JP3960851B2 - ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、現在地点(特定地点、所定の地点等)から目的地点までのルートを設定・表示して自動車等の移動体の運行を支援するナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車や船舶等の移動体に搭載されたり歩行者が携帯して使用するナビゲーション装置は、自己位置及び進行方位を正確に測位して、自己位置に対応する地図情報と位置マーク及び、目的地点の方向を示すマークさらにはユーザーの要求に応じた各種情報を、逐次ディスプレイ等の表示装置に的確かつ迅速に表示してユーザーへ提示することが要求されている。
【0003】
このため、例えば、従来の自動車等に搭載されるナビゲーション装置としては、入力された出発地点及び目的地点等の各情報及び地図データ等の各種データに基づいてルートを設定して、自車位置(自己位置)に対応し順次その方向や距離などを計算して自車位置から進むべき方向へのルート案内を行うものが知られている。
【0004】
また最近では、このルート案内中に自車位置が前記設定ルート上から外れた時や、ルート上の前方の渋滞情報を感知した時など、自動的に現在の自車位置から前記目的地点等に向けて、新しいルートの検索を行うリルート機能を備えたものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般的なナビゲーション装置では、出発地点(特定の地点を指定しない場合は自車位置を自動的に出発地点として設定する)と目的地点等(途中、経由地点を設定する場合もある)に加え、その他の各種データとして記録媒体や通信などによって与えられる、距離,道幅,直進性,料金等の道路情報や渋滞,工事等の交通情報等の検索条件に基づいてルートを検索し、その中から最適と思われるものを設定ルートとして自動的に(もしくはユーザーが選択することによって)設定するようになっている。
【0006】
一方、頻繁に通る道などではユーザーの過去の経験からナビゲーション装置の設定ルートよりも、時刻や日付,曜日,天候等によっては迂回しても結果的に時間短縮が図れたり、走りやすいというルートが存在する場合がある。しかし、前記設定ルートでは、このようなユーザーの過去の経験や知識等が考慮されていないため、ユーザーの意思に沿った最適なルートを設定することができないという問題があった。
【0007】
従ってこのような場合には、ユーザーが意識的に設定ルートから外れて走行して初めて、設定ルートを外れたことを起動要因としてリルート機能が起動し、新しいルートを検索していた。しかし、リルート機能が起動してから検索結果が表示されるまではルート案内のない状態で走行することとなってしまうため、これを回避するために、設定ルートを外れる前にユーザーが意識的に手動操作等によりリルート機能を起動させなくてはならず、例えば、経由地点を追加したり、曲がる方向や通過道路を指定する等の操作が必要であるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明はリルート機能の起動要因として逸脱地点記録を用いることにより、ユーザーの意思に沿ったルート案内を行うことのできるナビゲーション装置、リルート検索方法及びリルート検索方法を記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、出発地点から目的地点までの設定ルートに基づいてルート案内を行うと共に、該ルート案内中にルートの再探索を行うリルート機能を備えたナビゲーション装置であって、ユーザの指定に基づく部分ルートを記録する部分ルート記録手段を備え、ルート案内中の設定ルート上もしくはその近傍にある前記部分ルートから所定距離に自己位置が接近した場合に、新しいルートを検索するためのリルート機能を起動することを特徴とする。
【0010】
また、請求項6に記載の発明は、出発地点から目的地点までの設定ルートに基づいてルート案内を行うと共に、該ルート案内中にルートの再探索を行うナビゲーション装置におけるルート再探索方法であって、ユーザの指定に基づく部分ルートを記録手段に記録する工程と、ルート案内中の設定ルート上もしくはその近傍にある前記部分ルートから所定距離に自己位置が接近した場合に、新しいルートを検索する工程と、を有することを特徴とする。
【0011】
【作用】
本発明の構成によれば、ユーザーの意志に沿ったタイミングで自動的にリルート機能を起動し新しいルートを設定することができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面と共に詳細に説明する。
【0013】
図1は、車載用ナビゲーション装置の一般的な基本構成を示している。このように車載用ナビゲーション装置は、地磁気に基づいて車両の絶対方位角データを検出する磁気センサ1と、車両の方向変化に伴う角速度を検出する角速度センサとしてのジャイロセンサ2と、車両が移動中であるか停止中であるかを車両側の車速パルス等の情報を検出して車両の走行速度や移動距離データを検出する走行距離センサ3と、複数のGPS衛星からの電波を受信して演算を行い、車両の緯度・経度・高度・進行方位等のデータを演算・検出するGPSセンサ4と、演算・制御等の各種処理を行う装置本体5と、該装置本体5へ指示入力するための入力装置14と、液晶あるいはCRT等のディスプレイ15と、を備えて構成されている。
【0014】
装置本体5は、磁気センサ1、ジャイロセンサ2、走行距離センサ3、およびGPSセンサ4等からの情報を入力するインタフェース6と、プログラムに従って各種演算・制御を行うCPU(Central Processing Unit)7と、各種の処理プログラムやその他必要な情報があらかじめ書き込まれたROM(Read Only Memory)8と、プログラムを実行する上で必要な情報の書込みおよび読出しが行われるRAM(Random Access Memory)9と、データ化された地図情報等が記録されているCD−ROM等からなる記録媒体10と、V−RAM(ビデオRAM)等からなり即時表示可能にデータ展開された画像情報を一時記憶するフレームバッファであるバッファメモリ11と、CPU7の指令により送られてくる地図情報等のグラフィックデータをバッファメモリ11に描画し、その描画データを画像情報として出力するグラフィックコントローラ12と、このグラフィックコントローラ12から出力される画像情報を入力してディスプレイ12の画像表示を制御する表示制御回路13と、を備えて構成されている。
【0015】
このような構成のナビゲーション装置では、通常、装置本体5は起動されると共に、現在位置表示手段として次の制御を行う。まず記録媒体10から地図表示情報等と自車位置マークの表示情報等を読み出してRAM9に記憶する。次に、GPSセンサ4から自車位置情報である緯度・経度のデータと車両の進行方位データを読み取り、自車位置に対応する地図データをRAM9から読み出してグラフィックコントローラ12に送り、現在地の地図をディスプレイ15に表示する。さらに、自車位置情報と進行方位から地図中に自車位置マークを表示する処理を行い、続いて定期的にGPSセンサ4から自車位置情報と進行方位データを読み取り、その情報により自車位置マークの表示位置と方向および必要であれば表示する地図の更新処理を行う。また、磁気センサ1、ジャイロセンサ2、および走行距離センサ3の出力データを定期的に読み取り、その出力データから所定の演算を行って自車位置と進行方位を算出し、その算出したデータとGPSセンサ4からのデータとを比較し互いの誤差を調整して修正処理を行う。
【0016】
また、ナビゲーション装置のもう一つの重要な機能としてはルート案内機能がある。このルート案内処理では、装置本体5は、入力装置10よりルートの設定入力を受付ける。例えば、目的地点を入力すると、自車位置(特定の地点を指定しない場合には、自車位置を自動的に出発地点として設定する)と目的地点のそれぞれの経度,緯度の位置情報、及びその他の各種データとして前記記録媒体10や別途通信手段などによって与えられる、距離,道幅,直進性,料金等の道路情報や渋滞,工事等の交通情報等の検索条件に基づいてルートを検索(探索)し、その中から最適と思われるものを設定ルートとして自動的に(もしくはユーザーが選択することによって)設定し、車両が出発地点からの走行するのに伴い、交差点等を順次目標点として、その方向,距離などを算出して目標点情報を表示しつつルート案内を行う。
【0017】
また、装置本体5は、ルート案内中に自車位置が前記設定ルート上から外れた時や、設定ルート上の前方の渋滞情報を感知した時など、自動的に現在の自車位置から前記目的地点等に向けて、新しいルートの検索(探索)を行うリルート機能を備えている。
【0018】
さらに、本発明を適用したナビゲーション装置では、このリルート機能の起動要因に関して特徴を有するものであり、装置本体5に含まれるCPU7で以下の処理を行う。
(第1実施例)
以下、図2及び図3と共にリルート機能を起動させる起動要因として逸脱地点を用いた第1実施例のナビゲーション装置を説明する。
【0019】
なお、この第1実施例では、RAM9が、以下の逸脱地点記録手段、走行頻度情報記録手段として機能する。
【0020】
すなわち、この第1実施例のナビゲーション装置では、ルート案内中に前記設定ルートから外れた地点を逸脱地点記録手段としてのRAM9に記録する地点記録機能を備えており、次回以降の設定ルート上もしくはその近傍に前記逸脱地点が記録されている場合、前記逸脱地点が自車位置から所定距離(例えば設定ルートの前方Nkm以内・前方半径Nkm圏内など、これらはリルート機能の検索時間等により決定する)に接近した際に、前記逸脱地点を基点としたルートを自動的に検索するよう前記リルート機能を起動させている。
【0021】
また、前記逸脱地点から前記設定ルート上もしくは前記目的地点等まで走行した実際の移動軌跡や走行頻度等の走行頻度情報を走行頻度情報記録手段としてのRAM9に記録し、自動的にリルート機能を起動させた際に、前記移動軌跡や走行頻度等の走行頻度情報を該リルート機能の検索対象に加えるようにしてある。
【0022】
以下、リルート機能の起動処理と起動要因となる情報記録処理について説明する。
【0023】
図2は、起動要因となる情報記録処理についてのフローチャートを示している。このとき自車は設定ルートに沿ってルート案内されているものとする。図2に示すように、はじめに自車位置が設定されたルートから外れたか否かが判定される(ステップ101)。ルートから外れていない場合はそのまま待機状態となり、ルートから外れたと判定された場合はステップ102に進み、ルートから外れた地点の情報(例えば、緯度,経度,リンクIDなど)を逸脱地点記録手段(RAM9)に記録し、次のステップに進む。ステップ103〜ステップ105では、ステップ104に示す記録停止条件(例えば、元の設定ルートに復帰した、目的地に到着した、一定距離走行したなど)に合致するまで、走行頻度情報として前記逸脱地点から実際に走行した移動軌跡及び移動軌跡を通過するのが何回目かなどの走行頻度等を走行頻度情報記録手段としてのRAM9に記録しておく。
【0024】
なお、ここでは、起動要因となる走行頻度情報の例として、移動軌跡,移動軌跡を通過したのが何回目かなどの走行頻度等を挙げたが、この他にも、時刻や日付,曜日,天候等によっては迂回しても結果的に時間短縮が図れたり、走りやすいという場合があり、これらを記録し活用することによって、例えば、対象となるルートの道幅が狭い場合や見通しが悪い場合には、夜間や天候の悪い日は通らないようにする等、より適切かつユーザーに意志に沿った処理を行うことができる。
【0025】
次に、前記起動要因を用いてのリルート機能起動処理を説明する。
【0026】
図3はリルート機能起動処理についてのフローチャートを示している。このときも自車は設定ルートに沿ってルート案内されているものとする。図3に示すように、はじめに設定ルートの前方Nkm以内(前方半径Nkm圏内)に、過去ルートから外れた地点の情報があるか否かを判定する(ステップ201)。ここで用いられる情報はステップ102において前記逸脱地点記録手段(RAM9)に記録された逸脱地点情報である。設定ルートの前方Nkm以内(前方半径Nkm圏内)に過去ルートから外れた地点の情報がない場合はそのまま待機状態となり、設定ルートの前方Nkm以内(前方半径Nkm圏内)に過去ルートから外れた地点の情報があると判定された場合には、ステップ202に進み、案内中の設定ルートを残しつつ(ディスプレイ15に表示した状態で)CPU7のリルート機能を起動し、新しいルート(候補ルート)を検索する。このとき、前記ステップ103〜105で記録した前記走行頻度情報を検索対象に加え、これらを考慮して新しいルートを検索する。
【0027】
ステップ203では、ステップ202で検索された新しいルートが案内中の設定ルートと異なるか否かを判定する。新しいルートが案内中の設定ルートと同じ場合には、ステップ205に進み、次にルートを設定しなおすまで(ユーザーによるリルート機能の起動も含む)当該地点情報を処理対象外とする。一方、新しいルートが案内中の設定ルートと異なる場合にはステップ204に進み、ディスプレイ15の画面上に新しいルートと案内中の設定ルートを共に表示する。
【0028】
その後、新しいルートと案内中の設定ルートとの選択は前記走行頻度情報に基づいて自動的に行ってもユーザーが手動で操作してもよい。また、何れかのルート上に自車位置が載るまで両ルートを表示しておき、自車位置が載った時点で該ルートが選択されたと認識されるようにしてもよい。
【0029】
このように本実施例によれば、過去のルート案内中に設定ルートから外れた地点を記録しておき、次回以降、すなわち、後日同じ目的地に向かうときもしくは別の目的地に向かうときでも同じルートを共用するときなど、設定ルート上もしくはその近傍に前記逸脱地点が記録されている場合、自車位置が前記逸脱地点から所定距離に接近した際に、前記逸脱地点を基点としたルートを自動的に検索するようリルート機能を起動させるようにしてあるため、過去の記録からナビゲーションの設定ルートを外れて走行すると予測された場合には、自動的にリルート機能を起動して前記逸脱地点に到達する前に新しいルートを設定することができるので、ユーザーの意思に沿ったルートを設定し、効果的なルート案内を行うことができる。
【0030】
また、この第1実施例のナビゲーション装置は、逸脱地点記録手段としてのRAM9に、設定ルートから外れて走行した際に、該設定ルートから外れた地点を自動的に逸脱地点として記録する地点記録機能を備えているため、次回以降の設定ルート上もしくはその近傍に前記逸脱地点が記録されている場合、過去の記録からナビゲーション装置の設定ルートを外れて走行すると予測し、自動的にリルート機能を起動して前記逸脱地点に到達する前に新しいルートを設定することができるので、ユーザーの意思に沿ったルート案内を行うことができる。
【0031】
しかも、自己位置が前記設定ルートから外れて走行した際、前記逸脱地点から前記設定ルート上もしくは前記目的地点等まで実際に走行した走行頻度情報を走行頻度情報記録手段としてのRAM9に記録しておき、次回以降の設定ルート上もしくはその近傍に前記逸脱地点が記録され、かつ、前記逸脱地点に対応した走行頻度情報が記録されている場合には、前記走行頻度情報をリルート機能の検索対象に加えるようにしてあるため、ユーザーの意思に沿ったルートを設定し、より効果的にルート案内を行うことができる。
【0032】
なお、この第1実施例では、設定ルートを外れた地点を逸脱地点として自動的に記録した例のみを示したが、ユーザーの登録操作により任意の地点(設定ルート上もしくは設定ルートから外れた地点等)を逸脱地点として記録してもよい。これにより、新しい場所に行くときなど、過去に実際に走行していないルートを通る場合でも、ユーザーが何らかの情報源(例えば、マスメディアや友人知人等)から得た情報に基づいて逸脱地点を記録しておくことにより、当該地点において、リルート機能が起動されるので、ユーザーの意思に沿ったルート案内を行うことができる。
(第2実施例)
以下、図4及び図5と共にリルート機能を起動させる起動要因として予め部分的に設定した部分ルートを用いた第2実施例を説明する。
【0033】
なお、この第2実施例では、RAM9が部分ルート記録手段として機能する。
【0034】
すなわち、この第2実施例のナビゲーション装置では、部分ルート記録手段としてのRAM9に予め部分的に設定した部分ルートを記録しておく。そして、前記設定ルート上もしくはその近傍に部分ルートが記録されている場合、前記部分ルートが自車位置から所定距離(例えば設定ルートの前方Nkm以内・前方半径Nkm圏内など、これらはリルート機能の検索時間等により決定する)に接近した際に、ルートを自動的に検索するよう前記リルート機能を起動させている。
【0035】
ルートを再検索する際には、前述のように、距離,道幅,直進性,料金等の道路の状態や渋滞,工事等の交通情報等及び時刻,日付,曜日,天候などが考慮されることはもちろん、予め設定された前記部分ルートをこのルートの再検索の検索対象に加えるようにしてある。
【0036】
また、特にこの第2実施例のように前記部分ルートが予め設定されているということは、ユーザーがこの部分ルートを通りたいという意識が高いということを考慮して、前記部分ルートを優先的にリルート機能の候補ルートとして採用するようにしてもよい。
【0037】
以下、第2実施例におけるリルート機能の起動処理と起動要因となる情報記録処理について説明する。
【0038】
先ず、予め起動要因となる部分ルートを部分ルート記録手段(RAM9)に記録する。具体的には、入力装置14によりディスプレイ15に表示される地図上で部分ルートの軌跡を指定して部分ルート記録手段(RAM9)に記録させる。例えば、図4に示すような地図上において、交差点A及びBが渋滞するということが経験上から判っていた場合、破線Xに示すC−D−E−F−Gという軌跡を部分ルートとして指定し、記録する。
【0039】
次に、前記起動要因を用いてのリルート機能起動処理を説明する。
【0040】
図5はリルート機能起動処理についてのフローチャートを示している。このときも自車は設定ルートに沿ってルート案内されているものとする。図5に示すように、はじめに設定ルートの前方Nkm以内(前方半径Nkm圏内)に、部分ルートの情報があるか否かを判定する(ステップ301)。
【0041】
ここで用いられる情報は予め前記部分ルート記録手段(RAM9)に記録された部分ルートの情報であり、より具体的には、前記設定ルート上に前記部分ルートの端点の情報、もしくは、前記設定ルートと前記部分ルートとが通行可能に交差している地点の情報があるか否かを判定する。
【0042】
設定ルートの前方Nkm以内(前方半径Nkm圏内)に部分ルートの情報がない場合はそのまま待機状態となり、設定ルートの前方Nkm以内(前方半径Nkm圏内)に部分ルートの情報があると判定された場合には、ステップ302に進み、案内中の設定ルートを残しつつ(ディスプレイ15に表示した状態で)CPU7のリルート機能を起動し、新しいルート(候補ルート)を検索する。このとき、予め記録しておいた前記部分ルートの情報を検索対象に加え、これらを考慮して新しいルートを検索する。
【0043】
ステップ303では、ステップ302で検索された新しいルートが案内中の設定ルートと異なるか否かを判定する。新しいルートが案内中の設定ルートと同じ場合には、ステップ305に進み、次にルートを設定しなおすまで(ユーザーによるリルート機能の起動も含む)当該部分ルートの情報を処理対象外とする。一方、新しいルートが案内中の設定ルートと異なる場合にはステップ304に進み、ディスプレイ15の画面上に新しいルートと案内中の設定ルートを共に表示する。
【0044】
その後、新しいルートと案内中の設定ルートとの選択は部分ルートの情報に基づいて自動的に行ってもユーザーが手動で操作してもよい。また、何れかのルート上に自車位置が載るまで両ルートを表示しておき、自車位置が載った時点で該ルートが選択されたと認識されるようにしてもよい。
【0045】
このように第2実施例によれば、予め部分的に設定した部分ルートを部分ルート記録手段(RAM9)に記録しておき、前記設定ルート上もしくはその近傍に前記部分ルートが記録されている場合、自車位置が前記部分ルートから前方Nkm以内(前方半径Nkm圏内)に近接した際に、前記部分ルートを検索対象の一部に加え、ルートを自動的に再検索するようリルート機能を起動させているため、予め部分ルートを設定しておくという行為により設定ルートから外れて走行する可能性があると予測されるので、自動的にリルート機能を起動して前記部分ルートに到達する前に新しいルートを設定することができ、ユーザーの意思に沿ったルートを設定し、効果的なルート案内を行うことができる。
【0046】
つまり、図4に示すような地図上において、交差点A及びBが渋滞するということが経験上から判っていた場合、破線Xに示すC−D−E−F−Gという軌跡を部分ルートとして指定し、記録しておくことによって、実線Yに示す案内中の設定ルート走行中に、自車位置から設定ルートと部分ルートとの端点である交差点Cが前方Nkm以内(前方半径Nkm圏内)に近接した際に、自動的にリルート機能を起動するようにしているのである。
【0047】
また、このように前記設定ルート上に前記部分ルートの端点がある場合(もしくは、前記設定ルートと前記部分ルートとが通行可能に交差している場合)に、自動的に再検索するようにしてあるため、前記設定ルート上から部分ルートに向けての進路変更が容易であり、現実に即したリルート検索を行うことができる。
【0048】
更に、前記部分ルートを優先的にリルート機能の候補ルートとするようにしてあるため、予め部分ルートを設定するという行為により、ユーザーがその部分ルートを通りたいという意志を考慮してよりユーザーの意志に沿ったルートを設定し、効果的なルート案内を行うことができる。
【0049】
なお、この第2実施例では、起動要因となる部分ルートの例として、ユーザーが意識的に通りたいと思うルートの軌跡を任意に指定して記録させた例を挙げたが、この他にも幅員が広く走行しやすいという理由等からある特定区間等において国道○号線や○号バイパスなど部分的に通りたい道路を指定するようにしても良い。
例えば、図6に示すような地図上において、図6中に破線Zで示すように国道○号線を部分ルートとして指定し、部分ルート記録手段(RAM9)に記録しておく。これにより、図中実線で示される
例えば、図6に示すような地図上において、交差点A及びBが渋滞するということが経験上から判っていた場合、破線Zに国道○号線を部分ルートとして指定し、記録しておくことによって、実線Yに示す案内中の設定ルート走行中に、自車位置から部分ルートである破線Zとが前方Nkm以内(前方半径Nkm圏内)に近接した際に、自動的にリルート機能を起動し、H−I−Jというルートを候補ルートとして表示するようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0050】
また、前記部分ルートの記録方法としては、前述のようにユーザーが任意に指定する他に、CD−ROM等からなる前記記録媒体10や別途通信手段によって部分ルートのデータを取得して部分ルート記録手段(RAM9)に記録するように構成しても良い。
【0051】
なお、前述の第1実施例及び第2実施例において、前記リルート機能により検索された新しいルートの表示数については明言していないが、新しいルートとして走行頻度の高い順に複数表示することにより、ユーザーの選択の幅を広げることもできる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明を適用したナビゲーション装置によれば、ユーザーの意思に沿ったルート案内を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した車載用ナビゲーション装置の基本構成図である。
【図2】第1実施例における起動要因となる情報記録処理のフローチャートである。
【図3】第1実施例におけるリルート機能起動処理のフローチャートである。
【図4】第2実施例における部分ルートの設定状況を示す概念図である。
【図5】第2実施例におけるリルート機能起動処理のフローチャートである。
【図6】第2実施例の変形例における部分ルートの設定状況を示す概念図である。
【符号の説明】
1…磁気センサ
2…ジャイロセンサ
3…走行距離センサ
4…GPSセンサ
5…装置本体
6…インターフェース
7…CPU
8…ROM
9…RAM(逸脱地点記録手段、走行頻度情報記録手段、部分ルート記録手段)
10…CD−ROM
11…バッファメモリ
12…グラフィックコントローラ
13…表示制御回路
14…入力装置
15…ディスプレイ
Claims (8)
- 出発地点から目的地点までの設定ルートに基づいてルート案内を行うと共に、該ルート案内中にルートの再探索を行うリルート機能を備えたナビゲーション装置であって、
ユーザの指定に基づく部分ルートを記録する部分ルート記録手段を備え、
ルート案内中の設定ルート上もしくはその近傍にある前記部分ルートから所定距離に自己位置が接近した場合に、新しいルートを検索するためのリルート機能を起動することを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記設定ルート上に前記部分ルートの端点がある場合、もしくは、前記設定ルートと前記部分ルートとが通行可能に交差している場合に、当該部分ルートを用いた新しいルートを検索するためのリルート機能を起動することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
- 前記部分ルートを優先的に候補ルートとして前記新しいルートを検索することを特徴とする請求項1または2に記載のナビゲーション装置。
- 前記部分ルート記録手段は、ユーザが表示手段に表示される地図上で指定した軌跡を前記部分ルートとして記録することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
- 前記部分ルート記録手段は、ユーザが指定した特定区間における国道もしくはバイパスを前記部分ルートとして記録することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
- 出発地点から目的地点までの設定ルートに基づいてルート案内を行うと共に、該ルート案内中にルートの再探索を行うナビゲーション装置におけるルート再探索方法であって、
ユーザの指定に基づく部分ルートを記録手段に記録する工程と、
ルート案内中の設定ルート上もしくはその近傍にある前記部分ルートから所定距離に自己位置が接近した場合に、新しいルートを検索する工程と、
を有することを特徴とするルート再探索方法。 - 請求項6に記載のルート再検索方法を演算手段に実行させることを特徴とするルート再検索プログラム。
- 請求項7に記載のルート再検索プログラムが演算手段により読取り可能に記録されたことを特徴とする記録媒体。
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