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JP3838612B2 - Water-based anticorrosion method - Google Patents

Water-based anticorrosion method Download PDF

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JP3838612B2
JP3838612B2 JP22143399A JP22143399A JP3838612B2 JP 3838612 B2 JP3838612 B2 JP 3838612B2 JP 22143399 A JP22143399 A JP 22143399A JP 22143399 A JP22143399 A JP 22143399A JP 3838612 B2 JP3838612 B2 JP 3838612B2
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  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、循環式等の各種冷却水系において、配管(特に、軟鋼製配管)に発生する腐食を防止するための水系防食方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄鋼産業や化学プラントにおいては、反応工程など各種の工程から生ずる高温のガスや液体等の冷却に、通常、冷媒として冷却水を広範囲に使用している。
これら冷却処理は、多くの場合、冷却水の輸送を軟鋼製の管を用いて行ない、この冷却水の輸送路上に高温のガスや液体を降温する熱交換装置を配設することによりなされている。
高温のガスや液体との熱交換で昇温した排冷却水は、冷却塔等の冷却装置で再冷却して、再び高温のガスや液体等の冷却に再循環使用されている。
【0003】
上記冷却処理において、冷却水として使用する水には、通常カルシウムなどの硬度成分が溶存し、高温のガスや液体の冷却に際して水の一部が蒸発するため、これら硬度成分が濃縮されてカルシウム硬度が250mg/リットル(CaCO3換算で250mg/リットル)以上になることもある。
一般に、硬度成分を多量に含む水は金属を腐食させにくいため、冷却水を濃縮し、硬度成分の濃度を高めることで防食を図ることもなされている。
このような系では、スケールの発生を防止するためのある種のポリマーを添加することのみで冷却水系の障害を防ぐことも可能である。
【0004】
しかし、熱負荷が高い産業用冷却塔や冷却水の補給水中に、塩化物のイオン、硫酸イオン、シリカ、有機物などの腐食やスケール付着の原因となる物質が多く含まれる場合には、冷却水をあまり濃縮させることができない。
このような冷却水系では、一般に硬度成分は200mg/リットル以下であり、金属、特に軟鋼に対する腐食性が高くなる。
このため、亜鉛等の金属塩や特定のリン化合物を含有する防食剤を冷却水に添加し、軟鋼製の板や管の内外面にリン酸カルシウムやリン酸亜鉛を主成分とする皮膜(沈殿皮膜という)を形成させることで防食を図ることもなされている。
【0005】
また、リンや金属塩を含まない有機化合物のみからなる薬剤の添加も試みられているが、例えば、水中のカルシウム硬度がおよそ200mg/リットル(CaCO3換算で200mg/リットル)以上の場合には、適用が困難であった。
さらに、湖沼を富養化することがなく、配管等の腐食を効果的に抑止する有機硫黄化合物を有効成分とする水系防食剤も開発されているが、塩化物イオンや硫酸イオンなどの腐食性陰イオン濃度が高い場合には孔食を惹起する傾向にあり、特に防食処理開始の初期段階において生じる腐食をおさえることは極めて困難な状況であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
冷却水系は、通常、冷却水と高温のガス体や液体との間の熱交換により、水の一部を蒸発させながら系を循環する。循環の反復により、水の一部蒸発を反復していくとき、濃縮によりカルシウムイオン濃度が相当に高くなる。そうした水はブローによって一部排出し、新たな冷却水を補給することになる。このブローに際して、一緒に混入していた高濃度のリン酸化合物や亜鉛化合物も排出され、これらの金属化合物が湖沼に大量に流れ込むことになる。
亜鉛化合物の環境への排出には厳しい規制があり、容易な排出は認められていない。また、高濃度に燐を含んだ化合物が湖沼などに流れ込めば、富養化の原因にもなる。
【0007】
斯様に、従来の冷却水系防食剤には、なお解決されなければならない課題が多く残されている。
また、ポリリン酸やホスホン酸などのリン酸化合物や亜鉛化合物は冷却装置の高温部にスケールとなって付着しやすい。リン酸化合物等が配管の高温部に付着すれば伝熱阻害の原因にもなるという問題もある。
これらリン酸化合物や亜鉛化合物を含有しない水系防食剤も開発されているが、孔食が生じやすい傾向にあり、特に防食処理開始の初期段階において発生する腐食を十分に防止できないという問題がある。
【0008】
本発明は、上記の諸事情に鑑み、湖沼を富養化することがなく、カルシウム硬度が200mg/リットル(CaCO3換算で200mg/リットル)以下の低・中濃縮水による鋼管特に軟鋼管等の腐食を効果的に防止することができる水系防食方法であって、とりわけ冷却水系の装置内などで、高温部で伝熱阻害を起こすこともなく、塩化物イオンや硫酸イオンなどの腐食性陰イオン濃度が高い場合にも孔食を生じることがなく、処理開始の初期段階においても優れた効果を発揮する水系防食方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は下記の構成によって達成される。
1.防食対象水に、大豆油アミンEO付加物を添加し、6時間から48時間経過した後にカルボキシエチルチオコハク酸を添加することを特徴とする水系防食方法。
【0010】
2.大豆油アミンEO付加物の添加量が0.1〜10mg/リットルであり、かつカルボキシエチルチオコハク酸の添加量が1〜100mg/リットルであることを特徴とする前項1記載の水系防食方法。
【0011】
3.ポリマレイン酸、ポリアクリル酸、又はこれらの共重合物を合わせて添加することを特徴とする前項1または2記載の水系防食方法。
4.リン含有化合物を合わせて添加することを特徴とする前項1または2記載の水系防食方法。
5.アゾール化合物を合わせて添加することを特徴とする前項1または2記載の水系防食方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されない。本発明は、水系防食方法に関する。本発明の水系防食方法は、基本的には、防食対象水に、下記一般式(I)、(II)又は (III)で示される第一乃至第三アミン化合物、具体的には大豆油アミンEO付加物と、下記一般式(IV)で示される有機硫黄化合物、具体的にはカルボキシエチルチオコハク酸とを、一方の化合物を添加し、一定間隔をおいて、残りの他方の化合物を添加するものである。
一般式(I) R1−NH2、一般式(II) R12−NH、一般式 (III) R123−N〔R1〜R3の内、少なくとも1つは(CH2CH2O)x を含み、且つ、各化合物中の炭素原子数が10〜30の範囲であり、xは3〜6である。〕
一般式(IV) R4−S−R5〔R4、R5は、炭素原子数が1〜20の範囲にあるアリール基もしくはアルキル基であって、R4、R5の少なくとも一方はカルボニル基、または、カルボキシル基を有する。〕
【0013】
本発明の水系防食方法は、好ましくは、一般式(I)、(II)又は(III) で示される第一乃至第三アミン化合物、具体的には大豆油アミンEO付加物を添加し、一定間隔をおいた後(好ましくは、6〜48時間経過後)、一般式(IV)で示される有機硫黄化合物、具体的にはカルボキシエチルチオコハク酸を添加する。両者の好ましい添加量は、第一乃至第三アミン化合物が0.1〜10mg/リットルの範囲であり、有機硫黄化合物が1〜100mg/リットルの範囲である。
【0014】
上記一般式(I)、(II)又は (III)で示される第一乃至第三アミン化合物において、置換基R1〜R3の形態は、炭素原子数が10〜30の範囲であり、好ましくは、R1〜R3の少なくとも一つが(CH2CH2O)X を含有し、そのうえ、(CH2CH2O)X のxが3〜6の範囲にあることがより好ましい。
アミン化合物としては、例えば、高級アルキルアミン、高級アルケニルアミン等が好ましく挙げられ、以下の化合物が相当する。
【0015】
高級アルキルアミンの例としては、テトラデシルアミンエチレンオキサイド付加物(「エチレンオキサイド」は以下「EO」と略す)、ヘキサデシルアミンEO付加物、オクタデシルアミンEO付加物があり、また、高級アルケニルアミンの例としては、オレイルアミンEO付加物、リノレイルアミンEO付加物がある。
【0016】
さらに、これらの高級アルキルアミンEO付加物や高級アルケニルアミンEO付加物をそれぞれ単独で、または混合で含む油脂アミンEO付加物であってもよく、それらの例としては、ヤシ油アミンEO付加物、硬化牛脂アミンEO付加物、大豆油アミンEO付加物等が挙げられる。その上、これらのヤシ油アミンEO付加物、大豆油アミンEO付加物および硬化牛脂アミンEO付加物は、(CH2CH2O)基をそれぞれ3個〜6個有するので、本発明の水系防食方法を構成する一方の成分である第一乃至第三アミン化合物に相当し、有効に利用することができる。
【0017】
次に、他方の構成要素である一般式(IV)で示される有機硫黄化合物としては、置換基R4、R5は炭素原子数が1〜20のアリール基もしくはアルキル基であって、そのうえ、R4、R5の少なくとも一方が、カルボニル基またはカルボキシル基を有する構造の化合物が好ましく用いられる。このような構造の有機硫黄化合物としては、例えば、
【0018】
▲1▼カルボキシエチルチオコハク酸:
HOOC−CH2−CH2−S−CH(COOH)−CH2−COOH、
▲2▼3−アセチルチオ−2−メチルプロピオン酸:
CH3CO−S−CH2−CH(CH3)−COOH、
▲3▼3−アセチルチオ−2−メチルプロピオニルクロリド:
CH3CO−S−CH2−CH(CH3)−COCl、
▲4▼3−オクタデシルチオ−プロピオンアミド:
1837−S−C24CONH2
などの化合物を挙げることができる。
【0019】
本発明の水系防食方法では、さらに、上記の第一乃至第三アミン化合物または有機硫黄化合物とともに、ポリマーを添加することが好ましい。そのようなポリマーとしては、例えばポリマレイン酸、ポリアクリル酸、及びこれらの共重合物を挙げることができる。また、このポリマーは、第一乃至第三アミン化合物又は有機硫黄化合物と同時に添加することができるが、有機硫黄化合物と同時に添加することが好ましい。
ポリマーを添加する場合は、十分な分散効果が得られる程度の添加量、すなわち、1〜100mg/リットルの範囲がよい。
【0020】
また、本発明の水系防食方法では、上記の第一乃至第三アミン化合物または有機硫黄化合物とともに、微量のリン含有物質(即ち、リン化合物)を添加することがより好ましい。
そのようなリン化合物、あるいはリン含有物質としては、例えばポリリン酸塩またはホスホン酸塩などを好ましく挙げることができる。
このリン化合物は、第一乃至第三アミン化合物又は有機硫黄化合物と同時に添加することができるが、有機硫黄化合物と同時に添加することが好ましい。
リン含有物質を添加する場合は、湖沼などの富養化を招かない程度の添加量、すなわちPO4換算で、10mg/リットルを上限とするとよい。好ましくは0.1〜10mg/リットルである。
【0021】
さらにまた、本発明の水系防食方法では、上記の第一乃至第三アミン化合物または有機硫黄化合物とともに、銅金属用の防食剤として例えば、アゾール化合物を添加することが好ましい。
そのようなアゾール化合物としては、例えばベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール等を挙げることができる。
このアゾール化合物は、第一乃至第三アミン化合物または有機硫黄化合物と同時に添加することができるが、有機硫黄化合物と同時に添加することが好ましい。
アゾール化合物を添加する場合は、10mg/リットル以下が望ましく、0.1〜10mg/リットルがより望ましい。
【0022】
本発明の水系防食方法では、この他、通常用いられている防食剤を含む各種成分、例えば、亜鉛化合物やモリブデン化合物を本発明の目的を損なわない範囲で添加することは妨げない。
また、スルファミン酸やクエン酸などの有機酸を添加してもよい。
ただし、亜鉛化合物は多くの問題を抱えており、大量に加えることは推奨されない。
【0023】
本発明の水系防食方法では、上記のような成分を以下のような方法で添加するとよい。
すなわち、一般式(I)、(II)又は(III) で示される第一乃至第三アミン化合物0.1〜10mg/リットルを添加し、一定間隔をおいてた後(好ましくは、6〜48時間経過後)、一般式(IV)で示される有機硫黄化合物1〜100mg/リットルを添加することが好ましい。
第一乃至第三アミン化合物の添加量が、0.1mg/リットルを下回ると十分な防食効果が得られず、10mg/リットルを上回るとスケール防止剤として使用されるポリアクリル酸や一般式(IV)で示される有機硫黄化合物と反応して効果が低下するため好ましくない。
また、有機硫黄化合物の添加量が、1mg/リットルを下回ると十分な防食効果が得られず、100mg/リットルを上回ると水質によっては腐食を加速することになるので好ましくない。
第一乃至第三アミン化合物と有機硫黄化合物を同時に添加すると、アミン化合物もしくは有機硫黄化合物の防食皮膜形成が阻害され、効果が低下するため好ましくない。
【0024】
このような水系防食方法は、水系で使用することができる。更に具体的には、例えば次のような冷却水系の冷却装置で使用するとよい。
図1は冷却水を管理する冷却装置の一例を示す概要図である。
この冷却装置は、発熱反応などを行わせる図示外の化学反応槽などで発生する排熱を吸収する熱交換器1を有している。
この熱交換器1には、冷却水を一時貯留する塔底水槽2から冷却管が延び、ポンプ3を挟んで冷媒流入口に通じている。
【0025】
熱交換器1の冷媒流出口は、送風機4を有する冷却塔5に排冷却水管を介して通じている。
この冷却塔5からは、再冷却された水が直下に配置した塔底水槽2に流下して一時貯留される。
塔底水槽2には、ポンプを備えた注入管が薬注タンク6からまた別に延びてきている。
【0026】
上記の防食方法においては、一般式(I)、(II)又は(III) で示される第一乃至第三アミン化合物を予め薬注タンク6に水溶液の状態で投入する。このアミン化合物は、水系において通常0.1〜10mg/リットルの濃度範囲で使用するとよい。塔底水槽2における上記アミン化合物の濃度が、冷却装置の防食に必要なだけの十分な濃度すなわち0.1mg/リットルを満たしていない場合は、薬注タンク6からアミン化合物を随時供給する。
【0027】
上記のようにして、塔底水槽2→熱交換器1→冷却塔5→塔底水槽2の間に実質的に冷却水の循環系を形成する。
送風機4を駆動させ、図示外の化学反応槽などから送られる排熱を熱交換器1で冷却水に吸収させる。
冷却水を実質的に循環させる間に、特に熱交換器1における吸熱に際して生ずる水の一部蒸発により、循環水の防食剤の濃度上昇が生じた場合には、付設する給水管8より冷水を補給し、熱交換器1に供給する冷却水中のアミン化合物を好ましい濃度に返戻する。
【0028】
また、冷却水の水質が悪化した場合あるいは冷却水量が多くなった場合には、前記冷却塔5に通じる排冷却水管から分岐するブロー管7を通じ、その一部を放水し、給水管8から塔底水槽2に新たな水を補給し、必要により、薬注タンク6からアミン化合物を補充して、熱交換器1に供給する冷却水中のアミン化合物を好ましい濃度に保持する。
【0029】
このようにして、アミン化合物を十分に作用させた後、アミン化合物の投入を停止する。
その後、冷却水を放水するか若しくはそのままの状態で、薬注タンク6内のアミン化合物を一般式(IV)で示される有機硫黄化合物に入れ替え、アミン化合物と同様に、有機硫黄化合物の投入を実施して、有機硫黄化合物を十分に作用させる。
【0030】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこの実施例により制限されるものではない。
実施例1
軟鋼板のテストピース(30mm×50mm×1mm)による腐食試験を行った。試験は、工業用水腐食性試験法(JIS−K0100)に準拠した質量減法で行った。
すなわち、試水〔水道水にNaHCO3、NaCl、Na2SO4を加えてpH7.5、総硬度(CaCO3換算) 120mg/リットル、塩素イオン100mg/リットル、硫酸イオン100mg/リットルに調整〕に、一般式(I)、(II)又は (III)で示される第一乃至第三アミン化合物として大豆油アミンEO付加物1mg/リットルを添加した後、テストピースを浸漬し、一定時間経過後に、一般式(IV)で示される有機硫黄化合物としてカルボキシエチルチオコハク酸10mg/リットルを添加して、10日間撹拌下で浸漬した(ジャーテスター)。
浸漬終了後テストピースを取り出し、除錆して重量を測定し、浸漬前後の重量差から腐食速度を求めた。
結果を図2に示す。
【0031】
アミン化合物添加後、6時間から48時間後に、有機硫黄化合物を添加した場合には、腐食速度が10mdd以下(mdd=mg/dm2・day)と実用上十分な防食効果が得られた。
これに対して、アミン化合物添加後6時間未満もしくは48時間を超えてから有機硫黄化合物を添加した場合には、腐食速度が高く、実用レベルには至らない。
【0032】
実施例2
一般式(I)、(II)または (III)で示される第一乃至第三アミン化合物として大豆油アミンEO付加物、一般式(IV)で示される有機硫黄化合物としてカルボキシエチルチオコハク酸を用い、各々の添加量を変化させて、軟鋼板のテストピース(30mm×50mm×1mm)による腐食試験を行った。試験は、工業用水腐食性試験法(JIS−K0100)に準拠した質量減法で行った。
試験液は、試水〔水道水にNaHCO3、NaCl、Na2SO4 を加えてpH7.5、総硬度(CaCO3換算)120mg/リットル、塩素イオン100mg/リットル、硫酸イオン100mg/リットルに調整〕に、大豆油アミンEO付加物(以下、「アミン化合物」という)を0〜15mg/リットルまで段階的に添加して調整した。
上記試験液中に、非腐食性円盤に固定した前記テストピースを垂下して、一定速度で撹拌を開始し、更に12時間後にカルボキシエチルチオコハク酸(以下、「有機硫黄化合物」という)を0〜150mg/リットルまで段階的に添加して10日間撹拌下で浸漬した(ジャーテスター)。
浸漬終了後テストピースを取り出し、除錆して重量を測定し、浸漬前後の重量差から腐食速度を求め、また、孔食数をそれぞれ測定した。
結果を表1、表2に示す。
【0033】
【表1】

Figure 0003838612
【0034】
【表2】
Figure 0003838612
【0035】
表1に示すように、アミン化合物の添加量においては、0.1〜10mg/リットルの範囲で腐食速度が10mdd以下と実用上十分な防食効果が得られた。また、表2に示すように、有機硫黄化合物の添加量においては、1〜100mg/リットルの範囲で腐食速度が10mdd以下と実用上十分な防食効果が得られた。
さらに、いずれの条件でも、腐食速度が10mdd以下となる場合には、孔食の発生も1個/cm2以下となり、十分な抑制効果が得られた。
【0036】
実施例3
一般式(I)、(II)または (III)で示される第一乃至第三アミン化合物として大豆油アミンEO付加物、一般式(IV)で示される有機硫黄化合物としてカルボキシエチルチオコハク酸を用い、さらにポリマー、リン酸化合物、アゾールを加え各々の添加量を変化させ、軟鋼板のテストピース(30mm×50mm×1mm)による腐食試験を行った。試験は、工業用水腐食性試験法(JIS−K0100)に準拠した質量減法で行った。
試験液は、試水〔水道水にNaHCO3、NaCl、Na2SO4を加えてpH7.5、総硬度(CaCO3換算)120mg/リットル、塩素イオン100mg/リットル、硫酸イオン100mg/リットルに調整〕に、大豆油アミンEO付加物(以下、「アミン化合物」という)を0〜10mg/リットルまで段階的に添加して調整した。
上記試験液中に、非腐食性円盤に固定した前記テストピースを垂下して、一定速度で撹拌を開始し、更に12時間後にカルボキシエチルチオコハク酸(以下、「有機硫黄化合物」という)を0〜100mg/リットルまで段階的に添加し、更に同時にポリアクリル酸ナトリウム(以下、「ポリマー」という)、トリポリリン酸、ベンゾトリアゾールの内の1種を添加して10日間撹拌下で浸漬した(ジャーテスター)。
浸漬終了後テストピースを取り出し、除錆して重量を測定し、浸漬前後の重量差から腐食速度を求め、また、孔食数をそれぞれ測定した。
結果を表3、表4、表5に示す。
【0037】
【表3】
Figure 0003838612
【0038】
【表4】
Figure 0003838612
【0039】
【表5】
Figure 0003838612
【0040】
表3〜表5に示すように、いずれの試験でもアミン化合物の濃度0.1〜10mg/リットル、有機硫黄化合物の濃度1〜100mg/リットルの範囲において、ポリマー1〜100mg/リットル、トリポリリン酸0.1〜10mg/リットル、ベンゾトリアゾール0.1〜10mg/リットルを有機硫黄化合物と同時に加えることで、実施例2に示す同条件の結果より更に腐食速度が低くなり、防食効果の強化された結果が得られた。
【0041】
【発明の効果】
本発明の水系防食方法に従い、冷却水中に、一般式(I)、(II)又は (III)で示される第一乃至第三アミン化合物と、一般式(IV)で示される有機硫黄化合物とを、一方の化合物を添加し、一定間隔をおいて、残りの他方の化合物を添加すると、両化合物の相乗効果により、塩素イオン濃度及び硫酸イオン濃度が100〜500mg/リットルの高レベルにある冷却水と常時接触している冷却水系等の環境にある鋼材、例えば軟鋼材で造られた配管の腐食、孔食を効果的に阻止することができる。
また、本発明の水系防食方法では、環境に排出が困難な亜鉛等の金属等を含有しないので、上記の冷却水系にある循環水の余剰により、部分排出があっても、環境を破壊することはないので、取り扱いも容易となり、常時安定した冷却水系を形成することができ、極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷却水を管理する冷却装置の一例を示す図である。
【図2】実施例1におけるアミン化合物と有機硫黄化合物の投入間隔時間を変えた場合の腐食速度の変化を示す結果である。
【符号の説明】
1 熱交換器
2 塔底水槽
3 ポンプ
4 送風機
5 冷却塔
6 薬注タンク
7 ブロー管
8 給水管[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a water-system anticorrosion method for preventing corrosion occurring in piping (particularly, mild steel piping) in various cooling water systems such as a circulation type.
[0002]
[Prior art]
In the steel industry and chemical plants, cooling water is usually used extensively as a refrigerant for cooling high-temperature gases and liquids generated from various processes such as reaction processes.
In many cases, these cooling processes are performed by transporting the cooling water using a pipe made of mild steel, and disposing a heat exchange device for cooling the high-temperature gas or liquid on the cooling water transport path. .
The exhaust cooling water whose temperature has been raised by heat exchange with a high-temperature gas or liquid is re-cooled by a cooling device such as a cooling tower, and is reused for cooling a high-temperature gas or liquid again.
[0003]
In the above cooling treatment, the water used as cooling water usually has a hardness component such as calcium dissolved therein, and a part of the water evaporates when cooling a high temperature gas or liquid. May be 250 mg / liter or more (250 mg / liter in terms of CaCO 3 ).
In general, since water containing a large amount of hardness component is unlikely to corrode metals, it is also attempted to prevent corrosion by concentrating cooling water and increasing the concentration of the hardness component.
In such a system, it is possible to prevent the cooling water system from being damaged only by adding a certain polymer for preventing the generation of scale.
[0004]
However, if the industrial cooling tower with high heat load or cooling water supply water contains many substances that cause corrosion or scale adhesion such as chloride ions, sulfate ions, silica, and organic substances, the cooling water Cannot be concentrated too much.
In such a cooling water system, the hardness component is generally 200 mg / liter or less, and the corrosiveness to metals, particularly mild steel, becomes high.
Therefore, an anticorrosive containing a metal salt such as zinc or a specific phosphorus compound is added to the cooling water, and a film containing calcium phosphate or zinc phosphate as a main component on the inner and outer surfaces of a mild steel plate or tube (called a precipitation film) ) Is formed to prevent corrosion.
[0005]
In addition, an attempt has been made to add a drug composed only of an organic compound that does not contain phosphorus or a metal salt. For example, when the calcium hardness in water is approximately 200 mg / liter (200 mg / liter in terms of CaCO 3 ) or more, It was difficult to apply.
In addition, water-based anticorrosives that contain organic sulfur compounds that effectively prevent corrosion of piping and the like without effectively enriching lakes and marshes have been developed, but corrosive properties such as chloride ions and sulfate ions are also being developed. When the anion concentration is high, there is a tendency to cause pitting corrosion, and it is extremely difficult to suppress the corrosion that occurs particularly in the initial stage of the anticorrosion treatment.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The cooling water system normally circulates in the system while evaporating part of the water by heat exchange between the cooling water and a high-temperature gas body or liquid. Concentration increases the calcium ion concentration considerably when repeating partial evaporation of water due to repeated circulation. A part of such water is discharged by blowing, and new cooling water is supplied. At the time of this blowing, high-concentration phosphate compounds and zinc compounds mixed together are also discharged, and these metal compounds flow into the lakes in large quantities.
There are strict regulations on the release of zinc compounds into the environment, and easy discharge is not permitted. In addition, if a compound containing phosphorus at a high concentration flows into a lake or the like, it may cause eutrophication.
[0007]
Thus, many problems still have to be solved in the conventional cooling water system anticorrosive.
In addition, phosphoric acid compounds such as polyphosphoric acid and phosphonic acid, and zinc compounds tend to adhere to the high temperature portion of the cooling device as scale. There is also a problem that if a phosphoric acid compound or the like adheres to a high-temperature portion of the pipe, it may cause heat transfer inhibition.
Although water-based anticorrosive agents not containing these phosphate compounds and zinc compounds have been developed, there is a tendency that pitting corrosion tends to occur, and there is a problem that corrosion occurring particularly at the initial stage of the anticorrosion treatment cannot be sufficiently prevented.
[0008]
In view of the above circumstances, the present invention does not enrich a lake, and steel pipes, particularly mild steel pipes, with low / medium concentrated water having a calcium hardness of 200 mg / liter or less (200 mg / liter in terms of CaCO 3 ) or less. A water-based anti-corrosion method that can effectively prevent corrosion, especially in cooling water systems, and without corrosive anions such as chloride ions and sulfate ions without causing heat transfer inhibition at high temperatures. An object of the present invention is to provide a water-based anticorrosion method which does not cause pitting corrosion even when the concentration is high and exhibits an excellent effect even in the initial stage of treatment start.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The object of the present invention is achieved by the following constitution.
1. A water-based anticorrosion method comprising adding a soybean oil amine EO adduct to the anticorrosion target water and adding carboxyethylthiosuccinic acid after 6 to 48 hours .
[0010]
2. 2. The water-based anticorrosion method according to item 1, wherein the addition amount of soybean oil amine EO adduct is 0.1 to 10 mg / liter and the addition amount of carboxyethylthiosuccinic acid is 1 to 100 mg / liter.
[0011]
3. 3. The water-based anticorrosion method according to item 1 or 2, wherein polymaleic acid, polyacrylic acid, or a copolymer thereof is added together.
4). 3. The water-based anticorrosion method according to item 1 or 2, wherein a phosphorus-containing compound is added together.
5). Aqueous anticorrosion how the above 1 or 2, wherein the adding together azole compound.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, although an embodiment of the present invention is described, the present invention is not limited to this. The present invention relates to a water-based anticorrosion method. The water-based anticorrosion method of the present invention basically includes a primary to tertiary amine compound represented by the following general formula (I), (II) or (III) , specifically a soybean oil amine , in the anticorrosion target water. Add one of the EO adduct and the organic sulfur compound represented by the following general formula (IV) , specifically carboxyethylthiosuccinic acid, and add the other compound at a certain interval. To do.
General Formula (I) R 1 —NH 2 , General Formula (II) R 1 R 2 —NH, General Formula (III) R 1 R 2 R 3 —N [At least one of R 1 to R 3 is ( CH 2 CH 2 O) x is included, the number of carbon atoms in each compound is in the range of 10-30, and x is 3-6. ]
General formula (IV) R 4 —S—R 5 [wherein R 4 and R 5 are aryl or alkyl groups having 1 to 20 carbon atoms, and at least one of R 4 and R 5 is carbonyl. Group or a carboxyl group. ]
[0013]
The water-based anticorrosion method of the present invention preferably adds a primary to tertiary amine compound represented by the general formula (I), (II) or (III) , specifically a soybean oil amine EO adduct , After an interval (preferably after 6 to 48 hours), an organic sulfur compound represented by the general formula (IV) , specifically, carboxyethylthiosuccinic acid is added. The preferable addition amount of both is in the range of 0.1 to 10 mg / liter for the primary to tertiary amine compounds and in the range of 1 to 100 mg / liter for the organic sulfur compound.
[0014]
In the primary to tertiary amine compounds represented by the general formula (I), (II) or (III), the form of the substituents R 1 to R 3 is preferably in the range of 10 to 30 carbon atoms, at least one of R 1 to R 3 are contained (CH 2 CH 2 O) X , moreover, (CH 2 CH 2 O) X x is more preferably in the range of 3-6.
Preferred examples of the amine compound include higher alkyl amines and higher alkenyl amines, and the following compounds are equivalent.
[0015]
Examples of higher alkylamines include tetradecylamine ethylene oxide adduct (“ethylene oxide” is hereinafter abbreviated as “EO”), hexadecylamine EO adduct, octadecylamine EO adduct, and higher alkenylamine Examples include oleylamine EO adducts and linoleylamine EO adducts.
[0016]
Furthermore, these may be oil-and-oil amine EO adducts containing these higher alkylamine EO adducts and higher alkenylamine EO adducts alone or in combination, and examples thereof include coconut oil amine EO adducts, Examples thereof include hardened beef tallow amine EO adduct, soybean oil amine EO adduct, and the like. Moreover, these coconut oil amine EO adducts, soybean oil amine EO adducts and hardened beef tallow amine EO adducts each have 3 to 6 (CH 2 CH 2 O) groups, so that the water-based anticorrosion of the present invention It corresponds to a primary to tertiary amine compound which is one component constituting the method and can be used effectively.
[0017]
Next, as the organic sulfur compound represented by the general formula (IV) as the other component, the substituents R 4 and R 5 are an aryl group or an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, A compound having a structure in which at least one of R 4 and R 5 has a carbonyl group or a carboxyl group is preferably used. As an organic sulfur compound having such a structure, for example,
[0018]
(1) Carboxyethylthiosuccinic acid:
HOOC-CH 2 -CH 2 -S- CH (COOH) -CH 2 -COOH,
(2) 3-acetylthio-2-methylpropionic acid:
CH 3 CO-S-CH 2 -CH (CH 3) -COOH,
(3) 3-acetylthio-2-methylpropionyl chloride:
CH 3 CO-S-CH 2 -CH (CH 3) -COCl,
(4) 3-octadecylthio-propionamide:
C 18 H 37 -S-C 2 H 4 CONH 2,
And the like.
[0019]
In the water-based anticorrosion method of the present invention, it is preferable to add a polymer together with the primary to tertiary amine compound or the organic sulfur compound. Examples of such a polymer include polymaleic acid, polyacrylic acid, and copolymers thereof. The polymer can be added simultaneously with the primary to tertiary amine compound or the organic sulfur compound, but is preferably added simultaneously with the organic sulfur compound.
In the case of adding a polymer, the amount added is sufficient to obtain a sufficient dispersion effect, that is, in the range of 1 to 100 mg / liter.
[0020]
In the water-based anticorrosion method of the present invention, it is more preferable to add a trace amount of a phosphorus-containing substance (that is, a phosphorus compound) together with the first to tertiary amine compound or the organic sulfur compound.
Preferred examples of such phosphorus compounds or phosphorus-containing substances include polyphosphates and phosphonates.
The phosphorus compound can be added at the same time as the primary to tertiary amine compound or the organic sulfur compound, but is preferably added at the same time as the organic sulfur compound.
In the case of adding a phosphorus-containing substance, the upper limit is preferably 10 mg / liter in terms of the amount of addition that does not cause eutrophication of lakes and marshes, that is, PO 4 . Preferably it is 0.1-10 mg / liter.
[0021]
Furthermore, in the water-based anticorrosion method of the present invention, it is preferable to add, for example, an azole compound as an anticorrosive for copper metal, together with the above-mentioned primary to tertiary amine compounds or organic sulfur compounds.
Examples of such azole compounds include benzotriazole and tolyltriazole.
The azole compound can be added simultaneously with the primary to tertiary amine compound or the organic sulfur compound, but is preferably added simultaneously with the organic sulfur compound.
When adding an azole compound, 10 mg / liter or less is desirable and 0.1-10 mg / liter is more desirable.
[0022]
In the water-based anticorrosion method of the present invention, addition of various components including a commonly used anticorrosive agent, such as a zinc compound and a molybdenum compound, as long as the object of the present invention is not impaired is not prevented.
An organic acid such as sulfamic acid or citric acid may be added.
However, zinc compounds have many problems and are not recommended to be added in large quantities.
[0023]
In the water-based anticorrosion method of the present invention, the above components may be added by the following method.
That is, after adding 0.1 to 10 mg / liter of the primary to tertiary amine compound represented by the general formula (I), (II) or (III) and keeping a certain interval (preferably 6 to 48). After elapse of time), it is preferable to add 1 to 100 mg / liter of the organic sulfur compound represented by the general formula (IV).
When the addition amount of the primary to tertiary amine compound is less than 0.1 mg / liter, sufficient anticorrosive effect cannot be obtained, and when it exceeds 10 mg / liter, the polyacrylic acid used as a scale inhibitor or the general formula (IV It is not preferable because the effect is reduced by reacting with an organic sulfur compound represented by
Moreover, when the addition amount of the organic sulfur compound is less than 1 mg / liter, a sufficient anticorrosive effect cannot be obtained, and when it exceeds 100 mg / liter, corrosion is accelerated depending on the water quality, which is not preferable.
If the first to tertiary amine compound and the organic sulfur compound are added simultaneously, the formation of the anticorrosive film of the amine compound or the organic sulfur compound is hindered and the effect is lowered, which is not preferable.
[0024]
Such an aqueous anticorrosion method can be used in an aqueous system. More specifically, for example, the following cooling water system cooling device may be used.
FIG. 1 is a schematic diagram illustrating an example of a cooling device that manages cooling water.
This cooling device has a heat exchanger 1 that absorbs exhaust heat generated in a chemical reaction tank (not shown) that performs an exothermic reaction or the like.
In the heat exchanger 1, a cooling pipe extends from a tower bottom water tank 2 that temporarily stores cooling water, and communicates with a refrigerant inlet through a pump 3.
[0025]
The refrigerant outlet of the heat exchanger 1 communicates with a cooling tower 5 having a blower 4 through an exhaust cooling water pipe.
From the cooling tower 5, the recooled water flows down to the tower bottom water tank 2 disposed immediately below and temporarily stored.
In the tower bottom tank 2, an injection pipe equipped with a pump extends from the chemical injection tank 6 separately.
[0026]
In the above-described anticorrosion method, the primary to tertiary amine compounds represented by the general formula (I), (II) or (III) are previously charged into the chemical injection tank 6 in the form of an aqueous solution. This amine compound is usually used in an aqueous system in a concentration range of 0.1 to 10 mg / liter. When the concentration of the amine compound in the tower bottom water tank 2 does not satisfy a sufficient concentration necessary for corrosion prevention of the cooling device, that is, 0.1 mg / liter, the amine compound is supplied from the chemical injection tank 6 as needed.
[0027]
As described above, a cooling water circulation system is substantially formed between the tower bottom water tank 2 → the heat exchanger 1 → the cooling tower 5 → the tower bottom water tank 2.
The blower 4 is driven, and the exhaust heat sent from a chemical reaction tank or the like (not shown) is absorbed by the cooling water by the heat exchanger 1.
When the concentration of the anticorrosive of the circulating water is increased due to partial evaporation of water generated during the heat absorption in the heat exchanger 1 while the cooling water is substantially circulated, the cold water is supplied from the water supply pipe 8 provided. The amine compound in the cooling water which is replenished and supplied to the heat exchanger 1 is returned to a preferred concentration.
[0028]
Further, when the quality of the cooling water deteriorates or the amount of cooling water increases, a part of the water is discharged through the blow pipe 7 branched from the exhaust cooling water pipe leading to the cooling tower 5, and the water supply pipe 8 The bottom water tank 2 is replenished with new water, and if necessary, the amine compound is replenished from the chemical injection tank 6 to keep the amine compound in the cooling water supplied to the heat exchanger 1 at a preferred concentration.
[0029]
In this way, after the amine compound is sufficiently acted, the amine compound is stopped.
Then, the cooling water is discharged or the amine compound in the chemical injection tank 6 is replaced with the organic sulfur compound represented by the general formula (IV), and the organic sulfur compound is charged in the same manner as the amine compound. Thus, the organic sulfur compound is allowed to act sufficiently.
[0030]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention in detail, this invention is not restrict | limited by this Example.
Example 1
A corrosion test was performed using a test piece (30 mm × 50 mm × 1 mm) of a mild steel plate. The test was conducted by a mass reduction method based on the industrial water corrosion test method (JIS-K0100).
That is, to sample water (adjusted to tap water by adding NaHCO 3 , NaCl, Na 2 SO 4 to pH 7.5, total hardness (CaCO 3 conversion) 120 mg / liter, chloride ion 100 mg / liter, sulfate ion 100 mg / liter) After adding 1 mg / liter of soybean oil amine EO adduct as the primary to tertiary amine compound represented by the general formula (I), (II) or (III), the test piece was immersed, and after a certain period of time, Carboxyethylthiosuccinic acid 10 mg / liter was added as an organic sulfur compound represented by the general formula (IV), and the mixture was immersed for 10 days under stirring (jar tester).
After immersion, the test piece was taken out, rusted and weighed, and the corrosion rate was determined from the weight difference before and after immersion.
The results are shown in FIG.
[0031]
When the organic sulfur compound was added 6 to 48 hours after the amine compound was added, the corrosion rate was 10 mdd or less (mdd = mg / dm 2 · day), and a practically sufficient anticorrosive effect was obtained.
On the other hand, when the organic sulfur compound is added after less than 6 hours or more than 48 hours after the addition of the amine compound, the corrosion rate is high and the practical level is not reached.
[0032]
Example 2
A soybean oil amine EO adduct is used as the primary to tertiary amine compound represented by the general formula (I), (II) or (III), and carboxyethylthiosuccinic acid is used as the organic sulfur compound represented by the general formula (IV). The corrosion test was performed using a mild steel plate test piece (30 mm × 50 mm × 1 mm) while changing the amount of each added. The test was conducted by a mass reduction method based on the industrial water corrosion test method (JIS-K0100).
The test solution is a test water [adjusted to tap water by adding NaHCO 3 , NaCl, Na 2 SO 4 to pH 7.5, total hardness (CaCO 3 conversion) 120 mg / liter, chloride ion 100 mg / liter, sulfate ion 100 mg / liter The soybean oil amine EO adduct (hereinafter referred to as “amine compound”) was added stepwise from 0 to 15 mg / liter.
The test piece fixed to the non-corrosive disk is suspended in the test solution, and stirring is started at a constant speed. After 12 hours, carboxyethylthiosuccinic acid (hereinafter referred to as “organic sulfur compound”) is reduced to 0. It was added stepwise to ˜150 mg / liter and immersed for 10 days under stirring (jar tester).
After the immersion, the test piece was taken out, rusted and weighed, the corrosion rate was determined from the weight difference before and after the immersion, and the number of pitting corrosion was measured.
The results are shown in Tables 1 and 2.
[0033]
[Table 1]
Figure 0003838612
[0034]
[Table 2]
Figure 0003838612
[0035]
As shown in Table 1, when the amine compound was added, the corrosion rate was 10 mdd or less in the range of 0.1 to 10 mg / liter, and a practically sufficient anticorrosive effect was obtained. Moreover, as shown in Table 2, in the addition amount of the organic sulfur compound, the corrosion rate was 10 mdd or less in the range of 1 to 100 mg / liter, and a practically sufficient anticorrosive effect was obtained.
Furthermore, under any conditions, when the corrosion rate was 10 mdd or less, the occurrence of pitting corrosion was 1 / cm 2 or less, and a sufficient suppression effect was obtained.
[0036]
Example 3
A soybean oil amine EO adduct is used as the primary to tertiary amine compound represented by the general formula (I), (II) or (III), and carboxyethylthiosuccinic acid is used as the organic sulfur compound represented by the general formula (IV). Further, a corrosion test was performed using a test piece (30 mm × 50 mm × 1 mm) of a mild steel plate by adding a polymer, a phosphoric acid compound, and an azole and changing the amount of each added. The test was conducted by a mass reduction method based on the industrial water corrosion test method (JIS-K0100).
The test solution is a test water [adjusted to tap water by adding NaHCO 3 , NaCl, Na 2 SO 4 to pH 7.5, total hardness (CaCO 3 conversion) 120 mg / liter, chloride ion 100 mg / liter, sulfate ion 100 mg / liter The soybean oil amine EO adduct (hereinafter referred to as “amine compound”) was added stepwise to 0-10 mg / liter.
The test piece fixed to a non-corrosive disk is suspended in the test solution, and stirring is started at a constant speed. After 12 hours, carboxyethylthiosuccinic acid (hereinafter referred to as “organic sulfur compound”) is reduced to 0. ˜100 mg / liter was added stepwise, and at the same time, one of sodium polyacrylate (hereinafter referred to as “polymer”), tripolyphosphoric acid and benzotriazole was added and immersed for 10 days under stirring (Jar tester ).
After completion of the immersion, the test piece was taken out, rusted and weighed, the corrosion rate was determined from the weight difference before and after the immersion, and the number of pitting corrosion was measured.
The results are shown in Table 3, Table 4, and Table 5.
[0037]
[Table 3]
Figure 0003838612
[0038]
[Table 4]
Figure 0003838612
[0039]
[Table 5]
Figure 0003838612
[0040]
As shown in Tables 3 to 5, in any test, the concentration of the amine compound is 0.1 to 10 mg / liter, the concentration of the organic sulfur compound is 1 to 100 mg / liter, the polymer is 1 to 100 mg / liter, the tripolyphosphoric acid is 0 .1-10 mg / liter, benzotriazole 0.1-10 mg / liter is added simultaneously with the organic sulfur compound, resulting in a further lower corrosion rate than the results of the same conditions shown in Example 2 and an enhanced anticorrosion effect. was gotten.
[0041]
【The invention's effect】
According to the water-based anticorrosion method of the present invention, in cooling water, a primary to tertiary amine compound represented by the general formula (I), (II) or (III) and an organic sulfur compound represented by the general formula (IV) When one compound is added and the other compound is added at a certain interval, a cooling water having a high chloride ion concentration and a sulfate ion concentration of 100 to 500 mg / liter due to the synergistic effect of both compounds. It is possible to effectively prevent corrosion and pitting corrosion of a pipe made of a steel material, such as a mild steel material, which is always in contact with the cooling water system.
In addition, since the water-based anticorrosion method of the present invention does not contain metals such as zinc that are difficult to discharge into the environment, the environment can be destroyed even if there is partial discharge due to excess circulating water in the cooling water system. Therefore, handling becomes easy and a stable cooling water system can be formed at all times, which is extremely useful.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an example of a cooling device that manages cooling water.
FIG. 2 is a result showing a change in corrosion rate when the input time interval between the amine compound and the organic sulfur compound in Example 1 is changed.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Heat exchanger 2 Tower bottom tank 3 Pump 4 Blower 5 Cooling tower 6 Chemical injection tank 7 Blow pipe 8 Water supply pipe

Claims (5)

防食対象水に、大豆油アミンEO付加物を添加し、6時間から48時間経過した後にカルボキシエチルチオコハク酸を添加することを特徴とする水系防食方法。A water-based anticorrosion method comprising adding a soybean oil amine EO adduct to the anticorrosion target water and adding carboxyethylthiosuccinic acid after 6 to 48 hours . 大豆油アミンEO付加物の添加量が0.1〜10mg/リットルであり、かつカルボキシエチルチオコハク酸の添加量が1〜100mg/リットルであることを特徴とする請求項1記載の水系防食方法。The aqueous anticorrosion method according to claim 1 , wherein the addition amount of soybean oil amine EO adduct is 0.1 to 10 mg / liter, and the addition amount of carboxyethylthiosuccinic acid is 1 to 100 mg / liter. . ポリマレイン酸、ポリアクリル酸、又はこれらの共重合物を合わせて添加することを特徴とする請求項1または2記載の水系防食方法。  The aqueous anticorrosion method according to claim 1 or 2, wherein polymaleic acid, polyacrylic acid, or a copolymer thereof is added together. リン含有化合物を合わせて添加することを特徴とする請求項1または2記載の水系防食方法。  The aqueous anticorrosion method according to claim 1 or 2, wherein a phosphorus-containing compound is added together. アゾール化合物を合わせて添加することを特徴とする請求項1または2記載の水系防食方法。  The aqueous anticorrosion method according to claim 1 or 2, wherein an azole compound is added together.
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