JP3823999B2 - 鍵盤楽器の消音装置および鍵盤楽器 - Google Patents
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Description
なお、狭義のアフタータッチとは、ジャックがハンマーローラの下部から一時脱進する時の「カクッ」とした感じを云う。広義にはレットオフ(ハンマーが弦の近くまで回動して触れずに回動復帰する運動)も含めた一連の動きを云う。
しかしながら、このような鍵盤楽器においては消音演奏時にどの鍵にも一律に同じ厚さのスペーサをジャック小とレギュレチングボタンとの間に介挿させているので、通常演奏時用に調整されたレギュレチングボタンとジャック小の相対的関係を維持することができないという問題があった。すなわち、消音演奏時においてジャック小がスペーサに突き当たると、このスペーサが圧縮されてその板厚が変化し、また一律に同じ厚さのスペーサであって、ある剛性があるため、左右の鍵の影響を受けて、ジャック小とレギュレチングボタンとの相対的関係も変化する。その結果、消音演奏時のアフタータッチ感を通常演奏時と同様に保つことができなくなる。
また、第2の発明は、前記打弦阻止手段が、シャフトと該シャフトを保持する軸受部材と該軸受部材を鍵盤楽器に固定するための固定手段とを備え、前記切替手段は、前記鍵盤楽器に備えられる操作部と連結され、前記打弦阻止手段を移動させるための駆動力を伝達するための伝達手段と、該伝達手段が駆動力を伝達可能とすべく移動可能に保持する保持手段と、該保持手段を前記鍵盤楽器に固定する固定手段とを備えていることを特徴とするものである。
また、第3の発明は、消音演奏時にジャックが脱進する時期を通常演奏時と消音演奏状態とで変更する変更手段を有することを特徴とするものである。
また、第4の発明は、前記切替手段が前記打弦阻止手段と変更手段とを連動して動作させることを特徴とするものである。
さらに、第5の発明に係る鍵盤楽器は、弦と、鍵と、該鍵の動作に応じて、前記弦を打撃するハンマーアッセンブリと、前記弦と前記ハンマーアッセンブリの間に配設され、通常演奏時にはハンマーによる打弦を阻止せず、消音演奏時にハンマーが打弦する直前にハンマーアッセンブリの回動を阻止する打弦阻止手段であって、全てのアクション機構に対応して弦の並設方向に横断延設されたストッパ部材と、該ストッパ部材において前記ハンマーアッセンブリの打弦時に回動する部材との衝突面に設けられたクッション部材とを有するものと、前記ストッパ部材を弦の配列方向に移動させることで通常演奏状態から消音演奏状態もしくはこの逆の状態に切り替える切替手段とを備えていることを特徴とするものである。
図1はこの発明に係る鍵盤楽器の消音装置の一実施の形態を示すアクション機構部の通常演奏時の側断面図、図2は打弦阻止手段とその切替手段の斜視図、図3は打弦阻止手段の取付け構造を示す側断面図、図4はレギュレチングアッセンブリを消音演奏状態に切り替えた状態を示す側断面図である。これらの図において、棚板1上には鍵盤筬2が配設されており、その上に各音高の弦3に対応する88鍵全ての鍵盤4が、その略中央部をバランスキーピン5により上下揺動自在に支持されて配設されている。各音高の弦3は、鍵盤4の上方に配設された不図示のフレームにチューニングピンとフレームピンを介して略水平に張設されている。弦3の下方には全ての弦3に対して共通に延在するサポートレール6が鍵盤4の後端部上方に位置して横断延設されており、このサポートレール6に鍵盤4に連動して動作し対応する弦3を打撃するアクション機構7が配設され、またその後方には通常弦3の自由振動を阻止し、打弦時に弦3を解放するダンパー機構8が配設されている。
なお、上記したアクション機構7およびダンパー機構8は、従来のグランドピアノのアクション機構、ダンパー機構と全く同様である。
通常演奏時においては、摘み101が棚板1の下面側に引っ込んでおり、この状態においてハンマーシャンクストッパ64は高音弦側に設定保持され、各クッション部材66をアクション機構7の隣接するハンマーシャンク25間に位置させている。したがって、この状態で鍵盤4を押鍵操作し、ジャック14がハンマーアッセンブリ13を突上げ回動させても、ハンマーシャンク25がクッション部材66に当接してそれ以上の回動を阻止されることがなく、ハンマー38により弦3を打撃することができる。また、この時、レギュレチングアッセンブリ16は、図1に示す通常演奏位置に保設定保持されることにより、レギュレチングボタン42とジャック小27との距離を通常演奏時の距離dに設定している。したがって、上述した通り押鍵操作に連動してハンマーアッセンブリ13がジャック14によって突き上げられると、その打弦動作途中にジャック14がハンマーローラ26の下部から一時脱進し、「カクッ」というアフタータッチ感を得ることができる。
一方、ハンマーアッセンブリ13は、ジャック14の脱進後も上昇回動し続けようとするが、ハンマー38が弦3を打撃する直前にハンマーシャンク25がクッション部材66に当接してそれ以上の回動を阻止されるため、ハンマー38が弦3を打撃することなく跳ね返され、初期位置に回動復帰する。また、ジャック14もウイペン8に連動して下降し、上端面がハンマーローラ26の下部に再び入り込み、初期位置に復帰する。この結果、打弦音を発しない消音演奏を行うことができる。
また、本発明はレギュレチングアッセンブリ16全体を下降させてジャック小27とレギュレチングボタン42との距離をdからd’に変更しているので、スペーサを介在させる場合に比べて通常演奏時用に調整されたジャック小27とレギュレチングボタン42との相対的関係が変化せず、したがって、消音演奏時のアフタータッチ感を通常演奏時と同様に保つことができる。
その他の構成は上記実施の形態と同様である。
このような構成においても上記実施の形態と同様に打弦阻止手段61を通常演奏位置と消音演奏位置に移動させることができるものである。
さらに、上記した実施の形態は、摘み101で打弦阻止手段61と距離変更手段63を連動させるようにしたが、各手段を異なる摘みで動作せるようにして、消音演奏時に距離変更手段63を動作させるか否かを演奏者が選択できるようにしてもよい。
Claims (5)
- 鍵盤の押鍵操作に連動して動作するハンマーアッセンブリによって弦を打撃する鍵盤楽器に設けられる消音装置であって、
前記弦と前記ハンマーアッセンブリの間に配設され、通常演奏時にはハンマーによる打弦を阻止せず、消音演奏時に前記ハンマーが打弦する直前に前記ハンマーアッセンブリの回動を阻止する打弦阻止手段であって、全てのアクション機構に対応して弦の並設方向に横断延設されたストッパ部材と、該ストッパ部材において前記ハンマーアッセンブリの打弦時に回動する部材との衝突面に設けられたクッション部材とを有するものと、前記ストッパ部材を弦の配列方向に移動させることで通常演奏状態から消音演奏状態もしくはこの逆の状態に切り替える切替手段と、
を備えていることを特徴とする鍵盤楽器の消音装置。 - 請求項1記載の鍵盤楽器の消音装置において、
前記打弦阻止手段は、シャフトと該シャフトを保持する軸受部材と該軸受部材を鍵盤楽器に固定するための固定手段とを備え、
前記切替手段は、前記鍵盤楽器に備えられる操作部と連結され、前記打弦阻止手段を移動させるための駆動力を伝達するための伝達手段と、
該伝達手段が駆動力を伝達可能とすべく移動可能に保持する保持手段と、
該保持手段を前記鍵盤楽器に固定する固定手段と、
を備えていることを特徴とする鍵盤楽器の消音装置。 - 請求項1記載の鍵盤楽器の消音装置において、
ジャックが脱進する時期を通常演奏時と消音演奏状態とで変更する変更手段を有することを特徴とする鍵盤楽器の消音装置。 - 請求項3記載の鍵盤楽器の消音装置において、
前記切替手段は、前記打弦阻止手段と変更手段を連動して動作させることを特徴とする鍵盤楽器の消音装置。 - 弦と、
鍵と、
該鍵の動作に応じて、前記弦を打撃するハンマーアッセンブリと、
前記弦と前記ハンマーアッセンブリの間に配設され、通常演奏時にはハンマーによる打弦を阻止せず、消音演奏時にハンマーが打弦する直前にハンマーアッセンブリの回動を阻止する打弦阻止手段であって、全てのアクション機構に対応して弦の並設方向に横断延設されたストッパ部材と、該ストッパ部材において前記ハンマーアッセンブリの打弦時に回動する部材との衝突面に設けられたクッション部材とを有するものと、
前記ストッパ部材を弦の配列方向に移動させることで通常演奏状態から消音演奏状態もしくはこの逆の状態に切り替える切替手段と、
を備えていることを特徴とする鍵盤楽器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005003698A JP3823999B2 (ja) | 2005-01-11 | 2005-01-11 | 鍵盤楽器の消音装置および鍵盤楽器 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005003698A JP3823999B2 (ja) | 2005-01-11 | 2005-01-11 | 鍵盤楽器の消音装置および鍵盤楽器 |
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JP2002233511A Division JP3693047B2 (ja) | 2002-08-09 | 2002-08-09 | 鍵盤楽器の消音装置 |
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JP2005134926A JP2005134926A (ja) | 2005-05-26 |
JP3823999B2 true JP3823999B2 (ja) | 2006-09-20 |
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ID=34651101
Family Applications (1)
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JP2005003698A Expired - Lifetime JP3823999B2 (ja) | 2005-01-11 | 2005-01-11 | 鍵盤楽器の消音装置および鍵盤楽器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3823999B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7825312B2 (en) | 2008-02-27 | 2010-11-02 | Steinway Musical Instruments, Inc. | Pianos playable in acoustic and silent modes |
US8148620B2 (en) | 2009-04-24 | 2012-04-03 | Steinway Musical Instruments, Inc. | Hammer stoppers and use thereof in pianos playable in acoustic and silent modes |
US8541673B2 (en) | 2009-04-24 | 2013-09-24 | Steinway Musical Instruments, Inc. | Hammer stoppers for pianos having acoustic and silent modes |
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2005
- 2005-01-11 JP JP2005003698A patent/JP3823999B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US8541673B2 (en) | 2009-04-24 | 2013-09-24 | Steinway Musical Instruments, Inc. | Hammer stoppers for pianos having acoustic and silent modes |
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JP2005134926A (ja) | 2005-05-26 |
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