JP3946809B2 - 放射線画像処理方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は放射線画像処理方法および装置に関し、詳しくは、照射野絞りをかけて撮影された放射線画像の画像処理方法および装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、放射線撮影により放射線写真フィルムに記録された放射線画像を光電的に読みとって画像信号を得、この画像信号に適切な画像処理を施した後に、CRTやレーザプリンタ等に出力することが行われている。また、蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の医療用放射線画像を一旦シート状の蓄積性蛍光体に記録し、この蓄積性蛍光体シートをレーザ光等の励起光で走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得られた輝尽発光光を光電的に読みとって画像信号を得、この画像信号に基づき被写体の放射線画像を出力する放射線画像記録再生システムも知られている。
【0003】
このような放射線画像記録再生システムでは、撮影装置、読取装置、画像処理装置、CRT、レーザプリンタ等は必ずしも病院内の1箇所に設置されているわけではなく、病院内の各所に分散して設置され、ネットワークにより接続されていることが多い。また、大病院で撮影、取得された診断画像データを、撮影装置等の大掛かりな設備を持たない遠隔地の病院へネットワークを介して転送して、遠隔地の病院のCRTに表示して診断に利用することなども行われている。
【0004】
一方、放射線画像の撮影方法として、患者の被爆線量の低減のために、照射野絞りをかけて診断に必要な部分にのみ放射線が照射されるようにすることが行われており、この際、この照射野絞りをかけて撮影された放射線画像に対して、照射野内領域の画像が観察に適したものとなるように画像処理を施すことも行われている(特開平3-98174号等)。例えば、上記のような画像処理システムでは、このような放射線画像をそのままCRT等に表示すると照射野外領域の輝度が高くなってしまい画面が見づらくなるため、照射野外領域の輝度が低くなるように画像処理を行うことがある。この処理は、同様にフィルム出力における照射野外領域の濃度を高くする処理でもあり、これによりフィルム出力の見にくさを解消するものでもある(以下、このような処理を照射野外黒化処理と称する)。
【0005】
ところで、通常、ネットワークを介してCRT等に画像データを転送出力する場合には、転送先の装置およびネットワークの負荷を軽減するために、転送前に必要な画像処理を行ってしまい、最小限必要な画像データ、すなわち処理済画像データのみを転送することが行われている。上記のように照射野内の画像を見やすくするために画像処理を行う場合も例外ではなく、まず、取得した原画像に対して画像認識処理を施して照射野内領域と照射野外領域を区別するための照射野情報(照射野領域を表す情報、あるいは照射野内外の領域の境界を表す情報等)を取得し、次にその照射野情報に基づいて照射野内外領域を区別しながら、例えば照射野外領域を黒化するといった画像処理を行い、その後その処理済画像データをネットワークを介してCRTあるいはレーザプリンタ等の出力部へと転送することが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般にネットワークを使用した画像処理システムで、送信側の異常のために出力側(受信側)において適切な画像データが得られない場合には、送信側で異常が発生した過程をやり直し、再度正常な画像データを転送し直すことが行われる。
【0007】
しかしながら、照射野候補の取得処理(例えば照射野候補の自動認識処理など)において異常が発生したために誤った照射野情報が作成され、画像そのものは正常であるのにもかかわらず観察したい部分が観察できない状態に(例えば黒化)されてしまったような場合には、時間をかけて処理をやり直すよりは、多少見にくくてもよいから単にその処理を解除して、すぐに画像を観察したいという場合がある。
【0008】
また、解除しないまでも、転送先で照射野を補正して、その補正された照射野に基づいて画像処理を施したい場合もある。
【0009】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、転送先で出力される照射野を有する画像に関し、速やかに、その照射野の変更、解除を可能にした放射線画像処理方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の放射線画像処理方法および装置は、放射線画像の照射野候補の取得処理を、転送元である画像情報取得部において行い、得られた照射野候補の情報を放射線画像データに添付して又は別個に、転送先である画像出力部に転送し、この転送された情報に基づいて転送先で画像処理を行うものである。
【0011】
すなわち、本発明の第1の放射線画像処理方法は、放射線画像を表す放射線画像データと、該放射線画像の照射野候補を示す照射野候補情報とを取得し、
前記照射野候補を示す情報を、前記放射線画像データに添付して又は前記放射線画像データとは別個に転送し、
前記転送された照射野候補を示す情報と前記転送された放射線画像データとに基づいて、転送先において、前記放射線画像のうち前記照射野候補内領域の画像が観察に適した画像となるような画像処理を施し、
該画像処理が施された放射線画像を出力することを特徴とするものである。
【0012】
ここで上記「照射野候補情報を取得する」方法としては、放射線画像データに対して所定のアルゴリズムにしたがって自動認識処理を施す方法(特開昭63-259538号、特開平2-96883号等)、あるいはオペレータがモニタの表示された放射線画像を見ながらマウスやタッチペン等の入力手段を用いて照射野を指定入力する方法等種々の方法などを適用することができる。
【0013】
なお、放射線画像データに対して所定のアルゴリズムにしたがった処理を施して自動的に照射野候補を検出する方法としては、例えば特開昭63-259538号等により開示された、画像データの差分等に基づいて画像中のエッジ候補点をそれぞれ検出し、これらのエッジ候補点に基づいてそのエッジ線を得る処理をはじめとして、スネークスアルゴリズム等の動的輪郭抽出処理等、公知の種々の照射野認識処理を適用することができる。
【0014】
また上記照射野候補とは、上記認識処理により照射野として検出されたものを意味する。すなわち、自動認識処理の精度によっては、あるいはオペレータの入力精度によっては、現実の放射線画像中に存在する照射野(存在する照射野が0(ゼロ)の場合、すなわち照射野が存在しない場合も含む)を的確に検出できるとは限らないため、この現実の照射野と区別するため、本明細書中においては、認識処理等何らかの方法により照射野として取得されたものを照射野候補と称するものとする。
【0015】
照射野候補を示す情報(照射野候補情報)とは、上記取得された照射野候補を放射線画像中で特定するための位置データや照射野のビットマップ等である。
【0016】
また、「放射線画像データに前記照射野情報を添付して転送する」とは、例えば2つのデータを含むデータフォーマットを定めて、そのフォーマットにしたがって転送データを作成して転送すること、あるいは転送時のヘッダ情報に照射野候補情報を含めて転送すること等を意味する。また、照射野候補情報を放射線画像の一部として埋め込み、1つの放射線画像データとして転送してもよい。例えば、照射野候補情報を放射線画像データに埋め込む方法として、画像データの数ライン分のデータを照射野候補情報格納用として割り当てることが考えられる。この場合、2000画素(1画素8ビット(bit ))2ライン分を照射野候補情報格納用とすれば4000バイト(byte)の格納領域が確保されたことになる。この領域を用いて照射野候補情報を表す各パラメータを格納することができる。このとき画像データは最後の2ラインが実質有効ではなくなるが、画像端部のこの程度であれば診断画質上、実質的な支障はない。
【0017】
この他、放射線画像データに照射野データを添付して転送する方法として、データの転送方法として用いられている多くの方法を適用することができる。
【0018】
上記画像処理としては、例えば放射線画像の照射野候補外領域を低輝度もしくは高濃度にする画像処理(照射野外黒化処理)等が挙げられる。ここで、「照射野候補外領域を低輝度もしくは高濃度にする画像処理」とは、CRTに表示された際の輝度が低くなるように、もしくはその画像がフィルムに出力された際のフィルム濃度が高くなるように照射野候補外領域を表すデータを置き換えることを意味する。この他、「放射線画像の照射野候補内領域の画像が観察に適した画像となるような画像処理」を適用することもでき、例えば照射野候補内のみを切り出して表示出力する処理、照射野候補外にぼかしを入れる処理等が挙げられる。
【0019】
さらに、上記画像処理後の放射線画像が出力された結果の適否に応じて、転送先において照射野候補を補正し、補正をした場合は該補正後の照射野候補に基づいて、補正をしない場合は前記転送された照射野候補に基づいて、前記放射線画像のうちそれぞれ対応する照射野候補内領域の画像が観察に適した画像となるような画像処理を施し、画像処理が施された放射線画像を出力するようにしてもよい。
【0020】
「画像処理後の放射線画像が出力された結果の適否に応じて」とは、出力された放射線画像を転送先のオペレータや医師等が観て、そのオペレータ等が当該照射野候補領域が適切な範囲を示しているか否かを判断し、その判断結果に応じて、の意である。なお、「適否に応じて補正し」とは、「適」の場合は補正しないことを意味する。
【0021】
照射野候補を補正するとは、照射野候補の大きさ、形状、存在個数や有無等を変更することをいい、上記転送先で補正情報(例えば、照射野候補の形状は{矩形、円形、楕円形、その他}であるという情報、照射野の存在個数は{0個、1個、2個、4個}であるという情報等)を与えることにより、その補正情報に適合するような所定の補正のためのアルゴリズムにしたがって転送元または転送先でその照射野候補を調整し、補正後の照射野候補を転送先で出力するものである。この場合において、補正情報として照射野の存在個数を「0個」と入力して照射野候補を補正することは、照射野候補が存在しないとすることであり、照射野候補に基づく画像処理を解除して放射線画像全体を画像処理することと同義である。
【0022】
したがって、このような場合は、上記補正情報を入力(照射野の存在個数を「0個」と入力)することに代えて、直接、照射野候補に基づく画像処理を解除する指示を入力するようにしてもよい。
【0023】
また、転送先で補正情報等を与えることには、オペレータが例えばモニタに表示(出力)された放射線画像を見て、オペレータが認識した照射野を、オペレータがモニタ面上でマウスやタッチペン等の入力手段を用いて照射野を入力する操作も含まれる。
【0024】
また、本発明の第1の放射線画像処理装置は、上記本発明の第1の画像処理方法にしたがって処理を行う装置であり、放射線画像を表す放射線画像データと、該放射線画像の照射野候補を示す照射野候補情報とを取得する画像情報取得部と、
前記照射野候補を示す情報と前記放射線画像データとに基づいて、前記放射線画像のうち前記照射野候補内領域の画像が観察に適した画像となるような画像処理を施す画像処理手段と、該画像処理が施された放射線画像を出力する画像出力手段とを有する画像出力部と、
前記照射野候補を示す情報を、前記放射線画像データに添付して又は前記放射線画像データとは別個に、前記画像情報取得部から前記画像出力部に転送する転送手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0025】
画像出力手段としては、前述したようにCRT等の画像表示手段や、フイルムに画像を露光出力するLP(レーザープリンタ)等の画像記録手段等を適用することができる。
【0026】
ここで、画像情報取得部および/または画像出力部が、所定の補正情報に応じて照射野候補を補正する補正手段を有し、画像出力部がさらに、所定の補正情報の入力を受けて補正手段に補正情報を出力する補正情報入力手段を有し、画像処理手段を、補正手段による補正がなされた場合は補正後の照射野候補に基づいて、補正がなされない場合は転送された照射野候補に基づいて、画像処理を施すものとした構成を採ることもできる。
【0027】
前述した本発明の第1の放射線画像処理方法および第1の画像処理装置は、転送先において最初から画像処理した放射線画像を出力するのに対し、本発明の第2の放射線画像処理方法および第2の画像処理装置は、転送先において最初は照射野候補を放射線画像に単に合成して出力するに止まり、画像処理はその合成された結果に応じて、照射野候補を補正した上で行うようにしたものである。
【0028】
すなわち本発明の第2の放射線画像処理方法は、放射線画像を表す放射線画像データと、該放射線画像の照射野候補を示す照射野候補情報とを取得し、
前記照射野候補を示す情報を、前記放射線画像データに添付して又は前記放射線画像データとは別個に転送し、
前記転送された照射野候補を示す情報と前記転送された放射線画像データとに基づく前記照射野候補および前記放射線画像を、転送先において合成して出力することを特徴とするものである。
【0029】
つまり放射線画像に照射野候補の線状パターンが重ねられて出力されるため、照射野候補の配置状態や、形状、個数等の適否を的確に判断することができる。
【0030】
さらに、上記合成して出力された画像の結果の適否に応じて転送先において照射野候補を補正し、補正をした場合はその補正後の照射野候補に基づいて、補正をしない場合は転送された照射野候補に基づいて、放射線画像のうちそれぞれ対応する照射野候補内領域の画像が観察に適した画像となるような画像処理を施し、画像処理が施された放射線画像を出力するようにしてもよい。
【0031】
なお、画像処理の具体的な適用例、照射野候補情報の放射線画像データへの添付の方法、照射野候補の補正等については、上記本発明の第1の画像処理方法と同様である。
【0032】
また、本発明の第2の放射線画像処理装置は、上記本発明の第2の画像処理方法にしたがって処理を行う装置であり、放射線画像を表す放射線画像データと、該放射線画像の照射野候補を示す照射野候補情報とを取得する画像情報取得部と、
前記照射野候補を示す情報と前記放射線画像データとに基づく前記照射野候補および前記放射線画像を合成する画像処理手段と、該合成された放射線画像を出力する画像出力手段とを有する画像出力部と、
前記照射野候補を示す情報を、前記放射線画像データに添付して又は前記放射線画像データとは別個に、前記画像情報取得部から前記画像出力部に転送する転送手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0033】
なお、本発明の第2の放射線画像処理装置における画像処理手段は上記の通り、前述した本発明の第1の放射線画像処理装置における画像処理手段と、その作用を異にするものである。
【0034】
ここで、照射野認識処理部および/または画像出力部が、所定の補正情報に応じて照射野候補を補正する補正手段を有し、画像出力部がさらに、所定の補正情報の入力を受けて補正手段に補正情報を出力する補正情報入力手段を有し、画像処理手段を、補正手段による補正がなされた場合は補正後の照射野候補に基づいて、補正がなされない場合は転送された照射野候補に基づいて、画像処理を施すものとした構成を採ることもできる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の放射線画像処理方法および装置によれば、取得した照射野候補を示す情報を、放射線画像データに添付して又は放射線画像データとは別個に画像出力部に転送し、画像出力部において、照射野候補情報に基づいてその放射線画像の照射野候補内領域の画像が見やすくなるような画像処理を行うので、出力側(転送先(画像出力部))に画像処理が施される前の画像データを保持することができ、これにより、送信側(転送元(画像情報取得部))において例えば照射野の認識処理が誤っている等のために適切な照射野候補情報が取得できなかった場合でも、出力側において、直ちに画像処理、合成処理が施される前の状態の画像データが表す放射線画像を再出力することができる。
【0036】
この際、照射野候補情報を放射線画像データの一部として埋め込むことにより前記添付を行えば、放射線画像データだけを転送する場合に比べて転送データ量は増加せず、また上記のような画像処理機能もしくは合成機能を有する画像出力部ではその照射野候補情報が認識されてその情報に基づく画像処理または合成処理が行われ、一方、当該機能を有しない画像出力部ではその照射野候補情報は単に放射線画像の一部を表すものとされるため照射野候補情報としては無視され、そのままの状態の放射線画像が出力されるため、上記機能を有する本発明の放射線画像処理方法、装置の導入にあたり、元のシステムの一部分を変更するだけでよく、導入コストを抑制することができるという効果もある。
【0037】
さらに、本発明の第2の放射線画像処理方法および第2の放射線画像処理装置によれば、転送先においては、放射線画像に照射野候補の線状パターンが重ねられて出力されるため、放射線画像の全体像を視野に入れながら、放射線画像全体に占める照射野候補の様子(照射野候補の配置状態、形状、個数等)を観察することができ、照射野候補の適否をより的確に判断することができる。
【0038】
さらに本発明の第1および第2の放射線画像処理方法、装置において、上記出力された画像の結果の適否に応じて照射野候補を補正するようにした構成を採用した場合には、単に画像処理、合成処理が施される前の状態の放射線画像を再出力するだけに止まらず、照射野候補を補正したうえで、観察に適した画像処理が施された照射野候補内領域の画像を、出力側において直ちに得ることができる。
【0039】
なお画像処理として照射野外黒化処理を採用した場合、照射野内領域の画像が観察対象外である照射野外からの影響を受けないため、出力画像をより診断性能の高いものとすることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の放射線画像処理方法および装置の具体的な実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0041】
図1は、本発明の放射線画像処理方法および装置における処理およびデータの流れを示す図であり、図中の長方形は処理を、楕円はデータを表している。各処理は、1つの専用装置により行ってもよいし、他の処理とともに行われてもよい。すなわち、例えば放射線画像読取処理等は読取装置という1つの装置で行われるものであるが、照射野情報取得処理等は、画像処理装置により行われる一連の画像処理の1つとして行われるものであってもよい。
【0042】
図1の画像情報取得部6は撮像手段、読取手段、画像認識を行う画像認識処理手段等、全体として放射線画像データおよび関連する画像情報を生成する機能を有する部分を示している。ただしこの構成は一例示形態に過ぎず、本発明の放射線画像処理装置によれば、画像情報取得部6は撮像手段、読取手段を必ずしも具備する必要はなく、少なくとも画像認識(照射野認識)処理を行う画像認識処理手段を備え、放射線画像データの入力を受け、画像認識処理手段が入力された放射線画像データに基づいて前記照射野候補を認識処理しうるものであればよい。
【0043】
同様に、画像出力部7は画像処理手段を介して、CRT、レーザプリンタ等、最終的に放射線画像データを可視画像として出力する部分を示している。また、本発明の放射線画像処理方法および装置は、ネットワーク等の転送手段により画像情報取得部6から画像出力部7へ放射線画像データ2が転送されることを前提としており、画像情報取得部6と画像出力部7とが比較的離れた場所に存在している場合に特に多大な効果を発揮できるものである。
【0044】
照射野を絞った撮影により得られた放射線画像1は、放射線画像読取処理8によりデジタル信号化され、放射線画像データ2となる。読取処理8により得られた放射線画像データ2は、照射野候補認識処理9、具体的には前述の特開昭63-259538号等に示される照射野認識方法による画像認識処理が施され、これにより照射野候補情報3が得られる。照射野候補情報3は照射野候補そのものを示す情報であっても、照射野の内側と外側の境界を示す境界線(照射野の輪郭)情報であってもよい。またその情報の表現方法、すなわちデータ形式についても特に限定はなく、ビットマップデータの他あらゆるデータ形式が考えられる。但し、転送速度やネットワーク負荷を考慮すれば、できる限り小さいデータとして表現することが望ましい。
【0045】
照射野候補情報3は転送手段により放射線画像データ2に添付されて画像出力部7へと転送されるが、この添付の方法に関し、以下、図2および図3に例を示す。但し、この添付方法に関しては、これらの例以外にも種々の方法を適用することができる。
【0046】
図2は画像情報取得部6から画像出力部7への転送データを示すものである。このデータは3つの放射線画像データに転送用ヘッダを付して1つの転送データとして送るものであるが、図に示されるように、各放射線画像データ2の後にその画像データの照射野候補情報3を示すデータが続いている。この方法はデータ処理が容易であるという利点を有しているが、画像出力部が従前の装置である場合には照射野候補情報を画像データから分離するという機能を有しないため、照射野候補情報3をも放射線画像データ2として認識してしまうなど不都合が生じてしまうため、システムを構成する全ての画像出力部が本発明の機能を有するものでなくてはならないという制約がある。
【0047】
実際の放射線画像記録再生システムは、特にCRT等の表示系を多数含んでいることが多いため、本発明の実施のために全ての出力装置を入れ替えあるいは変更する必要があり、この場合、その入れ替え等に要する負担は少なくない。
【0048】
図3に示す方法は、このような制約のない方法である。この方法は、放射線画像データ2の数ライン分のデータを照射野格納用として割り当て、照射野情報3を放射線画像データ2に埋め込むものである。この際、照射野格納用領域にあった画像データは失われ、代わりに画像としては無効なデータが出力されることになるが、出力画像の画質に支障を与えない部分のデータであれば特に問題はない。
【0049】
この方法によれば、本発明の画像処理機能を有する画像出力部7は、この放射線画像の一部として埋め込まれた照射野情報3を、照射野情報として正しく認識し、その情報に基づいて例えば照射野外領域の黒化処理等の画像処理を行う。
【0050】
また、画像出力部7が本発明の方法に対応していないものである場合には、照射野情報3に相当する部分の出力は無効となるが、放射線画像データ全体としては観察上問題のない可視画像を出力することができる。
【0051】
なお、照射野候補情報を上述のような画像データの数ライン分に相当する領域に格納する場合には、できる限り小さなデータとして格納できることが望ましい。図3の例は、矩形の照射野を領域の左上の座標と領域の縦横の長さとして表したものであるが、このようなデータ形式で照射野候補情報を表せば、数十バイト(byte)から数キロバイト(kbyte) の領域で照射野候補情報を埋め込むことが可能となる。この他、照射野候補情報のデータ形式として、照射野候補領域の輪郭を複数の点とそれを結ぶ線として表す形式(いわゆるベクトルデータ)等、種々の形式が適用できる。
【0052】
次に、以上のように転送された放射線画像データおよびそれに添付された照射野候補情報を受信した画像出力部7の処理について、再び図1を参照して説明する。画像出力部7においては、放射線画像データ2と照射野候補情報3に対して画像処理が施されるが、本実施形態の放射線画像処理装置では、照射野外領域黒化処理10が施され、処理済放射線画像データ5が生成され、これがCRTあるいはレーザプリンタ等により可視画像として出力される。この際、放射線画像データ2はこの照射野外黒化処理10により消去されるわけではなく、別途未処理放射線画像データ4として保持されている。
【0053】
ここで、前記画像情報取得部6において照射野候補認識処理9が行われた際に何らかの異常が発生したために検出された照射野候補情報3が誤っていたとする。これは、例えば放射線画像の観察したい部分が黒化されてしまうといった不都合を生じさせる。従来の画像出力部は、処理済放射線画像データ5しか保持していなかったため、画像情報取得部6における照射野候補認識処理以後をやり直さなければならなかった。
【0054】
しかし、本実施形態の放射線画像処理装置の場合は、未処理放射線画像データ4が画像出力部7に保持されているため、正しく黒化処理されていなくても、とりあえず観察したい部分が観察できればよい、といった場合に黒化処理を解除することができる。つまり、画像出力部の操作者からの指示にしたがって、出力データを処理済放射線画像データ5から未処理放射線画像データ4に切り換えることが可能である。
【0055】
図4は、本実施形態の放射線画像処理装置の上記効果を、実際に出力される画像を例にあげることにより説明する図である。本実施形態の放射線画像処理装置によれば、例えば画像情報取得部6において取得された画像データ2の照射野候補情報が誤っていたために、出力画像11のように黒化されるべきところが出力画像12のようになってしまった場合、画像出力部7において黒化処理を解除し、未処理放射線画像を直ちに出力することができる。
【0056】
なお、照射野の画像を見やすくするために行われる画像処理としては、上記黒化処理の他、例えば照射野内の画像のみを切り出して表示する処理、さらには、複数の放射線画像から切り出してきた照射野内の画像を並べて配置して1枚のフィルムに出力する処理など、種々の処理が考えられるが、これらは全て本発明の技術的思想の範囲に含まれるものである。
【0057】
このように本実施形態の放射線画像処理装置によれば、転送元において取得した照射野候補が適切なものでない場合にも、転送先(ネットワーク中の端末レベル)において、その照射野候補に基づいた画像処理を直ちに解除して、照射野の無い、診断価値のより高い放射線画像を出力させることができる。
【0058】
上記実施形態においては、転送された放射線画像は、転送先において画像処理が施されたうえで出力される構成としたが、このような構成に代えて、転送先における画像処理を、放射線画像に照射野候補を単に合成する処理とする構成を採ってもよい。
【0059】
このような構成の実施形態は本発明の第2の放射線画像処理方法、装置の一実施態様となり、画像出力部において、図5に示すように放射線画像に照射野候補の線状パターンが重ねられて出力されるため、放射線画像の全体像を視野に入れながら、放射線画像全体に占める照射野候補の様子(照射野候補の配置状態、形状、個数等)を観察することができ、照射野候補の適否をより的確に判断することができる。
【0060】
また本実施形態においては、画像情報取得部から画像出力部への照射野候補情報の転送を、放射線画像データに添付して行うものとしたが、本発明においてはこの態様に拘わらず、放射線画像データと別個に転送する態様としてもよい。このように別個に転送する構成とした場合、放射線画像データは、画像情報取得部から転送してもよいし、または例えばメモリ等の外部の他の装置から転送してもよい。
【0061】
図6は本発明の放射線画像処理装置の他の実施形態の構成を示す図である。図示の放射線画像処理装置100 は、外部の放射線画像読取装置(CR装置:コンピューテッド・ラジオグラフィ)200 、断層画像撮影装置(CT装置)300 、磁気共鳴画像撮影装置(MRI装置)400 等から放射線画像を表す放射線画像データを取得するとともに、この取得された放射線画像データに基づいて放射線画像の照射野候補を示す照射野候補情報を認識処理する照射野認識処理手段21を有する画像情報取得部20と、
取得された照射野候補情報と放射線画像データとを対応づけて記憶するファイリング部30と、
画像情報取得部20から入力された照射野候補情報と放射線画像データとに基づいて、放射線画像のうち照射野候補内領域の画像が観察に適した画像となるような照射野外黒化処理を施す画像処理手段41と、この黒化処理が施された放射線画像を出力するCRT等の画像出力手段42と、照射野候補を補正するための情報である補正情報の入力を受ける補正情報入力手段43と、補正情報入力手段43に入力された補正情報に基づいて、照射野候補を補正する補正手段44とを有する画像出力部40と、
照射野候補を示す情報を、放射線画像データに添付して又は放射線画像データとは別個に、画像情報取得部20から画像出力部40に転送する転送手段50とを備えた構成である。
【0062】
ここで画像処理手段41はさらに、補正手段44による補正がなされた場合は補正後の照射野候補に基づいて、補正がなされない場合は転送された照射野候補に基づいて、再度画像処理を施すものである。
【0063】
なお、この放射線画像処理装置100 は、図7に示すようなネットワークの一部を構成するものである。また、図示のネットワークにおいては、QC−WS(QC(品質管理)ワークステーション)20が画像情報取得部20、読影端末40が画像出力部40にそれぞれ対応するものとして記載している。
【0064】
照射野認識処理手段21による照射野の認識処理は、放射線画像データに対して所定のアルゴリズムにしたがった処理を施して自動的に照射野候補を検出する処理であり、例えば特開昭63-259538号等により開示された、画像データの差分等に基づいて画像中のエッジ候補点をそれぞれ検出し、これらのエッジ候補点に基づいてそのエッジ線を得る処理や、スネークスアルゴリズム等の動的輪郭抽出処理等、公知の種々の照射野認識処理が該当する。
【0065】
画像処理手段41による照射野外黒化処理は、放射線画像の照射野候補外領域を一律に最低輝度もしくは最高濃度に変換する処理をいう。
【0066】
補正情報入力手段43に入力される補正情報とは、照射野候補の形状が{矩形、円形、楕円形、その他}であるという情報、照射野の存在個数が{0個、1個、2個、4個}であるという情報等、照射野候補を改めて特定するのに役立つ情報を意味する。なお、画像出力手段42に出力された放射線画像における照射野候補が補正を要しないものである場合は、「補正なし」という情報も補正情報となる。
【0067】
補正手段44による照射野候補の補正とは、補正情報入力手段43に入力された補正情報に基づいて、ファイリング部30に記憶された照射野候補情報に関し、その照射野候補情報が表す照射野候補の大きさ、形状、存在個数や有無等を変更することをいう。
【0068】
次に本実施形態の放射線画像処理装置100 の作用について説明する。
【0069】
まずネットワーク上のCR装置200 等により撮影された放射線画像を表す放射線画像データは画像情報取得部20に入力される。画像情報取得部20はこの入力により放射線画像データを取得するとともに、この取得された放射線画像データに基づいて照射野認識処理手段21が当該放射線画像の照射野候補を検出する。
【0070】
照射野認識処理手段21により検出された照射野候補を示す照射野候補情報は、画像情報取得部20に入力された放射線画像データに添付されて転送手段50により、画像出力部40およびファイリング部30に転送される。
【0071】
ファイリング部30は、転送された照射野候補情報と放射線画像データとを対応づけて記憶する。
【0072】
一方、画像出力部40においては、画像処理手段41が、画像情報取得部20から入力された放射線画像データから、添付された照射野候補情報を認識して、得られた照射野候補情報に基づき、当該放射線画像データが表す放射線画像のうち当該照射野候補情報が表す照射野候補の外側領域を一律に最低輝度となるように黒化処理を施す。
【0073】
そしてこの照射野候補外領域が黒化処理された放射線画像は画像出力手段42に可視画像として表示される。
【0074】
ここで画像出力部40においては医師等が、画像出力手段42に出力された可視像を観察するが、求められた照射野候補が、実際に放射線画像中に存在する照射野よりも小さかった場合等、検出された照射野候補が不適切である場合には、医師等は、補正情報入力手段43に、照射野候補を補正するための有用な情報(予め判っている情報等)である補正情報を入力する。この補正情報の入力形式は例えば補正メニューをCRT等に階層状に表示しておいて、適切な補正を行い得る補正情報をメニューの中から選択して入力するなどの態様を適用することができる。一方、医師等が、照射野候補は適切であると判断した場合には、補正情報入力手段43に「補正無し」という補正情報を入力する。なお、「補正無し」という補正情報を入力するのに代えて、画像出力手段42に可視像が出力されてから一定時間経過したときは補正情報入力タイムアウトとして補正無しとの取扱いとしてもよい。
【0075】
補正情報入力手段43に入力された補正情報は補正手段44に入力され、補正手段44は、ファイリング部30に記憶されている照射野候補情報を読み出し、この読み出して得られた照射野候補情報について、入力された補正情報に基づいて補正する。
【0076】
そしてこの補正がなされた後の照射野候補に基づいて、画像処理手段41が、前記放射線画像データが表す放射線画像のうち、当該補正後の照射野候補情報が表す照射野候補の外側領域を一律に最低輝度となるように黒化処理を施す。
【0077】
そしてこの照射野候補外領域が黒化処理された放射線画像が画像出力手段42に可視画像として再表示される。
【0078】
なお、照射野候補について、医師等の観察者が補正不要と判断した場合には、補正情報入力手段43に「補正無し」との情報が入力され、補正手段44はこの補正情報に基づいて照射野候補の補正は行わず、画像処理手段41が、前記放射線画像データが表す放射線画像のうち、当該照射野候補情報が表す照射野候補の外側領域を一律に最低輝度となるように黒化処理を施す。そしてこの照射野候補外領域が黒化処理された放射線画像が画像出力手段42に可視画像として再表示される。
【0079】
このように、本実施形態の放射線画像処理装置によれば、図1に示した実施形態の装置のように、出力された画像の結果の適否に応じて照射野外黒化処理を解除するだけでなく、照射野候補を補正したうえで、観察に適した画像処理が施された照射野候補内領域の画像を、出力側において直ちに得ることができる。
【0080】
なお、上記実施形態においては、補正手段を画像出力部の一構成要素とした態様について説明したが、補正手段は画像情報取得部が備えるものであってもよいし、画像出力部と画像情報取得部との双方が備える構成であってもよい。
【0081】
また図6、7に示した実施形態の放射線画像処理装置100 は、画像処理手段41として、放射線画像データに対して最初の画像処理から照射野外黒化処理を施すものを適用したが、これに代えて、最初の画像処理では放射線画像に照射野候補を単に合成処理(図5参照)のみを施し、補正があった場合は、補正後の照射野候補に基づいて、補正をしない場合は最初に転送された照射野候補に基づいて、黒化処理を施す画像処理手段41′を適用してもよい。このような実施形態は本発明の第2の放射線画像処理装置の一実施形態に該当する。
【0082】
さらに上記実施形態において、医師等のオペレータが例えば画像出力手段42に表示(出力)された放射線画像を見て、オペレータが認識した照射野を、マウスやタッチペン、タッチパネル、タブレット等から手動で入力した情報を、上記補正情報として適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線画像処理方法および装置の一実施形態における処理およびデータの流れを示す図
【図2】放射線画像データへの照射野候補情報の添付方法の一例を示す図
【図3】放射線画像データへの照射野候補情報の添付方法の他の例を示す図
【図4】図1に示した実施形態の本発明の放射線画像処理方法および装置の効果を示す図
【図5】図1に示した実施形態において、画像出力部の画像処理手段による画像処理を、放射線画像に照射野候補を単に合成する処理とした、本発明の第2の放射線画像処理方法、装置の一実施形態を示す図
【図6】本発明の放射線画像処理装置の他の実施形態の構成を示す図
【図7】図6に示した実施形態の放射線画像処理装置を含むネットワークを示す図
【符号の説明】
1 放射線画像
2 放射線画像データ
3 照射野候補情報
4 未処理放射線画像データ
5 処理済放射線画像データ
6 画像情報取得部
7 画像出力部
8 放射線画像読取処理
9 照射野候補情報取得処理
10 照射野外黒化処理
11 正しい照射野情報に基づく出力画像
12 誤った照射野情報に基づく出力画像
Claims (12)
- 放射線画像を表す放射線画像データと、該放射線画像の照射野候補を示す照射野候補情報とを取得し、
前記照射野候補情報を、前記放射線画像データに添付して又は前記放射線画像データとは別個にネットワークを介して転送し、
前記転送された照射野候補情報と前記転送された放射線画像データとに基づいて、転送先において、前記放射線画像のうち前記照射野候補内領域の画像が観察に適した画像となるような画像処理を施し、
該画像処理が施された放射線画像を出力することを特徴とする放射線画像処理方法。 - 前記出力結果の適否に応じて、前記転送先において前記照射野候補を補正し、
前記補正をした場合は該補正後の照射野候補に基づいて、前記補正をしない場合は前記転送された照射野候補に基づいて、前記放射線画像のうちそれぞれ対応する照射野候補内領域の画像が観察に適した画像となるような画像処理を施し、
該画像処理が施された放射線画像を出力することを特徴とする請求項1記載の放射線画像処理方法。 - 放射線画像を表す放射線画像データと、該放射線画像の照射野候補を示す照射野候補情報とを取得し、
前記照射野候補情報を、前記放射線画像データに添付して又は前記放射線画像データとは別個にネットワークを介して転送し、
前記転送された照射野候補情報と前記転送された放射線画像データとに基づく前記照射野候補および前記放射線画像を、転送先において合成して出力することを特徴とする放射線画像処理方法。 - 前記出力結果の適否に応じて、前記転送先において前記照射野候補を補正し、
前記補正をした場合は該補正後の照射野候補に基づいて、前記補正をしない場合は前記転送された照射野候補に基づいて、前記放射線画像のうちそれぞれ対応する照射野候補内領域の画像が観察に適した画像となるような画像処理を施し、
該画像処理が施された放射線画像を出力することを特徴とする請求項3記載の放射線画像処理方法。 - 前記画像処理が、前記放射線画像の照射野候補外領域を低輝度もしくは高濃度にする画像処理であることを特徴とする請求項1、2または4記載の放射線画像処理方法。
- 前記照射野候補情報の前記放射線画像データへの前記添付を、該照射野候補情報を該放射線画像の一部として埋め込むことにより行うことを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項に記載の放射線画像処理方法。
- 放射線画像を表す放射線画像データと、該放射線画像の照射野候補を示す照射野候補情報とを取得する画像情報取得部と、
前記照射野候補情報と前記放射線画像データとに基づいて、前記放射線画像のうち前記照射野候補内領域の画像が観察に適した画像となるような画像処理を施す画像処理手段と、該画像処理が施された放射線画像を出力する画像出力手段とを有する画像出力部と、
前記照射野候補情報を、前記放射線画像データに添付して又は前記放射線画像データとは別個に、前記画像情報取得部からネットワークを介して前記画像出力部に転送する転送手段とを備えたことを特徴とする放射線画像処理装置。 - 前記画像情報取得部および/または前記画像出力部は、所定の補正情報に応じて前記照射野候補を補正する補正手段を有し、
前記画像出力部はさらに、前記所定の補正情報の入力を受けて前記補正手段に該補正情報を出力する補正情報入力手段を有し、
前記画像処理手段は、前記補正手段による前記補正がなされた場合は該補正後の照射野候補に基づいて、前記補正がなされない場合は前記転送された照射野候補に基づいて、前記画像処理を施すものであることを特徴とする請求項7記載の放射線画像処理装置。 - 放射線画像を表す放射線画像データと、該放射線画像の照射野候補を示す照射野候補情報とを取得する画像情報取得部と、
前記照射野候補情報と前記放射線画像データとに基づく前記照射野候補および前記放射線画像を合成する画像処理手段と、該合成された放射線画像を出力する画像出力手段とを有する画像出力部と、
前記照射野候補情報を、前記放射線画像データに添付して又は前記放射線画像データとは別個に、前記画像情報取得部からネットワークを介して前記画像出力部に転送する転送手段とを備えたことを特徴とする放射線画像処理装置。 - 前記画像情報取得部および/または前記画像出力部は、所定の補正情報に応じて前記照射野候補を補正する補正手段を有し、
前記画像出力部はさらに、前記所定の補正情報の入力を受けて前記補正手段に該補正情報を出力する補正情報入力手段を有し、
前記画像処理手段は、前記補正手段による前記補正がなされた場合は該補正後の照射野候補に基づいて、前記補正がなされない場合は前記転送された照射野候補に基づいて、前記放射線画像のうち前記照射野候補内領域の画像が観察に適した画像となるような画像処理をさらに施すものであることを特徴とする請求項9記載の放射線画像処理装置。 - 前記画像処理手段による前記画像処理が、前記放射線画像の照射野候補外領域を低輝度もしくは高濃度にする画像処理であることを特徴とする請求項7、8または10記載の放射線画像処理装置。
- 前記転送手段による、前記照射野候補情報の前記放射線画像データへの前記添付が、該照射野候補情報を該放射線画像の一部として埋め込むことにより行うものであることを特徴とする請求項7から11のうちいずれか1項に記載の放射線画像処理装置。
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