[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP3943659B2 - Speaker edge made of polyurethane foam - Google Patents

Speaker edge made of polyurethane foam Download PDF

Info

Publication number
JP3943659B2
JP3943659B2 JP17899997A JP17899997A JP3943659B2 JP 3943659 B2 JP3943659 B2 JP 3943659B2 JP 17899997 A JP17899997 A JP 17899997A JP 17899997 A JP17899997 A JP 17899997A JP 3943659 B2 JP3943659 B2 JP 3943659B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
polyol
component
polyurethane foam
foam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP17899997A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JPH118897A (en
Inventor
直志 藤田
匡生 安江
敏 近藤
信也 溝根
均 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inoac Corp
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Inoac Corp
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Inoac Corp, Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Inoac Corp
Priority to JP17899997A priority Critical patent/JP3943659B2/en
Publication of JPH118897A publication Critical patent/JPH118897A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3943659B2 publication Critical patent/JP3943659B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に、耐寒性及び音響特性に優れ、また、強度、伸び、硬さ等の物性に優れたポリウレタンフォーム製スピーカエッジに関する。更に、本発明は、良好な耐湿熱老化、耐オゾン劣化等の特性を有するポリウレタンフォーム製スピーカエッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
スピーカは、コーン紙、このコーン紙に接続され、コーン紙を駆動するためのボイスコイル、このボイスコイルを駆動するためのマグネットとプレートとからなる磁気回路、及びこの磁気回路を固定するためのフレームにより構成されている。そして、スピーカエッジとは、コーン紙とフレームとを接続し、コーン紙の自由な振動を可能にするための部材である。現在、この部材としては、ポリウレタンフォームをプレス成形したもの、ファブリックに樹脂を含浸させ、それを熱成形したもの、及びゴム又は熱可塑性樹脂のシートを成形したもの等が使用されている。
【0003】
このスピーカエッジには、下記の各種の機能が要求されている。
▲1▼コーン紙の自由な振動を妨げない程度の柔軟性を有すること。
▲2▼コーン紙を所定の位置に保持し、ボイスコイルと磁気回路との接触を防止し、且つリニアーな振動を維持するため、縦方向には柔軟であって、横方向では、スピーカコーンとボイスコイルの重量を支えるための剛性を有すること。
▲3▼スピーカボックス内と外部とを遮音し、音の回斥作用を減じ、低音域の音圧を向上させて、スピーカの再生音の音質を改善するため、スピーカエッジ自体の通気性が低いこと。
▲4▼音圧を高くするために軽量であること。
この軽量化によってマグネットを小さくすることができ、コスト面で有利となる。また、同じマグネットである場合は、音圧が高くなり、大音量となる。
【0004】
ポリウレタンフォームからなるスピーカエッジは、上記の各種機能を有し、また他の素材よりなるスピーカエッジに比べ、下記の長所がある。
▲1▼軽量、且つ柔軟であるため小口径スピーカに使用した場合に、再生能率が低下しない。また、エッジ部よりの音の発生が少ないため、ノイズの少ない良質な再生音が得られる。
【0005】
▲2▼立体的な成形が可能であり、幅広い振幅に対応することができる。
▲3▼材料自体の伸縮性が優れているため、大音量の再生時にエッジのクリープによる音質の劣化が少ない。同時に低音域の大出力時にもコーン紙が追従することができ、比較的小口径のスピーカであっても、大音量が得られる。
▲4▼圧縮成形時の圧縮倍率によって、硬度、強度等を容易に変えることができる。また、圧縮倍率を変えることにより、各部材の重量、その他のばらつきにより生じる最低共振周波数を調整することができる。
▲5▼原材料及び圧縮成形に多くのコストを要しない。
【0006】
ポリウレタンフォームには、ポリエステルポリオールを使用して得られるフォーム(以下、「エステル系フォーム」という。)と、ポリエーテルポリオールを使用して得られるフォーム(以下、「エーテル系フォーム」という。)の2種類がある。そして、スピーカエッジの素材としては、主としてエステル系フォームが使用されている。スピーカエッジは、通常、軟質スラブフォームから厚さ10mm程度のシートを切り出し、これを200℃程度に調温された成形機によって圧縮成形して得られ、コーン紙とフレームとに接合して使用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
エステル系フォームは、引張強度、硬さ等の物性及び成形性などに優れ、音響特性に優れたスピーカエッジを得ることができる。しかし、エステル結合の加水分解による強度低下、所謂、耐湿熱老化性に劣るとの問題がある。一方、エーテル系フォームは、この耐湿熱老化性には優れるものの、耐候性、耐オゾン劣化性等に劣り、更に、音響特性についてもエステル系フォームに比べて劣る傾向にある。この音質低下の原因は、材料強度が低いことに起因し、これがエッジ共振の増大、大入力時の追従性の劣化等を引き起こしているためであると推察される。
【0008】
このように、エステル系フォーム、エーテル系フォームそれぞれに、その化学構造に起因する問題点があり、これら両フォームの長所を併せ有するフォームの開発が望まれている。特開平8−33095号公報には、一分子中にエステル基とエーテル基とを有するポリエステルポリエーテルポリオールを使用することにより、耐候性、耐湿性に優れ、音質の良好なスピーカエッジが得られる旨、記載されている。
【0009】
しかし、このスピーカエッジでは耐寒性は必ずしも良好ではない。それは、上記のポリエステルポリエーテルポリオールが、芳香族ポリカルボン酸の無水物に環状エーテル基を反応させたものであり、その分子中に芳香族ポリカルボン酸残基を有するためである。即ち、芳香環の隣に極性基であるエステル基が結合しているため分極を起こし易いものと考えられる。しかも、その主鎖が平面的に位置し、芳香環とエステル基の繰り返しによる剛直な分子構造となっており、低温において動き得る分子鎖が少ないため、それほど耐寒性が良好であるとは考えられない。
【0010】
ところで、スピーカエッジの耐寒性に関しては、以下のような状況の変化により、その必要性が特に高まってきている。即ち、近年、自動車にオーディオシステムが搭載されるようになり、その耐久性がより強く求められるようになった。そして、当初、リアシート後方のリアトレー等に載置されていたスピーカが、このところ特にドアトリムに取り付けられることが多くなっている。この場合、スピーカは外気音の影響を受け易く、特に、冬場の長時間の駐車後に、スピーカに大音量の再生音を流したりすると、スピーカエッジに急激に負荷がかかり、音響特性或いは耐久性の低下等、大きな問題を生ずることが明らかになってきた。
【0011】
本発明は、上記の問題を解決するものであり、耐寒性の改良のため、高分子量のポリエーテルポリオールを使用する。しかし、それだけでは音響特性が改善されない。そのため、フォームの硬さを向上させ、音響特性を改良するためポリマーポリオールを使用する。本発明では、このように特定のポリエーテルポリオールとポリマーポリオールとを併用することにより、耐寒性、音響特性に優れ、且つ良好な耐候性、耐湿性等をも併せ有するポリウレタンフォーム製スピーカエッジを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1発明のポリウレタンフォーム製スピーカエッジは、ポリイソシアネート及びポリオール成分を含有する組成物を反応させて得られるポリウレタンフォームからなるスピーカエッジにおいて、上記ポリオール成分は、分子量3500〜9000のポリエーテルポリオールと、スチレン成分を含むポリマーポリオール成分とを含有し、上記ポリマーポリオール成分は、ポリエーテルポリオールにスチレン成分とアクリロニトリル成分をグラフト重合させたものであり、上記スチレン成分と上記アクリロニトリル成分との重量比は、80/20〜50/50であることを特徴とする。
【0013】
上記「ポリイソシアネート」としては、一般に軟質フォームの製造に使用されるものを特に制限されることなく用いることができる。例えば、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)及びTDIとMDIとの混合物、又はTDI、MDI等の変性物などを使用することができる。この他、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)及びテトラメチルキシレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネートを用いることができる。また、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添XDI(H6 XDI)、水添MDI(H12MDI)、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート及びリシンジイソシアネート等の脂肪族系又は脂環族系ポリイソシアネートを使用することもできる。
【0014】
上記「ポリオール成分」としては、「平均分子量3500〜9000」の高分子量の「ポリエーテルポリオール」と、「スチレン成分」を含む「ポリマーポリオール成分」とを併用する。このポリエーテルポリオールの分子は線状であって動き易い構造をしている。そのため、得られるフォームの耐寒性が向上し、しかも、高分子量であるため強度の低下はほとんどない。また、ポリマーポリオール成分の併用により、強度がさらに向上するとともに、硬度等、他の特性も改良される。
【0015】
この高分子量のポリエーテルポリオールとしては、アルコール類、アミン類、アンモニア等にアルキレンオキシドが付加した、通常のポリエーテルポリオールであって、特に分子量の高いものを使用することができる。アルコール類としては、メタノール、エタノール、ブタノール等の1価のアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール等の2価のアルコールが挙げられる。また、グリセリン、トリメチロールプロパン等の3価のアルコール、ペンタエリスリトール、メチルグルコキシド等の4価のアルコール、2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール等の5価のアルコール、ソルビトール等の6価のアルコール、及びショ糖等の8価のアルコール等を挙げることもできる。
【0016】
更に、アミン類としては、ジメチルアミン、ジエチルアミン等の1価のアミン、メチルアミン、エチルアミン、アニリン等の2価のアミンが挙げられる。また、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の3価のアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の4価のアミン、及びジエチレントリアミン等の5価のアミン等を挙げることもできる。更に、アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド(以下、「E0」と略記する。)、プロピレンオキシド(以下、「PO」と略記する。)、1,2−、1,4−若しくは2,3−ブチレンオキシド等を挙げることができる。これらアルキレンオキシドは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。特に好ましいアルキレンオキシドはEO、POであり、エチレン部分とプロピレン部分とがブロック又はランダムに付加したもの、いずれも好適である。
【0017】
高分子量のポリエーテルポリオールとしては、特に、第2発明のように、平均官能基数が「2.0〜4.0」、水酸基価が「20〜50」であるものが好ましい。この水酸基価は25〜45、特に30〜45の範囲であるものがより好ましい。また、このポリエーテルポリオールは、アルコール類としてグリセリン、トリメチロールプロパン等の多価アルコールを使用し、これにPOを付加したもの、或いはPOとEOとをブロック又はランダムに付加させたもの等が好適である。
【0018】
平均官能基数が2.0未満若しくは水酸基価が20未満の場合は、発泡時にセルが不安定となり、フォームの製造が困難となる。一方、平均官能基数が4.0を越え、若しくは水酸基価が50を越えると、発泡時にセルが独立気泡性となり、フォームが収縮して正常なフォームが得られないことがある。更に、フォームが硬くなりすぎたり、耐寒性が低下する傾向にある。また、高分子量のポリエーテルポリオール中のオキシエチレン単位の含有量は20重量%以下、特に10重量%以下とすることが好ましい。オキシエチレン単位の含有量が20重量%を越えると、得られるフォームが親水性となって、スピーカエッジが吸水し易くなり、更に、結晶性が高くなって耐寒性が低下するため好ましくない。
【0019】
ポリマーポリオール成分は、ポリエーテルポリオールにスチレン成分とアクリロニトリル成分をグラフト重合させたものである。このポリマーポリオール成分中には、グラフト重合体の他、通常、グラフト結合されなかったポリエーテルポリオール等、及びスチレン、アクリロニトリル等の重合体などが含まれている。このスチレン成分は、上記のように、グラフト重合したもの及び単独で重合したもの等である。尚、グラフト重合したもの等の全量がスチレン成分である場合は、得られるフォームの強度、伸び、硬さの向上が不十分となるため好ましくない。
【0020】
また、グラフト重合したもの等の全量がアクリロニトリルである場合は、強度等を改良することができるが、圧縮成形時にフォームが熱分解してしまうため、使用することができない。このような理由により、ポリマーポリオール成分におけるスチレン成分とアクリロニトリル成分の重量比80/20〜50/50である。特に、この重量比が80/20〜60/40であるポリマーポリオール成分が好ましい。
【0021】
また、ポリマーポリオール成分中の固形分が少ない場合は、得られるフォームの強度、硬さ等を十分に向上させるためには、このポリオールを多量に配合する必要がある。その場合、ポリエーテルポリオールの配合量を減らさざるを得ず、耐寒性の改良が不十分となる。そのため、ポリマーポリオール成分中の固形分は、ポリマーポリオール成分を100重量%とした場合に、30重量%以上であることが好ましい。
【0022】
本発明は、得られるスピーカエッジの耐寒性の向上を主たる目的とするものであるが、このスピーカエッジを構成するポリウレタンフォームは、第発明のように、そのガラス転移点(Tg)が「−30℃以下」、特に−35℃以下であるものが好ましい。このようにTgの低いフォームを使用することにより、低温においても脆化し難く、柔軟性が失われないスピーカエッジとすることができ、低温における音響特性の低下も抑えられる。
【0023】
更に、本発明では、第発明のように、ポリオール成分に「一分子中にエーテル結合とエステル結合とを有するヒドロキシ化合物」(以下、「特定のヒドロキシ化合物」という。)を含有させることもできる。この特定のヒドロキシ化合物としては、ポリエステルポリエーテルポリオールが、その代表例として挙げられる。このポリエステルポリエーテルポリオールは、その分子内にポリエステル部分とポリエーテル部分とを有している。
【0024】
そのため、エーテル系フォームに比べて、得られるフォームの耐オゾン劣化性が向上する。また、耐湿熱老化性もエーテル系フォームと同程度とすることができる。ポリエステルポリエーテルポリオールとしては、例えば、グリセリンにPOが付加してなるポリオキシプロピレントリオールに、無水フタール酸等の芳香族ポリカルボン酸無水物とPOとを開環重合させて得られるものなどを用いることができる。このポリエステルポリエーテルポリオールの使用により、得られるフォームの強度、伸び、特に圧縮成形後の伸びも向上する。
【0025】
高分子量のポリエーテルポリオールとポリマーポリオール成分との量比は特に限定はされない。しかし、スピーカエッジの耐寒性及び強度、伸び、硬さ等をバランスよく向上させるためには、高分子量のポリエーテルポリオールとポリマーポリオール成分との重量比を、1/1〜2/1程度とすることが好ましい。尚、本発明では、ポリオールとして、通常、軟質フォームの製造に使用されるものを併用することもできる。例えば、ポリエステルポリオール、分子量3500未満、特に3000以下の汎用のポリエーテルポリオール等を、ポリオールの全量を100重量%とした場合に、40重量%以下、特に30重量%以下程度の量比で使用することができる。
【0026】
また、特定のヒドロキシ化合物を使用する場合は、第発明のように、ポリオール成分に含有されるポリオールの全量を100重量部とした場合に、高分子量のポリエーテルポリオールは「20〜60重量部」、ポリマーポリオール成分は「10〜50重量部」、特定のヒドロキシ化合物は「10〜35重量部」とすることが好ましい。これらの量比は、特に、高分子量のポリエーテルポリオールを25〜45重量部、ポリマーポリオール成分を25〜45重量部、特定のヒドロキシ化合物を20〜35重量部とすることがより好ましい。これらポリオールを上記の量比で使用すれば、耐寒性及び強度、伸び等が十分に向上し、また、耐オゾン劣化性、耐湿熱老化性等も改善される。
【0027】
尚、ポリオール成分には、各種のポリオールの他、発泡剤、触媒、整泡剤等が含有されている。また、必要に応じて芳香族第2級アミン系化合物、末端単官能性化合物などを配合することもできる。発泡剤としては水が主に使用されるが、発熱の抑制等を目的としてジクロルメタン等を併用することもできる。また、必要に応じてフロン化合物又はその他のハロゲン化炭化水素等を使用することもできる。触媒としては、酢酸ナトリウム、オクチル酸鉛、オクチル酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、スタナスオクトエート等のカルボン酸の金属塩を使用することができる。
【0028】
触媒としては、更に、ナトリウムメトキシド、ナトリウムフェノキシド等のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のアルコキシド或いはフェノキシドなどを用いることもできる。また、トリエチレンジアミン及びその蟻酸塩、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、ジメチルアミノメチルフェノール及びピリジン等のアミン系触媒を使用することもできる。整泡剤としては、汎用のジメチルポリシロキサンとポリエーテルのブロック共重合体等を使用する。この他、着色剤、充填剤等を配合することもできる。
【0029】
また、特定のヒドロキシ化合物を併用すれば、フォームの耐オゾン劣化性及び耐湿熱老化性が向上することは前記の通りである。しかし、この特定のヒドロキシ化合物のみでは、特に、耐オゾン劣化性が十分ではないこともある、その場合は、組成物に特定量の芳香族第2級アミン系化合物を配合することもできる。これによって、より優れた耐オゾン劣化性と耐湿熱老化性とを併せ有するポリウレタンフォーム製スピーカエッジを得ることができる。
【0030】
この芳香族第2級アミン系化合物としては、フェニル−1−ナフチルアミン、アルキル化ジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミン、4,4’−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、混合ジアリル−p−フェニレンジアミン、オクチル化ジフェニルアミン等が挙げられる。また、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン等のアミン−ケトン系の化合物などを使用することもできる。
【0031】
これら芳香族第2級アミン系化合物は、ポリオールに対して1重量部以上、特に3重量部以上、更には5重量部以上と多量に配合することができる。これをフォームに対する配合量に換算すると7000ppm以上、特に2重量部、更には3.5重量部以上となる。この芳香族第2級アミン系化合物は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。この化合物の配合量が1重量部未満では、耐オゾン劣化性及び耐湿熱老化性の向上が十分ではないことがある。また、この配合量が25重量部を越える場合は、組成物を反応、硬化させることが難しく、正常なフォームが得られないことがある。この芳香族第2級アミン系化合物の配合量は、特に1〜10重量部の範囲が好ましい。この配合量であれば、優れた耐オゾン劣化性を備えたポリウレタンフォーム製スピーカエッジが得られ、同時にフォーム生成の反応、硬化も容易であり、操作上も何ら問題がない。
【0032】
また、この芳香族第2級アミン系化合物の配合により、特に、耐オゾン劣化性が向上するとともに、耐候性の改善もみられるが、耐候性を更に向上させるためには紫外線吸収剤を添加することが好ましい。この紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系等、各種のものを使用することができる。更に、特定のピペリジン系の紫外線吸収剤を用いることもできる。紫外線吸収剤の配合量は、ポリオールを100重量%とした場合に、0.1〜3重量%、特に0.5〜1.5重量%程度が好ましい。尚、芳香族第2級アミン系化合物と紫外線吸収剤とは、ポリオール成分又はポリイソシアネートに予め添加しておいてもよいし、ポリオール成分とポリイソシアネートとを混合する際に、同時に加えてもよい。
【0033】
また、ポリウレタンフォーム製のスピーカエッジを、自動車のドアトリム内に設置する場合、雨水等、内部に侵入する水分が問題となる。このような車載用のスピーカに使用されるスピーカエッジにおいては、優れた防水性が必要とされ、吸水率及び通気性の低いフォームを使用する必要がある。フォームの吸水率が高い場合は、防水性が不十分となって、特に、自動車のドアトリム内部に配置されるスピーカのエッジ材として使用することができない。また、通気性が高すぎる場合は、実用的な範囲を越えて高い率で圧縮しても、通気度が十分に低くならず、防水性が不十分となる。
【0034】
防水性に優れたスピーカエッジを得るためには、一端又は中間部に炭素数6以上の炭化水素基又はヘテロ原子を含む基を有し、他端に、上記ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基と反応する1個の活性基、若しくは上記ポリオール成分中のポリオールに含まれる活性水素基と反応する1個の活性基(これら活性基は分子鎖の末端の炭素原子又は該末端の炭素原子の隣の炭素原子に結合している。)を有する末端単官能性化合物を含有する組成物を反応させて得られるフォームを使用することができる。
【0035】
この末端単官能性化合物の炭化水素基又はヘテロ原子を含む基は、直鎖状の基でも分岐した基でもよく、また、飽和基でも不飽和基でもよい。更に、炭化水素基は脂肪族基の他、芳香族基、脂環族基或いはこれらの基を含むものであってもよい。末端単官能性化合物は、これら各種の炭化水素基又はヘテロ原子を含む基の1種を有するものであってもよいし、2種以上の炭化水素基等を有するものの混合物であってもよい。また、炭化水素基等の炭素数又はヘテロ原子の数は6〜48、特に8〜36程度が好ましく、これらは必要とされる防水性、取り扱い易さ等を勘案して適宜使用される。更に、末端単官能性化合物としては、イソシアネート基若しくは活性水素基と反応する1個の活性基を有する化合物の1種類を使用してもよいし、各種のものを2種以上併用してもよい。
【0036】
ここで、末端単官能性化合物とは、複数の分子末端を有する化合物の、該複数の分子末端のうち一つのみに上記活性基が結合していることを意味している。また、ヘテロ原子を含む基としては、例えば、−NH−、−O−、−S−、−CO−及び−N(R)−(Rはアルキル基とする。)などのヘテロ原子を有する基が挙げられる。また、これらの活性基の両側に結合している炭化水素基等のうちの少なくとも一方の炭素数が6以上であればよい。
【0037】
末端単官能性化合物としては、オクタデシルイソシアネート、ヘキサデシルアミンとオクタデシルアミンとの混合物から誘導されるモノイソシアネート等を使用することができる。また、1−オクタノール、1−デカノール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、その他、分岐高級アルコール、及び末端側に−O−、−S−等を有するモノアルコール(例えば、ROCH2-CH2-OH等)などを用いることもできる。更に、オクチルアミン、ラウリルアミン、オクタデシルアミン及び末端側に−O−、−S−等を有するモノアミン等を例示することができる。尚、末端に水酸基を有するシリコーン系整泡剤を、この末端単官能性化合物として兼用することもできる。
【0038】
末端単官能性化合物の配合量は、ポリイソシアネートとポリオールとの合計量を100重量部とした場合に、0.1〜35重量部、好ましくは0.1〜25重量部、特に好ましくは0.3〜10重量部の範囲が好適である。配合量は添加する末端単官能性化合物の炭化水素基等の炭素数など、及び官能基の種類、主成分であるポリイソシアネート、ポリオールとの反応性の差等を考慮し、必要とする防水性によって決定される。この配合量が0.1重量部未満であると十分な防水性が得られない。一方、35重量部を越えて多い場合は、フォームの成形そのものが困難となったり、得られるフォームの物性等、フォームが本来有する特性が損なわれたりするため好ましくない。
【0039】
尚、末端単官能性化合物は、モノアルコール、モノアミン等はポリオール成分に、モノイソシアネートはポリイソシアネートに予め配合しておけばよい。また、ポリオール成分とポリイソシアネートとを混合する際に、同時に加えてもよい。更に、この末端単官能性化合物は、ポリオール、ポリイソシアネート等に比べて反応性が低いため、ウレタン生成の反応開始後に添加しても、フォーム生成を阻害するようなことはまったくない。
【0040】
【発明の実施の形態】
表1(比較例)及び表2(実施例)に示すポリオールを含むポリオール成分を使用し、常法に従って軟質スラブフォームを製造した。各成分の詳細は下記の通りである。
【0041】
(1) ポリオール
▲1▼商品名「GP3000」(三洋化成株式会社製):グリセリンベースのプロピレンオキサイド付加体、平均官能基数;3、平均分子量;3000、水酸基価(OHV);56
▲2▼商品名「N2200」(日本ポリウレタン株式会社製):ジエチレングリコール及びトリメチロールプロパンと、アジピン酸とを縮合させたポリエステルポリオール、OHV;60
【0042】
▲3▼試作品「#3500」:グリセリンベースのプロピレンオキサイド付加体、平均官能基数;3、平均分子量;3500、OHV;48
▲4▼商品名「GP4000」(三洋化成株式会社製):グリセリンベースのプロピレンオキサイド付加体、平均官能基数;3、平均分子量;4000、OHV;42
▲5▼商品名「35−34」(武田薬品工業株式会社製):グリセリンベースのプロピレンオキサイド付加体、平均官能基数;3、平均分子量;5000、OHV;34
【0043】
▲6▼商品名「CP3943」(三菱化成ダウ株式会社製):スチレン成分70重量%とアクリルニトリル30重量%のポリマーポリオール、固形分;42重量%、OHV;28
▲7▼「ポリエステルポリエーテルポリオール」:グリセリンにPOを付加させた平均分子量1500のポリオキシプロピレントリオールに、無水フタール酸とPOとを開環重合させたもの、平均分子量;3000、OHV;56
【0044】
尚、ポリイソシアネート、触媒、整泡剤としては、実施例、比較例いずれも下記のものを、下記の量比で使用した。各成分の配合量はポリイソシアネートを除いて、ポリオールの合計量を100重量部とした場合の「重量部」である。
(2) ポリイソシアネート:日本ポリウレタン株式会社製、商品名「TDI80」(TDI、イソシアネートインデックス;110)
(3) 触媒:日本乳化剤株式会社製、商品名「LV33」(アミン系触媒、0.3重量部)、及び城北化学株式会社製、スタナスオクトエート(金属触媒、0.3重量部)
(4) 整泡剤:日本ユニカー株式会社製、商品名「L520」(ジメチルポリシロキサンとポリエーテルとのブロック共重合体、1.2重量部)
【0045】
得られた軟質スラブフォームを使用し、或いはこのフォームからなるスピーカエッジ及びこのスピーカエッジを用いたスピーカを用いて、以下の方法によって物性、音響性能等を評価した。
a)Tg
粘弾性スペクトルの損失弾性率G”のピーク温度から求めた。
測定装置;動的粘弾性測定装置、レオメトリックス社製、型式「RDA−700」
【0046】
b)耐寒音響試験
ボイスコイル径26.2mm、コーン外径106mm、重量3.3gのポリプロピレン製のコーン紙を、実施例、比較例のフォームを用いて成形したスピーカエッジに接合し、同一ボイスコイル、同一磁気回路のスピーカ(松下電子部品株式会社製、品番「14PL05A」)に組み付け、−20℃及び−30℃の低温下、15Wのホワイトノイズの定格入力を加えて、48時間の連続動作試験を実施した。
【0047】
c)音圧周波数特性と高調波歪特性
上記b)におけると同じ条件で作製したコーン紙をスピーカエッジに接合し、これを上記b)のスピーカに組み付け、JIS C 5531に従って測定した。尚、これらの試験は、比較例1、2及び各実施例について実施した。
d)耐久音響試験
上記b)におけると同じスピーカを使用し、ミュージックソースをピーク入力50W、平均25Wのレベルで入力し、常温における96時間の連続動作テストを実施した。この試験も、比較例1、2及び各実施例について実施した。
【0048】
e)熱成形性(熱成形時間)
実施例、比較例の各軟質スラブフォームの7mm厚さのシートを、下記のロールエッジ形状に熱プレス成形した。
ロール径;4mm、ロール内径;107mm、ロール外径;125mm、ロール全高;6.4mm、成形厚さ;0.6mm
尚、熱プレス条件は、金型温度210±5℃、全圧力1トンとした。熱成形性は、所定形状に確実に成形するに要する成形時間によって評価した。
【0049】
f)加水分解性
上記b)におけると同様にスピーカエッジにコーン紙を接合したものを、1N濃度の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、形状等の変化を目視にて観察した。
g)フォーム硬さILD
JIS K 6401に準ずる。300×300×50(厚さ)mmの試片に4.9Nの荷重を加えた時を元厚さとし、これを直径200mmの円板によって、圧縮速度400mm/分で元厚さに対して75%圧縮し、更に25%圧縮した直後から20秒後の硬さを測定した。
【0050】
h)最低共振周波数(F0
上記▲2▼におけると同じ条件で作製したコーン紙をスピーカエッジに接合し、これを試験片として測定した。尚、比較例1では、F0 が小さすぎるため、比較例2及び各実施例と同等のF0 を得るためには試験片の厚さを8mmと厚くする必要があった。
結果を表1及び表2に併記する。
【0051】
【表1】

Figure 0003943659
【0052】
【表2】
Figure 0003943659
【0053】
表1及び表2の結果によれば、比較例1のフォームでは、熱成形性等には問題ないものの、Tgが高く、−30℃における耐寒音響試験及び耐久音響試験、いずれにおいてもエッジの断裂の問題があることが分かる。また、最低共振周波数も低く、実施例と同等にするためには厚さを8mmにする必要があった。比較例2のエステル系フォームでは、エッジ断裂はやや改善されるが、高調波歪が大きく、熱成形性も低下する。更に、加水分解性が非常に劣っており、殆ど分解してエッジの形状を留めなかった。また、比較例3のエーテル系フォームでは、Tgは低くなり、耐寒音響特性も問題ないが、硬さが低下し、熱成形性、最低共振周波数等も相当に劣り、再生可能音域が非常に狭くなることが分かる。一方、各実施例のフォームでは、Tgは−35℃以下であり、耐寒音響特性等、耐寒性に優れ、また、熱成形性等、他の各特性においても特に問題はなく、総合的に優れた性能のポリウレタンフォーム或いはスピーカエッジであることが分かる。
【0054】
尚、比較例1及び実施例5のフォームについて、−40〜20℃における25%CLD硬さ、引張強度及び伸びの温度依存性を評価した。結果を表3に示す。また、25%CLD硬さについては、更に60℃及び140℃における測定結果も加えて温度依存性を評価した。結果を表4に示す。この25%CLD硬さ、引張強度及び伸びの測定方法は下記の通りである。
i)25%CLD硬さ
JIS K 6401に準ずる。50×50×15(厚さ)mmの試片に4.9Nの荷重を加えた時を元厚さとし、これを直径100mmの円板によって、圧縮速度50mm/分で25%圧縮した時点での硬さを測定した。
j)引張強度、伸び
JIS K 6301に準ずる。
【0055】
【表3】
Figure 0003943659
【0056】
【表4】
Figure 0003943659
【0057】
表3及び表4の結果によれば、引張強度及び伸びの温度依存性は、比較例1と実施例5のフォームにそれほど大きな差はない。しかし、特に−40℃という低温においては、実施例5のフォームの25%CLD硬さが相当に低く、低温において相対的に柔軟であることが分かる。また、高温においては比較例1と実施例5のフォームの硬さの温度依存性に差はなく、実施例5のフォームは高温において特に硬度が失われてしまうものでもないことが分かる。
【0058】
尚、図1は、実施例5、比較例2及び比較例1のフォームを使用して得られるスピーカエッジを用いて、音圧周波数特性と高調波歪特性を測定した結果である。測定周波数は20〜20000Hzであるが、ここでは500〜2000Hzの周波数領域を図示する。この図1によれば、比較例2では、1000〜1500Hzの、所謂、エッジ共振域で大きなピークディップを生じており、エッジ共振のピークディップ差が8.7dBとなっている。一方、実施例5では、ほとんど平坦な特性となっており、ピークディップ差は2.7dBと小さいことが分かる。また、比較例1でも、ほぼ平坦な特性となっているが、ピークディップを生じており、この帯域における音圧が4.2dB低くなっている。更に、700〜1500Hzのエッジ共振域での高調波歪についても、比較例2では大きく、実施例5、比較例1では小さくなっている。このように、実施例5では、歪みが少なく、人の音声の再生に深くかかわる中音域の音質と音圧に優れていることが分かる。
【0059】
【発明の効果】
第1発明によれば、ポリオールとして、高分子量のポリエーテルポリオールと特定のポリマーポリオールとを併用することにより、得られるスピーカエッジの耐寒性、音響特性及び強度、伸び等が向上する。また、第発明の特定のヒドロキシ化合物を併用することにより、スピーカエッジの耐オゾン劣化性及び耐湿熱老化性を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例2、比較例1及び実施例5のフォームからなるスピーカエッジの音圧周波数特性と高調波歪特性を測定した結果を表すグラフである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a speaker edge made of polyurethane foam, which is particularly excellent in cold resistance and acoustic characteristics, and excellent in physical properties such as strength, elongation and hardness. Furthermore, this invention relates to the speaker edge made from a polyurethane foam which has the characteristics, such as favorable heat-and-moisture-proof aging and ozone-proof deterioration.
[0002]
[Prior art]
The speaker is cone paper, a voice coil connected to the cone paper for driving the cone paper, a magnetic circuit composed of a magnet and a plate for driving the voice coil, and a frame for fixing the magnetic circuit It is comprised by. The speaker edge is a member for connecting the cone paper and the frame to enable free vibration of the cone paper. At present, as this member, one obtained by press-molding polyurethane foam, one obtained by impregnating a fabric with resin and thermoforming it, or one obtained by molding a sheet of rubber or thermoplastic resin are used.
[0003]
The following various functions are required for the speaker edge.
(1) It should be flexible enough not to prevent free vibration of cone paper.
(2) Hold the cone paper in place, prevent contact between the voice coil and the magnetic circuit, and maintain linear vibration. Be rigid to support the weight of the voice coil.
(3) The sound of the speaker edge itself is low in order to isolate the inside and outside of the speaker box, reduce the sound revolving effect, improve the sound pressure in the low frequency range, and improve the sound quality of the reproduced sound of the speaker. thing.
(4) Lightweight to increase sound pressure.
This weight reduction can reduce the size of the magnet, which is advantageous in terms of cost. In the case of the same magnet, the sound pressure becomes high and the sound volume becomes high.
[0004]
A speaker edge made of polyurethane foam has the above-mentioned various functions, and has the following advantages over speaker edges made of other materials.
{Circle around (1)} The reproduction efficiency does not decrease when used for a small-diameter speaker because it is lightweight and flexible. In addition, since the generation of sound from the edge portion is small, a high-quality reproduced sound with little noise can be obtained.
[0005]
{Circle around (2)} Three-dimensional molding is possible and a wide range of amplitudes can be handled.
(3) Since the material itself is excellent in elasticity, there is little deterioration in sound quality due to edge creep during high volume reproduction. At the same time, the cone paper can follow even in the case of a large output in the low sound range, and a large volume can be obtained even with a relatively small-diameter speaker.
(4) The hardness, strength, etc. can be easily changed depending on the compression ratio at the time of compression molding. Further, by changing the compression ratio, the minimum resonance frequency caused by the weight of each member and other variations can be adjusted.
(5) It does not require much cost for raw materials and compression molding.
[0006]
Polyurethane foams include foams obtained using polyester polyol (hereinafter referred to as “ester foam”) and foams obtained using polyether polyol (hereinafter referred to as “ether foam”). There are types. As a material for the speaker edge, ester foam is mainly used. The speaker edge is usually obtained by cutting out a sheet having a thickness of about 10 mm from a soft slab foam and compression-molding the sheet with a molding machine adjusted to about 200 ° C., and is used by bonding it to cone paper and a frame. The
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The ester-based foam is excellent in physical properties such as tensile strength and hardness, moldability and the like, and can obtain a speaker edge excellent in acoustic characteristics. However, there is a problem that the strength is lowered by hydrolysis of the ester bond, that is, the so-called wet heat aging resistance is poor. On the other hand, ether-based foams are excellent in moisture and heat aging resistance, but are inferior in weather resistance, ozone deterioration resistance, and the like, and in addition, their acoustic properties tend to be inferior to ester foams. It is assumed that the cause of the deterioration in sound quality is that the material strength is low, which causes an increase in edge resonance, a deterioration in follow-up property at the time of large input, and the like.
[0008]
As described above, each of the ester-based foam and the ether-based foam has a problem due to its chemical structure, and development of a foam having the advantages of both these foams is desired. JP-A-8-33095 discloses that a speaker edge having excellent weather resistance, moisture resistance and good sound quality can be obtained by using a polyester polyether polyol having an ester group and an ether group in one molecule. ,Are listed.
[0009]
However, this speaker edge does not necessarily have a good cold resistance. This is because the polyester polyether polyol is obtained by reacting a cyclic ether group with an anhydride of an aromatic polycarboxylic acid, and has an aromatic polycarboxylic acid residue in the molecule. That is, it is considered that polarization easily occurs because an ester group, which is a polar group, is bonded next to the aromatic ring. Moreover, its main chain is located in a plane, has a rigid molecular structure with repeated aromatic rings and ester groups, and has few molecular chains that can move at low temperatures, so it is considered that the cold resistance is so good. Absent.
[0010]
By the way, the necessity for the cold resistance of the speaker edge is particularly increased due to the following changes in the situation. That is, in recent years, audio systems have been installed in automobiles, and their durability has been strongly demanded. And the speaker initially mounted on the rear tray or the like at the rear of the rear seat has recently been increasingly attached particularly to the door trim. In this case, the speaker is easily affected by outside air sound, and particularly when a loud reproduction sound is passed through the speaker after a long parking in winter, the speaker edge is subjected to a sudden load, and the acoustic characteristics or durability is deteriorated. It has become clear that it will cause major problems such as decline.
[0011]
The present invention solves the above-mentioned problems, and uses a high molecular weight polyether polyol to improve cold resistance. However, this alone does not improve the acoustic characteristics. Therefore, polymer polyols are used to improve the hardness of the foam and improve the acoustic properties. In the present invention, by using a specific polyether polyol and polymer polyol in combination as described above, a polyurethane foam speaker edge having excellent cold resistance and acoustic characteristics, and also having good weather resistance, moisture resistance and the like is provided. The purpose is to do.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The speaker edge made of polyurethane foam of the first invention is a speaker edge comprising a polyurethane foam obtained by reacting a composition containing a polyisocyanate and a polyol component. The polyol component is a polyether polyol having a molecular weight of 3500 to 9000, A polymer polyol component containing a styrene component and , Contains The polymer polyol component is obtained by graft polymerization of a styrene component and an acrylonitrile component on a polyether polyol, and the weight ratio of the styrene component and the acrylonitrile component is 80/20 to 50/50. It is characterized by that.
[0013]
As said "polyisocyanate", what is generally used for manufacture of a flexible foam can be used without a restriction | limiting in particular. For example, toluene diisocyanate (TDI), diphenylmethane diisocyanate (MDI), a mixture of TDI and MDI, or a modified product such as TDI or MDI can be used. In addition, aromatic polyisocyanates such as polymeric MDI, 1,5-naphthalene diisocyanate, tolidine diisocyanate, paraphenylene diisocyanate, xylylene diisocyanate (XDI), and tetramethylxylene diisocyanate can be used. Hexamethylene diisocyanate, hydrogenated XDI (H 6 XDI), hydrogenated MDI (H 12 MDI), isophorone diisocyanate, cyclohexyl diisocyanate, lysine diisocyanate and other aliphatic or alicyclic polyisocyanates can also be used.
[0014]
As the “polyol component”, a “polyether polyol” having a high molecular weight of “average molecular weight 3500 to 9000” and a “polymer polyol component” including a “styrene component” are used in combination. The molecules of the polyether polyol are linear and have a structure that is easy to move. Therefore, the cold resistance of the obtained foam is improved, and the strength is hardly lowered because of the high molecular weight. Further, the combined use of the polymer polyol component further improves the strength and improves other properties such as hardness.
[0015]
As this high molecular weight polyether polyol, a normal polyether polyol obtained by adding an alkylene oxide to alcohols, amines, ammonia or the like, and having a particularly high molecular weight can be used. Examples of the alcohols include monohydric alcohols such as methanol, ethanol and butanol, and dihydric alcohols such as ethylene glycol, propylene glycol and 1,6-hexanediol. In addition, trivalent alcohols such as glycerin and trimethylolpropane, tetravalent alcohols such as pentaerythritol and methyl glucooxide, pentavalent alcohols such as 2,2,6,6-tetrakis (hydroxymethyl) cyclohexanol, and sorbitol And hexavalent alcohols such as sucrose and the like.
[0016]
Furthermore, examples of amines include monovalent amines such as dimethylamine and diethylamine, and divalent amines such as methylamine, ethylamine, and aniline. In addition, trivalent amines such as monoethanolamine, diethanolamine, and triethanolamine, tetravalent amines such as ethylenediamine and hexamethylenediamine, and pentavalent amines such as diethylenetriamine can also be used. Furthermore, as the alkylene oxide, ethylene oxide (hereinafter abbreviated as “E0”), propylene oxide (hereinafter abbreviated as “PO”), 1,2-, 1,4- or 2,3-butylene oxide. Etc. These alkylene oxides may be used alone or in combination of two or more. Particularly preferred alkylene oxides are EO and PO, and those in which an ethylene part and a propylene part are added in a block or randomly are suitable.
[0017]
As the high molecular weight polyether polyol, those having an average functional group number of “2.0 to 4.0” and a hydroxyl value of “20 to 50” are particularly preferable as in the second invention. The hydroxyl value is more preferably in the range of 25 to 45, particularly 30 to 45. The polyether polyol is preferably a polyhydric alcohol such as glycerin or trimethylol propane as an alcohol, with PO added thereto, or with PO and EO added in blocks or randomly. It is.
[0018]
When the average number of functional groups is less than 2.0 or the hydroxyl value is less than 20, the cell becomes unstable at the time of foaming, making it difficult to produce a foam. On the other hand, if the average number of functional groups exceeds 4.0 or the hydroxyl value exceeds 50, the cells may become closed-celled during foaming, and the foam may shrink and a normal foam may not be obtained. Furthermore, the foam tends to be too hard and the cold resistance tends to decrease. Further, the content of oxyethylene units in the high molecular weight polyether polyol is preferably 20% by weight or less, particularly preferably 10% by weight or less. When the content of the oxyethylene unit exceeds 20% by weight, the resulting foam becomes hydrophilic, the speaker edge easily absorbs water, and further, the crystallinity increases and the cold resistance decreases, which is not preferable.
[0019]
Polymer polyol component is polyether polyol, styrene component and acrylonitrile component Is obtained by graft polymerization. In addition to the graft polymer, the polymer polyol component usually includes a polyether polyol that has not been graft-bonded, and a polymer such as styrene or acrylonitrile. This styrene component is, as described above, graft polymerized or polymerized alone. In addition, it is not preferable that the total amount of the graft-polymerized product or the like is a styrene component because improvement in strength, elongation, and hardness of the obtained foam becomes insufficient.
[0020]
In addition, when the total amount of the graft polymerized product is acrylonitrile, the strength and the like can be improved, but the foam cannot be used because it is thermally decomposed during compression molding. For this reason, the polymer polyol component In Weight ratio of styrene component to acrylonitrile component Is 80 / 20-50 / 50 It is. In particular , This weight ratio Polymer polyol components that are 80/20 to 60/40 are preferred.
[0021]
Moreover, when there is little solid content in a polymer polyol component, in order to fully improve the intensity | strength, hardness, etc. of the foam obtained, it is necessary to mix | blend this polyol in large quantities. In that case, the amount of the polyether polyol must be reduced, and the improvement in cold resistance becomes insufficient. Therefore, the solid content in the polymer polyol component is preferably 30% by weight or more when the polymer polyol component is 100% by weight.
[0022]
The main object of the present invention is to improve the cold resistance of the obtained speaker edge. The polyurethane foam constituting the speaker edge is 5 As in the invention, those having a glass transition point (Tg) of “−30 ° C. or lower”, particularly −35 ° C. or lower are preferred. By using a foam having a low Tg as described above, it is possible to obtain a speaker edge that is not easily embrittled even at a low temperature and does not lose flexibility, and a decrease in acoustic characteristics at a low temperature can be suppressed.
[0023]
Further, in the present invention, the first 3 As in the invention, the polyol component may contain a “hydroxy compound having an ether bond and an ester bond in one molecule” (hereinafter referred to as “specific hydroxy compound”). A polyester polyether polyol is a typical example of the specific hydroxy compound. This polyester polyether polyol has a polyester part and a polyether part in its molecule.
[0024]
Therefore, compared with the ether type foam, the ozone deterioration resistance of the obtained foam is improved. In addition, the heat and heat aging resistance can be set to the same level as that of the ether foam. Examples of the polyester polyether polyol include those obtained by ring-opening polymerization of aromatic polycarboxylic acid anhydride such as phthalic anhydride and PO to polyoxypropylene triol obtained by adding PO to glycerin. be able to. Use of this polyester polyether polyol also improves the strength and elongation of the resulting foam, particularly the elongation after compression molding.
[0025]
The quantity ratio of the high molecular weight polyether polyol and the polymer polyol component is not particularly limited. However, in order to improve the cold resistance and strength, elongation, hardness, etc. of the speaker edge in a well-balanced manner, the weight ratio of the high molecular weight polyether polyol to the polymer polyol component is about 1/1 to 2/1. It is preferable. In the present invention, as the polyol, those usually used for producing flexible foam can be used in combination. For example, a polyester polyol, a general-purpose polyether polyol having a molecular weight of less than 3500, particularly 3000 or less is used in an amount ratio of about 40% by weight or less, particularly about 30% by weight or less when the total amount of polyol is 100% by weight. be able to.
[0026]
In addition, when using a specific hydroxy compound, 4 As in the invention, when the total amount of polyol contained in the polyol component is 100 parts by weight, the high molecular weight polyether polyol is “20 to 60 parts by weight”, the polymer polyol component is “10 to 50 parts by weight”, The specific hydroxy compound is preferably “10 to 35 parts by weight”. In particular, the amount ratio is more preferably 25 to 45 parts by weight of the high molecular weight polyether polyol, 25 to 45 parts by weight of the polymer polyol component, and 20 to 35 parts by weight of the specific hydroxy compound. If these polyols are used in the above-mentioned quantitative ratios, cold resistance, strength, elongation and the like are sufficiently improved, and ozone deterioration resistance, moist heat aging resistance and the like are also improved.
[0027]
The polyol component contains a foaming agent, a catalyst, a foam stabilizer and the like in addition to various polyols. Moreover, an aromatic secondary amine type compound, a terminal monofunctional compound, etc. can also be mix | blended as needed. Although water is mainly used as the foaming agent, dichloromethane or the like can be used in combination for the purpose of suppressing heat generation. Moreover, a chlorofluorocarbon compound or other halogenated hydrocarbons can also be used as needed. As the catalyst, metal salts of carboxylic acids such as sodium acetate, lead octylate, zinc octylate, cobalt naphthenate, stannous octoate, and the like can be used.
[0028]
As the catalyst, alkali metal or alkaline earth metal alkoxide or phenoxide such as sodium methoxide or sodium phenoxide can be used. In addition, amine-based catalysts such as triethylenediamine and its formate, dimethylethanolamine, tetramethylhexamethylenediamine, N-methylmorpholine, N-ethylmorpholine, dimethylaminomethylphenol and pyridine can also be used. As the foam stabilizer, a general-purpose dimethylpolysiloxane / polyether block copolymer or the like is used. In addition, a coloring agent, a filler, etc. can also be mix | blended.
[0029]
Moreover, if a specific hydroxy compound is used in combination, as described above, the ozone degradation resistance and moist heat aging resistance of the foam are improved. However, the ozone resistance against ozone deterioration may not be particularly sufficient with this specific hydroxy compound alone. In that case, a specific amount of an aromatic secondary amine compound can be blended with the composition. As a result, it is possible to obtain a polyurethane foam speaker edge having both superior ozone deterioration resistance and wet heat aging resistance.
[0030]
Examples of the aromatic secondary amine compound include phenyl-1-naphthylamine, alkylated diphenylamine, N, N′-diphenyl-p-phenylenediamine, p- (p-toluenesulfonylamido) diphenylamine, 4,4′- (Α, α-dimethylbenzyl) diphenylamine, mixed diallyl-p-phenylenediamine, octylated diphenylamine and the like. Also, amine-ketone compounds such as poly (2,2,4-trimethyl-1,2-dihydroquinoline) and 6-ethoxy-1,2-dihydro-2,2,4-trimethylquinoline are used. You can also.
[0031]
These aromatic secondary amine compounds can be blended in a large amount of 1 part by weight or more, particularly 3 parts by weight or more, and further 5 parts by weight or more with respect to the polyol. When this is converted into the amount of the foam, it is 7000 ppm or more, particularly 2 parts by weight, and further 3.5 parts by weight or more. This aromatic secondary amine compound may be used alone or in combination of two or more. If the compounding amount of this compound is less than 1 part by weight, the ozone deterioration resistance and moist heat aging resistance may not be sufficiently improved. Moreover, when this compounding quantity exceeds 25 weight part, it is difficult to react and harden a composition and a normal foam may not be obtained. The blending amount of this aromatic secondary amine compound is particularly preferably in the range of 1 to 10 parts by weight. With this blending amount, a speaker edge made of polyurethane foam having excellent resistance to ozone deterioration can be obtained, and at the same time, reaction and curing of foam formation are easy, and there is no problem in operation.
[0032]
In addition, the blending of this aromatic secondary amine compound improves the ozone resistance and improves the weather resistance, but in order to further improve the weather resistance, an ultraviolet absorber should be added. Is preferred. Various kinds of ultraviolet absorbers such as benzotriazole, benzophenone, and salicylic acid can be used. Furthermore, a specific piperidine type ultraviolet absorber can also be used. The blending amount of the ultraviolet absorber is preferably about 0.1 to 3% by weight, particularly about 0.5 to 1.5% by weight, when the polyol is 100% by weight. The aromatic secondary amine compound and the ultraviolet absorber may be added in advance to the polyol component or polyisocyanate, or may be added simultaneously when the polyol component and polyisocyanate are mixed. .
[0033]
Further, when a speaker edge made of polyurethane foam is installed in a door trim of an automobile, moisture entering the interior such as rainwater becomes a problem. In the speaker edge used for such a vehicle-mounted speaker, excellent waterproofness is required, and it is necessary to use a foam having low water absorption and air permeability. When the water absorption rate of the foam is high, the waterproofness is insufficient, and in particular, it cannot be used as an edge material of a speaker disposed inside the door trim of an automobile. If the air permeability is too high, the air permeability is not sufficiently lowered even when compressed at a high rate beyond the practical range, and the waterproof property is insufficient.
[0034]
In order to obtain a speaker edge excellent in waterproofness, it has a hydrocarbon group having 6 or more carbon atoms or a group containing a hetero atom at one end or an intermediate portion, and reacts with an isocyanate group contained in the polyisocyanate at the other end. Or one active group that reacts with an active hydrogen group contained in the polyol in the polyol component (the active group is a carbon atom at the terminal of the molecular chain or a carbon atom adjacent to the carbon atom at the terminal). Foams obtained by reacting a composition containing a terminal monofunctional compound having a bond to an atom) can be used.
[0035]
The hydrocarbon group or the group containing a hetero atom of the terminal monofunctional compound may be a linear group or a branched group, and may be a saturated group or an unsaturated group. Furthermore, the hydrocarbon group may contain an aromatic group, an alicyclic group, or these groups in addition to the aliphatic group. The terminal monofunctional compound may have one of these various hydrocarbon groups or groups containing a hetero atom, or may be a mixture of those having two or more hydrocarbon groups. The number of carbon atoms or heteroatoms such as hydrocarbon groups is preferably 6 to 48, particularly about 8 to 36, and these are used as appropriate in consideration of the required waterproofness, ease of handling, and the like. Furthermore, as the terminal monofunctional compound, one kind of a compound having one active group that reacts with an isocyanate group or an active hydrogen group may be used, or two or more kinds of various kinds may be used in combination. .
[0036]
Here, the terminal monofunctional compound means that the active group is bonded to only one of the plurality of molecular ends of the compound having a plurality of molecular ends. Examples of the group containing a hetero atom include a group having a hetero atom such as -NH-, -O-, -S-, -CO-, and -N (R)-(R is an alkyl group). Is mentioned. Moreover, the carbon number of at least one of the hydrocarbon groups or the like bonded to both sides of these active groups may be 6 or more.
[0037]
As the terminal monofunctional compound, octadecyl isocyanate, monoisocyanate derived from a mixture of hexadecylamine and octadecylamine, or the like can be used. In addition, 1-octanol, 1-decanol, lauryl alcohol, oleyl alcohol, other branched higher alcohols, and monoalcohols having —O—, —S—, etc. on the terminal side (for example, ROCH 2 -CH 2 -OH etc.) can also be used. Further examples include octylamine, laurylamine, octadecylamine, and monoamines having —O—, —S— and the like on the terminal side. In addition, the silicone type foam stabilizer which has a hydroxyl group at the terminal can also be used as this terminal monofunctional compound.
[0038]
The compounding amount of the terminal monofunctional compound is 0.1 to 35 parts by weight, preferably 0.1 to 25 parts by weight, particularly preferably 0. 0 parts by weight when the total amount of polyisocyanate and polyol is 100 parts by weight. A range of 3 to 10 parts by weight is preferred. The blending amount is required waterproofness considering the number of carbons such as hydrocarbon groups of the terminal monofunctional compound to be added, the kind of functional group, the difference in reactivity with polyisocyanate and polyol as main components, etc. Determined by. If this amount is less than 0.1 parts by weight, sufficient waterproofness cannot be obtained. On the other hand, when the amount exceeds 35 parts by weight, it is not preferable because the molding of the foam itself becomes difficult or the properties inherent to the foam such as the physical properties of the resulting foam are impaired.
[0039]
As for the terminal monofunctional compound, monoalcohol, monoamine and the like may be blended in advance with the polyol component, and monoisocyanate may be blended with polyisocyanate in advance. Moreover, when mixing a polyol component and polyisocyanate, you may add simultaneously. Furthermore, since this terminal monofunctional compound is less reactive than polyols, polyisocyanates and the like, even if it is added after the start of the urethane formation reaction, foam formation is not inhibited at all.
[0040]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Using a polyol component containing the polyol shown in Table 1 (Comparative Example) and Table 2 (Example), a flexible slab foam was produced according to a conventional method. Details of each component are as follows.
[0041]
(1) Polyol
(1) Trade name “GP3000” (manufactured by Sanyo Chemical Co., Ltd.): glycerin-based propylene oxide adduct, average number of functional groups: 3, average molecular weight: 3000, hydroxyl value (OHV): 56
(2) Product name “N2200” (manufactured by Nippon Polyurethane Co., Ltd.): polyester polyol obtained by condensing diethylene glycol and trimethylolpropane with adipic acid, OHV; 60
[0042]
(3) Prototype “# 3500”: glycerin-based propylene oxide adduct, average number of functional groups; 3, average molecular weight; 3500, OHV; 48
(4) Trade name “GP4000” (manufactured by Sanyo Chemical Co., Ltd.): glycerin-based propylene oxide adduct, average number of functional groups: 3, average molecular weight: 4000, OHV; 42
(5) Trade name "35-34" (manufactured by Takeda Pharmaceutical Company Limited): glycerin-based propylene oxide adduct, average functional group number: 3, average molecular weight: 5000, OHV; 34
[0043]
(6) Trade name “CP3943” (manufactured by Mitsubishi Kasei Dow Co., Ltd.): polymer polyol of 70% by weight of styrene component and 30% by weight of acrylonitrile, solid content: 42% by weight, OHV; 28
(7) “Polyester polyether polyol”: Polyoxypropylene triol having an average molecular weight of 1500 obtained by adding PO to glycerin and ring-opening polymerization of phthalic anhydride and PO, average molecular weight: 3000, OHV; 56
[0044]
In addition, as a polyisocyanate, a catalyst, and a foam stabilizer, the following were used in the following quantitative ratios in both Examples and Comparative Examples. The blending amount of each component is “parts by weight” when the total amount of polyol is 100 parts by weight, excluding polyisocyanate.
(2) Polyisocyanate: manufactured by Nippon Polyurethane Co., Ltd., trade name “TDI80” (TDI, isocyanate index; 110)
(3) Catalyst: Nippon Emulsifier Co., Ltd., trade name “LV33” (amine-based catalyst, 0.3 parts by weight), and Johoku Chemical Co., Ltd., Stanus octoate (metal catalyst, 0.3 parts by weight)
(4) Foam stabilizer: manufactured by Nippon Unicar Co., Ltd., trade name “L520” (block copolymer of dimethylpolysiloxane and polyether, 1.2 parts by weight)
[0045]
Using the obtained soft slab foam, or using a speaker edge made of this foam and a speaker using this speaker edge, physical properties, acoustic performance, and the like were evaluated by the following methods.
a) Tg
It calculated | required from the peak temperature of the loss elastic modulus G "of a viscoelastic spectrum.
Measuring device: Dynamic viscoelasticity measuring device, manufactured by Rheometrics, model “RDA-700”
[0046]
b) Cold resistance acoustic test
A corn paper made of polypropylene having a voice coil diameter of 26.2 mm, a cone outer diameter of 106 mm, and a weight of 3.3 g is joined to a speaker edge formed by using the foams of Examples and Comparative Examples, and the same voice coil and the same magnetic circuit. A 48-hour continuous operation test was carried out by assembling the speaker (manufactured by Matsushita Electronic Components Co., Ltd., product number “14PL05A”), applying a rated input of 15 W white noise at a low temperature of −20 ° C. and −30 ° C.
[0047]
c) Sound pressure frequency characteristics and harmonic distortion characteristics
Cone paper produced under the same conditions as in b) above was bonded to the speaker edge, and this was assembled to the speaker in b) above, and measured according to JIS C5531. In addition, these tests were implemented about the comparative examples 1 and 2 and each Example.
d) Endurance sound test
Using the same speaker as in b) above, a music source was input at a peak input level of 50 W and an average level of 25 W, and a continuous operation test was conducted for 96 hours at room temperature. This test was also conducted for Comparative Examples 1 and 2 and each Example.
[0048]
e) Thermoformability (thermoforming time)
The sheet of 7 mm thickness of each soft slab foam of Examples and Comparative Examples was hot press molded into the following roll edge shape.
Roll diameter: 4 mm, roll inner diameter: 107 mm, roll outer diameter: 125 mm, overall roll height: 6.4 mm, molding thickness: 0.6 mm
The hot press conditions were a mold temperature of 210 ± 5 ° C. and a total pressure of 1 ton. Thermoformability was evaluated by the molding time required to reliably mold into a predetermined shape.
[0049]
f) Hydrolyzable
In the same manner as in b) above, the speaker edge joined with cone paper was immersed in a 1N aqueous sodium hydroxide solution, and changes in shape and the like were visually observed.
g) Foam hardness ILD
Conforms to JIS K 6401. When a load of 4.9 N is applied to a test piece of 300 × 300 × 50 (thickness) mm, the original thickness is set, and this is 75% of the original thickness at a compression speed of 400 mm / min with a disk having a diameter of 200 mm. %, And the hardness 20 seconds after immediately after 25% compression was measured.
[0050]
h) Minimum resonance frequency (F 0 )
Cone paper produced under the same conditions as in (2) above was bonded to the speaker edge and measured as a test piece. In Comparative Example 1, F 0 Is too small, F equivalent to Comparative Example 2 and each Example 0 In order to obtain this, it was necessary to increase the thickness of the test piece to 8 mm.
The results are shown in Tables 1 and 2.
[0051]
[Table 1]
Figure 0003943659
[0052]
[Table 2]
Figure 0003943659
[0053]
According to the results of Tables 1 and 2, the foam of Comparative Example 1 has no problem in thermoformability, but has a high Tg, and the edge tears in both the cold acoustic resistance test and the durable acoustic test at -30 ° C. It can be seen that there is a problem. Also, the minimum resonance frequency is low, and the thickness needs to be 8 mm in order to be equivalent to the embodiment. In the ester foam of Comparative Example 2, the edge tearing is slightly improved, but the harmonic distortion is large and the thermoformability is also lowered. Furthermore, the hydrolyzability was very inferior, and it almost decomposed and did not retain the edge shape. Further, in the ether-based foam of Comparative Example 3, Tg is low and there is no problem with the cold sound resistance, but the hardness is lowered, the thermoformability, the lowest resonance frequency, etc. are considerably inferior, and the reproducible sound range is very narrow. I understand that On the other hand, in the foam of each example, Tg is −35 ° C. or less, and it is excellent in cold resistance such as cold acoustic characteristics, and there is no particular problem in other characteristics such as thermoformability, and overall excellent. It can be seen that it is a polyurethane foam or speaker edge with a high performance.
[0054]
In addition, about the foam of the comparative example 1 and Example 5, the temperature dependence of 25% CLD hardness in -40-20 degreeC, tensile strength, and elongation was evaluated. The results are shown in Table 3. Moreover, about 25% CLD hardness, the measurement dependence in 60 degreeC and 140 degreeC was also added, and temperature dependence was evaluated. The results are shown in Table 4. The measuring method of this 25% CLD hardness, tensile strength and elongation is as follows.
i) 25% CLD hardness
Conforms to JIS K 6401. When a load of 4.9 N was applied to a 50 × 50 × 15 (thickness) mm specimen, the original thickness was taken, and this was compressed by 25% with a disk having a diameter of 100 mm at a compression speed of 50 mm / min. Hardness was measured.
j) Tensile strength, elongation
According to JIS K 6301.
[0055]
[Table 3]
Figure 0003943659
[0056]
[Table 4]
Figure 0003943659
[0057]
According to the results of Tables 3 and 4, the tensile strength and the temperature dependence of elongation are not so different between the foams of Comparative Example 1 and Example 5. However, it can be seen that the 25% CLD hardness of the foam of Example 5 is considerably low, especially at low temperatures of -40 ° C., and is relatively flexible at low temperatures. Moreover, there is no difference in the temperature dependence of the hardness of the foams of Comparative Example 1 and Example 5 at high temperatures, and it can be seen that the foams of Example 5 are not particularly lost in hardness at high temperatures.
[0058]
FIG. 1 shows the results of measurement of sound pressure frequency characteristics and harmonic distortion characteristics using speaker edges obtained using the foams of Example 5, Comparative Example 2, and Comparative Example 1. Although the measurement frequency is 20 to 20000 Hz, a frequency region of 500 to 2000 Hz is illustrated here. According to FIG. 1, in Comparative Example 2, a large peak dip occurs in a so-called edge resonance region of 1000 to 1500 Hz, and the peak dip difference of edge resonance is 8.7 dB. On the other hand, Example 5 has almost flat characteristics, and it can be seen that the peak dip difference is as small as 2.7 dB. In Comparative Example 1, the characteristics are almost flat, but a peak dip occurs, and the sound pressure in this band is 4.2 dB lower. Further, the harmonic distortion in the edge resonance region of 700 to 1500 Hz is large in the comparative example 2 and small in the example 5 and the comparative example 1. Thus, in Example 5, it turns out that there is little distortion and it is excellent in the sound quality and sound pressure of the mid range which are deeply related to reproduction | regeneration of a human voice.
[0059]
【The invention's effect】
According to the first invention, the combination of a high molecular weight polyether polyol and a specific polymer polyol as the polyol improves the cold resistance, acoustic characteristics and strength, elongation, and the like of the obtained speaker edge. The second 3 By using the specific hydroxy compound of the invention in combination, it is also possible to improve ozone deterioration resistance and moist heat aging resistance of the speaker edge.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing the results of measurement of sound pressure frequency characteristics and harmonic distortion characteristics of speaker edges made of foams of Comparative Example 2, Comparative Example 1 and Example 5.

Claims (5)

ポリイソシアネート及びポリオール成分を含有する組成物を反応させて得られるポリウレタンフォームからなるスピーカエッジにおいて、
上記ポリオール成分は、平均分子量3500〜9000のポリエーテルポリオールと、スチレン成分を含むポリマーポリオール成分とを含有し、
上記ポリマーポリオール成分は、ポリエーテルポリオールにスチレン成分とアクリロニトリル成分をグラフト重合させたものであり、上記スチレン成分と上記アクリロニトリル成分との重量比は、80/20〜50/50であることを特徴とするポリウレタンフォーム製スピーカエッジ。
In a speaker edge comprising a polyurethane foam obtained by reacting a composition containing a polyisocyanate and a polyol component,
The polyol component contains a polyether polyol having an average molecular weight from 3,500 to 9,000, and a polymeric polyol component containing a styrene component,
The polymer polyol component is obtained by graft polymerization of a styrene component and an acrylonitrile component on a polyether polyol, and the weight ratio of the styrene component and the acrylonitrile component is 80/20 to 50/50. Speaker edge made of polyurethane foam.
上記ポリエーテルポリオールの平均官能基数が2.0〜4.0、水酸基価が20〜50である請求項1記載のポリウレタンフォーム製スピーカエッジ。  2. The polyurethane foam speaker edge according to claim 1, wherein the polyether polyol has an average functional group number of 2.0 to 4.0 and a hydroxyl value of 20 to 50. 3. 上記ポリオール成分は一分子中にエーテル結合とエステル結合とを有するヒドロキシ化合物を含有する請求項1又は2記載のポリウレタンフォーム製スピーカエッジ。The polyurethane foam speaker edge according to claim 1 or 2, wherein the polyol component contains a hydroxy compound having an ether bond and an ester bond in one molecule. 上記ポリオール成分に含有されるポリオールの全量を100重量部とした場合に、上記平均分子量3500〜9000のポリエーテルポリオールは20〜60重量部、上記ポリマーポリオール成分は10〜50重量部、上記一分子中にエーテル結合とエステル結合とを有するヒドロキシ化合物は10〜35重量部である請求項記載のポリウレタンフォーム製スピーカエッジ。When the total amount of polyol contained in the polyol component is 100 parts by weight, the polyether polyol having an average molecular weight of 3500 to 9000 is 20 to 60 parts by weight, the polymer polyol component is 10 to 50 parts by weight, and one molecule The polyurethane foam speaker edge according to claim 3 , wherein the hydroxy compound having an ether bond and an ester bond is 10 to 35 parts by weight. 上記ポリウレタンフォーム製スピーカエッジを構成するポリウレタンフォームのガラス転移点が−30℃以下である請求項1乃至のいずれか1項に記載のポリウレタンフォーム製スピーカエッジ。The polyurethane foam speaker edge according to any one of claims 1 to 4 , wherein a glass transition point of the polyurethane foam constituting the polyurethane foam speaker edge is -30 ° C or lower.
JP17899997A 1997-06-18 1997-06-18 Speaker edge made of polyurethane foam Expired - Fee Related JP3943659B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17899997A JP3943659B2 (en) 1997-06-18 1997-06-18 Speaker edge made of polyurethane foam

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17899997A JP3943659B2 (en) 1997-06-18 1997-06-18 Speaker edge made of polyurethane foam

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH118897A JPH118897A (en) 1999-01-12
JP3943659B2 true JP3943659B2 (en) 2007-07-11

Family

ID=16058354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17899997A Expired - Fee Related JP3943659B2 (en) 1997-06-18 1997-06-18 Speaker edge made of polyurethane foam

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3943659B2 (en)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000261885A (en) * 1999-03-09 2000-09-22 Inoac Corp Speaker edge
JP4599142B2 (en) 2004-11-26 2010-12-15 キヤノン株式会社 Organic light emitting device
US20240199789A1 (en) * 2021-05-21 2024-06-20 Inoac Corporation Polyurethane foam and cushioning material

Also Published As

Publication number Publication date
JPH118897A (en) 1999-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3930089B2 (en) Flexible polyurethane foam and speaker edge using the same
TWI361810B (en)
CN101238163B (en) Flexible polyurethane foam plastic, process for producing the same, and automotive sheet
CN102477140B (en) Polyurethane foam and pneumatic tire comprising the same
CN113583205A (en) Slow-resilience sponge and preparation method and application thereof
JP3943659B2 (en) Speaker edge made of polyurethane foam
KR20150024464A (en) Functional polyurethane foam
JP2007106881A (en) Method for producing rigid polyurethane foam with open-cell structure
JP2010184655A (en) Laminated sound absorbing material
CN111253548B (en) Sound-absorbing polyurethane hard foam composite material for vehicle
JP2841011B2 (en) Thermoforming material and thermoforming method
JP3642877B2 (en) Polyurethane foam for speaker edges
JP3610138B2 (en) Method for producing low-density high-elasticity flexible polyurethane foam
JP2005120247A (en) Soft polyurethane foam to be used for sound isolation material for automobile and method for producing the same
JP3355619B2 (en) Method for producing skin-integrated flexible polyurethane foam
WO2001070838A1 (en) Flexible polyurethane foam
JP3355620B2 (en) Method of manufacturing seat cushion material for snowmobile
JPS6213428A (en) High-hardness flexible polyurethane foam
WO2003062297A1 (en) Polyurethane foam composition comprising chain extended dendritic polyether
JP2022079417A (en) Composition for molding soft polyurethane foam
JP2005113134A (en) Flexible polyurethane foam and its preparation process
JP2003252946A (en) Method for producing polyurethane foam for flame lamination and polyurethane foam for flame lamination
JP2700519B2 (en) Manufacturing method of flexible polyurethane foam and thermoforming body
JPH0833095A (en) Speaker edge material
JP2002293863A (en) Flexible polyurethane foam and production method thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050906

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070313

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110413

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120413

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130413

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140413

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees