[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP3831958B2 - リポソーム用混合脂質及びリポソーム分散液 - Google Patents

リポソーム用混合脂質及びリポソーム分散液 Download PDF

Info

Publication number
JP3831958B2
JP3831958B2 JP24148895A JP24148895A JP3831958B2 JP 3831958 B2 JP3831958 B2 JP 3831958B2 JP 24148895 A JP24148895 A JP 24148895A JP 24148895 A JP24148895 A JP 24148895A JP 3831958 B2 JP3831958 B2 JP 3831958B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liposome
water
liposomes
lipid
mixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24148895A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0987168A (ja
Inventor
嘉宏 矢野
善郎 中野
真人 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
NOF Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NOF Corp filed Critical NOF Corp
Priority to JP24148895A priority Critical patent/JP3831958B2/ja
Publication of JPH0987168A publication Critical patent/JPH0987168A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3831958B2 publication Critical patent/JP3831958B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/10Dispersions; Emulsions
    • A61K9/127Synthetic bilayered vehicles, e.g. liposomes or liposomes with cholesterol as the only non-phosphatidyl surfactant
    • A61K9/1277Preparation processes; Proliposomes

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はリポソーム製造用中間原料であるリポソーム用混合脂質の製造方法、この方法により得られたリポソーム用混合脂質及びこれを用いたリポソーム分散液に関する。リポソームは化粧品成分や薬物を体内に送り込むキャリアーとして利用され、DDS(薬物送達システム)や人工血液、ワクチン等に利用される他、分散液としてバイオ素子や人工細胞、マイクロセルリアクターとして利用できる。
【0002】
【従来の技術】
天然リン脂質などにより構成された二分子膜小胞体であるリポソームは、化粧品や医薬品などのファインケミカルの分野において広く用いられ、特に医薬用DDSの用途に好適な素材として注目されている。しかし、一度に大量のリポソームを作るのは容易ではなく、通常、リポソーム膜構成物質となる各成分を別々に水に投入するだけではリポソームは形成できない。この為、リポソームを工業規模で調製するには、リポソームの中間原料となるリポソーム用混合脂質を、工業生産に利用しやすい様に均一化し、水に分散しやすい形態に、何らかの方法によって加工する事が重要となる。
【0003】
一般に、この様な用途に用いられるリポソーム用混合脂質の製造方法について幾つかの手段が知られている。また、適切なリポソーム用混合脂質がない為に、脂質原料成分を水中に均一分散させる工夫をしたリポソームの製造方法などについても、様々な方法が提案されている。これらのリポソーム用混合脂質の製造方法及びリポソームの製造方法として例えば下記のごとき方法が知られている。
【0004】
▲1▼特開昭60−12127の方法。リポソーム膜構成物質を少量の有機溶媒に膨潤せしめた後、撹拌、練合しながら有機溶媒を除去し均一なリポソーム用混合脂質を得る。これを水に撹拌することによりリポソームが得られる。
【0005】
▲2▼特開平2−167218の方法。リン脂質原料を有機溶媒に均一溶解させ、その後、瞬間真空乾燥によって有機溶媒を揮散させることによってリポソーム用混合脂質を得る。これを水に撹拌することによりリポソームが得られる。
【0006】
▲3▼特開平4−29925の方法。リポソーム形成脂質を水に投入し、これを高圧蒸気にさらした後、薬剤溶液と混ぜ撹拌することでリポソームを得る。
【0007】
▲4▼特開平1−117824の方法。リポソーム膜構成物質を揮発性有機溶媒に溶解し、得られた溶液に水和物の形成に必要な量の水を加え、撹拌しながら有機溶媒を除去して膜構成物質水和物を作り、これに生理活性物質を含有する水溶液を加えて分散させることによりリポソームを得る。
【0008】
▲5▼逆相蒸発法(リポソーム、南江堂、1988年発行、p34)。リポソーム膜構成物質を揮発性有機溶媒に溶解させ少量の水溶液を加えてW/Oエマルジョンを形成させた後、エバポレーターにて有機溶媒を留去することによりゼリー状にゲル化したリポソーム用混合脂質が得られる。これをボルテックスミキサーにて撹拌するか、もしくは多量の水中に分散させることによりリポソームが得られる。
【0009】
▲6▼薄膜法(リポソーム、南江堂、1988年発行、p26)。リポソーム膜構成物質を揮発性有機溶媒に溶解させた後、エバポレーターにて有機溶媒を留去することにより茄子型フラスコの壁面に脂質薄膜を形成させ、これに水溶液を加えてボルテックスミキサーで撹拌することによりリポソームが得られる。
【0010】
▲7▼特開昭60−58915の方法。有機溶媒に溶解していない親油性界面活性剤を含有するリン脂質と水溶液を混合撹拌しリポソームを形成する。また、このものを凍結乾燥、または噴霧乾燥することによりリポソーム製剤が得られ、これを水に再分散させてリポソームを形成させることもできる。
【0011】
▲8▼特開昭57−82310の方法。リン脂質を水性媒体中に分散させた後、この分散液に薬剤を溶解させ、このものを凍結乾燥することによりリポソーム製剤が得られ、これを水に再分散させてリポソームを形成できる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記、従来のリポソーム用混合脂質及びリポソーム製造方法のうち、▲1▼、▲2▼及び▲6▼は、リポソーム膜構成物質を有機溶媒に溶解させることにより均一化させ、その後、有機溶媒を除き、リポソーム用混合脂質を得る方法である。この方法では、見かけ上均一な脂質混合物が得られるが、有機溶媒中では脂質分子がランダムな配向をとっており、親水基の向きがバラバラで、そのままの状態で凍結乾燥しても得られる乾燥物は水になじみ難いという欠点を持っている。例えば、このリポソーム用混合脂質を水に分散させ、押出し法によってリポソームを作製する場合、分散性の悪い部分の影響により、フィルターの目詰まりが頻繁に生じる。
【0013】
それに対し、▲7▼及び▲8▼は一度水に分散させてから、凍結乾燥させているので、脂質が親水基を配向しており、▲1▼、▲2▼や▲6▼の製法で作るより水になじみ易い混合物が製造できる。しかし、もともと水に均一分散させにくい脂質を水に分散しやすくするための工夫が必要であり、均一分散させる媒体として最初から水を用いても、その目的を達するのは困難であり、見かけ上均一な粉末が得られても、微小な未分散の原料が混入する。特に、脂質成分に混合添加されるステロールや脂肪酸など、水難溶性の物質を成分として多量に混ぜた場合、この方法でリポソーム用混合脂質を作るのは困難である。この方法で得られたリポソーム用混合脂質を水に分散させ、押出し法によってリポソームを作製する場合も、未分散原料の影響により、フィルターの目詰まりが頻繁に生じる。
【0014】
▲3▼の方法も、均一分散させる媒体として水を用いているので、基本的には▲7▼▲8▼と同様の欠点を持っている。但し、▲3▼の方法では、未分散原料が均一化しない欠点を緩和する為に、高圧蒸気滅菌をかけ、高圧と高熱により脂質類を水中で強制的に融和させている。しかし、この方法では、高熱による脂質類の変成が避けられない。特に一部のリン脂質は加水分解して、リゾ体を生じる。リゾ体は体内に投与された場合、溶血などの原因となり毒性がある事から、医薬品として使用する場合には問題となる。また不飽和成分を含む場合、加熱による過酸化の問題もある。また、この方法では、粉末化していないのでリポソーム形成前の脂質混合物の状態で保存すると、相分離などを生じ保存安定性も良くない。
【0015】
これらに対し、▲4▼及び▲5▼では、最初に有機溶媒中に脂質成分を溶解させることにより、まず脂質を均一化させ、ここにごく少量の水を加えることによりエマルジョン、もしくは均一な外観を呈する糊状物を形成させる。ここから有機溶媒を除くことで、親水基を配向させた水に分散しやすいリポソーム用混合脂質を得ている。しかし、これらの方法では、有機溶媒と水との混合物から、水を除去せず有機溶媒のみを除去しているので、得られたものは少量の水を含有しており、▲3▼と同様に保存安定性が良くない。また▲4▼の方法では、リポソームに内包させたい薬液と混合する前に、すでにリポソーム用混合脂質に水を含有しているので、混合する薬液を希釈してしまう。その為、高濃度に薬剤を内包させたいと考える場合には不利になる。また水を除去せず有機溶媒のみを除去しているため、エバポレーターやバブリング操作などの方法で水中に分散溶解している有機溶媒を完全に留去するのは困難であり、微量の有機溶媒が水を含んだ脂質混合物中に残留する事は避けられない。このようなものを化粧品や医薬品の中間原料として用いるには品質が不適切であった。
【0016】
以上のようにこれまでに知られている▲1▼〜▲8▼の製造方法には、いずれも欠点があり、これらの方法により得られたリポソーム用混合脂質及びリポソームは水分散性、均一性、保存安定性、少量の有機溶媒の残留による安全性、品質などそれぞれに問題を抱えている。従来、これらの問題すべてを一度に解決した高品質のリポソーム用混合脂質は製造が困難であった。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者らは、前記従来の方法の問題点を解決した理想的なリポソーム用混合脂質、並びにこれを用いたリポソームの製造方法の提供を目的として、水分散性、均一性、品質等に優れるリポソーム用混合脂質及びこれからリポソームを製造する方法について検討を重ねた結果、リポソーム膜構成物質を、水不溶性の揮発性有機溶媒を含む溶媒中に溶解せしめ、この有機溶媒溶液に対して、水もしくは水溶液を加えた後、撹拌しながら有機溶媒を留去し、脂質分散水相を形成後、これを凍結乾燥させることにより、医薬用素材としても利用できる均一で分散性の良い理想的なリポソーム用混合脂質が得られることを見出した。また、この脂質混合物を水に分散させ、押出し法によってリポソームの製造を行うと、従来、押出し法の欠点であったフィルターの目詰まりを著しく軽減できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0018】
すなわち本発明は、リポソーム膜構成物質を、水不溶性揮発性有機溶媒を含む均一溶媒中に溶解する工程 (A) これに水または水溶液を加える工程 (B) 、混合液を撹拌しながら有機溶媒を留去する工程 (C) 、及び残留するリポソーム膜構成物質混合分散水相を凍結乾燥する工程 (D) からなるリポソーム用混合脂質の製造方法、かくして得られたリポソーム用混合脂質および、これを水性溶液に分散させてなるリポソーム分散液である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明で使用されるリポソーム膜構成物質には、膜構成物質として一般に使用されるものであれば特に限定されないが、リポソーム形成能を有する脂質成分を必須成分とし、膜安定化剤としてのステロール類、荷電物質としての脂肪酸または脂肪酸塩、酸化防止剤等を任意成分とするものである。リポソーム形成能を有する脂質としては特にリン脂質が好ましい。
【0020】
リン脂質はホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロールなどに代表される物質で、卵黄、大豆、その他天然原料に由来するものあるいは合成によって得られるものでも良く、これらの混合物もしくは単体いずれでもかまわない。これらに修飾を施したリン脂質誘導体も使用してよい。また1,2−ジ(オクタデカ−2,4−ジエノイル)−sn−グリセロ−3−ホスホコリンなどに代表される各種の重合性リン脂質もこれらのリン脂質に含まれる。これらのリン脂質の中では特にホスファチジルコリンを用いるのが好ましい。
【0021】
ステロールはコレステロールを始めとして、コレステロールアセテート、ジヒドロコレステロールフィトステロール、シトステロール、スチグマステロール、カンペステロールなどを代表とする多くのステロール類が膜安定化剤として使用できるが、特にコレステロールが好ましい。
【0022】
荷電物質として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、エレオステアリン酸、2,4−オクタデカジエン酸などを代表とする脂肪酸やこれらのナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩など各種の脂肪酸塩が好適に用いられる。またホスファチジン酸やジセチルホスフェートなども荷電物質として好適であり、更にリン脂質成分としてホスファチジルグリセロールをまたはその塩を用いた場合、それ自身が荷電物質としても作用する。
【0023】
また酸化防止剤としてトコフェロール等を本発明の効果を損なわない範囲で加えて良い。さらに、特種な安定化効果、生理活性などを付与する目的で、糖脂質やカルジオリピンなど特異な構造の脂質を含有させることも可能である。この他、生理活性を持つ物質を少量混合しておくことも行って良い。
【0024】
リポソーム膜構成物質として、上記の成分を任意に混合して用いることができるが、特に下記の成分の組み合わせを用い、本発明によりリポソーム用混合脂質とする場合に優れた均一性や水分散性を示す。
A:リン脂質とステロール。
上記Aの配合のうち、特に好ましくは下記の成分の組み合わせである。
B:ホスファチジルグリセロールを必須成分とするリン脂質成分とステロール。
C:リン脂質成分とステロール及び脂肪酸塩。
【0025】
リポソーム膜構成物質としてリン脂質とステロールとを含んでいると、得られるリポソーム用混合脂質を水に分散させる際、混合脂質の分散性が向上する。
またホスファチジルグリセロールまたは脂肪酸塩を含んでいると、水への分散性はさらに向上する。
【0026】
Bの処方における組成は、ホスファチジルグリセロールを含むリン脂質全体の量を1とした場合、ステロールはモル比で0.05〜2の割合で含有するのが好ましい。リン脂質中のホスファチジルグリセロールと他のリン脂質の比はモル比で0.005:1〜1:0、更に好ましくは0.05:1〜1:0の範囲で選択される。Cの場合、リン脂質1に対してステロールはモル比で0.05〜2、脂肪酸塩は0.001〜2、更に好ましくは0.01〜1.5の範囲で選択されるのが好ましい。
【0027】
本発明においては、まず上記リポソーム膜構成物質を、水不溶性揮発性有機溶媒を含む均一溶媒中に溶解させる。水不溶性揮発性有機溶媒としてはクロロホルム、ベンゼン、ジクロロメタン、ヘキサン等が挙げられる。またこれらの有機溶媒は混合して用いてもよく、その溶解性を上げる目的で、エタノールやメタノールなど水溶性の有機溶媒や、これと合わせて可溶化させた少量の水などを混合して、水不溶性の揮発性有機溶を含む均一溶媒を調製して使用してもよい。そのような目的に好適な混合溶媒組成の例としてはクロロホルム,メタノール,水の65:25:4の組成や、あるいは80:18:2の組成などが適当であるが、均一な外観であれば必ずしもこの組成や比率に限定する必要はない。
【0028】
膜構成物質を溶解した水不溶性の揮発性有機溶媒を含む均一溶媒に加える水または水溶液としては、蒸留水、イオン交換水、局方注射用水などが好ましく使用され、糖などを含有した水溶液や緩衝液等を加えても良い。あるいは生理活性物質を含ませておいても良い。
【0029】
本発明のリポソーム用混合脂質の製造方法は次に示す手順で実施される。まず、水不溶性の揮発性有機溶を含む均一溶媒にリポソーム膜構成物質を溶解させる。これらの溶媒の使用量は、膜構成物質を完全に溶解する量ならば特に制限はないが、操作性などの条件からリポソーム膜構成物質1gあたり0.05〜20ml程度が適当である。
【0030】
次に、かくして得られたリポソーム膜構成物質の溶液に対し、水もしくは水溶液を加える。加える水または水溶液の使用量は、膜構成物質1gあたり4〜100ml程度が適当である。この時、水不溶性の揮発性有機溶媒を含む均一溶媒に対する水もしくは水溶液の量は、体積比で少なくとも0.5倍程度あるのが良い。より好ましくは1.5倍〜50倍の範囲で選択するのが適当である。これらの水を、水不溶性の揮発性有機溶を含む均一溶媒に添加したときに均一相を形成せず、相分離を生じていると好ましい。
【0031】
次に揮発性有機溶媒の除去を行うが、有機溶媒の除去はエバポレーターを用いて、揮発性有機溶媒を留去しながら水相中にリポソーム膜構成物質を分散する方法が好適であるが、他にも不活性ガス(窒素、アルゴン等)の吹き付けや、バブリング、トラップを付けた減圧装置等、既知の方法が利用できる。いずれの場合も撹拌しながら有機溶媒を除去することが必要である。この工程で十分に有機溶媒を除く必要があるが、微量の残留ならばリポソーム膜構成物質が均一に水相中に分散したことが確認できれば許容できる。
【0032】
次に有機溶媒の除去により生成した混合脂質分散水相を液体窒素もしくはドライアイス- メタノール等を用いて凍結後、凍結乾燥機に取り付け凍結乾燥する。本発明においてはリポソーム膜構成物質を有機溶媒で溶解させた後、これに水性溶液を相当量加えているので凍結乾燥することが重要であり、これによって水及び残留する微量の有機溶媒を除去することができる。このようにしてリポソーム膜構成物質から、リポソーム製造に適する均一なリポソーム用混合脂質を得ることができる。
【0033】
リポソーム用混合脂質からリポソームの製造は、次のようにして行われる。まずリポソーム膜構成物質1gに対して、1〜1000mlの水性溶媒を準備する。水性溶媒としては単なる水を用いても良いし、少量のメタノールなどを含む水性混合溶媒であってもよいが、好ましくは局方注射用水や蒸留水などが用いられる。この時、また水性溶媒に生理活性物質や、蛋白質、緩衝物質や各種の塩、血漿などを溶解させ、溶液状としたのものであってもよい。リポソーム形成溶脂質混合物をこれらの水性溶媒に懸濁させる。これを、マントンガウリンやマイクロフルイダイザーなどの乳化機やワーリングブレンダーなどの高速撹拌機などを用いて物理的な力を加え、分散液とすることによりリポソームが形成される。
【0034】
また本発明によるリポソーム用混合脂質を用い、簡単な分散処理をした分散液を各種の静圧式押出し装置、例えば”EXTRUDER”(商品名、日油リポソーム製)や”リポナイザー”(商品名、野村マイクロサイエンス製)等によって市販のフィルターを強制的に通過させることにより、フィルターの目詰まりを生じることなく、粒径の揃ったリポソームを簡単に製造することができる。
【0035】
このようにして得られたリポソームは、限外濾過、遠心分離、ゲル濾過等の方法によって未保持の薬物を除いても良いし、濃縮や希釈等の操作を自由に行って良い。
【0036】
次に実施例を示して、本発明を更に詳しく説明する。
【実施例】
[実施例1](ホスファチジルコリン/コレステロール/脂肪酸Na)
リポソーム膜構成物質として、ジミリストイルホスファチジルコリン2.89g(4.26mmol)、ジパルミトイルホスファチジルコリン3.13g(4.26mmol)、コレステロール3.30g(8.53mmol)、パルミチン酸ナトリウム0.68g(2.44mmol)を秤量し、2リットルのナス型フラスコに加えた。ここにクロロホルム、メタノール、水からなる均一系混合溶媒(混合比率(容量比)80:18:2)の100mlを加え加温しながら完全溶解させた。これに注射用水200mlを添加して、エバポレーターに取り付け、回転させつつ突沸に注意しながら有機溶媒を取り除いた。途中、透明な糊状の相を経て、膜構成物質は均一に水相に分散し、最終的には粘性のある白色の液体を形成した。このものを液体窒素で凍結後、凍結乾燥器に装着し、30時間凍結乾燥して白色粉末状のリポソーム用混合脂質を得た。
【0037】
得られたリポソーム用混合脂質について、他の実施例、比較例とともに、クロロホルム臭官能試験、リポソーム形成試験、押出し法によるリポソーム形成試験及び内包物取り込み度評価を行った。評価方法は下記▲1▼〜▲4▼のとおりである。評価結果を表1に示す。
【0038】
▲1▼クロロホルム臭官能試験
実施例、比較例で得られたリポソーム用混合脂質5g(液体の場合は計算上5gを含む体積を計量して5gをとる)をビーカーに秤量し、成人男子3名、成人女子2名の被験者を対象として、リポソーム用混合脂質のクロロホルム臭の有無を判断させ、下記2段階により判定した。
×:被験者のうち2名以上がクロロホルム臭を感じたもの。
○:クロロホルム臭を感じた被験者が1名以下の場合。
【0039】
▲2▼リポソーム用混合脂質のリポソーム分散液の作製(リポソーム形成試験)
実施例、比較例で得られたリポソーム用混合脂質1g(液体の場合は計算上1gを含む体積を計量して1gをとる)をビーカーに秤量し、生理食塩水10mlを加えたのち、ホモミキサーで激しく撹拌した。これを口径25φのEXTRUDERに加え、約3kg/cm2 の圧力を加えながら20℃で孔径3.0μmの混合セルロースフィルター(日本ミリポア製)を通過させた。リポソーム形成能の評価は、10mlが通過し終わる時間を測定し、下記の3段階で評価した。
○:180秒以内に通過するもの
小粒径のリポソームが良好に形成されていると考えられる。
△:通過時間が180秒以上、300秒未満のもの。
軽度な不良と考えられる。
×:通過時間が300秒以上かかるもの
これはフィルターにおいて目詰まりが生じているためであり、孔径3.0μm以上の粗大なリポソームもしくは凝集物が生じており、リポソーム形成能不良のものである。
【0040】
▲3▼押出し法によるHb内包リポソーム分散液の作製(押出し法によるリポソーム形成試験)
リポソーム用混合脂質1g(液体の場合は計算上1gを含む体積を計量して1gをとる)をビーカーに秤量し、濃度30g/dlのヘモグロビン溶液10mlを加えたのち、マグネットスターラーを用いて12時間緩やかに撹拌した。これを口径25φのEXTRUDERに加え、加圧(1〜30kg/cm2 )しながら10℃で孔径3.0μm、1.2μm、0.8μm、0.6μm、0.45μm、0.3μm、0.22μmの混合セルロースフィルター(日本ミリポア製)まで順に通過させた。フィルターでの目詰まりの状況を観察し、下記2段階により、押出し法によるリポソーム形成能を判定した。
○:フィルター通過の際、途中で目詰まりする事なく0.22μmまで10ml
全量通過したもので、押出し法によりリポソーム形成容易と考えられる。
×:途中で目詰まりしたもので、押出し法では小粒径リポソームは形成困難と考
えられる。
【0041】
▲4▼内包物質取り込み度測定
また、この試験で0.22μmを全量通過させたサンプルについてのみ、内包物質取り込み度測定を行った。作製したサンプルを生理食塩水で置換したセファロース4B(ファルマシア製)カラムにチャージして、内包されなかったヘモグロビンを除去した。こうして得たヘモグロビン内包リポソームについて市販のリン定量キットおよびヘモグロビン定量キットを用いて、リン定量、ヘモグロビン定量を行った。リン定量から総脂質重量を求め、ヘモグロビン重量を総脂重質量で除してヘモグロビン/総脂質比を算出した。この時のヘモグロビン/総脂質比をリポソーム内包物質取り込み度とした。
【0042】
[実施例2](ホスファチジルコリン/コレステロール/脂肪酸Na)
実施例1においてクロロホルム、メタノール、水からなる均一系混合溶媒(混合比率 80:18:2)の量を20mlに、注射用水添加量を15mlにした以外は実施例1と同様にして操作をし、白色粉末状のリポソーム用混合脂質を得た。得られたリポソーム用混合脂質について、実施例1と同様に▲1▼〜▲4▼の項目について評価を行った。結果を表1に合わせて示す。
【0043】
[実施例3](ホスファチジルコリン/コレステロール/脂肪酸Na)
実施例1においてクロロホルム、メタノール、水からなる均一系混合溶媒(混合比率 80:18:2)の量を20mlに、注射用水添加量を200mlにした以外は実施例1と同様にして操作をし、白色粉末状のリポソーム用混合脂質を得た。得られたリポソーム用混合脂質について、実施例1と同様に▲1▼〜▲4▼の項目について評価を行った。結果を表1に合わせて示す。
【0044】
[実施例4](ホスファチジルコリン/コレステロール/ホスファチジルグリセロール塩)
リポソーム膜構成物質をジミリストイルホスファチジルコリン2.63g(3.87mmol)、ジパルミトイルホスファチジルコリン2.85g(3.88mmol)、コレステロール3.00g(7.76mmol)、ジミリストイルホスファチジルグリセロールアンモニウム塩1.52g(2.22mmol)とした以外は実施例1と同様にして白色粉末状のリポソーム用混合脂質を得た。得られたリポソーム用混合脂質について、実施例1と同様に▲1▼〜▲4▼の項目について評価を行った。結果を表1に合わせて示す。
【0045】
[実施例5](ホスファチジルコリン/コレステロール/脂肪酸)
リポソーム膜構成物質として、ジミリストイルホスファチジルコリン2.91g(4.29mmol)、ジパルミトイルホスファチジルコリン3.15g(4.29mmol)、コレステロール3.31g(8.56mmol)、パルミチン酸0.63g(2.46mmol)とした以外は実施例1と同様にして白色粉末状のリポソーム用混合脂質を得た。得られたリポソーム用混合脂質について、実施例1と同様に▲1▼〜▲4▼の項目について評価を行った。結果を表1に合わせて示す。
【0046】
上記実施例で得られたリポソーム用混合脂質はいずれもクロロホルム臭がなく、水に分散させることにより小粒径の良好なリポソームが形成され、ヘモグロビンと混合して押出し法によるリポソーム形成においても目詰まりを生ずることなく高い取り込み度でヘモグロビンを内包することができた。
【0047】
[比較例1](凍結乾燥なし)
リポソーム膜構成物質として、実施例1と同様の処方で、ジミリストイルホスファチジルコリン2.89g(4.26mmol)、ジパルミトイルホスファチジルコリン3.13g(4.26mmol)、コレステロール3.30g(8.53mmol)、パルミチン酸ナトリウム0.68g(2.44mmol)を秤量し、2リットルのナス型フラスコに加えた。ここにクロロホルム100mlを加え加温しながら完全溶解させた。ここに注射用水30mlを添加して、エバポレーターに取り付け、回転させつつ突沸に注意しながら有機溶媒を取り除いた。膜構成物質は水相に分散し、凍結乾燥を行わずに最終的に粘性のある全量40mlの白色のクリームを形成した。
【0048】
この生成物について、実施例1と同様に、▲1▼〜▲4▼の項目について評価を行った。評価結果を表2に示した。凍結乾燥していないので、クロロホルム臭が残っていた。また30g/dlのヘモグロビンと混合して押出し法によってリポソームを形成した結果、内包物質取り込み率が0.6と低かった。
【0049】
[比較例2](有機溶媒溶液に水添加せず溶媒除去、荷電物質:脂肪酸)
リポソーム膜構成物質として、ジミリストイルホスファチジルコリン2.91g(4.29mmol)、ジパルミトイルホスファチジルコリン3.15g(4.29mmol)、コレステロール3.31g(8.56mmol)、パルミチン酸0.63g(2.46mmol)を秤量し、2リットルのナス型フラスコに加えた。ここにクロロホルム100mlを加え加温しながら完全溶解させた。これをそのままエバポレーターに取り付け、回転させつつ有機溶媒を取り除き固形物を形成させた。ここに水200mlを添加し撹拌によって分散させ、さらさらした微粒子を含む白色の液体を形成した。これを液体窒素により凍結させ、凍結乾燥器に装着し、30時間凍結乾燥して白色粉末を得た。
【0050】
生成物について▲1▼〜▲3▼の項目について評価を行い、結果を表2に示した。有機溶媒に溶解させたのち水添加をしなかったため、リポソーム分散性は悪く、また30g/dlのヘモグロビンと混合して押出し法によるリポソーム形成試験を試みたが目詰まりを生じ、内包物質取り込み度の測定はできなかったた。
【0051】
[比較例3](有機溶媒溶液に水添加せず溶媒除去、荷電物質:脂肪酸Na)
リポソーム膜構成物質として、ジミリストイルホスファチジルコリン2.89g(4.26mmol)、ジパルミトイルホスファチジルコリン3.13g(4.26mmol)、コレステロール3.30g(8.53mmol)、パルミチン酸ナトリウム0.68g(2.44mmol)を秤量し、2リットルのナス型フラスコに加えた。ここにクロロホルム、メタノールからなる比率が1:2の均一系混合溶媒100mlを加え加温しながら完全溶解させた。エバポレーターに取り付け、回転させつつ有機溶媒を取り除き固形物を形成した。ここに水200mlを添加し撹拌によって分散後、このものを液体窒素で凍結した。凍結乾燥器に装着し、30時間凍結乾燥して白色粉末を得た。
【0052】
生成物について実施例1と同様の評価をし結果を表2に示した。有機溶媒に溶解させた後、水添加をしなかったので、混合脂質成分に脂肪酸ナトリウムを含んでいても、リポソーム分散性は悪く、30g/dlのヘモグロビンと混合して押出し法によるリポソーム形成試験で目詰まりを生じた。
【0053】
[比較例4](有機溶媒溶液に水添加せず溶媒除去、凍結乾燥なし)
リポソーム膜構成物質として、ジミリストイルホスファチジルコリン2.89g(4.26mmol)、ジパルミトイルホスファチジルコリン3.13g(4.26mmol)、コレステロール3.30g(8.53mmol)、パルミチン酸ナトリウム0.68g(2.44mmol)を秤量し、2リットルのナス型フラスコに加えた。ここにクロロホルム、メタノールからなる比率が1:2の均一系混合溶媒100mlを加え加温しながら完全溶解させた。エバポレーターに取り付け、回転させつつ有機溶媒を取り除き固形物を形成した。
【0054】
生成物について▲1▼〜▲3▼の項目について評価を行い、結果を表2に示した。リポソーム分散性は悪く、30g/dlのヘモグロビンと混合して押出し法によるリポソーム形成試験で目詰まりを生じた。
【0055】
【表1】
Figure 0003831958
【0056】
【表2】
Figure 0003831958
【0057】
【発明の効果】
本発明により得られるリポソーム用混合脂質は水分散性、均一性、品質等に優れ、この混合脂質を水に分散させることによって品質の良いリポソームが得られ、押出し法によってもフィルターの目詰まりを起こすことなく高い取り込み率でヘモグロビン等の内包物質を取り込むことができるので、DDSや人工血液等に広く応用することができる。

Claims (6)

  1. リポソーム膜構成物質を、水不溶性揮発性有機溶媒を含む均一溶媒中に溶解する工程 (A) これに水または水溶液を加える工程 (B) 、混合液を撹拌しながら有機溶媒を留去する工程 (C) 、及び残留するリポソーム膜構成物質混合分散水相を凍結乾燥する工程 (D) からなるリポソーム用混合脂質の製造方法。
  2. リポソーム膜構成物質がリン脂質成分とステロールとを含むことを特徴とする請求項1記載のリポソーム用混合脂質の製造方法。
  3. リン脂質成分がホスファチジルグリセロールを含むことを特徴とする請求項2記載のリポソーム用混合脂質の製造方法。
  4. リポソーム膜構成物質が脂肪酸塩を含むことを特徴とする請求項2記載のリポソーム用混合脂質の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法によって得られたリポソーム用混合脂質。
  6. 請求項5に記載のリポソーム用混合脂質を水性溶液に分散させてなるリポソーム分散液。
JP24148895A 1995-09-20 1995-09-20 リポソーム用混合脂質及びリポソーム分散液 Expired - Fee Related JP3831958B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24148895A JP3831958B2 (ja) 1995-09-20 1995-09-20 リポソーム用混合脂質及びリポソーム分散液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24148895A JP3831958B2 (ja) 1995-09-20 1995-09-20 リポソーム用混合脂質及びリポソーム分散液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0987168A JPH0987168A (ja) 1997-03-31
JP3831958B2 true JP3831958B2 (ja) 2006-10-11

Family

ID=17075070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24148895A Expired - Fee Related JP3831958B2 (ja) 1995-09-20 1995-09-20 リポソーム用混合脂質及びリポソーム分散液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3831958B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4710109B2 (ja) * 2000-07-24 2011-06-29 日油株式会社 ポリアルキレンオキシド修飾リン脂質、その製造方法および用途
JPWO2002038128A1 (ja) * 2000-11-10 2004-03-11 科学技術振興事業団 小胞体分散液の製造方法
JP4595319B2 (ja) * 2003-12-03 2010-12-08 コニカミノルタエムジー株式会社 リポソーム用脂質、リポソームおよびそれらの製造方法
JP2005162702A (ja) * 2003-12-04 2005-06-23 Konica Minolta Medical & Graphic Inc リポソーム製剤の製造方法、リポソーム製剤およびその製造装置
TWI492759B (zh) 2008-03-05 2015-07-21 Otsuka Pharma Co Ltd 膽甾烷醇衍生物之併用用途
DK2404608T3 (en) 2009-03-04 2015-04-27 Otsuka Pharma Co Ltd CHOLESTANOLDERIVAT for combined use

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0987168A (ja) 1997-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6599527B1 (en) Preparation of pharmaceutical compositions
Anwekar et al. Liposome-as drug carriers.
JP2756526B2 (ja) リポソーム懸濁液の安定化法及びリポソーム懸濁液
US5188837A (en) Lipsopheres for controlled delivery of substances
EP0240346B1 (en) Method of producing liposome
JP2911814B2 (ja) リポソーム性の水中分散する経口投与可能な固体乾燥治療用処方の製造方法
AU738020B2 (en) Method for producing liposomes with increased percent of compound encapsulated
JPH0428412B2 (ja)
JP2843566B2 (ja) 塩酸塩の存在下で生理活性物質を包みこんだ多胞性リポソーム
CN1044093C (zh) 低毒性药物类脂制剂
JP3681776B2 (ja) プロリポソーム及びリポソームの製造方法
JP2798302B2 (ja) リポソームおよび脂質複合体組成物の調製
US5173219A (en) Uniform spherical multilamellar liposomes of defined and adjustable size distribution
CA2705031A1 (en) Gel-stabilized liposome compositions, methods for their preparation and uses thereof
JP3831958B2 (ja) リポソーム用混合脂質及びリポソーム分散液
JP2002511078A (ja) 新規なリポソームの活性成分ベクター
BRPI0309851B1 (pt) "composição sólida de liberação de fármacos hidrofóbicos e processo para sua preparação"
JPH02502719A (ja) 薬理学的剤‐脂質溶液製剤
JP2758297B2 (ja) リポソーム調製物
JPH0437731B2 (ja)
Gunda et al. A Review on Formulation and Evaluation of Liposomal Drugs
JPH0457375B2 (ja)
JPH0446129A (ja) 新規なリポソーム形成助剤
KR950002880B1 (ko) 리포소옴의 제조방법
JPH0624999A (ja) リポソーム製剤

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060627

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060710

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090728

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100728

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100728

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110728

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120728

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120728

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130728

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees