JP3969356B2 - ナビゲーションシステム及び地点検索方法のプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーションシステム及び地点検索方法のプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ナビゲーション装置においては、例えば、GPS(グローバルポジショニングシステム)によって車両の現在の位置、すなわち、現在地が検出されるとともに、ジャイロセンサによって検出された車両の回転角速度、すなわち、旋回角に基づいて、車両の方位、すなわち、自車方位が検出され、データ記録部から地図データが読み出され、表示部に地図画面が形成され、該地図画面に、現在地、現在地の周辺の地図及び自車方位が表示されるようになっている。したがって、操作者である運転者は、前記地図画面に表示された現在地、現在地の周辺の地図及び自車方位に従って車両を走行させることができる。
【0003】
また、運転者が目的地を設定し、探索条件を設定すると、該探索条件に基づいて現在地で表される出発地から目的地までの経路が探索される。そして、探索された経路、すなわち、探索経路は前記表示部に形成された探索経路表示画面に現在地及び目的地と共に表示される。したがって、運転者は表示された探索経路に従って車両を走行させることができる。なお、運転者が現在地と異なる出発地を入力した場合、入力された出発地から目的地までの経路が探索される。
【0004】
ところで、前記目的地を設定したり、所定の地点を登録するためにメモリ地点を設定したりするに当たり、運転者が所望する地点を住所で検索することができるようになっている。そのために、ナビゲーション装置の表示部に検索画面が形成され、該検索画面において、住所がリストの形式で表示される(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
したがって、運転者が、操作部を操作することによって前記リストから所望の住所を選択すると、選択された住所の地点が検索される。また、運転者が所望の住所を五十音で入力すると、入力された住所の地点が検索される。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−292831号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のナビゲーション装置においては、現在地と検索しようとする地点との位置関係が分からないので、地点を検索するのが困難になってしまう。
【0008】
本発明は、前記従来のナビゲーション装置の問題点を解決して、地点を住所で容易に検索することができるナビゲーションシステム及び地点検索方法のプログラムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明のナビゲーションシステムにおいては、現在地を検出する現在地検出部と、前記現在地が属する行政区画を検出する行政区画検出処理手段と、前記現在地の周囲に位置する複数の行政区画に存在する特定施設を検索する特定施設検索処理手段と、該特定施設検索処理手段によって検索された特定施設を、現在地から各特定施設までの探索コストに基づいて評価する特定施設評価処理手段と、前記現在地から各特定施設までの方角、及び前記特定施設評価処理手段による評価結果に基づいて、現在地の周囲に位置する各行政区画を表すために、検索画面上に設定された所定の選択域を割り当てる選択域割当処理手段とを有する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーションシステムを示す図である。
【0022】
図において、14は情報端末、例えば、車両に搭載された車載装置としてのナビゲーション装置であり、該ナビゲーション装置14は、現在地等を検出する現在地検出部としてのGPSセンサ15、地図データ、道路データ、探索データ等のナビゲーション装置14の基本的な情報、すなわち、ナビ情報のほかに各種の情報が記録された情報記録部としてのデータ記録部16、各種のプログラム、データ等に基づいてコンピュータとして機能し、入力された情報に基づいて、ナビゲーション処理等の各種の演算処理を行うナビゲーション処理部17、自車方位を検出する方位検出部としての方位センサ18、操作者である運転者が操作することによって所定の入力を行うための第1の入力部としての操作部34、図示されない画面に表示された画像によって各種の表示を行い、運転者に通知するための第1の出力部としての表示部35、音声によって所定の入力を行うための第2の入力部としての音声入力部36、音声によって各種の表示を行い、運転者に通知するための第2の出力部としての音声出力部37、通信端末として機能する送受信部としての通信部38を備え、前記ナビゲーション処理部17に、操作部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37及び通信部38が接続される。また、前記ナビゲーション処理部17には、車速検出部としての車速センサ41も接続される。
【0023】
前記GPSセンサ15は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することによって地球上における現在地を検出し、併せて時刻を検出する。
【0024】
なお、現在地検出部として、前記GPSセンサ15に代えて図示されない距離センサ、ステアリングセンサ、高度計等を単独で、又は組み合わせて使用することができる。前記距離センサは、道路上の所定の地点間の距離を検出するものであり、図示されない車輪の回転速度に基づいて、又は加速度を2回積分して距離を算出する。また、前記ステアリングセンサは、舵(だ)角を検出するものであり、例えば、図示されないステアリングホイールの回転部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ、車輪に取り付けられた角度センサ等を使用することができる。
【0025】
前記方位センサ18としてジャイロセンサ、地磁気センサ等を使用することができる。前記ジャイロセンサとしては、例えば、ガスレートジャイロ、振動ジャイロ等が使用され、旋回角を積分することによって自車方位を検出する。そして、前記地磁気センサは、地磁気を測定することによって自車方位を検出する。
【0026】
前記データ記録部16は、地図データファイル、交差点データファイル、ノードデータファイル、道路データファイル、探索データファイル、施設情報データファイル、検索データファイル等のデータファイルから成るデータベースを備え、前記各データファイルには、表示部35に各種の画像を出力するためのデータが記録される。なお、前記データ記録部16には、所定の情報を音声出力部37によって出力するためのデータも記録される。
【0027】
例えば、前記地図データファイルには地図を表示するための地図データが、交差点データファイルには各交差点に関する交差点データが、ノードデータファイルにはノード点に関するノードデータが、道路データファイルには道路に関する道路データが、探索データファイルには経路を探索するための探索データが、施設情報データファイルには各種の施設に関する施設情報データが、検索データファイルには地点を検索するための検索データがそれぞれ記録され、前記交差点データ、ノードデータ、道路データ、探索データ等によって道路状況を表す道路状況データが構成される。
【0028】
前記交差点データには、交差点の名称、交差点の形状、交差点に隣接する主要な施設、交差点の先の主要な地名等を表すデータが含まれる。また、前記ノードデータには、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等も含む)、ノード点、各ノード点間を連結するノード点間リンク等を表すデータが含まれる。
【0029】
そして、前記道路データには、道路自体について、幅員、勾(こう)配、カント、バンク、路面の状態、道路の車線数、車線数の減少する箇所、幅員の狭くなる箇所等を、コーナについて、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口等を、道路属性について、降坂路、登坂路等が、道路種別について、国道、県道、細街路等の一般道のほか、高速道路、都市高速道路、有料道路等の高速・有料道を表すデータが含まれる。さらに、道路データには、踏切、高速道路の入口及び出口の取付道(ランプウェイ)、高速・有料道の料金所等を表すデータが含まれる。また、前記施設情報データには、各地域のホテル、ガソリンスタンド、駐車場、観光地、デパート等の施設について、名称、住所、電話番号、施設案内等の施設情報を表すデータが含まれる。
【0030】
前記ナビゲーション処理部17は、ナビゲーション装置14の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU31、該CPU31が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用される記録媒体としての、DRAM、SRAM、MRAM、FeRAM等のRAM32、制御用のプログラムのほか、目的地までの経路の探索、経路案内等を行うための各種のプログラムが記録された記録媒体としてのROM33、各種のデータ、プログラム等を記録するために使用される記録媒体としての図示されないフラッシュメモリを備える。なお、前記RAM32、ROM33、フラッシュメモリ等の内部記憶装置として半導体メモリ、磁気コア等が使用される。
【0031】
そして、演算装置及び制御装置としてCPU31に代えてMPU等を使用することもできる。
【0032】
また、前記データ記録部16は、前記各種のデータを記録するために、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク、フレキシブルディスク等の図示されない磁気ディスクを備えるほかに、各種のデータを読み出したり、書き込んだりするための読出・書込ヘッド等の図示されないヘッドを備える。前記データ記録部16には、同様に外部記憶装置及び記録媒体としての磁気テープ、磁気ドラム、CD、MD、DVD、光ディスク、MO、ICカード、光カード等を配設することもできる。
【0033】
ところで、前記ROM33に各種のプログラムを記録し、前記データ記録部16に各種のデータを記録することができるが、プログラム、データ等を前記ハードディスク等に記録することもできる。この場合、ハードディスク等から前記プログラム、データ等を読み出してフラッシュメモリに書き込むことができる。したがって、ハードディスク等を交換することによって前記プログラム、データ等を更新することができる。また、車両に搭載された図示されない自動変速機の制御を行うために自動変速機制御装置が搭載されている場合には、自動変速機制御装置の制御用のプログラム、データ等も前記ハードディスク等に記録することができる。さらに、通信部38を介して前記プログラム、データ等を受信し、フラッシュメモリに書き込むこともできる。
【0034】
前記操作部34は、運転者が操作することによって、走行開始時の現在地を修正したり、出発地及び目的地を入力したり、通過点を入力したり、通信部38を作動させたりするためのものであり、表示部35とは独立に配設されたキーボード、マウス、バーコードリーダ、ライトペン、遠隔操作用のリモートコントロール装置、ジョイスティック等を使用することができる。また、前記操作部34として、前記表示部35に形成された画面に画像で表示された各種のキー、スイッチ、ボタン等の画像操作部をタッチ又はクリックすることによって、所定の入力操作を行うことができる。
【0035】
前記表示部35としては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等のディスプレイを使用したり、車両のフロントガラスにホログラムを投影するホログラム装置等を使用したりすることができる。そして、表示部35に形成された各種の画面に、現在地、地図、探索経路、該探索経路に沿った案内情報、交通情報等を表示したり、交差点又は探索経路における特徴的な写真、コマ図等、次の交差点までの距離、次の交差点における進行方向を表示したりすることができるだけでなく、前記画像操作部、操作部34、音声入力部36等の操作案内、操作メニュー、キーの案内を表示したり、FM多重放送の番組等を表示したりすることができる。
【0036】
また、音声入力部36は、図示されないマイクロホン等によって構成され、音声によって必要な情報を入力することができる。さらに、音声出力部37は、図示されない音声合成装置及びスピーカを備え、音声出力部37から、前記探索経路、案内情報、交通情報等が、例えば、音声合成装置によって合成された音声で出力される。なお、音声合成装置によって合成された音声のほかに、各種の音、あらかじめテープ、メモリ等に録音された各種の案内情報等を出力することもできる。
【0037】
前記通信部38は、第1の情報提供者としてのVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等の道路交通情報センタから送信された各種の情報を、道路に沿って配設された電波ビーコン装置、光ビーコン装置等を介して電波ビーコン、光ビーコン等として受信するためのビーコンレシーバ、FM放送局を介してFM多重放送として受信するためのFM受信機等を備える。そして、前記ビーコンレシーバによって、渋滞情報、規制情報、駐車場情報、交通事故情報、サービスエリアの混雑状況情報等の交通情報を受信したり、前記FM受信機によって前記交通情報のほかに、ニュース、天気予報等の一般情報をFM多重情報として受信したりすることができる。なお、前記ビーコンレシーバ及びFM受信機は、ユニット化されてVICSレシーバとして配設されるようになっているが、別々に配設することもできる。
【0038】
また、通信部38は、所定の基地局から送信されたGPSセンサ15の検出誤差を検出するためのD−GPS情報等の各種のデータを受信することもできる。さらに、前記通信部38は、電波ビーコン、光ビーコン等によって位置情報を受信し、現在地を検出することもでき、その場合、前記ビーコンレシーバは、現在地検出部として機能する。
【0039】
さらに、通信部38は、第2の情報提供者としての情報センタ51から交通情報、一般情報等の各種の情報を受信することもできる。そのために、前記通信部38と情報センタ51とはネットワーク43を介して接続される。
【0040】
前記ナビゲーション装置14、情報センタ51、ネットワーク43等によってナビゲーションシステムが構成され、前記通信部38と情報センタ51の図示されない通信部との間で各種の情報の送受信が行われる。
【0041】
本実施の形態においては、前記通信部38を通信端末として機能させるために、通信部38に携帯電話等の通信機器がモジュールとして内蔵されるようになっているが、通信部38とは別に通信機器を接続し、通信機器と通信部38とを接続することもできる。その場合、通信機器として、携帯電話、自動車電話、PHS等の移動電話を使用したり、無線LANカード等を使用したり、パソコン、携帯用コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、電子手帳、テレビ電話、ゲーム機等に通信機能を持たせたものを使用したりすることができる。
【0042】
また、前記ネットワーク43として、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット、携帯電話回線網、電話回線網、公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット等の通信回線網等の通信系を使用することができる。そして、放送衛星によるCS放送、BS放送、地上波ディジタルテレビ放送、FM多重放送等を利用する通信系を使用することもできる。さらに、高度道路交通システム(ITS)において利用されるノンストップ自動料金支払いシステム(ETC)、境域通信システム(DSRC)等の通信系を使用することもできる。
【0043】
なお、前記情報センタ51は、個人、企業、団体、地方自治体、政府関係機関等のいずれが運営していてもよく、前記VICS(登録商標)センタが運営していてもよい。
【0044】
前記情報センタ51は、サーバ53、該サーバ53に接続された情報記録部としてのデータベース(DB)57、前記通信部等を備え、該通信部によって、情報センタ51とナビゲーション装置14との間で双方向の通信が行われ、交通情報、一般情報等の提供が行われる。そのために、前記サーバ53は、演算装置及び制御装置としてのCPU54、RAM55、ROM56等を備え、所定のプログラム、データ等に基づいてコンピュータとして機能する。また、前記データベース57に前記データ記録部16に記録された各種のデータ(ナビ情報も含まれる。)と同様のデータを記録することができる。なお、前記サーバ53及びナビゲーション処理部17によってコンピュータを構成することもできる。また、CPU54に代えてMPU等を使用することができる。
【0045】
そして、前記CPU54は、前記道路交通情報センタから送信された交通情報、一般情報等を受信し、一次情報としてデータベース57に記録したり、前記一次情報を加工して統計処理を施し、渋滞状況の履歴を表す履歴情報、渋滞状況を予測する渋滞予測情報等を構成する統計データを作成し、該統計データを二次情報としてデータベース57に記録したりする。本実施の形態においては、前記統計データを作成するに当たり、履歴情報に、日時、曜日、天候、各種イベント、季節、施設情報(デパート、スーパーマーケット等の大型の施設の有無)等の詳細な条件が加えられる。
【0046】
次に、前記構成のナビゲーションシステムの基本動作について説明する。
【0047】
まず、運転者によって操作部34が操作され、ナビゲーション装置14が起動されると、CPU31の図示されないナビ初期化処理手段は、ナビ初期化処理を行い、GPSセンサ15によって検出された現在地、及び方位センサ18によって検出された自車方位を読み込むとともに、各種のデータを初期化する。なお、前記CPU31の図示されないマッチング処理手段は、マッチング処理を行い、読み込まれた現在地の軌跡、及び周辺の道路を構成する各道路リンクの形状、配列等に基づいて、現在地がいずれの道路リンク上に位置するかの判定を行うことによって、現在地を特定する。
【0048】
続いて、CPU31の図示されない情報取得処理手段は、情報取得処理を行い、前記ナビ情報を、データ記録部16から読み出して取得するか、又は通信部38を介して情報センタ51から受信して取得する。なお、情報センタ51から取得する場合、前記情報取得処理手段は、受信したナビ情報をフラッシュメモリ、ハードディスク等にダウンロードする。また、ナビ情報を通信部38を介して取得する際にプログラムを併せて取得することもできる。
【0049】
そして、前記CPU31の図示されない表示処理手段は、表示処理を行い、前記表示部35に地図画面を形成し、該地図画面に、前記現在地、現在地の周辺の地図及び自車方位を表示する。したがって、運転者は、現在地、現在地の周辺の地図及び自車方位に従って車両を走行させることができる。
【0050】
また、前記ナビゲーション装置14又はナビゲーションシステムを、経路を探索するために使用することもできる。
【0051】
その場合、運転者が操作部34を操作して目的地を入力すると、CPU31の図示されない目的地設定処理手段は、目的地設定処理を行い、目的地を設定する。なお、必要に応じて出発地を入力し、設定することもできる。また、あらかじめ所定の地点を登録しておき、登録された地点を目的地として入力することができる。
【0052】
そして、目的地が設定されると、CPU31の図示されない経路探索処理手段は、経路探索処理を行い、前記現在地、目的地等を読み込むとともに、データ記録部16から探索データ等を読み出し、現在地、目的地及び探索データに基づいて、現在地で表される出発地から目的地までの経路を探索し、探索経路を表す経路データを出力する。
【0053】
続いて、前記CPU31の図示されない案内処理手段は、案内処理を行い、運転者に探索経路の案内、すなわち、経路案内を行う。そのために、前記案内処理手段の経路表示処理手段は、経路表示処理を行い、前記経路データを読み込み、該経路データに従って前記地図画面に探索経路を表示する。
【0054】
なお、必要に応じて、前記案内処理手段の音声出力処理手段は、音声出力処理を行い、音声出力部37から探索経路を音声で出力して経路案内を行う。
【0055】
ところで、前記目的地を設定したり、所定の地点を登録するためにメモリ地点を設定したりするに当たり、運転者は、意図する地点を住所で検索することがある。
【0056】
そのために、前記CPU31の図示されない検索処理手段は、検索処理を行い、運転者による操作に基づいて所定の住所の地点を検索する。
【0057】
次に、検索処理手段の動作について説明する。
【0058】
図2は本発明の第1の実施の形態における検索処理手段の動作を示すフローチャート、図3は本発明の第1の実施の形態における広域検索用の検索画面の例を示す第1の図、図4は本発明の第1の実施の形態における広域検索用の検索画面の例を示す第2の図、図5は本発明の第1の実施の形態における広域検索用の検索画面の例を示す第3の図、図6は本発明の第1の実施の形態における実際の市町村の配置を説明する概念図、図7は本発明の第1の実施の形態における狭域検索用の検索画面の例を示す図、図8は本発明の第1の実施の形態におけるボタン割当処理を説明する図である。
【0059】
まず、運転者が操作部34(図1)を操作し、表示部35の初期画面上において、地点を住所で検索するための地点検索キーをタッチすると、前記検索処理手段の検索画面表示処理手段は、検索画面表示処理を行い、検索データファイルを参照し、表示部35に図3〜5に示されるような広域検索用の検索画面di(i=1、2、…)を形成する。該検索画面diは、行政区画及び広域行政区画としての都道府県を選択するためのものであり、前記検索画面diにマトリックス状(本実施の形態においては、3×3)に配設された複数の矩(く)形の選択域fj(j=1、2、…)が設定される。そして、初期状態の検索画面diにおいては、該検索画面diの中央の選択域fj(本実施の形態においては、選択域f5)に現在地が属する都道府県の名称が、中央の選択域fjの周囲の選択域fj(本実施の形態においては、選択域f1〜f4、f6〜f9)に、現在地が属する都道府県の近隣の都道府県の名称が表示される。
【0060】
そのために、前記検索データファイルには、各都道府県と対応させて選択域fjを設定するためのデータが検索データとして記録される。
【0061】
なお、現在地が属する都道府県によって現在地広域行政区画が、現在地が属する都道府県の近隣の都道府県によって近隣広域行政区画が構成される。
【0062】
本実施の形態において、各選択域fjは、各都道府県の地図上の位置に対応するように配設される。したがって、各検索画面diにおける各選択域fjの位置関係は、各都道府県間の実際の位置関係とほぼ等しくされる。また、所定の都道府県に隣接する都道府県が存在せず、海に面している場合、隣接する選択域fjは空欄にされる。
【0063】
運転者が、検索画面di上の所定の選択域fjをタッチして、選択域fjに表示された名称の都道府県を選択すると、前記検索処理手段の広域検索処理手段は、広域検索処理を行い、選択された都道府県を広域選択地点として設定する。
【0064】
なお、前記検索画面diは、図示されない所定のスクロールキーによってスクロールさせることができ、例えば、検索画面d1を右にスクロールすると、検索画面d2が形成され、検索画面d1を下にスクロールすると、検索画面d5が形成され、表示される都道府県の名称を変更させることができる。
【0065】
続いて、前記検索処理手段は、現在地が属する都道府県が選択されたかどうかを判断し、現在地が属する都道府県が選択されない場合、前記表示部35に五十音入力検索画面を形成する。そして、運転者は、五十音入力によって行政区画及び狭域行政区画としての市町村を選択する。
【0066】
また、現在地が属する都道府県が選択された場合、前記検索処理手段の行政区画検出処理手段は、行政区画検出処理を行い、現在地が属する市町村(本実施の形態においては、A市)を検出し、続いて、前記検索処理手段の特定施設検索処理手段は、特定施設検索処理を行い、現在地を読み込むとともに、施設データを読み出し、現在地の座標及び施設の座標に基づいて、現在地の周囲に存在し、市町村を特定するために有用な特定の施設、すなわち、特定施設としての役所(都道府県庁、市役所、町役場、村役場等)を、直線距離において現在地から近い順に複数、本実施の形態においては10個検索する。
【0067】
この場合、前記特定施設としては、現在地が属する市町村の周囲に位置する近隣の市町村(以下「近隣市町村」という。)(本実施の形態においては、B市、C町、D市、E市、F市、G村、H村、I町、J町及びK町)に必ず存在し、かつ、近隣市町村における中心の地域に存在し、しかも、できる限り存在する数が少ない施設が好ましく、本実施の形態においては、役所(図6において○で示される。)が選択される。役所のほかにガソリンスタンド、コンビニエンスストア、主要な道路上の市町村の境界を特定施設として選択することができるが、選択の対象となる施設の数が多くなる分だけCPU31の計算コストが高くなり、処理時間も長くなってしまう。
【0068】
続いて、前記検索処理手段の特定施設選択処理手段は、特定施設選択処理を行い、前記検索された役所のうちの所定の役所、例えば、現在地が属する都道府県の役所(都道府県庁)、現在地が属する市町村の役所(市役所、町役場、村役場等)、他の都道府県の役所(都道府県庁、市役所、町役場、村役場等)等を削除する(本実施の形態においては、削除された役所はない。)。このようにして、前記特定施設選択処理手段は、近隣市町村に存在する役所を選択することができる。
【0069】
次に、前記検索処理手段の特定施設評価処理手段は、特定施設評価処理を行い、現在地の座標及び検索された各役所の座標に基づいて、現在地から検索された各役所までの最適ルートの探索コストを算出し、該探索コストを評価基準として各役所を評価する。そのために、前記特定施設評価処理手段は、探索データを読み出し、現在地を出発地とし、各役所を目的地として経路を探索して最適な探索経路を算出し、算出された探索経路を最適ルートとする。また、前記特定施設評価処理手段は、最適ルートについて、所定のコスト条件、本実施の形態においては、距離に基づいてコストを算出し、算出されたコストを探索コストとする。
【0070】
続いて、前記検索処理手段の選択域割当処理手段としてのボタン割当処理手段は、選択域割当処理としてのボタン割当処理を行い、前記各役所までの最適ルートの探索コストに基づいて、図7に示されるような狭域検索用の検索画面上において各市町村を設定するための複数の選択域として、電話番号のプッシュボタンがレイアウトで配置され、「1」〜「9」、「*」、「0」及び「#」を表すボタンk1〜k12のうちのボタンk1〜k9を割り当てる。
【0071】
そのために、ボタン割当処理手段の順位算出処理手段は、順位算出処理を行い、図8に示されるように、10個の役所に対応する市町村を前記特定施設評価処理における評価の高い順、この場合、探索コストの低い順に、並び換える(本実施の形態においては、E市、C町、B市、J町、D市、G村、F市、I町、K町及びH村が1位から10位までの順位に置かれる。)。
【0072】
次に、ボタン割当処理手段の方角算出処理手段は、方角算出処理を行い、現在地の座標及び各役所の座標に基づいて、現在地から各役所までの方角αi(i=1、2、…、10)を算出する。この場合、各方角αiは、真北を0〔°〕とし、時計回りで表される角度であり、E市、C町、B市、J町、D市、G村、F市、I町、K町及びH村の方角αiは、それぞれ、182、91、43、87、130、30、300、88、120、58〔°〕になる。
【0073】
ところで、本実施の形態においては、現在地が属する市町村を表すためにボタンk5が割り当てられ、近隣市町村を表すために8個のボタンk1〜k4、k6〜k9が割り当てられ、各ボタンk1〜k4、k6〜k9は、前記ボタンk5を中心としたときのボタンk1〜k4、k6〜k9の位置を表す8個の角度0、45、90、135、180、225、270、315〔°〕を割当角度βi(i=1、2、…、10)として備える。この場合、各割当角度βiは、真北を0〔°〕とし、時計回りで表される角度である。
【0074】
そして、ボタン割当処理手段の割当処理手段は、割当処理を行い、方角算出処理において算出された方角αiと値が近い割当角度βiを算出し、該割当角度βiに従って所定のボタンを割り当てる。この場合、同じ割当角度βiは2度以上算出されず、残りの割当角度βiのなかから方角αiと値が近い割当角度βiが算出される。
【0075】
また、割当処理手段は、方角αiと割当角度βiとの差の絶対値で表される角度差Δγi(i=1、2、…、10)
Δγi=|αi−βi|
を算出し、該角度差Δγiが閾(しきい)値γth(例えば、90〔°〕)以上である場合、割当角度βiを無効にし、ボタンを割り当てない。
【0076】
例えば、本実施の形態においては、E市の方角α1は182〔°〕であるので、割当角度β1は182〔°〕と値が近い180〔°〕になり、E市を表すためにボタンk8が割り当てられる。また、C町の方角α2は91〔°〕であるので、割当角度β2は91〔°〕と値が近い90〔°〕になり、C町を表すためにボタンk6が割り当てられる。そして、B市の方角α3は43〔°〕であるので、割当角度β3は43〔°〕と値が近い45〔°〕になり、B市を表すためにボタンk3が割り当てられる。また、J町の方角α4は87〔°〕であるので、割当角度β4は87〔°〕と値が近い135〔°〕になり、J町を表すためにボタンk9が割り当てられる。この場合、87〔°〕と値が近い90〔°〕は割当角度β2として既に算出されているので、まだ算出されていない値と近い角度が割当角度β4として算出される。
【0077】
そして、D市の方角α5は130〔°〕であるので、割当角度β5は130〔°〕と値が近い225〔°〕になるが、角度差Δγ5は、
であり、閾値γth以上であるので、割当角度β5は無効になり、D市を表すためにボタンは割り当てられない。また、G村の方角α6は30〔°〕であるので、割当角度β6は30〔°〕と値が近い0〔°〕になり、G村を表すためにボタンk2が割り当てられる。
【0078】
そして、F市の方角α7は300〔°〕であるので、割当角度β7は300〔°〕と値が近い315〔°〕になり、F市を表すためにボタンk1が割り当てられる。また、I町の方角α8は88〔°〕であるので、割当角度β8は88〔°〕と値が近い225〔°〕になるが、角度差Δγ8は、
であり、閾値γth以上であるので、割当角度β8は無効になり、I町を表すためにボタンは割り当てられない。
【0079】
そして、K町の方角α9は120〔°〕であるので、割当角度β9は120〔°〕と値が近い225〔°〕になるが、角度差Δγ9は、
であり、閾値γth以上であるので、割当角度β9は無効になり、K町を表すためにボタンは割り当てられない。また、H村の方角α10は58〔°〕であるので、割当角度β10は58〔°〕と値が近い270〔°〕になるが、角度差Δγ10は、
であり、閾値γth以上であるので、割当角度β10は無効になり、H村を表すためにボタンは割り当てられない。
【0080】
なお、図6における海の部分にはボタンk4、k7が割り当てられる。
【0081】
このようにして、所定の市町村を表すためにボタンが割り当てられ、市町村が配置されると、前記検索画面表示処理手段は、表示部35に図7に示されるような狭域検索用の検索画面を形成する。
【0082】
したがって、運転者が、検索画面上の所定のボタンk1〜k9をタッチして、ボタンk1〜k9に表示された名称の市町村を選択すると、前記検索処理手段の狭域検索処理手段は、狭域検索処理を行い、選択された市町村を狭域選択地点として設定する。なお、操作部34がリモコンである場合、該リモコンの十字キー、数字ボタン等を押下することによって前記ボタンk1〜k9に表示された名称の市町村を選択することができる。
【0083】
このように、検索画面における各ボタンk1〜k9の位置関係は、現在地が属する市町村と近隣市町村との間の実際の位置関係とほぼ等しくされるので、現在地と検索しようとする地点との位置関係を容易に認識することができる。したがって、地点を住所で容易に検索することができる。
【0084】
また、各市町村を選択するためのボタンk1〜k9が、検索画面にプッシュボタンのレイアウトで配置されるので、操作部34の操作の作業を簡素化することができる。
【0085】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 現在地が属する都道府県が選択されたかどうかを判断する。現在地が属する都道府県が選択された場合はステップS2に、選択されていない場合はステップS8に進む。
ステップS2 現在地が属する市町村を検出する。
ステップS3 現在地の周囲の役所を近い順に10個検索する。
ステップS4 検索された役所のうちの所定の役所を削除する。
ステップS5 現在地から検索された各役所までの最適ルートの探索コストを算出する。
ステップS6 ボタン割当処理を行う。
ステップS7 狭域検索用の検索画面を形成し、処理を終了する。
ステップS8 五十音入力によって市町村を選択し、処理を終了する。
【0086】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0087】
図9は本発明の第2の実施の形態における検索処理手段の動作を示すフローチャート、図10は本発明の第2の実施の形態における実際の市町村の配置を説明する概念図、図11は本発明の第2の実施の形態におけるボタン割当処理を説明する第1の図、図12は本発明の第2の実施の形態における狭域検索用の検索画面の例を示す図、図13本発明の第2の実施の形態におけるボタン割当処理を説明する第2の図である。
【0088】
運転者が、図3〜5に示される検索画面di上の所定の選択域fjをタッチして、選択域fjに表示された名称の都道府県を選択すると、前記検索処理手段の広域検索処理手段は、広域検索処理を行い、選択された都道府県を広域選択地点として設定する。
【0089】
続いて、前記検索処理手段は、現在地が属する都道府県が選択されたかどうかを判断し、現在地が属する都道府県が選択されない場合、前記表示部35に五十音入力検索画面を形成する。そして、運転者は、五十音入力によって行政区画及び狭域行政区画としての市町村を選択する。
【0090】
また、現在地が属する都道府県が選択された場合、前記検索処理手段の行政区画検出処理手段は、行政区画検出処理を行い、現在地が属する市町村(本実施の形態においては、A市)を検出し、続いて、前記検索処理手段の隣接行政区画選択処理手段は、隣接行政区画選択処理を行い、地図データを読み出し、隣接市町村(本実施の形態においては、B市、C町、D市、E市、F市、G村、H村、I町、J町及びK町)を選択する。
【0091】
次に、前記検索処理手段の特定施設検索処理手段は、特定施設検索処理を行い、施設データを参照し、選択された隣接市町村に存在する特定施設としての役所(図10において○で示される。)を読み出すことによって検索する。続いて、前記検索処理手段の特定施設評価処理手段は、特定施設評価処理を行い、現在地の座標及び隣接市町村の各役所の座標に基づいて、現在地から隣接市町村の各役所までの最適ルートの探索コストを算出し、該探索コストを評価基準として各役所を評価する。そのために、前記特定施設評価処理手段は、探索データを読み出し、現在地を出発地とし、各役所を目的地として経路を探索して最適な探索経路を算出し、算出された探索経路を最適ルートとする。また、前記特定施設評価処理手段は、最適ルートについて、所定のコスト条件、本実施の形態においては、距離に基づいてコストを算出し、算出されたコストを探索コストとする。
【0092】
次に、前記検索処理手段の選択処理手段は、選択処理を行い、隣接市町村の数が8以下であるかどうかを判断し、8より大きい場合、前記特定施設評価処理における評価の高い順、この場合、探索コストが低い順に8個の隣接市町村(本実施の形態においては、B市、C町、E市、F市、G村、I町、J町及びK町)を選択する。
【0093】
続いて、前記検索処理手段の選択域割当処理手段としてのボタン割当処理手段は、選択域割当処理としてのボタン割当処理を行い、前記各役所までの最適ルートの探索コストに基づいて、図12に示されるような狭域検索用の検索画面上において各市町村を選択するために設定された複数の選択域として、電話番号のプッシュボタンのレイアウトで配置され、「1」〜「9」、「*」、「0」及び「#」を表すボタンk11〜k22のうちのボタンk11〜k19を割り当てる。
【0094】
そのために、ボタン割当処理手段の順位算出処理手段は、順位算出処理を行い、図11に示されるように、8個以下に絞り込まれた隣接市町村を前記探索コストの低い順に並び換える(本実施の形態においては、E市、B市、I町、J町、C町、G村、F市及びK町が1位から8位までの順位に置かれる。)。
【0095】
次に、ボタン割当処理手段の方角算出処理手段は、方角算出処理を行い、現在地の座標及び各役所の座標に基づいて、現在地から各役所までの方角αj(j=1、2、…、8)を算出する。この場合、各方角αjは、真北を0〔°〕とし、時計回りで表される角度であり、E市、B市、I町、J町、C町、G村、F市及びK町の方角αjは、図11に示されるように、それぞれ、182、1、260、87、70、340、300、220〔°〕になる。
【0096】
ところで、本実施の形態においては、現在地が属する市町村を表すためにボタンk15が割り当てられ、隣接市町村を表すために8個のボタンk11〜k14、k16〜k19が割り当てられ、前記ボタンk15を中心としたときのボタンk11〜k14、k16〜k19の位置を表す8個の角度0、45、90、135、180、225、270、315〔°〕が割当角度βj(j=1、2、…、8)として設定される。この場合、各割当角度βjは、真北を0〔°〕とし、時計回りで表される角度である。
【0097】
続いて、前記ボタン割当処理手段の割当処理手段は、割当処理を行い、方角算出処理において算出された方角αj(j=1、2、…、8)の小さい順に市町村を並び換え(本実施の形態においては、B市、C町、J町、E市、K町、I町、F市、G村の順になる。)、最も探索コストが低い隣接市町村(本実施の形態においては、E市)から順に、各方角αjと値が近い割当角度βjを算出し、前記割当角度βjに従って所定のボタンを割り当てる。この場合、同じ割当角度βjは2度以上算出されず、残りの割当角度βjのなかから方角αjと値が近い割当角度βjが算出される。
【0098】
例えば、本実施の形態においては、最も探索コストが低いE市の方角α4は182〔°〕であるので、割当角度β4は182〔°〕と値が近い180〔°〕になり、E市を表すためにボタンk18が割り当てられる。また、K町の方角α5は220〔°〕であるので、割当角度β5は220〔°〕と値が近い225〔°〕になり、K町を表すためにボタンk17が割り当てられる。そして、I町の方角α6は260〔°〕であるので、割当角度β6は260〔°〕と値が近い270〔°〕になり、I町を表すためにボタンk14が割り当てられる。
【0099】
また、F市の方角α7は300〔°〕であるので、割当角度β7は300〔°〕と値が近い315〔°〕になり、F市を表すためにボタンk11が割り当てられる。そして、G村の方角α8は340〔°〕であるので、割当角度β8は340〔°〕と値が近い0〔°〕になり、G村を表すためにボタンk12が割り当てられる。
【0100】
また、B市の方角α1は1〔°〕であるので、割当角度β1は1〔°〕と値が近い45〔°〕になり、B市を表すためにボタンk13が割り当てられる。そして、C町の方角α2は70〔°〕であるので、割当角度β2は70〔°〕と値が近い90〔°〕になり、C町を表すためにボタンk16が割り当てられる。
【0101】
また、J町の方角α3は87〔°〕であるので、割当角度β3は87〔°〕と値が近い135〔°〕になり、J町を表すためにボタンk19が割り当てられる。
【0102】
このようにして、所定の市町村を表すためにボタンが割り当てられ、市町村が配置されると、前記検索画面表示処理手段は、表示部35に図12に示されるような狭域検索用の検索画面を形成する。
【0103】
したがって、運転者が、検索画面上の所定のボタンk11〜k19をタッチして、ボタンk11〜k19に表示された名称の市町村を選択すると、前記検索処理手段の狭域検索処理手段は、狭域検索処理を行い、選択された市町村を狭域選択地点として設定する。なお、操作部34(図1)がリモコンである場合、該リモコンの十字キー、数字ボタン等を押下することによって前記ボタンk11〜k19に表示された名称の市町村を選択することができる。
【0104】
このように、検索画面における各ボタンk11〜k19の位置関係は、現在地が属する市町村と隣接市町村との間の実際の位置関係とほぼ等しくされるので、現在地と検索しようとする地点との位置関係を容易に認識することができる。したがって、地点を住所で容易に検索することができる。
【0105】
また、各市町村を選択するためのボタンk11〜k19が、検索画面にプッシュボタンのレイアウトで配置されるので、操作部34の操作の作業を簡素化することができる。
【0106】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 現在地が属する都道府県が選択されたかどうかを判断する。現在地が属する都道府県が選択された場合はステップS12に、選択されていない場合はステップS20に進む。
ステップS12 現在地が属する市町村を検出する。
ステップS13 隣接市町村を選択する。
ステップS14 選択された隣接市町村に存在する役所を検出する。
ステップS15 現在地から隣接市町村の役所までの最適ルートの探索コストを算出する。
ステップS16 隣接市町村の数が8以下であるかどうかを判断する。隣接市町村の数が8以下である場合はステップS18に、隣接市町村の数が8より多い場合はステップS17に進む。
ステップS17 探索コストが低い順に8個の隣接市町村を選択し、ステップS18に進む。
ステップS18 ボタン割当処理を行う。
ステップS19 狭域検索用の検索画面を形成し、処理を終了する。
ステップS20 五十音入力によって市町村を選択し、処理を終了する。
【0107】
前記各実施の形態においては、最適ルートについて、距離に基づいてコストを算出し、算出されたコストを探索コストとするようになっているが、他の実施の形態においては、最適ルートについて、道路種別、道路の幅員、車線の数、信号機の数等に基づいてコストを算出し、算出されたコストを探索コストとする。
【0108】
また、前記各実施の形態においては、各市町村の役所を評価するための評価基準として、探索コストを使用し、探索コストの低い順に並び換えるようになっているが、探索コストに代えて現在地から各役所までの距離、市町村の人口、市町村の面積等を使用し、現在地から各役所までの距離、市町村の人口、市町村の面積等に基づいて市町村を並び換えることもできる。
【0109】
前記各実施の形態においては、広域検索用の検索画面diにマトリックス状の選択域fjが形成されるようになっているが、他の実施の形態においては、広域検索用の検索画面の各選択域を、図7に示される境域検索用の検索画面と同様に、電話番号のプッシュボタンのレイアウトで配置する。したがって、例えば、図3に示される選択域f1〜f9は、それぞれ、図7に示されるボタンk1〜k9に割り当てられる。
【0110】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0111】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、現在地から各特定施設までの方角、及び前記特定施設評価処理手段による評価結果に基づいて、現在地の周囲に位置する各行政区画を表すために、検索画面上に設定された所定の選択域が割り当てられるので、検索画面における各選択域の位置関係は、現在地が属する行政区画と現在地の周囲に位置する各行政区画との間の実際の位置関係とほぼ等しくされる。
【0112】
したがって、現在地と検索しようとする地点との位置関係を容易に認識することができるので、地点を住所で容易に検索することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーションシステムを示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における検索処理手段の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態における広域検索用の検索画面の例を示す第1の図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における広域検索用の検索画面の例を示す第2の図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における広域検索用の検索画面の例を示す第3の図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における実際の市町村の配置を説明する概念図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における狭域検索用の検索画面の例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるボタン割当処理を説明する図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における検索処理手段の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態における実際の市町村の配置を説明する概念図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態におけるボタン割当処理を説明する第1の図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における狭域検索用の検索画面の例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態におけるボタン割当処理を説明する第2の図である。
【符号の説明】
14 ナビゲーション装置
15 GPSセンサ
17 ナビゲーション処理部
31 CPU
43 ネットワーク
51 情報センタ
Claims (6)
- 現在地を検出する現在地検出部と、前記現在地が属する行政区画を検出する行政区画検出処理手段と、前記現在地の周囲に位置する複数の行政区画に存在する特定施設を検索する特定施設検索処理手段と、該特定施設検索処理手段によって検索された特定施設を、現在地から各特定施設までの探索コストに基づいて評価する特定施設評価処理手段と、前記現在地から各特定施設までの方角、及び前記特定施設評価処理手段による評価結果に基づいて、現在地の周囲に位置する各行政区画を表すために、検索画面上に設定された所定の選択域を割り当てる選択域割当処理手段とを有することを特徴とするナビゲーションシステム。
- 前記各選択域は割当角度を備え、前記選択域割当処理手段は、前記方角及び割当角度に基づいて前記選択域を割り当てる請求項1に記載のナビゲーションシステム。
- 前記特定施設検索処理手段によって検索された特定施設のうちの、現在地が属する行政区画の近隣の行政区画に存在する特定施設を選択する特定施設選択処理手段を有する請求項1に記載のナビゲーションシステム。
- 前記選択域割当処理手段は、前記評価結果において評価の高い特定施設が存在する行政区画から順に選択域を割り当てる請求項1に記載のナビゲーションシステム。
- 現在地が属する行政区画及び現在地の周囲に位置する複数の行政区画を選択域として、電話番号のプッシュボタンのレイアウトで配置されたボタンを割り当てるボタン割当処理手段を有する請求項1に記載のナビゲーションシステム。
- コンピュータを、現在地検出部によって検出された現在地が属する行政区画を検出する行政区画検出処理手段、前記現在地の周囲に位置する複数の行政区画に存在する特定施設を検索する特定施設検索処理手段、該特定施設検索処理手段によって検索された特定施設を、現在地から各特定施設までの探索コストに基づいて評価する特定施設評価処理手段、並びに前記現在地から各特定施設までの方角、及び前記特定施設評価処理手段による評価結果に基づいて、現在地の周囲に位置する各行政区画を表すために、検索画面上に設定された所定の選択域を割り当てる選択域割当処理手段として機能させることを特徴とする地点検索方法のプログラム。
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