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JP3958227B2 - Blended yarn - Google Patents

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JP3958227B2
JP3958227B2 JP2003030373A JP2003030373A JP3958227B2 JP 3958227 B2 JP3958227 B2 JP 3958227B2 JP 2003030373 A JP2003030373 A JP 2003030373A JP 2003030373 A JP2003030373 A JP 2003030373A JP 3958227 B2 JP3958227 B2 JP 3958227B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、除電性能に優れた繊維に関する。詳しくは、繊維中の導電性カーボンブラック含有量が少量であるにもかかわらず、OA機器用のブラシ、ワイピングクロス等として長期間に亘り優れた除電性能およびクリーニング性能を維持しながら耐久性が良好で、高品質の印刷画像を長期に亘り形成することのできる導電性繊維に関する。更に本発明は、実使用時の発塵性が抑えられ、優れた導電性能が長期に亘り保持され、消費性能、特に耐アイロン性及び染色堅牢度を十分に満足する衣料用に適した導電性繊維と極細繊維の混繊糸に関する。
【0002】
【従来の技術】
分割型複合繊維等からなる極細繊維は、通常繊維に比べ、同一領域内では遙かに広い表面積を有するため、塵埃等がしやすいことから清掃用布帛として用いられている。しかしながら表面積が多いことは、静電気も発生しやすく付着した塵埃を除去することは困難であった。また、帯電防止剤等の後加工処理により静電気対策を施しても耐久性が無く、永続的に静電気を防止することは困難であった。
一方で極細繊維の静電気防止効果として導電性繊維を用いた布帛が提案されているが(特許文献1参照)、導電性繊維の物性・性能耐久性、耐剥離、衣料における洗濯堅牢度、染色斑、風合いには問題があった。
【0003】
従来から除電性能に優れた導電性繊維については種々の提案がなされており、たとえば導電性を有さない繊維の表面に金属メッキを施して導電性を付与したものや導電性カーボンブラックを樹脂やゴム類に分散させ、これを繊維表面にコートすることによって導電性被覆層を形成せしめたもの等がある。しかし、これらは製造工程が複雑で技術的に困難な方法によって得られるものであったり、導電性繊維を実用に供するための準備段階、たとえば製織編のための精練工程での薬品処理や実使用における摩耗や繰返し洗濯といつた外的作用によって導電性が容易に低下し実用の域を脱してしまうという問題があつた。
【0004】
他の導電性繊維として、スチール繊維のような金属繊維が除電性能に優れたものとして知られているが、金属繊維はコストが高く、しかも一般の有機素材とはなじみにくいため紡績性が不良となつたり、製織、染仕上工程でのトラブルの原因となったり、着用時の洗濯による断線、脱落が生じやすく、さらには通電性に基づく感覚、スパークの問題、布地の溶融トラブル等の原因となつていた。
【0005】
さらにまた別のタイプの導電性繊維として、導電性カーボンブラックを均一に分散させたポリマーを繊維化する方法が提案されているが、導電性カーボンブラツクを多量に含有するために繊維の製造が難しく、収率も悪く、コスト高であり、かつ繊維物性が著しく低下し、特殊な工程を用いる以外に製品化が困難というのが現状である。
【0006】
これらの問題を少しでも解消しようという目的で、芯鞘型複合繊維の芯成分ポリマーに導電性カーボンブラツクを含有させ、それを通常の繊維形成性ポリマーからなる鞘で包み込もうという方法が提案されている(特許文献2参照)。また、導電性カーボンブラックを含む芯成分のかなりの部分が鞘成分をつきぬけて繊維の表面に露出している導電性繊維もある(特許文献3参照)。
【0007】
前者の場合、繊維物性を保つため芯成分を50%以下にする必要があり、そのため非導電性の鞘成分が芯成分を厚く包囲し、芯成分中のカーボンブラック含有量を多くしないと充分な性能が発揮されない。その課題を解消しようとする発明も提案されている(特許文献4参照)が、カーボンブラックを含む芯成分が表面に露出している割合が大きいため、繊維は耐薬品性、耐久性に劣り、芯成分と鞘成分との剥離その他のトラブルを生じやすい。さらに、上記単一の芯鞘型導電性繊維の除電性能向上と成分層間の剥離防止を中心とした耐久性向上を目的とし、導電性カーボンブラックを含む導電性ポリマー層とそれと同じポリマーで導電性カーボンを含まない非導電性ポリマー層とを多層状に張合わせた繊維も提案されている(特許文献5)が、この場合も導電性カーボンブラックを含む層が繊維表面に露出しすぎているため耐薬品性、耐久性の向上は十分には認められない。
【0008】
一方、有機導電性物質を含有する線状重合体を繊維形成性ポリマー内に筋状に分散せしめた導電性繊維が提案されており(特許文献6,7参照)、これらにおいては導電性成分が繊維表面ではなく繊維内部に入っているために剥離、表面摩耗、洗濯等の耐久性が向上するというものである。
【0009】
しかしながら、この場合、有機導電性物質を含有する線状重合体は、それと全く相溶性のない繊維形成性ポリマー内において、長さ方向へ非連続状態で分散混合しており、繊維強度には全く寄与しないため繊維強度の低下は避けることができない。また、導電性ポリマーの分散状態によって導電性能が変化するため、製造条件、製品品質の管理が非常に難しくならざるを得ない。さらに、一般的に非相溶重合体を混合分散させた場合、分散成分は非分散ポリマーに完全に包み込まれるものではなく一部表面に露出するため、その部分から導電性重合体の一部が脱落する可能性もある。また、このような繊維を製造する場合の工程調子、たとえば紡糸吐出におけるバルーニングが異常に大きく、口金汚れや断糸が多く発生して生産性の非常に低いものとなってしまう。
【0010】
このほか、繊維や繊維製品の製造工程において金属との摩耗が少なく、複合成分間の剥離や導電性成分が抜け落ちることのない導電性複合繊維として、導電性ポリマー層が繊維表面の一部に露出するタイプの複合繊維が提案されている(特許文献8,9,10参照)。
【0011】
しかしながら、従来提案されてきた導電性ポリマー層と非導電性ポリマー層との組み合わせでは、製造工程では問題なくても、導電性の繊維製品として長期間の実使用において評価したとき、やはり剥離による導電性の低下が生じるという問題があった。また、導電性繊維をユニフォームなどの衣料用途に使用する場合、導電性複合繊維のみで衣料を作成することよりも、他の繊維に少量の導電性複合繊維を混用して衣料とすることが多いが、このような混用生地を染色する場合、従来の導電性繊維は、仮に染色されても染色堅牢度が悪いために、他の繊維に色が移るという問題を起こし、衣料製品として満足できるものはなかった。
【0012】
また、非衣料の場合のOA機器の代表例としては、複写機、プリンター、ファクシミリ等が挙げられるが、近年、高性能化、高速化、小型化、複合化等の技術革新が著しい。これらのOA機器では、転写工程の後に感光体上に残ったトナーを除去する工程が有り、クリーニングが不充分であると、感光体上に残留したトナーが感光特性を妨害し、結果として記録品質が低下する。感光体上に残留したトナーのクリーニング方法としては、接触型のブラシを用いる方法、ゴム製ブレードを用いる方法、捲取り式のウエブを使用する方法、弾性体ローラーを用いる方法等が知られている。それらの方法のうち、接触型のブラシを用いる方法の中に除電性能に優れた導電性繊維による立毛布帛を用いて製造したブラシを使用するものが有る。
【0013】
導電性能の湿度依存性(環境)が少なく、放電開始電圧が低く高印加電圧下においても優れた除電性能を有し、実際に使用を続けた場合の除電性能の低下がほとんどなく、性能(画像の鮮明さ)が長期にわたり維持される優れた導電性複合繊維は従来存在していないというのが現状である。
このように、導電性繊維の導電性能の長期耐久性、複合成分の耐剥離性、消費性能まで考慮した技術は従来提案されていなかった。
【0014】
【特許文献1】
特開平8−109539号公報
【特許文献2】
米国特許第3,803,453号明細書
【特許文献3】
特公昭53−44579号公報
【特許文献4】
特公昭53−44579号公報
【特許文献5】
特開昭52−152513号公報
【特許文献6】
特開昭53−147865号公報
【特許文献7】
特開昭54−34470号公報
【特許文献8】
特開昭54-134117号公報
【特許文献9】
特開昭61-132624号公報
【特許文献10】
特開平9-279416号公報
【0015】
本発明の目的は、実際にブラシ、布帛等の繊維製品として使用した場合においても、極細繊維の性能を十分に活かしながら、導電性能のバラツキが少なく、初期の良好な性能を保持することの可能な導電性繊維を含んだ混繊糸を提供することと耐久性が良好で、かつワイピング用途において優れた汚れ拭き取り性を示す混繊糸を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、導電性カーボンブラックを15質量%〜50質量%含有する熱可塑性ポリマーを含む単繊維繊度が1dtex〜15dtexである導電性繊維と、ポリアミド成分と無機微粒子を含有するポリエステル成分からなり、一方の成分を他方の成分が完全に包囲することなく、両成分が接合された横断面を有する分割型複合繊維を分割せしめて得られた単繊維繊度が0.01dtex〜1dtexの極細繊維からなり、交絡数が10ヶ/m以上である混繊糸である。
【0017】
本発明の混繊糸は、ユニホームなどの衣料はもちろんのこと、ワイピングクロス、複写機、プリンター、ファクシミリ等のOA機器に組み込まれる帯電ブラシ及び/又は除電ブラシ及び/又はクリーニングブラシ等に利用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の混繊糸を構成する導電性繊維について説明する。導電性ポリマーに含まれる導電性カーボンブラックは、該成分中に15質量%〜50質量%、好ましくは20質量%〜40質量%含有されることが重要である。導電性カーボンブラックの含量が15質量%より少ない場合には目的とする導電性が得られず、充分な除電性能は発揮されない。一方、50質量%を越える場合は、導電性のより一層の向上は認められず、導電性ポリマーの流動性が著しく低下して紡糸性が極端に悪化するばかりでなく、導電性ポリマーの連続性を得ることが困難になるため制電性能も不安定になるため好ましくない。
【0019】
導電性カーボンブラックは完全に粒子状分散をしている場合、導電性が不良であって、ストラクチャーと呼ばれる連鎖構造をとるときに導電性が向上して導電性カーボンブラックと言われるものになる。したがって、導電性カーボンブラックによってポリマーを導電化するに当っては、このストラクチャーを破壊しないで導電性カーボンブラックを分散させることが肝要となる。
導電性カーボンブラック含有する複合体の電気伝導メカニズムは、カーボンブラック連鎖の接触によるものとトンネル効果によるものと考えられるが、前者の方が主と考えられる。したがって、カーボンブラックの連鎖は長いほうが、また高密度でポリマー中に存在するほうが接触確率が大となり高導電性となる。本発明者らの検討結果では、導電性カーボンブラック含量が15質量%未満ではほとんど効果がなく、20質量%になると急激に導電性が向上し、30質量%を越えるとほぼ飽和する。
【0020】
また、本発明で使用される導電性繊維は、上記のような導電性カーボンブラックの含有量を満たしていれば、単独ポリマーからなる繊維であっても、他の熱可塑性ポリマーとの組み合わせからなる複合繊維であってもよいが、繊維物性の点からは複合繊維として使用することが好ましい。
【0021】
導電性ポリマー層(A)とポリマー層(B)との複合比率については、ポリマー層(B)が97質量%を超えて多くなり、すなわち導電性ポリマー層(A)が3質量%未満になると繊維軸方向に均一に連続されず、安定した複合構造として紡糸することが困難となる。
一方、導電性ポリマー層(A)が50質量%を越えると、ポリマー層(B)が充分に繊維形成性を持っていたとしても、複合繊維の紡糸性及び延伸後の繊維物性が極端に低下し実用性は全く失われてしまう。
【0022】
これは導電性カーボンブラックを含有することによって導電性ポリマー層(A)の曳糸性が著しく低下し、曳糸性の低い成分が複合繊維の半分以上を占めることになるため導電性ポリマー層(A)の欠点が繊維にそのまま現れてしまうためと考えられる。
かかる理由から、導電性ポリマー層(A)とポリマー層(B)の複合質量比率はA:B=3:97〜50:50、好ましくは7:93〜35:65の範囲である。
【0023】
本発明において、導電性ポリマー層(A)を構成する熱可塑性ポリマーとしては、熱可塑性ポリアミドを使用することが好ましい。熱可塑性ポリアミドとしては、具体的にはナイロン12、ナイロン11、ナイロン6、ナイロン66、ナイロンエラストマー等を挙げることができる。
【0024】
通常、OA機器の帯電ブラシとして長期間使用される過程で、過酷な曲げ、引張り、屈曲、摩耗等の繰返しが行われ、導電性ポリマーの性能低下が進み、除電性能が低下せざるを得なかった。通常、導電性ポリマーを構成する部分は一度クラック等の歪により連続性が失われると修復は困難であり、短期間で交換せざるを得ないのが現状である。
本発明者らは、各種ポリマーに導電性カーボンブラックを分散せしめて検討したところ、ポリアミドが適当な極性基を持つために導電性カーボンブラックと相溶性、接着性が良好で、高濃度に導電性カーボンブラックを配合しても流動性があまり低下せず、高い導電性と良好な流動性を兼ね備えたものとなること、さらに、導電性カーボンブラックとポリアミドは強固な接着をするためか機械的物性もきわめて良好であることを見出したのである。
【0025】
これに対して、ポリエステル系ポリマーに導電性カーボンブラックを混練配合した場合は、理由は明確でないが、低配合比でもポリマーの粘度が急上昇して流動性を失い、所望の導電性を持ちかつ繊維化できるような導電性ポリマーになりにくく、ポリアミド系ポリマーには全く対抗できないのである。
【0026】
また、ポリオレフイン系ポリマーは、ポリエステル系ポリマーに比べると導電性カーボンブラックの混練配合によって流動性をある程度有し、かつ導電性も良好な導電性ポリマーを得ることは容易である。しかし、ポリオレフイン系ポリマーは導電性カーボンブラックとの接着性が弱く、得られたポリマーの機械的物性はポリアミド系ポリマーの場合に比べるとかなりもろく、複合繊維化に当っては充分に注意をしないと導電性ポリマー層の切断といった問題が起こりやすい。
以上のことから、導電性カーボンブラックを含有せしめるポリマーとしては熱可塑性ポリアミドが最も好適である。
【0027】
一方、ポリマー層(B)は繊維化の際の良好な工程性を維持することと、消費性能及び長期耐久性能を維持するために重要な役割を担っている。このポリマー層(B)を構成するポリマー成分としては、融点170℃以上の繊維形成性熱可塑性ポリマーであれば特に限定されるものではなく、具体的にはポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン等を挙げることができ、好ましくは熱可塑性ポリアミドであり、さらに好ましくは、ジカルボン酸成分とジアミン成分とからなり、ジカルボン酸成分の60モル%以上が芳香族ジカルボン酸であること、およびジアミン成分の60モル%以上が炭素数6〜12の脂肪族アルキレンジアミンである熱可塑性ポリアミドを使用することが重要である。かかるポリアミドは、耐熱性、特に湿熱での耐熱性、曳糸性に優れ、得られる繊維の強度にも優れているのが大きな特徴である。
【0028】
芳香族ジカルボン酸としては、耐熱性の点からテレフタル酸が好ましく、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカンルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジフェン酸、ジ安息香酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸を1種類、または2種類以上併用して使用することもできる。かかる芳香族ジカルボン酸の含有量はジカルボン酸成分の60モル%以上であり、75モル%以上であることが好ましい。
【0029】
上記芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン酸としてはマロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、3,3−ジエチルコハク酸、グルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸を挙げることができ、これらの酸は1種類のみならず2種類以上を用いることができる。
さらにトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸を繊維化が容易な範囲内で含有させることもできる。
本発明においては、繊維物性、耐熱性等の点でジカルボン酸成分が100%芳香族ジカルボン酸であることが好ましい。
【0030】
また、ジアミン成分の60モル%以上は炭素数が6〜12の脂肪族アルキレンジアミンで構成されることが好ましく、かかる脂肪族アルキレンジアミンとしては、1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミン等の脂肪族ジアミンを挙げることができる。なかでも繊維物性、耐熱性の点で1,9−ノナンジアミン単独または1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとの併用が好ましい。
この脂肪族アルキレンジアミンの含有量はジアミン成分の60モル%以上であることが好ましく、より好ましくは75モル%以上、とくに90モル%以上であることが好ましい。
【0031】
上述の脂肪族アルキレンジアミン以外のジアミンとしてはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン等の脂肪族ジアミン;シクロヘキサンジアミン、メチルシクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジメチルジアミン、トリシクロデカンジメチルジアミン等の脂環式ジアミン;p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等の芳香族ジアミン、あるいはこれらの混合物を挙げることができ、これらは1種類のみならず2種類以上を用いることができる。
【0032】
脂肪族アルキレンジアミンとして1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとを併用する場合は、ジアミン成分の60〜100モル%が1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンからなり、そのモル比は前者:後者=30:70〜99:1、特に、前者:後者=40:60〜95:5であることが好ましい。
【0033】
また、本発明に用いられるポリアミドはその分子鎖における[CONH/CH]の比が1/2〜1/8、特に1/3〜1/5であることが好ましい。
【0034】
上述のポリアミドの極限粘度(濃硫酸中30℃で測定した値)は0.6〜2.0dl/gであることが好ましく、特に0.6〜1.8dl/g、0.7〜1.6dl/gが好ましい。該極限粘度の範囲内のポリアミドは、繊維化する際の溶融粘度特性が良好であり、更に繊維物性、耐熱性が優れたものとなる。
【0035】
さらに上述のポリアミドはその分子鎖の末端基の10%以上が末端封止剤により封止されていることが好ましく、末端の40%以上、さらには末端の70%以上が封止されていることが好ましい。
【0036】
上述のポリアミドの製造方法は特に制限されず、結晶性ポリアミドを製造する方法として公知の任意の方法を用いることができる。たとえば、酸クロライドとジアミンとを原料とする溶液重合法あるいは界面重合法、ジカルボン酸またはジカルボン酸のアルキルエステルとジアミンとを原料とする溶融重合法、固相重合法等の方法により製造できる。
【0037】
上述のポリアミドは本発明の導電性ポリマー層(A)との接着性も良好であり、界面剥離も生じ難く耐熱性、繊維物性の点から好適である。
【0038】
次に、本発明で使用される導電性繊維の電気抵抗値R(Ω/cm・f)は、用途によって適宜設定可能であるが、複写機やプリンターなどのOA機器に組み込まれる帯電ブラシ等を目標とする場合、100V印加時の電気抵抗値R(Ω/cm・f)が下記式を満足することが好ましい。
logR=7.0〜10.9
より好ましい電気抵抗値R(Ω/cm・f)としては、
logR=7.5〜10.5
である。
【0039】
かかる電気抵抗特性を実現するために、本発明においては、吸油量を異にする2種の導電性カーボンブラックを併用することが好ましく、例えば、130〜350cc/100gの吸油量を有する導電性カーボンブラックと15〜130cc/100gの吸油量を有する導電性カーボンブラックとを併用することが好ましい。そして、前者をαタイプ、後者をβタイプと称するとαタイプとβタイプの吸油量比はα/β=1.2〜25であることが好ましい。なお、本発明において、吸油量は以下の方法によって求められる。
<吸油量>
アマニ油を用い、各々のカーボン量100gにおける飽和量(cc)を測定した(cc/100g)。
【0040】
かかる導電性カーボンブラックの組合せとして、本発明においては、固有電気抵抗値で示せば10−3〜10Ω・cmの抵抗値を有するカーボンブラックと、10〜10Ω・cmの抵抗値を有するカーボンブラックとを併用することが好ましい。
さらに、両者の導電性カーボンブラックの混合比率としては、αタイプ:βタイプ=10:1〜1:10であることが良好な導電性性能を得る点から好ましい。
【0041】
本発明の導電性複合繊維の製造方法は特に限定されず、例えば、例えば、多芯芯鞘型複合繊維を製造するために使用される溶融紡糸装置を用い、複合紡糸を行い、その後延伸する方式で製造してもよいし、高速紡糸を行い延伸工程を省略する方式で製造してもよい。ただし、導電性ポリマー層(A)が所望の状態で繊維表面に露出するようにするためには、紡糸装置内での分配板における導電性ポリマー(A)用の導入孔とポリマー(B)用の導入孔の位置関係を調節したり、両ポリマーの複合比率を調整することが好ましい。
【0042】
本発明で使用される導電性繊維の単繊維繊度は、用途に応じて1dtex〜15dtex程度のものとすることができる。1dtex未満では紡糸工程性が不安定であるため好ましくない。15dtexより大きい場合は、風合いが不良となることと除電性能も劣るため好ましくない。
【0043】
また、本発明の複合繊維の断面形態は、前述のような条件を満たすものであれば特に限定されないが、例えば、図1〜図10に見られるような断面形態を例示することができる。
【0044】
このような本発明の導電性複合繊維は、繊維物性、実使用における耐久性に優れた除電性能を有するものであり、ユニフォームなどの衣料はもちろんのこと、ワイピングクロス、複写機やプリンターなどのOA機器に組み込まれる帯電ブラシ、除電ブラシ、クリーニングブラシとして好適に使用することができる。
【0045】
次に極細繊維について説明する。本発明で使用される極細繊維は単繊維繊度が0.01dtex〜1dtexであり、かかる細繊度の繊維を原料繊維として導電性繊維と共に混繊工程へ供する場合、極細繊維の解舒性不良や断糸、混繊糸品質の低下などの不都合が生じやすいので、原料繊維として分割型複合繊維を用い、かかる不都合を回避しながら混繊時の外力によって複合繊維を分割せしめ所望の極細繊維を形成させるそのような繊維としてポリアミド成分と無機微粒子を含有するポリエステル成分とからなり、一方の成分を他方の成分が完全に包囲することなく、両成分が接合された横断面を有する分割型複合繊維を原料繊維として用いる極細繊維の単繊維繊度が1dtexより大きい場合は、ワイピング用途において優れた拭き取り性能が得られない。一方、0.01dtex未満の場合は繊維自身が損傷を受け易く、フィブリル化などの問題があるため好ましくない。
【0046】
また極細繊維として該無機微粒子の一次平均粒子径(μm)とポリエステル中の無機微粒子含有量(質量%)が下式(1)〜(3)を満たし、ポリエステルの還元粘度(ηsp/C)が0.65〜0.95であり、ポリアミドの還元粘度(ηsp/C)が 1.6〜 2.2である分割型複合繊維が好ましい。
0.01≦一次平均粒子径(μm)≦5.0 (1)
0.05≦無機微粒子含有量(質量%)≦10.0 (2)
0.01≦X≦3.0 (3)
但し、X=一次平均粒子径(μm)×無機微粒子含有量(質量%)
【0047】
無機微粒子の種類は、繊維を形成するポリエステルに対して劣化作用などをもたず、それ自体で安定性に優れる無機微粒子であればいずれも使用できる。無機微粒子の代表例としては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウムなどを挙げることができ、これらの無機微粒子は単独で使用しても、または2種以上を併用してもよい。2種以上を併用して用いる場合は、それぞれの無機微粒子の粒子径(a1,a2,…an)と含有量(b1,b2,…bn)の積の和が上記範囲を満たす必要がある。つまり、X=a1×b1+a2×b2+…an×bnのXが上記範囲を満たす事である。
【0048】
また、無機微粒子の一次平均粒子径は0.01〜5.0μmであることが好ましく、0.03〜3.0μmであることがより好ましい。無機微粒子の一次平均粒子径が0.01μm未満であると、延伸を行うための加熱帯域の温度や糸条の走行速度、走行糸条にかかる張力などに僅かな変動が生じても、複合繊維にループ、毛羽、繊度斑などが発生しやすくなる。一方、無機微粒子の一次平均粒子径が3.0μmを超えると繊維の延伸性が低下して製糸性が不良になり、複合繊維の製造時に断糸などが発生し易くなる。ここで、無機微粒子の一次平均粒子径は、遠心沈降法を用いて測定したときの値をいう。
【0049】
さらに、無機微粒子の含有量は、ポリエステルの質量に基づいて、0.05質量%〜10.0質量%であることが好ましい。0.3質量%〜5.0質量%であることがより好ましい。無機微粒子の含有量がポリエステルの質量に基づいて、0.1質量%未満であると延伸を行うための加熱帯域の温度や糸条の走行速度、走行糸条にかかる張力などに僅かな変動を生じても、得られる複合繊維にループや毛羽、繊度斑などが発生するようになり、一方、無機微粒子の含有量が10.0質量%を超えると、繊維の延伸工程で無機微粒子が走行糸条と空気との間の抵抗を過度なものにして、毛羽の発生、断糸の発生などにつながり工程が不安定になる。
さらに、本発明においては無機微粒子の一次平均粒子径と含有量との積Xが特定の範囲内に納まることが望ましく、該積Xが0.01未満では、複合繊維にループや毛羽、繊度斑などが発生し工程性不良で好ましくないばかりでなく、得られた繊維中に未延伸部が多発し衣料用途には使用困難であるばかりか、分割性が悪くなる。
【0050】
極細繊維を構成するポリエステル成分は、溶融紡糸可能なポリエステルであれば特に制限されないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、或いはエチレンテレフタレート単位および/またはブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し構成単位とし、これに少量の他の共重合単位を含有させたコポリエステルが好ましく、特にポリエチレンテレフタレートであるのがより好ましい。
【0051】
ポリエステルとして、エチレンテレフタレート単位および/またはブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とするコポリエステルを用いる場合、コポリエステル中における共重合単位の割合は10モル%以下であることが好ましく、その際の他の共重合単位の例としては、例えば、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタリンジカルボン酸、5−アルカリ金属スルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸:シュウ酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸などの多官能性カルボン酸:またはそれらのエステル形成性成分に由来するカルボン酸単位:ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオールまたはエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトールなどから誘導される単位を挙げることができる。そして、コポリエステルは前記した共重合単位の1種または2種以上を含んでいてもよい。
【0052】
ポリマー中への無機微粒子の添加方法は特に制限されず、ポリマーを溶融紡出する直前までの任意の段階でポリマー中に無機微粒子が均一に混合されているようにして添加、混合すればよい。例えば、無機微粒子はポリマーの重合時の任意の時点に添加しても、重合の完了したポリマー中にペレットの製造時などに後から添加しても、またはポリマーを紡糸口金から紡出させる前の段階でポリマー中に無機微粒子を均一に溶融混合するようにしてもよい。
【0053】
本発明で使用される極細繊維を形成するポリマー中には、上記した無機微粒子の他に、必要に応じて、蛍光増白剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤およびその他の添加剤の1種または2種以上を含有してもよい。
【0054】
本発明で使用される極細繊維の原料繊維としてポリエステルとポリアミドとの分割型複合繊維を用いる場合、ポリエステルは特定の範囲の還元粘度を有することが好ましい。粘度測定は、ウベローデ型粘度計を用いて、o−クロルフェノール溶液中、濃度1g/100cc、30℃で測定し、その時の還元粘度(ηsp/C)が0.65〜0.95dl/gが、紡糸性や得られる複合繊維の分割性の点から好ましい。還元粘度が0.65より低いと繊維化工程中での毛羽、断糸が発生し工程性不良となるので好ましくない。また、0.95より高くなると、同様に繊維化工程性が不良のため好ましくない。
【0055】
前記した分割型複合繊維の複合を構成するもう一方の複合成分のポリアミド成分としては、例えば、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン7、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン6,10、ポリメタキシレンジアジパミド、ポリパラキシレンデカンアミド、ポリビスシクロヘキシルメタンデカンアミド及びそれらを成分とするコポリアミド等が挙げられる。好ましくは、ナイロン6及びナイロン6を主成分とするポリアミドが好適である。
【0056】
ポリアミドの還元粘度が一定の範囲を満たすことが好ましく、ウベローデ型粘度計を用い、O−クロルフェノール溶液中、濃度1g/100cc、30℃で測定したときの還元粘度ηsp/Cが1.6〜2.2の範囲に入ることが重要である。かかる還元粘度が1.6未満や2.2を越えると繊維化工程中での毛羽、断糸が発生し、工程性不良になるのみならず、複合繊維の分割性が低下する。前述したように、ポリエステルの好適な粘度範囲とポリアミドの好適な粘度範囲の組合わせにより、高速紡糸性が良く、かつ得られた複合繊維の複合二成分界面の分子構造上の歪差が最大となり、後加工工程での良好な分割性が発現すると考えられる。
【0057】
更にポリエステル中に特定の一次平均粒子径と特定の含有量の無機微粒子が存在することにより、化学的及び物理的処理を施した時の易分割性に好適な相乗効果を及ぼしている。
【0058】
分割型複合繊維としては、ポリアミド成分及び(該ポリアミド成分と親和性の低い)ポリエステル成分が、単一フィラメントの横断面において一方の成分が他方の成分を完全に包囲しない複合形態で、単一フィラメントの長手方向に沿って接合されているものをいい、具体的には図11に示される如きサイドバイサイド型の複合繊維、図12の如きサイドバイサイド繰返し型の複合繊維、図13〜図16の如く放射型の形状を有する成分と該放射部を補完する形状を有する他の成分からなる複合繊維、図17の如く放射型の形状を有する成分と該放射部を補完し且つ中心方向に向いたV字型の凹部のある形状を有する他の成分と該凹部を補完するV字型の形状を有する該放射型形状を有する成分と同じ成分からなる複合繊維及び図18の如く中空部分のあるサイドバイサイド繰返し型複合繊維等を挙げることができる。
【0059】
該複合繊維を構成するポリエステル成分とポリアミド成分とが、アルカリ水溶液による処理、ポリアミド膨潤剤による処理等の化学的処理及び/又は仮撚加工等の物理的な処理を施すことにより容易に分割することである。
【0060】
分割繊維において、「分割している」とは、例えば、複合繊維が図12の如き横断面を有する場合、各成分の接合部が分割され、例えばポリアミド成分の5本のセグメント糸とポリエステル成分の6本のセグメント糸からなる11本の細繊維となっている状態をいい、また例えば該複合繊維が図15の如き横断面を有する場合も、同様に分割され、十字形の横断面を有するポリアミド成分の1本のセグメント糸と扇形の横断面を有するポリエステル成分の4本のセグメント糸からなる5本の細繊維となっている状態をいうのである。更に複合繊維が他の如何なる横断面形状を有する場合であっても、その分割している状態は、以上の記載より容易に推察できるであろう。
【0061】
分割処理後における本発明の複合繊維の分割度は80%以上であることが好ましい。ここで、分割度とは、次の方法によって測定された値をいう。即ち、測定すべき区域にある複合繊維(分割化して繊維束の状態となっているもの、一部分割化していないものを含む)について任意の100本の断面を観察し、実際に分割されて存在する分割後細繊維(N)を計数する。この場合全く分割化していない複合繊維は1本、また一部分割化しているものは半分割化複合繊維とそれから分割されて存在する分割細繊維本数との合計本数とする。次に該100本の複合繊維が完全に分割化したと想定した場合に得られる分割後細繊維(Np)を算出し、N/Np×100の値を分割度とする。尚、上記分割度は、分割処理条件として、本発明の複合繊維をアルカリ水溶液(濃度4g/リットル)中で、98℃で5〜20分間、浸漬撹拌処理し、乾燥させたものについて求める。
【0062】
次ぎに、本発明の極細繊維の製造方法について説明する。前述の如く本発明の極細繊維は単繊維繊度が1dtex以下のものが得られる製造方法であれば特に制限されないが、分割型複合繊維を分割処理して極細繊維を形成させることが望ましい。かかる分割型複合繊維の製造方法の一例を上げれば、まず、ポリエステルとポリアミドをそれぞれ個別の押出機で溶融押出し、各々紡糸ヘッドへ導入し、目的とする個々の複合形状を形成させる紡糸口金を経由して溶融紡出する。この場合の溶融紡出温度、溶融紡出速度などは特に制限されず、ポリエステル繊維を製造するのに通常用いられているのと同様の条件下で行うことができるが、複合2成分のポリマーの融点がポリエステルが高い場合、一般に溶融紡出温度を(ポリエステルの融点+20℃)〜(ポリエステルの融点+40℃)の範囲の温度(例えば用いるポリエステルがポリエチレンテレフタレートの場合は一般に約280〜300℃)にし、かつ溶融紡出速度(溶融紡出量)を約20〜50g/紡糸孔1mm2・分程度とすると、品質の良好な複合繊維を良好な紡糸工程性で得ることができるので好ましい。
また、紡糸口金における紡糸孔の大きさや数、紡糸孔の形状なども特に制限されず、目的とする複合繊維の単繊維繊度、総合デニール数、断面形状などに応じて調節することができる。一般に、紡糸孔(単孔)の大きさを約0.018〜0.07mm2程度にしておくのが望ましい。紡糸口金の孔周囲にノズル汚れが堆積して糸切れが発生する場合は、ノズル孔出口がテーパー状に広がった形状にしたり、口金下雰囲気をスチームシールして酸素を遮断する手法が好ましい。
【0063】
そして、上記によって溶融紡出した複合繊維を、一旦複合2成分ポリマーのうちガラス転移温度の低い方のポリマーのガラス転移温度以下の温度、好ましくはガラス転移温度よりも10℃以上低い温度に冷却する。この場合の冷却方法や冷却装置としては、紡出した複合繊維をそのガラス転移温度以下に冷却できる方法や装置であればいずれでもよく特に制限されないが、紡糸口金の下に冷却風吹き付け筒などの冷却風吹き付け装置を設けておいて、紡出されてきた複合繊維に冷却風を吹き付けてガラス転移温度以下に冷却するようにするのが好ましい。その際に冷却風の温度や湿度、冷却風の吹き付け速度、紡出繊維に対する冷却風の吹き付け角度などの冷却条件も特に制限されず、口金から紡出されてきた複合繊維を繊維の揺れなどを生じないようにしながら速やかに且つ均一にガラス転移温度以下にまで冷却できる条件であればいずれでもよい。そのうちでも、冷却風の温度を約20〜30℃、冷却風の湿度を20〜60%、冷却風の吹き付け速度を0.4〜1.0m/秒程度として、紡出繊維に対する冷却風の吹き付け方向を紡出方向に対して垂直にして紡出した複合繊維の冷却を行うのが、高品質の複合繊維を円滑に得ることができるので好ましい。また、冷却風吹き付け筒を用いて前記の条件下で冷却を行う場合は、紡糸口金の直下にやや間隔をあけてまたは間隔をあけないで、長さが約80〜160cm程度の冷却風吹き付け筒を配置するのが好ましい。
【0064】
次に、ガラス転移温度以下にまで冷却した複合繊維を引き続いてそのまま直接加熱帯域に導入して延伸する。加熱帯域の温度はポリエステルの種類などに応じて異なり得るが、一般にポリエステル及びポリアミドのガラス転移温度よりも40℃以上高い温度としておくと、得られる複合繊維の物性を実用上満足のゆくものとすることができるので好ましく、例えばポリエチレンテレフタレートとナイロン6の複合繊維の場合は加熱帯域の温度を約100℃以上とするのが好ましい。加熱帯域の上限温度は、加熱帯域内で繊維間の融着や糸切れ、単糸切れなどが生じないような温度であればよい。加熱帯域の種類や構造は、加熱帯域内を走行する複合繊維を加熱帯域内の加熱手段などに接触せずに加熱することができ、しかも加熱帯域内を走行する糸条とそれを包囲する空気との間に抵抗を生じさせて糸条張力を増大させて、繊維に延伸を生じさせることができる構造であればいずれでもよい。そのうちでも、加熱帯域としては、筒状の加熱帯域が好ましく用いられ、特に管壁自体がヒーターとなっている内径が約20〜50mm程度のチューブヒーターなどが好ましい。加熱帯域の紡糸口金からの設置位置、加熱帯域の長さなどは、複合繊維の種類、複合2成分ポリマーの紡出量、複合繊維の冷却温度、複合繊維の走行速度、加熱帯域の温度、加熱帯域の内径などに応じて調節できるが、一般に紡糸口金直下から加熱帯域の入口までの距離を0.5〜3.0m程度とし、そして加熱帯域の長さを1.0〜2.0m程度としておくと、加熱帯域内で複合繊維を加熱して均一に円滑に延伸することができるので望ましい。
【0065】
そして、加熱帯域で延伸された複合繊維に対して、必要に応じて油剤を付与してから、高速で引き取る。上記した一連の工程からなる延伸した複合繊維の製造工程を、複合繊維の引取速度を3500m/分以上にして行うことが好ましく、引取速度が4000m/分以上であることがより好ましい。複合繊維の引取速度が3500m/分未満であると、加熱帯域において繊維の延伸が十分に行われなくなり、得られる複合繊維の機械的物性が低下し、しかも上記した一連の工程からなる本発明の方法が円滑に行われず、特に加熱帯域における糸条の張力変動、過加熱などが生じて、均一な延伸が行われにくくなる。また、本発明の方法を行うに当たっては、複合繊維の{引取速度(m/分)}÷{複合繊維の紡出量(25g/紡出孔1mm2・分)}の値が約140〜200の範囲になるようにするのが好ましい。
本発明においては、上記製法で得られるような分割型複合繊維を用い、混繊工程において物理的に分割され、極細繊維が形成される。
【0066】
本発明の混繊糸の製造方法については、芯に極細繊維(分割型複合繊維)、側に導電性繊維となるよう別々の供給ローラーに送り込み両者を合糸する方法である。導電性繊維の供給ローラー速度をもう一方のローラー供給速度より同速以上に設定する。
さらに、導電性繊維と極細繊維が分離しないよう一体化する必要がある。そのために加撚、巻き付け等の方法があるが、エアー交絡法により一体化することが導電性繊維に張力がかかる上で好ましく、2.0kg/cm2以上の空気絡合ノズルを用いて交絡混繊し、その際の交絡数は10ヶ/m以上であり、より好ましくは15ヶ/m以上である。交絡数が10ヶ未満では静電気の抑制効果が低下し、導電性繊維の物理的な破損の影響を受けやすいため好ましくない。
【0067】
また、本発明においては、好ましくは少なくとも2種以上の吸油量の異なる導電性カーボンブラックを含有し、かつ100V印加時の電気抵抗値R(Ω/cm・f)が下記式を満足する上記の導電性繊維であって、さらに好ましくは吸油量比が1.2〜25である2種の導電性カーボンブラックが含有されてなる上記の導電性繊維と偏平状でかつ20度以上120度以下の角度を少なくとも2つ有する断面からなり、比表面積が4000cm2/g以上である極細繊維とからなる混繊糸とすることにより、複写機用の各種ブラシに使用された場合、長期間に亘り鮮明で均一な印刷画像が維持されるので好ましい。
【0068】
logR=7.0〜10.9
より好ましい電気抵抗値R(Ω/cm・f)としては、
logR=7.5〜10.5
である。
【0069】
本発明の混繊糸は、繊維物性・実使用における耐久性に優れた除電性能を有するものであり、複写機やプリンターなどのOA機器に組み込まれる帯電ブラシや除電ブラシとして好適に使用することができる。また、染色堅牢度が優れているというメリットを生かし、静電気を嫌う環境における作業服、ユニフォーム等の衣料分野、ワイピングクロスにも使用することができる。
【0070】
【実施例】
以下に実施例によって本発明を詳述するが、これによって本発明は何ら限定されるものではない。なお、導電性繊維の電気抵抗値の測定、帯電電荷量の測定、布帛物の染色堅牢度、拭き取り性能、帯電ブラシにしたときの画像評価等は以下に示す方法で行なった。
【0071】
<電気抵抗値R>
電圧電流計法により、平行クリップ電極にセットされた導電性繊維(単繊維)試料に、直流電圧25〜500Vを印可し、その電圧とその時の試料に流れる電流値からオームの法則により求めた。また、本発明で規定される電気抵抗値は100V印可時で求めたものである。
【0072】
<帯電電荷量>
JIS L−1094に準じて簡易型ファラデーゲージを用いて、20℃、40%RHの雰囲気中でアクリル繊維布を摩擦布として用い帯電電荷量を測定した。
【0073】
<洗濯に対する染色堅牢度>
実施例1に示す染色条件にしたがって染色処理された試料を100×40mmに切り出し、該試料片の表面に、50×40mmのナイロン添付布を2枚隣り合わせにならべて縫いつけ、該試験片についてJIS L−0844:1997 A−2法に準じて洗濯を行ない、判定については下記に基づいて行なった。
(1)液汚染
洗濯試験後の残液を2×4×1cmの磁性ビーカーに入れ、JIS L−0801の9.により判定を行なった。
(2)添付布の汚染
ナイロン添付布の汚染について、JIS L−0801の9.により判定を行なった。
【0074】
<画像評価方法>
ブラシ帯電法において、ブラシ回転方向を感光体と反方向とし、直流のバイアス電圧をかけて帯電画像出しテストを行ない、初期及び1万枚コピー後の画像評価を以下に示す基準で行なった。
(1)初期性能評価
○:鮮明均一な画像が得られる。
△:やや異常放電跡が認められる。
×:画像が不鮮明であり、スジ斑が目立つ。
(2)繰り返し(1万枚)画像評価
○:初期と同様な鮮明均一な画像が得られる。
△:やや異常放電跡が認められる。
×:画像が不鮮明であり、スジ斑が目立つ。
【0075】
<拭き取り性評価方法>
1)拭き取り性能評価
汚染物質を付着させたスライドグラスを摩擦試験機(JIS L 0823に準拠した試験機)の平面型試験台に仮接着し、試験布を装着した摩擦子により拭き取りを実施した。拭き取り荷重は200g、拭き取り幅は20mm、拭き取り応力は100g/mmの条件で拭き取りを数回行い、拭き取り前後の透過光率を測定し、下記により算出した。
拭き取り率(%)=[(Wn−W0)/(Wb−W0)]×100
Wb:スライドグラスの380nmまたは580nmにおける透過率
Wn:拭き取り後の透過率
W0 :拭き取り前の透過率
【0076】
[汚染物質]
a.ニコチンに対する清掃力
燻蒸箱中にスライドグラス(20枚)を水平に設置し、タバコ(ピース)約20本にて燻蒸し、ニコチンを主体として汚染物質を付着させた。可視光線透過率は20%以下になるように調整した。
b.潤滑油に対する清掃力
スライドグラスに枠を設置し、市販の潤滑油を30cmの距離から3秒間スプレ−して試料とした。
c.糊に対する清掃力
スライドグラスにコーンスターチ10g/lよりなる糊(0.5g/cm2)を塗布した。
【0077】
参考例1(熱可塑性ポリアミドの製造)
表1に示す量のテレフタル酸、1,9−ノナンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、安息香酸、次亜リン酸ナトリウム−水和物(原料に対して0.1質量%)および蒸留水2.2リットルを、内容積20リットルのオートクレーブに添加し、窒素置換を行った。ついで100℃で30分間攪拌し、2時間かけて内温を210℃に昇温した。この時、オートクレーブは22kg/cm(2.16×10Pa)まで昇圧した。そのまま1時間反応を続けた後、230℃に昇温し、その後2時間、230℃に保ち、水蒸気を徐々に抜いて圧力を22kg/cm(2.16×10Pa)に保持しながら反応を続けた。次に、30分かけて圧力を10kg/cm(9.81×10Pa)まで下げ、さらに1時間反応を続けてプレポリマーを得た。このプレポリマーを100℃、減圧下で12時間乾燥し、2mm以下の大きさまで粉砕した。
粉砕物を230℃、0.1mmHg(13.3Pa)下にて10時間固相重合することによりポリアミドを得た。得られたポリアミドの極限粘度及びCONH/CHを表1に示す。
【表1】

Figure 0003958227
【0078】
実施例1
導電性カーボンブラック(吸油量;115cc/100g)を35質量%含有したナイロン6を導電性ポリマー成分(A)として用い、ポリマー成分(B)として表1の参考例1に示す熱可塑性ポリアミド(PA9MT)を用い、A:Bの複合比率13/87質量%、図3に示すような4芯芯鞘露出型断面で複合紡糸し、その後延伸を実施し、25デニール/4f(27.8dtex/4f)の導電性複合繊維(L:1フィラメントの繊維断面周長=88μm)を得た。繊維化工程性は良好で問題なかった。得られた導電性複合繊維において導電性ポリマー層(A)は繊維軸方向に均一に連続されていた。また、該導電性ポリマー層(A)の繊維表面での露出部数は4であり、かつそれぞれ導電性ポリマー層の繊維断面周長方向の露出距離L(μm)は周長方向でいずれも0.6μmであり、0.1≦L(μm)≦L/10の条件を満たしていた。さらに100V印加時の電気抵抗値は2×10Ω/cm・f(すなわち、logR=8.3)で非常に安定しており、低印加電圧下においても優れた導電性能を有するものであった。
得られた導電性繊維と混繊するための分割型複合繊維は、一次平均粒子径0.04μmのシリカ1.0質量%含有する還元粘度0.85(オルソクロロフェノール中濃度1g/dl,30℃)のポリエチレンテレフタレート(以下PETと略称する)と、還元粘度1.80(オルソクロロフェノール中濃度1g/dl,30℃)のナイロン6を用い、それぞれを個別に溶融押出し、その後それぞれのポリマー部を図2で示されるようなPETが6層、ナイロン6が5層となる多層型複合形状を形成させる紡糸ヘッドへ供給し、計量部分の径が0.25mmφ、ランド長0.5mmでしかもノズル孔出口がラッパ状に広がり出口径が0.5mmφになっている24ホール丸孔ノズルから、紡糸温度285℃で溶融紡出した(表2参照)。
【0079】
紡糸口金直下に長さ1.0mの横吹き付け型の冷却風吹き付け装置を設置しておき、口金から紡出した複合繊維を直ちにその冷却風吹き付け装置に導入して、温度25℃、湿度65RH%に調整した冷却空気を0.5m/秒の速度で紡出繊維に吹き付けて、繊維を50℃以下(冷却風吹き付け装置の出口での繊維の温度=40℃)にまで冷却した。
【0080】
上記で50℃以下に冷却した複合繊維を、紡糸口金直下から1.6mの位置に設置した長さ1.0m、内径30mmのチューブヒーター(内壁温度180℃)に導入してチューブヒーター内で延伸した後、チューブヒーターから出てきた繊維にガイドオイリング方式で油剤を付与し、引き続いて1対(2個)の引き取りローラを介して4300m/分の引取速度で巻取って、延伸した75デニール24フィラメント(82.5dtex/24f)の複合繊維を製造した(表3参照)。得られた導電性繊維(25質量%)と分割型極細繊維(75質量%)の割合でエアー絡合、仮撚数3390T/M、温度170℃で仮撚を施し、分割処理を行った。得られたポリエステルおよびポリアミドからなる捲縮加工糸を用いて筒編地を作成し、リラックス、水洗、乾燥、プレセット、アルカリ減量、水洗処理を施して乾燥し、各性能を評価した。結果を表1に示す。ニコチン、潤滑油、糊に対する清掃力もあるものが得られた。更に繊維の断面観察をしたところ、分割度95%と良好な分割性を示していた。
続いて下記に示す条件でポリエステルを染色処理した。
【0081】
Figure 0003958227
還元洗浄後に冷水洗を行なった。
【0082】
織物の帯電電荷量は、3.5μクーロン/mであった。2年間実着用し、その間約250回繰り返し洗濯を行なった後の帯電電荷量は4.8μクーロン/mであり、優れた除電性能、つまり、労働省産業安全研究所発行の静電気安全指針の基準値(以下、単に基準値と略記する)7μクーロン/m以下をクリアーしており、耐久性も非常に優れたものであり、ニコチン、潤滑油、糊に対する清掃力も優れたものであった。
【0083】
【表2】
Figure 0003958227
【表3】
Figure 0003958227
【表4】
Figure 0003958227
【0084】
実施例2〜4
実施例1と同様の導電性繊維を用い、実施例2は極細繊維の断面形状を図16の形状とし、実施例3は断面形状を図18の形状とし、実施例4はPETとナイロン6の複合比率を3/1としたこと以外は実施例1と同様に実施した。いずれも繊維化工程性、分割性良好であり、布帛の初期帯電電荷量、250回洗濯後の帯電電荷量のいずれも基準値をクリヤーし実耐久性に優れたものであり、ニコチン、潤滑油、糊に対する清掃力も優れたものであった。
【0085】
実施例5〜6
実施例1と同様の導電性繊維を用い、実施例5は実施例1で用いたシリカの代わりに一次平均粒子径0.4μmの酸化チタンを用い、PET中の酸化チタン含有量を0.5質量%とし、実施例6はシリカの代わりに一次平均粒子径0.6μmの硫酸バリウムを用い、PET中の硫酸バリウム含有量を1.0質量%としたこと以外は実施例1と同様に実施した。いずれも繊維化工程性、分割性良好であり、布帛の初期帯電電荷量、250回洗濯後の帯電電荷量のいずれも基準値をクリヤーし実耐久性に優れたものであり、ニコチン、潤滑油、糊に対する清掃力も優れたものであった。
【0086】
実施例7〜10
実施例1と同様の極細繊維を用い、実施例7は導電性繊維の複合断面形状を図1、実施例8は複合断面形状を図6、実施例9は複合断面形状を図2、実施例10は導電性カーボンのマトリックスポリマーをナイロン12とすること以外は実施例1と同様に実施した。いずれも繊維化工程性、分割性良好であり、布帛の初期帯電電荷量、250回洗濯後の帯電電荷量のいずれも基準値をクリヤーし実耐久性に優れたものであり、ニコチン、潤滑油、糊に対する清掃力も優れたものであった。
【0087】
実施例11
導電性能が異なる2種の導電性カーボンブラック(αタイプ吸油量;180cc/100g、βタイプ吸油量;80cc/100g、混合比α/β=2/1)を35質量%含有したナイロン6を導電性ポリマー成分(A)とすること以外は実施例1と同様に繊維化を行ない、25デニール/4f(27.8dtex/4f)の導電性複合繊維(L:1フィラメントの繊維断面周長=88μm)を得た。繊維化工程性は良好で問題なかった。得られた導電性複合繊維において導電性ポリマー層(A)は繊維軸方向に均一に連続されていた。また、該導電性ポリマー層(A)の繊維表面での露出部数は4であり、かつそれぞれ導電性ポリマー層の繊維断面周長方向の露出距離L(μm)は周長方向でいずれも0.6μmであり、0.1≦L(μm)≦L/10の条件を満たしていた。さらに100V印加時の電気抵抗値は1×10Ω/cm・f(すなわち、logR=9.0)で非常に安定しており、低印加電圧下においても優れた導電性能を有するものであった。
得られた導電性繊維(25質量%)と実施例1と同じ分割型極細繊維(75質量%)の割合でエアー絡合、仮撚数3390T/M、温度170℃で仮撚を施した。
得られた混繊糸について、パイル編5.0万本/(2.54cm)密度の導電性ブラシを作成した。複写機での画像評価結果、異常放電のない非常に優れたものであつた。コピー10000回繰返し画像評価も良好であり、耐久性も非常に優れたものであった。導電性複合繊維の複合組成、繊維形態、繊維化工程性、電気抵抗値、画像評価結果を表2に示す。
【0088】
実施例12〜14
カーボンブラックの種類、その混合割合及びマトリックスポリマーへの添加量を表2に示すように変更すること以外は実施例11と同様に繊維化を行なった。いずれも、繊維化工程性及び画像特性に優れるものであった(表2〜4参照)。
【0089】
比較例1〜4
導電性複合繊維として表2に示すような繊維を製造すること以外は実施例1と同様に実施したが、除電性能または繊維化工程性が不良であった。
【0090】
比較例5〜6
分割型極細繊維、混繊糸として表2、3に示すような繊維を製造し、実施例11と同様に画像評価を実施したがいずれも不良であった。(表2〜4参照)
【0091】
【発明の効果】
本発明においては、導電性カーボンブラックを特定量含有した熱可塑性ポリマーを所定の条件を満足する方法で複合紡糸することで得られる導電性複合繊維と強度と伸度などの力学的特性に優れる高品質のポリエステルとポリアミドによる分割型複合繊維との混繊糸を用いることにより、衣料用途や複写機等の帯電ブラシとして長期間実使用した後でも優れた除電性能を有し、ワイピングクロスとして用いた時に驚異的な拭き取り力を有している混繊糸を提供できるものである。また、本発明の導電性複合繊維は、他の繊維と混用して繊維製品とする場合、染色処理を行なっても、他の繊維に色移りのしない染色堅牢度に優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に使用される導電性複合繊維の断面形態の一例を示す模式図
【図2】 本発明に使用される導電性複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図3】 本発明に使用される導電性複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図4】 本発明に使用される導電性複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図5】 本発明に使用される導電性複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図6】 本発明に使用される導電性複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図7】 本発明に使用される導電性複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図8】 本発明に使用される導電性複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図9】 本発明外の導電性複合繊維の断面形態の一例を示す模式図
【図10】 本発明外の導電性複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図11】 本発明に使用される分割型複合繊維の断面形態の一例を示す模式図
【図12】 本発明に使用される分割型複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図13】 本発明に使用される分割型複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図14】 本発明に使用される分割型複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図15】 本発明に使用される分割型複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図16】 本発明に使用される分割型複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図17】 本発明に使用される分割型複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【図18】 本発明に使用される分割型複合繊維の断面形態の他の一例を示す模式図
【符号の説明】
A:導電性ポリマー層(A)
B:ポリマー層(B)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fiber excellent in static elimination performance. Specifically, despite having a small amount of conductive carbon black in the fiber, durability is good while maintaining excellent static elimination performance and cleaning performance for a long time as a brush for OA equipment, wiping cloth, etc. Thus, the present invention relates to a conductive fiber capable of forming a high-quality printed image over a long period of time. In addition, the present invention is suitable for apparel suitable for apparel that has reduced dust generation during actual use, maintained excellent electrical conductivity for a long time, and sufficiently satisfies consumption performance, particularly ironing resistance and dyeing fastness. It relates to mixed yarn of fiber and extra fine fiber.
[0002]
[Prior art]
Ultrafine fibers made of split-type composite fibers have a much larger surface area in the same region than normal fibers, and are therefore used as cleaning fabrics because they are easily dusty. However, since the surface area is large, it is difficult to remove dust adhering to the static electricity. In addition, even if countermeasures against static electricity are taken by post-processing treatment such as an antistatic agent, there is no durability and it is difficult to prevent static electricity permanently.
On the other hand, a fabric using conductive fibers has been proposed as an antistatic effect of ultrafine fibers (see Patent Document 1), but the physical properties / performance durability of the conductive fibers, anti-peeling, washing fastness in clothing, dyeing spots There was a problem with the texture.
[0003]
Conventionally, various proposals have been made for conductive fibers having excellent static elimination performance. For example, conductive fibers with metal plating applied to the surface of non-conductive fibers or conductive carbon black as a resin or There are those in which a conductive coating layer is formed by dispersing in rubber and coating this on the fiber surface. However, these can be obtained by methods that are difficult to manufacture because of complicated manufacturing processes, or chemical treatment and actual use in the preparation stage for putting conductive fibers into practical use, for example, in the refining process for weaving and knitting. There was a problem that the electrical conductivity was easily lowered by the external action due to wear and repetitive washing, and the practical use was lost.
[0004]
As other conductive fibers, metal fibers such as steel fibers are known to have excellent static elimination performance, but metal fibers are expensive and difficult to be blended with general organic materials, so spinning properties are poor. This may cause troubles in the process of wetting, weaving, and dyeing, and may easily cause disconnection or falling off due to washing when worn, and may cause sensations based on electrical conductivity, spark problems, fabric melting troubles, etc. It was.
[0005]
Furthermore, as another type of conductive fiber, a method of forming a polymer in which conductive carbon black is uniformly dispersed has been proposed, but it is difficult to produce the fiber because it contains a large amount of conductive carbon black. However, the present situation is that the yield is poor, the cost is high, the fiber properties are remarkably lowered, and it is difficult to produce a product other than using a special process.
[0006]
In order to solve these problems as much as possible, a method has been proposed in which the core component polymer of the core-sheath composite fiber contains conductive carbon black and is wrapped with a sheath made of a normal fiber-forming polymer. (See Patent Document 2). In addition, there is a conductive fiber in which a considerable part of the core component containing conductive carbon black is exposed on the surface of the fiber through the sheath component (see Patent Document 3).
[0007]
In the former case, the core component needs to be 50% or less in order to maintain the fiber physical properties. Therefore, it is sufficient that the non-conductive sheath component surrounds the core component thickly and the carbon black content in the core component is not increased. Performance is not demonstrated. An invention for solving the problem has also been proposed (see Patent Document 4), but since the ratio of the core component containing carbon black exposed to the surface is large, the fiber is inferior in chemical resistance and durability. Peeling between the core component and the sheath component and other troubles are likely to occur. Furthermore, with the aim of improving the static elimination performance of the single core-sheath type conductive fiber and improving durability centering on prevention of delamination between the component layers, the conductive polymer layer containing conductive carbon black and the same polymer as the conductive polymer layer are conductive. There has also been proposed a fiber in which a non-conductive polymer layer not containing carbon is laminated in a multilayered form (Patent Document 5), but in this case as well, the layer containing conductive carbon black is too exposed on the fiber surface. Improvements in chemical resistance and durability are not sufficiently observed.
[0008]
On the other hand, conductive fibers in which a linear polymer containing an organic conductive substance is dispersed in a fiber-forming polymer in a streaky pattern have been proposed (see Patent Documents 6 and 7). Since it is not inside the fiber surface but inside the fiber, durability such as peeling, surface wear and washing is improved.
[0009]
However, in this case, the linear polymer containing the organic conductive substance is dispersed and mixed in a discontinuous state in the length direction in the fiber-forming polymer that is not compatible with the linear polymer. Since it does not contribute, a decrease in fiber strength cannot be avoided. In addition, since the conductive performance varies depending on the dispersion state of the conductive polymer, management of manufacturing conditions and product quality must be extremely difficult. Furthermore, in general, when an incompatible polymer is mixed and dispersed, the dispersed component is not completely encapsulated in the non-dispersed polymer, but is partially exposed to the surface. There is a possibility of dropping out. In addition, the process condition when manufacturing such a fiber, for example, ballooning in spinning discharge is abnormally large, and many base stains and yarn breakage occur, resulting in very low productivity.
[0010]
In addition, the conductive polymer layer is exposed on a part of the fiber surface as a conductive composite fiber that does not wear away with metals in the manufacturing process of fibers and textile products, and does not peel off between composite components or lose conductive components. This type of composite fiber has been proposed (see Patent Documents 8, 9, and 10).
[0011]
However, with the combination of the conductive polymer layer and the non-conductive polymer layer that has been proposed in the past, even if there is no problem in the manufacturing process, when the conductive fiber product is evaluated in actual use over a long period of time, the conductive property due to peeling is still present. There was a problem that the deterioration of sex occurred. In addition, when using conductive fibers for clothing such as uniforms, it is often the case that a small amount of conductive composite fiber is mixed with other fibers to make a garment rather than making clothing with only conductive composite fiber. However, when dyeing such mixed fabrics, conventional conductive fibers are satisfactory as clothing products because they cause a problem of color transfer to other fibers due to poor dyeing fastness even if they are dyed. There was no.
[0012]
Also, representative examples of OA equipment in the case of non-clothing include a copier, a printer, a facsimile, etc. In recent years, technological innovations such as high performance, high speed, miniaturization, and combination are remarkable. In these OA devices, there is a step of removing the toner remaining on the photoconductor after the transfer step. If the cleaning is insufficient, the toner remaining on the photoconductor interferes with the photosensitivity, resulting in the recording quality. Decreases. Known methods for cleaning the toner remaining on the photoreceptor include a method using a contact brush, a method using a rubber blade, a method using a scraped web, a method using an elastic roller, and the like. . Among these methods, there is a method using a brush manufactured using a napped fabric made of conductive fibers having excellent static elimination performance among methods using a contact brush.
[0013]
Humidity dependency (environment) of conductive performance is low, discharge start voltage is low, and it has excellent static elimination performance even under high applied voltage, and there is almost no decline in static elimination performance when it is actually used. The present condition is that there is no conventional conductive composite fiber that maintains the vividness) over a long period of time.
As described above, there has not been proposed a technique that takes into consideration the long-term durability of the conductive performance of the conductive fiber, the peel resistance of the composite component, and the consumption performance.
[0014]
[Patent Document 1]
JP-A-8-109539
[Patent Document 2]
US Pat. No. 3,803,453
[Patent Document 3]
Japanese Examined Patent Publication No. 53-44579
[Patent Document 4]
Japanese Examined Patent Publication No. 53-44579
[Patent Document 5]
JP 52-152513 A
[Patent Document 6]
JP-A-53-147865
[Patent Document 7]
JP 54-34470 A
[Patent Document 8]
JP 54-134117 A
[Patent Document 9]
JP 61-132624 A
[Patent Document 10]
Japanese Patent Laid-Open No. 9-279416
[0015]
The object of the present invention is that even when actually used as a textile product such as a brush or fabric, it is possible to maintain the initial good performance with little variation in the conductive performance while fully utilizing the performance of the ultrafine fiber. It is to provide a blended yarn containing a conductive fiber and to provide a blended yarn that has good durability and exhibits excellent dirt wiping properties in wiping applications.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention provides a conductive fiber having a single fiber fineness of 1 dtex to 15 dtex including a thermoplastic polymer containing 15% by mass to 50% by mass of conductive carbon black, Made of a polyester component containing a polyamide component and inorganic fine particles, obtained by dividing a split-type composite fiber having a cross section in which both components are joined without completely surrounding one component with the other component It is a blended yarn composed of ultrafine fibers having a single fiber fineness of 0.01 to 1 dtex and having an entanglement number of 10 or more.
[0017]
The blended yarn of the present invention can be used not only for clothing such as uniforms, but also for charging brushes and / or static elimination brushes and / or cleaning brushes incorporated in OA devices such as wiping cloths, copying machines, printers and facsimiles. Can do.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The conductive fiber constituting the mixed yarn of the present invention will be described. It is important that the conductive carbon black contained in the conductive polymer is contained in the component in an amount of 15% by mass to 50% by mass, preferably 20% by mass to 40% by mass. If the content of conductive carbon black is less than 15% by mass, the desired conductivity cannot be obtained, and sufficient static elimination performance cannot be exhibited. On the other hand, when the amount exceeds 50% by mass, no further improvement in conductivity is observed, and not only the flowability of the conductive polymer is remarkably lowered and the spinnability is extremely deteriorated, but also the continuity of the conductive polymer. Therefore, it is difficult to obtain the power, and the antistatic performance becomes unstable.
[0019]
When the conductive carbon black is completely dispersed in the form of particles, the conductivity is poor, and when taking a chain structure called a structure, the conductivity is improved and the conductive carbon black is called conductive carbon black. Therefore, when conducting the polymer with the conductive carbon black, it is important to disperse the conductive carbon black without destroying the structure.
The electrical conduction mechanism of the composite containing conductive carbon black is considered to be due to the contact of the carbon black chain and due to the tunnel effect, but the former is mainly considered. Therefore, the longer the chain of carbon black, the higher the density of the carbon black present in the polymer, the higher the contact probability and the higher the conductivity. According to the examination results of the present inventors, there is almost no effect when the conductive carbon black content is less than 15% by mass, the conductivity is rapidly improved when the content is 20% by mass, and almost saturated when it exceeds 30% by mass.
[0020]
In addition, the conductive fiber used in the present invention is a fiber composed of a single polymer as long as it satisfies the content of the conductive carbon black as described above, and is composed of a combination with another thermoplastic polymer. Although it may be a composite fiber, it is preferably used as a composite fiber from the viewpoint of fiber properties.
[0021]
As for the composite ratio of the conductive polymer layer (A) and the polymer layer (B), the polymer layer (B) exceeds 97% by mass, that is, the conductive polymer layer (A) is less than 3% by mass. It is difficult to spin as a stable composite structure because it is not continuously uniform in the fiber axis direction.
On the other hand, if the conductive polymer layer (A) exceeds 50% by mass, the spinnability of the composite fiber and the fiber properties after stretching are extremely lowered even if the polymer layer (B) has sufficient fiber-forming properties. However, practicality is lost at all.
[0022]
This is because, by containing conductive carbon black, the spinnability of the conductive polymer layer (A) is remarkably lowered, and the low spinnability component occupies more than half of the composite fiber. This is probably because the defect A) appears in the fiber as it is.
For this reason, the composite mass ratio of the conductive polymer layer (A) and the polymer layer (B) is in the range of A: B = 3: 97 to 50:50, preferably 7:93 to 35:65.
[0023]
In the present invention, it is preferable to use a thermoplastic polyamide as the thermoplastic polymer constituting the conductive polymer layer (A). Specific examples of the thermoplastic polyamide include nylon 12, nylon 11, nylon 6, nylon 66, nylon elastomer, and the like.
[0024]
Usually, in the process of being used as a charging brush for OA equipment for a long period of time, severe bending, pulling, bending, wear, etc. are repeated, the performance of the conductive polymer deteriorates, and the static elimination performance has to be reduced. It was. Usually, once the continuity is lost due to a strain such as a crack, the portion constituting the conductive polymer is difficult to be repaired and must be replaced in a short period of time.
The present inventors studied by dispersing conductive carbon black in various polymers, and because polyamide has an appropriate polar group, it has good compatibility and adhesiveness with conductive carbon black and is highly conductive. Even if carbon black is blended, the fluidity does not decrease so much that it has both high electrical conductivity and good fluidity. In addition, the conductive carbon black and polyamide are mechanically bonded to each other. Was also found to be very good.
[0025]
In contrast, when conductive carbon black is kneaded and blended with a polyester polymer, the reason is not clear, but even at a low blending ratio, the viscosity of the polymer suddenly increases, the fluidity is lost, and the desired conductivity and fiber are obtained. It is difficult to become a conductive polymer that can be made into a polymer, and it cannot be opposed to a polyamide polymer at all.
[0026]
In addition, it is easy to obtain a conductive polymer having a certain degree of fluidity and good conductivity by kneading and blending conductive carbon black as compared with a polyester polymer. However, polyolefin-based polymers have poor adhesion to conductive carbon black, and the mechanical properties of the resulting polymers are considerably fragile compared to those of polyamide-based polymers. Careful attention must be paid when making composite fibers. Problems such as cutting of the conductive polymer layer are likely to occur.
From the above, thermoplastic polyamide is most suitable as the polymer containing conductive carbon black.
[0027]
On the other hand, the polymer layer (B) plays an important role in maintaining good processability during fiberization and maintaining consumption performance and long-term durability performance. The polymer component constituting the polymer layer (B) is not particularly limited as long as it is a fiber-forming thermoplastic polymer having a melting point of 170 ° C. or higher, and specifically includes polyester, polyamide, polyolefin and the like. Preferably a thermoplastic polyamide, more preferably a dicarboxylic acid component and a diamine component, wherein 60 mol% or more of the dicarboxylic acid component is an aromatic dicarboxylic acid, and 60 mol% or more of the diamine component. It is important to use a thermoplastic polyamide which is an aliphatic alkylene diamine having 6 to 12 carbon atoms. Such a polyamide is characterized by excellent heat resistance, particularly heat resistance under wet heat, and stringiness, and excellent strength of the resulting fiber.
[0028]
As the aromatic dicarboxylic acid, terephthalic acid is preferable from the viewpoint of heat resistance, and is isophthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 2,7-naphthalenedicarboxylic acid, 1,4-naphthalene dicarboxylic acid, 1,4-phenic acid. Rangeoxydiacetic acid, 1,3-phenylenedioxydiacetic acid, diphenic acid, dibenzoic acid, 4,4'-oxydibenzoic acid, diphenylmethane-4,4'-dicarboxylic acid, diphenylsulfone-4,4'-dicarboxylic One kind or two or more kinds of aromatic dicarboxylic acids such as acid and 4,4′-biphenyldicarboxylic acid can be used in combination. The content of the aromatic dicarboxylic acid is 60 mol% or more of the dicarboxylic acid component, and preferably 75 mol% or more.
[0029]
Examples of dicarboxylic acids other than the aromatic dicarboxylic acids include malonic acid, dimethylmalonic acid, succinic acid, 3,3-diethylsuccinic acid, glutaric acid, 2,2-dimethylglutaric acid, adipic acid, 2-methyladipic acid, and trimethyl. Aliphatic dicarboxylic acids such as adipic acid, pimelic acid, azelaic acid, sebacic acid and suberic acid; and alicyclic dicarboxylic acids such as 1,3-cyclopentanedicarboxylic acid and 1,4-cyclohexanedicarboxylic acid, These acids can be used alone or in combination of two or more.
Furthermore, a polyvalent carboxylic acid such as trimellitic acid, trimesic acid, pyromellitic acid or the like can be contained within a range where fiberization is easy.
In the present invention, the dicarboxylic acid component is preferably 100% aromatic dicarboxylic acid in terms of fiber properties, heat resistance, and the like.
[0030]
Further, 60 mol% or more of the diamine component is preferably composed of an aliphatic alkylene diamine having 6 to 12 carbon atoms. Examples of the aliphatic alkylene diamine include 1,6-hexanediamine and 1,8-octanediamine. 1,9-nonanediamine, 1,10-decanediamine, 1,11-undecanediamine, 1,12-dodecanediamine, 2-methyl-1,5-pentanediamine, 3-methyl-1,5-pentanediamine, 2,2,4-trimethyl-1,6-hexanediamine, 2,4,4-trimethyl-1,6-hexanediamine, 2-methyl-1,8-octanediamine, 5-methyl-1,9-nonanediamine And the like. Of these, 1,9-nonanediamine alone or a combination of 1,9-nonanediamine and 2-methyl-1,8-octanediamine is preferable from the viewpoint of fiber properties and heat resistance.
The content of the aliphatic alkylene diamine is preferably 60 mol% or more of the diamine component, more preferably 75 mol% or more, and particularly preferably 90 mol% or more.
[0031]
Examples of diamines other than the above aliphatic alkylene diamines include aliphatic diamines such as ethylene diamine, propylene diamine, and 1,4-butane diamine; fats such as cyclohexane diamine, methyl cyclohexane diamine, isophorone diamine, norbornane dimethyl diamine, and tricyclodecane dimethyl diamine. Cyclic diamines; aromatic diamines such as p-phenylenediamine, m-phenylenediamine, xylylenediamine, 4,4′-diaminodiphenylmethane, 4,4′-diaminodiphenylsulfone, 4,4′-diaminodiphenylether, or the like The mixture of these can be mentioned, These can use not only one type but 2 or more types.
[0032]
When 1,9-nonanediamine and 2-methyl-1,8-octanediamine are used in combination as the aliphatic alkylenediamine, 60 to 100 mol% of the diamine component is 1,9-nonanediamine and 2-methyl-1,8. It consists of octanediamine, and the molar ratio is preferably the former: the latter = 30: 70 to 99: 1, particularly the former: the latter = 40: 60 to 95: 5.
[0033]
The polyamide used in the present invention is [CONH / CH in its molecular chain. 2 ] Is preferably 1/2 to 1/8, particularly preferably 1/3 to 1/5.
[0034]
The intrinsic viscosity (value measured at 30 ° C. in concentrated sulfuric acid) of the above polyamide is preferably 0.6 to 2.0 dl / g, particularly 0.6 to 1.8 dl / g, 0.7 to 1. 6 dl / g is preferred. The polyamide within the range of the intrinsic viscosity has good melt viscosity characteristics when fiberized, and further has excellent fiber properties and heat resistance.
[0035]
Furthermore, in the above-mentioned polyamide, it is preferable that 10% or more of the terminal groups of the molecular chain are sealed with an end-capping agent, 40% or more of the terminals, and 70% or more of the terminals are sealed. Is preferred.
[0036]
The method for producing the above polyamide is not particularly limited, and any known method can be used as a method for producing the crystalline polyamide. For example, it can be produced by a solution polymerization method or an interfacial polymerization method using acid chloride and diamine as raw materials, a melt polymerization method using dicarboxylic acid or an alkyl ester of dicarboxylic acid and diamine as raw materials, or a solid phase polymerization method.
[0037]
The above-mentioned polyamide has good adhesion to the conductive polymer layer (A) of the present invention, is less likely to cause interface peeling, and is suitable from the viewpoint of heat resistance and fiber properties.
[0038]
Next, the electrical resistance value R (Ω / cm · f) of the conductive fiber used in the present invention can be appropriately set depending on the application, but a charging brush or the like incorporated in an OA device such as a copying machine or a printer is used. In the case of a target, it is preferable that the electric resistance value R (Ω / cm · f) when 100 V is applied satisfies the following formula.
logR = 7.0-10.9
As a more preferable electric resistance value R (Ω / cm · f),
logR = 7.5-10.5
It is.
[0039]
In order to realize such electric resistance characteristics, in the present invention, it is preferable to use two kinds of conductive carbon blacks having different oil absorption amounts, for example, conductive carbon having an oil absorption amount of 130 to 350 cc / 100 g. It is preferable to use black in combination with conductive carbon black having an oil absorption of 15 to 130 cc / 100 g. When the former is called α type and the latter is called β type, the oil absorption ratio of α type and β type is preferably α / β = 1.2-25. In the present invention, the oil absorption is determined by the following method.
<Oil absorption amount>
Using linseed oil, the saturation amount (cc) at 100 g of each carbon was measured (cc / 100 g).
[0040]
As a combination of such conductive carbon blacks, in the present invention, the specific electric resistance value is 10 -3 -10 2 Carbon black having a resistance value of Ω · cm, 10 0 -10 6 It is preferable to use carbon black having a resistance value of Ω · cm in combination.
Further, the mixing ratio of the conductive carbon blacks is preferably α type: β type = 10: 1 to 1:10 from the viewpoint of obtaining good conductive performance.
[0041]
The method for producing the conductive conjugate fiber of the present invention is not particularly limited. For example, a method in which a composite spinning is performed using a melt spinning apparatus used for producing a multi-core core-sheath type conjugate fiber, and then drawn. Or may be manufactured by a method in which high-speed spinning is performed and the drawing step is omitted. However, in order to expose the conductive polymer layer (A) to the fiber surface in a desired state, the introduction hole for the conductive polymer (A) and the polymer (B) for the distribution plate in the spinning device It is preferable to adjust the positional relationship of the introduction holes and to adjust the composite ratio of both polymers.
[0042]
The single fiber fineness of the conductive fiber used in the present invention can be about 1 to 15 dtex depending on the application. Less than 1 dtex is not preferable because the spinning processability is unstable. If it is larger than 15 dtex, it is not preferable because the texture is poor and the charge removal performance is inferior.
[0043]
Moreover, the cross-sectional form of the conjugate fiber of the present invention is not particularly limited as long as the above-described conditions are satisfied. For example, cross-sectional forms as seen in FIGS. 1 to 10 can be exemplified.
[0044]
Such a conductive conjugate fiber of the present invention has a neutralizing performance excellent in fiber physical properties and durability in actual use, as well as clothing such as a uniform, OA such as a wiping cloth, a copying machine and a printer. It can be suitably used as a charging brush, a static elimination brush, or a cleaning brush incorporated in an apparatus.
[0045]
Next, the ultrafine fiber will be described. The ultrafine fiber used in the present invention has a single fiber fineness of 0.01 to 1 dtex. Yes When such fine fibers are used as a raw fiber for the fiber mixing process with conductive fibers, it is easy to cause inconveniences such as poor unraveling of fine fibers, yarn breakage, and deterioration of the quality of mixed fibers. Type composite fibers are used, and the desired extra fine fibers are formed by dividing the composite fibers by external force during mixing while avoiding such inconvenience. . like that fiber As , A split type composite fiber having a cross section in which both components are joined is used as a raw material fiber, comprising a polyamide component and a polyester component containing inorganic fine particles, and one component is not completely surrounded by the other component. . When the single fiber fineness of the ultrafine fiber is greater than 1 dtex, excellent wiping performance cannot be obtained in wiping applications. On the other hand, the case of less than 0.01 dtex is not preferable because the fiber itself is easily damaged and there are problems such as fibrillation.
[0046]
Moreover, the primary average particle diameter (μm) of the inorganic fine particles and the content (mass%) of the inorganic fine particles in the polyester satisfy the following formulas (1) to (3) as the ultrafine fibers, and the reduced viscosity (ηsp / C) of the polyester is A split type composite fiber having a reduced viscosity (ηsp / C) of polyamide of 1.6 to 2.2 is preferably 0.65 to 0.95.
0.01 ≦ Primary average particle size (μm) ≦ 5.0 (1)
0.05 ≦ Inorganic fine particle content (mass%) ≦ 10.0 (2)
0.01 ≦ X ≦ 3.0 (3)
X = primary average particle diameter (μm) × inorganic fine particle content (mass%)
[0047]
As the kind of inorganic fine particles, any inorganic fine particles can be used as long as they have no deterioration effect on the polyester forming the fiber and are excellent in stability by themselves. Typical examples of the inorganic fine particles include silica, alumina, calcium carbonate, titanium oxide, barium sulfate and the like, and these inorganic fine particles may be used alone or in combination of two or more. When two or more kinds are used in combination, the sum of the products of the particle diameters (a1, a2,...) And the contents (b1, b2,. That is, X = a1 × b1 + a2 × b2 +... An × bn X satisfies the above range.
[0048]
The primary average particle diameter of the inorganic fine particles is preferably 0.01 to 5.0 μm, and more preferably 0.03 to 3.0 μm. If the primary average particle size of the inorganic fine particles is less than 0.01 μm, even if slight fluctuations occur in the temperature of the heating zone for drawing, the running speed of the yarn, the tension applied to the running yarn, etc., the composite fiber Loops, fluff, fineness spots, etc. are likely to occur. On the other hand, when the primary average particle diameter of the inorganic fine particles exceeds 3.0 μm, the stretchability of the fibers is lowered and the yarn-making property becomes poor, and the yarn is likely to be broken during the production of the composite fiber. Here, the primary average particle diameter of the inorganic fine particles refers to a value when measured using a centrifugal sedimentation method.
[0049]
Furthermore, the content of the inorganic fine particles is preferably 0.05% by mass to 10.0% by mass based on the mass of the polyester. More preferably, it is 0.3 mass%-5.0 mass%. When the content of the inorganic fine particles is less than 0.1% by mass based on the mass of the polyester, slight changes are caused in the temperature of the heating zone for drawing, the running speed of the yarn, the tension applied to the running yarn, and the like. Even if it occurs, loops, fluff, fineness spots and the like are generated in the resulting composite fiber. On the other hand, when the content of the inorganic fine particles exceeds 10.0% by mass, the inorganic fine particles are run in the fiber drawing process. The resistance between the strip and air becomes excessive, leading to the generation of fluff and the occurrence of yarn breakage, and the process becomes unstable.
Furthermore, in the present invention, it is desirable that the product X of the primary average particle diameter and the content of the inorganic fine particles be within a specific range. If the product X is less than 0.01, the composite fiber may have loops, fluff, fineness spots, and the like. Not only is the process unsatisfactory due to poor processability, but unstretched parts frequently occur in the obtained fiber, which makes it difficult to use for clothing, and the splitting property is deteriorated.
[0050]
The polyester component constituting the ultrafine fiber is not particularly limited as long as it is a melt-spinnable polyester, but a polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, or ethylene terephthalate unit and / or butylene terephthalate unit is a main repeating structural unit, and a small amount is added thereto. Copolyesters containing other copolymerized units are preferred, and polyethylene terephthalate is more preferred.
[0051]
In the case of using a copolyester having an ethylene terephthalate unit and / or a butylene terephthalate unit as a main repeating unit as the polyester, the proportion of the copolymerized unit in the copolyester is preferably 10 mol% or less, and other copolymer in that case Examples of polymerized units include aromatic dicarboxylic acids such as isophthalic acid, phthalic acid, 2,6-naphthalene dicarboxylic acid, and 5-alkali metal sulfoisophthalic acid: oxalic acid, adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, and the like. Aliphatic dicarboxylic acids; multifunctional carboxylic acids such as trimellitic acid and pyromellitic acid: or carboxylic acid units derived from their ester-forming components: diethylene glycol, propylene glycol, butanediol or ethylene glycol, polyethylene glycol Can be exemplified Le, glycerin, units derived from pentaerythritol. And the copolyester may contain the 1 type (s) or 2 or more types of an above described copolymer unit.
[0052]
The method for adding the inorganic fine particles to the polymer is not particularly limited, and it may be added and mixed so that the inorganic fine particles are uniformly mixed in the polymer at an arbitrary stage until immediately before melt spinning the polymer. For example, the inorganic fine particles may be added at any time during the polymerization of the polymer, may be added later to the polymer after the polymerization, such as during the production of pellets, or before the polymer is spun from the spinneret. In the stage, the inorganic fine particles may be uniformly melt-mixed in the polymer.
[0053]
In the polymer forming the ultrafine fiber used in the present invention, in addition to the above-described inorganic fine particles, if necessary, a fluorescent brightener, a stabilizer, an antioxidant, an ultraviolet absorber, a hydrolysis inhibitor, You may contain the 1 type (s) or 2 or more types of an antistatic agent, a flame retardant, a coloring agent, and another additive.
[0054]
In the case where a split composite fiber of polyester and polyamide is used as the raw fiber for the ultrafine fiber used in the present invention, the polyester preferably has a specific range of reduced viscosity. Viscosity was measured using an Ubbelohde viscometer in an o-chlorophenol solution at a concentration of 1 g / 100 cc and 30 ° C., and the reduced viscosity (ηsp / C) at that time was 0.65 to 0.95 dl / g. From the viewpoints of spinnability and splitting property of the resulting composite fiber. When the reduced viscosity is lower than 0.65, fuzz and yarn breakage are generated in the fiberizing process, resulting in poor processability. On the other hand, if it is higher than 0.95, the fiber forming processability is similarly unfavorable.
[0055]
For example, nylon 4, nylon 6, nylon 7, nylon 11, nylon 12, nylon 66, nylon 6, 10, polymetaxylene Examples thereof include diadipamide, polyparaxylene decanamide, polybiscyclohexylmethane decanamide, and copolyamides containing them as components. Nylon 6 and polyamide mainly composed of nylon 6 are preferable.
[0056]
The reduced viscosity of the polyamide preferably satisfies a certain range, and the reduced viscosity ηsp / C when measured at 30 ° C. in an O-chlorophenol solution at a concentration of 1 g / 100 cc using an Ubbelohde viscometer is 1.6 to It is important to enter the range of 2.2. When the reduced viscosity is less than 1.6 or exceeds 2.2, fluff and yarn breakage occur in the fiberizing process, resulting in not only poor processability but also poor splitting property of the composite fiber. As described above, the combination of the preferred viscosity range of polyester and the preferred viscosity range of polyamide provides high speed spinnability and maximizes the difference in strain on the molecular structure of the composite bicomponent interface of the resulting composite fiber. It is considered that good splitting properties in the post-processing steps are expressed.
[0057]
Further, the presence of inorganic fine particles having a specific primary average particle size and a specific content in the polyester exerts a synergistic effect suitable for easy splitting when subjected to chemical and physical treatments.
[0058]
As the split type composite fiber, the polyamide component and the polyester component (which has a low affinity with the polyamide component) are in a single filament form in a composite form in which one component does not completely surround the other component in the cross section of the single filament. The side-by-side type composite fiber as shown in FIG. 11, the side-by-side repetitive type composite fiber as shown in FIG. 12, and the radial type as shown in FIGS. A composite fiber composed of a component having a shape and another component having a shape that complements the radiating portion, and a V-shape that complements the component having the radial shape and the radiating portion as shown in FIG. A composite fiber composed of the same component as the component having the radial shape and the other component having a concave shape and the V-shaped shape complementing the concave portion as shown in FIG. A sky portion can be given a side-by-side repeating type composite fibers.
[0059]
The polyester component and the polyamide component constituting the composite fiber can be easily divided by performing chemical treatment such as treatment with an alkaline aqueous solution, treatment with a polyamide swelling agent and / or physical treatment such as false twisting. It is.
[0060]
In the divided fiber, “divided” means, for example, when the composite fiber has a cross section as shown in FIG. 12, the joint portion of each component is divided, for example, five segment yarns of polyamide component and polyester component This refers to the state of 11 fine fibers consisting of 6 segment yarns. For example, when the composite fiber has a cross section as shown in FIG. 15, it is divided in the same manner and has a cross-shaped cross section. It means a state in which five fine fibers are formed by one segment yarn of a component and four segment yarns of a polyester component having a sector cross section. Furthermore, even if the composite fiber has any other cross-sectional shape, the divided state can be easily inferred from the above description.
[0061]
The degree of division of the composite fiber of the present invention after the division treatment is preferably 80% or more. Here, the degree of division refers to a value measured by the following method. That is, observe any 100 cross-sections of the composite fibers in the area to be measured (including those that are split into fiber bundles and those that are not partly split), and are actually split and present After splitting, the fine fibers (N) are counted. In this case, the number of composite fibers that are not divided at all is one, and the one that is partially divided is the total number of semi-divided composite fibers and the number of divided fine fibers that are divided therefrom. Next, a post-division fine fiber (Np) obtained when the 100 composite fibers are assumed to be completely divided is calculated, and the value of N / Np × 100 is set as the division degree. In addition, the said division | segmentation degree is calculated | required about the thing which carried out the immersion stirring process for 5 to 20 minutes at 98 degreeC in alkaline aqueous solution (concentration 4g / l) as a division | segmentation process conditions, and dried.
[0062]
Next, the method for producing the ultrafine fiber of the present invention will be described. As described above, the ultrafine fiber of the present invention is not particularly limited as long as it is a production method capable of obtaining a single fiber fineness of 1 dtex or less, but it is desirable to form the ultrafine fiber by dividing the split type composite fiber. An example of a method for producing such split-type composite fibers is as follows: first, polyester and polyamide are melt-extruded by individual extruders, introduced into a spinning head, and passed through a spinneret that forms the desired individual composite shape. And melt spinning. In this case, the melt spinning temperature, melt spinning speed, etc. are not particularly limited and can be carried out under the same conditions as those usually used for producing polyester fibers. When the melting point of the polyester is high, generally the melt spinning temperature is set to a temperature in the range of (melting point of polyester + 20 ° C.) to (melting point of polyester + 40 ° C.) (for example, generally about 280 to 300 ° C. when the polyester used is polyethylene terephthalate). , And the melt spinning speed (melt spinning amount) is about 20 to 50 g / spindle hole 1 mm. 2 -About a minute is preferable because a composite fiber with good quality can be obtained with good spinning processability.
Further, the size and number of the spinning holes in the spinneret, the shape of the spinning holes, etc. are not particularly limited, and can be adjusted according to the single fiber fineness, the total denier number, the cross-sectional shape, etc. of the target composite fiber. Generally, the size of the spinning hole (single hole) is about 0.018 to 0.07 mm. 2 It is desirable to keep the degree. When nozzle dirt accumulates around the hole of the spinneret and thread breakage occurs, a method of blocking the oxygen by forming the nozzle hole outlet in a tapered shape or steam-sealing the atmosphere under the nozzle is preferable.
[0063]
The composite fiber melt-spun by the above is once cooled to a temperature not higher than the glass transition temperature of the lower one of the composite two-component polymers, preferably 10 ° C. or lower than the glass transition temperature. . The cooling method or cooling device in this case is not particularly limited as long as it is a method or device that can cool the spun composite fiber below its glass transition temperature, but a cooling air blowing tube or the like under the spinneret. It is preferable to provide a cooling air blowing device and to cool the glass fiber below the glass transition temperature by blowing cooling air to the spun composite fiber. At that time, the cooling conditions such as the temperature and humidity of the cooling air, the blowing speed of the cooling air, and the cooling air blowing angle with respect to the spun fiber are not particularly limited, and the composite fiber spun from the base is swayed in the fiber. Any conditions may be used as long as they can be promptly and uniformly cooled to the glass transition temperature or less while preventing them from occurring. Among them, the cooling air temperature is about 20-30 ° C., the cooling air humidity is 20-60%, and the cooling air blowing speed is about 0.4-1.0 m / sec. It is preferable to cool the conjugate fiber spun with the direction perpendicular to the spinning direction because a high-quality conjugate fiber can be obtained smoothly. In addition, when cooling is performed under the above-described conditions using a cooling air blowing cylinder, a cooling air blowing cylinder having a length of about 80 to 160 cm with a slight gap or no gap immediately below the spinneret. Is preferably arranged.
[0064]
Next, the composite fiber cooled to below the glass transition temperature is subsequently introduced directly into the heating zone and drawn. Although the temperature of the heating zone may vary depending on the type of polyester, etc., in general, if the temperature is 40 ° C. or higher than the glass transition temperature of polyester and polyamide, the physical properties of the resulting composite fiber will be satisfactory in practice. For example, in the case of a composite fiber of polyethylene terephthalate and nylon 6, the temperature of the heating zone is preferably about 100 ° C. or higher. The upper limit temperature of the heating zone may be a temperature at which fusion between fibers, yarn breakage, single yarn breakage or the like does not occur in the heating zone. The type and structure of the heating zone can heat the composite fiber running in the heating zone without contacting the heating means in the heating zone, and the yarn running in the heating zone and the air surrounding it. Any structure may be used as long as it can cause resistance between them and increase the yarn tension to cause the fibers to stretch. Among them, as the heating zone, a cylindrical heating zone is preferably used, and a tube heater having an inner diameter of about 20 to 50 mm, in which the tube wall itself is a heater, is particularly preferable. The installation position of the heating zone from the spinneret, the length of the heating zone, etc. are the type of composite fiber, the amount of composite bicomponent polymer spun, the cooling temperature of the composite fiber, the traveling speed of the composite fiber, the temperature of the heating zone, the heating It can be adjusted according to the inner diameter of the zone, but generally the distance from the bottom of the spinneret to the inlet of the heating zone is about 0.5 to 3.0 m, and the length of the heating zone is about 1.0 to 2.0 m. It is desirable that the composite fiber can be heated and uniformly stretched smoothly in the heating zone.
[0065]
Then, if necessary, an oil agent is applied to the composite fiber drawn in the heating zone, and then the composite fiber is taken up at a high speed. The production process of the stretched conjugate fiber comprising the series of steps described above is preferably performed at a take-up speed of the conjugate fiber of 3500 m / min or more, and more preferably at a take-up speed of 4000 m / min or more. When the take-up speed of the composite fiber is less than 3500 m / min, the fiber is not sufficiently drawn in the heating zone, the mechanical properties of the resulting composite fiber are lowered, and the process of the present invention comprising the series of steps described above. The method is not carried out smoothly, and in particular, the yarn tension fluctuation in the heating zone, overheating, etc. occur, and uniform stretching is difficult to perform. Further, in carrying out the method of the present invention, the {drawing speed (m / min)} of the conjugate fiber ÷ {the amount of spinning of the conjugate fiber (25 g / spinning hole 1 mm) 2 The value of min)} is preferably in the range of about 140-200.
In the present invention, split-type composite fibers such as those obtained by the above-described manufacturing method are used and physically split in a fiber mixing step to form ultrafine fibers.
[0066]
About the manufacturing method of the blended yarn of this invention, it is the method of sending to a separate supply roller so that it may become an ultrafine fiber (split type composite fiber) on a core, and a conductive fiber on the side, and uniting both. The supply roller speed of the conductive fiber is set to be equal to or higher than the other roller supply speed.
Furthermore, it is necessary to integrate so that a conductive fiber and an ultrafine fiber may not isolate | separate. For this purpose, there are methods such as twisting and winding, but it is preferable to integrate by air entanglement method in terms of tension applied to the conductive fiber, and 2.0 kg / cm 2 The above-mentioned air entangled nozzle is used for entanglement and mixing, and the number of entanglement at that time is 10 pieces / m or more, more preferably 15 pieces / m or more. If the number of entanglements is less than 10, it is not preferable because the effect of suppressing static electricity is reduced and the conductive fiber is easily affected by physical breakage.
[0067]
In the present invention, preferably, at least two kinds of conductive carbon blacks having different oil absorption amounts are contained, and the electrical resistance value R (Ω / cm · f) when 100 V is applied satisfies the following formula: Conductive fiber, more preferably, the above-mentioned conductive fiber containing two types of conductive carbon black having an oil absorption ratio of 1.2 to 25, and is flat and has a temperature of 20 degrees or more and 120 degrees or less. It consists of a cross section with at least two angles and has a specific surface area of 4000 cm. 2 It is preferable to use a blended yarn composed of ultrafine fibers of at least / g because when used in various brushes for copying machines, a clear and uniform printed image can be maintained over a long period of time.
[0068]
logR = 7.0-10.9
As a more preferable electric resistance value R (Ω / cm · f),
logR = 7.5-10.5
It is.
[0069]
The mixed yarn of the present invention has a neutralizing performance excellent in fiber physical properties and durability in actual use, and can be suitably used as a charging brush or a neutralizing brush incorporated in an OA device such as a copying machine or a printer. it can. In addition, taking advantage of the excellent fastness to dyeing, it can also be used in work clothes such as work clothes and uniforms in an environment that dislikes static electricity, and in wiping cloths.
[0070]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples, but the present invention is not limited thereto. In addition, the measurement of the electrical resistance value of the conductive fiber, the measurement of the charge amount, the dyeing fastness of the fabric, the wiping performance, the image evaluation when using a charging brush, and the like were performed by the following methods.
[0071]
<Electric resistance value R>
A direct current voltage of 25 to 500 V was applied to the conductive fiber (single fiber) sample set on the parallel clip electrode by the voltage ammeter method, and the voltage and current value flowing through the sample at that time were determined according to Ohm's law. Moreover, the electrical resistance value prescribed | regulated by this invention is calculated | required at the time of 100V application.
[0072]
<Charged charge amount>
Using a simple Faraday gauge according to JIS L-1094, the charged charge amount was measured using an acrylic fiber cloth as a friction cloth in an atmosphere of 20 ° C. and 40% RH.
[0073]
<Dyeing fastness to washing>
A sample dyed according to the dyeing conditions shown in Example 1 was cut out to 100 × 40 mm, and two 50 × 40 mm nylon attached cloths were sewn side by side on the surface of the sample piece. -0844: 1997 Washing was performed according to the A-2 method, and the determination was performed based on the following.
(1) Liquid contamination
The remaining liquid after the washing test is put into a 2 × 4 × 1 cm magnetic beaker, and JIS L-0801 9. Judgment was carried out.
(2) Contamination of attached cloth
Regarding the contamination of the nylon-attached cloth, see JIS L-0801, 9. Judgment was carried out.
[0074]
<Image evaluation method>
In the brush charging method, a charged image output test was performed by applying a DC bias voltage with the brush rotating direction opposite to the photoconductor, and image evaluation after initial and 10,000 copies was performed according to the following criteria.
(1) Initial performance evaluation
○: A clear and uniform image is obtained.
Δ: Slightly abnormal discharge traces are observed.
X: The image is unclear and streaks are conspicuous.
(2) Repeated (10,000 sheets) image evaluation
A: A clear and uniform image similar to the initial one can be obtained.
Δ: Slightly abnormal discharge traces are observed.
X: The image is unclear and streaks are conspicuous.
[0075]
<Wipeability evaluation method>
1) Wiping performance evaluation
The slide glass on which the contaminants were adhered was temporarily bonded to a flat test table of a friction tester (testing machine conforming to JIS L 0823), and was wiped off with a friction piece equipped with a test cloth. The wiping load was 200 g, the wiping width was 20 mm, and the wiping stress was 100 g / mm. Wiping was performed several times, the transmitted light rate before and after wiping was measured, and calculated as follows.
Wiping rate (%) = [(Wn−W0) / (Wb−W0)] × 100
Wb: Transmittance of the slide glass at 380 nm or 580 nm
Wn: transmittance after wiping off
W0: Transmittance before wiping
[0076]
[Pollutants]
a. Cleaning power against nicotine
A slide glass (20 sheets) was placed horizontally in the fumigation box, fumigated with about 20 cigarettes (pieces), and pollutants were adhered mainly with nicotine. The visible light transmittance was adjusted to 20% or less.
b. Cleaning power against lubricating oil
A frame was placed on the slide glass, and a commercially available lubricant was sprayed from a distance of 30 cm for 3 seconds to prepare a sample.
c. Cleaning power against glue
Glue consisting of 10 g / l corn starch on a slide glass (0.5 g / cm 2 ) Was applied.
[0077]
Reference Example 1 (Production of thermoplastic polyamide)
The amounts of terephthalic acid, 1,9-nonanediamine, 2-methyl-1,8-octanediamine, benzoic acid, sodium hypophosphite-hydrate (0.1% by mass relative to the raw materials) shown in Table 1 and Distilled water (2.2 liters) was added to an autoclave with an internal volume of 20 liters to perform nitrogen substitution. Subsequently, the mixture was stirred at 100 ° C. for 30 minutes, and the internal temperature was raised to 210 ° C. over 2 hours. At this time, the autoclave is 22 kg / cm 2 (2.16 × 10 6 The pressure was increased to Pa). The reaction was continued for 1 hour, and then the temperature was raised to 230 ° C., and then maintained at 230 ° C. for 2 hours. 2 (2.16 × 10 6 The reaction was continued while maintaining at Pa). Next, the pressure is 10 kg / cm over 30 minutes. 2 (9.81 × 10 5 Pa) and the reaction was continued for another hour to obtain a prepolymer. The prepolymer was dried at 100 ° C. under reduced pressure for 12 hours and pulverized to a size of 2 mm or less.
The pulverized product was subjected to solid phase polymerization at 230 ° C. and 0.1 mmHg (13.3 Pa) for 10 hours to obtain polyamide. Intrinsic viscosity of the obtained polyamide and CONH / CH 2 Is shown in Table 1.
[Table 1]
Figure 0003958227
[0078]
Example 1
Nylon 6 containing 35% by mass of conductive carbon black (oil absorption amount: 115 cc / 100 g) was used as the conductive polymer component (A), and the thermoplastic polyamide (PA9MT) shown in Reference Example 1 in Table 1 was used as the polymer component (B). ), A: B composite ratio 13/87 mass%, composite spinning with a four-core core-sheath exposed cross section as shown in FIG. 3, followed by stretching, 25 denier / 4f (27.8 dtex / 4f) ) Conductive composite fiber (L 2 : Filament cross-sectional length of 1 filament = 88 μm). The fiberization processability was good and no problem. In the obtained conductive conjugate fiber, the conductive polymer layer (A) was continuously continuous in the fiber axis direction. Further, the number of exposed portions on the fiber surface of the conductive polymer layer (A) is 4, and the exposed distance L in the fiber cross-section circumferential direction of the conductive polymer layer, respectively. 1 (Μm) is 0.6 μm in the circumferential direction, and 0.1 ≦ L 1 (Μm) ≦ L 2 / 10 conditions were satisfied. Furthermore, the electric resistance value when 100 V is applied is 2 × 10. 8 It was very stable at Ω / cm · f (that is, logR = 8.3), and had excellent conductive performance even under a low applied voltage.
The split type composite fiber for mixing with the obtained conductive fiber had a reduced viscosity of 0.85 (concentration in orthochlorophenol 1 g / dl, 30) containing 1.0% by mass of silica having a primary average particle size of 0.04 μm. ° C) polyethylene terephthalate (hereinafter abbreviated as PET) and nylon 6 having a reduced viscosity of 1.80 (concentration in orthochlorophenol of 1 g / dl, 30 ° C), and each was melt-extruded separately, and then each polymer part 2 is supplied to a spinning head that forms a multi-layered composite shape with 6 layers of PET and 5 layers of nylon as shown in FIG. 2, and the diameter of the metering portion is 0.25 mmφ, the land length is 0.5 mm, and the nozzle Melt spinning was carried out at a spinning temperature of 285 ° C. from a 24-hole round hole nozzle in which the hole outlet was in a trumpet shape and the outlet diameter was 0.5 mmφ (see Table 2).
[0079]
A horizontal blowing type cooling air spraying device having a length of 1.0 m is installed directly under the spinneret, and the composite fiber spun from the base is immediately introduced into the cooling air spraying device, at a temperature of 25 ° C. and a humidity of 65 RH%. The cooled air adjusted to was blown onto the spun fiber at a speed of 0.5 m / second, and the fiber was cooled to 50 ° C. or lower (fiber temperature at the outlet of the cooling air spray device = 40 ° C.).
[0080]
The composite fiber cooled to 50 ° C. or lower is introduced into a tube heater (inner wall temperature 180 ° C.) having a length of 1.0 m and an inner diameter of 30 mm installed at a position 1.6 m from directly below the spinneret, and drawn in the tube heater. After that, an oil agent was applied to the fiber coming out of the tube heater by a guide oiling method, and subsequently wound up at a take-up speed of 4300 m / min via a pair of (two) take-up rollers, and the stretched 75 denier 24 A filament (82.5 dtex / 24f) composite fiber was produced (see Table 3). Air entanglement was performed at a ratio of the obtained conductive fibers (25% by mass) and split ultrafine fibers (75% by mass), false twisting was performed at 3390 T / M, and a temperature was 170 ° C. to perform split processing. A cylindrical knitted fabric was prepared using the obtained crimped yarn made of polyester and polyamide, and subjected to relaxation, water washing, drying, presetting, alkali weight loss, water washing treatment and drying, and each performance was evaluated. The results are shown in Table 1. A product having cleaning ability against nicotine, lubricating oil and glue was obtained. Furthermore, when the cross section of the fiber was observed, it showed a good splitting property of 95% splitting.
Subsequently, the polyester was dyed under the following conditions.
[0081]
Figure 0003958227
After the reduction cleaning, cold water washing was performed.
[0082]
The charged amount of woven fabric is 3.5μ coulomb / m 2 Met. The actual amount of charge after wearing for 2 years and repeated washing about 250 times during that period is 4.8μcoulomb / m 2 Excellent static neutralization performance, that is, the standard value (hereinafter simply abbreviated as the standard value) of the ESD Safety Guidelines published by the Ministry of Labor, Industrial Safety Research Institute 7μ coulomb / m 2 It cleared the following, was very excellent in durability, and excellent in cleaning power against nicotine, lubricating oil and glue.
[0083]
[Table 2]
Figure 0003958227
[Table 3]
Figure 0003958227
[Table 4]
Figure 0003958227
[0084]
Examples 2-4
Using the same conductive fibers as in Example 1, Example 2 has the cross-sectional shape of the ultrafine fiber as shown in FIG. 16, Example 3 has the cross-sectional shape as shown in FIG. 18, and Example 4 is made of PET and nylon 6. The same operation as in Example 1 was performed except that the composite ratio was 3/1. Both the fiber forming processability and the splitting property are good, and the initial charged charge amount of the fabric and the charged charge amount after 250 washings both clear the reference value and have excellent actual durability. Nicotine, lubricating oil The cleaning power against glue was also excellent.
[0085]
Examples 5-6
The same conductive fibers as in Example 1 were used, and in Example 5, titanium oxide having a primary average particle diameter of 0.4 μm was used in place of the silica used in Example 1, and the titanium oxide content in PET was 0.5. Example 6 was carried out in the same manner as in Example 1 except that barium sulfate having a primary average particle size of 0.6 μm was used instead of silica and the barium sulfate content in PET was 1.0% by mass. did. Both the fiber forming processability and the splitting property are good, and the initial charged charge amount of the fabric and the charged charge amount after 250 washings both clear the reference value and have excellent actual durability. Nicotine, lubricating oil The cleaning power against glue was also excellent.
[0086]
Examples 7-10
Example 7 uses the same ultrafine fibers as in Example 1, Example 7 shows the composite cross-sectional shape of the conductive fiber in FIG. 1, Example 8 shows the composite cross-sectional shape in FIG. 6, Example 9 shows the composite cross-sectional shape in FIG. 10 was carried out in the same manner as in Example 1 except that nylon 12 was used as the conductive carbon matrix polymer. Both the fiber forming processability and the splitting property are good, and the initial charged charge amount of the fabric and the charged charge amount after 250 washings both clear the reference value and have excellent actual durability. Nicotine, lubricating oil The cleaning power against glue was also excellent.
[0087]
Example 11
Nylon 6 containing 35% by mass of two types of conductive carbon blacks (α type oil absorption: 180 cc / 100 g, β type oil absorption: 80 cc / 100 g, mixing ratio α / β = 2/1) with different conductivity performance Except for the use of the conductive polymer component (A), fiberization was carried out in the same manner as in Example 1, and 25 denier / 4f (27.8 dtex / 4f) conductive composite fiber (L 2 : Filament cross-sectional length of 1 filament = 88 μm). The fiberization processability was good and no problem. In the obtained conductive conjugate fiber, the conductive polymer layer (A) was continuously continuous in the fiber axis direction. Further, the number of exposed portions on the fiber surface of the conductive polymer layer (A) is 4, and the exposed distance L in the fiber cross-section circumferential direction of the conductive polymer layer, respectively. 1 (Μm) is 0.6 μm in the circumferential direction, and 0.1 ≦ L 1 (Μm) ≦ L 2 / 10 conditions were satisfied. Furthermore, the electric resistance value when 100 V is applied is 1 × 10 9 It was very stable at Ω / cm · f (that is, logR = 9.0), and had excellent conductive performance even under a low applied voltage.
Air entanglement was performed at a ratio of the obtained conductive fiber (25% by mass) and the same split-type ultrafine fiber (75% by mass) as in Example 1, and false twist was applied at a temperature of 3390 T / M and a temperature of 170 ° C.
About the resulting blended yarn, 50,000 piles / (2.54 cm) 2 A conductive brush of density was created. As a result of image evaluation with a copying machine, it was very excellent with no abnormal discharge. The image evaluation was good for 10,000 copies and the durability was very good. Table 2 shows the composite composition, fiber form, fiberization processability, electrical resistance value, and image evaluation result of the conductive conjugate fiber.
[0088]
Examples 12-14
Fiberization was carried out in the same manner as in Example 11 except that the type of carbon black, the mixing ratio thereof, and the addition amount to the matrix polymer were changed as shown in Table 2. All were excellent in fiberization process property and image characteristics (see Tables 2 to 4).
[0089]
Comparative Examples 1-4
Although it implemented similarly to Example 1 except manufacturing a fiber as shown in Table 2 as an electroconductive composite fiber, the static elimination performance or the fiberization process property was unsatisfactory.
[0090]
Comparative Examples 5-6
Fibers as shown in Tables 2 and 3 were produced as split-type ultrafine fibers and mixed fibers, and image evaluation was performed in the same manner as in Example 11. However, all of them were defective. (See Tables 2-4)
[0091]
【The invention's effect】
In the present invention, conductive composite fibers obtained by composite spinning a thermoplastic polymer containing a specific amount of conductive carbon black by a method satisfying predetermined conditions, and excellent mechanical properties such as strength and elongation. By using mixed yarn of split-type composite fibers made of high-quality polyester and polyamide, it has excellent static elimination performance even after long-term actual use as a charging brush for clothing or copying machines, etc., and used as a wiping cloth It is possible to provide a mixed fiber having an amazing wiping power sometimes. In addition, when the conductive conjugate fiber of the present invention is mixed with other fibers to obtain a fiber product, even if a dyeing process is performed, the other fibers are excellent in dyeing fastness.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing an example of a cross-sectional form of a conductive conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 2 is a schematic view showing another example of the cross-sectional form of the conductive conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 3 is a schematic view showing another example of the cross-sectional form of the conductive conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 4 is a schematic view showing another example of the cross-sectional form of the conductive conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 5 is a schematic view showing another example of the cross-sectional form of the conductive conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 6 is a schematic view showing another example of the cross-sectional form of the conductive conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 7 is a schematic view showing another example of the cross-sectional form of the conductive conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 8 is a schematic view showing another example of the cross-sectional form of the conductive conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 9 is a schematic view showing an example of a cross-sectional form of a conductive conjugate fiber outside the present invention.
FIG. 10 is a schematic view showing another example of the cross-sectional form of the conductive conjugate fiber outside the present invention.
FIG. 11 is a schematic view showing an example of a cross-sectional form of a split type composite fiber used in the present invention.
FIG. 12 is a schematic view showing another example of the cross-sectional form of the split-type conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 13 is a schematic view showing another example of the cross-sectional form of the split-type conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 14 is a schematic view showing another example of the cross-sectional shape of the split-type conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 15 is a schematic view showing another example of the cross-sectional form of the split-type conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 16 is a schematic view showing another example of the cross-sectional shape of the split-type conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 17 is a schematic diagram showing another example of the cross-sectional shape of the split-type conjugate fiber used in the present invention.
FIG. 18 is a schematic view showing another example of the cross-sectional shape of the split-type conjugate fiber used in the present invention.
[Explanation of symbols]
A: Conductive polymer layer (A)
B: Polymer layer (B)

Claims (5)

導電性カーボンブラックを15質量%〜50質量%含有する熱可塑性ポリマーを含む単繊維繊度が1dtex〜15dtexである導電性繊維と、ポリアミド成分と無機微粒子を含有するポリエステル成分からなり、一方の成分を他方の成分が完全に包囲することなく、両成分が接合された横断面を有する分割型複合繊維を分割せしめて得られた単繊維繊度が0.01dtex〜1dtexの極細繊維からなり、交絡数が10ヶ/m以上である混繊糸。It consists of a conductive fiber having a single fiber fineness of 1 dtex to 15 dtex containing a thermoplastic polymer containing 15% by mass to 50% by mass of conductive carbon black, a polyester component containing a polyamide component and inorganic fine particles. It is composed of ultrafine fibers having a single fiber fineness of 0.01 to 1 dtex obtained by dividing a split type composite fiber having a cross section in which both components are joined without completely surrounding the other component, and the number of entanglements is A blended yarn of 10 / m or more. 導電性繊維の混繊率が0.05質量%〜50質量%である請求項1記載の混繊糸。The mixed fiber according to claim 1, wherein the conductive fiber has a fiber mixing ratio of 0.05 mass% to 50 mass%. 導電性繊維が導電性カーボンブラックを15〜50質量%含有する熱可塑性ポリアミドからなる導電性ポリマー層(A)と融点170℃以上の熱可塑性ポリアミドからなるポリマー層(B)とからなる導電性複合繊維であって、任意の繊維断面で見たとき導電性ポリマー層(A)は繊維表面に1ヶ所以上露出しており、その露出箇所1個あたりの露出距離L(μm)は下記式を満足し、かつポリマー層(B)は繊維断面周長の60%以上を占有し、繊維全体質量の50質量%以上97質量%以下を占めている導電性複合繊維である請求項1又は2に記載の混繊糸。
0.1≦L≦L/10
:1フィラメントの繊維断面周長(μm)
A conductive composite comprising a conductive polymer layer (A) made of a thermoplastic polyamide containing 15 to 50% by weight of conductive carbon black and a polymer layer (B) made of a thermoplastic polyamide having a melting point of 170 ° C. or higher. It is a fiber, and the conductive polymer layer (A) is exposed at one or more locations on the fiber surface when viewed in an arbitrary fiber cross section, and the exposure distance L 1 (μm) per exposed location is expressed by the following formula: The polymer layer (B) satisfying and is a conductive composite fiber that occupies 60% or more of the fiber cross-sectional circumference and occupies 50% to 97% by mass of the total mass of the fiber. The blended yarn described.
0.1 ≦ L 1 ≦ L 2/ 10
L 2 : Fiber cross-sectional circumference of a filament (μm)
導電性繊維のポリマー層(B)を構成する熱可塑性ポリアミドが、ジカルボン酸成分の60モル%以上が芳香族ジカルボン酸であるジカルボン酸成分とジアミン成分の60モル%以上が炭素数6〜12の脂肪族アルキレンジアミンであるジアミン成分とから重合されてなる熱可塑性ポリアミドであることを特徴とする導電性複合繊維である請求項3記載の混繊糸。The thermoplastic polyamide constituting the polymer layer (B) of the conductive fiber is a dicarboxylic acid component in which 60 mol% or more of the dicarboxylic acid component is an aromatic dicarboxylic acid and 60 mol% or more of the diamine component has 6 to 12 carbon atoms. 4. The blended yarn according to claim 3, which is a conductive conjugate fiber, which is a thermoplastic polyamide polymerized from a diamine component which is an aliphatic alkylene diamine. 極細繊維が、ポリアミド極細繊維と無機微粒子を含有するポリエステル極細繊維であり、該無機微粒子の一次平均粒子径(μm)とポリエステル中の無機微粒子含有量(質量%)が下記式(1)〜(3)を満たし、ポリエステルの還元粘度(ηsp/C)が0.65〜0.95であり、ポリアミドの還元粘度(ηsp/C)が1.6〜2.2である請求項1〜4のいずれか1項に記載の混繊糸。
0.01≦一次平均粒子径(μm)≦5.0 (1)
0.05≦無機微粒子含有量(質量%)≦10.0 (2)
0.01≦X≦3.0 (3)
但し、X=一次平均粒子径(μm)×無機微粒子含有量(質量%)
The ultrafine fibers are polyester ultrafine fibers containing polyamide ultrafine fibers and inorganic fine particles, and the primary average particle diameter (μm) of the inorganic fine particles and the content of inorganic fine particles (% by mass) in the polyester are represented by the following formulas (1) to ( 5), the reduced viscosity (ηsp / C) of the polyester is 0.65 to 0.95, and the reduced viscosity (ηsp / C) of the polyamide is 1.6 to 2.2. Yarn.
0.01 ≦ Primary average particle size (μm) ≦ 5.0 (1)
0.05 ≦ Inorganic fine particle content (mass%) ≦ 10.0 (2)
0.01 ≦ X ≦ 3.0 (3)
X = primary average particle diameter (μm) × inorganic fine particle content (mass%)
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