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JP3834505B2 - 磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ディスク装置 Download PDF

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JP3834505B2
JP3834505B2 JP2001358338A JP2001358338A JP3834505B2 JP 3834505 B2 JP3834505 B2 JP 3834505B2 JP 2001358338 A JP2001358338 A JP 2001358338A JP 2001358338 A JP2001358338 A JP 2001358338A JP 3834505 B2 JP3834505 B2 JP 3834505B2
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magnetic disk
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housing
disk device
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哲生 湯木
丈紀 平松
裕司 西村
禎 奥村
政彦 田村
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株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ディスク装置のアクチュエータのロック機構に関し、特に、非動作時や運搬時などの衝撃により磁気ディスク装置内のアクチュエータや磁気ヘッド及び記録媒体である磁気ディスク表面が破損することを防止するためのアクチュエータのロック構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置は、情報を含む同心円のデータトラックを有する回転ディスクと、それぞれのトラックでデータの読み取り/書き込みを行う磁気ヘッドと、任意のトラックにヘッドを移動し且つ保持するためにヘッドのキャリヤに連結されたアクチュエータと、を備えた情報記憶装置である。
【0003】
アクチュエータはディスクの半径方向に高速移動できる機能を有している。このため磁気ディスク装置の運搬時や非動作時等においては、外部からの衝撃によりアクチュエータが待避位置からデータ領域へ移動し、ヘッドがディスクの記録面上に粘着する、或いは、ディスクを傷つけて書き込んだ情報を壊してしまうなどの重大な障害が発生してしまう。そのような障害を防ぐために、アクチュエータは所定の位置にロックされる。
【0004】
耐衝撃性は磁気ディスク装置に要求される性能の一つであり、特に携帯が可能であり運搬が容易なノートパソコンに搭載される磁気ディスク装置においては耐衝撃性の要求が高まっている。一般に、携帯時や運搬時、また落下時に磁気ディスク装置に外部から加わる衝撃は、印加時間が短く衝突加速度が大きい。しかも衝撃が加わる方向も一方向にのみ加わるのではなく、あらゆる方向から加わるので、方向に依存しない耐衝撃性向上への要求がますます大きくなってきている。
【0005】
上述した障害を防止するための一つの方法として提案されているロック機構に関する技術が、例えば、特開平7−262716号公報に開示されている。この従来技術はアクチュエータを回転移動させる外部からの衝撃が加わった場合にその衝撃による慣性でロックレバーを回転させ、ロックレバーがアクチュエータに噛み合うことでロックする機構であり、ロックレバーはアクチュエータと同じ回転軸方向に自由度をもつ回転しやすい構造を有する。この従来技術はアクチュエータの移動方向と同一方向の衝撃即ちアクチュエータが角加速度を持つ回転衝撃に対しては高い耐衝撃性を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、磁気ディスク装置全体にディスク面と同一の面方向からの衝撃、即ち並進衝撃に対して、アクチュエータ(スライダを保持するバネ部材とコイルを保持する部材とからなるもの)の重心位置がアクチュエータの回転中心にある場合は比較的高い耐衝撃性を有するが、その重心位置が回転中心から離れていると耐衝撃性は低下する。
【0007】
重心位置が回転中心から離れていると、並進衝撃においてもアクチュエータは角加速度を持つため、アクチュエータをロックする必要があるが、ロックレバーはその回転中心に対しマスバランスのとれた構造であるため並進衝撃に対しては回転しにくく、アクチュエータをロックできないと云う課題が生じる。
【0008】
本発明の目的は、外部からの衝撃に対してアクチュエータの動きを確実に制限できるロック機構を有するディスク装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
磁気ディスクに情報を記録又は再生するヘッドスライダと、前記ヘッドスライダを磁気ディスク径方向に揺動可能に保持するアクチュエータと、情報を記録又は再生するデータ領域とは異なる配置の退避領域に前記アクチュエータをロックするロック機構と、を備えた磁気ディスク装置において、
前記ロック機構は、前記アクチュエータの揺動方向に対して垂直方向に変位する変位部材と、前記変位部材の変位により非圧縮性流体が微小間隙を流動するロック部とを有する構成とする。
【0010】
また、前記磁気ディスク装置において、前記変位部材は先端に仕切り板を有し、前記ロック部はハウジングを有し、前記ハウジングと前記仕切り板との隙間に前記非圧縮性流体を満たすとき、前記仕切り板を前記ハウジングにおいて非圧縮性流体を押し込むことで、前記アクチュエータを前記データ領域に移動させる構成とする。
【0011】
また、前記磁気ディスク装置において、前記変位部材と連結する連結部材を有し、前記連結部材は先端に仕切り板を有し、前記ロック部はハウジングを有し、前記ハウジングと前記仕切り板との隙間に前記非圧縮性流体を満たすとき、前記仕切り板を前記ハウジングにおいて非圧縮性流体を押し込むことで、前記アクチュエータを前記データ領域に移動させる構成とする。
【0012】
また、前記磁気ディスク装置において、前記変位部材と前記連結部材は永久磁石で結合される構成とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る磁気ディスク装置について、図1〜図4を参照しながら以下説明する。図1は本発明の実施形態に係る磁気ディスク装置におけるロック機構を含むロード/アンロード方式の全体構成を示す図であり、図2は本実施形態に関するロック機構の詳細な構造例を示す図であり、図3は本実施形態に関するロック機構の動作特性を示す図である。また、図4は本実施形態に関するロック機構の詳細な他の構造例を示す図である。
【0014】
ここで、1はベース、2はディスク、3はアクチュエータ、4はランプ、5はコイル、6は回転軸、7は外周ストッパ、8は内周ストッパ、9はヘッドアーム、10はロードビーム、11はヘッドスライダ、12はヘッドタブ、20はロック機構、21はハウジング、22は非圧縮性流体、23はレバー、24は押しピン、25はピン、26は仕切り板、27はばね、28は永久磁石、29は軸、をそれぞれ表す。
【0015】
図1において、本実施形態に係るロード/アンロード方式の磁気ディスク装置はディスク回転機構即ちスピンドルモータ(図示せず)がベース1に固定され、ディスク2、ロータリーアクチュエータ3、ランプ4、及びロック機構20を備える。一般に、ロータリアクチュエータ3の回転はボイスコイルモータ(VCM)により行われる。これはアクチュエータ3に取り付けられたコイル5がベース1に取り付けられたマグネットよりなる磁気回路(図示せず)の固定磁気回路中を通って移動することにより、ロータリーアクチュエータ3はベース1に取り付けられた回転軸6を中心に回転する。
【0016】
外周ストッパ7及び内周ストッパ8は、ベース1に、又はロータリアクチュエータ3以外の固定部に、取り付けられてロータリアクチュエータ3の移動を制限する。一般にストッパはゴムなどの弾性体が用いられる。
【0017】
そして、ロータリアクチュエータ3は回転軸6に対し、片側にはアクチュエータを動かすためのコイル5が取り付けられ、反対側に高剛性なアーム9が形成されている。また、アーム9には、ばね材10を介してディスクに情報を読み書きするためのヘッドスライダ11が一つ以上保持されている。更に、ばね材10には、スライダ11を越えて伸びるタブ12が備え付けられている。このように、アクチュエータ3は、スライダ11を保持したばね材10、このばね材と連結し且つコイルを保持したアーム9、から成り立っている。なお、コイル5を保持する部材をコイルホルダとして、アーム9とは別部材とする構造のものもあるが、本実施形態で云うアクチュエータはスライダを作動させる部材を指す。
【0018】
ロード/アンロード用のランプ4は、ベース1に取り付けられている。図1はアンロードした状態、即ちディスク装置が動作していない状態、またはデータの読み書きを行わない状態であり、アクチュエータ3がランプ4に待避している状態を示す。ばね材10のタブ12は、ランプによって支持されており、スライダ11とディスク2が衝撃等により接触して傷ついたり、或いは粘着したりすることを防いでいる。また、アクチュエータ3は、永久磁石等を用いて退避位置にいる時は常にストッパ7に押し付けられた構造となっており、弱い衝撃や振動では動かない構造となっている。その力は、アクチュエータ3がデータを読み書きする際にディスク2のデータ領域へ動く際には、コイルに電流を流すことにより動ける程度の力となっている。
【0019】
図2の(1)に本発明の実施形態に関するロック機構20の詳細を示す。ロック機構20は、レバー23、押しピン24がピン25の回りに回転自在に保持され、ピン25の先端には仕切り板26が取り付けられている。仕切り板26は、ハウジング21の中に実装され、ばね27の自由長の位置で位置決めされている。ハウジング21の中は非圧縮性流体22(圧縮性流体でもよいが非圧縮性流体の方がより効果的)で満たされており、仕切り板26とハウジング21との間の隙間を通ってハウジング21内で右左移動可能となっている。レバー23は軸29により移動可能に保持されている。ここで、流体22の移動は、前記隙間の他に、仕切り板26に設けた貫通孔でも良い。
【0020】
図2の(2)はアクチュエータがデータ領域へ出ていった後の状態を示す。アクチュエータ3により押し込まれたレバー23によりばね27が圧縮され、アクチュエータが移動可能となる。また、その後は、ばね力により初期状態である図2の(1)の状態に回復する。
【0021】
図2の(3)はデータ領域から退避位置へアクチュエータが戻った直後の状態を示す。この場合も図2の(2)の状態と同様の原理でロック解除され、その後図2の(1)の状態へ戻る。
【0022】
仕切り板26はレバー23にアクチュエータ3が当たることにより、左右へ動かされる。この場合、非圧縮性流体22を用いることにより、仕切り板26とハウジング21の隙間により、仕切り板26を押し込む力と、仕切り板26が図2b、2cの状態まで移動する時間の関係は図3に示すような関係となる。即ち、押す時間が短いと必要な力は非常に大きいが、長い時間をかけて押す分には弱い力で押し込むことが可能となるロック機構である。換言すると、図3はロック機構の作動特性を示すものであり、仕切板26を動作させるのに必要な力とそれに要する時間との関係を示した特性曲線であり、時間が短いと仕切板を作動させるのに大の力を要すること並びに時間を長く掛ければ小の力でよいことが解る。
【0023】
一般に、磁気ディスク装置に加わる衝撃(携帯時や運搬時における衝撃、また落下時の衝撃)は11ms以下の時間がほとんどであり、図3で示す領域Aの範囲となる。また、アクチュエータ3がデータ領域に移動する時間を前記衝撃(11ms以下の衝撃)に対して十分長く設定していれば、必要な力は小さくて済み、通常の使用状態では問題なく退避位置から出入り可能となる。更に、永久磁石やVCMの漏洩磁束を用いてアクチュエータ3を外周ストッパ7に対してバイアス的な押付力(ロックする方向)を付加する構造を本実施形態に採用することによって、印加時間が長いが力が弱い衝撃に対しても(通常、衝撃は、力が強いが印加時間が短いので図2の構成例でロック効果を達成している。一方、印加時間が長くて力の弱い衝撃に対しても)十分なロック効果を発揮できる。
【0024】
以上のように、本実施形態に関するロック機構(図2に示す構成例の他に後述する図4の構成例)は、通常の衝撃、例えば11ms以下の衝撃に対してはロック状態が解除されず、所定の一定時間以上、例えば50ms以上の押圧力が持続的に加わらないとアンロック状態とならない機能乃至作用を奏するものである。
【0025】
図4に示すロック機構の構成例は、レバー23と磁性体からなる押しピン24とを永久磁石28を用いて接続した場合である。この構成例によると、レバー23の端部と押しピン24の端部とが互いに突き合わせ面を有していて、レバー23端部の設けられた永久磁石28が磁性体の押しピン24の端部を吸引して互いの端部同士を当接させるものである。そして、アクチュエータ3が退避位置からデータ領域へ移動する場合は、図4の(2)に示すように、図2の(2)と同様の原理で動作し、非圧縮性流体の流れに因る時間遅れで作動する、即ち或る程度の時間を掛けて押し続けることで作動する、いわゆる時間遅れを有するロック機構を構成する。
【0026】
一方、データ領域から退避位置へ戻ってくる場合は、図4の(3)に示すように、非圧縮性流体の流れに因る時間遅れのロック機構は動作せずに、永久磁石28による押しピン24端部との吸引力に打ち勝ってレバー23のみが回転し、スムーズに且つ短時間に退避位置へ移動可能となる(アクチュエータ3は、永久磁石28に因る押しピン端部との吸引力に打ち勝つ力だけで済ませることができ、その移動もレバー23のみを回動させるだけに要する時間で済む)。その後、開放されたロックレバー23は永久磁石28の力により、押しピン24に引き寄せられ自動的に図4の(1)に示す初期状態になる。なお、上述した説明では、押しピン24を磁性体であるとしたが、これに限らず、押しピンに永久磁石を設けても良く、要は、レバー23の端部と押しピン24の端部を磁気的結合で当接させる構造のものであれば良い。
【0027】
また、ロックレバー23が、回転軸29回りにバランスの取れた構造(レバー23の重心位置と回転中心が一致する)とすることにより、衝撃によりレバー23が回転することを防止できる。さらに、レバー23の回転方向とアクチュエータの回転方向を異なった方向とすることにより(図4の(1)によると、レバー23の回転方向は紙面と平行な面であり、アクチュエータ3の回転方向は紙面と垂直な面である)、回転衝撃(前述した並進衝撃とは異なる面での衝撃)が加わった場合もレバーとアクチュエータが同時に動くことが無く、高い信頼性を維持できる。
【0028】
また、本実施形態において、図2と図4に示す非圧縮性流体22とばね27とからなる構成に代えて、単体の弾性特性を有する構造のものであっても良い。即ち、図3に示す特性を備えた材料単体でも良い。
【0029】
さらに上記ロック機構は、ランプ4を用いたロード/アンロード機構のある磁気ディスク装置ばかりでなく、ディスク2の上に退避位置を設け、停止時にディスク上にヘッドが着地するコンタクト・スタート・ストップ方式の磁気ディスク装置における停止位置のロック機構にも適用でき得る。
【0030】
以上のように、本発明の主たる特徴は、アクチュエータを通常は常にロック状態で保持しており、衝撃等の短い衝撃ではアンロック状態にならないが、データを読み書きするためにアクチュエータをデータ領域へ動かす時のように、衝撃に対して十分長い時間(例えば50ms以上)ロックレバーを押しつづけるとアンロック状態になるようなロック機構であることによって、外部からの衝撃に対し確実にアクチュエータを保持できるものである。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、磁気ディスク装置に加わる衝撃等の短い時間の力の印加に対して、アクチュエータへの十分なロック機能を発揮するとともに、通常のアクチュエータの退避動作に対しては弊害を起こさないロック機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る磁気ディスク装置におけるロック機構を含むロード/アンロード方式の全体構成を示す図である。
【図2】本実施形態に関するロック機構の詳細な構造例を示す図である(図1の側面図)。
【図3】本実施形態に関するロック機構の動作特性を示す図である。
【図4】本実施形態に関するロック機構の詳細な他の構造例を示す図である。
【符号の説明】
1 ベース
2 ディスク
3 アクチュエータ
4 ランプ
5 コイル
6 回転軸
7 外周ストッパ
8 内周ストッパ
9 ヘッドアーム
10 ロードビーム
11 ヘッドスライダ
12 ヘッドタブ
20 ロック機構
21 ハウジング
22 非圧縮性流体
23 レバー
24 押しピン
25 ピン
26 仕切り板
27 ばね
28 永久磁石
29 軸

Claims (5)

  1. 磁気ディスクに情報を記録又は再生するヘッドスライダと、前記ヘッドスライダを磁気ディスク径方向に揺動可能に保持するアクチュエータと、情報を記録又は再生するデータ領域とは異なる配置の退避領域に前記アクチュエータをロックするロック機構と、を備えた磁気ディスク装置において、
    前記ロック機構は、前記アクチュエータの揺動方向に対して垂直方向に変位する変位部材と、前記変位部材の変位により非圧縮性流体が微小間隙を流動するロック部とを有する
    ことを特徴とする磁気ディスク装置。
  2. 請求項1に記載の磁気ディスク装置において、
    前記変位部材は先端に仕切り板を有し、前記ロック部はハウジングを有し、前記ハウジングと前記仕切り板との隙間に前記非圧縮性流体を満たすとき、前記仕切り板を前記ハウジングにおいて非圧縮性流体を押し込むことで、前記アクチュエータを前記データ領域に移動させる
    ことを特徴とする磁気ディスク装置。
  3. 請求項1に記載の磁気ディスク装置において、
    前記変位部材と連結する連結部材を有し、前記連結部材は先端に仕切り板を有し、前記ロック部はハウジングを有し、前記ハウジングと前記仕切り板との隙間に前記非圧縮性流体を満たすとき、前記仕切り板を前記ハウジングにおいて非圧縮性流体を押し込むことで、前記アクチュエータを前記データ領域に移動させる
    ことを特徴とする磁気ディスク装置。
  4. 請求項3に記載の磁気ディスク装置において、
    前記変位部材と前記連結部材は永久磁石で結合されることを特徴とする磁気ディスク装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれかに記載の磁気ディスク装置において、
    前記ハウジングと前記仕切り板はばねにより接続されることを特徴とする磁気ディスク装置。
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