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JP3834625B2 - インジウムバリウム複合酸化物可視光応答性光触媒とこの光触媒を用いた水素の製造方法及び有害化学物質分解方法 - Google Patents

インジウムバリウム複合酸化物可視光応答性光触媒とこの光触媒を用いた水素の製造方法及び有害化学物質分解方法 Download PDF

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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化バリウムと酸化インジウムの複合酸化物半導体からなる光触媒と、この光触媒を用いてなる水素の製造方法及び有害化学物質分解方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
地球温暖化が世界的な問題となっている。大気中の二酸化炭素がいまのペースで増え続けると2030年には、その濃度は産業革命以前の大気中濃度の2倍になる、と予想されている。その温室効果により、極地方の温度は約14度上昇し、海面が60cm上昇すると地球の生態系や気候変動に大きな悪影響を及ぼすとされている。各国の具体的な二酸化
炭素排出量削減の数値が検討され、日本は2008年から2012年の平均排出量を1990年レベルより少なくとも6%削減するよう目標が設定された。人類が21世紀以降においても持続的な発展を続けるためには、二酸化炭素や環境汚染物質を排出しないクリーンエネルギーの開発が必須となっている。また、既に破壊しつつある環境を浄化することが必要不可欠である。
【0003】
水素は、熱効率がガソリンの3倍と大きい上に燃えて水に帰し、その際有害物質など一切発生しないまさに究極的な燃料と考えられている。実際、水素を燃料とした燃料電池が競って研究され、近いうちに実用化される勢いである。また、水素自動車や水素タービンなどが、有毒物質を発生しないクリーンなシステムとして、開発が企業を含めて緊急に進められている。そして、水素の合成法は、それらすべての元となるため緊急な課題となっている。現在、水素の殆どは石油や天然ガスなどからのリフォーミング反応、或いは水の電気分解から生成されるが、それは同時に温暖化の原因となる二酸化炭素を発生するか、貴重なエネルギー源を使ってしまうことになる。
【0004】
一方、一年間で地上に届く太陽エネルギーは人類の年間エネルギー消費量の1万倍に相当するほど莫大である。太陽エネルギーの利用法として、太陽電池や太陽熱利用システムが開発されているが、その利用率はまだまだ不十分である上、大規模のものが困難であり、コストが高いなど問題点が多い。
太陽光の有効利用を実現するためには、無尽蔵な太陽光と水から、可視光半導体光触媒を用いて、クリーンな燃料となる水素と酸素を直接製造することができる人工光合成技術が考えられる。
【0005】
光触媒は、そのバンドギャップ以上のエネルギーを吸収すると、正孔と電子を生成し、これらがそれぞれ水と酸化反応、還元反応を行い、酸素、水素を発生させる。この光触媒の実用化を考えた場合、光源として太陽光の利用は不可欠である。地表に降り注ぐ太陽光は、可視光である波長500nm付近に放射の最大強度をもっており、波長400〜750nmの可視光領域のエネルギー量は全太陽光の約43%である。一方、波長400nm以下の紫外線領域では5%にも満たない。従って、太陽光スペクトルを効率よく利用するためには、可視光の光にも触媒活性をもつ光触媒が望まれている。
【0006】
しかし、従来の多くの半導体光触媒はエネルギーの高い紫外光を照射したときには水素を生成できるが、可視光応答性の半導体光触媒による水素製造の検討例は非常に限られており、かつ活性も低かった。太陽光を利用するためには可視光の有効利用が可能な新規な光触媒の開発が必要不可欠である。
【0007】
また近年、光触媒の応用研究として、光触媒を有害化学物質の分解に使用することがその分野で広く検討されている。水中や大気中の農薬や悪臭物質などの有機物の分解や触媒を塗布した固体表面のセルフクリーニングなどの応用例が研究、提言されているが、その大部分は二酸化チタンを用いたものであり、しかも可視光線ではほとんど機能しないものであった。
したがって、上記の応用研究おいて、可視光が利用できる光触媒を開発し、使用することができれば効率が向上すると期待できる。また、従来の二酸化チタンでは紫外線のない屋内などの利用が困難であったが、可視光が利用できるようになれば、応用できる市場が大幅に拡大できる。その時重要なのが伝導帯の準位である。酸化物半導体の価電子帯の正孔は酸化能力が非常に強く、水や多くの有機物といった電子供与体を酸化することができる。その時、同時に生成した伝導帯の電子は空気中の酸素を還元することで消費される。つまり、伝導帯準位が酸素の還元準位より負でなくてはならない。水素を発生できる光触媒は酸素を還元できるポテンシャルを持つ新規な均一系の光触媒で、上記の分野への応用が期待できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は太陽光などに含まれる紫外線を効率よく吸収する光触媒を提供しようとするものであり、この触媒を使用することによって、有害物質や水素含有化合物に光を照射し、該有害物質あるいは水素含有化合物を分解し、以て、有害物質の無害化処理方法或いは水素の生成、製造方法を提供しようと云うものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのため本発明者等においては、鋭意研究した結果、上記の目的は、下記(1)〜()手段により解決し、達成しうることに成功した。
【0010】
その第1の解決手段は、(1)一般式:Ba In 13 で表されてなる複合酸化物半導体からなる光触媒からなる光触媒によって、解決を図るものである。
【0011】
その第2の解決手段は、(2)前記(1)項に記載の光触媒に、Pt、Ni、NiO (xは0を超え、1以下の値を表す。)IrO 、RuO からなる群から選ばれた1種又は2種以上の成分からなる助触媒を配合し、含有させてなる光触媒によって解決するものである。
以下、解決手段を列記すると、次のようになる。
(3) 前記(1)ないし(2)の何れか1項に記載の複合酸化物半導体からなる水素製造用光触媒。
(4) 前記(3)に記載の水素製造用光触媒の存在下、水素含有化合物に紫外線および可視光線を含む光を照射することを特徴とする水素の製造方法。
【0012】
(5) 前記(1)ないし(2)の何れか1項に記載の複合酸化物半導体からなる水分解用光触媒。
(6) 前記(5)に記載の水分解用光触媒の存在下、水に紫外線および可視光線を含む光を照射することを特徴とする水素の製造方法。
(7) 前記(1)ないし(2)の何れか1項に記載の複合酸化物半導体からなる有害化学物質分解用光触媒。
(8) 前記(7)に記載の有害化学物質分解用光触媒の存在下、有害化学物質に紫外線および可視光線を含む光を照射することを特徴とする有害化学物質分解方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、これらはあくまでも本発明を容易に理解しうるようにするための一助であって、本発明はこれら実施例に限られるものではない。
【0014】
本願発明の第1の光触媒は、一般式:BaIn13で表されてなる複合酸化物半導体からなる光触媒である。
【0015】
本発明の複合酸化物半導体は、通常の固相反応法、すなわち原料となる各金属成分の酸化物を目的組成の比率で混合し、常圧下空気中で焼成することで合成することもできる。昇華し易い原料では少し多めに加える必要がある。また、金属アルコキシドや金属塩を原料とした各種ゾルゲル法、共沈法、錯体重合法など様々な方法も用いられる。その中には酸化物前駆体を調製し、焼成することで合成することも含むものである。
【0016】
本発明の光触媒の形状は、光を有効に利用するために微粒子で表面積の大きいことが望ましい。固相反応法で調製した酸化物は粒子が大きく表面積が小さいが、ボールミルなどで粉砕を行うことで粒子径を小さくできる。一般には粒子の大きさは10nm〜200μm、好ましくは50μm以下である。また微粒子を成型して板状として使用することもできる。或いは他の材質に薄膜状にコーティングして使用することもできる。
【0017】
更に、本発明の半導体よりなる光触媒に対して、助触媒であるPtなどの貴金属、Niなどの遷移金属、NiO(xは0を超え、1以下の値を表す。)やIrO、RuO等酸化物の担持等光触媒製造に通常用いられるような修飾を行うことができる。担持方法は含浸法や光電着法などで行うことが出来る。含浸法では、光触媒活性種の塩化物、硝酸塩等の化合物の水溶液を用いて半導体に含浸させた後、100〜200℃で約2〜5時間乾燥して、800℃以下、好ましいのは200〜500℃でかつ還元性雰囲気及び/又は酸化雰囲気下で2〜5時間焼成する。 助触媒量は0.01〜10wt%、好ましくは0.1〜5wt%である。
【0018】
また、水の分解反応を行う際に用いる反応溶液は、純水に限らず、通常、水の分解反応によく用いられるように、炭酸塩や炭酸水素塩、ヨウ素塩、臭素塩等の塩類を混ぜた水を用いてもよい。そして、上記水溶液に本発明の光触媒を添加する。触媒の添加量は、基本的に入射した光が効率よく吸収できる量を選ぶ。照射面積25cmに対して0.05〜10g、好ましくは0.2〜3gである。このように光分解用触媒を添加した水溶液に光を照射することによって水が分解し、水素が発生する。照射する光の波長は半導体の吸収がある領域の波長の光を含むことが必要である。本発明では太陽光を照射してもよい。
【0019】
本発明の光触媒は、水の分解だけでなく多くの光触媒反応に応用できる。
たとえば有機物の分解の場合、アルコールや農薬、悪臭物質などは一般に電子供与体として働き、正孔によって酸化分解されるとともに、電子によって水素が発生するか、酸素が還元される。反応形態は、有機物を含む水溶液に触媒を懸濁して光照射しても良いし、触媒を基板に固定しても良い。悪臭物質の分解のように気相反応でも良い。
【0020】
(実施例)
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。但し、以下の実施例において用いた、BaIn13よりなる光触媒は、錯体重合法により調整した。
【0021】
実施例1:
BaIn13を下記要領に基づき錯体重合法により調整した。すなわち、次の手順によってBaIn13を10g合成した。まず、BaCOを5.458gとIn(NO・3HOを14.7235g、クエン酸を13.7315gそれぞれ秤量し、まずBaCOをビーカーに入れ、硝酸で溶かした後、In(NO・3HOを加え、混ぜながら溶かし、最後にクエン酸を加えた。ホットプレートで100℃で加熱しながら、マグネットスターラーで混合液をかき混ぜた。やがて水が完全に蒸発し、硝酸塩も分解し、溶液が濃くなったら、スターラーを取りだし、加熱はそのまま続けた。充分加熱したところで、加熱を止め、80℃の恒温槽で12時間保持した。さらに、電気炉において450℃で2時間焼結し、灰色な多孔質非晶質が得られた。最後に1000℃で2時間焼成し、黄色みを帯びた粉末化合物が得られた。得られた試料をXRDとSEM−EDSを用いて触媒の化学組成と結晶構造とを調べた。その結果、得られた生成物は、単斜晶系に属し、格子定数a=1.5187、b=2.4527、c=0.41867nm、b=114.66°であることが判明した。紫外−可視吸収スペクトル測定により、本光触媒は紫外線領域から上限460nmの可視光領域まで吸収を示し、バンドキャップが2.7eV以下と見積もることができ、可視光に対して応答性を示すことがわかった。
有機物の分解が光照射で効率良く進行するかを確認するため、水溶液中のメタノールの分解を行った。触媒はPt(0.1wt%)を担持した上記酸化物半導体を用いた。1gの触媒を純水220mlとメタノール50mlの混合液に懸濁し光分解反応をさせた。閉鎖循環系触媒反応装置を用い、マグネチックスターラーで攪拌しながら外部から光を照射した。光源には 300WXeランプを用い、反応セルとしてはパイレックス(登録商標)ガラス製のものを用いた。生成した水素の検出及び定量はガスクロマトグラフィーで行った。その結果、水素が50mmol/h定常的に発生した。酸素は発生しなかった。これは正孔によりメタノールが酸化分解される一方で、電子が水を還元し水素を発生する反応が光照射下で進行していることを示していることが分かった。後記する参考例としてあげた、BaInの触媒と比較すると高い触媒活性を有することが確認された。
【0022】
参考比較例1:
比較のために錯体重合法によりBaInを10g合成し、その性能を試験した。まず、BaCOを4.579g、In(NO・3HOを16.4695g、クエン酸を13.7315gそれぞれ秤量した。まずBaCOをビーカーに入れ、硝酸で溶かした後、In(NO・3HOを加え、混ぜながら溶かし、最後にクエン酸を加えた。ホットプレートで100℃で加熱しながら、マグネットスターラーで混合液をかき混ぜた。やがて水が完全に蒸発し、硝酸塩も分解し、溶液が濃くなったら、スターラーを取りだし、加熱はそのまま続けた。充分加熱したところで、加熱を止め、80℃の恒温槽で12時間保持した。さらに、電気炉において450℃で2時間焼結し、灰色な多孔質非晶質が得られた。最後に1000℃で2時間焼成し、黄色みを帯びた粉末化合物が得られた。
XRDとSEM−EDSを用いて触媒の化学組成と結晶構造を調べた。この系は単斜晶系に属し、格子定数a=1.4432、b=0.5833、c=2.0792nm、b=110.02°であることが判明した。紫外−可視吸収スペクトル測定により、本光触媒は紫外線領域から上限460nmの可視光領域まで吸収を示し、バンドキャップが2.7eV以下と見積もることができ、可視光の応答性を有することがわかった。
上記酸化物半導体の1.0wt%NiO担持はNi(NO水溶液の含侵、200℃で5時間乾燥して、500℃で水素還元、さらに200℃で再酸化によって行った。
1gのNiO/BaInを純水270mlに懸濁し水の光分解反応をさせた。閉鎖循環系触媒反応装置を用い、マグネチックスターラーで攪拌しながら外部から光を照射した。光源には300WXeランプを用い、反応セルとしてはパイレックス(登録商標)ガラス製のものを用いた。生成した水素の検出及び定量はガスクロマトグラフィーで行った。その結果を図1の表に示す。
その結果、水素発生量は、12μmol/hの速度で定常的に発生することがわかったが、その単位時間あたりの水素発生量は、実施例1の光触媒の方が、優れていることが確認された。
【0023】
参考比較例2:
参考比較例1で得られた触媒に光を照射し、水溶液中に混合したメタノールの分解実験を行った。触媒はPt(0.1wt%)を担持した上記酸化物半導体を用いた。1gの触媒を純水220mlとメタノール50mlの混合液に懸濁し光分解反応をさせた。
閉鎖循環系触媒反応装置を用い、マグネチックスターラーで攪拌しながら外部から光を照射した。光源には300WXeランプを用い、反応セルとしてはパイレックス(登録商標)ガラス製のものを用いた。
生成した水素の検出及び定量はガスクロマトグラフィーで行った。その結果、水素が20mmol/h定常的に発生した。酸素は発生しなかった。これは正孔によりメタノールが酸化分解される一方で、電子が水を還元し水素を発生する反応が光照射下で進行していることを示している。しかしながら、メタノール分解能による単位時間あたりの水素発生量は、実施例1に示した本発明の光触媒の方が優れていることが確認された。
【0024】
以上の結果を、図1に示す表1にまとめて示す。すなわち、使用された光触媒成分、担持助触媒の成分とその有無、反応の種類(反応目的)、用いた光源、単位時間あたりの水素ガスの発生量、等の関係を、前記表に示しているものである。
これによると、本発明による実施例の光触媒は、極めて高い触媒活性を有し、単位時間あたりの反応速度が大きいということが明らかにされた。
【0025】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の一般式:Ba In 13 で表されてなる複合酸化物半導体からなる光触媒は、光応答できる波長領域が上限460nmの可視光まで広がり、これまでの光触媒が、紫外光領域でのみ機能していたことを考えると、有効利用できる波長領域を大きく広げ、その意義は極めて大きい。また、光励起で生じたホール及びエレクトロンが速やかに触媒の表面に移動でき、ホールとエレクトロンの再結合の確率が減少し、光に対して高い触媒活性を示す。本発明によれば、可視光エネルギーを利用して水を分解して水素を生成できる。将来的には人工池に光触媒を敷き詰めれば、無尽蔵の太陽光で効率よく水素が大量に製造できる可能性があり、エネルギー問題の克服につながると言える。また、これらの光触媒を水の分解反応でなく他の化学反応に使用しても一向にかまわない。例えばダイオキシンなどの環境ホルモンや有機物の分解反応、また金属イオンの還元反応に応用することができる。環境浄化などにも大きく寄与できる。以上本発明の複合酸化物半導体光触媒は、光の広い領域に対して活性を有すること如上の通りであり、その特性の故、前示使用例以外にも多様な用途に使われることが期待され、今後その果たす役割は、非常に大きいと考えられる。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例及び参考比較例における光触媒活性効果を示す図。

Claims (8)

  1. 一般式:Ba In 13 で表されてなる複合酸化物半導体からなる光触媒。
  2. Pt、Ni、NiO (xは0を超え、1以下の値を表す。)、IrO 、RuO からなる群から選ばれた1種又は2種以上の成分からなる助触媒を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の光触媒。
  3. 請求項1ないし2の何れか1項に記載の複合酸化物半導体からなる水素製造用光触媒。
  4. 請求項3に記載の水素製造用光触媒の存在下、水素含有化合物に紫外線および可視光線を含む光を照射することを特徴とする水素の製造方法。
  5. 請求項1ないし2の何れか1項に記載の複合酸化物半導体からなる水分解用光触媒。
  6. 請求項5に記載の水分解用光触媒の存在下、水に紫外線および可視光線を含む光を照射することを特徴とする水素の製造方法。
  7. 請求項1ないし2の何れか1項に記載の複合酸化物半導体からなる有害化学物質分解用光触媒。
  8. 請求項7に記載の有害化学物質分解用光触媒の存在下、有害化学物質に紫外線および可視光線を含む光を照射することを特徴とする有害化学物質分解方法。
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