding water, starts to harden, increases in strength due to the attracting force due to surface energy, and further attracts due to a hydrogen bonding force, thereby obtaining a stronger strength.
And by making it contain in the raw material composition for coating materials, the intensity | strength of the coating film obtained after knead | mixing with water and coating can be improved. In the present invention, these may be used alone or in combination, but Portland cement is preferable because it is produced in large quantities, is inexpensive and can be used easily.
Moreover, when toning a raw material composition for a coating material, it is preferable to use white Portland cement which is white, and the range of toning can be widened.
[0017]
It is preferable to contain the hydraulic material in the range of 10.0 to 40.0% by weight in the coating material composition. If it is less than 10% by weight, sufficient strength may not be obtained in the coating film obtained after kneading with water and coating.
On the other hand, when it exceeds 40% by weight, the content of other materials is relatively reduced, and the effects of the above-mentioned diatomaceous earth, the air-hardening material and the chemical substance adsorbent described below may not be sufficiently exhibited.
[0018]
The air-hardening material does not react with water like the above-mentioned hydraulic material and does not cure, but is kneaded with water and then cured while drying, and is one of the binders of the raw material composition for coating materials. It is used as
The raw material composition for a coating material containing a hydraulic material starts a hydration reaction after being kneaded with water. Therefore, it may be difficult to adjust the time during which coating can be performed. However, by using this air-hardening material in the coating material composition, the curing rate of the coating material composition kneaded with water can be adjusted, and the coating time can be adjusted. Workability can be improved and the strength of the coating film can be improved.
[0019]
Examples of the air-hardening material include slaked lime, calcined gypsum, anhydrous gypsum, magnesia cement, and dolomite plaster, and one or more can be used.
It is preferable that the air-hardening material is one or more of slaked lime and dolomite plaster.
[0020]
Slaked lime and dolomite plaster are kneaded with water, cured while drying in the air, and further reacted with carbon dioxide in the atmosphere to be gradually and completely cured. By using at least one of slaked lime and dolomite plaster as the air-hardening material, carbon dioxide around the coated film can be adsorbed and the concentration can be lowered.
[0021]
By using slaked lime and dolomite plaster as a raw material composition for coating materials, the coating material kneaded with water is given a moderately viscous viscosity, has water retention and water absorption properties, and improves the coating workability. It will be a thing.
Furthermore, calcined gypsum contains many particle diameters of 15 to 45 μm, slaked lime contains 50 to 200 μm, and dolomite plaster contains 5 to 20 μm. By containing two or more kinds of these air-hardening materials, the width of the combined particle size is widened, so that when mixed with water, an appropriate viscosity can be obtained and the coating workability is further improved.
[0022]
The air-hardening material is preferably contained in the coating material composition in a range of 2.0 to 30.0% by weight. When the amount is less than 2.0% by weight, the slurry obtained by kneading the coating material composition and water may not have good workability. On the other hand, when it exceeds 30.0% by weight, the content of other materials is relatively small, and the effects of the diatomaceous earth, the air-hardening material and the chemical adsorbent described later may not be sufficiently exhibited.
[0023]
Next, the chemical substance adsorbent selectively adsorbs harmful substances such as formaldehyde and acetaldehyde and other volatile organic solvents and ammonia gas. By adding this chemical adsorbent, the adsorption action can be further improved.
In addition, the chemical substance adsorbent releases less chemical substance once adsorbed than the diatomaceous earth described above, and can further reduce the adsorption effect of diatomaceous earth. The wet effect can be improved.
[0024]
Examples of the chemical substance adsorbent include aluminum trihydrogenphosphate, aluminum tripolyphosphate, alumina silicate, activated carbon, zeolite, and other flavanols such as pinobankin, aromadendrin, angelitin, kaempferol, There are flavonols such as trifolin and astragalin, and organic compounds such as abietic acid and glyoxal.
Among these chemical substance adsorbents, it can be selected depending on the target to be adsorbed, and when there are a plurality of target targets, there is no problem even if two or more types are used.
[0025]
However, since the raw material composition for a coating material according to the present invention is mainly composed of inorganic diatomaceous earth, a hydraulic material, and a pneumatic material, an inorganic powder chemical adsorbent is preferable. By using inorganic powder aluminum trihydrogenphosphate, aluminum tripolyphosphate, alumina silicate, activated carbon, and zeolite, kneadability with the coating material composition is improved.
[0026]
The inorganic substance chemical adsorbent is a fine powder having a particle size of 10 μm or less. Since these fine powders have pores, the adsorption effect is brought about by the physical adsorption action by the pores and the chemical adsorption action by the catalytic action of the metal. An inorganic deodorant is a fine powder and has a large surface area, so that an efficient adsorption effect can be obtained.
More preferred chemical adsorbents for inorganic powders include aluminum dihydrogen triphosphate and aluminum tripolyphosphate. The coating film formed from the raw material composition for coating material is excellent in the adsorptivity of harmful substances and does not deteriorate the coating film properties such as water resistance.
[0027]
Although the content of the chemical substance adsorbent depends on the amount of harmful substances to be adsorbed, it is preferably contained in the raw material composition for coating material in the range of 0.5 to 10.0% by weight as its active ingredient. .
If the content of the chemical substance adsorbent is less than 0.5% by weight, a sufficient harmful substance adsorption effect may not be obtained. On the other hand, when the amount is more than 10.0% by weight, it may not be possible to expect an improvement in the effect of harmful substances.
[0028]
Furthermore, it is preferable to contain a photocatalyst. The photocatalyst refers to an inorganic oxide or the like having photocatalytic activity, and these are semiconductor particles having a band gap.
When the photocatalyst is irradiated with light with energy greater than the band gap (for example, sunlight or ultraviolet rays from artificial illumination light), the electrons and holes generated by photoexcitation move to the surface of the semiconductor particles, and their strong oxidation ability appear.
[0029]
Therefore, it exhibits a function of decomposing bacteria, formalin, formaldehyde and the like that are in contact therewith.
As the inorganic oxide, TiO2, RuO2, CoO, Ce2O3, Cr2O3, Rh2O3, V2O5ZnO and the like. TiO2There are three types of titanium oxide, namely, rutile type, anatase type belonging to the tetragonal crystal type, and brookite type belonging to the orthorhombic crystal system. The titanium oxide having photocatalytic activity is anatase type titanium oxide. . By adding a photocatalyst, organic solvents such as formaldehyde can be decomposed. TiO is particularly easy to handle and economical.2Is preferred.
[0030]
The photocatalyst is preferably contained in an amount of 5.0% by weight or less in the coating material composition. When the content of the photocatalyst exceeds 5.0% by weight, the effect of decomposing the organic solvent can be sufficiently exerted, but the components of the material constituting the original coating material raw material composition are reduced, and the obtained coating film The cost of the raw material composition for a coating material increases.
[0031]
As components other than those described above, the following powdery resin, filler, powdery thickener and the like may be added.
The powdered resin is a powdered synthetic resin that is re-emulsified by adding water and stirring to form an emulsion. This powdery resin is obtained by spray drying an emulsion formed from a synthetic resin.
[0032]
By adding the powdery resin to the coating material raw material composition, the adhesiveness of the slurry kneaded with water to the base is improved, and the coating film obtained after coating has an anti-cracking property, water resistance, and resistance. It has the effect of improving wear and weather resistance.
The powder resin is appropriately selected from vinyl acetate, vinyl propionate, vinyl ester of saturated carboxylic acid, acrylic monomers such as alkyl acrylate, ethylenically unsaturated carboxylic acid, ethylene, vinyl chloride, styrene, diacetone acrylamide, etc. It can be selected from synthetic resins obtained by copolymerizing the monomer mixture.
From the viewpoint of re-emulsification, the powdered resin is preferably obtained by emulsion polymerization using a water-soluble polymer such as polyvinyl alcohol as a protective colloid during polymerization.
[0033]
The powdery resin is preferably contained in the coating material raw composition in the range of 0.5 to 10.0% by weight. If it is less than 0.5% by weight, the adhesion of the coating film may not be improved. On the other hand, if it exceeds 10.0% by weight, the humidity control and adsorbability of the coating film may be impaired. Moreover, the improvement of the strength of the coating film may not be expected.
Moreover, when using for exterior | packing, in order to improve an intensity | strength more, it is preferable that the content shall be 5.0 weight% or less. If it exceeds 5.0% by weight, the water resistance of the coating film may be lowered.
[0034]
The filler can adjust the particle size distribution of the coating material composition, thereby improving the workability of the slurry kneaded with water and increasing the strength of the coating film obtained after coating. Furthermore, it prevents cracking of the coating film due to drying shrinkage, and is preferably used.
Examples of the filler include quartz sand, calcium carbonate, glass beads, shirasu balloon, selben, natural stones such as granite, marble, granite, mica powder, and the like. Among these, natural stones that are crushed and crushed are used. These fillers can be selected and used from at least one kind.
[0035]
The filler is preferably contained in the raw material composition for coating material in the range of 10.0 to 80.0% by weight. In the case of less than 10.0% by weight, the coating film obtained after coating may crack due to shrinkage. On the other hand, when the content exceeds 80.0% by weight, the content ratio of the hydraulic material and the air-hardening material decreases, and the strength of the coating film obtained after kneading and coating with water becomes weak.
[0036]
Furthermore, in the case of interior use, it is preferable to contain 10.0-60.0 weight%. If it exists in this range, even if it is the coating film by the interior which is a comparatively thin film, a thing with a coating-film intensity | strength which is hard to produce a crack and is obtained is obtained.
Moreover, in the case of exterior use, it is preferable to contain 40.0-80.0 weight%. If it is in this range, even if the coating film is a relatively thick film on the exterior, it is difficult for cracking to occur and a coating film having a high strength can be obtained.
[0037]
The powder thickener is preferably used because it can improve the troweling workability of a slurry obtained by kneading the raw material composition for coating material and water.
This powder thickener includes synthetic polymer materials such as methylcellulose, hydroxypropylmethylcellulose, hydroxyethylmethylcellulose, hydroxyethylcellulose, hydroxymethylcellulose, and polyvinyl alcohol, and natural polymer materials such as starches, seaweeds, gelatins, and sodium alginate. Can be selected and used as appropriate.
[0038]
The raw material composition for a coating material according to the present invention can be obtained by uniformly mixing the above-described materials with a mixer or the like. And the slurry as a coating material will be obtained by adding water suitably and knead | mixing with respect to the said raw material composition for coating materials. The amount of water added can be changed depending on the type of the raw material composition for the coating material, the temperature during use, the humidity, and the working conditions.
[0039]
The coating material has an appropriate viscosity, and this slurry is applied to the inner and outer walls of a building using a basket or the like. The film thickness to be applied is about 1.5 to 2.5 mm for interior and about 5 to 15 mm for exterior.
The slurry has a hydraulic material and an air-hardening material, and is condensed after 6 to 24 hours. By having the hydraulic material, the slurry is hardened and can exhibit sufficient strength.
[0040]
By containing diatomaceous earth, the obtained coating film absorbs moisture when the humidity in the building space is high, and develops humidity control properties that desorb moisture when the humidity is low. Furthermore, an air layer is formed by innumerable fine holes of diatomaceous earth, and heat insulation is exhibited according to the thickness of the coating film. By using a hydraulic material, higher strength is exhibited. In addition, organic solvents such as formaldehyde are adsorbed by a chemical adsorbent.
Furthermore, the addition of a photocatalyst exhibits the effect of decomposing organic solvents such as formaldehyde.
[0041]
As described above, according to this embodiment, the following effects are exhibited.
・ Diatomaceous earth, hydraulic material, air-hard material,Excluding diatomaceous earthBy containing a chemical adsorbent, the coating film obtained after kneading and coating with water can adsorb the organic solvent in the air, and the coating film has high strength. Furthermore, it has humidity control properties and heat insulation properties, and is excellent in coating workability that can effectively absorb carbon dioxide in the air while being dried.
[0042]
-Since the hydraulic material is Portland cement and the pneumatic material contains at least one of slaked lime and dolomite plaster, it is cheap and can be used easily, and the carbon dioxide around the coated film Gas can be adsorbed and its concentration can be lowered.
-Furthermore, since it contains a photocatalyst, it exhibits the function of decomposing bacteria, formalin, formaldehyde, etc. that come into contact therewith.
[0043]
-By combining the diatomaceous earth in the raw material composition for coating material in the range of 3.0 to 40.0% by weight, the diatomaceous earth is bonded without reducing the adsorptive property, humidity control and heat insulating properties of the diatomaceous earth. There is strength of the coating film obtained after kneading with water and coating without running out of hydraulic material and air-hardening material.
-When the hydraulic material is contained in the raw material composition for coating material in the range of 10.0 to 40.0% by weight, the coating film obtained after kneading and coating with water has sufficient strength. It is obtained, and the effects of diatomaceous earth, air-hard material, and chemical substance adsorbent are sufficiently exhibited.
[0044]
-By containing two or more types of air-hardening materials, the width of the combined particle size is widened, so that when mixed with water, an appropriate viscosity can be obtained and the coating workability is further improved.
-When the air-hardening material is contained in the coating material raw material composition in the range of 2.0 to 30.0% by weight, the slurry in which the coating material raw material composition and water are kneaded is a good work Therefore, the effects of diatomaceous earth, air-hard material, and chemical adsorbent are fully exhibited.
[0045]
-When the chemical substance adsorbent is an inorganic powder, the kneadability with the coating material composition is improved.
-When the content of the chemical substance adsorbent is within the range of 0.5 to 10.0% by weight of the active ingredient in the raw material composition for coating material, a sufficient effect of adsorbing harmful substances can be obtained. Is.
[0046]
-By containing 5.0% by weight or less of the photocatalyst in the coating material raw material composition, the effect of decomposing the organic solvent can be sufficiently exerted, and the material constituting the original coating material raw material composition A component does not decrease and the performance of the coating film obtained does not deteriorate.
-Furthermore, by adding a powdery resin to the coating material composition, the adhesion of the slurry kneaded with water to the base is improved, and the coating film obtained after coating is crack resistant and waterproof. It is possible to improve wear resistance and weather resistance.
[0047]
-By containing the powdery resin in the coating material raw material composition in the range of 0.5 to 10.0% by weight, the adhesion of the coating film can be improved, and the humidity control property of the coating film, An improvement in the strength of the coating film can be expected without impairing the adsorptivity.
-Furthermore, by using the filler, the particle size distribution of the coating material raw material composition can be adjusted, thereby improving the workability of the slurry kneaded with water, and the coating obtained after coating. It increases the strength of the film and further prevents cracking of the coating film due to drying shrinkage.
[0048]
-By containing the filler in the raw material composition for coating material in the range of 10.0 to 80.0% by weight, the coating film obtained after coating is less likely to crack due to shrinkage, and water. The coating film obtained after kneading and coating is strong.
Further, by including a powder thickener, it is possible to improve the troweling workability of a slurry obtained by kneading the raw material composition for coating material and water.
[0049]
【Example】
Hereinafter, it demonstrates in detail based on an Example and a comparative example.
In addition, about the adsorption | suction test and the decomposition | disassembly confirmation test by a photocatalyst, it carried out as follows.
After confirming the coating workability, the specimens of the adsorption test and the decomposition confirmation test using a photocatalyst were cut into 50 mm length and 50 mm width to obtain test specimens.
[0050]
In the adsorption test, a test sample was put in a bag having a capacity of 3 liters and deaerated, and then the malodorous gas whose concentration was adjusted was injected into the bag, and the test was started. Then, the residual concentration of malodorous gas was measured with a gas detection tube at regular intervals, and the time until the residual concentration became zero was measured and used as the experimental result.
[0051]
The malodorous gases used were ammonia gas and formaldehyde gas, each having an initial concentration of 20 ppm.
In the decomposition confirmation test using a photocatalyst, the formaldehyde gas adsorption test was performed under light source irradiation and without light source irradiation, and the difference was compared. The light source is a fluorescent lamp (0.04 mW / cm2) Was used.
[0052]
In Example 1, 20.0% by weight of diatomaceous earth, 25.0% by weight of white Portland cement as a hydraulic material, 15.0% by weight of dolomite plaster as a pneumatic material, 5.0% by weight of slaked lime, The aluminum trihydrogen phosphate as the chemical adsorbent contains 5.0% by weight, the titanium dioxide as the photocatalyst is 5.0% by weight, the silica sand is 20.0% by weight, the powdered resin A raw material composition for a coating material was used, in which 2.0% by weight of polyvinyl alcohol and 3.0% by weight of a powdery thickener, a powdery dispersant, and a pigment were mixed as other additives.
[0053]
80.0% by weight of water was added to the coating material composition and kneaded to obtain a slurry. Then, this slurry was coated with a gold trowel on the surface of an asbestos slate having a length of 1800 mm and a width of 900 mm so that the coating film was 2 mm.
As a result, the coating workability was good, and after the coating and curing, the strength of the obtained coating film was confirmed by scratching with the nail. As a result, the nail did not enter and had sufficient strength. When water drops were applied to the coated plate and water absorption was confirmed, water was immediately absorbed.
[0054]
Further, the coated plate was cut into a length of 50 mm and a width of 50 mm to form a test body, and the adsorptivity was confirmed with ammonia gas and formaldehyde.
The ammonia gas having an initial concentration of 20 ppm was adsorbed to a level that could not be detected by the gas detector tube after 25 minutes, and formaldehyde having an initial concentration of 20 ppm was adsorbed to a level that could not be detected by the gas detector tube after 12 minutes. When decomposing property of formaldehyde was confirmed with a fluorescent lamp, it was confirmed that formaldehyde was decomposed.
[0055]
In Example 2, compared with Example 1, titanium dioxide as a photocatalyst was not contained.
In Example 2, diatomaceous earth is 25.0% by weight, white Portland cement as a hydraulic material is 25.0% by weight, dolomite plaster as a pneumatic material is 15.0% by weight, slaked lime is 5.0% by weight, 5% by weight of aluminum dihydrogen tripolyphosphate as a chemical adsorbent, 20.0% by weight of silica sand as an aggregate, 2.0% by weight of polyvinyl alcohol as a powdered resin, and other additions A raw material composition for a coating material in which 3.0% by weight of a powdery thickener, a powdery dispersant, and a pigment was mixed as an agent was used.
[0056]
80.0% by weight of water was added to the coating material composition and kneaded to obtain a slurry. Then, this slurry was coated with a gold trowel on the surface of an asbestos slate having a length of 1800 mm and a width of 900 mm so that the coating film was 2 mm.
As a result, the coating workability was good, and after the coating and curing, the strength of the obtained coating film was confirmed by scratching with the nail. As a result, the nail did not enter and had sufficient strength. When water drops were applied to the coated plate and water absorption was confirmed, water was immediately absorbed.
[0057]
Further, the coated plate was cut into a length of 50 mm and a width of 50 mm to form a test body, and the adsorptivity was confirmed with ammonia gas and formaldehyde.
The ammonia gas having an initial concentration of 20 ppm was adsorbed to a level that could not be detected by the gas detector tube after 25 minutes, and formaldehyde having an initial concentration of 20 ppm was adsorbed to a level that could not be detected by the gas detector tube after 12 minutes. However, since it did not contain titanium dioxide as a photocatalyst, the decomposition of formaldehyde was confirmed with a fluorescent lamp, but the decomposition of formaldehyde could not be confirmed.
[0060]
further,Example 3The coating material raw material composition is mainly used for exteriors.TheExample 1 to aboveExample 2The coating film was tested at 10 mm in comparison with the coating material raw material composition.
Example 3Then, diatomaceous earth is 15.0 wt%, white Portland cement as hydraulic material is 10.0 wt%, dolomite plaster as pneumatic material is 3.0 wt%, slaked lime is 1.0 wt%, chemical substance adsorption Trihydrogenaluminum tripolyphosphate as an agent contains 3.0% by weight, further, 2.0% by weight of titanium dioxide as a photocatalyst, 60.0% by weight of silica sand as an aggregate, and polyvinyl alcohol as a powdery resin. 3.0% by weight and, as other additives, 3% by weight of a powdery thickener, a powdery dispersant, and a pigment. 15% by weight of water was added to this coating material composition and kneaded. Then, this slurry was coated with a gold trowel on the asbestos slate surface having a length of 1800 mm and a width of 900 mm so that the coating film had a thickness of 10 mm.
[0061]
As a result, the coating workability was good, and after the coating and curing, the strength of the obtained coating film was confirmed by scratching with the nail. As a result, the nail did not enter and had sufficient strength. When water drops were applied to the coated plate and water absorption was confirmed, water was immediately absorbed.
Further, the coated plate was cut into a length of 50 mm and a width of 50 mm to form a test body, and the adsorptivity was confirmed with ammonia gas and formaldehyde.
[0062]
The ammonia gas having an initial concentration of 20 ppm was adsorbed to a level that could not be detected by the gas detector tube after 30 minutes, and the formaldehyde having an initial concentration of 20 ppm was adsorbed to a level that could not be detected by the gas detector tube after 15 minutes.
When the surface of the coating film was heated and the heat insulating property was confirmed, the heat transfer was slower than that of Comparative Example 5 described later, and the heat insulating property was confirmed.
[0063]
Next, as Comparative Example 1, a material obtained by removing diatomaceous earth from the coating material raw material composition of Example 1 and increasing the amount of aggregate by its weight was used.
Further, as Comparative Example 2, a material obtained by removing the hydraulic material from the coating material raw material composition of Example 1 and increasing the amount of aggregate by its weight was used. As Comparative Example 3, the raw material composition for coating material of Example 1 was used. The air-hardening material was removed from the material, and the amount of aggregate increased by that weight was used.
Furthermore, as Comparative Example 4, the chemical material adsorbent was removed from the coating material raw material composition of Example 1, and the aggregate was increased in weight by that amount.
[0064]
80% by weight of water was added to the coating material composition of Comparative Examples 1 to 4, and kneaded to obtain a slurry. Then, this slurry was coated with a gold trowel on the surface of an asbestos slate having a length of 1800 mm and a width of 900 mm so that the coating film was 2 mm.
In the comparative example 1, after coating, when water absorption was applied to the cured coated plate and water absorption was confirmed, Examples 1 toExample 3It was hard to absorb water as compared with the above.
In the comparative example 2, after coating, the cured coated plate was scratched with a nail and the strength of the coating film was confirmed. As a result, the nail entered and the coating film strength was not as compared with the example.
The thing of the comparative example 3 was inferior in coating workability | operativity compared with the Example.
[0065]
In the case of Comparative Example 4, the coated plate was cut into 50 mm length and 50 mm width in the same manner as in Example, and a test specimen was prepared, and the adsorptivity was confirmed with ammonia gas and formaldehyde.
The ammonia gas having an initial concentration of 20 ppm was adsorbed to a level that could not be detected by the gas detector tube after 32 minutes, and formaldehyde having an initial concentration of 20 ppm was adsorbed to a level that could not be detected by the gas detector tube after 16 minutes. As a result, the adsorption effect was inferior compared to the examples.
[0066]
Furthermore, as Comparative Example 5,Example 3From the raw material composition for coating material, diatomaceous earth was removed, and the amount of aggregate increased by the weight was used.
When the coating film formed from the coating material raw material composition of Comparative Example 5 was heated on the coating film surface in the same manner as in Example 4, and the heat insulation property was confirmed,Example 3Compared with, heat transfer was fast and there was no heat insulation.
[0067]
Next, the technical idea that can be grasped from the embodiment will be described below.
The diatomaceous earth is contained in the raw material composition for coating material in a range of 3.0 to 40.0% by weight.Claim 4The raw material composition for coating materials according to any one of the above.
As a result, the adsorbability, humidity control and heat insulation properties of diatomaceous earth are not reduced, and the coating material obtained after kneading and coating with water without deficiency of the hydraulic material and the pneumatic material that binds diatomaceous earth. The film is strong.
[0068]
The hydraulic material is contained in the raw material composition for coating material in a range of 10.0 to 40.0% by weight.Claim 4The raw material composition for coating materials according to any one of the above.
Thus, sufficient strength can be obtained in the coating film obtained after kneading and coating with water, and the effects of diatomaceous earth, a pneumatic material and a chemical substance adsorbent are sufficiently exhibited.
[0069]
· Containing two or more types of air-hardening materials;Claim 4The raw material composition for coating materials according to any one of the above.
This widens the range of particle sizes to be combined, so that when mixed with water, an appropriate viscosity can be obtained and the coating workability is further improved.
[0070]
The air-hardening material is contained in the raw material composition for coating material in the range of 2.0 to 30.0% by weight.Claim 4The raw material composition for coating materials according to any one of the above.
As a result, a slurry obtained by kneading the raw material composition for coating material and water has good workability, and sufficiently exhibits the effects of diatomaceous earth, an air-hard material, and a chemical substance adsorbent.
[0071]
The chemical substance adsorbent is an inorganic powder.Claim 4The raw material composition for coating materials according to any one of the above.
By this, the kneadability with the raw material composition for coating materials becomes good.
[0072]
The content of the chemical substance adsorbent is contained in the raw material composition for a coating material in the range of 0.5 to 10.0% by weight as its active ingredient.Claim 4The raw material composition for coating materials according to any one of the above.
Thus, a sufficient effect of adsorbing harmful substances can be obtained.
[0073]
The photocatalyst is contained in the raw material composition for coating material in an amount of 5% by weight or less.Claim 4The raw material composition for coating materials according to any one of the above.
Thus, the effect of decomposing the organic solvent can be sufficiently exerted, the components of the material constituting the original coating material raw material composition do not decrease, and the performance of the obtained coating film does not deteriorate. .
[0074]
【The invention's effect】
Since this invention is comprised as mentioned above, there exist the following effects.
According to the raw material composition for a coating material of the invention according to claim 1, the coating film obtained after kneading with water and coating can adsorb the organic solvent in the air, and the strength of the coating film is In addition, it has high humidity control and heat insulation properties, and has excellent coating workability that can effectively absorb carbon dioxide in the air while being dried.
[0075]
According to the raw material composition for a coating material of the invention described in claim 2, in addition to the effect of the invention of claim 1, it is inexpensive and can be easily used, and carbon dioxide around the coated coating film. Can be adsorbed and its concentration can be lowered.
[0076]
Claim 4According to the coating material raw material composition of the invention described inIn any one of claims 1 to 3In addition to the effects of the described invention, it can exhibit a function of decomposing bacteria, formalin, formaldehyde and the like in contact therewith.
Claims (4)
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