JP3838018B2 - 車両用ステアリングコラム構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、衝撃を吸収する車両用ステアリングコラム構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用ステアリングコラム構造としては、例えば、図12に示す特開平7−232649号公報に記載されている様なものが知られている。
【0003】
このようなものでは、車両のステアリング装置10を構成するステアリングホイール2が、ステアリングコラム3によって回動可能に軸支されている。
【0004】
このステアリングコラム3は、車体1に固定されたマウンティングブラケット4にステアリングコラム水平移動装置5を介して取り付けられている。
【0005】
このステアリングコラム水平移動装置5は、前記ステアリングコラム3に取り付けられたアッパブラケット6から突設されるヒンジボルト7,7を有している。このヒンジボルト7,7は、前記マウンティングブラケット4に形成された長孔形状のガイド孔4a,4aに沿って車両前方方向へ向けてスライド移動可能となるように構成されている。
【0006】
そして、このステアリングコラム水平移動装置5は、運転乗員から衝撃力が、ステアリングホイール2に入力されたときに、前記ステアリングコラム3を車両前方へ向けて移動させるように構成されている。
【0007】
また、このステアリング装置10には、ステアリングコラム3への衝撃力を緩和するエネルギ吸収機構8が設けられている。
【0008】
このエネルギ吸収機構8は、前記ステアリングマウンティングブラケット4の下面側と、前記アッパブラケット6の上面側との間に挟持されて、弾性変形によりステアリングコラム3への衝撃力を緩和するエネルギ吸収体9を有している。
【0009】
次に、この従来の車両用ステアリングコラム構造の作用について説明する。
【0010】
この従来の車両用ステアリングコラム構造では、前記車両が前面衝突した場合等、ステアリングホイール2に取り付けられた前記アッパブラケット6が、前記ガイド孔4a,4aに沿って車両前方へ移動する。
【0011】
この際、前記ステアリングマウンティングブラケット4の下面側と、前記アッパブラケット6の上面側との間に挟持された前記エネルギ吸収体9が、弾性変形して衝撃力を吸収するようにしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の車両用ステアリングコラム構造では、図9中実線aに示すように、変形初期は、このエネルギ吸収体9が塑性するため、大きな反力(最大反力)bが発生し、その後、反力は低下しつつ、所定変位量cを越えると、所定の反力で略一定に保たれる。
【0013】
このように、車両が前面衝突したような場合には、ステアリングコラム移動の初期に大きな荷重bが発生することにより、前記エネルギ吸収機構8が効率的に衝撃吸収効果を発揮出来ない虞があった。
【0014】
このため、前記ステアリングホイール2からの反力が増大し、図10中実線dに示すように、乗員側に発生減速度のピークGを発生させるため、例えば、前記ステアリングホイール2に設けられたエアバック装置からの反力eが増大する虞があった。
【0015】
そこで、本発明の目的は、上記の問題点を解消し、更に、効果的にエネルギ吸収機構の吸収効率を良好なものとする事が出来る車両用ステアリングコラム構造を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、ステアリングに運転乗員から衝撃力が入力されたときにステアリングコラムを車両前方へ向けて移動させるステアリングコラム水平移動装置と、該ステアリングコラムへの衝撃力を緩和するエネルギ吸収機構とを有する車両用ステアリングコラム構造において、運転乗員の下肢の車両前方方向への移動を制限するニープロテクタと、該ニープロテクタへの入力荷重をステアリングコラムに伝達させる荷重伝達手段とを有し、該荷重伝達手段は、前記ニープロテクタへの入力初期の段階で、該ステアリングコラムに荷重を伝達させて該ステアリングコラムを移動させると共に、所定の入力後には、該ステアリングコラムへ荷重を非伝達状態とするように構成された車両用ステアリングコラム構造を特徴としている。
【0017】
このように構成された請求項1記載のものでは、車両が前面衝突した場合等では、まず、運転乗員の下肢が、前記ニープロテクタに当接すると、該ニープロテクタへの初期の入力荷重が、ステアリングコラムに荷重伝達手段を介して伝達される。
【0018】
前記ステアリングコラムは、この初期の入力荷重によって、車両前方方向へ移動し、前記エネルギ吸収機構の移動初期段階で発生する大きな反力を乗り越える。
【0019】
このため、前記ステアリングに運転乗員の当接による衝撃力が作用しても、既に前記エネルギ吸収機構の移動初期段階で発生する大きな反力が乗り越えられているので、大きなピークは作用せず、前記エネルギ吸収機構によって緩和された所定の反力で、乗員の上体の衝撃力を受け止める。
【0020】
従って、更に、効果的にエネルギ吸収機構の吸収効率が良好なものとなる。
【0021】
また、請求項2に記載されたものでは、前記荷重伝達手段は、前記ニープロテクタに変形可能に設けられた突起部と、前記ステアリングコラムの前方への移動を抑制するエネルギ吸収体を介して、該ステアリングコラムが支持されると共に、該ステアリングコラムと一体となって移動して前記突起部に対して当接する受け側突起部とを有して構成されている請求項1記載の車両用ステアリングコラム構造を特徴としている。
【0022】
このように構成された請求項2記載のものでは、前記荷重伝達手段の突起部が、前記ニープロテクタに加わる運転乗員の膝からの衝撃力を当接する前記受け側突起部に伝達すると、該受け側突起部は、前記ステアリングコラムと一体となって移動して、前記エネルギ吸収機構の移動初期段階で発生する大きな反力が越えられる。
【0023】
該突起部は、初期の反力を乗り越えた時点で変形により折れ曲がり、該受け側突起部と干渉しないようになる。
【0024】
このため、ステアリングコラム水平移動装置によって、ステアリングを車両前方方向へ向けて大きなストロークで移動させることが出来て、前記エネルギ吸収機構によるエネルギ吸収効率を更に、良好なものとすることができる。
【0025】
更に、請求項3に記載されたものでは、前記受け側突起部は、複数設けられている請求項2記載の車両用ステアリングコラム構造を特徴としている。
【0026】
このように構成された請求項3に記載されたものでは、複数の受け側突起部によって、分散して前記ニープロテクタに設けられた突起部からの衝撃力が受け止められるので、更に、効率よく前記エネルギ吸収機構の移動初期段階で発生する大きな反力が乗り越えられる。
【0027】
また、請求項4に記載されたものでは、前記受け側突起部は、ステアリングコラム軸を挟んで対称位置に設けられている請求項3記載の車両用ステアリングコラム構造を特徴としている。
【0028】
このように構成された請求項4に記載されたものでは、ステアリングコラム軸を挟んで対称位置に設けられた受け側突起部によって、分散して前記ニープロテクタに設けられた突起部からの衝撃力が受け止められるので、更に、効率よく前記エネルギ吸収機構の移動初期段階で発生する大きな反力が乗り越えられる。
【0029】
更に、請求項5に記載されたものでは、前記受け側突起部は、前記ステアリングコラムに一体に設けられたヒンジボルトであると共に、前記ニープロテクタには、該ヒンジボルトに対応する前記突起部としての突起片が複数設けられ、しかも、車両上下方向で、該突起片のうち最上部の突起片形成位置と、最下部の突起片形成位置との間には、前記運転乗員の下肢が当接するニープロテクタ本体パネルが装着されている請求項2乃至4のうち何れか一項記載の車両用ステアリングコラム構造を特徴としている。
【0030】
このように構成された請求項5記載のものでは、前記ニープロテクタ本体パネルが、前記突起片のうち最上部の突起片形成位置と、最下部の突起片形成位置との間に装着されているので、上,下両突起片に略均等に衝撃力が伝達されて、更に、効率よく前記エネルギ吸収機構の移動初期段階で発生する大きな反力が乗り越えられる。
【0031】
そして、請求項6に記載されたものでは、前記受け側突起部の最下部形成位置は、最上部形成位置に対して車両前方へオフセットされている請求項3乃至5にうち何れか一項記載の車両用ステアリングコラム構造を特徴としている。
【0032】
このように構成された請求項6記載のものでは、前記受け側突起部の最下部形成位置が、最上部形成位置に対して車両前方へオフセットされているので、前記ニープロテクタの角度を、下肢が、当接する角度に合わせて設定しやすい。
【0033】
このため、更に、効率よく前記ステアリングコラムに、運転乗員の下肢の当接による衝撃力を伝達することができる。
【0034】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の具体的な実施の形態1について、図示例と共に説明する。
【0035】
図1乃至図10は、この発明の実施の形態1の車両用ステアリングコラム構造を示すものである。なお、前記従来例と同一乃至均等な部分については同一符号を付して説明する。
【0036】
まず、構成を説明すると、この実施の形態1の車両用ステアリングコラム構造では、車両11のステアリング装置100を構成するステアリングホイール2が、ステアリングコラム3によって回動可能に軸支されている。
【0037】
このステアリングコラム3は、車体1に固定されたマウンティングブラケット13にステアリングコラム水平移動装置5を介して取り付けられている。
【0038】
このステアリングコラム水平移動装置5は、前記ステアリングコラム3に取り付けられたアッパブラケット15から突設されて、荷重伝達手段の一方の受け側突起部としてのヒンジボルト14,14を、上,下に左,右2対の合計4本有している。この2対のヒンジボルト14,14は、各々前記ステアリングコラム3軸を挟んで、対称位置となるように設けられている。
【0039】
このうち、下側の最下部に位置するヒンジボルト14,14は、車両前方方向へ所定量D、オフセットされている。
【0040】
また、このヒンジボルト14,14は、前記マウンティングブラケット13に形成された長孔形状のガイド孔13a,13aに沿って車両前方方向へ向けてスライド移動可能となるように構成されている。
【0041】
このヒンジボルト14には、後述する上,下突起部19e,19fと当接して前記ステアリングコラム3と一体となって移動する丸棒状部14cが形成されている。
【0042】
また、このヒンジボルト14の軸延設方向略中央にフランジ部14aが形成されていて、図5に示すように、先端のネジ部14bを前記アッパブラケット15の側壁部15a,15aに形成されたネジ孔15b,15bに各々螺合させることにより、前記ガイド孔13aの周縁をこのフランジ部14aと前記側壁部15eとで挟持して、挟持力を可変可能とすることにより、水平方向移動トルクを適切な値に設定できるように構成されている。
【0043】
そして、このステアリングコラム水平移動装置15のヒンジボルト14…を各々前記ガイド孔13aに沿わせて車両前方方向にスライド移動させることにより、運転乗員から衝撃力が、前記ステアリング2に入力されたときに、前記ステアリングコラム3が車両前方へ向けて移動されるように構成されている。
【0044】
また、このステアリング装置100には、前記ステアリングコラム3への衝撃力を緩和するエネルギ吸収機構16が設けられている。
【0045】
このエネルギ吸収機構16には、図2に示すように、前記マウンティングブラケット13の車幅方向略中央から車両後方へ向けて所定幅で延設されると共に、下方に屈曲されて、車両前,後方向に弾性変形可能なバネ片16aが設けられている。
【0046】
このバネ片16aの先端には、逆T字状の係止片16bが一体に設けられている。
【0047】
そして、この係止片16bは、前記アッパブラケット15の上面部15cに切り欠き形成された切り欠き部15dに係合されていて、前記ステアリングコラム3の前方への移動を抑制するように構成されている。
【0048】
また、このステアリング装置100には、運転乗員Pの下肢の車両前方方向への移動を制限するニープロテクタ17が設けられている。
【0049】
このニープロテクタ17は、主に、車体1に固定されたステアリングメンバ18の固定面部18a,18aに固定される左右一対のニープロテクタ支持部材19,19と、このニープロテクタ支持部材19,19の傾斜面部19a,19aに装着される板状のニープロテクタ本体パネル20とを有して構成されている。
【0050】
このうち、ニープロテクタ支持部材19は、主に、前記固定面部18aに固着される前面部19bを設けると共に、後面に傾斜面部19a,19aを設けた屈曲板部19cと、この屈曲部19cの前面部19b及び傾斜面部19a間に架け渡されて、これらの前面部19b及び傾斜面部19aに各々連結されると共に、所定の衝撃力の入力によって、屈曲されてこの衝撃力を吸収する架橋弾性板部19dとを有している。
【0051】
前記傾斜面部19a,19aには、これらのニープロテクタ支持部材19,19が、お互いに対向する内側に向けて、荷重伝達手段の他方として突起部を構成する上,下突起片19e,19fが各々突設されて変形可能となるように構成されている。
【0052】
また、前記ニープロテクタ本体パネル20の左,右両側に形成される取付フランジ面部20a,20aは、前記傾斜面部19a,19aのうち、前記上突起片19eが突設形成される位置と下突起片19fが突設形成される位置との間に位置するように装着されている。
【0053】
そして、前記上,下突起片19e,19fは、ステアリングホイール2への入力荷重をステアリングコラム12に伝達させる際、前記ニープロテクタ本体20への入力初期の段階で、前記ヒンジボルト14,14の丸棒状部14c,14cに当接して、このステアリングコラム12に荷重を伝達させることにより、このステアリングコラム12を車両前方へ移動させると共に、所定の入力後には、この上,下突起片19e,19fが変形して、当接が解除されて、このステアリングコラム12へ荷重が非伝達状態となるように構成されている。
【0054】
次に、この実施の形態1の作用について説明する。
【0055】
この実施の形態1の車両用ステアリングコラム構造では、前記車両11が前面衝突した場合等では、まず、運転乗員Pの下肢Lが、図7に示すように、前記ニープロテクタ本体20に当接すると、このニープロテクタ17への初期の入力荷重が、前記上,下突起片19e,19fから、前記ヒンジボルト14,14の丸棒状部14c,14cを介して、前記ステアリングコラム12に伝達される。
【0056】
前記ステアリングコラム12は、この初期の入力荷重によって、車両前方方向へ移動し、前記エネルギ吸収機構16のバネ片16aが弾性変形する際に発生する移動初期段階での大きな反力が乗り越えられていて、図9中破線fで示すように、荷重gのピークは従来に比して低い。
【0057】
このため、前記ステアリングホイール2に、運転乗員Pの当接による衝撃力が作用しても、既に前記バネ片16aの弾性変形による移動初期段階で発生する大きな反力が乗り越えられているので、図10中破線で示した発生減速度hは、従来のような大きなピークGによる反力eを作用させない。
【0058】
このため、図8に示すように、前記ステアリングホイール2に設けられているエアバック装置30の展開されたエアバック本体31が、前記バネ片16aによって緩和された所定の反力で、乗員の上体の衝撃力を受け止める。
【0059】
従って、万遍なくバネ片16aの弾性変形によるエネルギ吸収を行わせて、効果的に、運転乗員Pの衝撃力を吸収させることが出来、吸収効率が更に、良好なものとなる。
【0060】
また、前記上,下突起片19e,19e及び19f,19fが、前記ニープロテクタ17に加わる運転乗員Pの膝からの衝撃力を当接する前記ヒンジボルト14…に伝達すると、これらのヒンジボルト14…が固着されたアッパブラケット15は、前記ステアリングコラム12と一体となって移動して、前記バネ片16aの弾性変形の移動初期段階で発生する大きな反力が越えられる。
【0061】
これらの上,下突起片19e,19e及び19f,19fは、初期の反力を乗り越えた時点で変形により折れ曲がり、このヒンジボルト14…と干渉しないようになる。
【0062】
このため、各ヒンジボルト14…は、ガイド孔13a,13a内でスライド可能となり、前記ステアリングホイール2を車両前方方向へ向けて大きなストロークで移動させることが出来る。従って、前記バネ片16aの弾性変形によるエネルギ吸収作用を、長いストローク内で行わせることが出来て、更に、良好な効率のものとすることができる。
【0063】
更に、この実施の形態1では、複数のヒンジボルト14の前記丸棒状部14c…によって、分散して、前記ニープロテクタ17に設けられた上,下突起片19e,19e及び19f,19fからの衝撃力が、面状に受け止められるので、運転乗員Pの下肢Lに負担をかけることなく、更に、効率よく前記バネ片16aの弾性変形の初期段階で発生する大きな反力が乗り越えられる。
【0064】
また、この実施の形態1では、前記ステアリングコラム12軸を挟んで対称位置に設けられた上,下に左,右2対のヒンジボルト14,14によって、分散して前記ニープロテクタ17に設けられた上,下突起片19e,19e及び19f,19fからの衝撃力が受け止められるので、左右方向何れかに偏ることなく、この点においても効率良く、前記バネ片16aの弾性変形の初期段階で発生する大きな反力が乗り越えられる。
【0065】
更に、前記ニープロテクタ本体パネル20が、前記突起片19e,19fのうち最上部に位置する突起片19e形成位置と、最下部の突起片19f形成位置との間に装着されているので、上,下両突起片19e,19fに略均等に衝撃力が伝達されて、更に、効率よく、前記大きな反力が乗り越えられる。
【0066】
そして、前記ヒンジボルト14,14のうち、最下部のヒンジボルト14の形成位置が、最上部のヒンジボルト14の形成位置に対して車両前方へオフセットされているので車両前方に向けて所定量Dオフセットされているので、前記ニープロテクタ17のニープロテクタ本体パネル20の装着角度を、下肢Lが、当接する角度に合わせて傾斜させて設定しやすい。
【0067】
このため、更に、効率よく前記ステアリングコラム12に、運転乗員Pの下肢Lの当接による衝撃力を伝達することができる。
【0068】
しかも、この実施の形態1では、ヒンジボルト14の軸延設方向略中央にフランジ部14aが形成されていて、図5に示すように、先端のネジ部14bを前記アッパブラケット15の側壁部15a,15aに形成されたネジ孔15b,15bに各々螺合させることにより、前記ガイド孔13aの周縁がこのフランジ部14aと前記側壁部15eとによって挟持される。
【0069】
このため、螺合量を変化させることにより、挟持力が可変可能であるので、水平方向移動トルクが適切な値に設定される。
【0070】
【変形例1】
図11は、この発明の実施の形態1の変形例1の車両用ステアリングコラム構造を示すものである。なお、前記実施の形態1と同一乃至均等な部分については同一符号を付して説明する。
【0071】
この変形例1の車両用ステアリングコラム構造のニープロテクタ117では、前記ニープロテクタ支持部材19,19に代えて、一枚の金属板材が折曲されて形成されたニープロテクタ支持部材119,119が用いられている。
【0072】
また、この変形例1では、ステアリングメンバ18が、前記ステアリングコラム12及びステアリングコラム水平移動機構を構成するヒンジボルト14,14等の下方に位置するように構成されている。
【0073】
このステアリングメンバ18の固定面部18a,18aには、前記ニープロテクタ支持部材119,119の各取付面部119b,119bが装着されている。
【0074】
そして、このニープロテクタ支持部材119,119には、お互いに対向する内側に向けて、荷重伝達手段の他方として突起部を構成する突起片119c,119cが各々突設されて変形可能となるように構成されている。
【0075】
他の構成、及び作用効果については、前記実施の形態1と同一乃至均等であるので、説明を省略する。
【0076】
以上、この発明の実施の形態1を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態1に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【0077】
例えば、前記実施の形態1では、前記上,下突起片19e,19e及び19f,19fは、初期の反力を乗り越えた時点で変形により折れ曲がり、このヒンジボルト14…と干渉しないように構成されているが、特にこれに限らず、所定の入力後に、前記ステアリングコラム12への荷重を非伝達状態とするものであるならば、特に機構が、限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の車両用ステアリングコラム構造で、全体の構成を説明する運転席周縁の一部断面側面図である。
【図2】実施の形態1の車両用ステアリングコラム構造で、要部の分解斜視図である。
【図3】実施の形態1の車両用ステアリングコラム構造で、図4中A−A線に沿った位置での断面図である。
【図4】実施の形態1の車両用ステアリングコラム構造で、全体の構成を説明する分解斜視図である。
【図5】実施の形態1の車両用ステアリングコラム構造で、図4中B−B線に沿った位置での断面図である。
【図6】実施の形態1の車両用ステアリングコラム構造で、運転乗員の着座状態を説明する側面視の模式図である。
【図7】実施の形態1の車両用ステアリングコラム構造で、衝突初期状態を説明する側面視の模式図である。
【図8】実施の形態1の車両用ステアリングコラム構造で、衝突から所定時間経過した状態を説明する側面視の模式図である。
【図9】車両用ステアリングコラム構造で、本願発明と従来例とを対比させて、ステアリングコラム変位量と荷重との関係を説明するグラフ図である。
【図10】車両用ステアリングコラム構造で、本願発明と従来例とを対比させて、衝突経過時間と発生する減加速度との関係を説明するグラフ図である。
【図11】実施の形態1の変形例1の車両用ステアリングコラム構造で、要部の構成を説明する分解斜視図である。
【図12】従来例の車両用ステアリングコラム構造で、全体の構成を説明する一部断面側面図である。
【符号の説明】
15 ステアリングコラム水平移動装置
16 エネルギ吸収機構
17,117 ニープロテクタ
20 ニープロテクタ本体パネル
荷重伝達手段
14 ヒンジボルト(受け側突起部)
19e,19f 上,下突起片(突起部)
Claims (6)
- ステアリングに運転乗員から衝撃力が入力されたときにステアリングコラムを車両前方へ向けて移動させるステアリングコラム水平移動装置と、該ステアリングコラムへの衝撃力を緩和するエネルギ吸収機構とを有する車両用ステアリングコラム構造において、
運転乗員の下肢の車両前方方向への移動を制限するニープロテクタと、該ニープロテクタへの入力荷重をステアリングコラムに伝達させる荷重伝達手段とを有し、該荷重伝達手段は、前記ニープロテクタへの入力初期の段階で、該ステアリングコラムに荷重を伝達させて該ステアリングコラムを移動させると共に、所定の入力後には、該ステアリングコラムへ荷重を非伝達状態とするように構成されたことを特徴とする車両用ステアリングコラム構造。 - 前記荷重伝達手段は、前記ニープロテクタに変形可能に設けられた突起部と、前記ステアリングコラムの前方への移動を抑制するエネルギ吸収体を介して、該ステアリングコラムが支持されると共に、該ステアリングコラムと一体となって移動して前記突起部に対して当接する受け側突起部とを有して構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用ステアリングコラム構造。
- 前記受け側突起部は、複数設けられていることを特徴とする請求項2記載の車両用ステアリングコラム構造。
- 前記受け側突起部は、ステアリングコラム軸を挟んで対称位置に設けられていることを特徴とする請求項3記載の車両用ステアリングコラム構造。
- 前記受け側突起部は、前記ステアリングコラムに一体に設けられたヒンジボルトであると共に、前記ニープロテクタには、該ヒンジボルトに対応する前記突起部としての突起片が複数設けられ、しかも、車両上下方向で、該突起片のうち最上部の突起片形成位置と、最下部の突起片形成位置との間には、前記運転乗員の下肢が当接するニープロテクタ本体パネルが装着されていることを特徴とする請求項2乃至4のうち何れか一項記載の車両用ステアリングコラム構造。
- 前記受け側突起部の最下部形成位置は、最上部形成位置に対して車両前方へオフセットされていることを特徴とする請求項3乃至5にうち何れか一項記載の車両用ステアリングコラム構造。
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