JP3835045B2 - Printing apparatus, printing method, and recording medium - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、インク滴を吐出して印刷媒体上に画像を印刷する技術に関し、詳しくは印刷画像の画質を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
微細なインク滴を吐出することにより、印刷媒体上にインクドットを形成して画像を印刷する印刷装置(以下、インクジェット式印刷装置)は、コンピュータ等で作成した画像の出力装置として広く使用されている。インクジェット式印刷装置の中には、カラーインクを装着し各色のインク滴を吐出することによって、カラー画像の印刷が可能なものも開発されている。
【0003】
更に、近年では、単位面積当たりに形成されるインクドットの数を増やして、より高解像度の印刷を可能する技術や、インクドットの大きさを可変とする技術、通常のインクに加えて染料濃度を抑えた淡インクをも使用する技術等が開発され、その結果、インクジェット式印刷装置の画像品質は大きく向上した。こうした印刷画質の向上に伴って、インクジェット式印刷装置は、単にコンピュータの出力装置として使用されるだけでなく、デジタルカメラ等で撮影した自然画像の出力装置としても広く使用されるようになってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクジェット式印刷装置には、インク滴の吐出量の変動により、印刷される色が微妙にずれることがあるという問題があった。印刷色のずれる程度は僅かであり、かつズレが起きる領域も限定的なものではあるが、インクジェット式印刷装置を用いて更に高品質の画像を印刷するためには、かかる問題の改良が必要であった。
【0005】
この発明は、従来技術において上述の課題が発生するメカニズムを明らかにしてなされたものであり、インクジェット式印刷装置の印刷画質を向上させる技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第1の印刷装置は、次の構成を採用した。すなわち、
インク滴を吐出するノズルと該インクを収容しておくインク収容器とを備え、前記ノズルと前記インク収容器とをつなぐインク通路の容積を変化させて該インク滴を吐出し、印刷媒体上にインクドットを形成することによって画像を印刷する印刷装置であって、
該画像の印刷に際して、前記インクドットが形成されるか否かを判断するドット形成判断手段と、
前記ノズルが前記印刷媒体との相対位置を変更しつつ形成しようとするインクドットの配列の中から、前記吐出されるインク滴の大きさに影響を与える配列を、前記ドット形成判断手段の判断結果に基づいて検出するドット配列検出手段と、
該ドット配列の検出結果を前記インク通路容積の変化速度に反映させて、吐出されるインク滴の大きさを補償するインク滴補償手段と、
該補償された大きさのインク滴を吐出してインクドットを形成するドット形成手段と
を備えることを要旨とする。
【0007】
また、上記第1の印刷装置に対応する本発明の第1の印刷方法は、
インク滴を吐出するノズルと該インクを収容しておくインク収容器とを備え、前記ノズルと前記インク収容器とをつなぐインク通路の容積を変化させて該インク滴を吐出し、印刷媒体上にインクドットを形成することによって画像を印刷する印刷方法であって、
該画像の印刷に際して、前記インクドットが形成されるか否かを判断し、
前記ノズルが前記印刷媒体との相対位置を変更しつつ形成しようとするインクドットの配列の中から、前記吐出されるインク滴の大きさに影響を与える前記配列を、前記インクドットの形成有無の判断結果に基づいて検出し、
該ドット配列の検出結果を前記インク通路容積の変化速度に反映させることによって、吐出されるインク滴の大きさを補償し、
該補償された大きさのインク滴を吐出して画像を印刷することを要旨とする。
【0008】
本願の発明者は、インク滴を吐出する際に、印刷媒体上に形成されるインクドットの配列によっては、吐出するインク滴の大きさが変わる場合があることを見い出して、本願発明を完成させた。そこで、本願の印刷装置および印刷方法の作用・効果について説明する前に、本願発明者が見い出した現象、すなわち、インクドットの配列によってはインク滴の大きさが変動し得る現象について説明する。
【0009】
図31(a)は、印刷媒体上にインクドットを形成して画像を印刷する印刷装置において、インク滴を吐出する機構を概念的に示す説明図である。図示するように、インク滴吐出機構の代表的な構成は、インク収容器から供給されたインクを一時的に貯めておくインク室Aと、インク滴を吐出するノズルBと、吐出するインクを収容しておくインク収容器Fと、インク室AとノズルBとをつなぐインク吐出通路Cと、インク収容器F内のインクをインク室Aに供給するインク供給通路Dと、インク室Aの側壁を変形させてインク室容積を変動させるためのアクチュエータEとから構成されている。尚、図31(a)では、インク吐出通路Cおよびインク供給通路Dの通路抵抗をそれぞれオリフィスc,dで模式的に表現している。
【0010】
図31(a)に示すようなインク吐出機構において、アクチュエータEを駆動してインク室容積を減少させると、容積減少に伴ってノズルBからインク滴が吐出される。インク滴を吐出した後は、吐出したインク量相当のインクを供給してインク室Aをインクで満たし、次のインク吐出に備えなければならない。しかしインクには粘性があるので、通路抵抗dに打ち勝って、インク供給通路Dを流すことのできる時間当たりのインク量には自ずから限界があり、インク滴の吐出頻度が高くなると必要な量のインクをインク室に供給することができなくなる場合がある。このような状態でインク滴を吐出しようとしても、インク室Aがインクで満たされていないために、小さなインク滴しか吐出することができない。
【0011】
また、インク吐出ヘッドには複数のインク吐出機構が設けられているのが一般的であるが、主に製造上の理由等から、各インク供給通路の一部を共通化して形成される場合が多い。図31(b)は、このような一例を概念的に示したものであり、インク室A1・A2・A3のそれぞれにインクを供給するインク供給通路D1・D2・D3は、その一部がインク供給通路D4によって共通化されている。尚、図31(b)ではインク供給通路の共通部分(インク供給通路D4)の通路抵抗をオリフィスd4で表している。
【0012】
このような構成では、個々のノズルB1・B2・B3のインク吐出頻度がさほど高くない場合でも、3つのノズルを合わせたインク吐出頻度が高ければ、インク供給通路の共通部分を流れるインク量は多くなるのでインクの供給が間に合わなくなる場合がある。それぞれのインク室A1・A2・A3のインクが不足気味のままインク滴を吐出しても、小さなインク滴しか吐出することができない。つまり、複数のノズルを備えたインク吐出ヘッドでは、一度に吐出するインク滴の数が多くなるとインク滴の大きさが小さくなってしまう場合がある。
【0013】
以上では、インク室へのインクの供給が間に合わなくなるために、吐出されるインク滴の大きさが小さくなる場合を説明したが、印刷媒体上に形成されるインクドットの配列によってインク滴の大きさが変動する原因は、これだけではない。例えば、インク室Aの側壁はインク滴を吐出する度にアクチュエータEの外力で変形し、アクチュエータEが外力を解除すると元の状態に復元する。すなわち、インク滴の吐出に伴ってインク室側壁は振動していることになり、インク滴の吐出頻度が高くなるとこの振動が収まらないうちに次のインク滴を吐出しなければならなくなる。インク滴の吐出タイミングが、側壁の残存する振動の位相と一致すればインク室Aが大きく変形することになってインク滴は大きくなり、逆位相となればインク室Aの変形量は少なくなってインク滴は小さくなる。
【0014】
また、インク滴の吐出に伴って、ノズルBのインク界面(メニスカス)には振動が発生する。すなわち、インク室Aが変形するにつれて、インク室Aから押し出されたインクがノズルBの端面から盛り上がり、ついにはインク滴となってノズルBから吐出される(図31(c)参照)。インク滴がノズルBから離れた瞬間、ノズル側に残ったインクは表面張力でインク滴吐出方向とは逆向きに引き戻され、ノズルBのインク界面はその後もしばらく振動する。このインク界面の振動も、インクの粘性によってやがては消滅するが、インク滴の吐出頻度が高くなるとこの振動が収まらないうちに次のインク滴を吐出しなければならなくなる。インク滴の吐出タイミングがインク界面の振動と同位相であれば大きなインク滴が吐出され、逆位相であれば小さなインク滴が吐出されることになる。
【0015】
図31(b)に示したように複数のインク室が隣接して形成されている場合には、あるインク室でインク滴を吐出した影響が他のインク室に現れて、インク滴の大きさが変動する現象も発生する。例えば、各インク室A1・A2・A3およびインク収容器Fはインク通路D1・D2・D3・D4で連結されていて、相互の圧力波が行き来することができるので、全体が1つの音響回路を構成していると考えることができる。この音響回路の共鳴周波数と各インク室のアクチュエータの駆動周波数とが一致あるいは整数倍になると一種の共振現象が起こり、あるインク室でインク滴を吐出した影響が他のインク室の圧力変動となって現れることがある。このような場合にも、圧力変動の位相とインク滴を吐出するタイミングとの関係によって、インク滴の大きさが変動しうる。
【0016】
また、複数のインク室が隣接して形成されていることから、あるインク室の変形に伴って隣のインク室も僅かではあるが変形してしまう場合も起こり得る。ヘッドに搭載されるノズル数の増加に伴い、各インク室を隔てる隔壁は薄くなる傾向にあり、このような現象が起こり易くなる傾向にある。このように、あるインク室での変形が隣接するインク室を変形させると、次のような理由により、所定の大きさのインク滴を吐出できない場合が生じうる。すなわち、隣接するインク室の容積を同時に減少させようとしても、各インク室は隣接するインク室が変形する影響で既にいくらか変形しているため、インク室容積の減少量が所定量とは異なる場合が生じうる。容積減少が所定量とならなければ、所定の大きさのインク滴を吐出することはできない。
【0017】
更には、各インク室のアクチュエータを電力を用いて駆動しており、かつ、各アクチュエータが同一の電源に接続されて全体として1つの電気回路を構成しているような場合に、あるアクチュエータで電力を消費した影響が他のアクチュエータの印加電圧に現れる場合がある。また、回路全体で電気的な共振現象が発生する場合もあり得る。これらのような場合、各アクチュエータに印加される電圧が変動するので、各アクチュエータはインク室に所定の外力を加えることができず、各ノズルから吐出されるインク滴の大きさが変動することがある。
【0018】
ノズルは印刷媒体に対して相対的に移動しながらインク滴を吐出しているので、個々のノズルがインク滴を吐出する頻度や、隣り合うノズルがインク滴を吐出するタイミング、あるいは複数のノズルがインク滴を吐出するタイミング等は、そのまま、印刷媒体上に形成されるインクドットの配列に反映される。従って、インクドットの配列が異なれば、前述した種々の理由により、ノズルから吐出されるインク滴の大きさが変わってくる場合があるのである。
【0019】
本願発明の印刷装置および印刷方法は、ノズルが形成するインクドットの配列と該ノズルが吐出するインク滴の大きさとの関係に着目して完成されたものであり、以下に述べるように、インクドットの配列に応じてインク吐出量を補正することによって、印刷画像の画質を向上させることが可能である。
【0020】
本願発明の印刷装置および印刷方法においては、画像の印刷に際して、先ずインクドットが形成されるか否かを判断する。次いで、ノズルが印刷媒体との相対位置を変更しながら形成しようとするインクドットの配列の中から、インク滴の大きさに影響を与えるインクドットの配列を、前記ドット形成有無の判断結果に基づいて検出する。このインクドット配列の前記インク通路容積の変化速度に反映させて、吐出するインク滴の大きさを補償し、補償された大きさのインク滴を吐出してインクドットを形成する。こうすれば、インクドットの配列によって吐出されるインク滴の大きさが変動することを回避することができ、インクドットが常に適切な大きさに保たれるので、印刷画像の画質を向上させることが可能となる。
【0021】
本願発明の印刷装置においては、インク滴の大きさに影響を与えるドット配列として、あるインク滴を吐出するノズルについて、そのノズルで直前にインク滴を吐出してから、そのインク滴を吐出するまでの間隔を検出することも好ましい。同一ノズルでインク滴を吐出する間隔が短くなると、インク滴の大きさが変動する場合があるので、前記間隔を検出すれば、吐出するインク滴の大きさを適切に修正することが可能となり、ひいては印刷画質の向上を図ることができる。
【0022】
ドット配列として、インク滴吐出頻度を検出することも好適である。ここにインク滴吐出頻度とは、あるノズルがインク滴を吐出する頻度を表す指標であって、具体的には次のように定義される。あるノズルが記録媒体上を移動しながらインク滴を吐出してドットを形成していく様子を考えて、記録媒体上に形成されたあるドットに着目する。その着目ドットの直前にもドットが形成されている場合、すなわち、ドットが連続して形成される場合、その着目ドットのインク滴吐出頻度は100%であると定義される。また、着目ドットの直前にはドットが形成されていないが、1ドットの間をおいた隣のドットにはドットが形成されている場合は、その着目ドットのインク滴吐出頻度は50%であると定義される。同様に、2ドットの間隔をおいてドットが形成されている場合はインク滴吐出頻度33%、3ドットの間隔が存在している場合は25%と定義される。
【0023】
ノズルから吐出されるインク滴の大きさは、インク滴吐出頻度の値によって変動しうるので、前記ドット配列としてインク滴吐出頻度を検出し、この値に基づいてインク滴の大きさを修正すれば、インクドットの大きさを常に適切な大きさに保つことができるので、印刷画質を向上することができる。尚、以下の説明では、インク滴吐出頻度を相対駆動周波数とも称する場合があり、本明細書中では、これらは同義の言葉として使用されている。
【0024】
また、インク吐出ヘッドの複数のノズルが設けられていて、各ノズルからインク滴を吐出することにより、一度に複数のインクドットを形成可能な印刷装置においては、前記ドット配列として、一度に形成可能なインクドットの個数と一度に形成されるインクドットの個数との割合(駆動デューティ)を検出することも好ましい。一度に形成するインクドットの個数が増えると、吐出される個々のインク滴の大きさが小さくなることがあるので、検出した駆動デューティに基づいてインク滴の大きさを修正すれば、インクドットの大きさを常に適切な大きさに保ち、印刷画質を向上させることが可能となる。
【0025】
大きさの異なるインク滴を吐出することによって、大きさの異なる2種類以上のインクドットを形成可能なノズルを備えた印刷装置においては、各ドットの形成有無の判断とドット配列の検出とドット形成とのそれぞれの処理を、インクドットの大きさ毎に行うことも好ましい。吐出されるインク滴の大きさが異なれば、例えばインク室に供給すべきインク量やインク室の変形量等が異なるため、ドット配列によってインク滴の大きさが変動する程度も異なってくる。従って、インクドットの大きさ毎にドット配列を検出すれば、吐出されるインク滴の大きさをより精度良く修正することができ、インクドットの大きさを更に適切な大きさに保つことが可能となるので、より高画質の印刷が可能になる。
【0026】
インク収容器に各色のインクを各色毎に収容し、各色インクのインク滴を吐出する印刷装置においては、ドット形成判断とドット配列検出とドット形成の各々の処理を、各色インク毎に行うことも好適である。このような印刷装置では、吐出されるインク滴の大きさも各色インク毎に変動するので、各処理を各色毎に行うことによって、インク滴の大きさを各色インク毎に修正することができる。このため、各色毎に、インクドットの大きさを適切な大きさに保つことができるので、印刷画質を向上させることが可能となる。
【0027】
印加される電圧値に応じて変形する電歪素子を用いて、インク通路容積を変化させる印刷装置においては、インクドット配列の検出結果を該電歪素子に印加する電圧の信号に反映させることも好適である。こうすれば、ドット配列によるインク滴の大きさの変動を補正することができるので、形成されるインクドットの大きさを適切な大きさに保つことができ、印刷画質を向上させることが可能となる。
【0028】
かかる印刷装置においては、ドット配列の検出結果に応じて、電歪素子に印加する電圧信号を制御することも好ましい。ドット配列の検出結果に基づいて電圧信号を制御することにより、インク滴の大きさの変動を補正すれば、印刷媒体上に形成されるインク滴の大きさを適切な大きさに保つことができるので、印刷画質を向上させることができる。
【0029】
更には、かかる印刷装置においては、次のようにすることも好適である。電歪素子に印加する電圧信号を複数設定しておき、ドット配列の検出結果に応じて、複数の電圧信号の中から、適した電圧信号を選択するようにしても良い。こうすれば、電圧信号を制御してインク滴の大きさを修正する場合に比べて、簡便に修正することができる。
【0030】
本願発明の第2の印刷装置は、前述の課題の少なくとも一部を解決するために
次の構成を採用した。すなわち、
インク滴を吐出するノズルと該インクを収容しておくインク収容器とを備え、前記ノズルと前記インク収容器とをつなぐインク通路の容積を変化させて該インク滴を吐出し、印刷媒体上にインクドットを形成することによって画像を印刷する印刷装置であって、
該画像の印刷に際して、インクドットが形成されるか否かを仮に判断する第1のドット形成判断手段と、
前記ノズルが前記印刷媒体との相対位置を変更しつつ形成しようとするインクドットの配列の中から、前記吐出されるインク滴の大きさに影響を与える前記配列を、前記第1のドット形成判断手段の判断結果に基づいて検出するドット配列検出手段と、
該ドット配列の検出結果に基づいて、前記インク滴の大きさへの影響が補償されるように、最終的にインクドットを形成すべきか否かを判断する第2のドット形成判断手段と、
該第2のドット形成判断手段の判断結果に基づいて、前記インクドットを形成するドット形成手段と
を備えることを要旨とする。
【0031】
また、上記第2の印刷装置に対応する本願発明の第2の印刷方法は、
インク滴を吐出するノズルと該インクを収容しておくインク収容器とを備え、前記ノズルと前記インク収容器とをつなぐインク通路の容積を変化させて該インク滴を吐出し、印刷媒体上にインクドットを形成することによって画像を印刷する印刷方法であって、
該画像の印刷に際して、インクドットが形成されるか否かを仮に判断し、
前記ノズルが前記印刷媒体との相対位置を変更しつつ形成しようとするインクドットの配列の中から、前記吐出されるインク滴の大きさに影響を与えるドット配列を、前記仮に判断したインクドットの形成有無に基づいて検出し、
該ドット配列の検出結果に基づいて、前記インク滴の大きさへの影響が補償されるように、最終的にインクドットを形成すべきか否かを判断し、
該最終的な判断結果に基づきインクドットを形成して画像を印刷することを要旨とする。
【0032】
かかる第2の印刷装置および印刷方法は、先ず画像の印刷に際して仮のインクドットの形成有無を判断し、次いでノズルが形成するインクドットの配列の中から、インク滴の大きさに影響を与えるインクドットの配列を、前記仮のインクドットの形成有無の判断結果に基づいて検出する。その後、ドット配列の検出結果に基づいて、インク滴の大きさへの影響を補償するように、最終的なインクドットの形成の有無を判断し、こうして得られた最終的な判断結果に基づいて、最終的なインクドットを印刷媒体上に形成する。こうすれば、仮のインクドットの配列によってインク滴の大きさが変動することを考慮した上で、最終的なインクドットの形成判断を行うことができるので、印刷画質を向上させることが可能となる。
【0033】
かかる第2の印刷装置においては、前記ドット配列の検出結果をドット形成有無の判断結果に反映させるために、補償ドットの形成有無を判断することも好適である。補償ドットとは、ドット配列の影響でインク滴の大きさが小さくなった場合に、インク滴の縮小を補うために追加して形成されるインクドットをいう。ドット配列の検出結果に基づき形成すると判断した補償ドットを、先に形成する旨の判断がなされていた仮のインクドットに加えて、印刷媒体上に形成する。こうすれば、インクドットの配列によって吐出されるインク滴の大きさが変動しても、補償ドットの形成によってこれを補償することができ、印刷画像の画質を向上させることが可能となる。
【0034】
更に、かかる補償ドットを、通常のインクドット(補償ドットではない、すなわち仮のインクドットのこと)の形成とは別に、すなわちドットを形成する時間をずらして、別途形成することも好適である。別途形成することには、次のようなものも含まれる。例えば、インクノズルが印刷媒体上を往復動しながらインクドットを形成する印刷装置において、通常のインクドットを形成するためのノズルの往復動作と補償ドットを形成するための往復動とを別に設けることや、ノズルの復動作中に補償ドットを形成すること等が含まれる。
【0035】
通常のインクドットと補償ドットとを同時に形成する場合には、通常のインクドットを形成するノズルと補償ドットを形成するノズルの重複を避けるための処理が必要となるが、別途補償ドットを形成すればかかる処理が不要となり、補償ドットを形成するための処理の簡便化を図ることができる。
【0036】
上述してきた本願発明の第1の印刷方法や第2の印刷方法は、印刷装置と該印刷装置を制御するコンピュータとを組み合わせ、該コンピュータにおいて、インクドット配列の検出等の前記処理を行うことによっても実現しうる。従って本願発明には、かかる処理を行うプログラムをコンピュータで読みとり可能に記録した記録媒体としての各種態様も含まれている。すなわち、本願の第1の印刷方法に対応する記録媒体は、
インク滴を吐出するノズルと該インクを収容しておくインク収容器とを備え、前記ノズルと前記インク収容器とをつなぐインク通路の容積を変化させて該インク滴を吐出し、印刷媒体上にインクドットを形成することによって画像を印刷する印刷装置で用いられるプログラムをコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、
該画像の印刷に際して、前記インクドットが形成されるか否かを判断する機能と、
前記ノズルが前記印刷媒体との相対位置を変更しつつ形成しようとするインクドットの配列の中から、前記吐出されるインク滴の大きさに影響を与える前記配列を、前記インクドットの形成有無の判断結果に基づいて検出する機能と、
該ドット配列の検出結果を前記インク通路容積の変化速度に反映させることによって、吐出されるインク滴の大きさを補償する機能と、
該補償された大きさのインク滴を吐出して前記インクドットを形成する機能と
を実現するプログラムを記録した記録媒体としての態様である。
【0037】
かかる記録媒体に記憶されたプログラムがコンピュータに読み込まれ、該コンピュータが、インク滴の大きさに影響を与えるインクドット配列を検出し、検出したドット配列を反映しながらインク滴の吐出を行うことにより、印刷媒体上に形成されるインク滴の大きさが適切な大きさに保たれるので、印刷画質が向上される。
【0038】
また本願の第2の印刷方法に対応する記録媒体は、
インク滴を吐出するノズルと該インクを収容しておくインク収容器とを備え、前記ノズルと前記インク収容器とをつなぐインク通路の容積を変化させて該インク滴を吐出し、印刷媒体上にインクドットを形成することによって画像を印刷する印刷装置で用いられるプログラムをコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、
該画像の印刷に際して、インクドットが形成されるか否かを仮に判断する機能と、
前記ノズルが前記印刷媒体との相対位置を変更しつつ形成しようとするインクドットの配列の中から、前記吐出されるインク滴の大きさに影響を与えるドット配列を、前記仮に判断したインクドットの形成有無に基づいて検出する機能と、
該ドット配列の検出結果に基づいて、前記インク滴の大きさへの影響が補償されるように、最終的にインクドットを形成すべきか否かを判断する機能と、
該最終的な判断結果に基づいて、インクドットの形成を制御する機能と
を実現するプログラムを記録した記録媒体としての態様である。
【0039】
かかる記録媒体に記憶されたプログラムがコンピュータに読み込まれ、該コンピュータが仮のインクドットの形成の有無を判断し、かかる仮のインクドットに基づいて、インク滴の大きさに影響を与えるインクドット配列を検出し、該インクドット配列の検出結果に基づいて前記最終的なインクドットの形成有無を判断し、こうして得られた最終的なインクドットの判断結果に基づいてインクドットを形成することにより、印刷画質を向上させることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
A.装置の構成
本発明の実施の形態を、実施例に基づいて説明する。図1は、本発明の実施例において使用される印刷装置の構成を示す説明図である。図示するように、この印刷装置は、コンピュータ80にカラースキャナ21とカラープリンタ20とが接続されており、コンピュータ80に所定のプログラムがロードされ実行されることによって、全体として印刷装置として機能する。印刷しようとするカラー原稿は、コンピュータ80が認識可能なカラー画像データORGにカラースキャナ21で変換された後、コンピュータ80に入力される。コンピュータ80は、所定の画像処理を行って、カラー画像データORGをプリンタで印刷可能な画像データに変換し、カラープリンタ20に出力する。コンピュータ80が扱う画像データには、カラースキャナ21で取り込んだ画像の他に、コンピュータ80上で各種のアプリケーションプログラム91により作成した画像や、カラースキャナ21から取り込んだ画像に加工を加えた画像等も用いられる。これら画像データの変換結果は、プリンタで印刷可能な画像データFNLとして、カラープリンタ20に出力され、この画像データFNLに従って、カラープリンタ20は印刷用紙上に各色のインクドットを形成する。この結果、コンピュータ80から出力されたカラー画像データに対応したカラー画像が、印刷用紙上に得られることになる。
【0041】
コンピュータ80は、各種の演算処理を実行するCPU81・ROM82・RAM83・入力インターフェース84・出力インターフェース85・CRTコントローラ(CRTC)86・ディスクコントローラ(DDC)87・シリアル入出力インターフェース(SIO)88等から構成されており、これらはバス89で接続されて相互にデータのやり取りが可能となっている。CRTC86はカラー表示可能なCRT23への信号出力を制御し、DDC87はフレキシブルディスクドライブ25やハードディスク26あるいは図示しないCD−ROMドライブ等とのデータのやり取りを制御する。ROM82やハードディスク26には、RAM83にロードされCPU81で実行される各種のプログラムや、デバイスドライバの形式で提供される各種のプログラムが記憶されている。また、SIO88をモデム24を経由して公衆電話回線PNTに接続すれば、外部のネットワーク上にあるサーバSVから必要なデータやプログラムをハードディスク26にダウンロードすることが可能となる。
【0042】
コンピュータ80に電源を投入すると、ROM82およびハードディスク26に記憶されていたオペレーティングシステムが起動し、オペレーティングシステムの管理の下で、各種アプリケーションプログラム91が動くようになっている。
【0043】
カラープリンタ20は、カラー画像の印刷が可能なプリンタであり、本実施例では、印刷用紙上にシアン・マゼンタ・イエロ・ブラックの合計4色のインクを吐出することによってカラー画像を印刷するインクジェットプリンタを使用している。もちろん、これら4色インクの他に、ライトシアン・ライトマゼンタのインクを加えた合計6色のインクを使用するカラープリンタであっても構わない。
【0044】
また、本実施例のカラープリンタ20はバリアブルドットプリンタ、すなわち大きさの異なる大・中・小の3種類のドットを、各色毎に形成することが可能なプリンタである。本実施例のカラープリンタ20は、インクの吐出方法を工夫することによって、単一のインク吐出ノズルを用いて3種類の大きさのドットを形成するとともに、吐出するインク滴の大きさを修正することも可能である。かかるインクの吐出方法およびインク滴の大きさを修正する方法については後述する。また、インク吐出方法の説明から明らかな通り、ドットの大きさは3種類に限られるものではなく、大小2種類のドットを形成するものであっても、更には4種類以上のドットを形成するものであっても構わない。
【0045】
図2は、本印刷装置のソフトウェアの構成を概念的に示すブロック図である。コンピュータ80においては、すべてのアプリケーションプログラム91はオペレーティングシステムの下で動作する。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ90やプリンタドライバ92が組み込まれていて、各アプリケーションプログラム91から出力される画像データは、これらのドライバからデータ入出力モジュール97を介して、カラープリンタ20に出力される。
【0046】
アプリケーションプログラム91が印刷命令を発すると、コンピュータ80のプリンタドライバ92は、アプリケーションプログラム91から画像データを受け取って所定の画像処理を行い、プリンタが印刷可能な画像データに変換する。図2に概念的に示すようにプリンタドライバ92が行う画像処理は、解像度変換モジュール93と、色変換モジュール94と、ハーフトーンモジュール95と,インターレースモジュール96の大きく4つのモジュールから構成されている。各モジュールで行う画像処理の内容は後述するが、プリンタドライバ92が受け取った画像データはこれらモジュールで変換された後、最終的な画像データFNLとしてカラープリンタ20に出力される。尚、本実施例のカラープリンタ20は、画像データFNLに従ってドットを形成する役割を果たすのみであるが、画像処理の一部をカラープリンタ20で行うものであっても良い。
【0047】
図3に、本実施例のカラープリンタ20の概略構成を示す。このカラープリンタ20は、図示するように、キャリッジ40に搭載された印字ヘッド41を駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、このキャリッジ40をキャリッジモータ30によってプラテン36の軸方向に往復動させる機構と、紙送りモータ35によって印刷用紙Pを搬送する機構と、制御回路60とから構成されている。キャリッジ40をプラテン36の軸方向に往復動させる機構は、プラテン36の軸と並行に架設されたキャリッジ40を摺動可能に保持する摺動軸33と、キャリッジモータ30との間に無端の駆動ベルト31を張設するプーリ32と、キャリッジ40の原点位置を検出する位置検出センサ34等から構成されている。印刷用紙Pを搬送する機構は、プラテン36と、プラテン36を回転させる紙送りモータ35と、図示しない給紙補助ローラと、紙送りモータ35の回転をプラテン36および給紙補助ローラに伝えるギヤトレイン(図示省略)とから構成されている。制御回路60は、プリンタの操作パネル59と信号をやり取りしつつ、紙送りモータ35やキャリッジモータ30、印字ヘッド41の動きを適切に制御し、更に、プリンタのインク残量表示パネル58の表示も制御している。カラープリンタ20に供給された印刷用紙Pは、プラテン36と給紙補助ローラの間に挟み込まれるようにセットされ、プラテン36の回転角度に応じて所定量だけ送られる。
【0048】
キャリッジ40には黒(K)インクを収納するインクカートリッジ42と、シアン(C)・マゼンタ(M)イエロ(Y)のインクを収納するインクカートリッジ43と、インク温度を計測する温度センサ37とが装着されている。よちろん、KインクとYインクとを同じインクカートリッジに収納させる等しても良い。どのような組合せにしろ、複数のインクを1つのカートリッジに収納可能とすれば、キャリッジ40をコンパクトに構成することができる。キャリッジ40の下部にある印字ヘッド41には、K・C・M・Yの各インクに対して、インク吐出用ヘッド44・45・46・47がそれぞれ形成されている。キャリッジ40の底部には図示しない導入管が各インク毎に立設されており、キャリッジ40にインクカートリッジを装着すると、カートリッジ内の各インクは導入管を通じて、それぞれのインク吐出用ヘッド44ないし47に供給される。各ヘッドに供給されたインクは、後述する方法によって印字ヘッド41から吐出され、印刷用紙上にドットを形成する。
【0049】
図4(a)は各色ヘッドの内部構造を示した説明図である。各色のインク吐出用ヘッド44ないし47には、各色毎に48個のノズルNzが設けられていて、各ノズルには、インク通路50とその通路上にピエゾ素子PEが設けられている。ピエゾ素子PEは周知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギの変換を行う素子である。本実施例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加することにより、図4(b)に示すようにピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路50の一側壁を変形させる。この結果、インク通路50の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて伸縮し、この収縮分に相当するインクが粒子IpとなってノズルNzから高速で吐出される。このインクIpがプラテン36に装着された印刷用紙Pに染み込むことにより、印刷用紙Pの上にドットが形成される。
【0050】
図5は、インク吐出用ヘッド44ないし47におけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図である。図示するように、インク吐出用ヘッドの底面には、各色毎のインクを吐出する4組のノズルアレイが形成されており、1組のノズルアレイ当たり48個のノズルNzが一定のノズルピッチkで千鳥状に配列されている。尚、各ノズルアレイに含まれる48個のノズルNzは千鳥状に配列されている必要はなく、一直線上に配列されていてもよい。ただし、図5に示すように千鳥状に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さく設定し易いという利点がある。
【0051】
図5に示すように、各色のインク吐出用ヘッド44ないし47は、キャリッジ40の搬送方向にヘッドの位置がずれている。また、各色ヘッド毎のノズルに関しても、ノズルが千鳥状に配置されている関係上、キャリッジ40の搬送方向に位置がずれている。カラープリンタ20の制御回路60は、キャリッジ40を搬送しながらノズルを駆動する際に、ノズルの位置の違いによるヘッド駆動タイミングの違いを考慮しながら、適したタイミングでそれぞれのヘッドを駆動している。
【0052】
本実施例のカラープリンタ20は、図5に示したように一定径のノズルNzを備えているが、かかるノズルNzを用いて大きさの異なる3種類のドットを形成することができる。以下にこの原理について説明する。図6は、インクが吐出される際のノズルNzの駆動波形と吐出されるインクIpとの関係を示した説明図である。図6において破線で示した駆動波形が通常のドットを吐出する際の波形である。区間d2において一旦、基準電圧よりも低い電圧をピエゾ素子PEに印加すると、先に図4で説明したのとは逆にインク通路50の断面積を増大する方向にピエゾ素子PEが変形する。ノズルへのインクの供給速度には限界があるため、インク通路50の拡大に対してインクの供給量が不足し、図6の状態Aに示した通り、インク界面(メニスカス)MeはノズルNzの内側にへこんだ状態となる。また、図6の実線で示す駆動波形を用いて区間d1に示すように電圧を急激に低くすると、インクの供給量が更に不足して、状態aで示すように状態Aに比べて大きく内側にへこんだ状態となる。
【0053】
次に、ピエゾ素子PEに高い電圧を印加すると(区間d3)、インク通路50の断面積の減少により通路内のインクが圧縮され、インク滴がインクノズルから吐出される。このとき、インク供給量が不足していると吐出されるインク滴も小さくなる。従って、メニスカスMeがあまり内側にへこんでいない状態(状態A)からは、状態Bおよび状態Cに示すごとく大きなインク滴が吐出され、メニスカスMeが大きくへこんだ状態(状態a)からは状態bおよび状態cに示すごとく小さなインク滴が吐出される。このように、駆動電圧を低くする際(区間d1,d2)の変化率を変えれば、形成されるドットの大きさを変化させることができる。
【0054】
カラープリンタ20は、2種類の駆動波形を連続的に出力する。この様子を図7に示した。電圧を低くする際の変化率を比べれば、駆動波形W1とW2は、それぞれ小さなインク滴Ipsと大きなインク滴Ipmとに対応していることが分かる。キャリッジ40が主走査方向に移動しながら、駆動波形W1を出力し、次いで駆動波形W2を出力する場合を考える。駆動波形W1により吐出される小さなインク滴Ipsは飛翔速度が比較的小さく、駆動波形W2により吐出される大きなインク滴Ipmは飛翔速度が大きいので、吐出されてから印刷用紙に到着するまでの所要時間は、小さなインク滴Ipsの方が長くなる。当然、インクの吐出位置から印刷用紙に到着した位置の主走査方向へ移動距離も、小さなインク滴Ipsの方が大きなインク滴Ipmより長くなる。従って、駆動波形W1と駆動波形W2のタイミングを調節すれば、図7に示すように、小さなインク滴Ipsと大きなインク滴Ipmとを同一画素に吐出することが可能となる。
【0055】
本実施例のカラープリンタ20では、ピエゾ素子PEに供給される駆動波形W1およびW2の内、駆動波形W1のみ有効とすることによって小さなドットを、駆動波形W2のみを有効とすることで中ドットを、駆動波形W1とW2をともに有効として、2つのインク滴を同一画素に吐出することによって大ドットを形成している。もちろん、駆動波形の種類を増やすことによって、更に多種類の大きさのドットを形成することも可能である。
【0056】
図8は、カラープリンタ20の制御回路60の内部構成を示す説明図である。図示するように、制御回路60の内部には、CPU61・PROM62・RAM63・コンピュータ80とのデータのやり取りを行うPCインターフェース64・周辺機器とのデータのやり取りを行う周辺機器入出力部(PIO)65・タイマ66・駆動バッファ67等が設けられている。紙送りモータ35や、キャリッジモータ30等は、PIO65を介してデータの受け渡しを行う。駆動バッファ67は、インク吐出用ヘッド44ないし47にドットのオン・オフ信号を供給するバッファとして使用される。これらは互いにバス68で接続され、相互にデータのやり取りが可能となっている。また、制御回路60には、3つの発振器70・71・72と、分配出力器69が設けられている。3つの発振器はそれぞれ独自の駆動波形を分配出力器69に出力しているが、各駆動波形は同一タイミングで出力されており、異なる発振器の駆動波形であっても位相は一致している。このように位相のそろった駆動波形の供給を受けて、分配出力器69は回路を切り換えながら、インク吐出ヘッド44ないし47に対して必要な駆動波形を分配する。
【0057】
ここで、発振器70が駆動波形を出力する方法を例にとって、3つの発振器70・71・72が所定の駆動波形を出力する方法について説明しておく。図9(a)に示すように、発振器70は、4つの抵抗R1・R2・R3・R4と4つのスイッチング素子S1・S2・S3・S4とを用いて1つの回路を構成し、この回路の中央から電圧を取り出してコンデンサC1を接続したような構成となっている。スイッチング素子は、CPU61の制御に従い回路を電気的に開閉する機能を有する素子であって、カラープリンタ20ではトランジスタが使用されている。回路の一方には正電圧が他方には負電圧が印加されていて、発振器70はCPU61の指示に従って4つのスイッチング素子を開閉することによって、所定の駆動波形を出力している。以下に、図9(b)を用いて説明する。
【0058】
初期状態、すなわちいずれのスイッチング素子(以下、素子)も開いている(以下、オフ)状態では、発振器70の出力端子には電圧は発生しない。素子S2が閉じる(以下、オン)とコンデンサC1が放電するに従って出力端子の電圧が下がり始め、素子S2がオフになるまで低下する。この時の電圧の降下速度は抵抗R2の抵抗値が大きければ緩やかとなり、抵抗値が小さければ急激に低下する。次いで素子S1がオンになるとコンデンサC1が充電されるに従って出力端子の電圧は上昇し始め、素子S1がオフになるまで上昇する。この時の電圧上昇速度も、抵抗R1の抵抗値によって決まる。再び素子S2をオンにして出力端子の電圧を低下させ、端子電圧が0になったら素子S2をオフにする。発振器70は、このように素子S1およびS2を所定タイミングで開閉することにより、小ドット形成用の駆動波形W1を出力している。中ドット用の駆動波形W2も素子S3とS4を同様に開閉して出力する。抵抗R3とR4の抵抗値を変更すれば、電圧の降下速度あるいは上昇速度を変化させることができる。
【0059】
本実施例の発振器70においては、抵抗R1ないしR4の抵抗値は、(抵抗R1の抵抗値)<(抵抗R3の抵抗値)、かつ、(抵抗R2の抵抗値)<(抵抗R4の抵抗値)の関係を満たすように設定されている。従って、図9(b)に示すように、スイッチング素子S1・S2により抵抗R1・R2を選択することで小さなインク滴を吐出する駆動波形W1が、また、スイッチング素子S3・S4により抵抗R3・R4を選択することで大きなインク滴を吐出する駆動波形W2が出力される。
【0060】
他の2つの発振器71・72も、発振器70と同様の方法を用いて駆動波形を出力している。但し、抵抗R1ないしR4に相当する各抵抗の抵抗値は、発振器毎に少しずつ異なっている。つまり、発振器71の駆動波形を使用してインク滴を吐出した場合には発振器70の波形を使用した場合よりインク滴が若干大きくなるように、また、発振器72の駆動波形を使用した場合にはインク滴が若干小さくなるように、各抵抗値の値が設定されている。
【0061】
図8に示した分配出力器69は、上述した3種類の駆動波形を発振器70ないし72から受け取り、各色のインク吐出ヘッド44ないし47のそれぞれに適切な駆動波形を選択して分配している。
【0062】
コンピュータ80が、図8に示す制御回路60に画像データFNLを出力すると、ドットのオン・オフ信号がRAM63に一時的に蓄えられる。そして、CPU61は、紙送りモータ35やキャリッジモータ30の動きと同期を採りながら、所定のタイミングでドットのオン・オフ信号を駆動バッファ67に出力する。
【0063】
次に、CPU61が駆動バッファ67にドットのオン・オフ信号を出力することによって、ドットが吐出されるメカニズムについて説明する。図10は、インク吐出用ヘッド44ないし47の1つのノズル列を例にとって、その接続を示す説明図である。インク吐出用ヘッド44ないし47のノズル列は、駆動バッファ67をソース側とし、分配出力器69をシンク側とする回路に介装されており、ノズル列を構成する各ピエゾ素子PEは、その電極の一方が駆動バッファ67の各出力端子に、他方が一括して分配出力器69の出力端子に、それぞれ接続されている。分配出力器69からは、図10に示す通り、発振器70ないし72の駆動波形のいずれかが出力されている。CPU61が駆動バッファ67に、各ノズル毎のドットのオン・オフ信号を出力すると、オン信号を受け取ったピエゾ素子PEだけが駆動波形によって駆動される。この結果、駆動バッファ67からオン信号を受け取っていたピエゾ素子PEのノズルから一斉にインク粒子Ipが吐出される。また、吐出されるインク滴の大きさは、出力分配器69で選択された駆動波形に依存する。すなわち、発振器70の駆動波形が選択されていれば標準的なインク滴が吐出され、発振器71の駆動波形が選択されていれば若干大きめのインク滴が、発振器72の駆動波形が選択されていれば若干小さめのインク滴が吐出されることになる。
【0064】
以上のようなハードウェア構成を有するカラープリンタ20は、キャリッジモータ30を駆動することによって、各色のインク吐出用ヘッド44ないし47を印刷用紙Pに対して主走査方向に移動させ、また紙送りモータ35を駆動することによって、印刷用紙Pを副走査方向に移動させる。制御回路60の制御の下、キャリッジ40の主走査および副走査を繰り返しながら、適切なタイミングで印字ヘッド41を駆動することによって、カラープリンタ20は印刷用紙上にカラー画像を印刷している。
【0065】
B.画像処理の概要
上述のように、カラープリンタ20は、画像データFNLの供給を受けてカラー画像を印刷する機能を有するが、画像データFNLは、コンピュータ80がカラー画像に所定の画像処理を行って生成する。図11はコンピュータ80のプリンタドライバ92内で、CPU81が行う画像処理の概要を示すフローチャートである。以下、同図に従って、画像処理の概要を説明する。
【0066】
画像処理を開始するとCPU81は、画像データを入力する(ステップS100)。この画像データは図2で説明したようにアプリケーションプログラム91から供給されるデータであり、画像を構成する各画素毎にR・G・Bそれぞれの色について、0〜255の値の256階調を有するデータである。この画像データの解像度は、原画像のデータORGの解像度等に応じて変化する。
【0067】
CPU81は、入力された画像データの解像度をカラープリンタ20が印刷するための解像度に変換する(ステップS102)。画像データの解像度が印刷解像度よりも低い場合には、線形補間によって隣接する原画像データの間に新たなデータを生成することで解像度変換を行う。逆に画像データの解像度が印刷解像度よりも高い場合には、一定の割合でデータを間引くことにより解像度変換を行う。
【0068】
次に、CPU81は色変換処理を行う(ステップS104)。色変換処理とはR・G・Bの階調値からなる画像データをカラープリンタ20で使用するC・M・Y等の各色の階調値のデータに変換する処理である。この処理は、色変換テーブルLUTを用いて行われており(図2参照)、LUTにはR・G・Bのそれぞれの組合せからなる色をカラープリンタ20で表現するためのC・M・Y・Kの組合せが記憶されている。色変換テーブルを用いて色変換を行う処理自体については、公知の種々の技術が適用可能であり、例えば補間演算による処理が適用できる。
【0069】
色変換処理を終了すると多値化処理を開始する(ステップS106)。本実施例においては、色変換後の画像データはC・M・Y・Kの4色の256階調画像となっている。一方、本実施例のカラープリンタ20では、「ドットを形成しない」、「小ドットを形成する」、「中ドットを形成する」、「大ドットを形成する」の合計4つの状態しか採り得ない。従って、256階調を有する画像を、カラープリンタ20が表現できる4階調で表現された画像に変換する必要がある。すなわち、記録媒体上で大・中・小の各ドットの形成され易さを、原画像の階調値に応じて変化させることによって、原画像の256階調をカラープリンタ20が表現可能な4階調値で表現するのである。尚、このような変換を行う処理を階調数変換処理と呼び、特に、変換される階調数が2値であるような処理を2値化処理と、それより多い階調数へ変換する処理を多値化処理と呼ぶ。
【0070】
CPU81は多値化処理を終了すると、インターレース処理を開始する(ステップS108)。この処理は、多値化処理によってドットの形成有無を表す形式に変換された画像データを、カラープリンタ20に転送すべき順序に並べ替える処理である。すなわち、前述のようにカラープリンタ20は、キャリッジ40の主走査と副走査を繰り返しながら、印字ヘッド41を駆動して印刷用紙Pの上にドット列(ラスタ)を形成していく。図5を用いて説明したように、各色毎のインク吐出用ヘッド44ないし47には、複数のノズルNzが設けられているので、1回の主走査で複数本のラスタを形成することができる。それらラスタは互いにノズルピッチkだけ離れている。その結果、画素間隔で並ぶラスタを形成するには、まず、ノズルピッチkだけ離れた複数のラスタを形成し、次にヘッド位置を少しずらして、ラスタの間に新たなラスタを形成していくといった制御が必要となる。
【0071】
また、印刷画質を向上させるために、1本のラスタを複数回の主走査に分けて形成したり、更には印刷時間を短縮するために、主走査の往動時と復動時のそれぞれでドットを形成するといった制御も行われる。これらの制御を行うと、カラープリンタ20が実際にドットを形成する順序は、画像データ上で画素の順序と異なった順序となるので、インターレース処理において画像データの並べ替えを行って、大・中・小の各ドットのオン・オフを示すドットデータとしてRAM83に展開するのである。
【0072】
CPU81はインターレース処理を終了すると、インク吐出量補正処理を開始する(ステップS110)。前述した様に、インク吐出ヘッド44ないし47が印刷媒体上にそれぞれ形成するインクドットの配列によって、各ヘッドから吐出されるインク滴の大きさが変動することがある。インク滴の大きさが変動すると印刷媒体上には所定の大きさのインクドットが形成されないので、印刷画質の低下をきたす。そこで、インク吐出量補正処理は、インターレース処理がRAM83上に展開したドットデータを読み込んでドットデータを解析し、インク吐出量を補正することによって画質の低下を回避する。かかる補正を行う態様には、吐出するインク滴の大きさを直接補正する態様と、インクドットの形成有無の判断において補正する態様との、2つの態様が存在する。それぞれの態様については後で詳述する。
【0073】
インク吐出量補正処理が終了すると、CPU81は最終的に得られた画像データを、画像データFNLとしてカラープリンタ20に出力する(ステップS112)。
【0074】
C.インク吐出量補正処理の内容(第1の実施態様)
図12は、第1の実施態様におけるインク吐出量補正処理の流れを示すフローチャートである。第1の実施態様におけるインク吐出量補正処理では、インターレース処理(図11参照)によってRAM83に展開されたドットデータを読み込んで(ステップS200)、これを解析することによってドット配列によるインク吐出量の変動量を算出し(ステップS202)、算出結果を元に、インク吐出ヘッドに供給する適切な駆動波形を選択する(ステップS204)。そして駆動波形の選択結果を図11の画像処理ルーチンに返して(ステップS206)、インク吐出量補正処理を終了する。以下、図12に示したフローチャートに従って、第1の実施態様におけるインク吐出量補正処理について説明する。尚、カラープリンタ20はC・M・Y・Kの各色毎にインクドットを形成しており、以下の処理も各色毎に行っているが、説明を簡略化するために、以下では特にインクの色を特定せずに説明する。
【0075】
(1)ドットデータ読込処理(ステップS200)
図13(a)は、ステップS200において、RAM83から読み込まれるドットデータの一例を示したものである。実際のドットデータのデータサイズは、図13(a)に示した例よりも大きいが、説明の都合上、ノズル数が8個、主走査方向の画素数が16個のデータとして表示している。また、各ノズルには1番から8番の固有のノズル番号を付し、主走査方向に並ぶ各画素には、先頭から順に1番から16番までの番号を付してある。図中にシリアル番号として表示されているのがこれであり、シリアル番号が同じ画素に形成されるドットは、インク滴が吐出されるタイミングが同一となっている。
【0076】
RAM83上に展開されているドットデータでは、大・中・小のドットの大きさが区別されているが、ステップS200では、各ドットの大きさを区別せずに読み込んでいる。この理由については後述するが、ドットデータ読込処理(S200)は、大・中・小のいずれかのドットが形成される画素にはドットの形成を表す値「1」を書き込み、ドットが形成されない画素にはその旨を表す値「0」を書き込みながら、RAM83上のドットデータを読み込んで、図13(a)に示すようなドットデータを読み込む。
【0077】
ここで、ステップS200において、ドットの大きさを区別せずに読み込んでいる理由を簡単に説明しておく。図12に示したように、第1の実施態様においては、ドット配列によるインク吐出量の変動量を算出し、この算出結果を基にインク吐出ヘッドに供給する適切な駆動波形を選択して、インク吐出量の変動を補正している。ところが、図8で説明したように、本実施例のカラープリンタ20は、3種類の駆動波形、すなわち標準波形に加えて、標準より大きめのインク滴となる駆動波形と、小さめのインク滴となる駆動波形の、3種類しか備えていない。つまり、インク吐出量変動の算出精度を向上させても、それを駆動波形に反映させることができないので、処理を複雑化させてまでドットの大きさを区別しながらインク吐出量補正処理を行う実益に乏しいのである。
【0078】
もちろん、より多種類の駆動波形を備えておき、この中から適した駆動波形を選択する場合や、また、後述するように、インク吐出量変動の算出結果に基づいて駆動波形を制御する場合には、ドットの大きさを区別して、インク吐出量変動の算出精度を向上させても良いのはもちろんである。そのような場合には、ドットの大きさを区別してインク吐出量補正を行うことによって補正精度を向上させることができるので、各ドットの大きさを区別して読み込む方が、画質向上の観点からはより好ましい。
【0079】
(2)ドット配列解析処理(ステップS202)
こうして図13(a)に示すようなドットデータを読み込むと、CPU81は読み込んだドットデータを解析して、インク吐出量の補正係数を各シリアル位置毎に算出する(ステップS202)。インク吐出量の補正係数を算出する方法には、種々の方法があるが、以下では、算出方法の例として、駆動デューティに基づく方法と、相対駆動周波数を利用する方法、および駆動デューティと相対駆動周波数のどちらも利用する方法について、順次説明する。
【0080】
(a)駆動デューティに基づく補正係数の算出
駆動デューティに基づいて補正係数を算出する場合は、以下に示すように、読み込んだドットデータに基づいて各シリアル位置での駆動デューティを算出する。ここで駆動デューティとは、一度に形成可能なインクドットの最大個数と一度に形成されるインクドットの個数との割合を示す数値である。図13(a)のドットデータを用いて具体的に説明する。例えば、図13(a)のシリアル番号1番の位置では、一度に形成可能なインクドット数(8個)の内、実際に形成したドットの数は1個であるから、駆動デューティは、(1/8)×100≒13%と計算される。同様にしてシリアル番号2番の位置では、実際に形成するドット数は4個であるから、駆動デューティは、(4/8)×100=50%となる。こうして、図13(a)のドットデータから各シリアル位置での駆動デューティを算出すると、図13(b)に示した結果が得られる。
【0081】
以上の説明から明らかなように、駆動デューティの値が大きくなる程、一度に多くのインク滴が吐出されることを表している。前述したように、一度に多くのインク滴を吐出するとインク室A(図31)へのインクの供給が間に合わず、吐出するインク滴の大きさが小さくなる傾向があるので、各シリアル位置毎に駆動デューティを算出して、これを補正するのである。
【0082】
以上のようにして駆動デューティを求めた後、CPU81は図13(c)に示すようなテーブルを参照することにより、駆動デューティの値を補正係数に変換する。図13(c)は、駆動デューティ100%におけるインク滴重量(インク滴1滴当たりの重量)を基準に、各駆動デューティにおけるインク滴重量の比率を示したものであり、予め実験によって求められている。このように、駆動デューティに対するインク滴重量の比率を求めておき、これを基に、図13(b)に示す駆動デューティから、図13(d)に示すように各シリアル位置毎に補正係数を求めるのである。尚、補正係数を実験的に求める方法については後述する。
【0083】
(b)相対駆動周波数に基づく補正係数の算出
次に、相対駆動周波数に基づいて補正係数を算出する処理について説明する。相対駆動周波数とは、時間的にどのような頻度でインク滴を吐出するかを表す指標であり、具体的には次のようにして定義される。あるノズルが記録媒体上を移動しながらインク滴を吐出してドットを形成していく様子を考えて、記録媒体上に形成されたあるドットに着目する。その着目ドットの直前にもドットが形成されている場合、すなわち、ドットが連続して形成される場合、その着目ドットの相対駆動周波数は100%であると定義される。また、着目ドットの直前にはドットが形成されていないが、1ドットの間をおいた隣のドットにはドットが形成されている場合は、その着目ドットの相対駆動周波数は50%であると定義される。同様に、2ドットの間隔をおいてドットが形成されている場合は相対駆動周波数33%、3ドットの間隔が存在している場合は25%と定義される。
【0084】
図14は、前述のドットデータ読込処理(図12のステップS200)で読み込んだドットデータを解析して、相対駆動周波数に基づいて補正係数を算出する処理の流れを示すフローチャートである。CPU81は、読み込んだドットデータから、各画素のドット形成有無を判断し(ステップS300)、ドットが形成されない画素については相対駆動周波数Frが0%であると判断する(ステップS302)。ドットが形成される画素については、その画素の直前のドットの形成有無を判断し(ステップS304)、直前画素にもドットが形成されることになっている場合は、その画素の駆動周波数Frは100%であると判断する(ステップS306)。直前画素にドットが形成されないことになっている場合は、2画素前のドット形成有無を判断し(ステップS308)、ドットが形成されることになっている場合は、その画素の駆動周波数Frは50%であると判断する(ステップS310)。2画素前にもドットが形成されないことになっている場合は、その画素の駆動周波数は33%以下であると判断する(ステップS312)。次いで、読み込んだ全データについて判断が終了したか否かを判断し(ステップS314)、終了していなければステップS300に戻って、以上の処理を繰り返す。全データの判断が終了している場合は、全ての画素について相対駆動周波数が求められたことになる。そこで、画素毎の補正係数の算出(ステップS316)、および各シリアル位置での補正係数の算出を行う(ステップS318)。ステップS316およびステップS318の処理内容については、図15を用いて具体的に説明する。
【0085】
ステップS314の処理を終了した時点では、最初に読み込まれたドットデータ(図13(a)参照)は、図15(a)に示すような、各画素の相対駆動周波数を示すデータに変換されている。CPU81は図15(b)に示すようなテーブルを参照して、この相対駆動周波数のデータを各画素位置での補正係数に変換する。変換に際して参照されるテーブルは、図15(b)に図示するような、相対駆動周波数とインク温度との組合せに対して補正係数が1つ定まるような2次元テーブルである。
【0086】
ここで、図15(b)の意味するところについて、若干説明しておく。ノズルから吐出される単位時間当たりのインク量は、相対駆動周波数の値が高くなる程多くなる。前述したように、一般に、単位時間当たりのインク吐出量が多くなる程、インク滴重量が小さくなる傾向がある。これはインクの粘性によって、インク室A(図31参照)に対するインクの供給が間に合わなくなるためであり、インク温度が低いほどインクの粘度が高くなるので、この傾向は顕著になる。逆にインク温度が高くなると、ノズル端面でのインク界面の振動の影響が顕著に現れる。すなわち、インク温度が低いときにはインクの粘度が高くインク界面の振動が直ぐに減衰してしまうので、インク界面の振動の影響でインク滴重量が変動することはないが、インク温度が高くなるとインク界面の振動が容易に減衰しなくなるので、前述したようにインク滴重量が多くなることがあるのである。
【0087】
このように、インク滴重量は駆動周波数とインク温度の影響によって変動する。そこで、各種の駆動周波数とインク温度とを組み合わせた各種条件で、インク滴重量を実測し、その結果を、インク温度25℃・駆動周波数100%の条件を基準として整理して得られたのが図15(b)である。尚、図15(b)に示されているように、インク滴重量は、インク温度25℃においては相対駆動周波数によらず一定となる特性を示している。これは、インク温度25℃はカラープリンタの標準的な使用条件と考えられることから、インク温度25℃では特にフラットな特性となるように、各種の設計パラメータを調整した結果によるものである。また、相対駆動周波数100%の条件では、インク温度によらずほぼ同等のインク滴重量が得られている。これは次の理由による。すなわち、相対駆動周波数に対する特性をインク温度25℃で特にフラットに調整した関係上、他のインク温度においては、もはやフラットな特性とすることはできないので、相対駆動周波数100%の条件で、できるだけインク温度25℃相当のインク滴重量が得られるように、各種設計パラメータを調整した結果によるものである。
【0088】
図15(b)を参照すれば、相対駆動周波数に対するインク滴重量の補正係数を求めることができるので、図15(a)に示した各画素の相対駆動周波数に対するインク滴重量の補正係数を求めることができる。このような処理が図14のステップS316の処理である。すなわち、CPU81は先ず温度センサ37の出力によってインク温度を検出し、図15(b)に示すような2次元テーブルを参照することによって、図15(c)に示すような補正係数を求めている。尚、図15(c)の例では、インク温度10℃の場合を示している。
【0089】
こうしてインク滴重量の補正係数が各画素毎に計算されたので、続くステップS318の処理では、画素毎の補正係数を各シリアル位置毎に平均して、各シリアル位置での補正係数とする。図15(c)を用いて具体的に説明する。例えば、シリアル番号2番の位置では、ノズル位置1番・3番・4番・8番の4つの画素について補正係数が、それぞれ「1.1」、「1.1」、「1.1」、「1」と求められている。そこで、これらの平均をとって、
(1.1+1.1+1.1+1)/4≒1.08
がシリアル番号2番の補正係数となる。ステップS318の処理では、このようにして各シリアル位置毎に補正係数を算出する。
【0090】
尚、以上の説明においては、相対駆動周波数を算出するためにドット形成有無を判断するのは2画素前までであり、3画素前のドット形成有無は判断していない(図14のステップS308参照)。これは、3画素前のドット形成有無によってインク吐出量が変動することは少なく、2画素前のドット形成有無まで判断していれば経験上十分だからである。もちろん、カラープリンタの設計によっては3画素前のドット形成有無によってインク吐出量が変動することも考えられ、このような場合は3画素前のドット形成有無も判断して、相対駆動周波数が33%であるか、25%以下であるかを区別することで、算出精度を向上させることも好適である。
【0091】
(c)駆動デューティと相対駆動周波数を同時に考慮した補正係数の算出
最後に、駆動デューティおよび相対駆動周波数を同時に考慮した補正係数の算出方法について説明する。実際の印刷においては、当然、駆動デューティと相対駆動周波数とが同時に変化するため、2つの影響を同時に考慮すれば、より精度良くインク滴重量の変動を補正することができる。
【0092】
前述したように、駆動デューティによる補正係数の意味するところは、全ノズルで一斉にインク滴を吐出した場合のインク滴重量を1として、インクを吐出しないノズルがあったときにインク滴重量はどれだけ増加するかを示す値である。また、相対駆動周波数による補正係数の意味するところは、連続してインク滴を吐出する場合のインク滴重量を1として、直前の画素あるいは直前の2画素でインク滴を吐出しなかった場合にインク滴重量はどれだけ増加するかを示す値である。従って、2つの補正係数を乗算することによって、駆動デューティによる影響と相対駆動周波数による影響を同時に考慮した補正係数を算出することができる。
【0093】
以上の説明から明らかなように、予め駆動デューティによる補正係数と相対駆動周波数による補正係数とを求めておき、それら2つの補正係数をシリアル位置毎に乗算することによって、駆動デューティと相対駆動周波数を同時に考慮した補正係数を求めることができるのである。
【0094】
(3)駆動波形選択処理(ステップS204)
以上、説明してきたいずれかの方法により、シリアル位置毎に補正係数が求められたら、この補正係数に基づいてインク吐出ヘッドに供給すべき駆動波形を選択する。前述したように、本実施例のカラープリンタ20では、駆動波形は標準波形(波形1)と、標準より大きめのインク滴が吐出される波形(波形2)、および標準より小さめのインク滴が吐出される波形(波形3)の3種類の波形が使用可能である。そこで、ステップS202でシリアル位置毎に求めた補正係数に基づき、図16に示すように各駆動波形を選択する。すなわち、補正係数が0.96以上1.06未満(0.96≦補正係数<1.06)の場合は、標準の駆動波形1を選択する。補正係数の値が0.96未満(補正係数<0.96)の場合は小さめのインク滴が吐出されると考えられるので、これを補正するために大きめのインク滴を吐出する波形2を選択する。また、補正係数の値が1.06以上(1.06≦補正係数)の場合は大きめのインク滴が吐出されると考えられるので、小さめのインク滴を吐出する波形3を選択する。このようにして、ステップS204の駆動波形選択処理では、シリアル位置毎に適切な駆動波形を選択した図16(b)に示すようなデータを生成する。
【0095】
尚、本実施例では3種類の駆動波形を使用可能な場合を説明したが、より多種類の駆動波形の使用が可能な場合は、補正係数の値に応じて更に細かく場合を分けても良いのはもちろんである。更に、後述するように、自由な駆動波形を出力することができる場合には、補正係数に応じて駆動波形を制御することも好適である。
【0096】
(4)波形選択データ出力処理(ステップS206)
続く波形選択データ出力処理では、ステップS204で生成された、シリアル位置毎の駆動波形の類別を示すデータ(図16(b)参照)を図11の画像処理ルーチンに出力する。画像処理ルーチンのデータ出力処理(図11のステップS112)は、インターレース処理(ステップS108)がRAM83上に展開したドットデータと共に、インク吐出量補正処理(ステップS110)から受け取った駆動波形の類別を示すデータを、カラープリンタ20に出力する。カラープリンタ20の制御回路60内にあるCPU61は、受け取ったデータに基づいて分配出力器69を制御し、インク吐出ヘッド毎に適切な駆動波形を供給することによって、ドット配列によるインク滴重量の変動を補正する。
【0097】
D.インク吐出量補正処理の内容(第2の実施態様)
以上、第1の実施態様では、インク吐出ヘッドに印加する駆動波形を変更することによって、インク滴の大きさを補正しているが、インクドットの形成有無の判断において補正することも可能である。以下に、この第2の態様について説明する。
【0098】
(1)第2の実施態様におけるインク吐出量補正処理の概要
図17は、第2の実施態様におけるインク吐出量補正処理の一例としてのフローチャートを示す説明図である。第2の実施態様におけるインク吐出量補正処理においても、第1の実施態様におけるインク吐出量補正処理と同様に、先ずインターレース処理(図11参照)によってRAM83上に展開されたドットデータを読み込み(ステップS400)、読み込んだデータのドット配列を解析する(ステップS402)。前述したようにドット配列の影響でインク滴重量の変動が生じれば、それに対応して印刷媒体上に表現される階調値に誤差が生じる。第2の実施態様におけるドット配列解析処理では、このようなドット配列の影響によって生じる階調表現の誤差を画素毎に算出している。より詳しくは、先ず、画素毎に補正係数を算出(ステップS402A)し、この補正係数を元に各画素の階調表現誤差を算出している(ステップS402B)。こうして求めた画素毎の階調表現誤差を補償するように、補償ドットの形成判断を行い(ステップS404)、この補償ドットの形成有無の判断結果を反映させるべく、インターレース処理(図11参照)がRAM83上に展開したドットデータを修正する(ステップS406)。以下、図17のフローチャートに従って、各処理の内容を詳しく説明する。
【0099】
(2)ドットデータ読込処理(ステップS400)
第2の実施態様におけるインク吐出量補正処理においても、CPU81は第1の実施態様における場合と同様に、インターレース処理(図11参照)においてRAM83上に展開されたドットデータを読み込む。但し、第1の実施例で説明した場合とは異なり、第2の実施態様においては大・中・小の各ドットを区別してドットデータを取り込んでいる。これは次の理由によるものである。前述したように第1の実施例においては、算出したインク吐出量の変動を結局駆動波形の選択に反映させているのでインク吐出量の補正精度には限界があり、大・中・小の各ドットを区別して算出精度を向上させる実益に乏しい。これに対して第2の実施態様においては、補償ドットの形成に反映させるので、第1の実施例よりはインク吐出量の補正精度が高く、大・中・小の各ドットを区別して吐出量変動の算出精度を向上させる実益があるためである。
【0100】
図18は、第2の実施態様におけるドットデータ読込処理(ステップS400)で読み込まれたドットデータの一例を示したものである。RAM83上に展開されるドットデータはもっと大きなサイズのデータであるが、ここでは説明を簡略化するために、ノズル数8個・シリアル数10個のデータとして表示している。図中の各画素の記載された数値「0」ないし「3」はそれぞれ以下を示すものである。数値「0」はその画素にはドットが形成されないことを表し、数値「1」は小ドットが形成されることを、数値「2」は中ドットが形成されることを、数値「3」は大ドットが形成されることを示している。
【0101】
(3)ドット配列解析処理(ステップS402)
図18に示すようなドットデータを読み込むと、CPU81はこのデータを解析して、インク吐出量の変動による階調表現誤差を算出する(ステップS402)。図17に示すように、階調表現誤差の算出は、補正係数を算出する処理(ステップS402A)と補正係数を元に階調表現誤差を算出する処理(ステップS402B)の2つの段階を経て行われる。以下、図19を用いて具体的に説明する。
【0102】
初めに行う補正係数算出処理(ステップS402A)では、各画素の相対駆動周波数と、各シリアル位置での駆動デューティを算出する。相対駆動周波数および駆動デューティの算出方法は、第1の実施態様において説明した方法と同様な方法を適用することができる。すなわち、先に説明したように各ドットの大きさを区別してドットデータを読み込んでいるが(ステップS400)、補正係数の算出(ステップS402A)に関しては、ドットの大きさを区別せずに処理の簡略化を図っても特に実用上の問題は生じなかった。そこで、以下の補正係数算出処理(ステップS402A)の説明では、各ドットの大きさを区別せず簡略化した処理を行うものとして説明する。もちろん、各ドットの大きさを区別すれば補正係数の算出精度を向上させることができるので好適である。
【0103】
図18に示したドットデータに対して、各画素の相対駆動周波数と各シリアル位置の駆動デューティを算出すると、図19(a)に示すような結果が得られる。次に、得られた相対駆動周波数と駆動デューティをそれぞれ補正係数の変換する。補正係数への変換は、図20に示すような変換テーブルを参照することによって行う。図20(a)は、駆動デューティを補正係数に変換するためのテーブルであり、図20(b)は相対駆動周波数を補正係数に変換するテーブルである。CPU81は、RAM83上に展開されたこのようなテーブルを参照して、それぞれの補正係数に変換する。
【0104】
尚、第2の実施態様において、補正係数への変換のために参照されるテーブルは、先に説明した第1の実施態様において、駆動デューティあるいは相対駆動周波数をそれぞれの補正係数に変換するために参照されるテーブル(図13(c)、図15(b)参照)とは補正係数の設定の仕方が異なっているので、この点について説明しておく。
【0105】
第2の実施態様では、ドット配列によるインク吐出量の変動を、補償ドットを形成することによって補償しようとする。すなわち、インク滴重量が変動して印刷媒体上の表現階調が小さくなった場合であれば補償ドットを形成してこれを補うことができるが、逆に、階調表現が大きくなった場合はこれを補うことはできない。そこで、第2の実施態様においては、印刷媒体上の表現階調が大きめになることのないように、予めインク滴重量が大きい条件を基準としている。例えば図20(a)では、駆動デューティが大きくなるほどインク滴重量は少なくなるが、駆動デューティが小さな条件を基準として、駆動デューティが大きくなるほど補正係数が小さくなるように設定されている。また、図20(b)では、カラープリンタのもっとも標準的な使用温度であると思われるインク温度25℃を基準として、各条件における補正係数の値を設定してある。
【0106】
このような変換テーブルを参照しながら、図19(a)のデータを補正係数に変換すると図19(b)に示すような結果を得ることができる。こうして得られた各補正係数は、それぞれ次のような意味を持っている。相対駆動周波数に基づいて各画素毎に求めた補正係数は、連続してインク滴を吐出することによりインク滴重量が減少する割合を表している。また、駆動デューティに基づいてシリアル位置毎に求めた補正係数は、一度に多数のインク滴を吐出することによりインク滴重量が減少する割合を表している。従って、画素毎に求めた補正係数に、そのシリアル位置での補正係数を乗算することにより、相対駆動周波数の影響と駆動デューティの影響を同時に考慮した補正係数を算出することができる。このようにして、図19(b)の結果から各画素毎に補正係数を求めると図19(c)に示しような結果を得ることができる。このように、各画素毎の補正係数を算出すると補正係数算出処理(ステップS402A)を終了して、階調表現誤差算出処理(ステップS402B)を開始する(図17参照)。
【0107】
前述のように、ドット配列の影響でインク滴重量に変動が生じると、印刷媒体上に表現される階調値に誤差が生じる。階調表現誤差算出処理(ステップS402B)では、ドットデータ読込処理(ステップS400)で読み込んだドットデータと、補正係数算出処理(ステップS402A)で画素毎に算出した補正係数とに基づき、以下のようにして、かかる画素毎の階調誤差を算出する。
【0108】
階調表現誤差算出処理(ステップS402B)では、先ず、ドットデータ読込処理(ステップS400)が読み込んだドットデータ(図18参照)を、階調評価値に変換し、階調評価値に補正係数を乗算して階調表現誤差を算出する。以下、図21を用いて具体的に説明する。尚、ここでいう階調評価値とは、所定の大きさのインクドットが形成されたときに、その画素に表現される階調値のことである。本実施例においては、大・中・小の3種類のドットを形成しており、各ドットはそれぞれ次のような階調評価値をとる。大ドットの階調評価値は「255」、中ドットの階調評価値は「128」、小ドットの階調評価値は「64」、またドットを形成しない場合の階調評価値は「0」となっている。
【0109】
図21(a)は、図18のドットデータを階調評価値に変換した結果を示したものである。ドット配列の影響でインク滴重量が変動を受けることがなければ、各画素には図21(a)に示すような階調値が表現されるはずであったと考えることができる。この値に、補正係数算出処理(ステップS402A)で画素毎に求めた補正係数を乗算することにより、実際に印刷媒体上に表現される階調値を推定することができる。階調表現誤差算出処理(ステップS402B)では、本来表現されるはずであった階調値から実際に表現されると推定される階調値を減算することによって、階調表現誤差を画素毎に算出する。このようにして、図21(b)に示すような画素毎の階調表現誤差を算出すると、階調表現誤差算出処理(ステップS402B)を終了する。
【0110】
(4)補償ドット形成判断処理(ステップS404)
ドット配列解析処理(ステップS402)で、階調表現誤差が画素毎に求まると、これを補償すべく補償ドットの形成判断を開始する(ステップS404)。補償ドットの形成判断は、図22に示すようなマトリックスフィルタを作用させることによって行う。図22に示したマトリックスフィルタは、F11ないしF22の4つの要素を持った、2×2の大きさを有する行列である。尚、マトリックスフィルタの大きさは、図22に限定されるものではないことはもちろんである。
【0111】
図23は、図22に示すマトリックスフィルタを作用させて、補償ドットの形成判断を行う流れを示すフローチャートである。以下、図21(b)の階調表現誤差の算出結果に、図22のフィルタを作用させる場合を例に挙げつつ、図23のフローチャートに従って説明する。
【0112】
補償ドット形成判断処理を開始すると、CPU81は初めに着目画素位置を初期化する(ステップS500)。着目画素とは補償ドットの形成判断を行おうとする画素のことであり、着目画素位置の初期化とは着目画素の位置をノズル番号1番・シリアル番号1番の画素に設定することを言う。
【0113】
着目画素を設定すると、次にマトリックスフィルタを作用させて誤差データを取得する(ステップS502)。図21(b)を用いて具体的に説明すると、着目画素はノズル番号1番・シリアル番号1番の位置にあるので、図22のフィルタのF11をこの位置に設定し、F11,F12,F21,F22の各位置での階調誤差を、「0」,「2」,「0」,「0」をそれぞれ取得する。
【0114】
次いで、F11ないしF22の各位置での階調誤差を加算して着目画素位置のフィルタ値を算出する(ステップS504)。先程の例では、フィルタ値Fvは、0+2+0+0=2と算出される。このフィルタ値Fvとの値を、大ドットの形成有無を判断するための閾値thl、中ドットの形成有無判断のための閾値thm、小ドットの形成有無判断のための閾値thsと比較することにより、注目画素に形成すべき補償ドットの種類を判断する(ステップS506)。フィルタ値Fvが小ドット用の閾値thsより小さい場合は、着目画素には補償ドットを形成しないと判断し、補償ドット形成の判断結果を示す値Ccdにドットを形成しないことを示す値「0」を代入する(ステップS508)。フィルタ値Fvが閾値thsより大きいが閾値thmより小さい場合は、着目画素には補償ドットとして小ドットを形成すると判断して、Ccdに小ドットを形成することを表す値「1」を代入する(ステップS510)。フィルタ値Fvが閾値thmより大きく閾値thlより小さい場合には中ドットを形成すると判断し、Ccdに中ドットの形成を意味する値「2」を代入し(ステップS512)、フィルタ値Fvが閾値thlより大きい場合には、大ドットを形成することを意味する値「3」を代入する(ステップS514)。各閾値の値は、印刷画質を見ながら最終的に調整されるが、ここでは、大・中・小の各ドット用の閾値thl・thm・thsとして、それぞれ192,96,32の値が設定されている。先程の例では、Fv=2であるので、この着目画素には補償ドットを形成しないものと判断し、Ccdに「0」を代入する。
【0115】
1つの着目画素について補償ドットの形成有無を判断したら、全データの処理を終了したか否かを判断し(ステップS516)、終了していない場合は着目画素の位置を移動する(ステップS518)。ここでは、マトリックスフィルタは2×2の大きさであるので、着目画素は2画素分移動して、ノズル番号1番・シリアル番号3番の画素に移動する。また、着目画素が右端まで移動している場合、すなわちノズル番号1・シリアル番号9番の画素にある場合は、ノズル番号3番・シリアル番号1番の画素に移動する。こうして、新たな着目画素について、ステップS502に続く一連の処理を行い、全てのデータについて処理を完了すると、補償ドット形成判断処理(図17のステップS404)を抜けて、インク吐出量補正処理に戻る。以上、第2の実施例におけるドット配列解析処理(図17のステップS402)では、図18に示すようなドットデータを読み込んで、各画素毎に補償ドットの形成有無を判断し、最終的には図24に示すようなデータが得られることになる。
【0116】
(5)ドットデータ修正処理(ステップS406)
図17のフローチャートに示すように、ドット配列処理(ステップS402)を終了すると、続いてCPU81はドットデータ修正処理を開始する(ステップS404)。この処理は、図24にように判断された補償ドットを形成すべく、画像処理ルーチン中のインターレース処理(図11参照)が生成したドットデータを修正する処理である。本実施例では、インターレース処理が生成したドットデータ(通常ドットのデータ)の後ろに補償ドットのデータを追加し、通常ドットを形成した後(ただし副走査を行う前)に別途補償ドットを形成している。このように、通常ドットを補償ドットを別々に形成する理由は、次のようなものである。
【0117】
補償ドットを形成するのは、ドット配列の影響によるインク滴重量の変動を補正するためである。補償ドットを通常ドットと同時に形成したのでは、その補償ドットの算出の前提となったドット配列が変更されてしまうので、ドット配列によるインク滴重量の変動を正しく補正することができなくなる。このため、補償ドットの形成に際しては、補償ドットの形成がインク滴重量の変動に影響を与えないようにするための、複雑なデータ処理を行う必要が生じる。ところが、本実施例のように、通常ドットの形成後かつ副走査する前に、改めて補償ドットを形成することにすれば、複雑なデータ処理を行うことなく、補償ドットを形成することができる。
【0118】
もっとも、キャリッジの往動と復動のどちらでもドットを形成可能な場合は、補償ドットをまとめて復動時に形成するようにしてもよい。こうすれば、補償ドットの形成に要する時間を短縮化することができる。
【0119】
E.補正係数の実測方法
以上説明してきた第1の実施態様あるいは第2の実施態様のいずれにおいても、駆動デューティあるいは相対駆動周波数に対する補正係数は予め設定されているものとして説明したきた。以下では、これら補正係数を実測する方法について説明する。
【0120】
図25は、インク吐出量を実測するための装置構成を、概念的に示した説明図である。図示するように、計測装置は、インク滴を吐出するヘッド200と、ヘッドに駆動信号を供給しつつヘッドの制御を行う制御装置201と、ヘッド200へインクを供給するインクカートリッジ202ないし204と、専用の記録用紙209と、印刷画像のインク濃度を読み取る光学的読み取り装置210、あるいはインクカートリッジの重量減少を高精度に計測する電子天秤205ないし207とから構成されている。3つのインクカートリッジ202・203・204は、カートリッジ内のインク温度がそれぞれ10℃・25℃・40℃に保たれていて、切り換え弁208を操作することにより、ヘッドに供給するインク温度を切り換えられるようになっている。制御装置201は、予め定められたパターンでヘッド200を駆動して、専用用紙上に所定の画像を印刷する。本計測装置ではヘッド200は主走査・副走査を行うことができないが、代わりに、専用用紙を移動可能なステージ(図示省略)にセットしておき、このステージを主走査方向・副走査方向に移動させることによって用紙上に画像を印刷する。このステージの制御も制御装置201が行っている。
【0121】
ヘッド200が印刷する所定画像の一例を、図26に示す。図示した例では、インク温度10℃・25℃・40℃の各条件毎に、予め選択された2種類のドットパターンで印刷された各画像が印刷されている。つまり、図26の例では、インクの供給に関わる条件を6通りの組合せに変更して、それぞれの画像が1枚の用紙上に印刷されていることになる。各条件でのインク滴重量を計測する際には、インクカートリッジ内のインク残量やインク種類等の他の条件を変更しながら、図26に示すような画像を印刷するのである。
【0122】
1つの条件での印刷が終了する度に、インクを供給したインクカートリッジの重量減少量を計測し、計測された減少量をインク滴数で除算すれば、その条件でのインク滴重量(インク滴1滴当たりの重量)を求めることができる。吐出されるインク滴数は、所定画像毎に決まっているので、予め計測しておけばよい。こうにして、インク温度および形成されるドット配列を変更しながら、各条件におけるインク滴重量を計測し、この計測値を基に、各条件での補正係数を求めている。
【0123】
また、光学的読み取り装置210により、専用用紙上に印刷された所定画像のインク濃度を計測して、各種補正係数を求めることも可能である。すなわち、図26の例に示すように、ヘッド200が印刷する画像の面積は一定であり、各画像のインク濃度はインク吐出重量と正比例する。従って、インク濃度を計測し、インク濃度の比からインク吐出重量の比を求めるのである。尚、インク濃度の計測に際しては、次のような理由から専用用紙を使用することが好ましい。光学的読み取り装置210は、基準光源の光を投射して印刷画像からの反射光強度を計測している。すなわち、画像のインク濃度が高いほど用紙上の染料濃度が高くなり、染料濃度が高いほど印刷画像の反射率は低くなるので、光学的読み取り装置210は反射光強度を測定し、反射率を求めることによってインク濃度を計測しているのである。ところが、インクには染料の他にもアルコール等の各種溶媒が含まれており、インク吐出量が多くなると、これら溶媒の影響で印刷用紙の表面が毛羽立つ等して反射率が変化するため、インク濃度の計測値に誤差が混入することがある。そこで、かかる誤差の混入をできるだけ避けるため、溶媒による表面状態の変化が小さい専用用紙を使用することが好ましいのである。
【0124】
F.第3の実施態様
以上説明してきた実施態様においては、駆動波形は予め設定されており、ピエゾ素子PEに印加する駆動波形そのものを直接制御することはしていない。しかし、折に触れて指摘している通り、補正係数に基づいて駆動波形そのものを直接制御すれば、インク滴重量の変動を精度良く補正することができるので好適である。そこで、駆動波形を直接制御する方法について、以下に説明しておく。
【0125】
図27は、駆動波形の最小単位(以下、駆動波形COM)を概念的に示したものである。ピエゾ素子PEに印加される駆動波形は、このような最小単位の駆動波形COMにより構成されているので、かかる駆動波形COMの波形を制御することによって、ピエゾ素子PEに印加される波形を自由に制御することが可能となる。
【0126】
図27に示すように、駆動波形COMは大きく4つの領域から構成されている。はじめに中間電位Vmを所定時間だけ維持した後(ホールドパルスP113)最低電位Vlsまで一定の勾配で下降する第1の領域(放電パルスP114)と、この最低電位Vlsを所定時間だけ維持する第2の領域(ホールドパルスP115)と、続いて最高電位Vpまで一定の勾配で上昇し所定時間だけ保持する第3の領域(充電パルス116)と、再び中間電位Vmまで再び下降する第4の領域(放電パルス117)の4つの領域である。
【0127】
図28は、このような駆動波形COMを生成するための発振器700の構成を示すブロック図である。尚、このような発振器700を使用する場合は、図8に示した発振器70に代えて発振器700を装着する。また、図29は、発振器700が駆動波形COMに含まれる各パルスを生成していく過程を示す説明図である。図30は、発振器700においてデータ信号を用いてメモリ781にスルーレートを設定する場合の各信号のタイミングチャートである。ここでスルーレートとは、駆動波形COMを構成する前述した4つの領域において、出力電圧の単位時間当たりの増加量あるいは減少量を示す値である。
【0128】
図28に示すように、発振器700は、メモリ781と、第1のラッチ782と、加算器783と、第2のラッチ784と、D/A変換器786と、電圧増幅部788と、電流増幅器789とから構成されている。メモリ781は図8に示す制御回路のCPU61から受け取った信号を記憶し、第1のラッチ782はメモリ781が記憶している信号を読み出して一時的に保持しておく。加算器783は、第1のラッチ782の出力と第2のラッチ784の出力との加算を行い、加算器783の出力は第2のラッチ784に一時的に保持される。つまり、第1のラッチ782の出力(すなわちメモリ781がCPU61から受け取った信号)は、加算器783によって次々と加算され第2のラッチ784に累積していくことになる。この第2のラッチ784の出力は、D/A変換器786でデジタルデータからアナログデータに変換され、次いで電圧増幅部788で駆動波形の電圧まで増幅され、電流増幅器789で電流を増幅されて駆動波形COMとして出力される。
【0129】
以下、発振器700が駆動波形COMを出力する動作について説明する。CPU61はメモリ781に対して、3種類のクロック信号801・802・803と、データ信号830と、リセット信号820と、4本のアドレス信号810・811・812・813とを出力する。アドレス信号810ないし813は4ビット幅のアドレスバスを構成している。
【0130】
発振器700は、駆動波形COMの出力に先立って、スルーレートを設定する。図30は、スルーレートの設定動作について説明した説明図である。CPU61はクロック信号801と1ビットのデータ信号830とを用いて、スルーレートのデータをメモリ781にシリアル転送する。1つのデータを転送し終わると、CPU61はデータを格納するアドレスを出力し、続いてイネーブル信号を出力する。メモリ781は、イネーブル信号が出力されたタイミングでアドレスを受け取り、そのアドレスにシリアル転送されたスルーレートのデータを書き込む。このような手順を繰り返すことにより、必要な種類のスルーレートを設定する。アドレスバスは4ビット幅を有しているので最大16種類のスルーレートをメモリ781に記憶することができる。尚、スルーレートの最上位ビットは符号として使用されている。
【0131】
各アドレスA、B、C・・・へのスルーレートの設定が終了した後、アドレス信号810〜813(4ビット幅のアドレスバス)にアドレスBが出力されると、アドレスBに格納されたスルーレートがクロック信号802によって第1のラッチ782に保持される。次いでクロック信号803が出力されると、第1のラッチ782に保持された出力と第2のラッチ784の出力とが加算器783で加算され第2のラッチ784に保持される。すなわち図29に示すように、一旦、アドレス信号に対応したスルーレートが選択されると、その後、クロック信号803を受け取る度に、第2のラッチ784の出力は選択されたスルーレートに従って増減する。アドレスBに格納されたスルーレートは、単位時間dT当たりの電圧dV1だけ電圧を上昇させたことに対応した値となっている。電圧が増加するのか減少するのかは、各アドレスに格納されたデータの付号によって決定される。アドレス信号810から813によって選択されたアドレスに、正のデータが格納されていれば電圧は増加し、負のデータが格納されていれば電圧は減少する。
【0132】
図29に示した例では、アドレスAにはスルーレートとして値0、すなわち、電圧を維持することを意味する値が格納されている。従って、クロック信号802によりアドレスAが選択されると、駆動信号の波形は増減のないフラットな状態に保たれる。また、アドレスCには、単位時間dT当たりの電圧をdV2だけ低下させることを意味するスルーレートが格納されている。従って、クロック信号802によってアドレスCが選択されると、dV2ずつ電圧が低下していくことになる。このように、各アドレスに適切なスルーレートを予め設定しておき、アドレス値を次々と指定していくことによって、任意の駆動波形COMを出力することができる。
【0133】
以上、各種の実施例について説明してきたが、本発明は上記すべての実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。例えば、上述の機能を実現するソフトウェアプログラム(アプリケーションプログラム)を、通信回線を介してコンピュータシステムのメインメモリまたは外部記憶装置に供給し実行するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の印刷装置の概略構成図である。
【図2】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図3】本実施例のプリンタの概略構成図である。
【図4】本実施例のプリンタにおけるドット形成原理を示す説明図である。
【図5】本実施例のプリンタにおけるノズル配列を示す説明図である。
【図6】本実施例のプリンタにより大きさの異なるドットを形成する原理を説明する説明図である。
【図7】本実施例のプリンタにおけるノズルの駆動波形および該駆動波形により形成されるドットの様子を示す説明図である。
【図8】本実施例のプリンタの制御装置の内部構成を示す説明図である。
【図9】本実施例のプリンタで駆動波形の発生方法を概念的に示す説明図である。
【図10】本実施例のプリンタヘッドが駆動バッファからデータを受けてドットを形成する様子を示す説明図である。
【図11】本実施例における画像処理ルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図12】第1の実施態様におけるインク吐出量補正処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】第1の実施態様におけるドット配列解析処理の内容を具体的に説明する説明図である。
【図14】第1の実施態様のドット配列解析処理において相対駆動周波数に基づいて補正係数を算出する処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】第1の実施態様のドット配列解析処理において相対駆動周波数に基づいて補正係数を算出する処理を具体的に説明する説明図である。
【図16】第1の実施態様の駆動波形選択処理の内容を具体的に説明する説明図である。
【図17】第2の実施態様におけるインク吐出量補正処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】第2の実施態様のドットデータ読込処理で読み込まれるドットデータの一例を示した説明図である。
【図19】第2の実施態様の補正係数算出処理の内容を具体的に説明する説明図である。
【図20】第2の実施態様の補正係数算出処理で参照される補正係数の一例を示した説明図である。
【図21】第2の実施態様の階調表現誤差算出処理の内容を具体的に説明する説明図である。
【図22】第2の実施態様の補償ドット形成判断処理の内容を具体的に説明する説明図である。
【図23】第2の実施態様における補償ドット形成判断処理の流れを示すフローチャートである。
【図24】第2の実施態様の補償ドット形成判断処理において判断された補償ドットの一例を示す説明図である。
【図25】本実施例において各種の補正係数を実測する方法を説明する説明図である。
【図26】補正係数の実測するために専用用紙に印刷される画像の一例を示す説明図である。
【図27】第3の実施態様における駆動波形の構成を示す説明図である。
【図28】第3の実施態様における発振器の構成を示す説明図である。
【図29】第3の実施態様における発振器が駆動波形を出力するタイミングを示す説明図である。
【図30】第3の実施態様における発振器がスルーレートを設定する動作を説明する説明図である。
【図31】インク吐出機構の代表的な構成を概念的に示す説明図である。
【符号の説明】
20…カラープリンタ
21…カラースキャナ
23…CRT
24…モデム
25…フレキシブルディスクドライブ
26…ハードディスク
30…キャリッジモータ
31…駆動ベルト
32…プーリ
33…摺動軸
34…位置検出センサ
35…紙送りモータ
36…プラテン
37…温度センサ
38…光学的センサ
40…キャリッジ
41…CPU
41…印字ヘッド
42、43…インクカートリッジ
44〜47…インク吐出用ヘッド
50…インク通路
55…突起部
56…識別ラベル
58…インク残量表示パネル
59…操作パネル
60…制御回路
61…CPU
62…PROM
63…RAM
64…PCインターフェース
65…PIO
66…タイマ
67…駆動バッファ
68…バス
69…分配出力器
70…発振器
71…接点スイッチ
80…コンピュータ
81…CPU
82…ROM
83…RAM
84…入力インターフェース
85…出力インターフェース
86…CRTC
87…DDC
88…SIO
89…バス
90…ビデオドライバ
91…アプリケーションプログラム
92…プリンタドライバ
93…解像度変換モジュール
94…色変換モジュール
95…ハーフトーンモジュール
96…インターレースモジュール
97…データ入出力モジュール
100…インク残量監視モジュール
101…供給条件検出モジュール
102…インク滴数計数モジュール
103…インク吐出量算出モジュール
104…インク残量監視モジュール
110…簡易スキャナドライバ
150…作業用メモリ
160…インク収容量記憶部
161…インク使用量記憶部
162…インク滴重量記憶部
163…供給条件記憶部
164…補正係数記憶部
165…インク滴数計数部
200…ヘッド
201…制御装置
202〜204…インクカートリッジ
205〜207…電子天秤
208…切り換え弁
209…記録用紙
210…光学的読み取り装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a technique for printing an image on a print medium by ejecting ink droplets, and more particularly to a technique for improving the image quality of a print image.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Printing apparatuses that form ink dots on a printing medium by printing fine ink droplets to print an image (hereinafter referred to as an ink jet printing apparatus) are widely used as image output apparatuses created by computers or the like. Yes. Some ink jet printers have been developed that can print color images by mounting color inks and ejecting ink droplets of each color.
[0003]
Furthermore, in recent years, the technology that enables higher resolution printing by increasing the number of ink dots formed per unit area, the technology that makes the size of ink dots variable, and the dye concentration in addition to normal ink As a result, the image quality of the ink jet printing apparatus has been greatly improved. Accompanying such improvements in print image quality, ink jet printers are not only used as computer output devices, but are also widely used as output devices for natural images taken with digital cameras and the like. Yes.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the ink jet printing apparatus has a problem in that the color to be printed may be slightly shifted due to fluctuations in the ejection amount of ink droplets. Although the degree of printing color shift is slight and the area where deviation occurs is limited, it is necessary to improve this problem in order to print higher quality images using an ink jet printer. there were.
[0005]
The present invention has been made by clarifying the mechanism by which the above-described problems occur in the prior art, and an object thereof is to provide a technique for improving the print image quality of an ink jet printing apparatus.
[0006]
[Means for solving the problems and their functions and effects]
In order to solve at least a part of the problems described above, the first printing apparatus of the present invention employs the following configuration. That is,
A nozzle for discharging ink droplets and an ink container for storing the ink; and changing the volume of an ink passage connecting the nozzle and the ink container to discharge the ink droplets onto a print medium. A printing device that prints an image by forming ink dots,
In printing the image, the ink dotsButFormationWhether or notDot formation determination means for determining
The nozzle is formed while changing the relative position with the print medium.Trying toA dot array detection unit that detects an array that affects the size of the ejected ink droplets based on a determination result of the dot formation determination unit,
The detection result of the dot arrangement is expressed as the ink passage volume.ofchangespeedAnd an ink droplet compensation means for compensating the size of the ejected ink droplet,
Dot forming means for discharging ink droplets of the compensated size to form ink dots;
It is a summary to provide.
[0007]
The first printing method of the present invention corresponding to the first printing apparatus is as follows.
A nozzle for discharging ink droplets and an ink container for storing the ink; and changing the volume of an ink passage connecting the nozzle and the ink container to discharge the ink droplets onto a print medium. A printing method for printing an image by forming ink dots,
In printing the image, the ink dotsButFormationWhether or notJudging
The nozzle is formed while changing the relative position with the print medium.Trying toDetecting the arrangement that affects the size of the ejected ink droplets from the arrangement of ink dots based on the determination result of the presence or absence of the ink dots;
The detection result of the dot arrangement is expressed as the ink passage volume.ofchangespeedTo compensate for the size of the ejected ink drop,
The gist of the invention is to print an image by ejecting the compensated ink droplets.
[0008]
The inventors of the present application have found that when ejecting ink droplets, the size of the ejected ink droplets may vary depending on the arrangement of the ink dots formed on the print medium, thereby completing the present invention. It was. Therefore, before describing the operation and effect of the printing apparatus and printing method of the present application, a phenomenon found by the inventors of the present application, that is, a phenomenon in which the size of the ink droplet may vary depending on the arrangement of the ink dots will be described.
[0009]
FIG. 31A is an explanatory diagram conceptually showing a mechanism for ejecting ink droplets in a printing apparatus that prints an image by forming ink dots on a print medium. As shown in the figure, the typical configuration of the ink droplet ejection mechanism is that the ink chamber A that temporarily stores the ink supplied from the ink container, the nozzle B that ejects the ink droplet, and the ink that is ejected are accommodated. The ink container F, the ink discharge path C that connects the ink chamber A and the nozzle B, the ink supply path D that supplies the ink in the ink container F to the ink chamber A, and the side wall of the ink chamber A. And an actuator E for changing the volume of the ink chamber by being deformed. In FIG. 31A, the passage resistances of the ink discharge passage C and the ink supply passage D are schematically represented by orifices c and d, respectively.
[0010]
In the ink ejection mechanism as shown in FIG. 31A, when the actuator E is driven to reduce the ink chamber volume, ink droplets are ejected from the nozzle B as the volume decreases. After the ink droplets are ejected, the ink corresponding to the ejected ink amount must be supplied to fill the ink chamber A with the ink and prepare for the next ink ejection. However, since the ink is viscous, there is a limit to the amount of ink per hour that can overcome the passage resistance d and flow through the ink supply passage D. If the frequency of ink droplet ejection increases, the required amount of ink May not be supplied to the ink chamber. Even if ink droplets are to be ejected in such a state, only small ink droplets can be ejected because the ink chamber A is not filled with ink.
[0011]
In general, the ink discharge head is provided with a plurality of ink discharge mechanisms. However, the ink supply passages may be formed in common with each other mainly for manufacturing reasons. Many. FIG. 31B conceptually shows such an example. Ink supply passages D1, D2, and D3 that supply ink to the ink chambers A1, A2, and A3 are partially ink-filled. Commonized by the supply passage D4. In FIG. 31B, the passage resistance of the common portion of the ink supply passage (ink supply passage D4) is represented by an orifice d4.
[0012]
In such a configuration, even if the ink discharge frequency of the individual nozzles B1, B2, and B3 is not so high, if the ink discharge frequency of the three nozzles is high, the amount of ink flowing through the common portion of the ink supply passage is large. Therefore, the ink supply may not be in time. Even if ink droplets are ejected while the ink in each of the ink chambers A1, A2, and A3 is insufficient, only small ink droplets can be ejected. That is, in an ink ejection head having a plurality of nozzles, the size of the ink droplets may be reduced as the number of ink droplets ejected at a time increases.
[0013]
In the above, the case where the size of the ejected ink droplet becomes small because the supply of ink to the ink chamber is not in time has been described, but the size of the ink droplet depends on the arrangement of the ink dots formed on the print medium. This is not the only cause of fluctuations. For example, the side wall of the ink chamber A is deformed by the external force of the actuator E every time an ink droplet is ejected, and is restored to the original state when the actuator E releases the external force. That is, the side wall of the ink chamber vibrates with the ejection of the ink droplet, and if the frequency of ink droplet ejection increases, the next ink droplet must be ejected before this vibration is reduced. If the ejection timing of the ink droplet matches the phase of the remaining vibration on the side wall, the ink chamber A is greatly deformed and the ink droplet becomes large, and if the phase is opposite, the deformation amount of the ink chamber A is decreased. Ink drops are smaller.
[0014]
In addition, vibration is generated at the ink interface (meniscus) of the nozzle B as the ink droplets are ejected. That is, as the ink chamber A is deformed, the ink pushed out of the ink chamber A rises from the end surface of the nozzle B, and finally becomes an ink droplet and is ejected from the nozzle B (see FIG. 31C). At the moment when the ink droplet leaves the nozzle B, the ink remaining on the nozzle side is pulled back in the direction opposite to the ink droplet ejection direction due to the surface tension, and the ink interface of the nozzle B vibrates for a while thereafter. This vibration at the ink interface will eventually disappear due to the viscosity of the ink, but if the frequency of ink droplet ejection increases, the next ink droplet must be ejected before the vibration is reduced. A large ink droplet is ejected if the ejection timing of the ink droplet is in phase with the vibration of the ink interface, and a small ink droplet is ejected if the phase is opposite.
[0015]
When a plurality of ink chambers are formed adjacent to each other as shown in FIG. 31B, the effect of ejecting ink droplets in one ink chamber appears in other ink chambers, and the size of the ink droplets. The phenomenon that fluctuates also occurs. For example, each of the ink chambers A1, A2, A3 and the ink container F are connected by ink passages D1, D2, D3, and D4, and mutual pressure waves can come and go. It can be considered that it is composed. When the resonance frequency of this acoustic circuit and the drive frequency of the actuator in each ink chamber coincide or become an integer multiple, a kind of resonance phenomenon occurs, and the effect of ejecting ink droplets in one ink chamber becomes the pressure fluctuation in another ink chamber. May appear. Even in such a case, the size of the ink droplet can vary depending on the relationship between the phase of the pressure fluctuation and the timing of ejecting the ink droplet.
[0016]
In addition, since a plurality of ink chambers are formed adjacent to each other, there may be a case where the adjacent ink chamber is slightly deformed as a certain ink chamber is deformed. As the number of nozzles mounted on the head increases, the partition walls separating the ink chambers tend to be thin, and this phenomenon tends to occur easily. As described above, when the deformation in a certain ink chamber causes the adjacent ink chamber to be deformed, an ink droplet of a predetermined size may not be ejected for the following reason. That is, even if it is attempted to simultaneously reduce the volume of the adjacent ink chamber, each ink chamber is already somewhat deformed due to the deformation of the adjacent ink chamber, so that the amount of decrease in the ink chamber volume is different from the predetermined amount. Can occur. If the volume reduction does not reach a predetermined amount, ink droplets having a predetermined size cannot be ejected.
[0017]
Furthermore, when the actuator of each ink chamber is driven using electric power, and each actuator is connected to the same power source and constitutes one electric circuit as a whole, the electric power is generated by a certain actuator. In some cases, the effect of consuming the voltage appears in the voltage applied to other actuators. In addition, an electrical resonance phenomenon may occur in the entire circuit. In such cases, since the voltage applied to each actuator fluctuates, each actuator cannot apply a predetermined external force to the ink chamber, and the size of the ink droplet ejected from each nozzle may fluctuate. is there.
[0018]
Since the nozzles eject ink droplets while moving relative to the print medium, the frequency with which each nozzle ejects ink droplets, the timing with which adjacent nozzles eject ink droplets, or multiple nozzles The timing at which the ink droplets are ejected is directly reflected in the arrangement of ink dots formed on the print medium. Therefore, if the arrangement of the ink dots is different, the size of the ink droplets ejected from the nozzles may change due to the various reasons described above.
[0019]
The printing apparatus and printing method of the present invention have been completed by paying attention to the relationship between the arrangement of ink dots formed by the nozzles and the size of the ink droplets ejected by the nozzles. As described below, the ink dots It is possible to improve the image quality of the printed image by correcting the ink discharge amount according to the arrangement of
[0020]
In the printing apparatus and printing method of the present invention, when printing an image, first, ink dotsButFormationWhether or notJudging. Next, the nozzle is formed while changing its position relative to the print medium.Trying toFrom the ink dot array to be detected, an ink dot array that affects the size of the ink droplet is detected based on the determination result of the dot formation. The ink passage volume of this ink dot arrayofchangespeedIn this case, the size of the ink droplet to be ejected is compensated, and the ink droplet having the compensated size is ejected to form an ink dot. In this way, it is possible to avoid fluctuations in the size of the ink droplets ejected depending on the arrangement of the ink dots, and the ink dots are always kept at an appropriate size, so that the quality of the printed image is improved. Is possible.
[0021]
In the printing apparatus of the present invention, as a dot array that affects the size of ink droplets, for a nozzle that ejects a certain ink droplet, from when the ink droplet is ejected just before that nozzle droplet to when that ink droplet is ejected It is also preferable to detect this interval. If the interval at which ink droplets are ejected from the same nozzle becomes shorter, the size of the ink droplets may vary, so if the interval is detected, the size of the ejected ink droplets can be appropriately corrected, As a result, the print image quality can be improved.
[0022]
As a dot array,Ink droplet ejection frequencyIt is also preferable to detect. hereInk droplet ejection frequencyIs an index representing the frequency with which a certain nozzle ejects ink droplets, and is specifically defined as follows. Considering a state in which a nozzle forms a dot by ejecting an ink droplet while moving on the recording medium, attention is paid to a certain dot formed on the recording medium. When dots are formed just before the target dot, that is, when dots are formed continuously, the target dotInk droplet ejection frequencyIs defined to be 100%. In addition, when a dot is not formed immediately before the target dot, but a dot is formed in the adjacent dot between one dot,Ink droplet ejection frequencyIs defined to be 50%. Similarly, when dots are formed with an interval of 2 dots,Ink droplet ejection frequencyIf there is an interval of 33% and 3 dots, it is defined as 25%.
[0023]
The size of the ink droplets ejected from the nozzle isInk droplet ejection frequencyAs the dot arrayInk droplet ejection frequencyIf the ink droplet size is corrected based on this value, the size of the ink dot can always be kept at an appropriate size, so that the print image quality can be improved.In the following description, the ink droplet ejection frequency may be referred to as a relative drive frequency, and these are used as synonymous words in this specification.
[0024]
In addition, in a printing device that has a plurality of nozzles of the ink discharge head and can form a plurality of ink dots at a time by discharging ink droplets from each nozzle, it can be formed at once as the dot array It is also preferable to detect the ratio (driving duty) between the number of ink dots and the number of ink dots formed at one time. As the number of ink dots formed at a time increases, the size of the individual ink droplets that are ejected may decrease, so if the ink droplet size is corrected based on the detected drive duty, It is possible to always keep the size at an appropriate size and improve the printing image quality.
[0025]
In a printing apparatus equipped with a nozzle capable of forming two or more types of ink dots having different sizes by ejecting ink droplets having different sizes, determination of whether or not each dot is formed, detection of dot arrangement, and dot formation Each process with the size of the ink dotEveryIt is also preferable to do this. If the size of the ejected ink droplet is different, for example, the amount of ink to be supplied to the ink chamber, the deformation amount of the ink chamber, and the like are different, so the degree of variation in the size of the ink droplet varies depending on the dot arrangement. Therefore, the size of the ink dotEveryIf the dot arrangement is detected, the size of the ejected ink droplets can be corrected with higher accuracy, and the ink dot size can be maintained at a more appropriate size, resulting in higher quality printing. Is possible.
[0026]
In a printing apparatus that stores ink of each color in the ink container for each color and discharges ink droplets of each color ink, the dot formation determination, dot arrangement detection, and dot formation processing may be performed for each color ink. Is preferred. In such a printing apparatus, the size of the ejected ink droplets also varies for each color ink, so that the size of the ink droplets can be corrected for each color ink by performing each process for each color. For this reason, since the size of the ink dot can be maintained at an appropriate size for each color, it is possible to improve the print image quality.
[0027]
In a printing apparatus that changes the ink passage volume using an electrostrictive element that deforms in accordance with the applied voltage value, the detection result of the ink dot arrangement may be reflected in the signal of the voltage applied to the electrostrictive element. Is preferred. In this way, the variation in the size of the ink droplets due to the dot arrangement can be corrected, so that the size of the formed ink dots can be maintained at an appropriate size, and the print image quality can be improved. Become.
[0028]
In such a printing apparatus, it is also preferable to control the voltage signal applied to the electrostrictive element according to the detection result of the dot arrangement. By controlling the voltage signal based on the detection result of the dot arrangement and correcting the variation in the size of the ink droplet, the size of the ink droplet formed on the print medium can be maintained at an appropriate size. Therefore, the print image quality can be improved.
[0029]
Furthermore, in such a printing apparatus, it is also preferable to do the following. A plurality of voltage signals to be applied to the electrostrictive element may be set, and an appropriate voltage signal may be selected from the plurality of voltage signals according to the detection result of the dot arrangement. In this way, the correction can be made more easily than in the case where the size of the ink droplet is corrected by controlling the voltage signal.
[0030]
In order to solve at least a part of the above-described problems, a second printing apparatus according to the present invention is provided.
The following configuration was adopted. That is,
A nozzle for discharging ink droplets and an ink container for storing the ink; and changing the volume of an ink passage connecting the nozzle and the ink container to discharge the ink droplets onto a print medium. A printing device that prints an image by forming ink dots,
When printing the image, ink dotsButFormationWhether or notThewhat ifFirst dot formation determining means for determining;
The nozzle is formed while changing the relative position with the print medium.Trying toDot arrangement detection means for detecting the arrangement that affects the size of the ejected ink droplets based on the determination result of the first dot formation determination means from among the ink dot arrangements to be performed;
The influence on the size of the ink droplet based on the detection result of the dot arrangementButcompensationIsLikeWhether or not to finally form ink dots.Second dot formation determination means for determining;
Dot forming means for forming the ink dots based on the determination result of the second dot formation determining means;
It is a summary to provide.
[0031]
The second printing method of the present invention corresponding to the second printing apparatus is
A nozzle for discharging ink droplets and an ink container for storing the ink; and changing the volume of an ink passage connecting the nozzle and the ink container to discharge the ink droplets onto a print medium. A printing method for printing an image by forming ink dots,
When printing the image, ink dotsButFormationWhether or notThewhat ifJudgment
The nozzle is formed while changing the relative position with the print medium.Trying toA dot array that affects the size of the ejected ink droplets from the array of ink dotsJudgedDetect based on the presence or absence of ink dots,
The influence on the size of the ink droplet based on the detection result of the dot arrangementButcompensationIsLikeWhether or not to finally form ink dots.Judgment
TheUltimateThe gist is to print the image by forming ink dots based on the determination result.
[0032]
In such a second printing apparatus and printing method, first, whether or not provisional ink dots are formed at the time of printing an image is determined, and then ink that affects the size of ink droplets is determined from the arrangement of ink dots formed by the nozzles. The arrangement of the dots is detected based on the determination result of whether or not the temporary ink dots are formed. Thereafter, based on the detection result of the dot arrangement, it is determined whether or not the final ink dot is formed so as to compensate for the influence on the size of the ink droplet, and based on the final determination result thus obtained. The final ink dot is formed on the print medium. In this way, the final ink dot formation determination can be made in consideration of the fact that the size of the ink droplets varies depending on the temporary ink dot arrangement, so that the print image quality can be improved. Become.
[0033]
In the second printing apparatus, it is also preferable to determine the presence / absence of forming a compensation dot in order to reflect the detection result of the dot arrangement in the determination result of the presence / absence of dot formation. The compensation dot is an ink dot that is additionally formed to compensate for the reduction of the ink droplet when the size of the ink droplet is reduced due to the influence of the dot arrangement. Compensation dots that are determined to be formed based on the detection result of the dot array are formed on the print medium in addition to the temporary ink dots that have been determined to be formed first. In this way, even if the size of the ink droplets ejected varies depending on the arrangement of the ink dots, this can be compensated for by forming the compensation dots, and the image quality of the printed image can be improved.
[0034]
Further, it is also preferable to separately form such compensation dots separately from the formation of normal ink dots (not compensation dots, that is, temporary ink dots), that is, by shifting the dot formation time. Forming separately includes the following. For example, in a printing apparatus in which ink nozzles form ink dots while reciprocating on a print medium, the reciprocation of nozzles for forming normal ink dots and the reciprocation of forming compensation dots are provided separately. And forming a compensation dot during the return operation of the nozzle.
[0035]
When normal ink dots and compensation dots are formed at the same time, processing is required to avoid duplication between nozzles that form normal ink dots and nozzles that form compensation dots. This process is unnecessary, and the process for forming the compensation dots can be simplified.
[0036]
In the first printing method and the second printing method of the present invention described above, a printing apparatus and a computer that controls the printing apparatus are combined, and the computer performs the processing such as detection of an ink dot arrangement. Can also be realized. Therefore, the present invention includes various aspects as a recording medium in which a program for performing such processing is recorded so as to be readable by a computer. That is, the recording medium corresponding to the first printing method of the present application is
A nozzle for discharging ink droplets and an ink container for storing the ink; and changing the volume of an ink passage connecting the nozzle and the ink container to discharge the ink droplets onto a print medium. A recording medium on which a program used in a printing apparatus that prints an image by forming ink dots is recorded so as to be readable by a computer,
In printing the image, the ink dotsButFormationWhether or notWith the ability to determine
The nozzle is formed while changing the relative position with the print medium.Trying toA function of detecting the arrangement that affects the size of the ejected ink droplets from the arrangement of the ink dots based on the determination result of the presence or absence of the ink dots;
The detection result of the dot arrangement is expressed as the ink passage volume.ofchangespeedThe function of compensating the size of the ejected ink droplets by reflecting on the
A function of ejecting ink droplets of the compensated size to form the ink dots;
It is the aspect as a recording medium which recorded the program which implement | achieves.
[0037]
A program stored in such a recording medium is read by a computer, and the computer detects an ink dot array that affects the size of the ink droplet, and discharges the ink droplet while reflecting the detected dot array. Since the size of the ink droplet formed on the print medium is maintained at an appropriate size, the print image quality is improved.
[0038]
The recording medium corresponding to the second printing method of the present application is
A nozzle for discharging ink droplets and an ink container for storing the ink; and changing the volume of an ink passage connecting the nozzle and the ink container to discharge the ink droplets onto a print medium. A recording medium on which a program used in a printing apparatus that prints an image by forming ink dots is recorded so as to be readable by a computer,
When printing the image, ink dotsButFormationWhether or notThewhat ifThe ability to judge,
The nozzle is formed while changing the relative position with the print medium.Trying toA dot array that affects the size of the ejected ink droplets from the array of ink dotsJudgedA function to detect based on the presence or absence of ink dots,
The influence on the size of the ink droplet based on the detection result of the dot arrangementButcompensationIsAsWhether or not to finally form ink dotsWith the ability to determine
TheUltimateBased on judgment resultsAndFunction to control the formation of ink dots and
It is the aspect as a recording medium which recorded the program which implement | achieves.
[0039]
An ink dot array in which a program stored in such a recording medium is read by a computer, the computer determines whether or not a temporary ink dot is formed, and affects the size of the ink droplet based on the temporary ink dot And determining whether or not the final ink dot is formed based on the detection result of the ink dot arrangement, and forming the ink dot based on the final ink dot determination result thus obtained, The print image quality can be improved.
[0040]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A. Device configuration
Embodiments of the present invention will be described based on examples. FIG. 1 is an explanatory diagram showing the configuration of a printing apparatus used in an embodiment of the present invention. As shown in the figure, the
[0041]
The
[0042]
When the
[0043]
The
[0044]
The
[0045]
FIG. 2 is a block diagram conceptually showing the software configuration of the printing apparatus. In the
[0046]
When the
[0047]
FIG. 3 shows a schematic configuration of the
[0048]
The
[0049]
FIG. 4A is an explanatory diagram showing the internal structure of each color head. The ink discharge heads 44 to 47 for each color are provided with 48 nozzles Nz for each color, and each nozzle is provided with an
[0050]
FIG. 5 is an explanatory diagram showing the arrangement of the ink jet nozzles Nz in the ink ejection heads 44 to 47. As shown in the figure, four sets of nozzle arrays for ejecting ink of each color are formed on the bottom surface of the ink ejection head, and 48 nozzles Nz per group of nozzle arrays have a constant nozzle pitch k. Arranged in a staggered pattern. The 48 nozzles Nz included in each nozzle array need not be arranged in a staggered manner, and may be arranged in a straight line. However, when arranged in a zigzag pattern as shown in FIG. 5, there is an advantage that the nozzle pitch k can be easily set small.
[0051]
As shown in FIG. 5, the positions of the ink ejection heads 44 to 47 for the respective colors are shifted in the conveyance direction of the
[0052]
The
[0053]
Next, when a high voltage is applied to the piezo element PE (section d3), the ink in the passage is compressed due to the reduction in the cross-sectional area of the
[0054]
The
[0055]
In the
[0056]
FIG. 8 is an explanatory diagram showing the internal configuration of the
[0057]
Here, a method in which the three
[0058]
In an initial state, that is, in a state where any switching element (hereinafter referred to as “element”) is open (hereinafter referred to as “off”), no voltage is generated at the output terminal of the
[0059]
In the
[0060]
The other two
[0061]
The
[0062]
When the
[0063]
Next, the mechanism by which dots are ejected when the
[0064]
The
[0065]
B. Overview of image processing
As described above, the
[0066]
When image processing is started, the
[0067]
The
[0068]
Next, the
[0069]
When the color conversion process is finished, the multi-value conversion process is started (step S106). In the present embodiment, the image data after color conversion is a 256-gradation image of four colors of C, M, Y, and K. On the other hand, in the
[0070]
When the
[0071]
In addition, in order to improve the print image quality, one raster is formed by dividing it into a plurality of main scans, and further, in order to shorten the printing time, at each of the forward and backward movements of the main scan. Control such as formation of dots is also performed. When these controls are performed, the order in which the
[0072]
When the
[0073]
When the ink discharge amount correction process is completed, the
[0074]
C. Details of ink discharge amount correction processing (first embodiment)
FIG. 12 is a flowchart showing the flow of the ink ejection amount correction process in the first embodiment. In the ink discharge amount correction process in the first embodiment, the dot data developed in the
[0075]
(1) Dot data reading process (step S200)
FIG. 13A shows an example of dot data read from the
[0076]
In the dot data developed on the
[0077]
Here, the reason for reading without distinguishing the dot size in step S200 will be briefly described. As shown in FIG. 12, in the first embodiment, the fluctuation amount of the ink discharge amount due to the dot arrangement is calculated, and an appropriate drive waveform supplied to the ink discharge head is selected based on the calculation result, The variation of the ink discharge amount is corrected. However, as described with reference to FIG. 8, the
[0078]
Of course, when more types of drive waveforms are prepared and a suitable drive waveform is selected from these, or when the drive waveform is controlled based on the calculation result of the ink discharge amount fluctuation, as will be described later. Of course, it is possible to improve the calculation accuracy of the ink discharge amount variation by distinguishing the size of the dots. In such a case, it is possible to improve the correction accuracy by correcting the ink discharge amount by distinguishing the dot size, so it is better to read each dot size separately from the viewpoint of improving the image quality. More preferred.
[0079]
(2) Dot array analysis process (step S202)
When the dot data as shown in FIG. 13A is read in this way, the
[0080]
(A) Calculation of correction coefficient based on drive duty
When calculating the correction coefficient based on the drive duty, as shown below, the drive duty at each serial position is calculated based on the read dot data. Here, the drive duty is a numerical value indicating the ratio between the maximum number of ink dots that can be formed at one time and the number of ink dots that are formed at one time. This will be specifically described with reference to dot data in FIG. For example, at the position of
[0081]
As is apparent from the above description, the larger the drive duty value, the more ink droplets are ejected at a time. As described above, if many ink droplets are ejected at one time, the ink supply to the ink chamber A (FIG. 31) is not in time, and the size of the ejected ink droplet tends to be small. The drive duty is calculated and corrected.
[0082]
After obtaining the drive duty as described above, the
[0083]
(B) Calculation of correction coefficient based on relative drive frequency
Next, a process for calculating a correction coefficient based on the relative drive frequency will be described. The relative drive frequency is an index indicating how often ink droplets are ejected in terms of time, and is specifically defined as follows. Considering a state in which a nozzle forms a dot by ejecting an ink droplet while moving on the recording medium, attention is paid to a certain dot formed on the recording medium. When dots are formed immediately before the target dot, that is, when dots are formed continuously, the relative drive frequency of the target dot is defined as 100%. If no dot is formed immediately before the target dot, but a dot is formed in the adjacent dot between one dot, the relative drive frequency of the target dot is 50%. Defined. Similarly, the relative driving frequency is defined as 33% when dots are formed at intervals of 2 dots, and 25% when there are intervals of 3 dots.
[0084]
FIG. 14 is a flowchart showing a flow of processing for analyzing the dot data read in the above-described dot data reading processing (step S200 in FIG. 12) and calculating a correction coefficient based on the relative drive frequency. The
[0085]
When the processing in step S314 is completed, the first read dot data (see FIG. 13A) is converted into data indicating the relative drive frequency of each pixel as shown in FIG. Yes. The
[0086]
Here, the meaning of FIG. 15B will be described briefly. The amount of ink ejected from the nozzle per unit time increases as the value of the relative drive frequency increases. As described above, generally, the ink droplet weight tends to decrease as the ink discharge amount per unit time increases. This is because the supply of ink to the ink chamber A (see FIG. 31) is not in time due to the viscosity of the ink, and this tendency becomes remarkable because the viscosity of the ink increases as the ink temperature decreases. On the contrary, when the ink temperature becomes high, the influence of the vibration of the ink interface at the nozzle end face appears significantly. That is, when the ink temperature is low, the viscosity of the ink is high and the vibration at the ink interface is immediately attenuated. Therefore, the ink drop weight does not fluctuate due to the influence of the vibration at the ink interface. Since the vibration is not easily attenuated, the ink drop weight may increase as described above.
[0087]
Thus, the ink drop weight varies depending on the influence of the driving frequency and the ink temperature. Therefore, the ink drop weight was measured under various conditions combining various driving frequencies and ink temperatures, and the results were obtained by arranging the results based on the conditions of an ink temperature of 25 ° C. and a driving frequency of 100%. It is FIG.15 (b). As shown in FIG. 15B, the ink drop weight has a characteristic that becomes constant regardless of the relative driving frequency at an ink temperature of 25 ° C. This is because the ink temperature of 25 ° C. is considered to be a standard use condition of a color printer, and is a result of adjusting various design parameters so that the ink temperature of 25 ° C. has particularly flat characteristics. Also, under the condition of a relative driving frequency of 100%, almost the same ink droplet weight is obtained regardless of the ink temperature. This is due to the following reason. That is, since the characteristic with respect to the relative drive frequency is adjusted to be particularly flat at an ink temperature of 25 ° C., it can no longer be made flat at other ink temperatures. This is based on the result of adjusting various design parameters so that an ink drop weight corresponding to a temperature of 25 ° C. can be obtained.
[0088]
Referring to FIG. 15B, since the ink drop weight correction coefficient with respect to the relative drive frequency can be obtained, the ink drop weight correction coefficient with respect to the relative drive frequency of each pixel shown in FIG. 15A is obtained. be able to. Such a process is the process of step S316 in FIG. That is, the
[0089]
Since the ink drop weight correction coefficient is calculated for each pixel in this way, in the subsequent step S318, the correction coefficient for each pixel is averaged for each serial position to obtain the correction coefficient for each serial position. This will be specifically described with reference to FIG. For example, at the position of
(1.1 + 1.1 + 1.1 + 1) /4≈1.08
Is the correction coefficient of
[0090]
In the above description, in order to calculate the relative drive frequency, the presence or absence of dot formation is determined up to two pixels before, and the presence or absence of dot formation before three pixels is not determined (see step S308 in FIG. 14). ). This is because the ink discharge amount does not fluctuate depending on whether or not dots are formed three pixels before, and it is sufficient from experience to determine whether or not dots are formed two pixels before. Of course, depending on the design of the color printer, the ink discharge amount may vary depending on whether or not dots are formed three pixels before. In such a case, whether or not dots are formed three pixels before is determined, and the relative drive frequency is 33%. It is also preferable to improve the calculation accuracy by distinguishing whether it is 25% or less.
[0091]
(C) Calculation of correction coefficient considering drive duty and relative drive frequency simultaneously
Finally, a correction coefficient calculation method that considers the drive duty and the relative drive frequency simultaneously will be described. In actual printing, naturally, the drive duty and the relative drive frequency change at the same time. Therefore, if two influences are taken into consideration at the same time, it is possible to correct the variation in the ink droplet weight with higher accuracy.
[0092]
As described above, the correction coefficient based on the drive duty means that the ink droplet weight when all the nozzles eject ink droplets at once is 1, and the ink droplet weight when there is a nozzle that does not eject ink. It is a value indicating whether or not to increase. Further, the correction coefficient based on the relative drive frequency means that the ink droplet weight when continuously ejecting ink droplets is 1, and the ink droplets are ejected when the ink droplets are not ejected at the immediately preceding pixel or the immediately preceding 2 pixels. The value indicates how much the drop weight increases. Therefore, by multiplying the two correction coefficients, it is possible to calculate a correction coefficient that simultaneously considers the influence of the drive duty and the influence of the relative drive frequency.
[0093]
As is clear from the above description, a correction coefficient based on the drive duty and a correction coefficient based on the relative drive frequency are obtained in advance, and the drive duty and the relative drive frequency are obtained by multiplying these two correction coefficients for each serial position. It is possible to obtain a correction coefficient that takes into account at the same time.
[0094]
(3) Drive waveform selection process (step S204)
When a correction coefficient is obtained for each serial position by any of the methods described above, a drive waveform to be supplied to the ink ejection head is selected based on the correction coefficient. As described above, in the
[0095]
In the present embodiment, the case where three types of drive waveforms can be used has been described. However, if more types of drive waveforms can be used, the case may be further divided according to the value of the correction coefficient. Of course. Furthermore, as will be described later, when a free drive waveform can be output, it is also preferable to control the drive waveform in accordance with the correction coefficient.
[0096]
(4) Waveform selection data output process (step S206)
In the subsequent waveform selection data output process, the data (see FIG. 16B) indicating the classification of the drive waveform for each serial position generated in step S204 is output to the image processing routine of FIG. The data output process (step S112 in FIG. 11) of the image processing routine indicates the classification of the drive waveform received from the ink discharge amount correction process (step S110) together with the dot data developed on the
[0097]
D. Contents of ink discharge amount correction processing (second embodiment)
As described above, in the first embodiment, the size of the ink droplet is corrected by changing the drive waveform applied to the ink ejection head. However, it is also possible to correct the determination in the presence / absence of ink dot formation. . The second aspect will be described below.
[0098]
(1) Outline of ink discharge amount correction processing in the second embodiment
FIG. 17 is an explanatory diagram showing a flowchart as an example of the ink discharge amount correction processing in the second embodiment. Also in the ink discharge amount correction process in the second embodiment, first, the dot data developed on the
[0099]
(2) Dot data reading process (step S400)
Also in the ink ejection amount correction process in the second embodiment, the
[0100]
FIG. 18 shows an example of dot data read in the dot data reading process (step S400) in the second embodiment. The dot data developed on the
[0101]
(3) Dot array analysis processing (step S402)
When the dot data as shown in FIG. 18 is read, the
[0102]
In the correction coefficient calculation process (step S402A) performed first, the relative drive frequency of each pixel and the drive duty at each serial position are calculated. As a method for calculating the relative drive frequency and the drive duty, a method similar to the method described in the first embodiment can be applied. That is, as described above, the dot data is read by distinguishing the size of each dot (step S400), but the calculation of the correction coefficient (step S402A) is performed without distinguishing the dot size. Even if the simplification was attempted, no practical problem occurred. Therefore, in the following description of the correction coefficient calculation process (step S402A), it is assumed that a simplified process is performed without distinguishing the size of each dot. Of course, it is preferable to distinguish the size of each dot because the calculation accuracy of the correction coefficient can be improved.
[0103]
When the relative driving frequency of each pixel and the driving duty of each serial position are calculated for the dot data shown in FIG. 18, the result shown in FIG. 19A is obtained. Next, the obtained relative drive frequency and drive duty are converted into correction coefficients, respectively. Conversion to the correction coefficient is performed by referring to a conversion table as shown in FIG. FIG. 20A is a table for converting drive duty into a correction coefficient, and FIG. 20B is a table for converting relative drive frequency into a correction coefficient. The
[0104]
In the second embodiment, the table referred to for conversion to the correction coefficient is used to convert the drive duty or the relative drive frequency to the respective correction coefficient in the first embodiment described above. Since the method for setting the correction coefficient is different from the table to be referred to (see FIGS. 13C and 15B), this point will be described.
[0105]
In the second embodiment, the ink discharge amount variation due to the dot arrangement is compensated by forming compensation dots. That is, if the ink drop weight fluctuates and the expression gradation on the print medium becomes small, a compensation dot can be formed to compensate for this, but conversely, if the gradation expression becomes large This cannot be supplemented. Therefore, in the second embodiment, the condition that the ink droplet weight is large is used as a reference in advance so that the expression gradation on the print medium does not become large. For example, in FIG. 20A, the ink droplet weight decreases as the drive duty increases, but the correction coefficient is set to decrease as the drive duty increases, based on the condition that the drive duty is small. In FIG. 20B, the correction coefficient value is set for each condition based on the ink temperature of 25 ° C., which is considered to be the most standard operating temperature of the color printer.
[0106]
When the data in FIG. 19A is converted into a correction coefficient while referring to such a conversion table, a result as shown in FIG. 19B can be obtained. Each correction coefficient thus obtained has the following meaning. The correction coefficient obtained for each pixel based on the relative drive frequency represents the rate at which the ink droplet weight decreases due to continuous ejection of ink droplets. Further, the correction coefficient obtained for each serial position based on the drive duty represents the rate at which the ink drop weight is reduced by ejecting a large number of ink drops at a time. Therefore, by multiplying the correction coefficient obtained for each pixel by the correction coefficient at the serial position, it is possible to calculate a correction coefficient that simultaneously considers the influence of the relative drive frequency and the influence of the drive duty. In this way, when the correction coefficient is obtained for each pixel from the result of FIG. 19B, the result shown in FIG. 19C can be obtained. Thus, when the correction coefficient for each pixel is calculated, the correction coefficient calculation process (step S402A) is terminated, and the gradation expression error calculation process (step S402B) is started (see FIG. 17).
[0107]
As described above, when the ink droplet weight varies due to the influence of the dot arrangement, an error occurs in the gradation value expressed on the print medium. In the gradation expression error calculation process (step S402B), based on the dot data read in the dot data read process (step S400) and the correction coefficient calculated for each pixel in the correction coefficient calculation process (step S402A), the following is performed. Thus, the gradation error for each pixel is calculated.
[0108]
In the gradation expression error calculation process (step S402B), first, the dot data (see FIG. 18) read by the dot data reading process (step S400) is converted into a gradation evaluation value, and a correction coefficient is added to the gradation evaluation value. Multiplication is performed to calculate a gradation expression error. Hereinafter, this will be specifically described with reference to FIG. Note that the gradation evaluation value here is a gradation value expressed in a pixel when an ink dot of a predetermined size is formed. In this embodiment, three types of large, medium, and small dots are formed, and each dot has the following tone evaluation value. The gradation evaluation value for large dots is “255”, the gradation evaluation value for medium dots is “128”, the gradation evaluation value for small dots is “64”, and the gradation evaluation value when no dots are formed is “0”. "
[0109]
FIG. 21A shows the result of converting the dot data of FIG. 18 into a gradation evaluation value. If the ink drop weight is not affected by the influence of the dot arrangement, it can be considered that the gradation value as shown in FIG. By multiplying this value by the correction coefficient obtained for each pixel in the correction coefficient calculation process (step S402A), the gradation value actually expressed on the print medium can be estimated. In the gradation expression error calculation process (step S402B), the gradation expression error is calculated for each pixel by subtracting the gradation value estimated to be actually expressed from the gradation value that should have been originally expressed. calculate. In this way, when the gradation expression error for each pixel as shown in FIG. 21B is calculated, the gradation expression error calculation process (step S402B) ends.
[0110]
(4) Compensation dot formation determination process (step S404)
In the dot array analysis process (step S402), when a gradation expression error is obtained for each pixel, a compensation dot formation determination is started to compensate for this (step S404). Compensation dot formation is determined by applying a matrix filter as shown in FIG. The matrix filter shown in FIG. 22 is a matrix having a size of 2 × 2 having four elements F11 to F22. Of course, the size of the matrix filter is not limited to that shown in FIG.
[0111]
FIG. 23 is a flowchart showing a flow of determining the formation of compensation dots by applying the matrix filter shown in FIG. Hereinafter, description will be made according to the flowchart of FIG. 23, taking as an example the case where the filter of FIG. 22 is applied to the calculation result of the gradation expression error of FIG.
[0112]
When the compensation dot formation determination process is started, the
[0113]
Once the pixel of interest is set, error data is acquired by applying a matrix filter (step S502). Specifically, referring to FIG. 21B, since the pixel of interest is at the position of
[0114]
Next, the filter value at the target pixel position is calculated by adding the gradation errors at the respective positions F11 to F22 (step S504). In the previous example, the filter value Fv is calculated as 0 + 2 + 0 + 0 = 2. By comparing the value with the filter value Fv with a threshold value thl for determining whether or not a large dot is formed, a threshold value thm for determining whether or not a medium dot is formed, and a threshold value ths for determining whether or not a small dot is formed. Then, the type of compensation dot to be formed on the target pixel is determined (step S506). When the filter value Fv is smaller than the threshold value ths for small dots, it is determined that no compensation dot is formed on the target pixel, and a value “0” indicating that no dot is formed in the value Ccd indicating the determination result of the compensation dot formation. Is substituted (step S508). When the filter value Fv is larger than the threshold value ths but smaller than the threshold value thm, it is determined that a small dot is formed as a compensation dot for the target pixel, and a value “1” indicating that a small dot is formed is substituted for Ccd ( Step S510). When the filter value Fv is larger than the threshold value thm and smaller than the threshold value thl, it is determined that a medium dot is to be formed, and a value “2” meaning the formation of a medium dot is substituted for Ccd (step S512), and the filter value Fv is the threshold value thl. If larger, a value “3” meaning to form a large dot is substituted (step S514). Each threshold value is finally adjusted while looking at the print image quality. Here, the threshold values thl, thm, and ths for large, medium, and small dots are set to 192, 96, and 32, respectively. Has been. In the previous example, since Fv = 2, it is determined that no compensation dot is formed on the target pixel, and “0” is substituted for Ccd.
[0115]
If it is determined whether or not compensation dots are formed for one target pixel, it is determined whether or not the processing of all data has been completed (step S516). If not, the position of the target pixel is moved (step S518). Here, since the matrix filter has a size of 2 × 2, the pixel of interest moves by two pixels and moves to the pixel of
[0116]
(5) Dot data correction processing (step S406)
As shown in the flowchart of FIG. 17, when the dot arrangement process (step S402) is completed, the
[0117]
The reason why the compensation dots are formed is to correct the variation in the ink droplet weight due to the influence of the dot arrangement. If the compensation dots are formed at the same time as the normal dots, the dot arrangement on which the compensation dots are calculated is changed, so that it is impossible to correct the ink droplet weight variation due to the dot arrangement correctly. For this reason, when forming the compensation dots, it is necessary to perform complicated data processing so that the formation of the compensation dots does not affect the fluctuation of the ink droplet weight. However, if the compensation dots are formed again after the formation of the normal dots and before the sub-scanning as in this embodiment, the compensation dots can be formed without performing complicated data processing.
[0118]
Of course, if dots can be formed by either forward or backward movement of the carriage, the compensation dots may be formed together during backward movement. In this way, the time required for forming the compensation dot can be shortened.
[0119]
E. Measurement method of correction factor
In either the first embodiment or the second embodiment described above, the correction coefficient for the drive duty or the relative drive frequency has been described as being set in advance. Hereinafter, a method of actually measuring these correction coefficients will be described.
[0120]
FIG. 25 is an explanatory diagram conceptually showing an apparatus configuration for actually measuring the ink discharge amount. As shown in the figure, the measuring device includes a
[0121]
An example of a predetermined image printed by the
[0122]
Each time printing under one condition is completed, the weight reduction amount of the ink cartridge to which ink has been supplied is measured, and if the measured reduction amount is divided by the number of ink drops, the ink drop weight (ink drop) under that condition is determined. The weight per drop) can be determined. Since the number of ejected ink droplets is determined for each predetermined image, it may be measured in advance. In this way, the ink droplet weight under each condition is measured while changing the ink temperature and the dot arrangement to be formed, and the correction coefficient under each condition is obtained based on this measured value.
[0123]
It is also possible to obtain various correction coefficients by measuring the ink density of a predetermined image printed on a dedicated sheet by the
[0124]
F. Third embodiment
In the embodiment described above, the drive waveform is preset, and the drive waveform applied to the piezo element PE is not directly controlled. However, as pointed out from time to time, it is preferable to directly control the drive waveform based on the correction coefficient, because it is possible to accurately correct fluctuations in ink droplet weight. Therefore, a method for directly controlling the drive waveform will be described below.
[0125]
FIG. 27 conceptually shows the minimum unit of the drive waveform (hereinafter referred to as drive waveform COM). Since the drive waveform applied to the piezo element PE is composed of such a minimum unit drive waveform COM, the waveform applied to the piezo element PE can be freely controlled by controlling the waveform of the drive waveform COM. It becomes possible to control.
[0126]
As shown in FIG. 27, the drive waveform COM is mainly composed of four regions. First, after maintaining the intermediate potential Vm for a predetermined time (hold pulse P113), a first region (discharge pulse P114) descending to a minimum potential Vls with a constant gradient, and a second region for maintaining the minimum potential Vls for a predetermined time. A region (hold pulse P115), a third region (charge pulse 116) that rises at a constant gradient up to the maximum potential Vp and holds it for a predetermined time, and a fourth region (discharge) that falls again to the intermediate potential Vm again. The four regions of the pulse 117).
[0127]
FIG. 28 is a block diagram showing a configuration of an
[0128]
As shown in FIG. 28, the
[0129]
Hereinafter, an operation in which the
[0130]
The
[0131]
After the setting of the slew rate for each address A, B, C... Is completed, when the address B is output to the address signals 810 to 813 (4-bit width address bus), the slew stored in the address B The rate is held in the first latch 782 by the clock signal 802. Next, when the clock signal 803 is output, the output held in the first latch 782 and the output of the
[0132]
In the example shown in FIG. 29, the address A stores a
[0133]
While various embodiments have been described above, the present invention is not limited to all the embodiments described above, and can be implemented in various modes without departing from the scope of the invention. For example, a software program (application program) that realizes the above functions may be supplied to a main memory or an external storage device of a computer system via a communication line and executed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of a printing apparatus according to an embodiment.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a configuration of software.
FIG. 3 is a schematic configuration diagram of a printer according to the present exemplary embodiment.
FIG. 4 is an explanatory diagram illustrating the principle of dot formation in the printer of this embodiment.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing a nozzle arrangement in the printer of this embodiment.
FIG. 6 is an explanatory diagram for explaining the principle of forming dots of different sizes by the printer of this embodiment.
FIG. 7 is an explanatory diagram illustrating a nozzle driving waveform and a state of dots formed by the driving waveform in the printer according to the present exemplary embodiment.
FIG. 8 is an explanatory diagram illustrating an internal configuration of a printer control apparatus according to the present exemplary embodiment.
FIG. 9 is an explanatory diagram conceptually showing a drive waveform generation method in the printer of the present embodiment.
FIG. 10 is an explanatory diagram illustrating a state in which the printer head according to the present embodiment receives data from the drive buffer and forms dots.
FIG. 11 is a flowchart showing a flow of an image processing routine in the present embodiment.
FIG. 12 is a flowchart showing a flow of ink ejection amount correction processing in the first embodiment.
FIG. 13 is an explanatory diagram for specifically explaining the contents of the dot array analysis processing in the first embodiment.
FIG. 14 is a flowchart showing a flow of a process for calculating a correction coefficient based on a relative drive frequency in the dot arrangement analysis process of the first embodiment.
FIG. 15 is an explanatory diagram for specifically explaining a process of calculating a correction coefficient based on a relative drive frequency in the dot arrangement analysis process of the first embodiment.
FIG. 16 is an explanatory diagram for specifically explaining the contents of the drive waveform selection processing according to the first embodiment;
FIG. 17 is a flowchart illustrating a flow of ink ejection amount correction processing in the second embodiment.
FIG. 18 is an explanatory diagram showing an example of dot data read in the dot data reading process of the second embodiment.
FIG. 19 is an explanatory diagram for specifically explaining the contents of correction coefficient calculation processing according to the second embodiment;
FIG. 20 is an explanatory diagram showing an example of a correction coefficient referred to in the correction coefficient calculation process of the second embodiment.
FIG. 21 is an explanatory diagram for specifically explaining the content of the gradation expression error calculation processing according to the second embodiment;
FIG. 22 is an explanatory diagram for specifically explaining the contents of compensation dot formation determination processing according to the second embodiment;
FIG. 23 is a flowchart showing a flow of compensation dot formation determination processing in the second embodiment.
FIG. 24 is an explanatory diagram showing an example of compensation dots determined in the compensation dot formation determination process of the second embodiment.
FIG. 25 is an explanatory diagram illustrating a method of actually measuring various correction coefficients in the present embodiment.
FIG. 26 is an explanatory diagram illustrating an example of an image printed on a dedicated sheet in order to actually measure a correction coefficient.
FIG. 27 is an explanatory diagram showing a configuration of drive waveforms in the third embodiment.
FIG. 28 is an explanatory diagram showing a configuration of an oscillator according to a third embodiment.
FIG. 29 is an explanatory diagram showing timing at which the oscillator according to the third embodiment outputs a drive waveform.
FIG. 30 is an explanatory diagram illustrating an operation in which the oscillator according to the third embodiment sets a slew rate.
FIG. 31 is an explanatory diagram conceptually showing a typical structure of an ink discharge mechanism.
[Explanation of symbols]
20 Color printer
21 ... Color scanner
23 ... CRT
24 ... modem
25 ... Flexible disk drive
26: Hard disk
30 ... Carriage motor
31 ... Driving belt
32 ... Pulley
33 ... Sliding shaft
34. Position detection sensor
35 ... Paper feed motor
36 ... Platen
37 ... Temperature sensor
38. Optical sensor
40 ... carriage
41 ... CPU
41 ... Print head
42, 43 ... Ink cartridge
44-47 ... Ink discharge head
50 ... Ink passage
55 ... Protrusions
56 ... Identification label
58. Ink remaining amount display panel
59 ... Control panel
60 ... Control circuit
61 ... CPU
62 ... PROM
63 ... RAM
64 ... PC interface
65 ... PIO
66 ... Timer
67 ... Drive buffer
68 ... Bus
69 ... Distribution output device
70: Oscillator
71 ... Contact switch
80 ... Computer
81 ... CPU
82 ... ROM
83 ... RAM
84 ... Input interface
85 ... Output interface
86 ... CRTC
87 ... DDC
88 ... SIO
89 ... Bus
90 ... Video driver
91 ... Application program
92 ... Printer driver
93 ... Resolution conversion module
94 ... Color conversion module
95 ... Halftone module
96 ... Interlace module
97 ... Data input / output module
100: Ink remaining amount monitoring module
101 ... Supply condition detection module
102: Ink drop number counting module
103: Ink discharge amount calculation module
104: Ink remaining amount monitoring module
110 ... Simple scanner driver
150 ... Working memory
160: Ink storage amount storage unit
161: Ink consumption storage unit
162: Ink droplet weight storage unit
163 ... Supply condition storage unit
164 ... Correction coefficient storage unit
165: Ink droplet number counting unit
200 ... head
201 ... Control device
202 to 204 ... ink cartridge
205-207 ... Electronic balance
208 ... Switching valve
209 ... Recording paper
210: Optical reader
Claims (14)
該画像の印刷に際して、前記インクドットが形成されるか否かを判断するドット形成判断手段と、
前記ノズルが前記印刷媒体との相対位置を変更しつつ形成しようとするインクドットの配列の中から、前記吐出されるインク滴の大きさに影響を与える配列を、前記ドット形成判断手段の判断結果に基づいて検出するドット配列検出手段と、
該ドット配列の検出結果を前記インク通路容積の変化速度に反映させて、吐出されるインク滴の大きさを補償するインク滴補償手段と、
該補償された大きさのインク滴を吐出してインクドットを形成するドット形成手段と
を備えた印刷装置。A nozzle for discharging ink droplets and an ink container for storing the ink; and changing the volume of an ink passage connecting the nozzle and the ink container to discharge the ink droplets onto a print medium. A printing device that prints an image by forming ink dots,
Dot formation determination means for determining whether or not the ink dots are formed when the image is printed;
From among the array of ink dots the nozzle to be formed while changing the relative position of the print medium, the sequence that affect the size of the ink drops that are the discharge, the judgment result of the dot formation determining section Dot array detection means for detecting based on
The detection result of the dot sequence to reflect the change speed of the ink passage volume, and ink droplets compensating means for compensating the size of the ink droplets ejected,
And a dot forming unit that discharges the compensated ink droplets to form ink dots.
前記ドット配列検出手段は、前記ドット配列として、前記インク滴を吐出するノズルが、直前にインク滴を吐出してから前記インク滴を吐出するまでの間隔を検出する手段である印刷装置。The printing apparatus according to claim 1,
The dot arrangement detection means is a printing apparatus that detects, as the dot arrangement, an interval from when the nozzle that ejects the ink droplets ejects the ink droplet immediately before ejecting the ink droplet.
前記ドット配列検出手段は、前記ドット配列として、前記インク滴を吐出する頻度を表す指標たるインク滴吐出頻度を検出する手段である印刷装置。The printing apparatus according to claim 1,
The dot arrangement detection unit is a printing apparatus that detects, as the dot arrangement, an ink droplet ejection frequency that is an index representing the frequency of ejecting the ink droplets .
複数設けられた前記ノズルの各々からインク滴を吐出することによって、一度に複数のインクドットを形成可能なインク吐出ヘッドを備え、
前記ドット配列検出手段は、前記ドット配列として、一度に形成可能な前記インクドット数と一度に形成されるインクドット数との割合を表す指標たる駆動デューティを検出する手段である印刷装置。The printing apparatus according to claim 1,
An ink ejection head capable of forming a plurality of ink dots at a time by ejecting ink droplets from each of the plurality of nozzles provided;
The dot arrangement detection unit is a printing apparatus that detects a driving duty as an index representing a ratio between the number of ink dots that can be formed at one time and the number of ink dots that are formed at a time as the dot arrangement.
前記ノズルは、大きさの異なるインク滴を吐出することにより、大きさの異なる2種類以上のインクドットを形成可能なノズルであり、
前記ドット形成判断手段と前記ドット配列検出手段は、前記各々の処理を、前記大きさの異なるインクドット毎に行う手段である印刷装置。The printing apparatus according to claim 1,
The nozzle is a nozzle capable of forming two or more types of ink dots having different sizes by discharging ink droplets having different sizes,
The dot formation determination unit and the dot arrangement detection unit are printing apparatuses that perform each of the processes for each ink dot having a different size .
前記インク収容器は各色のインクを各色毎に収容するインク収容器であり、
前記ノズルは、該収容された各色インク毎にインク滴を吐出するノズルであり、
前記ドット形成判断手段と前記ドット配列検出手段は、前記各々の処理を前記各色インク毎に行う手段である印刷装置。The printing apparatus according to claim 1,
The ink container is an ink container that stores ink of each color for each color,
The nozzle is a nozzle that ejects ink droplets for each of the accommodated color inks,
The dot forming determination unit and the dot arrangement detection unit are printing apparatuses that perform the processes for each color ink.
印加される電圧信号に応じて、前記インク通路の容積を変化させる電歪素子を備え、
前記インク滴補償手段は、前記ドット配列の検出結果を、前記電圧信号に反映させる手段である印刷装置。The printing apparatus according to claim 1,
An electrostrictive element that changes the volume of the ink passage in accordance with an applied voltage signal;
The ink droplet compensation means is a printing apparatus which is a means for reflecting the detection result of the dot arrangement in the voltage signal.
前記インク滴補償手段は、予め設定された複数の電圧信号の中から、前記ドット配列の 検出結果に基づいて所定の電圧信号を選択する手段である印刷装置。 The printing apparatus according to claim 7, wherein
The ink droplet compensating means is a printing apparatus which is a means for selecting a predetermined voltage signal from a plurality of preset voltage signals based on the detection result of the dot arrangement .
該画像の印刷に際して、前記インクドットが形成されるか否かを判断し、 When printing the image, determine whether the ink dots are formed,
前記ノズルが前記印刷媒体との相対位置を変更しつつ形成しようとするインクドットの配列の中から、前記吐出されるインク滴の大きさに影響を与える前記配列を、前記インクドットの形成有無の判断結果に基づいて検出し、 The arrangement that affects the size of the ejected ink droplet is selected from the arrangement of ink dots that the nozzle is to form while changing the relative position with the print medium. Detect based on the judgment result,
該ドット配列の検出結果を前記インク通路容積の変化速度に反映させることによって、吐出されるインク滴の大きさを補償し、 By reflecting the detection result of the dot arrangement in the change speed of the ink passage volume, the size of the ejected ink droplet is compensated,
該補償された大きさのインク滴を吐出して画像を印刷する印刷方法。 A printing method for printing an image by discharging ink droplets of the compensated size.
該画像の印刷に際して、前記インクドットが形成されるか否かを判断する機能と、 A function of determining whether or not the ink dots are formed when printing the image;
前記ノズルが前記印刷媒体との相対位置を変更しつつ形成しようとするインクドットの配列の中から、前記吐出されるインク滴の大きさに影響を与える前記配列を、前記インクドットの形成有無の判断結果に基づいて検出する機能と、 The arrangement that affects the size of the ejected ink droplet is selected from the arrangement of ink dots that the nozzle is to form while changing the relative position with the print medium. A function to detect based on the judgment result;
該ドット配列の検出結果を前記インク通路容積の変化速度に反映させることによって、吐出されるインク滴の大きさを補償する機能と、 A function of compensating the size of the ejected ink droplet by reflecting the detection result of the dot arrangement in the change speed of the ink passage volume;
該補償された大きさのインク滴を吐出して前記インクドットを形成する機能と A function of ejecting ink droplets of the compensated size to form the ink dots;
を実現するプログラムを記録した記録媒体。 A recording medium on which a program for realizing the above is recorded.
該画像の印刷に際して、インクドットが形成されるか否かを仮に判断する第1のドット形成判断手段と、 First dot formation determination means for temporarily determining whether or not ink dots are formed when the image is printed;
前記ノズルが前記印刷媒体との相対位置を変更しつつ形成しようとするインクドットの配列の中から、前記吐出されるインク滴の大きさに影響を与える前記配列を、前記第1のドット形成判断手段の判断結果に基づいて検出するドット配列検出手段と、 The arrangement that affects the size of the ejected ink droplets among the arrangements of ink dots that the nozzles are to be formed while changing the relative position with the print medium is determined as the first dot formation determination. Dot array detection means for detecting based on the determination result of the means;
該ドット配列の検出結果に基づいて、前記インク滴の大きさへの影響が補償されるように、最終的にインクドットを形成すべきか否かを判断する第2のドット形成判断手段と、 Second dot formation determination means for determining whether or not to finally form ink dots based on the detection result of the dot arrangement so as to compensate for the influence on the size of the ink droplets;
該第2のドット形成判断手段の判断結果に基づいて、前記インクドットを形成するドット形成手段と Dot forming means for forming the ink dots based on the determination result of the second dot formation determining means;
を備えた印刷装置。 Printing device with
前記第2のドット形成判断手段は、前記インク滴の大きさが小さくなる場合に形成されて該縮小を補償するインクドットたる補償ドットの形成有無を、前記ドット配列の検出結果に基づいて判断する手段であり、 The second dot formation determination means determines whether or not a compensation dot that is an ink dot that is formed when the size of the ink droplet is small and compensates for the reduction is formed based on the detection result of the dot arrangement. Means,
前記ドット形成手段は、前記最終的なインクドットに代えて、前記仮のインクドットと前記補償ドットとを形成する手段である印刷装置。 The dot forming means is a printing apparatus that forms the temporary ink dots and the compensation dots in place of the final ink dots.
該画像の印刷に際して、インクドットが形成されるか否かを仮に判断し、 When printing the image, it is temporarily determined whether or not ink dots are formed,
前記ノズルが前記印刷媒体との相対位置を変更しつつ形成しようとするインクドットの配列の中から、前記吐出されるインク滴の大きさに影響を与えるドット配列を、前記仮に判断したインクドットの形成有無に基づいて検出し、 Among the ink dot arrays to be formed while the nozzle changes the relative position with respect to the print medium, the dot array that affects the size of the ejected ink droplets is the ink dot that has been temporarily determined. Detect based on the presence or absence of formation,
該ドット配列の検出結果に基づいて、前記インク滴の大きさへの影響が補償されるように、最終的にインクドットを形成すべきか否かを判断し、 Based on the detection result of the dot arrangement, it is determined whether or not to finally form an ink dot so that the influence on the size of the ink droplet is compensated,
該最終的な判断結果に基づきインクドットを形成して画像を印刷する印刷方法。 A printing method for printing an image by forming ink dots based on the final determination result.
該画像の印刷に際して、インクドットが形成されるか否かを仮に判断する機能と、 A function of temporarily determining whether or not ink dots are formed when the image is printed;
前記ノズルが前記印刷媒体との相対位置を変更しつつ形成しようとするインクドットの配列の中から、前記吐出されるインク滴の大きさに影響を与えるドット配列を、前記仮に判断したインクドットの形成有無に基づいて検出する機能と、 Among the ink dot arrays to be formed while the nozzle changes the relative position with respect to the print medium, the dot array that affects the size of the ejected ink droplets is the ink dot that has been temporarily determined. A function to detect based on the presence or absence of formation,
該ドット配列の検出結果に基づいて、前記インク滴の大きさへの影響が補償されるように、最終的にインクドットを形成すべきか否かを判断する機能と、 A function of determining whether or not to finally form an ink dot based on the detection result of the dot arrangement so that the influence on the size of the ink droplet is compensated;
該最終的な判断結果に基づいて、インクドットの形成を制御する機能と A function for controlling the formation of ink dots based on the final determination result;
を実現するプログラムを記録した記録媒体。 A recording medium on which a program for realizing the above is recorded.
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