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JP3835078B2 - 釘打ち機の排気装置 - Google Patents

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JP3835078B2 JP29013599A JP29013599A JP3835078B2 JP 3835078 B2 JP3835078 B2 JP 3835078B2 JP 29013599 A JP29013599 A JP 29013599A JP 29013599 A JP29013599 A JP 29013599A JP 3835078 B2 JP3835078 B2 JP 3835078B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、釘打ち機の排気装置に関するものであり、特に、排気圧及び排気流速の低下を図った釘打ち機の排気装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
釘打ち機は、空気圧シリンダの頭部に装着したヘッドカバー内や、空気圧シリンダの外周に排気チャンバを形成し、空気圧シリンダ内の高圧空気を排気チャンバを通じて排気口から排気している。
【0003】
釘打ち機から排出される高圧空気は、周囲の埃を吹き上げたり、作業者に不快感を与えるので、排気圧及び排気流速を低下させるために、排気口付近にウール等の空気フィルタを装着しているが、空気フィルタでは殆ど減圧効果が得られない。また、排気チャンバの容量を増大させれば減圧効果の向上が期待できるが、釘打ち機自体が大型化するという問題を生じる。
【0004】
そこで、釘打ち機の排気構造を改善して減圧効果を向上させるために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は上記課題を解決することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するために提案するものであり、釘打ち機の排気通路の終端の直前に通路断面積を絞る絞り部と、排気流を排気口全体に拡散させる拡散整流部を設け、排気圧及び流速を低下させるように構成した釘打ち機の排気装置において
上記排気口の内面に整流バッフル部を配置し、上記絞り部から排出口へ向かう排気流の一部を横方向へそらせて排出口の幅全体に排気流を拡散させるように構成したことを特徴とする釘打ち機の排気装置、
及び、釘打ち機の排気通路の終端の直前に通路断面積を絞る絞り部と、排気流を排気口全体に拡散させる拡散整流部を設け、排気圧及び流速を低下させるように構成した釘打ち機の排気装置において
上記排気口は、ハウジングに嵌合する脚部を形成し、且つネジ挿通穴を通じてハウジング頭部にネジ留めされた倒立カップ形ヘッドカバーのスカート部の左右両側下縁を切欠いて形成されて成り、該ヘッドカバーの内周面上部には前記ネジ挿通穴周囲のボス部を除く全周に内歯歯車状の絞り・整流部が形成されている釘打ち機の排気装置を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を図に従って詳述する。図1は空気圧釘打ち機の一部を示し、1はハウジング、2はハウジング内の空気圧シリンダ、3はトリガレバーである。グリップ部4の内部空間及びこれに連通している空気圧シリンダ2の上部外周の空間は空気チャンバ5、空気圧シリンダ2の下部外周はブローバックチャンバ6であり、空気チャンバ5の外周に排気チャンバ7が設けられている。
【0007】
空気圧シリンダ2の頭部に装着されているリング形のヘッドバルブ8の下面には空気チャンバ5の圧力が作用し、上面にはトリガバルブ9及びパイロット管路10を通じて空気チャンバ5の圧力が作用している。
【0008】
ヘッドバルブの上下両面の受圧面積の差により、トリガオフのときにヘッドバルブ8は図1に示す下降位置にあり、トリガレバー3を操作するとトリガバルブ9のステムが押されてヘッドバルブ8の上面に作用している圧力空気が排出される。これにより、ヘッドバルブ8が上昇して空気チャンバ5から空気圧シリンダ2のヘッド側空気室に高圧空気が供給され、ピストン11及びピストンロッド12が空気圧シリンダ2内を下降し、ハウジング1の下部に連結されているノーズ部(図示せず)内の釘を射出する。
【0009】
トリガレバー3をオフ位置に戻すと、ヘッドバルブ8の上面に圧力空気が供給されてヘッドバルブ8が図示の位置へ下降し、空気チャンバ5と空気圧シリンダ2のヘッド側空気室とが遮断されるとともに、ヘッド側空気室は排気チャンバ7に連通する。ピストン11はシリンダ下部外周のブローバックチャンバ6に蓄積された空気の圧力によって上昇し、ヘッド側空気室の圧力空気は排気チャンバ7から大気へ排気される。
【0010】
図2の正面断面図及び図3に示すように、ハウジング1の左右両側面に形成したパネル取付け穴13に排気口パネル14が装着されており、ハウジング1の外周に取り付けたゴムバンド15によって排気口パネル14が固定されている。図4に示すように、排気口パネル14には多数のスリット形排気口16が並設されていて、排気チャンバ7内の空気は大面積の排気口16を通じて大気へ放出される。
【0011】
図2及び図3に示すように、ハウジング1のパネル取付け穴13内には排気口パネル14の上端近傍に対向する絞り部17が形成されており、排気チャンバ7内の空気流を絞り部17によって絞って減速させる。また、排気口パネル14の内面には排気口16の上方位置にフランジ形の整流バッフル部18を設けて、絞り部17から排気口16へ向かう空気流の一部を横方向へそらせて排気口16の幅全体に空気流を拡散させるように構成している。即ち、排気チャンバ7内の高圧空気を絞り部17によって減圧し、さらに整流バッフル部18によって複数の排気口16の幅全体に拡散することにより、排気の圧力及び流速を低下させる。尚、排気口パネル14の下部とハウジング1との空間に空気フィルタ19を充填して、排気中に含まれる油滴を除去するとともに外部の埃の進入を防止している。
【0012】
図5は他の実施形態として、ヘッドカバーの排気口から排気する釘打ち機の構成を示している。図5において、21はハウジング、22は空気圧シリンダ、23はピストン、24はヘッドバルブであり、25は倒立カップ形のヘッドカバーである。
【0013】
図6の底面図に示すように、ヘッドカバー25には3ヶ所のネジ挿通穴26が形成されており、3本のネジによってハウジング21の頭部に取り付けられる。27はネジ挿通穴26の周囲のボス部であり、ハウジング21の天面に接触する。
【0014】
図6及び図7に示すように、ヘッドカバー25の底面の前後左右4ヶ所にハウジング21と嵌合する脚部28が形成され、スカート部29の左右両側下縁を切欠いた部分が排気口30となる。図6に示すように、ヘッドカバー25の内周面の上部にはボス部27を除く部分に内歯歯車状の絞り・整流部31が形成されている。
【0015】
図5において左半部はヘッドバルブ24が下降位置にある待機状態を示し、右半部はヘッドバルブ24が上昇したシリンダ駆動時の状態を示している。ピストン駆動後にヘッドバルブ24が上昇位置から下降位置に戻ると、空気圧シリンダ22のヘッド側空気室内の高圧空気がハウジング21の天面に形成した通気口32を通じてヘッドカバー25内に噴出する。
【0016】
ヘッドカバー25内に排出された空気は、内歯歯車状に配列されている絞り・整流部31によって絞られるとともに、絞り・整流部31の整流作用によりボス部27を除く全周方向に平均的に拡散されて排気口30から大気へ放出され、先の実施形態と同様に排気の圧力と流速が低下する。
【0017】
尚、この発明は上記の実施形態に限定するものではなく、この発明の技術的範囲内において種々の改変が可能であり、この発明がそれらの改変されたものに及ぶことは当然である。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の釘打ち機の排気装置は、排気を絞りによって絞るとともに排気口全体に拡散させて排気するので、排気圧力及び流速が低下し使い勝手が向上すると共に、請求項1記載の発明は、排気口の内面に整流バッフル部を配置し、上記絞り部から排出口へ向かう排気流の一部を横方向へそらせて排出口の幅全体に排気流を拡散させるように構成したので、排気を、一旦絞り部によって減圧し、更に、整流バッフル部によって複数の排気口の幅全体に拡散することにより、排気の圧力及び流速を低下させる。
本請求項2の発明では、ヘッドカバー内に排出された空気は、内歯歯車状に配列されている絞り・整流部によって絞られるとともに、絞り・整流部の整流作用によりボス部を除く全周方向に平均的に拡散されて排気口から大気へ放出されるので、排気の圧力と流速が効率的に低下する。
また、大容量の排気チャンバも不要であり、釘打ち機の小型化にも寄与する発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】釘打ち機の側面断面図。
【図2】釘打ち機の正面断面図。
【図3】図2のA−A線矢視図。
【図4】排気口パネルの正面図。
【図5】他の実施形態を示し、釘打ち機のヘッド部分の側面断面図。
【図6】図5の釘打ち機のヘッドカバーの底面図。
【図7】図5の釘打ち機のヘッドカバーの側面図。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 空気圧シリンダ
5 空気チャンバ
6 ブローバックチャンバ
7 排気チャンバ
8 ヘッドバルブ
13 パネル取付け穴
14 排気口パネル
15 ゴムバンド
16 排気口
17 絞り部
18 整流バッフル部
25 ヘッドカバー
26 ネジ穴
27 ボス部
29 スカート部
30 排気口
31 絞り・整流部

Claims (2)

  1. 釘打ち機の排気通路の終端の直前に通路断面積を絞る絞り部と、排気流を排気口全体に拡散させる拡散整流部を設け、排気圧及び流速を低下させるように構成した釘打ち機の排気装置において
    上記排気口の内面に整流バッフル部を配置し、上記絞り部から排出口へ向かう排気流の一部を横方向へそらせて排出口の幅全体に排気流を拡散させるように構成したことを特徴とする釘打ち機の排気装置。
  2. 釘打ち機の排気通路の終端の直前に通路断面積を絞る絞り部と、排気流を排気口全体に拡散させる拡散整流部を設け、排気圧及び流速を低下させるように構成した釘打ち機の排気装置において
    上記排気口は、ハウジングに嵌合する脚部を形成し、且つネジ挿通穴を通じてハウジング頭部にネジ留めされた倒立カップ形ヘッドカバーのスカート部の左右両側下縁を切欠いて形成されて成り、該ヘッドカバーの内周面上部には前記ネジ挿通穴周囲のボス部を除く全周に内歯歯車状の絞り・整流部が形成されていることを特徴とする釘打ち機の排気装置。
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