JP3825146B2 - Compound antenna - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数周波数で使用する複合アンテナに関し、特に、移動電話やPHS等の携帯型無線機に用いて好適な複合アンテナの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信装置の複合アンテナとしては、例えば、図36に示すようなデュアルバンドアンテナが考えられる。このアンテナは、モノポールの素子l1及び素子l2と、それ等の素子の中間に高周波を阻止するためのインダクタンスLを含んで構成される。2つの周波数の高周波信号を供給する2周波高周波電源1は、素子l1の下端の給電点2に高周波信号を供給する。
【0003】
かかる構成のアンテナは、低周波信号に対しては素子l1、インダクタンス(短縮コイル)L及び素子l2によって構成されるアンテナとして動作する。高周波信号に対しては、インダクタンスLが素子l2への信号の流入を抑制するので、素子l1によって構成されるアンテナとして動作する。この複合アンテナは水平面内指向特性は無指向性、垂直面内指向特性はいわゆる「8」の字特性を示す。
【0004】
図37は、上記デュアルバンドアンテナの周波数805〜875MHz帯域における低域周波数特性の例を示している。アンテナの全長51.5mm、素子l1の長さは39mm、アンテナの給電点インピーダンス22Ω(860MHz)である。
【0005】
図38は、上記デュアルバンドアンテナの1900〜2000MHz帯域における高域周波数特性の例を示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したアンテナ構成では、アンテナの全体形状が大きくなるので、携帯型電話のように、小型化が特に要求されるものには使用し難い。また、アンテナの給電点インピーダンスが高周波回路の給電線インピーダンスと離れているのでインピーダンスマッチングをとり難い。
【0007】
よって、本発明は、アンテナの外形の小さい複合アンテナを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、所望の給電点インピーダンスを得ることができる複合アンテナを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、広帯域特性を持つ複合アンテナを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため参考例の複合アンテナは、複数の周波数帯域において使用するために複数のアンテナによって形成される複合アンテナにおいて、一端を給電点とする線状の主素子(11、11,14)と、上記主素子の他端から折り返して終端を開放端とする線状の副素子(13、16)とを含む、略コの字状の形状の複数の折返しアンテナ(A、B)を上記複数の使用周波数帯域に対応して備え、上記複数の折返しアンテナ(A、B)の各主素子(11、11,14)を一体化して、アンテナ全体の外形を小さくした、ことを特徴とする。
【0011】
また、参考例の複合アンテナは、少なくとも、第1の周波数帯域の第1の信号(fL)と上記第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域の第2の信号(fH)とを送受信する複合アンテナにおいて、略平行を保って離間する第1及び第2の線状導体(11・14,16)と、上記第1及び第2の線状導体各々の一端同士を連結する第3の線状導体(15)と、を含み、電気長が上記第1の信号(fL)の波長(λL)の略1/4である第1の折返しアンテナ(B)と、略平行を保って離間する第4及び第5の線状導体(11,13)と、上記第4及び第5の線状導体各々の一端同士を連結する第6の線状導体(12)と、を含み、電気長が上記第2の信号(fH)の波長(λH)の略1/4である第2の折返しアンテナ(A)と、備え、上記第4の線状導体(11)が上記第1の線導体(11,14)の一部を使用して形成され、上記第1の線状導体の基部に上記第1若しくは上記第2の信号が給電される、ことを特徴とする。
【0012】
かかる参考例の構成によれば、第1及び第2の両周波数において、トラップなどの素子を必要とせず、電気長がλ/4であるので、アンテナの特性の劣化が少ない広帯域の複合アンテナを実現できる。そして、一部の線状導体を共用するので、複合アンテナ全体の形状をより小型化することが可能である。
【0013】
好ましくは、上記第3の線状導体(15)の電気長は、0.05〜0.01λLであり、上記第6の線状導体(12)の電気長は、0.05〜0.01λHであり、上記第4の線状導体(11)の電気長は、約0.1λHである。
【0014】
また、好ましくは、上記第1の周波数帯域の第1の信号(fL)と第2の周波数帯域の第2の信号(fH)とは、1.4倍以上に設定される。
【0015】
また、必要により、上記第2の線状導体(16)及び上記第5の線状導体(13)のうち少なくともいずれかの導体の開放端にキャパシタを付加する。こうすると、アンテナの給電点インピーダンスを調整可能である。
【0016】
本発明の複合アンテナは、少なくとも、第1の周波数帯域の第1の信号(fL)を送受信する第1のアンテナ(D)と、上記第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域の第2の信号(fH)を送受信する第2のアンテナ(C)とを含む複合アンテナであって、上記第1のアンテナ(D)は;コの字状に折り返した線状導体によって形成され、該導体の基部に給電される主アンテナ(22,23,24)と、コの字状に折り返した線状導体によって形成され、該導体の基部が接地される副アンテナ(26,27,28)と、上記主及び副アンテナの各他端同士を接続して上記主及び副アンテナ相互間を略平行に保持する接続導体(25)と、を含み、上記第2のアンテナ(C)は;上記主及び副アンテナの相互に挟まれる領域内(adhe)に配置されて、基部に給電される線状導体(21)を含む、ことを特徴とする。
【0017】
そして、上記第2のアンテナ(C)の給電点インピーダンスが、上記線状導体(21)の位置を調整して選定される。
【0018】
かかる構成とすることによって、第2のアンテナ(C)の給電点インピーダンスを調整することが可能なり、該アンテナと給電線とのインピーダンスマッチングを図ることができる。
【0019】
好ましくは、上記第1の周波数帯域の第1の信号(fL)と第2の周波数帯域の第2の信号(fH)とは、1.4倍以上の周波数関係になるように設定される。
【0020】
好ましくは、上記第1のアンテナ(D)は、電気長が略λL/2の折返しアンテナであり、上記第2のアンテナ(C)は、電気長が略λH/4のモノポールアンテナである。
【0021】
また、上記第2のアンテナ(C)が、上記主アンテナ及び上記副アンテナの両基部の中間位置を中心とし、上記主及び副アンテナの相互に挟まれる中間面(M)を0度位置とする、±60度の範囲内に配置される、ようにしても良い。かかる第1のアンテナの近傍の位置でも所望の給電点インピーダンスを得ることは可能である。
【0022】
また、第2のアンテナの先端を折り返えして、給電点インピーダンスを調整するようにしても良い。
【0023】
他の参考例の複合アンテナは、第1の周波数帯域の第1の信号(fL)と上記第1の周波数帯域の略2倍の周波数である第2の周波数帯域の第2の信号(fH)を送受信する複合アンテナにおいて、上記第2の周波数帯域の第2の信号の通過を抑制する高域信号抑制手段(36)を含む第1のアンテナ(F)と、上記第1の周波数帯域の第1の信号(fL)に対して電気長が略λL/4の線路となる素子を含む第2のアンテナ(E)と、上記第1及び第2のアンテナの各基部に共通に含まれて、該基部と給電点間(2)とを接続する、上記第2の信号(fH)に対して電気長が0.1λH以下の共用素子(31)と、を備える、ことを特徴とする。
【0024】
かかる構成によれば、第1の周波数のアンテナと第2の周波数のアンテナとを略独立に使用したのと同様の効果を得ることが可能である。
【0025】
好ましくは、上記第1のアンテナは、電気長がλL/4の短縮型モノポールアンテナ若しくはヘリカルアンテナである。
【0026】
好ましくは、上記第2のアンテナは、電気長がλH/2のフォールデッド逆L型アンテナである。
【0027】
好ましくは、上記第2のアンテナは、一端を給電点(2)に接続する線状の共用素子(31)と、上記共用素子の他端に、上記共用素子と直交するように一端が接続する第1の水平素子(32)と、上記第1の水平素子(32)の他端に、上記第1の水平素子と直交するように一端を接続する第2の水平素子と、上記第2の水平素子(33)の他端に、上記第2の水平素子と直交するように一端を接続する第3の水平素子(34)と、上記第3の水平素子(34)の他端に、上記第3の水平素子(34)と直交するように一端を接続し、他端を接地する垂直素子(35)と、からなる。
【0028】
複合アンテナの実装方法は、上述した複合アンテナを、アンテナに給電する高周波回路を搭載する回路基板とは、別体の絶縁基板上に形成し、該絶縁基板と上記回路基板とをコネクタを介して接続するようにする。
【0029】
このようにすると、アンテナ基板の交換が容易であり、破損修理が安価に済む。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、参考例の複合アンテナ10の第1の実施の形態を示しており、高周波用の折返しアンテナAと低周波用の折返しアンテナBとによって構成されている。
【0031】
アンテナAは、周波数fHの高周波信号の略1/4波長(λH/4)の長さ(電気長)であり、直線状の導体からなる素子11、12及び13によって構成される。素子11は、約0.11λH、若しくはこれよりも短い長さに設定される。素子11の一端は、給電点2となっており、2周波電源1から高周波信号の供給を受ける。2周波電源1の他端は、例えば、無線装置の高周波部のシールドケース3に接地される。素子11の他端には、素子11と略直交するように素子12の一端が接続される。素子12の長さは、0.05λH以下(0.05〜0.01λH)に設定される。素子12の他端には、素子12と略直交するように素子13の一端が接続される。素子13の他端は開放される(接続されない)。素子13の電気長は素子11よりも短い。このようにして、λH/4の折返しアンテナAが形成される。
【0032】
アンテナBは、周波数fLの高周波信号の略1/4波長(λL/4)の長さであり、直線状の導体からなる素子11、14、15及び16によって構成される。上述したように、素子11の一端は、給電点2となっており、2周波電源1から低周波信号の供給を受ける。素子11の他端には、素子11を延長するように素子14の一端が接続される。素子14の他端には、素子14と略直交するように素子15の一端が接続される。素子15の長さは、0.05λL以下(0.05〜0.01λL)に設定される。素子15の他端には、素子15と略直交するように素子16の一端が接続される。素子16の他端は開放される。このようにして、λL/4の折返しアンテナBが形成される。
【0033】
上述した2周波電源1は、例えば、携帯電話等の携帯型無線通信機の高周波回路である。この回路は基板に形成され、金属ケースによってシールドされる。2周波電源1が出力する相対的に低い周波数fLと相対的に高い周波数fHとは、好ましくは、1.4倍以上の周波数関係となるようになされる。
【0034】
このようにアンテナA及びBによって構成される複合アンテナは、素子11を共有して一体化した構造であるので、小型の2周波アンテナとして機能する。複合アンテナを構成する各素子11〜16は一体構成とすることができ、棒状アンテナ、板状アンテナ、あるいは絶縁基板上に形成された平面状アンテナとして形成することができる。
【0035】
この複合アンテナにおいては、素子12及び素子15相互が水平面内においてなす角度を任意に設定することが可能である。
【0036】
例えば、図1に示す例では、上記角度は180度であるが、図9に示すように、該角度を0度とすることも可能である。図9においては図1と対応する部分に同一符号が付されており、かかる部分の説明は省略する。後述するように、図1に示す構成の方が、高周波fHにおける上方への輻射特性がよい。その一方、図9に示されるアンテナBの面内にアンテナAが収まる構成の方がアンテナを小型化できる。
【0037】
上述した複合アンテナの特性について説明する。
【0038】
図2は、図1に示す複合アンテナの特性(素子12及び素子15相互の角度が180度)をシミュレーションする各アンテナ素子(水平エレメント、垂直エレメント)の配置(等価回路)を示している。
【0039】
図3は、図2に示すアンテナ構成によるアンテナの水平面内指向特性を示している。使用周波数fLは、860MHzである。水平素子による放射成分は8の字特性を示す。垂直素子による放射成分は無指向性を示す。垂直素子による放射成分が水平素子による放射成分よりも十分に大きいため、全体としては無指向性を示す。
【0040】
図4は、図2に示すアンテナ構成によるアンテナの垂直面内指向特性を示している。使用周波数は、860MHz(fL)である。全体として繭型の指向特性が得られる。
【0041】
図5は、図2に示すアンテナ構成による、使用周波数860MHz(fL)を中心周波数とする周波数帯域における周波数特性を示すグラフである。同図において、横軸は周波数(MHz)を、縦軸は定在波比(SWR)を示している。使用周波数fLにおいて、十分に損失の少ない特性である。
【0042】
図6は、図2に示すアンテナ構成によるアンテナの水平面内指向特性を示している。使用周波数は、1920MHz(fH)である。水平素子による放射成分は低周波よりも大きい8の字特性を示す。垂直素子による放射成分は無指向性を示す。垂直素子による放射成分が水平素子による放射成分よりも十分に大きいため、全体としては無指向性を示す。
【0043】
図7は、図2に示すアンテナ構成によるアンテナの垂直面内指向特性を示している。使用周波数は、1920MHz(fH)である。図4に示す低周波数特性よりも、上方向により多く輻射する特性が得られる。
【0044】
図8は、図2に示すアンテナ構成による、使用周波数fH(1920MHz)を中心周波数とする周波数帯域における周波数特性を示すグラフである。同図において、横軸は周波数(MHz)を、縦軸は定在波比(SWR)を示している。使用周波数fHにおいて、十分に損失の少ない特性である。
【0045】
図10は、図9に示す複合アンテナの特性(素子12及び素子15相互の角度が0度)をシミュレーションする各アンテナ素子(水平エレメント、垂直エレメント)の配置(等価回路)を示している。
【0046】
図11は、図10に示すアンテナ構成によるアンテナの水平面内指向特性を示している。使用周波数fLは、860MHzである。水平素子による放射成分は8の字特性を示す。垂直素子による放射成分は無指向性を示す。垂直素子による放射成分が水平素子による放射成分よりも十分に大きいため、全体としては無指向性を示す。
【0047】
図12は、図10に示すアンテナ構成によるアンテナの垂直面内指向特性を示している。使用周波数は、860MHz(fL)である。全体として繭型の指向特性が得られる。
【0048】
図13は、図10に示すアンテナ構成による、使用周波数860MHz(fL)を中心周波数とする周波数帯域における周波数特性を示すグラフである。同図において、横軸は周波数(MHz)を、縦軸は定在波比(SWR)を示している。使用周波数fLにおいて、十分に損失の少ない特性である。
【0049】
図14は、図10に示すアンテナ構成によるアンテナの水平面内指向特性を示している。使用周波数は、1920MHz(fH)である。水平素子による放射成分は8の字特性を示す。垂直素子による放射成分は無指向性を示す。垂直素子による放射成分が水平素子による放射成分よりも十分に大きいため、全体としては無指向性を示す。
【0050】
図15は、図10に示すアンテナ構成によるアンテナの垂直面内指向特性を示している。使用周波数は、1920MHz(fH)である。図12に示す低周波数特性よりも、上方向がよりくびれた繭型の特性が得られる。
【0051】
図16は、図10に示すアンテナ構成による、使用周波数fH(1920MHz)を中心周波数とする周波数帯域における周波数特性を示すグラフである。同図において、横軸は周波数(MHz)を、縦軸は定在波比(SWR)を示している。使用周波数fHにおいて、十分に損失の少ない特性である。
【0052】
次に、本複合アンテナの無線通信装置への実装例について説明する。
【0053】
図17(a)は、絶縁基板上に印刷配線によって複合アンテナを形成した例を示している。アンテナ部分をアンテナユニット単独の基板に形成することができる他、高周波回路の絶縁基板上に複合アンテナを形成することができる。
【0054】
図17(b)は、複合アンテナを一枚の金属の板材によって形成した例を示している。
【0055】
図18(a)は、複合アンテナの素子13、16の終端に容量を形成し、給電点におけるインピーダンスを調整してインピーダンスマッチングを容易にし、あるいはアンテナ長の短縮を図る例を示している。
【0056】
この例では、素子13、16の終端部13a、16aの面積が広げられている。この終端部13a及び16aに対応する基板の裏面側には、図示しない接地される導体面が形成され、当該導体面とキャパシタを形成する。特に、アンテナ長の短い高周波アンテナに比べて、アンテナ長の長い低周波アンテナの方がインピーダンスマッチングをとり難いため、素子16側に設けると効果的である。
【0057】
図18(b)は、基板の同一面側に容量を形成する例を示している。素子13、16の終端部13a、16aの面積が広げられている。この端部に対向するように、電極面17が基板の同一面上に形成される。電極面17は組立状態において接地され、終端部13a、16aと共にキャパシタを形成する。
【0058】
図19は、上述した複合アンテナを携帯電話装置に使用した状態を説明する図である。同図においては、回路基板5上に無線周波の信号を送受信する高周波回路1が配置されている。この高周波回路1は金属ケース3によってシールドされる。回路基板5に固定されたコネクタ4を介して複合アンテナ10と高周波回路1とが接続される。コネクタ4もシールドされる。回路基板5は電話機筐体6に収納される。複合アンテナ10はゴム(合成樹脂)製のキャップ7内に収納され、あるいは合成樹脂でモールディングされて保護される。
【0059】
アンテナ部分は、筐体の外部に突出するので、破損する場合がある。複合アンテナを独自の基板に形成し、高周波回路から着脱自在とすることによって、アンテナの交換を容易にすることができる。また、高周波回路と同一の基板上にアンテナを形成した場合には、アンテナが破損すると、基板全体を交換する必要が生じるが、アンテナ部分の基板を交換すれば良いので費用が易くて済む。
【0060】
上述した複合アンテナ10の構成によれば、高低の両周波において、トラップ等の素子を必要とせず、電気長がλ/4であるので、アンテナの特性の劣化が少ない、広帯域の2周波アンテナを実現可能である。
【0061】
図20は、本発明の複合アンテナ20の実施の形態を示している。
【0062】
同図において、1Lは相対的に低い周波数fLの高周波信号を供給する高周波電源、1Hは相対的に高い周波数fHの高周波信号を供給する高周波電源である。好ましくは、周波数fLと周波数fHとが1.4倍以上の周波数関係となるようになさされる。2は給電点、3は接地素子、Cは直線状の素子21によって構成される電気長λ/4の垂直モノポールアンテナによる高周波アンテナ、Dは電気長λ/2の折返し型アンテナによる低周波アンテナである。
【0063】
低周波アンテナDは、素子22〜28によって構成される。素子22は垂直に配置され、その下端の給電点2に、高周波電源1Lから周波数fLの高周波信号が供給される。素子22の上端には、素子22と直交するように、水平に素子23の一端が接続される。素子23の他端には、素子23と直交するように、素子24が垂直に接続される。素子24の他端には、素子24と直交するように、素子25の一端が水平に接続される。素子25の他端には、素子25と直交するように、素子26の一端が垂直に接続される。素子26の他端には、素子26と直交するように、素子27が水平に接続される。素子27の他端には、素子27と直交するように、素子28が垂直に接続される。素子28の他端は接地される。素子22及び28は、高周波アンテナ用素子21よりも物理的に長く形成されるが、電気長でλL/8よりも短く形成される。各アンテナの素子は、棒状、板状のいずれでも良い。
【0064】
従って、アンテナDは、略「コ」の字状の折返しアンテナを逆「L」状に折り曲げた形状、あるいは略「コ」の字状の2つの折返しアンテナ(22〜24、26〜28)の他端同士を素子25で接続した構造となっている。接地3のエレメントには、高周波回路の金属シールドカバーが使用される。アンテナC及びDは、好ましくは、携帯電話器の筐体内に設けられる。
【0065】
アンテナDの給電点インピーダンスは、折返しアンテナの形状を適宜に定めることにより、設定することが可能である。
【0066】
図21は、高周波素子21の給電点インピーダンスの調整を説明する図である。同図において、図20と対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。
【0067】
素子21は、λ/4のモノポールアンテナであるから、そのままでは給電点インピーダンスは固定値である。そこで、素子21とアンテナDとの結合を利用して素子21の給電点インピーダンスを調整することを考える。このため、素子21を適当な位置に移動する。
【0068】
図21に示すように、素子21を素子23(あるいは27)の軸方向に移動し、素子22(若しくは素子28)と素子21との間隔を適当に選択することによって、電磁的結合を調整する。その結果、高周波アンテナCの給電点2におけるインピーダンスを適当な値、例えば、50Ωとすることが可能となる。これは、一般に使用される同軸給電線の規格に合致し、インピーダンスがマッチングして好都合である。
【0069】
図22は、高周波素子21の移動範囲を説明する図である。同図において、図20と対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。
【0070】
図22において、素子22〜24を含む平面abcdと、素子26〜28を含む平面efghとの中間に、素子21を含み、両側の平面に平行な平面(中間面)Mが想定されている。
【0071】
素子21の移動範囲は、好ましくは、中間面M上を移動する。こうすれば、低周波アンテナの素子22〜28によって画定される直方体abcdefghの空間内に高周波アンテナ存在するので、インピーダンスマッチングを図りつつ、複合アンテナ20の外形を小型にすることが可能となる。また、高周波アンテナCが低周波アンテナDの外形内に存在する状態であれば、アンテナの水平面内輻射の指向性を略無指向性とすることができる。
【0072】
図23は、図22における頂点eaの中間点oを中心位置とし、中間面M上のop方向を0度−180度の軸方向として、給電点インピーダンス50Ωが得られる点をプロットしたものである。
【0073】
同図から判るように、素子21の位置が±60度の範囲を越えると、アンテナCとアンテナDとの電磁的結合関係が弱くなり、インピーダンス調整を図ることができなくなる。
【0074】
しかしながら、高周波アンテナ素子21は中間面M上(0度−180度ライン上)になくとも、±60度の範囲内であれば50Ωを得ることができる。ただし、このような場合には、高周波アンテナ素子21は低周波アンテナDの外側に存在することとなるのでコンパクトな複合アンテナを得ることは難しくなる。
【0075】
図24は、複合アンテナ20の低周波(860MHz)水平面内指向特性を示している。水平面内においては、略無指向性が得られている。
【0076】
図25は、複合アンテナ20の低周波(860MHz)垂直面内指向特性を示している。垂直面内においては、繭型の指向性が得られてる。
【0077】
図26は、複合アンテナ20の低周波帯域(860MHz)における周波数特性を示している。同図において、横軸は周波数(MHz)、縦軸は定在波比(SWR)である。所望の帯域において損失が抑制されている。
【0078】
図27は、複合アンテナ20の高周波数帯域におけるアンテナの水平面内指向特性を示している。全体としては、略無指向性ではあるが、180度方向よりも0度方向の利得が幾分高い。
【0079】
図28は、複合アンテナ20の高周波数帯域におけるアンテナの垂直面内指向特性を示している。垂直面内においては、低域特性の場合と同様に繭型の指向性が得られるが、低域特性の場合に比べてくびれが大きい(上方における利得が少ない)。
【0080】
図29は、複合アンテナ20の高周波帯域(1900MHz)における周波数特性を示している。同図において、横軸は周波数(MHz)、縦軸は定在波比(SWR)である。使用帯域において、定在波比が略1.1と良好である。広範囲に渡ってマッチングが図られ、損失が抑制されていることが判る。
【0081】
図30は、複合アンテナ20の他の参考例の形態を示している。高周波アンテナCを絶縁基板上に印刷配線により形成し、低周波アンテナDを導体によって形成している。
【0082】
図31は、複合アンテナ20の更に他の実施の形態を示している。この例では、図30における高周波アンテナCを折返しアンテナとして更に給電点インピーダンスを調整可能としている。
【0083】
このように、複合アンテナ20の構成とすることによって、高低の両周波において、トラップ等の特別の素子を必要とせずに、所望の給電点インピーダンスを得ることができ、アンテナの特性の劣化の少ない、広帯域の2周波アンテナを実現可能となる。
【0084】
図32は、参考例の複合アンテナ30の構成を説明する図である。
【0085】
同図において、図1と対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。複合アンテナ30は、電気長λH/2のフォールデッド逆L型の高周波アンテナEと、電気長λL/4の短縮型モノポールの低周波アンテナFと、によって構成される。この複合アンテナでは、好ましくは、アンテナEの使用周波数fHと、アンテナFの使用周波数fLが略2倍の関係となるようにして使用する。
【0086】
高周波アンテナEは、線状の素子31〜35によって構成される。素子31の下端は給電点2となっており、高周波電源1が接続される。高周波電源1は、2つの高低の周波数fH、fLの高周波信号を出力する。素子31の上端には、素子31と直交するように、素子32の一端が水平に接続される。素子32の他端には、素子32と直交するように、素子33が水平に接続される。素子33の他端には、素子33と直交するように、素子34が水平に接続される。素子34の他端には、素子34と直交するように、素子35が垂直に接続される。素子35の他端は、接地される。
【0087】
低周波アンテナFは、素子31、短縮コイル36及び素子37によって構成される。短縮型モノポールアンテナFはλL/4の電気長であるが、実際の長さは短縮コイル36によってより短く設定される。
【0088】
素子31は、高周波アンテナE及び低周波アンテナFで共用されている。素子31の長さは、0.1λH以下に設定され、接地面から複合アンテナ30を離間する。高周波アンテナEは、携帯電話装置の筐体内に設けられる。低周波アンテナFは、筐体から一部が外部に突き出る形で設けられ、合成樹脂のカバーによって覆われる。
【0089】
かかる構成において、使用周波数fH、fLを、fH=2fLの関係に設定すると、波長λH、λLの関係は、λL=2λHとなる。
【0090】
複合アンテナ30の給電点2に、高周波電源1から高周波数fHを供給すると、電気長λH/2のアンテナEは高周波アンテナとして機能する。一方、アンテナFの短縮コイル36のインダクタンス成分は高周波信号の通過を抑制する高域信号抑制手段として機能する。従って、高周波数fHが供給されると、複合アンテナ30のアンテナEが主体的に機能する。
【0091】
複合アンテナ30の給電点2に、高周波電源1から低周波数fLを供給すると、電気長λL/4のアンテナFは低周波アンテナとして機能する。一方、電気長λH/2のアンテナEの素子32、33、34、35は、低周波数fLの電気信号に対しては、略電気長λL/4の線路となる。これは、素子31と素子32との接続点が開放端となり、アンテナEが接続されていない状態と等価である。従って、低周波数fLが供給されると、複合アンテナ30のアンテナFが主体的に機能する。
【0092】
なお、参考例においては、低周波アンテナFとしては、インダクタンスを付加したような、そのアンテナの使用周波数よりもより高い周波数の信号が通り難いアンテナを用いれば良い。上述した短縮型モノポールアンテナに限定されない。例えば、ヘリカル(螺旋型)アンテナを低周波アンテナFとして用いることが可能である。
【0093】
図33は、複合アンテナ30の低周波数(850MHz)における垂直面内の指向特性を示している。垂直面内においては、モノポールアンテナによる「8」の字特性が得られている。
【0094】
図34は、複合アンテナ30の低周波数(850MHz)における水平面内の指向特性を示している。モノポールアンテナの無指向性の特性が支配的である。
【0095】
図35は、複合アンテナ30の高周波数(1900MHz)における水平面内の指向特性を示している。モノポールアンテナの影響が少し見られるが、略無指向性の特性が得られている。
【0096】
このように、複合アンテナ30の構成によれば、低周波信号を使用する際には、高周波アンテナが等価的に存在しない。高周波信号を使用する際には、低周波アンテナに高周波信号が流入し難い。このため、各アンテナの特性を劣化させることなく、2周波アンテナを実現可能である。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の複合アンテナによれば、全体形状が小型で特性の良いアンテナが得られて好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】参考例の実施の形態を示す説明図である。
【図2】参考例の複合アンテナの各素子を説明する説明図である。
【図3】図2に示すアンテナの低域水平面内指向特性を示すグラフである。
【図4】図2に示すアンテナの低域垂直面内指向特性を示すグラフである。
【図5】図2に示すアンテナの低域周波数特性を示すグラフである。
【図6】図2に示すアンテナの高域水平面内指向特性を示すグラフである。
【図7】図2に示すアンテナの高域垂直面内指向特性を示すグラフである。
【図8】図2に示すアンテナの高域周波数特性を示すグラフである。
【図9】参考例の他の実施の形態を示す説明図である。
【図10】参考例の他の実施の形態の複合アンテナの各素子を説明する説明図である。
【図11】図10に示すアンテナの低域水平面内指向特性を示すグラフである。
【図12】図10に示すアンテナの低域垂直面内指向特性を示すグラフである。
【図13】図10に示すアンテナの低域周波数特性を示すグラフである。
【図14】図10に示すアンテナの高域水平面内指向特性を示すグラフである。
【図15】図10に示すアンテナの高域垂直面内指向特性を示すグラフである。
【図16】図10に示すアンテナの高域周波数特性を示すグラフである。
【図17】参考例の他の実施の形態を説明する説明図である。
【図18】参考例の更に他の実施の形態を説明する説明図である。
【図19】参考例にかかるアンテナの実装例を説明する説明図である。
【図20】本発明の複合アンテナを説明する説明図である。
【図21】図20に示される複合アンテナにおける高周波アンテナの給電点インピーダンスの設定を説明する説明図である。
【図22】高周波アンテナの移動範囲を説明する説明図である。
【図23】高周波アンテナに所望の給電点インピーダンス値が得られる位置の例を説明するグラフである。
【図24】図20に示される複合アンテナにおける低周波アンテナの水平面内指向特性例を説明するグラフである。
【図25】図20に示される複合アンテナにおける低周波アンテナの垂直面内指向特性例を説明するグラフである。
【図26】図20に示される複合アンテナにおける低周波アンテナの周波数特性例を説明するグラフである。
【図27】図20に示される複合アンテナにおける高周波アンテナの水平面内指向特性例を説明するグラフである。
【図28】図20に示される複合アンテナにおける高周波アンテナの垂直面内指向特性例を説明するグラフである。
【図29】図20に示される複合アンテナにおける高周波アンテナの周波数特性例を説明するグラフである。
【図30】本発明の他の実施の形態を説明する説明図である。
【図31】本発明の更に他の実施の形態を説明する説明図である。
【図32】他の参考例の実施の形態を説明する説明図である。
【図33】図32に示される複合アンテナの低域垂直面内指向特性を説明するグラフである。
【図34】図32に示される複合アンテナの低域水平面内指向特性を説明するグラフである。
【図35】図32に示される複合アンテナの高域水平面内指向特性を説明するグラフである。
【図36】従来の2周波アンテナの例を説明する説明図である。
【図37】図36に示すアンテナの低域の周波数特性の例を示すグラフである。
【図38】図38に示すアンテナの広域の周波数特性の例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 高周波電源2 給電点3 接地11〜16 アンテナ素子21〜28 アンテナ素子31〜35 アンテナ素子A,C,E 高周波アンテナB,D,F 低周波アンテナ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a composite antenna used at a plurality of frequencies, and more particularly to improvement of a composite antenna suitable for use in a portable radio device such as a mobile phone or a PHS.
[0002]
[Prior art]
As a composite antenna of the wireless communication apparatus, for example, a dual band antenna as shown in FIG. 36 can be considered. This antenna is a monopole element 1 And element l 2 And an inductance L for blocking high frequencies in the middle of these elements. A two-frequency high-
[0003]
An antenna with such a configuration is suitable for low frequency signals. 1 , Inductance (shortening coil) L and element l 2 It operates as an antenna constituted by. For high frequency signals, the inductance L is the element l. 2 Since the inflow of the signal to the element is suppressed, the element l 1 It operates as an antenna constituted by. In this composite antenna, the horizontal plane directivity is omnidirectional, and the vertical plane directivity is a so-called “8” character.
[0004]
FIG. 37 shows an example of low frequency characteristics in the frequency band of 805 to 875 MHz of the dual band antenna. Total length of antenna 51.5mm, element l 1 The length of the antenna is 39 mm, and the antenna feed point impedance is 22Ω (860 MHz).
[0005]
FIG. 38 shows an example of high frequency characteristics in the 1900 to 2000 MHz band of the dual band antenna.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the antenna configuration described above, the overall shape of the antenna is large, so that it is difficult to use it for devices that are particularly required to be miniaturized, such as mobile phones. Further, since the antenna feed point impedance is separated from the feed line impedance of the high frequency circuit, it is difficult to achieve impedance matching.
[0007]
Therefore, an object of the present invention is to provide a composite antenna having a small outer shape of the antenna.
[0008]
It is another object of the present invention to provide a composite antenna that can obtain a desired feeding point impedance.
[0009]
Another object of the present invention is to provide a composite antenna having broadband characteristics.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
To achieve the above purpose Reference example The composite antenna is a composite antenna formed by a plurality of antennas for use in a plurality of frequency bands, and a linear main element (11, 11, 14) having one end as a feeding point and the other end of the main element. A plurality of folded antennas (A, B) having a substantially U-shape including linear sub-elements (13, 16) which are folded back from each other and have an end at the open end. The main elements (11, 11, 14) of the plurality of folded antennas (A, B) are integrated to reduce the overall outer shape of the antenna.
[0011]
Also, Reference example At least the first signal (f of the first frequency band). L ) And a second signal (f) in a second frequency band higher than the first frequency band. H ), The first and second linear conductors (11, 14, 16) that are separated from each other while being substantially parallel to each other and one end of each of the first and second linear conductors are connected to each other. And a third linear conductor (15) that has an electrical length of the first signal (f L ) Wavelength (λ L ) Of the first folded antenna (B), which is substantially 1/4, and the fourth and fifth linear conductors (11, 13) which are separated from each other while being substantially parallel to each other, and the fourth and fifth linear shapes. A sixth linear conductor (12) connecting one end of each of the conductors, the electrical length of the second signal (f H ) Wavelength (λ H ) And a second folded antenna (A) that is approximately 1/4 of the first linear conductor (11, 14) formed by using a part of the first linear conductor (11, 14). The first signal or the second signal is fed to the base of the first linear conductor.
[0012]
Take Reference example According to the configuration, an element such as a trap is not required at both the first and second frequencies, and the electrical length is λ / 4. Therefore, a broadband composite antenna with little deterioration in antenna characteristics can be realized. Since some of the linear conductors are shared, the overall shape of the composite antenna can be further reduced.
[0013]
Preferably, the electrical length of the third linear conductor (15) is 0.05 to 0.01λ. L The electrical length of the sixth linear conductor (12) is 0.05 to 0.01λ. H The electrical length of the fourth linear conductor (11) is about 0.1λ. H It is.
[0014]
Preferably, the first signal (f L ) And the second signal (f H ) Is set to 1.4 times or more.
[0015]
If necessary, a capacitor is added to the open end of at least one of the second linear conductor (16) and the fifth linear conductor (13). In this way, the feeding point impedance of the antenna can be adjusted.
[0016]
Of the present invention The composite antenna includes at least a first signal (f in the first frequency band). L ) And a second signal (f) in a second frequency band higher than the first frequency band. H ) And a second antenna (C) for transmitting and receiving, wherein the first antenna (D) is formed by a linear conductor folded in a U-shape and feeds the base of the conductor Main antennas (22, 23, 24), a sub-antenna (26, 27, 28) formed by a U-shaped linear conductor and the base of the conductor being grounded, and the main and sub A connection conductor (25) for connecting the other ends of the antenna and holding the main and sub antennas in parallel with each other, wherein the second antenna (C) is; It includes a linear conductor (21) that is disposed within an area (adhe) sandwiched between the electrodes and fed to the base.
[0017]
Then, the feeding point impedance of the second antenna (C) is selected by adjusting the position of the linear conductor (21).
[0018]
With such a configuration, it is possible to adjust the feeding point impedance of the second antenna (C), and impedance matching between the antenna and the feeding line can be achieved.
[0019]
Preferably, the first signal (f in the first frequency band) L ) And the second signal (f H ) Is set to have a frequency relationship of 1.4 times or more.
[0020]
Preferably, the first antenna (D) has an electrical length of approximately λ. L / 2 folded antenna, and the second antenna (C) has an electrical length of approximately λ. H / 4 monopole antenna.
[0021]
Further, the second antenna (C) is centered at an intermediate position between both bases of the main antenna and the sub antenna, and an intermediate plane (M) sandwiched between the main and sub antennas is set to a 0 degree position. , May be arranged within a range of ± 60 degrees. It is possible to obtain a desired feeding point impedance even at a position near the first antenna.
[0022]
Further, the tip of the second antenna may be folded back to adjust the feeding point impedance.
[0023]
Other reference examples The complex antenna of the first signal (f L ) And the second signal (f of the second frequency band that is approximately twice the frequency of the first frequency band) H ), The first antenna (F) including high-frequency signal suppression means (36) for suppressing the passage of the second signal in the second frequency band, and the first frequency band First signal (f L ) Is approximately λ L A second antenna (E) including an element that becomes a / 4 line, and is commonly included in each base of the first and second antennas, and connects the base and the feeding point (2). The second signal (f H ) Is 0.1λ H The following shared element (31) is provided.
[0024]
According to this configuration, it is possible to obtain the same effect as when the first frequency antenna and the second frequency antenna are used almost independently.
[0025]
Preferably, the first antenna has an electrical length of λ. L / 4 shortened monopole antenna or helical antenna.
[0026]
Preferably, the second antenna has an electrical length of λ. H / 2 folded inverted L-type antenna.
[0027]
Preferably, the second antenna has one end connected to the linear shared element (31) having one end connected to the feeding point (2) and the other end of the shared element so as to be orthogonal to the shared element. A first horizontal element (32), a second horizontal element having one end connected to the other end of the first horizontal element (32) so as to be orthogonal to the first horizontal element, and the second horizontal element A third horizontal element (34) having one end connected to the other end of the horizontal element (33) so as to be orthogonal to the second horizontal element, and the other end of the third horizontal element (34) A vertical element (35) having one end connected so as to be orthogonal to the third horizontal element (34) and the other end grounded.
[0028]
A method for mounting a composite antenna includes the above-described composite antenna formed on a separate insulating substrate from a circuit substrate on which a high-frequency circuit that feeds power to the antenna is mounted, and the insulating substrate and the circuit substrate are connected via a connector. Try to connect.
[0029]
In this way, the antenna substrate can be easily replaced and damage repair can be made inexpensively.
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below. FIG. Reference example 1 shows a first embodiment of a
[0031]
Antenna A has a frequency f H About a quarter wavelength (λ H / 4) length (electrical length), and is constituted by
[0032]
Antenna B has a frequency f L About a quarter wavelength (λ L / 4) and is constituted by
[0033]
The two-
[0034]
Thus, the composite antenna constituted by the antennas A and B has a structure in which the element 11 is shared and integrated, and thus functions as a small two-frequency antenna. The elements 11 to 16 constituting the composite antenna can be integrated, and can be formed as a bar antenna, a plate antenna, or a planar antenna formed on an insulating substrate.
[0035]
In this composite antenna, it is possible to arbitrarily set an angle between the
[0036]
For example, in the example shown in FIG. 1, the angle is 180 degrees. However, as shown in FIG. 9, the angle can be 0 degrees. 9, parts corresponding to those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals, and description of such parts is omitted. As will be described later, the configuration shown in FIG. H Good upward radiation characteristics. On the other hand, the antenna can be downsized in the configuration in which the antenna A is within the plane of the antenna B shown in FIG.
[0037]
The characteristics of the composite antenna described above will be described.
[0038]
FIG. 2 shows the arrangement (equivalent circuit) of each antenna element (horizontal element, vertical element) that simulates the characteristics of the composite antenna shown in FIG. 1 (the angle between the
[0039]
FIG. 3 shows the directivity characteristics in the horizontal plane of the antenna according to the antenna configuration shown in FIG. The operating frequency fL is 860 MHz. The radiation component due to the horizontal element exhibits a figure-8 characteristic. The radiation component from the vertical element is non-directional. Since the radiated component by the vertical element is sufficiently larger than the radiated component by the horizontal element, it exhibits omnidirectionality as a whole.
[0040]
FIG. 4 shows the vertical in-plane directivity characteristics of the antenna having the antenna configuration shown in FIG. The frequency used is 860 MHz (f L ). Overall, a bowl-shaped directional characteristic can be obtained.
[0041]
FIG. 5 shows the operating frequency of 860 MHz (f L It is a graph which shows the frequency characteristic in the frequency band which makes a center frequency. In the figure, the horizontal axis represents frequency (MHz) and the vertical axis represents standing wave ratio (SWR). Use frequency f L In FIG. 2, the loss is sufficiently small.
[0042]
FIG. 6 shows the directivity characteristics in the horizontal plane of the antenna with the antenna configuration shown in FIG. The frequency used is 1920 MHz (f H ). The radiation component by the horizontal element exhibits a figure-eight characteristic larger than the low frequency. The radiation component from the vertical element is non-directional. Since the radiated component by the vertical element is sufficiently larger than the radiated component by the horizontal element, it exhibits omnidirectionality as a whole.
[0043]
FIG. 7 shows vertical in-plane directivity characteristics of the antenna having the antenna configuration shown in FIG. The frequency used is 1920 MHz (f H ). A characteristic of radiating more in the upward direction than the low frequency characteristic shown in FIG. 4 can be obtained.
[0044]
FIG. 8 shows the operating frequency f according to the antenna configuration shown in FIG. H It is a graph which shows the frequency characteristic in the frequency band which makes (1920 MHz) a center frequency. In the figure, the horizontal axis represents frequency (MHz) and the vertical axis represents standing wave ratio (SWR). Use frequency f H In FIG. 2, the loss is sufficiently small.
[0045]
FIG. 10 shows an arrangement (equivalent circuit) of each antenna element (horizontal element, vertical element) for simulating the characteristics of the composite antenna shown in FIG. 9 (the angle between the
[0046]
FIG. 11 shows the directivity characteristics in the horizontal plane of the antenna with the antenna configuration shown in FIG. Use frequency f L Is 860 MHz. The radiation component due to the horizontal element exhibits a figure-8 characteristic. The radiation component from the vertical element is non-directional. Since the radiated component by the vertical element is sufficiently larger than the radiated component by the horizontal element, it exhibits omnidirectionality as a whole.
[0047]
FIG. 12 shows the vertical in-plane directivity characteristics of the antenna with the antenna configuration shown in FIG. The frequency used is 860 MHz (f L ). Overall, a bowl-shaped directional characteristic can be obtained.
[0048]
FIG. 13 shows an operating frequency of 860 MHz (f L It is a graph which shows the frequency characteristic in the frequency band which makes a center frequency. In the figure, the horizontal axis represents frequency (MHz) and the vertical axis represents standing wave ratio (SWR). Use frequency f L In FIG. 2, the loss is sufficiently small.
[0049]
FIG. 14 shows the directivity characteristics in the horizontal plane of the antenna with the antenna configuration shown in FIG. The frequency used is 1920 MHz (f H ). The radiation component due to the horizontal element exhibits a figure-8 characteristic. The radiation component from the vertical element is non-directional. Since the radiated component by the vertical element is sufficiently larger than the radiated component by the horizontal element, it exhibits omnidirectionality as a whole.
[0050]
FIG. 15 shows vertical in-plane directivity characteristics of the antenna with the antenna configuration shown in FIG. The frequency used is 1920 MHz (f H ). Compared to the low frequency characteristics shown in FIG. 12, a bowl-shaped characteristic with a narrower upper direction is obtained.
[0051]
FIG. 16 shows the operating frequency f according to the antenna configuration shown in FIG. H It is a graph which shows the frequency characteristic in the frequency band which makes (1920 MHz) a center frequency. In the figure, the horizontal axis represents frequency (MHz) and the vertical axis represents standing wave ratio (SWR). Use frequency f H In FIG. 2, the loss is sufficiently small.
[0052]
Next, an example of mounting the composite antenna on a wireless communication device will be described.
[0053]
FIG. 17A shows an example in which a composite antenna is formed by printed wiring on an insulating substrate. The antenna portion can be formed on the substrate of the antenna unit alone, and the composite antenna can be formed on the insulating substrate of the high frequency circuit.
[0054]
FIG. 17B shows an example in which the composite antenna is formed of a single metal plate.
[0055]
FIG. 18A shows an example in which a capacitor is formed at the ends of the
[0056]
In this example, the areas of the terminal portions 13a and 16a of the
[0057]
FIG. 18B shows an example in which a capacitor is formed on the same surface side of the substrate. The areas of the terminal portions 13a and 16a of the
[0058]
FIG. 19 is a diagram for explaining a state in which the above-described composite antenna is used in a mobile phone device. In the figure, a
[0059]
Since the antenna portion protrudes outside the housing, it may be damaged. The antenna can be easily replaced by forming the composite antenna on a unique substrate and making it detachable from the high-frequency circuit. In addition, when the antenna is formed on the same substrate as the high-frequency circuit, if the antenna is damaged, it is necessary to replace the entire substrate. However, it is only necessary to replace the substrate of the antenna portion, so that the cost can be reduced.
[0060]
According to the configuration of the
[0061]
FIG. Of the present invention An embodiment of the
[0062]
In the figure, 1 L Is a relatively low frequency f L High frequency power supply that supplies high frequency signals H Is a relatively high frequency f H This is a high frequency power source for supplying a high frequency signal. Preferably, the frequency f L And frequency f H And the frequency relationship is 1.4 times or more. 2 is a feeding point, 3 is a grounding element, C is a high-frequency antenna using a vertical monopole antenna having an electrical length of λ / 4, and D is a low-frequency antenna using a folded antenna having an electrical length of λ / 2. It is.
[0063]
The low frequency antenna D is composed of
[0064]
Therefore, the antenna D is a shape obtained by folding a substantially “U” -shaped folded antenna into an inverted “L” shape, or two folded antennas (22-24, 26-28) having a substantially “U” shape. The other end is connected by an
[0065]
The feeding point impedance of the antenna D can be set by appropriately determining the shape of the folded antenna.
[0066]
FIG. 21 is a diagram for explaining the adjustment of the feeding point impedance of the high-
[0067]
Since the
[0068]
As shown in FIG. 21, the electromagnetic coupling is adjusted by moving the
[0069]
FIG. 22 is a diagram for explaining the moving range of the high-
[0070]
In FIG. 22, a plane (intermediate plane) M including the
[0071]
The movement range of the
[0072]
FIG. 23 is a plot of points at which a feed point impedance of 50Ω is obtained with the intermediate point o of the apex ea in FIG. 22 as the center position and the op direction on the intermediate plane M as the axial direction of 0 degrees to 180 degrees. .
[0073]
As can be seen from the figure, when the position of the
[0074]
However, even if the high-
[0075]
FIG. 24 shows the low-frequency (860 MHz) horizontal plane directivity characteristics of the
[0076]
FIG. 25 shows the low frequency (860 MHz) vertical in-plane directivity characteristics of the
[0077]
FIG. 26 shows frequency characteristics of the
[0078]
FIG. 27 shows the horizontal directivity characteristics of the antenna in the high frequency band of the
[0079]
FIG. 28 shows the directivity characteristics in the vertical plane of the antenna in the high frequency band of the
[0080]
FIG. 29 shows the frequency characteristics of the
[0081]
FIG. 30 shows another example of the
[0082]
FIG. 31 shows still another embodiment of the
[0083]
Thus, by using the configuration of the
[0084]
FIG. Reference example It is a figure explaining the structure of the
[0085]
In the figure, parts corresponding to those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted. The
[0086]
The high frequency antenna E is composed of
[0087]
The low frequency antenna F is constituted by an
[0088]
The
[0089]
In such a configuration, the operating frequency f H , F L , F H = 2f L If the relationship of H , Λ L The relationship is λ L = 2λ H It becomes.
[0090]
A high frequency f is supplied from the high
[0091]
From the high
[0092]
In addition, Reference example In this case, as the low-frequency antenna F, an antenna that has a higher frequency than the use frequency of the antenna, such as an inductance, may be used. It is not limited to the shortened monopole antenna described above. For example, a helical (helical) antenna can be used as the low-frequency antenna F.
[0093]
FIG. 33 shows the directivity characteristics in the vertical plane of the
[0094]
FIG. 34 shows the directivity characteristics in the horizontal plane at a low frequency (850 MHz) of the
[0095]
FIG. 35 shows the directivity characteristic in the horizontal plane of the
[0096]
Thus, according to the structure of the
[0097]
【The invention's effect】
As described above, the composite antenna of the present invention is preferable because an antenna having a small overall shape and good characteristics can be obtained.
[Brief description of the drawings]
[0098]
[Figure 1] Reference example It is explanatory drawing which shows this embodiment.
[Figure 2] Reference example It is explanatory drawing explaining each element of this composite antenna.
3 is a graph showing directivity characteristics in the low-frequency horizontal plane of the antenna shown in FIG.
4 is a graph showing a directivity characteristic in a low frequency vertical plane of the antenna shown in FIG. 2;
5 is a graph showing a low frequency characteristic of the antenna shown in FIG.
6 is a graph showing directivity characteristics in the high-frequency horizontal plane of the antenna shown in FIG.
7 is a graph showing the high-frequency vertical in-plane directivity characteristics of the antenna shown in FIG. 2;
8 is a graph showing the high frequency characteristics of the antenna shown in FIG.
FIG. 9 Reference example It is explanatory drawing which shows other embodiment.
FIG. 10 Reference example It is explanatory drawing explaining each element of the composite antenna of other embodiment.
11 is a graph showing directivity characteristics in the low-frequency horizontal plane of the antenna shown in FIG.
12 is a graph showing the directivity characteristics in the low-frequency vertical plane of the antenna shown in FIG.
13 is a graph showing a low frequency characteristic of the antenna shown in FIG.
14 is a graph showing the directivity characteristics in the high-frequency horizontal plane of the antenna shown in FIG.
15 is a graph showing high-frequency vertical in-plane directivity characteristics of the antenna shown in FIG.
16 is a graph showing high-frequency characteristics of the antenna shown in FIG.
FIG. 17 Reference example It is explanatory drawing explaining other embodiment.
FIG. 18 Reference example It is explanatory drawing explaining further another embodiment of.
FIG. 19 Reference example It is explanatory drawing explaining the example of mounting of the antenna concerning.
FIG. 20 Of the present invention It is explanatory drawing explaining a composite antenna.
FIG. 21 is an explanatory diagram for explaining setting of the feeding point impedance of the high-frequency antenna in the composite antenna shown in FIG. 20;
FIG. 22 is an explanatory diagram illustrating a moving range of a high-frequency antenna.
FIG. 23 is a graph for explaining an example of a position where a desired feeding point impedance value is obtained in the high-frequency antenna.
24 is a graph illustrating an example of directivity characteristics in a horizontal plane of a low-frequency antenna in the composite antenna shown in FIG.
FIG. 25 is a graph for explaining an example of directivity characteristics in a vertical plane of a low-frequency antenna in the composite antenna shown in FIG. 20;
26 is a graph for explaining an example of frequency characteristics of a low-frequency antenna in the composite antenna shown in FIG.
27 is a graph for explaining an example of directivity characteristics in the horizontal plane of the high-frequency antenna in the composite antenna shown in FIG. 20;
28 is a graph for explaining an example of directivity characteristics in a vertical plane of a high-frequency antenna in the composite antenna shown in FIG.
29 is a graph for explaining an example of frequency characteristics of a high-frequency antenna in the composite antenna shown in FIG.
FIG. 30 The present invention It is explanatory drawing explaining other embodiment.
FIG. 31 The present invention It is explanatory drawing explaining further another embodiment of.
FIG. 32 Other reference examples It is explanatory drawing explaining embodiment of this.
33 is a graph for explaining the directivity characteristics in the low-pass vertical plane of the composite antenna shown in FIG. 32;
34 is a graph for explaining the directivity characteristics in the low-frequency horizontal plane of the composite antenna shown in FIG. 32. FIG.
FIG. 35 is a graph for explaining high-frequency horizontal directivity characteristics of the composite antenna shown in FIG. 32;
FIG. 36 is an explanatory diagram illustrating an example of a conventional dual-frequency antenna.
37 is a graph showing an example of low-frequency characteristics of the antenna shown in FIG. 36. FIG.
38 is a graph showing an example of wide-band frequency characteristics of the antenna shown in FIG. 38;
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