JP3819681B2 - 水冷エンジンの冷却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水冷エンジンの冷却装置に関し、特に、上方に向けて冷却水を流通させ得る上昇通路の途中に、冷却水の流通経路を該冷却水の温度に応じて切換えるサーモスタットが設けられるエンジンの冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる冷却装置は、たとえば実開平4−75129号公報等で既に知られており、このものでは、サーモスタットが備えるハウジングの下部に、上昇通路のうち下方側通路部分に通じる入口孔が設けられ、上昇通路のうち上方側通路部分に通じる出口孔がハウジングの中間部に設けられ、バイパス通路に通じるバイパス孔が前記ハウジングの上部に設けられており、ワックスケースは、ワックスの収縮時にバイパス孔を出口孔に通じさせる下方位置と、ワックスの膨張時に入口孔を出口孔に通じさせる上方位置との間でのスライドを可能としてハウジング内に収納されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで冷却装置への冷却水の注入時には主循環回路および副循環回路からのエア抜きを図らねばならないが、上記従来のサーモスタットを用いた冷却装置では、上昇通路の中間部のサーモスタットにおいては入口孔および出口孔間に高低差が生じていてサーモスタット内では冷却水の通路がクランク状となっている。このため、たとえば自動二輪車への搭載のために冷却装置を上下方向にコンパクトに構成せざるを得ない場合には上昇通路の傾き角度を小さくしなければならないので、エア抜きに時間がかかることになり、それを回避するためには上昇通路にエア抜きボルト等を装着することが必要になる。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、上方に向けて冷却水を上昇させる上昇通路の途中にサーモスタットが設けられる構成とした上で、エア抜きボルト等を不要として部品点数の増加を回避しつつ、上昇通路からのエア抜き性を高めた水冷エンジンの冷却装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、上方に向けて冷却水を流通させ得る上昇通路を一部通路としてエンジン本体のウォータージャケット、ラジエータ、ウォータポンプおよび前記ウォータージャケットを順次結ぶ主循環回路と、前記ラジエータを迂回するバイパス通路および前記主循環回路の一部で構成される副循環回路と、前記上昇通路を遮断して前記副循環回路に冷却水を流通・循環させる状態ならびに前記バイパス通路を遮断して前記主循環回路に冷却水を流通・循環させる状態を冷却水の温度に応じて切換えるようにして前記上昇通路の途中に設けられるサーモスタットとを含む水冷エンジンの冷却装置において、前記サーモスタットは、前記上昇通路の途中を横切って上下に延びる摺動孔を有するハウジングと、前記摺動孔に摺動可能に嵌合されるとともに前記バイパス通路に通じてハウジング内の上部に形成される水室に上端を臨ませるワックスケースと、冷却水の温度変化に伴なう膨張・収縮に応じて前記ワックスケースをスライド作動させることを可能として該ワックスケースに内蔵されるワックスとを備えていて、前記ハウジングを嵌合させる収納ケース内に収納され、前記ハウジングには、前記上昇通路のうち下方側通路部分に通じる入口孔ならびに前記上昇通路のうち上方側通路部分に通じる出口孔が、前記ワックスの収縮時に前記ワックスケースで遮断される位置で前記摺動孔の内面に開口するようにして設けられると共に、前記入口孔および水室間が、前記収納ケースの内面と前記ハウジングの外面との間に溝状に形成されて冷却水中のエアを導くエア抜き通路を介して連通されることを特徴とする。
【0006】
このような請求項1の発明の構成によれば、サーモスタットのハウジングには、ワックスケースをスライドさせる摺動孔の内面に開口する入口孔および出口孔が、ワックスの収縮時にワックスケースで遮断されるようにして設けられ、入口孔が上昇通路の下方側通路部分に通じ、出口孔が上昇通路の上方側通路部分に通じるものであるので、サーモスタットを挟む部分で上昇通路に高低差が生じないようにすることができ、冷却装置を上下方向にコンパクトに構成せざるを得ない場合であっても上昇通路の傾き角度を従来のように小さくする必要がなく、上昇通路内でエアを速やかに流通させることができる。しかもバイパス通路に通じてハウジング内の上部に形成されている水室にエア抜き通路を介して入口孔が通じているので、上昇通路のうち下方側通路部分のエアをバイパス通路側に速やかに排出するようにしてエア抜き性を向上することができる。またサーモスタットを迂回してエア抜き通路が形成されることになり、エア抜き性をより一層向上することができる。
【0007】
また請求項2の発明は、上記請求項1の発明の構成に加えて、前記収納ケースの内面に設けられる溝と、前記ハウジングの外面とで前記エア抜き通路が形成されることを特徴とし、かかる構成によれば、サーモスタットを迂回してエア抜き通路が形成されることになり、エア抜き性をより一層向上することができる。
【0008】
さらに請求項3の発明は、上方に向けて冷却水を流通させ得る上昇通路を一部通路としてエンジン本体のウォータージャケット、ラジエータ、ウォータポンプおよび前記ウォータージャケットを順次結ぶ主循環回路と、前記ラジエータを迂回するバイパス通路および前記主循環回路の一部で構成される副循環回路と、前記上昇通路を遮断して前記副循環回路に冷却水を流通・循環させる状態ならびに前記バイパス通路を遮断して前記主循環回路に冷却水を流通・循環させる状態を冷却水の温度に応じて切換えるようにして前記上昇通路の途中に設けられるサーモスタットとを含む水冷エンジンの冷却装置において、前記サーモスタットは、前記上昇通路の途中を横切って上下に延びる摺動孔を有するハウジングと、前記摺動孔に摺動可能に嵌合されるとともに前記バイパス通路に通じてハウジング内の上部に形成される水室に上端を臨ませるワックスケースと、冷却水の温度変化に伴なう膨張・収縮に応じて前記ワックスケースをスライド作動させることを可能として該ワックスケースに内蔵されるワックスとを備え、前記ハウジングには、前記上昇通路のうち下方側通路部分に通じる入口孔ならびに前記上昇通路のうち上方側通路部分に通じる出口孔が、前記ワックスの収縮時に前記ワックスケースで遮断される位置で前記摺動孔の内面に開口するようにして設けられると共に、前記入口孔および水室間が、冷却水中のエアを導くエア抜き通路を介して連通され、更に前記ハウジングには、前記ワックスの収縮時に前記水室と前記上方側通路部分との間を連通させ且つ前記ワックスの膨脹時には前記ワックスケースにより遮断されるバイパス孔が設けられることを特徴とする。
【0009】
さらに請求項4の発明は、上記請求項1〜3の何れかの発明の構成に加えて、前記ラジエータ、前記ウォータポンプおよび前記サーモスタットが、ほぼ同じ高さで前記エンジン本体に取付けられることを特徴とし、かかる構成によれば、冷却装置を上下方向にコンパクトに纏めてエンジン本体に組付けることができる。
【0010】
さらに請求項5の発明は、上記請求項4の発明の構成に加えて、前記水冷エンジンが、車体に搭載されるスイング式のパワーユニットの一部を構成し、そのエンジン本体に取付けられる前記ウォータポンプと、同エンジン本体に排気管を介して接続されるマフラーとが、前記ラジエータを間に挟んでその前後に配置されることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図9は本発明の第1実施例を示すものであり、図1はスクータ型自動二輪車の全体側面図、図2は図1の2−2線拡大断面図、図3は図2の要部拡大図、図4は図2の4−4線矢視図、図5はパワーユニットを図1の5−5線矢視方向から見た図、図6は図2の6−6線拡大断面図、図7は低温状態でのサーモスタットの縦断面図、図8は高温状態でのサーモスタットの縦断面図、図9は図7の9−9線断面図である。
【0012】
先ず図1において、操向ハンドル11により操舵される前輪Wfと、スイング式のパワーユニットPにより駆動される後輪Wrとを備えたスクータ型の自動二輪車Vの車体フレームFは、フロントフレーム12、センターフレーム13およびリヤフレーム14に3分割される。フロントフレーム12は、ヘッドパイプ12a、ダウンチューブ12bおよびステップフロア支持部12cを一体に備えたアルミ合金の鋳造品から構成される。パワーユニットPがピボット15を介して上下揺動自在に支持されるセンターフレーム13はアルミ合金の鋳造品から構成され、前記フロントフレーム12の後端に結合される。パワーユニットPの後上方に延びるリヤフレーム14は環状のパイプ材から構成され、その上面に燃料タンク16が支持される。センターフレーム13の上面にはヘルメットケース17が支持されており、シート18を一体に有するカバー19によってヘルメットケース17および燃料タンク16が開閉自在に覆われる。
【0013】
パワーユニットPは、シリンダを車体前方に向けて配置した水冷式の単気筒4サイクルエンジンEと、エンジンEの左側面から車体後方に延びるベルト式無段変速機Tとを一体に結合して成り、ベルト式無段変速機Tの後部上面がリヤクッション20を介してセンターフレーム13の後端に結合される。ベルト式無段変速機Tの上面にはエアクリーナ21が支持され、ベルト式無段変速機Tの右側面にはマフラー22が支持され、エンジンEの下面には起立・倒伏可能なメインスタンド23が支持される。
【0014】
図2〜図4において、エンジンEのエンジン本体24は、クランクシャフト25に沿って鉛直方向に延びる割り面26により分割された第1および第2エンジンブロック27,28を備えており、第1エンジンブロック27はシリンダブロック27aおよびクランクケース半部27bを構成し、第2エンジンブロック28はクランクケースの他の半部を構成する。第1エンジンブロック27の前端には、第1および第2エンジンブロック27,28とともにエンジン本体24を構成するシリンダヘッド29が結合され、シリンダヘッド29の前端にはヘッドカバー30が結合される。第1および第2エンジンブロック27,28の右側面には発電機カバー31が結合される。
【0015】
ベルト式無段変速機Tは、相互に結合される右側ケーシング32および左側ケーシング33を備えており、右側ケーシング32の前部右側面が、第1および第2エンジンブロック27,28の左側面に結合される。また右側ケーシング33の後部右側面には減速機ケーシング34が結合される。
【0016】
第1エンジンブロック27が備えるシリンダ35の内部に摺動自在に嵌合するピストン36は、コネクティングロッド37を介してクランクシャフト25に連接される。シリンダヘッド29にはカムシャフト38が回転自在に支持されており、シリンダヘッド29に設けられた吸気バルブおよび排気バルブ(図示せず)が前記カムシャフト38によって開閉駆動される。第1エンジンブロック27に設けられたチェーン通路39内にはタイミングチェーン40が収納され、該タイミングチェーン40が、クランクシャフト25に設けられた駆動スプロケット41とカムシャフト38に設けられた従動スプロケット42とに巻き掛けられる。これによりカムシャフト38は、クランクシャフト25の2回転につき1回転する。
【0017】
右側ケーシング32および左側ケーシング33の内部に突出するクランクシャフト25の左端には駆動プーリ43が設けられる。該駆動プーリ43は、クランクシャフト25に固定された固定側プーリ半体44と、固定側プーリ半体44に対して接近・離間可能な可動側プーリ半体45とを備えており、可動側プーリ半体45はクランクシャフト25の回転数の増加に応じて半径方向外側に移動する遠心ウエイト46によって、固定側プーリ半体44に接近する方向に付勢される。
【0018】
右側ケーシング32の後部および減速機ケーシング34間に支持された出力軸47に設けられた従動プーリ48は、出力軸47に相対回転可能に支持された固定側プーリ半体49と、固定側プーリ半体49に対して接近・離間可能な可動側プーリ半体50とを備えており、可動側プーリ半体50はスプリング51で固定側プーリ半体49に向けて付勢される。また固定側プーリ半体49と出力軸47との間に、エンジン回転数が設定回転数を超えるのに伴って動力伝達状態となる遠心クラッチ52が設けられる。そして駆動プーリ43および従動プーリ48間に無端状のVベルト53が巻き掛けられる。
【0019】
右側ケーシング32および減速機ケーシング34間には前記出力軸47と平行な中間軸54および車軸55が支持されており、出力軸47、中間軸54および車軸55間に減速ギヤ列56が設けられる。そして減速機ケーシング34を貫通して右側に突出する車軸55の右端に駆動輪である後輪Wrが設けられる。
【0020】
而して、クランクシャフト25の回転動力は駆動プーリ43に伝達され、該駆動プーリ43からVベルト53、従動プーリ48、遠心クラッチ52および減速ギヤ列56を介して後輪Wrに伝達される。
【0021】
クランクシャフト25の右側に設けられた交流発電機57は発電機カバー31により覆われており、その発電機カバー31の右側にラジエータ58が設けられる。このラジエータ58に冷却風を供給すべく、クランクシャフト25の右端に固定された冷却ファン59が交流発電機57およびラジエータ58間に配置される。これによりラジエータ58の放熱容量は、エンジンEの発熱量よりも常時大となる。
【0022】
冷却ファン59およびラジエータ58は、発電機カバー31に締結される合成樹脂製のカバー60で覆われ、該カバー60の外側面には外部から空気を導入するためのルーバー61が設けられる。
【0023】
第1エンジンブロック27のシリンダブロック27aと、シリンダヘッド34とにはウォータージャケット62が設けられており、該ウォータージャケット62のシリンダブロック27a側の下部に冷却水を供給するウォータポンプ63が、高さ位置を前記ラジエータ58とほぼ同一として、カムシャフト38の右端に連結される。
【0024】
シリンダヘッド34の右側面には収納ケース65が結合されており、該収納ケース65内にはサーモスタット64Aが収納され、シリンダヘッド34および収納ケース65によって囲まれた空間に前記ウォータポンプ63が収納される。すなわちラジエータ58、ウォータポンプ63およびサーモスタット64Aは、ほぼ同じ高さでエンジン本体24に取付けられることになる。
【0025】
図5を併せて参照して、ウォータージャケット62の上部に通じるようにしてシリンダヘッド34に一端が接続される冷却水管路68の他端が、上端開口部をキャップ71で開閉可能に閉じ得るフィラーネック70に接続されており、このフィラーネック70は、ラジエータ58とともに揺動するようにしてパワーユニットPに取付けられて後輪Wrを上方から覆うリヤフェンダー66に締結される。またフィラーネック70は、ラジエータ58の後上部に設けられた給水口58aにゴムホース等の可撓性を有する給水管路69を介して接続される。
【0026】
フィラーネック70には、冷却水を溢流させるオーバーフロー管70aが設けられ、このオーバーフロー管70aは、図示しないリザーバタンクに接続される。ラジエータ58の前下部に設けられた出口ポート58bおよび収納ケース65間を冷却水管路72で接続され、該冷却水管路72は収納ケース65内のサーモスタット64Aを介してウォータポンプ63の吸入口に接続される。また収納ケース65と第1エンジンブロック27内のウォータージャケット62とが冷却水管路73で接続される。
【0027】
すなわち前記ウォータージャケット62、ラジエータ58およびウォータポンプ63は、冷却水管路68、フィラーネック70、給水管路69、冷却水管路72,73を介して相互に接続されて主循環回路75を構成するものであり、この主循環回路75では、ウォータポンプ63から吐出された冷却水がウォータージャケット62およびラジエータ58を経てウォータポンプ63に戻るようにして、冷却水が流通、循環する。
【0028】
図6において、前記主循環回路75において、ラジエータ58の前下部の出口ポート58bからウォータポンプ63の吸入口までの間は、下方の前記出口ポート58bから上方の前記吸入口まで冷却水を上方に流通せしめる上昇通路76で結ばれており、この上昇通路76は、冷却水管路72と、収納ケース65内に設けられて冷却水管路72に連なる通路部分とで構成される下方側通路部分77と、収納ケース65内に設けられてウォータポンプ63の吸入口に通じる上方側通路通路部分78とで構成され、サーモスタット64Aは両通路部分77,78間に介在するようにして収納ケース65内に収納される。
【0029】
冷却水管路68に隣接する位置でシリンダヘッド34には、ラジエータ58を迂回するバイパス管路79の一端がウォータージャケット62の上部に通じるようにして接続されており、該バイパス管路79の他端は、前記収納ケース65の上部に締結された蓋部材80に接続される。而してバイパス管路79は、収納ケース64内のサーモスタット64Aを介してウォータポンプ63の吸入口に通じる前記上方側通路部分78に連通可能なものであり、前記主循環回路75のうちウォータポンプ63およびウォータージャケット62間、ならびにサーモスタット64Aおよびウォータポンプ63間と、バイパス管路74を含んで前記蓋部材80およびシリンダヘッド34間に形成されるバイパス通路81とで副循環回路82が構成される。
【0030】
サーモスタット64Aは、上昇通路76を遮断するとともにバイパス通路81を開放して副循環回路82に冷却水を流通・循環させる状態と、上昇通路76を開放するとともにバイパス通路81を遮断して主循環回路75に冷却水を流通・循環させる状態とを冷却水の温度に応じて切換えるようにして、上昇通路76の下方側通路部分77および上方側通路部分78間に設けられており、冷却水を主循環回路75および副循環回路82のいずれに流通・循環させるかを冷却水の温度に応じて切換える。
【0031】
図7および図8を併せて参照して、サーモスタット64Aは、主循環回路75における上昇通路76の下方側および上方側通路部分77,78間を横切るようにして上下に延びるとともに下端を閉じた有底の摺動穴85を有する有底円筒状のハウジング86Aと、前記摺動孔85に摺動可能に嵌合されるワックスケース87と、ハウジング86Aおよびワックスケース87間に縮設されるばね88と、冷却水の温度変化に伴なう膨張・収縮に応じて前記ワックスケース87をスライドさせるべく該ワックスケース87に内蔵されるワックス89とを備える。
【0032】
ワックスケース87は、バイパス通路81に通じてハウジング86A内の上部に形成される水室90に上端を臨ませるようにして前記摺動孔85に摺動可能に嵌合される。
【0033】
ハウジング86Aは、収納ケース85に設けられた有底の取付け穴91に嵌入され、該取付け穴91の開口端を蓋部材80で閉じることにより、取付け穴91の閉塞端および蓋部材80間で挟持されるようにして収納ケース85内に収納、固定される。
【0034】
ハウジング86Aの一端には、弾性材から成る有底円筒状のシール部材92がハウジング86Aの一端を覆うようにして装着されており、このシール部材92の閉塞端内面中央部に、ハウジング86Aの一端が先端補強部84として露出される。また開放されたハウジング86Aの上端は蓋部材80に当接しており、このハウジング80の上端側内面には止め輪93が装着される。
【0035】
ワックスケース87は、ハウジング86Aの内面に外面を直接接触させるケース主体94と、該ケース主体94に結合されるカバー95とで構成されるものであり、ケース主体94およびカバー95間にはダイヤフラム96の周縁部が挟持される。またケース主体94には、前記シール部材92内に摺動可能に嵌合される円筒状のガイド筒97が一体に連設される。
【0036】
ワックスケース87には、前記ダイヤフラム96およびカバー95間に充填されるようにしてワックス89が内蔵されており、ワックス89の温度変化による膨張・収縮に応じてダイヤフラム96が変形する。一方、前記ガイド筒97内には、前記ダイヤフラム96とは反対側から順に棒状のピストン98、円盤状のプレート99およびラバーピストン100が摺動可能に嵌合されており、ラバーピストン100およびダイヤフラム96間でワックスケース87には、ダイヤフラム96の変形を前記ラバーピストン100に伝達するための媒体101が充填されている。
【0037】
またワックスケース87および止め輪93間には、ワックスケース87をシール部材92側に付勢するばね88が設けられており、ワックスケース87は、冷却水の温度が低くてワックス89が収縮状態にあるときには、図7で示すようにシール部材92に当接した位置にある。而して冷却水の温度が高くなってワックス89が膨張すると、ダイヤフラム96が図8の下側に撓むように変形し、ピストン98がガイド筒97から押し出されるのに応じて、ワックスケース87はばね88を圧縮しつつ、図8で示すように、シール部材92から離反する側すなわち上方にスライドすることになる。
【0038】
ハウジング86Aには、主循環回路75の上昇通路76のうち下方側通路部分77に通じる入口孔102と、前記上昇通路76のうち上方側通路部分78に通じる出口孔103とが、前記摺動孔85の一直径線上で該摺動孔85の内面に開口するようにして設けられるとともに、前記水室90を上方側通路部分78に連通させ得るバイパス孔104が前記出口孔103の上方側に隣接して設けられる。
【0039】
前記入口孔102および出口孔103は、前記ワックス89の収縮時には図7で示すようにワックスケース87で遮断されるとともに、前記ワックス89の膨張時にはワックスケース87のスライドによって図8で示すように連通される位置で前記摺動孔85の内面に開口するようにしてハウジング86Aに設けられる。またバイパス孔104は、ワックス89の収縮時には水室90を上方側通路部分78に連通させるととともに、ワックス89の膨張に伴うワックスケース87のスライドに応じて入口孔102および出口孔103間が開放されるときには前記ワックスケース87により図8で示すように遮断される位置で、ハウジング86Aに設けられる。
【0040】
前記水室90および前記入口孔102間は、冷却水中のエアを導くエア抜き通路105を介して連通されており、このエア抜き通路105は、収納ケース65における取付け穴91の内面に設けられる溝106と、サーモスタット64Aが備えるハウジング87の外面とで形成される。
【0041】
次にこの第1実施例の作用について説明すると、サーモスタット64Aのハウジング86Aに、ワックスケース87をスライドさせる摺動孔85の一直径線上に配置される入口孔102および出口孔103が設けられ、入口孔102が主循環回路75の通路の位置である上昇通路76の下方側通路部分77に通じ、出口孔103が上昇通路76の上方側通路部分78に通じるものであるので、サーモスタット64Aを挟む部分で上昇通路76に高低差が生じないようにすることができる。したがって冷却装置を上下方向にコンパクトに構成せざるを得ない場合であっても上昇通路76の傾き角度を従来のように小さくする必要がなく、上昇通路76内をエアが速やかに流通させるように上昇通路76の傾き角度を比較的大きく設定することができる。
【0042】
しかもバイパス通路81の一部を構成してハウジング86A内の上部に形成されている水室90に、エア抜き通路105を介して入口孔102が連通しているので上昇通路76のうち下方側通路部分77内のエアをバイパス通路81側に速やかに排出することができる。
【0043】
この結果、冷却水を上方に流通させる上昇通路76の途中にサーモスタット64Aが設けられるにもかかわらず、エア抜きボルト等を不要として部品点数の増加を回避しつつ、上昇通路76からのエア抜き性を向上することができる。
【0044】
またサーモスタット64Aのハウジング86Aは、収納ケース65に嵌合されており、収納ケース65の内面に設けられる溝106と、ハウジング86Aの外面とで前記エア抜き通路105が形成されるので、サーモスタット64Aを迂回してエア抜き通路105が形成されることになり、エア抜き性をより一層向上することができる。
【0045】
さらにラジエータ58、ウォータポンプ63およびサーモスタット64Aが、ほぼ同じ高さでエンジン本体24に取付けられるので、冷却装置を上下方向にコンパクトに纏めてエンジン本体24に組付けることができ、この実施例のように、無段変速機TとともにパワーユニットPを構成して車体フレームFに揺動可能に支承されるエンジンEのエンジン本体24に、前記冷却装置を上下方向にコンパクトに纏めて組付けることにより、必要とする揺動スペースを小さくし、車体フレームFへの搭載を有利とすることができる。
【0046】
図10〜図12は本発明の第2実施例を示すものであり、図10は第1実施例の図6に対応した側面図、図11は低温状態でのサーモスタットの縦断面図、図12は高温状態でのサーモスタットの縦断面図であり、上記第1実施例に対応する部分には同一の参照符号を付す。
【0047】
サーモスタット64Bは、主循環回路75の一部通路である上昇通路76の下方側通路部分77および上方側通路部分78間に設けられており、冷却水を主循環回路75および副循環回路82のいずれに流通・循環させるかを冷却水の温度に応じて切換える。
【0048】
サーモスタット64Aのハウジング86Bは、エンジン本体24のシリンダヘッド29に一体に形成されるか、該シリンダヘッド29に締結されるものであり、下端を閉塞して上下に延びる摺動孔85がハウジング86Bに設けられ、ハウジング86Bの上端は蓋部材80′で閉塞される。
【0049】
摺動孔85にはワックスケース87が摺動可能に嵌合され、蓋部材80およびワックスケース87間にばね88が縮設される。
【0050】
ワックスケース87は、バイパス通路81に通じてハウジング86B内の上部に形成される水室90に上端を臨ませるようにして前記摺動孔85に摺動可能に嵌合されるものであり、内蔵したワックス89の膨張・収縮に応じたスライド作動が可能である。
【0051】
ワックスケース87は、ハウジング86Bの内面に外面を直接接触させるケース主体94と、該ケース主体94に結合されるカバー95とで構成されるものであり、ケース主体94およびカバー95間にはダイヤフラム96の周縁部が挟持され、ダイヤフラム96およびカバー95間にワックス89が充填される。またケース主体94には円筒状のガイド筒97が一体に連設されており、このガイド筒97内には、ピストン98、プレート99およびラバーピストン100が摺動可能に嵌合され、ラバーピストン100およびダイヤフラム96間でワックスケース87内には媒体101が充填されている。
【0052】
ハウジング86Bには、主循環回路75の上昇通路76のうち下方側通路部分77に通じる入口孔102′と、前記上昇通路76のうち上方側通路部分78に通じる出口孔103′とが、前記摺動孔85の一直径線上で該摺動孔85の内面に開口するようにして設けられる。
【0053】
前記入口孔102′は、摺動孔85の内面に近接するにつれて小径となるテーパ状に形成されている。また出口孔103′は、ワックス89の収縮時にワックスケース87で遮断し得ない部分が上部に残るようにしてハウジング86Bに形成されており、出口孔103′の上部は、冷却水の温度が低いときに水室90を上方側通路部分78に通じさせるバイパス孔104′として機能する。
【0054】
しかも前記入口孔102′および水室90間は、冷却水中のエアを導くエア抜き通路107を介して連通されるものであり、このエア抜き通路107は、ワックス89の収縮時に入口通路102′を水室90に通じさせるようにして、テーパ状である入口孔102′の上部に溝状に形成される。
【0055】
この第2実施例によっても上記第1実施例と同様の効果を奏することができ、特にワックスケース87が冷却系の通路およびエンジン本体24に直接接触するので、冷却水温の変化に伴なうハンチングやオーバーシュート現象の発生を防止して冷却性能をより一層向上することができる。
【0056】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0057】
【発明の効果】
以上のように請求項1,3の発明によれば、サーモスタットは、上昇通路の途中を横切って上下に延びる摺動孔を有するハウジングと、摺動孔に摺動可能に嵌合されるとともにバイパス通路に通じてハウジング内の上部に形成される水室に上端を臨ませるワックスケースと、冷却水の温度変化に伴なう膨張・収縮に応じてワックスケースをスライド作動させることを可能として該ワックスケースに内蔵されるワックスとを備え、ハウジングには、上昇通路のうち下方側通路部分に通じる入口孔ならびに上昇通路のうち上方側通路部分に通じる出口孔が、ワックスの収縮時にワックスケースで遮断される位置で摺動孔の内面に開口するようにして設けられるので、冷却装置を上下方向にコンパクトに構成せざるを得ない場合であっても上昇通路の傾き角度を比較的大きくしてエアを速やかに流通させることができ、上昇通路のうち下方側通路部分のエアをバイパス通路側に速やかに排出するようにし、部品点数の増加を回避しつつエア抜き性を向上することができる。
【0058】
また特に請求項1,2の発明によれば、上記ハウジングとこれを嵌合してサーモスタットを収納する収納ケースとの間に、サーモスタットを迂回してエア抜き通路を形成するようにして、エア抜き性をより一層向上することができる。
【0059】
また特に請求項3の発明によれば、ハウジングには、ワックスの収縮時に水室と上昇通路の上方側通路部分との間を連通させ且つ同ワックスの膨脹時にはワックスケースにより遮断されるバイパス孔が設けられる。
【0060】
さらに請求項4の発明によれば、冷却装置を上下方向にコンパクトに纏めてエンジン本体に組付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スクータ型自動二輪車の全体側面図である。
【図2】 図1の2−2線拡大断面図である。
【図3】 図2の要部拡大図である。
【図4】 図2の4−4線矢視図である。
【図5】 パワーユニットを図1の5−5線矢視方向から見た図である。
【図6】 図2の6−6線拡大断面図である。
【図7】 低温状態でのサーモスタットの縦断面図である。
【図8】 高温状態でのサーモスタットの縦断面図である。
【図9】 図7の9−9線断面図である。
【図10】 第2実施例の図6に対応した側面図である。
【図11】 低温状態でのサーモスタットの縦断面図である。
【図12】 高温状態でのサーモスタットの縦断面図である。
【符号の説明】
22・・・マフラー
24・・・エンジン本体
58・・・ラジエータ
62・・・ウォータージャケット
63・・・ウォータポンプ
64A,64B・・・サーモスタット
65・・・収納ケース
75・・・主循環回路
76・・・上昇通路
77・・・下方側通路部分
78・・・上方側通路部分
81・・・バイパス通路
82・・・副循環回路
85・・・摺動孔
86A,86・・・ハウジング
87・・・ワックスケース
89・・・ワックス
90・・・水室
102,102′・・・入口孔
103,103′・・・出口孔
104,104′・・・バイパス孔
105,107・・・エア抜き孔
106・・・溝
E・・・エンジン
P・・・パワーユニット
Claims (5)
- 上方に向けて冷却水を流通させ得る上昇通路(76)を一部通路としてエンジン本体(24)のウォータージャケット(62)、ラジエータ(58)、ウォータポンプ(63)および前記ウォータージャケット(62)を順次結ぶ主循環回路(75)と、前記ラジエータ(58)を迂回するバイパス通路(81)および前記主循環回路(75)の一部で構成される副循環回路(82)と、前記上昇通路(76)を遮断して前記副循環回路(82)に冷却水を流通・循環させる状態ならびに前記バイパス通路(81)を遮断して前記主循環回路(75)に冷却水を流通・循環させる状態を冷却水の温度に応じて切換えるようにして前記上昇通路(76)の途中に設けられるサーモスタット(64A)とを含む水冷エンジンの冷却装置において、
前記サーモスタット(64A)は、前記上昇通路(76)の途中を横切って上下に延びる摺動孔(85)を有するハウジング(86A)と、前記摺動孔(85)に摺動可能に嵌合されるとともに前記バイパス通路(81)に通じてハウジング(86A)内の上部に形成される水室(90)に上端を臨ませるワックスケース(87)と、冷却水の温度変化に伴なう膨張・収縮に応じて前記ワックスケース(87)をスライド作動させることを可能として該ワックスケース(87)に内蔵されるワックス(89)とを備えていて、前記ハウジング(86A)を嵌合させる収納ケース(65)内に収納され、
前記ハウジング(86A)には、前記上昇通路(76)のうち下方側通路部分(77)に通じる入口孔(102)ならびに前記上昇通路(76)のうち上方側通路部分(78)に通じる出口孔(103)が、前記ワックス(89)の収縮時に前記ワックスケース(87)で遮断される位置で前記摺動孔(85)の内面に開口するようにして設けられると共に、前記入口孔(102)および水室(90)間が、前記収納ケース(65)の内面と前記ハウジング(86A)の外面との間に溝状に形成されて冷却水中のエアを導くエア抜き通路(105)を介して連通されることを特徴とする、水冷エンジンの冷却装置。 - 前記収納ケース(65)の内面に設けられる溝(106)と、前記ハウジング(86A)の外面とで前記エア抜き通路(105)が形成されることを特徴とする、請求項1記載の水冷エンジンの冷却装置。
- 上方に向けて冷却水を流通させ得る上昇通路(76)を一部通路としてエンジン本体(24)のウォータージャケット(62)、ラジエータ(58)、ウォータポンプ(63)および前記ウォータージャケット(62)を順次結ぶ主循環回路(75)と、前記ラジエータ(58)を迂回するバイパス通路(81)および前記主循環回路(75)の一部で構成される副循環回路(82)と、前記上昇通路(76)を遮断して前記副循環回路(82)に冷却水を流通・循環させる状態ならびに前記バイパス通路(81)を遮断して前記主循環回路(75)に冷却水を流通・循環させる状態を冷却水の温度に応じて切換えるようにして前記上昇通路(76)の途中に設けられるサーモスタット(64A,64B)とを含む水冷エンジンの冷却装置において、
前記サーモスタット(64A,64B)は、前記上昇通路(76)の途中を横切って上下に延びる摺動孔(85)を有するハウジング(86A,86B)と、前記摺動孔(85)に摺動可能に嵌合されるとともに前記バイパス通路(81)に通じてハウジング(86A,86B)内の上部に形成される水室(90)に上端を臨ませるワックスケース(87)と、冷却水の温度変化に伴なう膨張・収縮に応じて前記ワックスケース(87)をスライド作動させることを可能として該ワックスケース(87)に内蔵されるワックス(89)とを備え、
前記ハウジング(86A,86B)には、前記上昇通路(76)のうち下方側通路部分(77)に通じる入口孔(102,102′)ならびに前記上昇通路(76)のうち上方側通路部分(78)に通じる出口孔(103,103′)が、前記ワックス(89)の収縮時に前記ワックスケース(87)で遮断される位置で前記摺動孔(85)の内面に開口するようにして設けられると共に、前記入口孔(102,102′)および水室(90) 間が、冷却水中のエアを導くエア抜き通路(105,107)を介して連通され、
更に前記ハウジング(86A,86B)には、前記ワックス(89)の収縮時に前記水室(90)と前記上方側通路部分(78)との間を連通させ且つ前記ワックス(89)の膨脹時には前記ワックスケース(87)により遮断されるバイパス孔(104)が設けられることを特徴とする、水冷エンジンの冷却装置。 - 前記ラジエータ(58)、前記ウォータポンプ(63)および前記サーモスタット(64A,64B)が、ほぼ同じ高さで前記エンジン本体(24)に取付けられることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の水冷エンジンの冷却装置。
- 前記水冷エンジン(E)は、車体に搭載されるスイング式のパワーユニット(P)の一部を構成し、そのエンジン本体(24)に取付けられる前記ウォータポンプ(63)と、同エンジン本体(24)に排気管を介して接続されるマフラー(22)とが、前記ラジエータ(58)を間に挟んでその前後に配置されることを特徴とする、請求項4に記載の水冷エンジンの冷却装置。
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