JP3831052B2 - Continuous production method of polyarylene sulfide - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリアリーレンスルフィドの連続式製造方法に関する。さらに詳しくは、電子・電気材料分野、自動車用分野、耐熱性材料分野において、シート,フィルム,繊維等の成形および射出成形に好適な高分子量のポリアリーレンスルフィドを効率的かつ安価に製造することが可能なポリアリーレンスルフィドの連続式製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリアリーレンスルフィド樹脂(PAS樹脂)は、一部熱硬化性を持つ熱可塑性樹脂であり、広い温度範囲にわたり、耐薬品性、機械的特性、耐熱性等に優れると共に、特に高い剛性を有するエンジニアリング樹脂として知られており、電子・電気機器部品の素材や各種の耐熱性材料として有用である。
【0003】
現在、このようなポリアリーレンスルフィド(PAS)の商業的製造方法としては、主にバッチ式製造方法が用いられている。しかし一般に知られているように、このバッチ式製造方法よりも連続式製造方法の方が、設備費用、エネルギー効率等の面で優れているが、PASの場合、連続式製造方法を採用するためには、ポリマーを主成分とする相(ポリマー相)と溶媒を主成分とする相(溶媒相)を分離して槽外へ取り出す必要があった。この場合、ポリマー相と溶媒相とは性質が似ていること、およびPASは230℃以下では固化することのため、ポリマー相と溶媒相とを分離して槽外へ取り出すことが困難であった。
【0004】
このような不都合を踏まえ、下記のPASの連続式製造方法が提案されている。すなわち
重合終了後、未反応のパラジクロロベンゼン(PDCB)、水、NMPを蒸散させ、PASを濃縮する槽を持ち、流量調整のために、液相/気相を分離する液面レベル計を設置していることを特徴とするPAS連続式製造方法(米国特許4056515号)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法は、重合反応の副生成物である塩化ナトリウムが、数千ppm単位で粒子化したPASに包含された状態であるので、その除去のため別途、水洗等の処理を行なっても、得られるPASには塩化ナトリウムが200ppm以上含まれている。従ってPASの主用途である電気・電子分野へ展開する場合に、電気絶縁性,腐蝕の面で、問題があった。
【0006】
本発明は、上述の問題に鑑みなされたものであり、シート,フィルム,繊維等の成形及び射出成形に好適な高分子量のPASを効率的かつ安価に製造することが可能なポリアリーレンスルフィドの連続式製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、鋭意検討した結果、主工程として、重合、洗浄、分離の順に工程を進め、ポリマー相と溶媒相とを分離して槽外へ取り出すことができる分離槽を用いることにより、上記目的を達成し得ることを知見し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明によれば、非プロトン性有機溶媒中で、液状または気体状のイオウ化合物、およびジハロゲン化芳香族化合物を重合成分として重合する工程、その重合溶液を所定の洗浄溶液で洗浄する工程、並びにその重合溶液と洗浄溶液との混合液をポリマー相と溶媒相とに分離する工程を主工程として含み、かつ、この主工程を順に進めるポリアリーレンスルフィドの連続式製造方法において、ポリマー相と溶媒相とへの分離工程が、分離槽によって溶液粘度(ηinh )が0.15以上のポリアリーレンスルフィドを含む相と、溶液粘度(ηinh )が0.15未満のポリアリーレンスルフィドを含む相とに分離して槽外に取り出すことを含むものであることを特徴とするポリアリーレンスルフィドの連続式製造方法が提供される。
【0008】
また、その好ましい態様として、前記重合工程が、非プロトン性有機溶媒中で、水酸化リチウムおよび/またはN−メチルアミノ酪酸リチウム、液状または気体状のイオウ化合物、並びにジハロゲン化芳香族化合物を重合成分として重合するものであることを特徴とする請求項1記載のポリアリーレンスルフィドの連続式製造方法が提供される。
【0009】
また、その好ましい態様として、前記分離槽が、二相に分離した二液相の界面位置を検出することが可能な液面レベル計を有することを特徴とするポリアリーレンスルフィドの連続式製造方法が提供される。
【0010】
また、その好ましい態様として、前記重合工程の終了後、ポリアリーレンスルフィドを取り除いた非プロトン有機溶媒およびハロゲン化リチウムを含む重合溶液に、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物を添加し、リチウムを水酸化リチウムとして回収することを特徴とするポリアリーレンスルフィドの連続式製造方法が提供される。
【0011】
さらに、その好ましい態様として、前記液面レベル計が、インピーダンスポテンショ式の液面レベル計であることを特徴とするポリアリーレンスルフィドの連続式製造方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
本発明のポリアリーレンスルフィドの連続式製造方法は、概略、重合工程、洗浄工程および分離工程に大別される。
I.重合工程
1.重合成分
(1)非プロトン性有機溶媒
本発明に用いられる非プロトン性有機溶媒としては、一般に、非プロトン性の極性有機化合物(たとえば、アミド化合物,ラクタム化合物,尿素化合物,有機イオウ化合物,環式有機リン化合物等)を、単独溶媒として、または、混合溶媒として、好適に使用することができる。
【0013】
これらの非プロトン性の極性有機化合物のうち、前記アミド化合物としては、たとえば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジプロピルアセトアミド、N,N−ジメチル安息香酸アミドなとを挙げることができる。
【0014】
また、前記ラクタム化合物としては、たとえば、カプロラクタム、N−メチルカプロラクタム、N−エチルカプロラクタム、N−イソプロピルカプロラクタム、N−イソブチルカプロラクタム、N−ノルマルプロピルカプロラクタム、N−ノルマルブチルカプロラクタム、N−シクロヘキシルカプロラクタム等のN−アルキルカプロラクタム類、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N−エチル−2−ピロリドン、N−イソプロピル−2−ピロリドン、N−イソブチル−2−ピロリドン、N−ノルマルプロピル−2−ピロリドン、N−ノルマルブチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N−メチル−3−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−3−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−3,4,5−トリメチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−エチル−2−ピペリドン、N−イソプロピル−2−ピペリドン、N−メチル−6−メチル−2−ピペリドン、N−メチル−3−エチル−2−ピペリドンなどを挙げることができる。
【0015】
また、前記尿素化合物としては、たとえば、テトラメチル尿素、N,N’−ジメチルエチレン尿素、N,N’−ジメチルプロピレン尿素などを挙げることができる。
【0016】
さらに、前記有機イオウ化合物としては、たとえば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジフェニルスルホン、1−メチル−1−オキソスルホラン、1−エチル−1−オキソスルホラン、1−フェニル−1−オキソスルホランなどを、また、前記環式有機リン化合物としては、たとえば、1−メチル−1−オキソホスホラン、1−ノルマルプロピル−1−オキソホスホラン、1−フェニル−1−オキソホスホランなどを挙げることができる。
【0017】
これら各種の非プロトン性極性有機化合物は、それぞれ一種単独で、または二種以上を混合して、さらには、本発明の目的に支障のない他の溶媒成分と混合して、前記非プロトン性有機溶媒として使用することができる。
【0018】
前記各種の非プロトン性有機溶媒の中でも、好ましいのはN−アルキルカプロラクタム及びN−アルキルピロリドンであり、特に好ましいのはN−メチル−2−ピロリドンである。
【0019】
(2)水酸化リチウムおよび/またはN−メチルアミノ酪酸リチウム
本発明で必要に応じ用いられる水酸化リチウムおよび/またはN−メチルアミノ酪酸リチウムとしては、特に制限はなく、高純度である限り市販の製品を使用することができる。
このN−メチルアミノ酪酸リチウムとしては、出願人が先に特開平6−25123号、または、特願平6−11404号で提案した製造方法によって製造されたものが好ましい。
すなわち、まず、非プロトン性有機溶媒中で、N−メチル−2−ピロリドンと、リチウムを除くアルカリ金属の水酸化物とを反応させてN−メチルアミノ酪酸のアルカリ金属塩(すなわち、N−メチルアミノ酪酸のリチウム以外のアルカリ金属塩)を合成する。
【0020】
次に、前記N−メチルアミノ酪酸ナトリウム等のN−メチルアミノ酪酸のリチウム以外のアルカリ金属塩の合成で得られたN−メチルアミノ酪酸ナトリウム等のN−メチルアミノ酪酸のリチウム以外のアルカリ金属塩を含有する反応混合物から水分濃度を低減すべく水分を除去する。この水分除去工程は、蒸留等の常法に従って行うことができる。なお、その際、有機溶媒の一部が除去されても構わない。合成したN−メチルアミノ酪酸ナトリウム等のN−メチルアミノ酪酸のリチウム以外のアルカリ金属塩を一旦単離して、次の工程の原料として使用することもできるが、通常は、この水分を除去した後の反応混合物をそのまま、あるいは必要に応じて、溶媒量を適宜に調節する程度で、次の反応工程に供する方がプロセス上有利になる。
【0021】
上記に次いで、前記水分除去の工程で水分濃度を低減したN−メチルアミノ酪酸ナトリウム等のN−メチルアミノ酪酸のリチウム以外のアルカリ金属塩の溶液を塩化リチウムと接触させることにより、このN−メチルアミノ酪酸のリチウム以外のアルカリ金属塩と塩化リチウムとを反応させ、所望のN−メチルアミノ酪酸リチウムを合成する。その際、用いたN−メチルアミノ酪酸ナトリウム等のN−メチルアミノ酪酸のリチウム以外のアルカリ金属塩のアルカリ金属成分(すなわち、リチウム以外のアルカリ金属成分)の塩化物が副生するが、これらの副生アルカリ金属塩化物を除去し、リチウム以外のアルカリ金属成分が完全にまたは十分に除去された所望のN−メチルアミノ酪酸リチウムの溶液を得る。
【0022】
本発明においては、水酸化リチウムおよびN−メチルアミノ酪酸リチウムの両方を用いてもよく、またそのいずれか一方のみを用いてもよい。
【0023】
(3)液状または気体状のイオウ化合物
本発明に用いられる液状又は気体状のイオウ化合物としては、特に制限はないが、硫化水素を好適に用いることができる。
【0024】
(4)ジハロゲン化芳香族化合物
本発明に用いられるジハロゲン化芳香族化合物としては、特に制限はないが、ポリアリーレンスルフィドの製造に用いられる公知の化合物を好適例として挙げることができる。
【0025】
たとえば、m−ジハロゲンベンゼン、p−ジハロゲンベンゼン等のジハロゲンベンゼン類;2,3−ジハロゲントルエン、2,5−ジハロゲントルエン、2,6−ジハロゲントルエン、3,4−ジハロゲントルエン、2,5−ジハロゲンキシレン、1−エチル−2,5−ジハロゲンベンゼン、1,2,4,5−テトラメチル−3,6−ジハロゲンベンゼン、1−ノルマルヘキシル−2,5−ジハロゲンベンゼン、1−シクロヘキシル−2,5−ジハロゲンベンゼンなどのアルキル置換ジハロゲンベンゼン類またはシクロアルキル置換ジハロゲンベンゼン類;1−フェニル−2,5−ジハロゲンベンゼン、1−ベンジル−2,5−ジハロゲンベンゼン、1−p−トルイル−2,5−ジハロゲンベンゼン等のアリール置換ジハロゲンベンゼン類;4,4’−ジハロビフェニル等のジハロビフェニル類:1,4−ジハロナフタレン、1,6−ジハロナフタレン、2,6−ジハロナフタレン等のジハロナフタレン類などを挙げることができる。
【0026】
これらのジハロゲン化芳香族化合物における二個のハロゲン元素は、それぞれフッ素、塩素,臭素またはヨウ素であり、それらは同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
【0027】
これらの中でも、好ましいのはジハロゲンベンゼン類であり、特に好ましいのはp−ジクロロベンゼンを50モル%以上含むものである。
【0028】
(5)使用割合
後述するように、仕込み操作として、反応槽に非プロトン性有機溶媒と硫黄化合物、水酸化リチウムおよび/またはN−メチルアミノ酪酸リチウムを混合する。そのとき、硫黄化合物に対する水酸化リチウムおよび/またはN−メチルアミノ酪酸リチウムの使用割合は、硫黄原子/リチウム原子のモル比が1/1になるようにする。未反応の硫黄化合物は、予備重合前に除去する。例えば、硫黄化合物に硫化水素を用いたときは、窒素バブリング等で除去することができる。また、水酸化リチウムやN−メチルアミノ酪酸リチウム等のリチウム塩を系内に加えても良い。
なお、本発明は連続式製造方法であるため、各成分の配合比は、所定の槽へ流入する各成分の流量比(単位時間当たりの重量、モル量等)となる(以下の説明においても同様である)。
【0029】
硫黄化合物に対するジハロゲン芳香族の配合量は、ジハロゲン芳香族化合物/硫黄原子のモル比が、0.5〜2.0好ましくは0.9〜1.3となるようにする。0.5未満の場合、PASが分解し、2.0より大きい場合、ジハロゲン芳香族化合物の回収コストが高くなる。
【0030】
非プロトン性有機溶媒1リットル中に含まれるジハロゲン芳香族のモル数が0.8〜4.0モル、好ましくは1.2〜3.7モルとなるようにする。0.8モル/リットル未満の場合、分子量が急激に低下し、その制御が困難であり、4.0モル以上のときは分子量が低下し、樹脂の物性値は実用レベルではない。
【0031】
本発明においては、必要に応じ、前記ジハロゲン化芳香族化合物に加えて活性水素含有ハロゲン化芳香族化合物、1分子中に3個以上のハロゲン原子を有するポリハロゲン化芳香族化合物、およびポリハロゲン化芳香族ニトロ化合物などの分岐剤を適当に選択して反応系に添加し、これを使用することもできる。
【0032】
必要に応じて使用される前記分岐剤の使用割合は、前記硫化水素1モルに対し、通常、0.0005〜0.05モル、好ましくは0.001〜0.02モルである。
【0033】
2.重合方法
以下、本発明における重合方法を各操作順に説明する。
(1)仕込み操作
この操作では、イオウ化合物、水酸化リチウムおよび/またはN−メチルアミノ酪酸リチウム、ジハロゲン化芳香族化合物および非プロトン性有機溶媒を、たとえば重合反応器(反応槽)内に仕込む。前記各成分の仕込み量は、前述した使用割合(所定の槽へ流入する各成分の流量比)の範囲内のものとする。
【0034】
これら各成分を仕込む際の各成分の添加順序に特に制限があるわけではないが、以下の三方法を仕込み処方の好適例として挙げることができる。なお、イオウ化合物として、硫化水素を用いた例を示している。
【0035】
▲1▼ まず、水酸化リチウムおよび/またはN−メチルアミノ酪酸リチウムとジハロゲン化芳香族化合物との非プロトン性有機溶媒溶液を調製し、この非プロトン性極性有機溶媒溶液に硫化水素を吹込み、溶解させる。
【0036】
▲2▼ あらかじめ硫化水素を吹込み、溶解させた非プロトン性溶媒溶液を、水酸化リチウムおよび/またはN−メチルアミノ酪酸リチウムとジハロゲン化芳香族化合物とに混合する。
【0037】
▲3▼ 水酸化リチウムおよび/またはN−メチルアミノ酪酸リチウムの非プロトン性有機溶媒溶液に硫化水素を吹込み、溶解し、次いでジハロゲン化芳香族化合物を添加する。
【0038】
なお、硫化水素を吹込む際の系の温度は、硫化水素が気体状を保つ温度以上で良いが、通常、0〜170℃とすることが好ましい。さらに好ましくは80〜150℃、中でも120〜140℃が最も好ましい。170℃以上の場合、固体状の硫化物が析出するおそれがある。
【0039】
また、硫化水素を用いる場合、その吹き込む際の圧力は、常圧でも加圧してもよい。吹き込み時間としては、特に制限はないが、本発明が連続式の製造方法であるため、製造開始から終了まで常に吹き込むことが好ましい。
【0040】
吹きこみ量は、プロセス上の諸条件により異なるが、反応槽内の未反応のジハロゲン化合物に対して2倍(モル単位)を保持するように吹き込むのが好ましい。 過剰のH2 Sは公知の方法で除去してよい。
仕込み操作の各槽内での重合溶液の線流速及び滞留時間は、想定する各成分の流入量や槽の形状、大きさにより異なるが、線流速は、好ましくは、0.0005〜0.5m/min.、滞留時間は、0.1〜20時間、好ましくは0.1〜10時間、さらに好ましくは0.1〜5時間になるよう槽形状、流入口での速度等を調整する。線流速が0.0005m/min.未満であると生産性が悪くなり、0.5m/min.を超えると硫化リチウム(Li2 S)が充分量合成される前に次の重合操作、または予備重合操作へ重合溶液が流入し、重合効率が悪化する。
【0041】
なお、本発明における線速度は、A/ρS(cm/min.)で示される。ここでAは、ポリマー流入量(g/min.)、ρはポリマーの密度(g/cm3 )、Sは槽の断面積(cm2 )をそれぞれ示す。
【0042】
また、滞留時間が0.1時間より短いとLi2 Sが充分量合成される前に次の、重合操作または予備重合操作へ重合溶液が流入し、重合効率が悪化する。20時間より長いと生産性が低下する。
【0043】
各槽の流入量と流出量とが等しくなるように調整することが、槽内の液面レベルを一定に保つ上で好ましい。このような流量の調整としては、公知の流量計、液面レベル検出計の使用を挙げることができる。
【0044】
(2)予備重合操作
本発明においては、必要に応じて非プロトン性有機溶媒中で、水酸化リチウムおよび/またはN−メチルアミノ酪酸リチウムとイオウ化合物とジハロゲン化芳香族化合物との予備重合を行うことが、より高分子量のPASを製造する上で好ましい。
この予備重合については特に制限はないが、本重合の前に予備重合をするPASの製造方法としては、前述の特開平6−248077号公報,特願平6−104518号に開示されており、それらの方法に準拠することができる。
それらの中から反応条件の一例を、以下で説明する。
前記仕込み操作(1)で得られた反応混合物に、ジハロゲノ芳香族、水、および非プロトン性有機溶媒を添加し、180〜250℃で0.1〜10時間、好ましくは1〜6時間保持する。反応時間が0.1時間未満であると、反応が進行せず、10時間を超えると、反応時間を長くした割りには、反応が進行しない。各重合成分の配合量は、下記の条件を満たすことが好ましい。
なお、各成分の配合量は、予備重合槽へ流入する各成分の流量比を示す。
▲1▼ 非プロトン性有機溶媒1リットル中に含まれるジハロゲン化芳香族化合物のモル数は、0.8〜4.0(モル/リットル)が好ましく、さらに好ましくは1.2〜3.7(モル/リットル)である。0.8(モル/リットル)未満であると、分子量が急激に低下し、その制御が困難となる。4.0(モル/リットル)を超えると分子量が低下し、樹脂の物性値を実用レベルに確保することができないことがある。
▲2▼ イオウ化合物1モルに対する、ジハロゲン化芳香族化合物の使用割合は、0.5〜2モルが好ましく、さらに好ましくは0.9〜1.3モルである。0.5モル未満であると、PASが分解し、2.0モルを超えるとジハロゲン化芳香族化合物の回収コストが高くなるおそれがある。
▲3▼ 水と非プロトン性有機溶媒との重量比(水/非プロトン性有機溶媒)は、3/97以上であることが好ましく、さらに好ましくは5/95〜15/85である。3/97未満であると、重合が進行しないことがある。15/85を超えると、達成される分子量が低下するうえ、260℃の反応温度では蒸気圧が高くなるので、設備上好ましくない。
【0045】
槽内での重合溶液の線流速及び滞留時間は、想定する各成分の流入量や槽の形状、大きさにより異なるが、線流速は、好ましくは、0.0005〜0.5m/min.、滞留時間は、0.1〜20時間、好ましくは0.1〜10時間、さらに好ましくは0.1〜5時間になるよう槽形状、流入口での速度等を調整する。線流速が0.0005m/min.未満であると生産性が悪くなり、0.5m/min.を超えると充分に予備重合が進行しないうちに、本重合操作へ重合溶液が流入するので予備重合の意味がない。
また、滞留時間が0.1時間未満であると予備重合が十分に進行しないうちに、本重合操作へ重合溶液が流入するので予備重合の意味がない。20時間を超えると生産性が低下する。
【0046】
生成した低分子量のPASは連続的に、次の本重合操作に流入する。予備重合槽への流入量と流出量とが等しくなるように調整することが、槽内の液面レベルを一定に保つ上で好ましい。このような流量の調整としては、公知の流量計、液面レベル検出計の使用を挙げることができる。
なお、ここで低分子量とはポリマーの溶液粘度ηinhが0.15未満であることを意味する。
【0047】
(3)ポリマー濃厚相と溶媒相とへの分離操作
本発明においては、予備重合反応終了後、PASが固化しないように必要に応じて加熱保温しながら、得られた重合溶液(I)に水を添加することが好ましい。この場合、添加する水の量は、添加する水と重合溶液(I)中の非プロトン性有機溶媒との重量比(水/非プロトン性有機溶媒)が、好ましくは5/95以上、さらに好ましくは5/95〜15/85になるようにする。(水/非プロトン性有機溶媒)が5/95未満であるとポリマー濃厚相と溶媒相とに分離せず、塩化リチウムを抽出できないことがある。15/85を超えると、達成される分子量が低下するうえ260℃の反応温度では蒸気圧が高くなるので、設備上好ましくない。
定常運転時には、連続的に水を添加しながらポリマー濃厚相と溶媒相とに分離させ、連続的に反応槽からポリマー濃厚相を取り出し、別の反応槽に入れる。この場合の分離方法としては、特に制限はないが、二相の界面を判別、分離できる液面レベル計、例えばインピーダンスポテンショ式レベル計により界面を検出しながら二相を分離して、反応槽の下部よりポリマー濃厚相のみを取り出すことを好適例として挙げることができる。
なお、この分離操作は重合工程における中間的操作であり、後述する主工程の分離工程とは異なるものである。
【0048】
(4)溶媒添加操作
本発明においては、PASが固化しないように必要に応じて加熱保温しながら溶媒添加操作をすることが好ましい。この操作で用いられる溶媒は、水及び非プロトン性有機溶媒の混合溶媒である。ポリマーの濃度が非プロトン性有機溶媒1リットルに対し、好ましくは0.8〜4.0モル/リットル、さらに好ましくは1.2〜3.7モル/リットルとなるように非プロトン性有機溶媒を、かつ水と非プロトン性有機溶媒との重量比(水/非プロトン性有機溶媒)が好ましくは5/95以上、さらに好ましくは5/95〜15/85となるように水をそれぞれ上記ポリマー濃厚相へ添加する。
【0049】
(5)本重合操作
本発明における本重合操作については特に制限がない。特開平6−248077号公報等、いくつかの公知文献に開示された条件に準拠して良い。
【0050】
反応容器としては、たとえば、ステンレス製オートクレーブ(攪拌翼として、パドル翼を備え、回転数300〜700rpm)を挙げることができる。
【0051】
本重合温度としては、200〜280℃が好ましい。200℃未満であると、反応時間が長くなりすぎ、280℃を超えると、ポリマーが熱分解することがある。
【0052】
重合槽に流入した低分子量PASの槽内での線流速及び滞留時間は、各成分の流入量や槽の形状、大きさにより異なるが、線流速は、好ましくは0.0005〜0.5m/min.、滞留時間は、0.1〜20時間、好ましくは0.1〜10時間、さらに好ましくは0.1〜5時間になるよう槽形状、流入口での速度等を調整する。
線流速が0.0005m/min.未満であると生産性が悪くなり、0.5m/min.を超えると重合が充分に進行しないので収率が低下する。滞留時間が0.1時間未満であると重合が充分に進行しないので収率が低下し、20時間を超えると生産性が低下する。
【0053】
生成した高分子量のPAS(ηinh が0.15以上)は連続的に、次の洗浄−分離工程に流入する。重合槽への流入量と流出量とが等しくなるように調整することが、槽内の液面レベルを一定に保つ上で好ましい。このような流量の調整としては、公知の流量計、液面レベル検出計の使用を挙げることができる。
なお、(5)、または(2)および(5)の重合操作は、単段、二段の重合として説明しているが、三段以上の多段重合であってもよく、また、温度条件を二以上の多段に変化させてもよい。
【0054】
本重合をした後で、得られた重合溶液(II)に対し、さらに前記操作(3)〜(5)を1回または複数回繰り返しても良い。この操作によって、生成したポリアリーレンスルフィドは、より高分子量化したうえ含有リチウム量が著しく減少し、低分子量成分等の不純物よりも除去される。
工程が簡素化すると共に、従来より効率良くリチウム塩の回収ができ、製造コストが低下する。
【0055】
(6)リチウムイオンの回収操作
本発明においては、重合操作終了後、必要に応じて、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物を投入して、リチウムイオンを回収することが好ましい。
【0056】
▲1▼ アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物の投入
重合溶液(II)から前記PASを除去した後に、投入するアルカリ土類金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物としては、特に制限はないが、たとえば、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化マグネシウム等を挙げることができる。中でも工業的にも容易に入手できかつ安価な水酸化ナトリウムが特に好ましい。
【0057】
▲2▼ アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物の投入方法
本発明に用いられるアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物の投入方法としては特に制限はないが、例えば水溶液状または固体状のアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物を一般的に工業的に用いられる方法、例えば槽内やラインで混合する方法を挙げることができる。
その投入量は、リチウムイオン1モルに対し、水酸イオンが0.90〜1.1モル、好ましくは0.95〜1.05モルになるようにする。1.1モルを超えても水酸化リチウムの生成に支障はないが、アルカリ金属(土類金属)水酸化物の原単位の増加や後続の操作との関連で生成PASの純度の低下を招くことがあるので好ましくない。また0.90未満の場合、リチウムが塩化物として溶解したままとなり、リチウムのロスになる。
【0058】
▲3▼ リチウムイオンと水酸イオンとの反応条件
リチウムイオンと水酸イオンとを反応させる条件としては特に制限はないが、反応温度としては、例えば、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物を水溶液状で投入する場合、通常0〜230℃、好ましくは65〜150℃であり、固体状で投入する場合には、通常60〜230℃、好ましくは90〜150℃である。反応温度が低い場合、溶解度が低く、反応速度が著しく遅くなる。反応温度が高い場合NMPの沸点以上になり、加圧下で行なわなければならずプロセス的に不利になる。また、反応時間としては、特に制限はない。
【0059】
▲4▼ リチウムイオンの回収
本発明の場合のように連続してPASを製造する場合には、水酸化リチウム溶液として次工程に供するのがより好ましい。すなわち、固体状の水酸化リチウムやアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩化物が存在する非プロトン性有機溶媒中に液状又はガス状の硫黄化合物を投入すると水酸化リチウムは非プロトン性有機溶媒に可溶な水硫化リチウム(LiSH)となり、これにより溶解しないアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩化物を固液分離により分離除去でき、水酸化リチウム溶液として連続式PAS製造の次工程にそのまま供給することができる。
【0060】
II.洗浄工程
重合槽から出た重合溶液IIにPASが固化しない程度に水を添加し、洗浄槽に流入させる。水量は重合溶液IIの量、温度により異なるが、冷却しすぎてPASが固化、析出しなければ良い。洗浄槽は通常、50〜700rpmで攪拌させて、重合溶液IIと水とが良く混合するようにすることが好ましい。
【0061】
洗浄槽に流入したPASの槽内での線流速及び滞留時間は、各成分の流入量や槽の形状、大きさにより異なるが、線流速は、0.0005〜0.5m/min.、滞留時間は、0.1〜20時間、好ましくは0.1〜10時間、さらに好ましくは0.1〜5時間になるよう槽形状、流入口での速度等を調整する。
【0062】
線流速が0.0005m/min.未満であると生産性が悪くなる傾向があり、0.5m/min.を超えると洗浄が不十分となる傾向がある。滞留時間が0.1時間未満であると洗浄が不十分になり、20時間超えると生産性が低下する。
【0063】
洗浄溶液は、ポリマーに付着している不純物、副生成物がそれに溶解してポリマーに悪影響を与えないものであるならば特に制限はなく、たとえば、メタノール,アセトン,ベンゼン,トルエン,水,NMPを挙げることができる。中でも水が好ましい。
【0064】
III .分離工程
重合反応終了後の重合溶液を分離槽に導入する。定常運転時には、重合溶液と水との混合液は、分離槽においてポリマー相と溶媒相に分離する。この分離槽には、液面レベル計を設けることが好ましい。この液面レベル計としては、二相の界面を判別、分離できる液面レベル計であれば、特に制限はないが、界面の槽底からの高さ(実際の値)=H1 、界面の槽底からの高さ(レベル計の値)=H2 としてR=100(H1−H2)/H1 (%)が±20%以内、好ましくは±15%以内、更に好ましくは±10%以内の精度を持つことが好ましい。分離できない場合は、ポリマーが溶媒相に多量に混入するため、配管中で冷却した場合、ポリマーが析出し配管詰まり等の原因となる。また、副生成物のリチウム塩がポリマーに多量に含まれるため、洗浄操作が複雑になる。
【0065】
前述のRが±20%を外れると分離が不十分となり、例えば配管の詰まりが生じ、メンテナンスの回数が増える。Rが±20%以内を保つためには、例えばインピーダンスポテンショ式レベル計により界面を検出しながら二相を分離して、槽外へポリマー相、溶媒相を取り出すことを挙げることができる。その際、取り出すポリマー相と溶媒相の合計量が、洗浄−分離槽に流入する量と等しくなるように調整することが好ましい。
【0066】
さらに界面の乱れによってポリマー相と溶媒相とが混合することを防ぐために工夫を施すことが必要である。例えば分離槽を鉛直方向に縦長にして、重合溶液を槽の中央部から静かに流入させ、槽の下部からポリマーを取り出すことを挙げることができる。
【0067】
なお、本発明で必要に応じて用いられるインピーダンスポテンショ式液面レベル計は、概略、図1に示す構成からなり、下記の動作原理、および界面検出の原理を有するものである。
【0068】
[動作原理]
測定流体に適したインピーダンスのエレメント1を槽2内に設置すると、測定流体の満たされた位置までエレメント1が流体に短絡され、エレメント1に定電流を流せば、生じる電圧は液面6のレベルに反比例する。
【0069】
[界面検出の原理]
本発明のように、溶媒相3/ポリマー相4(ポリマー相は溶媒相より抵抗が大きい)の二相に分離した重合溶液にこの液面計を設置し、A〜E点の電圧を測定する。溶媒相3の液面Aから界面D(界面5)までは、一定の割合で発生電圧は小さくなる。界面D(界面5)を過ぎると、絶縁性が高いポリマー相4になるため、電流が流れ難くなり、電圧変化が急変するころが、界面として検出されることになる。
【0070】
分離槽に流入したPASの槽内での線流速及び滞留時間は、各成分の流入量や槽の形状、大きさにより異なるが、線流速は好ましくは0.0005〜0.5m/min.、滞留時間は、0.1〜20時間、好ましくは0.1〜10時間、さらに好ましくは0.1〜5.0時間になるよう槽形状、流入口での速度等を調整する。
【0071】
線流速が0.0005m/min.未満であると生産性が悪くなる傾向があり、0.5m/min.を超えると溶媒相とポリマー相の界面が乱れ、ポリマー相に溶媒が余分に混入し、連続製造装置のシャットダウン等の原因となる傾向がある。
【0072】
滞留時間が0.1時間未満であると分離が不十分となり、20時間を超えると生産性が低下する。
【0073】
分離した溶媒相(NMP,水,LiClが主成分である)から水酸化リチウムを回収する方法は、前記(6)の操作と同様にすることができる。回収した水酸化リチウムは仕込み操作で再利用することができる。
【0074】
なお、より十分な洗浄、分離効果を得るために、洗浄および分離工程は、任意の回数繰り返しても良い。
【0075】
IV.後処理工程
(1)溶媒除去操作
本発明においては、洗浄および分離工程を終了したポリマー相には、まだ溶媒が含まれるため、溶媒の除去をすることが好ましい。この溶媒除去操作ととしては、特に制限はなく、公知のPAS製造方法で用いられる溶媒除去方法(たとえば特開平7−33878号公報等に開示されたフラッシュ法)に準拠することができる。
本操作ではポリマー相と気相との界面を検出することができれば良いので、各種レベル計から適宜選択して使用することができる。
槽内でのポリマー相の滞留時間、線流速は、ポリマー相の流入量や槽の形状、大きさにより異なるが、線流速は、好ましくは、0.0005〜0.5m/min.、滞留時間は、0.1〜20時間、好ましくは0.5〜10時間、さらに好ましくは0.1〜5時間になるよう槽形状、流入口での速度等を調整する。
線流速が0.0005m/min.未満であると生産性が悪くなり、0.5m/min.を超えると溶媒が十分に除去されない。
滞留時間が0.1時間未満であると溶媒が十分に除去されず、20時間を超えると生産性が低下する。
【0076】
(2)PASの取り出し操作
前記溶媒除去操作を終えたPASは、溶融状態で、または適当な方法で冷却して固化、粒状にして取り出すことができる。冷却法としては、空冷,水冷,油冷等を挙げることができる。
【0077】
本発明の方法においては、以上のようにして、ポリマーの溶液粘度(ηinh )が0.10以上、好ましくは0.17以上であり、メルトインデックス(MI)が0〜1000g/10分であるところの、十分に高分子量であって、ある場合には、ゲル形成性であると共に、粒径が0.5〜5mmであるところの、粒径の制御された粒状のポリアリーレンスルフィドを、簡略化された工程で容易にかつ安定に得ることができる。なお、分子量が目標の値に達しない場合には前述のように、操作I−2−(3)〜(5)を繰り返すとよい。また、この発明による粒状とは、通常顆粒状であるがビーズ状であってもよい。また、前記溶液粘度は、粒状のポリアリーレンスルフィドをα−クロルナフタレンに0.4dl/gの濃度になるように溶解し、206℃の温度でウベローデ粘度計を使用して測定された値である。
【0078】
前記操作I−2−(1)〜(5)の1サイクルで得られたPASの含有リチウム量は、諸条件により多少変動するが、500重量ppmを超えることはない。含有リチウム量をより以上減らす場合には、前記操作I−2−(3)〜(5)を任意の回数繰り返せばよいが、含有リチウム量を10重量ppmまで低減させる場合でも2回の繰り返しで十分で、その時の収率も87重量%程度を期待することができる。収率については特に制限はないが、特別に含有リチウム量を低減させる(10ppm未満)場合を除くと、仕込みPDCBに対して80%以上は十分に期待することができる。
【0079】
本発明により得られたポリアリーレンスルフィドから各種の製品を成形する場合には、ポリアリーレンスルフィドに必要に応じて他の重合体、顔料、グラファイト、金属粉、ガラス粉、石英粉、タルク、炭酸カルシウム、ガラス繊維、炭素繊維、各種ウィスカーなどの充填剤、安定剤、離型剤などを適宜配合することができる。
【0080】
本発明により得られたポリアリーレンスルフィドは、各種成形品の材料、たとえばフィルム、繊維、機械部品、電気部品、電子部品などの材料として好適に利用することができる。
【0081】
【実施例】
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。
なお、溶液粘度は下記の方法で測定した。
得られたポリマーを、α−クロロナフタレンに0.4dl/gの濃度になるように溶解し、206℃の温度でウベローデ粘度計で測定した値を溶液粘度ηinhとする。
【0082】
[実施例1]
本実施例においては、水硫化リチウム合成槽、硫化リチウム合成槽、予備重合槽(2個)、重合槽、洗浄槽、分離槽、および溶媒除去槽を備えた連続式PAS製造装置を用いた。この7槽は、いずれも形状が同一であり、槽の内径は350mm、槽の高さは300mm、容積は約30リットルの円筒状であった。
<重合工程(仕込み操作)>
130℃−常圧下の水硫化リチウム合成槽に、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)10.3kg/h、水酸化リチウム1.1kg/hr、硫化水素1.6kg/hの流量で24時間添加し続けた。槽内の線流速は0.0023m/min.とし、滞留時間2.2時間とした。
その後、水硫化リチウム(LiSH)を含む重合溶液を13kg/hの流量で、180℃−常圧下の硫化リチウム合成槽に流入させた。槽内の線流速、滞留時間は前記と同様にした。過剰な硫化水素および水は合成系の熱によって、蒸発させて槽内から除去した。
<重合工程(予備重合操作)>
前記仕込み操作で合成した硫化リチウム(Li2 S)を含む重合溶液とパラジクロロベンゼンとを各々11.5kg/h、3.4kg/hrの流量で20時間、240℃−kg/cm2 下の予備重合槽に流入させた。槽内の線流速は0.0026m/minとし、滞留時間は1.9時間とした。この操作では低分子量のPASが得られた。サンプル採取してηinh を測定したところ、0.13であった。
<重合工程(本重合操作)>
前記低分子量のPASを含む重合溶液を14.9kg/hの流量で、260℃−6kg/cm2 下の予備重合槽Iに、次いで重合槽IIに流入させた。各槽内の線流速、滞留時間は予備重合操作と同一とした。この操作では高分子量のPASが得られた。サンプル採取してηinh を測定したところ、0.20であった。本重合終了後の重合溶液は1リットルのNMPに対し、PASは250g含まれており、生産量は2.5kg/hrであった。
<洗浄工程>
前記高分子量のPAを含む重合溶液、水、およびNMPを、各々14.9kg/h、3.4kg/h、10.2kg/hの流量で洗浄槽に流入させた。槽内は200rpmで攪拌し、重合溶液の線流速、滞留時間は各々0.0049m/min.、1時間とした。
<分離工程>
その後、洗浄槽から分離槽へ洗浄工程と同流量で、重合溶液を流入させた。重合溶液の線流速、滞留時間は洗浄工程と同一とした。
洗浄槽にはインピーダンスポテンショ式の液面レベル計(ディテック社製レベル連続指示伝送器IP型、測定できる最大深さ:250mm、エレメントの材質:接液部および非接液部ともSUS304、電源:AC100(AC200V,DC24Vにも対応可)、定電流の出力:DC4〜20mV、精度:±5%)を設置し、NMP相とポリマー相との界面を検出しながら、分離槽下部のバルブからポリマー相のみを5.5kg/hrの流量で取り出した。
溶媒相は、分離槽上部から槽外へ23kg/hrの流量で取り出した。溶媒相は所定の処理を行い、回収した。
計算上の溶媒相とポリマー相の界面は槽底から173mmの高さであったが、検出された界面の位置は槽底から165mmの高さであり、ほぼ正確な値が得られた。
<後処理工程>
分離槽から取り出したポリマー相は、NMPを50重量%程度含むので、溶媒除去槽に流入させて、NMP、及び極少量の水を蒸散させて、PASを取り出した。24時間連続運転しても、溶媒相にPASが混入することによる配管ツマリ等のトラブルは発生しなかった。この結果、24時間で60kg/日のPASを製造することができた。
この時得られたPASのηinh は0.20、リチウム含有量は96ppm、収率は90%であった。
【0083】
[実施例2]
実施例1において、洗浄槽で分離したNMPが主成分である溶媒を連続的に回収したところ、24時間で552kgであった。この溶媒に48重量%NaOH水溶液を連続的に計94kg添加したところ、塩化ナトリウムと水酸化リチウとが各々66kgおよび28kg生成し、溶媒(NMPが主成分である)に不溶な塩化ナトリウムによって白濁した。
この混合物に硫化水素を吹き込み、水酸化リチウムを水硫化リチウムに変え、遠心分離機(3000G−10分)で塩化ナトリウムを採取し、NMP,水硫化リチウムの混液は仕込み操作に戻して、再利用した。
以下、実施例1と同様にした。この結果24時間で60kg/日のPASを製造することができた。この時得られたPASのηinh は0.20、リチウム含有量は96ppm、収率は90%であった。
【0084】
[比較例1]
本比較例においては、水硫化リチウム合成槽、硫化リチウム合成槽、予備重合槽(2個)、重合槽、洗浄槽、分離槽、およびこの溶媒除去槽を備えたバッチ式PAS製造装置を用いた。この7槽はいずれも形状が同一であり、槽の内径350mm、槽の高さは300mm、容積は約30リットルの円筒状であった。
まず、重合槽にNMP612kg、水酸化リチウムを72kgを仕込み、60℃/hrの速さで昇温し、130℃で4時間保持した後、180℃に昇温して硫化リチウムを合成し、脱水した。その後、パラジクロロベンンゼンを投入し、再び60℃/hrの速さで昇温し、240℃−2kg/cm2 で2時間予備重合を行い、ついで260℃−6kg/cm2 で2時間重合反応を行わせた。
重合終了後、60℃/hrの速さで150℃まで降温させた。ポリマーを抜き出し、水で洗浄後、溶媒除去槽で水、残留NMPを除去、乾燥させた。この結果、24時間で4.5kg/日のPASを製造することができた。
得られたPASのηinh は0.20、リチウム含有量は93ppm、収率は92%であった。
【0085】
[比較例2]
実施例1において、洗浄、分離工程を省略したこと以外は実施例1と同様にした。溶媒を除去した後のPAS中の残留リチウム量は6400ppmと非常に多かった。得られたPASのηinh は0.22,収率は93%であった。
なお、その後、水で洗浄(バッチ式)しても、固化したPASに包含された塩化リチウムは、除去されにくく、リチウム含有量は320ppmであった。すなわちバッチで4回洗浄し、3回目と4回目のリチウム残留量は差がなかった。また、再乾燥が必要になり非効率であった。
【0086】
以上のことから次のことがわかった。
▲1▼ 実施例1と比較例1とを比較することによって、重合槽、洗浄槽の規模が同じ場合、実施例のほうが比較例より24時間当たりのPASの製造量が多く生産性が良いことがわかった。
▲2▼ 比較例2に示す公知のPAS連続式製造法は、重合反応終了後、洗浄せずに溶媒を除去するので、得られるPAS中の残留リチウム等の量が多いことがわかった。溶媒除去した後、水洗すると残留リチウム量も減少するが、それでも実施例1の場合の約3〜4倍はあり、しかも再乾燥の必要があった。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によって、実用上必要十分な高分子量のPASを従来の方法よりも小規模な設備によって省エネルギーで安価に、かつ効率よく生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いられるインピーダンスポテンショ式の液面レベル計の、界面検出の原理を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 エレメント
2 槽
3 溶媒相
4 ポリマー相
5 界面
6 液面[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a continuous process for producing polyarylene sulfide. More specifically, it is possible to efficiently and inexpensively produce a high molecular weight polyarylene sulfide suitable for molding and injection molding of sheets, films, fibers and the like in the fields of electronic / electrical materials, automobiles, and heat resistant materials. The present invention relates to a continuous process for producing a possible polyarylene sulfide.
[0002]
[Prior art]
Polyarylene sulfide resin (PAS resin) is a partly thermosetting thermoplastic resin, and has excellent chemical resistance, mechanical properties, heat resistance, etc. over a wide temperature range, and has particularly high rigidity. And is useful as a material for electronic and electrical equipment parts and various heat-resistant materials.
[0003]
Currently, a batch production method is mainly used as a commercial production method of such polyarylene sulfide (PAS). However, as is generally known, the continuous production method is superior to the batch production method in terms of equipment cost, energy efficiency, etc. In the case of PAS, the continuous production method is adopted. It was necessary to separate the phase containing the polymer as a main component (polymer phase) and the phase containing the solvent as a main component (solvent phase) and take them out of the tank. In this case, the properties of the polymer phase and the solvent phase are similar, and PAS solidifies at 230 ° C. or less, so it was difficult to separate the polymer phase and the solvent phase and take them out of the tank. .
[0004]
Based on such inconveniences, the following continuous manufacturing method of PAS has been proposed. Ie
After the polymerization, unreacted paradichlorobenzene (PDCB), water and NMP are evaporated, a tank for concentrating PAS is provided, and a liquid level meter for separating the liquid phase / gas phase is installed to adjust the flow rate. PAS continuous production method characterized in that (US Pat. No. 4,065,515)
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in this method, sodium chloride, which is a by-product of the polymerization reaction, is in a state of being included in the PAS that has been made into particles in units of several thousand ppm. The obtained PAS contains 200 ppm or more of sodium chloride. Therefore, when expanding to the electrical / electronic field, which is the main application of PAS, there were problems in terms of electrical insulation and corrosion.
[0006]
The present invention has been made in view of the above problems, and is a continuous polyarylene sulfide capable of efficiently and inexpensively producing a high molecular weight PAS suitable for molding and injection molding of sheets, films, fibers and the like. It aims at providing a formula manufacturing method.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, as a main process, the process proceeds in the order of polymerization, washing, and separation, and by using a separation tank that can separate the polymer phase and the solvent phase and take them out of the tank. The inventors have found that the above object can be achieved, and have completed the present invention.
That is, according to the present invention, a step of polymerizing a liquid or gaseous sulfur compound and a dihalogenated aromatic compound as a polymerization component in an aprotic organic solvent, and a step of washing the polymerization solution with a predetermined washing solution And a process for separating the mixed solution of the polymerization solution and the washing solution into a polymer phase and a solvent phase as a main process, and in the continuous production method of polyarylene sulfide that sequentially proceeds with the main process, The separation step into the solvent phase is carried out by the solution tank (η inh ) Containing a polyarylene sulfide having a viscosity of 0.15 or more, and a solution viscosity (η inh ) Is separated into a phase containing polyarylene sulfide of less than 0.15 and taken out of the tank, and a continuous process for producing polyarylene sulfide is provided.
[0008]
In a preferred embodiment, the polymerization step comprises polymerizing lithium hydroxide and / or lithium N-methylaminobutyrate, a liquid or gaseous sulfur compound, and a dihalogenated aromatic compound in an aprotic organic solvent. The continuous production method of polyarylene sulfide according to claim 1 is provided.
[0009]
In addition, as a preferred embodiment thereof, there is provided a continuous process for producing polyarylene sulfide, wherein the separation tank has a liquid level meter capable of detecting an interface position between two liquid phases separated into two phases. Provided.
[0010]
Further, as a preferred embodiment thereof, after completion of the polymerization step, an alkali metal and / or alkaline earth metal hydroxide is added to a polymerization solution containing an aprotic organic solvent from which polyarylene sulfide is removed and lithium halide. A continuous process for producing polyarylene sulfide is provided, wherein lithium is recovered as lithium hydroxide.
[0011]
Furthermore, as a preferable aspect thereof, there is provided a continuous process for producing polyarylene sulfide, wherein the liquid level meter is an impedance potentiometric liquid level meter.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be specifically described.
The continuous process for producing polyarylene sulfide of the present invention is roughly divided into a polymerization process, a washing process and a separation process.
I. Polymerization process
1. Polymerization component
(1) Aprotic organic solvent
As the aprotic organic solvent used in the present invention, generally, an aprotic polar organic compound (for example, an amide compound, a lactam compound, a urea compound, an organic sulfur compound, a cyclic organic phosphorus compound, etc.) is used as a single solvent. Alternatively, it can be suitably used as a mixed solvent.
[0013]
Among these aprotic polar organic compounds, examples of the amide compound include N, N-dimethylformamide, N, N-diethylformamide, N, N-dimethylacetamide, N, N-diethylacetamide, N, Examples thereof include N-dipropylacetamide and N, N-dimethylbenzoic acid amide.
[0014]
Examples of the lactam compound include caprolactam, N-methylcaprolactam, N-ethylcaprolactam, N-isopropylcaprolactam, N-isobutylcaprolactam, N-normalpropylcaprolactam, N-normalbutylcaprolactam, and N-cyclohexylcaprolactam. N-alkylcaprolactams, N-methyl-2-pyrrolidone (NMP), N-ethyl-2-pyrrolidone, N-isopropyl-2-pyrrolidone, N-isobutyl-2-pyrrolidone, N-normalpropyl-2-pyrrolidone, N-normal butyl-2-pyrrolidone, N-cyclohexyl-2-pyrrolidone, N-methyl-3-methyl-2-pyrrolidone, N-ethyl-3-methyl-2-pyrrolidone, N-methyl-3,4,5 -Trimethyl 2-pyrrolidone, N-methyl-2-piperidone, N-ethyl-2-piperidone, N-isopropyl-2-piperidone, N-methyl-6-methyl-2-piperidone, N-methyl-3-ethyl-2- And piperidone.
[0015]
Examples of the urea compound include tetramethylurea, N, N′-dimethylethyleneurea, N, N′-dimethylpropyleneurea, and the like.
[0016]
Further, examples of the organic sulfur compound include dimethyl sulfoxide, diethyl sulfoxide, diphenyl sulfone, 1-methyl-1-oxosulfolane, 1-ethyl-1-oxosulfolane, 1-phenyl-1-oxosulfolane, and the like. Examples of the cyclic organic phosphorus compound include 1-methyl-1-oxophosphorane, 1-normalpropyl-1-oxophosphorane, 1-phenyl-1-oxophosphorane and the like.
[0017]
These various aprotic polar organic compounds may be used alone or in combination of two or more, and further mixed with other solvent components that do not hinder the object of the present invention. It can be used as a solvent.
[0018]
Among the various aprotic organic solvents, N-alkylcaprolactam and N-alkylpyrrolidone are preferable, and N-methyl-2-pyrrolidone is particularly preferable.
[0019]
(2) lithium hydroxide and / or lithium N-methylaminobutyrate
There is no restriction | limiting in particular as lithium hydroxide and / or lithium N-methylaminobutyrate used as needed by this invention, As long as it is high purity, a commercial product can be used.
The lithium N-methylaminobutyrate is preferably manufactured by the manufacturing method previously proposed by the applicant in Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-25123 or Japanese Patent Application No. 6-11404.
That is, first, in an aprotic organic solvent, N-methyl-2-pyrrolidone and an alkali metal hydroxide excluding lithium are reacted to form an alkali metal salt of N-methylaminobutyric acid (ie, N-methyl). Synthesizes alkali metal salts of aminobutyric acid other than lithium.
[0020]
Next, alkali metal salts other than lithium of N-methylaminobutyric acid such as sodium N-methylaminobutyrate obtained by synthesis of alkali metal salts other than lithium of N-methylaminobutyric acid such as sodium N-methylaminobutyrate Water is removed from the reaction mixture containing to reduce the water concentration. This water removal step can be performed according to a conventional method such as distillation. At that time, a part of the organic solvent may be removed. Alkali metal salts other than lithium of N-methylaminobutyric acid such as synthesized sodium N-methylaminobutyrate can be once isolated and used as a raw material for the next step, but usually after removing this water It is advantageous in terms of the process to use the reaction mixture as it is, or if necessary, to the next reaction step by adjusting the amount of the solvent appropriately.
[0021]
Next to the above, the N-methyl is obtained by contacting a solution of an alkali metal salt other than lithium of N-methylaminobutyric acid such as sodium N-methylaminobutyrate whose water concentration has been reduced in the water removal step with lithium chloride. An alkali metal salt other than lithium aminobutyrate is reacted with lithium chloride to synthesize desired lithium N-methylaminobutyrate. At that time, chlorides of alkali metal components of alkali metal salts other than lithium of N-methylaminobutyric acid such as sodium N-methylaminobutyrate used (that is, alkali metal components other than lithium) are by-produced. By-product alkali metal chloride is removed to obtain a solution of desired lithium N-methylaminobutyrate from which alkali metal components other than lithium are completely or sufficiently removed.
[0022]
In the present invention, both lithium hydroxide and lithium N-methylaminobutyrate may be used, or only one of them may be used.
[0023]
(3) Liquid or gaseous sulfur compounds
Although there is no restriction | limiting in particular as a liquid or gaseous sulfur compound used for this invention, Hydrogen sulfide can be used suitably.
[0024]
(4) Dihalogenated aromatic compounds
Although there is no restriction | limiting in particular as a dihalogenated aromatic compound used for this invention, The well-known compound used for manufacture of a polyarylene sulfide can be mentioned as a suitable example.
[0025]
For example, dihalogen benzenes such as m-dihalogen benzene and p-dihalogen benzene; 2,3-dihalogen toluene, 2,5-dihalogen toluene, 2,6-dihalogen toluene, 3,4-dihalogen toluene, 2,5-dihalogen Xylene, 1-ethyl-2,5-dihalogenbenzene, 1,2,4,5-tetramethyl-3,6-dihalogenbenzene, 1-normalhexyl-2,5-dihalogenbenzene, 1-cyclohexyl-2,5 -Alkyl-substituted dihalogenbenzenes or cycloalkyl-substituted dihalogenbenzenes such as dihalogenbenzene; 1-phenyl-2,5-dihalogenbenzene, 1-benzyl-2,5-dihalogenbenzene, 1-p-toluyl-2,5- Aryl-substituted dihalogenbenzenes such as dihalogenbenzene; , 4'-halo-biphenyl dihalobiphenyl such as: 1,4-dihalo-naphthalene, 1,6-dihalo-naphthalene, 2,6-di-halo dihalo naphthalenes such as naphthalene, and the like.
[0026]
The two halogen elements in these dihalogenated aromatic compounds are each fluorine, chlorine, bromine or iodine, and they may be the same or different from each other.
[0027]
Among these, preferred are dihalogen benzenes, and particularly preferred are those containing 50 mol% or more of p-dichlorobenzene.
[0028]
(5) Usage ratio
As will be described later, as a charging operation, an aprotic organic solvent and a sulfur compound, lithium hydroxide and / or lithium N-methylaminobutyrate are mixed in a reaction vessel. At that time, the use ratio of lithium hydroxide and / or lithium N-methylaminobutyrate to the sulfur compound is set so that the molar ratio of sulfur atom / lithium atom is 1/1. Unreacted sulfur compounds are removed before prepolymerization. For example, when hydrogen sulfide is used as the sulfur compound, it can be removed by nitrogen bubbling or the like. Further, lithium salts such as lithium hydroxide and lithium N-methylaminobutyrate may be added to the system.
In addition, since this invention is a continuous manufacturing method, the compounding ratio of each component becomes a flow rate ratio (weight per unit time, molar amount, etc.) of each component flowing into a predetermined tank (also in the following description) The same).
[0029]
The blending amount of the dihalogen aromatic with respect to the sulfur compound is such that the molar ratio of dihalogen aromatic compound / sulfur atom is 0.5 to 2.0, preferably 0.9 to 1.3. When it is less than 0.5, PAS decomposes, and when it is more than 2.0, the recovery cost of the dihalogen aromatic compound increases.
[0030]
The number of moles of dihalogen aromatic contained in 1 liter of the aprotic organic solvent is 0.8 to 4.0 moles, preferably 1.2 to 3.7 moles. When the molecular weight is less than 0.8 mol / liter, the molecular weight rapidly decreases and it is difficult to control the molecular weight.
[0031]
In the present invention, if necessary, in addition to the dihalogenated aromatic compound, an active hydrogen-containing halogenated aromatic compound, a polyhalogenated aromatic compound having 3 or more halogen atoms in a molecule, and a polyhalogenated compound A branching agent such as an aromatic nitro compound can be appropriately selected and added to the reaction system and used.
[0032]
The proportion of the branching agent used as necessary is usually 0.0005 to 0.05 mol, preferably 0.001 to 0.02 mol, with respect to 1 mol of the hydrogen sulfide.
[0033]
2. Polymerization method
Hereinafter, the polymerization method in the present invention will be described in the order of operations.
(1) Preparation operation
In this operation, a sulfur compound, lithium hydroxide and / or lithium N-methylaminobutyrate, a dihalogenated aromatic compound and an aprotic organic solvent are charged into, for example, a polymerization reactor (reaction vessel). The charged amount of each component is within the range of the above-described use ratio (flow rate ratio of each component flowing into a predetermined tank).
[0034]
Although there is no particular limitation on the order of addition of each component when these components are charged, the following three methods can be given as suitable examples of the charging formulation. In addition, the example using hydrogen sulfide as a sulfur compound is shown.
[0035]
(1) First, an aprotic organic solvent solution of lithium hydroxide and / or lithium N-methylaminobutyrate and a dihalogenated aromatic compound is prepared, and hydrogen sulfide is blown into the aprotic polar organic solvent solution. Dissolve.
[0036]
(2) A solution of an aprotic solvent in which hydrogen sulfide is previously blown and dissolved is mixed with lithium hydroxide and / or lithium N-methylaminobutyrate and a dihalogenated aromatic compound.
[0037]
(3) Hydrogen sulfide is blown into an aprotic organic solvent solution of lithium hydroxide and / or lithium N-methylaminobutyrate and dissolved, and then a dihalogenated aromatic compound is added.
[0038]
In addition, the temperature of the system at the time of blowing hydrogen sulfide may be higher than the temperature at which hydrogen sulfide is kept in a gaseous state, but it is usually preferably 0 to 170 ° C. More preferably, it is 80-150 degreeC, Especially 120-140 degreeC is the most preferable. When the temperature is 170 ° C. or higher, solid sulfide may be precipitated.
[0039]
Further, when hydrogen sulfide is used, the pressure at the time of blowing may be normal pressure or increased pressure. Although there is no restriction | limiting in particular as blowing time, Since this invention is a continuous type manufacturing method, it is preferable to always blow from the production start to completion | finish.
[0040]
Although the amount of blowing varies depending on various conditions in the process, it is preferable to blow so as to maintain twice (molar unit) with respect to the unreacted dihalogen compound in the reaction vessel. Excess H 2 S may be removed by a known method.
The linear flow rate and residence time of the polymerization solution in each tank of the charging operation vary depending on the assumed inflow amount of each component, the shape and size of the tank, but the linear flow rate is preferably 0.0005 to 0.5 m. / Min. The tank shape, the speed at the inlet, etc. are adjusted so that the residence time is 0.1 to 20 hours, preferably 0.1 to 10 hours, more preferably 0.1 to 5 hours. The linear flow rate is 0.0005 m / min. If it is less than 0.5, the productivity deteriorates and 0.5 m / min. Over the range of lithium sulfide (Li 2 Before a sufficient amount of S) is synthesized, the polymerization solution flows into the next polymerization operation or preliminary polymerization operation, and the polymerization efficiency deteriorates.
[0041]
In addition, the linear velocity in this invention is shown by A / (rho) S (cm / min.). Here, A is the polymer inflow (g / min.), Ρ is the density of the polymer (g / cm Three ), S is the cross-sectional area of the tank (cm 2 ) Respectively.
[0042]
If the residence time is shorter than 0.1 hour, Li 2 Before a sufficient amount of S is synthesized, the polymerization solution flows into the next polymerization operation or prepolymerization operation, and the polymerization efficiency deteriorates. If it is longer than 20 hours, the productivity decreases.
[0043]
In order to keep the liquid level in the tank constant, it is preferable to adjust the inflow amount and the outflow amount of each tank to be equal. Examples of such flow rate adjustment include use of a known flow meter and liquid level detector.
[0044]
(2) Prepolymerization operation
In the present invention, if necessary, prepolymerization of lithium hydroxide and / or lithium N-methylaminobutyrate, a sulfur compound, and a dihalogenated aromatic compound in an aprotic organic solvent may have a higher molecular weight. It is preferable in manufacturing PAS.
The prepolymerization is not particularly limited, but the PAS production method in which prepolymerization is performed before the main polymerization is disclosed in the above-mentioned JP-A-6-248077 and Japanese Patent Application No. 6-104518, You can follow those methods.
One example of the reaction conditions is described below.
Dihalogeno aromatic, water, and aprotic organic solvent are added to the reaction mixture obtained in the charging operation (1), and the mixture is held at 180 to 250 ° C. for 0.1 to 10 hours, preferably 1 to 6 hours. . If the reaction time is less than 0.1 hour, the reaction does not proceed. If it exceeds 10 hours, the reaction does not proceed for a longer reaction time. The blending amount of each polymerization component preferably satisfies the following conditions.
In addition, the compounding quantity of each component shows the flow ratio of each component which flows into a prepolymerization tank.
(1) The number of moles of the dihalogenated aromatic compound contained in 1 liter of the aprotic organic solvent is preferably 0.8 to 4.0 (mol / liter), more preferably 1.2 to 3.7 ( Mol / liter). When the molecular weight is less than 0.8 (mol / liter), the molecular weight is drastically lowered and it is difficult to control the molecular weight. If it exceeds 4.0 (mol / liter), the molecular weight may decrease, and the physical properties of the resin may not be ensured to a practical level.
(2) The ratio of the dihalogenated aromatic compound to 1 mol of the sulfur compound is preferably 0.5 to 2 mol, more preferably 0.9 to 1.3 mol. If it is less than 0.5 mol, PAS is decomposed, and if it exceeds 2.0 mol, the recovery cost of the dihalogenated aromatic compound may increase.
(3) The weight ratio of water to the aprotic organic solvent (water / aprotic organic solvent) is preferably 3/97 or more, more preferably 5/95 to 15/85. If it is less than 3/97, polymerization may not proceed. If it exceeds 15/85, the molecular weight achieved will decrease, and the vapor pressure will increase at a reaction temperature of 260 ° C., which is not preferable in terms of equipment.
[0045]
The linear flow rate and residence time of the polymerization solution in the tank vary depending on the assumed inflow of each component, the shape and size of the tank, and the linear flow rate is preferably 0.0005 to 0.5 m / min. The tank shape, the speed at the inlet, etc. are adjusted so that the residence time is 0.1 to 20 hours, preferably 0.1 to 10 hours, more preferably 0.1 to 5 hours. The linear flow rate is 0.0005 m / min. If it is less than 0.5, the productivity deteriorates and 0.5 m / min. If it exceeds 1, the prepolymerization will not proceed sufficiently, and the polymerization solution will flow into the main polymerization operation, so there is no meaning of prepolymerization.
On the other hand, if the residence time is less than 0.1 hour, the polymerization solution flows into the main polymerization operation before the prepolymerization sufficiently proceeds, so that the prepolymerization is meaningless. If it exceeds 20 hours, the productivity decreases.
[0046]
The low molecular weight PAS produced continuously flows into the next main polymerization operation. In order to keep the liquid level in the tank constant, it is preferable to adjust the inflow amount and the outflow amount to the prepolymerization tank to be equal. Examples of such flow rate adjustment include use of a known flow meter and liquid level detector.
Here, the low molecular weight means the polymer. solution Viscosity η inh Is less than 0.15.
[0047]
(3) Separation operation into polymer rich phase and solvent phase
In the present invention, after completion of the prepolymerization reaction, it is preferable to add water to the obtained polymerization solution (I) while heating and keeping heat as necessary so that PAS does not solidify. In this case, the amount of water to be added is preferably 5/95 or more, more preferably the weight ratio of water to be added and the aprotic organic solvent in the polymerization solution (I) (water / aprotic organic solvent). Is 5/95 to 15/85. If (water / aprotic organic solvent) is less than 5/95, the polymer concentrated phase and the solvent phase may not be separated, and lithium chloride may not be extracted. If it exceeds 15/85, the molecular weight achieved will decrease, and the vapor pressure will increase at a reaction temperature of 260 ° C., which is not preferable in terms of equipment.
During steady operation, the polymer-rich phase and the solvent phase are separated while continuously adding water, and the polymer-rich phase is continuously removed from the reaction vessel and placed in another reaction vessel. The separation method in this case is not particularly limited, but the two phases are separated while detecting the interface with a liquid level meter capable of discriminating and separating the two-phase interface, for example, an impedance potentiometer type level meter, and Taking out only the polymer rich phase from the lower part can be cited as a preferred example.
This separation operation is an intermediate operation in the polymerization process and is different from the separation process of the main process described later.
[0048]
(4) Solvent addition operation
In the present invention, it is preferable to carry out the solvent addition operation while heating and keeping as necessary so that PAS does not solidify. The solvent used in this operation is a mixed solvent of water and an aprotic organic solvent. The aprotic organic solvent is preferably used so that the concentration of the polymer is 0.8 to 4.0 mol / liter, more preferably 1.2 to 3.7 mol / liter with respect to 1 liter of the aprotic organic solvent. And the weight ratio of water and aprotic organic solvent (water / aprotic organic solvent) is preferably 5/95 or more, more preferably 5/95 to 15/85, and Add to phase.
[0049]
(5) Main polymerization operation
There is no restriction | limiting in particular about this superposition | polymerization operation in this invention. The conditions disclosed in some known documents such as JP-A-6-248077 may be used.
[0050]
Examples of the reaction vessel include a stainless steel autoclave (provided with a paddle blade as a stirring blade, and a rotational speed of 300 to 700 rpm).
[0051]
The main polymerization temperature is preferably 200 to 280 ° C. If it is less than 200 ° C, the reaction time becomes too long, and if it exceeds 280 ° C, the polymer may be thermally decomposed.
[0052]
The linear flow rate and residence time of the low molecular weight PAS flowing into the polymerization tank vary depending on the inflow amount of each component, the shape and size of the tank, and the linear flow rate is preferably 0.0005 to 0.5 m / min. The tank shape, the speed at the inlet, etc. are adjusted so that the residence time is 0.1 to 20 hours, preferably 0.1 to 10 hours, more preferably 0.1 to 5 hours.
The linear flow rate is 0.0005 m / min. If it is less than 0.5, the productivity deteriorates and 0.5 m / min. If it exceeds 1, the polymerization does not proceed sufficiently, so the yield decreases. If the residence time is less than 0.1 hour, the polymerization does not proceed sufficiently, so that the yield decreases, and if it exceeds 20 hours, the productivity decreases.
[0053]
Generated high molecular weight PAS (η inh Continuously flows into the next washing-separation step. In order to keep the liquid level in the tank constant, it is preferable to adjust the inflow amount and the outflow amount to the polymerization tank to be equal. Examples of such flow rate adjustment include use of a known flow meter and liquid level detector.
Although the polymerization operation of (5) or (2) and (5) has been described as single-stage or two-stage polymerization, it may be a multistage polymerization of three or more stages, and the temperature conditions are You may change to two or more multistage.
[0054]
After the main polymerization, the above operations (3) to (5) may be repeated once or a plurality of times for the obtained polymerization solution (II). By this operation, the produced polyarylene sulfide is made higher in molecular weight, the amount of lithium contained is remarkably reduced, and is removed from impurities such as low molecular weight components.
In addition to simplifying the process, the lithium salt can be recovered more efficiently than before, and the manufacturing cost is reduced.
[0055]
(6) Lithium ion recovery operation
In the present invention, after completion of the polymerization operation, it is preferable to collect lithium ions by introducing an alkali metal hydroxide or an alkaline earth metal hydroxide as necessary.
[0056]
(1) Input of alkali metal hydroxide or alkaline earth metal hydroxide
The alkaline earth metal hydroxide or alkaline earth metal hydroxide to be added after removing the PAS from the polymerization solution (II) is not particularly limited, and examples thereof include sodium hydroxide, potassium hydroxide and water. A magnesium oxide etc. can be mentioned. Of these, sodium hydroxide, which is easily available industrially and inexpensive, is particularly preferable.
[0057]
(2) Method of charging alkali metal hydroxide or alkaline earth metal hydroxide
There are no particular restrictions on the method of charging the alkali metal hydroxide or alkaline earth metal hydroxide used in the present invention. For example, an aqueous solution or solid alkali metal hydroxide or alkaline earth metal hydroxide is used. The method generally used industrially, for example, the method of mixing in a tank or a line can be mentioned.
The input amount is 0.90 to 1.1 mol, preferably 0.95 to 1.05 mol of hydroxide ion with respect to 1 mol of lithium ion. Even if it exceeds 1.1 moles, there is no hindrance to the formation of lithium hydroxide, but the increase in the basic unit of alkali metal (earth metal) hydroxide and the decrease in the purity of the produced PAS in relation to the subsequent operation This is not preferable. If it is less than 0.90, lithium remains dissolved as chloride, resulting in loss of lithium.
[0058]
(3) Reaction conditions for lithium ions and hydroxide ions
The conditions for reacting lithium ions and hydroxide ions are not particularly limited, but as the reaction temperature, for example, when an alkali metal hydroxide or alkaline earth metal hydroxide is added in the form of an aqueous solution, usually 0 to It is 230 degreeC, Preferably it is 65-150 degreeC, and when charging with a solid form, it is 60-230 degreeC normally, Preferably it is 90-150 degreeC. When the reaction temperature is low, the solubility is low and the reaction rate is remarkably slow. When the reaction temperature is high, it becomes higher than the boiling point of NMP, which must be performed under pressure, which is disadvantageous in terms of process. Moreover, there is no restriction | limiting in particular as reaction time.
[0059]
(4) Lithium ion recovery
In the case of continuously producing PAS as in the case of the present invention, it is more preferable to use it for the next step as a lithium hydroxide solution. That is, when a liquid or gaseous sulfur compound is introduced into an aprotic organic solvent in which solid lithium hydroxide or alkali metal or alkaline earth metal chloride exists, lithium hydroxide is soluble in the aprotic organic solvent. Lithium hydrosulfide (LiSH) can be separated and removed by insoluble alkali metal or alkaline earth metal chloride by solid-liquid separation, and can be supplied as it is to the next step of continuous PAS production as a lithium hydroxide solution. .
[0060]
II. Cleaning process
Water is added to the polymerization solution II discharged from the polymerization tank to such an extent that PAS does not solidify, and is allowed to flow into the washing tank. The amount of water varies depending on the amount and temperature of the polymerization solution II, but it is sufficient that the PAS does not solidify and precipitate due to excessive cooling. In general, the washing tank is preferably stirred at 50 to 700 rpm so that the polymerization solution II and water are well mixed.
[0061]
The linear flow velocity and residence time of the PAS that has flowed into the washing tank vary depending on the inflow amount of each component, the shape and size of the tank, but the linear flow speed is 0.0005 to 0.5 m / min. The tank shape, the speed at the inlet, etc. are adjusted so that the residence time is 0.1 to 20 hours, preferably 0.1 to 10 hours, more preferably 0.1 to 5 hours.
[0062]
The linear flow rate is 0.0005 m / min. If it is less than 0.5, productivity tends to deteriorate, and 0.5 m / min. If it exceeds 1, the cleaning tends to be insufficient. When the residence time is less than 0.1 hour, washing becomes insufficient, and when it exceeds 20 hours, productivity is lowered.
[0063]
The washing solution is not particularly limited as long as impurities and by-products adhering to the polymer are dissolved therein and do not adversely affect the polymer. For example, methanol, acetone, benzene, toluene, water, NMP are added. Can be mentioned. Of these, water is preferred.
[0064]
III. Separation process
The polymerization solution after completion of the polymerization reaction is introduced into a separation tank. During steady operation, the mixed solution of the polymerization solution and water is separated into a polymer phase and a solvent phase in the separation tank. The separation tank is preferably provided with a liquid level meter. The liquid level meter is not particularly limited as long as it is a liquid level meter capable of discriminating and separating a two-phase interface, but the height of the interface from the tank bottom (actual value) = H 1 , The height of the interface from the tank bottom (level meter value) = H 2 R = 100 (H 1 -H 2 ) / H 1 It is preferable that (%) has an accuracy within ± 20%, preferably within ± 15%, and more preferably within ± 10%. When separation is not possible, the polymer is mixed in a large amount in the solvent phase, and therefore, when it is cooled in the pipe, the polymer precipitates and causes clogging of the pipe. Further, since a large amount of by-product lithium salt is contained in the polymer, the washing operation becomes complicated.
[0065]
If the above R is outside ± 20%, separation is insufficient, for example, clogging of piping occurs, and the number of maintenance increases. In order to keep R within ± 20%, for example, the two phases are separated while detecting the interface with an impedance potentiometer type level meter, and the polymer phase and the solvent phase are taken out of the tank. At that time, the total amount of the polymer phase and the solvent phase to be taken out is preferably adjusted to be equal to the amount flowing into the washing-separation tank.
[0066]
Furthermore, it is necessary to devise in order to prevent the polymer phase and the solvent phase from mixing due to disturbance of the interface. For example, the separation tank can be vertically long, the polymerization solution can be gently introduced from the center of the tank, and the polymer can be taken out from the lower part of the tank.
[0067]
Note that the impedance potentiometer type liquid level meter used as necessary in the present invention generally has the configuration shown in FIG. 1 and has the following operation principle and interface detection principle.
[0068]
[Operating principle]
When the element 1 having an impedance suitable for the measurement fluid is installed in the tank 2, the element 1 is short-circuited to the fluid to the position where the measurement fluid is filled, and if a constant current is passed through the element 1, the voltage generated is at the level of the liquid level 6. Inversely proportional to
[0069]
[Principle of interface detection]
As in the present invention, this level gauge is installed in a polymerization solution separated into two phases of solvent phase 3 / polymer phase 4 (the polymer phase is more resistant than the solvent phase), and the voltages at points A to E are measured. . From the liquid level A to the interface D (interface 5) of the solvent phase 3, the generated voltage decreases at a constant rate. When the interface D (interface 5) is passed, the polymer phase 4 has a high insulating property, so that it is difficult for current to flow, and the time when the voltage change suddenly changes is detected as the interface.
[0070]
The linear flow rate and residence time of the PAS that has flowed into the separation tank vary depending on the inflow amount of each component, the shape and size of the tank, but the linear flow rate is preferably 0.0005 to 0.5 m / min. The tank shape, the speed at the inlet, etc. are adjusted so that the residence time is 0.1 to 20 hours, preferably 0.1 to 10 hours, more preferably 0.1 to 5.0 hours.
[0071]
The linear flow rate is 0.0005 m / min. If it is less than 0.5, productivity tends to deteriorate, and 0.5 m / min. If it exceeds, the interface between the solvent phase and the polymer phase is disturbed, and the solvent is excessively mixed in the polymer phase, which tends to cause shutdown of the continuous production apparatus.
[0072]
When the residence time is less than 0.1 hour, separation is insufficient, and when it exceeds 20 hours, productivity is lowered.
[0073]
The method for recovering lithium hydroxide from the separated solvent phase (NMP, water, LiCl is the main component) can be the same as the operation of (6) above. The recovered lithium hydroxide can be reused in the charging operation.
[0074]
In addition, in order to obtain more sufficient cleaning and separation effects, the cleaning and separation steps may be repeated any number of times.
[0075]
IV. Post-processing process
(1) Solvent removal operation
In the present invention, since the solvent is still contained in the polymer phase after the washing and separation steps, it is preferable to remove the solvent. The solvent removal operation is not particularly limited, and can be based on a solvent removal method used in a known PAS production method (for example, a flash method disclosed in JP-A-7-33878).
In this operation, it is only necessary to detect the interface between the polymer phase and the gas phase.
The residence time and linear flow rate of the polymer phase in the tank vary depending on the inflow amount of the polymer phase and the shape and size of the tank, but the linear flow rate is preferably 0.0005 to 0.5 m / min. The tank shape, the speed at the inlet, etc. are adjusted so that the residence time is 0.1 to 20 hours, preferably 0.5 to 10 hours, more preferably 0.1 to 5 hours.
The linear flow rate is 0.0005 m / min. If it is less than 0.5, the productivity deteriorates and 0.5 m / min. If it exceeds, the solvent is not sufficiently removed.
If the residence time is less than 0.1 hour, the solvent is not sufficiently removed, and if it exceeds 20 hours, the productivity is lowered.
[0076]
(2) PAS removal operation
The PAS after the solvent removal operation can be taken out in a molten state or solidified and granulated by cooling by an appropriate method. Examples of the cooling method include air cooling, water cooling, and oil cooling.
[0077]
In the method of the present invention, the polymer solution viscosity (η inh ) Is 0.10 or more, preferably 0.17 or more, and the melt index (MI) is 0 to 1000 g / 10 min. In addition, a granular polyarylene sulfide having a controlled particle size of 0.5 to 5 mm can be easily and stably obtained by a simplified process. If the molecular weight does not reach the target value, the operations I-2- (3) to (5) may be repeated as described above. The granular form according to the present invention is usually granular, but may be beaded. The solution viscosity is a value measured by dissolving granular polyarylene sulfide in α-chloronaphthalene to a concentration of 0.4 dl / g and using an Ubbelohde viscometer at a temperature of 206 ° C. .
[0078]
The amount of lithium contained in the PAS obtained in one cycle of the operations I-2- (1) to (5) varies slightly depending on various conditions, but does not exceed 500 ppm by weight. When the amount of lithium contained is further reduced, the above operations I-2- (3) to (5) may be repeated any number of times, but even when the amount of lithium contained is reduced to 10 ppm by weight, it can be repeated twice. It is sufficient, and the yield at that time can be expected to be about 87% by weight. Although there is no restriction | limiting in particular about a yield, Except the case where the amount of lithium content is reduced especially (less than 10 ppm), 80% or more with respect to charging PDCB can fully be anticipated.
[0079]
When various products are molded from the polyarylene sulfide obtained by the present invention, other polymers, pigments, graphite, metal powder, glass powder, quartz powder, talc, calcium carbonate are optionally added to the polyarylene sulfide. Further, fillers such as glass fiber, carbon fiber, and various whiskers, stabilizers, release agents, and the like can be appropriately blended.
[0080]
The polyarylene sulfide obtained by the present invention can be suitably used as materials for various molded products, for example, materials for films, fibers, mechanical parts, electrical parts, electronic parts and the like.
[0081]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples.
In addition, solution The viscosity was measured by the following method.
The obtained polymer was dissolved in α-chloronaphthalene to a concentration of 0.4 dl / g, and the value measured with an Ubbelohde viscometer at a temperature of 206 ° C. solution Viscosity η inh And
[0082]
[Example 1]
In this example, a continuous PAS production apparatus equipped with a lithium hydrosulfide synthesis tank, a lithium sulfide synthesis tank, a prepolymerization tank (2), a polymerization tank, a washing tank, a separation tank, and a solvent removal tank was used. The seven tanks had the same shape, and the inner diameter of the tank was 350 mm, the height of the tank was 300 mm, and the volume was about 30 liters.
<Polymerization process (preparation operation)>
In a lithium hydrosulfide synthesis tank at 130 ° C. and normal pressure, N-methyl-2-pyrrolidone (NMP) 10.3 kg / h, lithium hydroxide 1.1 kg / hr, hydrogen sulfide 1.6 kg / h for 24 hours The addition continued. The linear flow velocity in the tank is 0.0023 m / min. The residence time was 2.2 hours.
Thereafter, a polymerization solution containing lithium hydrosulfide (LiSH) was allowed to flow into a lithium sulfide synthesis tank at 180 ° C. and normal pressure at a flow rate of 13 kg / h. The linear flow rate and residence time in the tank were the same as described above. Excess hydrogen sulfide and water were evaporated and removed from the tank by the heat of the synthesis system.
<Polymerization step (preliminary polymerization operation)>
Lithium sulfide synthesized by the above charging operation (Li 2 S) -containing polymerization solution and paradichlorobenzene at a flow rate of 11.5 kg / h and 3.4 kg / hr for 20 hours, 240 ° C.-kg / cm, respectively. 2 It flowed into the lower prepolymerization tank. The linear flow rate in the tank was 0.0026 m / min, and the residence time was 1.9 hours. This operation resulted in a low molecular weight PAS. Η inh Was 0.13.
<Polymerization step (main polymerization operation)>
The polymerization solution containing the low molecular weight PAS was supplied at a flow rate of 14.9 kg / h at 260 ° C.-6 kg / cm. 2 The polymer was introduced into the lower prepolymerization tank I and then into the polymerization tank II. The linear flow rate and residence time in each tank were the same as in the prepolymerization operation. This operation resulted in a high molecular weight PAS. Η inh Was measured to be 0.20. The polymerization solution after the completion of the polymerization contained 250 g of PAS with respect to 1 liter of NMP, and the production amount was 2.5 kg / hr.
<Washing process>
The polymerization solution containing the high molecular weight PA, water, and NMP were introduced into the washing tank at a flow rate of 14.9 kg / h, 3.4 kg / h, and 10.2 kg / h, respectively. The tank was stirred at 200 rpm, and the linear flow rate and residence time of the polymerization solution were 0.0049 m / min. 1 hour.
<Separation process>
Thereafter, the polymerization solution was allowed to flow from the washing tank to the separation tank at the same flow rate as in the washing step. The linear flow rate and residence time of the polymerization solution were the same as in the washing step.
Impedance potentiometer type liquid level meter (Level technology indicating continuous IP transmitter IP type, manufactured by Detec, maximum depth of measurement: 250 mm, element material: SUS304 for both wetted and non-wetted parts, power supply: AC100 (Also compatible with AC200V, DC24V), constant current output: DC4 ~ 20mV, accuracy: ± 5%), while detecting the interface between NMP phase and polymer phase, the polymer phase from the valve at the bottom of the separation tank Was taken out at a flow rate of 5.5 kg / hr.
The solvent phase was taken out from the upper part of the separation tank to the outside of the tank at a flow rate of 23 kg / hr. The solvent phase was subjected to a predetermined treatment and recovered.
The calculated interface between the solvent phase and the polymer phase was 173 mm high from the tank bottom, but the detected interface position was 165 mm high from the tank bottom, and an almost accurate value was obtained.
<Post-processing process>
Since the polymer phase taken out from the separation tank contains about 50% by weight of NMP, NMP and a very small amount of water were evaporated to remove PAS. Even after 24 hours of continuous operation, troubles such as piping clogging due to mixing of PAS in the solvent phase did not occur. As a result, 60 kg / day of PAS could be produced in 24 hours.
Η of PAS obtained at this time inh Was 0.20, the lithium content was 96 ppm, and the yield was 90%.
[0083]
[Example 2]
In Example 1, when the solvent mainly composed of NMP separated in the washing tank was continuously collected, it was 552 kg in 24 hours. When a total of 94 kg of 48% by weight NaOH aqueous solution was continuously added to this solvent, 66 kg and 28 kg of sodium chloride and lithium hydroxide were formed, respectively, and white turbidity was caused by sodium chloride insoluble in the solvent (NMP is the main component). .
Hydrogen sulfide is blown into this mixture, lithium hydroxide is changed to lithium hydrosulfide, sodium chloride is collected with a centrifuge (3000G-10 minutes), and the mixed solution of NMP and lithium hydrosulfide is returned to the charging operation and reused. did.
Thereafter, the same procedure as in Example 1 was performed. As a result, 60 kg / day of PAS could be produced in 24 hours. Η of PAS obtained at this time inh Was 0.20, the lithium content was 96 ppm, and the yield was 90%.
[0084]
[Comparative Example 1]
In this comparative example, a lithium hydrosulfide synthesis tank, a lithium sulfide synthesis tank, a preliminary polymerization tank (2), a polymerization tank, a washing tank, a separation tank, and a batch-type PAS manufacturing apparatus equipped with this solvent removal tank were used. . The seven tanks had the same shape, and had a cylindrical shape with an inner diameter of 350 mm, a height of 300 mm, and a volume of about 30 liters.
First, 612 kg of NMP and 72 kg of lithium hydroxide were placed in a polymerization tank, heated at a rate of 60 ° C./hr, held at 130 ° C. for 4 hours, then heated to 180 ° C. to synthesize lithium sulfide, and dehydrated. did. Thereafter, paradichlorobenzene was introduced, and the temperature was raised again at a rate of 60 ° C./hr, 240 ° C.-2 kg / cm 2. 2 For 2 hours, followed by 260 ° C.-6 kg / cm 2 The polymerization reaction was carried out for 2 hours.
After completion of the polymerization, the temperature was lowered to 150 ° C. at a rate of 60 ° C./hr. After the polymer was extracted and washed with water, water and residual NMP were removed and dried in a solvent removal tank. As a result, a PAS of 4.5 kg / day could be produced in 24 hours.
Η of the obtained PAS inh Was 0.20, the lithium content was 93 ppm, and the yield was 92%.
[0085]
[Comparative Example 2]
Example 1 was the same as Example 1 except that the washing and separation steps were omitted. The amount of residual lithium in the PAS after removing the solvent was very high at 6400 ppm. Η of the obtained PAS inh Was 0.22 and the yield was 93%.
In addition, even if it wash | cleans with water after that (batch type), the lithium chloride included in solidified PAS was hard to be removed, and lithium content was 320 ppm. That is, the batch was washed four times, and there was no difference between the third and fourth lithium residual amounts. In addition, re-drying was required, which was inefficient.
[0086]
From the above, the following was found.
(1) By comparing Example 1 and Comparative Example 1, when the scale of the polymerization tank and the washing tank are the same, the Example has a higher production amount of PAS per 24 hours than the Comparative Example, and the productivity is better. I understood.
(2) Since the known PAS continuous production method shown in Comparative Example 2 removes the solvent without washing after completion of the polymerization reaction, it was found that the amount of residual lithium and the like in the obtained PAS was large. After removing the solvent and washing with water, the amount of residual lithium also decreases, but it is still about 3 to 4 times that in Example 1 and needs to be re-dried.
[0087]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a PAS having a sufficiently high molecular weight that is practically necessary and sufficient can be efficiently produced with energy saving, low cost, and smaller equipment than a conventional method.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram schematically showing the principle of interface detection of an impedance potentiometer type liquid level meter used in an embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 element
2 tanks
3 Solvent phase
4 Polymer phase
5 Interface
6 Liquid level
Claims (4)
ポリマー相と溶媒相との分離工程が、分離槽によって溶液粘度(ηinh)が0.15以上のポリアリーレンスルフィドを含む相と、溶液粘度(ηinh)が0.15未満のポリアリーレンスルフィドを含む相とに分離して槽外に取り出す工程であり、
前記分離槽が、二相に分離した二液相の界面位置を検出することが可能な液面レベル計を有することを特徴とするポリアリーレンスルフィドの連続式製造方法。A step of polymerizing a liquid or gaseous sulfur compound or dihalogenated aromatic compound as a polymerization component in an aprotic organic solvent, a step of washing the polymerization solution with a predetermined washing solution, and a step of washing the polymerization solution with the washing solution The polyarylene sulfide includes a step of separating the mixed liquid into a polymer phase and a solvent phase , and a step of removing the solvent from the polymer phase and recovering the polyarylene sulfide in a molten state , and sequentially proceeding with these main steps. In the continuous production method of
The separation step of the polymer phase and the solvent phase includes a phase containing a polyarylene sulfide having a solution viscosity (η inh ) of 0.15 or more and a polyarylene sulfide having a solution viscosity (η inh ) of less than 0.15 by a separation tank. It is a process of separating into a containing phase and taking it out of the tank,
It said separation vessel, the method of continuous manufacturing polyarylene sulfide characterized that you have a liquid level gauge that is capable of detecting surface position of the two-liquid phase separation of the two phases.
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