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JP3830045B2 - 光学的情報記録媒体および光学的情報記録再生装置 - Google Patents

光学的情報記録媒体および光学的情報記録再生装置 Download PDF

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JP3830045B2 JP2004044809A JP2004044809A JP3830045B2 JP 3830045 B2 JP3830045 B2 JP 3830045B2 JP 2004044809 A JP2004044809 A JP 2004044809A JP 2004044809 A JP2004044809 A JP 2004044809A JP 3830045 B2 JP3830045 B2 JP 3830045B2
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Description

本発明は、レーザ光の照射により記録膜の反射率あるいは光学的位相を変化させて記録を行う光学的情報記録媒体、特に相変化光ディスクに関し、また、光学的情報記録媒体を用いて光学的情報の記録・再生を行う光学的情報記録再生装置に関する。
相変化光ディスクでは、結晶−非晶質間で可逆的な状態変化を起こす記録膜に対してレーザ光を照射し、記録膜の反射率あるいは光学的位相を変化させることで情報の記録再生が行われる。情報を記録する際には、ディスク製造直後は非晶質状態にある記録膜に、レーザ光を照射して結晶化させた後(この行程は初期化と呼ばれる)、レーザ光を照射して記録膜を非晶質化させることで記録が行われる。記録膜の代表的な例として、GeTe、SbTe、GeSbTe、InSbTe、AgInSbTe等がよく知られている。
相変化光ディスクの記録容量を増加させる技術として、近年、信号処理技術や基板のトラッキング用の案内溝内及び案内溝間の両方に記録を行うランド・グルーブ記録技術、あるいは、光学的な回折限界よりも微小なマークの再生を可能とする超解像再生技術などが試みられている。これらの技術に加えて、レーザ入射面を同一としたまま、記録面の数を増やす多層ディスクも記録容量増加のための選択肢の1つである。特に、記録膜を2層用いる2層ディスクは、ディスクあたりの容量を大幅に増大させることができることから、精力的に研究開発が進められている。
この2層ディスクでは、単純には単層ディスクに比べて容量を最大2倍にまで増大できる可能性がある。実際、赤色の半導体レーザを用いたDVD−ROMでは、単層4.7GB、2層では約2倍の9GBのディスクが商品化されている。
レーザ入射面を同一とする2層ディスクにおいては、図2に示すように、入射面に近い側のディスクをL0ディスク10、入射面から遠い側のディスクをL1ディスク20と定義する。なお、以下では、L0ディスク、L1ディスクを、レイヤと称することがある。これらレイヤ10(20)では、基板11(21)上(下)に誘電体膜12(22)、記録膜13a(23a)、誘電体膜14(24)、反射膜15(25)が設けられている。レイヤ10とレイヤ20とは、中間層16を介してレイヤL0中の反射膜15とレイヤL1中の誘電体膜22とが貼り合されたものである。
このレイヤL1に記録された情報を再生するためには、レイヤL0が情報の再生に使用される半導体レーザに対して、一定の透過率を有する必要がある。レイヤL0の透過率をT0、レイヤL1単体での反射率をR1とすると、2層ディスクにおいてディスクL1を再生する際のレイヤL1の実効的な反射率はT0×R1に低下してしまう。仮に、T0を0.3(30%)とすると、レイヤL1の実効的な反射率はディスクL1単体での反射率の9%にまで低下してしまう。
ディスクL1の実効的な反射率を確保するために、ディスクL0の透過率は0.5(50%)程度必要である。ディスクL0の透過率を高めすぎると、ディスクL0の反射率が低下し、ディスクL0に記録された信号の品質が劣化するので、ディスクL0、L1両方について十分な特性を確保するには、ディスクL0の透過率は、0.5程度であることが望ましい。
この記録膜構成元素の組み合わせとして、InGeSbTe記録膜に関しては、書き換え回数の向上を目的として、例えば特許文献1に記述があるが、InはSbを置換する形ではなく、母組成であるGeSbTeの一部を置換する形、すなわち、(GeSbTe)1-yInyとして添加されている(例えば、特許文献1参照)。さらに、特許文献1では、0.03≦y≦0.3の範囲が好適であるとしているのに対し、後述するように、Sbの一部をInで置換する場合には、より少量のIn添加で顕著に記録特性を改善することができる。
特開平7−223372号公報
相変化光ディスクに用いられている記録膜13a(23a)は、情報の記録再生を行うレーザ光に対して一定の吸収率を有しているので、0.5程度の透過率を確保するためには、記録膜13a(23a)の膜厚を薄くする必要がある。単層で用いられる相変化記録膜では、記録膜の膜厚は13〜25nmの範囲に設定されているのが一般的である。これに対し、透過率0.5程度を確保するためには、従来、記録膜13a(23a)の膜厚を6nm程度にまで薄くしなければならなかった。しかしながら、記録膜の膜厚を6nm程度まで薄くした場合には、結晶化速度が低下するために、消去性能が劣化したり、情報の書き換えが可能な繰り返し回数が減少したりするという別の問題が生じる。
従来、記録膜厚が薄くなった場合、消去性能の低下を防止するために、記録膜13a(23a)と誘電体膜12、14(22、24)の間にGeNあるいはSiN等に代表される界面層を付加していた。しかしながら、このような界面層の付加は、ディスクの製造工程を煩雑にし、ディスク製造コストを増加させる。
そこで本発明の目的は、界面層を付加することなく、2層ディスクにおいて、一定の透過率を確保しつつ、消去性能に優れ、かつ、繰り返し特性に優れた光学的情報記録媒体を提供することにある。
本発明の一実施形態は、レーザ光照射により記録膜の反射率あるいは光学的位相を変化させて記録を行う光学的情報記録媒体であって、記録膜の組成として (GeTe)Sb2−yInTeを用い、この記録膜の組成比率が0.04≦y<2、4≦x≦8 の範囲で示される成分を主成分とすることを特徴とする。
この一実施形態では、記録膜の膜厚を、6nm以上13nm以下とすることができる。また、情報記録層は、記録膜を、誘電体膜により挟んで形成される。この情報記録層が透明基板上に形成される。情報記録層の、入射光と反対側となる側に反射膜を設けることにより、情報記録層が1層の光学的情報記録媒体が形成される。
情報記録層が2層の光学的情報記録媒体は、次のように構成される。即ち、この2層の光学的情報記録媒体は、
レーザ光が入射される透明な第1の基板と;
この透明な第1の基板上に設けられた第1の情報記録層と;
この第1の情報記録層上に設けられた第1の反射膜と;
この第1の反射膜上に設けられた中間層と;
この中間層上に設けられた第2の情報記録層と;
この第2の情報記録層上に設けられた第2の反射膜
とからなる光学的情報記録媒体であり、
前記第1、第2の情報記録層の各々は、記録膜を、第1の誘電体層と第2の誘電体層とが挟むように構成され、
前記第1、第2の情報記録層の記録膜は、その組成が(GeTe)xSb2-yInyTe3で表され、その組成比率が0.04≦y<2、4≦x≦8の範囲で示される成分を主成分とすることにある。
また、本発明の光学的情報記録媒体において、基板としては、例えば、ポリカーボネートやガラスを用いることができる。また、第1、第2の誘電体膜としては、SiN、SiO2、TaOx、Al23、AlN、ZnS−SiO2等やこれらの積層膜を用いることができる。また、反射膜としては、膜厚10nm前後、8〜12nmのAgやAuを用いることができる。
本発明の光学的情報記録再生装置の構成は、前述のいずれかに記載の光学的情報記録媒体を用いて、波長400〜430nmの半導体レーザにより光学的情報の記録あるいは再生が行われることを特徴とする。
本発明に係る光学的情報記録媒体を用いることにより、記録膜厚を低減した場合に、界面層を付加することなく、一定の透過率を確保しつつ、消去性能に優れ、かつ、繰り返し特性に優れた光学的情報記録媒体を提供することが可能となる。特に、記録膜厚が8nmであっても、透過率50%以上を確保することが可能である。また、本発明にかかる光学的情報記録媒体を用いることにより、波長400〜430nmの半導体レーザを用いた光学的情報の記録再生に対して高いC/Nを得ることができる。さらに、本発明に係る光学的情報記録媒体を用いることにより、クロス消去特性を改善させ、記録密度を向上させることが可能となる。
図1は本発明の一実施形態に係る光学的情報記録媒体媒体の構成を示す断面図である。図示したとおり、本発明に係る2層の光学的情報記録媒体は、レイヤL0(10)とレイヤL1(20)と、レイヤL0とレイヤL1とを貼りあわせるための中間層16とからなる。なお、本発明においては、レイヤL0のみで、単層の光学的情報記録媒体とすることもできるが、以下の説明では、2層の光学的記録情報媒体を中心にして説明する。
基板11(21)としては、ポリカーボネート(PC)基板やガラス基板を用いることができる。基板11(21)には、情報の記録再生を行うレーザ光のトラッキング用の案内溝が通常形成されている(図示せず)。L0ディスク10は、基板11上に、誘電体膜12、記録膜13、誘電体膜14、反射膜15を順次積層した構成となっている。
誘電体膜12、14としては、SiN、SiO、TaO、Al、AlN、ZnS−SiO等やそれらの積層膜を用いることができる。記録膜13には、(GeTe)Sb2−yInTeを主成分として用いる。主成分の比率は95%以上であることが望ましく、主成分以外にGe、Sb、Te、Ag、Cr、N、Co等の元素を添加しても良い。ディスクL0の反射膜15には、一定の透過率が要求されるため、膜厚8〜12nm程度のAg、Au等が用いられるのが一般的である。必要に応じて、ディスクの機械特性向上や耐久性向上のために、反射膜13上にさらに誘電体膜を付加してもよい。
2層ディスクでは、レーザ光の入射面は一つであるため、ディスクL1は、基板21上に、反射膜25、誘電体膜24、記録膜23、誘電体膜22を順次積層した構成となっている。L1ディスク20に使用される誘電体膜22,24、記録膜23は、ディスクL0と同様の材料を用いることが可能である。
L1ディスク10の反射膜15には、一定の透過率は不要であり、通常の光学的情報記録媒体(DVD−RAMあるいはDVD−RW等)でよく用いられている、膜厚100nm程度のAl、Ag、あるいはAuを主成分とする金属膜を用いればよい。
L0、L1ディスク10、20を各々スパッタリング法などにより作製した後、紫外線硬化樹脂あるいは透明テープ等を用いて中間層16を形成し、両ディスクを貼りあわせることで2層ディスクの形態となる。この中間層16は、ディスクL0に記録されたデータがディスクL1の再生時にノイズとして混入すること及びディスクL1に記録されたデータがディスクL0再生時にノイズとして混入することを抑制する役割も果たしている。
また、本発明にかかる光学的情報記録媒体は、波長400〜430nmの半導体レーザを用いた光学的情報の記録再生に対して特に顕著な効果を有するものである。
本発明にかかる光学情報記録装置の構成の1例を図3に示す。ディスク30上に記録すべき情報(記録情報)はCPU31からレーザ駆動装置32へと送られ、記録を行うレーザのパワーやパルス幅は該記録情報に応じてレーザ駆動装置32により制御される。また、2層のどちらのレイヤに記録を行うかという選択信号はCPU31より供給され、該選択信号に応じて光ヘッド33の集光位置をレイヤ間で切り替えることとなる。光ヘッド33から発せられた情報は、再生信号34、次いでデータ識別器35を介して再生データとなる。
厚さ0.6mmのPC基板11を用いて、記録膜13の厚さを8nm一定とし、異なる記録膜組成((GeTe)Sb2−yInTeにおいて、x及びyを変化させる。)のディスクL0を作製し、記録再生評価を行った。いずれのディスクにおいても透過率は0.5(50%)以上であり、本発明に係る光学的情報記録媒体では、記録膜厚8nmであっても、十分高い透過率を確保することが可能である。PC基板としては、ピッチ0.45μm、深さ25nmの案内溝が形成された基板を用い、案内溝内に記録を行った。誘電体膜12、14にはZnS−SiO、反射膜15には厚さ10nmのAgを用いた。
線速5.6 m/sでディスクを回転させ、クロック周波数60MHz(T=15.15ns)において、8T信号上に3Tマークをオーバライトして、8T信号の消去率を測定した。記録再生には、波長405nm、対物レンズの開口数(NA)0.65の光ヘッドを用いた。記録膜組成と消去率の関係を、次の表1にまとめる。
Figure 0003830045
表1から分かるように、4≦x≦8の範囲において、0.04≦yの場合に、8nmと薄い記録膜に対しても高い消去率(25dB以上)を得ることができる。
本実施例は、実施例1と同じPC基板11上に、記録膜13の厚さを8nm一定とし、異なる記録膜組成(GeTe)Sb2−yInTe(においてx及びyを変化)のディスクL0を作製し、記録再生評価を行った。線速5.6m/sでディスクを回転させ、クロック周波数60MHz(T=15.15ns)において、8T信号を記録して、8T信号のC/Nを測定した。
記録再生には、波長405nm、対物レンズの開口数(NA)0.65の光ヘッドを用いた。記録膜組成とC/N及び記録パワーの関係を表2にまとめる。
Figure 0003830045
この表2から分かるように、x≧4の場合に高いC/Nが得られる。ただし、xが大きくなるにつれ、記録に要するパワーも増加し、特にx>8では顕著に記録パワーが増加してしまう。高い記録パワーはレーザへの負荷を増加させ、レーザの品質劣化を加速させてしまうので、記録パワーは低い方が好ましい。記録膜の組成範囲としては、4≦x≦8の範囲が好適である。
実施例1及び実施例2より、(GeTe)Sb2−yInTeにおいて、高い消去率、高いC/N(記録パワーの大幅な増加を伴わずに)が得られる組成範囲は、4≦x≦8,0.04≦y<2であることが分かる。
なお、表2に示した(x,y)=(3.5,0.1)と(4,0.1)の記録膜13を用いたそれぞれのディスクについて、波長660nmの赤色半導体レーザにより記録を行ってC/Nを評価したところ、両ディスク間でC/Nの違いはほとんど見られなかった。従って、xの値を変化させることでC/Nに顕著な改善が見られるのは、青紫色半導体レーザ(波長400〜430nm)を用いた場合である。
[比較例1]
実施例1と同じPC基板上に、記録膜13の厚さ及び記録膜13の組成を変化させて((GeSbTe1−yIn 記録膜13においてyを変化させる。)ディスクL0を作製し、記録再生評価を行った。誘電体膜12、14にはZnS−SiO、反射膜15には厚さ10nmのAgを用いた。
本比較例におけるIn添加前の母組成GeSbTeは、本発明においてx=6の場合に相当する。線速5.6m/sでディスクを回転させ、クロック周波数60MHz(T=15.15ns)において、8T信号上に3Tマークをオーバライトして、8T信号の消去率を測定した。この録再生には、波長405nm、対物レンズの開口数(NA)0.65の光ヘッドを用いた。記録膜組成と消去率及び透過率の関係を、次の表3にまとめる。GeSbTeの一部を置換する形でInを添加しても、記録膜厚が薄くなった場合の消去率低下は抑制できないことが表3から分かる。
Figure 0003830045
本実施例は、厚さ0.6mmのPC基板11を用いて、記録膜13の厚さを変化させてディスクを作製し、記録再生評価を行った。記録膜13の組成は(GeTe)Sb2−yInTeにおいて、x=6、y=0.1とした。PC基板11上にZnS−SiO(12)、記録膜13、ZnS−SiO(14)、Ag反射膜15を順次積層した。PC基板11としては、ピッチ0.68um、深さ45nmの案内溝が形成された基板を用い、案内溝内及び案内溝間の平坦部両方に記録(ランド・グルーブ記録)を行った。線速5.6 m/sでディスクを回転させ、クロック周波数60MHz(T=15.15ns)において、8T信号上に3Tマークをオーバライトして、8T信号の消去率を測定した。
また、別のトラックにおいて、8T信号を10000回繰り返しオーバライトして8T信号のC/Nを測定した。さらに、別トラックにおいて、3T信号をグルーブ(案内溝内)に記録し、3T信号のキャリア(C0)を測定した後、隣接するランド(案内溝間の平坦部)に8T信号を100回オーバライトし、その後、再度グルーブにおいて3T信号のキャリア(C1)を測定することで、クロス消去(C1−C0)の測定を行った。
記録再生には、波長405nm、対物レンズの開口数(NA)0.65の光ヘッドを用いた。記録膜厚と消去率、C/N、クロス消去の関係を表4にまとめる。この記録膜厚を5nmまで薄くすると、消去率及び繰り返し特性(10000回オーバライト後の8TC/N)が大幅に劣化することから、記録膜厚は6nm以上であることが望ましい。また、本発明に係る記録膜では、記録膜厚を15nmまで厚くすると繰り返し特性が劣化することから、好適な記録膜の膜厚範囲は6nm以上13nm以下であることが、次の表4から分かる。
Figure 0003830045
さらに、本発明に係る記録膜は非常に良好なクロス消去特性を有していることが表4から分かる。従って、本発明に係る記録膜は2層ディスクのディスクL0への適用にとどまらず、従来の1層タイプの光学的情報記録媒体の記録膜として用いた場合でも、その優れたクロス消去特性により、記録密度の向上が可能であるという顕著な効果を有している。
1層タイプの場合の光学的情報記録媒体の構成例を図4に示す。レーザ光が入射される透明基板41と該透明基板41上に形成された情報記録層とを含み、情報記録層は前記透明基板41上に形成された第1の誘電体膜42と、この第1の誘電体層42上に形成された記録膜43と、この記録膜43上に形成された第2の誘電体膜44とからなり、前記第2の誘電体膜44上には反射膜45が形成された光学的情報記録媒体である。記録膜の組成は、主成分が(GeTe)Sb2−yInTeで表され、この主成分の組成比率が0.04≦y<2、4≦x≦8の範囲にある。基板として0.6mm厚の基板を用いる場合には、通常、図4に示すように、紫外線硬化樹脂層や透明テープからなる中間層46を介して情報記録層が形成されていない基板47と貼り合わせる構成を取る。
また本発明にかかる記録膜を2層ディスクに適用する場合には、一定の透過率が要求されるディスクL0の記録膜として本発明に係る膜厚8nm程度の記録膜を用い、透過率に制約の無いディスクL1の記録膜として本発明に係る膜厚12nm程度の記録膜を用いることで、繰り返し特性に優れ、高密度記録が可能な2層ディスクを簡便に実現することが可能となる。本発明に係る記録膜は消去率の膜厚依存が小さいことから、同一組成の記録膜を用いて、膜厚を変化させるのみでディスクL0、L1を作製することができる。
In添加によるクロス消去低減効果をさらに詳細に調べるため、実施例3と同様の測定を行った。この測定において、基板や保護膜、反射膜は実施例3と同一のものを用いた。記録膜は膜厚を12nm一定とし、組成を(GeTe)Sb2−yInTeにおいて、y=0.02〜0.3の範囲で変化させた。実施例3と同様にクロス消去の測定を行った結果を表5に示す。
Figure 0003830045
表5から分かるように、InでSbを置換する形で所定量(具体的にはy≧0.04)添加することでクロス消去を大幅に低減することが可能である。なお、記録膜の膜厚を8nmとした実施例1の場合には表1に示したように、y=0.3において消去率が26dB程度であったが、記録膜の膜厚を12nmとした本実施例では、Inの添加量が多くても消去率はあまり劣化せず、y=0.4においても消去率は28dB程度の高い値が得られた。
なお、本発明に係る光学的情報記録媒体の形態として、0.6mm厚さの基板(光透過層)を用いた実施例について記述したが、本発明に係る光学的情報記録媒体は、異なる厚さの光透過層、例えば、厚さ0.1mmの光透過層を用いたディスクにも適用することが可能である。
本発明の一実施形態の光学的情報記録媒体の構成を説明する断面図である。 従来例の光学的情報記録媒体の構成例を説明する断面図である。 本発明にかかる光学情報記録装置の構成の1例を示す図である。 1層タイプの場合の光学的情報記録媒体の構成例を示す図である。
符号の説明
10,20,30 ディスク
11,21 基板
12,14,22,24 誘電体膜
13,13a,23,23a 記録膜
15,25 反射膜
16 中間層
31 CPU
32 レーザ駆動装置
33 光ヘッド
34 再生信号
35 データ識別器
41 透明基板
42 第1の誘電体膜
43 記録膜
44 第2の誘電体膜
45 反射膜
46 中間層
47 情報記録層が形成されていない基板

Claims (11)

  1. レーザ光の照射により記録膜の反射率あるいは光学的位相を変化させて記録を行う光学的情報記録媒体であり、
    前記記録膜はその組成が(GeTe) x Sb 2 −yIn y Te 3 で表され、該組成比率が0.04≦y<2、4≦x≦8の範囲により示される成分を主成分として含有することを特徴とする光学的情報記録媒体。
  2. レーザ光の照射により記録膜の反射率あるいは光学的位相を変化させて記録を行う光学的情報記録媒体であり、かつ、前記レーザ光が入射される透明な第1の基板(11)と、
    この透明な第1の基板上に設けられた第1の情報記録層と、
    この第1の情報記録層上に設けられた第1の反射膜(15)と、
    この第1の反射膜上に設けられた中間層(16)と、
    この中間層上に設けられた第2の情報記録層と、
    この第2の情報記録層上に設けられた第2の反射膜(25)と、
    この第2の反射膜上に設けられた第2の基板(21)
    とからなる光学的情報記録媒体であり、
    前記第1、第2の情報記録層の各々は、記録膜(13;23)を、第1の誘電体層(1 2;22)と第2の誘電体層(14;24)とが挟むように構成され、
    前記第1、第2の情報記録層の記録膜は、その組成が(GeTe)xSb2-yInyT e3で表され、その組成比率が0.04≦y<2、4≦x≦8の範囲により示される成分を主成分として含有することを特徴とする光学的情報記録媒体。
  3. 前記記録膜の膜厚が6nm以上13nm以下である請求項2に記載の光学的情報記録媒体。
  4. 前記第1の反射膜の厚さが8nm以上12nm以下である請求項3に記載の光学的情報記録媒体。
  5. レーザ光の照射により記録膜の反射率あるいは光学的位相を変化させて記録を行う光学的情報記録媒体であり、
    前記レーザ光が入射される透明基板(41)と、
    この透明基板上に形成された情報記録層であり、前記透明基板上に形成された第1の誘 電体層(42)と、
    この第1の誘電体層上に形成された記録膜(43)と、この記録膜上に形成された第2 の誘電体層(44)とを含む情報記録層と、
    前記第2の誘電体層上に形成された反射膜(45)とからなる光学的情報記録媒体であ り、
    前記記録膜の組成が(GeTe)xSb2-yInyTe3で表され、この組成比率が0 .04≦y<2、4≦x≦8の範囲により示される成分を主成分として含有することを特徴とする光学的情報記録媒体。
  6. 前記記録膜の膜厚が6nm以上13nm以下である請求項5に記載の光学的情報記録媒体。
  7. 光学的情報記録媒体と、この光学的情報記録媒体にレーザ光を照射する光学ヘッドと、このレーザ光が前記光学的情報記録媒体の所望の位置に照射されるように前記光学ヘッドを駆動する駆動機構とを備えた光学的情報記録再生装置であり、
    前記光学的情報記録媒体は、
    前記レーザ光が入射される透明な第1の基板(11)と、
    この透明な第1の基板上に設けられた第1の情報記録層と、
    この第1の情報記録層上に設けられた第1の反射膜(15)と、
    この第1の反射膜上に設けられた中間層(16)と、
    この中間層上に設けられた第2の情報記録層と、
    この第2の情報記録層上に設けられた第2の反射膜(25)と、
    この第2の反射膜上に形成された第2の基板(21)とからなる光学的情報記録媒体であり、
    前記第1、第2の情報記録層は、記録膜(13;23)を、第1の誘電体層(12;22)と第2の誘電体層(14;24)が挟むことにより構成され、
    前記第1、第2の情報記録層の記録膜は、その組成が(GeTe)xSb2-yInyTe3で表され、その組成比率が0.04≦y<2、4≦x≦8の範囲により示される成分を主成分として含有することを特徴とする光学的情報記録再生装置。
  8. 前記記録膜の膜厚が6nm以上13nm以下である請求項7に記載の光学的情報記録再生装置。
  9. 前記第1の反射膜の厚さが8nm以上12nm以下である請求項8に記載の光学的情報記録再生装置。
  10. 光学的情報記録媒体と、この光学的情報記録媒体にレーザ光を照射する光学ヘッドと、このレーザ光が前記光学的情報記録媒体の所望の位置に照射されるように前記光学ヘッドを駆動する駆動機構とを備えた光学的情報記録再生装置であり、
    前記光学的情報記録媒体は、
    前記レーザ光が入射される透明基板(41)と、
    この透明基板上に形成された情報記録層であり、前記透明基板上に形成された第1の誘電体層(42)と、
    この第1の誘電体層上に形成された記録膜(43)と、この記録膜上に形成された第2の誘電体層(44)とを含む情報記録層と、
    前記第2の誘電体層上に形成された反射膜(45)とからなる光学的情報記録媒体であり、
    前記記録膜の組成が(GeTe)xSb2-yInyTe3で表され、この組成比率が0.04≦y<2、4≦x≦8の範囲により示される成分を主成分として含有することを特徴とする光学的情報記録再生装置。
  11. 前記記録膜の膜厚が6nm以上13nm以下である請求項10に記載の光学的情報記録再生装置。
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