JP3821938B2 - トラック荷台あおり板用内貼りボード - Google Patents
トラック荷台あおり板用内貼りボード Download PDFInfo
- Publication number
- JP3821938B2 JP3821938B2 JP36309697A JP36309697A JP3821938B2 JP 3821938 B2 JP3821938 B2 JP 3821938B2 JP 36309697 A JP36309697 A JP 36309697A JP 36309697 A JP36309697 A JP 36309697A JP 3821938 B2 JP3821938 B2 JP 3821938B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- surface layer
- core layer
- board
- truck bed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、合成樹脂を利用して成形するトラック荷台あおり板用内貼りボードに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、成形性、耐腐食性に優れており、軽量化を図ることができる等の利点から、金属や木材に代えて合成樹脂製品が使用されてきている。このような製品に、例えば、トラック荷台のあおり板の内貼りボードがある。このようなあおり板の内貼りボードに関しては、特開平8−267533号公報記載の「合成樹脂成形品」、実開平6−81876号公報記載の「再生合成樹脂成形品」がある。そして、材料には主に、ポリプロピレン(以下PPという)、ポリエチレン(以下PEという)を主成分とし、これに発泡剤、酸化防止剤を添加したものが用いられる。また、PPにはガラス繊維を充填したガラス繊維入りPPが用いられることがある。
【0003】
そして、上記成形品は、発泡合成樹脂材料からなるコア層の表面側に0.3mm以上の非発泡合成樹脂材からなる外層を一体に成形し、外層が表面側から裏面側の一部に廻り込んで形成されている。そして、成形方法は、押出成形機に材料を供給して加熱し、押出スクリューで加熱・混練りして溶融状態とした樹脂を所定形状のダイスを通してサイザーに押し出す。前記ダイスを通る際に充分発泡させ、サイザーでは成形品の断面形状を規制しながら固化させ、引き取り機で引き出して成形する。押出機は、2系列の押出スクリューを有する多層押出成形機が使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記成形品が発泡PPである場合には、PPはポリエチレンとともに大量に安価に得られ、合成樹脂の中でも軽量であるという利点を有する。また、多くの化学薬品に対して安定であり、耐候性も良好である。しかしながら、ボードのような長尺成形品にしようした場合には、曲げ強度が劣り、成形時に変形しソリがでる等の欠点がある。
【0005】
一方、上記成形品が発泡PSである場合には、PPと同様に安価であって熱膨張比率が比較的小さく、流動特性がよいために射出成形による大量生産に適している。また、成形時の変形やソリが少なく、高い弾性率を持っているため曲げ強度はPPの約2倍の強度を有している。欠点としては、PPとは反対に耐候性、耐薬品性、耐衝撃性などが低いことである。さらに、ガラス繊維入りPPは、PPの長所である耐候性、耐薬品性が良好で、ガラス繊維を充填することによってPPの欠点である曲げ強度が向上する。しかしながら、ガラス繊維によって質量が増加しコストアップになるという問題がある。
【0006】
【発明の目的】
この発明はかかる現況に鑑みてなされたもので、性質の異なるPSとPPとをコア層と表面層とに使い分けることによって互いの欠点を補い長所を生かし、安価に成形でき軽量であるとともに、耐候性、耐薬品性に優れ、寸法精度及び剛性が確保できるトラック荷台あおり板用内貼りボードを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記目的を達成するために次のような構成とした。即ち、この発明のトラック荷台あおり板用内貼りボードは、コア層と表面層と、前記コア層と表面層とを接着する接着性樹脂による接着層とからなり、コア層を発泡PSにより形成し表面層を非発泡PPにより形成するとともに、押出スクリューが3系統からなる多層押出成形により一体に形成したことを特徴とする。前記表面層には1箇所または複数箇所に切欠部を設けてコア層が露出するようにしてもよい。また、前記コア層あるいは表面層に補強材としてガラス繊維を充填してもよい。このように、コア層を発泡PSにより形成することによりPSの特徴である熱膨張率が小さく、曲げ強度に優れ、変形やソリの少ないボードが得られ、表面層に非発泡PPを使用することによりPPの特徴である耐候性、耐薬品性を生かすことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、図示する実施形態について詳細に説明する。図1はこの発明により形成したトラック荷台あおり板用内貼りボードの構造を示す説明用断面図である。発泡PSからなるコア層1の外周面に接着層3を介して非発泡PPからなる表面層5を一体に形成した3層構造であって、多層押出成形によって一体に成形したものである。前記コア層1を形成する発泡PSには、発泡剤とともに酸化防止剤が添加されており、耐衝撃性を改良するために合成ゴムを添加してもよい。さらに、補強材としてガラス繊維、ガラスフレーク、木質繊維、カーボン繊維等の無機または有機フィラーを使用することができる。
【0009】
発泡PSには、再生材を利用することができ、少量の繊維屑、ごみ、相溶性のない他の合成樹脂等が含まれていてもよく、使用済みのPS製品を再利用することができる。強度を要求されるコア層1に発泡PSを使用することによって、曲げ強度に優れた高剛性のボードとすることができる。
【0010】
前記表面層5を形成する非発泡PPには、酸化防止剤が添加されており、必要に応じて適宜紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候安定剤やガラス繊維、カーボン繊維等の強化材を使用してもよい。強化材を使用することによって質量は増加するものの、曲げ強度を向上させることができる。外表面となる表面層5に非発泡PPを使用することによって、耐候性、耐薬品性に優れたボードが得られる。この実施形態では、前記表面層5はコア層1の全周を覆うように中空断面形状に形成されている。
【0011】
この発明では、PPとPSはその性質上直接には接着しないから、コア層1と表面層5との間に接着性樹脂による接着層3を介在させる。これらの接着性樹脂には、例えば、三井石油化学工業(株)製の「アドマー」(商品名)、ダイセル化学工業(株)製の「エポフレンド」(商品名)等を使用することができる。
【0012】
図2は、この発明の第2実施形態を示す説明用断面図である。この実施形態では、ボードの両側面に位置する表面層5に切欠部7を設け、この切欠部7から内部のコア層1が露出する構造としたものである。このように切欠部7を設けた場合には、コア層1が発泡する際に発泡ガスを逃がすことができ、表面層5への発泡ガスの侵入を防止することができる。他の構成については実施形態1と同様であるから、同一符号を付してその説明は省略する。
【0013】
尚、前記切欠部7の位置、大きさ及び数は上記実施形態に限定されるものではなく、ボードの用途や形状等に応じて決定することができる。従って、表面層5が、コア層1との間に接着性樹脂による接着層3によって一体に形成されていればよい。また、ボードの断面形状は用途に応じて取り付け面に溝を形成するなど適宜変形することができるとともに、取り付け面となる部分には表面層5を省略してもよい。
【0014】
次に、前記実施形態のトラック荷台あおり板用内貼りボードの成形方法を、図3及び図4に基づいて説明する。コア層押出機10と接着層押出機11と表面層押出機13とは、それぞれ独立した系列の三層成形用押出機で、多層成形用のダイス15に接続している。前記ダイス15の出口側にはサイザー17を接続し、さらに順次下流に向かって冷却機19、引取機20を接続している。前記コア層押出機10と接着層押出機11と表面層押出機13は、それぞれ加熱され、各押出機に供給された材料を押出スクリューで混練りする段階で溶融し、ダイス15に押し出す。
【0015】
押し出された樹脂は、ダイス15において三層構造に一体に形成される。即ち、コア層押出機10に供給された材料は、押出スクリュー21で混練し溶融されてダイス15に押し出される。このとき、ダイス15内に設けられたトーピード23によって樹脂圧が高められ発泡が押さえられるが、トーピードを出たところで十分に発泡される。一方、接着層押出機11と表面層押出機13の吐出口から、それぞれ溶融した接着層と表面層が押し出され、ダイス内において合流してコア層と積層される。表面層5に切欠部7を設ける場合には、接着層押出機11と表面層押出機13の吐出口に、これらが押し出されない部分を設ければよい。
【0016】
上記ダイス15から押し出された成形品はサイザー17に押し出されて形状が整えられ、冷却機19で冷却されて固化し、引取機20によって引き出される。ダイスとトーピードの形状を変更することによって断面形状の異なる製品や、表面層のない部分の位置と大きさ及び数を変えることができる。
【0017】
【発明の効果】
この発明に係るトラック荷台あおり板用内貼りボードは、コア層に発泡PS使用し表面層に非発泡PPを使用するとともに、接着性樹脂による接着層を介在させる構成としたから、安価、軽量であり、変形やソリが小さく、高い曲げ強度を有するとともに、耐候性、耐薬品性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施形態の説明用断面図である。
【図2】 同じく、この発明の第2実施形態の説明用断面図である。
【図3】 この発明に使用する三層成形用押出機の説明図である。
【図4】 図3の要部断面図である。
【符号の説明】
1 コア層
3 接着層
5 表面層
7 切欠部
10 コア層押出機
11 接着層押出機
13 表面層押出機
15 ダイス
17 サイザー
19 冷却機
20 引取機
21 押出スクリュー
23 トーピード
Claims (3)
- コア層と表面層と、前記コア層と表面層とを接着する接着性樹脂による接着層とからなり、コア層を発泡ポリスチレンにより形成し、表面層を非発泡ポリプロピレンにより形成するとともに、押出スクリューが3系統からなる多層押出成形により一体に形成することを特徴とするトラック荷台あおり板用内貼りボード。
- 前記表面層には1箇所または複数箇所に切欠部を設けてコア層が露出するように形成したことを特徴とする請求項1記載のトラック荷台あおり板用内貼りボード。
- 前記コア層あるいは表面層に補強材としてガラス繊維を充填したことを特徴とする請求項1または請求項2記載のトラック荷台あおり板用内貼りボード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36309697A JP3821938B2 (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | トラック荷台あおり板用内貼りボード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36309697A JP3821938B2 (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | トラック荷台あおり板用内貼りボード |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11170415A JPH11170415A (ja) | 1999-06-29 |
JP3821938B2 true JP3821938B2 (ja) | 2006-09-13 |
Family
ID=18478497
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36309697A Expired - Fee Related JP3821938B2 (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | トラック荷台あおり板用内貼りボード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3821938B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9657998B2 (en) | 2012-11-01 | 2017-05-23 | Skanska Sverige Ab | Method for operating an arrangement for storing thermal energy |
US9791217B2 (en) | 2012-11-01 | 2017-10-17 | Skanska Sverige Ab | Energy storage arrangement having tunnels configured as an inner helix and as an outer helix |
US9823026B2 (en) | 2012-11-01 | 2017-11-21 | Skanska Sverige Ab | Thermal energy storage with an expansion space |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101493127B1 (ko) * | 2012-08-17 | 2015-02-13 | 노홍일 | 컨베이어 보드 |
-
1997
- 1997-12-15 JP JP36309697A patent/JP3821938B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9657998B2 (en) | 2012-11-01 | 2017-05-23 | Skanska Sverige Ab | Method for operating an arrangement for storing thermal energy |
US9791217B2 (en) | 2012-11-01 | 2017-10-17 | Skanska Sverige Ab | Energy storage arrangement having tunnels configured as an inner helix and as an outer helix |
US9823026B2 (en) | 2012-11-01 | 2017-11-21 | Skanska Sverige Ab | Thermal energy storage with an expansion space |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11170415A (ja) | 1999-06-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6659020B1 (en) | Extrusion | |
CN212889303U (zh) | 吹塑设备 | |
JPH05338015A (ja) | 中空状樹脂成形品 | |
JPH07205264A (ja) | 多層ブロー成形品 | |
KR20070008433A (ko) | 복합 구조 성분의 제조 방법 | |
JP3821938B2 (ja) | トラック荷台あおり板用内貼りボード | |
JP2001038796A (ja) | ブロー成形品及びブロー成形方法 | |
US20140087144A1 (en) | Resin molded product | |
CN115620692A (zh) | 一种变刚度吸声超材料及其制备方法 | |
US20030096129A1 (en) | Automobile interior headliner molding or forming member and an automobile air duct | |
KR100276359B1 (ko) | 고분자 복합패널 및 그 제조 장치 | |
JPS5920630A (ja) | モ−ルデイングの製造方法 | |
JPH09239888A (ja) | 合成樹脂成形品及びその製法 | |
KR20110053771A (ko) | 자동차 내장부품의 제조방법 | |
JPH08267533A (ja) | 合成樹脂成形品 | |
JPH023863Y2 (ja) | ||
CN221573393U (zh) | 显示设备及其边框 | |
JP4504146B2 (ja) | プラスチックボードの製造方法及び製造装置 | |
CN219948084U (zh) | 一种麻纤维板结构、车辆仪表板和车辆 | |
JP2001121631A (ja) | リサイクル合成樹脂製中空パネル | |
CN212322533U (zh) | 一种耐温耐压的防刮模内标签 | |
JPH11170331A (ja) | 合成樹脂成形品の製造方法及び該方法に用いる押出成形用ダイス | |
JPH1130035A (ja) | プラスチック製コンクリート型板 | |
JPH03286815A (ja) | 肉厚構造部を有する射出成形体 | |
JP2001018278A (ja) | 再生合成樹脂成形品の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 19990715 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 19990715 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040917 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060118 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060124 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060324 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060619 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060621 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110630 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110630 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120630 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120630 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130630 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130630 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |