JP3965990B2 - Vehicle seat belt device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車室内にフロントシートおよびリヤシートを備え、車体側部の単一開口がフロントドアとリヤドアとにより開閉可能であって、フロントドアの前部はヒンジを介して、またリヤドアの後部はヒンジを介してそれぞれ車体に開閉可能に支持された、いわゆるリースタイルドアを備えたような車両のシートベルト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に乗用車などの車両において、前席用3点式シートベルト装置のウエビングを巻取るリトラクタと、ウエビングを乗員の車外側上方で摺動可能に支持するショルダアンカと、ウエビングを乗員の車外側下方で固定支持するラップアンカとは、車体のセンタピラーに配置されるのが通常である。
【0003】
一方、センタピラーがなく、いわゆるフリースタイル構造のドアを備えた車両において、これらフロントシート用の3点式シートベルト装置のリトラクタと、ショルダアンカと、ラップアンカとを、後席乗員の乗降性を考慮してリヤドアに設けるものが知られている(特開2001−105864号公報および特開2001−138864号公報参照)。
【0004】
ラップアンカを車体のセンタピラーに配置した従前の構造においては、ラップアンカの位置(アンカポイント)が、ドア下縁よりも下方に配置されているのに対して、上記各公報に開示された構造の如く、ラップアンカをリヤドアに配置した場合、リヤドアの開閉に支障をきたさないように、ラップアンカをドア下縁よりも上方に配置する必要があり、アンカポイントが高くなる。乗員着座位置(いわゆるヒップポイント)が高い車両においては特に問題が生じないが、乗員着座位置が相対的に低い車両においては、問題が発生する。
【0005】
つまり、ラップアンカをリヤドアに配置する場合、このラップアンカのアンカポイントはサイドシルよりも上部となるので、ヒップポイントが低い車両においては、シートベルトによる乗員拘束時にウエビングによる乗員拘束位置が相対的に高くなり、ウエビングで乗員の腹部が圧迫される等、乗員拘束が適切に実行されない問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、リヤドア開時に可動アンカをリヤドア開閉に支障のない位置まで上方駆動すると共に、リヤドアの閉時には該リヤドア閉鎖時の移動を駆動力に変換して、可動アンカを下方駆動する駆動機構と、リヤドア閉時に下方移動した可動アンカを係合して車体に固定する車体側のアンカ手段とを設けることで、乗員着座位置(いわゆるヒップポイント)が相対的に低い車両にあっても適切な前席乗員の拘束が得られ、この前席乗員の安全性と、後席乗員の乗降性との両立を図ることができ、しかも、リヤドアの閉鎖により可動アンカを機械的に引出すことができて、故障がなく、フェールセーフ性の向上を図ることができる車両のシートベルト装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明による車両のシートベルト装置は、車室内に前後席を備えると共に、車体側部の単一開口がフロントドアとリヤドアとにより開閉可能であって、フロントドアの前部はヒンジを介して、リヤドアの後部はヒンジを介してそれぞれ車体に開閉可能に支持された車両のシートベルト装置であって、上記シートベルト装置が前席乗員を拘束するウエビングと、リヤドア内に設けられてウエビングを巻取るリトラクタと、リヤドア上部に設けられてウエビングを支持するショルダアンカと、上記ウエビングを車体に対して着脱操作するタングバックル部材と、ウエビングを前席乗員の車外側下方部において固定支持する可動アンカとを備えたものにおいて、上記リヤドア開時に可動アンカをリヤドア開閉に支障のない位置まで上方に駆動すると共に、リヤドアの閉時には該リヤドア閉鎖時の移動を駆動力に変換して、上記可動アンカを下方に駆動する駆動機構と、リヤドア閉時に下方に移動した可動アンカを係合して車体に固定する車体側のアンカ手段とを備えたものである。
【0008】
上記構成のアンカ手段は、アンカピン、アンカブラケット、アンカレールなどにより構成することができる。
上記構成によれば、リヤドアを開状態から閉鎖すると、駆動機構が該リヤドア閉鎖時の移動を駆動力に変換して、上述の可動アンカを下方に駆動し、この下方に駆動された可動アンカは車体側のアンカ手段と係合する。
【0009】
この可動アンカとアンカ手段との係合位置がアンカポイントとなるので、乗員着座位置(いわゆるヒップポイント)が相対的に低い車両であっても適切な前席乗員の拘束が得られる。
【0010】
上述の可動アンカとアンカ手段との係合後において前席乗員がウエビングを引出して、タングバックル部材を車体側に装着すると、3点式シートベルト構造にて前席乗員を拘束することができる。
【0011】
一方、リヤドア開時には上述の駆動機構が可動アンカをリヤドア開閉に支障のない位置まで上方に駆動する。これにより、ウエビングが後席乗員の足元部に残ることはなく、該ウエビングはリヤドアに装備される。
【0012】
このように、前席乗員の安全性と、後席乗員の乗降性との両立を図ることができ、しかも、リヤドアの閉鎖により可動アンカを機械的に引出すことができるので、故障がなく、フェールセーフ性の向上を図ることができ、加えて電動モータにより可動アンカを引出す構成に対して省エネルギ化を達成することができる。
【0013】
この発明の一実施態様においては、上記駆動機構はリヤドア閉鎖時に該リヤドア下部が近接するサイドシルとの間の間隔変化により可動アンカを駆動するものである。
【0014】
上記構成によれば、リヤドア閉時のサイドシルとの間の間隔変化により可動アンカを駆動するので、既存のサイドシルを有効利用しつつ、ドア閉時に可動アンカを確実に下動させることができる。
【0015】
この発明の一実施態様においては、上記駆動機構はリヤドアおよびリヤドアトリム内に配設されたものである。
上記構成によれば、リヤドアおよびリヤドアトリム内に上記駆動機構を組込むことができる。
【0016】
この発明の一実施態様においては、上記駆動機構は、リヤドアからサイドシルに向けて突出してサイドシルとの当接により変位してリヤドアとサイドシルとの間の間隔変化を検出する検出部と、上記検出部により検出された間隔変化を上記可動アンカに伝達する伝達部と、上記伝達部により伝達された間隔変化による変位を可動アンカの下方への移動に変換する変換部とを備えたものである。
【0017】
上記構成の検出部は、検出部材や検出機構にて構成することができ、伝達部は伝達部材や伝達機構にて構成することができ、変換部は変換部材や変換機構にて構成することができる。
【0018】
上記構成によれば、上述の検出部はリヤドアとサイドシルとの間の間隔変化を検出し、上述の伝達部は検出された間隔変化を可動アンカに伝達し、変換部は伝達された間隔変化による変位を可動アンカの下方への移動に変換する。
このため、間隔変化を可動アンカの下方移動に確実に変換することができる。
【0019】
この発明の一実施態様においては、上記駆動機構または可動アンカには、該可動アンカを上方側へ付勢する付勢手段または可動アンカの下動を緩衝するダンパが設けられたものである。
【0020】
上記構成によれば、可動アンカの下動時にはダンパによりその下動を緩衝して、該可動アンカの保護を図ることができ、一方、可動アンカの上動時(ドア開時)には該可動アンカを可及的迅速に上動させることができる。
【0021】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両のシートベルト装置を示すが、まず図1、図2を参照して車体構造およびドア構造について説明する。
【0022】
図1、図2に示すように車両1の車体側面には、フロントドア2とリヤドア3とで構成されるサイドドアが設けられ、フロントドア2の前端部とリヤドア3の後端部とに、それぞれヒンジ部としてのフロントドアヒンジ4とリヤドアヒンジ5とが設けられて所謂フリースタイル構造のサイドドアが構成されている。
【0023】
これらサイドドアを構成するフロントドア2とリヤドア3とは、それぞれ、ドアパネル6,7とドアサッシュ8,9とウインドガラス10,11とを備え、上述の各ドアパネル6,7の内部には車両の前後方向に延びるサイドインパクトバー(図示せず)が設けられている。
【0024】
さらに、フロントドア2には、車外から該フロントドア2の開閉操作を行うドアアウタハンドル(図示せず)と、車両後方を視認するドアミラー12が設けられている。
【0025】
この実施例のフリースタイル構造のドアはフロントドア2が優先して開放され、リヤドア3はフロントドア2の開放後において、その開放が許容されるように構成している。
【0026】
上述のサイドドアの車室内方側にはドア開口(車両の側部開口)としての前席用の乗降口13aと後席用の乗降口13bとが形成され、前席用の乗降口13aはフロントドア2で開閉され、後席用の乗降口13bはリヤドア3で開閉されると共に、これらの乗降口13a,13bは両ドア2,3によって開閉自在に覆われる連続した1つの開口13(単一開口)で形成され、センターピラーレスの車体が構成されている。
【0027】
図1に示すように、上述のリヤドア3の前部の上下にはボディとの間で該リヤドア3をロックするロック部14,15が設けられ、リヤドア3の前端部中間にはフロントドア2のストライカ16をロックするロック部17が設けられている。
【0028】
一方、図2に示すようにフロアパネル18にはブラケット19およびシートスライド装置20を介してフロントシート21が取付けられている。
このフロントシート21はシートクッション22と、シートバック23と、ヘッドレスト24とを備え、フロントシート21におけるシートクッション22のトンネル部側にはバックル25(図5参照)が設けられ、このバックル25はブラケット26を介してフロアパネル18に、またはストークを介してシートクッション側に固定されている。
【0029】
上述のフロアパネル18の後部にはキックアップ部が一体または一体的に形成され、このキックアップ部のトップデッキ面(上面)にはリヤシート27(図1参照)のシートクッションが取付けられている。つまり図1に示すように、車両1の車室内には前後に複数列のシート21,27が配置されている。
【0030】
図2は上述のフロントシート21と、リヤドア3とを示す部分正面図であって、フロントシート21に着座した前席乗員を拘束するシートベルト装置のウエビング28を設けている。
【0031】
このウエビング28はドアアウタパネル29とドアインナパネル30とを有するリヤドア3におけるセンタピラーと同等の剛性を有するドア前部構造体の内部下域に配設されたリトラクタ31で巻取られるように構成している。このリトラクタ31はウエビング28を衝突時に保持可能に巻取るものである。
【0032】
上述のドア前部構造体の車室側の上部にはフロントシート21のヘッドレスト24位置と対応するようにショルダアンカ32が取付けられている。
【0033】
そして、上述のリトラクタ31から繰出されたウエビング28はドアインナパネル30の開口部分と、リヤドア3に設けられたドアトリム33の上部開口34とを介して車室内へ導出された後に、ショルダアンカ32でその中間部が支持されて車室側に延びるように構成されている。
【0034】
このウエビング28の延出中間部(車室側へ導出された中間部分)にはタングバックル部材36が移動可能に設けられると共に、該ウエビング28の延出端部つまりウエビング28下端部は可動アンカ37(いわゆるラップアンカ)の下部に連結されている。
【0035】
一方、フロアパネル18の左右両サイド(但し、図面では一方のみを示す)にはサイドシルインナ38とサイドシルアウタ39とサイドシルレインフォースメント40とを有して車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面41をもった車体剛性部材としてのサイドシル42が配設され、このサイドシル42においてサイドシルインナ38とサイドシルレインフォースメント40とが重合された部分(高剛性部)には車室側へ突出するようにアンカ手段としてのアンカピン43(車体側の固定アンカ手段)が設けられている。このアンカピン43はリヤドア3の下縁部分の位置よりも低位置となるようにサイドシル42に取付けられている。
【0036】
ここで、上述のアンカピン43の車室側端部はフロアパネル18に設けたブラケット44で支持される一方、これらアンカピン43およびブラケット44はカバー部材45により覆われており、見栄えの向上を図っている。またサイドシルインナ38とサイドシルアウタ39との上側の接合部およびカバー部材45の当接部は合成樹脂製のスカーフプレート46で覆われている。なお、上述のカバー部材45には可動アンカ出し入れ用およびウエビング28下端との干渉を回避するための開口部が設けられている。
【0037】
図2、図3、図4に示すように、上述の可動アンカ37は支持部材47で上下方向に移動可能に支持されると共に、この可動アンカ37の上部には該可動アンカ37を上方側へ付勢する付勢手段としてのコイルスプリング48と、該可動アンカ37の下動を緩衝するダンパ49とが設けられている。
【0038】
また上述のリヤドア3およびリヤトリム33の内部には可動アンカ37を駆動する駆動機構50が設けられている。
この駆動機構50は、リヤドア3の開時に可動アンカ37をリヤドア3の開閉に支障のない位置まで上方に駆動すると共に、リヤドア3の閉時には該リヤドア3の閉鎖時の移動を駆動力に変換して、可動アンカ37を支持部材47に沿って下方に駆動するものである。
【0039】
具体的には上述の駆動機構50は、その中間部か支軸51(支点)に支持された略L字状のリンク52と、このリンク52の一端(下端)に形成された長孔52aに対してピン53を介して連係され、リヤドア3からサイドシル42に向けて突出してサイドシル42との当接により変位してリヤドア3とサイドシル42との間の間隔変化を検出する検出部としてのリンク54と、上記リンク52の他端(上端)と可動アンカ37の上部との間に設けられたスプリング25(連係手段)とを備えている。
【0040】
つまり、この駆動機構50は、リヤドア3の閉鎖時に該リヤドア3下部が近接するサイドシル42との間の間隔変化によって可動アンカ37を駆動するものであって、この駆動機構50は、リヤドア3からサイドシル42に向けて突出してサイドシル42との当接により変位してリヤドア3のサイドシル42との間の間隔変化を検出する検出部(リンク54参照)と、この検出部により検出された間隔変化を上述の可動アンカ37に伝達する伝達部(各要素51,52,53,55参照)と、この伝達部により伝達された間隔変化による変位を可動アンカ37の下方へ移動に変換する変換部(リンク52参照)とを備えるものである。また、この実施例では上述のリンク52が伝達部と変換部とを兼ねるように構成されている。
一方、上述の可動アンカ37の下部はドアトリム33下部の開口部35から下方に突設されている。
【0041】
また上述の可動アンカ37の下部には図4に示すように車体側のアンカピン43と係合する係合凹部37aと、ウエビング28の端部を固定する固定部37bとが形成されている。
【0042】
このように構成した車両のシートベルト装置の作用を以下に詳述する。
図2に示すリヤドア3の開状態から図3に示すようにリヤドア3を閉鎖すると、リヤドア3下部とサイドシル42との間の間隔が大から小に変化するので、その先端がサイドシルアウタ39に当接したリンク54(原動側のリンク)はリヤドア3内に没入し、このリンク54の動きがピン53を介してリンク52(従動側のリンク)に伝達される。
【0043】
上述のリンク52は支軸51を中心として図示の時計方向へ回動するので、このリンク52の他端にスプリング55を介して連結された可動アンカ37は、支持部材47で案内されつつ、下動して、車体側のアンカピン43と係合する。
【0044】
この可動アンカ37の下動速度はダンパ49によって緩衝される。
これら両者37,43の係合後において、前席乗員がウエビング28を引き出し、タングバックル部材36を図5に示すバックル25に装着すると、前席乗員を3点式シートベルト構造にて拘束することができ、ウエビング28に付勢される荷重はアンカピン43を介して車体側で受けることができる。
【0045】
一方、降車に際して前席乗員がタングバックル部材36をバックル25から外すと、ウエビング28はリトラクタ31で巻取られて図3に示す如くなり、この後、図3に示す状態から図2に示すようにリヤドア3を開くと、付勢手段としてのコイルスプリング48のバネ力にて可動アンカ37は支持部材47で案内されつつ上方へ移動するので、可動アンカ37とアンカピン43との係合が外れると共に、この可動アンカ37はリヤドア3の開閉に支障のない位置まで上方へ駆動され、駆動機構50は図2に示すノーマル位置へ復動する。これにより、ウエビング28はリヤドア3側に装備されるので、ウエビング28が後席乗員の足元部に残ることがなく、降車時の利便性向上を図ることができる。
【0046】
このように図1〜図5で示した実施例の、車両のシートベルト装置は、車室内に前後席(フロントシート21、リヤシート27参照)を備えると共に、車体側部の単一開口13がフロントドア2とリヤドア3とにより開閉可能であって、フロントドア2の前部はヒンジ4を介して、また、リヤドア3の後部はヒンジ5を介してそれぞれ車体に開閉可能に支持された車両のシートベルト装置であって、上記シートベルト装置が前席乗員を拘束するウエビング28と、リヤドア3内に設けられてウエビング28を巻取るリトラクタ31と、リヤドア3上部に設けられてウエビング28を支持するショルダアンカ32と、上記ウエビング28を車体に対して着脱操作するタングバックル部材36と、ウエビング28を前席乗員の車外側下方部において固定支持する可動アンカ37とを備えたものにおいて、上記リヤドア3開時に可動アンカ37をリヤドア3の開閉に支障のない位置まで上方に駆動すると共に、リヤドア3の閉時には該リヤドア3の閉鎖時の移動を駆動力に変換して、上記可動アンカ37を下方に駆動する駆動機構50と、リヤドア3の閉時に下方に移動した可動アンカ37を係合して車体に固定する車体側のアンカ手段(アンカピン43参照)とを備えたものである。
【0047】
この構成によれば、リヤドア3を開状態から閉鎖すると、駆動機構50が該リヤドア3閉鎖時の移動を駆動力に変換して、上述の可動アンカ37を下方に駆動し、この下方に駆動された可動アンカ37は車体側のアンカ手段(アンカピン43参照)と係合する。
【0048】
この可動アンカ37とアンカ手段(アンカピン43参照)との係合位置がアンカポイントとなるので、乗員着座位置(いわゆるヒップポイント)が相対的に低い車両であっても適切な前席乗員の拘束が得られる。
【0049】
上述の可動アンカ37とアンカ手段(アンカピン43参照)との係合後において前席乗員がウエビング28を引出して、タングバックル部材36を車体側(バックル25参照)に装着すると、3点式シートベルト構造にて前席乗員を拘束することができる。
【0050】
一方、リヤドア3開時には上述の駆動機構50が可動アンカ37をリヤドア3開閉に支障のない位置まで上方に駆動する。これにより、ウエビング28が後席乗員の足元部に残ることはなく、該ウエビング28はリヤドア3に装備される。
【0051】
このように、前席乗員の安全性と、後席乗員の乗降性との両立を図ることができ、しかも、リヤドア3の閉鎖により可動アンカ37を機械的に引出すことができるので、故障がなく、フェールセーフ性の向上を図ることができ、加えて電動モータにより可動アンカ37を引出す構成に対して省エネルギ化を達成することができる。
【0052】
また、上記駆動機構50はリヤドア3の閉鎖時に該リヤドア3下部が近接するサイドシル42との間の間隔変化により可動アンカ37を駆動するものである。
【0053】
この構成によれば、リヤドア3の閉時のサイドシル42との間の間隔変化により可動アンカ37を駆動するので、既存のサイドシル42を有効利用しつつ、ドア3の閉時に可動アンカ37を確実に下動させることができる。
【0054】
さらに、上記駆動機構50はリヤドア3およびリヤドアトリム33内に配設されたものである。
この構成によれば、リヤドア3およびリヤドアトリム33内に上記駆動機構50を組込むことができる。
【0055】
加えて、上記駆動機構50は、リヤドア3からサイドシル42に向けて突出してサイドシル42との当接により変位してリヤドア3とサイドシル42との間の間隔変化を検出する検出部(リンク54参照)と、上記検出部により検出された間隔変化を上記可動アンカ37に伝達する伝達部(各要素51,52,53,55参照)と、上記伝達部により伝達された間隔変化による変位を可動アンカ37の下方への移動に変換する変換部(リンク52参照)とを備えたものである。
【0056】
この構成によれば、上述の検出部(リンク54参照)はリヤドア3とサイドシル42との間の間隔変化を検出し、上述の伝達部(各要素51,52,53,55参照)は検出された間隔変化を可動アンカ37に伝達し、変換部(リンク52参照)は伝達された間隔変化による変位を可動アンカ37の下方への移動に変換する。
このため、間隔変化を可動アンカ37の下方移動に確実に変換することができる。
【0057】
また、上記駆動機構50または可動アンカ37には、該可動アンカ37を上方側へ付勢する付勢手段(コイルスプリング48参照)または可動アンカ37の下動を緩衝するダンパ49が設けられたものである。
【0058】
この構成によれば、可動アンカ37の下動時にはダンパ49によりその下動を緩衝して、該可動アンカ37の保護を図ることができ、一方、可動アンカ37の上動時(ドア開時)にはコイルスプリング48の付勢力により該可動アンカ37を可及的迅速に上動させることができる。
【0059】
図6は車両のシートベルト装置の他の実施例を示し、アンカピン43の反サイドシル側の端部を支持し、かつカバー部材を兼ねる剛性カバー部材56を設け、サイドシルインナ38とフロアパネル18との間に接合した該剛性カバー部材56でアンカピン43を両持ち支持するように構成している。
このように構成すると、部品点数および組付け工数の低減を図ることができる。
【0060】
図7、図8、図9は車両のシートベルト装置のさらに他の実施例を示すものである。
この実施例では平行リンク機構により駆動機構57を構成し、この駆動機構57で、リヤドア3の開時(図7参照)に可動アンカ37をリヤドア3の開閉に支障のない位置まで上方に駆動すると共に、リヤドア3の閉時(図8参照)には該リヤドア3閉鎖時の移動を駆動力に変換して、可動アンカ37を下方に駆動すべく構成している。
【0061】
上述の平行リンク機構による駆動機構57は、支軸58に枢支された上部リンク59と、支軸60に枢支された下部リンク61とを備え、これら各リンク59,61の一端側をピン62,63を介して可動アンカ37に連結している。
【0062】
但し、この実施例では上述の可動アンカ37は断面L字状に形成されている。
また下部リンク61は鉤形に形成され、この下部リンク61の他端側はリヤドア3からサイドシル42に向けて突出してサイドシル42との当接により変位してリヤドア3とサイドシル42との間の間隔変化を検出する検出部に設定されている。
【0063】
しかも、この実施例においても先の実施例同様に、上述の駆動機構57はリヤドア3の閉鎖時に該リヤドア3下部が近接するサイドシル42との間の間隔変化により可動アンカ37を駆動するものである。
【0064】
つまり、この駆動機構57は、上述の検出部(下部リンク61参照)と、この検出部により検出された間隔変化を上記可動アンカ37に伝達する伝達部(下部リンク61参照)と、この伝達部により伝達された間隔変化による変位を可動アンカ37の下方への移動に変換する変換部(上下の各リンク59,61参照)とを備え、上述の各要素58〜63から成る平行リンク構成の駆動機構57はリヤドア3およびリヤトリム33内に配設したものである。
【0065】
この実施例においては平行リンク機構が可動アンカ37の支持部材を兼ねるので、先の実施例のような支持部材47は省略している。また、この実施例においても上述の可動アンカ37を上方へ付勢する付勢手段としてのコイルスプリング48を設けている。なお、図中64はストッパである。
【0066】
このように構成した車両のシートベルト装置の作用を以下に詳述する。
図7に示すリヤドア3の開状態から図8に示すようにリヤドア3を閉鎖すると、リヤドア3下部とサイドシル42との間の間隔が大から小に変化するので、その先端がサイドシルアウタ39に当接した下部リンク61はリヤドア3内に没入し、この下部リンク61は支軸60を支点として図示の時計方向へ回動する。
【0067】
平行リンクを構成する上部リンク59も同様に支軸58を中心として図示の時計方向へ回動するので、これら両リンク59,61の一端側に連結された可動アンカ37は、下動して、車体側のアンカピン43と係合する。
【0068】
これら両者37,43の係合後において、前席乗員がウエビング28を引き出し、タングバックル部材36を図5に示すバックル25に装着すると、前席乗員を3点式シートベルト構造にて拘束することができ、ウエビング28に付勢される荷重はアンカピン43を介して車体側で受けることができる。
【0069】
一方、降車に際して前席乗員がタングバックル部材36をバックル25から外すと、ウエビング28はリトラクタ31で巻取られて図8に示す如くなり、この後、図8に示す状態から図7に示すようにリヤドア3を開くと、付勢手段としてのコイルスプリング48のバネ力にて可動アンカ37は上方へ移動するので、可動アンカ37とアンカピン43との係合が外れると共に、この可動アンカ37はリヤドア3の開閉に支障のない位置まで上方へ駆動され、駆動機構57は図7に示すノーマル位置へ復動する。これにより、ウエビング28はリヤドア3側に装備されるので、ウエビング28が後席乗員の足元部に残ることがなく、降車時の利便性向上を図ることができる。
【0070】
上述の図7、図8、図9で示した実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図7、図8、図9において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0071】
図10、図11、図12、図13は車両のシートベルト装置のさらに他の実施例を示すものである。
この実施例では先のアンカピン43に代えて、サイドシルインナ38の所定部にアンカレール65を固定している。このアンカレール65は図11、図12に示すように略凹状で、かつ、その下端部にストッパ66を有するものである。
【0072】
また可動アンカ37は、ピン67を備えた上部スライダ68と、ボルト69によりアンカブラケット70が固定される下部スライダ71と、上下のスライダ68,71間を連結する板バネ部材72(可撓剛性部材)とを有し、アンカブラケット70のウエビング取付け部70bにウエビング28の導出下端部を固定している。
【0073】
ここで、上述のアンカレール65は可動アンカ37における下部スライダ71をストッパ66の位置(図13参照)に固定するものであり、リヤドア3側の下部スライダ71がリヤドア閉時に車体側の該アンカレール65に確実に乗り移ることができるようにアンカレール65の上部が大で、アンカレール65の下部が小となるテーパ形状に構成されている。
【0074】
しかも、駆動機構73を設け、この駆動機構73により、リヤドア3の開時(図10参照)には可動アンカ37をリヤドア3の開閉に支障のない位置まで上方に駆動すると共に、リヤドア3の閉時(図13参照)には該リヤドア3閉鎖時の移動を駆動力に変換して、可動アンカ37を下方に駆動すべく構成している。
【0075】
上述の駆動機構73は、上部に長孔74a牙形成され、中間部が支軸75に枢支され、下部が検出部に設定された略L字状のリンク74と、可動アンカ37を支持する支持部材を兼ねる断面略コ字状で、かつ湾曲形状のガイドレール76とを備え、このガイドレール76内に摺動可能に挿入された上部スライダ68のピン67をガイドレール76のガイド溝76aから外方に突出させて、上述のリンク74の長孔74aに挿入している。
【0076】
また上述のリンク74の下部は、リヤドア3からサイドシル42に向けて突出して、サイドシル42との当接により変位してリヤドア3とサイドシル42との間の間隔変化を検出する検出部に設定れている。
【0077】
この実施例においても先の各実施例同様に、上述の駆動機構73はリヤドア3の閉鎖時に該リヤドア3下部が近接するサイドシル42との間の間隔変化により可動アンカ37を駆動するものである。
【0078】
つまり、この駆動機構73は、上述の検出部(リンク74参照)と、この検出部により検出された間隔変化を上述の可動アンカ37に伝達する伝達部(長孔74a参照)と、この伝達部により伝達された間隔変化による変位を可動アンカ37の下方への移動に変換する変換部(ガイドレール76参照)とを備え、上述の各要素74,74a,75,76,76aから成る駆動機構73はリヤドア3およびリヤトリム33内に配設されている。
【0079】
また、この実施例においては可動アンカ37を上方へ付勢する付勢手段としてのコイルスプリング48をリンク74側に設ける一方、該リンク74のノーマル位置を規制するストッパ64を設けている。
さらに、上述のガイドレール76の湾曲下端側上部には下部スライダ71を保持する凹状の切欠き部76bが形成されている。
【0080】
このように構成した車両のシートベルト装置の作用を以下に詳述する。
図10に示すリヤドア3の開状態から図13に示すようにリヤドア3を閉鎖すると、リヤドア3下部とサイドシル42との間の間隔が大から小に変化するので、その先端がサイドシルアウタ39に当接したリンク74はドア3内に没入し、支軸75を支点として図示の時計方向へ回動する該リンク74の動きが長孔74aおよびピン67を介して可動アンカ37の上部スライダ68に伝達される。
【0081】
上述の可動アンカ37は上下の両スライダ68,71間を連結する板バネ部材72がガイドレール76にて適切に変位されつつ下方に移動するので、この可動アンカ37の下部スライダ71がリヤドア3側から車体側のアンカレール65に乗り移って、このアンカレール65のストッパ66の位置において下部スライダ71がアンカレール65に係合固定される。
【0082】
これら両者37,65の係合後において、前席乗員がウエビング28を引き出し、タングバックル部材36を図5に示すバックル25に装着すると、前席乗員を3点式シートベルト構造にて拘束することができ、ウエビング28に付勢される荷重はアンカレール65を介して車体側で受けることができる。
【0083】
一方、降車に際して前席乗員がタングバックル部材36をバックル25から外すと、ウエビング28はリトラクタ31で巻取られて図13に示す如くなり、この後、図13に示す状態から図10に示すようにリヤドア3を開くと、付勢手段としてのコイルスプリング48のバネ力にてリンク74を介して可動アンカ37はガイドレール76で案内されつつ上方へ移動するので、可動アンカ37とアンカレール65との係合が外れると共に、この可動アンカ37はリヤドア3の開閉に支障のない位置まで上方へ駆動され、駆動機構73は図10に示すノーマル位置へ復動する。これにより、ウエビング28はリヤドア3側に装備されるので、ウエビング28が後席乗員の足元部に残ることがなく、降車時の利便性向上を図ることができる。
【0084】
上述の図10〜図13で示した実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の各実施例とほぼ同様であるから、図10〜図13において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0085】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の前後席は、実施例のフロントシート21およびリヤシート27に対応し、
以下同様に、
アンカ手段は、アンカピン43またはアンカレール65に対応し、
検出部は、リンク54、下部リンク61、リンク74に対応し、
伝達部は、支軸51、リンク52、ピン53、スプリング55と、下部リンク61と、長孔74aとに対応し、
変換部は、リンク52と、上下の各リンク59,61と、ガイドレール76とに対応し、
付勢手段は、コイルスプリング48に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【発明の効果】
この発明によれば、リヤドア開時に可動アンカをリヤドア開閉に支障のない位置まで上方駆動すると共に、リヤドアの閉時には該リヤドア閉鎖時の移動を駆動力に変換して、可動アンカを下方駆動する駆動機構と、リヤドア閉時に下方移動した可動アンカを係合して車体に固定する車体側のアンカ手段とを設けたので、乗員着座位置(いわゆるヒップポイント)が相対的に低い車両にあっても適切な前席乗員の拘束が得られ、この前席乗員の安全性と、後席乗員の乗降性との両立を図ることができ、しかも、リヤドアの閉鎖により可動アンカを機械的に引出すことができて、故障がなく、フェールセーフ性の向上を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシートベルト装置を備えた車両の側面図。
【図2】 車両のシートベルト装置を示す正面図。
【図3】 リヤドア閉時の説明図。
【図4】 図3の概略側面図。
【図5】 フロントシートの正面図。
【図6】 アンカピン支持構造の他の実施例を示す断面図。
【図7】 車両のシートベルト装置の他の実施例を示す正面図。
【図8】 リヤドア閉時の説明図。
【図9】 図8の概略側面図。
【図10】 車両のシートベルト装置のさらに他の実施例を示す部分拡大正面図。
【図11】 図10の概略側面図。
【図12】 要部の分解斜視図。
【図13】 リヤドア閉時の説明図。
【符号の説明】
2…フロントドア
3…リヤドア
13…開口
21…フロントシート(前席)
27…リヤシート(後席)
28…ウエビング
31…リトラクタ
32…ショルダアンカ
36…タングバックル部材
37…可動アンカ
42…サイドシル
43…アンカピン(アンカ手段)
48…コイルスプリング(付勢手段)
49…ダンパ
50…駆動機構
51…支軸
52,54…リンク
53…ピン
55…スプリング
57…駆動機構
59,61…リンク
65…アンカレール(アンカ手段)
73…駆動機構
74…リンク
74a…長孔
76…ガイドレール[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention includes a front seat and a rear seat in a vehicle interior, and a single opening on the side of the vehicle body can be opened and closed by the front door and the rear door. The front portion of the front door is provided via a hinge and the rear portion of the rear door is The present invention relates to a vehicle seat belt device having a so-called Lee Style door that is supported by a vehicle body via a hinge so as to be opened and closed.
[0002]
[Prior art]
Generally, in a vehicle such as a passenger car, a retractor that winds up a webbing of a three-point seat belt device for a front seat, a shoulder anchor that slidably supports the webbing on the outer side of the passenger, and the webbing on the lower side of the outer side of the passenger. The lap anchor that is fixedly supported is usually arranged at the center pillar of the vehicle body.
[0003]
On the other hand, in a vehicle without a center pillar and having a so-called free-style door, the retractor, shoulder anchor, and lap anchor for these three-point seat belt devices for the front seats can be used for getting on and off passengers. In consideration of this, what is provided on the rear door is known (see Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 2001-105864 and 2001-138864).
[0004]
In the conventional structure in which the lap anchor is disposed at the center pillar of the vehicle body, the position (anchor point) of the wrap anchor is disposed below the lower edge of the door, whereas the structure disclosed in each of the above publications As described above, when the lap anchor is arranged on the rear door, the lap anchor needs to be arranged above the lower edge of the door so as not to hinder the opening and closing of the rear door, and the anchor point becomes high. There is no particular problem with a vehicle with a high occupant seating position (so-called hip point), but there is a problem with a vehicle with a relatively low occupant seating position.
[0005]
In other words, when the lap anchor is placed on the rear door, the anchor point of the lap anchor is higher than the side sill, so in a vehicle with a low hip point, the occupant restraint position by webbing is relatively high when restraining the occupant by the seat belt. Thus, there is a problem that the occupant restraint is not properly executed, such as the abdomen of the occupant being pressed by the webbing.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
And a drive mechanism that drives the movable anchor downward when the rear door is opened and converts the movement when the rear door is closed into a driving force when the rear door is closed. By providing a vehicle-side anchor means that engages the movable anchor that has moved downward when the rear door is closed, and is fixed to the vehicle body, even if the vehicle has a relatively low occupant seating position (so-called hip point), The restraint of the seat occupant can be obtained, the safety of the front seat occupant and the ease of getting on and off the rear seat occupant can be achieved, and the movable anchor can be mechanically pulled out by closing the rear door, It is an object of the present invention to provide a vehicle seat belt device that can be improved in fail-safeness without failure.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The vehicle seat belt device according to the present invention includes front and rear seats in the vehicle interior, and a single opening on the side of the vehicle body can be opened and closed by a front door and a rear door, and the front portion of the front door is connected via a hinge, The rear part of the rear door is a vehicle seat belt device supported by a vehicle body through a hinge so as to be openable and closable, and the seat belt device is provided in the rear door and winds the webbing provided in the rear door. A retractor, a shoulder anchor provided at the upper part of the rear door for supporting the webbing, a tongue buckle member for attaching and detaching the webbing to and from the vehicle body, and a movable anchor for fixing and supporting the webbing at the lower part of the front seat occupant. When the rear door is opened, the movable anchor is driven upward to a position that does not hinder the opening and closing of the rear door. In both cases, when the rear door is closed, the movement when the rear door is closed is converted into driving force, and the drive mechanism that drives the movable anchor downward is engaged with the movable anchor that has moved downward when the rear door is closed, and is fixed to the vehicle body. And anchor means on the vehicle body side.
[0008]
The anchor means having the above configuration can be composed of an anchor pin, an anchor bracket, an anchor rail, or the like.
According to the above configuration, when the rear door is closed from the open state, the drive mechanism converts the movement when the rear door is closed into driving force, drives the above-mentioned movable anchor downward, and the movable anchor driven downward is Engages with anchor means on the vehicle body side.
[0009]
Since the engagement position between the movable anchor and the anchor means is an anchor point, appropriate front seat occupant restraint can be obtained even in a vehicle having a relatively low occupant seating position (so-called hip point).
[0010]
When the front seat occupant pulls out the webbing after the movable anchor and the anchor means are engaged and the tongue buckle member is mounted on the vehicle body side, the front seat occupant can be restrained by the three-point seat belt structure.
[0011]
On the other hand, when the rear door is opened, the above-described drive mechanism drives the movable anchor upward to a position where there is no hindrance to opening and closing the rear door. As a result, the webbing does not remain at the foot of the rear seat occupant, and the webbing is mounted on the rear door.
[0012]
In this way, the safety of the front seat occupant and the ease of getting on and off the rear seat occupant can be achieved, and the movable anchor can be mechanically pulled out by closing the rear door, so there is no failure and there is no failure. Safety can be improved, and in addition, energy saving can be achieved for the configuration in which the movable anchor is pulled out by the electric motor.
[0013]
In one embodiment of the present invention, the drive mechanism drives the movable anchor by changing the distance between the rear door and the side sill adjacent to the rear door when the rear door is closed.
[0014]
According to the above configuration, since the movable anchor is driven by the change in the distance from the side sill when the rear door is closed, the movable anchor can be reliably moved down when the door is closed while effectively using the existing side sill.
[0015]
In one embodiment of the present invention, the drive mechanism is disposed in the rear door and the rear door trim.
According to the above configuration, the drive mechanism can be incorporated in the rear door and the rear door trim.
[0016]
In one embodiment of the present invention, the drive mechanism includes a detection unit that projects from the rear door toward the side sill and is displaced by contact with the side sill to detect a change in the distance between the rear door and the side sill, and the detection unit. A transmission unit that transmits the interval change detected by the transmission unit to the movable anchor, and a conversion unit that converts the displacement due to the interval change transmitted by the transmission unit into a downward movement of the movable anchor.
[0017]
The detection unit configured as described above can be configured by a detection member or a detection mechanism, the transmission unit can be configured by a transmission member or a transmission mechanism, and the conversion unit can be configured by a conversion member or a conversion mechanism. it can.
[0018]
According to the above configuration, the detecting unit detects a change in the distance between the rear door and the side sill, the transmitting unit transmits the detected interval change to the movable anchor, and the converting unit is based on the transmitted interval change. The displacement is converted into a downward movement of the movable anchor.
For this reason, the interval change can be reliably converted into the downward movement of the movable anchor.
[0019]
In one embodiment of the present invention, the drive mechanism or the movable anchor is provided with a biasing means for biasing the movable anchor upward or a damper for buffering the downward movement of the movable anchor.
[0020]
According to the above configuration, when the movable anchor is lowered, the damper can be buffered by the damper to protect the movable anchor, while the movable anchor is moved upward (when the door is opened). The anchor can be moved up as quickly as possible.
[0021]
【Example】
An embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
The drawings show a vehicle seat belt device. First, a vehicle body structure and a door structure will be described with reference to FIGS.
[0022]
As shown in FIGS. 1 and 2, a side door composed of a
[0023]
The
[0024]
Further, the
[0025]
The door of the free style structure of this embodiment is configured such that the
[0026]
A
[0027]
As shown in FIG. 1, lock
[0028]
On the other hand, as shown in FIG. 2, a
The
[0029]
A kick-up portion is formed integrally or integrally with the rear portion of the
[0030]
FIG. 2 is a partial front view showing the
[0031]
The
[0032]
A
[0033]
The
[0034]
A
[0035]
On the other hand, a side sill closed
[0036]
Here, the vehicle compartment side end of the
[0037]
As shown in FIGS. 2, 3, and 4, the
[0038]
A
The
[0039]
Specifically, the
[0040]
That is, the
On the other hand, the lower part of the above-mentioned
[0041]
Further, as shown in FIG. 4, an engaging
[0042]
The operation of the vehicle seat belt apparatus configured as described above will be described in detail below.
When the
[0043]
Since the above-described
[0044]
The moving speed of the
After the engagement between the two 37 and 43, the front seat occupant pulls out the
[0045]
On the other hand, when the front seat occupant removes the
[0046]
As described above, the vehicle seat belt device of the embodiment shown in FIGS. 1 to 5 includes front and rear seats (see the
[0047]
According to this configuration, when the
[0048]
Since the engagement position between the
[0049]
When the front seat occupant pulls out the
[0050]
On the other hand, when the
[0051]
Thus, both the safety of the front seat occupant and the ease of getting on and off of the rear seat occupant can be achieved, and the
[0052]
The
[0053]
According to this configuration, since the
[0054]
Further, the
According to this configuration, the
[0055]
In addition, the
[0056]
According to this configuration, the detection unit (see the link 54) detects a change in the distance between the
For this reason, the interval change can be reliably converted into the downward movement of the
[0057]
The
[0058]
According to this configuration, when the
[0059]
FIG. 6 shows another embodiment of the seat belt device for a vehicle, which is provided with a
If comprised in this way, reduction of a number of parts and an assembly man-hour can be aimed at.
[0060]
7, 8 and 9 show still another embodiment of a vehicle seat belt apparatus.
In this embodiment, a
[0061]
The
[0062]
However, in this embodiment, the above-mentioned
Further, the
[0063]
Moreover, in this embodiment, as in the previous embodiment, the
[0064]
That is, the
[0065]
In this embodiment, since the parallel link mechanism also serves as a support member for the
[0066]
The operation of the vehicle seat belt apparatus configured as described above will be described in detail below.
When the
[0067]
Similarly, the
[0068]
After the engagement between the two 37 and 43, the front seat occupant pulls out the
[0069]
On the other hand, when the front seat occupant removes the
[0070]
In the embodiment shown in FIGS. 7, 8, and 9 described above, other configurations, operations, and effects are almost the same as those in the previous embodiment. The same parts are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof is omitted.
[0071]
10, FIG. 11, FIG. 12, and FIG. 13 show still another embodiment of a vehicle seat belt device.
In this embodiment, an
[0072]
The
[0073]
Here, the above-described
[0074]
In addition, a
[0075]
The above-described
[0076]
The lower portion of the
[0077]
Also in this embodiment, like the previous embodiments, the
[0078]
That is, the
[0079]
In this embodiment, a
Further, a
[0080]
The operation of the vehicle seat belt apparatus configured as described above will be described in detail below.
When the
[0081]
The
[0082]
After the engagement of both 37 and 65, when the front seat occupant pulls out the
[0083]
On the other hand, when the front seat occupant removes the
[0084]
In the embodiment shown in FIGS. 10 to 13 described above, the other configurations, functions, and effects are almost the same as those in the previous embodiments. Therefore, in FIGS. The same reference numerals are assigned and detailed description thereof is omitted.
[0085]
In the correspondence between the configuration of the present invention and the above-described embodiment,
The front and rear seats of the present invention correspond to the
Similarly,
The anchor means corresponds to the
The detection unit corresponds to the
The transmission portion corresponds to the
The conversion unit corresponds to the
The biasing means corresponds to the
The present invention is not limited to the configuration of the above-described embodiment.
【The invention's effect】
According to the present invention, when the rear door is opened, the movable anchor is driven up to a position that does not hinder the opening and closing of the rear door, and when the rear door is closed, the movement when the rear door is closed is converted into driving force to drive the movable anchor downward. Since the mechanism and the anchor means on the vehicle body side that engages the movable anchor that moved downward when the rear door is closed and fixed to the vehicle body are provided, it is suitable even for vehicles with relatively low occupant seating positions (so-called hip points) The front seat occupant can be restrained, the safety of the front seat occupant and the ease of getting on and off the rear seat occupant can be achieved, and the movable anchor can be mechanically pulled out by closing the rear door. Thus, there is no failure and the fail-safe property can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of a vehicle provided with a seat belt device of the present invention.
FIG. 2 is a front view showing a seat belt device of a vehicle.
FIG. 3 is an explanatory diagram when the rear door is closed.
4 is a schematic side view of FIG. 3. FIG.
FIG. 5 is a front view of a front seat.
FIG. 6 is a sectional view showing another embodiment of the anchor pin support structure.
FIG. 7 is a front view showing another embodiment of a seat belt device for a vehicle.
FIG. 8 is an explanatory diagram when the rear door is closed.
9 is a schematic side view of FIG. 8. FIG.
FIG. 10 is a partially enlarged front view showing still another embodiment of the seat belt device for a vehicle.
11 is a schematic side view of FIG.
FIG. 12 is an exploded perspective view of a main part.
FIG. 13 is an explanatory diagram when the rear door is closed.
[Explanation of symbols]
2 ... Front door
3 ... Rear door
13 ... Opening
21 ... Front seat (front seat)
27 ... Rear seat (rear seat)
28 ... Webbing
31 ... Retractor
32 ... Shorda Anka
36 ... tongue buckle member
37 ... Moveable anchor
42 ... side sills
43 ... Ankapin (anchor means)
48 ... Coil spring (biasing means)
49 ... Damper
50 ... Drive mechanism
51 ... support shaft
52, 54 ... Links
53 ... pin
55 ... Spring
57 ... Drive mechanism
59,61 ... link
65. Anchor rail (anchor means)
73 ... Drive mechanism
74 ... Link
74a ... Long hole
76 ... Guide rail
Claims (5)
上記シートベルト装置が前席乗員を拘束するウエビングと、
リヤドア内に設けられてウエビングを巻取るリトラクタと、
リヤドア上部に設けられてウエビングを支持するショルダアンカと、
上記ウエビングを車体に対して着脱操作するタングバックル部材と、
ウエビングを前席乗員の車外側下方部において固定支持する可動アンカとを備えたものにおいて、
上記リヤドア開時に可動アンカをリヤドア開閉に支障のない位置まで上方に駆動すると共に、リヤドアの閉時には該リヤドア閉鎖時の移動を駆動力に変換して、上記可動アンカを下方に駆動する駆動機構と、
リヤドア閉時に下方に移動した可動アンカを係合して車体に固定する車体側のアンカ手段とを備えた
車両のシートベルト装置。Front and rear seats are provided in the passenger compartment, and a single opening on the side of the vehicle body can be opened and closed by a front door and a rear door. The front portion of the front door is connected via a hinge and the rear portion of the rear door is connected via a hinge. A vehicle seat belt device supported to be openable and closable,
A webbing in which the seat belt device restrains the front seat occupant;
A retractor that is provided in the rear door and winds up the webbing;
A shoulder anchor provided at the upper part of the rear door to support the webbing,
A tongue buckle member for attaching and detaching the webbing to the vehicle body;
With a movable anchor that fixedly supports the webbing in the lower part of the vehicle exterior of the front seat occupant,
A driving mechanism that drives the movable anchor upward to a position that does not hinder the opening and closing of the rear door when the rear door is open, and converts the movement when the rear door is closed into driving force when the rear door is closed, and drives the movable anchor downward; ,
A vehicle seat belt device comprising vehicle body-side anchor means for engaging a movable anchor that has moved downward when the rear door is closed and fixing it to the vehicle body.
請求項1記載の車両のシートベルト装置。2. The seat belt device for a vehicle according to claim 1, wherein the drive mechanism drives the movable anchor when the rear door is closed by changing a distance between the lower side of the rear door and a side sill adjacent thereto.
請求項2記載の車両のシートベルト装置。3. The vehicle seat belt apparatus according to claim 2, wherein the drive mechanism is disposed in a rear door and a rear door trim.
上記伝達部により伝達された間隔変化による変位を可動アンカの下方への移動に変換する変換部とを備えた
請求項3記載の車両のシートベルト装置。The drive mechanism protrudes from the rear door toward the side sill and is displaced by contact with the side sill to detect a change in the distance between the rear door and the side sill, and the change in the distance detected by the detection unit is movable. A transmission section for transmitting to the anchor;
The vehicle seat belt device according to claim 3, further comprising: a conversion unit that converts the displacement due to the change in distance transmitted by the transmission unit into a downward movement of the movable anchor.
請求項1,2,3または4記載の車両のシートベルト装置。5. The vehicle seat according to claim 1, wherein the driving mechanism or the movable anchor is provided with a biasing means for biasing the movable anchor upward or a damper for buffering the downward movement of the movable anchor. Belt device.
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