JP3945331B2 - 半導体チップのピックアップ装置および吸着剥離ツール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェハから切り出され粘着シートに貼着された状態の半導体チップをピックアップする半導体チップのピックアップ装置および吸着剥離ツールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の電子部品の小型化に伴って半導体チップは薄型化する傾向にあり、100μm以下の極薄の半導体チップが実用化されるようになっている。しかしながら、このように薄型化した半導体チップは極めて破損しやすいことから、取り扱いが難しく、特にウェハから切り出された個片の半導体チップを取り出す作業が極めて困難になっている。この作業においては、粘着シートに貼着された状態の半導体チップを粘着シートから個片毎に剥離しながら吸着ノズルによってピックアップする動作が反復して行われるが、薄型の半導体チップに従来より用いられていた半導体チップの剥離方法、すなわち粘着シートの下方からニードルによって半導体チップを突き上げる方法を用いると、半導体チップの割れや欠けなどの不具合が多発する。
【0003】
この不具合を解消するため、粘着シートから半導体チップを取り出す際に、真空吸引力によって粘着シートを半導体チップの下面から引き剥がす方法が用いられるようになっている(例えば特開2001−118862号公報参照)。この方法によれば、ニードルによって半導体チップを突き上げる必要がないため、割れや欠けなどの不具合を防止することが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方法では、粘着シートを下方から真空吸引するのみでは粘着シートの剥離が困難で、粘着シートの剥離を促進する補助手段、たとえば真空吸着面を粘着シートの下面に対して面方向に相対移動させることによって粘着力を低下させるなどの剥離促進動作の併用を必要としている。このため、機構系の複雑な制御を必要とするとともに、各ピックアップ動作毎に複雑な動作を反復することによるタクトタイムの遅延が避けられず、高い生産性を実現することができなかった。
【0005】
そこで本発明は、薄型の半導体チップを対象として、割れや欠けなどの不具合を防止するとともに高い生産性を実現することができる半導体チップのピックアップ装置および吸着剥離ツールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の半導体チップのピックアップ装置は、粘着シートに貼着された半導体チップをピックアップヘッドでピックアップする半導体チップのピックアップ装置であって、前記粘着シートを保持する保持テーブルと、この保持テーブルの下方に配設され前記粘着シートの下面に吸着面を当接させてこの吸着面から真空吸引することにより粘着シートを半導体チップから剥離する粘着シート剥離機構とを備え、前記吸着面は、複数の直線状の吸引溝と、隣接する吸引溝相互を区分するとともに真空吸引時に粘着シートの下面に当接して支持する境界部とを有し、前記吸引溝から真空吸引することにより粘着シートに貼着された半導体チップを粘着シートとともに撓み変形させ、この撓み変形によって粘着シートを半導体チップの下面から剥離させるものであり、且つ前記半導体チップは、前記吸着面と同一面である複数の前記境界部によって粘着シートを介して支持されており、また前記半導体チップの形状は矩形であり、前記吸引溝は、前記矩形の半導体チップの一辺に対して45°の角度をなす方向に設けられており、前記吸着面が粘着シートの下面に当接した状態において、前記半導体チップの角端部が前記境界部の直上に位置しないように吸引溝が配列されている。
【0010】
請求項2記載の半導体チップのピックアップ装置は、請求項1記載の半導体チップのピックアップ装置であって、前記吸引溝は別体の吸着剥離ツールに設けられており、この吸着剥離ツールは前記粘着シート剥離機構に交換自在に装着される。
【0011】
請求項3記載の吸着剥離ツールは、粘着シートに貼着された矩形の半導体チップをピックアップヘッドでピックアップする半導体チップのピックアップ装置において、前記粘着シートの下面に吸着面を当接させてこの吸着面から真空吸引することにより粘着シートを半導体チップから剥離する粘着シート剥離機構に装着される吸着剥離ツールであって、この吸着剥離ツールに設けられた前記吸着面は、前記矩形の半導体チップの一辺に対して45°の角度をなす方向に設けられた複数の直線状の吸引溝と、隣接する吸引溝相互を区分するとともに真空吸引時に粘着シートの下面に当接して支持する境界部とを有し、前記半導体チップは、前記吸着面と同一面である複数の前記境界部によって粘着シートを介して支持されており、且つ前記吸着面が粘着シートの下面に当接した状態において、前記半導体チップの角端部が前記境界部の直上に位置しないように吸引溝が配列されており、前記吸引溝から真空吸引することにより粘着シートに貼着された半導体チップを粘着シートとともに撓み変形させ、この撓み変形によって粘着シートを半導体チップの下面から剥離させる。
【0012】
本発明によれば、吸引溝から真空吸引して粘着シートに貼着された半導体チップを粘着シートとともに撓み変形させ、この撓み変形によって粘着シートを半導体チップの下面から剥離させることにより、割れや欠けなどの不具合を発生することなく、生産性の高いピックアップ動作を実現することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ装置の構成を示すブロック図、図2は本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ装置の粘着シート剥離機構の斜視図、図3は本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ装置の粘着シート剥離機構の部分断面図、図4は本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ装置の吸着剥離ツールの形状説明図、図5、図6,図7,図8は本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ方法における粘着シート剥離動作の動作説明図、図9は本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ装置の吸着剥離ツールの平面図である。
【0014】
まず図1を参照して半導体チップのピックアップ装置の構成について説明する。図1においてチップ供給部1は、XYテーブル2に立設されたブラケット3上に保持テーブル4を結合して構成されている。保持テーブル4には半導体チップ6(以下、単に「チップ6」と略記する)が多数貼着された粘着シート5が保持されている。
【0015】
ここで、チップ6は薄化加工された薄型チップであり、剛性が小さく撓みやすい特性を有している。粘着シート5の材質には、撓みやすいシリコーン系の樹脂が用いられ、チップ6が貼着された状態において粘着シート5がチップ6とともに容易に撓み変形を生じるようになっている。後述する粘着シート剥離動作では、この性質を利用して、粘着シート5をチップ6ととも撓み変形させることにより、粘着シート5をチップ6の下面から剥離するようにしている。
【0016】
保持テーブル4の下方には粘着シート剥離機構7が配設されている。粘着シート剥離機構7は、粘着シート5の下面に当接して吸引する吸着面をそなえており、粘着シート剥離動作においては、この吸着面から真空吸引することにより粘着シート5をチップ6ととも撓み変形させる。
【0017】
チップ供給部1の上方には、移動テーブル9に装着されたピックアップヘッド8が水平動自在に配設されており、粘着シート5が剥離されたチップ6はピックアップヘッド8の吸着ノズル8aによって真空吸着によりピックアップされる。ピックアップされたチップ6は、移動テーブル9によって移動するピックアップヘッド8にて、基板保持テーブル10に載置されたワーク11上に実装される。
【0018】
保持テーブル4の上方には、カメラ13を備えた撮像部12が配設されている。撮像部12は粘着シート5上のチップ6を撮像し、撮像によって取得された画像データは画像認識部14に伝達される。画像認識部14は画像データを画像処理し、チップ6の位置を検出する。演算部15はCPUであり、記憶部16に記憶されたプログラムを実行することにより各種動作処理や演算を行う。すなわち、画像認識部14の認識結果を受け取る他、以下に説明する各部を制御する。
【0019】
記憶部16は各部の動作に必要なプログラムや認識対象のチップ6のサイズや粘着シート5上での配列データなどの各種データを記憶する。機構制御部17は、ピックアップヘッド8およびピックアップヘッドを移動させる移動テーブル9、粘着シート剥離機構7、XYテーブル2を制御する。表示部18は撮像されたチップ6の画像や操作・入力時の画面を表示する。操作・入力部19はキーボードなどの入力装置であり、操作入力やデータ入力を行う。
【0020】
次に図2,図3を参照して、粘着シート剥離機構7の構成について説明する。図2に示すように、粘着シート剥離機構7は機構本体部20,機構本体部20に回転自在に保持された支持軸部21および吸着剥離ツール22より構成される。吸着剥離ツール22は対象となるチップ6の形状・サイズに応じて別体で準備され、ボルト孔22e(図4参照)を用いて、ボルト23によって支持軸部21の上面に交換自在に装着される。
【0021】
吸着剥離ツール22の上面は粘着シート5に当接して真空吸引する吸着面22aとなっている。吸着面22aには、複数の直線状の吸引溝22bが形成されており、各吸引溝22bの底部に設けられた吸引孔22cは、支持軸部21の内部孔21aに連通している。内部孔21aは真空吸引源25と接続されており、真空吸引源25を駆動することにより、吸引溝22bから真空吸引することができる。ここで、吸引孔22cは1つの吸引溝22bについて複数設けられており、1つの吸引孔22cが閉塞された状態にあっても、吸引溝22b内の真空吸引が可能となっている。
【0022】
機構本体部20内には、図3に示す回転駆動機構24が内蔵されており、吸着剥離ツール22は回転駆動機構24によって垂直軸廻りに回転可能となっている。これにより、吸着剥離ツール22の吸着面22aの垂直軸廻りの平面角度を任意の角度に設定することができ、後述するように吸引溝22bの方向を、剥離対象の矩形のチップ6の一辺に対して吸着剥離動作に最適な所定の角度で設定することができるようになっている。なお、吸着剥離ツール22を回転させる替わりに、保持テーブル4をθ回転させる構成を用いてもよい。
【0023】
次に図4を参照して、吸着面22aに形成された吸引溝22bの形状について説明する。図4に示すように、吸着面22aには幅B、長さLの吸引溝22bが4列設けられている。隣接する吸引溝相互は、境界部22dによって区分されており、各吸引溝22bの内部には突起物などが設けられておらず、粘着シート5の吸着時に粘着シート5の撓み変形を妨げないようになっている。
【0024】
吸引溝22bの幅Bや長さLおよび溝配列数は、対象とするチップ6の大きさに応じて設定されており、吸着面22aを粘着シート5の下面に当接させた状態において、1つのチップ6に対応する範囲が複数の吸引溝22bによって吸引されるように、しかもチップ6の端部が境界部22dの直上に位置しないように、吸引溝22bの幅Bおよび吸着面22aとチップ6との相対位置が設定される(図5参照)。
【0025】
そしてこの吸着面22aによる真空吸引に際しては、境界部22dは吸着面22aと同一面であることから、複数の吸引溝22bを区分する複数の境界部22dの上面が粘着シート5の下面に当接して下方から支持する。すなわち、チップ6も同様に粘着シート5を介して複数の境界部22dによって支持され、吸引過程においてチップ6の姿勢が水平に保持される。
【0026】
そしてこの状態で真空吸引を行うことにより、後述するように、粘着シート5に貼着されたチップ6を粘着シート5とともに撓み変形させ、この撓み変形によって粘着シート5をチップ6の下面から剥離させる。なお、境界部22dとしては、各吸引溝22bを連続した仕切面で完全に区切る必要はなく、途中が途切れた不連続形状であってもよく、さらには上面が吸着面22aと同一面に位置する柱状の仕切部を点列状に設ける構成でもよい。
【0027】
この半導体チップのピックアップ装置は上記のように構成されており、次にチップ6のピックアップ工程における粘着シート5の剥離動作について各図を参照して説明する。まずチップ6が貼着された粘着シート5を保持テーブル4に保持させる(図1参照)。次に、粘着シート剥離機構7の吸着面22aを粘着シート5の下面に当接させる。
【0028】
このとき、図5に示すように、剥離対象となるチップ6の辺6aに対して、吸引溝22bが予め設定された所定の角度α(この例では45゜)になるよう、粘着シート剥離機構7の回転駆動機構24を駆動して吸着剥離ツール22の回転角度を調整する。また、チップ6の角端部6bが、境界部22dの直上に位置することなく、吸引溝22bの幅方向の略中間に位置するよう、粘着シート5に対する粘着シート剥離機構7の相対位置を調整する。なお、図5以降の各図面では、粘着シート5に格子状に貼着されたチップ6のうち、当該吸着剥離動作で対象となるチップ6のみを図示して他のチップの図示は省略している。
【0029】
次いで、吸着剥離動作を実行する。まず真空吸引源25を駆動して、図6(a)に示すように、吸引孔22cから真空吸引し、粘着シート5に貼着されたチップ6を、吸引溝22b内に凹入する形状に撓み変形させる。このときの変形挙動について、図7,図8を参照して説明する。
【0030】
図7(a)は、チップ6の支持位置と変形範囲を示している。この例では、チップ6は対角線位置を中心にして、3つの境界部22dによって下方から支持された形態となっている。そしてこの状態で真空吸引することにより、図7(b)に示すように、真空吸引によって吸引溝22bと外部との間に生じる圧力差によってチップ6には上方からの等分布押圧力が作用する。そしてこの押圧力によって、チップ6は粘着シート5とともに下に凸の形状に撓み変形する。また、チップ6の各辺の外側のダイシング溝に対応する範囲の粘着シート5には、この圧力差による押圧力が直接作用する。
【0031】
上記チップ6の撓み変形は、図7(a)の平面図において各境界部22d間の斜線範囲で示すように、チップ6の1つの辺6aの外縁部から他の辺6aの外縁部にいたる範囲で、略同一の撓み形状で生じる。そしてこの撓み変形においては、チップ6と粘着シート5との機械的性質の相違により膜方向の変位量が異なり、この結果チップ6と粘着シート5の貼着界面5aには相対的なすべりが生じる。
【0032】
そして吸引孔22cからの吸引をさらに継続すると撓み量Dが増大して大撓み変形を生じる。これにより貼着界面5aの相対すべりは増大しチップ6と粘着シート5の密着力が低下する。この密着力の低下につれて、図8(b)に示すように、チップ6の外縁部では貼着界面5aが部分的に分離する口開き(図中矢印で示す隙間G参照)が発生し易くなる。
【0033】
この口開きは、チップ6の外縁部のうち形状的に突形状となった角端部6bにおいて顕著に発生する。そして一旦口開きが発生すると、この部分の粘着シート5には吸引溝22b内部との圧力差分の押圧力が作用して口開きがさらに促進される。そして口開きにより粘着シート5から分離した角端部6bの近傍は、チップ6の弾性復元力により撓みが減少し、これによりチップ6と粘着シート5との口開きを促進して剥離を進展させるするように作用する。このようにして、口開き部位が増大することにより、吸引孔22cからの真空吸引によって粘着シート5のみが下方に押し下げられ、図8(c)に示すように、チップ6の下面の全範囲にわたって粘着シート5が剥離される。
【0034】
この後、さらに粘着シート5のチップ6からの剥離が進展し、図6(b)に示すように粘着シート5が吸引溝22b内の吸引孔22cに吸着された状態では、チップ6は弾性復元力により撓みが消失して平面状態に復帰する。このとき、吸引溝22b内には複数の吸引孔22cが設けられているため、1つの吸引孔22cが粘着シート5によって閉塞された場合にあっても、他の吸引孔22cから真空吸引を継続できる。この吸着剥離動作は数十ms以下の短時間のうちに完了し,極めて効率的に粘着シートの剥離が行える。そして図6(c)に示すように、このチップ6に対して吸着ノズル8aを上下動させて取り出すことにより、チップ6のピックアップが完了する。
【0035】
上記説明したように、本実施の形態に示す粘着シート剥離動作においては、チップ6の貼着界面における貼着力が低下して粘着シート5との間に口開きが生じる程度にチップ6を粘着シート5とともに大撓み変形させ、発生した口開き部位を起点として、粘着シート5とチップ6との剥離をチップ全面に伝播させるようにしている。
【0036】
これにより、粘着シートの剥離を促進する補助手段、たとえば真空吸着面を粘着シートの下面に対して面方向に相対移動させることによって粘着力を低下させるなどの剥離促進動作の併用を必要とする従来の方法と比較して、極めて優れた粘着シート剥離機構が実現される。
【0037】
すなわち、剥離動作においては単に吸着剥離ツール22の吸着面22aを粘着シート5に当接させて真空吸引するのみでよいため、従来方法では不可欠であった機構系の複雑な制御を必要とせず、しかも各ピックアップ動作毎に複雑な動作を反復することによるタクトタイムの遅延が発生しない。これにより、薄型の半導体チップを対象として、割れや欠けなどの不具合を防止するとともに高い生産性を実現することが可能となる。
【0038】
なお、吸着剥離ツール22における吸引溝の形状・配置において、同一形状の吸着溝を複数配置する替わりに、図9に示すように異なる形状の吸引溝を組み合わせるようにしてもよい。ここに示す例では、吸着剥離ツール32の上面に、幅B1の吸引溝32aを3本配列し、さらにその外側にB1よりも広い幅B2の吸引溝32bを配置して、各吸引溝32a、32bに吸引孔32cを設けた例を示している。このように、外側に位置する吸引溝32bの幅を大きくすることにより、チップ6の角端部6bの張出代を大きく確保することができ、口開きを生じやすくすることができるという利点がある。
【0039】
また上記実施の形態では、チップ6の対角線方向を吸引溝22bの方向に合わせて、チップ6の辺6aを吸引溝22bに対して45゜の角度に設定する例を示しているが、チップ6や粘着シート5の剛性、吸引溝22bの幅Bおよび真空吸引力などの条件の組み合わせによっては、辺6aを吸引溝22bの方向に略一致させるようにしてもよい。要は、真空吸引によってチップ6の外縁部の貼着界面に口開きを生じさせるに足りる撓み変形を発生させる条件が実現されればよい。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、吸引溝から真空吸引して粘着シートに貼着された半導体チップを粘着シートとともに撓み変形させ、この撓み変形によって粘着シートを半導体チップの下面から剥離させることにより、割れや欠けなどの不具合を発生することなく、生産性の高いピックアップ動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ装置の粘着シート剥離機構の斜視図
【図3】本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ装置の粘着シート剥離機構の部分断面図
【図4】本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ装置の吸着剥離ツールの形状説明図
【図5】本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ方法における粘着シート剥離動作の動作説明図
【図6】本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ方法における粘着シート剥離動作の動作説明図
【図7】本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ方法における粘着シート剥離動作の動作説明図
【図8】本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ方法における粘着シート剥離動作の動作説明図
【図9】本発明の一実施の形態の半導体チップのピックアップ装置の吸着剥離ツールの平面図
【符号の説明】
1 チップ供給部
4 保持テーブル
5 粘着シート
6 半導体チップ
6a 辺(外縁部)
6b 角端部
7 粘着シート剥離機構
8 ピックアップヘッド
22 吸着剥離ツール
22a 吸着面
22b 吸引溝
22c 吸引孔
22d 境界部
Claims (3)
- 粘着シートに貼着された半導体チップをピックアップヘッドでピックアップする半導体チップのピックアップ装置であって、前記粘着シートを保持する保持テーブルと、この保持テーブルの下方に配設され前記粘着シートの下面に吸着面を当接させてこの吸着面から真空吸引することにより粘着シートを半導体チップから剥離する粘着シート剥離機構とを備え、前記吸着面は、複数の直線状の吸引溝と、隣接する吸引溝相互を区分するとともに真空吸引時に粘着シートの下面に当接して支持する境界部とを有し、前記吸引溝から真空吸引することにより粘着シートに貼着された半導体チップを粘着シートとともに撓み変形させ、この撓み変形によって粘着シートを半導体チップの下面から剥離させるものであり、且つ前記半導体チップは、前記吸着面と同一面である複数の前記境界部によって粘着シートを介して支持されており、また前記半導体チップの形状は矩形であり、前記吸引溝は、前記矩形の半導体チップの一辺に対して45°の角度をなす方向に設けられており、前記吸着面が粘着シートの下面に当接した状態において、前記半導体チップの角端部が前記境界部の直上に位置しないように吸引溝が配列されていることを特徴とする半導体チップのピックアップ装置。
- 前記吸引溝は別体の吸着剥離ツールに設けられており、この吸着剥離ツールは前記粘着シート剥離機構に交換自在に装着されることを特徴とする請求項1記載の半導体チップのピックアップ装置。
- 粘着シートに貼着された矩形の半導体チップをピックアップヘッドでピックアップする半導体チップのピックアップ装置において、前記粘着シートの下面に吸着面を当接させてこの吸着面から真空吸引することにより粘着シートを半導体チップから剥離する粘着シート剥離機構に装着される吸着剥離ツールであって、この吸着剥離ツールに設けられた前記吸着面は、前記矩形の半導体チップの一辺に対して45°の角度をなす方向に設けられた複数の直線状の吸引溝と、隣接する吸引溝相互を区分するとともに真空吸引時に粘着シートの下面に当接して支持する境界部とを有し、前記半導体チップは、前記吸着面と同一面である複数の前記境界部によって粘着シートを介して支持されており、且つ前記吸着面が粘着シートの下面に当接した状態において、前記半導体チップの角端部が前記境界部の直上に位置しないように吸引溝が配列されており、前記吸引溝から真空吸引することにより粘着シートに貼着された半導体チップを粘着シートとともに撓み変形させ、この撓み変形によって粘着シートを半導体チップの下面から剥離させることを特徴とする吸着剥離ツール。
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